JP2019147238A - 基軸ホルダ及び電動工具、並びにホルダ本体 - Google Patents

基軸ホルダ及び電動工具、並びにホルダ本体 Download PDF

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大治郎 中村
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Abstract

【課題】基軸挿入孔に挿入された基軸を調心して前記回転治具の回転時の芯ブレ(ランアウト)の発生を防止できる基軸ホルダ、電動ドライバ並びにホルダ本体を提供することを目的とする。【解決手段】ビットホルダ1に、回転治具5の基軸6が先端側から挿入される六角形断面貫通空間11を有するホルダーボディ10と、ホルダーボディ10に対して移動可能に外嵌するスリーブ60と、六角形断面貫通空間11に挿入された基軸6における少なくとも三方向から当接して調心するアライメントボール51と、アライメントボール51を六角形断面貫通空間11の径中心方向に向かって案内するテーパ内壁面16とが備えられ、スリーブ60の移動に伴って、テーパ内壁面16とアライメントボール51とが相対移動し、アライメントボール51が六角形断面貫通空間11の径中心方向に向かって移動して調心する。【選択図】図6

Description

この発明は、例えば、ドライバビットやドリルビット等の回転治具の基軸を挿入して保持する基軸ホルダ及び、基軸ホルダを備えた電動ドライバ並びにホルダ本体に関する。
従来より、電動ドライバ等の先端に配置する基軸ホルダとして、保持した回転治具の基軸が不用意に抜け出さない基軸ホルダが提案されている(特許文献1参照)。
この基軸ホルダは、回転治具の基軸を着脱自在に挿着可能な基軸挿入孔及び基軸の外表面に形成した係止溝に係止する鋼球を移動可能に配置する貫通孔を有するホルダ本体と、貫通孔に配置する鋼球と、ホルダ本体に対してスライド自在に被嵌した筒状の外嵌部材と、該外嵌部材をホルダ本体の基端側に向けて付勢するバネで構成されている。
この基軸ホルダの基軸挿入孔に基軸を挿入すると、外嵌部材は鋼球を基軸挿入孔の内周面から出没させて係止溝と係止して、前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸の不用意な抜け出しを防止することができる。
しかしながら、このような基軸を挿入できる基軸挿入孔は、基軸よりわずかに大きく形成しているため、挿着状態や使用の際において、基軸の挿着位置や挿着方向が回転中心からわずかにズレると、いわゆるランアウト(Lunout)と言われる芯ブレが生じることがあった。
特開2006−198755号公報
そこでこの発明は、前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸を調心して前記回転治具の回転時の芯ブレ(ランアウト)の発生を防止できる基軸ホルダ及び、基軸ホルダを備えた電動ドライバ並びにホルダ本体を提供することを目的とする。
この発明は、回転治具の六角形断面である基軸が先端側から挿入される基軸挿入孔を有するホルダ本体と、前記ホルダ本体に対して外嵌するとともに、移動可能な外嵌部材と、前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸における少なくとも三方向から当接して調心する当接調心手段と、前記当接調心手段を前記基軸挿入孔の径中心方向に向かって案内する傾斜面で構成された案内手段とが備えられ、前記外嵌部材の移動に伴って、前記案内手段と前記当接調心手段とが相対移動し、前記当接調心手段が同期して前記基軸挿入孔の径中心方向に向かって移動して調心する基軸ホルダであることを特徴とする。
また、この発明は、移動可能に外嵌部材が外嵌して基軸ホルダを構成するホルダ本体であって、回転治具の六角形断面である基軸が先端側から挿入される基軸挿入孔を有するとともに、前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸における少なくとも三方向から当接して調心する当接調心手段を前記基軸挿入孔の径中心方向に向かって案内する傾斜面で構成された案内手段が備えられ、前記外嵌部材の移動に伴って、前記案内手段と前記当接調心手段とが相対移動し、前記当接調心手段が前記基軸挿入孔の径中心方向に向かって移動して調心することを特徴とする。
上記回転治具とは、回転するドリルビットや、プラスやマイナスのドライバビットなどとすることができ、上記回転治具の基軸は工具シャンクともいう。
上記当接調心手段は、径中心方向に移動して基軸の外表面に当接する手段、あるいは径中心方向に延びるなどの変形によって基軸の外表面に当接する手段とすることができる。また、前記基軸における少なくとも三方向から当接して調心する当接調心手段は、複数の当接調心手段が前記基軸における少なくとも三方向から当接して調心してもよいし、ひとつの当接調心手段における少なくとも三か所が前記基軸における少なくとも三方向から当接して調心してもよい。
上述の「前記ホルダ本体に対して外嵌するとともに、移動可能な外嵌部材」は、軸方向、及び周方向のうち少なくとも一方に移動可能であることをいう。
上述の「少なくとも三方向」とは、三方向のみならず、複数方向であることを含むが、これらは周方向において等間隔な方向であるとより好ましい。したがって、六角形断面である基軸に対しては、三方向か六方向かが好ましい。
上記傾斜面は、軸方向、周方向及び径方向のうち少なくともひとつの方向に傾斜する傾斜面とすることができる。
また、前記案内手段と前記当接調心手段との相対移動は、前記案内手段及び前記当接調心手段の一方のみが移動する場合、前記案内手段及び前記当接調心手段の両方が逆方向に移動する場合、あるいは異なる移動速度で同方向に移動する場合を含むものとする。
この発明により、前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸を調心して前記回転治具の回転時の芯ブレ(ランアウト)の発生を防止することができる。
詳述すると、回転治具の六角形断面である基軸が先端側から挿入される基軸挿入孔を有するホルダ本体に対して外嵌するとともに、移動可能な外嵌部材の移動に伴って、前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸における少なくとも三方向から当接して調心する当接調心手段と、前記当接調心手段を前記基軸挿入孔の径中心方向に向かって案内する傾斜面で構成された案内手段とが相対移動することで、前記当接調心手段が前記基軸挿入孔の径中心方向に向かって移動して調心することができる。したがって、基軸を前記基軸挿入孔に挿入し、前記外嵌部材を移動させることで、前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸を調心することができ、前記回転治具の回転時の芯ブレの発生を防止することができる。
この発明の態様として、前記当接調心手段が複数備えられるとともに、複数の前記当接調心手段の周方向の間隔を保持する保持手段が備えられ、前記案内手段が複数の前記当接調心手段を同期して前記径中心方向に向かって案内する構成とし、前記基軸における少なくとも三方向の角部を形成する外表面に対して、前記角部を挟むように当接して調心するように構成してもよい。
この発明により、前記外嵌部材の移動に伴う前記案内手段と相対移動することで同期して径中心方向に向かって案内されることによって前記当接調心手段が前記基軸における少なくとも三方向の角部を挟むように外表面に当接する。
したがって、少なくとも三方向の角部を挟むように外表面に前記当接調心手段が同期して当接する基軸を基軸挿入孔において精度よく調心して保持する、つまり前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸を調心して前記回転治具の回転時の芯ブレの発生を防止することができる。
またこの発明の態様として、前記案内手段を構成する前記傾斜面は、前記軸方向に対して傾斜する軸方向傾斜面で構成され、前記案内手段と前記当接調心手段との前記軸方向の相対移動によって、前記当接調心手段が同期して前記基軸挿入孔の径中心方向に向かって移動して調心してもよい。
この発明により、周方向の傾斜面に比べて軸方向の傾斜面のほうが傾斜長さや傾斜角度を調整しやすく、相対移動量に対する径内側への案内量を所望の案内量に調整して、所望の精度で調心することができる。
