WO2000006819A1

WO2000006819A1 - Systeme pulsateur pour machines a laver electriques

Info

Publication number: WO2000006819A1
Application number: PCT/JP1998/003388
Authority: WO
Inventors: Nobuo Sato; Masahiro Sato
Original assignee: Sharp Kabushiki Kaisha
Priority date: 1998-07-29
Filing date: 1998-07-29
Publication date: 2000-02-10
Also published as: JP3833068B2; CN1303449A; KR100545967B1; KR20010106419A; CN1137301C

Description

明細書

電気洗濯機のパルセ一夕装置技術分野

本発明は電気洗濯機のパルセ一夕装置に関するものである。背景技術

まず、従来のパルセ一タ装置において 1 つのパルセ一夕から成るものの構成について説明する。第 1 1 図は該パルセ一タ装置を備えた電気洗濯機の縦方向断面図である。また、第 1 2図は第 1 1 図におけるパルセ一夕装置のみを示した断面図である。第 1 1 図に示すように 3 1 は外箱であり、この内部では水槽 3 2を防振機構 3 3で吊り下げている。水槽 3 2の内部には洗濯槽 3 4が回転自在に配されており、この洗濯槽 3 4 の内底部には洗濯物を攪拌するパルセ一タ 4 3が配設されている。

水槽 3 2の外底部には、ブレーキ機構 3 9 b を有する脱水軸 4 0や図示しない減速機構などを内装した軸受けホルダー 3 9が配置されている。軸受けホルダ一

3 9に隣接して設けられた駆動モータ 3 6では、その回転がベルト 3 7及びセンタープーリー 3 8を介して軸受けホルダー 3 9の脱水軸 4 0及び駆動軸 4 1 (第 1 2 図参照）に伝達される。

第 1 2図に示すように、脱水軸 4 0には固定ネジ 4 4で洗濯槽 3 4が固定されている。また、駆動モータ 3 6 (第 1 1 図参照）の回転が伝達されて脱水軸 4 0と同様に回転する駆動軸 4 1 は洗濯槽 3 4 内に突出しており、この駆動軸 4 1 の上端で固定ネジ 4 2 によりパルセ一夕 4 3が螺着している。

この電気洗濯機における洗い運転時には、ブレーキレバ一 3 9 cがブレーキ機構 3 9 bを保持して洗濯槽 3 4の回転を阻止しており、パルセ一夕 4 3のみが回転する。脱水運転時には、ブレーキ機構 3 9 b を解除すると共にクラッチ機構 3 9 aを切り換えることで洗濯槽 3 4 を回転駆動させる。

第 1 1 図に示すように、水槽 3 2からの排水路には排水弁 4 5及び排水ホース

4 6が設けられている。水槽 3 2の底部にはェャ一トラップ 4 7が形成されており、このェャ一トラップ 4 7には導庄パイプ 4 7 aを介して水位センサー 4 8が接続され、洗濯槽 3 4内の水位を検出している。この水位センサ一 4 8は給水弁 4 9 と共に電気洗濯機の上面板 5 0内に配設されている。

上面板 5 0の前方部には操作部 5 1 が設けられている。その内部にはマイクロコンピュータなどからなる制御回路 5 2が配設されている。この操作部 5 1 には洗濯に関する種々の設定を行うための各種切替えスィッチ（図示せず）及び表示装置（図示せず）が設けられている。制御回路 5 2は使用者による操作部 5 1 からの入力信号や水位センサー 4 8からの出力信号に基づき、内蔵するプログラムに従つて給水弁 4 9、排水弁 4 5、駆動モータ 3 6などを制御している。これにより、洗い、すすぎ、脱水といった洗濯の工程が自動的に実行される。

次に、複数のパルセ一夕から成るパルセ一夕装置の従来技術について説明する。この従来技術は特開平 9 - 3 8 3 7 1 号公報に開示されたものであり、第 1 3図は該パルセ一タ装置の縦方向断面図、第 1 4図は第 1 3図における C C ₂での断面図である。駆動軸 6 0 0の上端には上端サブパルセ一夕 3 5 0が固定されており、下部には底面サブパルセ一夕 3 1 0が固定されている。これらのパルセ一夕 3 5 0 , 3 1 0の間には、中間サブパルセ一夕 3 3 0が駆動軸 6 0 0に対して回転自在に設けられている。

