WO2003084485A1

WO2003084485A1 - Composition for cell proliferation

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Publication number: WO2003084485A1
Application number: PCT/JP2003/004247
Authority: WO
Inventors: Mitsuaki Kawamura; Shigeo Shinohara
Original assignee: Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd.
Priority date: 2002-04-09
Filing date: 2003-04-03
Publication date: 2003-10-16
Also published as: BR0309127A; CN1646078A; AU2003220857A1; CA2480080C; US20050222076A1; CA2480080A1; ES2614405T3; TWI260225B; HK1075210A1; KR20040107495A; KR101010745B1; JPWO2003084485A1; EP1498101B1; EP1498101A1; TW200306848A; US7794739B2; CN100471502C; EP1498101A4; AU2003220857B2; JP4627988B2

Description

明細書細胞増殖用組成物技術分野

本発明は、プリン系核酸関連物質が有する細胞増殖作用を効果的に発揮できる細胞増殖用組成物に関する。また本発明は、プリン系核酸関連物質が有する細胞増殖作用を増強する方法に関する。更に本発明は、プリン系核酸関連物質が有する細胞増殖作用を効果的に発揮させることにより、細胞増殖を促進する方法である。背景技術

従来より、アデノシン、アデノシンリン酸及びその塩等のプリン系核酸関連物質は、皮膚に塗布されることにより角層中の遊離アミノ酸量を増大させて保湿効果を発揮し、それととともに ^膚の夕一ンオーバーを誘導して皮膚の乾燥や老ィ匕を防止し、また荒れ肌を改善する作用を有することが知られている。かかる効果を目的として、化粧料、医薬部外品または医薬品などの外用剤へのこれらのプリン系核酸関連物質の応用が検討されている。これらのプリン系核酸関連物質には細胞増殖を促進する作用があることが知られており（Li fe Sciences, Vol . 64, No. 18, pp. 1661-1674, 1999)、かかる細胞増殖促進作用が上記の各種作用に関わつているものと推測される。

しかしながら、これらのプリン系核酸関連物質は、親水性が高いため、経皮吸収されにくいという欠点がある。

このため、従来よりこれらのプリン系核酸関連物質を皮膚等に適用した場合に、当該プリン系核酸関連物質が有する細胞増殖促進作用をより効果的に発揮させるための方法が求められていた。発明の開—丞

本発明は、プリン系核酸関連物質が有する細胞増殖促進作用を効果的に発揮させるための方法を提供することを目的とするものである。具体的には、本発明はプリン系核酸関連物質の細胞増殖促進作用を増強し、当該作用が効果的に得られる組成物を提供することを目的とする。また本発明は、プリン系核酸関連物質が有する細胞増殖促進作用を増強する方法を提供することを目的とする。更に本発明は、プリン系核酸関連物質が有する細胞増殖作用を効果的に発揮させて、細胞増殖を促進する方法を提供することを目的とする。

本発明者らは、プリン系核酸関連物質が有する細胞増殖促進作用を増強する方法の開発を目指して日夜研究を進めていたところ、当該プリン系核酸関連物質にピリミジン系核酸関連物質を併用することによって、上記目的が達成できることを見いだした。本発明はかかる知見に基づいて、更に検討を重ねて完成したものである。

すなわち本発明は、下記に掲げる細胞増殖用組成物である：

項 1 . プリン系核酸関連物質とピリミジン系核酸関連物質を含有することを特徵とする細胞増殖用組成物。

項 2. プリン系核酸関連物質がアデニン系核酸関連物質よりなる群から選択される少なくとも 1種であり、ピリミジン系核酸関連物質がゥラシル系核酸関連物質よりなる群から選択される少なくとも 1種である項 1に記載の細胞増殖用組成物。

項 3. プリン系核酸関連物質がアデノシン一リン酸またはその塩であり、ピリミジン系核酸関連物質がゥリジンーリン酸またはその塩である項 1又は 2に記載の細胞増殖用組成物。

項 4. プリン系核酸関連物質を総量で少なくとも 0 . 0 1重量％の割合で含有する項 1乃至 3のいずれかに記載の細胞増殖用組成物。

項 5 . プリン系核酸関連物質を総量で 0. 0 1〜1 0重量％の割合で含有する項 1乃至 3のいずれかに記載の細胞増殖用組成物。

項 6 . 組成物中のプリン系核酸関連物質 1重量部に対してピリミジン系核酸関連物質を総量で 0 . 0 1〜 1 0 0重量部の割合で含有する項 1乃至 5のいずれかに記載の細胞増殖用組成物。

項 7 . 皮膚または粘膜に使用される外用組成物である、項 1乃至 6のいずれかに記載の細胞増殖用組成物。

項 8. 化粧料、外用医薬部外品、または外用医薬品である、項 1乃至 7のいずれかに記載の細胞増殖用組成物。

項 9. 抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗たるみ、抗くすみ、抗シヮ、育毛、抗フケ、美爪、及び創傷治療よりなる群から選択されるいずれかの用途に使用されるものである、請求項 1乃至 8のいずれかに記載の細胞増殖用組成物。

項 1 0. 抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗たるみ、杭くすみ、抗シヮ、育毛、美爪、及び創傷治療よりなる群から選択されるいずれかの用途に使用されるものである、項 1乃至 8のいずれかに記載の細胞増殖用組成物。

項 1 1 . 抗シヮの用途に使用されるものである、項 1乃至 8のいずれかに記載の細胞増殖用組成物。

また、本発明は、下記に掲げる細胞増殖促進作用の増強方法である：項 1 2. プリン系核酸関連物質とピリミジン系核酸関連物質を併用することを特徴とするプリン系核酸関連物質の細胞増殖促進作用の増強方法。

項 1 3 . プリン系核酸関連物質がアデニン系核酸関連物質よりなる群から選択される少なくとも 1種であり、ピリミジン系核酸関連物質がゥラシル系核酸関連物質よりなる群から選択される少なくとも 1種である項 1 2に記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