またこの発明の態様として、前記外嵌部材は、前記ホルダ本体に対して軸方向に移動可能に構成され、前記外嵌部材を前記軸方向の基端側に向かって付勢する外嵌部材付勢手段が備えられてもよい。
この発明により、前記外嵌部材を先端側に向かって軸方向に移動させ、その移動を解放することで、前記外嵌部材付勢手段の付勢力によって、前記外嵌部材を軸方向の基端側に自動的に移動させることができる。そのため、前記外嵌部材付勢手段の付勢力により基端側への前記外嵌部材の自動的な移動に伴って前記当接調心手段が前記基軸に当接して精度よく調心することができる。つまり、前記ホルダ本体に対して軸方向に移動可能な前記外嵌部材を前記軸方向の基端側に向かって付勢する外嵌部材付勢手段によって、前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸を半自動で調心して前記回転治具の回転時の芯ブレの発生を防止できる。
またこの発明の態様として、前記外嵌部材は、前記ホルダ本体に対して周方向に移動可能に構成され、前記外嵌部材に対して螺合する螺合移動部材が備えられ、前記外嵌部材の前記ホルダ本体に対する周方向の移動によって、前記螺合移動部材が前記ホルダ本体に対して軸方向に移動して、前記案内手段が前記当接調心手段を同期して前記基軸挿入孔の径中心方向に向かってさらに案内してもよい。
上述の「前記案内手段が前記当接調心手段を同期して前記基軸挿入孔の径中心方向に向かってさらに案内」とは、それまでの外嵌部材の移動に伴う案内手段と前記当接調心手段との相対移動による径中心方向の案内に加えて、さらに径中心方向に案内すること、つまり案内手段による前記当接調心手段の径中心方向の案内量(移動量)を増加することをいう。
この発明により、前記当接調心手段によって基軸挿入孔に挿入された前記基軸をさらに精度よく調心して保持する、つまり前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸を調心して前記回転治具の回転時の芯ブレの発生をより確実に防止することができる。
またこの発明の態様として、前記ホルダ本体に設けられた収容部において前記径方向に移動可能に収容されるとともに、前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸の外周面に形成された周方向の係止溝に対して係止する係止手段と、該係止手段を径中心方向に向かって押圧する押圧手段とが備えられてもよい。
この発明により、前記当接調心手段が外表面に当接することで、前記基軸挿入孔において正確な挿着位置及び挿着方向で保持された前記基軸が不用意に抜け出ることを防止することができる。
またこの発明の態様として、前記収容部において径外側の非係止位置にある前記係止手段を保持する非係止位置保持手段が備えられてもよい。
この発明により、係止溝に係止して基軸の抜け出しを防止する係止手段による係止を解除するとともに、係止溝に係止できない位置に係止手段を保持できるため、基軸を抜き出した後の基軸挿入孔への基軸の挿入において係止手段が支障することなく、スムーズに挿入することができる。
また、移動させた外嵌部材によって係止手段を非係止位置に保持する、つまり、非係止位置保持手段を外嵌部材の一部で構成することで、係止手段を非係止位置に保持する位置に外嵌部材自体を保持することができる。
またこの発明の態様として、前記基軸の前記基端部が基端側の中心に向かって突出する先細り状の突出形状であり、前記基軸挿入孔の孔基端部に、少なくとも使用状態において、突出形状である前記軸基端部を、前記軸方向を中心として支持する頂部調心支持手段が設けられてもよい。
上記調心支持手段は、前記基軸挿入孔の孔基端部を構成する部分であってもよいし、前記基軸挿入孔の孔基端部に配置された別部品で構成されてもよい。
上記頂部調心支持手段は、前記軸基端部の頂部あるいは近傍を調心支持することをいう。
この発明により、前記基軸挿入孔に挿入され、前記当接調心手段によって調心された前記基軸の軸基端部を前記基軸挿入孔の孔基端部で調心するため、前記回転治具の回転時の芯ブレの発生を防止することができる。
なお、少なくとも使用状態で調心支持するとは、回転する回転治具を作用させた使用状態のみならず、使用状態に加えて回転治具を回転させた状態においても調心支持することや、使用状態に加えて回転させない挿着状態(通常状態)においても調心支持することを含むものとする。
またこの発明は、駆動装置と、該駆動装置の回転力を軸心上に伝達する回転伝達手段とが備えられるとともに、上述の基軸ホルダが前記回転伝達手段によって回転可能に備えられた電動工具であることを特徴とする。
この発明により、基軸が調心され、回転治具を芯ブレなく回転させることができる。
この発明によれば、前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸を調心して前記回転治具の回転時の芯ブレ(ランアウト)の発生を防止できる基軸ホルダ及び、基軸ホルダを備えた電動ドライバ並びにホルダ本体を提供することができる。
基軸ホルダを備えた電動工具の正面図。 基軸ホルダの斜視図。 基軸ホルダの各構成要素の正面や背面、及び側面や断面を併記した分解説明図。 基軸ホルダの各構成要素の分解斜視図による説明図。 アライメントユニットの説明図。 基軸ホルダの縦断面図。 基軸ホルダの縦断面図による説明図。 アライメントユニットによる調心状態を説明する断面図。 第2実施形態の基軸ホルダの斜視図。 第2実施形態の基軸ホルダの斜視図。 第2実施形態の基軸ホルダの各構成要素の正面や背面、及び側面や断面を併記した分解説明図。 第2実施形態の基軸ホルダの各構成要素の分解斜視図による説明図。 第2実施形態の後部規制リングの斜視図による説明図。 第2実施形態の基軸ホルダの縦断面図。 第2実施形態の基軸ホルダの縦断面図による説明図。 第2実施形態の基軸ホルダの縦断面図による説明図。 第2実施形態の基軸ホルダの縦断面図による説明図。 別の実施形態のリテーナの各面図による説明図。 別の実施形態のリテーナの各面図による説明図。 別の実施形態のリテーナの各面図による説明図。 別の実施形態のリテーナの各面図による説明図。 別の実施形態のリテーナの各面図による説明図。 さらに別の実施形態の調心機構を説明する説明図。
この発明の一実施の形態を以下図面に基づいて詳述する。
図1はビットホルダ1を備えた電動工具Kの正面図を示し、図2はビットホルダ1の斜視図を示している。なお、図1ではビットホルダ1を概略形状で図示しており、図2では六角形断面貫通空間11に挿入する基軸6の軸方向基端側Lbの一部を図示している。
また、図3はビットホルダ1の各構成要素の正面や背面、及び側面や断面を併記した分解説明図を示している。
詳しくは、ホルダーボディ10は縦断面図と、抜け止めホール17の位置の断面図及び正面図とを示し、抜止めボール21及びアライメントボール51は周方向に配置した状態の側面図及び正面図を示し、コイルスプリング22、固定リング23、リテーナ52、スリーブ60、グリップリング24、及びは縦断面図及び正面図を示し、後部規制リング30、及び前側規制リング40は縦断面図及び背面図を示している。
図4はビットホルダ1の各構成要素の分解斜視図による説明図を示している。詳しくは、図4(a)はビットホルダ1の各構成要素の正面側からの分解斜視図を示し、図4(b)はビットホルダ1の各構成要素の背面側からの分解斜視図を示している。
図5(a)はリテーナ52の収容部55にアライメントボール51が収容されたアライメントユニット50の斜視図を示し、図5(b)は同状態の縦断面図を示している。
図6はビットホルダ1の縦断面図を示し、図7(a)は六角形断面貫通空間11に基軸6を挿着する際のビットホルダ1の縦断面図を示し、図7(b)は六角形断面貫通空間11に基軸6を挿着した状態のビットホルダ1の縦断面図を示している。図8はアライメントユニット50におけるアライメントボール51によって基軸6を調心する状態について説明する断面図を示している。
本発明のビットホルダ1は、電動工具Kの先端に装備されるものである。例えば、この電動工具Kは、利用者が使用時に握るハンドル部2aを備えたハウジング2、及び該ハウジング2の内部に配置された正逆転回転可能なモータMと、図示省略する回転伝達機構を備えている。
