JP5136230B2 - ディスク取外し機構およびこのディスク取外し機構を用いたディスク再生装置 - Google Patents

ディスク取外し機構およびこのディスク取外し機構を用いたディスク再生装置 Download PDF

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Description

本発明は、ディスク取外し機構およびこのディスク取外し機構を用いたディスク再生装置に関する。
一般に、音響装置(カーオーディオ等)、カーナビゲーション装置等のディスク再生装置は、ユーザが外部からCD/DVD等のディスクを内部に供給可能となっている。かかる内部供給に際して、ディスク再生装置は、ディスクのローディング動作を行う。このローディング動作を実現するために、ディスク再生装置は、ローディング機構を備えている。
ところで、かかるローディング機構を備えるディスク再生装置としては、特許文献1に開示されているものがある。特許文献1に開示されているローディング装置では、ディスク再生装置の手前側に位置している搬送ローラでディスクをクランプし、その後搬送ローラの駆動によって、ディスクを排出している。
特開2007−18577号公報(図1、図2等参照)よび図2等参照)
ところで、ディスクの中には、中心孔近辺が、他の部位よりも突出している(反りが生じている)、粗悪なディスクも存在する。また、近年、ディスクのレーベル面にユーザ自身で印刷を行う場合が多々ある。このようなディスクでは、ディスクの温度が上昇する場合、レーベル面を形成する材質、レーベル面に塗布される材質によっては、当該ディスクに、上述のような反りが生じる場合がある。
このようなディスクにおいて、記録面の中心孔付近が他の部位よりも突出している場合、通常は記録面が下方に向けられるため、中心孔近辺が下方に突出する状態となる。そのようなディスクを、特許文献1のようなディスク再生装置の手前側に位置する搬送ローラでクランプする場合、ターンテーブルからディスクを外すことができない場合がある。
ここで、ディスクの上方への移動距離を十分にとれば、当該ディスクをターンテーブルから外すことは可能である。しかしながら、ディスク再生装置の薄型化を進展させる場合、高さ方向における寸法的な制約が一層厳しくなる。そのため、ディスクを上方に移動させる距離を十分に取ることは困難となっている。
本発明は上記の事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、反りが生じているディスクであっても、ディスクをターンテーブルから確実に取り外すことが可能なディスク取外し機構およびこのディスク取外し機構を用いたディスク再生装置を提供しよう、とするものである。
上述課題を解決するために、本発明は、ターンテーブルに載置されるディスクをターンテーブルから外すためのディスク取外し機構であって、駆動源と、ターンテーブルから離間させる向きに駆動源に連動してディスクを押すディスク押圧手段と、駆動源の駆動により回転駆動され、ディスクの搬送時にはディスク押圧手段と共にディスクに接触する搬送ローラと、第1の支点を中心として回動すると共にディスクの外周縁部を保持するディスク保持部を備える第1のアーム部材と、第2の支点を中心として回動すると共にディスクの外周縁部を保持するディスク保持部を備える第2のアーム部材と、第3の支点を中心として第1のアーム部材および第2のアーム部材とは独立して回動し、付勢手段によりディスクの送り込みに抗する付勢力をディスクに与えると共にディスクの外周縁部を保持するディスク保持部を備える第3のアーム部材と、摺動に際して第1のアーム部材、第2のアーム部材および第3のアーム部材を回動させることが可能なカム部材と、を備えると共に、ディスク押圧手段は、ディスクの押圧方向に揺動可能なアーム部材と、アーム部材の揺動側の先端部分に取り付けられていると共にディスクに当接する当接部材と、凸部を有すると共にこの凸部の回動によってアーム部材の揺動側の先端側に当接し、アーム部材の先端側の当接部材を押す回動部材と、を具備し、回動部材には、ギヤ部が設けられていて、駆動源はカム部材を摺動させ、カム部材にはギヤ部と噛み合う噛合部が設けられ、回動部材はギヤ部と噛合部との間の噛み合いによって回動させられ、カム部材の摺動によってターンテーブルに載置されているディスクの外周縁部が第1のアーム部材、第2のアーム部材および第3のアーム部材の回動によってそれらのディスク保持部で保持され、その保持状態でギヤ部と噛合部との噛合によって回動部材が回動されることで回動部材によって当接部材がディスクに向かって押される、ものである。
さらに、他の発明は、上述の発明に加えて更に、当接部材は、搬送ローラとターンテーブルの間の部位に設けられているものである。
また、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、当接部材は金属球であると共に、アーム部材は板バネ部分を有していて、金属球を押す向きの付勢力を与えるものである。
さらに、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、アーム部材は、ターンテーブルに隣接する位置に取付支点を介して取り付けられていると共に、アーム部材は、取付支点から離れる先端部分に向かうにつれてアーム部材が直線状に設けられている場合よりもターンテーブルの中心側に向かうように湾曲して設けられているものである。
さらに、他の発明は、上述のディスク取外し機構の各発明を、ディスク再生装置に適用したものである。
本発明によると、反りが生じているディスクであっても、ディスクをターンテーブルから確実に取り外すことが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態に係るローディング機構11、およびこのローディング機構11を用いたディスク再生装置10について、図1から図20に基づいて説明する。図1、図10〜図14、および図16〜図20は、本発明のディスク再生装置10の内部構成をそれぞれ示す平面図である。このディスク再生装置10は、CD(Compact Disc)およびDVD(Digital Versatile Disc)等といったディスク12(図10他参照)を再生するものである。しかしながら、ディスク12は、CD、DVDには限られず、CD−R、DVD−R、DVD−RW等の他の円盤形状を有する記録媒体でも良い。
また、以下の説明においては、ディスク12のうち、直径が12cmの大径のディスクを大径ディスク12aとし、直径8cmの小径のディスクを小径ディスク12bとして説明する。しかしながら、両者を区別する必要がない場合には、単にディスク12として説明する。
また、以下の説明では、上側(上方側)とは、ディスク12が水平状態となる向きにディスク再生装置10を配置したときに、後述するターンテーブル111に対してディスク12が載置される側を指す。また、下側(下方側)とは、同じく、ディスク12に対してターンテーブル111が位置する側を指す。さらに、奥側とは、ディスク12がディスク再生装置10の内部に搬入される際の該ディスク12の進行方向側を指し、手前側とは、ディスク12が搬出される側を指す。
ディスク再生装置10は、図1他に示すように、メインシャーシ20を具備している。メインシャーシ20は、図3および図4に示すアウターケース25にネジ等を介して取付固定されている。また、メインシャーシ20には、後述するトラバースユニット100が、ダンパ/バネ等を介して支持されていて、不図示のフローティング状態を切り替える機構によって、メインシャーシ20に対するトラバースユニット100のフローティング状態、および固定状態が切替可能となっている。
なお、アウターケース25に対して、メインシャーシ20がダンパ/バネ等を介して支持される構成を採用しても良い。この場合には、メインシャーシ20のアウターケース25に対する、フローティング状態/固定状態の切り替えが可能となる。
このメインシャーシ20には、第1のアーム部材および第2のアーム部材としてのロードアーム30,30(以下、必要に応じて、ロードアーム30,30をまとめてロードアーム30とする。)が回動自在に取り付けられている。ロードアーム30は、第1のアーム部材および第2のアーム部材に対応し、図1、図10〜図14、図16〜図20における幅方向の両端側に1つずつ、合計2つ設けられている。このロードアーム30は、図1、図10〜図14、図16〜図20において奥側かつ外側に存在する回動軸31を中心として、回動自在に設けられている。なお、回動軸31は、第1の支点および第2の支点に対応する。
また、ロードアーム30は、軸支持部32と、アーム部33と、ディスク保持部34とを有している。
上述の軸支持部32の中心には、上述の回動軸31が配置されている。そして、この回動軸31に対して軸支持部32が回動自在となる状態で挿通され、それによってロードアーム30がメインシャーシ20に対して回動自在に設けられている。また、軸支持部32は、その平面形状が略円盤形状を為すように設けられているが、同時に内方側に向かって突出する内方突出部35も有している。この内方突出部35には、後述する連結軸36が取り付けられる。
