WO2004002749A1

WO2004002749A1 - 圧着紙葉類製造装置における圧着フィルム挿入手段

Info

Publication number: WO2004002749A1
Application number: PCT/JP2003/007969
Authority: WO
Inventors: Yoshikazu Kimura; Masato Tsuchiya
Original assignee: Kdk Co., Ltd.
Priority date: 2002-06-26
Filing date: 2003-06-23
Publication date: 2004-01-08
Also published as: HK1082477A1; CN1665687A; US20050253321A1; TW200400127A; JPWO2004002749A1; US7435209B2; TWI288712B; CN100548714C

Description

明細書

圧着紙 «製造装置における圧着フィルム揷入手段

技術分野

本発明は、ダイレクトメールを始め、葉書、往復葉書、封書等に利用可能な圧着紙葉類を製造するための、カツト紙状の紙葉類を用いる圧着紙葉類製造装置に関する。詳しくは、見掛けは通常のダイレクトメール、葉書、往復葉書、封書等であるにもかかわらず、多層に折り畳まれた紙葉類が圧着フィルムを介して剥離可能に圧着積層されているため、内部に多量の情報を隠蔽することが可能な圧着紙葉類を力ット紙状の紙葉類から製造するための圧着紙葉類製造装置における圧着フィノレム挿入手段に関する。

背景技術

最近、葉書等の郵便物として、情報が表示された複数の葉片が折り線を介して連接された紙葉類を折り畳むと共に対向する葉片間を剥離可能に接着して、多量の情報を送信可能にした圧着紙葉類が多用されている。

前記のような圧着紙葉類の製造装置として、例えば日本国の特開平 5— 3 8 8 9 4号公報ゃ特開平 9一 7 6 6 6 5号公報には、複数の葉片が折り線を介して連接されてなる各紙葉類をその給紙部から所定の紙葉類搬送路に沿って逐次搬送する紙葉類搬送手段と、紙葉類搬送路上にぉヽて各紙葉類を折り畳む糸氏葉類折畳み手段と、剥離可能に接着された 2層の透明フィルムを含むと共に表裏面に加圧又は加熱及び加圧により接着性を生じる接着剤層が形成されてなる長尺状の圧着フィルムを所定の圧着フィルム供給路に沿つて逐次供給する圧着フィルム供給手段と、紙葉類折畳み手段より下流の紙搬送路と圧着フィルム供給路との交差域において、折り畳まれた前記紙葉類における対向する任意の葉片間に圧着フィルムを揷入する圧着フィルム挿入手段と、圧着フィルム挿入手段より下流の紙葉類搬送路上において、圧着フィルムが挿入された前記紙葉類における両葉片間をカロ圧又は加熱及び加圧下に該圧着フィルムを介して剥離可能に接着する紙葉類圧着手段と、紙葉類圧着手段より上流又は下流の紙葉類搬送路上において、圧着フィルムが挿入された前記紙葉類を所定サイズに裁断する紙葉類切断手段とからなる基本構造を備えたものが提案されている。前記製造装置により得られる圧着紙葉類は、これを前記のように圧着された両葉片間から開封することにより、該葉片間に挟まれた圧着フィルムの 2層の透明フィルム間が剥離され、それによつて該圧着紙葉類は、各葉片の情報表示面に透明フィルムが被覆されると共に各葉片上の情報が前記透明フィルムを透して視認され得る状態で展開されることになる。

前記圧着紙葉類では、受取人側で剥離展開されるまでは、各葉片上の情報が外部から視認できないのでプライパシー保護等の秘匿性に優れ、また単葉の書簡等と比較して遥カゝに多量の情報を通常料金で送信できるので情報量に対する送信費用が大幅に軽減され、さらに各葉片上の情報が透明フィルムで被覆されているので情報の保存性、耐水性、耐汚性等に優れると共に情報に美観を付与して情報伝達の促進や広告宣伝の促進等の効果も奏するものである。

し力し、前記製造装置の何れも、概して大量生産型のものであり、通信販売や通信教育等の大手企業が大量の会員に発信する通知等に利用するには適している力例えば中小事務所が少数の会員に定期的に通知する:^に前記のような大掛かりな製造装置を使用すると圧着紙葉類の製造単価が極端に上がるために、小口ットの製造に対応するには無理があった。

特に、特開平 5— 3 8 8 9 4号公報に開示された圧着紙葉類製造装置では、紙葉類として連続フォーム用紙を用いることから該紙葉類の印刷に専用の連続フォーム印刷機を必要とし、例えば中小事務所や家庭等で、パーソナルコンピュータの出力用として一般に使用されているプリンタでは前記連続フォーム用紙の印刷に対応することができないという問題があつた。

また、特開平 9— 7 6 6 6 5号公報に開示された圧着紙葉類製造装置では、紙葉類として 1枚ずつ搬送される非連続のカツト紙を用いることから、紙葉類の印刷に関する前記問題は解決されるが、この製造装置における圧着フィルム揷入手段では、搬送される紙葉類の折り畳みの途中で、圧着フィルムを前記紙葉類と同じ速度で供給しつつ該紙葉類の対向する葉片間に連続的に挿入するという困難な作業を必要とするものであった。

一方、紙葉類の葉片間への圧着フィルムの挿入手段が特に改良され、構造が簡素で小型化の可能な、カツト紙状の紙葉類を用いる圧着紙葉類製造装置に係る発明が、本出願人の協力下にジエーディーェノレエンジニアリング株式会社により完成され、特願 2 0 0 1— 2 9 6 9 7 9号として 2 0 0 2年 5月 2ョ付けで出願されている。なお、この特許出願は、現在、ジエーディ一エルエンジニアリング株式会社と本出願人であるケィディケイ株式会社との共有となっている。

特願 2 0 0 1— 2 9 6 9 7 9号に係る前記圧着紙葉類製造装置における圧着フイルム揷入手段は、紙葉類折畳み手段より下流の紙葉類搬送路と圧着フィルム供給路との前記交差域に上下動可能に設けられ、供給されてくる圧着フィルムを上面に載置させる支持板と、前記支持板の上下駆動可能に設けられ、下側葉片が上側葉片ょり若干長くなるように折り畳まれた紙葉類が前記交差域に搬送されると共に該紙葉類の上側葉片が支持板より上流側に配置され且つ下側葉片が支持板の下方に配置されたときに、前記支持板を圧着フィルムと一体に下降させると共にそれによつて該下側葉片を押し下げて両葉片間を強制的に開口させる支持板駆動手段と、両葉片間が開口した前記紙葉類を圧着フィルムが載置された支持板に向けて送り込むと共にそれによつて両葉片間に支持板と圧着フィルムを同時に揷入する紙葉類送込み手段とを包含し、さらに、両葉片間に支持板と圧着フィルムが揷入された前記紙葉類から支持板のみを抜き取ると共にそれによつて紙葉類をその両葉片間に圧着フィルムのみが挿入された状態にする支持板抜取り手段を事実上必要としている。