項 1 4. プリン系核酸関連物質が、アデニン、アデノシン、アデノシンのリン酸エステル、ヒポキサンチン、イノシン、イノシン酸、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも 1種であり、ピリミジン系核酸関連物質がゥラシル、ゥリジン、ゥリジンのリン酸エステル、デォキシゥリジン、デォキシゥリジンのリン酸エステル、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも 1種である項 1 2又は 1 3に記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

項 1 5 . プリン系核酸関連物質がアデノシン一リン酸またはその塩であり、ピリミジン系核酸関連物質がゥリジンーリン酸またはその塩である項 1 2乃至 1 4 のいずれかに記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

項 1 6 . プリン系核酸関連物質 1重量部に対してピリミジン系核酸関連物質を総量で 0 . 0 1〜1 0 0重量部の割合で併用する項 1 2乃至 1 5のいずれかに記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

項 1 7. プリン系核酸関連物質を含有する組成物にピリミジン系核酸関連物質を配合することを特徴とする項 1 2乃至 1 6のいずれかに記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

項 1 8. 組成物がプリン系核酸関連物質を総量で少なくとも 0 . 0 1重量％の割合で含有するものである項 1 7記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

項 1 9 . 組成物がプリン系核酸関連物質を総量で 0 . 0 1 - 1 0重量％の割合で含有するものである請求項 1 7又は 1 8に記載の細胞増殖促進作用の増強方法。項 2 0. 組成物が皮膚または粘膜に適用される外用組成物である項 1 7乃至 1 9のいずれかに記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

項 2 1 . 組成物が化粧料、外用医薬部外品又は外用医薬品である項 1 7乃至 2 0のいずれかに記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

項 2 2. 組成物が抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗たるみ、抗くすみ、抗シヮ、育毛、抗フケ、美爪、及び創傷治療よりなる群から選択されるいずれかの用途に使用されるものである項 1 7乃至 2 1のいずれかに記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

項 2 3. 組成物が抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗たるみ、杭くすみ、抗シヮ、育毛、美爪、及び創傷治療よりなる群から選択されるいずれかの用途に使用されるものである項 1 7乃至 2 1のいずれかに記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

項 2 4. 組成物が抗シヮの用途に使用されるものである項 1 7乃至 2 1のいずれかに記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

更に本発明は、下記に掲げる細胞増殖の促進方法である：

項 2 5. プリン系核酸関連物質とピリミジン系核酸関連物質を併用して、皮膚または粘膜に適用することを特徴とする、細胞増殖の促進方法。

項 2 6. プリン系核酸関連物質がアデニン系核酸関連物質よりなる群から選択される少なくとも 1種であり、ピリミジン系核酸関連物質がゥラシル系核酸関連物質よりなる群から選択される少なくとも 1種である、項 2 5に記載の細胞増殖の促進方法。 03 04247

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項 2 7 . プリン系核酸関連物質が、アデニン、アデノシン、アデノシンのリン酸エステル、ヒポキサンチン、イノシン、イノシン酸、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも 1種であり、ピリミジン系核酸関連物質がゥラシル、ゥリジン、ゥリジンのリン酸エステル、デォキシゥリジン、デォキシゥリジンのリン酸エステル、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも 1種である、項 2 5又は 2 6に記載の細胞増殖の促進方法。

項 2 8 . プリン系核酸関連物質がアデノシン一リン酸またはその塩であり、ピリミジン系核酸関連物質がゥリジン一リン酸またはその塩である、項 2 5乃至 2 7のいずれかに記載の細胞増殖の促進方法。

項 2 9 . プリン系核酸関連物質 1重量部に対してピリミジン系核酸関連物質を総量で 0 . 0 1〜1 0 0重量部の割合で併用する、項 2 5乃至 2 8のいずれかに記載の細胞増殖の促進方法。

項 3 0 . プリン系核酸関連物質とピリミジン系核酸関連物質を含有する組成物を皮膚または粘膜に適用する、項 2 5乃至 2 9に記載の細胞増殖の促進方法。項 3 1 . 組成物がプリン系核酸関連物質を総量で少なくとも 0 . 0 1重量％の割合で含有するものである、項 3 0に記載の細胞増殖の促進方法。

項 3 2. 組成物がプリン系核酸関連物質を総量で 0. 0 1〜1 0重量％の割合で含有するものである、項 3 0又は 3 1に記載の細胞増殖の促進方法。

項 3 3. 組成物が皮膚または粘膜に適用される外用組成物である、項 3 0乃至 3 2のいずれかに記載の細胞増殖の促進方法。

項 3 4. 組成物が化粧料、外用医薬部外品または外用医薬品である、項 3 0乃至 3 3のいずれかに記載の細胞増殖の促進方法。

項 3 5 . 抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗たるみ、抗くすみ、抗シヮ、育毛、抗フケ、美爪、及び創傷治療よりなる群から選択されるいずれかの用途で適用される、項 2 5乃至 3 4のいずれかに記載の細胞増殖の促進方法。

項 3 6 . 抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗たるみ、抗くすみ、抗シヮ、育毛、美爪、及び創傷治療よりなる群から選択されるいずれかの用途で適用される、項 2 5乃至 3 4のいずれかに記載の細胞増殖の促進方法。