また、アーム部33は、回動軸31から、内方かつ手前側に向かって延伸している。なお、本実施の形態では、アーム部33は、リブ等を設けることに強度を確保している。
ここで、ロードアーム30のうち、図1他において右側のロードアーム30からは、リブ37が突出している。リブ37は、図1において、左側に向かって突出している。しかも、このリブ37は、回動軸31を中心として円弧状を描くように湾曲している。このリブ37は、アーム部33の裏面よりも下方側に向かって突出している。そして、下方側に向かって突出しているリブ37は、メインシャーシ20に存在する、ガイド溝21に嵌まり込んでいる。このリブ37は、検出スイッチ181を押し込むためのものである(図5参照)。
また、ディスク保持部34は、ディスク12の搬送時に、該ディスク12の外周縁部を保持するための部分である。このディスク保持部34は、ディスク12の搬送時、および後述するチャッキング時に、ディスク12を良好に保持するための部分である。なお、かかるディスク12の保持を良好に行うために、ディスク保持部34をプーリ形状に形成することが、具体的な構成の一例として挙げられる。かかるプーリ形状にディスク保持部34を形成する場合、ディスク12の外周縁部のみを保持し、ディスク12の上面および下面にディスク保持部34がほとんど当接しない保持状態を実現可能となる。
なお、かかるディスク12の保持を良好に行わせると共に、該ディスク12とアーム部33との干渉を避けるために、プーリ形状を為すディスク保持部34は、軸支持部32等よりも上方側に突出して設けられている。
また、軸支持部32から突出する内方突出部35には、リンクレバー40が接続されている。リンクレバー40は、ロードアーム30に対し、連結軸36を介して回動自在に接続されている。リンクレバー40は、一対のロードアーム30,30のそれぞれに接続されるため、合計2つ設けられている。一対のリンクレバー40,40(以下、必要に応じて、リンクレバー40,40をまとめてリンクレバー40とする。)の先端部(連結軸36から離れる側の端部)は、ディスク再生装置10の幅方向の中央部分かつ手前側の部分において、互いに重なるように設けられている。この重なり状態を固定的とするため、リンクレバー40の先端部は、互いにリンク接合軸41によって連結されている。
なお、リンクレバー40,40およびリンク接合軸41は、リンク機構を構成している。
リンク接合軸41は、その下方側の部分がメインシャーシ20に設けられているリンクガイド溝22に入り込む。リンクガイド溝22は、後述するディスク12の搬送時に、リンクレバー40の先端部分の奥行き方向への移動に対応した長さ寸法に設定されている。また、リンクガイド溝22は、リンク接合軸41の直径に対応した幅寸法に設定されていて、リンクガイド溝22の内部でリンク接合軸41をさほどガタ付かせないように設けられている。なお、リンク接合軸41は、後述するドライブカム60のディスクガイド溝62にも入り込んでいる。
また、リンク接合軸41には、バネ部材50の一端側が接続されている。バネ部材50の他端側は、メインシャーシ20等の固定的な部位に接続されている。このバネ部材50により、リンク接合軸41には、ディスク再生装置10の奥側に向かう付勢力が与えられる。それにより、リンク接合軸41が連結ガイド溝65(リンクガイド溝22)に位置している場合、リンク接合軸41を奥側に引き込む向きの付勢力を、リンク接合軸41に与えていて、それによってロードアーム30,30を閉じる向きに回動させている。
なお、バネ部材50は、リンク接合軸41を奥側に引き込む構成を採用せずに、それぞれのリンクレバー40の中途部分にその一端側が取り付けられて、該リンクレバー40を手前側に引っ張る構成を採用しても良い。
また、メインシャーシ20に対して、ドライブカム60が円弧状に摺動可能に設けられている。ドライブカム60は、カム部材に対応し、メインシャーシ20に存在する、円弧状に設けられた不図示のガイド溝に沿って、円弧状に摺動可能に設けられている。なお、ドライブカム60は、図12等におけるディスク12の中心位置よりも、手前側かつ右側の部位を中心とする円弧状に摺動するように設けられている。また、ドライブカム60と、リンク接合軸41とは、カム機構を構成している。
このドライブカム60のうち、手前側の外周縁部には、外周ギヤ61が設けられている。外周ギヤ61には、ローディングギヤ輪列70の最終段のギヤ70aが噛み合いする。ここで、メインシャーシ20には、駆動源としてのローディングモータ71およびローディングギヤ輪列70が設けられている。ローディングモータ71の回転軸71aには、ウォームギヤ72が取り付けられている。そして、ローディングモータ71に対して外部から電力が付与されることにより、該ローディングモータ71は、ウォームギヤ72を介してローディングギヤ輪列70に対して駆動力を与える。
そして、ローディングギヤ輪列70に与えられた駆動力が、最終段のギヤ70aから外周ギヤ61に伝達される。それにより、ドライブカム60は、外周ギヤ61を介して摺動可能に設けられている。
なお、ローディングギヤ輪列70には、不図示のトリガ機構が設けられている。このトリガ機構は、ローディングギヤ輪列70の所定のギヤを接離させるためのものである。すなわち、ディスク12が挿入されていない状態においては、ローディングギヤ輪列70における一のギヤは、他のギヤと噛み合いしていないが、ディスク12がディスク再生装置10の内部に一定だけ進行したとき(本実施の形態においては、図11および図16に示す位置まで、ディスク12が進行したとき)に、トリガ機構が作動し、一のギヤと他のギヤとが噛み合う。それにより、ドライブカム60に対して駆動力を伝達可能となる。
ドライブカム60には、ディスクガイド溝62が設けられている。ディスクガイド溝62には、大径ディスク12aをガイドするための、カム溝としての大径ディスク用カム溝63と、小径ディスク12bをガイドするための、カム溝としての小径ディスク用カム溝64と、大径ディスク用カム溝63と小径ディスク用カム溝64とを連結すると共にリンク接合軸41の摺動を許容する連結ガイド溝65とが設けられている。なお、大径ディスク用カム溝63は、小径ディスク用カム溝64よりも手前側に位置している。また、連結ガイド溝65は、ディスク12がディスク再生装置10に挿入されていない状態において、リンクガイド溝22と上下方向に連なるように配置される。
大径ディスク用カム溝63および小径ディスク用カム溝64は、リンク接合軸41をリンクガイド溝22の内部で強制的に摺動させるためのものである。かかる摺動により、リンクレバー40の先端部分もリンクガイド溝22に沿って強制的に摺動させられるが、該摺動により、リンクレバー40の後端側の連結軸36の位置も変化する。それにより、ロードアーム30を回動させることが可能となっている。すなわち、大径ディスク用カム溝63および小径ディスク用カム溝64は、ロードアーム30を回動させるためのものである。
かかるロードアーム30の回動を実現するために、大径ディスク用カム溝63は、送り込みカム部63aと、保持カム部63bと、逃がしカム部63cと、解除維持カム部63dと、を有している。これらのうち、送り込みカム部63aは、連結ガイド溝65に連続している部分であり、大径ディスク用カム溝63のうち図1他において左側に位置する部位である。この送り込みカム部63aは、連結ガイド溝65から離れるにつれて、ディスク再生装置10の奥側に向かうように形成されている。それにより、ドライブカム60が図1他において左側に向かってスライドすると、リンク接合軸41は、バネ部材50の作用または大径ディスク用カム溝63の内壁の押し込みによって奥側に向かって移動する。そのため、リンクレバー40の先端部分の位置が奥側に移行する。これにより、リンクレバー40の連結軸36の位置も奥側に向かうように変化し、ロードアーム30のディスク12の引き込み方向に向かう回動が実現される。
また、保持カム部63bは、送り込みカム部63aに連続している部分であり、大径ディスク用カム溝63のうち図1他において略中央部分を占める部位である。この保持カム部63bは、ドライブカム60が円弧状にスライドした場合でも、保持カム部63bに挿入されているリンク接合軸41のリンクガイド溝22における位置を変化させないように設けられている。なお、この保持カム部63bの長さ寸法は、ドライブカム60が摺動している間に、ディスク12がターンテーブル111に良好にチャッキングされる程度の長さ寸法となっている。
また、逃がしカム部63cは、保持カム部63bに連続している部分である。この逃がしカム部63cは、連結ガイド溝65から離れるにつれて、ディスク再生装置10の手前側に向かうように形成されている。それにより、ドライブカム60が図1他において左側に向かってスライドすると、リンク接合軸41は、大径ディスク用カム溝63の奥側の内壁によって手前側に向かって押し込まれる。これにより、リンクレバー40の連結軸36の位置も手前側に向かうように変化し、ディスク保持部34がディスク12を保持している状態を解除させる向き向かう回動が実現される。それによって、ディスク保持部34がディスク12を保持している状態が解除される。
