明細書
ディスクプレーヤ
技術分野
本発明は、 車両に搭載されて、 C D (コンパクトディスク) 等の記録媒体ディ スクの情報を再生するディスクプレーヤに関する。
車両に搭載される C Dプレーヤ等の従来のディスクプレーヤでは、 ピックアツ プ及び夕一ンテ一ブルが配置されたドライブプレートに、 ディスクを所定位置ま で案内して位置決めし、 且つこのディスクを上記夕一ンテーブルにクランプさせ るためのクランパが、 クランプアームの回動により、 上記動作を実行し得るよう 構成されたものがある。
ところが、 このようなディスクプレーヤでは、 ディスクをドライブプレートに 対し垂直方向に所定量移動させるためには、 ディスクプレーャの高さ方向の範囲 内で回動する上記クランプアームの回動量 (回動角度) が大きくなつてしまう。 このため、 ディスクプレーヤの薄型化を実現することができない。
本発明の目的は、 上述の事情を考慮してなされたものであり、 薄型化を実現で きるディスクプレーヤを提供することにある。
発明の開示
本発明は、 ディスクの位置決めを実施する位置決めユニットと、 上記位置決め ュニットにより位置決めされたディスクにクランプ動作を実施するクランパュニ ットと、 ピックアップ及び夕一ンテ一ブルを備え、 上記クランパユニットにより 上記ターンテーブルにクランプされたディスクを回転させて、 このディスクから 上記ピックアツプにより情報を取り出すドライブュニットと、 を有するディスク プレーヤであって、 上記位置決めユニットと上記クランパユニットとは、 別体に 設けられて、 上記ドライブュニットに対しほぼ垂直に移動可能に構成されたこと を特徴とするものである。
また、 本発明は、 上記発明において、 位置決めユニットが備えるステッププレ ート及び上記クランパュニットが備えるクランププレートは、 上記ドライブュニ ットが備えるドライブプレートに対し平行移動可能なカムプレートのカム溝に係 合され、 このカムプレートの移動により、 上記ドライブプレートに対し垂直移動
可能に構成されたことを特徴とするものである。
また、 本発明は、 上記発明において、 ステッププレート及びクランププレート は、 カムプレートの移動により ドライブプレートに対し同期して垂直移動可能に 構成されたことを特徴とするものである。
更に、 本発明は、 上記発明において、 ステッププレート及びクランププレート に設けられて、 カムプレートのカム溝に係合される係合部材は、 曲げ起こしによ り一体成形された係合爪であることを特徴とするものである。
また、 本発明は、 上記発明において、 ステッププレート、 クランププレートの それそれの係合爪は、 成形時に曲げ起こしにより一体成形されたことを特徴とす るものである。
また、 本発明は、 上記発明において、 位置決めユニットは、 大きさの異なる複 数種類のディスクを位置決め可能に構成されたことを特徴とするものである。 更に、 本発明は、 上記発明において、 位置決めユニットはステッププレートと 、 このステッププレートに回動自在に設けられて、 一端にディスクを保持可能な ディスクストッパを備えた Gプレートと、 上記ステッププレートに回動自在に設 けられて、 一端がディスクに係止可能なァ一ムロツドを備えたセンサアームとを 有し、 これらの Gプレート及びセンサアームの他端が、 直径の異なる複数のディ スクに対応してそれらの係合位置を変更可能に設けられ、 これらのディスクを位 置決め可能とするよう構成されたことを特徴とするものである。
また、 本発明は、 上記発明において、 位置決めユニットとクランパユニットの 移動量が異なって設定されたことを特徴とするものである。
また、 本発明は、 上記発明において、 クランパユニットの移動量が、 位置決め ュニットの移動量よりも大きく設定されたことを特徴とするものである。
更に、 本発明は、 上記発明において、 位置決めユニットは、 防振ストロークを 確保可能に移動量が設定され、 また、 上記クランパユニットは、 上記防振スト口 —クを確保可能とするとともに、 ディスクを夕一ンテーブルにクランプ可能とす るクランパリングとのクリアランスを確保可能に移動量が設定されたことを特徴 とするものである。
本発明によれば、 ステッププレートとクランププレートがドライブプレートに
対し垂直に移動可能に構成されたことから、 ディスクを夕一ンテーブルにクラン プするためのクランパを、 クランプアームの回動により夕一ンテ一ブルに対し移 動する場合や、 ステッププレート及びクランププレートが一体となって回動する 場合に比べ、 ステッププレート及びクランププレートの移動量を低減できるので 、 ディスクプレーヤの薄型化を実現できる。
