JP2006008626A - フラボン誘導体の製造法ならびにフラボン誘導体およびそれを含む医薬組成物 - Google Patents

フラボン誘導体の製造法ならびにフラボン誘導体およびそれを含む医薬組成物 Download PDF

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隆 中塚
Junko Futamura
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Abstract

【課題】 抗炎症作用を有する新規フラボン誘導体、またはその薬理上許容される塩、及びそれらの製造法およびその製造中間体の提供
【解決手段】 次式(I):
【化1】
Figure 2006008626

〔式中、R1a,R1b,R1c,R1d,R1eはそれぞれ独立して水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基またはハロゲン原子を示す〕で表されるフラボン誘導体の製造方法ならびに製造中間体および中間体の製造方法を提供する。さらに新規な前記式(I)の化合物またはその薬理学的に許容される塩(但し、R1cがOHであり、R1a,R1b,R1d,R1eが水素であり、糖部分がD−マンノースである化合物およびその薬理学的に許容される塩を除く)ならびにそれを含む抗炎症剤として有用な医薬組成物を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、抗炎症作用を有する新規化合物、またはその薬理上許容される塩、およびそれらの製造法、ならびにその製造中間体に関する。
これまでに、抗炎症作用を有する多くのフラボン類が知られている。例えば特許文献1には、ウーロン茶葉抽出物から多段階の精製工程を経て得られた、抗炎症作用を有する次式(Ia):
Figure 2006008626
で表される化合物が記載されている。しかしながら、この化合物の合成法は知られておらず、またそのウーロン茶中の含量は非常に低いものであった。
国際公開公報WO2004−005296号公報
したがって、本発明は抗炎症作用を有し、アレルギー性疾患、特にアトピー性皮膚炎および接触性皮膚炎の予防または治療に有効な、新規フラボン誘導体、またはその薬理学的に許容される塩およびそれらの製造法、ならびにその製造中間体を提供することを課題とする。
かかる課題を解決するための本発明は、次式(I):
Figure 2006008626
〔式中、R1a、R1b、R1c、R1dおよびR1eは、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基または、ハロゲン原子を示す〕で表されるフラボン誘導体の製造方法、ならびに製造中間体、および中間体の製造法を提供する。
さらに別の態様として,本発明は,新規な前記式(I)で表される化合物[但し、前記式(Ia)で表される化合物を除く]およびその薬理学的に許容される塩ならびにそれらを含む医薬組成物を提供する。
本発明が提供するその製造方法は、具体的には、下記の化学式に示した方法により表すことができる。
Figure 2006008626
(上記式中の各置換基の定義は、後述する定義を参照のこと)
本発明で提供されるフラボン誘導体の製造方法は、従来、天然物から精製するしかなかった化合物を簡便に合成することができるものである。また、本発明の製造方法によって新たに得られたフラボン誘導体は、炎症性疾患、アレルギー性疾患あるいは、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎などに効果を示し、したがって、それらの疾患の予防もしくはその治療のための医薬として有用である。
以下、本発明について、上記の反応式に基づいて、詳細に説明する。
本発明においては、特に断らない限り当業者にとって明らかなように、記号:
Figure 2006008626
は、紙面の向こう側(すなわちα−配置)に結合していることを表し、記号:
Figure 2006008626
は、紙面の手前側(すなわちβ−配置)に結合していることを表し、記号:
Figure 2006008626
は、α−あるいは、β−配置またはそれらの混合物であることを表す。
また本発明において、薬理学的に許容される塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ金属塩、プロカイン(Procaine)などのアルキルアミン、もしくはグアニンなどの塩基性アミノ酸またはこれらの組み合わせによって形成される塩が挙げられる。本発明の式(I)または(II)の化合物は、当業者にとって自明の方法により、その薬理学的に許容される塩に変換することができる。例えば、ナトリウム塩はエタノール溶液中、水酸化ナトリウムのエタノール溶液を加え、析出した結晶を濾取することにより得ることができる。
また、式(I)あるいは式(III)で表される化合物または、その薬理上許容される塩は、公知の方法により溶媒和物に変換することもできる。適当な溶媒和物としては、例えば、水、アルコール系の溶媒(例えば、エタノール等)の溶媒和物が挙げられる。これらの方法は、当業者によっては自明の方法で製造することができる。例えば、(塩崎 仁、木村 聡城郎 編、薬剤学、廣川書店(1989年)、150ページ)に示されたように、これらは水または有機溶媒から再結晶することによって得ることができる。
また、ここで、R3a、R3b、R3c、R3d、R3e、R3fおよびRで表される保護基とは水酸基に対して、特定の条件下において導入できる官能基であり、特定の反応条件下においては反応に関与せず、水酸基へと変換する必要が生じたときに、一定の条件下において脱保護することにより水酸基とすることのできる官能基をいう。
3a、R3b、R3c、R3d、R3e、R3fおよびRにおけるそのような保護基としては,ベンジル基、p−ニトロベンジル基、p−アジドベンジル基のようなアリールメチル基、アリル基、メチル基等、あるいは、アセチル基、ベンゾイル基などのアシル基、あるいはt−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基などのシリル基、あるいはt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基などのように水酸基と合わさってカーボナートを形成する基を挙げることができる。
その保護基の導入は、よく知られており、例えばベンジル基を例に挙げると、水酸基を有する化合物に対して、NaH、KCOなどの塩基の存在下に、臭化ベンジル、あるいは、塩化ベンジルなどを作用させる方法により行うことができる。また、ピリジン、ルチジン、コリジンなどの塩基の存在下、酸化銀、またはトリフルオロメタンスルホン酸銀と臭化ベンジル、または、塩化ベンジルなどを作用させることにより導入することができる。
また、その保護基の脱保護手段としては、例えばアリールメチル基を例に挙げると、エタノールあるいはメタノールなどのアルコール類、あるいは、酢酸エチルなどのエステル類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、あるいは、酢酸などの有機酸あるいは、これらの任意の組み合わせ溶媒中、Pd−炭素、Pd(OH)、Pd黒などの触媒存在下、水素ガス雰囲気下に攪拌することによって行うことができる。また、BCl、AlCl、HBrなどの酸性条件下でも、脱保護することができる。
あるいは、p−ニトロベンジル基の場合には、インジウムの存在下、塩化アンモニウム水溶液とエタノール、メタノール、イソプロパノールなどのアルコール中加熱する、あるいは、Pd触媒下、水素を反応させるか、あるいは亜鉛などの金属を酢酸中で作用させることによりニトロ基のアミノ基への変換を行った後、塩化アンモニウム水溶液の存在下、エタノール、メタノール、イソプロパノールなどのアルコール中加熱することによっても脱保護することができる。また、p−アジドベンジル基の場合には、アジド基を、Pd触媒下、水素を反応させるか、トリフェニルホスフィン等のホスフィン化合物の存在下、水を作用させ、アミノ基へと変換させた後、塩化アンモニウム水溶液の存在下、エタノール、メタノール、イソプロパノールなどのアルコール中加熱することによっても脱保護することができる。
上に例示した保護基は、塩基性条件、還元的条件、酸性条件、BuNF、Pdなどの遷移金属錯体などを用いることにより、選択的に脱保護することができる。それぞれの組み合わせは、用いる保護基の組み合わせ、あるいは、脱保護を必要とする組み合わせによって異なるが、例えば、ベンジル基とp−ニトロベンジル基を保護基として用いている場合には、インジウム粉末および塩化アンモニウム水溶液の存在下、エタノール、メタノール、イソプロパノールなどのアルコール中加熱することによりp−ニトロベンジル基のみが選択的に脱保護される。また水酸基の保護基としてベンジル基とp−アジドベンジル基を用いている場合には、酢酸エチルなどのエステル類、THF、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類あるいはこれらの混合溶媒中、Pd−炭素触媒の水素雰囲気下での反応性の差を利用しベンジル基を脱保護することなく、アジドベンジル基のアミノベンジル基への選択的な変換を行うことができる。さらに、このアミノベンジル基は、塩化アンモニウム水溶液の存在下、エタノール、メタノール、イソプロパノールなどのアルコール中加熱することによって、選択的に水酸基へと脱保護することができる。
本発明における保護基としては、上記した以外にも、容易に、かつ選択的に導入および脱保護できる基であれば特に限定されない。例えば、保護基の選択、組み合わせ、脱保護条件などについては T. W. Greene P. G. M. Wuts, "Protective Groups in Organic Synthesis 2nd. Ed., John Wiley & Sons, Inc. New York 1991" などを参考にすることができる。
以下に、前記した本発明の製造方法における各製造工程について、詳細に説明する。
工程1:
Figure 2006008626
(反応式中、R3a、R3bおよびR3cは独立して水酸基の保護基を示す)
工程1は、保護された1,2−グリカール(XXI)の1位および2位に、それぞれ水酸基を導入する工程である。式(XXI)中R3a、R3bおよびR3cがベンジル基である場合には、OsOを用いたD. Drickらの方法(J. Chem. Soc. Perkin I, 1991, 2209)により、化合物(XX)を合成することができる。なお式(XXI)の化合物は市販または公知の方法で入手可能であり、例えばR3a、R3bおよびR3cがベンジル基である化合物(XXI)は市販品である。また、R3a、R3bおよびR3cがベンジル基以外の化合物を出発原料として用いた場合においても、同様の反応を行うことにより目的の化合物を得ることができる。
工程2:
Figure 2006008626
(反応式中、R3a、R3bおよびR3cは独立して水酸基の保護基を示す)
本工程2は、工程1で得られた化合物(XX)に1位にアリル基を導入し、アリルグリコシド(XIX)を得る工程である。すなわち化合物(XX)のジメチルホルムアミド(DMF)あるいはジメチルスルホキシド(DMSO)などのような極性溶媒、あるいはテトラヒドロフラン(THF)あるいはジエチルエーテルなどのようなエーテル類、あるいはこれらの混合溶液中、化合物(XX)に対して1.0〜1.2等量の塩基、例えばNaHを−10℃〜室温で作用させた後、1.0〜1.2等量の臭化アリルを作用させることにより、化合物(XIX)をα−体およびβ−体の混合物として得ることができる。この立体異性体は分離して使用することもできるが、混合物として次工程に用いることもできる。
工程3:
Figure 2006008626
(反応式中、R3a、R3bおよびR3cは、独立して水酸基の保護基を示し、R3fはR3a、R3bおよびR3cと異なる条件により脱保護できる水酸基の保護基を示す)
工程3は、工程2で得られた化合物(XIX)の2位水酸基に、保護基R3a、R3bおよびR3cと異なる条件により脱保護できる保護基を導入する工程である。R3a、R3b、R3cおよびR3fで表される保護基とは、水酸基に対して、特定の条件下において導入できる官能基であり、特定の反応条件下においては反応せず、水酸基へと変換する必要が生じたときに一定の条件下において脱保護することにより水酸基とすることのできる官能基をいう。
3a、R3b、R3cおよびR3fの例としてはベンジル基、p−ニトロベンジル基、p−アジドベンジル基のようなアリールメチル基、アリル基、メチル基等の炭素数1〜6のアルキル基、あるいは、アセチル基、ベンゾイル基などのアシル基、あるいはt−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基などのシリル基、あるいはt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基などのように水酸基と合わさってカーボナートを形成する基等が挙げられる。
これらの導入法は、よく知られており、例えばベンジル基あるいはp−ニトロベンジル基、p−アジドベンジル基などを例に挙げると、水酸基を有する化合物に対して、NaH、KCOなどの塩基の存在下、臭化ベンジル、あるいは、塩化ベンジルなどを作用させる方法により、行うことができる。または、ピリジン、ルチジン、コリジンなどの塩基の存在下、酸化銀、またはトリフルオロメタンスルホン酸銀と臭化ベンジル誘導体または塩化ベンジル誘導体などを作用させることにより導入することができる。
本発明においては、上記した以外にも容易にかつ選択的に導入および脱保護できる基であれば特に限定されない。また、その保護基の組み合わせについては、その脱保護条件により異なる。保護基の選択、組み合わせ、脱保護条件などについては T. W. Greene P. G. M. Wuts, "Protective Groups in Organic Synthesis 2nd. Ed., John Wiley & Sons, Inc. New York 1991" などを参考にすることができる。
3fには、R3a、R3bおよびR3cと異なる条件により脱保護できる水酸基の保護基を用いるが、その好ましい例としては、R3a、R3bおよびR3cがベンジル基である場合にはR3fとしてp−ニトロベンジル基あるいはp−アジドベンジル基などを用いることができる。R3fをp−ニトロベンジル基にする場合には、ピリジン、ルチジン、コリジンなどの塩基の存在下、酸化銀またはトリフルオロメタンスルホン酸銀と臭化p−ニトロベンジルを塩化メチレンなどの不活性溶媒中、室温〜50℃で反応させることにより化合物(XVIII)を合成することができる。R3fをp−アジドベンジル基にする場合には1.0〜1.5等量のNaH、KCOなどの塩基の存在下、臭化p−アジドベンジルをジメチルホルムアミド(DMF)あるいはジメチルスルホキシド(DMSO)などのような極性溶媒、あるいはテトラヒドロフラン(THF)あるいはジエチルエーテルなどのようなエーテル類、あるいはこれらの混合溶液中、作用させることにより化合物(XVIII)を得ることができる。