なお、ディスク12をターンテーブル111によって回転可能とするために、逃がしカム部63cは、ディスク保持部34とディスク12とが接触しない部位まで、ディスク保持部34を移動させる長さ寸法に設けられている。しかしながら、逃がしカム部63cは、ディスク保持部34の退避に必要な程度の長さ寸法であるため、ディスク12の送り込みを行うための送り込みカム部63aの長さ寸法よりも短くなっている。
また、解除維持カム部63dは、逃がしカム部63cに連続している部分である。この解除維持カム部63dは、保持カム部63bと同様に、ドライブカム60が円弧状にスライドした場合でも、解除維持カム部63dに挿入されているリンク接合軸41のリンクガイド溝22における位置を変化させないように設けられている。なお、解除維持カム部63dは、さほど長く設けられておらず、その長さ寸法は、保持カム部63bよりも圧倒的に短くなっている。
また、小径ディスク用カム溝64も、大径ディスク用カム溝63と同様の構成となっており、送り込みカム部64aと、保持カム部64bと、逃がしカム部64cと、解除維持カム部64dと、を有している。ここで、小径ディスク用カム溝64の各部分は、機能的には大径ディスク用カム溝63の各部分と同様であり、対象となるディスク12が大径ディスク12aから小径ディスク12bに変更になるだけのため、その詳細についての説明は省略する。
また、ドライブカム60には、その左側の端部に、第1ホールド部66aおよび第2ホールド部66bが設けられている。第1ホールド部66aおよび第2ホールド部66bは、後述するイジェクトアーム80の解除レバー部85を押し込むための部分である。かかる押し込みを実現するために、第1ホールド部66aおよび第2ホールド部66bは、ドライブカム60の他の部分よりも、図1等において左側に向かって突出している。
なお、第1ホールド部66aは、ドライブカム60の左側端部のうち奥側に位置している。また、第2ホールド部66bは、ドライブカム60の左側端部のうち、手前側に位置している。これら第1ホールド部66a、第2ホールド部66bは、大径ディスク12aと小径ディスク12bとをそれぞれ搬入した場合の、イジェクトアーム80の回動距離の相違によって、別々に必要となっている。
また、解除レバー部85を良好に押し込むようにするために、第1ホールド部66aおよび第2ホールド部66bの縁部の傾斜角度は、それぞれ、図1において左下から右上に向かうように設けられている。また、第1ホールド部66aおよび第2ホールド部66bは、解除レバー部85の手前側の側縁に当接する(図13、図19参照)。かかる当接状態で、ドライブカム60が図1他において左側にスライドすることにより、第1ホールド部66aおよび第2ホールド部66bは、解除レバー部85の先端部分を奥側に押し込み、それによってイジェクトアーム80の図1他における反時計回りの回動が実現される。
また、ドライブカム60のうち、図1等において右側かつ奥側の部位には、カムギヤ67が設けられている。カムギヤ67は、噛合部に対応し、後述する回動アーム90に存在する、ギヤ部92と噛み合う部分である。かかる噛み合いにより、ドライブカム60のスライドすると、そのスライドに伴って回動アーム90は回動させられる。
また、メインシャーシ20には、第3のアーム部材に対応するイジェクトアーム80が回動自在に設けられている。イジェクトアーム80とメインシャーシ20との間には、排出バネ86が設けられており、この排出バネ86の一端側がメインシャーシ20、他端側がイジェクトアーム80に取り付けられている。この排出バネ86により、イジェクトアーム80には、ディスク12を排出側に向けて押し出す向きの付勢力が与えられている。
イジェクトアーム80は、ロードアーム30と同様に、軸支持部82と、アーム部83と、ディスク保持部84とを有しているが、これらに加え、イジェクトアーム80には、解除レバー部85も設けられている。これらのうち、軸支持部82の中心には、回動軸81が配置されている。そして、この回動軸81に対して軸支持部82が回動自在となる状態で挿通される。それによって、イジェクトアーム80がメインシャーシ20に対して回動自在に設けられている。
なお、本実施の形態では、イジェクトアーム80の軸支持部82は、ローディングモータ71の近傍に設けられている。また、本実施の形態では、イジェクトアーム80のアーム部83は、段差形状に折れ曲がって形成されている。そして、この段差形状の部分(段差部分83a)が、メインシャーシ20に形成された逃がし孔23に位置するように構成されていて、アーム部83のうち回動軸81側の部分がメインシャーシ20の裏側に配置される構成となっている。
また、図1他に示すように、メインシャーシ20の表側においては、アーム部83は、奥側に凸となるように湾曲している。それによって、アーム部83がディスク12と干渉するのを避けている。このアーム部83は、ロードアーム30のアーム部33よりも長く設けられている。このアーム部83の長さ寸法は、図12等に示すようなディスク12のセンタリング時においても、ディスク保持部84がディスク12の外周縁部に当接すると共に、ディスク保持部84がディスク12の外周縁部から離間することが可能な長さ寸法に設定されている。
また、ディスク保持部84も、上述のロードアーム30のディスク保持部34と同様となっている。このディスク保持部84と、ロードアーム30の2つのディスク保持部34,34とにより、ディスク12を3点で保持する状態となっている。なお、ディスク12が挿入されていない状態においては、解除レバー部85が後述するアーム検出スイッチ130を押し込む等により、ディスク保持部84は、最も手前側に位置しながらも、ディスク再生装置10の内部で停止位置の位置決めが為された状態となっている。
さらに、軸支持部82からは、解除レバー部85が延伸している。解除レバー部85は、図1および図10等におけるディスク12の非挿入の状態において、手前側に向かうように延伸している。このとき、アーム部83は、幅方向に向かって延伸している。この状態から、ディスク12が挿入されると、ディスク保持部84がディスク12の外周縁部に当接し、アーム部83が徐々に回動される。それにより、解除レバー部85は、ディスク再生装置10の幅方向の内部側に向かって徐々に突出し、第1ホールド部66aと当接する部位まで回動されてゆく。
なお、解除レバー部85は、本実施の形態では、ローディングモータ71と干渉しないように湾曲して設けられている。この湾曲形状は、ディスク再生装置10の外方側からディスク再生装置10の幅方向の中央に向かい、凸となるように設けられている。
この解除レバー部85の先端部分は、上述した第1ホールド部66aに当接する。かかる当接を可能とするために、解除レバー部85は、メインシャーシ20の裏側においてドライブカム60と同程度の高さ位置に設けられている。
また、図1等に示すように、メインシャーシ20には、回動アーム90が回動自在に取り付けられている。回動アーム90は、ディスク押圧手段の一部および回動部材に対応し、回動軸91を中心として、回動自在に設けられている。この回動軸91は、図1、図6等に示すように、後述する接触球123よりも手前側かつ図1において右側の部位に設けられている。図6〜図8に示すように、この回動アーム90には、ギヤ部92と、上昇ガイド部93とが設けられている。ギヤ部92は、ドライブカム60のカムギヤ67と噛み合う部分である(図12参照)。かかる噛み合いが実現されると共にドライブカム60がスライドすることにより、回動アーム90は回動させられる。
なお、本実施の形態では、ギヤ部92は、その歯数が2枚のみ設けられている。すなわち、回動アーム90が所定だけ回動するように、必要最小限の歯数のみが設けられる構成となっている。
また、上昇ガイド部93は、凸部に対応し、後述するセンタ外しアームの先端部に衝突する部分である。この衝突に際して、先端部を上方に持ち上げるべく、上昇ガイド部93には、テーパ面93aが設けられていて、先端部を上方へ良好に持ち上げることを可能としている(図9参照)。
また、メインシャーシ20には、図1他において左上から右下に向かうように切欠部24が設けられている。この切欠部24には、トラバースユニット100が配置されている。トラバースユニット100は、トラバースシャーシ101を有している。このトラバースシャーシ101には、主軸102および副軸103が取り付けられていると共に、この主軸102および副軸103に沿って、光ピックアップ105を備える光ピックアップユニット104が摺動可能に設けられている。なお、光ピックアップ105のうち、主軸102よりも手前側に向かって突出するように、突出部分106が設けられていて、この突出部分106には、下方側に向かい爪(図示省略)が突出していて、該爪は、リードスクリュー107に係合している。リードスクリュー107は、スレッドモータ108により回転駆動され、この回転駆動により光ピックアップユニット104がターンテーブル111に接離する。
