明細書 フラボン誘導体、 その製造法およびそれらを含む医薬 技術分野
本発明は、 抗炎症作用を有する新規フラボン誘導体、 またはその薬理学的に許 容される塩およびそれらの製造法、 ならびにその製造中間体に関する。 背景技術
これまでに、 抗炎症作用を有する多くのフラボン類が知られている。 本発明者 は抗炎症作用を有する化合物に関し鋭意研究を行ってきた結果、 今回、 新規で強 力な抗炎症作用を有する新規フラボン誘導体を見出した。 さらに、 本発明が提供 する新規フラボン誘導体を製造する方法を利用することにより、 ウーロン茶葉抽 出物から多段階の製造工程を経て得られた抗炎症作用を有する特願 2 0 0 2 - 1 9 4 8 2 8に記載される次式 (I a ):
で表わされる化合物を、 簡便な方法で製造できることを見出した。
また、 本発明が提供する新規フラボン誘導体は、 抗アレルギー作用、 特にアト ピー性皮膚炎、 接触性皮膚炎の治療に対し極めて有効なものであることを見出し た。
したがって、 本発明は、 抗炎症作用を有し、 抗アレルギー剤、 特にアトピー性 皮膚炎、 接触性皮膚炎の予防または治療に有効な、 新規フラボン誘導体、 または その薬理学的に許容される塩およびそれらの製造法、 ならびにその製造中間体を 提供することを課題とする。
発明の開示
かかる課題を解決する本発明は、 次式 (I):
(式中、 Rla、 Rlb、 Rlc、 1 1£3ぉょび1 16は、 それぞれ独立して、 水素 原子、 水酸基、 炭素数 1〜 6の直鎖または分岐鎖のアルコキシ基、 炭素数 1〜 6の直鎖または分岐鎖のアルキル基またはハロゲン原子を表わす) で表わされるフラボン誘導体の製造方法ならびに製造中間体および中間体の製造 方法を提供する。 さらに新規な前記式 (I) で表わされる化合物 [但し、 前記式 (I a) で表わされる化合物は除く] およびその薬理学的に許容される塩ならび にそれらを含む医薬組成物を提供する。
その製造方法は、 具体的には、 下記の化学式に示した方法により表わすことが できる。
上記の方法の他、 化合物 (V I) から化合物 (X) を経て化合物 (I V) に至 る方法もある。
(上記化学式中の各置換基の定義は、 後記する定義を参照のこと) 図面の簡単な説明
第 1図は、 実施例 32の結果を示した図である。
図中、 * pく 0.05 p<0.01; Dunnett' s test :対べヒクル群;
## pく 0.01, Student' s t-test:コント一ル群対 べヒクル群 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明について、 上記化学反応式に基づいて、 詳細に説明していく。 本発明においては、 特に断らない限り当業者にとって明らかなように、 記号: ·、、Λ、\は、紙面の向こう側、すなわち α—配置に結合していることを表わし、 記号: は、 紙面の手前側、 すなわち ]3—配置に結合していることを表わし、 記号: ^ Γは、 α—あるいは ]3—配置またはそれらの混合物であることを表わす。 また、 式 (I) あるいは式 (I I) で表わされる化合物、 またはその薬理学的 に許容される塩は、 公知の方法により溶媒和物に変換することができる。 適当な 溶媒和物としては、 例えば、 水、 アルコール系の溶媒 (例えば、 エタノール等) の溶媒和物があげられる。 溶媒和物に変換する方法としては、 例えば薬剤学 (塩 崎仁、 木村聡城郎編 廣川書店 (1989年) 第 150頁) に記載されている水 または有機溶媒から再結晶する方法があげられる。
また、 ここで置換基 R2 R3 a R3 b R3 c R5 R1 C)で表わされる保護基
とは、 水酸基に対して特定の条件下において導入できる官能基であり、 特定の条 件下においては反応せず、 水酸基へと変換する必要が生じたときに、 一定の条件 下において脱保護することにより水酸基とすることができる官能基をいう。 その ような R2、 R3a、 R3b、 R3c、 R5、 R10としては、 ベンジル基、 p—二トロべ ンジル基のようなァリールメチル基;ァリル基;メチル基;ァセチル基、 ベンゾ ィル基などのァシル基; t一プチルジメチルシリル基、 t一プチルジフエニルシ リル基などのシリル基; t—ブトキシカルポニル基、 ベンジルォキシカルポニル 基などのように水酸基と合わさってカーボナートを形成する基を用いることがで きる。
その導入はよく知られており、 例えばベンジル基を例にあげると、 水酸基を有 する化合物に対して、 NaH、 K2C03などの塩基の存在下、 臭化べンジルある いは塩化べンジルなどを作用させることにより導入するこ,とができる。
また、 その脱保護は、 エタノールあるいはメタノールなどのアルコール類;酢 酸ェチルなどのエステル類;ベンゼン、 トルエンなどの芳香族炭化水素;ジェチ ルェ一テル、 テトラヒドロフランなどのエーテル類;酢酸などの有機酸、 あるい はこれらの任意の組合せの溶媒中、 Pd—炭素、 P d(OH)2、 Pd黒などの触 媒存在下、 水素ガス雰囲気下に攪拌することによって行うことができる。 また B C 13、 A 1 C 13、 HB rなどの酸性条件下でも脱保護することができる。
上記に示した保護基は、 塩基性条件、 還元的条件、 酸性条件、 または Bu4N F、 P dなどの遷移金属錯体などを用いることにより脱保護することができる。 それぞれの組合せは、 用いる保護基の組合せ、 あるいは、 脱保護を必要とする組 合せによって異なるが、 例えば、 ベンジル基とメチル基がそれぞれ保護基として 用いられている場合には、 Pd—炭素存在下水素ガスを作用させれば、 ベンジル 基のみを脱保護することができ、 BC 13を作用させることによってフエノール 性水酸基の保護基としてメチル基を用いている場合には、 ベンジル基およびメチ ル基が同時に脱保護される。 また、 A 1 B r 3をァセトニトリル中作用させるこ とによってフエノール性水酸基の保護基としてメチル基を用いている場合には、 他の水酸基がベンジル基で保護されても、 メチル基のみを選択的に脱保護させる ことができる。
上記した以外にも容易かつ選択的に導入および脱保護できる基であれば、 特に 限定されない。例えば、保護基の選択、組合せ、脱保護条件などについては、 T. W. Greene, P. G. M. Wuts:「Protective Groups in Organic Synthesis 2nd. Ed. , John Wiley & Sons, Inc. New York 1991」 などを参考にすることができる。 以下に本発明の各製造工程について詳細に説明する。
(環1) (XD
(式中、 R3a、 R3b、 R3cおよび R11は水酸基の保護基を表わし、 Z はイミダートあるいはフッ素原子を表わす)
この第一工程は、 保護されたメチルピラノシドの 2位の水酸基を R3a、 R3b、 R3eとそれぞれ異なる条件により脱保護できる保護基を導入した後、 メチルピラ ノシドの加水分解、 次いで 1位にィミダートあるいはフッ素原子を導入する工程 である。 出発原料である化合物 (XV I I I) は、 R3a、 R3b、 R3cがべンジ ル基である場合には Danishefskyらの方法「J. Amer. Chem. Soc, Vol. Ill, 6661, (1992)」 により、 合成することができる。 また、 その他の保護基を用いた場合に もそれに準じた方法、 あるいは、 これを原料にして合成することができる。
置換基 R3a、 R3bあるいは R3cとしては、 ベンジル基、 ァリル基などのエー テル型保護基; t一プチルジメチルシリル基、 t一プチルジフエニルシリル基の ようなシリルエーテル型保護基;ァセチル基、 ベンゾィル基等のァシル型保護基 であり、 R11としては、 p—二トロべンジル基、 ベンジル基、 ァリル基などのェ 一テル型保護基;あるいは t一プチルジメチルシリル基、 t一プチルジフエニル シリル基などのシリルェ一テル型保護基をあげることができる。
この場合、 R3a、 R3b、 R3cおよび R11は、 同時に同じ保護基を用いること はない。 R3a、 R3bおよび R3cがべンジル基であり、 R11が p—ニトロべンジ ル基の場合には、 式 (XV I I I) の化合物に対して、 塩化メチレン、 クロロホ
ルムなどのハロゲン化炭化水素;ベンゼンなどの芳香族炭化水素;エーテル、 テ トラヒドロフラン、 ジォキサンなどのエーテル類など、 望ましくは塩化メチレン 中に、 酸化銀あるいはトリフルォロメタンスルホン酸銀 (I) の存在下、 0〜8 0°C、 好ましくは室温〜 40 で、 塩化 P—ニトロべンジルあるいは臭化!)一二 トロベンジルを作用させることにより、 2—0— p—二トロべンジルピラノシド 誘導体が得ることができる。
得られた糖誘導体に対して、 酸性条件下、 すなわち酢酸中希硫酸、 あるいは希 硫酸中、 室温〜 150° (:、 好ましくは 90〜120°Cに加熱することにより、 1 ーヒドロキシピラノース誘導体を得ることができる。 これはさらに、 ジァザビシ クロウンデセン (DBU) のような有機塩基あるいは C s 2C03などの無機塩基 の存在下、 トリクロロアセトニトリルを塩化メチレン、 クロ口ホルムなどのハロ ゲン化炭化水素;ベンゼンなどの芳香族炭化水素;エーテル、 テトラヒドロフラ ン、 ジォキサンなどのエーテル類あるいはこれらの 2種以上の混合物などを溶媒 として用いることができるが、 望ましくは、 塩化メチレン中 0〜60 、 好まし くは室温にて反応させることにより、 化合物 (X I) [Z : -0(C = NH)-C C 13] を得ることができる。