工程4:
Figure 2006008626
(反応式中、R3a、R3b、R3cおよびR3fは独立して水酸基の保護基を示す)
本工程4は、上記の工程3で得られた化合物(XVIII)の1位のアリル基を除去する工程である。アリル基の除去反応条件については、T. W. Greene P. G. M. Wuts, "Protective Groups in Organic Synthesis 2nd. Ed., John Wiley & Sons, Inc. New York" 1991 などを参考にすることができ、例えば、PdClの存在下、メタノールを作用させるH. J. Rosenburgらの方法(Carbohydr. Res., Vol. 329, 7, 2000)により行なうことができる。
工程5:
Figure 2006008626
(反応式中、R3a、R3bおよびR3cは独立して水酸基の保護基を示す)
工程5は水酸基の保護された化合物(XXI)の1位にメトキシ基を、2位に水酸基を導入する工程である。式(XXI)においてR3a、R3bおよびR3cがベンジル基である場合には、Danishefskyらの方法(J. Amer. Chem. Soc., Vol. 111, 6661頁(1992))により化合物(XVII)を合成することができる。また、その他の保護基を用いた場合にもそれに準じた方法、あるいは、(XXI)を原料にして合成することができることは、当業者にとって自明である。
工程6:
Figure 2006008626
(反応式中、R3a、R3bおよびR3cは独立して水酸基の保護基を示し、R3fはR3a、R3bおよびR3cと異なる条件により脱保護できる水酸基の保護基を示す)
本工程6は、工程5で得られた化合物(XVII)の2位に水酸基の保護基を導入する工程である。この工程における保護基の選択方法および導入方法は、工程3に述べたものと同様である。
工程7:
Figure 2006008626
(反応式中、R3a、R3b、R3cおよびR3fは独立に水酸基の保護基を表す)
工程7は、工程6で得られた化合物(XVI)のメチルグリコシドを酸性条件下加水分解する工程である。この場合、加水分解の条件としては、基R3a、R3b、R3cおよびR3fが脱保護されない条件であれば良く、例えば、R3a、R3b、R3cがベンジル基であり、R3fがp−ニトロベンジル基である場合には、酢酸中希硫酸を室温ないし還流温度で反応させることにより、目的の反応を進行させることができる。その他の条件としては、第4版実験化学講座、26巻338ページ、伊藤幸成ら、丸善株式会社(1992)あるいは、その文中に挙げてある文献を参考にすることができる。
工程8:
Figure 2006008626
(反応式中、R3a、R3b、R3cおよびR3fは独立して水酸基の保護基を示し、Zは−O(C=NH)−CClまたはFを示す)
工程8は、工程7で得られた1−ヒドロキシピラノース誘導体(XV)の1位に置換基Zを導入する工程である。
具体的には、1−ヒドロキシピラノース誘導体(XV)に対して、ジアザビシクロウンデセン(DBU)のような有機塩基あるいはCSCOなどの無機塩基の存在下、トリクロロアセトニトリルを適当な溶媒中0℃ないし60℃、好ましくは室温にて反応させることにより化合物(XXII)(Z:−O(C=NH)−CCl)を得ることができる。使用する溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素、ベンゼンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、あるいはこれらの2種類以上の混合物などを溶媒として用いることができる。
あるいは、1−ヒドロキシピラノース誘導体(XV)に対して、塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素あるいはこれらの混合溶媒中−78℃ないし−40℃において、(ジエチルアミン)サルファ トリフルオリドを作用させるか、1−ヒドロキシピラノース誘導体(XV)を通常の方法により1−アセチル体に誘導した後、ピリジン−HF錯体を作用させることによっても、化合物(XXII)(Z:F)を得ることができる。
工程9:
Figure 2006008626
(反応式中、R3a、R3b、R3cおよびR3fは、独立して水酸基の保護基を示し、R3dおよびR3eは、R3a、R3bおよびR3cと異なる条件により脱保護できる水酸基の保護基を示す。Zは−O(C=NH)−CClまたはFを示す)
工程9は、工程8で得られたピラノース誘導体[化合物(XXII)]に対して次式の2’,4’,6’−トリヒドロキシアセトフェノン誘導体(XIII):
Figure 2006008626
(式中,R3dおよびR3eは、R3a、R3bおよびR3cと異なる条件により脱保護できる水酸基の保護基を示す)
をルイス酸の存在下作用させることにより、選択的にC−グリコシドを形成する反応である。
なお、化合物(XXII)の一例として、式(XII):
Figure 2006008626
[式中のR3a、R3bおよびR3cは前述のとおりである]で表される化合物があげられ、より具体的には、式(XIV):
Figure 2006008626
(式中、R3a、R3bおよびR3cはそれぞれ独立して水酸基の保護基を示す)で表される化合物が含まれる。
反応は、化合物(XXII)に対して、適当な溶媒中モレキュラーシーブ4Aの存在下あるいは非存在下、化合物(XIII)を−78℃ないし60℃、好ましくは−40℃ないし室温において、BFジエチルエーテル錯体、トリメチルシリル トルフルオロメタンスルホン酸(TMSOTf)、CpHfCl−AgClO等の反応促進剤を用いて作用させることによって、目的とする化合物(X)を得ることができる。溶媒としては塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素、ベンゼンなどの芳香族炭化水素、あるいはこれらの2種以上の混合溶媒を用いることができる。
工程10:
Figure 2006008626
[反応式中、R3a、R3b、R3c、R3d、R3eおよびR3fは、独立して水酸基の保護基を示し、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは、独立して、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、R−O−基(ここで、Rは水酸基の保護基を示す)またはハロゲン原子を示す]
本工程10は、工程9で得られた化合物(X)に対して、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、THF等の水と混和する溶媒中、1等量ないし10等量の塩基、例えばKOHあるいはNaOH水溶液の存在下、化合物(XI):
Figure 2006008626
[式中、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、ハロゲン原子またはR−O−基(ここで、Rは水酸基の保護基を示す)を示す]
を0℃ないし80℃にて作用させることにより、化合物(IX)を得る工程である。なお化合物(XI)は、市販または公知の方法で入手可能であり、例えばR4a、R4b、R4dおよびR4eが水素原子、R4cが水素原子、メトキシ基、ベンジルオキシ基、メチル基、塩素原子であるそれぞれの化合物(XI)は市販品である。
工程11:
Figure 2006008626
[式中、R3a、R3b、R3c、R3d、R3eおよびR3fは、独立して水酸基の保護基を示し、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは独立して、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、R−O−基(ここで、Rは水酸基の保護基を示す)またはハロゲン原子を示す]
本工程11は、工程10で得られた化合物(IX)を環化しフラボン骨格(VII)とする工程である。化合物(IX)に対して、酸化条件下加熱することによって化合物(VII)を得ることができる。例えば、酸化剤として、ヨウ素あるいはDDQ(2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン)などを用いることができる。あるいは、化合物(IX)に対して、酢酸ヨウドソベンゼン存在下、メタノール中で水酸化カリウムなどの塩基を室温にて作用させることによって、化合物(VII)を得ることもできる。
工程12a:
Figure 2006008626
[式中、R3a、R3b、R3c、R3d、R3eおよびR3fは、独立して水酸基の保護基を示し、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは独立して、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、R−O−基(ここで、Rは水酸基の保護基を示す)またはハロゲン原子を示す]
工程12aは、工程11で得られた化合物(VII)におけるピラノース2位の水酸基の保護基R3fを選択的に脱保護する工程である。脱保護条件としては、水酸基の保護基であるR3a、R3b、R3c、R3d、R3eおよびRがこの脱保護反応において、反応に関与しないものであればよい。例えば、R3a、R3b、R3c、R3d、R3eがベンジル基であり、Rがメチル基、R3fがp−ニトロベンジル基である場合は、化合物(VII)に大過剰のインジウム粉末の存在下、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類と水との混合溶媒中、塩化アンモニウム水溶液を室温ないし100℃、好ましくは60℃ないし90℃で反応させることによって目的化合物(VI)を得ることができる。
また、R3fがp−アジドベンジル基である場合には、化合物(VII)に酢酸エチルなどのエステル類、THF、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素あるいはこれらの混合溶媒中、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなどの3価リン化合物を作用させた後、1ないし2等量の水の存在下、DDQなどの酸化剤を作用させることによって目的化合物(VI)を得ることができる。
工程12b:
Figure 2006008626
[式中、R3a、R3b、R3c、R3dおよびR3eは独立して水酸基の保護基を示し、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは独立して水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、R−O−基(ここで、Rは水酸基の保護基を示す)またはハロゲン原子を示す]
工程12bは、先の工程12aで得られた化合物(VI)における水酸基の保護基であるR3d、R3eの選択的な脱保護工程である。脱保護条件としては、水酸基の保護基であるR3a、R3b、R3cおよびRがこれらの脱保護過程において反応に関与しないものであればよい。例えば、R3a、R3b、R3c、R3dおよびR3eがベンジル基であり、Rがメチル基である場合には、常圧、水素ガス雰囲気下化合物(VI)にPd−炭素触媒の存在下、THFのようなエーテル類あるいは酢酸エチルのようなエステル類を溶媒として用い、0℃ないし室温、好ましくは室温においてこれを撹拌し、反応完了後触媒を濾過した後、溶媒を減圧下溜去することによって目的化合物(IV)を得ることができる。
工程13a:
Figure 2006008626
[式中、R3a、R3b、R3c、R3d、R3eおよびR3fは独立して水酸基の保護基を示し、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは、独立して水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、R−O−基(ここで、Rは水酸基の保護基を示す)またはハロゲン原子を示す]
本工程13aは、工程11で得られた化合物(VII)におけるピラノース2位の水酸基の保護基R3fのp−アミノベンジル基への変換および芳香環の水酸基の保護基R3d、R3eの選択的な脱保護工程である。化合物(VII)の一例として、式(VIII):
Figure 2006008626
(式中、R3a、R3b、R3c、R3d、R3e、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは前述のとおりである)で表される化合物があげられる。
反応は、例えば、R3a、R3b、R3c、R3dおよびR3eがベンジル基であり、Rがメチル基、R3fがp−アジドベンジル基である場合には、化合物(VII)に酢酸エチルなどのエステル類、THF、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類あるいはこれらの混合溶媒中パラジウム−炭素を水素雰囲気下、0℃ないし室温、好ましくは室温において作用させ、反応完了後触媒を濾過した後、溶媒を減圧下溜去することにより、化合物(V)を得ることができる。
工程13b:
Figure 2006008626
[式中、R3a、R3b、R3c、R3dおよびR3eは独立して水酸基の保護基を示し、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは独立して水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、R−O−基(ここで、Rは水酸基の保護基を示す)またはハロゲン原子を示す]
工程13bは、工程13aで得られた化合物(V)におけるピラノース2位のp−アミノベンジル基の選択的な脱保護行程である。例えば、R3a、R3b、R3c、R3dおよびR3eがベンジル基であり、Rがメチル基であれば、化合物(V)にメタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類と水との混合溶媒中、塩化アンモニウム水溶液を室温ないし100℃、好ましくは60℃ないし90℃で反応させることによって、目的化合物(IV)を得ることができる。
工程14:
Figure 2006008626
[式中、R3a、R3bおよびR3cは、独立して水酸基の保護基を示し、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは独立して水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、R−O−基(ここで、Rは水酸基の保護基を示す)またはハロゲン原子を示す]
