明細書 車両用軸受装置 技術分野
本発明は、 車両用軸受装置に係り、 より詳しくは、 自動車の車輪を回 転可能に支持する車両用軸受装置に関する。 背景技術
図 1 2を参照して、 従来の駆動輪用の軸受装置においては、 車輪が取 リ付けられるハブホイール 1の中空軸部 1 2の外周に転がリ軸受 2が外 嵌装着されている。 このハブホイール 1は、 等速ジョイント 3により、 シャフト 7に対して傾動可能に連結される。 ハブホイール 1の中空軸部 1 2における車両インナ側軸端は、 径方向外向きに屈曲変形されてかし め部 1 2 aとされ転がリ軸受 2における内輪 2 5の外端面にかしめつけ られることで、 その内輪 2 5に対して予圧と抜け止めとが行われる。 等速ジョイント 3の外輪 3 1は、 傾動案内用のボール群の軌道となる 椀形筒部 3 5とこれの小径部分分にハブホイール 1の中空軸部 1 2に挿 入されてスプライン嵌合された軸部 3 6とで構成される。
等速ジョイント 3は、 その椀形筒部 3 5がハブホイール 1の中空軸部 1 2における車両インナ側軸端を径方向外向きに屈曲変形してなるかし め部 1 2 aに当接される一方、 その外輪軸部 3 6の車両ァウタ側の小径 ねじ軸部 3 6 hに嫘合されたナツト 3 6 iの端面がハブホイール 1の中 空軸部 1 2の車両ァウタ側開口 1 2 cの端面に宛てがわれた状態で、 ナ ット 3 6 iの締結によリハブホイール 1に連結されている。
上記のようなハブユニットの場合、 一般に、 転がリ軸受 2の内輪 2 5 の外端面にハブホイール 1の車両ィンナ側端部をかしめつけることによ リ、 転がり軸受 2に予圧を付与している。
上記軸受装置の場合、 ハブホイール 1の中空軸部 1 2に対して等速ジ ョイン卜 3を軸方向のがたつきなく結合させるため、 ナット 3 6 ίの締 結を強く しすぎると、 かしめ部 1 2 aを通じての転がリ軸受 2に対する 予圧が過大となり、 転がリ軸受 2の転がリ特性に影響する可能性が高い。
したがって、 本発明の主たる目的は、 転がリ軸受に対して予圧が過大 に付与されずに等速ジョイントをハブホイールに結合できる軸受装置を 提供することである。 発明の開示
本発明は、 中空軸部を有するハブホイールと、 前記ハブホイールの 中空軸部に外嵌装着される転がリ軸受と、 前記ハブホイールに対して 入力軸を傾動可能に連結する等速ジョイントとを含む。 前記等速ジョ イン卜は、 外輪を有する。 この外輪は、 傾動案内用の要素が収納され る筒部(外輪筒部)と該外輪筒部に連成された軸部(外輪軸部)とを含む。 ハブホイールの中空軸部の車両インナ側軸端は、 前記転がリ軸受の内 輪の車両インナ側外端面にかしめつけられている。 等速ジョイン卜の 外輪軸部は、 前記ハブホイールの中空軸部に挿入されて周方向に回リ 止めされている。
前記ハブホイールの中空軸部における軸方向途中位置と車両ァウタ 側との間に設けられる被挟持部が、 前記等速ジョイントの外輪軸部に おける軸方向途中位置と車兩ァウタ側とで軸方向から挟みつけられる ことにより、 前記転がリ軸受の内輪の車両インナ側外端面にかしめつ けられている前記ハブホイールの中空軸部の車両ィンナ側軸端に対し て前記等速ジョイン卜の前記外輪筒部が非接触となる状態で前記等速 ジョイン卜の外輪が前記ハブホイールに対して結合されている。
本発明によると、 内輪の車両インナ側外端面にかしめつけられている ハブホイールの軸端に対して等速ジョイントの外輪筒部が非接触状態で ハブホイールに対して等速ジョイントの外輪が結合されている。
つまり、 本発明では、 ハブホイールに対する等速ジョイントの外輪の 結合が、 前記かしめに影響しないから、 その結合により転がリ軸受の内 輪に対してその転がリ特性に影響するような過大な予圧が付与されるよ うなことがなくなる。