あるいは、 上記に示した 1—ヒドロキシビラノース誘導体に対して、 塩化メチ レン、 クロ口ホルムなどのハロゲン化炭化水素あるいはこれらの混合溶媒中一 7 8°C〜一 40°Cにおいて (ジメチルァミン) サルファ トリフルオリドを作用さ せるか、 1—ヒドロキシビラノース誘導体を通常の方法により 1—ァセチル体に 誘導した後、 ピリジン— HF錯体を作用させることによつても、 化合物 (X I) [Z : F] を得ることができる。
第 2工程:
本第 2工程は、 ピラノース誘導体 (X I) に対して、 2', 4', 6' 一トリヒ ドロキシァセトフエノン誘導体 (XV I I) [式中、 R12および R13は、 この反 応において反応を阻害せず、 かつ反応しないものであればよく、 例をあげれば、 ベンジル基など; t—プチルジフエニルシリル基などのようなシリルエーテルな どを用いることができる] を、 ルイス酸の存在下作用させることにより、 選択的 に C—グリコシドを形成する反応である。
化合物(XV I I )を一 78°C〜60°C、好ましくは— 40°C〜室温において、 B F3ジェチルェ一テル錯体、 トリメチルシリル トリフルォロメ夕ンスルホン 酸 (TMSOT f )、 Cp2H f C 12-AgC 104等の反応促進剤を作用させる ことによって化合物 (X I I) を得ることができる。 第 3工程
本第 3工程は、 化合物 (X I I) のフエノール性水酸基の保護を行う工程であ る。 保護基としては、 他の水酸基の保護基である R11 R12、 R13の保護基の 脱保護過程において反応しないものであればよいが、 R3a、 R3b、 R3c、 R11, R12、 R13の保護基の種類によって、 例えば、 メチル基、 ァリル基、 ビニル基な どのェ一テル性保護基;メチルチオメチル基、 卜リメチルシリルメトキシメチル
基などのァセタ一ル型保護基;ァセチル基、 ベンゾィル基などのァシル型保護基 などを用いることができる。
例えば、 R3a、 R3b、 R3c、 R12、 R13がべンジル基であり、 R11が p—二 トロべンジル基である場合には、 R2として、 例えばメチル基を選ぶことができ る。 保護基の導入方法としては、 通常の製造方法で用いられるものを適用すれば よいが、 メチル基を導入する場合には、 例えば、 アセトン、 メチルェチルケトン などのケトン類;あるいはジメチルホルムアミドのようなアミド類を溶媒として 用い、 K2C〇3、 Na2C〇3、 NaHなどの無機塩基、 あるいはジイソプロピル ェチルァミンなどの有機塩基の存在下、 Me I、 Me 2S〇4などのメチル化剤を - 20°Cないし 80でで作用させることにより得ることができる。 得られた目的 物は必要であれば再結晶、 クロマトグラフィーによって精製することができる。 第 4工程
本第 4工程は、 ピラノースの 2位の水酸基である R 11の保護基の脱保護工程で ある。 脱保護条件としては、 水酸基の保護基である R3a、 R3b、 R3e、 R12、 R 13の保護基がこの脱保護過程において反応しないものであればよい。 例えば、 R3a、 R3b、 R3c、 R12、 R13がべンジル基であり、 R2がメチル基であり、 R 11が p—二トロべンジル基である場合には、大過剰のインジウム粉末の存在下、 メタノール、 エタノール、 イソプロパノールなどのアルコール類と水との混合溶 媒中、 塩化アンモニゥム水溶液を室温ないし 100°C、 好ましくは 60°Cないし 9 O で反応させることによって目的化合物 (X I V) を得ることができる。 得 られた目的物は、 必要であれば再結晶、 クロマトグラフィーによって精製するこ とができる。
第 5工程:
本第 5工程は、 水酸基の保護基である R12の脱保護工程である。 脱保護条件と しては、 水酸基の保護基である R2、 R3a、 R3b、 R3cがこれらの脱保護過程に おいて反応しないものであればよい。 また、 保護基 R 13は、 この工程において脱 保護されても、 あるいは、 反応しなくてもよい。 例えば、 R3a、 R3b、 R3c、 R12、 R13がべンジル基であり、 R2がメチル基である場合には、 水素ガス雰囲 気下、 P d—炭素触媒をテトラヒドロフランのようなエーテル類を溶媒として用 レ 0°Cないし室温、 好ましくは室温において常圧下これを攪拌し、 反応完了後 触媒を濾過した後、 溶媒を減圧下に留去することによって目的化合物(XV) [式 中、 R1Qは水素原子あるいは保護基を表わす] を得ることができる。 この場合に は、 R13も脱保護され R1Qは水素原子となる。 得られた目的物は、 必要であれば 再結晶、 クロマトグラフィーによって精製することができる。 第 6工程
本第 6工程は、 糖 2位水酸基とフエノ一ル性水酸基との、 糖 2位水酸基の立体 反転を伴った脱水縮合反応工程、および R1 Dが水酸基の保護基である場合にはそ の脱保護反応である。 置換基 R2、 R3a、 R3b、 R3c、 R1 Qはこの反応において 反応しないものであればよいが、例えば、 R3a、 R3b、 R3cとしてべンジル基、
R 2としてメチル基、 R 1 Qとして水素原子などをあげることができる。
反応は、 例えば、 光延反応を利用することにより行うことができる。 具体的に は、 トリフエニルホスフィン等のァリールホスフィン; あるいはトリブチルホス フィンなどのトリアルキルホスフィンの存在下、 ジェチルァゾジカルポキシラー トあるいはテトラメチルァゾジカルポキサミドなどの通常の光延反応に用いられ るァゾ化合物をベンゼン、 トルエンなどの芳香族炭化水素;塩化メチレン、 クロ 口ホルムなどのハロゲン化炭化水素;ジェチルェ一テル、 テトラヒドロフランな どのエーテル類中、 一 40°Cないし 40°C、 好ましくは室温にて 1時間ないし 4 8時間反応させることによって得ることができる。
R1Qが水素原子である場合には、 反応完了後通常の後処理を行うことにより目 的物 (VI) が得られる。 目的物 (V I) は、 必要であれば再結晶、 クロマトグ ラフィ一によつて精製することができる。 R 1 Gが水酸基の保護基である場合には、 さらに保護基 R1Qの脱保護を行う。 得られた化合物 (V I) は、 必要であれば再 結晶、 クロマトグラフィーによって精製することができる。 第 7工程:
この工程において保護基である R
2、 R
3a、 R
3b、 R
3cは、 この反応において 反応しないものであればよいが、 例えば、 R
2としてメチル基などを、 R
3a、 R
3b、 R
3eとしてべンジル基などをあげることができる。 反応は具体的には、 化 合物 (V I) に対して 4ージメチルァミノピリジンあるいはピリジンなどの塩基 の存在下、 ベンゼン、 トルエンなどの芳香族炭化水素;塩化メチレン、 クロロホ ルムなどのハロゲン化炭化水素;ジェチルエーテル、 テトラヒドロフランなどの エーテル類、 あるいはこれらの組合せ混合溶媒中、 1等量ないし 2等量、 好まし
くは 1. 2等量の化合物 (V I I) [式中、 R
4a、 R
4b、 R
4c、 R
4d、 R
4eは、 請求の範囲第 6項の定義と同義である] を、 — 20°Cないし 40°C、 好ましくは 室温において 10分ないし 24時間作用させる。 反応完了後通常の後処理を行う ことにより得られた化合物は、 必要であれば再結晶、 クロマトグラフィーなど通 常用いられる方法により精製し、 目的物 (VI I I) を得ることができる。 第 8工程:
本第 8工程は、 化合物 (V I I I) から化合物 (I I I) およびその互変異性 体である (I l i a) への変換工程である。 置換基 R2、 R3a、 R3b、 R3cはこ の反応において反応しないものであればよいが、 例えば、 R3a、 R3b、 R3cと してべンジル基などを、 R2としてメチル基などをあげることができる。 なお、 置換基 R4a、 R4b、 R4c、 R4d、 R4eは、 請求の範囲第 6項の定義と同義であ る。
反応は、 具体的には、 化合物 (V I I I) に対して、 ベンゼン、 トルエンなど の芳香族炭化水素;ジェチルエーテル、 テトラヒドロフランなどのエーテル類; へキサン、 ペンタン中、 あるいはこれらの組合せ混合溶媒中、 LDA (リチウム ジイソプロピルアミド) を 1等量ないし 15等量、 好ましくは 2等量ないし 10 等量を一 78 °Cないし 40で、 好ましくは— 20 ないし室温にて、 10分ない し 2時間反応させることにより目的物を得ることができる。 反応完了後通常の後 処理を行うことにより得られた化合物は、 必要であれば再結晶、 クロマトグラフ ィーなど通常用いられる方法により精製し、 目的物 (I I I) およびその互変異
'1生体 (I l i a) を得ることができる。 第 9工程:
本第 9工程は、 化合物 (I I I) およびその互変異性体 (I l i a) からフラ ボン骨格を構築する工程である。 置換基 R2、 R3a、 R3b、 R3cはこの反応にお いて、 反応せず、 かつ反応を阻害しないものであればよい [置換基 R4a、 R4b、 R4c、 R4d、 R4eは請求の範囲第 6項の定義と同義である]が、例えば、 R3a、 R3b、 R3eとしてべンジル基などを、 R2としてメチル基などをあげることがで きる。
反応は、 具体的には、 化合物 (I I I) およびその互変異性体 (I l i a) に 対して、 塩化メチレン、 クロ口ホルムなどのハロゲン化炭化水素;ジェチルエー テル、 テトラヒドロフランなどのエーテル類;あるいはこれらの組合せ混合溶媒 中、 — 20°Cないし 40°C、 好ましくは室温において、 1ないし 3等量のルイス 酸、 例えばトリメチルシリル トリフルォロメ夕ンスルホナート、 あるいは塩酸 水溶液を 10分ないし 24時間作用させることにより、 目的物 (I V) を得るこ とができる。 得られた目的物は、 必要であれば再結晶、 クロマトグラフィーによ つて精製することができる。
ここに説明した第 7工程、 第 8工程および第 9工程は、 以上に説明したように 段階的に行うこともできるが、 化合物 (V I) に対してベンゼン、 トルエンなど の芳香族炭化水素;塩化メチレン、 クロ口ホルムなどのハロゲン化炭化水素;ジ ェチルェ一テル、 テトラヒドロフランなどのエーテル類;あるいはこれらの組合 せ混合溶媒中、 1等量ないし 4等量のジァザビシクロウンデセン (DBU) の存 在下、 化合物 (V I I) を室温ないし 120でにて作用させることによつても化 合物 ( I V) を得ることができる。
上記に述べた方法とは異なって、 化合物 (I V) の製造方法として、 次の方法 もある。
すなわち、 化合物 (V I) [式中、 置換基 R2、 R3a、 R3b、 R3c、 R4a、 R4b、 R4c、 R4d、 R4eは、 請求の範囲第 6項の定義と同義である] に対して、 ジメチルスルホキシド、 ジォキサン等の水と混和する溶媒中、 1等量ないし 10 等量の塩基、 例えば、 KOHあるいは NaOH水溶液の存在下、 化合物 (I X) を 0°Cないし 8 Otにて作用させ化合物 (X) とした後、 必要であれば、 これを 通常の方法で精製し、 さらに化合物 (X) に対して、 酸性条件下加熱することに よって化合物 (I V) を得ることができる。 例えば、 酸化剤としてヨウ素あるい は DDQ (2, 3—ジクロロ一 5, 6—ジシァノ一 1, 4一べンゾキノン) など を用いることができる。 化合物 (X) に対して、 酢酸ヨウドソベンゼン存在下メ タノール中水酸化カリウムなどの塩基を室温にて作用させることによって、 化合 物 (I V) を得ることもできる。 第 10工程:
本第 10工程は、 化合物 (I V) の保護基の脱保護工程である。 置換基 R
2、 R
3a、 R
3b、 R
3cはこれまで工程において保護基として用いることができるも のであればよいが、 具体的には、 R
3a、 R
3b、 R
3cとしてべンジル基、 ァセチ ル基などを、 R
2としてメチル基、 ァセチル基などをあげることができる。なお、 置換基 R
4a、 R
4b、 R
4e、 R
4d、 R
4eは請求の範囲第 6項の定義と同義である。 脱保護の工程は、 これらの保護基を水酸基に変換し、 かつ化合物 (I V) およ び化合物 (I) の分解を引き起こさないような方法であればよい。 それらの方法 の選択に関しては、 当業者であれば自明のことである。 また、 脱保護の条件など については、 T. W. Greene, P. G. M. Wuts: 「Protective Groups in Organic Synthesis 2nd. Ed. , John Wiley & Sons, Inc. New York 1991」 などを参考にす ることができる。
例えば、 置換基 R3a、 R3b、 R3cとしてべンジル基であり、 R2としてメチル 基である化合物 (I V) に対して、 ベンゼン、 トルエンなどの芳香族炭化水素; 塩化メチレン、 クロ口ホルムなどのハロゲン化炭化水素;あるいはこれらの組合 せ混合溶媒中、 B C 13を一 20°Cないし 40°C、 好ましくは 0 ないし室温に て、 10分ないし 5時間作用させ、その後— 20 ないし 40°C、好ましくは 0 ないし室温にてメタノール中 10分ないし 2時間攪拌した後、 酢酸一水の混合溶 媒中攪拌、 あるいはメタノールと塩酸水溶液の混合溶媒中攪拌し、 得られる反応 溶液を通常の後処理を行うことにより得ることができる。 この目的物は、 必要で あれば再結晶、 クロマトグラフィーなど通常用いられる方法により精製すること ができる。
また、 置換基 R2、 R3a、 R3b、 R 3 cがァセチル基の場合には、 テトラヒドロ フラン等のエーテル類;エタノール、 メタノールなどのアルコール類中、 水酸化 ナトリウム、 水酸化カリウムなどの塩基を作用させることによって化合物 (I) を得ることができる。 この工程は、 必ずしも一段階で行う必要はなく、 数段階に 分割して行うこともできる。 また、 置換基 R4a、 R4b、 R4c、 R4d、 R4eに水 酸基の保護基をその基の中に有するものがあれば、 この保護基の脱保護工程中、 あるいは別途その保護基を脱保護する工程を行うことによって、 化合物 (I) を 得ることができる。
また、 脱保護の方法として、 精製工程の簡略化、 あるいは収率の向上などを目 的として、 先ず置換基 R2、 R3a、 R3b、 R3cで示される保護基を全て、 あるい はその一部を脱保護し、 生成する水酸基に別の保護基を導入した後に脱保護工程 を行うこともできる。 このとき新たに導入する保護基としては、 ァセチル基、 ベ ンゾィル基などのァシル基; t—プチルジメチルシリル基、 1;一プチルジフエ二 ルシリル基などのシリル基; t—ブトキシカルポニル基、 ベンゾィルォキシカル ポニル基などのように水酸基と合わさって力一ボナ一トを形成する基を用いるこ とができる。 これらの保護基を導入した場合の脱保護の方法は、 当業者に自明で あるが、 例えば、 T. W. Greene, P. G. M. Wuts: rprotective Groups in Organic Synthesis 2nd. Ed., John Wiley & Sons, Inc. New York 1991」 などを参考にす ることができる。 例えば、 R 2がメチル基であり、 R3a、 R3b、 R3cとしてベン ジル基を用いた場合には、 R2、 R3a、 R3b、 R3eを脱保護した後、 生成した水 酸基をァセチル基で保護した後、 これを再度、 全ての保護基を同時に脱保護する ことができる。 本発明が提供するフラボン誘導体あるいはその薬理学的に許容される塩は、 抗 アレルギ一作用を示し、 特に TNCB (2, 4, 6—トリニトロ— 1—クロ口べ ンゼン) により誘発される耳介浮腫形成抑制作用を示すことから、 抗アレルギー 剤として、 特にアトピー性皮膚炎、 接触性皮膚炎の治療に対して有効な化合物で ある。
本発明が提供するフラボン誘導体あるいはその薬理学的に許容される塩を抗ァ レルギ一剤、 特にアトピー性皮膚炎、 接触性皮膚炎の治療に対し適用する場合に は、 .例えば、 フラボン誘導体あるいはその薬理学的に許容される塩をそのまま、 あるいは水等で希釈して、 あるいは公知の医薬用担体と共に製剤化して、 経口的 に投与することができる。その製剤の形態は特に制限されず、錠剤、カプセル剤、 顆粒剤、 散剤、 細粒剤、 トローチ剤等の経口的固形製剤として投与することがで さる。
製剤化に用いられる医薬用担体としては、 製剤学的に許容される、 固形製剤に おける各種の賦形剤、 滑沢剤、 結合剤、 崩壊剤等を、 また液状製剤における各種
の賦形剤、 懸濁化剤、 結合剤等をあげることができる。 また、 必要に応じて、 防 腐剤、 抗酸化剤、 着色料、 甘味剤などの添加物を用いることもできる。
賦形剤としては、 例えば、 乳糖、 白糖、 D—マンニトール、 デンプン、 結晶セ ルロース、 形質無水ケィ酸などをあげることができ、 滑沢剤としては、 例えば、 ステアリン酸、 ステアリン酸マグネシウム、 ステアリン酸カルシウム、 タルク、 コロイドシリカなどをあげることができる。 また結合剤としては、 結晶セルロー ス、 白糖、 D—マンニトール、 デキストリン、 ヒドロキシプロピルセルロース、 ヒドロキシプロピルメチルセルロース、 ポリビニルピロリドンなどをあげること ができる。 さらに崩壊剤としては、 例えば、 ポリエチレングリコール、 プロピレ ングリコール、 D—マンニトール、 安息香酸ベンジル、 エタノール、 クェン酸ナ トリウム、 炭酸ナトリウムなどをあげることができる。
液剤に使用される媒体としては、 例えば精製水、 アルコール、 プロピレンダリ コールなどがあげられ、 懸濁化剤としては、 例えば、 ステアリン酸エタノールァ ミン、 ラウリル硫酸ナトリウム、 ラウリルアミノプロピオン酸、 レシチン、 塩化 ベンザルコニゥム、 塩化べンゼトニゥム、 モノステアリン酸グリセリンなどの界 面活性剤、 さらにはポリビニルアルコール、 ポリビニルピロリドン、 カルポキシ メチルセルロースナトリゥム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、 ヒドロキシェチルセルロース、 ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分 子化合物などをあげることができる。
