JP2001113088A - 脱水兼用洗濯機 - Google Patents

脱水兼用洗濯機

Info

Publication number
JP2001113088A
JP2001113088A JP29232899A JP29232899A JP2001113088A JP 2001113088 A JP2001113088 A JP 2001113088A JP 29232899 A JP29232899 A JP 29232899A JP 29232899 A JP29232899 A JP 29232899A JP 2001113088 A JP2001113088 A JP 2001113088A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
state
motor
rotating
fitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29232899A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Makino
嘉幸 牧野
Michiaki Ito
道明 伊藤
Kiyoshi Okazaki
潔 岡崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP29232899A priority Critical patent/JP2001113088A/ja
Publication of JP2001113088A publication Critical patent/JP2001113088A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Main Body Construction Of Washing Machines And Laundry Dryers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 円筒状のクラッチにより回転槽と撹拌体との
連結及び切離しを行なうものにあって、クラッチ状態の
切替の確実性を向上させる。 【解決手段】 撹拌体を回転させる撹拌軸をモータのボ
ス部に直結し、そのボス部の上端外周に係合部を設け
る。撹拌軸が貫通し回転槽を回転させる中空の槽軸の外
周に、その外周部のセレーション部に常時係合して上下
動する円筒状のクラッチを設ける。クラッチは,排水弁
に連動して昇降し、上昇した第1の状態で固定側に設け
られた嵌合部に嵌合して回転槽を固定し、下降した第2
の状態で係合部に係合して撹拌体に連結する。クラッチ
の第2の状態を検出するリードスイッチを設ける。クラ
ッチの第1の状態(S1)で脱水運転を実行する前に、
離脱促進動作を実行し(S3)、モータを回転させた後
停止させる係合補助動作(S6,S7)を実行させた上
で、脱水運転(S8)に移行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クラッチにより回
転槽と撹拌体との連結及び切離しを行なうようにした脱
水兼用洗濯機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来より、脱水兼用洗
濯機においては、洗い槽兼脱水槽である回転槽の内底部
に撹拌体を備え、洗い運転時には、モータの回転を撹拌
体にのみ伝達して撹拌体を回転駆動し、脱水運転時に
は、前記モータの回転を撹拌体及び回転槽の双方に伝達
してそれらを一体的に高速回転させるようになってい
る。本出願人は、撹拌体を回転させる撹拌軸をモータに
直結させたいわゆるダイレクトドライブ方式の洗濯機に
おいて、円筒状のクラッチを上下動させることにより、
回転槽と撹拌体との連結及び切離しを行なう構成の脱水
兼用洗濯機を開発し、先に出願している(例えば特願平
11−84216号等)。
【0003】このものでは、回転槽に連結された中空状
の槽軸が、撹拌軸の外周に回転自在に設けられ、その槽
軸の下部外周にセレーション部が形成され、槽軸の外周
に、円筒状のクラッチがセレーション部に係合して上下
にスライド移動可能に設けられる。また、このクラッチ
の上端部には、複数の歯部を有する被嵌合部が設けら
れ、クラッチの下部内周には、内セレーション部が形成
される。そして、撹拌軸の下端部が連結されるボス部の
上部外周に、前記内セレーション部が着脱可能に係合さ
れるセレーション部が形成され、水槽の外底面の下フレ
ームには、歯部の噛合いにより前記被嵌合部が着脱可能
に嵌合される嵌合部が設けられる。