発明の開示

本発明者等は、前記構造の圧着フィルム揷入手段について種々の条件下における実験を独自に繰り返した結果、支持板を用レヽる前記圧着フィルム揷入手段では、例えば、紙葉類が、その印刷処理に際して、使用されるプリンタの機種や印刷方式、印刷条件等によっては高温を受け、極端なカールを起こして表面に凹凸変形を生じ、その結果として、折り畳まれた前記紙葉類における上側葉片が波打つて下側葉片に向かって垂れ下がるような場合には、既述のような支持板の下降に伴う下側葉片の押し下げによっても两葉片間が十分に開口せず、そのため両葉片間に圧着フィルムが既述のような態様で円滑に挿入されないことになるという新たな問題があることを見出した。

この発明の解決すべき課題は、力かる問題に鑑み、カット紙状の紙葉類を用いる圧着紙葉類製造装置において、印刷処理に際してカールを起こして表面に凹凸変形を生じた紙葉類を使用した場合でも、折り畳まれた紙葉類の両葉片間に圧着フィルムをジャミング等の発生なしに円滑に揷入することができる圧着フィルム挿入手段をすることにある。

本発明の第一の態様に係る圧着紙葉類製造装置における圧着フィルム揷入手段は、複数の葉片が折り線を介して連接されてなるカツト紙状の各紙葉類をその給紙部から所定の紙葉類搬送路に沿って逐次搬送する紙葉類搬送手段と、紙葉類搬送路上にぉヽて各紙葉類を折り畳む紙葉類折畳み手段と、剥離可能に接着された

2層の透明フィルムを含むと共に表裏面に加圧又は加熱及び加圧により接着性を生じる接着剤層が形成されてなる長尺状の圧着フィルムを所定の圧着フィルム供給路に沿って逐次供給する圧着フィルム供給手段と、紙葉類折畳み手段より下流の紙葉類搬送路と圧着フィルム供給路との交差域にぉ、て、折り畳まれた前記紙葉類における対向する任意の葉片間に圧着フィルムを挿入する圧着フィルム挿入手段と、圧着フィルム挿入手段より下流の紙葉類搬送路上において、圧着フィルムが挿入された前記紙葉類における両葉片間を加圧又は加熱及び加圧下に該圧着フィルムを介して剥離可能に接着する紙葉類圧着手段と、紙葉類圧着手段より上流又は下流の紙葉類搬送路上において、圧着フィルムが揷入された前記紙葉類を所定サイズに裁断する紙葉類切断手段とからなる圧着紙葉類製造装置における前記圧着フィルム挿入手段であって、

前記交差域に上下動可能に設けられ、供給されてくる圧着フィルムを上面に載置させる支持板と、前記支持板の上下駆動可能に設けられ、下側葉片が上側葉片より若干長くなるように折り畳まれた紙葉類が前記交差域に搬送されると共に該紙葉類の上側葉片が支持板より上流側に配置され且つ下側葉片が支持板の下方に配置されたときに、前記支持板を圧着フィルムと一体に下降させると共にそれによって該下側葉片を押し下げて両葉片間を強制的に開口させる支持板駆動手段と、両葉片間が開口した前記紙葉類を圧着フィルムが載置された支持板に向けて送り込むと共にそれによつて両葉片間に支持板と圧着フィルムを同時に挿入する紙葉類送込み手段と、両葉片間に支持板と圧着フィルムが挿入された前記紙葉類から支持板のみを抜き取ると共にそれによつて紙葉類をその両葉片間に圧着フィルムのみが挿入された状態にする支持板抜取り手段とからなる構造において、前記支持板における両葉片間に挿入される側の縁辺部分に、その先端方向に下り傾斜し且つその先端で実質的に鋭角を生じる斜辺が形成されたことを特徴としている。

前記構成によれば、紙葉類送込み手段により、両葉片間が開口した前記紙葉類を圧着フィルムが載置された支持板に向けて送り込むに従って、該支持板の縁辺部分に形成された斜辺がその鋭角をなす先端から開口した両葉片間に進入し、そのときに生じる前記斜辺の楔作用により、上側葉片が支持板の前記斜辺上を滑り上がると共に上下の両葉片間が強制的に開口されるので、両葉片間への支持板及ぴ圧着フィルムの挿入が円滑に行われることになる。

前記の場合、仮に紙葉類がその印刷処理でカールを生じて表面に凹凸変形を生じ、そのために前記上側葉片が下方に垂れ下がり、支持板駆動手段の作動後も両葉片間の開口が不完全であっても、前記支持板の斜辺はその先端から開口が不完全な両葉片間に容易に進入し、上側葉片に前記楔作用を及ぼしてこれを上方に開力せると共に両葉片間を強制的に開口させることができるものである。

前記構成において、前記斜辺が、支持板における両葉片間に挿入される側の縁辺部分より上方に延長された場合、特に好ましくは、支持板上に載置される圧着フィルムにおける両葉片間に揷入される側の縁辺部分より上方に延長されたは、該斜辺の楔作用により、上側葉片が支持板の前記斜辺上を滑り上がると共にさらに該斜辺の頂部を越えて圧着フィルム上面に乗り上がり易くなるため、両葉片間への支持板及び圧着フィルムの挿入はより円滑に行われることになる。前記圧着フィルム挿入手段に供されるカツト紙状の紙葉類としては、連接された 2枚の葉片を二つ折りに折り畳んでなる最も単純な形態の紙葉類のみならず、連接された 3枚の葉片をジグザグ方向に断面 Z字状の三つ折りに折り畳み又は一方方向に断面 C字状の三つ折りに折り畳んでなる紙葉類や、連接された 4枚以上の葉片をジグザグ方向に蛇腹式に折り畳み、一方方向に巻くように折り畳み、両側から中央方向に観音開き式に折り畳み、或レヽはそれらを混合した態様で折り畳んでなる紙葉類等が使用可能であり、何れの紙葉類についても、対向する任意の葉片間に前記の態様で圧着フィルムが揷入されることになる。なお、前記紙葉類の材質として、通常の紙に限らず、合成紙、プラスチックフィルムやシート、布等、広範囲の分野の各種シート類を採用することができる。

