WO2001028721A1

WO2001028721A1 - Structure d'installation de tige et outils de coupe

Info

Publication number: WO2001028721A1
Application number: PCT/JP2000/007018
Authority: WO
Inventors: Masaaki Miyanaga
Original assignee: Kabushiki Kaisha Miyanaga
Priority date: 1999-10-19
Filing date: 2000-10-10
Publication date: 2001-04-26
Also published as: ATE330743T1; US6966730B1; DE60029003T2; DE60040246D1; EP1238732B1; EP1238732A4; EP1238732A1; EP1607160B1; ES2314525T3; CN1611314A; TW526105B; CA2385578C; HK1074185A1; HK1048616A1; HK1048616B; ES2269182T3; CA2385578A1; DE60029003D1; EP1607160A2; AU754099B2

Description

明

シャンク取着構造およびカツ夕一

〔技術分野〕

本発明は、シャンクをドリリング装置側のァ一バーにワンタツチ式に、つまり迅速且つ容易に取着できるシャンク取着構造、および該取着構造に使用して好適糸なシャンクを備えたカッター（狭田

義のカッターのみでなくドリリレを含み、またカッターの基端に一体に取着するアダプターを含む広い概念を言う。この明細書において同じ）に関する。

〔技術背景〕

従来から、基端が穿孔装置（電動ドリルあるいはボール盤）の回転軸に取着されたアーパーに、カツ夕一のシャンクを、側方からねじで係止して止める、所謂「ねじ止め式」のシャンク取着構造がある。そして、このねじ止め式のシャンク取着構造は、世界的規模で見ると、現在、最も普及している。

しかし、このねじ止め式のシャンク取着構造の場合、穿設する孔径が変わる毎に、六角レンチ等の工具を使用して、ねじを、その都度、緩め且つ締めて、カツ夕一を着脱しなければならず、作業性が低い。

このような課題を解決するため、ァーバ一側に着脱のための着脱リングを操作（回転あるいはスライド）可能に設けるとともに、この着脱リングを操作することによって、ァ一バーのシャンク取着孔内方へ突出した係止部材をシャンク取着孔から後退させて、カッターのシャンクの外周面に設けた係合部に対して、前記係止部材の係止を解除可能にして、アーパーへのシャンクの着脱をおこなえるよう構成した、シャンク取着構造が提供されている（特願平 1 0 — 5 3 7 5 1 2 号）。

この着脱リングを操作して、ァ一バーにシャンクを取着するシャンク取着構造は、シャンク取着時に、上記着脱リングを全く操作せずに取着できる所謂「ワンタッチ式」と、該着脱リングを操作して取着する所謂「ッ一夕ツチ式」があるが、いずれの場合にも、以下に述べるような技術的課題を内在していた。

まず、第 1 に、前記「ワンタッチ式」および「ツー夕ツチ式」のシャンク取着構造の場合、許容寸法誤差（加工及び組立公差等の誤差）に起因して、ァ一バーに対してカツ夕一のシャンクが軸方向に極く僅かの寸法だけ遊動する。つまり、上述したように、ァーバー側の係止部材を、シャンク側の係合部に係合させて取着時の位置決めをおこなう力、この場合、係止部材と該係止部材を保持するアーパーの他の部分との間の所謂「遊び」、および係止部材とシャンク側の係合部との「遊び」によって、ァ一バーに対して力ッ夕一のシャンクが軸方向に極く僅かの寸法だけ遊動する。従つて、軸方向に変動を付与して切削屑を寸断するチップブレーキング機構を備えた穿孔装置を用いて穿孔作業をおこなう場合には、チップブレーキング時に上記遊動が該チップブレーキング動作を相殺若しくは著しく低減してしまう。このため、チップブレ —キング機構が有効に作用せず、切削作業中に発生する帯状の切削屑をチップブレークすることができない。なお、上記チップブレーキング機構とは、カッターの軸方向の送り量を、適宜間隔で、変化あるいは停止又は送り方向とは逆方向に変化させて、切刃による帯状の切削屑を適宜間隔で寸断するような機構をいう。

第 2 に、従来のワンタッチ式のシャンク取着構造の場合、ァ一バーのシャンク取着孔内方へ係止部材が飛び出すのを規制する支承部材を、アーパーの基端方からパネで押圧して、係止部材の側方に位置せしめるよう構成しているが、この部分の構成が複雑で、部品点数が増加する。また、組立において、シャンク取着孔から開口方へ飛び出そうとする支承部材およびそれを押圧するバネを抑制した状態で、それら各部材の位置決めをしつつ組み立てる必要があり、組み立てが煩雑になり、熟練を要する作業となる。

第 3 に、この種のワンタッチ式あるいはツー夕ツチ式のシャンク取着構造にカッターを挿着して穿設した場合、穿孔作業中に、回転トルク、特に衝撃的な回転トルクが作用したときには、上記シャンクの係合部の縁が係止部材によって外径側に変形して突出し、その結果、この突出部分が引っ掛かって、アーパーからシヤンクを抜くことができなくなってしまうという不都合が生じる。かかる場合には、長時間にわたって、穿孔作業が中断してしまい、多大な経済的損失を被ることになる。特に、上記許容寸法誤差等に起因する遊動は、ァ一バーに対してシャンクの回転方向 (周方向）においても生じるが、かかる場合には、上記変形寸法が増幅されることになる。

〔発明の開示〕

本発明は、このような現況にかんがみおこなわれたもので、上記課題を解決したシャンク取着構造、および該取着構造に使用して好適なシャンクを備えたカツ夕一を提供することを目的とする。

上記課題を解決する、本第 1 の発明に係るシャンク取着構造は、アーパーの先端に開口するシャンク取着孔の内周面に、係止部材を外径方に後退自在に配置して、カッターの基端に設けられたシャンクを、アーパーのシャンク取着孔に、着脱リングの操作によって取り外し可能に構成したシャンク取着構造において、上記ァ一バーに対してシャンクの挿入深さを規制する規制機構を設けるとともに、

