WO2002060850A1 - Procede de synthese d'acide gras insature $g(a)-cetol - Google Patents

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Description

明 細 書
α -ケトール不飽和脂肪酸の合成方法
[技術分野]
本発明は、 ο; -ケトール不飽和脂肪酸の合成方法、 特にケトンの 3位に 2重結合を 有する a -ケトール不飽和脂肪酸の合成における収率の改善に関する。
[背景技術]
ケトール脂肪酸類には種々の作用が知られ、近年ではある種のケトール脂肪酸類に 花芽形成誘導作用があることが報告されている (特開平 9一 2 9 5 9 0 8号公報、 特 開平 1 1一 2 9 4 1 0号公報) 。
ケトール脂肪酸類の効率的な製造方法については、 各種模索されている。
しかしながら、 下記の Q:-ケトール不飽和脂肪酸 (1 ) のように、 ケトン基の ;3位 に 2重結合を有するものの場合には、有機合成的手法で効率的に合成することが困難 であるという問題があった。
Figure imgf000003_0001
(1) α -ケトールの合成方法としては、例えば、 下記反応式 I〜: [IIに示す方法が一般的 に考えられる。 反応式
GOCI
R-CH=CH + OHC— A— COOR3
Figure imgf000004_0001
(12) 反応式 Iは、 酸クロリ ド (1 0) と、 アルデヒド (1 1 ) をヨウ化サマリゥム存在 下縮合させることにより、 α-ケトール (1 2) を得ようとするものである (Tetrahe dron Letters, Vol. 33, No. 19, 2621-2624(1992) , Tetrahedron Letters, Vol. 35, No. 11, 1723-1726(1994)) 。 しかしながら、 反応式 Iでは、 生成物は複雑な混 合物となり、 精製によっても 2重結合の転移体 (1 3 ) が低収率で得られるに過ぎず、 目的とするひ-ケトール (1 2) を単離することはできなかった。 反応
Figure imgf000004_0002
また、 反応式 IIはジチアン体 (1 4) を n-プチルリチウム等のアルキルリチウムで リチォ化し、 これをアルデヒ ド(1 1) と縮合させて化合物 (1 5) とし、化合物 (1 5) のジチォ部分をカルボエル基に変換することにより、 ひ-ケトール体 (12) を 得ようとするものである (J. Org. Chem. , Vol.33, No.1, 298-300(1968), J. C. S. C hem. Comm., 100-101(1979)) 。 しかしながら、 この場合にも生成物は複雑な混合物 となり、 目的物を単離することができなかった。 反応
Figure imgf000005_0001
反応式 II Iは、 ジチアン体よりもァニオンが安定に存在すると思われるメチルチオ メチル p-トリルスルホン体 (16) を用いて反応式 IIと同様にアルデヒド (11) と 反応させ、 得られる化合物 (17) のチオメチルスルホン部分をカルボュル基に変換 して α-ケトール (12) を得ようとするものである (Tetrahedron Letters, Vol. 2 7, No. 31, 3665-3668(1986), Tetrahedron Letters, Vol. 24, No. 51, 5761-5762 (1983)) 。 この方法では、 化合物 (17) を単離することはできたものの、 その収率 は 20 %以下と非常に低く、 しかも次のケトン体への変換反応で生成物が複雑な混合 物となってしまい、 精製が非常に困難であった。
このように、 ケトンの β位に 2重結合が存在する場合には、 おそらく 2重結合の転 移が起こりやすいためと推察されるが、 α-ケトール不飽和脂肪酸の骨格形成反応の 収率が非常に低く、 これがネックとなって目的とする a -ケトール不飽和脂肪酸を収 率よく得ることが非常に困難であった。 [発明の開示]
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、 その目的は、 ケトンの 位に 2重結合を有する a -ケトール不飽和脂肪酸の効率的な合成方法を提供すること である。
本発明者らが前記目的を達成するために鋭意検討を行つた結果、 1置換ァセチレン と、 エポキシ体との反応により、 α -ケトール不飽和脂肪酸の炭素骨格を容易且つ効 率的に形成できることを見出し、 本発明を完成するに至った。
すなわち、 本発明にかかる α -ケトール不飽和脂肪酸の合成方法は、 下記反応式 1 のように、 1置換アセチレン (2 ) と、 エポキシ体 (3 ) とを反応させて化合物 (4 ) を合成し、 化合物 (4 ) から α -ケトール不飽和脂肪酸 (1 ) を合成することを特徴 とする。 反応式 1
Figure imgf000006_0001
(3) (4)
Figure imgf000006_0002
(1)
( R 1は C i— i 8ァルキル基、 あるいは任意の位置に 2重結合もしくは 3重結合を 1〜 5個有する C 2— i 8脂肪族炭化水素基、
R 2は水酸基の保護基、
R 3は力ルポキシル基の保護基、
Rは R 1と同じであるカ あるいは、 R 1が 3重結合を含む場合には、 その 3重結合 が 2重結合に変換された脂肪族炭化水素基である。
Aは C i— のアルキレン基である。 ) 本発明の方法において、下記反応式 2のように、化合物(4)を還元して化合物( 5 ) とし、 化合物 (5) の水酸基を酸化して化合物 (6) とし、 化合物 (6) の R2及び R 3を脱保護して -ケトール不飽和脂肪酸 (1) とすることが好適である。 反応式 2
Figure imgf000007_0001
(R\ R2、 R3、 R、 Aは反応式 1の定義と同じである。 )
また、 本発明の方法において、 下記反応式 3のように、 化合物 (4) を還元して化 合物 (5) とし、 化合物 (5) の R 3を脱保護して化合物 (7) とし、 化合物 (7) の水酸基を酸化して化合物 (8) とし、 化合物 (8) の R 2を脱保護して α-ケトール 不飽和脂肪酸 (1) とすることが好適である。 反応式 3
Figure imgf000008_0001
(R\ R2、 R3、 R、 Aは反応式 1の定義と同じである。 )
また、 本発明において、 R1が R4- C≡C- CH2-で示される基 (R4は 了のァ ルキル基) であることが好適である。
また、 R 4がェチル基であることが好適である。
また、 Aが-(CH2) n-で示されるアルキレン基 (nは 1〜10の整数) であるこ とが好適である。
また、 nが 7であることが好適である。
また、 R 2がエーテル系保護基であることが好適である。
また、 ひ-ケトール不飽和脂肪酸 (1) の 2重結合がシスであることが好適である。 本発明にかかる、 α-ケトール不飽和脂肪酸(1) の合成中間体は、下記一般式(4) で示されることを特徴とする。
Figure imgf000009_0001
(4)
( R 1は C i 8アルキル基、 あるいは任意の位置に 2重結合もしくは 3重結合を 1〜 5個有する C 2^ 8脂肪族炭化水素基、
R 2は水酸基の保護基、
R 3はカルボキシル基の保護基、
Aはじ 18のアルキレン基である。 )
本発明にかかる光学活性 a -ケトール不飽和脂肪酸の合成方法は、 前記何れかに記 載の方法において、 エポキシ体 (3) の- C (OR2)-の不斉炭素が R又は S配置の何 れかであり、 -ケトール不飽和脂肪酸 ( 1 ) のひ-ケトール構造中の不斉炭素が R又 は S配置の何れかであることが好適である。
また、 下記反応式 1 Aのように、 1置換アセチレン (2) と、 ァリル位不斉炭素が R配置の化合物 (21A) から得られた(R) -エポキシ体 (3A) とを反応させて化合 物 (4A) 'を合成し、 化合物 (4A) から(R)-ひ-ケトール不飽和脂肪酸 (1A) を 合成することが好適である。
反応式 1 A
Figure imgf000010_0001
(R\ R2、 R3、 R、 Aは反応式 1の定義と同じである。 )
また、 下記反応式 1 Bのように、 1置換アセチレン (2) と'、 ァリル位不斉炭素が S配置の化合物 (21 B) から得られた (S) -エポキシ体 (3B) とを反応させて化合 物 (4B) を合成し、 化合物 (4B) から(S) -ひ-ケトール不飽和脂肪酸 (1 B) を 合成することが好適である。
反応式 1 B
COORJ
OH
(21B)
Figure imgf000011_0001
(3B) (4B)
Figure imgf000011_0002
(1B)
(R\ R2、 R3、 R、 Aは反応式 1の定義と同じである。 )
また、 本発明にかかる前記 α-ケトール不飽和脂肪酸 (1A) 又は (1 B) の光学 活性な合成中間体は、 下記一般式 (4Α) 又は (4Β) で示されることを特徴とする。
Figure imgf000011_0003
(4A) (4B)
(R118アルキル基、 あるいは任意の位置に 2重結合もしくは 3重結合を 5個有する C 2— i 8脂肪族炭化水素基、
R 2は水酸基の保護基、
R 3はカルボキシル基の保護基、
