WO2000045345A1 - Distributeur de pieces de monnaie - Google Patents

Description

明 細 書 硬貨払出装置 技術分野

この発明は、 着脱自在に装着されるカセッ 卜式コイ ンチューブ内から約り銭の 額に応じて硬貨を払い出す硬貨払出装置の改良に関する。 背景技術

一般に自動販売機等の機器内には、 投入硬貨の真偽を判別するとともに、 釣り 銭の額に応じて硬貨を払い出す硬貨処理装置が装着されている。

この硬貨処理装置は、 大別して以下の 2つの装置から構成されている。

( 1 ) 投入硬貨の正偽を判別し、 偽貨を返却するとともに正貨の金種を判別して 分離選別する硬貨選別装置。

( 2 ) この硬貨選別装置により分離選別された正貨を金種毎に収容するとともに、 釣り銭の額に応じた硬貨を払い出す硬貨払出装置。

このうち、 硬貨払出装置は特定の硬貨を積載収容する着脱自在なカセッ ト式コ ィンチューブと、 このコィンチューブの最下部から硬貨を払い出す硬貨払出部と から構成されている。

図 3は上述した硬貨払出装置 1を示す概念斜視図である。

なお、 この図 3で示す硬貨払出装置 1は、 複数種類の硬貨を収容し、 その中か ら約り銭の額に応じた金種を選択して払い出す、 いわゆる複数金種払出用の硬貨 払出装置とは異なり、 特に使用頻度の高い硬貨のみを収容して払い出す硬貨払出 装置で、 この種の硬貨払出装置 1は、 硬貨処理装置内において通常上述した複数 金種払出用の硬貨払出装置に隣接して配設されるものである。

この硬貨払出装置 1は、 使用頻度の高い特定の硬貨のみを収容する着脱自在な —本のカセッ ト式コインチューブ 2と、 このカセッ ト式コインチューブ 2に積載 収容された多数枚のコィン 3をその最下部から一枚ずつ払い出す硬貨払出手段 4 とから構成されている。 このうち、 硬貨払出手段 4はコィンチューブ 2の最下部に配設されたコィンべ ース 5のガイ ド溝 6に沿い、 矢印 Aの如く往復走行するスライ ド片 7と、 このス ライ ド片 7を往復走行させる往復走行手段 8とから構成されている。

このような硬貨払出手段 4によると、 往復走行手段 8によりスライ ド片 7が矢 印 A方向へ走行すると、 スライ ド片 7のガイ ド突起 7 aとコイ ンチューブ 2内に 収容された硬貨のうちその最下部に位置する硬貨 3とが係合する。

そして、 さらにスライ ド片 7が矢印 A方向へ走行すると図 4で示すように、 ガ ィ ド突起 7 aに係合した最下部に位置する硬貨 3がコィンチューブ 2内から排出 され、 その後、 硬貨払出装置 1のメィンベースプレー ト 9に沿って下方へ落下し 図示せぬ硬貨払出口へ払い出されることとなる。

なお、 図 3、 図 4で符号 1 0はコィンチューブ 2の背面に形成され、 ガイ ド突 起 7 aを嵌揷させるガイ ド孔、 1 1はコィンチューブ 2の正面に形成された硬貨 の払出孔である。

一方、 上述した往復走行手段 8は、 図 4に示すように、 駆動モータ 1 2とこの 駆動モータ 1 2の回転カをスライ ド片 7の往復直線運動に変換する以下記述の力 ム機構とから構成されている。

図 5は上述した従来の往復走行手段 8のカム機構を示すスラィ ド片 7の底面図 である。

このカム機構は、 図 5の （ a ) に示すように駆動モータ 1 2 (図 4 ) の回転軸 1 2 a先端に固着された回転板 2 1と、 この回転板 2 1の先端上面に突設された 円筒形のカムであるカム軸 2 2と、 前記スライ ド片 7の底面 7 aに形成され前記 カム軸 2 2が嵌揷するカム溝 2 3とから構成されている。

そして、 従来では、 このカム溝 2 3の形状はスライ ド片 7の往復走行方向 （矢 印 A ) に対し直角方向に向け直線形状に形成されている。 なお、 この図 5の （a ) で符号 7 bはスライ ド片 7の先端を示す。