そして、ビットホルダ1はハウジング2の前方に配置され、回転治具5の基軸6を保持するものである。なお、ハンドル部2aに配置したトリガ2bを操作することで、ハウジング内部に設置された、正逆転回転可能なモータMの回転駆動力が回転伝達機構によって伝達され、ビットホルダ1が回転する構成である。
ビットホルダ1について説明する前に、ビットホルダ1で保持する回転治具5について説明する。図2、図6及び図7に示すように、ドライバビットやドリルビットなどの回転治具5の軸方向基端側Lbの基軸6は断面六角形状であり、縦断面において円弧状の溝である係止溝7が周方向に形成され、基軸6の基端傾斜部8は後端側に向かって先細り状の略円錐状に突出されている。
なお、基軸6において六角形断面に形成する平面状の外表面を外平面6aとし、外平面6a同士の間を角部6bとしている。また、基端傾斜部8の軸方向基端側Lbを頂部8aとしている。また、係止溝7は、後述する抜止めボール21の径よりわずかに大きな径の断面円弧状で形成されている。
上述の電動工具Kに装備されるビットホルダ1は、図3及び図4に示すように、主要部品であるホルダーボディ10、抜止めボール21、後部規制リング30、コイルスプリング22、前側規制リング40、固定リング23、アライメントユニット50、スリーブ60、グリップリング24、及びボルトキャップ70を組み付けて構成している。なお、図3において、これらビットホルダ1を構成する要素の中心を通る軸方向Lにおけるホルダーボディ10側を軸方向基端側Lbとし、ボルトキャップ70側を軸方向先端側Lfとしている。
ホルダーボディ10は、内部に軸方向Lに貫通する六角形断面貫通空間11が形成された略円筒状であり、軸方向先端側Lfに配置された小径前胴部12と、小径前胴部12より軸方向基端側Lbに配置され、径外側に向かって二方向に延びるフランジ14を軸方向基端側Lbに設けた大径後胴部13とで構成されている。
小径前胴部12の外周面には、後述する固定リング23が係合する周方向の係合溝15が形成され、係合溝15より軸方向先端側Lfの小径前胴部12の内面に軸方向基端側Lbに向かって縮径されるテーパ内壁面16が形成されている。
また、小径前胴部12における係合溝15より軸方向基端側Lbには、ホルダーボディ10の外側と後述する六角形断面貫通空間11における六角形空間112とを径方向に連通し、後述する抜止めボール21が収容される抜け止めホール17を周方向に等間隔で三か所設けている。
ホルダーボディ10を軸方向Lに貫通する六角形断面貫通空間11は、軸方向Lに貫通する正面視六角形断面孔であり、軸方向先端側Lfから軸方向基端側Lbに向かって、テーパ内壁面16に対応し、後述するアライメントユニット50の筒状部54が収容される略円筒状の調心空間111、調心空間111の後端から小径前胴部12の中間部分まで形成され、基軸6が収容される六角形断面の六角形空間112、六角形空間112より軸方向基端側Lbに向かってテーパ状に縮径されるテーパ空間113、テーパ空間113より縮径された小径空間114、軸方向基端側Lbが開放された後端空間115がこの順で配置され、貫通している。なお、テーパ空間113においてテーパ状を構成する内周面をテーパ周面18としている。また、六角形空間112は、基軸6が挿入されるため、わずかに基軸6より大きな六角形断面で形成されている。
抜け止めホール17は、後述する抜止めボール21を径方向に移動可能に収容するとともに、ホルダーボディ10の径外側と六角形断面貫通空間11とを連通する径方向の貫通孔であり、周方向において対向する三か所に設けられている。
なお、抜け止めホール17は、収容される抜止めボール21よりわずかに大きな径で形成し、抜け止めホール17の径内側には、収容された抜止めボール21が六角形断面貫通空間11に落下しないようにストッパが設けられている。また、抜け止めホール17は、収容する抜止めボール21の直径より短い溝深さで形成されており、収容した抜止めボール21の径内側が六角形断面貫通空間11における六角形空間112に露出することとなる。
ホルダーボディ10の抜け止めホール17に収容される抜止めボール21は、基軸6に形成された係止溝7に係止する鋼球であり、抜け止めホール17の数に合わせて3個設けている。なお、抜止めボール21は、図6に示すように、係止溝7の円弧径に比べて小さな径で形成している。
後部規制リング30は、ホルダーボディ10の小径前胴部12の基端側に外嵌する、大径後胴部13と同程度の外径を有するリング状であり、軸方向先端側Lfの端面から軸方向基端側Lbに向かって凹み、後述するコイルスプリング22の後端を受ける受け溝31が設けられるとともに、軸方向先端側Lfに径内側に突出する押え凸部32が形成されている。
コイルスプリング22は、ホルダーボディ10の小径前胴部12に外嵌するとともに、軸方向基端側Lbが受け溝31に収容され、軸方向Lに付勢するコイルスプリングである。
前側規制リング40は、コイルスプリング22より軸方向先端側Lfにおいてホルダーボディ10の小径前胴部12に外嵌する、後部規制リング30よりわずかに小径のリング状であり、軸方向基端側Lbの径外側にコイルスプリング22の軸方向先端側Lfを受ける受け凹部41が設けられるとともに、軸方向先端側Lfの径内側に後述する固定リング23が嵌まり込む嵌込凹部42が設けられている。
固定リング23は、ホルダーボディ10の小径前胴部12の係合溝15に嵌合する板状のリング体であり、前側規制リング40の嵌込凹部42に嵌まり込むように前側規制リング40より小径である。
このように構成した後部規制リング30、コイルスプリング22、前側規制リング40及び固定リング23は、前側規制リング40の受け凹部41でコイルスプリング22の軸方向先端側Lfを受けるとともに、コイルスプリング22の軸方向基端側Lbを後部規制リング30の受け溝31に挿入した状態で、ホルダーボディ10の小径前胴部12に軸方向先端側Lfから装着するとともに、前側規制リング40の軸方向先端側Lfから係合溝15に固定リング23を嵌合させることで、軸方向先端側Lfの固定リング23を反力として軸方向基端側Lbに後部規制リング30を付勢するスプリングユニットSを構成することができる。
アライメントユニット50は、複数のアライメントボール51と、アライメントボール51を収容して、周方向の位置を保持する配置したリテーナ52とで構成している。
アライメントユニット50を構成するアライメントボール51は、基軸6の角部6bを跨ぐ両外平面6aに当接する鋼球であり、軸方向先端側Lfに配置された先端側アライメントボール51aと、軸方向基端側Lbに配置され、先端側アライメントボール51aよりわずかに小径の基端側アライメントボール51bとがあり、先端側アライメントボール51aと基端側アライメントボール51bとはそれぞれ、12個ずつ設けている。
複数のアライメントボール51(51a,51b)を収容して、それぞれの位置を保持するリテーナ52は、軸方向先端側Lfのフランジ部53と、略円筒状の筒状部54とで構成し、軸方向Lに貫通する貫通空間56を有している。
フランジ部53は、ホルダーボディ10の小径前胴部12と略同一の外径を有するリング状であり、軸方向Lの適宜の厚みを有している。
筒状部54は、ホルダーボディ10におけるテーパ内壁面16と対向する、軸方向Lに傾斜するテーパ状の外周面を有する、つまり軸方向基端側Lbに向かって徐々に縮径する外周面を有する円筒状であり、周方向に等間隔で配置した収容部55(55a,55b)を形成している。
収容部55は、筒状部54を径方向に貫通する円柱状の貫通孔であり、収容するアライメントボール51の径に応じた径で形成しており、径内側に収容するアライメントボール51の抜け落ちを防止するストッパを設けている。
また、収容部55は、12個の先端側アライメントボール51aに対応して周方向に12個設けた先端側収容部55aが筒状部54における軸方向先端側Lfに設けられ、12個の小径な基端側アライメントボール51bに対応して周方向に12個設けた基端側収容部55bが軸方向基端側Lbに設けられている。
なお、12個の先端側収容部55aと12個の基端側収容部55bとは周方向位置が一致しており、先端側収容部55aと基端側収容部55bとが軸方向Lに並んだ状態である。
また、リテーナ52において貫通空間56を形成する内周面における周方向に隣り合う収容部55同士の間に、軸方向Lに延びるV字状断面のV字溝57が設けられている。
なお、V字溝57のV字状断面は、図8に示すように、回転治具5の基軸6における角部6bの角度に対応して120度のV字状で形成している。
