明 細 書
F e— C r一 A 1系合金箔及びその製造方法 本発明は、 高温での耐酸化性と耐変形性に優れる F e— C r一 A 1系 合金箔及びその製造方法に関する。 本合金箔は高温酸化性雰囲気下で徼 しい振動、 熱衝撃を受ける自動車排ガス浄化用触媒担体及び触媒コンパ ータに好適なほか、 燃焼ガス排気系の機器、 装置にも有用である。 背景技術 , 自動車排ガス浄化装置用触媒コンバータ担体を従来のセラミックス製 から特開昭 5 6— 9 6 7 2 6号公報に示されているように金属製ハユカ ムに換えることにより、 触媒コンパ一ターの小型化ができ、 エンジン性 能の向上も図ることができる。
自動車排ガス浄化装置としては、 触媒コンバータを燃焼環境により近 い位置に設置し、 高温の排ガスによりエンジン始動初期であっても触媒 コンバータを通過する高温の排ガスにより、 短時間で触媒活性化温度に 到達し、 触媒反応が開始するものに対するニーズが環境保護面から高ま りつつある。 この場合、 触媒コンバータは高温域での昇温 ·冷却のく り 返しにさらされるばかりでなく、 エンジンの激しい振動を受ける。 この ように非常に厳しい条件下で使用される触媒コンパータ用材料としては 、 従来用いられてきたセラミックスは熱衝撃に弱く実用に耐えないため 、 耐酸化性に優れる F e— C r— A 1系合金等の金属材料が使用される 。 F e _ C r— A 1系合金が高温耐酸化性に優れるのは、 酸化時にまず F eよりも酸化されやすい A 1が優先酸化され、 合金表面に酸化に対し て保護性の高い A l 2 0 3酸化皮膜を形成するためであり、 更に合金中の A 1消耗後は A 1 2 0 3皮膜と合金の界面で C rが優先酸化されて C r 2 O 3酸化皮膜を形成するためであり、 このような F e— C r一 A 1系合金 としては、 前述の特開昭 5 6 - 9 6 7 2 6号公報のほか、 特開平 7— 1
3 8 7 1 0号公報、 特開平 9一 2 7 9 3 1 0号公報などが開示されてい る。
近年、 環境保護の立場から排ガス規制が強化されつつあり、 エンジン 始動初期から排ガスを極力浄化するニーズが高まりつつあるのは先に述 ベた通りであるが、 この規制に対応するためにステンレス鋼箔を組み立 てたメタル担体の使用が増加しており、 またその箔の厚みも従来のもの よりさらに薄くするニーズが高まりつつある。 これは、 メタル担体の壁 厚を薄くすることにより、 排気抵抗が小さくなることや熱容量が小さく なりエンジン始動から短時間で触媒が活性になることなどの利点がある ためである。 しかし、 箔厚が薄くなることにより、 耐酸化性は従来の材 料よりも高いものが必要となる。 また同時に箔厚が薄くなつた分だけ、 熱によって変形しやすいわけであるが、 そのような条件下でも変形しに くい、 高温での耐変形性に対する需要家の要求 (高温時の伸びが小さく 熱応力で破断しにくいこと) も従来のものより高くなってきている。 従来の F e— C r一 A 1系合金では、 高温での耐変形性に問題があり 、 耐久性を増すには高温での耐酸化性の改善が望まれていた。 本発明は 、 上述した従来技術の欠点を改善した高温での耐酸化性や、 耐変形性に 優れた触媒担体用材料として好適な F e - C r - A 1系合金及び箔厚が
4 Ο μ πι以下とした合金箔を提供することを目的とする'。 また本材料は その優れた高温耐酸化性のため触媒コンバータ用材料及び燃焼ガス排気 系の機器、 装置としてとくに好適である。 発明の開示
本発明者らは、 特に L a、 Z r、 H f の添加量、 耐初期酸化性、 高温 での耐変形性を詳細に検討したところ、 箔厚によって有効な L a量が相 違することを発見した。 その効果は箔厚が薄くなるほど顕著に現れるこ とを発見し、 本発明を完成した。
本発明の第 1の発明は質量%で
C : 0. 0 7 %以下、 S i : 0. 5 %以下、 Mn : 0. 5 %以下 、 C r : 1 6. 0〜 2 5. 0 %、 A 1 : 1〜 8 %、 N : 0. 0 5
%以下、 L a、 および Z rを含み、 かつ箔厚を t (μ m) としたとき Z rおよび、 L aが、 質量%で、 以下の式の成分範囲を満たし、 残部 F e及ぴ不可避的不純物からなることを特徴とする F e— C r — A 1系 合金箔である。
1. 4/ t ≤ L a ≤ 6. 0/ t ··· ( 1 )
0. 6/ t ≤ Z r ≤ 4. 0/ t -" ( 2)
次に本発明の第 2の発明は、 上記第 1の発明において、 H f を含み 、 かつ L a, !:ぉょぴ!! が、 質量%で以下の式の成分範囲を満たす ことを特徴とする F e - C r — A 1系合金箔である。
1. 4/ t ≤ L a ≤ 6. 0/ t "- ( 1 )
0. 4/ t ≤ Z r ≤ 2. 0 / t - ( 3 )
0. 5/ t ≤H f ≤ 2. 0/ t ··· ( 4 )
さらに第 3の発明は、 上記第 1、 第 2の発明において、 最終の箔厚が 4 0 ^ m以下である F e— C r ^"A 1系合金箔に適用するのが好適であ る。 また第 4の発明は、 上記第 1〜第 3の発明において、 上記発明にお いて、 質量%で、 L a、 C eを除くランタノイ ド:各ランタノィ ド単独 で 0. 0 0 1〜0. 0 5 %、 かつ該ランタノイ ドの合計: 0. 2 %以下 を含むことを特徴とする F e— C r — A 1系合金箔はさらに優れた特性 を有する。