工程14は、工程13で得られた化合物(IV)における糖2位水酸基とフェノール性水酸基との、光延反応を利用した糖2位水酸基の立体反転を伴った脱水縮合反応工程である。具体的には、式(IV)の化合物に対して、式P(R)〔ここでRは直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基または無置換もしくは置換されたフェニル基を示す〕の化合物、および式:RCON=NCOR〔ここでRは、ROまたは(RN(式中、Rは直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基を示し、Rは直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基を示す)を表す〕の化合物を作用させて式(III)で表される化合物を得る。好ましくは、Rがフェニル基またはブチル基である化合物P(R)存在下、Rがエトキシ基またはジメチルアミノ基である化合物RCON=NCORなど、通常光延反応に用いられるアゾ化合物をベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類中、−40℃ないし40℃、好ましくは室温にて1時間ないし48時間反応させることによって、目的物(III)が得られる。
工程15:
Figure 2006008626
(式中、R3a、R3bおよびR3cは、独立して水酸基の保護基を示し、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは独立して水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、R−O−基[ここで、Rは水酸基の保護基を示す]またはハロゲン原子を示し、R1a、R1b、R1c、R1dおよびR1eはそれぞれ独立して、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基またはハロゲン原子を示す)
工程15は、工程14で得られた化合物(III)の保護基の脱保護工程である。R3a、R3b、R3c、Rはこれまでの工程において、保護基として用いることができるものであればよいが、好ましくは、R3a、R3b、R3c、Rとしてベンジル基、アセチル基などを挙げることができる。脱保護の工程はこれらの保護基を水酸基に変換し、かつ化合物(III)、および化合物(I)の分解を引き起こさないような方法であればよい。それらの方法の選択に関しては、当業者であれば自明のことである。また、脱保護条件などについては T. W. Greene P. G. M. Wuts, 撤rotective Groups in Organic Synthesis 2nd. Ed., John Wiley & Sons, Inc. New York 1991 などを参考にすることができる。
例えば、R3a、R3b、R3c、Rがベンジル基である場合は、化合物(III)に対してベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、あるいは塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素、あるいは、これらの組み合わせの混合溶媒中、BClを−20℃ないし40℃、好ましくは0℃ないし室温にて10分ないし5時間作用させ、その後−20℃ないし40℃、好ましくは0℃ないし室温にて飽和重曹水を加えるか、あるいはメタノール中10分ないし2時間攪拌した後、酢酸−水の混合溶媒中撹拌、あるいはメタノールと塩酸水溶液の混合溶媒中撹拌し、得られる反応溶液を通常の後処理を行うことにより得ることができる。この目的物は必要であれば再結晶、クロマトグラフィーなど通常用いられる方法により精製することができる。
また、R3a、R3b、R3c、Rがアセチル基の場合には、化合物(III)に対してテトラヒドロフラン等のエーテル類、エタノール、メタノールなどのアルコール類中、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基を作用させることによって化合物(I)を得ることができる。この工程は、必ずしも1段階で行う必要はなく、数段階に分割して行うこともできる。また、R4a、R4b、R4c、R4d、R4eに水酸基の保護基をその基の中に有するものがあれば、この保護基の脱保護工程中あるいは、別途その保護基を脱保護する工程を行うことによって化合物(I)を得ることができる。
また、脱保護の方法として、精製工程の簡略化、あるいは収率の向上などを目的として、まずR3a、R3b、R3cで示される保護基をすべて、あるいはその一部を脱保護し、生成する水酸基に別の保護基を導入した後に脱保護工程を行うこともできる。この時に新たに導入する保護基としてはアセチル基、ベンゾイル基などのアシル基、あるいはt−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基などのシリル基、あるいはt−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基などのように水酸基と合わさってカーボナートを形成する基を用いることができる。また、これらの保護基を導入した場合の、脱保護の方法は、当業者にとっては自明であるが、T. W. Greene P. G. M. Wuts, 撤rotective Groups in Organic Synthesis 2nd. Ed., John Wiley & Sons, Inc. New York 1991 などを参考にすることができる。
本発明が提供するフラボン誘導体あるいはその薬理学的に許容される塩は、抗アレルギー作用を示し、特にTNCB(2,4,6−トリニトロ−1−クロロベンゼン)により誘発される耳介浮腫形成抑制作用を示すことから、抗アレルギー剤として、特にアトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎の治療に対して有効な化合物である。
本発明が提供するフラボン誘導体あるいはその薬理学的に許容される塩を抗アレルギー剤、特にアトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎の治療に対し適用する場合には、例えば、フラボン誘導体あるいはその薬理学的に許容される塩をそのまま、あるいは水等で希釈して、あるいは公知の医薬用担体と共に製剤化して、経口的に投与することができる。その製剤の形態は特に制限されず、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、トローチ剤等の経口的固形製剤として投与することができる。
製剤化に用いられる医薬用担体としては、製剤学的に許容される、固形製剤における各種の賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤等を、また液状製剤における各種の賦形剤、懸濁化剤、結合剤等を挙げることができる。また、必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色料、甘味剤などの添加物を用いることもできる。
賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、形質無水ケイ酸などを挙げることができ、滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどをあげることができる。また結合剤としては、結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどをあげることができる。さらに崩壊剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、クエン酸ナトリウム、炭酸ナトリウムなどをあげることができる。
液剤に使用される媒体としては、例えば精製水、アルコール、プロピレングリコールなどがあげられ、懸濁化剤としては、例えば、ステアリン酸エタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤、さらにはポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子化合物などをあげることができる。
防腐剤としては、メチルパラベン、エチルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール等をあげることができ、抗酸化剤としては、アスコルビン酸などをあげることができる。
本発明が提供するフラボン誘導体あるいはその薬理学的に許容される塩を抗アレルギー剤、特にアトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎の治療剤として用いる場合の投与量は、患者の年齢、体重、疾患の種類およびその重篤度、ならびに投与経路により一概に限定し得ないが、一般に1日1〜3回の投与で、一処理あたり0.001〜100mg/kg程度である。
以下、発明の詳細を実施例によりさらに説明するが、本発明はこれらによって限定されることがないのは言うまでもない。
なお、以下の実施例における式において、Bnはベンジル基を、pNBはp−ニトロベンジル基を、Meはメチル基を表す。
参考例:1−(3−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−ニトロベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジロキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−ニル)−2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−ヒドロキシフェニル)エタノン()の製造
Figure 2006008626
メチル 3,4,5−トリ−O−ベンジル−D−グルコピラノシド()(1.35g)の塩化メチレン(20ml)溶液にトリフルオロメタンスルホン酸銀(990mg)、および2,4,6−コリジン(670μl)、p−ニトロベンジルブロミド(880mg)を室温にて加え、6時間撹拌した。この反応溶液にトリフルオロメタンスルホン酸銀(990mg)、および2,4,6−コリジン(500μl)、p−ニトロベンジルブロミド(470mg)を室温にて加え、終夜撹拌した。生じた不溶物を濾別した後、得られる濾液を酢酸エチルにて希釈した。有機層を飽和重硫酸カリウム水溶液、飽和食塩水、飽和重曹水、飽和食塩水にて順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥、溶媒を減圧下溜去した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィーにて精製し、メチル 3,4,5−トリ−O−ベンジル−2−O−p−ニトロベンジル−D−グルコピラノシド()(1.044g)を得た。
メチル 3,4,5−トリ−O−ベンジル−2−O−p−ニトロベンジル−D−グルコピラノシド()(2.6g)の酢酸(28ml)および2M HSO(4ml)混合溶液を20分間加熱還流した後、KCO(1.4g)と氷水の混合物にあけ、酢酸エチルにて抽出した。有機層を水、飽和重曹水にて順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下溜去した後、フラッシュクロマトグラフィーにて精製し、3,4,5−トリ−O−ベンジル−2−O−p−ニトロベンジル−D−グルコピラノース()(1.35g)を得た。
3,4,5−トリ−O−ベンジル−2−O−p−ニトロベンジル−D−グルコピラノース()(100mg)の塩化メチレン溶液(1ml)に−78℃にてジエチルアミノサルファー トリフルオリド(34μl)を加え、3分撹拌後、飽和重曹水を加えた。塩化メチレンにて抽出後、有機層を飽和重硫酸カリウムにて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下溶媒を溜去し、得られた残渣をフラッシュカラムにて精製し、3,4,5−トリ−O−ベンジル−2−O−p−ニトロベンジル−D−グルコピラノシル フルオリド()(77mg)をα、β配置の混合物として得た。
3,4,5−トリ−O−ベンジル−2−O−p−ニトロベンジル−D−グルコピラノシル フルオリド()(56mg)および4,6−ビス(ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシアセトフェノン()(98mg)の塩化メチレン(1ml)溶液に−78℃にてBF・Et(25μl)を加え、徐々に室温まで昇温した。20分室温にて撹拌後、飽和重曹水を加えた後、塩化メチレンにて抽出した。無水硫酸ナトリウムにて乾燥後溶媒を減圧下溜去し、得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーにて精製し表題化合物()(46mg)を得た。
NMR(CDCl3): 2.47(s, 1.5H), 2.55(s,1.5H), 3.5-3.8(m, 6H), 4.4-5.1(m, 13H), 5.85(s, 0.5H), 5.95(s, 0.5H), 7.04(d, 2H, J=8.5Hz), 7.1-7.4(m, 25H) 7.8-7.9(m, 2H), 14.2(s, 0.5H), 14.4(s,0.5H)
実施例1:(3R,4R,5R,6R)−2−アリルオキシ−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−オールの製造
Figure 2006008626
(3R,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−オール(4.00g)のDMF溶液(20ml)に氷冷下、ヘキサンにより洗浄した水素化ナトリウム(238mg)を加え15分撹拌した。その後、アリルブロミド(0.84ml)を加え室温に昇温し、4時間撹拌した。反応溶液に水(100ml)を加え、酢酸エチル(100ml)で抽出した。有機層を水(50ml×2)、飽和食塩水溶液(50ml)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン/酢酸エチル=5/1〜3/1)により精製し、表題化合物3.22gを得た。
NMR(CDCl3): 2.11(d, J=9Hz, 0.4H), 2.35(d, J=1Hz, 0.6H), 3.46-3.83(m, 6H), 4.01-4.42(m, 2H), 4.48-4.70(m, 3.4H), 4.81-4.96(m, 3.6H), 5.19-5.23(m, 1H), 5.27-5.34(m, 1H), 5.87-6.00(m, 1H), 7.14-7.18(m, 2H), 7.26-7.38(m, 13H)