上記規制機構によって、アーパーに対してシャンクがその軸方向の位置が規制された状態で、軸方向において、上記係止部材に対して、シャンク取着孔の開口側に相対的に偏位させて係合部を配置したことを特徴とする。

また、上記課題を解決すべく本第 2 の発明にかかるカッターは、ァ一バーの先端に開口するシャンク取着孔の内周面に、係止部材を外径方に後退自在に配置して、カツ夕一の基端に設けられたシャンクを、アーパーのシャンク取着孔に、着脱リングの操作によって取り外し可能に挿着できるシャンク取着構造に取着されるカツ夕一であって、

このカッター力アーパーに対してシャンクの挿入深さを規制する規制機構を有し、この規制機構によって、カッターのシャンクが、アーパーに対してその軸方向の位置が規制された状態で、軸方向において、該シャンクに形成された係合部が、上記係止部材に対して、シャンク取着孔の基端側に相対的に偏位させて配置されていることを特徴とする。

しかして、このように構成されたシャンク取着構造あるいはカッターによれば、上記規制機構によって、ァ一バ一に対してシャンクがその軸方向の位置が規制された状態で、ァーバ一側の係止部材と相対的に開口側に偏位したシャンクの係合部とが、共にシャンク取着孔の基端側で当接することから、アーパーに対してシャンクを、軸方向において遊動することなく所定位置に位置決めすることができる。その結果、チップブレーキング機構が作動しても、アーパーに対してシャンクの軸方向への遊動が可及的に防止できることから、ねじ止め式のシャンク取着構造の場合と同様に、穿設中に、有効にチップブレーキングすることが可能となる。

そして、上記本第 1 の発明にかかるシャンク取着構造あるいは第 2 の発明にかかる力ッ夕一において、上記偏位させる量（寸法）は、ァ一バーに対するシャンクの軸方向への遊動量以上になつていることが最適な構成となる。

また、上記シャンク取着構造あるいはカッターにおいて、上記規制機構が、アーパーの開口端面と、この開口端面に当接するシャンクのァ一バ一側に対して形成された段部の当接面によつて形成されていると、穴加工でない外形側の加工によって二つの当接面が形成されるため、加工が容易で且つ高い寸法精度を得る上で好ましい構成となり、また両当接面の間の当接状態を外部から視認することができる構成となる。

上記技術的課題を解決すべく本第 3 の発明にかかるシャンク取着構造は、アーパーの先端に開口するシャンク取着孔の内周面に、係止部材を外径方に後退自在に配置して、カツ夕一の基端に設けられたシャンクを、アーパーのシャンク取着孔に、着脱リングの操作によって取り外し可能に構成したシャンク取着構造において、

上記係止部材の一部が、アーパーのシャンク取着孔にシャンクが取着 · 係止された状態において、外径側に突出するよう配置され、この突出した部分が、着脱リングの内周面に形成されたテ一パ面に当接して、着脱リングを付勢するパネによって、係止部材がシャンク取着孔側に上記テ一パ面によるくさび作用によって押圧されるよう構成されていることを特徴とする。

しかして、このように構成されたシャンク取着構造によれば、アーパーのシャンク取着孔にシャンクが取着 · 係止された状態において、係止部材が、常に、着脱リングを付勢するパネ力によつて内径側に押圧されているため、該係止部材と、シャンクの係合部が、常に密着して、軸方向及び周方向の遊動を可及的に阻止することができる。その結果、前記第 1 あるいは第 2 の発明とあいまって、全ての方向の遊動を可及的に阻止することができる。このため、チップブレーキング機構が作動しても、アーパーに対してシャンクの軸方向への遊動が可及的に防止できることから、ねじ止め式のシャンク取着構造の場合と同様に、穿設中に、チップブレーキングすることが可能となる。また、アーパーに対して力ッ夕一の結合を高めることができ、その結果、刃先のビビリを防止し、刃先の欠損を防止し、刃先の寿命を延ばすことができる。

また、上記第 3 の発明にかかるシャンク取着構造において、上記着脱リングの内周面に形成されたテ一パ面のテーパ角が、 2 〜 5 度程度の極く小さい角であると、極めて大きなくさび作用を得ることができ軸方向及び周方向の遊動が確実に防止できる構成を実現できる。

また、上記第 3 の発明にかかるシャンク取着構造において、上記係止部材がァ一バーの全周に、均等に離間した、複数箇所に設けられるとともに、係合部がこの係止部材に対応して、シャンクに複数箇所設けられていると、周囲からシャンクがパネで均等に押圧された状態となるため、調芯された状態で、上記安定した取着状態を得ることができ、好ましい構成となる。

上記技術的課題を解決すべく本第 4 の発明にかかるシャンク取着構造は、ァ一バーの先端に開口するシャンク取着孔の内周面に、係止部材を外径方に後退自在に配置して、カッターの基端に設けられたシャンクを、アーパーのシャンク取着孔にヮッ夕ツチ式に取着自在に取着するよう構成したシャンク取着構造において、

上記係止部材のシャンク取着孔への突出を規制する支承部を、カツ夕一のシャンクを開口側に押圧するコイリレスプリングの先端を、巻きピッチが該コイルスプリングの線材の素線寸法に略等しくなるよう、隣接する線材間を密に形成することによって、構成したことを特徴とする。

しかして、このように構成されたシャンク取着構造によれば、従来支承部材を別部材で構成していたものが、カッターのシャンクを開口側に押圧するコイルスプリングによって併用させることができることから、部品の形態がシンプルになるとともに、部品点数が削減でき、且つ組み立ても容易になり、しかも信頼性も向上する。さらに、価格的にも安価に供給することができる。

また、上記第 4 の発明にかかるシャンク取着構造において、上記シャンク取着孔の基端部の内周面に、コイルスプリングの基端を螺着させる溝等の螺着手段を形成すると、単にコイルスプリングの基端を、シャンク取着孔の基端部の螺着手段に螺合させるだけで、コイルスプリングの螺着がおこなえることから、簡単に組み立てがおこなえ、部品点数が低減する。また、熟練工でなくとも容易に且つ迅速に組み立てられる点で、優れた構成となる。