Aは のアルキレン基である。 ) [発明を実施するための最良の形態]
反応式 1において、 1置換アセチレン (2) の R1は炭素数 1〜18のアルキル基、 あるいは、任意の位置に 1〜 5個の 2重結合もしくは 3重結合を有する炭素数 2〜 1 8の脂肪族炭化水素基である。
アルキル基としては、 直鎖状、 分岐状の何れでもよく、 メチル、 ェチル、 プロピル、 ブチル、 ペンチノレ、 イソプロピノレ、 tert -ブチノレ、 へキシノレ、 ォクチル、 デシノレ、 テ トラデシル、 ォクタデシル、 1-メチルプロピル、 1_ェチルプロピル、 3-メチノレブチル、 2-ェチルへキシル等のアルキル基が挙げられる力 好ましくは炭素数 1〜 10のアル キル基である。
2重結合もしくは 3重結合を有する脂肪族炭化水素基としては、 直鎖状、 分岐状の 何れでもよく、 多重結合の位置は特に限定されないが、 好ましくは 1個の 3重結合を 有する炭素数 1〜 10の脂肪族炭化水素基であり、特に好ましくは R 4- C≡ C- C H2 -で示される基である。 R4は、 炭素数 1〜7のアルキル基であり、 好ましくはェチノレ 基である。
また、 エポキシ体 (3) において、 水酸基の保護基 R2、 カルボキシル基の保護基 R3は、本発明の合成方法において問題を生じない限り特に制限されない。 R2として は、 例えば、 メ トキシメチル (MOM) 、 2 -メ トキシエトキシメチル (MEM) 、 テ トラヒ ドロビラ-ノレ (THP) 、 1_エトキシェチル、 tert -ブチノレ、 ベンジノレ、 トリ メチルシリル (TMS) 、 tert -プチルジメチルシリノレ (TBDMS) 等のエーテル 系保護基;ホルミル、 ァセチル、 ベンゾィル等のエステル系保護基;ベンジルォキシ カルボエル等の力ルバメート系保護基; p-トルエンスルホエル等のスルホニル系保護 基などが挙げられる。 これらのうち、 好ましくはエーテル系保護基であり、 特に好ま しくは MOM、 MEM、 TBDMSである。
R3としては、 例えば、 メチノレ、 ェチル、 tert-ブチノレ、 ベンジル、 メ トキシメチノレ (MOM) 、 2-メ トキシエトキシメチル(MEM) 、 テトラヒドロビラ二ノレ (THP) 等を用いることができる。
Aは、 炭素数 1〜18の直鎖又は分岐のアルキレン基を表すが、 好ましくは炭素数 1〜10の直鎖状アルキレン基であり、 特に好ましくは-(CH2)7-である。 本発明の合成方法では、 1置換アセチレン (2) とエポキシ体 (3) とから中間体 である化合物 (4) を合成し、 化合物 (4) から目的とする α -ケトール不飽和脂肪 酸 (1) を得る。 a-ケトール不飽和脂肪酸 (1) の Rは、 出発原料である 1置換ァ セチレン (2) の R1に由来し、 R1と同一である力、、 あるいは、 R1が 3重結合を含 む場合には、 その 3重結合が 2重結合に変換された脂肪族炭化水素基である。
なお、 本発明において、 R R2、 R3、 R4、 R、 A、 nは特に指定のない限り 上記の定義の通りである。
α—ケトール不飽和脂肪酸 (1) 中の各 2重結合の立体配置はシス、 トランスの何 れも可能であるが、 花芽形成誘導等の効果の点からはシス体が好ましい。 また、 本発 明の a-ケトール不飽和脂肪酸 (1) には、 少なくとも一つの不斉炭素が存在する。 本発明はこれら不斉炭素に起因する各光学異性体ならびにその混合物を包含する。本 発明の各合成段階において、 公知の方法により光学分割を行うことができる。
反応式 1において、 1置換アセチレン (2) とエポキシ体 (3) との反応は、 n -ブ チルリチウムやフエ二ルリチウムなどの有機リチウム化合物により 1置換ァセチレ ン (2) を 1 リチォ化し、 次いでエポキシ体 (3) と反応させることにより行うこと ができる。 また、 必要に応じて、 三フッ化ホウ素エーテラート等のルイス酸や、 ェチ レンジァミン、 テトラメチルエチレンジァミン等の塩基を添加しても良い。 溶媒は、 テトラヒ ドロフラン (THF) 、 ジェチルエーテル、 ジメチルスルホキシド (DMS O) 等が用いられる。 反応温度は、 一 50°C以下の低温で行うことが好ましい。
反応式 1において、 化合物 (4) を -ケトール不飽和脂肪酸 (1) とする反応は、 3重結合の 2重結合への還元、水酸基の酸化、 R2及び R3の脱保護を適当な順序で行 う。 例えば、 前記反応式 2のように、 化合物 (4) の 3重結合を 2重結合へ還元した 後、 水酸基を酸化、 次いで脱保護を行う。 R2、 R 3の脱保護の順序は制限されず、 R 2、 R3の種類によっては、 R2、 R3を同時に脱保護することも可能である。 また、 前記反応式 3のように、 3重結合の 2重結合への還元後、 力ルポキシル保護基 R 3の 脱保護を行い、 次いで水酸基の酸化、 R2の脱保護反応を行うこともできるが、 好ま しくは反応式 2である。
化合物 (4) の還元は、 2重結合のシス、 トランスに応じて選択的な還元法を選択 すべきである。 例えば、 3重結合をシス一 2重結合へ選択的に還元する方法としては、 酢酸二ッケルー N a B H 4を触媒とした接触還元や、 P d— Ca C〇3あるいは P d— B a S〇4を酢酸鉛あるいはキノリンの共存下で触媒として用いる接触還元などによ り行うことができる。 溶媒としては、 通常メタノール、 エタノール等のアルコール、 酢酸ェチル、 酢酸、 ジェチルエーテル、 ベンゼン、 へキサン、 ジォキサン等が用いら れる。 反応温度は、 通常室温〜還流温度である。 また、 ジポランを用いたハイドロポ レーシヨン反応を行い、 対応するビュルボラン誘導体とした後、 酢酸などを用いて加 水素分解することによつても、 目的を達することができる。 また、 亜鉛一銅合金とと もに、 メタノール中で加熱して還元する方法も可能である。
また、 トランス一 2重結合に還元する方法としては、 液体アンモ ア、 メチルアミ ン、 ェチノレアミン、 エチレンジァミン等のアミン溶液中でナトリウム、 リチウム、 力 リウム等のアルカリ金属を用いる方法などが挙げられる。 溶媒として、 上記ァミンの 他にアルコール、 ジェチルエーテル、 THF、 ジメ トキシェタン (DME) 等を用い ることができる。
化合物 (5) から化合物 (6) 、 又は化合物 (7) から化合物 (8) への変換に見 られるひ-ケトールのカルボニル基形成反応は、水酸基の酸化により行うことができ、 例えば、 クロム酸酸化、 DM SO酸化、 ジメチルスルフィ ド (DM.S) ZN-クロロス クシンイミ ド (NCS) による酸化、 0-ョードキシ安息香酸による酸ィ匕などにより行 'うことができる。 ―
クロム酸酸化では、 酸化クロム(VI)、 ニクロム酸カリウムやニクロム酸ナトリウム 等のニクロム酸塩、 クロ口クロム酸ピリジニゥム (PCC) 、 ニクロム酸ピリジユウ ム (PDC) 、 フルォロクロム酸ピリジユウム (PFC) 等のクロム化合物を用いる。 酸化クロム(VI)、 ニクロム酸塩を用いる場合には、 例えば硫酸酸性条件下、 アセトン、 酢酸、 THF、 ジォキサン、 ジェチノレエーテノレ、 ベンゼン、 クロ口ベンゼン、 四塩ィ匕 炭素等の溶媒中にて反応を行うことができる。 また、 酸ィ匕ク口ム(VI)—ピリジン錯体 を用い、 ピリジンや、 ジクロロメタン中で反応を行う方法もある。 PCC、 PDC、 PFC等を用いる場合には、 ジクロロメタン等の溶媒中で反応を行う。 反応温度は何 れの場合も、 通常 0〜60°Cである。
DMSO酸化では、 通常適当な親電子試薬の共存下で反応を行う。 用いる親電子試 薬の種類により、 DMSO—ジシクロへキシルカルポジイミド (DCC) 法、 DMS O—無水酢酸法、 DM S O—五酸化リン法、 DM S O—三酸化硫黄—ピリジン法など に大別される。 DMSO— DCC法の場合には、 例えば、 さらに水素供与体としての ピリジン一トリフルォロ酢酸などを用レ、、必要に応じてベンゼンなどの溶媒中にて行 うことができる。 また、 DM S〇一無水酢酸法は通常無溶媒で、 DM S O—五酸化リ ン法はジメチルホルムアミ ド (DMF) 等の溶媒中で、 DMS O—三酸化硫黄一ピリ ジン法はトリェチルァミンの存在下で、 それぞれ行うことができる。 何れの場合にも、 反応温度は室温〜 70 °Cで行われることが多い。
DMS/NC S酸化では、 DMS— NC S錯体をトルエン中 0°Cで調製後、 0
2 5 °Cで酸化を行うことが好ましい。
0 -ョードキシ安息香酸による酸化では、 溶媒としては、 DMS O、 クロロホノレム、 ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素、 ベンゼン、 キシレン、 トルエン等の芳香族 炭化水素などが用いられる。 反応温度は、 通常室温〜還流温度である。
最終生成物であるひ -ケトール不飽和脂肪酸 (1) を得る上で必要となる R2の脱保 護反応は、保護基の種類に応じて公知の方法 ("Protective Groups in Organic Synt hesis " , T.W.Greene and P. G. M. Wuts, John Wiley & Sons, Inc.等に記載の方法) により行うことができる。 例えば、 R2が TBDMSの場合には、 ァセトエトリル、 水等の溶媒中、 フッ化水素等により脱保護することができる。
