WO2003003125A1

WO2003003125A1 - Dispositif de developpement et dispositif de formation d'images le contenant

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Publication number: WO2003003125A1
Application number: PCT/JP2002/006446
Authority: WO
Inventors: Katsumi Adachi; Masamitsu Sakuma; Taisuke Kamimura; Kiyoshi Toizumi; Toshimitsu Gotoh
Original assignee: Sharp Kabushiki Kaisha
Priority date: 2001-06-27
Filing date: 2002-06-26
Publication date: 2003-01-09
Also published as: CN1473285A; DE60219787T2; DE60219787D1; JP2003015416A; EP1400868A4; US20030175052A1; EP1400868A1; CN1293432C; EP1400868B1; JP3626119B2; US6697592B2

Description

明細書現像装置およびそれを備える画像形成装置技術分野

本発明は、現像剤を用いて像担持体上に形成される静電潜像を現像する現像装置およびそれを備える画像形成装置に関し、特に、電位分布が一定の進行方向を持った進行波状に時間的に変化する電界（以下、進行波電界とする）を用いて現像剤を搬送するものに関するものである。背景技術

従来、複写機、レーザプリンタ等の電子写真プロセスを用いる画像形成装置に用いられる現像装置として、感光体ドラム等の像担持体に、現像スリーブ等の現像剤担持体を接触させずに現像を行う方式の現像装置が注目されている。そのような現像装置として、たとえば、パウダークラウド方式、ジャンビング現像方式、あるいは進行波電界を用いる方式の現像装置が提案されている。

進行波電界を用いる現像装置として、たとえば、特開昭 5 9 — 1 8 1 3 7 I,号公報（ 1 9 8 4年 1 0月 1 5 日公開）、特開昭 5 9 — 1 8 9 3 7 1号公報（ 1 9 8 4年 1 0月 2 6 日公開）の現像装置が提案されている o

上記 2つの公報に記載された現像装置は、いずれも、互いに位相の異なつた交番電圧を発生する電源と、板状の現像剤搬送部材上に所定間隔にて配列されている複数の電極とを備え、各電極に交番電圧を印加して得られる進行波電界により、現像剤を感光体ドラムに供給するものである。

ところが、上記従来技術においては、現像剤搬送部材が帯電したり、現像剤搬送部材上に現像剤が固着する場合がある。現像剤搬送部材が帯電した場合、進行波電界が乱されて現像剤の搬送状態に悪影響を与えたり、感光体ドラムへの現像過程において現像電界が変化し、現像される画像濃度が変化したりすることがある。また、現像剤搬送部材上に現像剤が固着した場合、現像剤の搬送ムラが生じ、現像される画像に濃度ムラが発生することがある。

このような問題を解決するために、本発明者らは、現像剤搬送部材を覆うように設けられたループ状のベルト部材と、そのベルト部材の内周面に接触するように配置された駆動ローラとを備え、駆動ローラを回転してベルト部材を移動することにより、現像剤搬送部材において現像剤を搬送する面の除電や、残留現像剤の除去を行う現像装置を考えた（特願 2 0 0 0 — 2 8 3 0 8 7号、出願日 2 0 0 0年 9月 1 9 日）。

上記現像装置によれば、現像剤搬送部材の帯電や、濃度ムラによる画像品位の劣化を抑えることが可能である。

ところで、現像剤搬送部材とベル卜部材とが不均一な状態で接触していると、ベルト部材の表面に形成される進行波電界が不均一になり、現像剤を安定して搬送できなくなる場合がある。このように現像剤を安定して搬送できなくなると、現像された画像に濃度ムラが発生してしまう。したがって、上記現像装置において、現像剤搬送部材とベルト部材とは、互いに、密着に近い状態で均一に接触させる必要がある。

しかしながら、現像剤搬送部材とベルト部材とを、互いに密着に近い状態で均一に接触させると、現像剤搬送部材とベルト部材との間の摩擦力により、ベルト部材の回転に負荷がかかってしまう。すなわち、上記現像装置においては、そのような摩擦力による回転負荷に打ち勝つように、駆動ローラによりベルト部材を回転することが必要となる。

そのためには、以下に説明する 3通りの方法が考えられた。

第 1の方法は、ベルト部材の張力を高めることにより、駆動力を上げる方法である。しかしながら、ベルト部材の張力を高めると、かえって現像剤搬送部材とベルト部材間との間の摩擦力による回転負荷が大きくなってしまうという問題が生じる。

第 2の方法は、ベルト部材の張力を緩めることにより、現像剤搬送部材とベルト部材との摩擦による回転負荷自体を落とす方法である。しかしながら、ベルト部材の張力を緩めると、現像剤搬送部材とベルト部材との間にわずかな隙間が生じ、現像剤搬送部材に形成された進行波電界により、張力が緩んだベルト部材が振動し、不快な騒音が発生するという問題が生じる。

第 3の方法は、駆動ローラとベルト部材との接触面積が大きくなるように、駆動ローラを大きくする方法である。しかしながら、駆動ローラを大きくすると、現像装置全体の大型化、コストアップを招くという問題が生じる。

すなわち、上記第 1〜第 3の方法のいずれにおいても、現像剤搬送部材とベルト部材とを良好に接触させつつ、駆動ローラによりベルト部材を回転させるための条件設定が非常に困難であるという問題があつた。本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、静粛性が高く、小型化およびコス卜ダウンが可能な現像装置およびそれを備える画像形成装置を提供することを目的とする。発明の開示

本発明の現像装置は、上記課題を解決するため、一定の進行方向を持つた進行波状に電位分布が変化する電界を用いて現像剤を像担持体に向けて搬送する現像剤搬送手段と、上記現像剤搬送手段の上記像担持体に対向する表面を覆うように設けられるベル卜部材と、上記ベルト部材に接触して上記ベルト部材を上記現像剤搬送手段の周囲において回転させる駆動手段と、上記駆動手段との間に上記ベルト部材を挟持するように設けられている駆動補助手段とを備えていることを特徴としている。すなわち、本発明の現像装置は、現像剤搬送手段により、一定の進行方向を持った進行波状に電位分布が変化する電界（進行波電界）を用いて現像剤を像担持体に向けて搬送する。そして、本発明の現像装置においては、現像剤と接触して現像剤搬送手段の表面が帯電したり、現像剤搬送手段上に現像剤が固着したりすることがある。このように現像剤搬送手段が帯電等すると、現像剤の搬送が不安定となったり、静電潜像を現像して得られる画像に濃度ムラが生じたりする場合がある。

そこで、本発明の現像装置では、現像剤搬送手段の像担持体に対向する表面を覆うように設けられるベルト部材と、ベル卜部材に接触してベルト部材を現像剤搬送手段の周囲において回転させる駆動手段とを備えている。

駆動手段によりベルト部材を回転させることで、ベルト部材における、未帯電の面、あるいは現像剤が固着していない面を像担持体に対向させることができる。これにより、安定して現像剤を搬送することができると共に、濃度ムラが抑制された画像を現像することができる。

また、現像剤搬送手段とベルト部材とが互いに不均一に接触している場合、ベルト部材を経由して現像剤搬送手段からベルト部材の表面に現れる進行波電界が不均一となり、現像剤を安定して搬送できなくなる場合がある。

しかしながら、現像剤搬送手段とベルト部材とを均一な状態で互いに密着させると、現像剤搬送手段とベルト部材との間の摩擦力により、ベルト部材の回転に負荷がかかつてしまう。

そこで、本発明の現像装置では、特に、駆動手段との間にベルト部材を挟持するように設けられる駆動補助手段を備えている。すなわち、ベルト部材は、駆動手段と駆動補助手段との間に挟持されている。したがつて、駆動手段とベルト部材との接触圧が増し、現像剤搬送手段とベルト部材との間の摩擦力による回転負荷に打ち勝つようにベルト部材を回転させることができる。

また、駆動手段とベルト部材との接触圧を増すことにより、駆動力が高められているので、駆動手段は、ある程度ベルト部材の回転負荷があつてもベルト部材を回転させることができる。したがって、回転負荷を落とすためにベル卜部材の張力を下げることを必要としないので、ベルト部材の振動により発生する不快な騒音を防止し、静粛性を向上することができる。

さらに、上記構成において、上記駆動手段の駆動力を高めるためには、駆動手段と駆動補助手段とがベルト部材を挟持する力を高めればよく、駆動手段を大型化して駆動手段とベルト部材との接触面積を増す必要はない。したがって、小さな駆動手段でも十分な駆動力が得ることができるため、現像装置を小型化できると共に、現像装置のコストダウンを実現することができる。

本発明のさらに他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分わかるであろう。また、本発明の利益は、添付図面を参照した次の説明で明白になるであろう。図面の簡単な説明

図 1 は、本発明における現像装置の実施の一形態を示す概略構成図である。

図 2は、上記現像装置を備えている画像形成装置を示す概略構成図でめる。

図 3は、上記現像装置におけるトナー搬送部材を示す概略構成図である

図 4は、上記トナー搬送部材の各電極にそれぞれ印加される交番電圧の電圧波形の一例を示す波形図である。

図 5は、上記現像装置における、駆動補助ローラと、ベルト駆動ローラと、ベルト部材との状態を示す説明図であり、（ a ) は、上記駆動捕助ローラの表面がベルト駆動ローラの表面よりも柔らかい場合のベルト部材の状態を示し、（ b ) は上記駆動補助ローラの表面がベル卜駆動口ーラの表面よりも硬い場合のベルト部材の状態を示す。

図 6は、本発明における現像装置の他の実施の形態を示す概略構成図である。

図 7は、本発明における現像装置のさらに他の実施の形態を示す概略構成図である。発明を実施するための最良の形態

〔実施の形態 1〕

本発明の実施の一形態について、図 1ないし図 5に基づいて説明すれば、以下の通りである。

図 2に示すように、本実施の形態の画像形成装置 1 は、同図中矢印 A に示す時計方向に回転可能な円筒状の感光体ドラム（像担持体） 2 と、帯電装置 3 と、露光装置 4 と、本発明の現像装置 5 と、転写装置 6 と、クリ一ニング装置 7 と、除電装置 8 と、定着装置 9 とを備えている。なお、帯電装置 3 と、露光装置 4 と、現像装置 5 と、転写装置 6 と、クリ —ニング装置 7 と、除電装置 8 とは、この順番に従って感光体ドラム 2 の回転方向に沿って、上記感光体ドラム 2の外周にそれぞれ配置されている。