さらに、 第 5の発明は、 上記第 1〜第 4の発明において、 最終の箔の 組織が平均結晶粒径 5 μ m以下であるか又は圧延組織であると好ましい 。 さらに、 第 6の発明は、 F e— C r — A 1系合金箔を製造するにあた り、 溶融状態で質量%で C : 0. 0 7 %以下、 S i : 0. 5 %以下 、 Mn : 0. 5 %以下、 C r : 1 6. 0〜 2 5. 0 %、 A 1 : 1 〜8 °/o、 N : 0. 0 5 %以下、 L aおよび, Z rを含み、 かつ箔厚を t /z mとしたとき、 L aおよび, Z rが、 質量%で、 以下の式の成分範
囲を満たし、 残部 F e及ぴ不可避的不純物からなる溶鋼を、 スラブに铸 込み、 熟間圧延、 焼鈍を行った後、 冷間圧延と焼鈍を繰り返して箔とす ることを特徴とする F e— C r一 A 1系合金箔の製造方法である。
1. / t ≤ L a≤ 6. O/ t ··· ( 1 )
0. 6/ t ≤ Z r ≤ 4. 0/ t … (2)
さらに、 第 7の発明は、 第 6の発明において、 さらに H f 、 を含み、 かつ L a, Z r, および H f が、 質量%で、 以下の式の成分範囲を満 たすことを特徴とする F e — C r — A 1 合金箔の製造方法である。
1. / t ≤ L a≤ 6. 0/ t … (1 )
0. 4/ t ≤ Z r ≤ 2. 0/ t … (3)
0. 5/ t ≤H f ≤ 2. 0/ t ··· (4)
さらに、 第 8の発明は、 第 6の発明または、 第 7の発明において、 最終冷間圧延前の焼鈍を 7 0 0〜 1 0 0 0°Cで行うことを特徴とする F e— C r一 A 1系合金箔の製造方法である。
以上の本発明の F e - C r一 A 1系合金箔の製造方法は、 F e — C r 一 A 1系合金箔の製造に当たり、 箔製造過程において、 最終圧延前の焼 鈍を 7 0 0°C〜 1 0 0 0°Cで行うことを特徴とする。 図面の簡単な説明
図 1: 各箔厚における L a量と耐酸化性との関係を示すグラフである。 図 2 : 各箔厚において L aを 0. 0 6質量%含有させた場合の Z r量と 耐酸化性と耐変形性との関係を示すグラフである。
図 3 : 各箔厚において L aを 0. 0 6質量%、 11 £を0. 0 3質量%含 有させた場合の Z r量と耐酸化性と耐変形性との関係を示すグラフであ る。
図 4 : 各箔厚において L aを 0. 0 6質量%、 ∑ 1:を0. 0 3質量%含 有させた場合の H f 量と耐酸化性と耐変形性との関係を示すグラフであ る。
発明を実施するための最良の形態
本発明の合金箔は各成分の含有量において、 特に L aを添加し、 さら に Z rあるいはさらに H f も添加してしかもそれらの量を仕上げ箔厚に 応じて適量含有させることにより、 高温での耐酸化性ゃ耐変形性を改善 する作用を有している。 以下、 各成分の作用及び限定理由を述べる。 A 1 : 1〜 8質量%
A 1は本発明において耐酸化性を確保するために不可欠な元素である 。 F e— C r一 A 1系合金を高温に保持した場合、 A 1は F e、 C r よ り優先酸化されて合金表面に酸化に対して保護性の高い A 1 2 0 3皮膜を 生成し、 耐酸化性を著しく改善する。 A 1含有量が 1質量%未満である と純粋な A 1 2 0 3皮膜を生成せず十分な耐酸化性を確保できないので、 その下限を 1質量%以上に限定する。 一方、 耐酸化性の観点からは A 1 含有量を高めることが望ましいが、 A 1が 8質量%を超えると熱間圧延 中板割れが発生して破断するなど製造が困難となる。 従って、 その上限 を 8質量%以下に限定する。
C r : 1 6〜 2 5質量0 /0
C rは A 1の耐酸化性を向上させる役割をもつばかりでなく C r自体 が耐酸化性を向上させる元素である。 ここで 1 6 . 0質量%未満では耐 酸化性が確保できず、 2 5 . 0質量%を超えると靭性が低下し冷間圧延 時に板割れを起こして破断するので 1 6 . 0質量%以上2 5 . 0質量% 以下とした。
S i : 0 . 5質量%以下
S iは A 1同様合金の耐酸化性を高める元素であるため添加してもよ いが多量に含有すると靭性を低下させるのでその上限を 0 . 5質量%に 限定する。
M n : 0 . 5質量%以下
M nは A 1脱酸の予備脱酸剤として添加してもよいが、 鋼中に残存す る量が多いと耐酸化性及ぴ耐食性を劣化させるので極力少ない方がよい
。 工業的および経済的な溶製技術を考慮して 0. 5質量%以下に限定し た。
L a、 Z r、 H f :
L a、 Z r、 H f は本発明において非常に重要な元素である。 一般に F e— C r— A 1系合金においての酸化は次に示すような段階で進行す る。 まず、 酸化の初期では、 A 1203皮膜のみが優先的に成長し、 箔中 の A 1が全て酸化消耗した時点で、 この酸化の段階 (以下第 1段階と称 す) が終了する。 次に鋼中の A 1が枯渴すると、 A 1203皮膜と下地合 金との間に C r 203が成長する第 2段階となる (以下第 2段階と称す) 。 最後に F e系酸化物の生成が始まり、 酸化増量値が急激に増加する。 この段階が第 3段階である (以下第 3段階と称す) 。
