明 細
糊 使い捨て着用吸収性物品及びその物品に脚弾性部材を配置す る方法 技術分野
この発明は、 おむつ、 失禁パッ ド、 生理用ナプキン等の使 い捨て着用吸収性物品及びその脚弾性部材の配置方法に関す る。 背景技術
この種の物品、 特に使い捨ておむつの脚回用弾性部材と し て複数本の糸ゴムが脚回域に配置されたもの及びその糸ゴム の配置方法の発明が、 特開平 4一 1 2 2 2 5 7及び同 4一 3 1 7 6 5 0 に開示されている。 使い捨ておむつの製造には、 個々の最終製品の脚回域が製造ライ ンの流れ方向へ延びる よ う に して製造する方法 (いわゆる縦流し又は縦取り 方法) と、 製造ライ ンの流れ方向と交差する方向へ延びる よ う に して製 造する方法 (いわゆる横流し又は横取 り方法) とがあ り、 前 記各発明は前者の方法に属する。 一般に、 おむつの高速量産 等の理由から、 前者の方法は、 着用時におむつの前後腰回域 を締結するいわゆるオーブン型のものの製造に適し、 後者の 方法は、 予め前後腰回域が連結されたパンツまたはプルオン 型のものの製造に適する。 ちなみに、 後者の方法に属する発 明であって、 複数本の弾性部材を脚回域に配置する好ま しい 方法を開示する ものと して、 特開平 3 — 3 3 2 0 1 がある。
前記特開平 4一 1 2 2 2 5 7及び 4 — 3 1 7 6 5 0は、 お
むつの構成材料と しての連続ウェブに連続脚弾性部材を配置 する方法と して、 連続ウェブの両側域に、 かつ、 その長さ方 向へ間欠的に接着帯域を設け、 伸長させた各々複数本から な る脚弾性部材を してサイ ンカーブ状の曲線を画かせながら各 接着帯域に供給して脚弾性部材を各接着帯域に接着する技術 を開示 している。 この技術では, 脚弾性部材をこれら弾性部 材の張力に抗して連続ウェブを横切る方向へ強制的に ト ラバ ースさせる関係上、 脚弾性部材は、 おむつの股下域のほぼ中 央に位置する部分が他の部位に位置している部分に比較して 伸長応力が強く なる よう に配置される。
このよう に脚弾性部材の伸長応力が強 く なる よ う に配置さ れる と、 股下域の中央に生じたギャザーはおむつを着用 した と きに伸びに く く 、 肌とギャザーの谷間との間の隙間が排泄 液の漏れの原因になる という 問題や、 着用者の脚の動作に伴 つておむつの股下域が動 く と、 これにおむつ全体が追随して その着用状態がずれた り、 おむつの吸液性コアが捩れ変形 し て着用違和感や排泄液の漏れの原因になる という 問題や、 脚 弾性部材が位置するおむつのサイ ド フ ラ ッ プに伸縮弾性のバ リ ャフ ラ ッ プが配置されている場合には、 該ノ リ ャフ ラ ッ プ がそのバ リ ヤ機能を発揮する よ う に起き上がるのを減殺させ る という 問題等が生ずる。
この発明の課題は、 使い捨ておむつなどの着用吸収性物品 において、 脚弾性部材に起因する前記諸問題を解消する こ と にある。 発明の開示
前記課題解決のために、 この発明が対象とするのは、 長さ
方向と前記長さ方向に直交する幅方向 とを有 し、 透液性 ト ッ プシー ト と、 不透液性バッ ク シー ト と、 これら シー ト 間に介 在する吸液性コアと、 前記コアの対向両側縁から外側へ延出 する各サイ ド フ ラ ッ プとから構成され、 前側腰回域と後側腰 回域と股下域とを有する吸収性構造体を備え、 前記各サイ ド フラ ッ ブに形成された脚回凹欠部に複数本からなる脚弾性部 材が配置されている使い捨て着用吸収性物品である。