感光体ドラム 2は、露光装置 4により形成される静電潜像を担持するものであり、その外周面には基材層 1 0が形成されており、該基材層 1 0のさらに外周面には薄膜状の光導電層 1 1が形成されている。基材層 1 0 は、アルミニウム等の金属により形成されている。光導電層 1 1 は、アモルファスシリコン（ a— S i ) 、セレン（ S e ) 、有機光半導体 ( O P C ： Organic Photoconductor) 等 ίこより形成されてレ、る。

帯電装置 3は、感光体ドラム 2の外周表面にある光導電層 1 1を一様に所定の電位まで帯電するものである。帯電装置 3 として、たとえば夕ングステンワイヤなどの帯電線と、金属製のシールド板と、グリツド板とを備えているコロナ帯電器や、帯電ローラや、帯電ブラシを用いることができる。

露光装置 4 は、帯電装置 3によつて帯電された感光体ドラム 2の外周表面にある光導電層 1 1を、たとえばホストコンピュータからの画像デ一夕に基づき、レーザ光等により露光して、上記光導電層 1 1上に静電潜像を形成するものである。露光装置 4 として、たとえば半導体レーザや、発光ダイォードを用いることができる。

現像装置 5は、感光体ドラム 2の表面上にトナー（現像剤） Tを供給し、感光体ドラム 2の表面に形成された静電潜像をトナー像として可視像化する。また、現像装置 5は本発明の特徴部分であり、その詳細な説明については後述する。

転写装置 6は、感光体ドラム 2の表面に可視像化されたトナー像を、 P P C ( Plain Paper Copy) 用紙等の記録媒体 Pに転写するものである。転写装置 6 として、たとえば、コロナ転写器や、転写ローラや、転写ブラシを用いることができる。

クリ一ニング装置 7は、感光体ドラム 2の表面に残留したトナー Tや紙粉等を除去するものである。クリ一ニング装置 7 として、たとえば黄銅板により形成されたブレードを用いることができる。

除電装置 8は、感光体ドラム 2の表面に残留している電位を除去するものである。除電装置 8 として、たとえば除電ランプを用いることができる。定着装置 9 は、記録媒体 Pに転写されたトナー像を、記録媒体 P 上に転写するものである。

上記構成により、画像形成装置 1 は、帯電装置 3による帯電工程と、露光装置 4による露光工程と、現像装置 5による現像工程と、転写装置 6による転写工程とを経るいわゆる電子写真プロセスにより、記録媒体 P上に所望の画像を形成する。

なお、図 2に示すように、現像装置 5に備えられている後述のトナー g 搬送部材（現像剤搬送手段） 1 5 と感光体ドラム 2 との間には一定の間隔が設けられており、現像装置 5は非接触状態で感光体ドラム 2上の静電潜像を現像する構成となっている。しかし、感光体ドラム 2上の静電潜像を現像するための構成はこの構成に限定されるものではなく、卜ナ —搬送部材 1 5 と、感光体ドラム 2 とを接触させて現像を行う構成であつてもよい。

次に、上記したように本発明の特徴点である現像装置 5 について、より詳細に説明する。

図 1に示すように、現像装置 5は、筐体 1 2 と、ミキシングパドル 1 3 と、トナー供給ローラ 1 4 と、トナー搬送部材 1 5 と、ベルト部材 1 6 と、トナー回収ローラ 1 7 と、ベル卜駆動ローラ 1 8 (駆動手段）と、駆動補助ローラ（駆動補助手段） 1 9 とを備えている。

筐体 1 2 は、トナー Tをその内部に収容するものであり、また、必要に応じて現像装置 5を構成する各部材を支持するものである。ミキシングパドル 1 3は、筐体 1 2内部において回転し、トナー Tとキャリアとを互いに混合するものである。

トナー供給ローラ 1 4は、トナー搬送部材 1 5にトナー Tを供給するためのものであり、ベルト部材 1 6の表面に接触し、かつ回動可能に設けられている。トナー供給ローラ 1 4は、たとえばシリコン、ウレタン、 E P D M (Ethylene Propylene Diene Methylene：エチレン-プロピレン一ジェンーメチレン共重合体）であるソリッドゴム、あるいは発泡ゴムにより形成される。

また、力一ボンブラックゃィォン導電剤をトナー供給ローラ 1 4の表面に添加することにより、導電性を付与してもよい。これにより、トナ一 Tを静電吸着してトナー搬送部材 1 5に供給することができる。あるいは、卜ナ一供給ローラ 1 4の前段に、トナー供給ローラ 1 4 と同一の材料で形成された薄板状の供給ブレード 2 0を設け、該供給ブレード 2 0により静電吸着されたトナー Τを、トナー搬送部材 1 5 に供給することも可能である。

トナー搬送部材 1 5は、トナー Τを後述するベルト部材 1 6上において搬送するための進行波電界を発生する板状体であり、多相交流電源 2 1 と、現像バイアス電源 2 2 とに接続されている。トナー搬送部材 1 5 が進行波電界を発生するための構成については、後述する。

また、トナー搬送部材 1 5は、感光体ドラム 2 (図 2 ) に対向するように、支持部材 2 3を介して筐体 1 2 に設けられている。この支持部材 2 3は、トナー搬送部材 1 5を感光体ドラム 2に対向した状態で保持するものであり、 A B S ( Acrylonitri le-Butadiene-Styrene ：ァクリロ二トリルブダジエンスチレン）樹脂等により形成することができる。

また、トナー搬送部材 1 5における、感光体ドラム 2に対向する表面は、感光体ドラム 2に向かって膨らむ（凸面となる）ような曲面に形成されている。なお、トナー搬送部材 1 5の感光体ドラム 2に対向する表面の形状は、上記のような曲面に限定されるものではなく、半円弧状の断面を有する曲面であってもよいし、フラッ卜な平面であってもよい。ベルト部材 1 6は、トナー搬送部材 1 5の帯電を防止すると共に、トナ一搬送部材 1 5にトナー Tが固着することを防止するものである。また、ベルト部材 1 6は、無限軌道状に形成され、トナー搬送部材 1 5の周囲を覆うように配置されると共に、後述するベル卜駆動ローラ 1 8 により図 1中矢印 Bで示すような方向（感光体ドラム 2における、ベルト部材 1 6 と対面する位置の移動方向とは逆方向）に回転される。

なお、ベルト部材 1 6 とトナー搬送部材 1 5 とが互いに密着するように、ベル卜部材 1 6には後述するベルト駆動ローラ 1 8により一定の張力が付与されている。これにより、ベルト部材 1 6の表面にはトナー搬送部材 1 5 にて形成される進行波電界が均一に作用する。

また、ベルト部材 1 6は、ポリイミド、 P E T ( polyethylene terep hthalate：ポリエチレンテレフタレ一卜）、ポリ 4 フッ化工チレン、ポリフツイ匕エチレンプロピレン、 P T F E ( polytetrafluoroethylene ：ポリテトラフルォロエチレン）等の有機絶縁材料、あるいはシリコン、イソプレン、ブタジエン等のゴム材料等を用いることができる。

また、ベル卜部材 1 6の厚みは、 5 /z m〜 2 0 0 /z mの範囲内であり、好ましくは、 1 0 /z m〜 l 0 0 i mの範囲内である。また、ベルト部材 1 6 の体積抵抗率は、 1 X 1 0 ⁸ Ω · cn！〜 1 X 1 0 ^{1 6} Ω · cmの範囲が好ましい。なお、この範囲の体積抵抗率が好ましい理由については、後述する実施例での記載において説明する。

トナー回収ローラ 1 7は、感光体ドラム 2 に形成された静電潜像の現像に寄与しないトナー Tを回収して筐体 1 2内部に戻すためのものであり、ベル卜部材 1 6の駆動方向下流側においてベル卜部材 1 6 に接触し、かつ回動可能に設けられている。トナー回収ローラ 1 7 としては、上記したトナー供給ローラ 1 4 と同様のものを用いることができる。

なお、トナー供給ローラ 1 4 と、トナー回収ローラ 1 7 とは、いずれもベルト部材 1 6 と接触しないように設けられてもよいし、回動しないように設けられていてもよい。

ベルト駆動ローラ 1 8は、円筒状に形成されてベルト部材 1 6を駆動すると共に、ベルト部材 1 6の除電や、ベルト部材 1 6上に残留したトナ一 Tを除去するものである。ベルト駆動ローラ 1 8 は、ベルト部材 1 6の内周面に接触するように設けられる。また、ベル卜駆動口一ラ 1 8 は、図示しない駆動機構によつて所定の周速度にて回動するようになつている。

また、ベルト駆動ローラ 1 8 は、ベルト部材 1 6上におけるトナー T の搬送速度に対して、 1 1 0 ~ 1 / 1 0 0程度の速度範囲内にてベルト部材 1 6を駆動することが好ましい。なお、トナー Tの搬送速度は、たとえば、赤外線センサを 2つ設け、各センサによりトナー Tの到達した時間を検知する方法、あるいは、高速度ビデオカメラを用いて計測すること力、'可肯である ( IS & Ts NIP 15 : 1999 International Conference on Digi tal Printing Technologies ，第 262 〜265 頁参照） ₀

さらに、ベル卜駆動口一ラ 1 8 は、ステンレス綱（SUS ) や鉄等の金属製のローラを用いることができる。さらに、ベルト駆動ローラ 1 8の表面は、たとえばシリコン、ウレタン、 E P D Mであるソリツドゴム、発泡ゴム、フィルム、あるいはスポンジ等の弾性部材で被覆されていることが好ましい。

さらに、上記した材料に力一ボンブラックゃイオン導電剤を添加することにより、ベルト駆動口一ラ 1 8の表面に導電性を付与してもよい。また、上記ベルト駆動ローラ 1 8 は、板状や、角柱状のものであってもよい。

駆動補助ローラ 1 9 は、ベルト駆動ローラ 1 8より小径な円筒状に形成され、ベルト駆動ローラ 1 8がより効率的にベル卜部材 1 6を駆動することができるようにするものであり、ベルト部材 1 6 を介してベルト駆動ローラ 1 8に当接するように設けられている。すなわち、駆動補助ローラ 1 9は、ベルト駆動ローラ 1 8 とで、それらの間にベル卜部材 1 6を挟持することにより、ベルト部材 1 6 とベルト駆動ローラ 1 8 との接触圧を高めている。