また、上記第 4 の発明にかかるシャンク取着構造において、上記コイルスプリングの基端が、シャンク取着孔の基端部に周接した係合溝部に係着されていると、単にコイルスプリングの基端を、シャンク取着孔の基端部の係合溝部に係着させるだけで、コイリレスプリングのシャンク取着孔への固定がおこなえることから、簡単に組み立てがおこなえ、部品点数が低減する。また、熟練ェでなくとも容易に且つ迅速に組み立てられる点で、優れた構成となる。

そして、上記第 4 の発明にかかるシャンク取着構造において、上記コイルスプリングを形成する素線の断面が四角形であると、コイルスプリングの先端部において、コイルスプリングの各素線間の隙間を可及的に無くすことができる点で、またコイルスプリングの先端に可及的に平滑な外周面を形成できる点で、好ましい構成となる。しかし、勿論、素線断面が円形であってもよい

また、上記技術的課題を解決すべく本第 5 の発明にかかるカツ夕一は、ァ一バーの先端に開口するシャンク取着孔の内周面に、係止部材を外径方に後退自在に配置して、カッターの基端に設けられたシャンクを、アーパーのシャンク取着孔にヮッ夕ツチ式に取着自在に取着するよう構成したシャンク取着構造に取着されるカツ夕一であって、

この力ッ夕一のシャンクの基端面が、

該カッターのシャンクを開口側に押圧するとともに上記係止部材のシャンク取着孔への突出を規制するよう機能するべく、コィルスプリングの先端を、巻きピッチが該コイルスプリングの線材の素線寸法に略等しく構成することによって構成した支承部の下端に、

当接するよう構成したことを特徴とする。

しかして、このように構成されたカッターによれば、上記第 4 の発明にかかるシャンク取着構造に、挿着することができるカツ夕一となる。

上記技術的課題を解決すべく本第 6 の発明にかかるカツ夕一は、アーパーの先端に開口するシャンク取着孔の内周面に、係止部材を外径方に後退自在に配置するとともに、カッターの基端に設けられたシャンクに、ァーバ一側に配置された係止部材に係合する凹状の係合部を形成して、アーパーのシャンク取着孔に、着脱リングを操作することによって、取り外し可能に構成したシャンク取着構造に使用する力ッターであって、

上記係合部を形成する凹状の外周緣部が、周囲のシャンクの周面より凹んでいることを特徴とする。

しかして、上記本第 6 の発明の如く構成されたカッターによれば、仮に衝撃的な回転トルクがシャンクの係合部に作用して該係合部の縁が外径側に変形したとしても、凹状の外周縁が、周囲のシャンクの周面より凹んでいるため、該変形した部分がシャンクの外径より外側に突出することがなく、従って、従来のようにァ一バーからシャンクを抜くことができなくなってしまうようなことはない。

また、上記第 6 の発明にかかるカツ夕一において、上記係合部を形成する凹状の外周縁部が周囲のシャンクの周面より凹んでいる構成が、該外周緣部に、面取り部を形成することによつて構成されていることが、ドリル等を使用して簡単に加工できる点で、加工上好ましい実施形態になる。

さらに、上記第 6 の発明にかかるカツ夕一において、上記係合部を形成する凹状の外周縁部が周囲のシャンクの周面より凹んでいる構成が、該係合部が形成されている部分の軸径を小さくすることによって構成されていると、旋盤等によって軸加工によって簡単にできる点で、加工上好ましい実施形態になる。

また、上記第 6 の発明にかかるカッターにおいて、上記係合部を形成する凹状の外周縁部が周囲のシャンクの周面より凹んでいる構成が、該係合部が位置する部位のシャンクの外周面を平面に削設することによって構成されていてもよい。

また、上記第 6 の発明にかかるカッターにおいて、上記係合部力円錐状の凹部であることが、ドリル等を使用して簡単に加工できる点で、加工上好ましい構成となる。

また、上記各カッターにおいて、上記カッターのシャンクがコァ状のもので構成され、前記係合部がプレス加工によって形成されたものであると、ベニァ板、薄肉の金属板等の加工に適し且つ量産に適した、安価に供給できるカツ夕一を実現できる。

また、上記カツ夕一において、上記係合部を球面の一部で形成し、該係合部の深さが、前記係止部材を構成する球体の球面半径の 0 . 4〜 1 倍の寸法であると、係止部材を確実に係止できる点で好ましい実施形態となる。

〔図面の簡単な説明〕

図 1 は、本発明の実施例にかかるシャンク取着構造の全体の構成を示す中心から両側を別の断面線で断面した全体の図である。

図 2 は、ァ一バーからカッターのシャンクを引き抜き、且つ力ッ夕一からセンターピンを引き抜いた状態の、一部断面した全体の図である。

図 3 は、図 1 の二点鎖線で囲んだ IIIの部分の拡大断面図である。

図 4 ( a ) は図 2 の I V a — I V a矢視横断面図、同（ b ) は図 1 の I V b — I V b矢視断面図である。

図 5 ( a ) は図 4 ( a ) に示す着脱リングの施錠部材を操作するカム面の形状を示す部分拡大断面図、同（ b ) は（ a ) のカム面によってシャンク取着穴の内方へ押圧される施錠部材の状態を示す図 4 ( b ) の二点鎖線で囲んだ V b の部分の部分拡大断面図である。

図 6 ( a ) は、ァ一バー基体の先端部に形成された、施錠部材を収容する貫通穴を示す貫通穴中心を通る断面の断面図、同（ b ) は、（ a ) の収容穴部分の拡大断面図である。図 7 ( a ) は、図 1 に示すシャンク取着穴内に装着されるコィルスプリングの構成を示す図、同（ b ) は、（ a ) のコイルスプリングが装着されるァ一バー基体の構成を示す中心線より右側を断面した図である。

図 8 ( a ) は、図 1 , 図 2 に示す着脱リングを付勢するコイルスプリングの構成を示す側面図、同（ b ) は、 ( a ) のコイルスプリングの底面図である。