従来 5 Ο μΐηより厚い箔では、 実際の触媒担体使用環境下では上記第 1段階で酸化は終了する。 しかし、 箔厚が薄くなると鋼中の A 1 の絶対 量が減少するため、 実際の使用環境下では比較的早い時期に第 2段階に 移行することが多くなり、 特に 40 m以下の箔では、 これまであまり 注目されなかった第 2段階以降での耐酸化性が問題となってくる。
L aは F e—C r— A 1系合金において高温で生成する A 1203、 C r 203等の表面酸化皮膜の地金への密着性を改善し、 耐酸化性及ぴ酸化 スケールの耐剥離性向上に極めて顕著な効果を有する。 同時に A 1の酸 化速度を抑制する効果も有し、 必要不可欠な元素である。 Z rは L aと 複合で添加する場合に、 A 1の酸化消耗を抑制し、 A 1203皮膜を生成 する時間及ぴ C r 203皮膜を生成する時間を延長し、 合金の耐酸化性を 向上させる効果を有する。 さらに H f は L a, Z r と複合で添加する場 合に、 特に A 1の酸化消耗を抑制し、 A 1203皮膜を生成する時間及び C r 203皮膜を生成する時間を延長し、 合金の耐酸化性を向上させる効 果を有する。 また同時に C r 203皮膜の生成を抑制する働きを持つこと から、 副次的に、 C r 2O3と地金との熱膨張係数の違いからくると推定 される箔の形状の変化を小さくする。 一般にハニカムのような薄肉材で
は伸びの低い方が熱応力が大きくなりにくく、 破断しにくい。 つまり寿 命の長い材料となる。 この伸ぴは低いほど好ましいが、 約 3 %以下が望 ましい。
本発明者らが、 この L a、 Z r、 H f 量、 耐酸化性、 特に第 2段階で の高温での耐酸化性、 伸ぴを詳細に検討したところ、 箔厚によって有効 な L a、 Z r、 H f 量が相違することがわかった。
L aの場合を例にとって説明する。 L aは F e— C r一 A 1系合金に おいて高温で生成する A 1 2 0 3, C r 2 0 3等の表面酸化被膜の地金への 密着性を改善することは先にも述べたが、 この作用は、 高温に加熱され たときに L aが箔厚方向へ拡散していくことによって生まれる。 A 1 2 0 3、 C r 2 0 3等の表面酸化被膜の地金への密着性改善に有効な L a量は、 箔の単位表面積あたりで適正範囲が決まっていると考えられる。 一方、 高温に加熱されたときに L aが箔厚方向へ拡散していき箔表面に達する その絶対量は、 箔厚に比例すると考えられる。 ということは、 箔厚が薄 くなるに従い、 高温に加熱されたときに箔厚方向へ拡散していく L aが 減るから、 それを補償するためには、 箔厚が薄くなるほど鋼中の単位体 積あたり L a含有量を予め多く しておかなければならない、 ということ を意味する。 箔厚が薄くなることにより、 箔厚方向に拡散する L aの絶 対量が不足し、 A 1 2 0 3、 C r 2 0 3等の表面酸化被膜の地金への密着性 改善効果を十分に発揮できない不安があるからである。 とはいえ、 鋼中 の L a含有量は多ければ多いほどよい、 というものではなく、 高温加熱 時に箔厚方向に拡散せずに鋼中に残留する L a量の度合いからおのずと 上限がある。 L aが鋼中に残留していると、 L a自体が酸化され、 箔全 体としての耐酸化性も劣化することにつながるから、 というのがその理 由である。 図 1は各箔厚 t ( μ ΐη) における L a含有量 (質量%) と耐 酸化性、 耐変形性^との関係を本発明者らが詳細に検討した結果を示 したものである。 これらのデータは、 1 2 0 0での大気中で 1 5 0時間 箔の試験片を加熱保持後の試験結果である。
耐酸化性については、 酸化増量が 1 0 gZmm2未満のものを良好、 耐 変形性については、 第 2段階での伸びが 3 %未満のものを良好、 という ことにして、 耐酸化性の点でも耐変形性の点でも良好なものを〇で、 耐 酸化性おょぴ耐変形性の点で劣るものを参で、 耐変形性のみの点で劣る ものを▲で示した。
耐酸化性おょぴ耐変形性が良好な L a含有量は、 曲線 1で示す L a = 1. 4 t と曲線 2で示す L a = 6. 0 / tの間の範囲内に分布してい る。 この図 1から、 箔厚を t (μ m) としたとき、 L a (質量%) が 1 . 4/ t以上の値となる添加であれば、 耐酸化性が良好であり、 また L aが 6. OZ t以下であれば、 第 2段階での伸びを小さく抑えることが できる。 従って、 本発明の L aは以下の関係式を満たす範囲内とする。
1. 4/ t ≤ L a ≤ 6. 0/ t ( 1 )
次に Z r、 H f について説明する。 L a、 Z rを添加するときは、
0. 6 / t ≤ Z r ≤ 4. 0 / t ( 2)
を、 L a、 Z rかつ H f を添加する場合は、
0. 4/ t≤ Z r≤ 2. OZ t ( 3)
0. 5/ t ≤H f ≤ 2 · 0/ t (4 )
を満たすことが必要である。