項 3 7. 抗シヮの用途で適用される、項 2 5乃至 3 4のいずれかに記載の細胞増殖の促進方法。

更に本発明は、下記態様の使用である。

項 3 8 . プリン系核酸関連物質及びピリミジン系核酸関連物質の、細胞増殖用組成物の製造のための使用。

項 3 9. ピリミジン系核酸関連物質の、プリン系核酸関連物質の細胞増殖促進作用を増強するための使用。

項 4 0 . プリン系核酸関連物質及びピリミジン系核酸関連物質の、細胞増殖を促進するための使用。

項 4 1 . プリン系核酸関連物質及びピリミジン系核酸関連物質の、抗シヮ作用を発揮させるための使用。図面の簡単な説明

図 1は、実験例 1の実験において、アデノシン一リン酸ニナトリウムのヒトケラチノサイトに対する細胞増殖促成作用が、ゥリジン一リン酸ニナトリウムの併用によって増強されることを示す図である。横軸は、アデノシン一リン酸ニナトリウムと併用するゥリジン一リン酸ニナトリウムの濃度 (w/ v %) であり、縦軸は、それぞれのアデノシンーリン酸ニナトリゥム配合系においてゥリジンーリン酸ニナトリゥムを添加しない試験サンプルで得られた細胞数を 1とし、各試験サンプルで得られる細胞数をそれに対する相対比（ratio of cont.) として示すものである。発明を実施するための形態

( 1 ) 細胞増殖用組成物

本発明の細胞増殖用組成物は、プリン系核酸関連物質に加えてピリミジン系核酸関連物質を含有することを特徴とするものである。

ここでプリン系核酸関連物質としては、皮膚や粘膜に適用されて生理機能を発揮するものであって、化粧料や外用の医薬品又は医薬部外品中に配合できるものを広く挙げることができる。好ましくは水溶性若しくは親水性のものである。プリン系核酸関連物質としては、一般にアデニン、アデノシン、アデノシンのリン酸エステル〔例えばアデノシン 2 ' -リン酸、アデノシン 3 '—リン酸、

5 '—リン酸、アデノシン 5 '—二リン酸、アデノシン 5 '—三リン酸、アデノシン環状リン酸、アデニロコハク酸、ニコチンアミドアデニンモノジヌクレオチド（N MN) , ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド（NAD)、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸（NAD P)、フラビンアデニンジヌクレオチド（F A D) 等〕、これらアデニン，アデノシンまたはアデノシンのリン酸エステルの代謝産物〔例えばヒポキサンチン、イノシン、イノシン酸等〕、及びこれらの塩などのアデニン系核酸関連物質；グァニン、グァノシン、グァノシンのリン酸エステル〔グァノシン 3 '—リン酸、グアノシン 5 '—リン酸、グアノシン 5 '—二リン酸、グアノシン 5 '—三リン酸等〕、これらグァニン，グアノシンまたはグァノシンのリン酸エステルの代謝産物〔例えば、キサンチル酸、キサンチン等〕、及びこれらの塩などのグァニン系核酸関連物質を挙げることができる。

中でも本発明において用いられるプリン系核酸関連物質としては、上記に掲げるアデニン系核酸関連物質を好適に例示することができる。好ましくは、アデノシンのリン酸エステル、その代謝物およびこれらの塩であり、より好ましくはァデノシンのリン酸エステル及びその塩である。ここでアデノシンのリン酸エステルとして、好適にはアデノシン 1リン酸、特にアデノシン 5 '—リン酸 (AMP) を挙げることができる。

なお、上記において塩としては、いずれもナトリウム塩やカリウム塩などのァルカリ金属塩；カ^/シゥム塩、マグネシウム塩およびバリウム塩等のアルカリ土類金属塩；アルギニンやリジン等の塩基性アミノ酸塩；アンモニゥム塩ゃトリシクロへキシルアンモニゥム塩等のアンモニゥム塩；モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリェ夕ノールァミン塩、モノイソプロパノ一ルァミン塩、ジィソプロパノ一ルァミン塩及びトリイソプロパノールァミンなどの各種のアルカノ一ルァミン塩等を挙げることができる。好ましくはナトリウム塩などのアルカリ金属塩である。かかるアルカリ金属塩として、具体的にはアデノシン一リン酸ーナトリゥム、及びアデノシンーリン酸ニナトリゥムを例示することができる。なお、これらのプリン系核酸関連物質は、本発明の細胞増殖用組成物中に 1種単独で使用されてもよいし、また 2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。

これらのプリン系核酸関連物質は、細胞増殖用組成物中に少なくとも 0.01重量％の割合で配合することができる。好ましくは少なくとも 1重量％、より好ましくは 3重量％である。細胞増殖用組成物中に配合するプリン系核酸関連物質の割合の上限は本発明の効果の点からは特に制限されるものではない。細胞増殖用組成物の用途によっても異なるが、他成分の配合や使用感等といった他の要因を考慮し、通常 0.01〜10重量％の範囲から適宜選択して調整することができる。好ましくは 1〜10重量％、さらに好ましくは 3〜 6重量％である。

本発明で用いられるピリミジン系核酸関連物質としては、プリン系核酸関連物質と同様に、化粧料や外用の医薬品又は医薬部外品中に配合できるものを広く挙げることができる。好ましくは水溶性若しくは親水性のものである。かかるピリミジン系核酸関連物質としては、具体的にはゥラシル、ゥリジン、ゥリジンのリン酸エステル〔ゥリジン一リン酸（ゥリジン 5 '-リン酸、ゥリジン 3 '-リン酸、ゥリジン 2'-リン酸)、ゥリジン二リン酸、ゥリジン三リン酸、ゥリジン環状リン酸等〕、デォキシゥリジン、デォキシゥリジンのリン酸エステル〔5'-デォキシゥリジン二リン酸（dUDP)、 5 '-デォキシゥリジル酸 (dUMP) 等〕及びこれらの塩などのゥラシル系核酸関連物質；シトシン、シチジン、シチジンのリン酸エステル（CMP) 〔シチジン一リン酸（シチジン 5 '-リン酸、シチジン 3'-リン酸、シチジン 2' _リン酸)、シチジン三リン酸（CTP)、シチジン二リン酸（C DP)〕、デォキシシチジン、デォキシシチジンのリン酸エステル（ 5'-デォキシシチジン三リン酸（dCTP)、 5'-デォキシシチジン二リン酸（dCDP)、 5'- デォキシシチジル酸 (dCMP) 等）及びこれらの塩などのシトシン系核酸関連物質；チミン、チミジン、チミジンのリン酸エステル〔チミジル酸 (dTMP), チミジン二リン酸（dTDP)、チミジン三リン酸（dTTP) 等〕、ォロト酸、 5 ' -ォロトチジル酸、及びこれらの塩などのチミン系核酸関連物質を例示することができる。