上記の接触圧を高めるために、ベルト部材 1 6をベルト駆動ローラ 1

8に向かって付勢する板パネ、コイル状バネ等の付勢手段（図示せず）を備えることも可能である。

また、駆動補助ローラ 1 9 は、筐体 1 2に対して回転可能に設けられている。駆動補助口一ラ 1 9の回転は、ベルト部材 1 6の回転に従動して行われるものであっても、ベルト駆動口一ラ 1 8 とギヤ（図示せず）により連結されて行われるものであっても、ベルト駆動ローラ 1 8 とプ一リー（図示せず）およびベルト（図示せず）により連結されて行われるものであっても、ベルト駆動ローラ 1 8 とは別の駆動源により行われるものであってもよい。

また、駆動補助ローラ 1 9 は、ベルト駆動ローラ 1 8の周速度と異なる周速度にて回転されている。好ましくは、駆動補助ローラ 1 9の周速度は、ベルト駆動ローラ 1 8の周速度より大きい値に設定されている。なお、駆動補助ローラ 1 9は、ベル卜駆動ローラ 1 8 と同様に、板状や、角柱状のものであってもよい。また、駆動補助ローラ 1 9は、ステンレス綱（SUS ) や鉄等の金属製の口一ラを用いることができる。

さらに、駆動補助ローラ 1 9の表面は、ゴム、フィルム、スポンジ等の弾性部材で被覆されていることが望ましい。これらの材料に力一ボンブラックゃィォン導電剤を添加することにより、駆動補助ローラ 1 9 の表面に導電性を付与してもよい。なお、駆動補助ローラ 1 9の表面は、ベルト駆動ローラ 1 8の表面よりも柔らかい部材で被覆されていることが好ましい。この理由については、後述する。

さらに、ベルト部材 1 6 とベル卜駆動ローラ 1 8 との間の摩擦係数を 1、ベルト部材 1 6 と駆動補助ローラ 1 9 との間の摩擦係数を // 2 とした場合、〃 1 と、 2 とは、 1 > / 2を満たすように設定されてい ο

上記構成により、現像装置 5は、筐体 1 2内でミキシングパドル 1 3 により攪拌されたトナー Τを、トナー供給ローラ 1 4によりベルト部材 1 6に供給できる。そして、ベルト部材 1 6上に供給されたトナー Τを、トナー搬送部材 1 5により発生される進行波電界によりベルト部材 1 6上を移動させ、感光体ドラム 2 に供給できる。

次に、トナー搬送部材 1 5において進行波電界を発生するための構成についてより詳細に説明する。

図 3に示すように、トナー搬送部材 1 5は、 3つの層が積層されてなる。すなわち、トナー搬送部材 1 5は、感光体ドラム 2 (図 2 ) に対向する側に形成される表面保護層 2 4 と、現像装置 5 (図 2 ) の内側に形成される基材層 2 5 と、表面保護層 2 4 と基材層 2 5 との間に形成される絶縁層 2 6 とを備えている。

表面保護層 2 4 と、基材層 2 5 とは、いずれも、厚さが 2 5 m程度のポリイミドを用いることができる。

また、絶縁層 2 6の内部には、複数の電極 2 7…が、互いに隣り合う電極 2 7同士の間隔 tが互いに等しくなるように埋設されている。隣り合う電極 2 7同士の間隔 tは、 8 5 ^ m〜 5 0 0 ^ m ( 5 0 d p i 〜 3 0 0 d p i ) の範囲内に設定される。また、電極 2 7…の幅 Wは、上記した電極 2 7同士の間隔 tの値に応じて、 4 0 m〜 2 5 0 mの範囲内に設定される。

また、電極 2 7…は、厚さが 1 8 m程度である銅製の電極を用いることができる。さらに、電極 2 7…は、多相交流電源 2 1 と、現像バイァス電源 2 2 とに接続されている。なお、ここで用いられている多相交流電源 2 1 は、 4相の交番電圧を発生するものである。一方、連続する 4つの電極 2 7…を 1組としてみた場合、各組における 4つの電極 2 7 …には、それぞれ多相交流電源 2 1から 4つの位相の相異なる交番電圧が印加されている。

すなわち、図 4に示すように、連続する 4つの電極 2 7 …を、電極 2 7 a ' 2 7 b ' 2 7 c * 2 7 dとして表現した場合、電極 2 7 a〜 2 7 dには、互いに 9 0 ° 位相がシフトした異なる電圧波形を有する交番電圧がそれぞれ印加されている。

なお、多相交流電源 2 1は、 3相の交番電圧を発生するものであってもよい。この場合、連続する 3つの電極 2 7に、互いに 1 2 0 ° 位相がシフトした異なる交番電圧をそれぞれ印加することにより、進行波電界を形成することも可能である。

また、多相交流電源 2 1が発生する交番電圧の電圧波形は、図 4に示すような方形波に限られず、正弦波、あるいは台形波であってもよい。また、交番電圧の電圧値は、 1 0 0 V〜 3 k Vの範囲内であることが好ましい。また、交番電圧の周波数は、 1 0 0 H z〜 5 k H zの範囲であることが好ましい。なお、これらの電圧値と、周波数とは、電極 2 7 … の形状 · トナー Tの搬送速度 · トナー Tの種類等を考慮して適正な値に設定すればよく、上記した範囲の数値に限定されるものではない。

このようにして、トナー搬送部材 1 5に埋設された複数の電極 2 ト' に多相交流電源 2 1で発生する交番電圧を印加することにより、電位分布が一定の進行方向を持った進行波状に時間的に変化する電界、すなわち進行波電界が形成されるのである。このように形成された進行波電界により、トナー搬送部材 1 5は、トナー Tをベル卜部材 1 6 (図 1 ) 表面において搬送することができる。

次に、駆動補助ローラ 1 9の表面が、ベルト駆動ローラ 1 8の表面よりも柔らかい部材で被覆されていることが好ましい理由について説明する。

駆動補助ローラ 1 9の表面が、ベル卜駆動ローラ 1 8の表面よりも硬い部材で被覆されている場合、図 5 ( b ) に示すように、同図中矢印 C で示す、ベルト部材 1 6が回転中に駆動補助ローラ 1 9 との接触を開始しはじめる部位において、ベルト部材 1 6はベルト駆動ローラ 1 8の方へ押し込まれてしまう。しかも、ベルト駆動ローラ 1 8の半径は駆動補助ローラ 1 9の半径よりも大きいので、駆動捕助ローラ 1 9がベルト部材 1 6をベル卜駆動ローラ 1 8の方へ押し込む量が大きくなり、ベルト部材 1 6が上記の部位において折れ曲がってしまう。このように折れ曲がると、ベルト部材 1 6にしわが発生し、トナー搬送に影響を与える場合がある。

しかしながら、駆動補助ローラ 1 9の表面が、ベルト駆動ローラ 1 8 の表面よりも柔らかい部材で被覆されている場合、図 5 ( a ) に示すように、ベルト部材 1 6 は、駆動補助ローラ 1 9 とベルト駆動口一ラ 1 8 とに挟持される部位において、駆動補助ローラ 1 9の方へ押し込まれる。しかしながら、ベルト駆動ローラ 1 8の半径は駆動補助ローラ 1 9の半径よりも大きいので、ベルト部材 1 6が押し込まれる量は折れ曲がるほど大きくはならない。すなわち、上記の部位においてベルト部材 1 6 が折れ曲がらないので、ベルト部材 1 6にしわが発生することを防止できる。それゆえ、駆動補助口一ラ 1 9の表面が、ベルト駆動ローラ 1 8 の表面よりも柔らかい部材で被覆することが好ましいのである。

このように、本実施の形態の現像装置 5では、進行波電界を用いてトナー Tを感光体ドラム 2に向けて搬送するトナー搬送部材 1 5 と、トナ一搬送部材 1 5の感光体ドラム 2 に対向する表面を覆うように設けられるベルト部材 1 6 と、上記ベルト部材 1 6に接触してベルト部材 1 6をトナー搬送部材 1 5の周囲において回転させるベル卜駆動ローラ 1 8 とを備えている現像装置 5において、ベルト駆動ローラ 1 8 との間にベルト部材 1 6を挟持するように設けられている駆動補助口一ラ 1 9を備えている。

すなわち、本実施の形態の現像装置 5は、トナー搬送部材 1 5 により

、進行波電界を用いてトナー Tを感光体ドラム 2 に向けて搬送する。そして、本実施の形態の現像装置 5においては、トナー Tと接触してトナ —搬送部材 1 5の表面が帯電したり、トナー搬送部材 1 5上にトナー T が固着したりすることがある。このようにトナー搬送部材 1 5が帯電等すると、トナー Tの搬送が不安定となったり、静電潜像を現像して得られる画像に濃度ムラが生じたりする場合がある。

そこで、本実施の形態の現像装置 5では、トナー搬送部材 1 5の感光体ドラム 2 に対向する表面を覆うように設けられるベルト部材 1 6 と、ベル卜部材 1 6に接触してベルト部材 1 6をトナー搬送部材 1 5の周囲において回転させるベルト駆動ローラ 1 8 とを備えている。

ベルト駆動ローラ 1 8によりベルト部材 1 6を回転させることで、ベノレト部材 1 6における、未帯電の面、あるいはトナー Tが固着していない面を感光体ドラム 2に対向させることができる。これにより、安定してトナー Tを搬送することができると共に、濃度ムラのない画像を現像することができる。

また、トナー搬送部材 1 5 とベルト部材 1 6 とが不均一に接触している場合、ベルト部材 1 6を経由してトナー搬送部材 1 5からベルト部材 1 6の表面に現れる進行波電界が不均一となり、トナー Tを安定して搬送できなくなる場合がある。しかしながら、トナー搬送部材 1 5 とベル卜部材 1 6 とを、互いに均一な状態で密着させると、トナー搬送部材 1 5 とベルト部材 1 6 との間の摩擦力により、ベルト部材 1 6の回転に負荷がかかつてしまう。

そこで、本実施の形態の現像装置 5では、特に、ベルト駆動ローラ 1 8 との間にベルト部材 1 6を挟持するように設けられている駆動補助口ーラ 1 9を備えている。

すなわち、ベルト部材 1 6は、ベルト駆動ローラ 1 8 と駆動補助口一ラ 1 9 との間に挟持されている。したがって、ベルト駆動ローラ 1 8 とベルト部材 1 6 との接触圧が増し、トナー搬送部材 1 5 とベルト部材 1 6 との間の摩擦力による回転負荷に打ち勝つようにベルト部材 1 6を回転させることができる。