上端サブパルセータ 3 5 0及び底面サブパルセ一タ 3 1 0が駆動軸 6 0 0によつて回転させられると、上端サブパルセ一タ 3 5 0の突部 3 5 5、底面サブパルセ一夕 3 1 0の突部 3 1 6力；、それぞれ中間サブパルセ一夕 3 3 0の突部 3 3 5 , 3 3 6に当接する。これによつて、中間サブパルセ一夕 3 3 0は他のパルセ一夕 3 5 0 , 3 1 0に従動して回転する。

上記従来のパルセータ装置を備えた電気洗濯機では、使用者が洗濯物の種類や量に応じて水流の強さや洗濯物の種類によるコースを選択し、操作部 5 1 の切替えスィッチを操作することによって洗い、すすぎ、脱水の工程が行われる。この水流の強さは駆動モータ 3 6への通電及び遮断の時間によつて決まるものであり、各水流強さごとに予め設定されている。

しかしながら、特に最近の電気洗濯機では衣類の傷みを軽減するために、ごく短時間で駆動モー夕 3 6への通電と遮断を繰り返す、いわゆる短時間反転チヤ一トが主流となっている。この短時間反転チャートでは、強水流と弱水流の反転チヤート間で駆動モ一夕 3 6への通電と遮断の時間制御に大差がないため、洗濯物の種類や量に適した水流が得られていなかった。

特開平 9 - 3 8 3 7 1 号公報のパルセ一夕装置も同様であり、洗濯物の種類や量に関係なく、上端サブパルセ一夕 3 5 0及び底面サブパルセ一タ 3 1 0に対して中間サブパルセ一タ 3 3 0は常に従動する構成となっている。故に、洗濯物の種類や量に適した水流が得られていなかった。発明の開示

本発明では、洗濯槽の底面より該洗濯槽内に突出し駆動モータの駆動力を受けて回転する駆動軸と、該駆動軸に中央部で固着された主動パルセ一夕と、この主動パルセ一タ上に該主動パルセータと同軸で回転できるように支持された従動パルセ一夕とからなり、上記主動パルセ一夕と従動パルセ一夕の間に上記洗濯槽内に投入される洗濯物の重量に応じた洗濯負荷荷重の大小によって上記従動パルセ一夕への主動パルセ一夕の回転の伝達を制御する手段を設けている。図面の簡単な説明

第 1図は本発明に係る第 1 実施形態のパルセ一タ装置のパルセ一夕の上面図であり、

第 2図は第 1 図における A , - A ₂での断面図、

第 3図は第 2図における円 S 1内を拡大して示した図、

第 4図は第 2図における円 S 2内を拡大して示した図、

第 5図は第 1 図における B i - B ₂での従動パルセ一夕の羽根の断面図、第 6図は第 2図における各部の寸法を示した図、

第 7図は第 6図において従動パルセ一夕が上昇位置にある状態での各部の寸法を示した図、

第 8図は第 1 実施形態のパルセ一夕装置を備えた電気洗濯機のブロック図、第 9図は駆動モータの回転タイミングチヤ一ト、

第 1 0図は本発明に係る第 2実施形態のパルセ一タ装置の断面図、第 1 1 図は従来のパルセータ装置を備えた電気洗濯機の断面図、

第 1 2図は第 1 1 図におけるパルセ一夕装置のみを示した断面図、

第 1 3図は従来の他のパルセ一—夕装置の断面図、

第 1 4図は第 1 3図における d - C ₂での断面図である。発明を実施するための最良の形態

以下に、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。まず、第 1 実施形態のパルセータ装置について説明する。第 1 図は本実施形態のパルセータ装置におけるパルセ一夕の上面図である。また、第 2図は該パルセ一夕装置を備えた電気洗濯機における洗濯槽下部の断面図であり、第 1図における A A ₂での断面を示している。尚、電気洗濯機の全体構成については従来技術（第 1 1 図参照）と同様である。

第 2図において 1 は洗濯槽であり、駆動モ一タ 3 6 (第 1 1図参照）から減速機構（図示せず）を介して駆動力が伝達される駆動軸 3が内に向けて突出されている。この駆動軸 3は駆動モ一夕 3 6の回転軸が直接用いられてもよい。

4は主動パルセ一夕であり、上記駆動軸 3にスぺ一サ 5を介して嵌合されると共にネジ 6で固定され中腹に段部 4 e を形成した中央部の円筒体より成る嵌合部 4 a と、この嵌合部 4 aより径の外方に延在して形成され中腹に段部 4 cを有する円盤部 4 b と、この円盤部 4 bの上面に等間隔に形成された 4枚の羽根 4 d とから成っている。嵌合部 4 aの上端部周縁には別部品で構成された複数の係合子 4 f が突出して設けられており、その先端に抜止爪 4 gが形成されている。また、嵌合部 4 aにはヮッシャ 9が嵌合されており、段部 4 e上で係止されている。

