WO2004055697A1

WO2004055697A1 - 処理方法、処理装置及びコンピュータプログラム

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Publication number: WO2004055697A1
Application number: PCT/JP2002/013111
Authority: WO
Inventors: Mari Omura
Original assignee: Fujitsu Limited
Priority date: 2002-12-13
Filing date: 2002-12-13
Publication date: 2004-07-01
Also published as: US7554547B2; US20050225560A1; JPWO2004055697A1

Description

明糸田 ¾

処理方法、処理装置及びコンピュータプログラム技術分野

本発明は、楕円弧、線分及び円等の図形要素を組み合わせた図形を示す図形データを処理する C ADシステムを用いた処理方法、その方法を適用した処理装置及びその装置を実現するためのコンビュ —夕プログラムに関し、特に 2つの図形の同一性を判定する処理方法、処理装置及びコンピュータプログラムに関する。背景技術

楕円弧（自由曲線）、線分及び円等の図形要素を組み合わせた図形を示す図形データを処理する C A D (Computer Aided Design) システムが広く普及している。

C ADシステムにて処理される図形データは、処理する C ADシステムによりデ一夕構造及びファイル上の表現等のファイル形式が異なっているため、同じ図形を示す図形データであってもファイル形式により異なった内容となる。

ところで国土交通省は、公共事業のネットワーク上での情報共有を目指し、図面等の納品資料の電子化を推進する中で、 2 0 0 2年 1 0 月から図形データの電子納品フォーマットとして、中立性及び標準性の高い I S O規格 S T E P ZA P 2 0 2準拠の「 S X F」を標準的なファイル形式として採用した。

ただし S X Fとして規定されたファイル形式の図形データは、デ一夕量が多い等の理由により、一般的に用いられる C ADシステムのデータ形式として利用するには処理負荷が大きく実用性が低いという短所がある。

そこで例えばある建造物を発注する発注者が設計者に設計を依頼し、施工者に施工を依頼し、保全者に保全を依頼する場合、先ず設計者が仕様 Aの C A Dシステムに対応するファイル形式で設計した図形データを S X F形式に変換し、 S X F形式の図形データを発注者に納品する。

そして発注者は S X F形式の図形データを施工者に供給し、供給者は供給された S X F形式の図形データを仕様 Bの C A Dシステムに対応するフアイル形式に変換した上で.各種処理を行う。

また発注者は S X F形式の図形デ一夕を保全者に供給し、保全者は供給された S X F形式の図形データを仕様 Cの C A Dシステムに対応するファイル形式に変換した上で各種処理を行うという行為を行っている。

このとき発注者が管理している図形データ、設計者が納品した図形データ、施工者に供給された図形データ及び保全者に供給された図形データに対して改竄等の不正行為が行われていないかを確認すベく図形データが示す図形の同一性を確認する場合がある。

なお図形データが示す図形が同一とは、図形データを構成する楕円弧、線分及び円等の図形要素が同じであり、同じ図形を出力させることができるということをいう。

従来の図形デ一夕の同一性の比較は、同じ C A Dシステムで同じファイル形式の図形データ同士を比較するものであり、比較の方法としては図形データを構成する図形要素を示す図形要素デ一夕を総当たりで比較するというものである。

第 7 図は従来の図形データの比較に用いられる図形要素データを概念的に示す説明図である。

第 7 図に示すように図形要素データは、図形要素の種別、色、線種及び線幅等の図形要素の属性並びに配置される位置及び形状を座標として示す配置座標が図形要素データ毎のレコードとして示される。図形要素の種別とは、楕円弧、線分及び円等の図形要素の種別を示す情報である。

図形要素の色とは、黄、赤及び緑等の図形要素の色を示す情報である。

図形要素の線種とは、破線、実線及び一点鎖線等の図形要素を形成する線の種類を示す情報である。

図形要素の線幅とは、 0 . 8 、 1 . 0及び 0 . 6等の図形要素を形成する線の幅を示す情報である。

配置座標とは、図形要素が配置される位置及び形状を示す座標等の情報であり、図形要素の種別が線分の場合には両端の座標、図形要素の種別が円の場合には中心の座標及び半径、そして図形要素の種別が楕円弧の場合には楕円弧が通過する座標等が配置座標となる。

なお図形要素の種別が文字である場合、文字の開始位置の座標及び文字列等が配置座標となる。

そして図形データを構成する図形要素を示す図形要素データの全てを総当たりで比較することにより、図形データの同一性を比較する。

なお図形データの同一性を比較する状況としては上述した不正行為の確認だけでなく、夫々のファイル形式の変換が正確に行われているか否かを判別する場合等の様々な状況において必要とされる。