なお、トラバースシャーシ101には、カバー部材109が取り付けられている(図1、図9のみカバー部材109を図示)。そのため、アウターケース25を取り外した場合、主軸102および副軸103等がカバー部材109で覆われて、外部からは見えない状態となっている。また、図9に示すように、カバー部材109には、アーム受け部109aが設けられている。アーム受け部109aは、センタ外しアーム120の先端部122を受け止め可能とするべく、当該アーム受け部109a以外のカバー上面109bよりも窪むように設けられている。
また、トラバースシャーシ101には、スピンドルモータ110が取り付けられていて、このスピンドルモータ110の回転軸には、ディスク12がチャッキングされるターンテーブル111が取り付けられている。なお、ターンテーブル111には、凸部分112が設けられている。この凸部分112は、ディスク12の中心孔12cに差し込まれる部分であり、差し込み後、ディスク12の保持を行える構成となっている。また、トラバースユニット100は、不図示の昇降機構に取り付けられており、該昇降機構の動作により、上下方向に昇降可能に設けられている。この昇降機構の動作により、トラバースユニット100が上昇すると、ディスク12のターンテーブル111に対するチャッキングがなされる。
また、図1等に示すように、トラバースシャーシ101のうち、ターンテーブル111に近接する部位には、センタ外しアーム120(ディスク押圧手段の一部、およびアーム部材に対応)が取り付けられている。図6〜図8に示すように、センタ外しアーム120は、アーム部121と、先端部122と、接触球123とを有している。これらのうち、アーム部121は、本実施の形態では、その材質を板バネとしている。かかる板バネから形成されるアーム部121には、取付支点121aが設けられている。取付支点121aは、ターンテーブル111に隣接する位置(図1では、ターンテーブル111の右隣であって、奥行き方向においてターンテーブル111と同等の位置)に、例えばネジ等を介して取り付けられている部分となっている。
なお、アーム部121の全体を板バネによって形成しても良いが、アーム部121の一部が板バネによって形成されていても良い。すなわち、アーム部121は、板バネ部分を有していれば良い。
かかる取付支点121aを支点として、アーム部121は弾性変形が可能となっている。しかしながら、通常の状態においては、先端部122がアーム受け部109aで受け止められる向きの付勢力を、アーム部121は及ぼす。すなわち、先端部122が上昇ガイド部93によって持ち上げられる(押される)以外の場合には、アーム部121は、アーム受け部109aで先端部122が受け止められる状態を維持する向きの付勢力を発生させる。
また、アーム部121は、図1等においては、手前側に向かうにつれて、中心側に向かうように湾曲している。かかる湾曲は、アーム部121がターンテーブル111と干渉しない程度に設けられている。また、アーム部121のうち、手前側に端部には、先端部122が取り付けられている。先端部122は、その材質を例えば樹脂としている。また、先端部122は、アーム部121よりも下方に突出するように設けられている。
また、先端部122には、接触球123が保持されている。接触球123は、ディスク12の記録面に接触する部分であり、当設部材に対応する。この接触球123は、その材質を例えば金属としている球体である。この接触球123は、先端部122に対して回転しない状態で保持されているが、その表面は滑らかなものとなっている。
また、図1他に示すように、メインシャーシ20のうち、解除レバー部85の回動範囲の所定位置には、アーム検出スイッチ130が設けられている。アーム検出スイッチ130は、イジェクトアーム80の回動の検出を行うものである。すなわち、ディスク12が排出されて、イジェクトアーム80が図1、図10、図16等において時計回りに所定だけ回動すると、アーム検出スイッチ130を押し込むように配置されている。
このアーム検出スイッチ130は、不図示の制御回路を介して、ローディングモータ71に接続されている。ここで、アーム検出スイッチ130が押し込まれると、ローディングモータ71の駆動が停止される構成となっている。
さらに、図1他に示すように、ディスク再生装置10のうち、手前側の部位には、ローラユニット140が設けられている。ローラユニット140は、ローラアーム150と、搬送ローラ160と、を具備している。これらのうち、搬送ローラ160は、ローラシャフト161と、ローラカバー162とを具備している(図3参照)。ローラシャフト161は、ローラアーム150に対して回動自在に支持されている。また、ローラカバー162は、ローラシャフト161の外周を覆っている。このローラカバー162は、例えばゴムや樹脂等のような、ディスク12に接触しても損傷を生じさせない柔らかめの材質であって、ディスク12の裏面に当接した場合に、摩擦力を良好に与える材質から構成されている。
また、ローラアーム150は、ディスク再生装置10のうち、手前側における幅方向のほぼ全体に亘るように設けられている。なお、ローラアーム150は、細長い板状部材より構成されていても良く、その他、奥行き方向に向かってL字型に折れ曲がる等、種々の形状を採用することが可能である。また、本実施の形態では、ローラアーム150は、アウターケース25に対して、回動自在となる状態で取り付けられている。
かかるローラアーム150のうち、図1において左側の端部、および幅方向の真中よりも左寄りの部位には、一対の軸受部151が設けられている。軸受部151には、上述のローラシャフト161が回転自在に支持される。ここで、ローラシャフト161が回転駆動されると、ディスク12は、その左側において、ディスク再生装置10の内部に送り込まれる状態となる。
なお、かかる軸受部151の配置により、搬送ローラ160は、ディスク12の中心孔12cを通る奥行き方向の直線L(ディスク12のセンタリング位置の中心部分を通りかつディスク12の搬送方向に沿う線)よりも、図1他において左側(幅方向の一方側)に片寄る配置となっている。それにより、ディスク12のセンタリングが為された状態において、ディスク12の手前側の後端が、搬送ローラ160に差し掛からない状態となっている。
また、上述のローラシャフト161の左側の端部には、ローラギヤ171が取り付けられている。ローラギヤ171は、ローラギヤ輪列170の一部を構成する部分である。ここで、メインシャーシ20には、ローラギヤ輪列170が設けられている。そして、ローディングモータ71に対して、外部から電力が付与されると、ローディングモータ71は、ウォームギヤ72を介してローラギヤ輪列170に対して駆動力を与える。それによって、搬送ローラ160がディスク12を搬出可能となる。
また、図4等に示すように、アウターケース25には、ディスクガイド26が取り付けられている。ディスクガイド26は、アウターケース25のうち、搬送ローラ160よりも手前側の部分を、プレス加工等で下方に突出させることにより、形成されている。また、このディスクガイド26は、ディスク再生装置10の中央部分から幅方向の外側に向かうにつれて、下方側への突出量が大きくなるように設けられている。それによって、ディスクガイド26には、ディスク12の外周縁部が当接する状態となっている。
また、ディスクガイド26は、ディスク再生装置10の幅方向の中央部分から外側に向かうにつれて、緩やかに手前側に向かう配置とするのが好ましい。かかる構成を採用する場合、ディスク12がディスク再生装置10の内部に送り込まれると、ディスク12の手前側の外周縁部がディスクガイド26に良好に当接可能となっている。
さらに、ローラアーム150のうち、図1において、搬送ローラ160の存在しない右側の上方側には、アーム部材180が設けられている(図5参照)。アーム部材180は、ディスク検出機構の一部を構成するものであり、ディスク12の差し込みを検出するための部材である。かかる検出により、ローディングモータ71を駆動させ、搬送ローラ160の回転を開始させることが可能となる。
ここで、ディスク検出機構には、アーム部材180と、検出スイッチ181と、が設けられている。これらのうち、アーム部材180は、本実施の形態では、図1他において、右側のロードアーム30にのみ設けられている。また、アーム部材180には、ディスク12に衝突するための突起182が、該アーム部材180から離間する方向に向かって延伸している。また、検出スイッチ181は、メインシャーシ20に取り付けられている。しかも、検出スイッチ181は、メインシャーシ20上のうち、右側のロードアーム30が具備するリブ37により押し込まれる位置に配置されている。
なお、ディスク検出機構は、かかる構成に限られるものではなく、搬送ローラ160の存在しない右側の上方側に、ディスク12の挿入を検出するための検出センサを配置する等、種々変形可能である。
<ローディング機構11の動作>
以上のような構成を有するローディング機構11、およびこのローディング機構11を用いたディスク再生装置10の作用(動作)について、以下に説明する。
<大径ディスクの搬入に関して>
まず、大径ディスク12aを搬入する場合の作用(動作)について説明する。大径ディスク12aをディスク再生装置10の内部に向けて挿入すると、該大径ディスク12aの外周縁部は、図5に示す突起182に衝突し、更なる大径ディスク12aの進行により、アーム部材180は、図1他において反時計回りに向かって回動させられる状態で押し込まれる。すると、この押し込みに連動して、右側のロードアーム30も、図1他において反時計回りに向かって回動させられる。