このようなカム機構を具えた往復走行手段 8によると、 駆動モータ 1 2 (図 4 ) が駆動され回転軸 1 2 aが、 図 5の （a ) で示す回転角度 0度の初期位置から反 時計方向への回転を開始すると、 カム軸 2 2の回転に従動するカム溝 2 3の運動 によりスライ ド片 7は、 図 5の （b ) で示すように回転軸 1 2 aの回転角度が 1

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8 0度の時に最後方位置ヘスライ ド後退する。 またスライ ド片 7は図 5の （c ) で示すように回転軸 1 2 aの回転角度が 3 6 0度の時に最前方位置ヘスライ ド進 出 ^る。

したがって、 この従来の往復走行手段 8によるとスライ ド片 7は、 図 5の （b ) 、 ( c ) に示すように、 矢印 A方向に沿って距離 Lだけ往復走行し、 その間に、 図 3、 図 4で示すように、 コインチューブ 2内に収容された硬貨 3と係合して当 該硬貨 3を往復走行距離 Lに応じた分だけ移動させてコイ ンチューブ 2内から払 い出す。

なお、 図 5で一点鎖線 Fは回転軸 1 2 aの中心 0 aを通る基準線である。

ところで、 上述した硬貨払出装置 1によると、 図 4で示すようにコィンチュー ブ 2内に収容された硬貨 3を払い出すためには、 収容された硬貨 3の径に応じて、 図 5の （b ) 、 ( c ) で示すスライ ド片 7の往復走行距離 Lを変化させることが 必要であり、 特に払出硬貨 3が大径である場合は、 それに応じてスライ ド片 7の 往復走行距離 Lを大きく確保せねばならない。

しかしながら、 上述した従来の往復走行手段 8を有する硬貨払出装置 1による と、 図 5に示すスライ ド片 7の往復走行距離 Lを大きく しょうとすると、 図 5の ( a ) で示すように、 回転拿由 1 2 aの回転中心 0 aからカム軸 2 2の中心 O bま での距離 Xを大きく設定し、 それに応じてカム溝 2 3の形成位置を変更する必要 がある。 従って、 カム軸 2 2の中心 0 bからスライ ド片 7の先端 7 bまでの距離 Yも変更せねばならない。

また回転軸 1 2 aの回転中心 0 aからカム軸 2 2の中心 0 bまでの距離 Xを大 きくすると、 カム溝 2 3とカム軸 2 2との係合を維持するため、 カム溝 2 3の長 さもそれに応じて長く確保する必要があり、 このためスライ ド片 7の幅 Wも大き くせねばならない。

したがって、 従来の往復走行手段 8を有する硬貨払出装置 1では、 大径の硬貨 の払出に対応するよう、 スライ ド片 7の往復走行距離 Lを大きく確保しようとす ると、 各構成要素部品の大幅な設計変更を行わなければならず、 このため大幅な 製造コス トのアツプ要因となるばかりでなく、 硬貨払出装置の大型化に結び付く 難点もあった。 この発明は、 上述した事情に鑑み、 各構成要素部品の大幅な設計変更をするこ となく硬貨払出時のスライ ド片の往復走行距離を大きく確保することのできる硬 貨払出装置を提供することを目的とする。 発明の開示

上述した課題を解決するため、 この発明では、 回転軸の回転運動を往復直線運 動に変換するカムとカム溝からなる往復走行手段と、 この往復走行手段を介し往 復走行するスライ ド片とを有し、 コィンチューブ内に積載収容された硬貨のうち、 その最下部に位置する硬貨を前記往復走行手段により往復走行するスライ ド片に より一枚ずつ払い出すようにした硬貨払出装置において、 前記往復走行手段の力 ム溝を、 前記スライ ド片の往復走行方向に対し直角方向へ向け略 S字状に形成す るようにしている。 図面の簡単な説明