このように図形データ（ C A Dデータ）の属性（形状パラメータ ) を比較することにより同一性を判定するシステムが、例えば特開平 6 — 8 3 9 1 3号公報に開示されている。

しかしながら従来の方法では、仕様 Aの C A Dシステムに対応するファイル形式の図形データ及び S X F形式の図形データの様に異なるファイル形式の図形データの同一性を比較することは想定されていないという問題がある。

また図形要素の種別、色、線種、線幅及び座標等の全ての属性について総当たりで比較を行うため処理時間等の処理負荷が大きいという問題がある。

特に自由曲線でる楕円弧については比較すべき配置座標の数が多く、しかも配置座標は処理負荷の大さい小数等の整数以外の数値を含むことから処理負荷がより大きくなるという問題がある。

さらに全ての図形要素について比較を行うため処理負荷が更に大さくなるという問苗が生じる。

本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、図形要素に関する情報を属性別に集約したテーブルを記録した比較用ファイルを生成することにより、比較用ファイル同士を比較することが可能となるので異なるファィル形式の図形デー夕の同一性を判定することが可能な処理方法その方法を適用した処理装置及びその装置を実現するためのコンピユー夕プログラムの提供を主たる目的とするさらに本発明は属性別に集約したテ ―ブルの数及びテーブルに含まれる図形要素の数を比較することで図形データの同一性を判定することにより、比較すべき項目が少な < 、しかも比較すべき数は整数値であるため処理時間等の処理負荷を軽減することが可能なンピユータブログラム等の提供を他の目的とする。

そして本発明は図形要素に外接する長方形の対角の頂点の座標を示す範囲座標を比較することで図形デ夕の同一性を判定するとにより、比較すベき座標が 2点だけとなるため処理時間等の処理負荷を軽減することが可能なコンピュー夕プログラム等の提供を更に他の目的とする。

そして本発明は、比較したテ一ブルの数、図形要素の数及び IS囲座標等の比較を順次行う過程において、一つでも異なればその時点で同一ではないと判定することにより、不必要な比較処理を行とが "、ヽく処理時間等の処理負荷を軽減することが可能なコンピュ夕プ Dグラム等の提供を更に他の目的とする発明の開示

第 1発明に係る処理方法は、図形要素を組み合わせた図形を示す図形データを処理する処理方法において、図形データを構成する図形要素に関する情報を、図形要素の属性別に集約する。

第 1発明に係る処理方法では、図形データを構成する図形要素の種別、色、線種及び線幅等の属性別に図形要素データを集約することにより、属性別に集約したデータを比較用のデータとして用い、比較用のデータ同士を比較することで図形データの同一性を判定することが可能となるので、仕様が異なる形式の図形データの同一性を判定することが可能である。

第 2発明に係る処理装置は、配置される位置及び形状を座標として示す配置座標により示される図形要素を、組み合わせた図形を示す図形データを処理する処理装置において、各図形要素に外接する四角形の頂点の座標を示す範囲座標を算出する手段と、図形データを構成する図形要素を示す図形要素データとして、図形要素の配置座標及び範囲座標を、図形要素の属性別に集約する手段とを備える。

2発明に係る処理装置では、図形デー夕を構成する図形要素の種別、色、線種及び線幅等の属性別に、図形要素の位置及び形状を示す配置座標並びに範囲座標を集約することにより、仕様が異なる形式の図形デ夕の比較に用いることができる、夫々属性別に配置座標及び範囲座標を記録した比較用フアイルを生成することが可能となる

第 3発明に係る処理装置は、第 2発明において、更に、第 1 の図形デ一夕を構成する図形要素を示す図形要素了一夕を属性別に集約した第 1 のテブル及び第 2の図形データを構成する図形要素を示す図形要素ァ一夕を属性別に集約した第 2のテ —ブルを比較する手段と、比較した口：^: いて第 1 の図形デー夕及び第 2の図形デ一夕の同一性を判定する手段とを備える。

第 3発明に係る処理装置では、第 1 の図形データから生成された第 1 のテーブルを有する比較用ファイルと第 2 の図形データから生成された第 2のテーブルを有する比較用ファイルとを比較して第 1 の図形デ一夕及び第 2の図形データの同一性を判定することにより、仕様が異なる形式の図形データであっても比較用ファイル同士を比較することが可能となり、これにより図形データの同一性を判定することが可能となる。

第 4発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、配置される位置及び形状を座標として示す配置座標により示される図形要素を、組み合わせた図形を示す図形データを処理させるコンビユータブログラムにおいて、コンピュータに、各図形要素に外接する四角形の頂点の座標を示す範囲座標を算出させる手順と、コンビユー夕に、図形データを構成する図形要素を示す図形要素データとして、図形要素の配置座標及び範囲座標を、図形要素の属性別に集約させる手順とを実行させる。