前記紙葉類搬送手段、紙葉類折畳み手段、圧着フイノレム供給手段、紙葉類圧着手段及び紙葉類切断手段としては、特に限定されるものではなく、従来公知のものが使用されてもよい。前記紙葉類切断手段では、各紙葉類の两葉片間に長尺状の圧着フィルムが揷入された状態の紙葉類を所定サイズに裁断するものであり、必要に応じて、圧着フィルムのみならず各葉片も裁断される。なお、圧着フィルムが揷入された前記紙葉類は、必要に応じて、紙葉類圧着手段を経て紙葉類切断手段に供されてもよく、或いは紙葉類切断手段を経て紙葉類圧着手段に供されてあよい。

また、嫌己圧着フィルム挿入手段に使用される支持板としては、前記のように上面に圧着フィルムを載置させて両葉片間に揷入するのに適した強度と平坦性を備えたものであればよく、例えば金属、プラスチック、セラミック等の各材料やそれらの材料の複合体で形成されていてもよい。前記支持板の上下動は、例えば支軸を介して遥動し得る構造を好適に採用することができる。前記支持板を、ステンレスその他の強磁性体の金属又はそれらの金属と他の材料との複合体で形成すれば、支持板駆動手段として、例えば、電磁石を消磁及び励磁させて支持板を上下動させるようにした簡易な機構を採用することができる。また、支持板が前記のように支軸を介して遥動し得る構成の場合に、支持板駆動手段として、例えば該支軸を支持板の遥動可能に回転駆動するようにした機構を採用してもよい。前記圧着フィルム挿入手段における紙葉類送込み手段としては、例えば、折り畳まれた紙葉類を紙葉類搬送路と圧着フィノレム供給路との前記交差域へと搬送するための前記紙葉類搬送手段が兼用されてもよく、また該紙葉類搬送手段と、それによりある程度まで送り込まれた紙葉類をその最對立置までさらに移動させる紙葉類移動手段が協働して使用されてもよい。該纏類移動手段は、例えば支軸を介してバーを所定角度だけ遥動させて、前記折り畳まれた紙葉類の後端を所定位置まで押圧する機構であつてもよい。

また、前記圧着フィルム挿入手段における支持板抜取り手段としては、例えば、支持板に切欠き部を穿設すると共に該支持板の上下に一対の送りローラを前記 Q― 切欠き部を介して対向配置し、前記交差域において、両葉片間に支持板と圧着フィルムが完全に挿入された紙葉類をその上下面から前記一対の送りローラで挟圧しつつ該送りローラの回転駆動により前記交差域の下流へと搬送させ、それによつて、前記支持板は切欠き部のために前記送りローラによる挟圧及び搬送カを受けないようにして前記交差域に残留させると共に前記交差域から搬送される flit己紙葉類をその両葉片間に圧着フィルムのみが挿入された状態にするようにした構成を採用してもよい。

支持板の縁辺部分に形成される前記斜辺は、既述のように、紙葉類送込み手段の作動に伴って、上側葉片に楔作用を及ぼしてこれを上方に開力せると共に両葉片間を強制的に開口させものである限り、その形状や形成態様等に特別の制限はない。前記斜辺は、例えば断面直線状に形成されても断面曲線状に形成されてもよく、或いはそれらを混合した形状に形成されてもよく、さらに該斜辺が、支持板における両葉片間に挿入される側の縁辺部分より上方や下方に延長されていてもよい。また、前記斜辺は、支持板の縁辺部分と一体に形成されてもよく、或いは支持板の縁辺部分に取り付けた別部材、例えば断面楔形の別部材により形成されてもよく、該別部材には、支持板の構成材料のみならず、それら以外の材料が採用されてもよい。前記別部材としては、例えば金属、プラスチック、セラミツク、紙、布、合成紙等を使用することができる。

さらに、斜辺が形成された前記縁辺部分に、該斜辺の後方に隣接して、圧着フイルムにおける両葉片間に挿入される側の縁辺部分を案内する段差状、エッジ状、屈曲状等の当たりが形成されてもよく、その場合は支持板に対する圧着フィルムの位置決めを前記当たりにより安定且つ確実に行うことができる。なお、前記当たりは、案内される圧着フィルムの上面高さを越えないものであっても差し支えない。

前記斜辺が、既述のように、支持板における両葉片間に挿入される側の縁辺部分より上方に延長され、或いはさらに、支持板上に載置される圧着フィルムにおける両葉片間に挿入される側の縁辺部分より上方に延長された場合は、該斜辺の頂部と支持板の前記縁辺部分や圧着フィルム前記縁辺部分との間に高低差が生じるので、該斜辺の後方に隣接して前記当たりを容易に形成することができる。なお、前記支持板の縁辺部分における斜辺の鋭角をなす先端による危険の防止及ぴ糸氏葉類等の破損の防止のために、該斜辺の所期の作用効果を阻害しない範囲で、該斜辺の先端に、面取り、アール加工或いはそれらを組み合わせた加工が施されてもよい。

前記構成の圧着フィルム挿入手段では、既述のように、支持板の縁辺部分に、その先端方向に下り傾斜し且つその先端で実質的に鋭角を生じる斜辺が形成されることにより、上側葉片の垂れ下がりに起因する両葉片間の開口不良に対応することができたものであるが、仮に紙葉類が印刷処理で生じた力ールにより下側葉片の縁辺部分を上方に大きく湾曲させた状態で前記交差域に搬送された場合は、下側葉片の縁辺部分が予定通り支持板の下方に入り込まずに、該支持板の縁辺部分の上、従って斜辺の上に乗り上げる事態が生じ、その結果として、支持板駆動手段による支持板の下降に伴う下側葉片の押し下げ自体が不可能になり、その後に予定された、両葉片間への支持板及び圧着フィルムの揷入も不可能になるという別の問題が残っていた。

本発明の第二の態様に係る圧着紙葉類製造装置における圧着フィルム揷入手段は、前記問題を解決するものであり、縁辺部分に斜辺が形成された支持板を用いる前記圧着フィルム揷入手段の構成において、斜辺が形成された前記縁辺部分が、支持板本体に対して上向きに湾曲させられ、それによつて支持板の下方を広く開口させるようにしたものである。

前記構成によれば、折り畳まれた紙葉類が前記交差域に搬送されたときに、該紙葉類の下側葉片は、その縁辺部分が仮に上方に湾曲していても、支持板の上向きに湾曲した縁辺部分の広く開口した下方に容易に潜り込み、それによつて支持板駆動手段による支持板の下降に伴う下側葉片の押し下げ及びそれに続く前記斜辺の楔作用を利用した両葉片間への支持板及び圧着フィルムの揷入が通常通り可能になる。