特に、 本発明は、 前記ハブホイールの中空軸部における軸方向途中 位置と車両ァウタ側とが、 前記等速ジョイン卜の外輪軸部における軸 方向途中位置と車両ァウタ側とで軸方向から挟みつけられることによ リ、 前記等速ジョイン卜の外輪が前記ハブホイールに対して結合され ている。
こうした場合、 ハブホイールに対して等速ジョイントの外輪を結合す るために、 従来のようにハブホイールの中空軸部の車両ィンナ側軸端の かしめ部と車両ァウタ側開口とを、 等速ジョイン卜の外輪筒部と車両ァ ウタ側軸端とで軸方向から挟みつけずに済む。
これによつて、 かしめ部と外輪筒部との間に隙間を設けることができ, 外輪筒部から転がリ軸受の内輪に対して過大な予圧が付与されなくなり , 予圧過大による転がリ軸受の転がり特性低下がなくなり、 所期寿命を達 成することができる。
本発明は、 好ましくは、 前記ハブホイールの中空軸部内周において、 その車両インナ側軸端から前記軸方向途中位置までが大径に、 また、 前 記軸方向途中位置から車両ァウタ側開口までが小径に設定されており、 前記等速ジョイン卜の外輪軸部外周において、 その車両インナ側軸端か ら前記軸方向途中位置までが大径に、 また、 その軸方向途中位置から車 両ァウタ側軸端までが小径に設定されており、 車両ィンナ側から前記ハ ブホイールの中空軸部に前記等速ジョイン卜の外輪軸部が挿入されて前 記ハブホイールの中空軸部において大径部分と小径部分との境の第 1段 壁面に前記等速ジョイン卜の外輪軸部における大径部分と小径部分との 境の第 2段壁面が当接された状態で、 前記中空軸部に対する外輪軸部の 軸方向での位置が規定されている
こうした場合、 ハブホイールに対して等速ジョイントの外輪を結合す
るために、 従来のようにハブホイールの中空軸部の車両ィンナ側軸端の かしめ部に等速ジョイン卜の外輪筒部を当接させた状態で、 前記中空軸 部に対する外輪軸部の軸方向での位置が規定されずに済む。 かしめ部と 外輪筒部との間に隙間を設けることで外輪筒部から転がリ軸受の内輪に 対して過大な予圧が付与させずに済む。 その結果、 転がリ軸受の内輪に は適正な予圧を付与してその設計上の所期寿命を達成することができる。 図面の簡単な説明
図 1は、 本発明の最良の実施形態に従う車両用軸受装置の縦断側面図 である。
図 2は、 図 1の要部の拡大断面図である。
図 3は、 図 1 におけるハブホイールの拡大断面図である。
図 4は、 図 1 における等速ジョイントの外輪軸部の拡大断面図である。 図 5は、 本発明の他の実施形態に従う車両用軸受装置の縦断側面図で ある。
図 6は、 図 5の要部の拡大断面図である。
図 7は、 本発明のさらに他の実施形態に従う車両用軸受装置の縦断側 面図である。
図 8は、 図 7の要部拡大断面図である。
図 9 ( a ) は、 図 7におけるハブホイールの中空軸部の部分斜視図であ る。
図 9 ( b ) は、 図 7における等速ジョイントの外輪軸部の部分斜視図 である。
図 1 0は、 本発明のさらに他の実施形態に従う車両用軸受装置の縦断 側面図である。
図 1 1 ( a )は、 シールが設けられた図 1 0の要部の拡大断面図である。 図 1 1 ( b )は、 他のシールが設けられた図 1 0の要部の拡大断面図で める o
図 1 1 ( c )は、 さらに他のシールが設けられた図 1 0の要部の拡大断
面図である。
図 1 1 ( d )は、 さらに他のシールが設けられた図 1 0の要部の拡大断 面図である。
図 1 2は、 従来の車両用軸受装置の縦断側面図である。 発明を実施するための最良の形態