実施例2:(3R,4S,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−2−アリルオキシ−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピランの製造
Figure 2006008626
(3R,4R,5R,6R)−2−アリルオキシ−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−3−オール(2.67g)のDMF溶液(50ml)に氷冷下、ヘキサンにより洗浄した水素化ナトリウム(263mg)を加え15分撹拌した。その後、4−アジドベンジルブロミド(1.39g)を加え室温に昇温し、2時間撹拌した。反応溶液に水(100ml)を加え、酢酸エチル(150ml)で抽出した。有機層を水(50ml×2)、飽和食塩水溶液(50ml)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン/酢酸エチル=10/1〜7/1)により精製し、表題化合物2.97gを得た。
NMR(CDCl3): 3.43-3.47(m, 1H), 3.53-3.82(m, 4H), 3.97-4.04(m, 1H), 4.11-4.19(m, 1H), 4.41-4.71(m, 6H), 4.78-4.96(m. 4H), 5.19-5.23(m, 1H), 5.29-5.37(m, 1H), 5.88-6.01(m. 1H), 6.91-9.96(m, 2H), 7.11-7.17(m, 2H), 7.24-7.37(m, 15H)
実施例3:(3R,4S,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−オールの製造
Figure 2006008626
実施例3−1:
(3R,4S,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−2−アリルオキシ−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン(2.40g)の酢酸/水=9/1混合溶液(38ml)に塩化パラジウム(687mg)、酢酸ナトリウム(634mg)を加え、10時間撹拌した。酢酸を減圧下留去し、水(50ml)で希釈後塩化メチレン(100ml)で抽出した。有機層を飽和重曹水溶液(50ml)、飽和食塩水溶液(50ml)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)により精製し、表題化合物1.20gを得た。
NMR(CDCl3): 2.89 (d, J=3Hz, 0.6H), 3.20(d, J=5Hz, 0.4H), 3.36(t, J=8Hz, 0.4H), 3.54-3.73(m, 4.4H), 3.95(t, J=9Hz, 0.6H), 4.01-4.04(m, 0.6H), 4.47-4.91(m, 8.4H), 5.24(t, J=3Hz, 0.6H), 6.92-6.96(m, 2H), 7.11-7.15(m, 2H), 7.33-7.26(m, 15H)
実施例3−2:
(3R,4S,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−2−アリルオキシ−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン(1.02g)のメタノール−塩化メチレン溶液(4ml/4ml)に氷冷下塩化パラジウム(61mg)を加え、22時間撹拌した。トリエチルアミン(108μl)を加え、メンブレンフィルターでろ過後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)により精製し、実施例3−2と同一化合物613mgを得た。
実施例4:(3R,4S,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−2−フルオロ−テトラヒドロ−2H−ピランの製造
Figure 2006008626
(3R,4S,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−オール(6.17g)の塩化メチレン溶液(100ml)に−78℃にて、ジメチルアミノサルファトリフルオリド(1.84ml)を加え、15分撹拌した。飽和重曹水溶液(20ml)を加え、室温まで昇温後、水(30ml)および塩化メチレン(100ml)を加えて、分液操作を行った。有機層を飽和食塩水溶液(50ml)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン/酢酸エチル=10/1〜7/1)により精製し、表題化合物5.82gを得た。
NMR(CDCl3): 3.49-3.77(m, 5.4H), 3.92-3.95(m, 0.3H), 3.96(t, J=9Hz, 0.3H), 4.46-4.92(m, 8H), 5.23(dd, J=7Hz, 53Hz, 0.7H), 5.56(dd, J=3Hz, 53Hz, 0.3H), 6.93-6.98(m, 2H), 7.12-7.15(m, 2H), 7.25-7.35(m, 15H)
実施例5:(E)−1−(3−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−ニトロベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−ニル)−2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−ヒドロキシメチル)−3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)プロパン−2−エン−1−オンの製造
Figure 2006008626
参考例に従って合成した1−(3−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−ニトロベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジロシキメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−ニル)−2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−ヒドロキシフェニル)エタノン(2.73g)のジオキサン溶液(15ml)に氷冷下、4−ベンジルオキシベンズアルデヒド、50%水酸化ナトリウム水溶液(15ml)を加え、室温で16時間撹拌した。酢酸エチル(100ml)で希釈し、飽和硫酸水素カリウム水溶液で中和し分液操作を行った。有機層を水(50ml)、飽和食塩水溶液(50ml)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン/酢酸エチル=3/1)により精製し、表題化合物1.88gを得た。
NMR(CDCl3): 3.59-3.83(m, 5.4H), 4.18(t, J=9Hz, 0.6H), 4.38-5.18(m, 15H), 5.90(s, 0.6H), 6.03(s, 0.4H), 6.76-6.80(m, 2H), 6.99-7.09(m, 4H), 7.18-7.50(m, 30H), 7.60(d, J=6Hz, 0.8H), 7.73(s, 1.2H), 7.87(d, J=9Hz, 0.8H), 7.91(d, J=9Hz, 1.2H), 14.75(s, 0.4H), 15.07(s, 0.6H)
実施例6:8−((2S、3S,4R,5R,6R)−3−(4−ニトロベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−4H−クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
(E)−1−(3−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−ニトロベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−ニル)−2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−ヒドロキシメチル)−3−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)プロパン−2−エン−1−オン(1.00g)のメタノール(45ml)、塩化メチレン(10ml)溶液に0℃にて、水酸化カリウム(2.02g)のメタノール溶液(20ml)、ジアセトキシヨードベンゼン(1.42g)を加え、室温に昇温して4時間撹拌した。水(100ml)、酢酸エチル(100ml)で希釈し、飽和KHSO水溶液で中和し、分液操作を行った。有機層を水(50ml)、飽和食塩水溶液(50ml)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン/酢酸エチル=2/1〜1/1)により精製し、表題化合物228mgを得た。
NMR(CDCl3): 3.58-3.94(m, 5.2H), 4.05-4.28(m, 1.8H), 4.41-5.24(m, 14H), 6.39(s, 1H), 6.53(s, 0.8H), 6.56(s, 0.2H), 6.86-6.90(m, 3.6H), 7.08(d, J=9Hz, 0.4H), 7.17-7.57(m, 30H), 7.75-7.87(m, 2.4H), 7.95(d, J=9Hz, 1.6H)
実施例7:8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−4H−クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
8−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−ニトロベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−4H−クロメン−4−オン(130mg)のメタノール(3ml)−イソプロパノール(3ml)溶液にインジウム(560mg)、飽和NHCl水溶液(0.8ml)を加え、18時間加熱還流した。水(10ml)、酢酸エチル(20ml)で希釈し、分液操作を行った。有機層を飽和食塩水溶液(10ml)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム(塩化メチレン/メタノール=100/1〜50/1)により精製し、表題化合物71mgを得た。
NMR(CDCl3): 3.61-3.98(m, 6H), 4.41-5.15(m, 13H), 6.33(s, 0.8H), 6.40(s, 0.2H), 6.41(s, 1H), 7.15-7.51(m, 32H), 7.67(d, J=9Hz, 0.4H), 7.85(d, J=9Hz, 1.6H)
実施例8:8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ジヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−4H−クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−(4−(ベンジルオキシ)フェニル)−4H−クロメン−4−オン(96mg)のテトラヒドロフラン溶液(3ml)にパラジウム炭素(10mg)を加え、水素雰囲気下17時間撹拌した。メンブレンフィルターでろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム(塩化メチレン/メタノール=100/1〜30/1)により精製し、表題化合物56.5mgを得た。
NMR(CDCl3): 3.70-3.74(m, 3H), 3.81(t, J=9Hz, 1H), 3.91(t, J=9Hz, 1H), 4.01(t, J=9Hz, 1H), 4.48(d, 12Hz, 1H), 4.55(d, J=11Hz, 1H), 4.58(d, J=12Hz, 1H), 4.88(d, J=11Hz, 1H), 4.97(dd, J=11Hz, 19Hz, 2H), 5.04(d, J=10Hz, 1H), 6.18(brs, 1H), 6.37(s, 1H), 6.69(brs, 2H), 7.17-7.42(m, 17H), 8.76(brs, 1H), 12.28(brs, 1H)
実施例9:(7aR,8S,9R,10R,11aS)−8,9−ビス(ベンジルオキシ)−10−(ベンジルオキシメチル)−5−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−7a,9,10,11a−テトラヒドロ−4H,8H−ピラノ[2',3':4,5]フロ[2,3−h]クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ジヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−4H−クロメン−4−オン(55mg)のベンゼン溶液(1ml)に氷冷下、トリn−ブチルホスフィン(29μl)、N,N,N’,N’−テトラメチルアゾジカルボキシレート(20mg)のベンゼン溶液(0.5ml)を加え、室温で3時間撹拌した。塩化メチレン(2ml)に溶解し、シリカゲルカラム(塩化メチレン/メタノール=50/1)により精製し、表題化合物40mgを得た。
NMR(CDCl3): 3.60-3.82(m, 4H), 4.03(dd, J=4Hz, 8Hz, 1H), 4.43(s, 2H), 4.52(d, J=11Hz, 1H), 4.78(d, J=4Hz, 1H), 4.78(d, J=12Hz, 1H), 4.83(d, J=11Hz, 1H) 4.88(d, J=12Hz, 1H), 5.33(d, J=4Hz, 1H), 6.41(s, 1H), 6.44(s, 1H), 6.69(d, J=9Hz, 2H), 7.18-7.42(m, 15H), 7.54(d, J=9Hz, 2H), 13.19(s, 1H)
実施例10:(7aS,8S,9S,10R,11aS)−5,8,9−トリヒドロキシ−10−ヒドロキシメチル−2−(4−ヒドロキシフェニル)−7a,9,10,11a−テトラヒドロ−4H,8H−ピラノ[2',3':4,5]フロ[2,3−h]クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