R 3の脱保護反応も、 保護基の種類に応じて公知の方法により行うことができる。 例えば、 R 3がメチル基等のアルキル基の場合には、 水酸化カリウム、 水酸化ナトリ ゥム等の塩基を用い、 メタノール、 水等の溶媒中、 加水分解することにより行うこと ができる。 また、 リパーゼ等の酵素による脱保護も可能である。
前記反応式 I〜: [IIの従来法では、 a-ケトール不飽和脂肪酸 ( 1 ) の炭素骨格は力 ルポニル基の炭素と C一 O H基の炭素との間の縮合反応により行われるのに対し、本 発明の合成方法は、 α -ケトールの前駆構造である 1, 2 -エポキシ- 3-ヒドロキシ構造を 有するエポキシ体 (3) を、 1置換アセチレン (2) と反応させて、 -ケトール不 飽和脂肪酸の炭素骨格を形成するものである。 本方法によれば中間体となる化合物 (4) の収率は 8 5°/。以上と非常に高く、 その後の反応工程も簡便で、 最終生成物で ある α -ケトール不飽和脂肪酸 (1) を効率的に合成することができる。
反応式 1の 1置換アセチレン (2) は、 市販品を用いるか、 あるいは公知の反応を 用いて合成可能である。 例えば 1, 4-ヘプタジインは、 1-ブチンとェチルマグネシウム プロマイドとの反応により対応するマグネシウムァセチリ ドとし、 これを 3 -プロモプ 口パン- 1-インと反応させることにより合成することができる (特開昭 53 -349 26号公報、 _J. Chem. Ecol. , 4, 531-542 (1978)等) 。 その他の 1置換アセチレンもこ れと同様の反応により合成可能である。 また、 1,2 -ジハロゲノアルカン、 あるいはハ ロゲノアルケンの塩基による脱ハロゲン化水素反応、 テトラハロゲノアルカン、 ジハ ロゲノアルケンの脱ノヽ口ゲン反応などにより合成することもできる。
エポキシ体 (3) もまた、 公知の反応を用いて合成可能である。 下記にその代表的 合成例を示す。 反応式 4
HOOC— A— COOR3
(20-1)
or OHC—A— COOR3
R5-HOHC— A— COOR3 (11) (20-2)
Figure imgf000016_0001
(3) 反応式 4において、 ジカルボン酸ハーフエステル (20—1) の選択的還元、 ある いは化合物(20-2)の還元的オゾン分解又は過ョゥ素分解により、アルデヒド(1 1) を得、 ホルミル基を H2C = CH- CH(〇H)—基に変換し、 次いで 2重結合のェ ポキシ化、 水酸基の保護を行うことによりエポキシ体 (3) を得ることができる。 な お、 化合物 (20— 2) の R5は反応に影響を与えない限り、 いかなる置換基でもよ いが、 好ましくはアルキル基である。
反応式 4のアルデヒド (11) はいくつかの方法によって得ることができる。 例え ば、 ジカルボン酸ハーフエステノレ (20-1) を 1, 1-カルボ二ルジィミダゾールと反 応させて酸イミダゾリ ドとし、次いでこれを水素化リチウムアルミニウムトリ- tert- ブトキシド等で還元することにより、 アルデヒド (1 1) とすることができる。 これ らの反応は、 通常ジェチルエーテル、 THF等の無水溶媒中、 0°C〜還流温度で行わ れる。
あるいは、 化合物 (20— 2) にオゾンを反応させてォゾニド化合物とし、 次いで これにジメチルスルフィ ド等を加え還元することにより、 アルデヒド (11) とする ことができる。 この反応は、 通常メタノール等の有機溶媒中、 一 80°C〜0°Cで行わ れる。 このほか、 化合物 (20— 2) を m -クロ口過安息香酸等の過酸によりエポキシ 化して、 これに過ヨウ素酸を反応させることにより、 アルデヒ ド (11) とすること ができる。 エポキシ化の反応は、 通常ジクロロメタン、 へキサン、 酢酸ェチル、 ジェ チルエーテル、 メタノール等の有機溶媒中、 0°C〜還流温度で行われる。 つづく過ョ ゥ素酸との反応は、 通常ジォキサンと水の混合溶媒といった含水系有機溶媒中、 0°C 〜還流温度で行われる。
反応式 4の第 2段階では、 例えば、 ビエルマグネシウムブロマイドを用いたグリニ ヤール反応により、 アルデヒド (11) を化合物 (21) とすることができる。 本反 応は、 通常ジェチルエーテル、 THF等の無水溶媒中、 一 30°C以下の低温で行われ る。
第 3段階では、例えば、過酸により化合物 (21) をエポキシ化して化合物 (22) とすることができる。 過酸としては、 過安息香酸、 m -クロ口過安息香酸、 過酢酸、 過酸化水素等を用いることができる。 溶媒としては、 ベンゼン、 へキサン等の炭化水 素、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム等のハロゲン化炭化水素、 酢酸ェチル等のエステ ル、 ジェチルエーテル、 THF等のエーテル、 メタノール等のアルコールなどが用い られる。 反応温度は、 通常 0°C〜還流温度である。
第 4段階では、 化合物 (22) の水酸基を保護することにより、 目的とするェポキ シ体 (3) を得る。 保護反応は用いる保護基の種類に応じて、 常法により行うことが できる (前記" Protective Groups in Organic Synthesis "等) 。 例えば、 TBDM Sや TMSを保護基とする場合には、 対応するクロロシラン化合物を用い、 ピリジン、 トリェチルァミン、 トリエタノールァミン、 尿素、 DBU、 イミダゾール等の塩基存 在下で反応を行う。 反応は、 通常ベンゼン、 DMF等の溶媒中、 室温〜還流温度で行 われる。
αーケトール不飽和脂肪酸 ( 1 ) の α -ケトール構造 (- C O C (Ο Η) - ) 中の不斉炭 素の立体配置がそれぞれ R又は S配置である光学異性体 (1A) 又は (1 B) は、 前 記反応式 1で得られた α -ケトール不飽和脂肪酸 (1) を光学分割することにより得 ることも可能である力 前記反応式 1 Α又は 1 Bのように、光学活性なエポキシ体( 3 A) 又は (3B) を用いて反応式 1~ 3に準じた反応を行うことにより、 合成するこ ともできる。 エポキシ体 (3A) 、 (3B) は、 ひ -ケトールの前駆構造である 1, 2- ヱポキシド -3-ヒドロキシ構造の 3位立体配置がそれぞれ R又は S配置の光学異性体 である。 エポキシ体 (3A) 、 (3 B) は公知の反応を用いて合成可能であり、 例え ば前記反応式 4の第 3〜 4段階に準じて、 - C(OH)-の不斉炭素が R又は S配置であ る光学活性な化合物 (21A) 、 (2 I B) から合成することができる。
化合物 (21 A) 、 (21 B) は、 ラセミ体である化合物 (21) から公知の方法 を用いて得ることができる。 例えば、 光学活性力ラムを用いた液体ク口マトグラフィ 一等により直接光学分割する方法や、 化合物 (21) を光学活性化合物とエステル結 合等により結合させてジァステレオマーに誘導し、 これを再結晶、 薄層クロマトダラ フィ一、 液体クロマトグラフィー等の公知の方法により分離した後、 前記結合を切断 する方法などが挙げられる。 また、 化合物 (21) を光学選択的酵素反応に付して、 化合物 (21 A) 又は (21 B) の何れか一方の光学異性体のみを反応させ、 反応生 成物を除去することにより他方の光学異性体を得ることもできる。
代表例としては、 ラセミ体である化合物 (21) と酢酸ビュルとをリパーゼ等の酵 素を用いて選択的に反応させ、 化合物 (21A) 又は (21 B) の何れか一方の光学 異性体のみをァセチル化体とし、 得られたァセチル化体と、 未反応の非ァセチル化体 とをシリカゲルカラムクロマトグラフィー等により分離することにより、 化合物 (2 1 A) 又は (21 B) の光学異性体を得ることができる。 本反応は、 通常ペンタン、 ジィソプロピルエーテル等の有機溶媒中、 — 4 0。C〜 4 0 °Cで行われる。
また、 このァセチル化体を、公知の方法により脱ァセチノレイヒして、化合物 ( 2 1 A) 又は (2 1 B ) を得ることができる。 例えば、 エステラーゼ、 リパーゼ等の酵素によ りァセチル基を除去する方法や、 水酸化ナトリウム、 水酸化力リゥム等を用いたアル 力リ処理によりァセチル基を除去する方法が挙げられる。なお、その際に、化合物( 2 1 A) 又は (2 1 B ) の末端のカルボン酸の保護基 R 3が除去された化合物が得られ た場合には、 これらのカルボキシル基をメチル基等の適当な保護基 R 3で保護して、 化合物 (2 1 A) 又は (2 1 B ) とすることができる。
以下、 具体例を挙げて本発明を説明する力 本発明はこれらに限定されるものでは ない。
反応式 5
HOOC COOMe
(30-1)
or OHC v v v coOMe
Figure imgf000020_0001
(30-2)
Figure imgf000020_0002
参考例 1
o-ョードキシ安息香酸の合成