また、 本発明によれば、 ステッププレートとクランププレートとが別体に設け られたことから、 両プレートで移動量を異ならせて設定できる。 つまり、 ステツ ププレートは防振ストロークを確保するための移動量に設定でき、 また、 クラン ププレートは、 上記防振ストロークを確保するとともに、 クランパリングとのク リアランスを確保するための移動量に設定できる。
また、 本発明によれば、 ステッププレート及びクランププレートに設けられて 、 カムプレートのカム溝に係合可能な係合部材が、 曲げ起こしにより一体成形さ れた係合爪であることから、 上記係合部材をかしめピンにより構成する場合に比 ベ、 ステッププレート、 クランププレートの構造を簡略ィ匕でき、 ひいては、 ディ スクプレーヤの構造を簡略化できる。
図面の簡単な説明
第 1 A図は、 本発明に係るディスクプレーヤの一実施の形態において、 デイス クストツバが初期位置にあるときの上記ディスクプレーヤの初期状態を示す平面 図であり、 第 1 B図は、 第 1 A図のトリガ一ラック及び Sアームストツバ等を示 す平面図である。
第 2 A図は、 第 1 A図のディスクプレーヤにおいて、 ディスクストツバが位置 決め位置にあるときの上記ディスクプレーヤのディスク位置決め状態を示す平面 図であり、 第 2 B図は、 第 2 A図のトリガーラック及び Sァ一ムストツバ等を示 す平面図である。
第 3 A図は、 第 1 A図のディスクプレーヤにおいて、 ディスクストツバが位置 決め位置にあるときの上記ディスクプレーヤのディスクチヤヅキング状態を示す 平面図であり、 第 3 B図は、 第 3 A図のトリガーラック及び Sアームストヅパ等 を示す平面図である。
第 4 A図は、 第 1 A図のディスクプレーヤにおいて、 ディスクストヅパが退避
位置にあるときの上記ディスクプレーヤのセン夕リング完了状態を示す平面図で あり、 第 4 B図は、 第 4 A図のトリガ一ラック及び Sアームストッパ等を示す平 面図である。
第 5 A図、 第 5 B図、 第 5 C図は、 ステッププレート及びクランププレートに おけるそれそれ第 2 A図、 第 3 A図、 第 4 A図の中央断面図である。
第 6図は、 第 1 A図のディスクプレーヤにおけるプレーヤ本体を示す裏面図で ある。
第 7図は、 第 1 A図のステッププレート及びクランププレートを示す斜視図で ある。
第 8 A図及び第 8 B図は、 第 1 B図及び第 5 A図の Rカムプレート及び Lカム プレートを示す斜視図である。
第 9 A図〜第 9 D図は、 第 6図の Rカムプレートのロック機構におけるロック 解除動作を示す作動図である。
発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明の実施の形態を、 図面に基づき説明する。
第 1 A図に示すディスクプレーヤは、 C D (コンパクトディスク)、 D V D ( デジタル ·バーサタイル 'ディスク) 等の記録媒体ディスク 1に記録された情報 を再生するものであり、 プレーヤ本体 1 1及びシャーシュニット 1 2を有して構 成される。 更に、 プレーヤ本体 1 1は、 第 5 A図にも示すように、 ローデイング ュニヅト 1 3、 位置決めュニット 1 4、 クランパュニット 1 5及びドライブュニ ット 1 6を有して構成される。
シャーシュニット 1 2は、 図示しないダンパ及びパネを備えた防振構造体をシ ヤーシ 1 7に有し、 この防振構造体を介してプレーヤ本体 1 1がシャーシ 1 7に フローティング支持可能とされる。
上記プレーヤ本体 1 1のドライブュニット 1 6は、 第 5 A図及び第 6図に示す ように、 ドライブプレート 1 8の表面中央に夕一ンテーブル 1 9が、 裏面中央に スピンドルモ一夕 2 0がそれそれ配置され、 このスピンドルモー夕 2 0がターン テーブル 1 9を回転させる。 また、 ドライブプレート 1 8には、 図示しないピッ クアップが設置されて、 後述の如くターンテーブル 1 9にクランプされて回転す
るディスク 1から情報を取り出し再生する。