かかる物品において、 この発明が特徴とする とこ ろは、 前 記複数本からなる脚弾性部材が、 前記物品の縦方向における 前記股下域の所与長さの第 1 伸縮域において実質的に一束に 集束し、 前記第 1 伸縮域から前記前後側腰回域の両側へ延び る所与長さの第 2 及び第 3伸縮域において互いに並列に離間 し、 前記第 1 伸縮域における前記脚弾性部材の伸長応力が、 前記第 2 及び第 3伸縮域における前記脚弾性部材の伸長応力 よ り も強く ないこ と、 にある。
この発明は、 前記物品に脚弾性部材を配置する方法をも対 象と していて、 かかる方法が次の工程を含むこ とを特徴と し ている。
( a ) 前記物品の構成材料である連続ウェブをその長さ方向 へ所与速度で移動させながら、 前記連続ウェブの長さ方向に 沿う両側域にホッ ト メル ト型接着剤を連続的に塗布して第 1 及び第 2接着帯域を設ける工程。
( b ) 各々複数本からな り互いに離間並列させた状態で伸長 させた第 1 及び第 2 連続脚弾性部材の各々を前記連続ウェブ の前記第 1 及び第 2接着帯域の各々に供給する と とも に、 前 記第 1 及び第 2連続脚弾性部材が前記第 1 及び第 2接着帯域 の長さ方向に沿う 内外両側縁からはみ出すよ う に前記第 1 及
び第 2連続脚弾性部材を して前記各接着帯域を横切らせなが ら前記各接着帯域に沿ってサイ ンカーブ状曲線を画かせて、 前記第 1 及び第 2接着帯域上の前記第 1 及び第 2連続脚弾性 部材の各第 1 の部位を前記第 1 及び第 2接着帯域の各々に固 定させる と とも に、 前記第 1 及び第 2接着帯域の前記内側縁 からはみ出させた前記第 1 及び第 2連続脚弾性部材の各第 2 の部位を前記第 1 及び第 2接着帯域の各々へ収縮変位させて 該各第 2 の部位を前記第 1 及び第 2接着帯域の各々に固定さ せる工程。
( c ) 前記第 1 及び第 2接着帯域の前記外側縁からはみ出さ せた前記第 1 及び第 2連続脚弾性部材の各第 3 の部位におい て、 前記連続ウェブをその幅方向に前記第 1 及び第 2 連続脚 弾性部材と ともに切断し、 その切断によって該各第 3 の部位 を収縮させる工程。
前記物品に係る この発明には、 前記物品の長さ及び幅方向 における前記コアの剛性が 1 ~ 3 0 g f · c m ( 1 0 〜 3 0 0 m N · c m ) である態様、 前記コアの側縁と前記第 1 伸縮 域における前記弾性部材とが少な く と も互いに 1 0 m m離れ ている態様、 前記第 2 及び第 3伸縮域における前記脚弾性部 材の並列間隔が、 前記前後側腰回域の両側へ向かって次第に 大き く なる態様が含まれる。
前記脚弾性部材の配置方法に係る この発明には、 前記第 1 及び第 2接着帯域の間における前記連続ウェブの所与域にそ の長さ方向へ所与間隔で吸液性コアを配置し、 該吸液性コア を覆う よ う に前記連続ウェブに第 2 の連続ウェブを重ね合せ て接合する工程を含む態様、 前記連続ウェブの前記両側域に その長さ方向へ複数条配列する よ う にホッ 卜 メル ト型接着剤
を渦巻状に連続的に塗布する こ とで前記第 1 及び第 2接着帯 域を設ける態様、 前記連続ウェブが不透液性材料から な り 、 前記第 2 の連続ウェブが透液性材料からなる態様が含まれる 図面の簡単な説明
1 は、 使い捨ておむつの部分破断斜視図。
図 2 は バッ ク シー ト、 コ ア及び脚弾性部材の位置関係を 示す図面
図 3 は おむつの製造工程図
図 4 は 図 3 における工程 I と I Vとの拡大図 発明を実施するための最良の形態
図面を参照して、 この発明の実施の形態を説明する と、 以 下のとお り である。
( 1 ) 使い捨て着用吸収性物品の一例と してのおむつ。