J. Org. Chem. , 48, 4155 - 4156 (1983)、及び Tetrahedron Lett. , 35, 8019 - 8022 (19 94)記載の方法に準じて、 o-ョードキシ安息香酸を調製した。 すなわち、 臭素酸カリ ゥム (76. 0 g)を、 2-ヨウ化安息香酸 (85. 2 g)の 0. 73M硫酸溶液 (730 ml)に激しく 攒拌しながら、 30分間かけて加えた。 この間、 反応液の温度は 55°C以下に保った。 反 応液を 65°Cで 3. 6時間攪拌後、 0°Cに冷却し、 析出物を濾取した。 これを水 (1 L) 、 次いでエタノール (50 ml) で 2回洗浄し、 0-ョードキシ安息香酸 (89. 1 g, 93%) を 得た。
なお、 0-ョードキシ安息香酸の合成方法としては、 この他にも J. Org. Chem. 64, 45 37-4538 (1999)記載の方法等も用いることができる。
参考例 2
ジヨーンズ試薬の合成
第 4版実験化学講座第 2 3卷 (日本化学会編) 記載の方法に準じて、 ジヨーンズ試 薬を調製した。 すなわち、 酸化クロム (VI) (7 g) の水溶液 (10 ml) に、 氷冷下で濃 硫酸 (6. 1 ml) を加え、 ついで水 (20 ml) を加えてジヨーンズ試薬を調製した。 製造例 1
メチル 9- [ (tert -プチルジメチルシリノレ)ォキシ] - 9 -(2-ォキシラエル)ノナノエート
(化合物 3 4 ) の合成
(i)メチル 9ォキソノナノエート (化合物 3 1 )
(A法)
ァゼライン酸モノメチルエステル(4. 04 g)の T H F溶液(50 ml)に、 1, 1にカルボ二 ルジイミダゾール (4. 86 g)を加え、 2時間加熱還流した。 冷後、 反応液を水中に注ぎ、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和重曹水、 飽和贪塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネ シゥムで乾燥した後、 溶媒を減圧留去して、 粗生成物 (4. 71 g)を得た。
この粗生成物 (4. 71 g) の T H F溶液 (50 ml) に、 水素化リチウムアルミニウム トリ- tert-ブトキシド (6. 1 g) の T H F溶液 (50 ml) を滴下し、 室温で 1. 5時間攪 拌した。 溶媒を一部減圧留去して反応液を約 50 mlとした後、 1N塩酸 (200 ml) 中に 注ぎ、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を水、 飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシ ゥムで乾燥した後、 溶媒を減圧留去して、 メチル 9-ォキソノナノエート (3. 33 g, 8 9. 3 %) を得た。
(B法) 70%ォレイン酸メチル(10.0 g) のジクロロメタン溶液 (50 ml) に、氷冷下、 70°/0 m -クロ口過安息香酸 (16.63 g) を加え、 室温で 1時間攪拌した。 反応液に飽和チォ 硫酸ナトリウム水を加え、 ジェチルエーテレで抽出した。 有機層を飽和重曹水及び飽 和食塩水で洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、 溶媒を減圧留去し、 粗生成物
(12.73 g) を得た。 ·
つづいて、 過ヨウ素酸.二水和物 (13.3 g) の水溶液 (5 ml) に、 得られた粗生成 物 (12.73 g) のジォキサン溶液 (25 ml) を加え、 室温で 1時間攪拌した。 反応液を 水中に注ぎ、 ジェチルエーテルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸 ナトリゥムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。 残渣をシリ力ゲル力ラムクロマトグ ラフィー (n-へキサン:酢酸ェチル =5:1) により精製し、 メチル 9-ォキソノナノエ 一ト (3.641 g, 82.8%) を得た。
(C法)
ォレイン酸メチル (10.0 g) のメタノール溶液 (100 ml) に、 一 20°Cでオゾンを通 気させながら 1時間攪拌した。 反応液に _20°Cでジメチルスルフイド (7.43 ml) を 加え、 10分間攪拌後、 室温に戻し溶媒を減圧留去した。 残渣をシリカゲルカラムクロ マトグラフィー (n-へキサン:酢酸ェチル =5:1) により精製し、 メチル 9-ォキソノ ナノエート (5.65 g, 89.9%) を得た。
¾- MR (CDC13) δ : 1.22-1.59(10Η), 2.28 (2Η, t, J=7.0Hz), 2.40 (2H, dt, J=l. 5, 7.0Hz), 3.64 (3H, s), 9.74(1H, t, J=l.5Hz).
(ii)メチル 9 -ヒドロキシ -10 -ゥンデセノエート (化合物 32)
(A法)
メチル 9 -ォキソノナノエート (260.4 mg) の THF溶液 (4 ml) に、 一70°Cで 0.9 5M ビュルマグネシウムブロマイド (1.62 ml) を滴下し、 一 60°Cで 1時間攪拌した。 反応液を飽和塩化アンモユウム水に注ぎ、酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和食塩 水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、 溶媒を減圧留去した。 残渣をシリ 力ゲルカラムクロマトグラフィー (n-へキサン:酢酸ェチル =3:1) により精製し、 メ チル 9-ヒドロキシ- 10 -ゥンデセノエ一ト (144 mg、 47.4 %) 'を得た。
(B法)
メチル 9-ォキソノナノエート (5.26 g) の THF溶液 (60 ml) に一 30°Cで 0.95M ビ ニルマグネシウムブロマイド (31.1 ml) を滴下し、 一 25°Cで 30分間攪拌した。 反応 液を飽和塩化アンモユウム水に注ぎ、 ジェチルエーテルで抽出した。 有機層を飽和食 塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、 溶媒を減圧留去した。 残渣をシ リ力ゲル力ラムクロマトグラフィー (へキサン:酢酸ェチル =3 :1) により分離精製し メチル 9 -ヒドロキシ -10 -ゥンデセノエート (3.41 g、 56.3%) を得た。
Figure imgf000023_0001
, 3.62(3H), 4.04 (1H, m), 5.05(1H, d, J=10.0Hz) , 5.17(1H, dd, J=l.5, 10.0Hz) , 5.82(1H, m) .
(iii)メチル 9-ヒ ドロキシ -9- (2-ォキシラエル)ノナノエート (化合物 33) メチル 9-ヒドロキシ- 10-ゥンデセノエート (1.669 g) のジクロロメタン溶液 (40 ml) に、 m-クロ口過安息香酸 (3.0 g) を加え、 さらに飽和重曹水 (10 ml) を加え て、 室温で 6時間攪拌した。 反応液を氷水中に注ぎ、 クロ口ホ< /レムで抽出した。 有機 層を飽和チォ硫酸ナトリウム水、 飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥 後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-へキサン: 酢酸ェチル =3:2) により精製し、 メチル 9 -ヒドロキシ -9-(2 -ォキシラエル)ノナノエ 一ト (1.212 g、 67.6 %) を得た。
- NMR(CDC13) δ : 1.29-1.59(12Η), 2.27(2H, t, J=7.5Hz) , 2.69 & 2.79 (total
2H, both m), 2.94 & 2.98 (total 1H, both m), 3.40 & 3.79 (total 1H, both m) ,
3.64 (3H, s).
(iv)メチル 9- [(tert-ブチルジメチルシリノレ)ォキシ] -9- (2 -ォキシラニル)ノナノ エート (化合物 34)
メチル 9-ヒドロキシ- 9 -(2-ォキシラニル)ノナノエート (1.142 g) のジメチルホ ルムアミ ド溶液 (10 ml) に、 tert -ブチルジメチルクロロシラン (823 mg) 、 及びィ ミダゾール (743 mg) を加え、 室温で 60時間攪拌した。 反応液を氷水中に注ぎ、 酢酸 ェチルで抽出した。 有機層を飽和重曹水、 及び飽和食塩水で順次洗浄し、 無水硫酸マ グネシゥムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。 得られた粗生成物をシリカゲルカラムク 口マトグラフィー (n -へキサン:酢酸ェチル =20:1) により精製し、 標題化合物 ½87 mg、 40.2 °/o) を得た。
- MR(CDCl3) δ : 0.01(3H, s), 0.03 & 0.08 (total 3H, both s), 0.85 & 0.89 (total 9H, both s), 1.28-1.59(12H), 2.27 (2H, t, J=7.5Hz) , 2.51 & 2.62 (total 1H, dd, J=3.0, 5.0Hz; dd, J=2.5, 5.5Hz), 2.67 & 2.74 (total 1H, dd, J=4.0, 5.5Hz; dd, J=4.0, 4.0Hz) , 2.82 & 2.89 (total 1H, both m), 3.22 & 3.52 (total 1H, both m), 3.64(3H, s).