支持板における斜辺が形成された前記縁辺部分は、該斜辺による前記楔作用を奏し、且つ上方に湾曲した下側葉片を支持板の縁辺部分下方に潜り込ませ得る限り、その湾曲態様に特別の制限はない。前記縁辺部分は、例えば断面直線状に湾曲させられても断面曲線状に湾曲させられてもよく、またそれらを混合した形状に湾曲させられても差し支えない。

本発明の第三の態様に係る圧着紙葉類製造装置における圧着フィルム揷入手段もまた、紙葉類が印刷処理で生じた力ールにより下側葉片の縁辺部分を上方に大きく湾曲させた状態で前記交差域に搬送された場合に生じる既述の問題を解決するものであり、縁辺部分に斜辺が形成された支持板を用いる前記圧着フィルム揷入手段の構成において、前記交差域に搬送されてきた紙葉類の下側葉片が支持板に到達する前に、前記支持板における斜辺が形成された縁辺部分が、支持板持上げ手段により一 B寺的に上昇させられ、それによつて所要時に支持板の下方を広く開口させるようにしたものである。

前記構成によれば、折り畳まれた紙葉類が前記交差域に搬送されたときに、該紙葉類の下側葉片は、その縁辺部分が仮に上方に湾曲していても、支持板持上げ手段により上昇した支持板の縁辺部分の広く開口した下方に容易に潜り込み、それによつて支持板駆動手段による支持板の下降に伴う下側葉片の押し下げ及びそれに続く前記斜辺の楔作用を利用した両葉片間への支持板及び圧着フィルムの挿入が通常通り可能になる。

前記縁辺部分に斜辺が形成された支持板として、既述の第一の態様に係る圧着フィルム揷入手段に使用されるもの及び第二の態様に係る圧着フィルム揷入手段に使用されるものを採用することができるが、後者の支持板を採用したは、支持板における上向きに湾曲した縁辺部分が支持板持上げ手段によりさらに上昇させられるので、前記交差域に搬送された該紙葉類の下側葉片に対して、支持板の下方をより広く開口させることができる。

前記支持板持上げ手段としては、例えば支持板の下方にプッシュロッドを配置すると共に該プッシュロッドをソレノィド等の電磁手段や機械的手段等の駆動手段により支持板の上昇可能に駆動するようにしたもの、支持板が前記のように支軸を介して遥動し得るに該支軸を支持板の上昇可能に回転駆動するようにしたもの、或いは既述の支持板駆動手段の機能を支持板の上昇可能に拡張したもの等を採用することができる。

図面の簡単な説明

図 1 A〜l Cは、本発明の第一の態様に係る圧着フィルム揷入手段における紙葉類への圧着フィルム揷入機構を経時的に説明する要部側面図である。

図 2 A〜 2 Gは、本発明の第一の態様に係る圧着フィルム揷入手段で使用可能な各支持板の要部断面図である。

図 3 A〜 3 Cは、本発明の第二の態様に係る圧着フィルム挿入手段における紙葉類への圧着フィルム挿入機構を経時的に説明する要部側面図である。

図 4 A〜 4 Hは、本発明の第二の態様に係る圧着フィルム揷入手段で使用可能な各支持板の要部断面図である。

図 5 A〜 5 Dは、本発明の第三の態様に係る圧着フィルム揷入手段における紙葉類への圧着フィルム挿入機構を経時的に説明する要部側面図である。

図 6は、支持板を用いる圧着フィルム揷入手段を含む、カット紙用の圧着紙葉類製造装置の要部概念斜視図である。

囫 7 A及び 7 Bは、支持板を用いる圧着フィルム挿入手段における紙葉類と圧着フィルムとの配置関係を各々別視点で説明する要部概念斜視図である。

図 8 A〜 8 Dは、.支持板を用いる圧着フィルム揷入手段における紙葉類への圧着フィルム揷入機構を経時的に説明する要部概念側面図である。

図 9 A及ぴ 9 Bは、支持板を用いる圧着フィルム揷入手段で使用可能な支持板抜取り手段の作動前における各々要部縦断面図及び要部斜視図である。

図 1 0 A及ぴ 1 0 Bは、図 9 A及ぴ 9 Bに示す支持板抜取り手段の作動準備時における各々要部縦断面図及び要部斜視図である。

図 1 1 A及ぴ 1 1 Bは、図 9 A及ぴ 9 Bに示す支持; K抜取り手段の作動開始時における各々要部縦断面図及び要部斜視図である。

図 1 2は、図 9 A及び 9 Bに示す支持板抜取り手段の作動中における要部縦断面図及び要部斜視図である。

図 1 3は、支持板を用いる圧着フィルム揷入手段における、上側葉片の開口側の縁辺部分が波打つて一部垂れ下がつた状態にある紙葉類と圧着フィルムとの配置関係を説明する、図 7 Bと同様の要部斜視図である。

図 1 4 A〜1 4 Cは、図 7 A及ぴ 7 B、図 8 A〜 8 Dに示す改良前の支持板を用いる圧着フィルム挿入手段において、折り畳まれた紙葉類として図 1 3に示すように上側葉片の開口側の縁辺部分が波打って垂れ下がった状態にあるものが使

0- 用されたに発生し得る不具合の発生機構を経時的に説明する要部側面図である。

図 1 5は、図 1 A〜 1 Cに示す、本発明の第一の態様に係る圧着フィルム挿入手段において、折り畳まれた紙葉類として下側葉片の開口側の縁辺部分が波打つて上方に湾曲した状態にあるものが使用されたに発生し得る不具合の発生機構を経時的に説明する要部側面図である。

発明の実施をするための最良の形態

以下、本発明を改良前の基本技術と対比させながら添付図面に基づいて具体的に説明する。

( 1 ) カツト紙状の紙葉類を用いる圧着紙葉類製造装置の全体構成

支持板を用いる圧着フィルム揷入手段が適用可能な、カツト紙状の紙葉類を用いる圧着紙葉類製造装置では、図 6に示すように、給紙部 1 0のストツ力 1 1にカット紙状の紙葉類 Pが積載収容され、各紙葉類 Pには、複数の葉片 Pa， Pb が折り線 Pcを介して連接されている。前記の各紙葉類 Pは、.一連の紙葉類搬送手段 2 0の一部を構成するフィードローラ 2 1により、前記ストッカ 1 1から逐次繰り出されると共に左上方向の矢印で示す所定の紙葉類搬送路 2 2に沿って下流に搬送され、紙葉類折畳み手段 3 0を構成する折りローラ 3 1により折り線 P cで二つ折りに折り畳まれ、左上方向の矢印で示す所定の紙葉類搬送路 2 3に沿つてさらに下流に搬送される。