また、 ドライブユニット 1 6の左右両側には側壁 2 1がー体成形され、 この側 壁 2 1に上下方向 (ドライブプレート 1 8に対し垂直方向) に延びる縦溝 2 2 ( 第 5 A図) が形成されている。 更に、 ドライブュニット 1 6の前方部にはアツパ プレート 2 3 (第 1 A図) が固定して設置され、 このアツパプレート 2 3に、 使 用者により挿入されたディスク 1を検出するディスクセンサ 2 4が取り付けられ る。
更に、 ドライブユニット 1 6の両側壁 2 1には、 第 5 A図〜第 5 C図及び第 6 図に示すように、 Rカムプレート 2 5 Rと Lカムプレート 2 5 Lとがディスクプ レ一ャ 1 0の前後方向で、 ドライブプレート 1 8に対し平行に移動可能にそれそ れ配設されている。 これらの Rカムプレ一ト 2 5 R及び Lカムプレート 2 5 Lに は、 第 5 A図〜第 5 C図並びに第 8 A図及び第 8 B図に示すように、 カム溝 2 6 A、 2 6 B及び 2 6 Cが傾斜して形成されている。
また、 Rカムプレート 2 5 R及び Lカムプレート 2 5 Lは、 クランク形状に折 り曲げられたクランクシャフト 2 7及びローデイングプレート (後述) により連 結される。 このクランクシャフト 2 7により、 Rカムプレート 2 5 Rの前後方向 移動が Lカムプレート 2 5 Lに伝達されて、 Lカムプレート 2 5 L及び Rカムプ レート 2 5 Rが同期して移動可能に構成される。
第 6図に示すように、 ドライブプレート 1 8の裏面における Rカムプレート 2 5 R側には、 ローデイングモー夕 2 8、 ギア輪列 2 9及びトリガ一ラック 3 0が 配置される。 また、 ドライブプレート 1 8の表面でトリガ一ラック 3 0に対応す る位置に、 Sァ一ムストツバ 4 0が配置される。
トリガ一ラック 3 0は、 ディスクプレーヤ 1 0の前後方向に移動可能に設けら れ、 ドライブプレート 1 8との間に懸架された引張りコイルばね 3 O Aにより、 常時後方に付勢されている。 このトリガーラック 3 0は、 第 9 A図〜第 9 D図に 示すように、 この移動方向に対し傾斜するトリガ一溝 4 2及びラック 4 3を備え る。 また、 Sアームストヅパ 4 0は、 ドライブユニット 1 6に植設されたビン 4 O A (第 I B図) にその長穴が挿入されることにより、 ディスクプレーヤ 1 0の 前後方向に移動可能、 且つ回動可能に設けられる。 更に、 この Sアームストッパ
4 0は口ックピン 4 4を備える。
第 6図に示すギア輪列 2 9は、 口一ディングモー夕 2 8のシャフ卜に結合され た第 1ギア 3 1と、 この第 1ギア 3 1に嚙み合う第 2ギア 3 2と、 相互に嚙み合 う第 3ギア 3 3、 第 4ギア 3 4、 第 5ギア 3 5、 第 6ギア 3 6及び第 7ギア 3 7 と、 相互に嚙み合うアイ ドルギア 3 8及びファイナルギア 3 9と、 を有して構成 される。 第 2ギア 3 2が第 3ギア 3 3及びアイ ドルギア 3 8に嚙み合う。
第 7ギア 3 7は、 後述のローデイングローラ 4 1に結合される。 また、 フアイ ナルギア 3 9は、 第 6図及び第 9 A図〜第 9 D図に示すように、 トリガ一ラック
3 0のラック 4 3と、 Rカムプレート 2 5 Rのラック 4 5とに嚙み合い可能に構 成される。 このラック 4 5は、 ; カムプレート 2 5 Rにおいてドライブプレート 1 8の裏面側に延在する駆動片 4 6に形成される。
この Rカムプレート 2 5 Rのラック 4 5は、 ロック機構 4 7のロック動作によ つて、 ファイナルギア 3 9と不必要に嚙み合わないよう構成されている。
つまり、 このロック機構 4 7は、 第 9 A図に示すように、 ドライブプレート 1 8に形成された力ギ状穴 4 8と、 Rカムプレート 2 5 Rの駆動片 4 6に形成され た長穴 4 9と、 上述のトリガーラック 3 0のトリガー溝 4 2と、 Sァ一ムストッ パ 4 0のロックピン 4 4とを有して構成される。 力ギ状穴 4 8は、 ドライブプレ ート 1 8の前後方向に延びる第 1穴 5 1と、 この第 1穴 5 1に直交する第 2穴 5 2とを有してなる。 また、 長穴 4 9は第 2穴 5 2に平行して延びる。 ロックピン
4 4は、 これらの力ギ状穴 4 8、 長穴 4 9及びトリガ一溝 4 2に嵌合されている ディスクプレーヤ 1 0のプレーヤ本体 1 1にディスク 1が挿入されていない状 態では、 第 9 A図に示すように、 ロックピン 4 4が力ギ状穴 4 8の第 2穴 5 2に 係合されているため、 Rカムプレ一ト 2 5 Rはディスクプレーヤ 1 0の前後方向 への移動が阻止される。 これにより、 プレーヤ本体 1 1に落下衝撃等のような不 用意な衝撃力が作用した時にも、 ファイナルギア 3 9が Rカムプレート 2 5 Rの ラック 4 5に嚙み合うことが阻止される。