製造例 2
メチル 9 - [(tert-ブチルジメチルシリノレ)ォキシ] - 10-ヒドロキシ- 12, 15 -ォクタデカ ジィノエート (化合物 36 ) の合成
(A法)
特開昭 53— 34926号公報記載の方法に準じて合成した 1, 4-ヘプタジィン(17 rag) の THF溶液 (8 ml) に、 一 70°Cで 1.5M n-プチルリチウムの THF溶液 (388 1) を滴下し、 一 70°Cで 1時間提拌した。 反応液に、 メチル 9 - [(tert-プチルジメチ ルシリル)ォキシ ]-9 -(2-ォキシラエル)ノナノエート (85 mg) の THF溶液 (2 ml) を滴下した後、 三フッ化ホウ素エーテラート (37 μ ΐ) を加え、 さらに一 70°Cで 1.5 時間攪拌した。 反応液に飽和塩化アンモェゥム水を加え、 ジェチルエーテルで抽出し た。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去 した。 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (n -へキサン:酢酸ェチル =6:1) により精製し、 標題化合物 (93.7 rag、 87.0 %) を得た。
(B法)
1,4-ヘプタジイン (3.21 g) の THF溶液 (80 ml) に一 50°Cで 1.5M n-プチルリチ ゥムの THF溶液 (11.61 ml) を滴下し、 一50°Cで 1時間攪拌した。 反応液にメチル 9 - [ (tert -ブチルジメチルシリノレ)ォキシ] -9 -(2 -ォキシラニル)ノナノエート (3.0 g) の THF溶液 (10 ml) を滴下した後、 三フッ化ホウ素エーテラート (1.103 ml) を 加え、 さらに一 50°Cで 1時間攪拌した。 反応液に飽和塩化アンモ-ゥム水を加えジェ チルエーテルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾 燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリ力ゲル力ラムクロマトグラフィー(へキサン: 酢酸ェチル =6:1) により分離精製し、 標題化合物 (2.43 g、 63.9%) を得た。
^I-NMR (CDC13) δ : 0.05 & 0.07 & 0.08 & 0.09 (total 3H x 2, all s), 0.87 & 0.88 (total 9H, both s), 1.09(3H, t, J=7.5Hz), 1.08—1.60 (12H) , 2.14 (2H, ra) , 2.28 (2H, t, 7.5Hz), 2.35 (2H, m), 3.10(2H, m), 3.58—3.76 (2H), 3.64 (3H, s). 製造例 3 ' 9 -ヒ ドロキシ -10-ォキソ -12 (Z), 15 (Z) -ォクタデカジエン酸 (化合物 40 ) の合成 (i)メチル 9- [(tert -プチルジメチルシリル)ォキシ ]-10 -ヒドロキシ- 12 (Z), 15 (Z)- ォクタデカジエノエ一ト (化合物 37 ) の合成
酢酸ニッケル(Π) · 4水和物 (49 mg) のメタノール溶液 (2 ml) に、 氷冷下にて 水素化ホウ素ナトリウム (7.4 mg) のメタノール溶液 (2 ml) を滴下し、 ついでェチ レンジァミン (19 μΐ) 、 及びメチル 9 - [ (tert-プチルジメチルシリル)ォキシ ]-10- ヒドロキシ- 12, 15 -ォクタデカジイノエート (85 mg) を加え、 水素雰囲気下、 室温で 40分攪拌した。 反応液をセライト 545で濾過し、 濾液から溶媒を減圧留去した後、 飽和食塩水を加え、 ジェチルエーテルで抽出した。 有機相を飽和食塩水で洗浄し、 無 水硫酸マグネシウムで乾燥後、 溶媒を減圧留去した。 残渣をシリカゲルカラムクロマ トグラフィー (n-へキサン:酢酸ェチル =9:1) により精製し、 メチル 9_[ (tert -プチ ルジメチルシリル)ォキシ ]_10 -ヒドロキシ- 12(Z), 15(Z) -ォクタデカジエノエート (3 9.2 mg、 45.7 %) を得た。
¾-NMR (CDC13) δ : 0.03 & 0.05 & 0.06 & 0.09 (total 3H x 2, all s), 0.87 & 0.88 (total 9H, both s), 0.95 (3H, t, J=7.5Hz) , L 28- 1.59 (12H), 2.04 (2H, ra), 2.15 & 2.33 (total 2H, both m), 2.28 (2H, t, J=7.5Hz) , 2.76 & 2.88 (total 2H, m), 3.45-3.75 (2H), 3.64(3H, s), 5.30-5.47 (4H) .
(ii)メチル 9- [ (tert -ブチルジメチルシリノレ)ォキシ ]-10 -ォキソ- 12 (Z), 15 (Z) -ォ クタデカジェノエート (化合物 38 ) の合成
(A法)
メチノレ 9 - [ (tert-ブチルジメチルシリノレ)ォキシ] - 10 ヒ ドロキシ -12 (Z), 15 (Z) -ォ クタデカジエノエ一ト (20.5 mg) のジクロロメタン溶液 (4 ml) に、 1M o -ョードキ シ安息香酸の DMSO溶液 (0.1 ml) を加え、 室温で 2時間攪拌した。 反応液に飽和 重曹水を加え、 ジェチルエーテルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫 酸マグネシウムで乾燥後、 溶媒を減圧留去した。 残渣を薄層シリカゲルプレート (n - へキサン:酢酸ェチル =9: 1 ) により精製し、 メチル 9 - [(tert -プチルジメチルシリル) ォキシ ]_10_ォキソ _12(Z), 15(Z) -ォクタデカジエノエート (8.9 mg、 43.6 %) を得た。
(B法)
メチル 9 - [(tert -プチルジメチルシリル)ォキシ] - 10-ヒ ドロキシ- 12 (Z), 15(Z) -ォ クタデカジエノエート (125 mg) のアセトン溶液(3 ml) にジヨーンズ試薬(0.3 ml) を加え、室温で 20分間攪拌した。 反応液に飽和亜硫酸水素ナトリゥム水を加えた後、 ジェチルエーテルで抽出した。 有機層を飽和重曹水、 及び飽和食塩水で洗浄し、 無水 硫酸マグネシゥムで乾燥後、 溶媒を減圧留去し、 メチル 9 - [ (tert -プチルジメチルシ リル)ォキシ ]-10 -ォキソ -12 (Z), 15 (Z)-ォクタデカジエノエ一ト (109 rag, 87.6%) を 得た。
¾_麗 R(CDC13) δ : 0.03 (3Η, s), 0.04 (3H, s), 0.91 (9H, s), 0·95(3Η, t, J=7. 5Hz), 1.26-1.56(121-1), 2.04 (2H, m), 2.27 (2H, t, J=7.5Hz), 2.74(2H, t, J=6. OH z), 3.34 (2H, dd, J=5.0, 7.0Hz), 3.64(3H, s), 4.03 (1H, dd, J=5.5, 7.5Hz) , 5. 28 (1H, m), 5.38 (1H, ra), 5.56(2H, ra).
(iii)メチル 9-ヒ ドロキシ- 10-ォキソ - 12(Z), 15 (Z) -ォクタデカジエノエ一ト (化合 物 39)
(A法)
メチル 9- [ (tert -プチルジメチルシリル)ォキシ] -10-ォキソ- 12 (Z) , 15 (Z) -ォクタ デカジエノエ一ト (2.5 mg) を、 46%フッ化水素水:ァセトェトリル =1:19混合液 (0. 5 ml) に溶解し、 室温で 30分間攪拌した。 反応液に飽和重曹水を加え、 ジェチルエー テルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 溶 媒を減圧留去した。 残渣を薄層シリカゲルプレート (n-へキサン:酢酸ェチル =4:1) により精製し、メチル 9-ヒ ドロキシ - 10 -ォキソ - 12 (Z) , 15 (Z) -ォクタデカジエノエ一 ト (2.0 mg、 100 %) を得た。
(B法)
メチル 9- [ (tert-ブチルジメチルシリル)ォキシ] -10-ォキソ 12 (Z), 15 (Z) -ォクタ デカジエノエート (42 rag) のァセトエトリル溶液 (1 ml) に、 氷冷下で三フッ化ホ ゥ素エーテラート (150 μ ΐ) を加え、 氷冷下で 3時間攪姅した。 反応液に飽和重曹水 を加え、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和重曹水、 及び飽和贪塩水で洗浄し、 無 水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。 残渣を薄層シリカゲルプレ 一ト (η-へキサン:酢酸ェチル =4:1) により分離精製しメチル 9-ヒ ドロキシ- 10 -ォ キソ- 12 (Ζ), 15 (Ζ) -ォクタデカジエノエ一ト (23 mg、 75.8%) を得た。
¾一画 R(CDC13) δ : 0.96(3H, t, J=7.5Hz), 1.23 - 1.80 (12H), 2.04(2H, ra), 2.28 (2H, t, J=7.5Hz) , 2.76 (2H, t, J=7.5Hz), 3.25 (2H, t, J=8.0Hz), 3.36 (1H, d, J =5.0Hz) , 3.64 (3H, s), 4.21 (1H, m), 5.26 (1H, m), 5.41 (1H, m), 5.54 (1H, m), 5. 60 (1H, m).
(iv)9-ヒドロキシ -10-ォキソ -12 (Z), 15 (Z) -ォクタデカジエン酸 (化合物 40 ) (A法)
メチル 9 -ヒドロキシ -10-ォキソ -12(Z), 15(Z)-ォクタデカジエノエート (1.0 mg) 、 及び Tween 80 (1.0 mg) を 40mM リン酸バッファー(pH 7.0) (0.5 ml) に溶解し、 こ れにリパーゼ(Sigma XIV、 シグマ社) (3.0 mg) を加えて、 37°Cで 24時間放置した。 反応液を高速液体クロマトグラフィー (ODSカラム、 ァセトニトリル:水 =1 : 1 (TFA 0.01%含有))により精製して、 標題化合物 (0.6 mg, 60 %) を得た。
(B法)
メチル 9-ヒドロキシ- 10-ォキソ -12(Z), 15(Z) -ォクタデカジエノエ一ト (12 mg) を 0.1M リン酸バッファー(pH 7.0) :アセトン =9:1の混合液 (1 ml) に溶解し、 これ にリパーゼ PS (ァマノ製薬社製) (12 mg) を加え、 室温で 30分間攪拌した。 反応液 を水中にあけ、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸ナト リウムで乾燥後、 溶媒を減圧留去し、 標題化合物 (5.8 mg、 50.5%) を得た。
¾—NMR(CD30D) δ : 0.97 (3Η, t, J=7.5Hz), 1.28 - L 71 (12H), 2.08(2H, m), 2.26 (2H, t, J=7.5Hz) , 2.79 (2H, m), 3.35 (2H, t, J=5.0Hz) , 4.10 (1H, m), 5.29 (1H, m), 5.40 (1H, m), 5.54 (2H, m).