(7aR,8S,9R,10R,11aS)−8,9−ビス(ベンジルオキシ)−10−(ベンジルオキシメチル)−5−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)−7a,9,10,11a−テトラヒドロ−4H,8H−ピラノ[2',3':4,5]フロ[2,3−h]クロメン−4−オン(16mg)の塩化メチレン(0.5ml)溶液に、氷冷下BClの塩化メチレン溶液(1M,1.0ml)を加え、5分間撹拌した。反応溶液にメタノール(4ml)を加えた後、減圧下溶媒を留去。反応混合物に、メタノール(10ml)、塩酸水溶液(1M,10ml)を加え、室温で20時間撹拌した。減圧下溶媒を溜去し、得られた残渣をAcOH/HO=5ml/5ml)に溶解した後、HPLC(ODS逆相カラム:CHCN/HO=20/80〜68/32までのグラジエント溶出)にて精製し、表題化合物2.0mgを得た。
NMR(CD3OD): 3.42-3.48(m, 1H), 3.60(t, J=9Hz, 1H), 3.60-3.65(m, 1H), 3.86(dd, J=2Hz, 12Hz, 1H), 4.03(dd, J=5Hz, 9Hz, 1H), 4.76(t, J=4Hz, 1H), 5.45(d, J=3Hz, 1H), 6.36(s, 1H), 6.64(s, 1H), 6.93(d, J=9Hz, 2H), 7.89(d, J=9Hz, 2H)
実施例11:(E)−1−(3−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−ニトロベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−ニル)−2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−2−エン−1−オンの製造
Figure 2006008626
参考例に従って製造した1−(3−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−ニトロベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジロシキメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−ニル)−2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−ヒドロキシフェニル)エタノン(900mg)とベンズアルデヒド(125μl)を用いて、実施例5と同様に操作を行い、表題化合物463mgを得た。
NMR(CDCl3): 3.58-3.83(m, 5.4H), 4.17(t, J=9Hz, 0.6H), 4.38-5.17(m, 13H), 5.90(s, 0.6H), 6.04(s,0.4H), 7.08-7.51(m, 32H), 7.66-7.92(m, 4H), 14.56(s, 0.4H), 14.90(s, 0.6H)
実施例12:8−((2S,3S,4R,5R、6R)−3−(4−ニトロベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−フェニル−4H−クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
(E)−1−(3−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−ニトロベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−ニル)−2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−2−エン−1−オン(458mg)のDMSO溶液(7.6ml)に150℃にて、ヨウ素(5.7mg)のDMSO溶液(1.9ml)を加え、1.5時間撹拌した。室温まで冷却後、酢酸エチル(50ml)で希釈し、ハイポ水(30ml)を加え、分液操作を行った。有機層を水(30ml×2)、飽和食塩水溶液(30ml)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム(塩化メチレン/メタノール=100/0〜98/2)により精製し、表題化合物402mgを得た。
NMR(CDCl3): 3.60-3.96(m, 4H), 4.05-4.26(m, 2H), 4.14-5.24(m, 13H), 6.40(s, 1H), 6.62(s, 0.7H), 6.65(s, 0.3H), 6.86-6.89(m, 0.6H), 6.88((d, J=9Hz, 1.4H), 7.13-7.43(m, 26H), 7.50-7.57(m,2H), 7.78-7.82(m, 2.6H), 8.00(d, J=7Hz, 1.4H)
実施例13:8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−フェニル−4H−クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
8−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−ニトロベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−フェニル−4H−クロメン−4−オン(468mg)を用いて、実施例7と同様の操作を行い、表題化合物273mgを得た。
NMR(CDCl3): 3.59-3.98(m, 6H), 4.31-5.24(m, 11H), 6.41(s, 0.7H), 6.46(s, 0.3H), 6.58(s, 0.3H), 6.59(s, 0.7H), 7.18-7.53(m, 28H), 7.77-7.79(m, 0.6H), 7.97-7.99(m, 1.4H)
実施例14:8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ジヒドロキシ−2−フェニル−4H−クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−フェニル−4H−クロメン−4−オン(243mg)を用いて、実施例8と同様の操作を行い、表題化合物151mgを得た。
NMR(CDCl3): 3.65-3.78(m, 4H), 3.95(dt, J=3Hz, 9Hz, 2H), 4.47(d, J=12Hz, 1H), 4.57(d, J=11Hz, 1H), 4.60(d, J=12Hz, 1H), 4.89(d, J=11Hz, 1H), 4.99(s, 2H), 5.10(d, J=10Hz, 1H), 6.40(s, 1H), 6.48(s, 1H), 7.20-7.22(m, 2H), 7.26-7.52(m, 16H), 7.74(d, J=7Hz, 2H), 12.50(s,1H)
実施例15:(7aR,8S,9R,10R,11aS)−8,9−ビス(ベンジルオキシ)−10−(ベンジルオキシ)メチル−5−ヒドロキシ−2−フェニル−7a,9,10,11a−テトラヒドロ−4H,8H−ピラノ[2',3':4,5]フロ[2,3−h]クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ジヒドロキシ−2−フェニル−4H−クロメン−4−オン(202mg)を用いて、実施例9と同様の操作を行い、表題化合物163mgを得た。
NMR(CDCl3): 3.60-3.79(m, 4H), 4.05(dd, J=4H, 8Hz, 1H), 4.49(dd, J=12Hz, 20Hz, 2H), 4.56(d, J=11Hz, 1H), 4.77-4.89(m, 4H), 5.35(d, J=4Hz, 1H), 6.48(s, 1H), 6.68(s, 1H), 7.21-7.53(m, 18H), 7.85-7.87(m, 2H), 13.16(s, 1H)
実施例16:(7aS,8S,9S,10R,11aS)−5,8,9−トリヒドロキシ−10−ヒドロキシメチル−2−フェニル−7a,9,10,11a−テトラヒドロ−4H,8H−ピラノ[2',3':4,5]フロ[2,3−h]クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
(7aR,8S,9R,10R,11aS)−8,9−ビス(ベンジルオキシ)−10−(ベンジルオキシ)メチル−5−ヒドロキシ−2−フェニル−7a,9,10,11a−テトラヒドロ−4H,8H−ピラノ[2',3':4,5]フロ[2,3−h]クロメン−4−オン(31mg)の塩化メチレン溶液(0.5ml)に−40℃にて、BClの塩化メチレン溶液(1M,0.2ml)を加え、15分間撹拌した。−5℃まで昇温して10分間撹拌後、飽和重曹水溶液(0.6ml)を加え、室温まで昇温した。減圧下溶媒を留去したあと、反応混合物にメタノール(6ml)、塩酸水溶液(6ml)を加え、室温で24時間撹拌した。減圧下溶媒を留去し、水(2ml)、酢酸(3ml)に溶解し、HPLC(ODS逆相カラム:CHCN/HO=20/80〜68/32までのグラジエント溶出)にて精製し、表題化合物1.7mgを得た。
NMR(CD3OD): 3.47-3.52(m, 1H), 3.65(t, J=9Hz, 1H), 3.68(t, J=6Hz, 1H), 3.89(dd, J=3Hz, 12Hz, 1H), 4.08(dd, J=5Hz, 9Hz, 1H), 4.82(t, J=4Hz, 1H), 5.51(d, J=3Hz, 1H), 6.44(s, 1H), 6.85(s, 1H), 7.58-7.66(m, 3H), 8.06-8.08(m, 2H)
実施例17:1-(3-((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジロシキメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−ニル)−2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−ヒドロキシフェニル)エタノンの製造
Figure 2006008626
(3R,4S,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−2−フルオロ−テトラヒドロ−2H−ピラン(3.0g)、1−(2,4−ビス−ベンジルオキシ−6−ヒドロキシ−フェニル)−エタノン(4.48g)、乾燥したMS4A(6.0g)に塩化メチレン溶液(51ml)を加え、室温で30分間撹拌した。−60℃にてBF・EtO(1.3ml)を滴下した後、ゆっくりと0℃まで昇温しながら2.5時間撹拌した。飽和重曹水溶液(20ml)および、塩化メチレン(50ml)を順次加え、分液操作を行った。有機層を、飽和食塩水溶液(30ml)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム(ヘキサン/酢酸エチル=7/1〜4/1)により精製し、表題化合物3.27gを得た。
NMR(CDCl3): 2.54(s, 1.2H), 2.58(s, 1.8H), 3.55-3.80(m, 6H), 4.16-5.13(m, 13H), 5.92(s, 0.6H), 5.98(s, 0.4H), 6.68-6.74(m, 2H), 6.88-6.91(m, 2H), 7.17-7.45(m, 25H), 14.17(s, 0.4H), 14.41(s, 0.6H)
実施例18:(E)−1−(3−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−(ベンジルオキシメチル)−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4,6−ビス(ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−2−エン−1−オンの製造
Figure 2006008626
1−(3−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジロシキメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−ニル)−2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−ヒドロキシフェニル)エタノン(1.02g)、ベンズアルデヒド(170μl)を用いて、実施例5と同様の操作を行い、表題化合物843mgを得た。
NMR(CDCl3): 3.56-3.82(m, 6H), 4.19-5.17(m, 13H), 5.99(s, 0.6H), 6.07(s, 0.4H), 6.69-6.75(m, 2H), 6.92-6.96(m, 2H), 7.10-7.51(m, 30H), 7.72-7.87(m, 2H), 14.48(s, 0.4H), 14.83(s, 0.6H)
実施例19:8−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−フェニル−4H−クロメン−4−オン(化合物1)と、8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−フェニル−4H−クロメン−4−オン(化合物2)の製造
Figure 2006008626
(E)−1−(3−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−(ベンジルオキシメチル)−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4,6−ビス(ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−2−エン−1−オン(2.00g)を用いて実施例12と同様の操作を行い、化合物1を966mg、化合物2を354mg得た。
化合物1:
NMR(CDCl3): 3.57-4.14(m, 6H), 4.36-5.27(m, 13H), 6.41(s, 0.8H), 6.55-6.72(m, 5.2H), 7.16-7.60(m, 28H), 7.81-7.84(m, 0.4H), 8.00-8.02(m, 1.6H)
化合物2:
化合物2のNMRは、実施例13の表題化合物のNMRと一致した。
実施例20:8−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−アミノベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ジヒドロキシ−2−フェニル−4H−クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