7はポリプロピレンなどの水よりも比重の軽い合成樹脂材料を射出成型することにより形成された従動パルセ一タであり、中腹に当接段部 7 bを形成するように下端部の小径部 7 c と上端部の大径部 7 d とから成る段付き円筒体であって小径部 7 cを以て主動パルセータ 4の係合子 4 f に回転及び上下動可能に嵌合された係合筒体 7 a と、この係合筒体 7 aの上端の大径部 7 dより径の外方に向かつて延在し漸次下り傾斜に形成された円盤部 7 e と、この円盤部 7 eの上面に等間隔に形成された 5枚の羽根 7 f とから成っている。この従動パルセ一夕 7は主動パルセ一タ 4の円盤部 4 b上の段部 4 c内に、従動パルセ一タ 7の周縁部 7 gが段部 4 c と隙間を有するように嵌められている。故に、従動パルセ一夕 7は主動パレセ一夕 4 と独立して回転することができる。尚、本実施形態では主動パルセ一夕 4の羽根 4 dを 4枚、また従動パルセ一夕 7 の羽根 7 f を 5枚設けているが、効果的に水流を形成できるのであれば羽根は何枚でもよい。

上述したように、従動パルセータ 7の係合筒体 7 aの小径部 7 cは、主動パルセ一タ 4の係合子 4 f に上下動可能に嵌合されている。第 3図は主動パルセ一夕 4の係合子 4 f と従動パルセ一夕 7の係合筒体 7 aの付近（第 2図中、円 S 1内）を拡大して示した図である。このように、従動パルセ一夕 7が主動パルセ一夕 4 に対して上下動できる範囲は寸法 h の間である。従動パルセ一タ 7が最も下降した状態では、第 2図に示すように係合筒体 7 aの下端の小径部 7 cがヮッシャ 9の上面に当接する。また、最も上昇した状態では当接段部 7 bが係合子 4 f の抜止爪 4 gに係止され、係合子 4 f からの脱却が阻止される。

4 hは段部 4 cより径の内方で段部 4 c近くの円盤部 4 b上に突設された回転口ック突起であり、従動パルセ一夕 7の円盤部 7 eの下面に設けた回転口ックリブ 7 h と共に回転伝達手段を構成している。従動パルセ一タ 7が係合筒体 7 aの小径部 7 cをヮッシャ 9の上面に当接させた下降位置にあるとき、主動パルセ一タ 4を回転させると回転ロック突起 4 hは回転ロックリブ 7 hに当接する（係合状態）。

第 4図は主動パルセ一タ 4 の回転ロック突起 4 hと従動パルセ一夕 7の回転口ックリブ 7 hの付近（第 2図中、円 S 2内）を拡大して示した図である。このように、回転ロック突起 4 hの回転ロックリブ 7 hに対する係合代 h ₂は、従動パルセ一夕 7の上下動する距離 h , (第 3図参照）よりも小さい。故に、従動パルセ一夕 7が当接段部 7 bを抜止爪 4 g に係止させた上昇位置にあるとき、主動パルセータ 4 を回転させても回転ロックリブ 7 hに回転ロック突起 4 hは当接しない（離脱状態）。また、第 2図に示すように、主動パルセ一タ 4の円盤部 4 eには段部 4 cより径の内方に複数の孔 4 i , · · · ·が穿設されている。洗濯槽 1 に供給された水はこの孔 4 i , · · · ·と、主動パルセ一タ 4 と従動パルセ一夕 7 との隙間から両パルセ一夕 4 , 7間に侵入する。

第 5図は従動パルセ一夕 7の羽根 7 f の断面図であり、第 1図における B ₂ での断面を示している。このように、従動パルセ一夕 7の羽根 7 f は内側で空間 7 i を有するように形成されていることから、両パルセ一夕 4 , 7間に侵入した水によつて空間 7 i 内には空気が密閉される。

さらに、従動パルセ一夕 7は水よりも比重の軽い材料で形成されているので、自重により下降位置にあった従動パルセ一夕 7は水に浮き、水位と共に係合子 4 f に沿って上昇する。ここでは、従動パルセ一夕 7の材料と羽根 7 f の形状とを水に浮かせるための構成としているが、いずれか一方の構成のみを用いるだけでも従動パルセ一タ 7は十分水に浮くことができる。