図 9 は、穿孔装置側の回転軸側に取着する取着部を「モールステ一パ」に構成した点で、図 1 〜 7 とは別の実施例にかかるシャンク取着構造の全体の構成を示す中心から両側を別の断面線で断面した全体の図である。

図 1 0 は、さらに別の実施形態にかかる、ベニァ板あるいは薄厚の金属板に穿孔するためのカッターと該カッターをワンタツチ式に取着するアーパーからなるシャンク取着構造を示す一部断面した全体側面図である。

図 1 1 は、図 1 0 の X I — X I 矢視断面図である。

図 1 2 は、図 1 0 に示すァ一バーの構成を示す一部断面し拡大した側面図である。

図 1 3 は、図 1 2 の X I I I - X I I I 矢視断面図である。図 1 4 ( a ) は図 1 0 に示すシャンク取着構造の、ァーバ一のシャンク取着孔へカッ夕ーを挿入する前の状態を示す部分拡大断面図、同（ b ) は（ a ) の b — b矢視部分断面図である。

図 1 5 ( a ) は図 1 0 に示すシャンク取着構造の、アーパーのシャンク取着孔へカッターを挿入する途中の状態を示す部分拡大断面図、同（ b ) は（ a ) の b — b矢視部分断面図である。

図 1 6 ( a ) は図 1 0 に示すシャンク取着構造の、ァ一バーのシャンク取着孔へカッターを挿入完了状態を示す部分拡大断面図、同（ b ) は（ a ) の b — b矢視部分断面図である。〔発明を実施するための最良の形態〕

以下、本願発明の実施例にかかるシャンク取着構造と、該取着構造に使用するシャンクを備えたカツ夕一について、図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明がこの実施形態に限定されるものではない。

この実施形態を示す図 1 、図 2 において、 Aは穿孔装置側に固着されるァ一バー、 B はァ一バ一 Aに着脱されるシャンク 7 を基端に且つ切刃 1 5 を先端に具備したカッター、 C は、穿設時に力ッ夕一 B の位置決めをおこない、ク一ラントの供給の開閉弁として機能し、切除したコア状の切削屑をカッター内から排出するための、センターピンを示す。

ァーバ一 Aは、図 1 あるいは図 2 に図示するように、該ァ一バ一基体 1 の先端（図 1 ，図 2 において下端）にシャンク取着孔 2 の開口 2 Aを有している。また、この開口 2 Aの基端側に隣接したアーパー基体 1 の外周部位には、着脱リング 3 が、該ァ一バ一基体 1 の外周面 1 a に沿ってその外周面を周方向に回転自在に配置されている。

この着脱リング 3 は、本実施形態では、図 8 ( a ) , ( b ) に図示するような、コイルスプリング 4 によって周方向の一方に、つまり、この実施形態では、開口 2 A側（図 1 参照）から見て、時計方向に向けて、付勢している（図 4 では反時計方向：矢印の方向を参照）。このコイルスプリング 4 は、図 2 ，図 3 に図示するように、ァ一バー基体 1 と着脱リング 3 との間に配置されている。また、このコイリレスプリング 4 の一端 4 a (図 8 参照）は、上記着脱リング 3 に、他端 4 b (図 8 参照）はアーパー基体 1 に係着されている（図 2 参照）。なお、着脱リングの動作方向は、方向的に、上記周方向に代えて軸方向に移動自在に構成してもよい。

また、上記着脱リング 3 が外方に配設されている、上記ァーバ一基体 1 部分には、図 4 、図 6 ( a ) に図示するように、係止部材たる金属製（あるいはセラミック等の材質）の球体（ボール） 5 (図 4参照）を収納する、径方向の貫通孔 2 Eが、該アーパー基体 1 の周方向の 3 箇所に均等に形成されており、この実施例では、この貫通孔 2 E の内径方の縁部には、図 6 ( b ) に拡大して図示するように、環状（あるいは環状の部が離間した形状）の突起 2 e が形成され、上記球体 5 力ァバー基体 1 の内径方に脱落することがないよう構成されているつまり、ァ一バー基体 1 のシャンク取着？ L 2 の内周面 2 d から上記球体 5 の一部が突出した状態（図 1 参照）から外径方に後退した状態（図 2 参照）へ後退可能に配置される。

そして、図 1 ，図 2 に図示する上記着脱リング 3 は、図 3 に一部を拡大して図示するように、内面に、上記球体 5 の外周と当接して、該球体 5 を内径方に押圧する凹部 3 Aを有する。この凹部 3 Aは、平断面（横断面）的に見ると、図 5 ( a ) に拡大して図示するような形状からなるカム面（押圧面） 3 Cからなる。つまり、このカム面 3 C は、上記球体 5 がァ一バ一基部 1 のシャンク取着孔 2 の内周面 2 d から完全に外方に後退した状態、即ち、シヤンク取着孔 2 の内周面 2 d から内方へ突出しない状態に保持する C形の収容部分 3 a と、終端が着脱リング 3 の上記凹部 3 A の内周面 3 f につながり極く小さなテーパ角（具体的には、この実施例では 2 度〜 5 度程度以下のテ一パ角）で球体 5 を内方へ押圧するべく「くさび作用」を奏させるテ一パ面 3 t と、このテーパ面 3 t と上記 C 形の部分 3 a を接続する接続面 3 b を具備する。つまり、これらのカム面 3 C によって、上記貫通孔 2 E 内で球体 5 がシャンク取着孔 2 の内周面から外方に後退し、且つシャンク取着孔 2 の内周面から一部突出した状態に、動作可能になつている。なお、上記テ一パ角とは、基準円に対してテーパ面 3 t のなす角ひ（図 5 (a)参照）を言う。

また、上記ァ一バー基体 1 の先端部の、外周方に着脱リング 3 が配置されている部位は、肉厚（径方向の厚さ）方向において、上記球体 5 の直径より寸法的に小さく（薄く）構成されている。上記テーパ面 3 t は、図 5 ( b ) に図示するように、カッター B のシャンク 7 に形成された凹状の係合部 7 B に接合した状態の球体 5 を、常に内方へ押圧するよう作用する。この押圧は、着脱リング 3 を図 5 において反時計方向に付勢している上記コイルスプリング 4 によって、おこなわれる。