一方、剥離可能に接着された 2層の透明フィルムを含むと共に表裏面に加圧又は加熱及び加圧により接着性を生じる接着剤層が形成されてなる長尺状の圧着フィルム Fが、圧着フィルム供給手段 4 0を構成するフィルム口ール 4 1から右上方向の矢印で示す所定の圧着フィルム供給路 4 2に沿って逐次供給される。紙葉類折畳み手段 3 0により折り畳まれた前記紙葉類. Pは、該紙葉類折畳み手段 3 0より下流の紙葉類搬送路 2 3と圧着フィルム供給路 4 2との交差域 2 4に搬送されると共に、該交差域 2 4において、詳細には図 7 A及ぴ 7 B〜図 1 2に示すような圧着フィルム揷入手段 5 0に供される。

前記圧着フィルム挿入手段 5 0を通過レた前記紙葉類 Pは、両葉片 Pa， Pb 間に圧着フィルム Fが揷入された状態で、図 6に示すように、前記交差域 2 4力ら右上方向の矢印で示す下流の紙葉類搬送路 2 5， 2 6に沿って搬送されると共に、紙葉類圧着手段 7 0を構成するヒートパネル 7 1及び加圧ローラ 7 2並びに紙葉類切断手段 8 0を構成するカツタ 8 1に順次供され、それによつて葉書その他の圧着紙葉類 Qが製造されるのである。

( 2 ) 支持板を用いる圧着フィルム挿入手段の基本構成と作用

前記圧着フィルム挿入手段 5 0においては、図 7 A及ぴ 7 Bに示すように、強磁性体からなる支持板 5 1が前記圧着フィルム供給路 4 2と伺方向の支軸 5 2を介して上下に遥動可能に支承され、支持板 5 1の下方に、図 8 A及ぴ 8 Bに示すように、支持板駆動手段 5 3を構成する電磁石 5 4が設置され、さらに図 9 A及ぴ 9 Bに示すように、前記支持板 5 1に矩形の切欠き部 5 l aが穿設されると共に該支持板 5 1の上下に、支持板抜取り手段 5 5を構成する二対の送りローラ 5 6， 5 7が前記切欠き部 5 l aを介して対向配置され、その場合に、上方の送りローラ 5 6が、その支承部材 5 8を介して、下方の送りローラ 5 7に対して上下に遥動可能とされている。

前記交差域 2 4において、図 7 A及ぴ 7 Bに示すように、長尺状の圧着フィルム Fが、支持板 5 1の上面に載置されつつ、右上方向の矢印で示す圧着フィルム供給路 4 2に沿って逐次進行し、一方、二つ折りに折り畳まれた紙葉類 Pが、その開口側を先頭にして、前記 ffi着フィルム供給路 4 2に対してほぼ直角に左上方向の矢印で示す紙葉類搬送路 2 3に沿って搬送されてくる。

前記交差域 2 4に搬送されてきた前記紙葉類 Pは、前記紙葉類折畳み手段 3 0 により、図 7 Aや図 8 A等に示すように上側葉片 Paよりも下側葉片 Pbが若干長くなるように折り畳まれており、前記交差域 2 4において、図 8 Aに示す位置、即ち上側葉片 Paが支持板 5. 1より手前の上流側に配置され且つ下側葉片 Pb の縁辺部分 Pbxが支持板 5 1の縁辺部分 5 l xの下方に若干入り込む位置で搬送を一旦停止させられる。

前記状態において、図 8 Bに示すように、支持板 5 1力その下部に設置された支持板駆動手段 5 3における電磁石 5 4の励磁により下方に吸引されると共に支軸 5 2を中心に右下方向の円弧状矢印で示す時計回りに遥動すると、該支持板 5 1の縁辺部分 5 1.xが下降すると同時に下側葉片 Pbの縁辺部分 P.bxも該

2— 支持板 5 1に押圧されて押し下げられ、それによつて、折り畳まれた紙葉類 Pの上下两葉片 Pa, Pb間は強制的に開口させられる。そして、前記状態において、図 8 Cに示すように、両葉片 Pa, Pb間が開口した前記紙葉類 Pが、紙葉類送込み手段 6 0の前段を兼用する紙葉類搬送手段としてのフィードローラ（図示を省略する。）及ぴ紙葉類送込み手段 6 0の後段を構成する、支軸 6 1にストツパ 6 2まで遥動可能に枢着された押圧パー 6 3により、圧着フィルム Fが載置ざれた支持板 5 1に向けて左方向の矢印で示す方向にさらに送り込まれると、 ϊ¾ 片 Pa， Pb間に支持板 5 1と圧着フィルム Fが同時に挿入され始め、最終的に、図 8 Dに示すように、紙葉類 Pの折り線 Pcの内側部分が支持板 5 1の縁辺部分 5 l x先端に当接する位置に到達したところで、前記紙葉類 Pの送込みが停止させられると共に支持板 5 1に対する紙葉類 Pと圧着フィルム Fの位置決めが完了する。

前記のように両葉片 Pa, Pb間に支持板 5 1と圧着フィルム Fが挿入された前記紙葉類 Pは、続いて、.図 1 0 A及び 1 0 B〜図 1 2に示すように、支持板抜取り手段 5 5における一対の送りローラ 5 6 , 5 7で挟圧されつつ該送りローラ 5 6 , 5 7の回転駆動により前記交差域 2 4の下流へと搬送され、その間に、前記紙葉類 Pは、図 1 1 A及び 1 I Bに示すように、支持板 5 1がその切欠き部 5 l aのために前記送りローラ 5 6， 5 7による挟圧駆動を受けないようにして、従ってその両葉片 Pa, Pb間に圧着フィルム Fのみが挿入された状態にして、図 1 2に示すように、前記交差域 2 4から右上方向の矢印で示す下流の紙葉類搬送路 2 5に沿って搬送されると共に、図 6で示すように、紙葉類圧着手段 7 0以下の工程に供されるのである。