上述のロック機構 4 7によるロック動作の解除は、 次のようにしてなされる。 つまり、 トリガ一ラック 3 0が後述のセンサアーム 5 7によりディスクプレー
ャ 1 0の前方へ押圧されて、 引張りコイルばね 3 O Aの付勢力に抗して前方移動 すると、 第 9 B図に示すように、 このトリガ一ラック 3 0のラック 4 3がフアイ ナルギア 3 9と嚙み合って、 トリガ一ラック 3 0が口一ディングモ一夕 2 8の駆 動力によりディスクプレーヤ 1 0の前方へ更に移動する。 すると、 トリガ一ラッ ク 3 0のトリガ一溝 4 2がロックピン 4 4を、 力ギ状穴 4 8の第 2穴 5 2から第 1穴 5 1側へ移動させる。 これにより、 ロック機構 4 7のロック動作が解除され 、 その後、 トリガ一ラック 3 0が、 ロックピン 4 4を介して更に Rカムプレート 2 5 Rを押すことにより、 第 9 C図に示すように、 Rカムプレート 2 5 Rのラッ ク 4 5がファイナルギア 3 9と嚙み合い、 Rカムプレート 2 5 Rがディスクプレ ーャ 1 0の前方へ移動する (第 9 D図)。 このとき、 ロックピン 4 4は、 カギ状 穴 4 8の第 1穴 5 1内を移動する。
ところで、 前記ローデイングユニット 1 3は、 第 5 A図〜第 5 C図及び第 6図 に示すように、 ローディングローラ 4 1及び図示しないローディングプレートを 有して構成される。 このローデイングプレートはアツパプレ一ト 2 3 (第 1 A図 ) に枢支されると共に、 口一ディングローラ 4 1を回動自在に軸支する。 ローデ イングローラ 4 1の軸は、 一端が、 Rカムプレート 2 5 Rのカム溝 2 6 Aに係合 され、 他端が、 ドライブプレート 1 8の側壁 2 1に形成された長孔に係合されて いる。
また、 上記ローデイングプレートは、 ばね力によりローデイングローラ 4 1を ディスク 1に押圧させる。 そして、 ローデイングローラ 4 1には、 第 6図のロー ディングモ一夕 2 8の駆動力が、 ギア輪列 2 9の第 1ギア 3 1〜第 7ギア 3 7を 経て伝達される。 従って、 ディスクセンサ 2 4がディスク 1を検出して口一ディ ングモ一夕 2 8が作動すると、 口一ディングローラ 4 1が回転してディスク 1を プレーヤ本体 1 1内へ引き込み搬送する。
第 5 C図に示すように、 Rカムプレート 2 5 R及び Lカムプレート 2 5 Lがデ イスクプレーヤ 1 0の前方へ移動した時には、 口一ディングロ一ラ 4 1の軸が R カムプレート 2 5 Rのカム溝 2 6 Aに沿って下降し、 ローディングロ一ラ 4 1が ディスク 1から離れて、 ディスク 1の引き込み搬送が停止される。 このときには 、 上記ローデイングプレートが所定の枢支点 (図示せず) を中心に回転して、 こ
のローデイングプレートとシャーシ 1 7の突起 (不図示) との当接が解除されて 、 プレーヤ本体 1 1はシャーシ 1 7にフローティング支持される。
前記位置決めユニット 1 4は、 第 1 A図及び第 5 A図に示すように、 ステップ プレート 5 4、 ディスクストッパ 5 5、 Gプレート 5 6及びセンサアーム 5 7を 有してなり、 大径又は小径のディスク 1におけるセン夕一ホール 2の中心 (すな わちディスク 1の中心) がターンテーブル 1 9 (第 5 A図〜第 5 C図) の中心と 一致するように、 ディスク 1の位置決めを実行する。
ステッププレート 5 4には、 ディスクプレーヤ 1 0の左右方向両側に係合爪 5 8が配設されている。 この係合爪 5 8は、 第 7図に示すように、 ステッププレー ト 5 4の成形時に曲げ起こされて形成されたものである。 この係合爪 5 8が第 5 A図〜第 5 C図に示すように、 ドライブプレート 1 8の側壁 2 1における縦溝 2 2と、 Rカムプレート 2 5 R及び Lカムプレート 2 5 Lのカム溝 2 6 Bに係合す る。 従って、 Rカムプレート 2 5 R及び Lカムプレ一ト 2 5 Lがディスクプレー ャ 1 0の前後方向へ移動すると、 係合爪 5 8がドライブプレート 1 8の縦溝 2 2 に沿って、 ドライブプレート 1 8に対し垂直方向に移動可能、 つまり昇降可能に 構成される。