従動パルセ一夕 7の羽根 7 f は主動パルセ一タ 4の羽根 4 dよりも上方に位置するように形成されているため、洗濯槽 1 内に投入された洗濯物は先ず従動パルセ一タ 7 にその重みが掛かる。これによつて、洗濯物の量が多い場合は洗濯槽 1 に給水されても洗濯物の重みによつて従動パルセ一タ 7は上昇せず、下降位置にとどまる。故に、両パルセ一夕 4 , 7は係合状態となり、主動パルセ一タ 4が回転すると回転口ック突起 4 hが回転口ックリプ Ί hに当接して従動パルセ一夕 7 も共に回転する。

また、洗濯物の量が少ない場合は、従動パルセ一夕 7は水に浮いて上昇位置に達する。故に、両パルセ一夕 4 , 7 は離脱状態となるので、従動パルセ一夕 7 には回転力が伝達されず主動パルセ一夕 4のみが回転する。

本実施形態では、回転口ックリブ 7 h と回転口ック突起 4 hは両パルセ一夕 4 , 7の円周方向においてそれぞれ一か所にのみ形成されているため、従動パルセ一夕 7が主動パルセ一夕 4 に応動して回転する際、回転ロック突起 4 hが回転ロックリブ 7 hに当接するまで最大で主動パルセータ 4より約 1 回転弱遅れて回転を始動する。そして、その後は主動パルセ一夕と同一周期で回転する。尚、複数の回転口ック突起 4 h又は回転口ックリブ 7 hを設けて、この時差始動の量を少なくしてもよい。

また、 8は従動パルセ一夕 7の係合筒体 7 aの上面開口を閉塞するために係合筒体 7 aの上端に係着されたキヤップ体であり、下面に設けた筒部 8 aの下端を主動パルセ一タ 4の係合子 4 dより下方に垂下させている。第 3図に示すように、筒部 8 aと係合子 4 f の隙間は抜止爪 4 gの幅 w₂より小さく形成されている。これによつて、係合子 4 f が径の内方に倒れるような変形が生じても、筒部 8 a に当接してその変形が阻止され、従動パルセ一夕 7が主動パルセ一タ 4より脱却するのを阻止することができる。

また、従動パルセ一タ 7の羽根 7 f の形状は、第 2図に示すように主動パルセータ 4の羽根 4 dの形状と共に両者間の空間の形状が V字型となるように形成されている。これは、両羽根 4 d, 7 f 間に洗濯物が詰まるのを防止するためのものである。

本実施形態のパルセ一タ装置では、主動パルセ一夕 4の外径寸法（直径）を一般的な電気洗濯機のパルセ一夕と同様の外径寸法としている。このとき、従動パルセ一タ 7の外径寸法は主動パルセ一タ 4の外径寸法の 1 /4乃至 1 /2の範囲であればよい。これによつて、該パルセ一夕装匱は種々の容量の電気洗濯機に対応することができる。

このパルセ一夕装置を備えた電気洗濯機の一例として、洗濯槽 1の容量が 4. 5 〜 7 kgのものについての各部の寸法を以下に示す。この各部は第 6図及び第 7図に示されるものであり、第 6図は従動パルセ一夕 7が下降位置にある状態を示した断面図、第 7図は従動パルセ一夕 7が上昇位置にある状態を示した断面図である。

第 6図において、

主動パルセ一夕 4の外径 L 1: 2 80〜 36 0 mm (容量 4. 5〜 7kg)、

従動パルセ一夕 7の外径 L 2: 1の 1 /4〜 1 /2、

である。主動パルセ一夕 4の外径 L 1は洗濯槽 1の容量（4. 5〜 7kg)に応じて漸次変化するものである。従動パルセ一夕 7の外径 L2は、上述したように主動パルセ一夕 4の外径 L 1に応じた大きさとすれば、最適な水流を形成することができる _c また、第 6図において、

主動パルセ一夕 4 と従動パルセ一夕 7との隙間 L ₃： 1. 5〜3. 5mm、

主動パルセ一夕 4 と従動パルセ一夕 7の高さの差 L ₄: 0〜 1 5mm、

当接段部 7 bからの抜止爪 4 gまでの高さ L ₅： 8mm 洗濯槽 1 の内径 L s : 3 6 0〜 5 0 0 ram、

である。第 7図では、

主動パルセ一夕 4の羽根 4 dの—高さ L ₇： 2 5〜 4 5 mm、

主動パルセ一夕 4 と従動パルセータ 7の高さの差 L 8 : L ₄ + ( 5〜 3 0 )、である。

主動パルセ一夕 4 と従動パルセータ 7 との隙間 L ₃及び当接段部 7 bからの抜止爪 4 gまでの高さ L ₅は、上記容量の場合の最適な寸法（範囲）を示している。