図 1ないし図 4を参照して、 本発明の最良の実施形態に従う車両用軸 受装置を説明すると、 この軸受装置は、 自動車の駆動輪側に使用される タイプであって、 ハブホイール 1 と、 転がリ軸受 2と、 等速ジョイント 3とを備える。
ハブホイール Ίは、 不図示の車輪が取り付けられる径方向外向きのフ ランジ 1 1 と、 転がリ軸受 2がその外周の軸受嵌合領域に固定される中 空軸部 1 2とを有する。
ハブホイール 1の中空軸部 1 2の外周面の車両ァウタ側寄りに転がり 軸受 2における片方列のポール 2 2群の軌道面 2 2 aが形成されている。 ハブホイール 1の中空軸部 1 2の車両インナ側軸端は、 径方向外向き に屈曲されて転がリ軸受 2の車両ィンナ側内輪 2 5の外端面にかしめつ けられたかしめ部 1 2 aとなっている。
転がリ軸受 2は、 複列転がリ軸受の形態として、 二列の軌道溝を有す る単一の外輪 2 1 と、 二列で配設される転動体としての複数のポール 2 2と、 二つの冠形保持器 2 3とから構成されており、 本来必要な 2つの 内輪については、 一方は上述したようにハブホイール 1の車両ァウタ側 の軌道面 2 2 aを利用し、 車両インナ側の内輪 2 5のみを備えた構成と なっている。 なお、 上記外輪 2 1には、 車体 6などにポルト止めされる 径方向外向きのフランジ 2 4が形成されている。
等速ジョイン卜 3は、 例えば、 周知のツエッパタイプ (バーフィ一ル ド型) 等速ジョイントと呼ばれるものとされ、 外輪 3 1、 内輪 3 2、 ポ ール 3 3および保持器 3 4などから構成されている。
外輪 3 1は、 内輪 3 2、 ポール 3 3および保持器 3 4などが収納配設
される椀形の筒部 3 5と、 この筒部 3 5の小径側に一体に連接される軸 部(外輪軸部) 3 6とから構成されている。
内輪 3 2には、 回転動力を入力する入力軸 7の一端側がスプライン嵌 合されるとともに止め輪 (符号省略) などで抜け止め固定される。 入力 軸 7の他端側は、 図示しない別の等速ジョイントを介して車両のデファ レンシャル装置に取り付けられる。
転がリ軸受 2は、 ハブホイール 1の外周面に取り付けられる。 等速ジ ョイント 3は、 ハブホイール 1に対して転がリ軸受 2と近接した状態で 取り付けられる。
ポルト 1 3は、 ディスクブレーキ装置のディスクロータ 4および車輪 (図示省略) を固定するため、 フランジ 1 1の円周数箇所に貫通状態で 装着されている。
上記構成において、 入力軸 7の回転動力は、 等速ジョイント 3を介し てハブホイール 1に取り付けられてある不図示の車輪に伝達される。 上記軸受装置の特徴を説明する。
等速ジョイント 3の外輪 3 1の筒部 3 5は、 かしめ部 1 2 aに対して 隙間 Gにより非接触となる状態とされている。 この状態で、 ハブホイ一 ル 1の中空軸部 1 2に対して等速ジョイント 3の外輪 3 1が結合される。 ハブホイール 1の中空軸部 1 2は、 軸方向途中位置 1 2 bと車両ァゥ タ側開口 1 2 cとの間の部分が被挟持部とされる。 この被挟持部は、 等 速ジョイン卜 3の外輪軸部 3 6における軸方向途中位置 3 6 bと車両ァ ウタ側軸端 3 6 c側とによリ軸方向から挟みつけられる。 この挟持する 形態により、 ハブホイール 1の中空軸部 1 2に対して等速ジョイント 3 の外輪 3 1が結合される。
具体的には、 ハブホイール 1の中空軸部 1 2の内周において、 その車 両インナ側軸端であるかしめ部 1 2 aから軸方向途中位置 1 2 bまでが 大径に、 また、 その途中位置 1 2 bから車両ァウタ側開口 1 2 cまでが 小径に設定されている。 その小径部分に雄スプライン 1 2 f が設けられ ている。 この雄スプライン 1 2 f の溝底 1 2 dは、 大径部分 1 2 eより