8−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−フェニル−4H−クロメン−4−オン(1.51g)の酢酸エチル(30ml)溶液にパラジウム炭素(610mg)を加え、水素雰囲気下6時間撹拌した。セライトろ過後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム(80g、ヘキサン/酢酸エチル=2/1〜1/1)により精製し、表題化合物836mgを得た。
NMR(CDCl3): 3.62-3.87(m, 5H), 3.97(t, J=11Hz, 2H), 4.46(d, J=12Hz, 1H), 4.51(d, J=11Hz, 1H), 4.57(t, J=11Hz, 2H), 4.89(d, J=11Hz, 1H), 4.95(d, J=11Hz, 1Hz), 5.03(d, J=11Hz, 1H), 5.08(d, J=10Hz, 1H), 6.26(d, J=8Hz, 2H), 6.32(s, 1H), 6.49(d, J=8Hz, 1H), 6.53(s, 1H), 7.18-7.39(m, 15H), 7.46-7.55(m, 3H), 7.79(d, J=7Hz, 2H), 12.82(s, 1H)
実施例21:8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ジヒドロキシ−2−フェニル−4H−クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
8−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−アミノベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ジヒドロキシ−2−フェニル−4H−クロメン−4−オン(820mg)にメタノール(24ml)、イソプロパノール(24ml)、飽和NHCl水溶液(6ml)を加え、3時間加熱還流した。水(30ml)、酢酸エチル(100ml)で希釈し、分液操作を行った。有機層を飽和食塩 水溶液(20ml)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム(80g、塩化メチレン/メタノール/酢酸エチル=100/0/0〜98/1/1)により精製し、表題化合物501mgを得た。この化合物のNMRスペクトルは、実施例14のものと一致した。
実施例22:(E)−1−(3−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−ニトロベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−(ベンジルオキシメチル)−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−ヒドロキシフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)プロパン−2−エン−1−オンの製造
Figure 2006008626
1−(3−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−ニトロベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジロシキメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−ニル)−2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−ヒドロキシフェニル)エタノン(1.11g)、4−メトキシベンズアルデヒド(250μl)を用いて、実施例5と同様の操作を行い、表題化合物918mgを得た。
NMR(CDCl3): 3.59-3.85(m, 8.4H), 4.18(t, J=9Hz, 0.6H), 4.38-5.18(m, 13H), 5.90(s, 0.6H), 6.03(s, 0.4H), 6.70-6.75(m, 2H), 6.89(d, J=9Hz, 0.4H), 7.02-7.74(m, 30.6H), 7.87(d, J=9Hz, 0.8H), 7.91(d, J=9Hz, 1.2H), 14.73(s, 0.4H), 15.07(s, 0.6H)
実施例23:8−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−ニトロベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−(4−メトキシフェニル)−4H−クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
(E)−1−(3−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−ニトロベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−(ベンジルオキシメチル)−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−ヒドロキシフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)プロパン−2−エン−1−オン(910mg)を用いて、実施例12と同様の操作を行い、表題化合物529mgを得た。
NMR(CDCl3): 3.81(s, 2.4H), 3.90(m, 0.6H), 3.60-3.96(m, 4H), 4.07-4.29(m, 2H), 4.42-5.28(m, 13H), 6.40(s, 1H), 6.54(s, 0.8H), 6.57(s, 0.2H), 6.83-6.91(m, 3.6H), 7.03(d, J=9Hz, 0.4H), 7.18-7.44(m, 23H), 7.53(d, J=7Hz, 1.6H), 7.58(d, J=7Hz, 0.4H), 7.77-7.83(m, 2.4H), 7.97(d, J=9Hz, 1.6H)
実施例24:8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−(4−メトキシフェニル−4H−クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
8−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−ニトロベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−(4−メトキシフェニル)−4H−クロメン−4−オン(521mg)を用いて、実施例7と同様の操作を行い、表題化合物307mgを得た。
NMR(CDCl3): 3.73(s, 2.1H), 3.87(s, 0.9H), 3.62-4.00(m, 6H), 4.38-5.17(m, 11H), 6.36(s, 0.7H), 6.44(s, 0.3H), 6.45(s, 0.7H), 6.46(s, 0.3H), 6.70(d, J=9Hz, 1.4H), 6.95(d, J=9Hz, 0.6H), 7.16-7.53(m, 25H), 7.70(d, J=9Hz, 0.6H), 7.88(d, J=9Hz, 1.4H)
実施例25:8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ジヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−4H−クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−(4−メトキシフェニル−4H−クロメン−4−オン(243mg)を用いて、実施例8と同様の操作を行い、表題化合物151mgを得た。
NMR(CDCl3): 3.67-3.79(m, 4H), 3.90(s, 3H), 3.88-3.98(m, 2H), 4.48(d, J=12Hz, 1H), 4.57(d, J=11Hz, 1H), 4.60(d, J=12Hz, 1H), 4.89(d, J=11Hz, 1H), 4.93(d, J=12Hz, 1H), 4.99(d, J=12Hz, 1H), 5.10(d, J=10Hz, 1H), 6.38(s, 1H), 6.47(s, 1H), 6.96(d, J=9Hz, 2H), 7.15-7.45(m, 15H), 7.74(d, J=9Hz, 2H), 8.72(brs, 1H), 12.77(s, 1H)
実施例26:(7aR,8S,9R,10R,11aS)−8,9−ビス(ベンジルオキシ)−10−(ベンジルオキシ)メチル−5−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−7a,9,10,11a−テトラヒドロ−4H,8H−ピラノ[2',3':4,5]フロ[2,3−h]クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ジヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−4H−クロメン−4−オン(134mg)を用いて、実施例9と同様の操作を行い、表題化合物48mgを得た。
NMR(CDCl3): 3.59-3.78(m, 4H), 3.89(s, 3H), 4.05(dd, J=5Hz, 9Hz, 1H), 4.49(dd, J=12Hz, 25Hz, 2H), 4.56(d, J=11Hz, 1H), 4.77-4.89(m, 4H), 5.33(d, J=5Hz, 1H), 6.45(s, 1H), 6.57(s, 1H), 6.91(d, J=9Hz, 2H), 7.19-7.43(m, 15H), 7.80(d, J=9Hz, 2H), 13.24(s, 1H)
実施例27:(7aS,8S,9S,10R,11aS)−5,8,9−トリヒドロキシ−10−ヒドロキシメチル−2−(4−メトキシフェニル)−7a,9,10,11a−テトラヒドロ−4H,8H−ピラノ[2',3':4,5]フロ[2,3−h]クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
(7aR,8S,9R,10R,11aS)−8,9−ビス(ベンジルオキシ)−10−(ベンジルオキシ)メチル−5−ヒドロキシ−2−(4−メトキシフェニル)−7a,9,10,11a−テトラヒドロ−4H,8H−ピラノ[2',3':4,5]フロ[2,3−h]クロメン−4−オン(23mg)を用いて、実施例16と同様の操作を行い、表題化合物4.0mgを得た。
NMR(DMSO-d6): 3.61-3.65(m, 1H), 3.87(s, 3H), 3.85-3.90(m, 1H), 4.46(t, J=6Hz, 1H), 4.68(t, J=4Hz, 1H), 5.09(d, J=5Hz, 1H), 5.39(d, J=3Hz, 1H), 5.42(d, J=6Hz, 1H), 6.45(s, 1H), 6.97(s, 1H), 7.15(d, J=9Hz, 2H), 8.04(d, J=9Hz, 2H), 13.39(s, 1H)
実施例28:(E)−1−(3−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4,6−ビス(ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシフェニル)−3−p−トリルプロパン−2−エン−1−オンの製造
Figure 2006008626
1−(3−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジロシキメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−ニル)−2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−ヒドロキシフェニル)エタノン(2.79g)、p−トルアルデヒド(433μl)を用いて、実施例5と同様の操作を行い、表題化合物1.93gを得た。
NMR(CDCl3): 2.35(s, 1.2H), 2.36(s, 1.8H), 3.59-3.82(m, 6H), 4.19-5.16(m, 13H), 5.99(s, 0.6H), 6.06(s, 0.4H), 6.69-6.75(m, 2H), 6.91-6.96(m, 2H), 7.02(s, 2H), 7.19-7.52(m, 27H), 7.71-7.85(m, 2H), 14.56(s, 0.4H), 14.92(s, 0.6H)
実施例29:8−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−p−トリル−4H−クロメン−4−オン(化合物3)と、8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−p−トリル−4H−クロメン−4−オン(化合物4)の製造
Figure 2006008626
(E)−1−(3−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4,6−ビス(ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシフェニル)−3−p−トリルプロパン−2−エン−1−オン(1.93g)を用い、実施例12と同様の操作を行い、表題化合物(化合物3)および(化合物4)の混合物1.23gを得た。
化合物3:
NMR(CDCl3): 2.33(s, 2.4H), 2.44(s, 0.6H), 3.58-3.93(m, 4H), 4.04-4.30(m, 2H), 4.30-5.29(m, 13H), 6.40(s, 0.8H), 6.56-6.72(m, 5.2H), 7.04(d, J=8Hz, 1.6H), 7.18-7.46(m, 23.4H), 7.50-7.60(m, 2H), 7.72(d, J=8Hz, 0.4H), 7.87(d, J=8Hz, 1.6H)
化合物4:
NMR(CDCl3): 2.28(s, 2.4H), 2.43(s, 0.6H), 3.62-3.82(m, 4H), 3.89-3.98(m, 2H), 4.32-5.21(m, 11H), 6.40(s, 0.8H), 6.45(s, 0.2H), 6.54(s, 1.0H), 6.97(d, J=8Hz, 1.6H), 7.19-7.55(m, 25.4H), 7.67(d, J=8Hz, 0.4H), 7.83(d, J=8Hz, 1.6H)
実施例30:8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ジヒドロキシ−2−p−トリル−4H−クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