( 3, ) 支持板を用いる圧着フィルム揷入手段の問題点

前記のような支持板 5 1を用いる圧着フィルム挿入手段 5 0では、紙葉類 Pにおける上側葉片 Paの開口側の縁辺部分 Paxが、図 7 A及び 7 B並びに図 8 A及ぴ 8 Bに示すように、実質的に平坦で且つある程度の弾力性があり、垂れ下がらずにほぼ真っ直ぐの状態にある場合には、両葉片 Pa， Pb間への圧着フィルム F の挿入が図 8 C及ぴ 8 Dに示すような手順で問題なく円滑に行われる。

しかしながら、前記紙葉類 P力その印刷処理等に際して図 1 3に示すように極端なカールを起こして表面に凹凸変形を生じた場合に、前記交差域 2 4において、上側葉片 Paが支持板 5 1より手前の上流側に配置され且つ下側葉片 Pbの縁辺部分 Pbxが支持板 5 1の縁辺部分 5 1 Xの下方に若干入り込む位置で該紙葉類 Pが搬送をー且停止させられたときに、上側葉片 Paの縁辺部分 Paxが、図 1 3 に示すように波打って、図 1 4 Aに示すように下側葉片 Pbに向かって垂れ下がり、次の工程で、支持板駆動手段 5 3により支持板 5 1が下降させられると共に下側葉片 Pbの縁辺部分 Pbxが該支持板 5 1に押圧されて押し下げられても、折り畳まれた紙葉類 Pの上下両葉片 Pa， Pb間は、図 1 4 Bに示すように十分に開口しきれず、次の工程で、両葉片 Pa, Pb間の開口が不完全な前記紙葉類 Pが、既述の紙葉類送込み手段 6 0 (図 8 C及ぴ 8 D参照）により、圧着フィルム Fが載置された支持板 5 1に向けて左方向の矢印で示す方向に送り込まれても、圧着フィルム Fが載置された支持板 5 1が.、両葉片 Pa, Pb間に円滑に挿入される状態にならずに、.例えば図 1 4 Cに示すように、上側葉片 Paが、垂れ下がった縁辺部分 P axにおいて圧着フィ /レム Fの縁辺部分 F Xに引つかかると共に該縁辺部分 Paxから圧着フィルム Fと支持板 5 1の間に潜り込み、或いは^によっては支持板 5 1の下に潜り込んでしまい、それらの結果として紙詰まり（ジャミング

) 等を生じることになる。

(4 ) 前記問題点を解決する、第一の態様に係る圧着フィルム揷入手段本発明の第一の態様に係る圧着フィルム挿入手段 5 G 1では、図 1 A〜 1 Cに示すように、支持板 5 1における両葉片 Pa, Pb間に挿入される側の縁辺部分 5 l xに、その先端方向に下り傾斜し且つその先端で実質的に鋭角を生じると共に、支持板 5 1の前記縁辺部分 5 1 Xより上方に延長され、さらには支持板 5 1 上に載置される圧着ブイルム Fにおける両葉片 P a, Pb間に挿入される側の縁辺部分 Fxより上方にまで延長された断面直線状の斜辺 5 l yが断面矢印形を成すように形成され、該縁辺部分 5 l xには、前記斜辺 5 l yの後方に隣接して、圧着フィルム Fにおける両葉片 Pa， Pb間に挿入される側の縁辺部分 Fxを案内する段差状の当たり 5 1¾が形成されている。

即ち、前記構成の支持板 5 1を用いた圧着フィルム挿入手段 5 0 1に、カールを起こして表面に回凸変形を生じた紙葉類 Pが使用された場合には、前記交差域

4— 2 4において、上側葉片 Paが支持板 5 1より手前の上流側に配置され且つ下側葉片 Pbの縁辺部分 Pbxが支持板 5 1の縁辺部分 5 l xの下方に若干入り込む位置で該紙葉類 Pが搬送を一旦停止させられたときに、図 1 Aに示すように、上側葉片 Paの縁辺部分 Paxが下側葉片 Pbに向かって下方に垂れ下がった状態になり、次の工程で、図 1 Bに示すように、下側葉片 Pbの縁辺部分 Pbxが、支持板駆動手段 5 3により下降させられた支持板 5 1に押圧されて押し下げられても、両葉片 Pa， Pb間は完全には開口しきれないことになる。しかし、次の工程で、図 1 Cに示すように、前記紙葉類 Pが、既述の紙葉類送込み手段 6 0 (図 8 C及び 8 D参照）により、圧着フィルム Fが載置された支持板 5 1に向けて送り込まれるに従って、該支持板 5 1の斜辺 5 l yがその鋭角をなす先端から不完全に開口した両葉片 p _a, P b間に進入し、そのときに生じる前記斜辺 5 1 yの楔作用により、上側葉片 P aがその縁辺部分 P axから支持板 5 1の前記斜辺 5 1 y上を滑り上がると共にさらに該斜辺 5 1 yの頂部を越えて圧着フィルム F上面に乗り上がり、それによつて両葉片 Pa， Pb間が強制的に開口させられると共に両葉片 Pa, Pb 間への支持板 5 1及ぴ圧着フィルム Fの揷入が円滑に行われることになる。

前記第一の態様に係る圧着フィルム挿入手段 5 0 1に使用可能な支持板 5 1として、図 1 A〜l Cや図 2八及ぴ2 £〜2 0に示すょぅに、断面直線状の斜辺 5 1 yが形成された断面矢印形状の縁辺部分 5 l xを有するもの、図 2 B〜 2 Dに示すように、断面曲線状の斜辺 5 l yが形成された断面矢印形状の縁辺部分 5 l xを有するもの等が挙げられる。

図 2 A〜 2 Gに示す前記支持板 5 1については、図 1 A〜l Cに示すものと同様に、各斜辺 5 1 yが、支持板 5 1における両葉片 Pa, Pb間に揷入される側の縁辺部分 5 l xより上方に延長されており、またそれらの各縁辺部分 5 l xに、斜辺 5 l yの後方に隣接して、圧着フィルム Fの縁辺部分 Fxを案内し得る段差状又は屈曲状の当たり 5 l bが形成されている。図 2 Dに示す支持板 5 1では、縁辺部分 5 l xより下方に延長された斜辺 5 l yが形成されている。図 2 Eに示す支持板 5 1では、縁辺部分 5 l xに断面楔形の別部材 5 9を取り付けると共に該別部材 5 9には斜辺 5 1 yの頂部が縁辺部分 5 1 x上面に張り出すように形成されている。図 2 Fに示す支持板 5 1では、図 2 Aに示す断面矢印形状の縁辺部分 5 l x において、その斜辺 5 1の鋭角をなす先端に面取り及び/又はアール加工が施されている。図 2 Gに示す支持板 5 1では、図 2 Aに示す断面矢印形状の縁辺部分 5 1 Xにおいて、その斜辺 5 1の頂部が縁辺部分 5 1 X上面に張り出すように形成されている。