防腐剤としては、 メチルパラベン、 ェチルパラベン等のパラォキシ安息香酸ェ ステル類、 クロロブタノール、 ベンジルアルコール等をあげることができ、 抗酸 化剤としては、 ァスコルビン酸などをあげることができる。
本発明が提供するフラボン誘導体あるいはその薬理学的に許容される塩を抗ァ レルギ一剤、 特にアトピー性皮膚炎、 接触性皮膚炎の治療剤として用いる場合の 投与量は、 患者の年齢、 体重、 疾患の種類およびその重篤度、 ならびに投与経路 により一概に限定し得ないが、 一般に 1日 1〜3回の投与で、 一処理あたり 0 . 0 0 1〜: L O O m gノ k g程度である。
実施例
以下に本発明を実施例等によりさらに詳細に説明するが、 本発明はこれらの実 施例等により限定されるものではない。
なお、 以下の実施例において使用した符号は、 以下の意味を有する。
B n :ベンジル基
NB: p—ニトロベンジル基
Me :メチル基
A c :ァセチル基 実施例 1 :メチル 3, 4, 5—トリ—〇一べンジルー 2—O—p—二トロベン ジル一 D—ダルコピラノシドの製造
メチル 3, 4, 5_トリー〇一ベンジルー D—ダルコピラノシド (1. 35 g) の塩化メチレン (20m l ) 溶液に、 トリフルォロメタンスルホン酸銀 (9 90mg)、 2, 4, 6—コリジン ( 670 1 ) および P—二トロベンジルブ口 ミド (880mg) を室温下に加えて 6時間攪拌した。 この反応溶液にトリフル ォロメ夕ンスルホン酸銀 (99 0mg)、 2、 4, 6—コリジン (500 / 1) お よび P—ニトロべンジルブロミド(47 Omg)を室温下に加え、終夜攪拌した。 生じた不溶物を濾別した後、 得られた濾液を酢酸ェチルにて希釈した。 有機層を 飽和重硫酸カリウム水溶液、 飽和食塩水、 飽和重曹水、 飽和食塩水で順次洗浄し た後、 無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。 溶媒を減圧下に留去し、 得られた残渣 をフラッシュクロマトグラフィーにて精製し、 標記化合物 (1. 044 g) を得 た。
觀 R (CDC13) : 3.35-3.80 (m, 6H), 3.54(s,3H), 4.28 (d, 1H, J=8Hz) , 4.5-4.65 (m, 3H), 4.75-4.84 (m, 4H), 4.97(d, 1H, J=3Hz), 7.1-7.2 (m, 2H), 7.2-7. (m, 13H),
7.43 (d, 2H, J=8.5Hz), 8.09 (d, 2H, J=8.5Hz) .
実施例 2 : 3, 4, 5—トリ—〇—ベンジル— 2—〇一 p—二トロべンジルー D
メチル 3, 4, 5_トリー〇一べンジルー 2—〇一ρ—二トロべンジルー D —ダルコビラノシド (2. 6 g) の酢酸 (28m 1 ) および 2Μ H2S〇4 (4 ml ) 混合溶液を 20分間加熱還流した後、 K2C〇3 (1. 4 g) と氷水の混合 物にあけ、 酢酸ェチルにて抽出した。 有機層を水、 飽和重曹水にて順次洗浄後、 無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。 溶媒を減圧留去した後、 フラッシュクロマト グラフィ一にて精製し、 標記化合物 1.35 gを得た。
NMR (CDC13) : 2.83(d,0.5H, J=2.6Hz), 3.3-3.4(m, 0.5H) , 3.5-3.8 (m, 4Η),
3.95-4.10 (m,1.5H), 4.45-4.65 (m, 3H), 4.7-4.9 (m, 5H) , 5.0(d, 0.5H, J=8.8Hz), 5.3-5.4(m,0.5H), 7.1-7.2 (m, 2H), 7.2-7.4(m, 13H), 7.45 (d, 2H, J=8.5Hz) , 8.05-8.15(m, 2H). 実施例 3 : 3, 4, 5_トリー〇一ベンジル一 1— O— (2, 2, 2—トリクロ ロェタンイミドイル) 一2— Q—P—二トロべンジルー D—ダルコビラノースの 製造
3, 4, 5—トリ—〇一ベンジル一 2—0— p—二トロべンジル _D—ダルコ ピラノース ( 1 3 Omg) の塩化メチレン溶液 (2m l ) に、 C s 2C〇3 (5m g) およびトリクロロアセトニトリル (0. 22ml) を室温にて加えて 30分 間攪拌した。 そのままフラッシュカラムクロマトグラフィーにて精製し、 標記化 合物を α体および ]3体の混合物として 1 1 6mg得た。
丽 R (CDC13) : 3.6-3.85(m, 5H), 3.95-4.1 (m, 1H), 4.45-5.0 (m, 8H),
5.79(d,0.5H, J-7.5Hz), 6.57 (d, 0.5H, J=3.4Hz) , 7.1-7.2 (m, 2H),
7.2-7.35 (m, 13H), 7.35-7.45 (m, 2H), 8.05-8.15 (m, 2H), 8.55(s,0.5H)
8.71(s,0.5H). 実施例 4 : 3, 4, 5—トリ—〇一ベンジル一 1— O— (2, 2, 2—トリクロ ロェタンイミドイル) 一 2—0— p—ニトロべンジルー a—D—ダルコビラノ一 スの製造
3, 4, 5—トリ—〇—ベンジル— 2—0— p—ニトロベンジル— D—ダルコ ピラノ一ス (130mg) の塩化メチレン溶液 (2ml) に、 ジァザビシクロウ ンデセン (14 1) およびトリクロロアセトニトリル (0. 22ml) を室温 にて加えて 10分間攪拌した。 そのままフラッシュカラムクロマトグラフィーに て精製し、 標記化合物 1 1 Omgを得た。
NMR (CDC13) : 3.65— 3.85 (m,4H), 3.95-4.1 (m, 2H), 4.45-4.65 (πι, 3Η),
4.7 - 4.9 On, 5Η), 6.57(d, 1H, J=3.4Hz), 7.1-7.2 (m, 2H), 7.2-7.35 (m, 13H) , 7.41(d, 2H, J=8.6Hz), 8.11 (d, 2H, J=8.6Hz) , 8.55(s, 1H). 実施例 5 : 3, 4, 5—トリー O—べンジルー 2—〇一 p—ニトロべンジルー D —ダルコビラノシル フルオリドの製法
3, 4, 5—トリー〇一べンジルー 2—〇一p—ニトロべンジルー D_ダルコ ピラノース (l O Omg) の塩化メチレン溶液 (1ml) に、 一 78°Cにてジェ チルアミノサルファー トリフルオリド (34 1) を加え、 3分攪拌後飽和重 曹水を加えた。 塩化メチレンにて抽出後、 有機層を飽和重硫酸カリウムにて洗浄
し、 無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。 溶媒を減圧下に留去し、 得られた残渣を フラッシュカラムクロマトグラフィ一にて精製し、標記化合物(7 7mg)を α、 ]3配置の混合物として得た。
N R (CDC13) : 3.5-4.0(m,6H), 4.5-4.95 (m, 8H), 5.20 (dd, 0.75Hz, 53Hz) ,
5.66(dd,0.25H, J=2.3Hz,54Hz), 7.1-7.2 (m, 2H), 7.2-7.3 (m, 13H), 7.4-7.5 (m, 2H), 8.1-8.2 (m, 2H). 実施例 6 : 4, 6—ビス (ベンジルォキシ) 一 2—ヒドロキシ一 3— (3, 4, 5—トリー〇一ベンジル一 2— 0— p—二トロベンジル一 ]3— D—ダルコピラノ シル) ァセトフエノンの製造
3, 4, 5—トリ一〇一ベンジルー 1—〇一 (2, 2, 2—トリクロロェタン イミドイル) 一 2—〇一p—二トロべンジルー D—ダルコピラノース(5 Omg) および 4, 6 _ビス (ベンジルォキシ) _ 2—ヒドロキシァセトフエノン (40 mg) の塩化メチレン (2m l ) 溶液に、 — 40 °Cにてトリメチルシリル トリ フルォロメ夕ンスルホナ一ト (5 1 ) を加え、 徐々に室温まで昇温させた。 1 時間室温にて攪拌後、 飽和重曹水を加えた後、 酢酸ェチルにて抽出した。 無水硫 酸ナトリウムにて乾燥後、 溶媒を減圧下留去し、 得られた残渣をフラッシュカラ ムクロマトグラフィーにて精製し、 標記化合物 1 Omgを得た。
NMR (CDC13) : 2.47(s, 1.5H), 2.55(s, 1.5H), 3.5-3.8 (m, 6H), 4. -5.1 (m, 13H) , 5.85(s,0.5H), 5.95(s,0.5H), 7.04(d,2H, J=8.5Hz), 7.1-7.4(m, 25H),
14.2(s,0.5H), 14.4(s,0.5H). 実施例 7 : 4, 6—ビス (ベンジルォキシ) 一 2—ヒドロキシ一 3— (3, 4, 5 -トリ一〇一ベンジル一 2—〇一 P—ニトロべンジルー i3— D—ダルコピラノ シル) ァセトフエノンの製造