製造例 4
9 -ヒドロキシ -10-ォキソ - 12 (Z), 15 (Z) -ォクタデカジエン酸 (化合物 40 ) の合成 (i) 9- [(tert-プチルジメチルシリノレ)才キシ ]-10-ヒ ド口キシ 12 (Z) , 15 (Z) -オタタデ カジエン酸 (化合物 41)
製造例 3 (i)で得られたメチル 9- [(tert -ブチルジメチルシリル)ォキシ ] -10 -ヒド 口キシ- 12(Z), 15(Z)-ォクタデカジエノエート (16.0 mg) を、 5%水酸化カリウムの メタノール:水 =3:1混合溶液 (1 ml) に溶解し、 室温で 45分間攪拌した。 反応液を 1 N塩酸で中和し、 ジェチルエーテルにて抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無 水硫酸マグネシウムで乾燥後、 溶媒を減圧留去した。 残渣を薄層シリカゲルプレート (n -へキサン:アセトン =2:1) により精製し、 9- [(tert - シ] -10 -ヒドロキシ- 12(Z), 15(Z) -ォクタデカジエン酸 (15.1 mg、 100 %) を得た。
¾ー删 R(CDC13) 5 : 0.08 (3Η), 0.09 & 0.10 (total 3H, both s), 0.91 & 0.92 (to tal 9H, both s), 0.98(3H, t, J=7.5Hz) , 1.27- 1.65 (12H), 2.07 (2H, m), 2.18-2. 34 (2H), 2.36 (2H, t, J=7.5Hz) , 2.81 & 2.91 (total 2H, both ra), 3.42-3.76 (211) , 5.35-5.49 (4H) .
(ii) 9- [(tert-ブチルジメチルシリノレ)ォキシ ]-10-ォキソ - 12(Z), 15(Z) -オタタデ カジエン酸 (化合物 42) の合成
9 - [ (tert -プチルジメチルシリノレ)ォキシ] -10-ヒ ドロキシ -12 (Z), 15 (Z) -ォクタデ カジエン酸 (15.1 rag) のジクロロメタン溶液 (1 ml) に、 1M o-ョードキシ安息香酸 の DM SO溶液 (0.1 ml) を加え、 室温で 1時間攪拌した。 反応液に水を加え、 ジェ チルエーテルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾 燥後、 溶媒を減圧留去した。 残渣を薄層シリカゲルプレート (n-へキサン:酢酸ェチ ノレ =2:1) により精製し、 9 - [(tert-ブチルジメチルシリノレ)ォキシ] - 10-ォキソ - 12 (Z), 15 (Z)-ォクタデカジエン酸 (6.8 mg、 45.2 %) を得た。
¾-NMR (CDC13) 5 : 0.03 (3Η, s), 0.04 (3H, s), 0.91(9H, s), 0.95 (3H, t, J=7. 5Hz), 1.24-1.61(1211), 2.04 (2H, ra), 2.32 (2H, t, J=7.5Hz), 2.74 (2H, m), 3.34 (2H, t, J=5.0Hz) , 4.03 (1H, m), 5.28 (1H, m) , 5.39 (1H, m) , 5.56 (2H, m) .
(iii) 9-ヒド口キシ- 10-ォキソ- 12 (Z) , 15 (Z) -ォクタデカジェン酸 (化合物 40 )
9 - [ (tert-ブチルジメチルシリノレ)才キシ] --10-ォキソ - 12 (Z), 15 (Z) -オタタデカジ ェン酸 (3.4 mg) を、 46%フッ化水素水:ァセトエトリル =1:19混合液 (0.5 ml) に 溶解し、 室温で 30分間攪拌した。 反応液に水を加え、 ジェチルエーテルで抽出した。 有機層を飽和贪塩水で 10回洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去 した。 残渣を薄層シリカゲルプレート (n-へキサン:酢酸ェチル =1:1) により精製し、 標題化合物 (1.5 mg, 60.4 %) を得た。
また、 以下に光学活性なひ-ケトール不飽和脂肪酸の代表例として、 (R) - 9 -ヒドロ キシ- 10 -ォキソ -12 (Z) , 15 (Z) -ォクタデカジェン酸 (化合物 4 OA) の合成例を示す。 なお、各化合物の1 H -丽 Rデータは、いずれも対応するラセミ体のデータと同一である。 また、化合物 32 Aについては、 新モッシヤー法により 9位の立体配置が R配置であ ることを確認した。 さらに、 最終的に誘導された化合物 4 OAの旋光度が標品と同一 であったことからも、各化合物の 9位の立体配置が R配置であることが確認された 反応式 6 .
Figure imgf000029_0001
(34A)
Figure imgf000029_0002
(37A)
Figure imgf000029_0003
製造例 5 (R) - 9-ヒ ドロキシ- 10 -ォキソ- 12 (Z) , 15 (Z) -オタタデカジェン酸 (化合物 4 O A) の 合成
(i) (R) -メチル 9 -ヒドロキシ- 10 -ゥンデセノエート (化合物 3 2 A) の合成
(A法)
メチノレ 9 -ヒ ドロキシ- 10 -ゥンデセノエート (500 mg) のジイソプロピルエーテル 溶液 (12 ml) に、 酢酸ビニル (323 μ \) 及びリパーゼ P S (ァマノ製薬社製、 500 mg) を加え、 30°Cで 62時間振とうした。 反応液を濾過し、 濾液を酢酸ェチル中にあけ、 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 溶媒を減圧留去した。 得られた反応生成物をシリカゲル力ラムクロマトグラフィー (n-へキサン:酢酸ェチ ル =3 : 1) により分離精製し、 (R) -メチル 9 -ヒドロキシ -10-ゥンデセノエ一ト (152 mg、 30. 4%) を得た。
( B法)'
メチル 9 -ヒ ドロキシ -10-ゥンデセノエート (509 mg) のペンタン溶液 (12 ml) に、 酢酸ビュル (1. 097 ml) 及びリパーゼ P S (ァマノ製薬社製、 238 mg) を加え、 30°Cで 62時間振とうした。 反応液を濾過し、 濾液を酢酸ェチル中にあけ、 飽和食塩水 で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 溶媒を減圧留去した。 得られた反応生成 物をシリ力ゲル力ラムクロマトグラフィー (n-へキサン:酢酸ェチル =3 : 1) により分 離精製し、 (R) -メチル 9-ヒ ドロキシ- 10-ゥンデセノエート 68 mg、 33. 6%) を得 た。
( C法)
メチル 9-ヒドロキシ- 10 -ゥンデセノエート (9. 38 g) のペンタン溶液 (150 ml) に、 酢酸ビニル (4. 037 ml) 及びリパーゼ P S (ァマノ製薬社製、 2. 190 g) を加え、 30°Cで浸透し、 48時間後に反応を停止した。 反応液を濾過し、 濾液を酢酸ェチル中に あけ、 飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 溶媒を減圧留去した。 得られた反応生成物をシリカゲル力ラムクロマトグラフィー (n-へキサン:酢酸ェチ ル =5: 2) により分離精製し、 メチル 9-ヒドロキシ- 10-ゥンデセノエート [R体: S体 = 2 : 1の混合物] (5. 9" g、 64. 0%) を得た。 このように、 酵素反応を途中で 停止することにより、 R体と S体の比率を任意に調節することが可能である。
(D法) メチル 9-ヒド口キシ- 10 -ゥンデセノエート (5.293 g) のペンタン溶液 (100 ml) に、 酢酸ビュル (11.38 ml) 及びリパーゼ PS (ァマノ製薬社製、 1.235 g) を加え、 30°Cで 72時間振とうした。 反応液を濾過し、 濾液を酢酸ェチル中にあけ、 飽和食塩水 で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 溶媒を減圧留去した。 得られた反応生成 物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (n -へキサン:酢酸ェチル =5 : 2) により 分離精製し、 (R)-メチル 9-ヒ ドロキシ- 10-ゥンデセノエート (1.937 g、 36.7%) を 得た。
(新モッシヤー法による化合物 32 Aの立体配置の決定)
Figure imgf000031_0001
//γν VV 00 e //丫 V V V 00Me
0、(S)-MTPA 0、(R)-MTPA
(32A-1)
(32A-2)
(1)化合物 32 Aの(S)- MTPAエステル体 (32 A— 1) の合成
(S)_2-メ トキシ- 2-トリフルォロメチルフエエル酢酸 [(S)-MTPA] (15 mg) の ジクロロメタン溶液(1 ml) に卜ェチノレ- 3 -(3 -ジメチルァミノプロピル) -カルボジィ ミ ド塩酸塩 (15 ml) 、 4-ジメチルァミノピリジン(10 mg)および化合物 32 A (5 mg) を加え、 室温で 5時間攪拌した後、 反応液を水中にあけ酢酸ェチルで抽出した。 有機 層を 5%塩酸、 飽和重曹水、 及び飽和食塩水で順次洗浄し、 無水硫酸マグネシゥムで 乾燥した後、 溶媒を留去した。 残渣を薄層シリ力ゲルプレート (n—へキサン:酢酸 ェチ /レ =4 : 1) により分離精製し、 化合物 32 A— 1 (4 rag, 39.8%) を得た。
- MR(CDC13) δ : 1.26-1.72 (12H), 2.2941 (2H, t, J=7.5Hz, 2- H), 3.55 (3 H), 3.66 (3H), 5.19 (1H, d-like, J二 10.5Hz), 5.25 (1H, d— like, J二 17.5Hz), 5. 43 (1H, m), 5.7205 (1H, m, 10- H), 7.38-7.52 (5H).