本発明者らが L aに複合添加した酸化工程中での H ί、 Z rの拡散拳 動を検討したところ、 箔を加熱したときに Z r、 H f は酸化の初期の段 階で箔表面の A 1 2 O3皮膜と地金の地鉄の界面に向かって拡散していき 、 次に箔表層の A 1 2O3皮膜の A 1 203粒界中に定着することがわかつ た。 そしてこの粒界中の Z r、 H f により酸素が A l 203中に拡散する のを防ぎ、 A 1 203の成長を防ぐこともわかった。 また A 1 203粒界中 の H f 、 Z rは同時に C r 203の成長も防ぎ、 第 2段階での酸化速度を 遅らせることもわかった。 また、 理由は明らかでないが、 H f と Z rで は A 1 203粒界中には H f の方が定着しやすく、 H f と Z rを複合添加 した場合には、 Z rを単独で添加した場合より少ない Z r量で効果があ
ることがわかった。 また、 同時に H f と Z rを複合添加した場合、 H f が A 12O 3粒界に向かって拡散していくため、 Z rを単独で添加した場 合より A 1203粒界へ向かう Z r量を少量に抑えないと、 逆に A 1203 粒界で Z rが酸化物となり箔全体としての耐酸化性が劣化することもわ かった。
Z r と H f を添加した場合の耐酸化性向上の効果については、 Z r、 H f が少な過ぎると酸化の初期に A 1203粒界中に定着せず、 十分な耐 酸化性が得られない。 また、 必要以上に添加すると A 1203粒界中だけ でなく、 スケールと地金界面にこれらの元素が濃化して酸化物となり、 これらは逆に酸素の短絡経路となって酸化速度が逆に大きくなって、 箔 全体としての耐酸化性が劣化する。 特にこの耐酸化性の劣化は第 2段階 で激しくなり、 このとき伸ぴも増大してしまう。 この適正量は酸化の表 面積によって決まり、 つまり箔厚によって異なる。 その理由は L aに関 する説明で述べたのと全く同様である。
図 2は各箔厚において L aを 0. 06質量%含有させた場合の Z r量 と耐酸化性との関係を示すものである。 これらのデータは、 1 200°C の大気中で 1 50時間箔の試験片を加熱保持後の試験結果である。
耐酸化性については、 酸化増量が 10 g/mm2未満のものを良好、 耐 変形性については、 第 2段階での伸びが 3 %未満のものを良好、 という ことにして、 耐酸化性の点でも耐変形性の点でも良好なものを〇で、 耐 酸化性および耐変形性の点で劣るものを参で、 耐変形性のみの点で劣る ものを▲で示した。 耐酸化性おょぴ耐変形性の良好な Z r含有量は、 曲 線 3で示す Z r = 0. 6Z t と曲線 4で示す Z r =4. OZ tの間の範 囲内であることがわかる。
図 3は各箔厚において L aを 0. 06質量 °/o、 H f を 0. 0 3質量% 含有させた場合の Z r量と耐酸化性との関係を示すものである。 これら のデータは、 1 200°Cの大気中で 1 50時間箔の試験片を加熟保持後 の試験結果である。
耐酸化性については、 酸化増量が 1 0 g/mm2未満のものを良好、 耐 変形性については、 第 2段階での伸びが 3%未満のものを良好、 という ことにして、 耐酸化性の点でも耐変形性の点でも良好なものを〇で、 耐 酸化性おょぴ耐変形性の点で劣るものを ·で、 耐変形性のみの点で劣る ものを▲で示した。 耐酸化性おょぴ耐変形性の良好な Z r含有量は、 曲 線 5で示す Z r = 0. 4/ t と曲線 6で示す Z r = 2. OZ tの間の範 囲内であることがわかる。
また、 図 4は各箔厚においての L aを 0. 0 6質量%、 ∑ 1:を0. 0 3質量%含有させた場合の H f 量と耐酸化性、 伸びとの関係を本発明者 らが詳細に検討した結果を示したものである。 これらのデータは、 1 2 00°Cの大気中で 1 50時間箔の試験片を加熱保持後の試験結果である 耐酸化性については、酸化増量が 8 gZmm 2未満のものを非常に良好 、 8 g/mm2以上 1 0 g Zmm2未満のものを良好、 10 g/mm2以上 のものを劣る、 ということにし、 耐変形性については、 第 2段階での伸 ぴが 3 %未満のものを良好、 ということにして、 耐酸化性の点でも耐変 形性の点でも非常に良好なものを◎で、 耐酸化性おょぴ耐変形性の点で 良好なものを〇で、 耐酸化性おょぴ耐変形性の点で劣るものを拿で、 耐 変形性のみの点で劣るものを▲で示した。 耐酸化性おょぴ耐変形性の良 好な H f 含有量は、 曲線 7で示す H f = 0. 5 Z t と曲線 8で示す H f = 2. 0/ tの間の範囲内に分布している。
これらの図 1〜図 4から明らかなように、 箔厚によって好ましい Z r 、 H f の必要含有量が存在し、 L aと Z rを添加するときは
0. 6 / t≤ Z r≤ 4. 0/ t (2)
の範囲內とするのがよく、 L a、 Z rかつ H ίを添加する場合は、
0. 4/ t≤ Z r≤ 2. 0/ t (3)
0. 5 / t≤H f ≤ 2. 0/ t (4)
の範囲內であれば、 優れた耐酸化性及び低い伸ぴ (耐変形性) を示すこ
とがわかる。 よって、 Z r, H f については L aと Z rを添加するとき は
0. 6 / t ≤ Z r ≤ 4. 0/ t (2)
とし、 L a、 Z rかつ H f を添加する場合は、
0. 4 / t≤ Z r≤ 2. 0 / t ( 3)
0. 5/ t ≤H f ≤ 2. 0/ t (4)
を満たすことを規定する。
C : 0. 0 7質量。/。以下