内径側に位置する。
等速ジョイン卜 3の外輪軸部 3 6の外周において、 その車両インナ側 軸端 3 6 aから途中位置 3 6 bまでが大径に、 またもその途中位置 3 6 bから車両ァウタ側軸端 3 6 cまでが小径に設定される。 この小径部分 に雄スプライン 3 6 f が設けられている。 この雄スプライン 3 6 f の歯 先 3 6 dは、 大径部分 3 6 eよリ内径側に位置する。
ハブホイール 1の中空軸部 1 2に、 等速ジョイン卜 3の外輪軸部 3 6 が車両インナ側から挿入されるとき、 ハブホイール 1の中空軸部 1 2に おける前記大径部分と小径部分との境の第 1段壁面 1 2 に、 等速ジョ イント 3の外輪軸部 3 6における大径部分と小径部分との第 2段壁面 3 6 gが当接された状態となる。 これによつて、 中空軸部 1 2に対する外 輪軸部 3 6の軸方向での位置が規定される。
等速ジョイント 3の外輪軸部 3 6における車両ァウタ側軸端 3 6 cに 小径ねじ軸部 3 6 hが設けられる。 小径ねじ軸部 3 6 hにナット 3 6 i が嫘合される。 ナット 3 6 i の端面 3 6 j は、 ハブホイール 1の中空軸 部 1 2の車両ァウタ側開口 1 2 cの端面 1 2 hに対して位置決めされて 取り付けられる。 この場合、 ナット 3 6 i に対して接着剤等による緩み 止めをしてもよい。
以上において、 転がリ軸受 2の車両ァウタ側内輪 2 5の外端面 2 5 a にかしめつけられているかしめ部 1 2 aに対して等速ジョイント 3の外 輪 3 1における椀形筒部 3 5が軸方向隙間 Gを隔てて非接触となる状態 でハブホイール 1に対して等速ジョイント 3の外輪 3 1が結合されてい る。
したがって、 等速ジョイント 3の外輪軸部 3 6からかしめ部 1 2 aを 通じて内輪 2 5に過大な予圧が付与されずに済む。
(他の実施形態)
( 1 ) 上述の実施形態の場合、 ハブホイール 1の中空軸部 1 2の車両ァ ウタ側開口 1 2 cの端面 1 2 hに対する等速ジョイント 3の外輪軸部 3 6の車両ァウタ側軸端 3 6 c側の位置決めは、 ナット 3 6 i によってい
たが、 図 5および図 6で示される構成でもよい。
図 5および図 6を参照して、 等速ジョイント 3の外輪軸部 3 6は、 中 空軸構造とされる。 外輪軸部 3 6の車両ァウタ側軸端 3 6 cは、 径方向 外向きに屈曲変形されてなるかしめ部 3 6 c ' とされる。 このかしめ部 3 6 c ' は、 中空軸部 1 2の車両ァウタ側開口 1 2 cの外端面 1 2 hに かしめつけられる。
このような構成とする場合、 転がリ軸受 2の車両インナ側内輪 2 5側 のかしめ部 1 2 aに対して、 等速ジョイント 3の外輪 3 1における椀形 筒部 3 5が軸方向隙間 Gを隔てて非接触となる状態でハブホイール 1に 対して等速ジョイント 3の外輪 3 1が結合される。
そして、 ハブホイール 1の中空軸部 1 2は、 その軸方向途中位置 1 2 bと車両ァウタ側開口 1 2 cとが等速ジョイント 3の外輪軸部 3 6にお ける軸方向途中位置 3 6 bとかしめ部 3 6 c ' とで軸方向から挟みつけ る形態とされて、 ハブホイール 1に対して等速ジョイント 3の外輪 3 1 が結合されている。
したがって、 等速ジョイン卜 3の外輪軸部 3 6からかしめ部 1 2 aを 通じて内輪 2 5に過大な予圧が付与されずに済む。