図 1 において、 使い捨て着用吸収性物品の一例と して示さ れたおむつ 1 は、 縦中心線 2 を有し、 吸収性構造体 1 Aを備 えている。 おむつ 1 は、 縦中心線 2 に沿う方向の長さ方向と、 その長さ方向に直交する幅方向とを有する。 吸収性構造体 1 Aは、 縦中心線 2 に関して両側域が対称形を有 し、 透液性 ト ヅ プシー ト 3 と、 不透液性ノ^; ッ ク シ一 ト 4 と、 これら シー ト 3, 4 間に介在する吸液性コ ア 5 と、 コア 5 の周縁から外側 へ延出する ト ッ プシー ト 3 及びバッ ク シー ト 4で形成される サイ ド フラ ッ プ 6 及びエン ド フ ラ ッ プ 7 とから構成され、 前 側腰回域 8 と、 後側腰回域 9 と、 股下域 1 0 とを有 している。 図示していないが、 サイ ド フ ラ ッ プ 6 及び/又はエン ド フ ラ ッ プ 7 は、 高度の可撓性を有 し、 ト ッ プシー ト 3 及び/又は
ノ ッ ク シ一 ト 4 とは別体の他の適当な材料から形成されてい ても よい。 股下域 1 0 におけるサイ ド フ ラ ッ プ 6 には、 脚回 凹欠部 1 1 が形成されている。 脚回凹欠部 1 1 では、 その湾 曲 した側縁に沿って、 ト ッ プシー ト 3 とノ ッ ク シー ト 4 との 間に、 ゴム弾性を有 し複数本からなる弾性部材 1 2 が伸長下 に後述するホッ ト メル ト型接着剤 7 0 を介して固定されてい る。 また、 前後側腰回域 8 , 9 におけるエン ドフ ラ ッ プ 7 に も、 ゴム弾性を有 し複数本か らなる弾性部材 1 3 A , 1 3 B が配置されている。 こ の弾性部材 1 3 A , 1 3 B も、 伸長下 にエン ドフ ラ ッ プ 7 における ト ッ プシー ト 3 とバッ ク シー ト 4 との間にホッ ト メル ト型接着剤 (図示せず) を介して固定 されている。 ただ し、 おむつ 1 では、 前後側腰回域 8 , 9 い ずれかの弾性部材 1 3 A , 1 3 Bが省かれていても よい。
ト ップシー ト 3 の両側域には、 伸長した弾性部材 1 4 によ つて弾性化されたノ リ ャフ ラ ッ プ 1 5 が配置されている。 お むつ 1 が着用されて前後方向へ湾曲する と、 バ リ ヤフ ラ ッ プ 1 5 は、 弾性部材 1 4 の収縮で ト ッ プシー ト 3 の上面から起 き上が り、 その上面における排泄物がおむつの幅方向外側へ 流動して漏れるのを未然に阻止する よ う に機能する。 ノ^: リ ャ フラ ッ プ 1 5 は、 基縁 1 5 a と、 自由縁 1 5 b とを有 し、 基 縁 1 5 aがコア 5 の側縁と弾性部材 1 2 との間にホッ ト メル ト型接着剤、 熱融着などの公知の接合手段 (図示せず) を介 して固定されている。 図のノ、' リャフラ ッ プ 1 5 は、 中心線 2 と反対の外側へ倒された状態で、 その長さ方向両端部が ト ッ プシー ト 3 に固定されているが、 中心線 2側へ倒された状態 で、 同様に固定されていても よい。
コア 5 は、 いわゆる半剛性を有 し、 ト ッ プシー ト 3 とノ ヅ
ク シ一 ト 4 との間に比較的不動に固定されている。 この固定 手段は、 図示してないが、 適宜のパターンで塗布された公知 のホッ ト メ ル ト接着剤による ものである こ とが好ま しい。 ま た、 コア 5 は、 弾性部材 1 2 に所要の伸長応力を発揮させる ため、 おむつの長さ及び幅方向における剛性が J I S P — 8 1 2 5 による測定で l〜 3 0 g f · c m ( 1 0〜 3 0 0 m N · c m) である こ とが好ま しい。
図 2 は、 おむつ 1 におけるノ ヅ ク シー ト 4 と、 コア 5 と、 各弾性部材 1 2 , 1 4 との位置関係を示す図面である。