図 1はこの発明に係わる硬貨払出装置の往復走行手段を示すスライ ド片の底面 図。

図 2はこの発明に係わる硬貨払出装置の往復走行手段と従来の往復走行手段と を比較したスライ ド片の拡大底面図。

図 3は硬貨払出装置の概念斜視図。

図 4は硬貨払出装置の作用を示す概念斜視図。

図 5は従来の硬貨払出装置の往復走行手段を示すスラィ ド片の底面図。 発明を実施するための最良の形態

以下、 この発明に係わる硬貨払出装置の一実施例を詳述する。

図 1は、 この発明に係わる硬貨払出装置の往復走行手段 3 0を示すスライ ド片

7の底面図で図 5と同一部分を同一符号で示す。

なお、 この図 1で示す往復走行手段 3◦と図 5で示す従来の往復走行手段 8と は、 回転軸 1 2 aの回転を往復直線運動に変換するカム機構のカム溝 3 1形状が 異なる以外は、 全く同一の形状およびサイズである。 この往復走行手段 3 0のカム機構は、 図 1の （a ) に示す如く、 従来と同様の 駆動モータ 1 2の回転幸由 1 2 aの先端に固着された回転板 2 1と、 この回転板 2 1の先端上面に突設された円筒形のカム軸 2 2と、 前記スライ ド片 7の底面 7 a に形成され前記カム軸 2 2が嵌挿するカム溝 3 1とから構成され、 このカム溝 3 1の形状のみが従来とは大きく異なりスライ ド片 7の往復走行方向 （矢印 A ) に 対し直角方向に向け略 S字形状に形成されている。

なお、 この略 S字形状のカム溝 3 1は、 上下方向へ向け、 大きく別けて二つの 変極点 P、 Qを有しており、 スライ ド片 7の先端 7 b側に位置する一方の変極点 Pから先 （図面上方側） は、 スライ ド片 7の往復走行方向 （矢印 A ) に対し直角 方向に向け直線状に形成されており、 またスライ ド片 7の後端 7 c側に形成され た他方の変極点 Qから先 （図面下方側） もスライ ド片 7の往復走行方向 （矢印 A ) に対し直角方向に向け直線状に形成されている。

なお、 図 1で一点鎖線 Fは従来と同様に回転軸 1 2 aの中心 0 aを通る基準線 である。

次に上述した往復走行手段 3 0の作用を説明する。

このような略 S字形状のカム溝 3 1を有する往復走行手段 3 0によると、 駆動 モータ 1 2 (図 4 ) が駆動され回転軸 1 2 aが、 図 1の （ a ) で示す回転角度 0 度の初期位置から反時計方向へ回転を開始すると、 カム軸 2 2の回転に従動する カム溝 3 1の運動により図 1の （b ) で示すように回転軸 1 2 aの回転角度が 1 5 0度に至と、 カム拳由 2 2がカム溝 3 1の変極点 Pに至り、 その時にスライ ド片 7は最後方位置ヘスライ ド後退する。

また回転軸 1 2 aがさらに回転を続けて、 その回転角度が 1 8 0度に至とスラ ィ ド片 7は図 1の （c ) で示す位置に至る。

さらに図 1の （c ) で示す位置から回転軸 1 2 aが回転し、 図 1の （d ) で示 すように、 その回転角度が 3 3 0度に至と、 カム軸 2 2がカム溝 3 1の変極点 Q に到達し、 その時にスライ ド片 7は最前進位置ヘスライ ド進出する。

そして回転幸由 1 2 aの回転角度が 3 6 0度に至と図 1の （ e ) で示す位置に至 る o

なお、 この図 1の （ a ) で示す回転幸由 1 2 aの回転角度 0度におけるスライ ド 片 7の初期位置と、 図 5の （a ) で示す従来の往復走行手段 8による回転角度 0 度のスライ ド片 7の初期位置は同一であり、 また図 1の （c ) で示す回転軸 1 2 aの回転角度 1 8 0度の回転位置におけるスライ ド片 7の後退位置と、 図 5の ( b ) で示す回転軸 1 2 aの回転角度 1 8 0度の回転位置におけるスライ ド片 7 の後退位置も同一位置であり、 さらに図 1の （ e ) で示す回転軸 1 2 aの回転角 度 3 6 0度の回転位置におけるスライ ド片 7の前進位置と、 図 5の （c ) で示す 回転軸 1 2 aの回転角度 3 6 0度の回転位置におけるスライ ド片 7の前進位置も 全く同一位置である。