8−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−p−トリル−4H−クロメン−4−オンと、8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−p−トリル−4H−クロメン−4−オンの混合物(1.23g)に酢酸エチル(26ml)とパラジウム炭素(520mg)を加え、水素雰囲気下2時間撹拌した。セライトろ過後、減圧下溶媒を留去した。得られた反応混合物に、メタノール(20ml)、イソプロパノール(20ml)、飽和NHCl水溶液(5ml)を加え、2時間加熱還流した。水(30ml)、酢酸エチル(100ml)で希釈し、分液操作を行った。有機層を飽和食塩水溶液(20ml)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。得られた固形物をイソプロパノール(2ml)−メタノール(20ml)より再結晶し、表題化合物548mgを得た。
NMR(CDCl3): 2.45(s, 3H), 3.67-3.79(m, 4H), 3.90(dt, J=3Hz, 10Hz, 1H), 3.96(t, J=10Hz, 1H), 4.48(d, J=12Hz, 1H), 4.57(d, J=11Hz, 1H), 4.61(d, J=12Hz, 1H), 4.88(d, J=10Hz, 1H), 4.91(d, J=10Hz, 1H), 4.99(d, J=11Hz, 1H), 5.11(d, J=10Hz, 1H), 6.31(s, 1H), 6.55(s, 1H), 7.20-7.22(m, 2H), 7.26-7.52(m, 15H), 7.69(d, J=8Hz, 2H), 8.75(brs, 1H), 12.78(s, 1H)
実施例31:(7aR,8S,9R,10R,11aS)−8,9−ビス(ベンジルオキシ)−10−(ベンジルオキシ)メチル−5−ヒドロキシ−2−(4−メチルフェニル)−7a,9,10,11a−テトラヒドロ−4H,8H−ピラノ[2',3':4,5]フロ[2,3−h]クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ジヒドロキシ−2−p−トリル−4H−クロメン−4−オン(303mg)を用いて、実施例8と同様の操作を行い、表題化合物238mgを得た。
NMR(CDCl3): 2.40(s, 3H), 3.60-3.78(m, 4H), 4.05(dd, J=4Hz, 8Hz, 1H), 4.49(dd, J=12Hz, 21Hz, 2H), 4.55(d, J=11Hz, 1H), 4.76-4.88(m, 4H), 5.35(d, J=4Hz, 1H), 6.46(s, 1H), 6.64(s, 1H), 7.20-7.42(m, 17H), 7.74(d, J=8Hz, 2H), 13.20(s, 1H)
実施例32:(7aS,8S,9S,10R,11aS)−5,8,9−トリヒドロキシ−10−ヒドロキシメチル−2−(4−メチルフェニル)−7a,9,10,11a−テトラヒドロ−4H,8H−ピラノ[2',3':4,5]フロ[2,3−h]クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
(7aR,8S,9R,10R,11aS)−8,9−ビス(ベンジルオキシ)−10−(ベンジルオキシ)メチル−5−ヒドロキシ−2−(4−メチルフェニル)−7a,9,10,11a−テトラヒドロ−4H,8H−ピラノ[2',3':4,5]フロ[2,3−h]クロメン−4−オン(62mg)を用いて、実施例16と同様の操作を行い、表題化合物7.7mgを得た。
NMR(CDCl3): 2.43(s, 3H), 3.43-3.47(m, 1H), 3.60(t, J=9Hz, 1H), 3.62(t, J=6Hz, 1H), 3.84(dd, J=2Hz, 12Hz, 1H), 4.02(dd, J=5Hz, 9Hz, 1H), 4.76(t, J=4Hz, 1H), 5.45(d, J=3Hz, 1H), 6.38(s, 1H), 6.75(s, 1H), 7.37(d, J=8Hz, 2H), 7.90(d, J=8Hz, 2H)
実施例33:(E)−1−(3−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−(ベンジルオキシメチル)−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4,6−ビス(ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシフェニル)−3−(4−クロロフェニル)プロパン−2−エン−1−オンの製造
Figure 2006008626
1−(3−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジロシキメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−ニル)−2,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−ヒドロキシフェニル)エタノン(2.68g)、4−クロロベンズアルデヒド(580mg)を用いて、実施例5と同様の操作を行い、表題化合物2.35gを得た。
NMR(CDCl3): 3.59-3.85(m, 6H), 4.18-5.21(m, 13H), 5.99(s, 0.6H), 6.07(s, 0.4H), 6.70(d, J=8Hz, 0.8H), 6.74(d, J=8Hz, 1.2H), 6.92-6.97(m, 4H), 7.13-7.52(m, 27H), 7.58-7.82(m, 2H), 14.50(s, 0.4H), 14.83(s, 0.6H)
実施例34:8−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)−4H−クロメン−4−オン(化合物5)と、8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)−4H−クロメン−4−オン(化合物6)の製造
Figure 2006008626
(E)−1−(3−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−(ベンジルオキシメチル)−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4,6−ビス(ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシフェニル)−3−(4−クロロフェニル)プロパン−2−エン−1−オン2.35gを用いて実施例12と同様の操作を行い、表題化合物(化合物5)と(化合物6)の混合物1.52gを得た。
化合物5:
NMR(CDCl3): 3.56-4.06(m, 6H), 4.36-5.22(m, 13H), 6.41(s, 0.8H), 6.54-6.67(m, 5.2H), 7.13-7.68(m, 27.4H), 7.88(d, J=9Hz, 1.6H)
化合物6:
NMR(CDCl3): 3.62-3.94(m, 6H), 4.31-5.22(m, 11H), 6.08(s, 0.2H), 6.33(s, 0.8H), 6.42-6.89(m, 1H), 6.92(d, J=8Hz, 1.6H), 7.15-7.61(m, 25.8H), 7.72(d, J=8Hz, 1.6H)
実施例35:8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−2−(4−クロロフェニル)−5,7−ジヒドロキシ−4H−クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
8−((2S,3S,4R,5R,6R)−3−(4−アジドベンジルオキシ)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)−4H−クロメン−4−オンと、8−((2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−5,7−ビス(ベンジルオキシ)−2−(4−クロロフェニル)−4H−クロメン−4−オンの混合物(1.52g)に酢酸エチル(30ml)とパラジウム炭素(600mg)を加え、水素雰囲気下2時間撹拌した。セライトろ過後、減圧下溶媒を留去した。
得られた反応混合物に、メタノール(20ml)、イソプロパノール(20ml)、飽和NHCl水溶液(5ml)を加え、2時間加熱還流した。水(30ml)、酢酸エチル(100ml)で希釈し、分液操作を行った。有機層を飽和食塩 水溶液(20ml)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、減圧下溶媒を留去した。得られた反応混合物に、酢酸エチル(20ml)、パラジウム炭素(400mg)を加え、水素雰囲気下8時間撹拌した。セライトろ過後、減圧下溶媒を留去した。得られた固形物をイソプロパノール(2ml)−メタノール(20ml)より再結晶し、表題化合物515mgを得た。
NMR(CDCl3): 3.67-3.79(m, 4H), 3.84-3.88(m, 1H), 3.97(t, J=9Hz, 1H), 4.48(d, J=12Hz, 1H), 4.57(d, J=11Hz, 1H), 4.60(d, J=12Hz, 1H), 4.87(d, J=12Hz, 1H), 4.88(d, J=11Hz, 1H), 5.00(d, J=12Hz, 1H), 5.07(d, J=10Hz, 1H), 6.40(s, 1H), 6.56(s, 1H), 7.21-7.37(m, 15H), 7.45(d, J=9Hz, 2H), 7.73(d, J=9Hz, 2H), 8.78(br, 1H), 12.70(s, 1H)
実施例36:(7aR,8S,9R,10R,11aS)−8,9−ビス(ベンジルオキシ)−10−(ベンジルオキシ)メチル−2−(4−クロロフェニル)−5−ヒドロキシ−7a,9,10,11a−テトラヒドロ−4H,8H−ピラノ[2',3':4,5]フロ[2,3−h]クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
8−[(2S,3S,4R,5R,6R)−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−3−ヒドロキシ−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]−2−(4−クロロフェニル)−5,7−ジヒドロキシ−4H−クロメン−4−オン(190mg)を用いて、実施例8と同様の操作を行い、表題化合物110mgを得た。
NMR(CDCl3): 3.59-3.64(m, 1H), 3.67-3.75(m, 3H), 4.06(dd, J=5Hz, 7Hz, 1H), 4.47(dd, J=12Hz, 19Hz, 2H), 4.54(d, J=11Hz, 1H), 4.76-4.88(m, 4H), 5.34(d, J=5Hz, 1H), 6.46(s, 1H), 6.62(s, 1H), 7.21-7.42(m, 17H), 7.75(d, J=9Hz, 2H), 13.07(s, 1H)
実施例37:(7aS,8S,9S,10R,11aS)−2−(4−クロロフェニル)−5,8,9−トリヒドロキシ−10−ヒドロキシメチル−7a,9,10,11a−テトラヒドロ−4H,8H−ピラノ[2',3':4,5]フロ[2,3−h]クロメン−4−オンの製造
Figure 2006008626
(7aR,8S,9R,10R,11aS)−8,9−ビス(ベンジルオキシ)−10−(ベンジルオキシ)メチル−2−(4−クロロフェニル)−5−ヒドロキシ−7a,9,10,11a−テトラヒドロ−4H,8H−ピラノ[2',3':4,5]フロ[2,3−h]クロメン−4−オン(25mg)を用いて、実施例16と同様の操作を行い、表題化合物2.85mgを得た。
NMR(CDCl3): 3.44-3.50(m, 1H), 3.61(t, J=9Hz, 1H), 3.65(t, J=6Hz, 1H), 3.88(dd, J=2Hz, 12Hz, 1H), 4.05(dd, J=5Hz, 9Hz, 1H), 4.79(t, J=4Hz, 1H), 5.48(d, J=3Hz, 1H), 6.42(s, 1H), 6.85(s, 1H), 7.60(d, J=9Hz, 2H), 8.05(d, J=9Hz, 2H)
実施例38:実施例16の表題化合物の散剤の調製
実施例16の表題化合物1g、乳糖865gおよびトウモロコシデンプン100gをブレンダーで混合し、散剤を得た。
実施例38:実施例16の表題化合物を用いたマウス接触性皮膚炎抑制試験
BALB/cマウス(7〜9週齢、雌性、日本チャールズリバー)の腹部を小動物電気バリカン(大東電気工業)で剃毛し、7%2,4,6−トリニトロ−1−クロロベンゼン(TNCB;7%アセトン:オリーブ油=4:1)を100μl塗布することにより感作した。感作の6日後、右耳介表裏に1%TNCB(1%アセトン:オリーブ油=1:9)を10μlずつ(計20μl)塗布することによって接触性皮膚炎を惹起した。被検物質は惹起の30分前、6時間後、21時間後に、0.5%ヒドロキシプロピルセルロース溶液に懸濁して経口投与した(N=7)。なお、評価は惹起前と惹起24時間後に耳介厚をデジマチックインジケーター(Mitsutoyo製)で測定し、その差異を耳介肥厚とした。陽性対照薬として、吉草酸ベタメタゾンを用いた。
その結果を図1に示した。図に示すごとく、TNCBで感作したマウスの耳介にTNCBを塗布することによって、顕著な耳介肥厚が惹起された。実施例16で得られた化合物を経口投与した結果、マウス接触性皮膚炎モデルにおける耳介肥厚は、用量依存的に抑制され、10μg/kgの用量において統計学的な有意差が認められた(p<0.05, Dunnett's test)。
本発明で提供されるフラボン誘導体の製造方法は、従来、天然物から精製するしかなかった化合物を簡便に合成することができるものである。また、本発明の製造方法によって新たに得られたフラボン誘導体は、マウス接触性皮膚炎において優れた抑制効果を示し、炎症性疾患、アレルギー性疾患あるいは、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎などの予防もしくはその治療のための医薬として有用である。
図1は,本発明の実施例38の結果を示す図である。

Claims (47)

  1. 次式(I):
    Figure 2006008626