(2)化合物 32 Aの(R)- MTPAエステル体 (32A— 2) の合成
(R)-2-メ トキシ- 2-トリフルォロメチルフヱエル酢酸 [(R)- MTPA] を用いて、 化合物 32 A— 1の合成と同様の方法により化合物 32 A— 2を合成した。
¾-雇 R(CDC13) δ : 1.23-1.70 (12H), 2.2867 (2Η, t, J=7.5Hz, 2-H), 3.55 (3
H), 3.66 (3H), 5.25 (1H, dd, J=l.0, 10.5Hz), 5.35 (1H, dd, J=l.0, 17.5Hz),
5.45 (1H, m), 5.8167 (1H, ra, 10-H), 7.37-7.53 (5H).
(3)化合物 32 Aの 9位の立体配置の決定
2級水酸基の立体配置は、新モッシャ一法を適用することにより決定できることが 知られてレ、'る (Journal of American Chemical Society, 113, 4092 (1991)) 。 本方法を化合物 32 Aに適用した結果、 化合物 32 Aの MTP Aエステル体 (化合 物 32 A— 1及び 32 A— 2) の1 H- MRデータから、 △ δ = δ (化合物 32 A— 1 )一 δ (ィ匕合物 32 A— 2)の値が、 10位:八3=—0. 0962、 2位: AS=+0.
0074であった。 この結果力 ら、化合物 32 Aの 9位の立体配置が R配置であるこ とが確認された。
(ii) (R) -メチル 9 -ヒドロキシ- 9 -(2 -ォキシラニル)ノナノエート (化合物 33 A) の合成
(R)-メチル 9-ヒドロキシ- 10 -ゥンデセノエート (6.81 g) のジクロロメタン溶液 (90 ral) に、 m-クロ口過安息香酸 (70%純度、 水分含有品、 和光純薬社製、 15.67 g) を加え、 室温で 2時間攪拌した。 反応液が約 30 mlになるまで溶媒を減圧留去し、 得ら れた反応液に氷冷下、 飽和チォ硫酸ナトリゥム水を滴下した。 この混合液をジェチル エーテルで抽出した後、飽和重曹水及び飽和食塩水で順次洗浄した。 無水硫酸ナトリ ゥムで乾燥後、 溶媒を減圧留去し、 (R)-メチル 9-ヒドロキシ -9- (2 -ォキシラニル) ノナノエート (7.414 g、 100%) を得た。
(iii) (R) -メチノレ 9 - [(tert-ブチルジメチルシリノレ)ォキシ] - 9 -(2 -ォキシラエル) ノナノエート (化合物 34 A) の合成
(A法)
(R) -メチル 9-ヒドロキシ -9- (2-ォキシラニノレ)ノナノエート (166 mg) のジメチ ルホルムアミ ド溶液 (3 ml) に、 tert -プチルジメチルクロロシラン (217 rag) 及び イミダゾール (196 mg) を加え、 室温で 18時間攪拌した。 反応液を氷水中にあけ、 酢 酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和重曹水及び飽和食塩水で順次洗浄し、 無水硫酸マ
:、乾燥後、溶媒を減圧留去した。 得られた粗生成物をシリカゲ/レカラムク 口マトグラフィー (n-へキサン:酢酸ェチル =10:1) により分離精製し、 (R)-メチル 9-[(tert-ブチルジメチルシリル)ォキシ] - 9 -(2-ォキシラニル)ノナノエート (185.1 rag, 74.5%) を得た。
(B法)
(R) -メチル 9 -ヒド口キシ -9- (2-ォキシラニル)ノナノエート (7.414 g) のジメチ ルホノレムアミ ド溶液 (70 ml) に、 tert -プチルジメチルクロロシラン (9.65 g) 及び イミダゾール (8.77 g) を加え、 室温で 18時間攪拌した。 反応液が約 30 mlになるま で溶媒を減圧留去し、 得られた反応液を氷水中 あけ、 酢酸ェチルで抽出した。 有機 層を 5%塩酸水、 飽和重曹水及び飽和食塩水で順次洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで 乾燥後、 溶媒を減圧留去した。 得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフ ィー (n-へキサン:酢酸ェチル =10:1) により分離精製し、 (R)-メチル 9-[(tert -プ チルジメチルシリル)ォキシ ]-9- (2-ォキシラニル)ノナノエ一ト (2.994 g、 27.0%) を得た。
(iv) (R)-メチル 9 - [(tert -ブチルジメチルシリル)ォキシ] - 10-ヒドロキシ- 12, 15 - ォクタデカジイノエート (化合物 36 A) の合成
1,4-ヘプタジイン (3.14 g) の THF溶液 (20 ml) に、 — 70°Cで L 5M n -プチルリ チウムの THF溶液 (10.7 ml) を滴下し、 一 70°Cで 45分間攪拌した。 反応液に(R) - メチル 9 - [(tert -プチルジメチルシリル)ォキシ] -9- (2-ォキシラニル)ノナノエー ト (2.83 g) の THF溶液 (5 ml) を滴下した後、 三フッ化ホウ素エーテラート (1. 19 ml) を加え、 さらに _70°Cで 1時間 ί覺拌した。 反応液に飽和塩ィ匕アンモニゥム水を 加え、 酢酸ェチルで抽出した。 飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 溶媒を減圧留去し、 (R)-メチル 9- [(tert-ブチルジメチルシリノレ)ォキシ] - 10 -ヒ ド 口キシ- 12, 15-ォクタデカジイノエート (4.18 g、 100%) を得た。
(V) (R)-メチル 9 - [(tert -ブチルジメチルシリル)ォキシ] -: L0-ヒドロキシ- 12 (Z;), 1 5(Z) -ォクタデカジエノエート (化合物 37A) の合成
(R)-メチル 9 - [(tert -ブチルジメチルシリル)ォキシ] - 10-ヒ ドロキシ- 12, 15 -ォ クタデカジイノエート (3.96 g) のトルエン溶液 (30 ml) に、 リンドラー触媒 (pall adiura, 5 wt% on CaC03, poisoned with lead, 200 mg)を加え、 水素雰囲気下、 室温 で 1時間攪拌した。 反応液をセライト 545で濾過し、 濾液に飽和食塩水を加え、 酢 酸ェチノレで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 溶媒を減圧留去した。 得られた粗生成物をシリカゲル力ラムクロマトグラフィー (n- へキサン:酢酸ェチル =9 : 1) により分離精製し、 (R)_メチル 9- [ (tert -ブチルジメチ ルシリノレ)ォキシ ]-10-ヒド口キシ -12 (Z), 15 (Z) -オタタデカジェノエート (2. 427 g、 60. 7%) を得た。
(vi) (R) -メチル 9 - [ (tert -プチルジメチルシリル)ォキシ ] - 10-ォキソ - 12 (Z) , 15 (Z) -ォクタデカジエノエート (化合物 3 8 A) の合成
(R) -メチル 9 - [ (tert -ブチルジメチルシリル)ォキシ ] -10-ヒ ドロキシ -12 (Z), 15 (Z) -ォクタデカジエノエート (2. 312 g) のアセトン溶液 (20 ml) に、 氷冷下、 ジョ ーンズ試薬 (5. 0 ml) をゆつくり滴下し、 室温で 40分間攪拌した。 反応液に飽和亜硫 酸水素ナトリウム水を加えた後、 ジェチルエーテルで抽出した。 有機層を飽和重曹水 及び飽和食塩水で順次洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、 (R) -メチル 9 - [ (tert-ブチルジメチルシリノレ)ォキシ ] -10-ォキソ - 12 (Z) , 15 (Z) -才 クタデカジエノエ一ト (2. 222 g、 96. 5%) を得た。
(vii) (R) -メチル 9-ヒ ドロキシ -10-ォキソ - 12 (Z) , 15 (Z) -ォクタデカジエノエート (化合物 3 9 A) の合成
(R) -メチル 9- [ (tert -ブチルジメチルシリノレ)才キシ ] -10-ォキソ -12 (Z), 15 (Z) - ォクタデカジエノエ一ト (2. 20 g) のァセトエトリル溶液 (20 ml) に、 氷冷下で三 フッ化ホウ素エーテラート(539 μ 1)を加え、 水冷下で 35分間攪拌した。 反応液に飽 和重曹水を加え、 ジェチルエーテルで抽出した。 有機層を飽和重曹水及び飽和食塩水 で順次洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。 残渣をシリカ ゲルカラムクロマトグラフィー (η-へキサン:酢酸ェチル =4: 1) により分離精製し、 (R) -メチル 9 -ヒドロキシ- 10-ォキソ - 12 (Ζ), 15 (Ζ) -ォクタデカジエノエ一ト (447. 4 mg、 27. 5%) を得た。
(viii) (R) - 9-ヒドロキシ -10 ォキソ -12 (Z), 15 (Z) -ォクタデカジエン酸 (化合物 4 0 A) の合成
(R) -メチル 9 -ヒドロキシ -10 -ォキソ - 12 (Z) , 15 (Z) -ォクタデカジエノエート(387. 4 mg) を 0. 1M リン酸バッファー (pH 7. 0) :アセトン = 1 : 1の混合液 (6 ml) に 溶解し、 これにリパーゼ PS (ァマノ製薬社製) (40 mg) を加え、 室温で 15時間攪拌 した。 反応液を水中にあけ、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥後、 溶媒を減圧留去し、 標題化合物 (373. 8 rag、 100 ) を得た。
比較例 1 反応式 6
、COCI +
(51) (31) OOMe
O OH
(52)
Figure imgf000035_0001
ョゥ化サマリゥム (40 rag) のァセトニトリル溶液(1 ml) に、化合物(31) (60 mg) のァセトエトリル溶液 (1 ml) を加え、 さらに化合物(51) (40 mg) のァセトニトリ ル溶液 (2 ml) を加えた。 反応液を室温で 20分間攪拌した後、 1N 塩酸 (10 ml) を 加え、 ジェチルエーテルで抽出した。 有機層を 10%チォ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄 し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 溶媒を減圧留去した。 残渣をシリカゲルカラム クロマトグラフィー (n-へキサン:酢酸ェチル =5 : 1) により精製し、 化合物(52) (1 3. 2 mg, 17. 6%) を得たが、 目的とする化合物 (39) は単離できなかった。
¾-NMR (CDC13) δ : 0. 97 (3Η, t, J=7. 5Hz) , 1· 25—1. 79 (14H), 2. 05 (2H, m), 2. 30 (2H, t, J=7: 5Hz) , 2. 41 (2H, m), 3. 64 (3H, s), 4. 34 (1H, m) , 5. 29 (1H, m) , 5. 43 (1H, m) , 6. 24 (1H d, J=16. 0Hz) , 7. 03 (1H, dt, J=16. 0, 6. 5Hz) .