複数本からなる弾性部材 1 2 は、 股下域 1 0のほぼ中央域 (第 1伸縮域) sで実質的に一束に集束し、 中央域 Sから前 後側域 (第 2 , 3伸縮域) F , Bへ向かって互いの離間寸法 が次第に大き く なる よ う に並列 し、 中央域 S における伸長応 力が、 前後側域 F, Bにおける伸長応力よ り も強 く ないよ う にされている。 こ こ において、 中央域 S における "伸長応力 が強く ない " とは、 中央域 S における伸長応力が前後側域 F , Bにおける伸長応力 と実質的に同 じか又は前後側域 F , Bに おける各伸長応力よ り も弱いこ とを意味する。 かかる条件の 下に, 中央域 Sの長さ'は、 少な く と も 3 0 m m、 好ま し く は 5 0〜 1 5 0 mmであって、 中央域 S における伸長応力は、 少な く と も 3 0 g / 2 5 mm幅( 3 0 0 m N / 2 5 mm幅)、 好ま し く は 5 0〜 2 0 0 g/ 2 5 mm幅 ( 5 0 0〜 2 0 0 0 m N / 2 5 m m幅) であ り、 かつ、 前後側域 F, Bにおける 伸長応力は少な く と も 5 0 g / 2 5 mm幅 ( 5 0 O m N/ 2 5 mm幅)、 好ま し く は 8 0〜 2 3 0 g/ 2 5 mm幅 ( 8 0 0 〜 2 3 0 O mN/ 2 5 mm幅) である。 こ う した伸長応力は、 弾性部材 1 2 を中心と してサイ ド フラ ッ プ 6の一部を 2 5 m
m幅に切 り取った試験片を 8 8 . 9 %伸長した と きに得られ る値である。 中央域 S における弾性部材 1 2 とコア 5 の側縁 との間の距離 Dは、 少な く と も 1 0 m m、 好ま し く は 1 5〜 5 0 m mである。 前後側域 F, Bで互いに離間する弾性部材 1 2 の最大の離間寸法は、 3〜 1 5 m mの範囲にある。
吸収性構造体 1 Aは、 後側胴回域 9 の両側縁部に前側胴回 域 8 に連結するためのテープフ ァスナ 1 7 が図 1 の如 く 取り 付けられておむつ 1 と して使用される。
かかるおむつ 1 では、 弾性部材 1 2 の収縮によって 中央域 S と前後側域 F, B とに多数のギャザーが生じるが、 中央域 S における弾性部材 1 2 の伸長応力が強く ないから、 中央域 S におけるギャザーの数やギャザーの谷の深さは前後側域 F B と同 じ程度であるかまたはそれ以下になる。 それゆえ、 着 用者の股部では、 おむつ 1 が肌とギャザーとの間に殆ど隙間 を形成する こ とな く 密着して、 おむつ 1 の股下域 1 0 、 特に そのう ちの中央域 S からの排泄液の漏れを防止する こ とがで きる。
また、 このおむつ 1 の中央域 S において、 弾性部材 1 2 が コア 5 の側縁から側方へ距離 Dだけ離間 している こ と と、 弹 性部材 1 2 の伸長応力が強 く ないこ と とによって、 該域 Sで 弾性部材 1 2 が収縮する影響はコア 5 やバ リ ヤフラ ッ プ 1 5 へ及び難い。 例えば、 該域 Sでの弾性部材 1 2 の収縮によ つ てコア 5 に捩れ変形や皺が生 じる とか、 ノ' リ ャフ ラ ッ プ 1 5 の起き上が り が妨げられる という こ とがない。 また、 おむつ 着用者の脚の動作に伴う弾性部材 1 2 の伸縮に追随して吸収 性構造体 1 Aの位置がずれる という こ と もない。
( 2 ) 使い捨て着用吸収性物品の一例と してのおむつに脚弾
性部材を配置する方法。