    〔式中、R1a、R1b、R1c、R1dおよびR1eはそれぞれ独立して、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基またはハロゲン原子を示す〕で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩。
    但し、次式(Ia):
    Figure 2006008626
    で表される化合物およびその薬理学的に許容される塩を除く。
  2. 次式(II):
    Figure 2006008626
    〔式中、R1a、R1b、R1c、R1dおよびR1eはそれぞれ独立して、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基またはハロゲン原子を示す〕で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩。但しR1cが水酸基であり、R1a、R1b、R1dおよびR1eが水素原子である化合物およびその薬理学的に許容される塩を除く。
  3. 1a、R1b、R1c、R1dおよびR1eがそれぞれ水素原子である式(II)で表される請求項2に記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  4. 1a、R1b、R1dおよびR1eがそれぞれ水素原子であり、R1cがメチル基である式(II)で表される請求項2に記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  5. 1a、R1b、R1dおよびR1eがそれぞれ水素原子であり、R1cがメトキシ基である式(II)で表される請求項2に記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  6. 1a、R1b、R1dおよびR1eがそれぞれ水素原子であり、R1cが塩素原子である式(II)で表される請求項2に記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩。
  7. 次式(III):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3bおよびR3cはそれぞれ独立して水酸基の保護基を示し、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eはそれぞれ独立して、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、R−O−基[ここで、Rは水酸基の保護基を示す]またはハロゲン原子を示す〕で表される化合物。
  8. 3a、R3bおよびR3cがベンジル基である請求項7に記載の一般式(III)の化合物。
  9. 次式(IIIa):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3b、R3c、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは請求項7と同義である〕で表される化合物。
  10. 3a、R3bおよびR3cがベンジル基である請求項9に記載の一般式(IIIa)の化合物。
  11. 次式(III):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3b、R3c、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは請求項7と同義である〕で表される化合物に対して、水酸基の保護基を脱保護し、必要であれば精製することを特徴とする次式(I):
    Figure 2006008626
    〔式中、R1a、R1b、R1c、R1dおよびR1eはそれぞれ独立して、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基またはハロゲン原子を示す〕で表される化合物の製造法。
  12. 式(III)中、R3a、R3bおよびR3cがベンジル基である請求項11に記載の製造法。
  13. BClにより水酸基を脱保護することを特徴とする請求項12に記載の製造法。
  14. 次式(IV):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3b、R3c、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは請求項7と同義である〕の化合物に対して、式:P(R)[ここでRは直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基または無置換もしくは置換されたフェニル基を示す]の化合物、および式:RCON=NCOR[ここでRは、ROまたは(RN(式中、Rは直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基を示し、Rは直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基を示す)を表す]の化合物を作用させることを特徴とする、次式(III):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3b、R3c、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは請求項7と同義である〕で表される化合物の製造法。
  15. 次式(IV):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3b、R3c、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは請求項7と同義である〕で表される化合物。
  16. 式(IV)中、R3a、R3bおよびR3cがベンジル基である請求項15に記載の化合物。
  17. 次式(V):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3b、R3c、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは請求項7と同義である〕で表される化合物に塩化アンモニウム水溶液を作用させることを特徴とする請求項15に記載の式(IV)の化合物の製造法。
  18. 次式(V):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3b、R3c、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは請求項7と同義である〕で表される化合物。
  19. 式(V)中、R3a、R3bおよびR3cがベンジル基である請求項18に記載の化合物。
  20. 次式(VI):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3b、R3c、R3dおよびR3eはそれぞれ独立して水酸基の保護基を示し、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eはそれぞれ独立して、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、ハロゲン原子またはR−O−基[ここで、Rは水酸基の保護基を示す]を示す〕で表される化合物。
  21. 次式(VII):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3b、R3c、R3d、R3eおよびR3fはそれぞれ独立して水酸基の保護基を示し、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eはそれぞれ独立して、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、ハロゲン原子またはR−O−基[ここで、Rは水酸基の保護基を示す]を示す〕で表される化合物に対して、選択的に基:R3fのみを脱保護させることを特徴とする請求項20記載の式(VI)で表される化合物の製造法。
  22. 次式(VII):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3b、R3c、R3d、R3e、R3f、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは請求項21と同義である〕で表される化合物。
  23. 式(VII)中、R3fがp−ニトロベンジル基である請求項22記載の化合物。
  24. 式(VII)中、R3a、R3b、R3c、R3dおよびR3eがベンジル基である請求項23記載の化合物。
  25. 式(VII)中、R3fがp−アジドベンジル基である請求項22記載の化合物。
  26. 式(VII)中、R3a、R3b、R3c、R3dおよびR3eがベンジル基である請求項25記載の化合物。
  27. 次式(VIII):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3b、R3c、R3dおよびR3eはそれぞれ独立して水酸基の保護基を示し、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eはそれぞれ独立して、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、ハロゲン原子またはR−O−基[ここで、Rは水酸基の保護基を示す]を示す〕で表される化合物に対して、還元剤を作用させることを特徴とする請求項18記載の式(V)で表される化合物の製造法。
  28. 次式(VI):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3b、R3c、R3d、R3e、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは請求項20と同義である〕で表される化合物に対して、R3dおよびR3eの選択的脱保護を行うことを特徴とする請求項15に記載の式(IV)の化合物の製造法。
  29. 次式(IX):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3b、R3c、R3d、R3e、R3f、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは請求項21と同義である〕で表される化合物を環化させることを特徴とする請求項22に記載の式(VII)の化合物の製造法。
  30. 酸化条件下、環化させることを特徴とする請求項29に記載の製造法。
  31. 式(IX)中、R3fがp−ニトロベンジル基である請求項29または請求項30に記載の製造法。
  32. 式(IX)中、R3a、R3b、R3c、R3dおよびR3eがベンジル基である請求項31に記載の製造法。
  33. 式(IX)中、R3fがp−アジドベンジル基である請求項29または請求項30に記載の製造法。
  34. 式(IX)中、R3a、R3b、R3c、R3dおよびR3eがベンジル基である請求項33に記載の製造法。
  35. 次式(IX):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3b、R3c、R3d、R3e、R3f、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは請求項21と同義である〕で表される化合物。
  36. 式(IX)中、R3fがp−ニトロベンジル基である請求項35記載の化合物。
  37. 式(IX)中、R3fがp−アジドベンジル基である請求項35記載の化合物。
  38. 式(IX)中、R3a、R3b、R3c、R3dおよびR3eがベンジル基である請求項35〜37のいずれか1項に記載の化合物。
  39. 次式(X):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3b、R3c、R3dおよびR3eはそれぞれ独立して水酸基の保護基を示し、R3fはp−ニトロベンジル基またはp−アジドベンジル基を示す〕で表される化合物に対して、次式(XI):
    Figure 2006008626
    〔式中、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eはそれぞれ独立して、水素原子、水酸基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルコキシ基、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル基、ハロゲン原子またはR−O−基[ここで、Rは水酸基の保護基を示す]を示す〕で表される化合物を作用させることを特徴とする、次式(IX):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3b、R3c、R3d、R3e、R3f、R4a、R4b、R4c、R4dおよびR4eは前述の通りである〕で表される化合物の製造法。
  40. 次式(X):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3b、R3c、R3dおよびR3eはそれぞれ独立して水酸基の保護基を示し、R3fはp−アジドベンジル基を示す〕で表される化合物。
  41. 式(X)中、R3a、R3b、R3c、R3dおよびR3eがベンジル基である請求項40記載の化合物。
  42. 次式(XII):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3bおよびR3cはそれぞれ独立して水酸基の保護基を示す〕に対して、ルイス酸の存在下、次式(XIII):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3dおよびR3eはそれぞれ独立して水酸基の保護基を示す〕で表される化合物を作用させることを特徴とする請求項40記載の式(X)で表される化合物の製造法。
  43. 次式(XIV):
    Figure 2006008626
    〔式中、R3a、R3bおよびR3cはそれぞれ独立して水酸基の保護基を示す〕で表される化合物。
  44. 活性成分として請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物またはその薬理学的に許容される塩を含む医薬組成物。
  45. アレルギー性疾患の予防あるいはその治療に用いるための請求項44に記載の医薬組成物。
  46. アレルギー性疾患がアトピー性皮膚炎または接触性皮膚炎である請求項45に記載の医薬組成物。
  47. 炎症性疾患の予防あるいはその治療に用いるための請求項44に記載の医薬組成物。
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