ステッププレート 5 4の下降により、 位置決めュニヅト 1 4とシャーシ 1 7と の間に防振ストローク Lが確保される。 また、 ステッププレート 5 4の上昇によ り、 ディスク 1がドライブュニヅト 1 6のターンテーブル 1 9を越えてプレーヤ 本体 1 1内へ引き込まれることが可能となる。
ディスクストヅパ 5 5は、 第 5 A図に示すように、 プレーヤ本体 1 1内に引き 込まれたディスク 1を収容するように断面コ字形状に形成される。 更にこのディ スクストヅパ 5 5は、 第 1 A図に示すように、 ステッププレート 5 4に係合して 、 ディスクプレーヤ 1 0の前後方向に移動可能に設けられ、 ローデイングローラ 4 1によりプレーヤ本体 1 1内に引き込み搬送されるディスク 1を所定の位置に 位置決めする。
このディスクストパ 5 5は、 後述の Gプレート 5 6及びセンサアーム 5 7の機 能により、 第 1 A図に示す初期位置から、 ディスク 1のセンタホール 2の中心と 夕一ンテーブル 1 9の中心とを一致させる第 2 A図及び第 3 A図に示す位置決め
位置と、 夕一ンテ一ブル 1 9にクランプされチヤッキングされたディスク 1から 当該デイスクストツバ 5 5が離間する第 4 A図に示す退避位置とに位置付けられ
Gプレート 5 6は、 ステッププレート 5 4に植設されたピン 5 6 Αに回動可能 に枢支され、 一端部にディスクストッパ 5 5が取り付けられる。 また、 この Gプ レート 5 6の他端部に開口 5 9が設けられ、 この開口 5 9に A穴 6 0 A及び B穴 6 0 Bが形成されている。
センサアーム 5 7は、 ディスクプレーヤ 1 0の前後方向に微少移動し得るよう にステッププレート 5 4に回動可能に枢支される。 即ち、 ステッププレート 5 4 植設されたピン 5 4 Aに、 センサアーム 5 7に形成された長穴 5 7 Aが挿入され る。 このセンサアーム 5 7の先端部にァ一ムロツド 6 1が植設され、 他端部にボ ス 6 2が形成される。 このボス 6 2は、 Gプレート 5 6の開口 5 9内に位置付け られる。 また、 センサアーム 5 7のアームロッド 6 1近傍に、 後述のクランププ レート 6 6の停止溝 7 0に嚙み合い可能な停止爪 6 3が形成される。
Gプレート 5 6とセンサアーム 5 7とは、 それらの間に張架された引張りコィ ルばね 5 6 Bにより、 反時計方向ひ、 時計方向/?にそれそれ付勢されている。 アームロッド 6 1は、 小径のディスク 1 (例えば 8 c m C D ) がプレーヤ本体 1 1内に引き込まれる場合、 ディスク 1の挿入位置によっては、 当初このディス ク 1に当接する場合があるが、 当接してもこのディスク 1を引き込みセンタリン グする過程で、 このディスク 1に当接しなくなる。 従って、 この場合には、 セン サアーム 5 7のボス 6 2が、 Gプレート 5 6の A穴 6 O Aに係合されたままの状 態で、 停止爪 6 3が停止溝 7 0に嵌合する。 これにより Gプレート 5 6の回動が 阻止され、 ディスクストッパ 5 5が小径のディスク 1を位置決めする位置に位置 付けられる。
また、 大径のディスク 1 (例えば 1 2 c m C D ) がプレーヤ本体 1 1内に引き 込まれた場合には、 このディスク 1がセンサアーム 5 7のアームロヅド 6 1に当 接して、 ディスク 1の引き込み動作に伴いセンサアーム 5 7が外方へ回動する。 これにより、 センサアーム 5 7のボス 6 2と Gプレート 5 6の A穴 6 O Aとの係 合が外れる。 そして、 ディスク 1がディスクストツバ 5 5を、 引張りコイルばね
5 6 Bの引張力に抗してディスクプレーヤ 1 0の後方へ押すことにより、 Gプレ ート 5 6が回動し、 センサアーム 5 7のボス 6 2は、 Gプレート 5 6の開口 5 9 内をディスクプレーヤ 1 0の後方へ移動する。