また、ベルト駆動ローラ 1 8 とベルト部材 1 6 との接触圧を増すことにより、駆動力が高められているので、ベルト駆動口一ラ 1 8 は、ある程度ベルト部材 1 6の回転負荷があってもベルト部材 1 6を回転させることができる。したがって、回転負荷を落とすためにベルト部材 1 6の張力を下げることを必要としないので、ベルト部材 1 6の振動により発生する不快な騒音を防止することができる。

さらに、ベル卜駆動ローラ 1 8の駆動力を高めるためには、ベルト駆動ローラ 1 8 と駆動補助ローラ 1 9 とがベルト部材 1 6を挟持する力を高めればよく、ベル卜駆動ローラ 1 8を大型化してベルト駆動ローラ 1 8 とベル卜部材 1 6 との接触面積を増す必要はない。したがって、小さなベルト駆動ローラ 1 8でも十分な駆動力が得ることができるため、現像装置 5を小型化できると共に、現像装置 5のコストダウンを実現することができる。

また、本実施の形態の現像装置 5において、ベルト駆動ローラ 1 8 は、ベルト部材 1 6のトナー Tを搬送する面と反対側の面に接触するように設けられている。

すなわち、ベルト部材 1 6のトナー Tを搬送する面は、トナー Tが付着して汚れる場合がある。このように汚れたベルト部材 1 6の表面にベル卜駆動ローラ 1 8が接触する場合、ベル卜部材 1 6 とベルト駆動ローラ 1 8 との間の摩擦抵抗が、ベルト部材 1 6の表面がトナー Tで汚れていない場合に比べて下がっているため、ベルト駆動ローラ 1 8の駆動力が弱まる可能性がある。特に長期の使用ではベルト部材 1 6の汚れが蓄積することにより、ベルト駆動ローラ 1 8のベルト部材 1 6に対する駆動力の大幅な低下が発生し、ベルト部材 1 6の回転に悪影響を及ぼす可能性がある。

そこで、本実施の形態では、特に、ベル卜駆動ローラ 1 8は、ベルト部材 1 6のトナー Tを搬送する面と反対側の面に接触するように設けられている。

すなわち、ベル卜部材 1 6のトナー Tを搬送する面と反対側の面には卜ナ一 Tが付着しないので、ベルト部材 1 6 とベル卜駆動ローラ 1 8 との間の摩擦抵抗を、現像装置 5を使用しはじめた時のままで維持することができる。

これにより、ベル卜駆動ローラ 1 8の駆動力の低下を防ぎ、長期の使用においてもベルト部材 1 6を安定して回転させることができる。

また、本実施の形態の現像装置 5において、ベルト駆動ローラ 1 8 と、駆動補助ローラ 1 9 とは、異なる周速度でベルト部材 1 6に接触して回転している。

上記構成によれば、ベルト駆動ローラ 1 8 と駆動補助ローラ 1 9 とを異なる周速度にて回転させることにより、ベルト駆動ローラ 1 8がベルト部材 1 6を送り出す速度と、駆動補助ローラ 1 9がベルト部材 1 6を送り出す速度との間に差が生じる。

そして、この速度差を打ち消すようにベルト部材 1 6は変形しようとする。これにより、ベルト部材 1 6 とベルト駆動ローラ 1 8 との接触圧、あるいはベルト部材 1 6 と駆動補助ローラ 1 9 との接触圧のいずれか力高まる。

したがって、ベルト駆動口一ラ 1 8の駆動力、あるいは駆動補助口一ラ 1 9の駆動力が増加し、ベルト部材 1 6をトナー搬送部材 1 5に対して、より均一な状態で密着させることができる。

これにより、トナー Tをより安定して搬送することができると共に、安定した濃度で画像を現像することができる。

また、本実施の形態の現像装置 5において、駆動補助ローラ 1 9 は、ベルト駆動ローラ 1 8 よりも大きな周速度にてベルト部材 1 6 に接触して回転している。

上記構成によれば、ベル卜駆動ローラ 1 8がベルト部材 1 6におけるトナー Tを搬送する面と裏側の面を送り出す速度よりも、駆動補助ローラ 1 9がベルト部材 1 6のトナー Tを搬送する面を送り出す速度が大きくる。

すなわち、ベルト部材 1 6のトナー Tを搬送する面側の変形量が、搬送面の裏面の変形量よりも大きくなる。したがって、ベルト部材 1 6の卜ナ一 Tを搬送する面側に張力が与えられるので、ベルト部材 1 6 と卜ナ一搬送部材 1 5 とがより均一な状態で接触すると共に、ベルト部材 1 6 とベルト駆動ローラ 1 8 との接触圧も増加する。

これにより、安定してトナー Tを搬送することができると共に、ベルト駆動の静粛性を向上することができ、安定した濃度で画像を現像することができる。

また、本実施の形態の現像装置 5において、ベルト部材 1 6 とベル卜駆動ローラ 1 8 との摩擦係数は、ベル卜部材 1 6 と駆動補助ローラ 1 9 との摩擦係数よりも大きい。

すなわち、駆動補助ローラ 1 9がベルト部材 1 6のトナー Tを搬送する面側に配置されるときは、トナー Tの付着状態により、駆動補助ローラ 1 9がベルト部材 1 6に与える駆動力が変動する。そのような場合において、駆動補助ローラ 1 9 とベルト部材 1 6 との摩擦力が強い設定では、ベルト駆動力は大きく変動し、安定したベルト駆動が困難になる場合がある。

そこで、本実施の形態では、特に、ベルト部材 1 6 とベルト駆動口一ラ 1 8 との摩擦係数は、ベルト部材 1 6 と駆動補助ローラ 1 9 との摩擦係数よりも大きいように設定している。

すなわち、ベルト部材 1 6の表面におけるトナー Tの付着状態が、駆動補助ローラ 1 9によるベルト部材 1 6の駆動に与える影響が低減されている。

これにより、より安定してベル卜部材 1 6を駆動することができると共に、安定してトナー Tを搬送することができ、さらに安定した濃度で画像を現像することができる。

また、本実施の形態の現像装置 5において、ベルト駆動ローラ 1 8のベルト部材 1 6に接する部位は、弾性部材により形成されている。

上記構成によれば、ベル卜駆動ローラ 1 8 とベル卜部材 1 6 との接触性が向上し、より安定したベルト駆動力を得ることができる。

これにより、より安定してベルト部材 1 6を駆動することができると共に、安定してトナー Tを搬送することができ、さらに安定した濃度で画像を現像することができる。

また、本実施の形態の現像装置 5において、駆動補助ローラ 1 9のべルト部材 1 6に接する部位は、弾性部材により形成されていることを特徴としている。

上記構成によれば、駆動補助ローラ 1 9 とベルト部材 1 6 との接触性が向上し、より安定したベルト駆動力を得ることができる。

また、本実施の形態の現像装置 5において、ベルト駆動ローラ 1 8 と、駆動補助ローラ 1 9 とは、ベルト部材 1 6に接触して回転する円柱体である一方、ベルト駆動ローラ 1 8の半径は、駆動捕助ローラ 1 9の半径よりも大きく、駆動補助ローラ 1 9のベルト部材 1 6に接する部位の弾性部材は、ベルト駆動口—ラ 1 8のベルト部材 1 6に接する部位の弾性部材ょりも柔らかい。

すなわち、駆動補助ローラ 1 9の表面が、ベルト駆動ローラ 1 8の表面よりも硬い部材で被覆されている場合、ベルト駆動ローラ 1 8 と駆動補助ローラ 1 9 とに挟持される部位において、ベルト部材 1 6はベルト駆動ローラ 1 8の方へ押し込まれる。しかも、ベル卜駆動ローラ 1 8が円柱体であって、その半径が円柱体である駆動補助ローラ 1 9の半径よりも大きい場合、駆動補助ローラ 1 9がベルト部材 1 6をベルト駆動口ーラ 1 8の方へ押し込む量が大きくなり、ベルト部材 1 6が上記の部位において折れ曲がつてしまう。

このように折れ曲がると、ベルト部材 1 6 にしわが発生し、トナー T の搬送に影響を与える場合がある。

そこで、本実施の形態では、特に、駆動補助ローラ 1 9のベルト部材 1 6に接する部位の弾性部材を、ベルト駆動ローラ 1 8のベルト部材 1 6に接する部位の弾性部材よりも柔らかい部材としている。

すなわち、ベル卜部材 1 6 は、駆動補助ローラ 1 9 とベルト駆動口一ラ 1 8 とに挟持される部位において、駆動補助ローラ 1 9の方へ押し込まれる。しかしながら、ベルト駆動ローラ 1 8の半径は駆動補助ローラ 1 9の半径よりも大きいので、ベルト部材 1 6が押し込まれる量は折れ曲がるほど大きくはならない。

これにより、ベルト部材 1 6にしわが発生することを防止し、安定し 2 A てトナー Tを搬送することができる。

また、本実施の形態の現像装置 5において、ベルト駆動ローラ 1 8およびまたは駆動補助ローラ 1 9の表面は、導電性を有する部材により形成されている。

すなわち、ベルト部材 1 6は、トナー搬送部材 1 5 にて発生した進行波電界をその表面に伝える必要があり、ある程度の高い抵抗を有する材料で構成される。そのため、ベルト部材 1 6上を搬送されていくトナー Τ、トナー搬送部材 1 5、ベルト駆動ローラ 1 8、あるいは駆動補助口 —ラ 1 9 との接触により、ベルト部材 1 6がチャージアップすることがしばしば起こる。

このようにベルト部材 1 6がチャージアップした場合、トナー Τの搬送や画像の現像を良好に行えなくなるので、ベルト部材 1 6の除電を行う必要がある。

そこで、本実施の形態では、特に、ベルト駆動ローラ 1 8および Ζまたは駆動補助ローラ 1 9の表面を、導電性を有する部材により形成している。

すなわち、ベル卜駆動ローラ 1 8 と駆動補助ローラ 1 9 とのうち少なくとも一方の表面は導電性を有する。したがって、ベルト部材 1 6に帯電した電荷をベルト駆動ローラ 1 8あるいは駆動補助ローラ 1 9 に逃がすことにより、ベルト部材 1 6の除電を行うことができる。

これにより、ベルト部材 1 6の除電を行うことができ、より安定してトナー Τを搬送し、安定した濃度で画像を現像することができる。さらに、ベルト部材 1 6の除電を行うための特別な構成を新たに設ける必要も無いので、現像装置 5をコンパク卜にすることができると共に、安価に提供することができる。

また、本実施の形態の現像装置 5において、ベル卜駆動ローラ 1 8および Zまたは駆動補助ローラ 1 9に、ベルト部材 1 6 と逆極性の電圧を印加することが可能である。