また、従動パルセータ 7の高さについては上記 L ₄及び L 8を満たすものであることが好ましい。なぜならば、従動パルセータ 7が高すぎる場合、水や洗濯物から受ける抵抗により駆動モータ 3 6 (第 1 1 図参照）にかかる負荷が大きくなる。さらに、従動パルセ一夕 7が高すぎると洗濯槽 1 の中心側にある洗濯物は従動パルセ一夕 7とより接触することになり、その外側にある洗濯物よりも回転しやすく、中心側と外側とで洗濯物が捻れて絡みを生じる。従動パルセ一夕 7が低すぎる場合は、従来のパルセータと同様に外側の洗濯物が中心側の洗濯物よりも回転しゃすく、そこで捻れて絡みが生じる。このような絡みは洗濯物を傷ませる原因となる。しかしながら、上記 L ₄及び L 8を満たす従動パルセ一夕 7であれば中心側と外側とで洗濯物が捻れるほどの回転の差は生じないことから洗濯物は絡みにくく、傷むといった不都合は生じない。

また、主動パルセ一夕 4の羽根 4 dの高さ L ₇は上記容量に関係したものではなく、一般的な電気洗濯機の容量に対して効率よく水流を形成できるという値である。尚、上記主動パルセ一夕 4及び従動パルセ一夕 7 において断面肉厚は 2〜 3 . 5 ramである。この場合、洗濯物と頻繁に接触するパルセ一夕の頂部や、大きな力を受ける駆動軸 3の嵌合部分などで断面肉厚が 3 . 5 mmとなり、最も薄いところが 2 mmとなっている。

上記第 1 実施形態のパルセ一夕装置を備えた電気洗濯機における洗い運転の動作について第 2図、第 8図、及び第 1 1 図を参照して説明する。第 8図は該電気洗濯機のブロック図である。洗濯槽 1 内に給水されず、また洗濯物が投入されていない状態では、従動パルセ一夕 7はその自重により係合子 4 f に沿って下降位置にある。このような非使用状態において使用者は洗濯をするに当たり、洗濯槽 1 内に洗濯物を投入し、操作部 5 1 を操作して洗濯運転を開始させる。操作部 5 1 から洗濯開始の信号が出力されると、制御回路 5 2は給水弁 4 9を開放して注水を始める。この水は主動パルセ一夕 4の下方における洗濯槽 1 の底面より序々に溜まり始め、水位の上昇に従つて主動パルセ一夕 4 と従動パルセ一夕 7の間の空間に侵入する。

このとき、洗濯物の量が少ないと従動パルセ一タ 7は水の浮力により係合子 4 f に沿って上昇し始める。所定の水位まで注水されると、水位センサ 4 8が動作して給水弁 4 9を閉じ、これに相俟つて駆動モータ 3 6への通電がドライブ回路 5 3を介して開始され洗い運転が始まる。

該駆動モータ 3 6の駆動により、その回転がベルト 3 8 (第 1 1 図参照）、及びセンタープーリー 3 9 (第 1 1 図参照）を介して軸受ホルダー 2内の減速機構（図示せず）に伝達され駆動軸 3を回転させる。このとき、従動パルセ一夕 7の上昇により回転口ックリブ 7 hと回転口ック突起 4 hは離脱状態にあることから主動パルセ一夕 4のみが回転し、弱い水流で洗濯物を攪拌する。

一方、洗濯物の量が多いと注水したときに従動パルセ一夕 7に対して浮力は作用するが、洗濯物の重量により従動パルセータ 7が浮力に抗して上昇せず、回転ロックリブ 7 h と回転ロック突起 4 h とは係合状態のままとなる。その結果、主動パルセ一夕 4の回転が回転口ックリブ 7 h と回転口ック突起 4 hを介して従動パルセ一夕 7 に伝達され、従動パルセ一夕 7が主動パルセ一タ 4 と共に回転し、強い水流で洗濯物を攪拌する。

このとき、回転ロック突起 4 h と回転ロックリブ 7 hは、それぞれ両パルセ一夕 4 , 7の円周上で回転方向に間隔をもって位置していることから、両者の係合に伴う従動パルセ一夕 7の回転開始は主動パルセータ 4の回転開始から間隔の量だけ遅延して始まる。この主動パルセ一タ 4 に対する従動パルセ一夕 7の時差始動によって、洗濯物は両パルセ一夕 4 , 7間で捻り作用を受け、手もみ洗いの効果となって洗浄力を高めることができる。