第 4発明に係るコンピュータプログラムでは、図形データを構成する図形要素の種別、色、線種及び線幅等の属性別に、図形要素の位置及び形状を示す配置座標並びに範囲座標を集約することにより、仕様が異なる形式の図形データの比較に用いることができる、夫々属性別に配置座標及び範囲座標を記録した比較用ファイルを生成することが可能となる。

第 5発明に係るコンピュータプログラムは、第 4発明において、コンピュータに、第 1 の図形データを構成する図形要素を示す図形要素データを属性別に集約した第 1 のテーブル及び第 2の図形デー夕を構成する図形要素を示す図形要素データを属性別に集約した第 2のテーブルを比較させる手順と、コンピュータに、比較した結果に基づいて第 1 の図形データ及び第 2の図形データの同一性を判定させる手順とを実行させる。

第 5発明に係るコンピュータプログラムでは、第 1 の図形デ一夕から生成された第 1 のテーブルを記録した比較用ファィルと第 2の図形データから生成された第 2 のテ一ブルを記録した比較用ファィルとを比較して第 1 の図形データ及び第 2の図形デ一夕の同一性を判定することにより、仕様が異なる形式の図形デー夕であつても比較用フアイル同士を比較することが可能となり、これにより図形デ一夕の同一性を判定することが可能となる。

第 6発明に係るコンピュータプログラムは、第 4発明において、コンピュー夕に、第 1 の図形データ構成する図形要素を示す図形要素データを属性別に集約した第 1 のテーブルの数及び第 2の図形データを構成する図形要素を示す図形要素データを属性別に集約した第 2 のテ一ブルの数を比較させる第 1手順と、コンピュ —夕に、対応する属性毎に、第 1 のテーブルに集約された図形要素つ夕にて示される図形要素の数及び第 2のテーブルに集約された図形要素テ一夕にて示される図形素の数を比較させる第 2手順と、 3ンピュ夕に、対応する属性毎に、第 1 のテ一ブルにた図形要素テ夕に含まれる範囲座標及び第 2のテ一ブルれた図形要素テ一夕に含まれる範囲座標を比較させる第 3 コンピュタに、第 3手順の比較により対応する全てのテ全ての図形要素データに含まれる範囲座標がー致すると判した場合合に、各テブル内で範囲座標が一致する図形要素ァ一夕判定させる手順と、コンヒュ一夕に、テ一ブル内で範囲座する図形要素テ一夕が存在すると判定したとさに、当該テ属性に対応する、第 1 のテ一ブルに集約された図形要素の及び第 2 のテブルに集約された図形要素の配置座標を比

とを実行する。

6発明に係る nンピュ一夕プログラムでは、 S テ一プルの数及びテーブルに含まれる図形要素の数を比較することで図形データの同一性を判定することにより、比較すべき項目が少なく、しかも比較すべき数は整数値であるので、実数値である配置座標を比較する場合と比べて図形データの比較に要する処理時間等の処理負荷を軽減することが可能である。

そして図形要素に外接する長方形等の四角形の対角の頂点の座標を示す範囲座標、所謂エクステント座標を比較することで図形デー夕の同一性を判定することにより、楕円弧の様な複雑な図形であつても比較すべき座標が 2点だけとなるため処理時間等の処理負荷を大幅に軽減することが可能である。

さらに所定の属性の要素図形データを比較する場合で、属性が対応する第 1 のテーブル及び第 2のテーブルの夫々に範囲座標が同一である図形要素データが夫々一つだけ存在するとき、範囲座標が同一でありながら異なる図形要素である可能性は低いと見なして図形要素データの配置座標を比較するという詳細な比較を行わずに図形データの同一性の判定を行うことにより、数多くの座標を全て比較する必要が無くなるので処理時間等の処理負荷を軽減することが可能である。

第 7発明に係るコンピュータプログラムは、第 6発明において、コンピュータに、第 1手順、第 2手順、第 3手順又は第 4手順での比較により同一でないと判定した場合に第 1 の図形及び第 2 の図形は同一でないと判定させる手順を実行させることを特徴とする。第 7発明に係るコンピュータプログラムでは、テーブルの数、図形要素の数及び範囲座標等の比較を順次行う過程において、一つでも異なればその時点で同一ではないと判定することにより、同一ではないと判定した段階で比較処理を終了させることができるので不必要な比較処理を行うことが無く処理時間等の処理負荷を軽減することが可能である。第 8発明に係るコンピュータプログラムは、第 4発明乃至第 7発明のいずれかにおいて、前記属性は、図形要素の種別、色、線種及び線幅である。

第 8発明に係るコンピュータプログラムでは、図形要素の色、線種及び線幅等の属性別に図形要素データを集約することにより、仕様が異なる形式の図形デ一夕の比較に用いられる比較用ファイルを生成することが可能となる。図面の簡単な説明