このように構成したアライメントユニット50は、後述するボルトキャップ70と一体化される。
スリーブ60は、軸方向先端側Lfからホルダーボディ10に外嵌する軸方向基端側Lbが先細りの円筒状であり、後述するボルトキャップ70及びコイルスプリング22が軸方向先端側Lfから収容される前胴部60aと、小径前胴部12に外嵌したスプリングユニットSを収容される後胴部60bとが軸方向Lに沿って軸方向先端側Lfから軸方向基端側Lbに向かってこの順で配置され、一体化された円筒状であり、軸方向Lに貫通する貫通空間61を内部に形成している。
そして、貫通空間61において、前胴部60aに対応する箇所を先端側収容空間61aとし、後胴部60bに対応する箇所を後端側収容空間61bとしている。
前胴部60aは、後述するボルトキャップ70の外径よりわずかに大きな内径を有する円筒状であり、前胴部60aの軸方向Lの中央付近の外周面に、グリップリング24が嵌め込まれる嵌込溝62が周方向に形成されている。また、前胴部60aの内面には、後述するボルトキャップ70のネジ山74と螺合するネジ溝63が形成されている。なお、ネジ溝63は本実施形態において左ネジ方向に形成されている。
後胴部60bは、後部規制リング30の外径と同径の内面を有する円筒状である。
グリップリング24は、スリーブ60の外周に形成された嵌込溝62に嵌合される、片断面が円形の正面視リング状のOリングであり、適宜の弾性を有するゴムで構成されている。
ボルトキャップ70は、スリーブ60の先端側収容空間61aに配置される六角形状に開口する六角形開口71を正面視中央に有する前面底部72と、後胴部60bの内径よりひと回り小さな外径、かつホルダーボディ10の小径前胴部12の外径よりわずかに大きな内径を有する筒状部73とで構成する有底円筒状であり、外周面にスリーブ60のネジ溝63と螺合するネジ山74を設けている。ネジ溝63と螺合するネジ山74は、ネジ溝63と同様に、本実施形態において左ネジ方向に形成している。
なお、上述したように、ボルトキャップ70の軸方向基端側Lbにアライメントユニット50が一体化されている。
詳述すると、アライメントユニット50を構成するリテーナ52におけるフランジ部53の軸方向先端側Lfの面を前面底部72の軸方向基端側Lbの面に接着して一体化する。このとき、六角形開口71における角部と、リテーナ52に形成したV字溝57とを合わせて接着して一体化される。
各要素が上述のような構成であるビットホルダ1は、以下で説明するように組み付けられる。
まず、抜け止めホール17に抜止めボール21を収容するとともに、上述したように、ホルダーボディ10の小径前胴部12に対して、後部規制リング30、後部規制リング30の受け溝31に軸方向基端側Lbを挿入するようにコイルスプリング22、及びコイルスプリング22の軸方向先端側Lfが受け凹部41で受けるように前側規制リング40を、軸方向先端側Lfからこの順で挿着するとともに、前側規制リング40の軸方向先端側Lfから係合溝15に固定リング23を嵌合させることで、軸方向先端側Lfの固定リング23を反力として軸方向基端側Lbに後部規制リング30を付勢するスプリングユニットSをホルダーボディ10に組み付けることができる。
また、収容部55にアライメントボール51を収容したアライメントユニット50(図5参照)と一体化したボルトキャップ70のネジ山74とネジ溝63とを螺合させて先端側収容空間61aにボルトキャップ70を螺挿してスリーブ60とボルトキャップ70とを組み付ける。
このように、アライメントユニット50が一体化したボルトキャップ70を先端側収容空間61aに組み付けるとともに、グリップリング24を嵌込溝62に装着したスリーブ60を、先端側収容空間61aに小径前胴部12の係合溝15より軸方向先端側Lfが配置されるようにホルダーボディ10の軸方向先端側Lfから装着してビットホルダ1を構成することができる。
このとき、既に挿着したスプリングユニットSを構成する後部規制リング30が後端側収容空間61bの軸方向基端側Lbに挿着され、つまり後端側収容空間61bに後部規制リング30が圧入されることで、スリーブ60と後部規制リング30とは略一体化された状態となる。そのため、固定リング23及び前側規制リング40を反力としてコイルスプリング22によって軸方向基端側Lbに付勢された後部規制リング30と一体化されたスリーブ60及びスリーブ60に螺合したボルトキャップ70は、固定リング23及び前側規制リング40を反力としてコイルスプリング22によって軸方向基端側Lbに付勢された状態となる。
そのため、アライメントユニット50が一体化したボルトキャップ70が組み付けられたスリーブ60及び後部規制リング30は、固定リング23及び前側規制リング40を反力としてコイルスプリング22に軸方向基端側Lbに付勢され、後端位置となる(図6参照)。
なお、この後部規制リング30が後端位置にあるとき、後部規制リング30の押え凸部32が、抜け止めホール17に収容された抜止めボール21の径外側位置を軸方向基端側Lbに向かって押圧した状態で当接しているため、抜止めボール21の径外側の移動を規制している。
続いて、このように組み付けられたビットホルダ1に対して基軸6を挿着する挿着動作について図7とともに説明する。
まず、図6に示すような後部規制リング30が後端位置にあり、抜止めボール21の径外側の移動が規制された状態では、つまり抜け止めホール17の径内側から六角形空間112に抜止めボール21が突出した状態では、抜止めボール21が支障し、六角形断面貫通空間11に基軸6が挿入できないため、図7(a)に示すように、コイルスプリング22の付勢力に抗してスリーブ60及び後部規制リング30を軸方向先端側Lfに引っ張ってホルダーボディ10に対して軸方向先端側Lfに移動させる(前方位置)。
このホルダーボディ10に対するスリーブ60及び後部規制リング30の軸方向先端側Lfへの移動に伴い、押え凸部32も軸方向先端側Lfに移動するため、抜け止めホール17に収容された抜止めボール21の径外側の規制が解除される。
この状態で、六角形断面貫通空間11に対して、軸方向先端側Lfから基軸6を挿入するが、このとき、ボルトキャップ70の六角形開口71の角部及びリテーナ52のV字溝57に基軸6の角部6bが配置される向きで基軸6を六角形断面貫通空間11に挿入する。もし、ボルトキャップ70の六角形開口71の角部及びリテーナ52のV字溝57に対して基軸6の角部6bがずれる向きで基軸6が挿入されても、ボルトキャップ70の六角形開口71の角部が基軸6の角部6bに合わさるように、ボルトキャップ70がスリーブ60に対して回転し、つまりスリーブ60に対して螺入出することで基軸6を六角形断面貫通空間11に挿入することができる。
そして、スリーブ60及び後部規制リング30の軸方向先端側Lfへの引っ張りを解消すると、スリーブ60及び後部規制リング30はコイルスプリング22の付勢力によってホルダーボディ10に対して軸方向基端側Lbに移動しようとするが、抜止めボール21が基軸6の外平面6aによって径内側への移動が規制されているため、基軸6の外平面6aに当接して径内側への移動が規制された抜止めボール21に当接する押え凸部32によって、スリーブ60及び後部規制リング30のホルダーボディ10に対する軸方向基端側Lbへの移動も規制される。
この状態で、六角形断面貫通空間11をさらに挿入し、図7(b)に示すように、基軸6の係止溝7が抜け止めホール17に対応する位置まで挿入されると、基軸6の外平面6aによって径内側への移動が規制されていた抜止めボール21は、係止溝7に係合するように径内側に移動する。
このように、抜止めボール21が係止溝7に係合するように径内側に移動することにより、抜止めボール21に当接していた押え凸部32が径内側に移動した抜止めボール21の径外側位置に当接する位置まで、コイルスプリング22の付勢力によってスリーブ60及び後部規制リング30がホルダーボディ10に対して軸方向基端側Lbに移動する。
このとき、コイルスプリング22の付勢力によって軸方向基端側Lbに移動したスリーブ60に組み付けられたボルトキャップ70と一体化されたアライメントユニット50もホルダーボディ10に対して軸方向基端側Lbに移動する。このアライメントユニット50のホルダーボディ10に対する軸方向基端側Lbへの移動により、アライメントボール51は、小径前胴部12の内面に形成されたテーパ内壁面16によって径内側に押圧され、係止溝7より軸方向先端側Lfにおいて基軸6の角部6bを跨ぐ外平面6aに対して挟むように当接して基軸6を調心することができる。