洗い運転が終了すると、制御回路 5 2では排水弁 4 5を開放して水を排水ホース 4 6 (第 1 1 図参照）より電気洗濯機外へ排出させる。穿孔 4 i , · · · ·は注水時に主動パルセータ 4 と従動パルセ一夕 7 との間に水を侵入させる役目をなすが、洗濯槽 1 の水の排水時には両パルセ一タ 4 , 7間の空間に入つたゴミ、糸屑等を流し出す役目をなす。 ―

上述した洗い運転において、洗濯物の量が多いため両パルセ一夕 4 , 7を共に回転させて強い水流で運転する場合、水流によつて洗濯物が浮いたり外側へ寄ったりする。故に、従動パルセ一タ 7への荷重が軽減するので、従動パルセータ 7が上昇して主動パルセ一タ 4 と離脱状態になり、従動パルセ一タ 7が回転しないという不都合が生じる。そこで、本実施形態のパルセ一タ装置では、従動パルセ一夕 7が主動パルセ一夕 4 から離脱したことを検知し、再び係合状態にすることができる。

第 9図は駆動モータ 3 6の回転タイミングチヤ一卜を示している。回転タイミングチャート（ a )に示すように、主動パルセ一夕 4は駆動モ一夕 3 6 によって正方向と逆方向に交互に回転させられており、駆動モ一夕 3 6は主動パルセ一夕 4 の正回転駆動と逆回転駆動との間で休止時間をもつ。この休止時間中に、主動パルセ一夕 4は慣性によって先の回転方向に回転する。

駆動モー夕 3 6が D Cブラシレスモ一夕の場合、第 8図に示す回転検知手段 5 4では休止時間中の主動パルセ一タ 4の回転に応じて駆動モータ 3 6のホール素子からパルスを出力する。そして、このパルスは制御回路 5 2内のカウン夕で力ゥントされる。

従動パルセ一夕 7が主動パルセ一タ 4 と離脱状態であれば、主動パルセ一夕 4 の負荷は軽減されるので、この慣性による回転数が多くなる。つまり、制御回路 5 2でカウントされる所定時間内のパルス数も多くなる。これによつて、制御回路 5 2では従動パルセータ 7が主動パルセ一夕 4 と離脱状態にあることが判別される。

離脱状態が検知されると、制御回路 5 2ではドライブ回路 5 3を通して駆動モ —夕 3 6による駆動軸 3の回転速度を遅くする。これによつて水流は緩やかになり、洗濯物は従動パルセ一タ 7上に落下する。従って、従動パルセ一タ 7は洗濯物の重さによって再び下降し、主動パルセ一タ 4 と係合状態になって共に回転する。ここでは、主動パルセータ 4 と離脱状態になつていた従動パルセ一タ 7を再び主動パルセータ 4 と係合状態にさせるため、駆動軸 3の回転速度を遅くしたが、この他にも次のような方法を用い—てもよい。即ち、制御回路 5 2で従動パルセ一夕 7が主動パルセ一夕 4 から離脱したと判別されると、制御回路 5 2が駆動軸 3 の回転周期を制御して通常の回転周期と異なるものに変更する方法である。

例えば、第 9図に示す回転タイミングチャート（b )のように、通常の回転タイミングチャート（ a )に対して正逆回転時間を短縮すると、短時間で反転する水流によって渦が壊れ洗濯物が従動パルセ一夕 7上に落下する。また、回転タイミングチャート（ c )のように休止時間を長くすると、休止時間中に従動パルセ一夕 7 上に洗濯物が落下する。これによつて、洗濯物の重さにより従動パルセ一タ 7は再び下降し、主動パルセ一タ 4 と係合状態になる。

また、ブレーキ機構 3 9 b による洗濯槽 1 の固定を解除する方法を用いてもよい。つまり、洗い運転中はブレーキ機構 3 9 b によって洗濯槽 1 は回転しないように固定されている。制御回路 5 2で従動パルセ一夕 7が主動パルセ一夕 4から離脱したと判別されると、ブレーキ機構 3 9 b による洗濯槽 1 の固定を解除させ、反転していた主動パルセ一夕 4の回転方向を一方向のみの回転にさせる。これによって、洗濯槽 1 は水流及び洗濯物に追従して同じ方向に回転するので相対的に弱い水流となり、洗濯物が従動パルセ一タ 7上に落下する。