この回動により、リブ37は、検出スイッチ181を押し込む。すると、ローディングモータ71に所定の電力が供給され、ローディングモータ71が起動され、このローディングモータ71の駆動力がローラギヤ輪列170を介して、搬送ローラ160に伝達される。そして、搬送ローラ160は、大径ディスク12aをディスク再生装置10の奥側に向けて進行させる向きに回転させられ、大径ディスク12aは、図1他の左側において、ディスク再生装置10の奥側に向けて進行させられる。
なお、大径ディスク12aの裏面(下面)が搬送ローラ160に接触している場合、該大径ディスク12aの表面(上面)は、ディスクガイド26に接触している。この場合、ディスクガイド26は、大径ディスク12aの表面のうち、外周縁部において接触する状態となっている。
ここで、大径ディスク12aは、その左側のみが搬送ローラ160によって内部に送り込まれようとするため、該大径ディスク12aは、時計回りに回転しながらディスク再生装置10の内部に進もうとする。かかる回転状態で、大径ディスク12aがディスク再生装置10の内部に進行すると、大径ディスク12aは、先に左側のロードアーム30のディスク保持部34に衝突し、該ディスク保持部34によって大径ディスク12aの外縁縁部の左側の一部が受け止められる。
この状態で、さらに搬送ローラ160により大径ディスク12aがディスク再生装置10の内部に送り込まれる場合、大径ディスク12aの外縁縁部の右側の一部も、右側のロードアーム30のディスク保持部34によって受け止められる。このとき、大径ディスク12aは、その左右両側の外周縁部において保持される状態となる。この状態で、さらに搬送ローラ160が回転駆動されると、大径ディスク12aは、バネ部材50の付勢力に抗しながら、ディスク再生装置10の内部に向かおうとする。なお、このとき、一対のロードアーム30,30は、大径ディスク12aの挿入に伴って、回動軸31を支点として、互いの間隔を押し広げるように回動させられる。
そして、押し込みが所定だけ進行すると、大径ディスク12aの奥側の外周縁部が、イジェクトアーム80のディスク保持部84と当接する。このとき、大径ディスク12aは、3つのディスク保持部34,34,84によって保持される状態となる。
搬送ローラ160の駆動により、大径ディスク12aが奥側に向かって押し込まれると、図11に示すように、リンク接合軸41が連結ガイド溝65の手前側の端部の近傍に位置する状態となる。このとき、不図示のトリガ機構が作動し、一のギヤと他のギヤとが噛み合う。すると、ローディングギヤ輪列70が駆動力を伝達可能な状態となり、ローディングギヤ輪列70の最終段のギヤ70aに噛み合っている外周ギヤ61に、駆動力が伝達される。
なお、トリガ機構が作動する前の段階において、大径ディスク12aの中心点Pが、図10に示すQ−Q線(このQ−Q線は、大径ディスク12aに対する2つのロードアーム30,30の当接部分を結んだ線)を通過する状態となる。このとき、中心点Pは、大径ディスク12aとディスク保持部34,34,84との接触点を結ぶ図形(三角形)の内部に、位置する状態となる。すなわち、Q−Q線を大径ディスク12aの中心点Pが送り込み側に向かって超えたときに、バネ部材50の付勢力により、ロードアーム30,30には、大径ディスク12aの外周縁に当接する力が与えられ、ロードアーム30,30が互いに内側を向くように付勢される。なお、この点は、後述する小径ディスク12bにおいても同様である。また、中心点PがQ−Q線を超えると共に、不図示のトリガ機構が作動している状態においては、ディスク12の送り込み以外に、搬送ローラ160によらないディスク12の一定位置までの排出、およびディスク12の保持も為される。
トリガ機構が作動すると、ドライブカム60は、図11における左側(矢示A方向)に向かう摺動を開始する。この摺動により、リンク接合軸41は、大径ディスク用カム溝63のうち、送り込みカム部63aの内部を進行してゆく。すると、リンク接合軸41は、バネ部材50の付勢力または送り込みカム部63aの内壁によって押し込まれ、ドライブカム60が左側に向かって移動するにつれてディスク再生装置10の奥側に向かって移動する。この移動により、リンクレバー40の先端側も奥側に向かって移動させられる。ここで、リンクレバー40の先端側から連結軸36までの長さ寸法は固定的であること、ロードアーム30の回動軸31から連結軸36までの長さ寸法も固定的であることにより、リンク接合軸41が移動した場合、連結軸36の位置も一義的に定まる。リンク接合軸41が奥側に向かって移動する場合、連結軸36の位置は、ディスク保持部34,34を互いに近接する向きに向かって回動させる位置に移動する。
このようにして、ドライブカム60が左側にスライドするにつれて、ディスク保持部34,34が互いに近づく向きにロードアーム30は回動される。このとき、搬送ローラ160も回転駆動しているため、該搬送ローラ160の回転駆動と共に、ディスク保持部34の回動によっても、大径ディスク12aは、ディスク再生装置10の内部に送り込まれていく。このとき、大径ディスク12aは、イジェクトアーム80を介して排出バネ86により与えられる付勢力に抗しながら、ディスク再生装置10の奥側に向かって進行する。
ドライブカム60が所定だけ左側にスライドすると、リンク接合軸41は、送り込みカム部63aを外れて、保持カム部63bに入り込む。このとき、図12に示すように、大径ディスク12aは、その中心がターンテーブル111の上部に位置していて、ディスククランプが可能な状態(センタリング状態)となっている。かかるセンタリング状態においては、搬送ローラ160は、大径ディスク12aの図1等における投影面(この場合、大径ディスク12aの法線方向における投影面)に差し掛かっていない。すなわち、大径ディスク12aは、搬送ローラ160と干渉しない状態となっている。
上述のように、保持カム部63bにリンク接合軸41が入り込んでいる間に、不図示の昇降機構が作動して、トラバースユニット100を上昇させる。それにより、ターンテーブル111の凸部分112が大径ディスク12aの中心孔12cに差し込まれ、大径ディスク12aのチャッキングが完了する。
ここで、大径ディスク12aの挿入前の状態においては、先端部122は、図9(B)に示すように、上昇ガイド部93によって上方へ持ち上げられた(押された)状態となっていて、当該接触球123は、ターンテーブル111が上昇した位置よりも上方に位置する状態となっている。このとき、アーム部121の弾性力の作用により、先端部122は、上昇ガイド部93を押さえ付ける向き(下方に向かう向き)に付勢している。しかしながら、この接触球123の上昇位置は、ディスク保持部34,34,84による大径ディスク12aの保持を妨げる位置ではなく、それよりも若干下方となっている。
このような上昇ガイド部93の持ち上げ状態において、ドライブカム60が図1他において左側に向かってスライドする場合、カムギヤ67は、回動アーム90のギヤ部92と噛み合う。その噛み合い後、さらにドライブカム60がスライドすると、回動アーム90は、図1他において時計回りに回動させられ、上昇ガイド部93は先端部122の下方から徐々に外れていく。すなわち、図9(B)に示す状態から、図9(A)に示す状態へと移行する。すると、アーム部121が下方に向かうように及ぼしている弾性力の作用により、先端部122は下方に向かって移動する。そのため、先端部122は、アーム受け部109aによって受け止められる。
なお、先端部122は、アーム受け部109aによって受け止められる場合、接触球123は、大径ディスク12aがターンテーブル111に載置された後の再生状態においても、大径ディスク12aの記録面に接触しない位置まで下降させられる。
また、チャッキングが完了し、さらにドライブカム60が所定だけスライドすると、リンク接合軸41は、保持カム部63bを外れて逃がしカム部63cに入り込む。この逃がしカム部63cにリンク接合軸41が入り込むと、リンク接合軸41は、逃がしカム部63cの奥側の内壁に押されて、手前側に向けてスライドさせられる。すると、リンク接合軸41の手前側への移動に伴なって、ディスク保持部34,34が互いに離間するように、ロードアーム30が回動させられる。また、ドライブカム60の第1ホールド部66aは、解除レバー部85に衝突し、この解除レバー部85を徐々に押し込んでいく。
そして、リンク接合軸41が逃がしカム部63cを外れて、解除維持カム部63dに入り込んで、その右側端部まで移動すると、第1ホールド部66aは解除レバー部85を押し込んで、それによりイジェクトアーム80が回動させられ、ディスク保持部84が大径ディスク12aの外周縁部に当接しない状態となる。これと共に、ディスク保持部34,34が大径ディスク12aの外周縁部を保持している状態も解除され、図13に示すように、ディスク保持部34,34,84と大径ディスク12aとが接触しない状態となる。