3, 4, 5—トリー O—べンジル _ 1一〇一 (2, 2, 2—トリクロロェタン イミドイル) —2—0— p—二トロべンジルー D—ダルコビラノシル フルオリ ド (56mg) および 4, 6—ビス (ベンジルォキシ) 一 2—ヒドロキシァセト フエノン (98m g) の塩化メチレン (1m l) 溶液に、 一 78 ^:iTBF3 · OE t 2 (25 ^ 1) を加え、 徐々に室温まで昇温させた。 20分室温にて攪拌 後、 飽和重曹水を加えた後、 塩化メチレンにて抽出した。 無水硫酸ナトリウムに て乾燥後、 溶媒を減圧下留去し、 得られた残渣をフラッシュカラムクロマトダラ フィ一にて精製し、 実施例 6と同一の標記化合物 46mgを得た。 実施例 8 : 4, 6—ビス (ベンジルォキシ) 一 2—メトキシ一 3— (3, 4, 5 -トリ一〇一ベンジル一 2—〇一 p—ニト口べンジルー j3— D—ダルコビラノシ ル) ァセトフエノンの製造
4, 6—ビス (ベンジルォキシ) 一2—ヒドロキシ— 3— (3, 4, 5—トリ 一 O—べンジルー 2—〇一 p—ニトロべンジルー 3— D—ダルコピラノシル) ァ セトフエノン (57mg) のアセトン (1. 5m l ) の溶液に K2C03 (1 5m g)、 ヨウ化メチル (2 14 1) を加え、 60°Cにて 28時間加熱攪拌した。 不 溶物を濾別し、 溶媒を留去して得られる残渣をフラッシュカラムクロマトグラフ ィ一にて精製し、 標記化合物 27mgを得た。
NMR (CDC13) : 2.37(s,1.5H), 2.47(s, 1.5H), 3.5-3.8 (m, 9H), 4.2-5.1 (HI, 13H) , 6.23(s,0.5H), 6.24(s,0.5H), 6.95-7.05 (m, 2H), 7.15-7.45 (m, 25H) ,
7.85-7.95 (m, 2H).
実施例 9 : 4, 6—ビス (ベンジルォキシ) — 2—メトキシー3— (3. 4, 5 —トリー O—ベンジル一 2— O—P—ニト口べンジルー ;3— D—ダルコピラノシ ル) ァセトフエノンの製造
4, 6_ビス (ベンジルォキシ) 一 2—ヒドロキシ— 3— (3, 4, 5—トリ 一〇一ベンジルー 2—〇一 p—ニトロべンジルー 3—D—ダルコピラノシル) ァ セトフエノン (505mg) のジメチルホルムアミド (7ml) の溶液に NaH (22mg、 60 %ヌジヨール)、 ヨウ化メチル (1ml) を加え、 室温にて 40 分熱攙拌した。 酢酸ェチルにて希釈後有機層を水洗した、 無水硫酸ナトリウムに て乾燥した。 溶媒を減圧下留去して得られる残渣をフラッシュカラムクロマトグ ラフィ一にて精製し、実施例 8と同一化合物である標記化合物を 256mg得た。 実施例 10 : 4, 6— _ビス (ベンジルォキシ) —2—メトキシ— 3— (3, 4,
5—トリ—〇一ベンジル一 ]3— D—ダルコピラノシル) ァセトフエノンの製造
4, 6—ビス (ベンジルォキシ) 一 2—メトキシ一 3— (3, 4, 5—トリー 0—ベンジル一 2—〇_p—二トロべンジルー ]3— D—ダルコピラノシル) ァセ トフエノン (256mg) のイソプロパノ一ル (7ml) およびメタノール (7 ml) 混合溶媒に飽和塩化アンモニゥム水溶液 (1. 9m 1)、 インジウム末 (6 4 Omg) を加え 75 °Cにて 32時間加熱攪拌した。 不溶物を濾別した後酢酸ェ チルにて希釈し、 1N塩酸水溶液にて有機層を洗浄し、 無水硫酸ナトリウムにて 乾燥した。 溶媒留去後、 得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーに て精製することにより標記化合物を 174mg得た。
NMR (CDC13) : 2.46(s,3H), 3.5-3.8 (i, 9H), 4. -5.1 (m, 11H), 6.35(s,lH), 7.2-7.5(m,25H).
IR(cm-') : 3459, 2867, 1699, 1596, 1098.
ョ
3.96(dd, IH, J=8.6Hz,4.7Hz), 4.14(s,3H), 4.47 (dd, 2H, J=14Hz, 12Hz) ,
4.57(d, IH, J=13Hz), 4.61 (t, IH, J=4Hz) , 4.77 (d, IH, J=12Hz) , 4.85-4.90 (m, 2H),
5.12(d, IH, J=4Hz), 6.24(s, IH), 7.2-7.4 (m, 6H), 14.07(s, IH). 実施例 1 3 : 1一 {(2 R, 3 R, 4 S, 4 aR, 9 b S) 一 3, 4—ビス (ベン ジルォキシ) —2— [(ベンジルォキシ) メチル] 一 7— (P—ベンジルォキシべ ンゾィルォキシ) —9ーメトキシー 3, 4, 4 a, 9 b—テトラヒドロ— 2H— ピラノ [3, 2-b] [1] ベンゾフラン一 8—ィル } エタノンの製造
1— {(2 R, 3 R, 4 S, 4 aR, 9 b S) — 3, 4一ビス (ベンジルォキシ) 一 2— [(ベンジルォキシ) メチル] 一 7—ヒドロキシ一 9—メトキシ一 3, 4, 4 a, 9 b—テトラヒドロ一 2H—ピラノ [3, 2-b] [1] ベンゾフラン一 8 —ィル } エタノン (38mg) の塩化メチレン (1ml) 溶液に p—ベンジルォ キシベンゾィル クロリド (1 6mg)、 4- (N, N—ジメチル) ァミノピリジ ン (10mg) を室温にて加え、 1時間攪拌した。 そのままフラッシュカラムク 口マトグラフィ一にて精製し、 標記化合物を 45mg得た。
NMR (CDC13) : 2.44(s,3H), 3.5-3.6 (m, 2H), 3.7-3.8 (m, 2H),
3.97(dd, IH, J=9Hz,5Hz), 4.06(s,3H), 4.49(s,2H), 4.59(d, IH, J=llHz),
4.64 (t, 1H, J=4Hz) , .4.77 (d, IH, J=l 2Hz) , 4.85-4.95 (m, 2H) , 5.1-5.15 (m, 3H) , 6.56(s,lH), 7.02(d,2H, J=9Hz), 7.2-7.5 (m, 20H) , 8.06(d, 2HJ=9Hz). 実施例 14 : 1— {(2R, 3 R, 4 S, 4 aR, 9 b S) - 3, 4一ビス (ベン ジルォキシ) —2— [(ベンジルォキシ) メチル] — 7—ヒドロキシー 9—メトキ シ一 3, 4,_4 a, _9 b—テトラヒドロ一 2H—_ピラノ [3, 2 -b] [1] ベン ゾフラン一— 8—ィル } _ 3——(4—べンジルォキシフエニル) 一 _1. 3—プロパ
1 - {(2 R, 3R, 4 S, 4 a R, 9 b S) - 3, 4—ビス (ベンジルォキシ) 一 2— [(ベンジルォキシ) メチル] 一 7— (p—べンジルォキシベンゾィルォキ シ) 一 9—メトキシ一 3, 4, 4 a, 9 b—テトラヒドロ一 2 H—ピラノ [3, 2-b] [1] ベンゾフラン一 8—ィル } エタノン (45mg) のテトラヒドロフ ラン溶液 (1ml) を、 予めジイソプロピルアミン (78 1) と n—プチルリ チウム (0. 56mmo l) から調製したリチウムジイソプロピルアミドのテト ラヒドロフラン溶液 (0. 5ml) に一 30°Cで加え、 — 20°Cから一 30°Cに 温度を保ちながら 1時間攪拌した。 飽和塩化アンモニゥム水溶液を加え、 酢酸ェ チルにて抽出した。 有機層は飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄後、 無水硫酸ナ トリウムにて乾燥し、 減圧下溶媒を留去した。 得られた残渣をフラッシュカラム クロマトグラフィーにて精製し、 標記化合物を 32mg得た。
NMR (CDC13) : 3.4-3.8(m,4H), 3.81(s, 1H), 3.85-4.0(m, 1H), 4.05(s,2H), 4.3-4.9 (m, 7H) , 5.0-5.1 (m, 1H) , 5.13(s,2H), 6.24(s, 0.34H) , 6.32 (s, 0.66H) , 7.02(d,2H, J=9Hz), 7.2-7.5 (m, OH) , 7.85(d, 1.32H, J=9Hz) ,
7.92(d,0.66H, J=9Hz), 13.16 (s, 0.66H) , 13.89 (s, 0.34H) , 15.62 (s, 0.66H) . 実施例 1 5 : (2 R, 3 R, 4 S, 4 a R, 1 1 b S) — 3, 4—ビス (ベンジル ォキシ) 一 2— [(ベンジルォキシ) メチル] 一 8— [4一 (ベンジルォキシ) フ ェニル] — 1 1ーメトキシ一3, 4, 4 a, 1 1 b—テトラヒドロ一 2H, 10 H—ピラノ [2,, 3' : 4, 5] フロ [3, 2 - g] クロメン一 1 0—オンの製