図 3は、 吸収性構造体 1 Aを備えた使い捨ておむつ 1 を製 造するための工程図である。 工程 I では、 図の左から連続し た液不透過性プラスチ ッ ク フ ィ ルムから なる第 1 ウ ェ ブ 5 0 4 を所与の速度で供給する。
工程 I I では、 第 1 ウ ェブ 5 0 4の両側域に、 ノズル 6 9 A , 6 9 Bによって、 複数条のホ ッ ト メル ト型接着剤 7 0 を 渦卷を画 く よ う に塗布 し、 第 1接着帯域 7 1 Aと第 2接着帯 域 7 1 B とを形成する。
工程 I I I では、 それそれ複数本からな り 伸長状態にある 第 1 及び第 2連続脚弾性部材 5 1 2 A , 5 1 2 8が、 第 1 ゥ エブ 5 0 4の流れ方向と直交する方向で往復運動する第 1 及 び第 2 ト ラバース手段 7 0 A, 7 0 Bを介して互いに離間並 列する状態で、 第 1 ウ ェブ 5 0 4の第 1 及び第 2接着帯域 7 1 A , 7 I Bに供給される と と も に、 第 1 及び第 2連続脚弾 性部材 5 1 2 A , 5 1 2 8が第 1 及び第 2接着帯域 7 1 八, 7 1 Bそれそれの長さ方向に沿う 内側縁 7 2 A , 7 2 Bおよ び外側縁 7 3 A, 7 3 Bからはみ出すよう に、 第 1及び第 2 連続脚弾性部材 5 1 2 A , 5 1 2 Bを して各接着帯域 7 1 A , 7 1 Bを横切らせながら各接着帯域 7 1 A , 7 1 Bに沿って サイ ンカーブ状曲線を画かせ、 各接着帯域 7 1 A, 7 I B上 の第 1 及び第 2連続脚弾性部材 5 1 2 A , 5 1 2 6の第 1 部 位 7 4 A, 7 4 Bを各接着帯域 7 1 A, 7 I Bに固定する と と もに、 各接着帯域 7 1 A, 7 1 8の内側縁 7 2 八, 7 2 B からはみ出させた第 1 及び第 2連続脚弾性部材 5 1 2 A, 5 1 2 8の各第 2部位 7 6 八, 7 6 Bを各接着帯域 7 1 A, 7 I Bへ収縮変位させて、 これら第 2部位 7 6 A , 7 6 Bを各
接着帯域 7 1 A , 7 I Bに固定させる。 第 2部位 7 6 A, 7 6 Bの各々は一束に集束している。
工程 I Vでは、 第 1 及び第 2接着帯域 7 1 A, 7 1 Bの間 における第 1 ウ ェブ 5 0 4の所与域に、 第 1 ウ ェブ 5 0 4の 長さ方向へ所与間隔で吸液性コア 5 0 5 を配置し、 長さ方向 におけるコア 5 0 5 と 5 0 5 との間の所与域には複数本から なる胴回弾性部材 5 1 3 をゥ第 1 エブ 5 0 4の幅方向へ伸長 して接合する。
工程 Vでは、 コア 5 0 5 と胴回弾性部材 5 1 3 とを覆う よ う に、 連続した透液性シー ト からなる第 2 ウ ェブ 5 0 3 を第 ウ ェブ 5 0 4 に重ね合わせて接合し、積層体 5 0 1 Aを得る。 第 1 ウ ェブ 5 0 4 と第 2 ウ ェブ 5 0 3 とは、 図示されていな いが、 ホッ ト メル ト型接着剤による接着やこれら ウ ェブ 5 0 4 , 5 0 3 どう しの溶着によ って接合する こ とがで きる。 工程 V I では、 弾性伸縮性の第 1及び第 2連続フラ ッ プ部 材 5 1 5 A, 5 1 5 Bを第 2 ウ ェブ 5 0 3の流れ方向へ伸長 しながら積層体 5 0 1 Aの両側縁部において第 2 ウ ェ ブ 5 0 3の上面に接合する。 第 1及び第 2連続フ ラ ッ プ部材 5 1 5 A , 5 1 5 Bは、 幅狭いウ ェブ 8 1の一方の側縁部 5 1 5 b に弾性部材 5 1 4 を伸長状態で取り付けたものであ り 、 ゥ ェ ブ 8 1 のも う一方の側縁部 5 1 5 aで第 2 ウ ェブ 5 0 3 に接 合する。 積層体 5 0 1 Aの両側縁部の所要部位には、 テープ フ ァスナ 5 1 7 A , 5 1 7 B を取り付ける。