さらに、基軸6をホルダーボディ10に対して周方向(正面視時計回り)に回転させることで、スリーブ60の前胴部60aの内面に形成されたネジ溝63にネジ山74が螺合したボルトキャップ70は、スリーブ60とともに周方向に回転しようとするが、六角形断面貫通空間11に挿入された基軸6が六角形開口71を貫通しているため回転できず、つまり、六角形開口71を貫通する基軸6を反力としてボルトキャップ70は、周方向に回転するスリーブ60と相対回転し、左ネジ方向に形成したネジ山74とネジ溝63とが螺入され、アライメントユニット50が一体化したボルトキャップ70はホルダーボディ10に対して軸方向基端側Lbに移動することとなる。
このようにスリーブ60を周方向に回転させることによるホルダーボディ10に対するボルトキャップ70の軸方向基端側Lbへの移動により、テーパ内壁面16に当接していたアライメントボール51は、テーパ内壁面16がさらに縮径される軸方向基端側Lbに移動して、図8において矢印で示すように、よりテーパ内壁面16により径内側に押圧され、基軸6の角部6bを跨ぐ外平面6aに対して挟むように押し付けて基軸6をさらに調心することができる。
また、このようにアライメントユニット50のアライメントボール51が当接して基軸6を調心した状態で、使用によって負荷が作用し、基軸6が軸方向基端側Lbに押し込まれると、基軸6の基端傾斜部8が、六角形断面貫通空間11においてテーパ空間113のテーパ状を構成するテーパ周面18に当接し、基軸6の軸方向基端側Lbの端部である基端傾斜部8を調心することができる。
この状態では、基軸6において係止溝7より軸方向先端側Lfをアライメントユニット50によって調心するとともに、軸方向基端側Lbの端部をテーパ周面18によって調心するため、つまり、抜止めボール21が係止する係止溝7をはさんで軸方向Lの二か所で調心するため、高精度で調心することができる。
なお、アライメントユニット50によって調心された基軸6を取り外すためには、係止溝7に係止した抜止めボール21の径外側への移動を規制する押え凸部32を軸方向先端側Lfに移動させるため、スリーブ60及び後部規制リング30をコイルスプリング22の付勢力に抗して軸方向先端側Lfに移動させ、押え凸部32による抜止めボール21の径外側への移動規制を解消させてから、基軸6を軸方向先端側Lfに移動させることで、基軸6を取り出すことができる。
続いて、図9乃至図17とともに、第2の実施形態のビットホルダ1xについて説明する。なお、後述の説明では、上述のビットホルダ1における構成と同じ構成については同じ符号を用いてその説明を省略し、ビットホルダ1xにおいて異なる構成について説明する。
図9はビットホルダ1xの斜視図を示し、図10はスリーブ60xが前方位置にあるビットホルダ1xの斜視図を示している。
また、図11はビットホルダ1xの各構成要素の正面や背面、及び側面や断面を併記した分解説明図を示している。
詳しくは、ホルダーボディ10xは縦断面図と、抜け止めホール17xの位置の断面図及び正面図とを示し、抜止めボール21及びアライメントボール51は周方向に配置した状態の側面図及び正面図を示し、コイルスプリング22、固定リング23、リテーナ52、組み付けリング25、グリップリング24、スリーブ60及びボルトキャップ70並びに、頂部サポート80を構成するピンケース81、調心スプリング82、及びサポートピン83は縦断面図及び正面図を示し、後部規制リング30x及び前側規制リング40は縦断面図及び背面図を示している。
図12はビットホルダ1xの各構成要素の分解斜視図による説明図を示している。詳しくは、図12(a)はビットホルダ1xの各構成要素の正面側からの分解斜視図を示し、図12(b)はビットホルダ1xの各構成要素の背面側からの分解斜視図を示している。
図13(a)は後部規制リング30xの背面、平面及び左側面を示す斜視図であり、図13(b)は後部規制リング30xの背面、底面及び右側面を示す斜視図である。なお、図13(a)では後部規制リング30xの上半を透過状態で図示しており、図13(b)では後部規制リング30xの下半を透過状態で図示している。
図14は、ビットホルダ1xの縦断面図を示し、図15乃至図17はビットホルダ1xに基軸6を装着する状態、つまり基軸6をビットホルダ1xに挿入して保持する状態についての説明図を示している。
詳しくは、図15(a)はビットホルダ1xに基軸6を挿入する前の縦断面図を示し、図15(b)は基軸6を挿入している状態の縦断面図を示し、図16(a)は基軸6の挿入時の付勢調心支持状態の縦断面図を示し、図16(b)は基軸6の挿入完了状態の縦断面図を示している。
図17(a)は基軸6の抜き出し状態の縦断面図を示し、図17(b)は基軸6の抜き出し完了状態の縦断面図を示している。
第2実施形態のビットホルダ1xは、上述のビットホルダ1におけるホルダーボディ10、後部規制リング30及びスリーブ60と異なるホルダーボディ10x、後部規制リング30x及びスリーブ60xが備えられるとともに、頂部サポート80と組み付けリング25とがさらに備えられている。
ホルダーボディ10xは、ホルダーボディ10と同様に、内部に軸方向Lに貫通する六角形断面貫通空間11が形成された略円筒状であり、軸方向先端側Lfに配置された小径前胴部12と、軸方向基端側Lbに配置され、径外側に向かって二方向に延びるフランジ14が基端部に設けた大径後胴部13とで構成されている。
ホルダーボディ10xにおいても、ホルダーボディ10と同様に、小径前胴部12の外周面には、後述する固定リング23が係合する周方向の係合溝15が形成され、係合溝15より軸方向先端側Lfの内面を軸方向基端側Lbに向かって縮径されるテーパ内壁面16が形成されている。
これに対し、小径前胴部12における係合溝15より軸方向基端側Lbにおいて、ホルダーボディ10の外側と後述する六角形断面貫通空間11における六角形空間112とを径方向に連通し、後述する抜止めボール21が収容される抜け止めホール17xは、周方向に等間隔で二か所設けている。
この抜け止めホール17xは、上述の抜け止めホール17と同様の構成であるため、その説明は省略するが、抜け止めホール17xにおける径外側の周縁部、つまり小径前胴部12の外周面における抜け止めホール17xの周囲には、径内側に向かって半球状に凹む凹状周縁部171が形成されている。
なお、このように、周方向に等間隔で二か所設けた抜け止めホール17xの数に合わせて、ビットホルダ1xでは、3個設けたビットホルダ1と異なり、2個の抜止めボール21を設けている。
後部規制リング30xは、後部規制リング30と同様に、ホルダーボディ10の小径前胴部12の基端側に外嵌する、大径後胴部13と同程度の外径を有するリング状であるが、受け溝31の代わりコイルスプリング22の内径程度の外径を有するとともに、軸方向先端側Lfが突出する先端側突出リング部31xが備えられるとともに、後述する組み付けリング25が係止する組み付け溝331を有する組付凸部33xが軸方向基端側Lbの外周面において周方向に複数設けられている。また、軸方向基端側Lbの内周面には、抜止めボール21が嵌まり込む略半周状の半周溝32xが背面視点対称状に配置されている。
半周溝32xは、図13に示すように、背面視、時計回り基端側から時計回り先端側に向かって、径方向及び軸方向Lにおいて溝深さが徐々に深くなる断面略1/4円弧状の溝である。なお、この半周溝32xを形成する断面略1/4円弧状は、抜止めボール21の径に対応する径の円弧状である。
このように構成した後部規制リング30xを用いて、ビットホルダ1と同様に、コイルスプリング22、前側規制リング40及び固定リング23によってスプリングユニットSを構成することができる。
スリーブ60xは、スリーブ60と同様に、前胴部60aと後胴部60bとが配置され、一体化された円筒状であり、軸方向Lに貫通する貫通空間61を内部に形成するとともに、スリーブ60xの内面には、後述するボルトキャップ70のネジ山74と螺合するネジ溝63が形成されている。
なお、スリーブ60xは、スリーブ60と異なり、後胴部60bの後端側に、後部規制リング30xの組付凸部33xが嵌合する、径方向に貫通する嵌合貫通部64を有するとともに、周方向に隣合う嵌合貫通部64同士の間には、後述する組み付けリング25が係止する組み付け溝65を設けている