【0004】これにて、クラッチの下降位置では、クラ
ッチの被嵌合部が嵌合部から外れ且つ内セレーション部
がボス部のセレーション部に係合して、撹拌軸と槽軸ひ
いては回転槽とが連結され、モータの回転により回転槽
と撹拌体とが一体的に回転するようになる。これに対
し、クラッチの上昇位置では、クラッチの内セレーショ
ン部がボス部から外れ且つ被嵌合部が嵌合部に嵌合さ
れ、モータの回転が撹拌軸(撹拌体)にのみ伝達される
ようになると共に、槽軸(回転槽)が下フレームに固定
されるようになるのである。尚、前記クラッチの上下動
は、排水弁を開閉駆動するモータの動作に連動して、レ
バー機構などにより行なわれるようになっている。
【0005】ところで、上記のようにクラッチにより回
転槽と撹拌体との連結及び切離しを行なうものにあって
は、クラッチの状態の切替が常に確実に行なわれれば問
題はないが、例えば嵌合部とクラッチとの間の摩擦力が
大きくなってその嵌合や離脱がスムーズに行なわれない
等の何らかの事情により、クラッチの状態切替が不十分
となることが起こる可能性がある。また、クラッチやそ
の周辺の部品の破損等によっても起こり得る。
【0006】この場合、上記構成では、クラッチの下降
位置への切替が不十分(不確実)である場合には、内セ
レーション部がボス部のセレーション部に係合しながら
も、クラッチの被嵌合部の嵌合部への嵌合が完全に外れ
ていない状態となり、そのままで脱水運転が実行される
と、クラッチの被嵌合部が嵌合部に摺接して異常音が発
生したり、ひどい場合にはクラッチや嵌合部の破損が起
こる。また、クラッチの上昇位置への切替が不十分であ
る場合には、内セレーション部がボス部のセレーション
部から完全に外れていない状態を招き、洗い運転を実行
しようとしても、回転槽も一緒に回ろうとして洗い運転
が実行できなかったり、最悪の場合には、クラッチや嵌
合部の破壊に至る虞もある。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、クラッチにより回転槽と撹拌体との連
結及び切離しを行なうものにあって、クラッチ状態の切
替の確実性を向上させることができる脱水兼用洗濯機を
提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の脱水
兼用洗濯機は、洗濯物が収容される回転槽と、この回転
槽内に設けられモータにより回転される撹拌体と、回転
槽を回転させる槽軸の外周に常時係合した状態で上下動
可能とされ、下降することにより固定側に設けられた嵌
合部から離脱し且つ前記撹拌体を回転させる撹拌軸に係
合して回転槽を撹拌体に連結させる第1の状態と、上昇
することにより撹拌軸との係合が外れ且つ前記嵌合部に
嵌合して回転槽を撹拌体から切離した状態に固定させる
第2の状態との間で切替可能に設けられた円筒状のクラ
ッチと、洗濯運転の行程に応じて前記クラッチを第1の
状態と第2の状態との間で切替えるクラッチ切替手段
と、クラッチの第1の状態で脱水運転を実行する前に、
前記モータを回転させた後減速もしくは停止させる係合
補助動作を実行させた上で脱水運転に移行させる手段と
を具備するところに特徴を有する。
【0009】これによれば、クラッチの第1の状態で
は、クラッチが槽軸と撹拌軸とを連結するので、モータ
の回転により、回転槽と撹拌体との双方が一体的に回転
駆動され脱水運転を行なうことができ、クラッチの第2
の状態では、クラッチが固定側に設けられた嵌合部に嵌
合して回転槽が撹拌体から切離された状態に固定される
ので、モータの回転により、撹拌体のみが回転駆動され
洗いやためすすぎ運転を行なうことができる。
【0010】そして、クラッチの第1の状態で脱水運転
を実行する前に、係合補助動作実行手段により、モータ
を回転させた後減速もしくは停止させる係合補助動作が
実行される。これにより、モータによりクラッチが回転
して嵌合部に対するその回転方向位置が変更されるよう
になり、クラッチが嵌合部から完全に離脱していない場
合でも、その位置変更により嵌合部から抜出しやすくな
って離脱が促進されるようになる。この結果、クラッチ
の第1の状態への切替が不十分であった場合でも、係合
補助動作の実行によってその切替が確実に行なわれるよ
うになり、その上で脱水運転を開始することができる。
【0011】このとき、上記係合補助動作はクラッチの
回転位置を変更するものであるから、モータを高速で回
転させる必要はなく、むしろモータを高速で回転させる
とクラッチ部分や撹拌体上の洗濯物に悪影響を与えてし
まう虞がある。従って、係合補助動作におけるモータの
回転は低速で行なわれることが望ましい(請求項2の発