このように、 ディスク 1がディスクプレーヤ 1 0の後方へ移動すると、 このデ イスク 1がセンサアーム 5 7のアームロッド 6 1から離れる。 これにより、 セン サアーム 5 7のボス 6 2が、 引張りコイルばね 5 6 Bの引張力によって Gプレー ト 5 6の B穴 6 0 Bに係合する。 ディスク 1がディスクプレーヤ 1 0の後方へ更 に移動すると、 弓 I張りコイルばね 5 6 Bの引張力に抗して Gプレート 5 6が微小 回動し、 この回動力がボス 6 2を介して、 センサアーム 5 7をディスクプレーヤ 1 0の前方へ移動させる。 このセンサアーム 5 7の移動中に、 センサアーム 5 7 の停止爪 6 3がクランププレート 6 6の停止溝 7 0に係止した段階で、 Gプレ一 ト 5 6の回動が停止され、 第 2 A図に示すように、 ディスクストツバ 5 5が大径 のディスク 1を位置決めする位置に位置付けられる。
実際には、 センサアーム 5 7のボス 6 2が Gプレート 5 6の B穴 6 0 Bに係合 した段階からのディスク 1の引き込み動作により、 Gプレート 5 6が更に微少回 動して、 センサアーム 5 7がディスクプレーヤ 1 0の前方へ微少移動すると、 こ のセンサアーム 5 7のセンサアーム押圧爪 6 4がトリガーラック 3 0のトリガ一 ラック受圧部 6 5を押圧して、 このトリガ一ラック 3 0をディスクプレーヤ 1 0 の前方へ微少移動させる。 これにより、 トリガ一ラック 3 0のラック 4 3がファ イナルギア 3 9と嚙み合うためのきっかけが与えられる。
前記クランパュニット 1 5は、 第 1 A図及び第 5 A図〜第 5 C図に示すように 、 クランププレート 6 6、 クランプリング 6 7及びクランプスプリング 6 8を有 してなり、 位置決めユニット 1 4により位置決めされたディスク 1を、 ドライブ ュニヅト 1 6のターンテーブル 1 9にクランプさせる。
クランププレート 6 6は、 第 7図に示すように、 位置決めユニット 1 4のステ ッププレート 5 4と別体であり、 このクランププレート 6 6には、 ステッププレ ート 5 4と同様に、 ディスクプレーヤ 1 0の左右方向両側に係合爪 6 9が配設さ れている。 この係合爪 6 9は、 板金からクランププレート 6 6を成形する際に曲 げ起こされて形成されたものである。 この係合爪 6 9が第 5 A図〜第 5 C図に示
すように、 ドライブプレート 1 8の側壁 2 1における縦溝 2 2と、 Rカムプレー ト 2 5 R及び Lカムプレート 2 5 Lのカム溝 2 6 C (第 8 A図及び第 8 B図参照 ) に係合される。 従って、 Rカムプレート 2 5 R及び Lカムプレート 2 5 Lがデ イスクプレーヤ 1 0の前後方向へ移動すると、 係合爪 6 9がドライブプレート 1 8の縦溝 2 2に沿ってドライブプレート 1 8に対し垂直方向に移動可能、 つまり 昇降可能に構成される。
このクランププレート 6 6の昇降は、 位置決めュニット 1 4のステッププレー ト 5 4の昇降と同期して実行されるが、 ステッププレート 5 4の昇降ストロ一ク (つまり防振ストローク L ) よりも大きなストローク Mに設定される。 例えば、 ステッププレート 5 4の昇降ストロークが 2 . 5 mmに、 クランププレート 6 6 の昇降ストロークが 4 . 5 mmにそれそれ設定される。
上記クランププレート 6 6のストローク Mは下記の基準に基づき設定される。 つまり、 クランププレート 6 6の最上昇位置 (第 5 A図) で、 ディスク 1がドラ ィブュニット 1 6の夕一ンテ一ブル 1 9を越えてドライブュニヅト 1 6内へ引き 込み可能とされること。 また、 クランププレート 6 6の最下降位置 (第 5 C図) で、 クランパュニット 1 5とシャーシ 1 7との間に防振ストロ一ク Lが充分に確 保されると共に、 クランプリング 6 7がディスク 1をターンテーブル 1 9にクラ ンプさせたとき、 クランプリング 6 7とクランププレート 6 6との間にクリアラ ンス Tが設定されること。
クランプリング 6 7は、 クランププレート 6 6に対し回転自在に配設され、 ク ランプスプリング 6 8のばね力によりクランププレート 6 6に押圧されるが、 ク ランププレート 6 6が最下降位置まで下降してディスク 1を夕一ンテーブル 1 9 にクランプしたときには、 上述のように、 クランププレート 6 6から離間してク リアランス Tが設けられる。 このクランプリング 6 7によるディスク 1のクラン プ時には、 クランプスプリング 6 8のばね力と、 夕一ンテーブル 1 9に内蔵され た磁石 7 1の吸引力とがクランプリング 6 7に作用し、 これらの力によりディス ク 1が夕一ンテーブル 1 9にクランプされる。