組み付けリング25は、スリーブ60xの外周に形成された組み付け溝65と、後部規制リング30xの組付凸部33xにおける組み付け溝331とを跨いで嵌合される、片断面が円形の正面視リング状のOリングであり、適宜の弾性を有するゴムで構成されている。
このように構成されたビットホルダ1xでは、後胴部60bの後端側に設けた嵌合貫通部64に後部規制リング30xの組付凸部33xを嵌合させるとともに、嵌合貫通部64への組付凸部33xの嵌合によって周方向に連続する組み付け溝65と組み付け溝331とを跨いで組み付けリング25を装着することで、スリーブ60xと後部規制リング30xとを略一体化することができる。
ビットホルダ1xでは、ビットホルダ1と異なり、ホルダーボディ10xの六角形断面貫通空間11に形成された小径空間114に装着される頂部サポート80を備えている。
頂部サポート80は、ピンケース81、調心スプリング82、及びサポートピン83で構成されている。
ピンケース81は、小径空間114の軸方向基端側Lbの内径と略同径の外径を有する中空の有底円筒状であり、軸方向先端側Lfが開放され、軸方向基端側Lbに底部を有している。また、軸方向先端側Lfの周縁部には外径側に拡大され、装着状態において小径空間114の軸方向基端側Lbから小径空間114の軸方向先端側Lfに突出するフランジ部を有し、中空の内部に内部空間を有している。
調心スプリング82は、ピンケース81の内部空間に後述するサポートピン83の小径軸部に外嵌されて収容され、サポートピン83を軸方向先端側Lfに付勢するコイルスプリングである。
サポートピン83は、軸方向先端側Lfのサポート部と、軸方向基端側Lbに配置され、サポート部より小径な小径軸部とが一体構成されており、サポート部の軸方向先端側Lfには、軸方向基端側Lbに向かう略円錐状のサポート凹部を設けている。
小径軸部は、内部空間を形成するピンケース81の内面に対してわずかに小径な外径を有している。サポート凹部は、基軸6の基端傾斜部8の頂部8aに対して頂角がわずかに広い略円錐形状で形成している。
このように各要素が構成された頂部サポート80は、小径軸部に調心スプリング82を嵌めつけたサポートピン83を内部空間に挿入したピンケース81を小径空間114の軸方向基端側Lbに装着することで組み付けられる。
このように構成したビットホルダ1xは、上述のビットホルダ1と同様に、六角形断面貫通空間11に基軸6を装着することでアライメントユニット50によって調心することができる。なお、このとき、係止溝7に係止した抜止めボール21は、後部規制リング30xにおける半周溝32xにおいて、溝深さが浅い時計回り方向の基端側の側に係止し、溝深さが浅い半周溝32xによって、抜止めボール21の径外側の移動を規制して、基軸6の六角形断面貫通空間11から抜け出しを防止している。
また、ビットホルダ1では、使用によって負荷が作用し、基軸6が軸方向基端側Lbに押し込まれると、基軸6の基端傾斜部8が、六角形断面貫通空間11においてテーパ空間113のテーパ状を構成するテーパ周面18に当接し、基軸6の軸方向基端側Lbの端部である基端傾斜部8を調心したが、ビットホルダ1xでは、使用による負荷が作用して押し込まれる前の六角形断面貫通空間11への基軸6の装着状態で、基端傾斜部8の頂部8aは、図16(a)に示すように、頂部サポート80を構成するサポートピン83のサポート凹部に挿入され、軸方向基端側Lbに押し付けられるものの、サポートピン83は調心スプリング82によって軸方向先端側Lfに付勢されているため、基軸6の頂部8aは、調心スプリング82によって軸方向先端側Lfに向かう付勢力が作用した状態で付勢調心支持されることとなる。そして、使用の負荷によって基軸6が軸方向基端側Lbに押し込まれると、基軸6の基端傾斜部8が、六角形断面貫通空間11においてテーパ空間113のテーパ状を構成するテーパ周面18に当接し、基軸6の軸方向基端側Lbの端部である基端傾斜部8を調心する。
つまり、使用の負荷によって基軸6が軸方向基端側Lbに押し込まれると、ビットホルダ1xでは、六角形断面貫通空間11への基軸6の装着状態で頂部サポート80によって頂部8aが付勢調心支持された状態の基端傾斜部8がテーパ周面18に当接して調心することができる。
また、このように構成されたビットホルダ1xでは、基軸6の取り外し時においては、ビットホルダ1と同様に、スリーブ60x及び後部規制リング30xをコイルスプリング22の付勢力に抗して図10に示すように軸方向先端側Lfに引っ張って軸方向先端側Lfに移動させる。これにより、半周溝32xによる抜止めボール21の径外側への移動規制が解消され、基軸6を軸方向先端側Lfに移動させることで、基軸6を六角形断面貫通空間11から取り出すことができる。
そして、六角形断面貫通空間11からの基軸6の抜き出し途中に、スリーブ60xを反時計回り回転させることで、基軸6の外平面6aによって径外側に押し出された抜止めボール21を、抜け止めホール17の径外側の周縁部に形成した凹状周縁部171の軸方向基端側Lbの部分と、溝深さが深い時計回り方向の先端側の半周溝32xとで挟み込んで、径外側の位置で保持することができる。
この抜止めボール21の挟み込み状態では、ホルダーボディ10xに対して固定リング23及び前側規制リング40を反力とするコイルスプリング22の軸方向基端側Lbへの付勢力が作用している。そして、このように、基軸6の外平面6aによって径外側に押し出された抜止めボール21を、抜け止めホール17の径外側の周縁部に形成した凹状周縁部171の軸方向基端側Lbと半周溝32xとで挟み込んで保持するスリーブ60x及び後部規制リング30xは、抜止めボール21が半周溝32xの溝深さが深い箇所に係止しているため、つまり、抜止めボール21によって、軸方向基端側Lbへの移動が規制され、図10に示すような、前方位置で位置規制されることとなる。
そのため、次に、六角形断面貫通空間11に基軸6を挿入する際には、上述したように、スリーブ60x及び後部規制リング30xを一旦軸方向先端側Lfの前方位置に移動させて、半周溝32xによる抜止めボール21の径外側への位置規制を解消してから挿入するという作業を不要とすることができる。
なお、抜止めボール21を挟み込むことによるスリーブ60x及び後部規制リング30xの前方位置での位置規制を解消するには、スリーブ60x及び後部規制リング30xを正面視時計回りに回転させたり、スリーブ60x及び後部規制リング30xをさらに前方に移動させるたりすることで、凹状周縁部171とで挟み込まれていた抜止めボール21は、半周溝32xにおける溝深さが浅い側に係止することとなり、半周溝32xから外れ、抜け止めホール17において径内側に移動するため、抜止めボール21によるスリーブ60x及び後部規制リング30xの軸方向基端側Lbへの位置規制が解消され、スリーブ60x及び後部規制リング30xはコイルスプリング22の付勢力によって、図9に示すような後方位置に移動することができる。
このように、回転治具5の六角形断面である基軸6が先端側から挿入される六角形断面貫通空間11を有するホルダーボディ10(10x)と、ホルダーボディ10(10x)に対して外嵌するとともに、移動可能なスリーブ60(60x)と、六角形断面貫通空間11に挿入された基軸6における少なくとも三方向から当接して調心する複数のアライメントボール51と、アライメントボール51を六角形断面貫通空間11の径中心方向に向かって案内する傾斜面で構成されたテーパ内壁面16とがビットホルダ1(1x)に備えられ、スリーブ60(60x)の移動に伴って、テーパ内壁面16に対してアライメントボール51が軸方向基端側Lbに相対移動し、アライメントボール51が同期して六角形断面貫通空間11の径中心方向に向かって移動して基軸6を調心するように構成したビットホルダ1(1x)は、六角形断面貫通空間11に挿入された基軸6を調心して回転治具5の回転時の芯ブレ(ランアウト)の発生を防止することができる。
詳述すると、回転治具5の六角形断面である基軸6が先端側から挿入される六角形断面貫通空間11を有するホルダーボディ10(10x)に対して外嵌するとともに、移動可能なスリーブ60(60x)の移動に伴って、六角形断面貫通空間11に挿入された基軸6における少なくとも三方向から当接して調心するアライメントボール51と、アライメントボール51を六角形断面貫通空間11の径中心方向に向かって案内する傾斜面で構成されたテーパ内壁面16とが相対移動することで、アライメントボール51が六角形断面貫通空間11の径中心方向に向かって移動して調心することができる。