なお、ここでピリミジン系核酸関連物質として、上記の各成分を含有するものであれば特にその純度や精製度を問うものではない。当該ピリミジン系核酸関連物質として、例えばアブラナ科植物（特に種子）またはマメ科植物の抽出液等の PC翻雇 247

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上記成分を含有する植物抽出物を用いることもできる。

本発明において用いられるピリミジン系核酸関連物質としては、上記に掲げるゥラシル系核酸関連物質を好適に例示することができる。好ましくは、ゥリジン、ゥリジンのリン酸エステルまたはそれらの塩であり、より好ましくはゥリジンのリン酸エステルまたはそれらの塩である。ここでゥリジンのリン酸エステルとしては、好適にはゥリジンーリン酸、特にゥリジン 5 '—リン酸 (UM P)を挙げることができる。

また上記において塩としては、いずれもナトリゥム塩や力リゥム塩等のアル力リ金属塩；カルシウム塩、マグネシウム塩及びバリゥム塩等のアル力リ土類金属塩；アルギニンゃリジン等の塩基性アミノ酸塩；アンモニゥム塩ゃトリシク口へキシルアンモニゥム塩等のアンモニゥム塩；モノエタノールアミン塩、ジェタノールァミン塩、トリエタノールアミン塩、モノイソプロパノールアミン塩、ジィソプロパノ一ルァミン塩及びトリイソプロパノ一ルァミンなどの各種のアル力ノールァミン塩等を挙げることができる。

これらの中で、好ましくはナトリウム塩などのアルカリ金属塩である。かかるアルカリ金属塩として、具体的にはゥリジン一リン酸一ナトリウム、及びゥリジンーリン酸ニナトリゥムが例示される。

なお、これらのピリミジン系核酸関連物質は、本発明の細胞増殖用組成物中に 1種単独で使用されてもよいし、また 2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。

本発明の細胞増殖用組成物に配合されるピリミジン系核酸関連物質の割合は、上記効果を奏する範囲であれば特に制限されず、例えば組成物中に含まれるプリン系核酸関連物質 1重量部に対してピリミジン系核酸関連物質が 0. 0 1〜1 0 0重量部の割合となるような範囲から適宜選択することができる。好ましくは、 0 . 0 1〜1 0重量部、より好ましくは 0 . 0 1〜1重量部である。

細胞増殖用組成物 1 0 0重量％中のピリミジン系核酸関連物質の配合割合としては、上記プリン系核酸関連物質との配合比を目安として、 0 . 0 0 0 1〜5 0重量％の範囲から適宜選択調整することができる。好ましくは 0 . 0 0 0 1〜1 0重量％、より好ましくは 0 . 0 0 0 1〜1重量％の割合を例示することができる。本発明の組成物は、前述するプリン系核酸関連物質とピリミジン系核酸関連物質を含有することにより、細胞、具体的には皮膚細胞、皮膚付属器（毛、脂腺、爪等）細胞、または粘膜細胞などの細胞の増殖を促進する作用を有する。このため、本発明の組成物は細胞増殖用組成物または細胞増殖促進用組成物として化粧料、外用医薬品、または外用医薬部外品などの外用剤として広く用いることができる。より具体的には、例えば抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗シヮ、抗たるみ、抗くすみ、育毛、抗フケ、美爪、創傷治療を目的とする化粧料、外用医薬品、または外用医薬部外品として用いることができる。中でも、抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗シヮ、抗たるみ、杭くすみ、育毛、美爪、創傷治療を目的とする各種外用剤として使用することが望ましい。特に、本発明の組成物は、抗シヮ作用を効果的に発揮できるので、抗シヮを目的とする各種外用剤として有用である。本発明の組成物は、好ましくは、皮膚外用剤として使用することができる。なお、かかる皮膚外用剤には、養毛剤や育毛剤、または養毛や育毛に効果のあるシヤンブー、リンス、ヘアローション（トニック、リキッドを含む）などの各種のヘア化粧料が含まれる。

本発明の組成物の形態は、皮膚や粘膜に適用可能なものであれば特に制限されず、水溶液系、可溶化系、乳化系、粉末分散系、及び水 Z油 2層系などの任意の形態に調製することができる。具体的には、液剤、油剤、ローション、リニメント剤、乳液、懸濁液、クリーム、軟膏等を例示することができる。特に化粧料としては、ローション；ェモリエント乳液、ミルキ一ローション、ナリシング乳液、クレンジング乳液等の乳液；ェモリエントクリ一ム、マッサージクリーム、クレンジングクリーム、メイクアツプクリ—ム等のクリ一ム等を例示することができる。また、特に養毛剤や育毛剤等のヘア製品としては、トニック、ヘアクリーム、ヘアローション、エアゾール（噴霧剤)、ム一ス、シャンプー、リンス、リキッド等を例示することができる。

本発明の細胞増殖用組成物には、さらに本発明の効果を損なわない範囲内で、必要に応じて、化粧料や外用の医薬品 ·医薬部外品などの皮膚や粘膜に適用される外用組成物に配合される公知の各種成分を配合することができる。このような成分として、例えば、界面活性剤、色素（染料、顔料)、香料、防腐剤、殺菌剤（抗菌剤)、増粘剤、酸化防止剤、金属封鎖剤、清涼化剤、防臭剤等の各種添加物の他、保湿剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、ビタミン類、植物エキス、皮膚収斂剤、抗炎症剤（消炎剤)、美白剤、細胞陚活剤、血管拡張剤、血行促進剤、及び皮膚機能亢進剤などを挙げることができる。また、前述する各種の形態に応じて、自体公知の基剤や担体を使用することもできる。