以上説明したように、第 1 実施形態のパルセ一夕装置は従動パルセ一夕 7の回転を制御することで洗濯物の量に応じた水流が自動的に得られるものである。故に、非常に便利で機能的である。また、従動パルセ一夕 7 を回転させて強い水流で洗濯しているとき、洗濯物が水流によって浮いたり外側に寄ったりすることで従動パルセ一夕 7 に主動パルセ一タ 4の回転が伝達されないという不都合が生じても、これを検知して自動的に元の状態に復帰することから、強い水流を安定して得られ性能が良い。

次に、第 1 実施形態とは一部構成の異なる第 2実施形態のパルセ一夕装置について説明する。第 1 0図は該パルセ一夕装置を備えた電気洗濯機の断面図であり第 1 実施形態の第 2図に相当する。駆動軸 3には主動パルセータ 4 と従動パルセ —夕 7の間で、下から順にスラストヮッシャ 1 1、バネ 1 0、スラストヮッシャ 1 1 ' が嵌合している。また、パネ 1 0の外側を覆うようにカバー 1 2が設けられている。このカバ一 1 2によって、水中のゴミゃ糸屑がパネ 1 0に絡まるといつた不都合が生じない。 ―

下スラストヮッシャ 1 1 の下面は主動パルセ一夕 4の円盤部 4 bの上面と当接しており、また上スラストヮッシャ 1 1 ' の上面には従動パルセ一夕 7の係合筒体 7 aの下端の小径部 7 cが当接している。このパネ 1 0によって上下動が自在な従動パルセ一夕 Ίを上昇した位置、即ち従動パルセ一夕 7の当接段部 7 bが主動パルセ一夕 4の抜出爪 4 gに係止した状態で支持している。

洗濯槽 1 に多量の洗濯物が投入されると、その重量によつて従動パルセ一夕 7 はパネ 1 0に抗しながら下降する。洗濯槽 1 に給水されても洗濯物の重みによつて従動パルセ一夕 7は浮かないので、従動パルセータ 7は主動パルセ一タ 4 と係合状態となり、両パルセ一タ 4 , 7は共に回転する。また、洗濯物が少量の場合は従動パルセ一夕 7はパネ 1 0に支持されたまま下降しないので、従動パルセ一夕 7は主動パルセ一夕 4 とは離脱状態であり、洗い運転のときは主動パルセ一夕 4 のみが回転する。

つまり、第 1 実施形態では係合状態にある従動パルセ一夕 7を洗濯物の量が少ないときに水に浮くように構成しているのに対して、本実施形態では従動パルセ一夕 7を離脱状態に支持しておくことで洗濯物の量が多いときに自然に下降させる構成としている。尚、これ以外の構成及び運転動作は第 1 実施形態と同様である。また、本実施形態では従動パルセ一夕 7の羽根 7 f を内部に空間を有する形状にしている力これに限らずどのような形状でもよい。産業上の利用可能性

以上のように本発明に係るパルセ一タ装置は、洗濯物の重量に応じた洗濯負荷荷重の大小によつて従動パルセ一夕の回転が制御されることにより、洗濯物の多い場合は強い水流で洗濯を行うことができ、また洗濯物が少ない場合は弱い水流で洗濯を行うことができ、洗濯物の量に応じた強さの水流が自動的に得られる。また、従動パルセ一夕の直径を主動パルセ一夕の直径の 1 Z 4乃至 1 2 としたので、一般的な規格の電気洗濯機であればどのようなものにも適用することができる。また、主動パルセ一夕と従動パルセ一夕の羽根同士の間の形状を略 V字型としたことで、洗濯物が詰まるといった不都合が生じない。また、強い水流によつて従動パルセ一夕への回転の伝達がなされなくなる不都合が生じてもこれを検知して水流を弱めることにより、自動的に元の状態に復帰して再び従動パルセ一夕へ回転が伝達されるので、常に安定した運転を行うことができる。また、回転伝達手段である弾性部材にカバ一を設けたことで水中のゴミゃ糸屑が弾性部材に絡まるといった不都合が生じない。従って、電気洗濯機に適用すると有用である,

Claims

請求の範囲

1 . 洗濯槽の底面より該洗濯槽内 Ίこ突出し駆動モータの駆動力を受けて回転する駆動軸と、該駆動軸に中央部で固着された主動パルセ一夕と、この主動パルセー夕上に該主動パルセ一夕と同軸で回転できるように支持された従動パルセ一夕とからなり、上記主動パルセ一夕と従動パルセ一夕の間に上記洗濯槽内に投入される洗濯物の重量に応じた洗濯負荷荷重の大小によって上記従動パルセ一夕への主動パルセ一夕の回転の伝達を制御する手段を設けたことを特徴とする電気洗濯機のパルセ一夕装置。