なお、ディスク保持部34,34,84が接触しない状態になるのと共に、トラバースユニット100は、ドライブカム60の動作に伴なう不図示の昇降機構により、大径ディスク12aの再生位置まで移動させられる。また、解除維持カム部63dにリンク接合軸41が入り込んで、ドライブカム60のスライドの左側の終点に近づく場合、ドライブカム60は、メインシャーシ20に存在する不図示の位置検出スイッチを押し込む。それにより、ローディングモータ71の駆動が停止され、ドライブカム60のスライド動作が終了する。
この後に、スピンドルモータ110が駆動することにより、ターンテーブル111が回転され、同時に光ピックアップ105が作動することにより、大径ディスク12aに記録されている情報の読み取りによるディスク再生が可能となる。また、図15に示すように、ディスク再生状態においては、接触球123は大径ディスク12aの記録面とは接触しない、退避状態となっている。
<大径ディスクの排出に関して>
続いて、大径ディスク12aを排出する場合の作用(動作)について説明する。この場合、まず、ユーザが不図示のイジェクトボタンを押し込む等により、排出に対応した制御指令が発せられ、不図示の制御回路を介して、ローディングモータ71には、排出に対応する回転を行うための電流が印加される。それにより、ローディングギヤ輪列70も駆動され、ローディングギヤ輪列70の最終段のギヤ70aに噛み合っている外周ギヤ61に、上述の向きとは逆の駆動力が伝達される。
なお、上述のようなローディングモータ71の作動により、ローラギヤ輪列170も回転駆動させられる。ここで、大径ディスク12aが手前側に向かってスライドする前の状態においては、大径ディスク12aは、搬送ローラ160に差し掛かっていない。そのため、この状態においては、搬送ローラ160は、ローラギヤ輪列170を介しての駆動力の伝達により、大径ディスク12aを排出する向きの空転状態となる。
上述のようにしてドライブカム60に駆動力が伝達されると、該ドライブカム60は、図13における右側(図11における矢示Aの向きとは逆の向き)に向かうスライドを開始する。ここで、このスライドに先立って、またはこのスライドと共に、トラバースユニット100は、不図示の昇降機構により、大径ディスク12aのチャッキング解除を行える位置に移動させられる。
ここで、ドライブカム60がスライドする前の段階において、カムギヤ67はギヤ部92と噛み合っている。そのため、ドライブカム60が図13における右側に向かうスライドを開始すると、カムギヤ67とギヤ部92との間の噛み合いによって、回動アーム90は図1等において反時計回りに回動させられる。
この回動により、図9(A)に示すように、回動アーム90のテーパ面93aが先端部122に衝突する。当該衝突後、更なるドライブカム60のスライドにより、図9(B)に示すように、先端部122は、テーパ面93aによってガイドされながら上方に移動する。このとき、先端部122は、アーム部121の弾性力に抗しながら、上方に移動させられる。そのため、先端部122に保持されている接触球123も上方に移動する。
また、上述のようにドライブカム60がさらに右側に向かってスライドすると、リンク接合軸41は、解除維持カム部63dから逃がしカム部63cに入り込む。すると、リンク接合軸41は、バネ部材50の付勢力または逃がしカム部63cの手前側の内壁によって押し込まれ、奥側に向かって進行する。この進行により、ディスク保持部34は、大径ディスク12aの外周縁部を保持する状態となる。一方、ドライブカム60が右側にスライドすると、ドライブカム60の第1ホールド部66aは、イジェクトアーム80の解除レバー部85から徐々に離間してゆく。このため、イジェクトアーム80は排出バネ86による付勢力を受けて、大径ディスク12aの外周部分に付勢力を及ぼす状態となる。また、一対のディスク保持部34,34が大径ディスク12aの外周縁部を保持するのと略同じタイミングで、イジェクトアーム80のディスク保持部84も、上述の排出バネ86の付勢力により、大径ディスク12aの外周縁部を保持する状態となる。
さらにドライブカム60がスライドすると、保持カム部63bの内部にリンク接合軸41が入り込む。ドライブカム60の右側へのスライドにおいて、リンク接合軸41が保持カム部63bに存在している間に、不図示の昇降機構が作動して、トラバースユニット100を下降させる。このとき、大径ディスク12aの外周縁部は、ディスク保持部34,34,84によって保持されている(図12参照)ため、トラバースユニット100が下降すると共に、ターンテーブル111に存在する不図示のディスクチャック機構が解除される。それにより、凸部分112が大径ディスク12aの中心孔12cから離脱し、大径ディスク12aの保持状態が解除される。
ここで、トラバースユニット100が下降する段階では、接触球123の上昇は完了し、図9(B)に示す状態となっている。ところで、トラバースユニット100が下降する場合において、接触球123に大径ディスク12aの記録面が接触せずに、中心孔12cから凸部分112が容易に抜ける場合もある。しかしながら、例えば中心孔12c付近が下方に突出しているような大径ディスク12aにおいては、接触球123が存在しない場合には、トラバースユニット100が下降しても、凸部分112は中心孔12cから抜けない状態が発生する。
これに対して、本実施の形態では、接触球123が上昇させられている。そのため、中心孔12cから凸部分112が抜けない場合であっても、トラバースユニット100の下降に際して、接触球123が大径ディスク12aの記録面に接触する。ここで、接触球123は、図1、図15等に示すように、大径ディスク12aの外周縁部に近い部位ではなく、中心孔12cに近い部位で、記録面に接触する。そのため、大径ディスク12aの中心孔12c付近が下方に突出するのを防ぎながら、トラバースユニット100が下降させられる。その結果として、凸部分112は、大径ディスク12aの中心孔12cから容易に外すことが可能となる。
また、上述のような大径ディスク12aのチャッキング解除が終了した後に、リンク接合軸41が保持カム部63bから外れて送り込みカム部63aに入り込む。すると、リンク接合軸41は、今度は送り込みカム部63aの奥側の内壁によって押し込まれる。それにより、リンク接合軸41は、手前側に向かって移動する。かかるリンク接合軸41の移動に伴なって、ロードアーム30は、リンクレバー40を介して、ディスク保持部34,34が互いに離れる向きに回動させられる。そして、大径ディスク12aは、イジェクトアーム80を介しての排出バネ86の付勢力により、ディスク保持部34,34が徐々に互いに離れていくと、手前側に向かって徐々に押し出されてゆく。
ここで、大径ディスク12aが手前側に向かって押し出されていくと、該大径ディスク12aの裏面の左側かつ手前側の一部が、搬送ローラ160に接触する状態となる。ここで、搬送ローラ160は、上述のように、大径ディスク12aを排出する向きに向かって空転している。このため、大径ディスク12aの一部が搬送ローラ160に接触すると、搬送ローラ160は、イジェクトアーム80と共に、大径ディスク12aを手前側に向けて排出させようとする。
そして、所定だけイジェクトアーム80が回動した後に、解除レバー部85がアーム検出スイッチ130を押し込む。それにより、ローディングモータ71の駆動が停止させられる。なお、解除レバー部85がアーム検出スイッチ130を押し込む場合、大径ディスク12aは、図14に示すように、手前側に十分に排出された状態となる。
以上が、大径ディスク12aを搬入/排出する場合の作用(動作)である。
<小径ディスクの搬入に関して>
続いて、小径ディスク12bを搬入する場合の作用(動作)について説明する。
小径ディスク12bを搬入する場合も、上述の大径ディスク12aを搬入する場合と同様に、小径ディスク12bの進行により、アーム部材180が図16他において反時計回りに向かって回動させられ、この回動に連動して、右側のロードアーム30が、図16他において反時計回りに向かって回動させられる。そして、リブ37は、検出スイッチ181を押し込み、ローディングモータ71に所定の電力が供給され、ローディングモータ71が起動される。
すると、ローディングモータ71の駆動により、搬送ローラ160は、小径ディスク12bをディスク再生装置10の奥側に向けて進行させる。このときも、大径ディスク12aと同様に、小径ディスク12bは、先に左側のロードアーム30のディスク保持部34に衝突して該小径ディスク12bの外縁縁部の左側の一部が受け止められる。この状態で、さらに搬送ローラ160により小径ディスク12bがディスク再生装置10の内部に送り込まれると、小径ディスク12bの外縁縁部の右側の一部も、右側のロードアーム30のディスク保持部34によって受け止められる。
この状態で、さらに搬送ローラ160が回転駆動されると、小径ディスク12bは、バネ部材50の付勢力に抗しながら、ディスク再生装置10の内部に向かう。そして、小径ディスク12bの奥側の外周縁部が、イジェクトアーム80のディスク保持部84と当接する。それにより、小径ディスク12bは、3つのディスク保持部34,34,84によって保持される状態となる。