したがって、基軸6を六角形断面貫通空間11に挿入し、スリーブ60(60x)を移動させることで、六角形断面貫通空間11に挿入された基軸6を調心することができ、回転治具5の回転時の芯ブレの発生を防止することができる。
また、アライメントボール51は複数備えられるとともに、複数のアライメントボール51の周方向の間隔を保持するリテーナ52が備えられ、テーパ内壁面16が複数のアライメントボール51を同期して径中心方向に向かって案内する構成とし、基軸6における少なくとも三方向の角部6bを形成する外平面6aに対して、角部6bを挟むように当接して調心するように構成しているため、スリーブ60(60x)の軸方向Lの移動に伴うテーパ内壁面16と相対移動することで同期して径中心方向に向かって案内されることによってアライメントボール51が、基軸6における少なくとも三方向の角部6bを挟むように外平面6aに当接する。
したがって、少なくとも三方向の角部6bを挟むように外平面6aにアライメントボール51が同期して当接する基軸6を六角形断面貫通空間11において精度よく調心して保持する、つまり六角形断面貫通空間11に挿入された基軸6を調心して回転治具5の回転時の芯ブレの発生を防止することができる。
また、テーパ内壁面16を構成する傾斜面は、軸方向Lに傾斜する軸方向傾斜面で構成され、テーパ内壁面16とアライメントボール51との軸方向Lの相対移動によって、アライメントボール51が同期して六角形断面貫通空間11の径中心方向に向かって移動して調心するため、周方向の傾斜面に比べて軸方向Lの傾斜面のほうが傾斜長さや傾斜角度を調整しやすく、相対移動量に対する径内側への案内量を所望の案内量に調整して、所望の精度で調心することができる。
また、スリーブ60(60x)は、ホルダーボディ10(10x)に対して軸方向Lに移動可能に構成され、スリーブ60(60x)を軸方向基端側Lbに向かって付勢するコイルスプリング22が備えられたことにより、スリーブ60(60x)を先端側に向かって軸方向Lに移動させ、その移動を解放することで、コイルスプリング22の付勢力によって、スリーブ60(60x)を軸方向基端側Lbに自動的に移動させることができる。
そのため、コイルスプリング22の付勢力により基端側へのスリーブ60(60x)の自動的な移動に伴ってアライメントボール51が基軸6に当接して精度よく調心することができる。つまり、ホルダーボディ10(10x)に対して軸方向Lに移動可能なスリーブ60(60x)を軸方向基端側Lbに向かって付勢するコイルスプリング22によって、六角形断面貫通空間11に挿入された基軸6を半自動で調心して回転治具5の回転時の芯ブレの発生を防止することができる。
また、スリーブ60(60x)は、ホルダーボディ10(10x)に対して周方向に移動可能に構成され、スリーブ60(60x)に対して螺合するボルトキャップ70が備えられ、スリーブ60(60x)のホルダーボディ10(10x)に対する周方向の移動によって、ボルトキャップ70がホルダーボディ10(10x)に対して軸方向Lに移動して、テーパ内壁面16がアライメントボール51を同期して六角形断面貫通空間11の径中心方向に向かってさらに案内することにより、アライメントボール51によって六角形断面貫通空間11に挿入された基軸6をさらに精度よく調心して保持する、つまり六角形断面貫通空間11に挿入された基軸6を調心して回転治具5の回転時の芯ブレの発生をより確実に防止することができる。
また、ホルダーボディ10(10x)に設けられた抜け止めホール17において径方向に移動可能に収容されるとともに、六角形断面貫通空間11に挿入された基軸6の外周面に形成された周方向の係止溝7に対して係止する抜止めボール21と、抜止めボール21を径中心方向に向かって押圧する押え凸部32(半周溝32x)とが備えられたことにより、アライメントボール51が外平面6aに当接することで、六角形断面貫通空間11において正確な挿着位置及び挿着方向で保持された基軸6が不用意に抜け出ることを防止することができる。
また、抜け止めホール17において径外側の非係止位置にある抜止めボール21を保持する半周溝32x及び凹状周縁部171が備えられたことにより、係止溝7に係止して基軸6の抜け出しを防止する抜止めボール21による係止を解除するとともに、係止溝7に係止できない位置に保持できるため、基軸6を抜き出した六角形断面貫通空間11への基軸6の挿入において抜止めボール21が支障することなく、スムーズに挿入することができる。
また、移動させたスリーブ60xによって抜止めボール21を非係止位置に保持する、つまり、半周溝32xをスリーブ60xの一部で構成することで、抜止めボール21を非係止位置に保持する位置にスリーブ60x自体を保持することができる。
また、基軸6の基端部が基端側の中心に向かって突出する先細り状の突出形状であり、少なくとも使用状態において、突出形状である基端傾斜部8を軸方向Lを中心として支持するテーパ周面18が六角形断面貫通空間11のテーパ空間113に形成されたこと、あるいは頂部サポート80が六角形断面貫通空間11の小径空間114に設けられたことにより、六角形断面貫通空間11に挿入され、アライメントボール51によって調心された基軸6の基端傾斜部8を六角形断面貫通空間11のテーパ空間113を構成するテーパ周面18あるいは小径空間114に設けた頂部サポート80で調心するため、回転治具5の回転時の芯ブレの発生を防止することができる。
また、モータMと、モータMの回転力を軸心上に伝達する回転伝達機構とが備えられるとともに、上述のビットホルダ1(1x)が回転伝達機構によって回転可能に備えられた電動工具Kは、基軸6が調心され、基軸6を芯ブレなく回転させることができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、この発明の回転治具は回転治具5に対応し、
以下同様に、
基軸は基軸6に対応し、
基軸挿入孔は六角形断面貫通空間11に対応し、
ホルダ本体はホルダーボディ10,10xに対応し、
外嵌部材はスリーブ60,60xに対応し、
当接調心手段はアライメントボール51に対応し、
案内手段はテーパ内壁面16に対応し、
基軸ホルダはビットホルダ1,1xに対応し、
保持手段はリテーナ52に対応し、
角部は角部6bに対応し、
外表面は外平面6aに対応し、
軸方向は軸方向Lに対応し、
軸方向の基端側は軸方向基端側Lbに対応し、
外嵌部材付勢手段はコイルスプリング22に対応し、
螺合移動部材はボルトキャップ70に対応し、
収容部は抜け止めホール17に対応し、
係止溝は係止溝7に対応し、
係止手段は抜止めボール21に対応し、
押圧手段は押え凸部32または半周溝32xに対応し、
非係止位置保持手段は半周溝32x及び凹状周縁部171に対応し、
軸基端部は基端傾斜部8に対応し、
頂部は頂部8aに対応し、
頂部調心支持手段はテーパ周面18あるいは頂部サポート80に対応し、
駆動装置はモータMに対応し、
回転伝達手段は回転伝達機構に対応し、
電動工具は電動工具Kに対応するも、この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述のビットホルダ1は、電動工具Kのみならず、振動ドリルや電動ドライバ等の回転電動工具に装着してもよい。
上記回転治具5とは、回転するドリルビットや、プラスやマイナスのドライバビットなどとすることができ、上記回転治具5の基軸6は工具シャンクともいう。
径中心方向に移動して基軸6の外平面6aに当接して調心するアライメントボール51の代わりに、複数の部品を組み付けて構成してもよい。さらには、径中心方向に延びるなどの変形によって基軸6の外平面6aに当接する手段としてもよい。
また、上述のビットホルダ1(1x)では、12個のアライメントボール51を周方向に等間隔に配置し、六角形断面の基軸6の角部6bを跨ぐ外平面6aに当接させて調心したが、基軸6における6つの角部6bのうち周方向に等間隔な3か所の角部6bを跨ぐ外平面6aに対し、6個のアライメントボール51を当接させて調心してもよい。
さらには、6個の先端側アライメントボール51aが当接する外平面6aが跨ぐ3か所の角部6bと、6個の基端側アライメントボール51bが当接する外平面6aが跨ぐ3か所の角部6bとを周方向にずらして異なる角部6bを跨ぐ外平面6aにそれぞれ当接するように構成してもよい。