上記成分として、例えば界面活性剤としては高級脂肪酸石けん、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、 N—ァシルアミノ酸塩、ァシル N—メチルタウリン塩等のァニオン界面活性剤；塩化アルキルトリメチルアンモニゥム、塩化ジアルキルジメチルアンモニゥムなどのカチオン界面活性剤；アルキルジメチルァミノ酢酸べタイン、アルキルアミドジメチルァミノ酢酸べ夕イン、 2—アルキル一 N—力ルポキシー N—ヒドロキシイミダゾリニゥムベタインなどの両性界面活性剤；ポリオキシエチレン型、多価アルコールエステル型、エチレンォキシド ·プロピレンォキシドブロック共重合体などの非ィオン界面活性剤等を挙げることができる。また特に制限されることなく、高分子界面活性剤や天然界面活性剤に属する界面活性剤も使用することができる。

また防腐剤としてはパラォキシ安息香酸ェチル、サリチル酸、及びソルビン酸等を例示することができる。増粘剤としてはキサンタンガム、力ルポキシメチ^/ セルロースナトリゥム、カルボキシピ二ルポリマー等を例示することができる。金属封鎖剤としてはエチレンジァミン四酢酸のナトリウム塩、リン酸、クェン酸等を例示することができる。

本発明の細胞増殖用組成物は、化粧料、外用医薬品、または外用医薬部外品として、皮膚や粘膜に直接塗布または噴霧して使用することができる。その使用割合は、使用者（ヒト）の年齢、性別、用途、患部の症状の程度等に応じて 1回ノ日から 5又は 6回/日の回数で皮膚に経皮的に投与される。本発明の細胞増殖用組成物の一回投与量は、制限されないが、例えば、投与される皮膚や粘膜の面積に対する該組成物の使用割合が 0 . 5〜： L O mg/ c m²の範囲となるような量を目安として、適宜調整することができる。

前述するように、プリン系核酸関連物質にピリミジン系核酸関連物質を併用することによって、プリン系核酸関連物質が有する細胞増殖促進作用を増強することができる。従って、更に本発明は、プリン系核酸関連物質及びピリミジン系核酸関連物質の、細胞増殖用組成物の製造のための使用を提供する。 ( 2 ) プリン系核酸関連物質の細胞増殖促進作用の増強方法

本発明は、またプリン系核酸関連物質が有する細胞増殖促進作用を増強する方法を提供する。当該方法は、プリン系核酸関連物質にピリミジン系核酸関連物質を併用することによって実施することができる。

ここで用いられるプリン系核酸関連物質及びピリミジン系核酸関連物質の種類としてはいずれも前述のものを挙げることができる。プリン系核酸関連物質として好ましくはアデニン系核酸関連物質である。アデニン系核酸関連物質の中でも、 (子ましくはアデノシンのリン酸エステル、その代謝物およびこれらの塩であり、特に好ましくはアデノシンのリン酸エステル及びその塩である。ここでアデノシンのリン酸エステルとして、具体的にはアデノシンーリン酸、特にアデノシン 5 ' 一リン酸 (AMP)を挙げることができる。またピリミジン系核酸関連物質として好ましくはゥラシル系核酸関連物質である。ゥラシル系核酸関連物質の中でも、好ましくはゥリジン、ゥリジンのリン酸エステルまたはそれらの塩であり、特に好ましくはゥリジンのリン酸エステルまたはそれらの塩である。ここでゥリジンのリン酸エステルとしては、具体的にはゥリジンーリン酸、特にゥリジン 5 '—リン酸（UMP)を挙げることができる。

プリン系核酸関連物質に対して使用されるピリミジン系核酸関連物質の割合としては、プリン系核酸関連物質 1重量部に対して 0 . 0 1〜1 0 0重量部、好ましくは 0 . 0 1〜1 0重量部、より好ましくは 0 . 0 1〜1重量部である。

本発明の方法は、プリン系核酸関連物質を皮膚又は粘膜に適用するための組成物を調製するために使用される。具体的には、本発明の方法は、プリン系核酸関連物質の細胞増殖促進作用に基づいて、例えば抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗シヮ、抗たるみ、抗くすみ、育毛、抗フケ、美爪、または創傷治療等の効果を奏する組成物を調製するために利用することができる。本発明の方法を使用して調製される上記各種効果を奏する組成物の中で、好ましくは抗老化、保湿、抗ァ 4247

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クネ、美白、抗シヮ、抗たるみ、抗くすみ、育毛、美爪、または創傷治療等の効果を奏するものである。特に好ましくは、抗シヮ効果を奏する組成物である。すなわち、本発明によれば、プリン系核酸関連物質にピリミジン系核酸関連物質を併用することにより、プリン系核酸関連物質の細胞増殖促進作用が増強され、上記効果に優れた組成物を調製することができる。

かかる組成物の調製には、通常 0 . 0 1重量％以上、好ましくは 1重量％以上、より好ましくは 3重量％以上の割合でプリン系核酸関連物質を含む組成物に対して、ピリミジン系核酸関連物質を前述する重量比となるように配合することが好ましい。なお上記組成物中のプリン系核酸関連物質の含有量は、少なくとも上記の割合（下限）であれば特に制限されないが、好ましくは 0. 0 1〜1 0重量％、より好ましくは 1〜1 0重量％、さらに好ましくは 3〜 6重量％の割合を例示することができる。また、力、かる組成物中に含まれるピリミジン系核酸関連物質の割合としては、前述するプリン系核酸関連物質に対する配合比を考慮しながら、 0 . 0 0 0 1〜5 0重量％の範囲から適宜選択調整することができる。好ましくは 0 . 0 0 0 1〜1 0重量％、より好ましくは 0 . 0 0 0 1〜1重量％の割合を挙げることができる。

前述するように、プリン系核酸関連物質にピリミジン系核酸関連物質を併用することによって、プリン系核酸関連物質が有する細胞増殖促進作用を増強することができる。従って、更に本発明は、ピリミジン系核酸関連物質の、プリン系核酸関連物質の細胞増殖促進作用を増強するための使用を提供する。