第 1 図は本発明の処理装置の構成を示すブロック図、第 2図は本発明の処理装置の比較用ファイル生成処理を示すフローチャート、第 3図は本発明の処理装置が算出する範囲座標を説明する説明図、第 4図は本発明の処理装置が生成した比較用ファイルに含まれる属性別のテーブルを概念的に示す説明図、第 5図は本発明の処理装置の図形データ比較処理を示すフローチャート、第 6 図は本発明の処理装置の図形データ比較処理を示すフローチャート、第 7図は従来の図形データの比較に用いられる図形要素デ一夕を概念的に示す説明図である。発明を実施するための最良の形態

以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。第 1 図は本発明の処理装置の構成を示すブロック図である。

第 1 図中 1 0 は C A D (Computer Aide d Design) システムに用いられる処理装置であり、処理装置 1 0は、汎用型コンピュータ等のコンピュータを用いて構成され、本発明の処理装置用のコンビュ一夕プログラム P G及びデ一夕等の情報を記録した C D— R O M等の記録媒体 R E Cから各種情報を読み取る C D— R O Mドライブ等の補助記憶手段 1 2、補助記憶手段 1 2 により読み取られた各種情報を記録するハードディスク等の記録手段 1 3 を備えている。

そして記録手段 1 3から本発明のコンピュータプログラム P G及びデータ等の各種情報を読み取り、情報を一時的に記憶する R A M 1 4に記憶させて C P U 1 1 により実行することで、コンピュータは本発明の処理装置 1 0 として動作する。

' なお C P U 1 1 は、一つのチップにて構成しても良いが、画像処理プロセッサ等の専用プロセッサと組み合わせて構成することにより、高速な処理が実現できる。

さらに処理装置 1 0は、マウス、夕ブレット及びキーボード等の入力手段 1 5並びにモニタ、プリンタ及びプロッタ等の出力手段 1

6 を備えている。

なお記録手段 1 3 には、本発明のコンピュータプログラム P Gだけでなく、楕円弧（自由曲線）、線分及び円等の図形要素を組み合わせた図形を示す図形データを作成する C A D用のコンピュータプログラムも記録されており、本発明のコンピュータプログラム P Gは、 C A D用のコンピュータプログラムの処理により作成された図形デ一夕を処理して図形データの同一性を判定するための支援ツールとして用いられる。

C A D用のコンピュータプログラムの処理により作成された図形デ一夕は、楕円弧、線分及び円等の図形要素により構成されており、図形要素を示す図形要素データは、図形要素の属性並びに配置される位置及び形状を座標として示す配置座標等の情報を含んでいる。図形要素データの属性とは、図形要素の種別、色、線種及び線幅等の情報である。

図形要素の種別とは、楕円弧、線分及び円等の図形要素の種別を示す情報である。

図形要素の色とは、黄、赤及び緑等の図形要素の色を示す情報でめる。図形要素の線種とは、破線、実線及び一点鎖線等の図形要素を形成する線の種類を示す情報である。

図形要素の線幅とは、 0 . 8、 1 . 0及び 0 . 6等の図形要素を形成する線の幅を示す情報である。

配置座標とは、図形要素が配置される位置及び形状を示す座標等の情報であり、図形要素が線分の場合には両端の座標、図形要素が円の場合には中心の座標及び半径、そして図形要素が楕円弧の場合には楕円弧が通過する座標等が配置座標となる。

また図形要素の種別が文字である場合、文字の開始位置の座標及び文字列等が配置座標となる。

なお上述した各図形要素を示す配置座標はあくまでも一例であり、線分の配置座標として始点座標及び方向べクトルを用い、円の配置座標として通過する 3点の座標を用いるというように配置される位置及び形状を特定することができるのであれば上述した例以外の他の表現による配置座標を用いるようにしても良い。

次に本発明の処理装置 1 0の処理について説明する。

第 2図は本発明の処理装置 1 0の比較用ファイル生成処理を示すフローチヤ一トである。

本発明の処理装置 1 0では、図形データを比較する場合に図形デ一夕の比較に用いられる比較用ファイルを生成する。

処理装置 1 0 は、 R A M 1 4に記憶させたコンピュータプロダラム P Gを実行させる C P U 1 1 の制御により、比較の対象となる図形データを構成する図形要素に外接する長方形等の四角形の対角の頂点の座標を示す範囲座標を算出する（ S 1 0 1 )。

第 3 図は本発明の処理装置 1 0が算出する範囲座標を説明する説明図である。

第 3図の（ a ) は種別が線分である図形要素の範囲座標を示している。ここでいう範囲座標とは、一般にエクステント座標と呼ばれ、図形要素に外接する長方形等の四角形の対角の頂点の座標である。