明)。
【0012】また、係合補助動作におけるモータの回転
方向を、脱水運転時の回転方向と反対方向とすることが
でき(請求項3の発明)、これによれば、脱水運転の起
動時と併せてクラッチが両方向に回転されるようになる
ので、クラッチが嵌合部から完全に離脱していない場合
に嵌合部からより抜出しやすくなる。
【0013】さらには、クラッチが第2の状態から第1
の状態に切替えられた初回の脱水運転前に係合補助動作
を実行させるように構成しても良い(請求項4の発
明)。これによれば、シャワー脱水行程のように脱水運
転が断続的に繰返されるような場合に、2回目以降は係
合補助動作を行なわずに済むので、時間や電力の無駄を
省くことができる。
【0014】そして、クラッチが第2の状態にあるかど
うかを検出するクラッチ位置検出手段を備えたものにあ
っては、脱水運転時にそのクラッチ位置検出手段がクラ
ッチの第2の状態を検出したときに、モータを停止し該
クラッチの第2の状態への切替動作を行なった上で再度
クラッチを第1の状態に切替えるリトライ動作実行手段
を設けることができる(請求項5の発明)。これによれ
ば、脱水運転時にクラッチが確実に第1の状態に切替え
られていないと推定されるときには、クラッチを一旦第
2の状態に戻した後、クラッチの第1の状態への切替動
作及び係合補助動作が行なわれるようになるので、クラ
ッチの切替えが不十分なまま脱水運転を実行してしまう
ことを防止することができる。
【0015】本発明の請求項6の脱水兼用洗濯機は、上
記の脱水兼用洗濯機と同様に、クラッチにより回転槽と
撹拌体との連結及び切離しを行なうものにあって、クラ
ッチが第1の状態から第2の状態に切替えられたとき
に、モータを正逆回転させる嵌合補助動作を実行させる
嵌合補助動作実行手段を設けたところに特徴を有する。
これによれば、クラッチが嵌合部に完全に嵌合していな
い場合でも、嵌合補助動作が実行されることにより、ク
ラッチが回転方向に揺動されながら嵌合部に対してねじ
込まれるが如き状態となり、深くまでの嵌合が促進され
るようになる。この結果、クラッチの第2の状態への切
替が不十分であった場合でも、嵌合補助動作の実行によ
ってその切替が確実に行なわれるようになる。
【0016】このとき、クラッチが第2の状態にあるか
どうかを検出するクラッチ位置検出手段を備えるものに
あっては、そのクラッチ位置検出手段がクラッチの第2
の状態を検出しているときに、検出していない場合の嵌
合補助動作よりも時間の短い簡易モードでの嵌合補助動
作を実行させるように構成しても良い(請求項7の発
明)。これによれば、クラッチの第2の状態にあると推
定される場合には、嵌合補助動作が短時間の簡易モード
で実行されるので、嵌合補助動作による効果を得ながら
も、時間や電力の無駄を省くことができる。
【0017】さらには、クラッチ位置検出手段を備える
ものにあって、クラッチが第1の状態から第2の状態に
切替えられたにもかかわらず、クラッチ位置検出手段が
クラッチの第2の状態を検出しないときには、該クラッ
チを一旦第1の状態に切替えた上で、モータを所定量回
転させ、再度クラッチを第2の状態に切替えるクラッチ
位置変更動作を実行させるように構成することができる
(請求項8の発明)。これによれば、クラッチ位置変更
動作によって、クラッチの回転位置を変更させた上で、
再度クラッチを第2の状態に切替えることができ、クラ
ッチの回転方向の位置に起因してクラッチ位置検出手段
がクラッチの第2の状態を検出しなかったような場合に
おける、検出の正確性を確保することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例につい
て、図面を参照しながら説明する。まず、図20は、本
実施例に係る脱水兼用洗濯機(全自動洗濯機)の本体1
の概略構成を示している。ここで、ほぼ矩形箱状をなす
外箱2内には、脱水時等に水を受ける水槽3が弾性吊持
機構4を介して設けられている。そして、前記水槽3内
には、内部に洗濯物が収容される洗い槽兼脱水槽として
の回転槽5が回転可能に設けられており、またその回転
槽5内の底部には、水流生成用の撹拌体(パルセータ)
6が設けられている。
【0019】詳しくは後述するように、前記水槽3の外
底部には、インバータ駆動方式のアウタロータ形のモー
タ7及び、そのモータ7の回転駆動力を前記回転槽5及
び撹拌体6へ伝達する回転伝達機構8が設けられてい
る。これらモータ7及び回転伝達機構8により、洗いや
ためすすぎの行程においては、前記撹拌体6が正逆回転
されて回転槽5内に撹拌水流が生成され、脱水や脱水す