( 3 ) 細胞増殖の促進方法。

本発明は、また細胞増殖を促進する方法を提供する。当該方法は、プリン系核酸関連物質とピリミジン系核酸関連物質とを併用して、皮膚又は粘膜に適用することによって実施される。

ここで用いられるプリン系核酸関連物質及びピリミジン系核酸関連物質の種類としてはいずれも前述のものを挙げることができる。プリン系核酸関連物質として好ましくはアデニン系核酸関連物質である。アデニン系核酸関連物質の中でも、好ましくはアデノシンのリン酸エステル、その代謝物おょぴこれらの塩であり、特に好ましくはアデノシンのリン酸エステル及びその塩である。ここでアデノシンのリン酸エステルとして、具体的にはアデノシン一リン酸、特にアデノシン 5 ' ―リン酸 (AMP)を挙げることができる。またピリミジン系核酸関連物質として好ましくはゥラシル系核酸関連物質である。ゥラシル系核酸関連物質の中でも、好ましくはゥリジン、ゥリジンのリン酸エステルまたはそれらの塩であり、特に好ましくはゥリジンのリン酸エステルまたはそれらの塩である。ここでゥリジンのリン酸エステルとしては、具体的にはゥリジン一リン酸、特にゥリジン 5 '—リン酸（UMP)を挙げることができる。

プリン系核酸関連物質と併用されるピリミジン系核酸関連物質の割合としては、プリン系核酸関連物質 1重量部に対して 0 . 0 1〜： L 0 0重量部、好ましくは 0 . 0 1〜1 0重量部、より好ましくは 0 . 0 1〜1重量部である。

本発明の方法において、プリン系核酸関連物質とピリミジン系核酸関連物質を併用して、皮膚又は粘膜（以下、皮膚等という。）に適用する方法としては、プリン系核酸関連物質とピリミジン系核酸関連物質が、皮膚又は粘膜上で共存するように適用される限り、特に制限されない。例えば、プリン系核酸関連物質及びピリミジン系核酸関連物質を含有する組成物を皮膚等に適用してもよく、またプリン系核酸関連物質又はこれを含有する組成物とピリミジン系核酸関連物質又はこれを含有する組成物を任意の順で逐次に皮膚等に適用してもよい。また、上記両物質を皮膚等へ適用するには、例えば上記両物質を皮膚等に塗布又は噴霧すればよい。

本発明の方法の好ましい実施態様として、プリン系核酸関連物質及びピリミジン系核酸関連物質を含有する組成物を皮膚等に塗布又は噴霧する方法を挙げることができる。かかるプリン系核酸関連物質及びピリミジン系核酸関連物質を含有する組成物として、好ましくは上記 ( 1 ) に記載の細胞増殖用組成物を使用することができる。

本発明の方法によれば、プリン系核酸関連物質の細胞増殖促進作用を増強して、細胞増殖を促進することができる。従って、本発明の方法は、例えば抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗シヮ、抗たるみ、抗くすみ、育毛、抗フケ、美爪、または創傷治療等の用途に使用することができる。上記用途の中で、好ましくは抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗シヮ、抗たるみ、抗くすみ、育毛、美爪、または倉 IJ傷治療である。特に、本発明の方法は、細胞増殖を促進することによって効果的に抗シヮ作用を発揮させることができるので、抗シヮの用途に有用である。また、上記両物質を皮膚等に適用する頻度及び量については、特に制限されない。例えば、使用者（ヒト）の年齢、性別、用途、患部の症状の程度等に応じて、 1回/日から 5又は 6回 Z日の頻度で上記両物質の適当量を適用することができる。具体的には、上記 ( 1 ) に記載の細胞増殖用組成物を使用して本発明の方法を実施する場合であれば、例えば適用される皮膚等の面積に対する該組成物の適用割合が 0 . 5〜； L O m g/ c m²の範囲となるような量を 1回適用量の目安とすることができる。

前述するように、プリン系核酸関連物質とピリミジン系核酸関連物質を併用することによって、細胞増殖を促進することができる。従って、更に本発明は、プリン系核酸関連物質及びピリミジン系核酸関連物質の、細胞増殖を促進するための使用を提供する。そして更に、本発明は、プリン系核酸関連物質及びピリミジン系核酸関連物質の、抗シヮ作用を発揮させるための使用を提供する。実施例

以下に実験例及び処方例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの例に何ら限定されるものではない。なお、以下の実験例及び処方例において、配合割合に関して「％」とは、特に断らない限り、重量％を意味するものである。実験例 1 in vi troにおける培養ヒトケラチノサイト増殖促進効果

初代培養ヒトケラチノサイト（クラボウ製）を 10cmシャーレに培養し、サブコンフルェント状態で回収し凍結保存した。この細胞を用いて下記の実験を行った。

1 . 凍結保存した細胞を HuMediaKG2液体培地（クラボウ社製）に溶解し、 500000cel Is/ml となるように細胞濃度を調整し、該細胞液を試験プレートのゥエルに 1 wel lあたりずつの割合で注入して、 2500cel ls/50 l/wel lとした。

2 . 一方、滅菌リン酸緩衝液を用いて各種濃度のアデノシン一リン酸ニナトリゥム溶液及びゥリジン一リン酸ニナリウム溶液を調整し、フィルターろ過して滅菌した。これに滅菌した HuMediaKG2液体培地（クラボウ社製）を添加して、各種希釈系列の被験試料含有培地を調製した。

3. プレートウエルへの細胞注入から 6時間後、ヒトケラチノサイトのゥエル上への接着を確認し、各ゥエルに上記で調製した各種希釈系列の被験試料含有培地を添加して試験サンプル（合計 300 1) を調製し、これを 37°C、 5%C0₂の条件下で 2日間培養した。なお、当該試験サンプルとして、上記 300 1 中に含まれるアデノシン一リン酸の濃度が 0、 0.0001、 0.001、 0.01、 0.1及び 1 /v%となるように調製したアデノシンーリン酸ニナトリゥム溶液に、それぞれゥリジンーリン酸ニナトリゥムをゥリジンーリン酸の濃度に換算して 0、 0.000001 (1E - 06)、 0.00001 (1E 05)、 0.0001、 0.001、 0.01及び 0.1 w/v%となるように配合して調製した各種濃度の溶液を使用した。