第 3 図の（ a ) に示す例では線分 L 1 に外接する四角形 A 1 B 1 C 1 D 1 の 4の頂点の中で右上の頂点 B 1 の座標（ x l 1 ， y 1 1 ) 及び左下の頂点 D 1 の座標（ x l 2， y 1 2 ) が範囲座標として算出される。

第 3図の（ b ) は種別が楕円弧である図形要素の範囲座標を示している。

第 3図の（ b ) では、自由曲線である楕円弧 L 2 に外接する四角形 A 2 B 2 C 2 D 2の 4の頂点の中で右上の頂点 B 2 の座標（ x 2 1， y 2 1 ) 及び左下の頂点 D 2の座標（ x 2 2， y 2 2 ) が範囲座標として算出される。

第 3図の（ c ) は種別が楕円弧である図形要素の範囲座標を示している。

第 3 図の（ c ) では、自由曲線である楕円弧 L 3 に外接する四角形 A 3 B 3 C 3 D 3 の 4の頂点の中で右上の頂点 B 3 の座標（ x 3 1 , y 3 1 ) 及び左下の頂点 D 3の座標（ x 3 2， y 3 2 ) が範囲座標として算出される。

第 3 図に示すように範囲座標を用いることで楕円弧のように複雑な図形でも線分と同様に 2つの座標で示すことができる。

なおここでは直交座標系について説明しているので、四角形は直行する座標軸に平行な 4辺にて構成される長方形となるが、直交座標系ではない場合、平行四辺形等の四角形となる。

またここでいう長方形とは 4つの内角が全て直角である四角形を意味し、正方形をも含む。

フローチャートに戻り、処理装置 1 0は、 R AM I 4に記憶させたコンピュータプログラム P Gを実行させる C P U 1 1 の制御により、図形データを構成する図形要素を示す図形要素データとして配置座標及び範囲座標を属性別に集約し（ S 1 0 2 )、集約した図形要素デ一夕を属性別のテブルに記録した比較用ファィルを生成し（

S 1 0 3 )、生成した属性別のテブルを含む比較用ファィルを βし手段 1 3 に記録する（ S 1 0 4 )。

第 4図は本発明の処理装置 3 0が生成した比較用ファイルに含まれる属性別のテーブルを概念的に示す説明図である

第 4図の（ a ) は種別が楕円弧、色が黄、線種が破線及び線幅が

0 • 8 の属性の図形要素を集約したテーブルであり、当該属性の図形要素の配置座標及び範囲座標がレコードとして記録されている第 4図の（ b ) は種別が線分、色が青、線種が実線及び線幅が 1 -

0 の属性の図形要素を集約したテーブルであり、当該属性の図形要素の配置座標及び範囲座標がレコードとして記録されている。

第 4図の（ c ) は種別が線分、色が赤、線種が実線及び線幅が 1 •

のようにテーブルは属性の数だけ生成され、各属性に対応するテブルには当該属性の図形要素の個数分レコードが含まれる

5 図及び第 6図は本発明の処理装置 1 0 の図形デ一夕比較処理を示すフローチヤ卜である

本発明の処理装置 1 0では、第 1 の図形デー夕及び第 2の図形デ

—夕の一性を、第 1 の図形デー夕から生成した第 1 のテ一ブル及び第 2の図形デー夕から生成した第 2のテ一ブルを比較することにより、第 1 の図形データ及び第 2の図形データの同一性を比較する。処理装置 1 0では、 R A M 1 4に記憶させたコンピュータプログラム P Gを実行させる C P U 1 1 の制御により、対応する属性毎に、第 1 の図形データを構成する図形要素を示す図形要素データを属性別に集約した第 1 のテーブルの数及び第 2 の図形デ一夕を構成する図形要素を示す図形要素データを属性別に集約した第 2のテーブルの数を比較する（ S 2 0 1 )。

処理装置 1 0では、 R A M 1 4に記憶させたコンピュータプログラム P Gを実行させる C P U 1 1 の制御により、ステップ S 2 0 1 の比較において、第 1 のテーブル及び第 2 のテーブルの数が異なると判定した場合（ S 2 0 2 ： N〇）、第 1 の図形データ及び第 2 の図形データは同一ではないと判定して（ S 2 0 3 )、図形データ比較処理を終了する。

即ち図形デ一夕のテーブルの数により示される夫々の図形デタを構成する図形要素の数が異なる場合、第 1 の図形デ一夕及び第 2 の図形データは同一ではないと判定する。