また、上記着脱リング 3 の基端（図 1 〜 3 において上端）には、塵芥侵入防止用のプレート状の蓋部材 3 P が配置され、その上方の係止用のスナップリング 3 S によって、着脱リング 3 および蓋部材 3 P がアーパー基体 1 のその位置に、軸方向に位置決めされた状態で固定される。なお、上記着脱リング 3 の下端は、ァーバ一基部 1 の下端に形成された鍔部 1 t によって係止されている。

ところで、図 2 に図示するように、このァ一バ一 Aのシャンク取着孔 2 に挿着されるカツ夕一 B のシャンク 7 と、その下方の部分との間には、シャンク 7 側で縮径になつた段部 7 Aが形成されている。

このシャンク 7 には、上記段部 7 Aの基端方に、上記球体 5 が係止するための係合部 7 Bが形成されている。この係合部 7 B は、この実施例では、円錐状（テーパ皿状）の凹部によって構成されている。

そして、上記段部 7 Aは、上記アーパー Aの先端面（開口端面） 2 D に当接することによって、カツ夕一 B がシャンク取着孔 2 へそれ以上挿入されるのを規制している。

また、段部 7 Aから係合部 7 B の中心までの寸法 L 7 は、上記ァ一バー Aの先端面 2 Dから球体 5 の中心までの寸法 L 5 よりやや小さく、具体的には許容寸法誤差分だけ小さなる側に偏位させて構成されている。つまり、図 3 に図示するように、長さ「 Q ( q = L 5 - L 7 ) 」分だけ小さくなることによって、球体 5 力係合部 7 B のテーパ皿状の中心より基端側のテ一パ面 7 a に当接し、且つ、係合部 7 B のテ一パ皿状の中心より先端側のテーパ面 7 b には当接しない（隙間 g を有する）ような寸法関係になるよう、位置関係が偏位（偏位寸法 Q ) して構成されている。

ところで、図 7 ( b ) に図示するように、上記アーパー Aのシヤンク取着孔 2 の基端部には、螺着手段、つまり、該シャンク取着孔 2 の内径より小径の環状凸部 2 r 力形成されており、この環状凸部 2 1 " には、図 7 ( a ) に図示するコイルスプリング 9 の基端部 9 Bが螺着（あるいは係着）される。また、この実施形態では、図 1 ，図 2 に図示するように、このコイルスプリング 9 の外周面が、シャンク取着孔 2 の内周面に略摺接する状態（正確にはやや隙間を有する状態）で、収納されるような寸法に構成されている。

そして、このコイルスプリング 9 は、シャンク取着孔 2 内に挿着されたカツ夕一 B をばね力によって外す方向に付勢するよう機能する。また、コイルスプリング 9 の先端部 9 Aは、図 2 、図 7 ( a ) に図示するように、コイルの巻きピッチが該コイルスプリングの線材の素線寸法に略等しくなるよう、即ち、隣接する線材間が密になるよう構成され、この線材が密になった先端部 9 Aで、シャンク取着孔 2 にカツ夕一 B が挿着されていない状態において、上記球体 5 を外径方へ押し出し（図 2 参照）、シャンク取着孔 2 側への突出を防止する。なお、このコイルスプリング 9 を構成する線材は、この実施形態では、円形断面のものが用いられている力四角形断面のものを用いてもよく、かかる場合には、隣接する線材によって外周が略平面状に形成できる点で好ましい構成となる。

一方、カツ夕一 B の基端面（図 1 において上端面） 7 Uは、図 3 に拡大して図示するように、上記コイルスプリング 9 の先端面 (図 1 においた下端面） 9 L に当接するよう構成されている。また、図 1 ，図 2 あるいは図 7 ( b ) に図示するように、上記シャンク取着孔 2 の中心には、上記センターピン C を先端方に押圧するためのコイルスプリング状のパネ 1 2 を挿着する有底孔 1 1 が、該シャンク取着孔 2 と同芯状に形成されている。また、この有底孔 1 1 は、クーラントをカッター先端の切削部分に供給する通路の一部となり、この有底孔 1 1 は、半径方向に延びるク —ラント供給通路 1 4 と連通して、このァーバ一基体 1 を回転自在に支承する固定側のリング（図示せず：図 9 のリング 1 6 参照）から、クーラントがカッターの先端側へ供給できるよう構成されている。

また、図 3 に図示するように、上記カッター B の係合部 7 B を構成するテーパ皿状の凹部の、外縁部 7 c は、シャンク 7 の外周面より凹んでおり、具体的には、例えば、図 3 に図示するように、面取り（角取り）加工がなされている。つまり、この実施例では、係合部 7 B の外縁部 7 c が、中心から延びるテ一パ角より浅い角

(より鈍角）に構成されている。しかし、この面取りに代えて、図 1 ，図 2 の二点鎖線に図示するように、係合部 7 Bが位置する部分の軸径を、シャンク 7 の他の部分の軸径に比べて小径（小さぃ径）にしておいてもよい。あるいは図示しないが上記係合部 7 B の位置する部位のシャンク 7 外周面を平面状に削設してもよいまた、この実施例では、図 4 ( b ) に図示するように、カツ夕一 B の係合部 7 B は、上記球体 5 に対応して、シャンク 7 の外周面に、周方向に 3 箇所均等に配置されている。

しかしながら、上記球体 5 および係合部 7 B については、 2 箇所であっても、 4 箇所であっても、あるいは 5 箇所又はそれ以上あつてもよいが、 3 箇所以上である構成が、中央にシャンク 7 を強固に係合する点において好ましい。

しかして、このように構成されたシャンク取着構造と該取着構造に使用するシャンクを備えたカッターによれば、以下のような作用を奏する。つまり、

カッター B をァ一バー A のシャンク取着孔 2 に挿着する場合には、単にカッター B のシャンク 7 より下方部位を手で把持して、シャンク 7 部分をァ一バ一 Aのシャンク取着孔 2 に、カッター B の段部 7 Aがアーパーの先端面（開口端面） 2 D に当接するまで、挿入すればよい。つまり、ワンタッチで、片手で挿入するだけで、カッター B をァ一バ一 Aに挿着することができる。