4. 培養から 2日後、 WST- 1試薬（TaKaRa製）を用いて、 P及光度の上昇に基づいてヒトケラチノサイトの増殖を測定した。具体的には、上記で培養した各ゥェル中の試験サンプル（300 1)から 200 1を除去して、残りの 100 1中に WST - 1 試薬を 10 xlずつ添加して、攪拌した後、 37°C、 5 %C0₂のインキュベーター中で 2時間反応させた。反応後、マルチスキヤンァセントを用いて測定波長 450nm、対照波長 690胆にて吸光度を測定し、 P及光度から細胞の増殖の有無並びにその程度を評価した。なお、ブランクとして HuMediaKG2液体培地（クラボゥ社製） 100 1 に WST- 1試薬 10 I添カ卩したものを用いた。

結果を図 1に示す。図 1は各ゥリジンーリン酸ニナトリゥム（UMP - 2Na) 濃度を横軸とし、各濃度における細胞数（縦軸）を、該ゥリジン一リン酸ニナトリゥムと併用するアデノシンーリン酸ニナトリゥムの濃度（正確にはアデノシン一リン酸（AMP) 濃度）毎に示したものである。なお、図 1には細胞数（縦軸）として、それぞれアデノシンーリン酸ニナトリゥムの配合系（0、 0.0001、 0.001、 0.01、 0.1、及び lw/v%) において、ゥリジン一リン酸ニナトリウムを配合しない試験サンプルにおいて得られた細胞数を 1とした場合の相対比（ratio of cont.) として示す。

図 1から、プリン系核酸関連物質であるアデノシンーリン酸ニナトリゥムにピリミジン系核酸関溥物質であるゥリジンーリン酸ニナトリゥムを配合することによって、アデノシン一リン酸ニナトリウムの細胞増殖作用が増強し、促進されることが示された。処方例 1 化粧水 (pH6.5)

アデノシンーリン酸ニナトリゥム 3.0 (%)

ゥリジンーリン酸ニナトリゥム 0.1

ポリオキシエチレン (E.0.60)硬ィ匕ヒマシ油 0.7

エタノール 5.0

グリセリン 2.0

防腐剤 0.2 pH調整剤

精製水一残余

合計 00.0 % 処方例 2 乳液（ρΗ6· 5)

アデノシンーリン酸ニナ卜リゥム 1.5 (%)

ゥリジンーリン酸ニナ卜リゥム 0.01

カルポキシビニルポリマー 0.3

モノミリスチン酸デカダリセリン 2.0

スクヮラン 5.0

エタノール 1.0

グリセリン 6.0

防腐剤 0.2

Ρ Η調整剤

精製水残余

合計 100.0 % 処方例 3 養毛剤アデノシンーリン酸ニナトリゥム 1 0. 0 (%)

ゥリジン一リン酸ニナトリウム 1 . 0

サリチル酸 0 . 1

エタノール 2 0 . 0

2. 0

防腐剤 0 . 2

香料

精製水 _ 残余

A口き口+ T 1 0 0 . 0 % 産業上の利用可能性

本発明の細胞増殖用組成物によれば、プリン系核酸関連物質が有する細胞増殖促進作用がピリミジン系核酸関連物質によって増強されているので、抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗シヮ、抗たるみ、抗くすみ、育毛、抗フケ、美爪、または創傷治療等の効果に有効な化粧料、または皮膚外用剤（医薬品、医薬部外品）として有用である。

また、本発明のプリン系核酸関連物質の細胞増殖促進作用の増強方法によれば、プリン系核酸関連物質が有する細胞増殖促進作用をピリミジン系核酸関連物質を併用することで増強することができる。従って、該方法によれば、少量のプリン系核酸関連物質で優れた細胞増殖促進作用を有し、抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗シヮ、抗たるみ、抗くすみ、育毛、抗フケ、美爪、または創傷治療等の効果が優れている組成物を調製することが可能となる。

更に、本発明の細胞増殖の促進方法によれば、効果的に細胞増殖を促進することができるので、抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗シヮ、抗たるみ、抗くすみ、育毛、抗フケ、美爪、または創傷治療等の作用を皮膚や粘膜に付与することが可能となる。

Claims

請求の範囲

1 . プリン系核酸関連物質とピリミジン系核酸関連物質を含有することを特徴とする細胞増殖用組成物。

2. プリン系核酸関連物質がアデニン系核酸関連物質よりなる群から選択される少なくとも 1種であり、ピリミジン系核酸関連物質がゥラシル系核酸関連物質よりなる群から選択される少なくとも 1種である請求項 1に記載の細胞増殖用組成物。

3 . プリン系核酸関連物質がアデノシン一リン酸またはその塩であり、ピリミジン系核酸関連物質がゥリジンーリン酸またはその塩である請求項 1に記載の細胞増殖用組成物。

4. プリン系核酸関連物質を総量で少なくとも 0. 0 1重量％の割合で含有する請求項 1に記載の細胞増殖用組成物。

5 . プリン系核酸関連物質を総量で 0. 0 1 - 1 0重量％の割合で含有する請求項 1に記載の細胞増殖用組成物。

6 . 組成物中のプリン系核酸関連物質 1重量部に対してピリミジン系核酸関連物質を総量で 0 . 0 1〜： L 0 0重量部の割合で含有する請求項 1に記載の細胞増殖用組成物。

7 . 抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗たるみ、抗くすみ、抗シヮ、育毛、抗フケ、美爪、及び創傷治療よりなる群から選択されるいずれかの用途に使用されるものである、請求項 1に記載の細胞増殖用組成物。