すぎの行程においては、前記回転槽5が撹拌体6と一体
的に高速回転されるようになっている。
【0020】また、前記水槽3の底部には、前記回転槽
5からの排水を行うための排水路9が設けられ、この排
水路9に、排水弁10を介して排水ホース11が接続さ
れている。前記排水弁10は、ギアドモータ12(図
5,図19参照)により開閉されるようになっている。
さらに、水槽3の底部には、該水槽3からの排水を行う
ための排水口13が設けられ、詳しく図示はしないが、
この排水口13が前記排水ホース11に接続されてい
る。尚、前記排水路9には、エアトラップ14が設けら
れ、このエアトラップ14内の圧力が図示しないエアチ
ューブを介して水位センサ64(図5にのみ図示)に導
かれるようになっている。
【0021】一方、前記回転槽5の上端部にはバランス
リング15が装着されていると共に、脱水時の該回転槽
5からの排水を、そのバランスリング15との間を通し
て行うための脱水孔16が設けられている。また、前記
水槽3の上端部には、一部のみ示すように、ほぼリング
状をなす桶カバー17が設けられており、その開口部が
前記回転槽5の上面開口部に連通している。
【0022】そして、前記外箱2の上端部には、プラス
チック製のトップカバー18が設けられている。詳しく
図示はしないが、このトップカバー18は、中央にほぼ
円形の洗濯物出入口を有する矩形枠状をなすと共に、薄
形の中空箱状をなしている。このトップカバー18の上
面部には、前記洗濯物出入口を開閉するための二つ折り
タイプの蓋19が設けられている。尚、この蓋19部分
には、該蓋19の開閉を検知するための蓋スイッチ65
(図5にのみ図示)が設けられている。
【0023】詳しい説明及び図示は省略するが、前記ト
ップカバー18の後辺部には、回転槽5内に給水を行う
ための給水弁66(図5参照)等からなる給水機構や、
洗剤・助剤供給装置が設けられている。また、後述する
ように、前記トップカバー18の前辺部には、上面に位
置して操作パネル67(図5参照)が設けられていると
共に、その内側に位置してマイコンを主体としてなり全
体の制御を行なう制御装置68が設けられている。さら
には、ポンプモータ69(図5参照)により駆動され風
呂水等を給水するための風呂水ポンプも設けられてい
る。
【0024】ここで、前記モータ7及び回転伝達機構8
について、図6ないし図19を参照して述べる。図8
は、これらモータ7及び回転伝達機構8部分の構成を示
しており、ここで、前記水槽3の外底部には、中空ハウ
ジング19が取付けられている。この中空ハウジング1
9は、上フレーム20と下フレーム21とを外周側部分
にて結合して構成されており、上フレーム20の中央部
には、上向きに凸となる円筒部20aが形成されている
と共に、下フレーム21の中央部には下向きに凸となる
円筒部21aが形成されている。
【0025】前記円筒部20a及び円筒部21a内に
は、夫々ボールベアリングからなる軸受22及び23が
嵌合固着され、これら軸受22,23に支持されて中空
状(円管状)の槽軸24が設けられている。この槽軸2
4の軸受22から突出する上端部外周には、支持筒25
が嵌合固着され、この支持筒25の上端のフランジ部2
5aに前記回転槽5が固定されている。これにて、槽軸
24の回転により回転槽5が一体回転するようになって
いる。尚、円筒部20aの内周面と支持筒25の外周面
との間には、シール部材26が設けられている。
【0026】そして、前記槽軸24の中空部内には、撹
拌軸27が上下に貫通するように挿通されている。この
撹拌軸27は、槽軸24の内周部上下部に設けられたメ
タル軸受28,28並びに前記支持筒25の上端部内周
部に設けられた軸受29によって槽軸24に対して回転
自在に支持されており、その上端部が前記撹拌体6に連
結されている。これにて、撹拌軸27の回転により撹拌
体6が一体回転するようになっている。また、この撹拌
軸27の下端部が前記モータ7に連結されている。
【0027】前記モータ7は、図4にも示すように、リ
ング状をなすステータ30と、薄形円筒容器状をなすロ
ータ31とから構成される。前記ステータ30は、ステ
ータコア32の外周の各ティース部に三相の巻線33を
巻装して構成され、前記下フレーム21の下面に対して
下方からねじ止めされることにより取付けられている。
一方、前記ロータ31は、前記ステータ30の外周に僅
かな隙間を存して配置されるロータマグネット34及び
その外周に位置されるロータヨーク35をインサート成
形により一体的に有して構成されている。
【0028】このロータ31の中心部には、円筒状のボ