1 - {(2 R, 3 R, 4 S, 4 aR, 9 b S) - 3, 4—ビス (ベンジルォキシ) - 2 - [(ベンジルォキシ) メチル] — 7—ヒドロキシー 9—メトキシ— 3, 4, 4 a, 9 b—テトラヒドロ一 2H—ピラノ [3, 2 -b] [1] ベンゾフラン一 8 —ィル } - 3 - (4—ベンジルォキシフエニル) - 1, 3 _プロパンジオンとそ の互変異性体との混合物 (23mg) の塩化メチレン溶液 (0. 8ml) に、 室 温にてトリメチルシリル トリフラート (7 1) を加え、 10分間攪拌した。 飽和重曹水を加えた後、 塩ィヒメチレンにて抽出し、 得られた有機層を無水硫酸ナ トリウムにて乾燥した。 溶媒を留去した後、 フラッシュカラムクロマトグラフィ 一にて精製することにより標記化合物を 14 m g得た。
NMR (CDC13) :3.5-3.85(m,4H), 4.00(dd, 1H, J=9Hz,5Hz), 4.12(s,3H), 4.47(s,2H), 4.63(d, 1H, J=llHz), 4.68(t,lH, J=4Hz), 4.8-4.95 (m, 3H), 5.14(s,2H),
5.18(d, 1H, J-3Hz), 6.55(s, 1H), 6.78(s,lH), 7.07(d, 2H, J=9Hz),
7.2-7.45(m, 20H), 7.80 (d.2H, J=9Hz) . 実施例 16 : (2R, 3 S, 4 S, 4 a S, 1 1 b S) - 3, 4, 1 1一トリヒド 口キシー 2—ビドロキシメチルー 8— [4—ヒドロキシフエニル] —3, 4, 4 a, l i b—テトラヒドロ一 2 H, 10H—ピラノ [2,, 3,: 4, 5]フロ [3, 2 -g] クロメン一 10—オンの製造
(2 R, 3 R, 4 S, 4 aR, l l bS) — 3, 4—ビス (ベンジルォキシ) —2— [(ベンジルォキシ) メチル] —8— [4— (ベンジルォキシ) フエニル] — 11—メトキシ一 3, 4, 4 a, 11 b—テトラヒドロー 2H, 10H—ビラ ノ [2,, 3 ': 4, 5] フロ [3, 2-g] クロメン一 10—オン (14mg) に室温にて BC 13の塩化メチレン溶液 (1M、 0. 5ml ) を加え、 10分後 飽和重曹水を加えた。 析出した固形物をメタノール (2ml) に溶解し、 これに BC 13の塩ィ匕メチレン溶液 (1M、 0. 5ml) を氷冷下加え、 室温にて 20 分攪拌した。 減圧下溶媒を留去し、 得られた残渣を MeOH/Ac〇H/H2〇 =0. 5m 1 /lm 1 /lm 1に溶解した後、 HPLC (〇DS逆相カラム: C H3CNZH2〇=20/80から CH3CN/H2〇=84/16までのグラジ ェント溶出) にて精製し、 標記化合物を 0. 7mg得た。
NMR (CD30D) : 3.3-3.4 (m, 1H), 3.55-3.65 (m, 2H), 3.82(dd, 1H, J=2Hz, 12Hz), 3.99(dd, 1H, J=5Hz,10Hz), 4.68 (t, 1H, J=4Hz) , 5.20(d, 1H, J=3Hz), 6.64(s, 1H), 6.65 (slH), 6.89(d,2H, J=9Hz), 7.85 (d, 2H, J=9Hz) . 実施例 17 : 1— {(2 R, 3 R, 4S, 4 aR, 9 b S) —7—ベンゾィルォキ シ— 3, 4—ビス (ベンジルォキシ) _2— [(ベンジルォキシ) メチル] —9— メトキシ一3, 4, 4 a, 9 b——テトラヒドロー 2H二ピラノ [3, 2— b] [1] ベンゾフラン一 8—ィル } エタノンの製造
1 - {(2 R, 3R, 4 S, 4 a R, 9 b S) — 3, 4一ビス (ベンジルォキシ) 一 2— [(ベンジルォキシ) メチル] 一 7—ヒドロキシ一 9—メトキシ一 3, 4, 4 a, 9 b—テトラヒドロ一 2 H—ピラノ [3, 2-b] [1] ベンゾフラン一 8 ーィル } エタノン (46mg) とベンゾィル クロリド (1 1 1 ) を用いて、 実施例 13と同様に操作を行い、 標記化合物を 5 Omg得た。
NMR (CDC13) : 2.45(s,3H), 3.5-3.6 (m, 2H), 3.7-3.8 (m, 2H),
3.98(dd, 1H, J=5Hz,9Hz), 4.07(s,3H), 4.50(s,2H), 4.59(d, 1H, J=llHz),
4.65(t, 1H, J=4Hz), 4.78(d, 1H, J=12Hz), 4.85-4.95 (m, 2H), 5.14(d, 1H, J=4Hz) , 6,56(s,lH), 7.2-7.55(m, 17H), 7.61 (t, 1H, J=7Hz), 8.11 (d, 2H, J=7Hz) . 実施例 18 : 1— {(2 R, 3R, 4 S, 4 aR, 9 b S) — 3, 4—ビス (ベン ジルォキシ) — 2— [(ベンジルォキシ) メチル] 一 7—ヒドロキシー 9—メトキ シ一 3, 4, 4 a, 9 b—テトラヒドロー 2H—ピラノ [3, 2 -b] [1] ベン ゾフラン 8—ィル } 一 3__フエニル一 1, —3—プロパンジオンの製造 (但し、 _ 標記化合物は、 その互変異性体との混合物として得られる)
1— {(2 R, 3R, 4 S, 4 aR, 9 b S) — 7 _ベンゾィルォキシ— 3 , 4 一ビス (ベンジルォキシ) —2— [(ベンジルォキシ) メチル] — 9—メトキシー 3, 4, 4 a, 9 b—テトラヒドロー 2H—ピラノ [3, 2-b] [1] ベンゾフ ラン— 8—ィル } エタノンとその互変異性体の混合物 (5 Omg) を用いて実施 例 14と同様の操作により標記化合物を 35mg得た。
NMR (CDC13) : 3.4-3.8(m,4H), 3.78(s, 1.5H), 3.9-4.0 (m, 1H) , 4.07(s, 1.5H),
4.3-4.9 (m, 7H) , 5.03 (d, 0.5H, J=4Hz) , 5.10 (d, 0.5H, J=4Hz) , 7.2-7.6 (m, 18H) , 7.85-8.0 (m, 2H) , 13.14 (s, 0.5H) , 13.87 (s, 0.5H) , 15. 1 (s, 0.5H) . 実施例 19 : (2R, 3 S, 4 S, 4 aR, 1 1 b S) - 3, 4—ビス (ベンジル ォキシ) 一 2— [(ベンジルォキシ) メチル] 一 1 1ーメトキシ— 8—フエ二ルー 3, 4, _4 a, _1 1 b—テトラヒドロ一 2H, _10H—ピラノ [2', 3 ' : 4, _
1 - {(2 R, 3 R, 4 S, 4 aR, 9 b S) - 3, 4—ビス (ベンジルォキシ) —2— [(ベンジルォキシ) メチル] — 7—ヒドロキシ一 9ーメトキシー 3, 4, 4 a, 9 b—テトラヒドロー 2H—ピラノ [3, 2— b] [1] ベンゾフラン一 8 ーィル }一 3—フエ二ルー 1, 3—プロパンジオンとその互変異性体の混合物(3 5mg) を用い、 実施例 15と同様の操作を行い、 標記化合物を 8mg得た。 NMR (CDC13): 3.5-3.75 (m, 3H) , 3.83(t,lH, J=9Hz), 3.95-4.05 (m, IH), 4.13(s,3H), 4.47(s,2H), 4.63 (d, IH, J=llHz) , 4.68(t, IH, J=4Hz), 4.82 (d, IH, J=12Hz) , 4.85-4.95 (m, 2H), 5.20(d, IH, J=3Hz), 6.65(s, IH), 7.2-7.6 (m, 18H),
7.85-7.9 (m, 20H) . 実施例 20 : 1 - {(2 R, 3R, 4 S, 4 aR, 9 b S) — 3, 4—ビス (ベン ジルォキシ) ー2— [(ベンジルォキシ) メチル] — 7—ヒドロキシー 9—メトキ シー 3, 4, 4 a, 9 b—テトラヒドロー 2H—ピラノ [3, 2— b] 「l] ベン ゾフラン一 8—ィル } 一 3—フエニル一 2—プロペン一 1—オンの製造
1 - {(2 R, 3R, 4 S, 4 a R, 9 b S) - 3, 4_ビス (ベンジルォキシ) 一 2— [(ベンジルォキシ) メチル] — 7—ヒドロキシ一 9—メトキシ一 3, 4, 4 a, 9 b—テトラヒドロー 2H—ピラノ [3, 2 -b] [1] ベンゾフラン一 8 ーィル } エタノン (20mg) のジォキサン溶液 (0. 8ml) にべンズアルデ ヒド (3. 8 1)および 50%NaOH水溶液(0. 8ml) を室温にて加え、 4時間攪拌した。 1N塩酸水溶液 15mlを加え、 酢酸ェチルにて抽出した後、 無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、 溶媒を留去した。 得られた残渣をフラッシュ力 ラムクロマトグラフィーにて精製し、 標記化合物を 18mg得た。
NMR (CDC13) : 3.5-3.8(m,4H), 3.97(dd, IH, J=5Hz, 9Hz) , 4.07(s,3H),
4.4-4.6 (m, 3H) , 4.64 (t, IH, J=4Hz), 4.7-4.9 (m, 3H) , 5.11(d, IH, J=4Hz),
6.32(s,lH), 7.2-7.5(m, 18H), 7.6-7.7 (ι, 2H) , 7.79(s,2H), 13.95(s,lH).