この挿入によって、コイルスプリング 9 の下端面 9 Lが、シャンク 7 の基端面 7 Uに当接して、上方に押し上げられ、その結果、このコイルスプリング 9 の先端部 9 Aの外周面で規制されていた球体 5 の一部がァーバ一基体 1 のシャンク取着孔 2 内に突出し、カツ夕一 B のシャンク 7 に形成された係合部 7 B に係合する (図 5 ( b ) 参照）。この際、球体 5 と係合部 7 B の周方向の位置を合わせるために、ァ一バ一 Aに対してカッター B を周方向に適宜角度だけ回転させてやることが必要な場合がある。

上述のように、球体 5 の一部が、シャンク取着孔 2 内に突出すると、それまで、図 4 ( a ) に図示するように、球体 5 によって、コイルスプリング 4 の付勢力に抗していた着脱リング 3 が、該コィルスプリング 4 の付勢力によって回転し、図 4 ( b ) に図示する状態になる。この状態で、球体 5 は、着脱リング 3 の上記角度の極く小さいテ一パ面 3 t による「くさび作用」によって、上記コイルスプリング 4 のばね力が倍加され、強い力でもって、外方から内方に向けて押圧される状態となる。従って、径方向において多少の遊隙があっても、この「くさび作用」によって、「がたつき」無く保持されることになる。

また、上述のように、球体 5 が係合部 7 B に係合した状態では、カツ夕一 B は、規制機構を形成する該カッター B の段部 7 A とァ —バーの先端面（開口端面） 2 D とで軸方向の位置決めがされていることと相まって、軸方向に遊動することができない状態となる。

つまり、カツ夕一 B の段部 7 Aがァ一バーの先端面（開口端面） 2 D に当接してそれ以上挿入できない状態において、図 3 に図示するように、球体 5 力係合部 7 B の基端側の面 7 a に強固に当接し、先端側の面 7 b との間には隙間 g がある状態となっているため、ァーバ一 Aに対してカッター B は、全く遊動することができない状態となる。

従って、このように揷着されたカツ夕一 Bで、金属等を穿設する場合に、チップブレーキング機構が作動して、アーパー Aが軸方向に適宜タイミングで動かされても、軸方向においても、周方向においても、カッター Bがアーパー Aにきつちり密着した状態で動くことになるため、所望のチップブレーキング作用を奏することができる。

そして、このような穿設作業中に、何らかの理由によって、回転方向に衝撃的な力が作用して、球体 5 が係合部 7 B の当接している箇所を変形させたとしても、該係合部 7 B の外縁部に面取り加工がなされている（あるいは軸径を小径にしている）ことから、この変形部分が、カツ夕一 B のシャンク外周面より外径方に突出して形成されることがないため、カッター B をァーバ一 Aから取り外す際にも、従来の着脱装置のように、取り外せなくなるようなことはない。つまり、着脱リング 3 をコイルスプリング 4 の付勢力に抗して回転させるだけで、カッター B をァ一バ一 Aのシャンク取着孔 2 から取り外すことができる。また、上記変形は、上記「くさび作用」による径方向の遊隙を無くしていることによつて、外力が衝撃的に作用しなくなることから、有効に低減される。

また、この実施例にかかるシャンク取着構造では、上述のように、球体 5 が内径方へ飛び出すのを、コイルスプリング 9 の先端の線材間を密にした部位で規制するよう構成しているため、また、該コイルスプリング 9 を単にシャンク取着孔 2 の基端側の環状凸部 2 r に螺合（あるいは係着）させてシャンク取着孔 2 内に取着するよう構成しているため、非常に構成を簡素化することができ、また、部品点数が減少するとともに、組立も、熟練ェでなくとも、容易に且つ迅速におこなうことができ、その結果、安価に供給できることができる。

なお、図 1 , 図 2 に図示する実施例の他に、図 9 に図示するように、アーパーの穿孔装置側の回転軸への取着部 R を、所謂「モ一ルステーパ」に構成してもよいことは言うまでもない。なお、図 1 ，図 2 にでは省略され、図 9 で図示されている部分について説明すると、この図 9 において、 1 6 はァ一バ一基体 1 を回転自在に支承するリングで、このリング 1 6 から、径方向に延びるク一ラント供給通路 1 4 を介して、シャンク取着孔 2 と同芯状の有底孔 1 1 に、クーラントが供給され、その結果、先端のカツ夕一 B の切削部位にク一ラントが供給できるよう構成されている。ところで、上記図 1 〜 9 に図示するシャンク取着構造とそれに取着されるカツ夕一は、比較的肉厚の金属板等を切削する重切削用のものであるのに対して、上記本第 4 〜 6 の発明の別の実施形態として、図 1 0 〜図 1 6 に図示するように、ベニァ板あるいは薄い金属板等を穿設することを目的とした軽切削用のシャンク取着構造とそれに取着されるカツ夕一である点において相違する。以下、このシャンク取着構造とそれに取着されるカッターについて説明する。なお、図 1 〜 9 に示す実施形態に対応する構成について、図 1 0 〜図 1 6 では、それらの参照番号に「 1 0 0 」を加えて示しているので参照されたい。

つまり、アーパー Aは、本第 4 〜 6 の発明に関しては基本的に上記図 1 〜図 9 の実施形態にかかるものと同じ構成を具備する。一方、取着されるカツ夕一 B は、この実施形態の場合、 l 〜 2 m m程度の肉薄の板材を成形加工（プレス加工等の成形加工）することによって製造されており、このカツ夕一 B の上端部に設けられたシャンク 1 0 7 には、アーパー Aに配設された係止部材たる金属製の球体 1 0 5 が係合する係合部 1 0 7 B力上記球体 1 0 5 の配置に対応して周囲に 3 箇所均等の間隔を隔てて形成されている。この係合部 1 0 7 B は、プレス加工によって、球面の一部からなる凹部の形態を有するよう形成されている。この実施形態の場合、上記係合部 1 0 7 B の凹部の曲率は、上記球体 1 0 5 の曲率とほぼ等しく、また該係合部 1 0 7 B の凹部の深さは、上記球面の半径の 0 . 5 〜 0 . 6 倍程度の寸法となっているが、 0 . 4 〜 1 . 0 倍程度の寸法の範囲であればよい。そして、この係合部 1 0 7 B は、上述のようにプレス加工によって形成されていることから、該係合部 1 0 7 B の周緣部 1 0 Ί c はシャンク 1 0 7 の外周面に対して、ラウンド状の面取りが成されたような状態（形状）となっている。