上記構成によれば、ベル卜駆動ローラ 1 8 と駆動補助ローラ 1 9 とのうち少なくとも一方に、ベルト部材 1 6 と逆極性の電圧を付与することができる。これにより、より効率的にベルト部材 1 6の除電を行うことができる。

また、本実施の形態の現像装置 5において、ベルト駆動ローラ 1 8およびまたは駆動補助ローラ 1 9に、交番電圧を印加することが可能である。

すなわち、ベルト部材 1 6 は、トナー搬送部材 1 5 にて発生させた進行波電界をベル卜部材 1 6表面に伝達する必要があるので、比較的高い抵抗値を有する部材で形成されている。したがって、ベルト部材 1 6 とベルト駆動ローラ 1 8、あるいはベルト部材 1 6 と駆動捕助ローラ 1 9 との接触抵抗が大きくなり、一定電位の電圧を印加するだけでは、ベル卜部材 1 6表面の電荷を効果的に除電することが困難な場合がある。そこで、本実施の形態では、特に、ベル卜駆動ローラ 1 8およびノまたは駆動補助ローラ 1 9に、交番電圧を印加することが可能なように設定している。

すなわち、ベルト部材 1 6 とベルト駆動ローラ 1 8 との接触部位と、ベルト部材 1 6 と駆動補助ローラ 1 9 との接触部位とのうち、少なくとも一方に交番電圧を印加することが可能となる。この交番電圧と、ベルト部材 1 6上の進行波電界とを同期きせることにより、ベルト部材 1 6 とベルト駆動ローラ 1 8、あるいはベル卜部材 1 6 と駆動補助ローラ 1 9 との接触抵抗のうち少なくとも一方のィンピ一ダンスを低下させることができる。これにより、より効果的にベルト部材 1 6 の除電を行うことができる。

また、本実施の形態の現像装置 5 において、ベルト部材 1 6 におけるベル卜駆動ローラ 1 8 と駆動補助ローラ 1 9 との間に挟持される部分の長さは、ベル卜部材 1 6の幅より短い。

すなわち、ベルト部材 1 6の除電を効果的に行うために、ベルト駆動ローラ 1 8や駆動補助ローラ 1 9の抵抗は低いことが好ましい。しかしながら、ベル卜駆動ローラ 1 8の抵抗値と駆動捕助ローラ 1 9 の抵抗値とが共に低い場合に、ベルト駆動ローラ 1 8 と駆動補助ローラ 1 9 とが接触すると、電荷のリークが発生する場合がある。このような場合、ベルト部材 1 6 と、ベルト駆動ローラ 1 8あるいは駆動補助ローラ 1 9 との間の電界が弱まり、除電効果が低減されてしまうことがある。

そこで、本実施の形態では、特に、ベルト部材 1 6 におけるベル卜駆動ローラ 1 8 と駆動補助ローラ 1 9 との間に挟持される部分の長さを、ベルト部材 1 6の幅より短くなるように構成している。

すなわち、ベルト駆動ローラ 1 8 と駆動補助ローラ 1 9 とが接触せず、ベルト駆動ローラ 1 8 と駆動補助ローラ 1 9 との間に電荷のリークは発生しない。

これにより、ベルト駆動ローラ 1 8 あるいは駆動補助ローラ 1 9 と、ベルト部材 1 6 との間に形成される電界は弱まることがなく、より効果的にベルト部材 1 6の除電を行うことができる。

また、本実施の形態の現像装置 5 において、ベル卜部材 1 6の体積抵抗率は、 1 x 1 0 ⁸ Ω · en！〜 1 x 1 0 ^{1 β} Ω · cmの範囲である。

すなわち、ベル卜部材 1 6の体積抵抗率があまり大きすぎると、十分にベルト部材 1 6を除電することができない場合がある。一方、ベルト部材 1 6の体積抵抗率が低すぎる場合は、トナー搬送部材 1 5にて発生させた進行波電界が、ベルト部材 1 6上に十分現れず、安定してトナー Tを搬送することができない場合がある。

本発明者らの鋭意研究の結果、ベルト部材 1 6の体積抵抗率が上記範囲にあれば、ベルト部材 1 6上にて安定してトナー Tを搬送することができると共に、ベルト部材 1 6を十分に除電することができることが分カヽつた。

これにより、安定してトナー τを搬送することができ、ベルト部材 1 6を十分に除電することができる。

〔実施の形態 2〕

本発明の他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施の形態 1 と同一の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。

本実施の形態では、図 6に示すように、現像装置 5力クリーニングブレード（クリ一二ング手段） 3 0 と、隔壁 3 1 とを備えている点以外は、実施の形態 1 における現像装置 5 と同じ構成である。したがって、以下ではこの点について説明する。

クリーニングブレード 3 0は、ベルト部材 1 6の表面に付着したトナ一 Tを搔き取るものであり、ベルト部材 1 6を介してベル卜駆動ローラ 1 8に当接するように筐体 1 2に固定されている。クリーニングブレード 3 0により搔き取られたトナー Tは、筐体 1 2内に蓄積され、静電潜像の現像のためにリサイクルされる。

また、クリーニングブレード 3 0は、ステンレス鋼（SUS ) 、ニッケルで被覆された鉄、ウレタン、シリコンゴム等によって形成することができる。

隔壁 3 1 は、筐体 1 2内に蓄積されたトナー Tがベル卜部材 1 6に付着しないようにするものであり、ベル卜部材 1 6 と筐体 1 2に蓄積されたトナー Tとの間を仕切るようにベルト部材 1 6の下側（感光体ドラム 2の対向面とは反対面側）において延びている。また、隔壁 3 1 は、クリーニングブレード 3 0 と隣接して配置されている。

このように、本実施の形態の現像装置 5 は、ベルト部材 1 6上のトナ一 Tを除去するクリ一ニングブレード 3 0を備えている。

上記したように、ベルト部材 1 6の表面にはトナー Tが付着する。付着したトナー Tを放置すると、ベルト部材 1 6にトナー Tが固着する場合がある。これにより、ベルト部材 1 6が安定してトナー Tを搬送することができなくなつたり、適切な濃度の画像を現像することができなくなる場合がある。

そこで、本実施の形態では、特に、ベルト部材 1 6上のトナー Tを除去するクリーニングブレード 3 0を備えている。

すなわち、クリーニングブレード 3 0により、ベルト部材 1 6上のトナ一 Tは除去される。

これにより、より安定してトナー Tを搬送することができると共に、適切な濃度の画像を現像することができる。

また、本実施の形態の現像装置 5において、クリ一ニングブレード 3 0は、上記駆動補助ローラ 1 9に対して、ベルト部材 1 6の回転方向の上流側に設けられている。

上記したように、ベル卜部材 1 6の表面はトナー Tが付着する。トナ一 Tの付着状態によっては、駆動補助ローラ 1 9によるベルト部材 1 6 の駆動力に変動が生じる場合がある。

そこで、本実施の形態では、特に、クリーニングブレード 3 0を、駆動補助ローラ 1 9 に対して、ベルト部材 1 6の回転移動方向の上流側に設けている。したがって、駆動補助ローラ 1 9は、常にトナー Tが除去されたベルト部材 1 6の表面に接触する。

すなわち、駆動補助ローラ 1 9 とベルト部材 1 6 との接触状態は一定に保たれ、ベルト部材 1 6の表面におけるトナー Tの付着状態に影響を受けることがない。

これにより、より安定してベルト部材 1 6を回転することができると共に、より効率よくトナー Tを搬送することができ、適切な濃度の画像を現像することができる。

〔実施の形態 3〕

本発明の他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施の形態 1、 2 と同一の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。

本実施の形態では、図 7に示すように、現像装置 5が、張力調整口一ラ（張力調整手段） 4 0 と、付勢手段（図示せず）とを備えている点以外は、実施の形態 2における現像装置 5 と同じ構成である。したがって、以下ではこの点について説明する。

張力調整ローラ 4 0は、ベルト部材 1 6に張力を付与するものであり、ベルト部材 1 6の内周面に接触し、かつ駆動補助ローラ 1 9 よりもべルト部材 1 6の回転方向下流側に設けられている。

なお、張力調整ローラ 4 0は、ステンレス綱（SUS ) や鉄等の金属製のローラを用いることができる。さらに、張力調整ローラ 4 0の表面は、ゴム、フィルム、スポンジ等の弾性部材で被覆されている。また、張力調整ローラ 4 0は、板状や、角柱状のものであってもよい。

また、張力調整口一ラ 4 0を筐体 1 2に対して回動可能に設けることにより、張力調整ローラ 4 0 とベルト部材 1 6 との摩擦による、ベルト部材 1 6の回転負荷を低減することができる。なお、張力調整ローラ 4 0を筐体 1 2に対して回動可能に設けられていない場合であっても、ベルト部材 1 6 と張力調整ローラ 4 0 との間に摩擦係数の小さな部材を介在させることにより、上記の回転負荷を低減することも可能である。張力調整ローラ 4 0の回転は、ベルト部材 1 6の回転に従動して行われるものであっても、ベルト駆動ローラ 1 8 とギヤ（図示せず）により連結されて行われるものであっても、ベルト駆動ローラ 1 8 とプーリー (図示せず）およびベルト（図示せず）により連結されて行われるものであっても、ベルト駆動口一ラ 1 8 とは別の駆動源により行われるものであってもよい。

付勢手段は、張力調整口—ラ 4 0を付勢するものであり、たとえば板パネ、コイル状バネを用いることができる。なお、付勢手段は、張力調整ローラ 4 0を図 7中矢印 Dで示す方向、すなわちベルト部材 1 6の外側に向かって付勢している。付勢手段が張力調整ローラ 4 0を付勢する力を調整することにより、ベルト張力を所望の張力に調整することができる。

このように、本実施の形態の現像装置 5は、ベルト部材 1 6 に張力を付与すると共に、その張力を調整することができる張力調整口一ラ 4 0 を備えている。

すなわち、長期の使用においては、ベルト部材 1 6に架かる張力によりベルト部材 1 6 自身が伸びる場合がある。また、製造時のばらつきにより、ベルト部材 1 6の周長が現像装置毎に異なる場合がある。

このような場合、ベルト部材 1 6の駆動力が変化し、ベルト部材 1 6 とトナ搬送部材 1 5 とが均一に接触しなくなるので、トナー Tを安定して搬送できなくなつたり、ベルト部材 1 6が振動して騒音が発生する可能性がある。