8 . 抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗たるみ、杭くすみ、抗シヮ、育毛、美爪、及び創傷治療よりなる群から選択されるいずれかの用途に使用されるものである、請求項 1に記載の細胞増殖用組成物。

9. 抗シヮの用途に使用されるものである、請求項 1に記載の細胞増殖用組成物。

1 0 . プリン系核酸関連物質とピリミジン系核酸関連物質を併用することを特徵とするプリン系核酸関連物質の細胞増殖促進作用の増強方法。

1 1 . プリン系核酸関連物質がアデニン系核酸関連物質よりなる群から選択される少なくとも 1種であり、ピリミジン系核酸関連物質がゥラシル系核酸関連物質よりなる群から選択される少なくとも 1種である請求項 1 0に記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

1 2 . プリン系核酸関連物質が、アデニン、アデノシン、アデノシンのリン酸エステル、ヒポキサンチン、イノシン、イノシン酸、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも 1種であり、ピリミジン系核酸関連物質がゥラシル、ゥリジン、ゥリジンのリン酸エステル、デォキシゥリジン、デォキシゥリジンのリン酸エステル、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも 1種である請求項 1 0に記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

1 3. プリン系核酸関連物質がアデノシンーリン酸またはその塩であり、ピリミジン系核酸関連物質がゥリジンーリン酸またはその塩である請求項 1 0に記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

1 4. プリン系核酸関連物質 1重量部に対してピリミジン系核酸関連物質を総量で 0 . 0 1〜 1 0 0重量部の割合で併用する請求項 1 0に記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

1 5 . プリン系核酸関連物質を含有する組成物にピリミジン系核酸関連物質を配合することを特徴とする請求項 1 0に記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

1 6. 組成物がプリン系核酸関連物質を総量で少なくとも 0. 0 1重量％の割合で含有するものである請求項 1 5に記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

1 7 . 組成物がプリン系核酸関連物質を総量で 0 . 0 1〜： L 0重量％の割合で含有するものである請求項 1 5に記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

1 8 . 組成物が皮膚または粘膜に適用される外用組成物である請求項 1 5に記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

1 9 . 組成物が抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗たるみ、杭くすみ、抗シヮ、育毛、抗フケ、美爪、及び創傷治療よりなる群から選択されるいずれかの用途に使用されるものである請求項 1 5に記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

2 0. 組成物が抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗たるみ、杭くすみ、抗シヮ、育毛、美爪、及び創傷治療よりなる群から選択されるいずれかの用途に使用されるものである請求項 1 5に記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

2 1 . 組成物が抗シヮの用途に使用されるものである請求項 1 5に記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

2 2. プリン系核酸関連物質とピリミジン系核酸関連物質を併用して、皮膚または粘膜に適用することを特徴とする、細胞増殖を促進する方法。

2 3. プリン系核酸関連物質がアデニン系核酸関連物質よりなる群から選択される少なくとも 1種であり、ピリミジン系核酸関連物質がゥラシル系核酸関連物質よりなる群から選択される少なくとも 1種である、請求項 2 2に記載の細胞増殖を促進する方法。

2 4. プリン系核酸関連物質が、アデニン、アデノシン、アデノシンのリン酸エステル、ヒポキサンチン、イノシン、イノシン酸、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも 1種であり、ピリミジン系核酸関連物質がゥラシル、ゥリジン、ゥリジンのリン酸エステル、デォキシゥリジン、デォキシゥリジンのリン酸エステル、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも 1種である、請求項 2 2に記載の細胞増殖を促進する方法。

2 5 . プリン系核酸関連物質がアデノシン一リン酸またはその塩であり、ピリミジン系核酸関連物質がゥリジン一リン酸またはその塩である、請求項 2 2に記載の細胞増殖を促進する方法。

2 6 . プリン系核酸関連物質 1重量部に対してピリ三

量で 0 . 0 1〜： L 0 0重量部の割合で併用する、請求項 2 2に記載の細胞増殖を促進する方法。

2 7. プリン系核酸関連物質とピリミジン系核酸関連物質を含有する組成物を皮膚または粘膜に適用する、請求項 2 2に記載の細胞増殖を促進する方法。

2 8. 組成物がプリン系核酸関連物質を総量で少なくとも 0. 0 1重量％の割合で含有するものである、請求項 2 7記載の細胞増殖促進作用の増強方法。

2 9. 組成物がプリン系核酸関連物質を総量で 0. 0 1〜1 0重量％の割合で含有するものである、請求項 2 7に記載の細胞増殖を促進する方法。

3 0 . 組成物が皮膚または粘膜に適用される外用組成物である、請求項 2 7に記載の細胞増殖を促進する方法。

3 1 . 組成物が化被料、外用医薬部外品または外用医薬品である、請求項 2 7 に記載の細胞増殖を促進する方法。

3 2 . 抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗たるみ、抗くすみ、抗シヮ、育毛、抗フケ、美爪、及び創傷治療よりなる群から選択されるいずれかの用途で適用される、請求項 2 2に記載の細胞増殖を促進する方法。

3 3 . 抗老化、保湿、抗ァクネ、美白、抗たるみ、抗くすみ、抗シヮ、育毛、美爪、及び創傷治療よりなる群から選択されるいずれかの用途で適用される、請求項 2 2に記載の細胞増殖を促進する方法。

3 4 . 抗シヮの用途で適用される、請求項 2 2に記載の細胞増殖を促進する方法。

3 5 . プリン系核酸関連物質及びピリミジン系核酸関連物質の、細胞増殖用組成物の製造のための使用。

3 6 . ピリミジン系核酸関連物質の、プリン系核酸関連物質の細胞増殖促進作用を増強するための使用。

3 7 . プリン系核酸関連物質及びピリミジン系核酸関連物質の、細胞増殖を促進するための使用。

3 8 . プリン系核酸関連物質及びピリミジン系核酸関連物質の、抗シヮ作用を発揮させるための使用。