さらに、搬送ローラ160の駆動により、小径ディスク12bが奥側に向かって押し込まれると、図17に示すように、リンク接合軸41が連結ガイド溝65の奥側の端部の近傍に位置する状態となる。このとき、不図示のトリガ機構の作動により、一のギヤと他のギヤとが噛み合い、外周ギヤ61に駆動力が伝達される状態となる。
なお、トリガ機構を作動させる前の段階において、小径ディスク12bの中心点Pが、図16に示すQ−Q線を通過する状態となり、中心点Pは、小径ディスク12bとディスク保持部34,34,84との接触点を結ぶ図形(三角形)の内部に、位置する状態となる。
トリガ機構が作動すると、ドライブカム60は、図17において左側(矢示A)に向かいスライドする。ここで、小径ディスク12bの搬入においては、リンク接合軸41は、小径ディスク用カム溝64の各部分を進行する。かかる進行動作は、基本的には、大径ディスク12aの場合と同様であり、リンク接合軸41は、小径ディスク用カム溝64における、送り込みカム部64a、保持カム部64b、逃がしカム部64cおよび解除維持カム部64dを順次進行する。
また、小径ディスク12bの挿入前の状態においては、先端部122は、図9(B)に示すように上昇ガイド部93によって上方へ持ち上げられた状態となっているが、ドライブカム60が図1他において左側に向かってスライドする場合、カムギヤ67は、回動アーム90のギヤ部92と噛み合う。その噛み合い後、さらにドライブカム60がスライドすると、回動アーム90は、図1他において時計回りに回動させられ、上昇ガイド部93は先端部122の下方から徐々に外れていき、アーム部121の弾性力によって先端部122は下方に向かって移動する。そのため、図9(A)に示すように、先端部122は、アーム受け部109aによって受け止められる。すなわち、接触球123が、下方への退避状態となる。
上述のような接触球123の退避状態において、リンク接合軸41が保持カム部64bに位置しているとき、小径ディスク12bのターンテーブル111に対するチャッキングが為される(図18参照)と共に、リンク接合軸41が逃がしカム部64cを進行するにつれて、小径ディスク12bの保持状態が徐々に解除される(図19参照)。また、小径ディスク12bが解除維持カム部64dに位置するとき、トラバースユニット100を小径ディスク12bの再生が可能な位置まで移動させる。かかる移動の後に、小径ディスク12bの再生が行える状態となる。
<小径ディスクの排出に関して>
また、小径ディスク12bを排出する場合の動作も、上述の大径ディスク12aを排出する場合と同様となっており、ユーザがイジェクトボタンを押し込む等により、ローディングモータ71が駆動され、その駆動によって、外周ギヤ61に、上述の向きとは逆の駆動力が伝達される。その後、リンク接合軸41が解除維持カム部64d、逃がしカム部64c、保持カム部64bおよび送り込みカム部64aを順次進行する(図19、図18、図17に示される状態を順次経過する)ことにより、大径ディスク12aの場合と同様の排出動作が為され、最終的には、図20に示す位置まで、小径ディスク12bが排出される。このとき、解除レバー部85がアーム検出スイッチ130を押し込んで、ローディングモータ71の駆動が停止させられる。
また、ローディングモータ71の駆動により、ドライブカム60が図19における右側に向かうスライドを開始すると、カムギヤ67とギヤ部92との間の噛み合いによって、回動アーム90は図1等において反時計回りに回動させられる。そして、ドライブカム60のスライドにより、先端部122は、テーパ面93aによってガイドされながら上方に移動する。すなわち、図9(A)に示す状態から図9(B)に示す状態へと移行する。そのため、先端部122に保持されている接触球123も上方に移動するため、小径ディスク12bの中心孔12c付近が下方に突出するのを防ぎながら、トラバースユニット100が下降させられる。その結果として、凸部分112は、小径ディスク12bの中心孔12cから容易に外すことが可能となる。
<本発明の適用による効果>
このような構成のローディング機構11、およびこのローディング機構11を用いたディスク再生装置10によれば、中心孔12cの近辺が、他の部位よりも下方に突出している(反りが生じている)ようなディスク12(当初から規格外の反りが生じている粗悪なディスク、またはレーベル面における温度上昇等で反りが生じているディスク等)であっても、接触球123が押し上げられることで、ディスク12をターンテーブル111(凸部分112)から容易に外すことが可能となる。
特に、本実施の形態では、回動アーム90の回動によって、センタ外しアーム120の先端部122が押し上げられる構成を採用しており、この押し上げによって、ディスク12がターンテーブル111から外される。そのため、省スペースでありながら、ディスク12を確実にターンテーブル111から外すことが可能となる。また、図1、図6〜9等で示される機構にて、ディスク11の押し上げが為されるので、ディスク再生装置10の薄型化を図ることが可能となる。
また、本実施の形態のディスク外し機構は、先端部122が上下に揺動するディスク外しアーム120と、回動によって先端部122を押し上げ可能な回動アーム90とから構成されている。そのため、ディスク11の押し上げを確実化させることが可能となる。
さらに、本実施の形態では、センタ外しアーム120のアーム部121は板バネであるので、ディスク12の再生状態では、接触球123がディスク12に触れるのを確実に防止することが可能となる。加えて、接触球123は表面が滑らかな金属球であるため、ディスク12の記録面と接触球123が接触しても、当該記録面に傷が生じるのを防止可能となる。
また、接触球123は、奥行き方向において、搬送ローラ160とターンテーブル111の間の部位に設けられている。すなわち、接触球123は、ターンテーブル111よりも、奥行き方向において手前側に位置している。そのため、ディスク12の搬入や排出に際して、振動などの外乱が生じた場合でも、ディスク12がターンテーブル111等に衝突するのを防止可能となり、ディスク12に傷が生じるのを防止可能となる。加えて、接触球123は、ターンテーブル111よりも、奥行き方向において手前側に位置しているので、外部から異物が無理やり挿入される場合に、その異物がターンテーブル111に衝突するのを防止可能となる。それにより、ターンテーブル111を異物から保護することが可能となる。
さらに、本実施の形態では、回動アーム90にはギヤ部92が設けられていて、ドライブカム60にはカムギヤ67が設けられている。そのため、ギヤ部92とカムギヤ67とが噛み合うことにより、ドライブカム60は確実に回動させられる。それにより、接触球123を上下動させることが可能となり、ディスク12の押し上げを確実に行わせることが可能となる。
また、本実施の形態では、ディスク保持部34,34,84によってディスク12を保持している状態で、ディスク12が接触球123で押し上げられる。そのため、ターンテーブル111からディスク12を確実に外すことが可能となる。
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となっている。以下、それについて述べる。
上述の実施の形態においては、接触球123は、表面が滑らかな金属を材質として形成されているが、接触球の材質は金属には限られず、例えば表面が滑らかな樹脂を材質として形成しても良い。
また、上述の実施の形態においては、当接部材として、接触球123を用いる場合について説明している。しかしながら、当設部材は、球体状の接触球123には限られず、ローラ状の部材を当接部材としても良い。
また、上述の実施の形態では、接触球123は、回動部材としての回動アーム90が回動する際に、上昇ガイド部93によって押し上げられている。しかしながら、接触球123の押し上げは、回動アーム90の回動には限られない。例えば、回動部材として、図21に示すようなカム部材の回動によって、接触球123を押し上げるようにしても良い。
さらに、センタ外しアーム120のアーム部121は板バネには限られず、バネ性を有しないアーム部材を用いるようにしても良い。この場合、ディスク12の再生時に、接触球123がディスク12に接触するのを防止するために、アーム部材の回動軸付近に、当該アーム部材を下方に付勢する力を与える、捻りコイルバネ等のバネ部材を取り付けるようにしても良い。
また、ディスク押圧手段は、アーム部材、回動部材を具備しない構成を採用しても良い。例えば、図22に示すような構成を採用しても良い。図22に示す構成では、筒状部材200の切欠部202から、上昇ガイド部203が出入自在となっている。そのため、上昇ガイド部203が切欠部202から筒状部材200の筒孔部201に入り込めば、筒孔部201に存在する接触球123を押し上げることが可能となっていて、ディスク12の押し上げを良好に実現可能となり、ターンテーブル111からディスク12を良好に外すことが可能となる。
また、上述の実施の形態では、回動アーム90、センタ外しアーム120、接触球123の個数は1つずつ設けられている構成について開示されているが、これらの個数は1つに限定されず、複数設けるようにしても良い。