cは過剰になると高温強度を劣化させ、 また耐酸化性及ぴ鞑性も低下 するので、 極力低減させることが望ましい。 よって、 0. 0 7質量%以 下に限定する。
N : 0. 05質量%以下
Nは Cと同様、 過剰になると靭性を低下させ、 また、 冷間圧延時に割 れが起こりやすくなり、 製造が困難になる。 また、 製品の加工性も低下 する。 また、 A 1 と反応し粗大な A 1 Nとして析出すると、 耐酸化性が 劣化する。
よって 0. 0 5質量%以下に限定する。
L a、 C eを除くランタノイド:各単独で 0. 0 0 1〜0. 0 5質量0 /0 合計で 0. 2質量%以下
ランタノイ ドとは L a、 C e、 その他 N d等、 原子番号 5 7から 7 1 までの 1 5種の金属元素である。 L a、 C eを除くランタノイ ドは F e -C r -A 1系合金に対し L aと同様に高温で箔表面に生成する A 1 2 O3、C r 2O3といった酸化物皮膜の密着性を向上させる性質があるため 耐酸化性を向上させる効果を有する。 ただし、 C eは靭性を低下させ熱 間圧延中に板を割れやすくする上に耐酸化性を著しく劣化させるので除 外する。 一般に、 純粋な L aを原鉱石から精製するよりも、 L aに加え さらに L a、 C e以外の N dなどのランタノィ ドを含有するものを添加 する方が容易な場合が多いこともあるため、 L a、 C eを除くランタノ
イ ドを各単独で 0 . 0 0 1〜0 . 0 5質量%の範囲で添加させることが できる。 また、 熱間圧延中に板割れが発生するなど製造が困難になるの を防止する目的上 L a、 C eを除くランタノイ ドの合計は 0 . 2質量% 以下とする。
また本発明の箔は溶融状態で成分調整を行い、 鋼塊、 スラブに铸込み 、 熱間圧延、 焼鈍を行った後、 冷間圧延と焼鈍を繰り返して必要な厚さ 4 0 m以下の箔とし、 コイルに卷取るが、 その際に、 最終圧延前の焼 鈍を 7 0 0 °C〜 1 0 0 0 °Cの範囲で行うことを特徴とする。 これは、 例 えば急冷薄帯等による製法では、 必ずしも本発明の主要ポイントである L a、 Z r、 H f 等の元素が十分に拡散せず、 局在することがあり、 各 元素が前述の箔厚の関係式を満たしてもその効果が現れないことがある のを本発明者らが見いだしたためである。
また、 急冷薄帯等による製法を量産方式で行うと品質にパラツキが生 じ、 ある部分は、 耐酸化性がよいがある部分は耐酸化性が悪いといった ことが生ずる。 これは、 急冷薄帯等の製法では、 急冷により状態図から は予測できない組織や、 成分を含んだ部分ができるため、 製造条件によ り全く異なる特性を示す個所もでてくる。 つまり、 成分元素を規定して も、 その後の製造条件のパラツキの影響を大きく受け、 必ずしも耐酸化 性の均一な箔ができない。 また、 各元素を十分に箔厚方向に拡散させる ためには最終冷間圧延前の焼鈍温度を 7 0 0で〜 1 0 0 0 °Cで行うこと が有効であることがわかった。 これは最終冷間圧延前の焼鈍温度が 7 0 0 °C未満では各元素が十分に拡散せず、 1 0 0 0 °Cを超えると表面の酸 化被膜が厚くなり、 後の工程での脱スケールが困難になるためである。 以上より、 最終冷間圧延前の焼鈍温度 7 0 0 °C〜 1 0 0 0 °Cとする。 な お、 好ましくは焼鈍温度は、 8 0 0 °C〜 9 5 0 °Cとする。
好ましい焼鈍雰囲気は、 鋼板表面にテンパーカラーのつきにくい、 ァ ンモニァ分解ガス等の還元性雰囲気が望ましい。
また、 本発明では最終の箔の組織が平均結晶粒径 5 μ m以下又は圧延
組織 (圧延されたままの組織であって、 最終焼鈍による再結晶組織でな いという意味、 以下圧延組織と称す) であるのが好ましい。 ハニカムに 組み込む前の最終の箔の結晶組織粒径を大きく したり、 柱状組織にして しまうと酸化過程での箔の形状変化が大きくなり、 特に箔厚 4 0 μ m以 下になつてくると、 第 2段階に入り、 C rの酸化も起こってくるので、 C r酸化物と地金との熱膨張率の違いからくると推定される形状変化が 尚一層大きくなる。 よって、 箔の組織が平均結晶粒径 5 m以下、 もし くは圧延組織であれば酸化の初期には、 圧延時に受けた力により鋼中に 導入された歪みの作用で箔は縮み、 酸化状態がある程度まで進むとミニ マム値をとり、 それを過ぎると箔は再ぴ膨張するようになる。 従って、 最初の箔の組織が小さければ小さいほど、 この最初の大きさに対しての 膨張率が少なくなる。 この効果は平均結晶粒径が 5 μ m以下で得ること ができ、 特に圧延組織であれば顕著である。 平均結晶粒径が 5 μ mを超 えてしまうと酸化の当初から箔は膨張してしまう。 従って、 本発明では 最終の箔の組織は平均結晶粒径 5 β m以下の組織もしくは圧延組織であ るのが好ましい。
また、 本発明では、 最終製品の箔厚が 4 0 m以下のものに適用する ことが好ましい。 メタル担体の壁厚を薄くすることにより排気抵抗が小 さくなる効果や熱容量が小さくなりエンジン始動から短時間で昇温し、 触媒が活性になる温度に到達することなどの利点は、 箔厚が 4 0 m以 下、 さらには、 3 5 m以下で効果が大きい。 もちろん、 本発明範囲内 の成分構成であれば、 厚さが 4 0 /z mを越える箔に対しても耐酸化性を 有し、 第 2段階での耐変形性に対しての効果があることは賓うまでもな いことであるが、 箔厚が 4 0 /i m以下で短時間昇温の効果が著しい。 よ つて好ましくは箔厚は 4 0 μ m以下、 さらには 3 5 m以下が好ましい