比較例 2 反応式 7
Figure imgf000036_0001
multi spot
Figure imgf000036_0002
(54)
化合物(53) (110 mg) の T H F溶液 (4 ml) に、 へキサメチルホスホラミド (HM P A) (10 mg) を加えた。 一 60°Cに冷却後、 1. 5M n-ブチルリチウム一 T H F溶液(3 86 μ ΐ) を滴下し、 一 20°Cで 30分間攪枠した。 反応液に化合物(31) (179 mg) の T H F溶液 (5 ml) を滴下し、 さらに一 20°Cで 15分間攪拌した。 反応液に飽和塩化アンモ ユウム水を加え、 ジェチルエーテルで抽出した。 有機層を飽和食塩水により洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。 得られた反応生成物は複雑な 混合物であり、 目的とする化合物(54)を単离§することはできなかった。
比較例 3
反応式 8
Figure imgf000037_0001
Figure imgf000037_0002
化合物(55) (53.7 mg) の THF溶液 (3.5 ml) に、 一 70°Cで 1.5M n-プチノレリチウ ムー THF溶液 (133 μ ΐ) を滴下し、 一60〜一 30°Cの間で 1時間攪拌した。 反応液に 一 30°Cで化合物(56) (49.8 mg) の THF溶液 (3 ml) を滴下し、 さらに一 30°Cで 1時 間攪拌した。 反応液に飽和塩化アンモユウム水を加え、 ジェチルエーテルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (n-へキサン:酢酸ェチル =3:1) により 精製し、 化合物 (57) (13.5 mg, 15.5 %) を得た。
^- MR (CDC13) 5 : 0.95(3H, t, J=7.5Hz) , 1.30-1.60 (14H) , 2.02 (2Η, m), 2.38 (311, s), 2.39 (2H, m), 2.44 (311, s), 2.72 & 2.77 (total 2H, both m), 3.82 (2H, m), 3.92 (2H, m) , 4.05 & 4.14 (total IH, m) , 4.81(1H, t, J=4.5Hz) , 5.25 (IH, ra), 5.37 (2H, m), 5.48 (IH, m), 7.33 (2H, d, J=8.0Hz), 7.84 (2H, d, J=8. OHz) . 化合物 (57) (3.8 mg)を、 濃塩酸:メタノール =7: 100混合液(1 ml)に溶解し、 1時間 加熱還流した。反応液をイオン交換樹脂(Amberlite IRA- 68, 0H+ form)を用いて中和 した後、 溶媒を減圧留去した。 得られた反応生成物は複雑な混合物であり、 目的とす る化合物 (58) を単離することはできなかった。
以上のように、 本発明の合成方法によれば、 ケトンの 0位に 2重結合を有するひ- ケトール不飽和脂肪酸を効率的に形成することができ、収率を改善することができる。

Claims

請求の範囲
1. 下記反応式 1のように、 1置換アセチレン (2) と、 エポキシ体 (3) とを反 応させて化合物 (4) を合成し、 化合物 (4) 力 ら α-ケトール不飽和脂肪酸 (1) を合成することを特徴とするひ-ケトール不飽和脂肪酸の合成方法。 反応式 1
Figure imgf000039_0001
(3) (4)
Figure imgf000039_0002
(1)
(!^は ^ァルキル基、 あるいは任意の位置に 2重結合もしくは 3重結合を 1〜 5個有する C 2_ i 8脂肪族炭化水素基、
R 2は水酸基の保護基、
R 3はカルボキシル基の保護基、
Rは R1と同じである力 \ あるいは、 R1が 3重結合を含む場合には、 その 3重結合 が 2重結合に変換された脂肪族炭化水素基である。
Aはじ のアルキレン基である。 )
2. 請求項 1記載の方法において、 下記反応式 2のように、 化合物 (4) を還元し て化合物 (5) とし、化合物(5) の水酸基を酸化して化合物 (6) とし、化合物 (6) の R 2及び R 3を脱保護して α -ケトール不飽和脂肪酸 (1) とすることを特徴とする -ケトール不飽和脂肪酸の合成方法。 反応式 2
Figure imgf000040_0001
II)
(R R2、 R3、 R、 Aは反応式 1の定義と同じである。 )
3. 請求項 1記載の方法において、 下記反応式 3のように、 化合物 (4) を還元し て化合物 (5) とし、化合物(5) の R3を脱保護して化合物 (7) とし、化合物 (7) の水酸基を酸化して化合物 (8) とし、 化合物 (8) の R2を脱保護して ct-ケトール 不飽和脂肪酸 (1) とすることを特徴とするひ-ケトール不飽和脂肪酸の合成方法。
反応式 3
Figure imgf000041_0001
(R R2、 R3、 R、 Aは反応式 1の定義と同じである。 )
4. 請求項 1〜 3の何れかに記載の方法において、 R1が R4- C≡C- CH2-で示さ れる基 (R 47のアルキル基) であることを特徴とする a -ケトール不飽和脂肪 酸の合成方法。
5. 請求項 4記載の方法において、 R4がェチル基であることを特徴とするひ-ケト ール不飽和脂肪酸の合成方法。
6. 請求項 1〜 5の何れかに記載の方法において、 Aが-(CH2) n-で示されるァ ルキレン基 (nは 1〜 1 0の整数) であることを特徴とする -ケトール不飽和脂肪 酸の合成方法。
7. 請求項 6記載の方法において、 nが 7であることを特徴とするひ-ケトール不 飽和脂肪酸の合成方法。
8. 請求項 1〜 7の何れかに記載の方法において、 R 2がエーテル系保護基である ことを特徴とする α -ケトール不飽和脂肪酸の合成方法。
9. 請求項 1〜 8の何れかに記載の方法において、 ひ-ケトール不飽和脂肪酸 ( 1 ) の 2重結合がシスであることを特徴とする トール不飽和脂肪酸の合成方法。
10. 下記一般式 ( 4 ) で示される、 請求項 1〜 9の何れかに記載のひ -ケトール 不飽和脂肪酸 (1) の合成中間体。
Figure imgf000042_0001
(4)
(R 1は C i— i 8アルキル基、 あるいは任意の位置に 2重結合もしくは 3重結合を 1〜 5個有する C 2— i 8脂肪族炭化水素基、
R 2は水酸基の保護基、
R 3はカルボキシル基の保護基、
Aは Cト のアルキレン基である。 )
1 1. 請求項 1〜 9の何れかに記載の方法において、 エポキシ体 ( 3 ) の- C (O R 2)-の不斉炭素が R又は S配置の何れかであり、 a-ケトール不飽和脂肪酸 (1) の α -ケトール構造中の不斉炭素が R又は S配置の何れかであることを特徴とする光学活 性 α -ケトール不飽和脂肪酸の合成方法。
12. 請求項 1 1記載の方法において、 下記反応式 1 Αのように、 1置換ァセチレ ン (2) と、 ァリル位不斉炭素が R配置の化合物 (21A) から得られた(R)-ェポキ シ体 (3 A) とを反応させて化合物 (4A) を合成し、 化合物 (4A) から(R)—ひ一 ケトール不飽和脂肪酸 (1A) を合成することを特徴とする光学活性 α -ケトール不 飽和脂肪酸の合成方法。 反応式 1 A
Figure imgf000043_0001
(3A) (4A)
Figure imgf000043_0002
(1A)
(R R2、 R3、 R、 Aは反応式 1の定義と同じである。 )
1 3. 請求項 1 1記載の方法において、 下記反応式 1 Bのように、 1置換ァセチレ ン (2) と、 ァリル位不斉炭素が S配置の化合物 (2 1 B) 力 ^得られた(S) -ェポキ シ体 (3 B) とを反応させて化合物 (4 B) を合成し、 化合物 (4B) カゝら ケトール不飽和脂肪酸 (1 B) を合成することを特徴とする光学活性 α -ケトール不 飽和脂肪酸の合成方法。
反応式 1 B
COOR"
OH
(21B)
Figure imgf000044_0001
(3B) (4B)
Figure imgf000044_0002
(1B)
(R R2、 R3、 R、 Aは反応式 1の定義と同じである。 )
1 4. 下記一般式 (4A) 又は (4 B) で示される、 請求項 1 1〜 1 3の何れかに 記載の ex-ケトール不飽和脂肪酸 (1 A) 又は (1 B) の光学活性な合成中間体。
Figure imgf000044_0003
(4A) (4B)
(R 1は C 8アルキル基、 あるいは任意の位置に 2重結合もしくは 3重結合を 5個有する C 2— i 8脂肪族炭化水素基、
R 2は水酸基の保護基、
R 3はカルボキシル基の保護基、
Aは C i— wのアルキレン基である。 )
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