そこで、本実施の形態では、特に、ベルト部材 1 6に張力を付与すると共に、その張力を調整することができる張力調整ローラ 4 0を備えている。

すなわち、ベルト部材 1 6が伸びた場合でも、張力調整ローラ 4 0によりベルト部材 1 6に与える張力を大きくすれば、ベルト部材 1 6が伸びる前と同じ張力をベルト部材 1 6に付与することができる。また、現像装置毎にベルト部材 1 6の周長が異なっている場合でも、張力調整口ーラ 4 0により、適切な張力をベルト部材 1 6に与えるように調整することができる。

これにより、安定してベルト部材 1 6を駆動すると共に、より効率よくトナー Tを搬送することができ、適切な濃度の画像を現像することができる。

また、本実施の形態の現像装置 5は、張力調整ローラ 4 0は、ベルト部材 1 6におけるトナー Tを搬送する面と裏側の面に接触している。上記構成によれば、張力調整ローラ 4 0は、ベルト部材 1 6のトナー Tを搬送する面と裏側の面に接触している。

すなわち、張力調整ローラ 4 0 とベルト部材 1 6 とが接触する部位では、トナー Τが付着しない。したがって、張力調整ローラ 4 0 は、常に一定の状態でベルト部材 1 6に接触し、一定の張力をベルト部材 1 6に与える。これにより、より安定させてベルト部材 1 6を回転させることができる。

なお、以上で説明した本発明の現像装置は、以下の現像装置として表現することもできる。

すなわち、本発明の現像装置は、像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置であつて、基材中に所定間隔を有して複数配列されている電極に対して多相電圧を印加することによつて進行波電界を形成して現像剤を上記像担持体に向けて搬送する現像剤搬送手段を少なくとも有し、現像剤搬送手段の周面を覆うベルト部材が備えられ、上記ベル卜部材が微速回転する現像装置において、上記ベルト部材を回転させるための少なくとも 1つ以上の上記ベルト部材に接触する駆動部材を有し、この駆動部材に上記ベルト部材を介して当接する駆動補助部材を備えている構成であつてもよい。

上記構成の現像装置において、上記ベルト部材の上記駆動部材が、現像剤が搬送される面とは裏側に配置されていてもよい。

さらに、上記駆動部材と上記駆動補助部材とが周速差を有する構成であってもよく、上記駆動部材の回転周速度より上記駆動補助部材の回転周速度の方が速く設定されていることが好ましい。

また、上記構成の現像装置において、上記ベルト部材と上記駆動部材の摩擦係数を 1、上記ベルト部材と上記駆動補助部材の摩擦係数を // 2 としたとき、 1 >〃 2を満たす構成であってもよい。

さらに、上記駆動捕助部材の上記ベルト部材に接する部位が弾性部材で構成されていてもよく、上記駆動捕助部材は、上記駆動部材ょりも柔らかい部材で構成されていることが好ましい。

また、上記構成の現像装置は、上記ベル卜部材上の現像剤を除去するクリ一ニング部材を備えることも可能であり、該クリ一ニング部材は、上記ベルト部材の回転方向に対して、上記駆動補助部材ょり上流側に配置されることが好ましい。

さらに、上記ベルト部材の現像剤搬送面とは裏側に接触するベルト張力調整部材を備えることも可能である。

また、少なくとも上記駆動補助部材および駆動部材の一方が、導電性を有する構成であってもよい。

さらに、少なくとも上記駆動補助部材および上記駆動部材の一方に、任意の電圧あるいは交番電圧が印加される構成であつてもよい。

上記構成の現像装置において、上記駆動補助部材および上記駆動部材のどちらか一方の長さ力く、上記ベルト部材の幅より短い構成であつてもよい。

なお、ベル卜部材の体積抵抗率が 1 X 1 0 ⁸ Ω · cn！〜 1 X 1 0 ^{1 6} Ω · cmの範囲内であることが好ましい。

また、本発明の画像形成装置は、上記したいずれかの構成の現像装置を備えている構成であってもよい。

なお、本発明の現像装置は、誘電体上に直接静電荷潜像を形成するィオンフ口一方式の画像形成装置や、複数の開口部を有する電極に任意の電圧を印加することにより空間に静電像を形成し、現像剤を記録媒体に飛翔させるトナージュッ卜方式の画像形成装置にも適用可能である。なお、たとえば特開平 6 — 3 0 8 8 1 3号公報（ 1 9 9 4年 1 1月 4 日公開）には、ベルト部材の張力を安定させるために、ベルト部材の内周面に弾性ローラを設ける発明が開示されている。以下、本発明の現像装置と、上記公報に記載された発明の現像装置との相違点について説明する。

本発明の現像装置は、駆動手段との間にベルト部材を挟持するように設けられる駆動補助手段を備えている。一方、上記公報に記載された発明の現像装置は、ベルト部材の内周面に弾性ローラを備えるものであり、本発明の駆動補助手段のような構成を備えていない。この点において、本発明の現像装置の構成と、上記公報に記載された発明の現像装置の構成とは明らかに相違している。

また、本発明の現像装置は、ベルト部材の内周面に設けられ、トナーを搬送するための進行波電界を発生する現像剤搬送手段を備えている。一方、上記公報に記載された発明の現像装置は、本発明のような進行波電界を発生する現像剤搬送手段を備えていない。この点においても、本発明と、上記公報に記載された発明とは、その構成が明らかに異なるものである。

また、本発明の現像装置におけるベルト部材は、現像剤搬送手段が帯電したり、現像剤搬送手段の表面に現像剤が固着することを防止するものである。一方、上記公報に記載された発明の現像装置におけるベルト部材は、現像剤を像担持体まで搬送するものである。すなわち、本発明の現像装置におけるベルト部材と、上記公報に記載された発明の現像装置におけるベルト部材とは、その作用が顕著に異なつている。以上のように、本発明の現像装置と、上記公報に記載された発明の現像装置とは、構成 '作用の点において異なっている。

(実施例）

本発明における現像装置について、ベルト部材の体積抵抗率に対する、トナー搬送性と、ベルト部材の除電効率との関係について検証を行つたので説明する。すなわち、本実施例においては、ベルト部材 1 6の体積抵抗率を 1 X 1 0 ⁶ Ω · cn！〜 1 X 1 0 ¹⁷Ω · cmの範囲において変化させ、トナー搬送性と、ベルト部材の除電効率との 4段階評価を行った。そして、その評価結果から、いかなる値の体積抵抗率を有するベルト部材を用いることができるか総合評価を行つた。

より詳細に説明すれば、トナー搬送部材 1 5の電極 2 7間ピッチを約 2 5 0 mとし、電極 2 7…として幅が約 1 2 0 mのものを用いた。電極 2 7…への印加電圧として、周波数 1 k H zで、電圧値 0 ± 5 0 0 Vを与えた。また、ベル卜部材 1 6は約 1 0 mm, sの速度で回転させ、ベル卜駆動ローラ 1 8を接地すると共に、駆動補助ローラ 1 9 に 5 0 0〜 1 0 0 0 H z、 0 ± 1 0 0〜 5 0 0 Vの電圧を印加して除電を行つた。

上記の条件における評価結果は、以下の表 1の通りである。下記の表 1. における、各評価基準 1. 〜 3. は以下の通りである。

評価基準 1. では、 X ：搬送量低い · 固着多い、 △ ：搬送量、固着の一方が不良、〇：搬送量、固着とも良好、 ◎ ：搬送量、固着とも非常に良好、がそれぞれ示されている。

評価基準 2. においては、 X ：除電効果少ない、 △ ：部分的に除電不良、〇：除電作用良好、 ◎ ：除電作用非常に良好、がそれぞれ示されている。

評価基準 3 . では、 X ：不良、 △ ：やや不良、〇：良好、 ◎ ：非常 ί: 良好、がそれぞれ示されている。

表 1 .

表 1 に示すように、ベルト部材 1 6の体積抵抗率が低い場合、ベル卜部材 1 6の帯電は極めて少なく、良好な除電作用が得られた。しかしながら、体積抵抗率が低いと進行波電界が弱くなるので、ベルト部材 1 6 の表面まで進行波電界が伝わず、十分なトナー搬送量が確保できなかつた。また、トナー Tを動かす力が十分でないため、ベルト部材上に固着する様子が認められた。

一方、ベルト部材 1 6の体積抵抗率が高い場合、進行波電界が強くなり、現像工程の初期段階ではトナー搬送性が良好であった。しかしながら、トナー Tとの接触や、トナー搬送部材 1 5表面との摩擦によりベルト部材 1 6が帯電しやすくなり、次第にベルト部材 1 6のトナー搬送性が悪化した。このようにベルト部材 1 6が帯電した場合、駆動補助ローラ 1 9による除電効果を高める設定（周波数および印加する交番電圧におけるピーク間電圧の増加）を行っても、効率よく除電を行うことができないことが分かった。

本発明の現像装置は、前述の課題を解決するため、一定の進行方向を持った進行波状に電位分布が変化する電界を用いて現像剤を像担持体に向けて搬送する現像剤搬送手段と、上記現像剤搬送手段の上記像担持体に対向する表面を覆うように設けられるベルト部材と、上記ベルト部材に接触して上記ベルト部材を上記現像剤搬送手段の周囲において回転させる駆動手段と、上記駆動手段との間に上記ベルト部材を挟持するように設けられている駆動補助手段とを備えていることを特徴としている。すなわち、本発明の現像装置は、現像剤搬送手段により、一定の進行方向を持った進行波状に電位分布が変化する電界（進行波電界）を用いて現像剤を像担持体に向けて搬送する。そして、本発明の現像装置においては、現像剤と接触して現像剤搬送手段の表面が帯電したり、現像剤搬送手段上に現像剤が固着したりすることがある。このように現像剤搬送手段が帯電等すると、現像剤の搬送が不安定となったり、静電潜像を現像して得られる画像に濃度ムラが生じたりする場合がある。

そこで、本発明の現像装置では、現像剤搬送手段の像担持体に対向する表面を覆うように設けられるベルト部材と、ベルト部材に接触してベル卜部材を現像剤搬送手段の周囲において回転させる駆動手段とを備えている。

駆動手段によりベルト部材を回転させることで、ベルト部材における、未帯電の面、あるいは現像剤が固着していない面を像担持体に対向させることができる。これにより、安定して現像剤を搬送することができると共に、濃度ムラのない画像を現像することができる。