次に、 図 1の （d ) で示す本願発明に係わる往復走行手段 8によるスライ ド片 7の最前進位置と図 5の （c ) で示す従来の往復走行手段 8によるスライ ド片 7 の最前進位置とを比較する。

図 2の （a ) は図 5の （c ) で示す従来の往復走行手段 8によるスライ ド片 7 の最前進位置を示すスライ ド片 7の拡大図であり、 図 2の （b ) は図 1の （d ) で示す本願発明に係わる往復走行手段 3 0によるスライ ド片 7の最前進位置を示 すスライ ド片 7の拡大図である。

この各スライ ド片 7の走行位置を比較すると、 図 2の （a ) で示すように、 回 転軸 1 2 aの回転中心 0 aからカム軸 2 2の回転中心 0 bまでの距離を Xとし、 その際のカム軸 2 2の回転中心 0 bからスライ ド片 7の先端 7 bまでの距離を Y とすると、 従来の往復走行手段 8による場合、 スライ ド片 7の先端 7 bは基準線 Fから X + Yの位置まで進出している。

これに対し、 図 2の （b ) で示すカム溝 3 1とカム軸 2 2との位置関係から明 らかなように、 本願発明の往復走行手段 3 0によると、 略 S字形状カム溝 3 1の 変極点 Qに到達したカム軸 2 2により、 スライ ド片 7の先端 7 bはカム溝 3 1の 湾曲変形分に応じた距離 M分だけさらに前進し、 当該スライ ド片 7の先端 7 bは トータルとして基準線 Fから X + Y + Mの位置まで進出することとなる。

なお、 このカム溝 3 1の湾曲変形分に応じて伸びたスライ ド片 7の進出距離 M は、 スライ ド片 7の後退局面、 すなわち図 1の （b ) においても同様であり、 こ のため本願発明の往復走行手段 3 0を適用したスライ ド片 7では従来の往復走行 手段 8を適用したスライ ド片 7と比較し 2 Mだけ往復走行距離を延ばすことがで きることとなる。

従って、 本願発明の往復走行手段 3 0では、 カム溝 3 1の形状を略 S字形状に 変形する単純な設計変更により、 進出距離 2 M分だけ径の大きい硬貨も払出すこ とが可能となる。

なお、 上記実施例では一金種の硬貨を払出すスライ ド片 7に上述した往復走行 手段 3◦を適用するようにしたが、 この発明は上記実施例に限定されることなく、 複数金種の硬貨を同時に払出すスライ ド片の往復走行手段のカム溝に適用しても 良い。

以上説明したように、 この発明の硬貨払出装置によると、 スライ ド片を往復走 行させる往復走行手段のカム溝を略 S字状に形成するようにしたから、 このカム 溝の湾曲変形程度の度合いに応じて、 スライ ド片の往復走行距離を延ばすことが でき、 このため各構成要素部品の大幅な設計変更をすることなく、 単にカム溝形 伏を略 S字状にするという簡単な設計変更のみで、 各種払出し硬貨の径に対応し た硬貨払出装置を極めて安価に提供することができる。 産業上の利用可能性

この発明は、 各構成要素部品の大幅な設計変更をすることなく各種径、 特に大 径の硬貨を払い出すことのできる硬貨払出装置に適している。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . 回転軸の回転運動を往復直線運動に変換する力ムとカム溝からなる往復走行 手段と該往復走行手段を介し往復走行するスライ ド片とを有し、 コィ ンチューブ 内に積載収容された硬貨のうち、 その最下部に位置する硬貨を前記往復走行する スライ ド片により一枚ずつ払い出すようにした硬貨払出装置において、

前記往復走行手段のカム溝を、 前記スライ ド片の往復走行方向に対し 直角方向へ向け略 S字状に形成したことを特徴とする硬貨払出装置。

2 . 前記往復走行手段は、 駆動モータと、 該駆動モータの回転軸先端に固着され た回転板と、 該回転板の上面に突設され、 前記スライ ド片に形成された略 S字状 のカム溝に嵌揷する円筒形のカム軸とからなることを特徴とする請求項（1) 記載 の硬貨払出装置。