工程 V I I では、 弧を画いて延びる第 1 および第 2連続脚 弾性部材 5 1 2 A , 5 1 2 Bに沿って、 積層体 5 0 1 Aの両 側緣部を半月状に切 り取る。 さ らに、 第 1 及び第 2接着帯域 7 1 A , 7 1 Bの外側縁 7 3 A , 7 3 Bからはみ出させた第
1及び第 2連続脚弾性部材 5 1 2 A , 5 1 2 Bの第 3部位 7 7 A , 7 7 Bにおいて、 隣 り 合う コア 5 0 5 と 5 0 5 との間 に配置された複数条の胴回弾性部材 5 1 3 を第 2 ウェブ 5 0 3の流れ方向の前後で二分する よう な積層体 5 0 1 Aの幅方 向へ延びる線 8 2 に沿って積層体 5 0 1 Aを切断して、 個々 のおむつ 1 を得る。
図 4は、 図 3の工程 I I I と I Vとの拡大図である。 図に おける仮想線は、 第 1 および第 2連続脚弾性部材 5 1 2 A , 5 1 2 Bが ト ラバース手段 7 0 A , 7 0 Bによって供給され る と きの状態を示し、 実線は、 その供給後における部材 5 1 2 A , 5 1 2 Bの状態を示している。
第 1 及び第 2連続脚弾性部材 5 1 2 A , 5 1 2 Bは、 第 1 および第 2連続接着帯域 7 1 A , 7 1 Bをまたぎ、 それらの 内側縁 7 2 A, 7 2 B と外側縁 7 3 A, 7 3 B とからはみ出 すよう に供給される。 その供給後、 内側縁 7 2 A , 7 2 Bか らはみ出した部位 7 6 A, 7 6 Bは収縮して、 内側縁 7 2 A, 7 2 Bに沿って直線的に延びる よ う に変位する。 外側縁 7 3 A , 7 3 Bからはみ出した第 3部位 7 7 A , 7 7 Bも また収 縮し、 外側縁 7 3 A , 7 3 Bに沿って直線的に延び、 工程 V I I において積層体 5 0 1 Aが切断される と きに、 この第 3 部位 7 7 A, 7 7 B も切断される。 第 3部位 7 7 A, 7 7 B は、 第 1 及び第 2連続接着帯域 7 1 A, 7 I Bに接合してい る場合と接合していない場合とがあ り、 接合している場合に は、 切断された後も外側縁 7 3 A , 7 3 Bに沿って直線的に 延びた状態を維持し、 接合していない場合には、 切断される とさ ら に収縮する。 図 1〜 3のおむつ 1 は、 第 3部位 7 7 A , 7 7 Bが短 く 収縮したものと して示されている。
かかる製造工程における主要な使用材料と図 1 , 2 のおむ つ 1 の各部材との対応は、 次のとお り である。 第 1連続ゥ ェ ブ 5 0 4 と第 2連続ウ ェブ 5 0 3 とはバッ ク シー ト 4 と ト ツ プシー ト 3、 コア 5 0 5 はコア 5、 第 1 及び第 2連続脚弾性 部材 5 1 2 A, 5 1 2 Bは脚回弾性部材 1 2、 第 1 及び第 2 連続脚弾性部材 5 1 2 A , 5 1 2 Bの固定された部位 7 4 A , 7 4 Bは、 脚回弾性部材 1 2 の前後側部分 1 2 F と 1 2 B、 第 1 及び第 2連続脚弾性部材 5 1 2 A, 5 1 2 Bのう ちで第 1 及び第 2連続接着帯域 7 1 A, 7 1 Bの内側縁 7 2 A, 7 2 Bに沿う部分 7 6 A , 7 6 Bは脚回弾性部材 1 2の中央部 分 1 2 S、 第 1 及び第 2連続脚弾性部材 5 1 2 A , 5 1 2 B のう ちで第 1 及び第 2連続接着帯域 7 1 A, 7 1 Bの外側縁 7 3 A , 7 3 Bにそれら接着帯域 7 1 A, 7 I Bに接合する こ とな く位置していた第 3部位 7 7 A , 7 7 Bは収縮 して脚 回弾性部材 1 2の前後側部分 1 2 F, 1 2 Bの端部となる。 胴回弾性部材 5 1 3 は前後の胴回弾性部材 1 3 Aと 1 3 B と になる。