また、現像剤搬送手段とベルト部材とが不均一に接触している場合、ベル卜部材を経由して現像剤搬送手段からベルト部材の表面に現れる進行波電界が不均一となり、現像剤を安定して搬送できなくなる場合がある。しかしながら、現像剤搬送手段とベルト部材とを均一な伏態で密着させると、現像剤搬送手段とベルト部材との間の摩擦力により、ベルト部材の回転に負荷がかかってしまう。

そこで、本発明の現像装置では、特に、駆動手段との間にベルト部材を挟持するように設けられる駆動補助手段を備えている。

すなわち、ベルト部材は、駆動手段と駆動捕助手段との間に挟持されている。したがって、駆動手段とベルト部材との接触圧が増し、現像剤搬送手段とベルト部材との間の摩擦力による回転負荷に打ち勝つようにベルト部材を回転させることができる。

また、駆動手段とベルト部材との接触圧を増すことにより、駆動力が高められているので、駆動手段は、ある程度ベル卜部材の回転負荷があつてもベルト部材を回転させることができる。したがって、回転負荷を落とすためにベルト部材の張力を下げることを必要としないので、ベルト部材の振動により発生する不快な騒音を防止し、静粛性を向上することができる。

さらに、上記構成において、駆動手段の駆動力を高めるためには、駆動手段と駆動補助手段とがベルト部材を挟持する力を高めればよく、駆動手段を大型化して駆動手段とベルト部材との接触面積を増す必要はない。したがって、小さな駆動手段でも十分な駆動力が得ることができるため、現像装置を小型化できると共に、現像装置のコストダウンを実現 3 θ することができる。

また、本発明の現像装置は、前述の課題を解決するため、上記構成の現像装置において、上記駆動手段は、上記ベルト部材の現像剤を搬送する面と反対側の面に接触するように設けられていることを特徴としている

すなわち、ベルト部材の現像剤を搬送する面は、現像剤が付着して汚れる場合がある。このように汚れたベルト部材の表面に駆動手段が接触する場合、ベル卜部材と駆動手段との間の摩擦抵抗が、ベルト部材の表面が現像剤で汚れていない場合に比べて下がっているため、駆動手段の駆動力が弱まる可能性がある。特に長期の使用ではベルト部材の汚れが蓄積することにより、駆動手段のベル卜部材に対する駆動力の大幅な低下が発生し、ベルト部材の回転に悪影響を及ぼす可能性がある。

そこで、本発明では、特に、駆動手段は、ベルト部材の現像剤を搬送する面と反対側の面に接触するように設けられている。

すなわち、ベルト部材の現像剤を搬送する面と反対側の面には現像剤が付着しないので、ベルト部材と駆動手段との間の摩擦抵抗を、現像装置を使用しはじめた時のままで維持することができる。

これにより、上記構成の現像装置による効果に加えて、駆動手段の駆動力の低下を防ぎ、長期の使用においてもベルト部材を安定して回転させることができる。

また、本発明の現像装置は、前述の課題を解決するため、上記構成の現像装置において、上記駆動手段と、上記駆動補助手段とは、異なる周速度で上記ベルト部材に接触して回転していることを特徴としている。上記構成によれば、駆動手段と駆動補助手段とを異なる周速度にて回転させることにより、駆動手段がベルト部材を送り出す速度と、駆動補助手段がベルト部材を送り出す速度との間に差が生じる。

そして、この速度差を打ち消すようにベルト部材は変形しようとする。これにより、ベル卜部材と駆動手段との接触圧、あるいはベルト部材と駆動補助手段との接触圧のいずれかが高まる。

したがって、駆動手段の駆動力、あるいは駆動補助手段の駆動力が増加し、ベルト部材を現像剤搬送手段に対して、より均一な状態で密着させることができる。

これにより、上記構成の現像装置による効果に加えて、より安定した現像剤搬送を実現することができると共に、安定した濃度で画像を現像することができる。

また、本発明の現像装置は、前述の課題を解決するため、上記構成の現像装置において、上記駆動補助手段は上記駆動手段よりも大きな周速度にて上記ベルト部材に接触して回転していることを特徴としている。上記構成によれば、駆動手段がベルト部材における現像剤搬送面に対して裏側の面を送り出す速度よりも、駆動補助手段がベルト部材の現像剤搬送面を送り出す速度が大きくなる。

すなわち、ベルト部材の現像剤搬送面側の変形量が、搬送面の裏面の変形量よりも大きくなる。したがって、ベルト部材の現像剤搬送面側に張力が与えられるので、ベルト部材と現像剤搬送手段とがより均一な状態で接触すると共に、ベルト部材と駆動手段との接触圧も増加する。これにより、上記構成の現像装置による効果に加えて、安定して現像剤を搬送することができると共に、ベルト駆動の静粛性を向上することができ、安定した濃度で画像を現像することができる。また、本発明の現像装置は、前述の課題を解決するため、上記構成の現像装置において、上記ベルト部材と上記駆動手段との摩擦係数は、上記ベルト部材と上記駆動補助手段との摩擦係数よりも大きいことを特徴としている。

すなわち、駆動捕助手段がベルト部材の現像剤搬送面側に配置されるときは、現像剤の付着状態により、駆動補助手段がベルト部材に与える駆動力が変動する。そのような場合において、駆動補助手段とベルト部材との摩擦力が強い設定では、ベルト駆動力は大きく変動し、安定したベル卜駆動が困難になる場合がある。

そこで、本発明では、特に、ベルト部材と駆動手段との摩擦係数は、ベルト部材と駆動補助手段との摩擦係数よりも大きいように設定している。

すなわち、ベルト部材表面の現像剤付着状態が、駆動補助手段によるベルト部材の駆動に与える影響が低減されている。

これにより、上記構成の現像装置による効果に加えて、より安定してベルト部材を駆動することができると共に、安定して現像剤を搬送することができ、さらに安定した濃度で画像を現像することができる。

また、本発明の現像装置は、前述の課題を解決するため、上記構成の現像装置において、上記駆動手段の上記ベルト部材に接する部位は、弾性部材により形成されていることを特徴としている。

上記構成によれば、駆動手段とベルト部材との接触性が向上し、より安定したベルト駆動力を得ることができる。

また、本発明の現像装置は、前述の課題を解決するため、上記構成の現像装置において、上記駆動補助手段の上記ベルト部材に接する部位は、弾性部材により形成されていることを特徴としている。

上記構成によれば、駆動補助手段とベルト部材との接触性が向上し、より安定したベルト駆動力を得ることができる。

また、本発明の現像装置は、前述の課題を解決するため、上記構成の現像装置において、上記駆動手段と、上記駆動補助手段とは、上記ベルト部材に接触して回転する円柱体である一方、上記駆動手段の半径は、上記駆動補助手段の半径よりも大きく、上記駆動補助手段の上記ベルト部材に接する部位の弾性部材は、上記駆動手段の上記ベルト部材に接する部位の弾性部材ょりも柔らかいことを特徴としている。

すなわち、駆動補助手段の表面が、駆動手段の表面よりも硬い部材で被覆されている場合、駆動手段と駆動補助手段とに挟持される部位において、ベルト部材は駆動手段の方へ押し込まれる。しかも、駆動手段が円柱体であって、その半径が円柱体である駆動補助手段の半径よりも大きい場合、駆動補助手段がベルト部材を駆動手段の方へ押し込む量が大きくなり、ベル卜部材が上記の部位において折れ曲がってしまう。

このように折れ曲がると、ベルト部材にしわが発生し、現像剤搬送に影響を与える場合がある。

そこで、本発明では、特に、駆動補助手段のベルト部材に接する部位の弾性部材を、駆動手段のベルト部材に接する部位の弾性部材ょりも柔らかい部材としている。

すなわち、ベルト部材は、駆動補助手段と駆動手段とに挟持される部位において、駆動補助手段の方へ押し込まれる。しかしながら、駆動手段の半径は駆動補助手段の半径よりも大きいので、ベルト部材が押し込まれる量は折れ曲がるほど大きくはならない。

これにより、上記構成の現像装置による前述の効果に加えて、ベルト部材にしわが発生することを防止し、安定して現像剤を搬送することができる。

また、本発明の現像装置は、前述の課題を解決するため、上記構成の現像装置において、上記駆動手段およびノまたは上記駆動補助手段の表面は、導電性を有する部材により形成されていることを特徴としている。すなわち、ベルト部材は、現像剤搬送手段にて発生した進行波電界をその表面に伝える必要があり、ある程度の高い抵抗を有する材料で構成される。そのため、ベルト部材上を搬送されていく現像剤、現像剤搬送手段、駆動手段、あるいは駆動補助手段との接触により、ベルト部材がチャージアップすることがしばしば起こる。

このようにベルト部材がチヤ一ジアップした場合、現像剤の搬送や画像の現像を良好に行えなくなるので、ベルト部材の除電を行う必要があそこで、本発明では、特に、駆動手段およびまたは駆動補助手段の表面を、導電性を有する部材により形成している。

すなわち、駆動手段と駆動補助手段とのうち少なくとも一方の表面は導電性を有する。したがって、ベルト部材に帯電した電荷を駆動手段あるいは駆動補助手段に逃がすことにより、ベルト部材の除電を行うことができる。

これにより、上記構成の現像装置による効果に加えて、ベルト部材の除電を行うことができ、より安定して現像剤を搬送し、安定した濃度で画像を現像することができる。さらに、ベルト部材の除電を行うための特別な構成を新たに設ける必要も無いので、現像装置をコンパクトにすることができると共に、安価に提供することができる。

また、本発明の現像装置は、前述の課題を解決するため、上記構成の現像装置において、上記駆動手段およびノまたは上記駆動補助手段に、上記ベルト部材と逆極性の電圧を印加することが可能であることを特徴としている。

上記構成によれば、駆動手段と駆動補助手段とのうち少なくとも一方に、ベルト部材と逆極性の電圧を付与することができる。

これにより、上記構成の現像装置による効果に加えて、より効率的にベルト部材の除電を行うことができる。

また、本発明の現像装置は、前述の課題を解決するため、上記構成の現像装置において、上記駆動手段およびノまたは上記駆動補助手段に、交番電圧を印加することが可能であることを特徴としている。

すなわち、ベルト部材は、現像剤搬送手段にて発生させた進行波電界をベルト部材表面に伝達する必要があるので、比較的高い抵抗値を有する部材で形成されている。したがって、ベルト部材と駆動手段、あるいはベルト部材と駆動補助手段との接触抵抗が大きくなり、一定電位の電圧を印加するだけでは、ベルト部材表面の電荷を効果的に除電することが困難な場合がある。そこで、本発明では、特に、駆動手段および/または駆動補助手段に、交番電圧を印加することが可能なように設定している。