次に、 上述のように構成されたディスクプレーヤ 1 0の記録再生に至るまでの 動作を、 以下の ( 1 ) 〜 (4 ) に説明する。
( 1 )、 第 1 A図に示すように、 ディスク 1が挿入され、 ディスクセンサ 2 4 がこのディスク 1を検出すると、 ローディングモー夕 2 8が作動して口一ディン グロ一ラ 4 1が回転し、 ディスク 1をプレーヤ本体 1 1内へ引き込み搬送する。 このとき、 ディスクストッパ 5 5は初期位置にある。
( 2 )、 プレーヤ本体 1 1に引き込まれたディスク 1は、 ディスクストツバ 5 5に当接して前後方向に水平移動する。 このとき、 ディスク 1が大径の 1 2 c m C Dの場合には、 センサアーム 5 7が回動し、 このセンサアーム 5 7のボス 6 2 が Gプレート 5 6の A穴 6 O Aから外れ、 ディスクストッパ 5 5は 1 2 c m C D の位置決め位置へ移動可能となる。
第 2 A図に示すように、 ディスクストツノ 5 5が 1 2 c m C Dの位置決め位置 に移動すると、 ディスク 1がセンサアーム 5 7のアームロッド 6 1から外れ、 ば ね 5 6 Bの引張力によりセンサアーム 5 7が時計方向/?に回動して、 センサァ一 ム 5 7のボス 6 2が Gプレート 5 6の B穴 6 0 Bに係合する。 ディスク 1が口一 ディングローラ 4 1により更に引き込まれることによって、 センサアーム 5 7の 停止爪 6 3がクランププレート 6 6の停止溝 7 0に係止されるところまで、 セン サアーム 5 7はディスクプレーヤ 1 0の前方へ水平移動する。 このとき、 デイス クストツパ 5 5は位置決め位置に位置付けられる。
( 3 )、 第 9 A図に示すように、 センサアーム 5 7が上述のように前方へ移動 することにより、 センサアーム 5 7のセンサアーム押圧爪 6 4 (第 2 A図) がト リガ一ラック 3 0のトリガ一ラック受圧部 6 5 (第 2 B図) を押圧して、 このト リガ一ラック 3 0が引張りコイルばね 3 O Aの付勢力に抗して前方へ移動し、 ト リガ一ラック 3 0のラック 4 3がファイナルギア 3 9に啮み合う。
第 3 A図及び第 3 B図並びに第 9 B図に示すように、 トリガ一ラック 3 0のラ ック 4 3とファイナルギア 3 9とが嚙み合うと、 トリガ一ラック 3 0がローディ ングモー夕 2 8の駆動力を得てディスクプレーヤ 1 0の前方へ更に水平移動し、 Sァ一ムストッパ 4 0のロックピン 4 4が力ギ状穴 4 8の第 2穴 5 2から外れて ロック機構 4 7のロック動作が解除される。 このとき、 Sアームストッパ 4 0は 回動して、 移動したセンサアーム 5 7の軌跡に入り、 このセンサアーム 5 7の戻 りを防止する。
第 9 C図に示すように、 トリガ一ラック 3 0が前進して、 このトリガ一ラック 3 0のラック 4 3と Rカムプレート 2 5 Rのラック 4 5との位相が一致すると、 更にトリガ一ラック 3 0のトリガ一溝 4 2がロックピン 4 4及び長穴 4 9を介し て駆動片 6 6を押し、 ラック 4 3とラック 4 5の位相が一致したまま、 ラック 4 5がファイナルギア 3 9に嚙み合い、 Rカムプレート 2 5 Rがトリガ一ラック 3 0と共にディスクプレーヤ 1 0の前方へ水平移動する。 この Rカムプレート 2 5 Rの水平移動は、 第 5 A図〜第 5 C図並びに第 8 A図及び第 8 B図に示すクラン クシャフト 2 7及び口一ディングプレートにより Lカムプレート 2 5 Lへ伝達さ れ、 Rカムプレート 2 5 R及び Lカムプレート 2 5 Lは同期して水平移動する。 第 5 B図に示すように、 Rカムプレート 2 5 R及び Lカムプレート 2 5 Lがデ イスクプレ一ャ 1 0の前方へ移動すると、 これらの Rカムプレート 2 5 R及び L カムプレート 2 5 Lのカム溝 2 6 B及び 2 6 Cの作用で、 ステッププレート 5 4 及びクランププレート 6 6が下降する。 同様に、 カム溝 2 6 Aの作用でローディ ングアーム (不図示) が回動し、 ローデイングローラ 4 1がディスク 1から離間 する。
第 5 C図に示すように、 ステッププレート 5 4及びクランププレート 6 6が最 下降位置まで下降すると、 クランプリング 6 7が、 クランプスプリング 6 8の付 勢力及び磁石 7 1の吸引力によって、 ディスク 1をターンテーブル 1 9にクラン プさせる。 このように、 クランプリング 6 7がディスク 1を夕一ンテ一ブル 1 9 にクランプするときにも、 ディスクストッパ 5 5は位置決め位置に位置付けられ ο