IR(NaCl, film, cm—り : 2861, 1628, 1558, 1454. 実施例 21 : 1— {(2 R, 3R, 4 S, 4 aR, 9 b S) - 3, 4一ビス (ベン ジルォキシ) 一 2— [(ベンジルォキシ) メチル] 一 7—ヒドロキシ— 9ーメトキ シー 3, 4, 4 a, 9 b—テトラヒドロー 2H—ピラノ [3, 2— b] [1] ベン ゾフラン一 8—ィル } 一 3— (4一メチルフエニル) 一2—プロペン一 1一オン の製造
1 - {(2 R, 3 R, 4 S, 4 aR, 9 bS) — 3, 4—ビス (ベンジルォキシ) —2— [(ベンジルォキシ) メチル] — 7—ヒドロキシー 9ーメトキシ一 3, 4, 4 a, 9 b—テトラヒドロー 2 H—ピラノ [3, 2 -b] [1] ベンゾフラン一 8
'(HS'ui)6 ' - S ' '(z^=i'HI'l)S9 ' (ΖΗΠ=ί 'ΗΙ'Ρ) ' ' (Η2 '«0 OS ' - S ' '(H8's)90^ '(ZH6'ZHS=i 'IH'PP 6'S '(Hg's) 8-S ' (Hf 'ω)8 'S- S 'S : (
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ォキシ) 一 2— [(ベンジルォキシ) メチル] 一 1 1ーメトキシー 8—フエニル— 3, 4, 4 a, 11 b—テ卜ラヒドロー 2H, 10H—ピラノ [2', 3,: 4, 5] フロ [3, 2-g] クロメンー 10—オンの製造
1 - {(2 R, 3 R, 4 S, 4 aR, 9 b S) - 3, 4—ビス (ベンジルォキシ) - 2 - [(ベンジルォキシ) メチル] 一 7—ヒドロキシ一 9—メトキシ一 3, 4, 4 a, 9 b—テトラヒドロ一 2H—ピラノ [3, 2— b] [1] ベンゾフラン一 8 ーィル } — 3—フエニル— 2—プロペン一 1一オン (18mg) の DMS〇溶液 (0. 4ml) にヨウ素 (0. 30mg) の DM SO (100 ^ 1)溶液を加え、 150°Cにて 1時間加熱した。 酢酸ェチルにて希釈後、 有機層をハイポ水溶液で 洗浄し、 無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、 溶媒を減圧下に留去した。 得られた残 渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーにて精製し、標記化合物を 5m g得た。 この化合物の機器分析データは、 実施例 19で得た化合物と完全に一致した。 実施例 24 : (2 R, 3R, 4 S, 4 aR, l l b S) — 3, 4—ビス (ベンジル ォキシ) 一 2— [(ベンジルォキシ) メチル] 一 1 1ーメトキシ— 8—フエニル一 3, 4, 4 a, 11 b—テトラヒドロ一 2H, 10H—ピラノ [2,, 3 ' : 4, 5] フロ [3, 2-g] クロメンー 10—オンの製造
1 - {(2 R, 3 R, 4 S, 4 aR, 9 b S) — 3, 4—ビス (ベンジルォキシ) 一 2— [(ベンジルォキシ) メチル] — 7—ヒドロキシー 9—メトキシ一 3, 4, 4 a, 9 b—テトラヒドロー 2 H—ピラノ [3, 2— b] [1] ベンゾフラン一 8 fル}― 3—フエ二ルー 2—プロペン一 1—オン(17mg)のメタノール( 1 ml) 溶液に K〇H (16mg) のメタノール (180 1) 溶液を氷冷下に加 え、 さらにョードベンゼンジァセタート (17mg) を加えた後室温にて 2時間 加熱した。 塩ィ匕メチレンにて希釈後、 有機層を八イボ水溶液で洗浄し、 無水硫酸 ナトリウムにて乾燥後、 溶媒を減圧下に留去した。 得られた残渣をフラッシュ力
ラムクロマトグラフィーにて精製し、 標記化合物を 5mg得た。 この化合物の機 器分析データは、 実施例 19で得た化合物と完全に一致した。 実施例 25 : (2R, 3 R, 4 S, 4 aR, l l bS) — 3, 4一ビス (ベンジル ォキシ) —2— [(ベンジルォキシ) メチル] 一 8— (4—メチルフエニル) 一 1 1ーメトキシ一 3, 4, 4 a, l i b—テトラヒドロー 2 H, l 0H_—ピラノ [2 ', _
3,: 4, 5]フロ [3, 2— g]—クロメン— 10—オンの製造
1— {(2R, 3R, 4 S, 4 aR, 9 b S) - 3, 4—ビス (ベンジルォキシ) —2— [(ベンジルォキシ) メチル] — 7—ヒドロキシー 9—メトキシー 3, 4, 4 a, 9 b—テトラヒドロー 2H_ピラノ [3, 2— b] [1] ベンゾフラン一 8 ーィル } - 3 - (4一メチルフエニル) —2—プロペン— 1一オン (30mg) のメタノール (2. 1ml) 溶液を用いて、 実施例 24と同様の反応を行い、 標 記化合物を 14mg得た。
NMR (CDC13) : 2.42(s,3H), 3.5-3.75 (m, 3H), 3.82 (t, 1H, J=9Hz) ,
4.00(dd, IH, J=5Hz,9Hz), 4.12(s,3H), 4.47(s,2H), 4.63(d, IH, J=llHz),
4.68(t, 1H, J=4Hz), 4.82(d, IH, J-12Hz), 4.85-4.95 (m, 2H) , 5.19(d, IH, J=3Hz), 6.61(s,lH), 6.79(s, IH), 7.2-7.4(m, 15H) , 7.42 (d, 2H, J=7Hz) ,
7.75(d, 2H, J=8Hz) . 実施例 26 : (2 R, 3 R, 4 S, 4 aR, 1 1 b S) — 3, 4一ビス (ベンジル ォキシ) — 2— [(ベンジルォキシ) メチル] 一 1 1—メトキシ-一 8— (4—メ卜 キシフエニル) —3, 4, 4 a, 1 1 b—テトラヒドロ _2H, 10H—ピラノ
[2,, 3 ': 4, 5] フロ [3, 2-g] クロメン一 10—オンの製造
1 - {(2 R, 3 R, 4 S, 4 aR, 9 b S) — 3, 4—ビス (ベンジルォキシ) -2- [(ベンジルォキシ) メチル] — 7—ヒドロキシー 9ーメトキシ— 3, 4, 4 a, 9 b—テトラヒドロ一 2H—ピラノ [3, 2— b] [1] ベンゾフラン一 8 —ィル } - 3 - (4ーメトキシフエニル) 一 2—プロペン一 1 _オン (37mg) のメタノール (2. 5ml) 溶液を用いて、 実施例 24と同様の反応を行い、 標 記化合物を 9 m g得た。
NMR (CDC13) : 3.5-3.75(m,3H), 3.82(t,lH, J-9Hz), 3.88(s,3H),
4.00(dd, IH, J=5Hz,9Hz), 4.12(s,3H), 4.47(s,2H), 4.63(d, IH, J=llHz),
4.68(t,lH, J=4Hz), 4.83 (d, IH, J=12Hz), 4.85-4.95 (m, 2H), 5.19(d, lHmJ=3Hz),
6.56(s,lH), 6.78(s,lH), 7.00 (d, 2H, J=9Hz), 7.2-7. 5 (m, 15H),
7.81 (d, 2H, J=9Hz) · 実施例 27 : (2 R, 3R, 4 S, 4 aR, 1 1 b S) - 3, 4, 1 1—トリヒド 口キシー 2—ヒドロキシメチルー 8—フエこ二ル— 3, 4, 4 a, l i bーテ卜ラ ヒドロー 2H, 1 0H—ピラノ [2 ', 3 ' : : 4, 5] フ口 [3, 2-g] クロメ ンー 10一オンの製造