すなわち、ベルト部材と駆動手段との接触部位と、ベルト部材と駆動捕助手段との接触部位とのうち、少なくとも一方に交番電圧を印加することが可能となる。この交番電圧と、ベルト部材上の進行波電界とを同期させることにより、ベルト部材と駆動手段、あるいはベルト部材と駆動補助手段との接触抵抗のうち少なくとも一方のィンピーダンスを低下させることができる。

これにより、上記構成の現像装置による効果に加えて、より効果的にベルト部材の除電を行うことができる。

また、本発明の現像装置は、前述の課題を解決するため、上記構成の現像装置において、上記ベルト部材における上記駆動手段と上記駆動補助手段との間に挟持される部分の長さは、上記ベルト部材の幅より短いことを特徴としている。

すなわち、ベルト部材の除電を効果的に行うために、駆動手段や駆動補助手段の抵抗は低いことが好ましい。しかしながら、駆動手段の抵抗値と駆動補助手段の抵抗値とが共に低い場合に、駆動手段と駆動補助手段とが接触すると、電荷のリークが発生する場合がある。このような場合、ベル卜部材と、駆動手段あるいは駆動補助手段との間の電界が弱まり、除電効果が低減されてしまうことがある。

そこで、本発明では、特に、ベル卜部材における駆動手段と駆動補助手段との間に挟持される部分の長さを、ベルト部材の幅より短くなるように構成している。

すなわち、駆動手段と駆動捕助手段とが接触せず、駆動手段と駆動補助手段との間に電荷のリークは発生しない。

これにより、上記構成の現像装置による効果に加えて、駆動手段あるいは駆動補助手段と、ベルト部材との間に形成される電界は弱まることがなく、より効果的にベルト部材の除電を行うことができる。

また、本発明の現像装置は、前述の課題を解決するため、上記構成の現像装置において、ベルト部材の体積抵抗率は、 1 X 1 0 ⁸ 〜 1 X 1 0 ^{1 6} Ω · cmの範囲であることを特徴としている。

すなわち、ベルト部材の体積抵抗率があまり大きすぎると、十分にベルト部材を除電することができない場合がある。一方、ベルト部材の体積抵抗率が低すぎる場合は、現像剤搬送手段にて発生させた進行波電界が、ベルト部材上に十分現れず、安定して現像剤を搬送することができない場合がある。

本発明者らの鋭意研究の結果、ベルト部材の体積抵抗率が上記範囲にあれば、ベルト部材上にて安定して現像剤を搬送することができると共に、ベルト部材を十分に除電することができることが分かった。

これにより、上記構成の現像装置による効果に加えて、安定して現像剤を搬送することができ、ベルト部材を十分に除電することができる。

また、本発明の現像装置は、上記課題を解決するため、上記構成の現像装置において、上記ベルト部材上の現像剤を除去するクリ一二ング手段を備えていることを特徴としている。

上記したように、ベルト部材の表面には現像剤が付着する。付着した現像剤を放置すると、ベルト部材に現像剤が固着する場合がある。これにより、ベルト部材が安定して現像剤を搬送することができなくなつたり、適切な濃度の画像を現像することができなくなる場合がある。そこで、本発明では、特に、ベルト部材上の現像剤を除去するクリーニング手段を備えている。すなわち、クリ一二ング手段により、ベルト部材上の現像剤は除去される。

これにより、上記構成の現像装置による効果に加えて、より安定して現像剤を搬送することができると共に、適切な濃度の画像を現像することができる。

また、本発明の現像装置は、前述の課題を解決するため、上記構成の現像装置において、上記クリーニング手段は、上記駆動補助手段に対して、上記ベルト部材の回転方向の上流側に設けられていることを特徴としている。

上記したように、ベルト部材の表面は現像剤が付着する。現像剤の付着状態によつては、駆動補助手段によるベルト部材の駆動力に変動が生じる場合がある。

そこで、本発明では、特に、クリ一二ング手段を、駆動補助手段に対して、ベルト部材の回転方向の上流側に設けている。したがって、駆動補助手段は、常に現像剤が除去されたベルト部材の表面に接触する。すなわち、駆動補助手段とベルト部材との接触状態は一定に保たれ、ベルト部材表面の現像剤付着状態に影響を受けることがない。

これにより、上記構成の現像装置による効果に加えて、より安定してベルト部材を回転することができると共に、より効率よく現像剤を搬送することができ、適切な濃度の画像を現像することができる。

また、本発明の現像装置は、前述の課題を解決するため、上記構成の現像装置において、上記ベルト部材に張力を付与すると共に、その張力を調整することができる張力調整手段を備えていることを特徴としている o

すなわち、長期の使用においては、ベルト部材に架かる張力によりべル卜部材自身が伸びる場合がある。また、製造時のばらつきにより、ベルト部材の周長が現像装置毎に異なる場合がある。

このような場合、ベルト部材の駆動力が変化し、ベルト部材と現像剤搬送手段とが均一に接触しなくなるので、現像剤を安定して搬送できなくなつたり、ベルト部材が振動して騒音が発生する可能性がある。

そこで、本発明では、特に、ベルト部材に張力を付与すると共に、その張力を調整することができる張力調整手段を備えている。

すなわち、ベルト部材が伸びた場合でも、張力調整手段によりベルト部材に与える張力を大きくすれば、ベルト部材が伸びる前と同じ張力をベルト部材に付与することができる。また、現像装置毎にベルト部材の周長が異なっている場合でも、張力調整手段により、適切な張力をベルト部材に与えるように調整することができる。

これにより、上記構成の現像装置による効果に加えて、安定してベルト部材を駆動すると共に、より効率よく現像剤を搬送することができ、適切な濃度の画像を現像することができる。

また、本発明の現像装置は、前述の課題を解決するため、上記構成の現像装置において、上記張力調整手段は、ベルト部材の現像剤搬送面に対して裏側の面に接触していることを特徴としている。

上記構成によれば、張力調整手段は、ベルト部材の現像剤搬送面に対して裏側の面に接触している。

すなわち、張力調整手段とベルト部材とが接触する部位では、現像剤が付着しない。したがって、張力調整手段は、常に一定の状態でベルト部材に接触し、一定の張力をベル卜部材に与える。

これにより、上記構成の現像装置による効果に加えて、より安定させてベルト部材を回転させることができる。

また、本発明の画像形成装置は、前述の課題を解決するため、上記構成のうちいずれかの現像装置を備えていることを特徴としている。

上記の構成によれば、静粛性が高く、かつ小型化およびコストダウンが可能な現像装置を備える画像形成装置を提供することができる。

なお、発明を実施するための最良の形態の項においてなした具体的な実施態様または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と次に記載する特許請求の範囲内で、いろいろと変更して実施することができるものである。産業上の利用の可能性

上記の構成によれば、濃度ムラによる画像品位の劣化を抑えることができると共に、ベルト部材の振動により発生する不快な騒音を防止し、静粛性を向上することができ、小型化ゃコストダウンが可能な現像装置およびそれを備える画像形成装置を提供することができる。

Claims

請求の範囲

1 . 一定の進行方向を持った進行波状に電位分布が変化する電界を用いて現像剤を像担持体に向けて搬送する現像剤搬送手段と、

上記現像剤搬送手段の上記像担持体に対向する表面を覆うように設けられるベルト部材と、

上記ベルト部材に接触して上記ベルト部材を上記現像剤搬送手段の周囲において回転させる駆動手段と、

上記駆動手段との間に上記ベルト部材を挟持するように設けられている駆動補助手段とを備えている現像装置。

2 . 上記駆動手段は、上記ベル卜部材の現像剤を搬送する面と反対側の面に接触するように設けられている請求項 1に記載の現像装置。

3 . 上記駆動手段と、上記駆動補助手段とは、異なる周速度で上記べル卜部材に接触して回転するようになつている請求項 1記載の現像装置

4 . 上記駆動補助手段は、上記駆動手段よりも大きな周速度にて上記ベルト部材に接触して回転するようになっている請求項 2記載の現像装置

5 . 上記ベルト部材と上記駆動手段との摩擦係数は、上記ベル卜部材と上記駆動捕助手段との摩擦係数よりも大きい請求項 2記載の現像装置

6 . 上記駆動手段の上記ベルト部材に接する部位は、弾性部材により形成されている請求項 1記載の現像装置。

7 . 上記駆動補助手段の上記ベルト部材に接する部位は、弾性部材により形成されている請求項 1記載の現像装置。

8. 上記駆動手段と、上記駆動補助手段とは、上記ベルト部材に接触して回転する円柱体である一方、

上記駆動手段の半径は、上記駆動補助手段の半径よりも大きく、上記駆動補助手段の上記ベルト部材に接する部位の弾性部材は、上記駆動手段の上記ベル卜部材に接する部位の弾性部材ょりも柔らかい請求項 7記載の現像装置。

9. 上記駆動手段および上記駆動補助手段の少なくとも一方の表面は、導電性を有する部材により形成されている請求項 1記載の現像装置。

1 0. 上記駆動手段および上記駆動補助手段の少なくとも一方に、上記ベルト部材と逆極性の電圧を印加できるようになつている請求項 9に記載の現像装置。

1 1. 上記駆動手段および上記駆動補助手段の少なくとも一方に、交番電圧を印加できるようになつている請求項 1 0記載の現像装置。

1 2. 上記ベルト部材における上記駆動手段と上記駆動補助手段との間に挟持される部分の長さは、上記ベルト部材の幅より短い請求項 1 0記載の現像装置。

1 3. ベルト部材の体積抵抗率は、 ΐ Χ ΐ 0 ⁸ 〜 1 Χ ΐ 0 ^{1 β}Ω · cmの範囲内である請求項 1記載の現像装置。

1 4. さらに、上記ベルト部材上の現像剤を除去するクリ一二ング手段を備えている請求項 1記載の現像装置。

1 5. 上記クリーニング手段は、上記駆動補助手段に対して、上記ベルト部材の回転方向の上流側に設けられている請求項 1 4記載の現像装置

1 6. さらに、上記ベルト部材に張力を付与すると共に、その張力を調整することができる張力調整手段を備えている請求項 1記載の現像装置

1 7. 上記張力調整手段は、ベルト部材の現像剤搬送面に対して裏側の面に接触している請求項 1 6に記載の現像装置。

1 8. 請求項 1記載の現像装置を備えている画像形成装置。