( 4 )、 ステッププレート 5 4及びクランププレート 6 6が最下降位置まで下 降した時には、 第 3 A図に示すセンサアーム 5 7の停止爪 6 3とクランププレー ト 6 6の停止溝 7 0との係合が解除される。
第 4 A図及び第 9 D図に示すように、 ローデイングモー夕 2 8の回動力は、 フ アイナルギア 3 9及び Rカムプレ一ト 2 5 Rのラヅク 4 5を介してこの Rカムプ レート 2 5 Rへ伝達され、 Rカムプレート 2 5 R及び Lカムプレート 2 5 Lをデ イスクプレ一ャ 1 0の前方へ移動させる。 この Rカムプレート 2 5 Rの最前方位 置近傍で、 ロックピン 4 4が Sァ一ムストッパ 4 0を押し、 この Sァ一ムストツ
パ 4 0をディスクプレーヤ 1 0の前方へ移動させる。
これにより、 第 4 B図に示す Sァ一ムストツパ 4 0の Sァ一ムストツパ押圧部 7 2がセンサアーム 5 7のセンサアーム受圧部 7 3をディスクプレーヤ 1 0の前 方へ押圧する。 このとき、 センサアーム 5 7の停止爪 6 3がクランププレート 6 6の停止溝 7 0から外れていることから、 センサアーム 5 7が更にディスクプレ ーャ 1 0の前方へ微少移動して Gプレート 5 6が回動し、 ディスクストヅパ 5 5 がディスク 1から強制的に離間される。 この結果、 ディスク 1がディスクストツ パ 5 5に接触することなく回転可能となる。
なお、 上述のようなディスクプレーヤ 1 0の動作説明の (2 ) において、 ディ スク 1が小径の 8 c m C Dの場合には、 センサアーム 5 7のボス 6 2が Gプレー ト 5 6の A穴 6 O Aに係合保持される。 この状態で、 この小径のデイクス 1が口 一ディングローラ 4 1により引き込まれて、 センサアーム 5 7の停止爪 6 3がク ランププレート 6 6の停止溝 7 0に係止されるところまで、 センサアーム 5 7は ディスクプレーヤ 1 0の前方へ水平移動して、 ディスクストッパ 5 5が位置決め 位置に位置付けられる。 その後の動作に関しては、 上記動作説明 (3 ) 及び (4 ) と同様である。
従って、 上記実施の形態によれば、 次の効果①〜③を奏する。
①ステッププレート 5 4とクランププレート 6 6がドライブプレート 1 8に対 し垂直に移動可能 (昇降可能) に構成されたことから、 従来技術のように、 ディ スクを夕一ンテーブルにクランプするためのクランパを、 クランプアームの回動 によりターンテ一ブルに対して移動する場合や、 ステッププレート 5 4及びクラ ンププレート 6 6がー体となって回動する場合に比べ、 ステッププレート 5 4及 びクランププレート 6 6の移動量を低減できるので、 ディスクプレーヤ 1 0の薄 型化を実現できる。
②ステッププレート 5 4とクランププレート 6 6とが別体に設けられたことか ら、 ステッププレート 5 4及びクランププレート 6 6で移動量を異ならせて設定 できる。 つまり、 ステッププレート 5 4は防振ストローク Lを確保するための移 動量に設定でき、 また、 クランププレート 6 6は、 上記防振ストローク Lを確保 するとともに、 クランプリング 6 7とのクリアランスを確保するための移動量に
それそれ設定できる。
③ステッププレート 5 4及びクランププレート 6 6に設けられて、 Rカムプレ —ト 2 5 R、 Lカムプレート 2 5 Lのカム溝 2 6に係合可能な係合部材が、 ステ ヅププレート 5 4、 クランププレート 6 6の成形時に曲げ起こしにより一体成形 された係合爪 5 8、 6 9であることから、 上記係合部材をかしめピンにより構成 する場合に比べ、 ステッププレート 5 4及びクランププレート 6 6の構成を簡略 化でき、 ひいては、 ディスクプレーヤ 1 0の構成を簡略ィ匕できる。
産業上の利用可能性
以上のように、 本発明は、 ディスクの位置決めを実施する位置決めユニットと 、 この位置決めュニットにより位置決めされたディスクにクランプ動作を実施す るクランプュニットとが別体に設けられたものであるため、 再生専用のディスク プレーヤのみならず、 情報の記録と再生をともに実施できるディスクプレーヤに も適用できる。