かよ う に して製造される吸収性構造体 1 A及び使い捨てお むつ 1 では、 第 1及び第 2連続脚弾性部材 5 1 2 A , 5 1 2 Bがどのよ う な伸長状態で第 1 ウ ェブ 5 0 4 に供給されるか という こ とにも よるが、 例えばこれら弾性部材 5 1 2 A, 5 1 2 Bが第 1 ウ ェブ 5 0 4の幅を二等分する中心線に近づ く ほど伸長率が高く なる よう に供給される状態のも とで、 第 1 及び第 2接着帯域 7 1 A , 7 1 8の内側縁 7 2 八, 7 2 Bか らはみ出した第 2部位 7 6 A, 7 6 Bが収縮する こ と によ つ て、 該部位 7 6 A, 7 6 Bの伸長応力が供給時の応力よ り も 低下し、 弾性部材 5 1 2 A , 5 1 2 Bの固定されている第 1
部位 7 4 A, 7 4 Bの伸長応力と同じかそれよ り も低く な り 得る。 また、 弾性部材 5 1 2 A, 5 1 2 Bは、 第 2部位 7 6 A , 7 6 Bがその収縮によって集束し、 コア 5 0 5 の湾曲 し た脚回側縁から遠く 離れる。 かよう な第 1 及び第 2連続脚弹 性部材 5 1 2 A , 5 1 2 B を有するおむつ 1 は、 図 1 に例示 のものと同 じである。
使い捨ておむつ 1 を例に と って説明 したこの発明は、 失禁 パッ ドや生理用ナプキン等の使い捨て着用吸収性物品におい て実施する こ とがで きる。 脚弾性部材 1 2 は、 これら物品の サイ ド フ ラ ッ プ 6 に取り付けられる もので、 かかるサイ ド フ ラ ッ プ 6 は ト ッ プシー ト 3及び/又はノ ッ ク シ一 ト 4 で形成 される場合と、 これら シー ト 3 , 4のう ちの少な く と も一方 とは別体のシー トで形成される場合とがある。 また、 脚弾性 部材 1 2, 5 1 2 A , 5 1 2 B を取り付けるためのホッ ト メ ル ト型接着剤 7 0 の塗布パターンは、 図示例の渦卷状曲線の 他に適宜の曲線や直線にする こ とがで きる。 また、 第 1 ゥ ェ ブ 5 0 4 や第 2 ウ ェブ 5 0 3 の側縁部に沿って接着剤を多数 の小さな ド ッ ト と して塗布する こ とによって、 接着剤を実質 的な意味において連続的に塗布する こ とがで きる。 この発明に係る使い捨て着用吸収性物品の脚弾性部材は、 股下の中央域における伸長応力が前後側域における伸長応力 よ り も強 く ないから、 この中央域に生じるギャザーの数や谷 の深さは前後側域のそれと同程度かそれ以下になる。 かかる 中央域では、 着用物品が隙間を作る こ とな く 脚回に密着し、 股下における肌とギャザーとの間からの排泄液の漏れを防 ぐ こ とがで き る。 中央域ではまた、 脚弾性部材がコアの側縁か
ら遠く 離れていて も、 中央域における脚弾性部材の伸縮の影 響を受けてコアが捩れた り、 着用 した当該物品が股下でずれ た り する という こ とがない。
この発明に係る脚弾性部材を配置する方法によれば、 着用 物品の股下中央域に位置する脚弾性部材の伸長応力をその中 央域の前後側に位置する脚弾性部材の伸長応力よ り も強く な らないよう に して、 使い捨て着用吸収性物品を連続的に生産 する こ とが可能になる。