なお、図示を省略するが、図 2 A〜 2 Gに示す前記支持板 5 1において、各斜辺 5 l yが支持板 5 1の前記縁辺部分 5 l xより上方に延長されないように改変されたもの等も、前記圧着フィルム揷入手段 5 0 1に使用可能であることは言うまでもない。

( 5 ) 支持板を用いる圧着フィルム揷入手段の第二の問題点

前記のように、紙葉類 Pにおける上側葉片 Paの縁辺部分 Paxが図 1 4 Aに示すように下方に垂れ下がり、支持板駆動手段 5 3により下側葉片 Pbの縁辺部分 Pbxが押し下げられても两葉片 Pa, Pb間が図 1 4 Bに示すように完全には開口しきれず、最終的に紙詰まり（ジャミング）に至るという問題については、支持板 5 1の縁辺部分 5 1 Xに図 1 A〜 1 C及ぴ図 2 A〜 2 Gに示すような斜辺 5 l y を形成することにより解決されている。

しかしながら、前記紙葉類 Pが、印刷処理で生じたカールにより下側葉片 Pb の縁辺部分 Pbxを上方に湾曲させた状態で前記交差域 2 4に搬送された場合は、下側葉片 Pbの縁辺部分 Pbxが図 1 Aに示すように予定通り支持板 5 1の下方に入り込まずに、図 1 5に示すように該支持板 5 1における縁辺部分の斜辺 5 l y 上に乗り上げる事態が生じ、その結果として支持板駆動手段 5 3による下側葉片 Pbの縁辺部分 Pbxの押し下げが不可能になると共に紙詰まり（ジャミング）を生じることになる。

( 6 ) 前記第二の問題点を解決する、第二の態様に係る圧着フィルム挿入手段第二の態様に係る圧着フィルム揷入手段 5 0 2では、図 3 A〜 3 Cに示すように、図 1 A〜 1 Cに示すような形状、構造の斜辺 5 1 yが形成された縁辺部分 5 l xが、支持板 5 1本体に対して上向きに湾曲させられ、それによつて支持板 5 1の下方を広く開口させている。

即ち、前記構成の支持板 5 1を用いた圧着フイノレム挿入手段 5 0 2において、折り畳まれた紙葉類 Pが前記交差域 2 4に搬送されたときに、図 3 Aに示すよう

6— に、該紙葉類 Pの下側葉片 Pbは、その縁辺部分 Pbxが仮に上方に湾曲していても、支持板 5 1の上向きに湾曲した縁辺部分 5 l xの広ぐ開口した下方に容易に潜り込み、それによつて、次の工程で、図 3 Bに示すように、支持板駆動手段 5 3による支持板 5 1の下降に伴う下側葉片 Pbの縁辺部分 Pbxの押し下げが通常通り行われ、従って、次の工程で、前記紙葉類 Pが、図 3 Cに示すように、既述の紙葉類送込み手段 6 0 (図 8 C及び 8 D参照）により、圧着フィルム Fが載置された支持板 5 1に向けて送り込まれるに従って、既述の第一の態様に係る圧着フィルム揷入手段 5 0と同様に、前記斜辺 5 l yの楔作用を利用した両葉片 Pa, Pb間への支持板 5 1及び圧着フィルム Fの挿入が円滑に行われることになる。前記第二の態様に係る圧着フィルム挿入手段 5 0 2に使用可能な支持板 5 1として、図.4 A〜 4 Eに示すように、図 2 A〜 2 Eに示す各斜辺 5 l yが形成された縁辺部分 5 l xが、上向きに断面直線状に湾曲させられたもの、図 4 Fに示すように、図 2 Aに示す斜辺 5 l yが形成された縁辺部分 5 hが、上向きに断面曲線状に湾曲させられたもの、また図 4 Gに示すように、図 2 Aに示す斜辺 5 1 y が形成された縁辺部分 5 l xが、.上向きに二段階にわたって断面直線状に湾曲させられたもの、さらに図 4 Hに示すように、縁辺部分 5 より上方に延長されていない斜辺 5 l yが形成された縁辺部分 5 l xが、上向きに断面直線状に湾曲させられたもの等が挙げられる。図 4 Hに示す支持板 5 1では、縁辺部分 5 l xの湾曲により生じた屈曲部が、必要に応じて、圧着フィルム Fの縁辺部分 Fxを案内し得る当たり 5 l bとして使用される。また、図示を省略するが、図 2 F及び 2 Gに示す斜辺 5 l yが形成された縁辺部分 5 l xが、上向きに断面直線状や断面曲線状に湾曲させられたもの等も、前記圧着フィルム挿入手段 5 0 2に使用可能であることは言うまでもな！/、。

( 7) 前記第二の問題点を解決する、第三の態様に係る圧着フィルム揷入手段第三の態様に係る圧着フィルム挿入手段 5 0 3では、図 5 A〜5 Dに示すように、縁辺部分 5 1 Xに図 1 A〜 1 Cに示すような形状、構造の斜迈 5 1 yが形成された支持板 5 1を用いる前記圧着フィルム挿入手段 5 0 1と同様の構成において、前記交差域 2 4に搬送されてきた紙葉類 Pの下側葉片 P bが支持板 5 1に到達する前に、前記支持板 5 1における斜辺 5 l yが形成された縁辺部分 5 l xが、支持板持上げ手段 6 5により一 B寺的に上昇させられ、それによつて所要時に支持板 5 1の下方を広く開口させている。

即ち、前記構成の支持板 5 1を用いた圧着フィルム挿入手段 5 0 3において、図 5 Aに示すように、折り畳まれた紙葉類 Pが前記交差域 2 4に搬送され、図 5 Bに示すように、前記紙葉類 Pの下側葉片 Pbが支持板 5 1に到達する前に、支持板持上げ手段 6 5を構成するソレノィド 6 6の励磁作動によりプッシュロッド 6 7が上昇させられ、該プッシュロッド 6 7により、前記支持板 5 1が、支軸 5 2を中心に下限ストッパ 6 8の位置から左上方向の円弧状矢印で示す反時計回りに遥動させられると共に、斜辺 5 l yが形成された縁辺部分 5 l xが、上方に上限ストッパ 6 9の位置まで一時的に上昇させられ、それによつて前記紙葉類 Pの下側葉片 Pbは、その縁辺部分 Pbxが仮に上方に湾曲していても、支持板 5 1の縁辺部分 5 l xの広く開口した下方に容易に潜り込むことができ、次の工程で、図 5 Cに示すように、支持板持上げ手段 6 5におけるソレノイド 6 6の消磁作動によりプッシュロッド 6 7が下降させられ、同時に支持板駆動手段 5 3による支持板 5 1の下降に伴う下側葉片 Pbの縁辺部分 Pbxの押し下げが通常通り行われ、従って、次の工程で、前記紙葉類 P力図 5 Dに示すように、 I ^の紙葉類送込み手段 6 0 (図 8 C及ぴ 8 D参照）により、圧着フィルム Fが載置された支持板 5 1に向けて送り込まれるに従って、既述の第一の態様に係る圧着フィルム揷入手段 5 0 1と同様に、前記斜辺 5 l yの楔作用を利用した両葉片 Pa, Pb間への支持板 5 1及び圧着フィルム Fの揷入が円滑に行われることになる。