そして処理装置 1 0では、 R A M 1 4に記憶させたンピュ ―夕プログラム P Gを実行させる C P U 1 1 の制御により、ステツプ S

2 0 1 の比較において、第 1 のテーブル及び第 2のテブルの数が同じであると判定した場合（ S 2 0 2 ： Y E S ) , 対応する属性毎に

、第 1 のテーブルに記録された図形要素データにて示される図形要素の数及び第 2 のテーブルに記録された図形要素つ夕にて示される図形要素の数を比較する（ S 2 0 4 )。

処理装置 1 0では、 R A M 1 4に記憶させたコンピュ一タブ口グラム P Gを実行させる C P U 1 1 の制御により、ステ、ソプ S 2 0 4 の比較において、一つでも、対応する属性の、第 1 のテ一ブルに記録された図形要素データにて示される図形要素の数と、第 2 のテ一ブノレに Sれた図形要素デ一夕にて示される図形要素の数とが異なると判定した場合（ S 2 0 5 ： N 0 ) 第 1 の図形デ一夕及び第 2 の図形データは同一ではないと判定して（ S 2 0 3 )、図形デー夕比較処理を終了する。

即ち夫々対応する属性について、図形要素の数が異なる属性が一つでもある場合、第 1 の図形データ及び第 2の図形データは同一ではないと判定する。そして処理装置 1 0では、 R A M 1 4に記憶させたコンピュ一夕プログラム P Gを実行させる C P U 1 1 の制御により、対応する属性の、第 1 のテーブルに集約された図形要素データにて示される図形要素の数と、第 2のテーブルに集約された図形要素データにて示される図形要素の数とが同じであると判定した場合（ S 2 0 5 ： Y

E S )、対応する属性の、第 1 のテ一ブルに集約された図形要素デー夕に含まれる範囲座標及び第 2 のテ一ブルに集約された図形要素デ一夕に含まれる範囲座標を比較する ( S 2 0 6 )。

処理装置 1 0では、 R A M 1 4に記憶させたコンピュータプログラム P Gを実行させる C P U 1 1 の制御により、ステップ S 2 0 6 の比較において、第 1 のテ一ブルに記録された図形要素デー夕の範囲座標と同じ範囲座標の図形要素デ —夕が第 2のテーブルに含まれていないと判定した場合（ S 2 0 7 ： N O )、第 1 の図形デー夕及び第 2 の図形データは同一ではないと判定して（ S 2 0 3 )、図形デー夕比較処理を終了する。

即ち対応する属性について、一方のテーブルに含まれる図形要素データの範囲座標と同じ範囲座標の図形要素データが他方のテープルに含まれているか否かを、当該属性の全ての図形要素デー夕について判定し、一つでも一方のテ一ブルに含まれている図形要素デー夕の範囲座標と同じ範囲座の図形要素データが他方のテーブルに含まれていないと判定した場 P 、第 1 の図形デ一夕及び第 2 の図形データは同一ではないと判定する。

そして処理装置 1 0では、 R A M 1 4に記憶させたコンピュ一夕プログラムを実行する C P U 1 1 の制御により、ステップ S 2 0 7 の比較において、対応する属性の、第 1 のテーブルに集約された図形要素データの範囲座標が全て第 2 のテーブルに集約された図形デ一夕の範囲座標と同じである場 S 2 0 7 : Y E S )、当該属性の各テーブル内で、範囲座標が一致する図形要素のデータの有無を判 6 別する（ S 2 0 8 )。

処理装置 1 0では、 R A M 1 4に記憶させたコンピュータプログラムを実行する C P U 1 1 の制御により、ステップ S 2 0 8 の比較において、当該属性の各テーブル内で、範囲座標が一致する図形要素データが無いと判別した場合（ S 2 0 9 ： Y E S )、当該属性のテ一ブルに集約された図形要素は全て同一であると判定する（ S 2 1 0 )。

ステップ S 2 0 9で範囲座標が一致する図形要素データが無いと判定した場合、即ち図形要素データの範囲座標は夫々異なると判定した場合、属性及び範囲座標が同一でありながら異なる図形要素である可能性は低いと見なして当該属性のテーブルに集約された図形要素は全て同一であると判定する。

また処理装置 1 0では、 R AM I 4に記憶させたコンピュータプログラムを実行する C P U 1 1 の制御により、ステップ S 2 0 8 の比較において、当該属性のテーブル内で、範囲座標が一致する図形要素データが有ると判定した場合（ S 2 0 9 ： N O), 当該属性に対応する、第 1 のテーブルに集約された配置座標及び第 2のテーブルに集約された配置座標を比較する（ S 2 1 1 )。

ステップ S 2 0 9で範囲座標が一致する図形要素データが有ると判定した場合、即ち範囲座標が一致する図形要素データが当該属性のテーブルに複数存在する場合、その図形要素について全ての情報を比較する必要があると判定する。