(実施例 1 )
表 1、 表 2に供試材の化学組成を示す。 これらの素材は真空溶解によ
つて溶製され、 1 200°Cに加熱後 1 200〜 900°Cの温度域で板厚 3 mmまでの熱間圧延を行った。 その後、 続いて 95 0°Cでの焼鈍後、 冷間圧延と焼鈍を繰り返して、 厚さ 0. 1 mmの箔とした。 この箔をァ ンモニァ分解ガス中、 900°CX 1分の焼鈍をした後、 最終冷間圧延を して箔厚 20〜40 /i mの箔とした。 これらの組織は圧延組織となって いる。
こうして作製した各箔厚の試料 ( 50 mmX 50 mmの矩形) につい て、 耐酸化性の調李を 1 1 00°Cの大気中で 500時間の酸化試験によ つて行った。 結果を表 3、 表 4、 表 5に示した。 表 3は表 1に示す実験 N o. 1〜 20に対応するもので、 L a と Z r添加のものである。 表 3 中の L a、 Z r と箔厚との関係は、 それぞれ
1. / t≤L a≤ 6. 0/ t ··· (1)
0. 6 / t≤ Z r≤ 4. 0/ t ··· (2)
の左辺と右辺の値を記載してある。
表 4, 5は表 2に示す実験 N o . 2 1〜40に対応するもので、 L a、 Z r、 H f 添加のものである。 表 4中の L a、 Z r と箔厚との関係は、 それぞれ
1. 4/ t≤ L a≤ 6. 0/ t -- (1)
0. 4/ t≤ Z r≤ 2. 0/ t ··· (3)
0. 5 / t≤H f ≤ 2. 0/ t … (4)
の左辺と右辺の値を記載してある。
表 3及び表 5中に酸化増量、 膨張率、 観測酸化物を記載した。 酸化増 量は酸化試験片を空冷して放置後、 常温で重量変化が 5. O gZm2未満 のものを◎で、 5. 0〜8. 0 g/m2未満のものを〇で、 8. 0以上 1 0. 0 gZm2未満のものを△で、 それ以上のものを Xで示した。 また、 膨張率として試験前寸法に対して試験後完全冷却したあとの試験片のー 辺 (50 mm) の伸びが 1. 0%未満のものを◎で、 1. 0以上 2. 0 %未満のものを〇で、 2. 0以上 3. 0 °/。未満のものは△で、 3. 0 %
以上のものを Xで示した。 3. 0 %未満を合格とした。 観測酸化物は、 酸化試験後のサンプルを X線回折分析し、 観測された酸化物を示した。 本発明の範囲にある鋼では箔厚に応じた成分範囲で非常に良好な耐酸 化性を示し、 箔厚が 40 m以下においても耐酸化性が良好な特性を示 す。 また同一成分でも箔厚により試験結果が変化し、 特に箔厚が薄くな ると本発明の関係式内で L a、 Z r、 H f といった元素を規定しないと 、 耐酸化性が劣ることになつた。 また箔厚が 4 0 / m以下で重要となる 第二段階の伸ぴも本発明内の関係式で良好な値を示した。 X線回折分析 の結果からも、 L a、 Z r、 H f といった元素が箔厚との闋係式から必 要以上に添加された鋼については、 これらの元素が酸化物となり、 特に 第二段階の耐酸化性を劣化させていると推定される。 以上から、 本発明 範囲内の箔は、 非常に優れた耐酸化性が要求される触媒コンパ一ター用 材料として好適であることがわかる、
(実施例 2)
表 6に供試材の化学組成を示す。 これらの素材の一部は真空溶解によ つて溶製され、 1 2 00°Cに加熱後 1 2 00〜9 0 0°Cの温度域で板厚 3 mmまでの熱間圧延を行った。 その後、 続いて 9 5 0°Cでの焼鈍後、 冷間圧延と焼鈍を繰り返して、 厚さ 0. 1 mmの箔とした。 さらに、 こ の箔をアンモニア分解ガス中で表 8に示す条件の焼鈍をした後、 最終圧 延をして箔厚 2 0〜40 μ mの箔とした。 さらに一部の試料については 、 アンモニア分解ガス中で仕上焼鈍を行い様々な粒径の組織にした後、 酸化試験に供した。 また、 一部は急冷薄帯製造法により所定の箔厚 20 〜4 0 mの箔として酸化試験に供した。 なお、 試験片は、 5 0 mmX 5 0 mmの矩形とした。 表 7に L a、 Z r、 H f と箔厚との関係につい て、 それぞれ
1. / t ≤L a≤ 6. 0/ t … (1 )
0. 4/ t ≤ Z r≤ 2. 0 / t -- (3)
0. 5/ t≤H f ≤ 2. 0/ t ··' (4)
の左辺と右辺の値を示した。
こうして製造した各箔厚の試料について、 耐酸化性の調査を 1 1 00 °Cの大気中で 5 00時間の酸化試験によって行った。 結果を表 8に示し た。 表 8中には最終圧延前焼鈍条件、 最終製品箔の組織又は平均結晶粒 径、 酸化増量、 膨張率、 観測酸化物を示している。 なお、 平均結晶粒径 は、 J I S G O 5 5 2に準拠して、 圧延方向に直角な断面の組織を顕 微鏡による画像解析により求めた。 また比較例として急冷薄帯を併せて 記載してある。 酸化増量は、 酸化試験片を空冷して放置後、 常温での重 量変化が 5. 0 g/m2未満のものを◎で、 5. 0以上 8. O gZm2未 満のものを〇で、 8. 0以上 1 0. 0 g/m2未瀹のものを△で、 それ以 上のものは Xで示した。 また、 膨張率として試験前の寸法に対して試験 後完全冷却したあとの長手方向の伸びが 1. 0%未満のものを◎で、 1 . 