また、上記係合部 1 0 7 Bおよびアーパー Aの係止部材たる球体 1 0 5 は、周面に 3 箇所の場合にのみ限定されるものでなく、 2 箇所であっても、あるいは 4 箇所又は 5 箇所、若しくはそれ以上の箇所に形成されていてもよい。

また、シャンク 1 0 7 は、その下方部位との間に段部 1 0 7 A が形成されており、この実施形態の場合には、上記段部 1 0 7 A には大きなラウンド状の面取りがなされており、このラウンド状の面取り形状に対応して、ァ一バー Aのシャンク取着孔 1 0 2 の開口 1 0 2 D端も、ラウンド状に面取りがなされ、アーパーに対してシャンクの挿入深さを規制している。

そして、この実施形態の場合、図 1 0 に図示するように、カツ夕一 B の中央には、穿設に際し位置決め機能の奏するセンタードリル Dが、該カッター B と一体に回転可能に配置されている。また、該セン夕一ドリル Dの上端部 1 0 7 Uは、アーパー Aの基部 1 0 1 に挿着され、外側方から中心方に向けて螺着される取着ねじ 1 2 0 によって該ァ一バー A側に固定されている。なお、上記センタードリル Dの、上記取着ねじ 1 2 0 の先端面が当接する当接部位には、平面状の面取り加工がなされている。

また、上記カツ夕一 B のシャンク 1 0 7 の上端面 1 0 7 Uは、ァ —バ一 A内に配設されたコイリレスプリング 1 0 9 の先端 1 0 9 L と当接するよう構成され、図 1 4 に図示する状態から図 1 5 に図示する状態を経て、図 1 6 に図示するように、カッター B をシヤンク 1 0 7 のシャンク取着孔 1 0 2 内に挿着したときに、該コィルスプリング 1 0 9 が上方（基端方）に収縮することによって、該コイルスプリング 1 0 9 の先端部 1 0 9 Aで外周方に押圧保持されていた球体 1 0 5 の一部が内方に突出し、シャンク 1 0 7 の係合部 1 0 7 B に係合するよう構成されている。また、このように係合した状態で、該球体 1 0 5 は、図 1 0 、図 1 6 に図示するように、外周方より着脱リング 1 0 3 の内周面によって、外周方に押圧された状態となる。なお、図 1 0 において、参照番号 1 2 2 は、ドリリレのチャックに取着される取着部分を示す。

そして、上述のように構成される本第 4 〜 6 の発明にかかる実施形態も、上記図 1 〜 9 に図示する実施形態のうち、第 4 〜 6 の発明が奏する作用効果と同様の作用効果を奏することになる。そして、この図 1 0 〜図 1 6 に図示する実施形態のシャンク取着構造とカッターにおいても、当然に、所謂ワンタッチ式に、ァーノ一 Aに対してカツ夕一 B を取着することが可能となる。

さらに、この図 1 0 〜図 1 6 の実施形態においても、必要に応じて、本第 1 〜 3 の発明にかかる構成を具現化したものをさらに付加することができることは言うまでもなく、且つその場合には、上記図 1 〜図 9 に示す実施形態の場合と同様に、本第 1 〜 3 の発明にかかる作用効果を付加的に奏することができる。

ところで、上記図 1 0 〜図 1 6 に図示する実施形態において、係合部 1 0 7 B は凹部で形成されている力これに代えて、貫通穴で構成することもできる。

本願発明の基本的技術思想を変更することなく、当業者の自明の範囲で上記実施例から種々変更して実施することができ、これらも本願発明の技術的思想に属するものであることは言うまでもない。

〔産業上の利用の可能性〕

本願発明にかかるシャンク取着構造および該取着構造に使用するシャンクを備えたカッターは、ボール盤、手持式のパワードリル、ハンマードリル等へのカツ夕一等の刃物の取着に利用でさる。

しかも、このシャンク取着構造は、構成が簡単で、加工が容易な、且つ組立てが短時間で簡単におこなえるシャンク取着構造となる。

従って、従来のシャンク取着構造に比べて安価に製造することができるとともに、構造が簡単であることから高い信頼性を得ることができる。

また、ァーバ一側へのカッターの取着を片手で簡単におこなうことができるため、工具交換に要する時間を節約することができ、且つ作業者の労力を軽減することができる。

さらに、従来のワンタッチ式のシャンク取着構造では不可能であつたチップブレーキング機能を奏させることができ、また、径方向にも遊動しない正確な穿孔作業をおこなうことができる。

また、本発明にかかるカツ夕一によれば、穿孔作業中に、回転方向に衝撃的な力が作用しても、それが原因となって、カッターをアーパーから取り外せなくなるようなことはない。

Claims

請求の範囲

1 . ァ一バーの先端に開口するシャンク取着孔の内周面に、係止部材を外径方に後退自在に配置して、カッターの基端に設けられたシャンクを、ァ一バーのシャンク取着孔に、着脱リングの操作によって取り外し可能に構成したシャンク取着構造において、

上記ァ一バーに対してシャンクの挿入深さを規制する規制機構を設けるとともに、

上記規制機構によって、アーパーに対してシャンクがその軸方向の位置が規制された状態で、軸方向において、上記係止部材に対して、シャンク取着孔の開口側に相対的に偏位させて係合部を配置したことを特徴とするシャンク取着構造。