ス部36が固着され、前記撹拌軸27の下端部がこのボ
ス部36に対してセレーション結合状態に挿入され、例
えばナット締めにより取付けられている。従って、前記
ロータ31の回転は常に撹拌軸27にダイレクトに伝達
されるようになっている。尚、図6及び図7にも示すよ
うに、このボス部36は、その上端が、前記槽軸24の
下端よりも僅かに下方に位置され、また、その外径寸法
が、該槽軸24の外径寸法よりも大きく構成されてい
る。
【0029】そして、前記槽軸24の下端外周部には、
該槽軸24と前記ボス部36との連結及び切離しを行な
うためのクラッチ37が設けられている。これと共に、
前記下フレーム21の下面部には、このクラッチ37を
上下動させてその状態を切替えるためのクラッチ切替手
段の一部を構成する昇降機構38が設けられると共に、
嵌合部を有した共回り防止装置39が設けられる。
【0030】前記クラッチ37は、合成樹脂この場合ガ
ラスフィラー入りのポリアセタール樹脂からなり、図6
及び図7,図10にも示すように、全体としてほぼ円筒
状をなすと共に、その内周部が、上半部で径小、下半部
にて径大とされた段付き形状とされると共に、上半部の
内周面全周には、上下方向に延びる係合部たる上部内セ
レーション部40が形成され、下半部の内周面全周に
は、上下方向に延びる下部内セレーション部41が形成
されている。
【0031】これに対し、図6,図7,図9に示すよう
に、前記槽軸24の下端部(前記軸受23から下方に突
出した部位)の外周部には、前記上部内セレーション部
40に対応して上下方向に延びる摺動案内部たるセレー
ション部42が形成されている。一方、前記ボス部36
の上部外周部にも、前記下部内セレーション部41に対
応して係合部たるセレーション部43が形成されてい
る。前記クラッチ37は、上部内セレーション部40が
前記セレーション部42に常に係合されることにより、
槽軸24の下端部外周に上下動自在且つ周方向に一体的
に回転するように嵌挿されている。
【0032】これにて、クラッチ37が図6及び図8に
示す下降した位置(第1の状態)にあるときには、クラ
ッチ37の上部内セレーション部40が槽軸24のセレ
ーション部42に係合すると共に、下部内セレーション
部41がボス部36のセレーション部43に係合し、も
ってボス部36ひいては撹拌軸27と槽軸24とを一体
的に回転するように連結するようになっている。このと
き、槽軸24の下端部外周部には、前記クラッチ37と
前記軸受23の下端部との間に位置して、クラッチ付勢
手段たるコイルばね44が配設され、クラッチ37は常
に下降位置(第1の状態)に向けて付勢されるようにな
っている。
【0033】そして、図10にも示すように、前記クラ
ッチ37の上端部外周部には、円形鍔状のフランジ部3
7aが一体に形成されており、そのフランジ部37aの
上面外周部に、円周方向に並んだ複数の歯部45aを有
するいわばウォームギアの如き形態の被被嵌合部45が
形成されている。このとき、図11に示すように、歯部
45aの先端部(上端部)は山形とされ、その両側の傾
斜面の傾斜角度αは、水平方向に対して45度未満とさ
れている。
【0034】これに対し、前記共回り防止装置39は、
例えばガラスフィラー入りのポリアセタール樹脂からな
り、図6,図7,図13等に示すように、前記下フレー
ム21の円筒部21aの外周に嵌り込む大きさの薄形の
円筒状をなすと共に、上端外周にフランジ部39aを一
体に有し、そのフランジ部39aにて下フレーム21の
底面にねじ止め固定されている。この場合、共回り防止
装置39は、円筒部21a(軸受部)の外周に位置して
設けられているので、回転伝達機構8部分全体を上下方
向にさほど大形化することなく配設されるようになって
いる。
【0035】このとき、この共回り防止装置39の内周
面の下半部には、図12〜図14にも示すように、前記
クラッチ37の上昇位置にてその被嵌合部45(歯部4
5a同士間の谷部)に噛合う歯部46aを有する嵌合部
46が設けられている。この場合、図11に示すよう
に、歯部46aの先端部(下端部)も、前記嵌合部45
の歯部45aと同様な山形とされ、その両側の傾斜面の
傾斜角度αが、水平方向に対して45度未満とされてい
る。さらに、この共回り防止装置39には、後述するク
ラッチレバー47を支持するための一対の支持部48,
48が一体に設けられている。
【0036】これにて、クラッチ37が図7に示す上昇
した位置(第2の状態)にあるときには、ボス部36か
ら切離されて上部内セレーション部40がセレーション
部42に係合するのみとなると共に、被嵌合部45が嵌