また、上述の実施の形態では、図1等に示すように、接触球123は、ディスク12の投影面のうち、ターンテーブル111よりも手前側に配置されている。しかしながら、接触球123は、ディスク12の投影面のいずれの部位に配置されていても良い。
また、上述の実施の形態においては、第1ホールド部66aおよび第2ホールド部66bは、ドライブカム60のうち、それぞれ別の側辺により構成されている。しかしながら、第1ホールド部66aと第2ホールド部66bとを、同一の側辺により構成しても良い。
また、上述の実施の形態においては、一対のロードアーム30,30、イジェクトアーム80の3つのアーム部材(第1のアーム部材〜第3のアーム部材)により、ディスク12の外周縁部を保持している。しかしながら、アーム部材の個数は、3つに限られず、4つ以上としても良い。この場合、第1のアーム部材、第2のアーム部材および第3のアーム部材のいずれか、または2組以上を、それぞれ2つ以上設けるようにしても良い。なお、4つ以上のアーム部材により、ディスク12を保持する場合でも、アーム部材のディスク12に対する隣り合う当接部分を結んだ図形の内部に、ディスク12の中心部分が位置する状態で、ディスク12は良好に保持される。
また、上述の実施の形態では、搬送ローラ160は、図1他において片側(左側)に配置される構成について説明している。しかしながら、搬送ローラ160は、ディスク再生装置10の幅方向における片側のみならず、幅方向の両側に配置する構成を採用しても良い。なお、かかる搬送ローラ160の両側配置を実現する場合でも、ディスク12の投影面に搬送ローラ160が差し掛からない状態となる。この場合、それぞれの搬送ローラ160は、独立したローラギヤ輪列により駆動されるのが好ましいが、例えば細径のローラシャフト161を用いる等して、ディスク12の裏面とローラシャフト161とが干渉しない工夫を施した場合、2つの搬送ローラ160が同一のローラギヤ輪列170によって駆動される状態とすることができる。
また、上述の実施の形態では、1つのローディングモータ71の駆動力を、ローディングギヤ輪列70およびローラギヤ輪列170に分配する構成について説明している。しかしながら、かかる駆動力の分配を行わずに、ローディングギヤ輪列70とローラギヤ輪列170のそれぞれに、独立した2つのモータを設けるようにしても良い。なお、2つのモータを設ける場合でも、これら2つのモータは、いずれも駆動源に対応する。
また、上述のローディング機構11は、ディスク再生装置10以外の装置に適用しても良い。ディスク再生装置10以外の装置としては、ディスク12を保持/蓄えるためのストッカ等がある。
本発明のディスク取外し機構およびこのディスク取外し機構を用いたディスク再生装置は、音響機器及び映像再生機器の分野において利用することができる。
本発明の一実施の形態に係るディスク再生装置の内部構成を示す平面図である。 図1のディスク再生装置において、メインシャーシに取り付けられている本発明の主要部分を示す斜視図である。 ローラアームおよび搬送ローラの構成を概略的に示す部分的な正面断面図である。 ディスクガイドおよび搬送ローラの構成を概略的に示す側断面図である。 アーム部材およびこのアーム部材が設けられているロードアームの構成を示す部分的な平面図である。 回動アームとセンタ外しアームの構成を示す平面図である。 回動アームとセンタ外しアームの構成を手前側から見た状態を示す斜視図である。 回動アームとセンタ外しアームの構成を奥側から見た状態を示す斜視図である。 回動アームの上昇ガイド部とセンタ外しアームの先端部との位置関係を示す図であり、(A)は上昇ガイド部が先端部を押し上げる前の状態、(B)は上昇ガイド部が先端部を押し上げた後の状態を示す図である。 大径ディスクがロードアームのディスク保持部に当接している状態を示す平面図である。 大径ディスクが挿入されて、イジェクトアームが大きく回動された状態を示す平面図である。 大径ディスクのセンタリングが為された状態を示す平面図である。 大径ディスクの外周縁部からディスク保持部が離間した状態を示す平面図である。 ローディングモータが停止する位置まで大径ディスクが排出された状態を示す平面図である。 ディスクとターンテーブル、接触球の位置関係を示す図である。 小径ディスクがロードアームのディスク保持部に当接している状態を示す平面図である。 小径ディスクが挿入されて、イジェクトアームが大きく回動された状態を示す平面図である。 小径ディスクのセンタリングが為された状態を示す平面図である。 小径ディスクの外周縁部からディスク保持部が離間した状態を示す平面図である。 ローディングモータが停止する位置まで小径ディスクが排出された状態を示す平面図である。 図1のディスク再生装置の変形例に係り、カムを用いて接触球を上下動させる例を示す図である。 図1のディスク再生装置の変形例に係り、筒状部材の筒孔に存在する接触球を上下動させる例を示す図である。
符号の説明
10…ディスク再生装置
11…ローディング機構
12…ディスク
12a…大径ディスク
12b…小径ディスク
30…ロードアーム(第1のアーム部材および第2のアーム部材に対応)
34…ディスク保持部
60…ドライブカム(カム部材に対応)
61…外周ギヤ
62…ディスクガイド溝
63…大径ディスク用カム溝(カム溝に対応)
64…小径ディスク用カム溝(カム溝に対応)
65…連結ガイド溝
67…カムギヤ(噛合部に対応)
71…ローディングモータ(駆動源に対応)
80…イジェクトアーム(第3のアーム部材に対応)
84…ディスク保持部
90…回動アーム(ディスク押圧手段の一部および回動部材に対応)
91…回動軸
92…ギヤ部
93…上昇ガイド部(凸部に対応)
93a…テーパ面
120…センタ外しアーム(ディスク押圧手段の一部および回動部材に対応)
121…アーム部
122…先端部
123…接触球(当接部材に対応)
160…搬送ローラ
180…アーム部材

Claims (5)

  1. ターンテーブルに載置されるディスクを前記ターンテーブルから外すためのディスク取外し機構であって、
    駆動源と、
    前記ターンテーブルから離間させる向きに前記駆動源に連動して前記ディスクを押すディスク押圧手段と、
    前記駆動源の駆動により回転駆動され、前記ディスクの搬送時には前記ディスク押圧手段と共に前記ディスクに接触する搬送ローラと、
    第1の支点を中心として回動すると共に前記ディスクの外周縁部を保持するディスク保持部を備える第1のアーム部材と、
    第2の支点を中心として回動すると共に前記ディスクの外周縁部を保持するディスク保持部を備える第2のアーム部材と、
    第3の支点を中心として前記第1のアーム部材および前記第2のアーム部材とは独立して回動し、付勢手段により前記ディスクの送り込みに抗する付勢力を前記ディスクに与えると共に前記ディスクの外周縁部を保持するディスク保持部を備える第3のアーム部材と、
    摺動に際して前記第1のアーム部材、前記第2のアーム部材および前記第3のアーム部材を回動させることが可能なカム部材と、
    を備えると共に、前記ディスク押圧手段は、
    前記ディスクの押圧方向に揺動可能なアーム部材と、
    前記アーム部材の揺動側の先端部分に取り付けられていると共に前記ディスクに当接する当接部材と、
    凸部を有すると共にこの凸部の回動によって前記アーム部材の揺動側の先端側に当接し、前記アーム部材の先端側の前記当接部材を押す回動部材と、
    を具備し、
    前記回動部材には、ギヤ部が設けられていて、
    前記駆動源は前記カム部材を摺動させ、前記カム部材には前記ギヤ部と噛み合う噛合部が設けられ、
    前記回動部材は前記ギヤ部と前記噛合部との間の噛み合いによって回動させられ、
    前記カム部材の摺動によって前記ターンテーブルに載置されている前記ディスクの外周縁部が前記第1のアーム部材、第2のアーム部材および第3のアーム部材の回動によってそれらの前記ディスク保持部で保持され、
    その保持状態で前記ギヤ部と前記噛合部との噛合によって前記回動部材が回動されることで前記回動部材によって前記当接部材が前記ディスクに向かって押される、
    ことを特徴とするディスク取外し機構。
  2. 前記当接部材は、前記搬送ローラと前記ターンテーブルの間の部位に設けられていることを特徴とする請求項記載のディスク取外し機構。
  3. 前記当接部材は金属球であると共に、
    前記アーム部材は板バネ部分を有していて、前記金属球を押す向きの付勢力を与える、
    ことを特徴とする請求項1または2記載のディスク取外し機構。
  4. 前記アーム部材は、前記ターンテーブルに隣接する位置に取付支点を介して取り付けられていると共に、
    前記アーム部材は、前記取付支点から離れる先端部分に向かうにつれて前記アーム部材が直線状に設けられている場合よりも前記ターンテーブルの中心側に向かうように湾曲して設けられている、
    ことを特徴とする請求項3記載のディスク取外し機構。
  5. 請求項1からのいずれか1項に記載のディスク取外し機構を備えることを特徴とするディスク再生装置。
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