0以上 2. 0%未満のものを〇で、 2. 0以上 3. 0%未満のものは △で、 それ以上のものを Xで示した。 3. 0 %未満のものを合格とした 本発明の範囲にあるような最終圧延前の焼鈍を行った鋼に関しては、 さらに良好な耐酸化性を示し、 箔厚が 40 m以下においても、 耐酸化 性が良好な特性を示す。 また同一成分でも急冷薄帯などの方法で作成し たものより焼鈍圧延を繰り返製造したものが非常に耐酸化性がよいこと がわかる。 急冷薄帯では一部は铸造後、 熱間圧延して、 さらに焼鈍、 冷 間圧延を繰り返して作ったものよりも耐酸化性が良好な部分もあるが、 逆に悪い部分も存在し、 同一の箔内でも耐酸化性にパラツキがあった。 このため悪い部分の影響が重量変化や伸びに表れた。 また、 最終の結晶 組織を本発明範囲内にすることにより、 酸化試験後の膨張率を小さくす ることができる。 以上から、 本発明範囲内の箔は、 非常に優れた耐酸化 性が要求される触媒コンバータ用材料として好適であることがわかる。 産業上の利用可能性
本発明によれば、 F e— C r— A 1系合金に L a、 Z r又は H f を複 合で箔厚に対応させた成分量添加することにより、 耐酸化性及び耐変形 性に優れた合金箔を提供することができる。 本発明の合金箔は、 自動車 などの触媒コンバータ用材料として好適であり、 特に箔厚 4 0 μ m以下 の箔として優れた性能を示すものである。
表 1
00
表 2 実験 鋼種 成分 (w t %)
N o . N o . C Si Mn Cr Al N Zr Hf La、 Ceを除くランタノイド
21 R 0.004 0.16 0.10 21.0 5.8 0.005 0.065 0.021 0.025
22 S 0.008 0.12 0.20 19.5 7.8 0.006 0.058 0.035 0.023
23 T 0.015 0.15 0.09 16.5 6.5 0.007 0.185 0.023 0.038
24 U 0.023 0.26 0.16 21.3 5.2 0.012 0.075 0.033 0.035 N d=0.01、 Sm = 0.05
25 V 0.030 0.25 0.20 18.9 3.0 0.008 0.128 0.050 0.052
26 w 0.008 0.16 0.09 19.8 5.6 0.005 0.056 0.032 0.065
27 u 0.005 0.21 0.16 24.2 5.9 0.004 0.065 0.067 0.030 Sm = 0.01
28 X 0.003 0.35 0.20 18.9 5.6 0.006 0.085 0.015 0.025
CD 29 Y 0.012 0.50 0.09 16.2 6.2 0.007 0.092 0.045 0.062 N d =0.01
30 z 0.007 0.12 0.16 20.2 5.8 0.009 0.156 0.031 0.029 S m = 0.01
31 AA 0.008 0.13 0.20 20.3 6.0 0.010 0.112 0.018 0.015
32 AB 0.012 0.15 0.09 18.5 4.8 0.012 0.045 0.025 0.052
33 AC 0.016 0.25 0.16 21.5 6.5 0.007 0.098 0.045 0.035
34 AD 0.008 0.12 0.20 22.2 4.3 0.011 0.076 0.054 0.025
35 AE 0.025 0.13 0.09 19.4 5.6 0.008 0.082 0.062 0.037
36 T 0.015 0.15 0.09 16.5 6.5 0.007 0.185 0.023 0.038
37 X 0.003 0.35 0.20 18.9 5.6 0.006 0.085 0.015 0.025
38 AA 0.008 0.13 0.20 20.3 6.0 0.010 0.112 0.018 0.015
39 Y 0.012 0.50 0.09 16.2 6.2 0.007 0.092 0.045 0.062 N d =0.01
40 AE 0.025 0.13 0.09 19.4 5.6 0.008 0.082 0.062 0.037
表 3
実験 箔厚 La Zr
酸化增量 膨張率 · 観測酸化物 備老
N o . ( μ m) (1)式左辺 (1)式右辺 (2)式左辺 (2)式右辺
1 30 0.047 0.200 0.020 0.133 〇 〇 « -A1203, Cr203 本発明例
2 39 0.036 0.154 0.015 0.103 〇 ◎ a— A1203, Cr203 本発明例
3 21 0.067 0.286 0.029 0.190 〇 〇 a -A1203, Cr203 本発明例
4 27 0.052 0.222 0.022 0.148 〇 〇 α一 A1203, Cr203 本発明例
5 50 0.040 0.171 0.017 0.114 〇 〇 a -A1203, Cr203 本発明例
6 30 0.047 0.200 0.020 0.133 〇 〇 a-Al203, Cr203 本発明例
7 25 0.056 0.240 0.024 0.160 〇 〇 a-Al203, Cr20a 本発明例
8 29 0.048 0.207 0.021 0.138 〇 〇 本発明例
9 31 0.045 0.194 0.019 0.129 〇 〇 a - A1203, Cr203 本発明例 t