2 . 上記従動パルセ一夕の直径を主動パルセ一夕の 1 / 4 乃至 1 Z 2 に設定したことを特徴とする請求項 1 に記載の電気洗濯機のパルセ一夕装置。

3 . 上記主動パルセ一夕の羽根と従動パルセ一夕の羽根の間の形状を略 V字型にしたことを特徴とする請求項 1 に記載の電気洗濯機のパルセ一タ装置。

4 . 前記従動パルセ一夕の回転は前記主動パルセ一夕の回転よりも遅れて開始することを特徴とする請求項 1 に記載の電気洗濯機のパルセ一夕装置。

5 . 前記主動パルセ一タから前記従動パルセ一夕への回転の伝達の有無を検知する検知手段を設け、該検知手段の出力により前記伝達の有無に応じて前記駆動軸の回転速度を制御する手段を設けたことを特徴とする請求項 4 に記載の電気洗濯機のパルセータ装置。

6 . 前記主動パルセ一夕から前記従動パルセ一夕への回転の伝達の有無を検知する検知手段を設け、該検知手段の出力により前記伝達の有無に応じて前記駆動軸の回転周期を制御する手段を設けたことを特徴とする請求項 4 に記載の電気洗濯機のパルセ一夕装置。

7 . 前記洗濯槽を回転しないように固定する固定手段と、前記主動パルセ一夕から前記従動パルセ一夕への回転の伝達の有無を検知する検知手段とを設け、該検知手段が前記主動パルセ一夕から回転が伝達されていないことを検知すると前記固定手段による固定を解除することを特徴とする請求項 4 に記載の電気洗濯機のパルセー夕装置。

8 . 前記従動パルセ一タは前記駆動軸に対して上下動できるように支持されていて、前記従動パルセ一夕への前記主動パルセ一夕の回転の伝達を制御する手段は前記従動パルセ一タを上昇した位置に支持する弾性部材と、前記従動パルセ一夕が下降した位置にあるとき前記主動パルセ一夕の回転を前記従動パルセ一夕に伝達する回転伝達手段とから成ることを特徴とする請求項 4 に記載の電気洗濯機のパルセ一タ装置。

9 . 前記弾性部材には外側にカバーが設けられていることを特徴とする請求項 8に記載の電気洗濯機のパルセ一夕装置。

1 0 . 前記回転伝達手段は前記主動パルセ一夕の上面と前記従動パルセ一夕の下面のうち一方に形成されたリブと他方に形成された突起からなることを特徴とする請求項 9 に記載の電気洗濯機のパルセ一タ装置。

1 1 . 洗濯槽の底面より該洗濯槽内に突出し駆動モー夕の駆動力を受けて回転する駆動軸と、該駆動軸に中央部の嵌合部で固着された主動パルセ一夕と、この主動パルセ一夕上に該主動パルセ一夕と同軸回転でき、かつ上下動できるように支持された水より比重の小さな材料からなる従動パルセ一夕と、該従動パルセ一夕が下降した位置にあるとき上記主動パルセ一夕の回転を従動パルセ一夕に伝達する回転伝達手段とからなり、上記従動パルセ一夕は上記洗濯槽内に投入される洗濯物の重量に応じた洗濯負荷荷重の大小によつて上下動し、洗濯負荷荷重が大きくて下降した位置にあるとき上記回転伝達手段を介して主動パルセ一夕の回転力を受け該主動パルセ一タとともに回転するように構成したことを特徴とする電気洗濯機のパルセ一タ装置。

1 2 . 洗濯槽の底面より該洗濯槽内に突出し駆動モータの駆動力を受けて回転する駆動軸と、該駆動軸に中央部の嵌合部で固着された主動パルセ一夕と、この主動パルセ一夕上に該主動パルセ一夕と同軸回転でき、かつ上下動できるように支持された従動パルセ一夕と、該従動パルセ一夕が下降した位置にあるとき上記主動パルセ一夕の回転を従動パルセ一夕に伝達する回転伝達手段とからなり、上記従動パルセ一夕は空気を溜める空間を備えて上記洗濯槽内に投入される洗濯物の重量に応じた洗濯負荷荷重の大小によつて上下動し、洗濯負荷荷重が大きくて下降した位置にあるとき上記回転伝達手段を介して主動パルセ一夕の回転カを受け該主動パルセ一タとともに回転するように構成したことを特徴とする電気洗濯機のパルセ一タ装置。