また、テーパ内壁面16を軸方向基端側Lbに向かって縮径するテーパ面で構成したが、テーパ内壁面16を軸方向Lに沿ったフラットな面で構成するとともに、基端側アライメントボール51bに対して基端側アライメントボール51bをさらに大径化し、先端側アライメントボール51a及び基端側アライメントボール51bを軸方向基端側Lbに押し込むことで基軸6を調心する様に構成してもよい。
また、上述のアライメントユニット50では、リテーナ52における筒状部54に形成した二列の収容部55(55a,55b)にアライメントボール51(51a,51b)を収容し、貫通空間56を形成する内面に周方向に等間隔のV字溝57を12本備えたが、6本のV字溝57を周方向に等間隔で配置してもよい。
また、図18乃至図22に示すように様々な形状のリテーナ52を構成することができる。なお、図18乃至図22において、各図において(a)はリテーナ52の斜視図を示し、(a)はリテーナ52の正面、平面及び右側面を示す斜視図を示し、(b)は背面、底面及び左側面を示す斜視図を示し、(c)は平面図を示し、(d)は背面図を示し、(e)は左側面図を示し、(f)は正面図を示し、(g)は(f)におけるA−A断面図を示し、(h)は(f)におけるB−B断面図を示している。なお、底面図は(c)に示す平面図と対称に現れるためその図示を省略し、右側面図は(e)に示す左側面図と対称に現れるためその図示を省略している。
具体的には、図18に示すリテーナ52aのように、V字溝57を形成しなくてもよい。
また、図19に示すリテーナ52bのように、筒状部54において周方向に等間隔で配置した収容部55を一列だけ構成してもよいし、図20に示すリテーナ52cのように、筒状部54において周方向に等間隔で配置した収容部55を一列だけ構成するとともに、V字溝57を形成しなくてもよい。
さらに、図21に示すリテーナ52dのように、筒状部54において収容部55を備えず、リテーナ52だけでアライメントユニット50を構成し、リテーナ52の内面に形成したV字溝57を基軸6の角部6bに当接させて基軸6を調心してもよいし、図22に示すリテーナ52eのように、筒状部54において収容部55及びV字溝57を備えずに構成してもよい。なお、リテーナ52d,52eのようにアライメントボールを備えず、リテーナ52d,52eのみで構成するアライメントユニット50の場合、筒状部54の内面を基軸6の角部6bに当接させて基軸6を調心することとなる。
さらに、図23のうち特に図23(c)に示すように、アライメントユニット50を備えず、スリーブ60とボルトキャップ70とを一体構成し、六角形断面の六角形断面貫通空間11に対して、スリーブ60と一体構成されたボルトキャップ70の六角形開口71を周方向に相対回転させ、六角形断面貫通空間11に挿入された基軸6を、六角形断面貫通空間11を形成するホルダーボディ10の内面と、六角形開口71を形成する前面底部72の内周縁とで周方向に挟み込んで調心するように構成してもよい。
テーパ内壁面16は、軸方向Lに傾斜するテーパ面で構成したが、周方向や径方向に傾斜するテーパ面で構成してもよい。
また、上述の説明では、テーパ内壁面16に対してアライメントボールを軸方向基端側Lb側に移動させ、テーパ内壁面16によってアライメントボールを径内側に移動させて基軸6を調心したが、アライメントボールに対してテーパ内壁面16が相対移動させて基軸6を調心してもよいし、アライメントボールとテーパ内壁面16との両方を軸方向Lにおける逆方向に移動させて基軸6を調心してもよい。さらには、アライメントボールとテーパ内壁面16との両方を軸方向Lにおける同方向において異なる速度で移動させて基軸6を調心してもよい。
1,1x…ビットホルダ
5…回転治具
6…基軸
6a…外平面
6b…角部
7…係止溝
8…基端傾斜部
8a…頂部
10,10x…ホルダーボディ
11…六角形断面貫通空間
16…テーパ内壁面
17…抜け止めホール
18…テーパ周面
21…抜止めボール
22…コイルスプリング
32…押え凸部
32x…半周溝
51…アライメントボール
52…リテーナ
60,60x…スリーブ
70…ボルトキャップ
80…頂部サポート
171…凹状周縁部
K…電動工具
M…モータ
L…軸方向
Lb…軸方向基端側

Claims (10)

  1. 回転治具の六角形断面である基軸が先端側から挿入される基軸挿入孔を有するホルダ本体と、
    前記ホルダ本体に対して外嵌するとともに、移動可能な外嵌部材と、
    前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸における少なくとも三方向から当接して調心する当接調心手段と、
    前記当接調心手段を前記基軸挿入孔の径中心方向に向かって案内する傾斜面で構成された案内手段とが備えられ、
    前記外嵌部材の移動に伴って、前記案内手段と前記当接調心手段とが相対移動し、前記当接調心手段が前記基軸挿入孔の径中心方向に向かって移動して調心する
    基軸ホルダ。
  2. 前記当接調心手段が複数備えられるとともに、
    複数の前記当接調心手段の周方向の間隔を保持する保持手段が備えられ、
    前記案内手段が複数の前記当接調心手段を同期して前記径中心方向に向かって案内する構成とし、
    前記基軸における少なくとも三方向の角部を形成する外表面に対して、前記角部を挟むように当接して調心する
    請求項1に記載の基軸ホルダ。
  3. 前記案内手段を構成する前記傾斜面は、前記軸方向に対して傾斜する軸方向傾斜面で構成され、
    前記案内手段と前記当接調心手段との前記軸方向の相対移動によって、前記当接調心手段が同期して前記基軸挿入孔の径中心方向に向かって移動して調心する
    請求項1または2に記載の基軸ホルダ。
  4. 前記外嵌部材は、前記ホルダ本体に対して軸方向に移動可能に構成され、
    前記外嵌部材を前記軸方向の基端側に向かって付勢する外嵌部材付勢手段が備えられた
    請求項1乃至3のうちいずれかに記載の基軸ホルダ。
  5. 前記外嵌部材は、前記ホルダ本体に対して周方向に移動可能に構成され、
    前記外嵌部材に対して螺合する螺合移動部材が備えられ、
    前記外嵌部材の前記ホルダ本体に対する周方向の移動によって、前記螺合移動部材が前記ホルダ本体に対して軸方向に移動して、前記案内手段が前記当接調心手段を同期して前記基軸挿入孔の径中心方向に向かってさらに案内する
    請求項1乃至4のうちいずれかに記載の基軸ホルダ。
  6. 前記ホルダ本体に設けられた収容部において前記径方向に移動可能に収容されるとともに、前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸の外周面に形成された周方向の係止溝に対して係止する係止手段と、
    該係止手段を径中心方向に向かって押圧する押圧手段とが備えられた
    請求項1乃至5のうちいずれかに記載の基軸ホルダ。
  7. 前記収容部において径外側の非係止位置にある前記係止手段を保持する非係止位置保持手段が備えられた
    請求項6に記載の基軸ホルダ。
  8. 前記基軸の軸基端部が基端側の中心に向かって突出する先細り状の突出形状であり、
    前記基軸挿入孔の孔基端部に、少なくとも使用状態において、前記軸基端部の頂部を、前記軸方向を中心として支持する頂部調心支持手段が設けられた
    請求項1乃至7のうちいずれかに記載の基軸ホルダ。
  9. 駆動装置と、該駆動装置の回転力を軸心上に伝達する回転伝達手段とが備えられるとともに、
    請求項1乃至8のうちいずれかひとつに記載の基軸ホルダが前記回転伝達手段によって回転可能に備えられた
    電動工具。
  10. 移動可能に外嵌部材が外嵌して基軸ホルダを構成するホルダ本体であって、
    回転治具の六角形断面である基軸が先端側から挿入される基軸挿入孔を有するとともに、
    前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸における少なくとも三方向から当接して調心する当接調心手段を同期して前記基軸挿入孔の径中心方向に向かって案内する傾斜面で構成された案内手段が備えられ、
    前記外嵌部材の移動に伴って、前記案内手段と前記当接調心手段とが相対移動し、前記当接調心手段が同期して前記基軸挿入孔の径中心方向に向かって移動して調心する
    ホルダ本体。
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