そして処理装置 1 0では、 R AM I 4に記憶させたコンピュータプログラムを実行する C P U 1 1 の制御により、ステップ S 2 1 1 の比較において、配置座標が一致しないと判定した場合（ S 2 1 2 ： N O)、第 1 の図形データ及び第 2の図形デ一夕は同一ではないと判定して（ S 2 0 3 )、図形データ比較処理を終了する。

また処理装置 1 0では、 R A M 1 4に記憶させたコンピュータプ T 口グラムを実行する C P U 1 1 の制御により、ステップ S 2 1 1 の比較において、配置座標が一致すると判定した場合

( s 2 1 2 ： Y E S )、当該属性のテーブルに記録された図形要素は全て同一であると判定する ( S 2 1 0 )。

そして処理装置 1 0では、 R A M 1 4に記憶させたコンピュ一夕プ口グラムを実行する C P U 1 1 の制御により、ステツプ S 2 1 0 にて当該属性のテーブルに集約された図形要素は全て同一でめると判定した後、ステップ S 2 0 6以降で行われる範囲座標の比較を行つていない属性の有無を判定し（ S 2 1 3 )、範囲座標の比較を行つていなぃ属性が有ると判定した場合（ S 2 1 3 : Y E S ) 、ステップ

S 2 0 6へ進み、範囲座標の比較を行っていない属性のテーブルに記録された図形要素データについて同様の処理を繰り返す。

また処理装置 1 0では、 R AM I 4に記憶させたコンピュータプログラムを実行する C P U 1 1 の制御により、ステップ S 2 1 3 の判定において、範囲座標の比較を行っていない属性が無いと判定した場合（ S 2 1 3 ： N O)、対応する全てのテーブルの全ての図形要素データが比較により同一であると判定されたので第 1 の図形デー夕及び第 2 の図形データは同一であると判定して（ S 2 1 4 )、図形データ比較処理を終了する。

なおステップ S 2 0 6 にて行われる範囲座標の比較及びステップ S 2 1 1 にて行われる配置座標の比較では、完全に座標が一致していなくても、その差異が予め設定されている誤差範囲内で有れば一致していると判定する。

座標は整数値ではなく実数値であるため、例えば異なる仕様に対応するように図形デ一夕の変換時に誤差が発生し得うるので、それを考慮したものである。

このようにして図形データの同一性を比較することにより、例えばある建造物を発注者が設計者に設計を依頼し、施工者に施工を依 I S 頼し、保全者に保全を依頼する場合で、設計者が作成する C A Dシステムのファイル形式、設計者が発注者に納入するファイル形式、発注者から施工者に供給され施工者にて変換されるファイル形式、及び設計者が発注者に納入するファイル形式、発注者から保全者に供給され保全者にて変換されるファイル形式が夫々異なる場合であつても、夫々のファイル形式の画像データの同一性を判定することができるので、画像データが改善されていないことを保証することが可能である。

また一のフアイル形式の画像ア夕を他のフアイル形式の画像デ一夕に変換し、更に他の形式に変換した画像データを再度一のファィル形式の画像デ一夕に変換して、元の一のフアイル形式の画像デ一夕と再変換した一のファィル形式の画像デ一夕との同一性を比較することによ Ό 、画像デタの変換精度を判定することが可能である。

上述した実施の形態は、本願発明を実施する形態の一つを示したものであり、本願発明は請求の範囲に記載した技術的範囲内で様々な形態に適用することが可能である。産業上の利用可能性

以上詳述した如く本発明に係る処理方法、処理装置及びコンビュ一夕プログラムでは、図形要素を組み合わせた図形を示す図形デー夕を処理する C A Dシステムにて作成された図形データを構成する図形要素の種別、色、線種及び線幅等の属性別に、配置される位置及び形状を座標として示す配置座標並びに範囲座標を集約し、夫々属性別のテーブルを有する比較用ファイルとして記録することにより、仕様が異なる形式の図形データの比較に用いられる比較用ファィルを生成することが可能となる等、優れた効果を奏する。

さらに本発明では、属性別に集約したテーブルの数及び図形要素の数を比較することで図形データの同一性を判定することにより、比較すべき項目が少なく、しかも比較すべき数は整数値であるので、実数値である座標を比較する場合と比べて図形デ一夕の比較に要する処理時間等の処理負荷を軽減することが可能である等、優れた効果を奏する。

そして図形要素に外接する長方形の対角の頂点の座標を示す範囲座標、所謂エクステント座標を比較することで図形データの同一性を判定することにより、楕円弧の様な複雑な図形であっても比較すべき座標が 2点だけとなるため処理時間等の処理負荷を大幅に軽減することが可能である等、優れた効果を奏する。