(2 R, 3 R, 4 S, 4 aR, l l bS) — 3, 4一ビス (ベンジルォキシ) —2— [(ベンジルォキシ) メチル] 一 1 1—メトキシ— 8—フエ二ルー 3, 4 4 a, 1 1 b—テトラヒドロー 2H, 1 OH—ピラノ [2', 3 ' : 4, 5] フロ [3, 2-g] クロメン— 10—オン (8mg) を用いて、 実施例 1 6と同様の 操作を行い、 標記化合物を 0. 7mg得た。
NMR (CDgOD) : 3.3-3.4 (m, IH), 3.55-3.65 (m, 2H), 3.82 (dd, IH, J=3Hz, 12Hz) , 3.99(dd, IH, J=5Hz,9Hz), 4.7-4.75 (m, IH) , 5.22(d,lH, J=3Hz), 6.70(s, IH), 6.81(s,lH), 7.5-7.6 (m, 3H), 7.95-8.05 (m, 2H). 実施例 28 : (2 R, 3 R, 4S, 4 aR, l l bS) — 3, 4, 11—トリヒド 口キシ一 2—ヒドロキシメチルー 8— (4—メチルフエニル) —3, 4, 4 a, 1 1 b—テトラヒドロ一 2H, 1 OH—ピラノ [2,, 3, : 4, 5] フロ [3,
(2 R, 3 R, 4 S, 4 aR, l l bS) —3, 4—ビス (ベンジルォキシ) 一 2— [(ベンジルォキシ) メチル] 一 1 1—メトキシ— 8— (4—メチルフエ二 ル) ー3, 4, 4 a, l i b—テトラヒドロ _2H, 10H—ピラノ [2,, 3 ' : 4, 5] フロ [3, 2-g] クロメン一 10—オン (14mg) の塩化メチレン 溶液 (0. 5ml) に氷冷下 BC 13の塩化メチレン溶液 (1M溶液、 1ml) を加え、 10分間攪拌後、 メタノール(4ml) を加えた。減圧下溶媒を留去し、 残渣にメタノール (10ml) および IN塩酸水溶液 (10ml) を室温にて加 え、 45時間攙拌した。 メタノールを減圧下に留去した後、 酢酸 (7ml) を加 え、 得られる溶液を逆相クロマトグラフィーにて精製し、 目的物を含むフラクシ ヨンを凍結乾燥することにより、 標記化合物を 5. lmg得た。
NMR (CD30D) : 2.42(s,3H), 3.3-3.4(m, 1H) , 3.55-3.65 (m, 2H),
3.82(dd, IH, J=2Hz, 12Hz), 3.99(dd,lH, J=5Hz,9Hz), 4.65-4.7 (m, IH) ,
5.22(d, IH, J=3Hz), 6.67(s,lH), 6.75(s,lH), 7.34(d, 2H, J=8Hz) ,
7.88(d,2H, J=8Hz). 実施例 29 : (2 R, 3 R, 4 S, 4 aR, 11 b S) - 3, 4, 1 1—トリヒド 口キシ一 2—ヒドロキシメチルー 8— _(4—メトキシフエニル) ー3, 4, 4 a,
1 1 b—テトラヒドロ一 2 H, 1 OH—ピラノ [2,, 3,: 4, —5] フロ [3
(2 R, 3R, 4 S, 4 aR, l l bS) — 3, 4一ビス (ベンジルォキシ) 一 2— [(ベンジルォキシ) メチル] — 1 1—メトキシー 8— (4ーメトキシフエ ニル) 一3, 4, 4 a, l i b—テトラヒドロー 2 H, 1 OH—ピラノ [2,, 3 ' : 4, 5] フロ [3, 2-g] クロメンー 10—オン (9mg) を用い、 実施例 2 8と同様の操作を行うことにより、 標記化合物を 4. 3mg得た。
NMR (DMS0-d6): 3.2-3. 5 (m, 1H), 3.3-3.45 (m, 2H), 3.6-3.7 (m, 1H), 3.8-3.9 (m, 4H) 4.44(t,lH, J=6Hz), 4.6-4.65 (m, IH), 5.01(d, IH, J=5Hz), 5.09 (d, IH, J=3Hz) , 5.39(d, IH, J=6Hz), 6.80(s, IH), 6.96(s, IH), 7.13(d, 2H, J=9Hz),
8.07(d,2H, J=9Hz), 13.5 (s, IH). 実施例 30 : (2 R, 3 R, 4 S, 4 aR, l l b S) — 3, 4, 1 1—トリス (ァ セチルォキシ) _2— [(ァセチルォキシシ) メチル] 一 10—ォキソ _ 8—フエ 二ルー 3, 4, 4 a, 1 1 b—テトラヒドロー 2H,— 1 OH—ピラノ—「2,,— 3,:
(2 R, 3 R, 4 S, 4 aR, 1 1 ¾) S) - 3, 4, 1 1—トリヒドロキシー
2—ヒドロキシメチルー 8—フエニル _ 3, 4, 4 a, l i b—テトラヒドロー 2H, 10H—ピラノ [2,, 3 ' : 4, 5] フロ [3, 2-g] クロメン一 1 0 一オン (lmg) のピリジン (1 00 1 ) 溶液に、 ジメチルァミノピリジン (2 mg)、 無水酢酸 (5 ^ 1 ) を室温にて加え、 20分間攪拌した。 溶媒を減圧下に
留去し、 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、 標記化合物を得た。
NMR (CDC13) : 2.01(s,3H), 2.07(s,3H), 2.17(s,3H), 2.48(s,3H),
3.75-3.85 (m, IH), 4.0-4.1 (m, IH) , 4.26 (dd, IH, J=5Hz, 12Hz) , 4.88 (dd, IH, J=5Hz), 5.15(d,lH, J=5Hz), 5.28(t,lH, J=9Hz), 5.39(dd, IH, J=5Hz, lOHz) , 6,59(s,lH), 7.45-7.55 (m, 3H), 7.8-7.9 (m, 2H). 実施例 31 :実施例 27で得られた化合物の散剤
実施例 27で得られた化合物 1 g、 乳糖 865 gおよびトウモロコシデンプン 100 gをプレンダ一で混合し、 散剤を得た。 実施例 32 :実施例 27で得られた化合物を用いたマウスの接触性皮膚炎抑制試
BALB/cマウス (7〜9週齢、 雄性; 日本チャールズリバ一) の腹部を小 動物電気バリカン (大東電気工業社製) で剃毛し、 7%2, 4, 6—トリニトロ 一 1—クロ口ベンゼン (7 %TNCB—アセトン:ォリーブ油 =4 : 1) を 10 0 1塗布することにより感作させた。 感作の 6日後に、 右耳介表嚢に 1%TN CB (1 %TNCB—アセトン:ォリーブ油- 1 : 9) を 10 1ずつ (計 20 1) 塗布することによって接触性皮膚炎を惹起させた。 被検物質は惹起の 30 分前、 6時間後、 21時間後に、 0. 5%ヒドロキシプロピルセルロース溶液に 懸濁して経口投与した(各群 7匹)。なお、評価は惹起前と惹起後 24時間後に耳 介厚をデジマチックインジケーター (M i t s u t oy o製) で測定し、 その差 異を耳介肥厚とした。 陽性対照薬として吉草酸べ夕メタゾンを用いた。
その結果を第 1図に示した。 図に示したごとく、 TNCBで感作させたマウス の耳介に TNCBを塗布することによって顕著な耳介肥大が惹起された。 実施例 27で得られた化合物を経口投与した結果、 マウス接触性皮膚炎モデルにおける 耳介肥厚は、 用量依存的に抑制され、 2 ^gZkg以上の用量において統計的学 的な有意差 (Pく 0. 05 ; Dunn e t t ' t e s t) が認められた。
産業上の利用可能性
以上説明したように、本発明で提供される新規フラボン誘導体は、抗炎症作用、 抗アレルギー作用柄を有し、 特に、 マウス接触性皮膚炎において優れた抑制効果 を有するものであり、 炎症性疾患、 アレルギー性疾患の治療剤として有用なもの である。 特にその抗アレルギー効果は優れたものであり、 アトピー性皮膚炎、 接 触性皮膚炎などの予防もしくは治療のための医薬として有用なものである。