前記圧着フィルム挿入手段 5 0 3では、既述の圧着フィルム挿入手段 5 0 1に使用される支持板 5 1のみならず、既述の圧着フィルム揷入手段 5 0 2に使用される支持板 5 1もまた好適に採用することができる。

なお、前記は、本発明の理解のために、本発明の好ましい実施態様を添付図面に基づいて説明したに過ぎず、本発明の本質から逸脱しない範囲内で種々の変更や修正が可能であることは言うまでもない。

産業上の利用可能性

以上のように、本発明に係る圧着紙籠製造装置における圧着フィルム揷入手段は、カット紙状の紙葉類を用いる圧着紙葉類製造装置に適用されて、カット紙

8 状の紙葉類から、ダイレクトメールを始め、葉書、往復葉書、封書等に利用可能であり、内部に多量の情報が隠蔽され且つ剥離展開可能な圧着紙葉類をジャミングの発生なしに製造することに寄与するものである。

Claims

請求の範囲

1 . 複数の葉片が折り線を介して連接されてなるカツト紙状の各紙葉類をその給紙部から所定の紙葉類搬送路に沿つて逐次搬送する紙葉類搬送手段と、紙葉類搬送路上にぉレヽて各紙葉類を折り畳む紙葉類折畳み手段と、剥離可能に接着された 2層の透明フィルムを含むと共に表裏面に加圧又は加熱及び加圧により接着性を生じる接着剤層が形成されてなる長尺状の圧着フィルムを所定の圧着フィルム供給路に沿って逐次供給する圧着フィルム供給手段と、紙葉類折畳み手段より下流の紙葉類搬送路と圧着フィルム供給路との交差域にお！/ヽて、折り畳まれた前記紙葉類における対向する任意の葉片間に圧着フィルムを挿入する圧着フィルム挿入手段と、圧着フィルム揷入手段より下流の紙葉類搬送路上において、圧着フイルムが挿入された前記紙葉類における両葉片間を加圧又は加熱及び加圧下に該圧着フィルムを介して剥離可能に接着する紙葉類圧着手段と、紙葉類圧着手段より上流又は下流の紙葉類搬送路上において、圧着フィルムが挿入された前記紙葉類を所定サイズに裁断する紙葉類切断手段とからなるカット紙用の圧着紙葉類製造装置における前記圧着フィルム挿入手段であって、

前記交差域に上下動可能に設けられ、供給されてくる圧着フィルムを上面に載置させる支持板と、前記支持板の上下駆動可能に設けられ、下側葉片が上側葉片より若干長くなるように折り畳まれた紙葉類が前記交差域に搬送されると共に該紙葉類の上側葉片が支持板より上流側に配置され且つ下側葉片が支持板の下方に配置されたときに、前記支持板を圧着フィルムと一体に下降させると共にそれによって該下側葉片を押し下げて両葉片間を強制的に開口させる支持板駆動手段と、両葉片間が開口した前記紙葉類を圧着フィルムが載置された支持板に向けて送り込むと共にそれによつて両葉片間に支持板と圧着フィルムを同時に挿入する紙葉類送込み手段と、両葉片間に支持板と圧着フィルムが挿入された前記紙葉類から支持板のみを抜き取ると共にそれによつて紙葉類をその両葉片間に圧着フィルムのみが挿入された状態にする支持板抜取り手段とからなる構造にぉレ、て、前記支持板における両葉片間に挿入される側の縁辺部分に、その先端方向に下り傾斜し且つその先端で実質的に鋭角を生じる斜辺が形成されたことを特徴とする圧着紙葉類製造装置における圧着フィルム揷入手段。

2. 前記斜辺が、支持板における两葉片間に挿入される側の縁辺部分より上方に延長された、請求項 1に記載の圧着紙葉類製造装置における圧着フィルム挿入手段。

3. 前記斜辺が、断面直線状及び Z又は断面曲線状に形成された、請求項 1 又は 2に記載の圧着紙葉類製造装置における圧着フィルム挿入手段。

4. 前記斜辺が、支持板の前記縁辺部分に取り付けた別部材により形成された、請求項 1〜 3の何れかに記載の圧着紙葉類製造装置における圧着フィルム揷入手段。

5. 前記縁辺部分における斜辺の先端に、面取り及び/又はアール加工が施された、請求項：！〜 4の何れかに記載の圧着紙葉類製造装置における圧着フィルム揷入手段。

6 . 斜辺が形成された前記縁辺部分に、該斜辺の後方に隣接して、圧着フィルムにおける両葉片間に挿入される側の部分を案内する当たりが形成された、請求項 1〜 5の何れかに記載の圧着紙葉類製造装置における圧着フィルム挿入手段。

7. 斜辺が形成された前記縁辺部分が、支持板本体に対して上向きに湾曲させられた、請求項 1〜 6の何れかに記載の圧着紙葉類製造装置における圧着フィルム挿人手段。

8 . 斜辺が形成された前記縁辺部分が、断面直線状及び Z又は断面曲線状に湾曲させられた、請求項 7に記載の圧着紙葉類製造装置における圧着フィルム揷入手段。

9 . 前記交差域に搬送されてきた紙葉類の下側葉片が支持板に到達する前に、前記支持板における斜辺が形成された縁辺部分が、支持板持上げ手段により一時的に上昇させられるようにした、請求項 1〜 8の何れかに記載の圧着紙葉類製造装置における圧着フィルム揷入手段。

1 0. 前記支持板持上げ手段が、支持板の下方に配置されたプッシュロッドを駆動手段により支持板の上昇可能に駆動するものである、請求項 9に記載の圧着紙葉類製造装置における圧着フィルム揷入手段。