さらに所定の )1性の要素図形デ夕を比較する合で、属性が対応する第 1 のテ ―ブル及び第 2のテブルの夫々に範囲座標が同一である図形要素テ夕が夫々一つだけ存在するとさ、範囲座標が同一であ Όながら異なる図形要素である可能性は低いと見なして図形要素デ夕の配置座標を比較するという詳細な比較を行わずに図形テ一夕の同一性の判定を行うことにより、数多くの座標を全て比較する必が無 <なるので処理時間等の処理負荷を軽減するとが可能である等、優れた効果を奏する。

そして本発明では、テーブルの数、図形要素の数及び範囲座標等の比較を順次行う過程において、一つでも異なればその時点で同一 'ではないと判定することにより、同一ではないと判定した段階で比較処理を終了させることができるので不必要な比較処理を行うことが無く処理時間等の処理負荷を軽減することが可能である等、優れた効果を奏する。

Claims

言青求の範囲

1 . 図形要素を組み合わせた図形を示す図形データを処理する処理方法において、

図形データを構成する図形要素に関する情報を、図形要素の属性別に集約することを特徴とする処理方法。

2 . 配置される位置及び形状を座標として示す配置座標により示される図形要素を、組み合わせた図形を示す図形データを処理する処理装置において、

各図形要素に外接する四角形の頂点の座標を示す範囲座標を算出する手段と、

図形データを構成する図形要素を示す図形要素データとして、図形要素の配置座標及び範囲座標を、図形要素の属性別に集約する手段と

を備えることを特徴とする処理装置。

3 . 更に、第 1 の図形データを構成する図形要素を示す図形要素データを属性別に集約した第 1 のテーブル及び第 2の図形データを構成する図形要素を示す図形要素データを属性別に集約した第 2 のテーブルを比較する手段と、

比較した結果に基づいて第 1 の図形データ及び第 2の図形データの同一性を判定する手段と

を備えることを特徴とする請求項 2 に記載の処理装置。

4 . コンピュータに、配置される位置及び形状を座標として示す配置座標により示される図形要素を、組み合わせた図形を示す図形データを処理させるコンピュータプログラムにおいて、

コンピュータに、各図形要素に外接する四角形の頂点の座標を示す範囲座標を算出させる手順と、

コンピュータに、図形データを構成する図形要素を示す図形要素データとして、図形要素の配置座標及び範囲座標を、図形要素の属性別に集約させる手順と

を実行させることを特徴とするコンビュ―夕プ口クラム。

5 - 3ンピュー夕に、第 1 の図形データを構成する図形要素を示す図形要素データを属性別に集約した第 1 のテ一ブル及び第 2 の図形デ一夕を構成する図形要素を示す図形要素了一夕を属性別に集約した第 2 のテーブルを比較させる手順と、

ンピュ一夕に、比較した結果に基づいて第 1 の図形デー夕及び第 2の図形データの一性を判定させる手順と

を行させることを特徴とする請求項 4に記のコンピュ一夕プログラム。

6 . コンピュ夕に、第 1 の図形デー夕を構成する図形要系を不す図形要素ァ夕を属性別に集約した第 1 のテーブルの数及び第 2 の図形デー夕を構成する図形要素を示す図形要素デー夕を属性別に集約した第 2のテ一ブルの数を比較させる第 1手順と、

ノ、ヒュ夕に、対応する属性毎に、第 1 のテープルに集約された図形要素ァ夕にて示される図形要素の数及び第 2 のテ一ブルに約された図形データにて示される図形要素の数を比較させる第 2手順と、

コンピュータに、対応する属性毎に、第 1 のテーブルに集約された図形要素デー夕に含まれる範囲座標及び第 2 のテーブルに集約された図形要素デ夕に含まれる範囲座標を比較させる第 3手順と、コンピュータに、第 3手順の比較により対応する全てのテープルの全ての図形要素ァ一夕に含まれる範囲座標が一致すると判定した場合に、各テーブル内で範囲座標がー致する図形要素データの有ハ、、を判定させる手順と、

コンピュータに、テ ―ブル内で範囲座標が一致する図形要素デ ― 夕が存在すると判定したときに、当該テ一ブルの属性に対応する、第 1 のテーブルに集約された図形要素の配置座標及び第 2のテーブルに集約された図形要素の配置座標を比較させる第 4手順とを実行させることを特徴とする請求項 4に記載のコンピュータプログラム。

7 . コンピュータに、第 1手順、第 2手順、第 3手順又は第 4手順での比較により同一でないと判定した場合に第 1 の図形及び第 2 の図形は同一でないと判定させる手順を実行させることを特徴とする請求項 6 に記載のコンピュータプログラム。

8 . 前記属性は、図形要素の種別、色、線種及び線幅であることを特徴とする請求項 4乃至請求項 7 のいずれかに記載のコンビユータプログラム。