. 前記偏位させる量が、ァ一バーに対するシャンクの軸方向への遊動量以上になっていることを特徴とする請求項 1 記載のシャンク取着構造。

. 前記規制機構が、アーパーの開口端面と、この開口端面に当接するシャンクのアーパー側に形成された当接面によって形成されていることを特徴とする請求項 1 又は 2 記載のシャンク取'着構造。

. アーパーの先端に開口するシャンク取着孔の内周面に、係止部材を外径方に後退自在に配置して、カッターの基端に設けられたシャンクを、ァ一バーのシャンク取着孔に、着脱リングの操作によって取り外し可能に構成したシャンク取着構造において、

上記係止部材の一部が、ァ一バ一のシャンク取着孔にシャンクが取着 · 係止された状態において、外径側に突出するよう配置され、この突出した部分が、着脱リングの内周面に形成されたテ一パ面に当接して、着脱リングを付勢するパネによって、係止部材がシャンク取着孔側に上記テーパ面によるくさび作用によって押圧されるよう構成されていることを特徴とするシャンク取着構造。

5 . 前記着脱リングの内周面に形成されたテ一パ面のテーパ角が、 2 〜 5 度程度の極く小さい角であることを特徴とする請求項 4 記載のシャンク取着構造。

6 . 前記係止部材がァ一バーの全周に、均等に離間した、複数箇所に設けられるとともに、係合部がこの係止部材に対応して、シャンクに複数箇所設けられていることを特徴とする請求項 4 記載のシャンク取着構造。

7 . アーパーの先端に開口するシャンク取着孔の内周面に、係止部材を外径方に後退自在に配置して、カッターの基端に設けられたシャンクを、ァーバ一のシャンク取着孔にヮッ夕ツチ式に取着自在に取着するよう構成したシャンク取着構造において、

上記係止部材のシャンク取着孔への突出を規制する支承部を、

カッターのシャンクを開口側に押圧するコイルスプリングの先端を、巻きピッチが該コイルスプリングの線材の素線寸法に略等しく構成することによって、

構成したことを特徴とするシャンク取着構造。

8 . 前記シャンク取着孔の基端部の内周面に、コイルスプリングの基端を螺着させる螺着手段が形成されていることを特徴とする請求項 7 記載のシャンク取着構造。

9 . 前記コイルスプリングの基端が、シャンク取着孔の基端部に周接した係合溝部に係着されていることを特徴とする請求項 7 記載のシャンク取着構造。

1 0 . 前記コイルスプリングを形成する素線の断面が四角形であることを特徴とする請求項 7 記載のシャンク取着構造。

1 1 . ァ一バーの先端に開口するシャンク取着孔の内周面に、係止部材を外径方に後退自在に配置して、カッターの基端に設けられたシャンクを、ァーバ一のシャンク取着孔に、着脱リングの操作によって取り外し可能に挿着できるシャンク取着構造に取着される力ッターであって、

このカッターが、アーパーに対してシャンクの挿入深さを規制する規制機構を有し、この規制機構によって、カッターのシャンク力ァ一バ一に対してその軸方向の位置が規制された状態で、軸方向において、該シャンクに形成された係合部が、上記係止部材に対して、シャンク取着孔の基端側に相対的に偏位させて配置されていることを特徴とするカッター。

1 2 . 前記偏位させる量が、シャンクに対するアーパーの軸方向への遊動量以上になっていることを特徴とする請求項 1 1 記載のカッター。

1 3 . 前記規制機構が、ァ一バ一の開口端面と、この開口端面に当接するシャンクのァ一バー側に形成された段部の当接面によって形成されていることを特徴とする請求項 1 1 または 1 2 記載のカツ夕一。

1 4 . アーパーの先端に開口するシャンク取着孔の内周面に、係止部材を外径方に後退自在に配置して、カッターの基端に設けられたシャンクを、ァ一ゾ一のシャンク取着孔にヮッ夕ツチ式に取着自在に取着するよう構成したシャンク取着構造に取着されるカツ夕一であって、

このカッターのシャンクの基端面が、該カッターのシャンクを開口側に押圧するとともに上記係止部材のシャンク取着孔への突出を規制するよう機能するよう、コイルスプリングの先端を、巻きピッチが該コイルスプリングの線材の素線寸法に略等しく構成することによって構成した支承部の下端に、

当接するよう構成したことを特徴とするカッター。

1 5 . ァ一バーの先端に開口するシャンク取着孔の内周面に、係止部材を外径方に後退自在に配置するとともに、カッターの基端に設けられたシャンクに、アーパー側に配置された係止部材に係合する凹状の係合部を形成して、アーパーのシャンク取着孔に迅速に取着自在に取着するよう構成したシャンク取着構造に適用されるカツ夕一であって、

上記係合部を形成する凹状になっている部分のその外周縁部が、周囲のシャンクの周面より凹んでいることを特徴とするカッター。

1 6 . 前記係合部を形成する凹状の外周縁部が周囲のシャンクの周面より凹んでいる構成が、該外周縁部に、面取り部を形成することによって構成されていることを特徴とする請求項 1 5 記載のカッター。

1 7 . 前記係合部を形成する凹状の外周縁部が周囲のシャンクの周面より凹んでいる構成が、該係合部が形成されている部分の軸径を小さくすることによって構成されていることを特徴とする請求項 1 5 記載のカツ夕一。

1 8 . 前記係合部を形成する凹状の外周緣部が周囲のシャンクの周面より凹んでいる構成が、該係合部が位置する部位のシャンクの外周面を平面に削設することによって構成されていることを特徴とする請求項 1 5 記載のカッター。

1 9 . 前記係合部が、円錐状の凹部であることを特徴とする請求項 1 5 記載のカッター。

20. 前記カツ夕一のシャンクがコア状のもので構成され、前記係合部がプレス加工によって形成されたものであることを特徴とする請求項 1 0 〜 1 8 のうちの 1 の項に記載のカッター。 21 . 前記係合部を球面の一部で形成し、該係合部の深さ力前記係止部材を構成する球体の球面半径の 0 . 4 〜 1 倍の寸法にしたことを特徴とする請求項 20記載のカッター。