o 10 25 0.056 0.240 0.024 0.160 〇 〇 a -A1203, Cr203 本発明例
11 26 0.054 0.231 0.023 0.154 〇 〇 a - A1203, Cr203 本発明例
12 38 0.037 0.158 0.016 0.105 〇 ◎ a - A1203, Cr203 本発明例
13 35 0.040 0.171 0.017 0.114 〇 ◎ a -A1203, Cr203 本発明例
14 33 0.042 0.182 0.018 0.121 〇 〇 a -A1203, Cr203 本発明例
15 26 0.054 0.231 0.023 0.154 〇 〇 a - A1203, Cr203 本発明例
16 25 0.056 0.240 0.024 0.160 △ Δ a - A1203、 Cr203 比較例
17 28 0.050 0.214 0.021 0.143 X △ a - A1203、 Cr203 比較例
18 36 0.039 0.167 0.017 0.111 X X a - A1203、 Cr203、 Zr02 比較例
19 30 L 0.047 0.200 0.020 0.133 〇 X a - Λ丄 203、 Cr20。 La203 比較例
20 25 0.056 0.240 0.024 0.160 X X a- Α1203、 Cr203. Zr02 比較例
L a + r添加
4/t≤ L a ≤6.0/t (1)
6/t≤ Z r ≤4.0/t (2)
I1—
表 4 bo
L a + Z j ■ +H f 添加
1.4/t≤ L a≤6.0/t (1)
0.4/t≤ Z r≤2.0/t (3)
0.5/t≤H f ≤2.0/t (4)
表 5 実験 酸化增量 膨張率 観測酸化物
N o . 備考
21 ◎ ◎ α -Α1203, Cr20。 本発明例
22 ◎ a一 Λ丄 203 本発明例
.23 ◎ ◎ a - A1203, Cr203 本発明例
1
24 ◎ ◎ a - A1203, Cr203 本発明例
25 ◎ ◎ - A1203 本発明例
26 ◎ ◎ a - A1203, Cr203 本発明例
27 ◎ ◎ a -A1203, Cr203 本発明例
28 ◎ ◎ a - A1203, Cr203 本発明例
29 ◎ ◎ a一 A1203, Cr203 本発明例
30 ◎ ◎ α -Α1203, Cr203 本発明例
31 ◎ ◎ a -A1203, Cr203 本発明例
32 ◎ ◎ a -Al203 本発明例
33 ◎ ◎ a -Al203 本発明例
34 ◎ ◎ οί—Α120。 Cr203 本発明例
35 ◎ ◎ a— A1203、 Cr20。 本発明例
36 〇 X 比較例
37 X Δ a - A1203、 Cr203 比較例
38 Δ X a - A1203、 Cr203 比較例
39 X Δ a -Al203、 Cr203、 Hf02 比較例
40 X X a -Al203N Cr。03、 Zr02 比較例
表 6
CO
表 7
L a + Z r +H f 添加
1.4/t≤ L a≤6.0/t - (1 )
0.4/t≤ Z r≤2.0/t -(3)
0.5/t≤H f ≤2.0/t -(4)
表 8
最終圧延前焼鈍条件 仕上焼 条件 最終製品箔の
焼鈍 均熱 組綠 or平均 その他の
N o . 鋼塊 箔厚 酸化 膨張
焼鈍温度 均熱時間 m 結 物 備考 記号 (/t m) 早 B lai τ τ pD - - 率 観測酸化
(S)
(V) (s)
41 900 60 圧延組織 © ◎ 本発明例
42 550 60 一 // 〇 〇 -AlnOo, Cr90¾ 本発明例
43 AF 29 850 60 950 60 5 μ __ ◎ ◎ a -AI9O0 本発明例
44 800 60 1100 60 20 πΐ 一 〇 〇 本発明例
45 - 一 一 一 アモルファス 金属薄帯 △ X 比較例
46 800 150 一 一 圧延組織 ◎ ◎ -AloOo 本発明例
47 400 30 一 一 It 〇 〇 a -A1203, Cr 03 本発明例
48 AG 38 850 60 700 60 2 μ 一 ◎ ◎ -AloOq 本発明例
49 900 30 1050 60 15 μ m 〇 〇 a -AlnO , Cr90¾ 本発明例
50 - - ― 一 アモルファス 金属薄帯 Δ X a -A1203, Cr203, La203 比較例
51 950 60 ― ― 圧延組織 ― ◎ ◎ α - A1203 本発明例
52 650 20 " 〇 Ο a -A1203, Cr203 本発明例
53 AH 25 850 60 920 60 3 μ m ◎ ◎ a -ftl,0, 本発明例
54 750 50 1000 60 8 μ m 〇 Ο a - A1203 Cr203 本発明例
55 了モ ファス 金属薄帯 △ X a - A1203 Cr203, La203 比較例
56 750 30 圧延組織 ® ◎ a— A1203 本発明例
57 600 60 ;; 〇 〇 a -AI2O3, Cr203 本発明例
58 AI 21 950 30 900 60 1 μ m ◎ © a -A1203 本発明例
59 850 50 1030 60 12 /z m 〇 〇 a - A1203 Cr203 本発明例
60 アモルファス 金属薄帯 Δ X a— A1203, La203 比較例