( 2 ) 上述の実施形態の場合、 車両ァウタ側からハブホイール 1の中空 軸部 1 2に等速ジョイント 3の外輸軸部 3 6を挿入してハブホイール 1 の中空軸部 1 2における大径部分と小径部分の第 1段壁面 1 2 gに等速 ジョイント 3の外輪軸部 3 6における大径部分と小径部分の第 2段壁面 3 6 gを当接させた状態としているが、 図 7ないし図 9で示すように構 成してもよい。
図 7ないし図 9を参照して、 ハブホイール 1の中空軸部 1 2の内周に おいて、 その軸方向途中位置 1 2 bから車両ァウタ側開口の領域にその 内径よリ歯先面 1 2 i が小径となる雌スプライン 1 2 f ' が設けられる。 等速ジョイント 3の外輪軸部 3 6外周において、 軸方向途中位置 3 6 bから車両ァウタ側軸端 3 6 cの領域に歯底面 3 6 nが外輪軸部 3 6の 外周より小径となる雄スプライン 3 6 f ' が設けられる。
車両ァウタ側からハブホイール 1の中空軸部 1 2に等速ジョイン卜 3 の外輪軸部 3 6が揷入されるとき、 ハブホイール 1の中空軸部 1 2にお ける雌スプライン 1 2 f ' の車両インナ側端部 1 2 jに対して、 雄スプ ライン 3 6 f ' の車両インナ側端部 3 6 kが突き当てられる。 この状態 で、 中空軸部 1 2に対する外輪軸部 3 6の軸方向での位置を規定するよ うにしてもよい。
( 3 ) 上述の実施形態の場合、 ハブホイール 1の中空軸部 1 2の車両ィ ンナ側軸端を径方向外向きに屈曲変形してなるかしめ部 1 2 aと等速ジ ョイント 3の外輪 3 1における筒部 3 5との間に僅かの隙間 Gが存在し ている。
そのため、 この隙間 Gから泥水が浸入し、 中空軸部 1 2内周と等速ジ ョイント 3の外輪軸部 3 6の外周とのスプライン間にその泥水が停滞し てそこでの腐食が進行するおそれがある。
このような泥水の浸入を防ぐために、 図 1 0および図 1 1で示すシー ル 4 0 , 4 1が設けられてもよい。
シール 4 0は、 ゴム等の弾性体よりなり、 かしめ部 1 2 aと椀形筒部 3 5の軸方向対向面間に配設されている。
具体的には、 筒部 3 5の前記軸方向対向面に、 図 1 1 ( a ) 〜 ( c ) で示すような凹部としての環状溝 3 5 aが、 また、 図 1 1 ( d ) で示す ような凹部としての切り欠き 3 5 bが設けられる。
シール 4 0は、 この環状溝 3 5 aや切り欠き 3 5 bに嵌入されて隙間 Gを塞いで内部への泥水の浸入を防止している。
シール 4 1は、 ゴム等の弾性体よりなり、 スプライン 1 2 f , 3 6 f よリ車両ィンナ側に位置する中空軸部 1 2の内周領域と等速ジョイント 3の外輪軸部 3 6の外周領域との対向面に配設されている。
具体的には、 等速ジョイン卜 3の外輪軸部 3 6の外周面に、 図 1 1 ( a ) 〜 (d ) で示すような凹部としての環状溝 3 6 mが設けられる。 シール 4 1は、 環状溝 3 6 mに嵌入されて中空軸部 2 1内周領域と、 外 輪軸部 3 6の外周領域との間を密封する。 これによつて、 シール 4 0と
共にスプライン 1 2 f , 3 6 f 部分への泥水の浸入を防止しそこでの腐 食を防止する。
両シール 4 0, 4 1は必ずしも 2つ必要となるものではなく、 少なく ともそのいずれか一方でもよい。
また、 両シール 4 0 , 4 1は、 環状溝 3 5 a、 3 6 m , 切り欠き 3 5 bに環状芯金が嵌入され、 この環状芯金に固着されたシールリップで構 成されてもよい。 産業上の利用可能性
本発明によれば、 自動車におけるディスクブレーキ装置のディスク口 ータおよび車輪が取リ付けられる車両用軸受装置に適用することができ る。