合部46に嵌合し、クラッチ37が下フレーム21ひい
ては水槽3に固定され回転不能とされ、もって撹拌軸2
7のみが回転可能とされるようになっている。尚、詳し
く図示はしないが、本実施例では、クラッチ37の第1
の状態と第2の状態との途中の位置において、クラッチ
37の下部内セレーション部41がボス部36のセレー
ション部43に一部結合され、且つ被嵌合部45の歯部
45aが嵌合部46に一部嵌合する状態を有する寸法関
係とされている。
【0037】一方、前記昇降機構38は、前記コイルば
ね44、前記クラッチ37を上下動させるクラッチレバ
ー47、このクラッチレバー47を揺動させる操作レバ
ー49、クラッチレバー付勢手段たる引張ばね50(図
8,図13参照)等から構成されている。このうちクラ
ッチレバー47は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂
からなり、図16に示すように、平行に延びる一対の腕
部47a,47aを基端側で繋いだ形態のほぼコ字状を
なすと共に、その基端部中央部から後側に突出する突出
部47bを有して構成されている。この突出部47bの
上面には、図18にも示すような斜面部51が形成され
ている。
【0038】前記各腕部47aの先端部には、前記クラ
ッチ37のフランジ部37aの下面側に係止してそれを
押し上げるための作動部たる当接ピン52が内側に突出
して設けられている。このとき、一対の当接ピン52
は、フランジ部37aのうち直径方向両端の2か所に当
接するようになっている。また、各腕部47aの基端側
部分には、図17に示すように、前記支持部48に軸支
される内側軸部53及び及び外側軸部54が同軸となる
ように一体に設けられている。このうち外側軸部54に
ついては、先端部に、斜め上向き(図17では斜め下向
き)の傾斜面54aが形成されている。
【0039】このとき、図12ないし図14並びに図1
8にも示すように、前記共回り防止装置39に一体に設
けられる一対の支持部48,48は、共回り防止装置3
9のやや後部寄り部分に円筒状部分を左右に挟むように
対向して設けられ、フランジ部39aの下面から下方に
延びる角筒状をなしている。そして、その下端部には、
左右に対向する舌片状の内壁部48a及び外壁部48b
を有している。図14に示すように、内壁部48aの下
端部には、下方に開放するU字状の溝部55が形成さ
れ、外壁部48bには、係止孔部56が形成されてい
る。尚、図15に示すように、外壁部48bのうち内面
側は、係止孔部56から下方に延びて、肉厚がほぼ半分
とされた如き案内凹部57が形成されている。
【0040】前記クラッチレバー47は、前記各腕部4
7aの基端側が、各支持部48の内壁部48a及び外壁
部48b間に挟まれた形態で支持されるのであるが、こ
のとき、前記内側軸部53がU字状の溝部55に下方か
ら差込まれてその溝部55内に保持されると共に、前記
外側軸部54が、その傾斜面54aが案内凹部57を摺
動するように案内されて係止孔部56内に挿入されるよ
うになっている。これにて、図12及び図13に示すよ
うに、クラッチレバー47は、中間部分が前記支持部4
8に軸支されて、上下方向(矢印A及びB方向)に揺動
可能に設けられるのである。
【0041】前記操作レバー49は、図8及び図19に
示すように、その中間部が前記下フレーム21に軸支さ
れて水平方向(矢印C及びD方向)に回動可能に設けら
れ、その先端部の下面には、図18にも示すように、前
記クラッチレバー47の基端部の斜面部51に摺接する
斜面部58が形成されている。また、このとき、図8,
図13に示すように、前記引張りばね50は、前記クラ
ッチレバー47の基端部側と前記共回り防止装置39と
の間に掛け渡されて該クラッチレバー47を矢印A方向
に付勢しており、もってクラッチレバー47の斜面部5
1が操作レバー49の斜面部58に常に摺接するように
なっている。
【0042】一方、図19に示すように、前記ギアドモ
ータ12はワイヤ59及び連結金具60を介して前記排
水弁10に連結され、(a)に示すように、通常時は前
記ワイヤ59を繰出した状態とされて排水弁10が閉塞
状態にあり、(b)に示すように、前記ワイヤ59を巻
上げることにより、排水弁10を開放させるようになっ
ている。このとき、前記操作レバー49の基端部は、前
記連結金具60に連結され、もって操作レバー49は、
ギアドモータ12により、排水弁10の開閉と連動して
矢印C及びD方向に回動するようになっている。
【0043】これにて、洗いやためすすぎ(第2すす
ぎ)の行程においては、操作レバー49は図19(a)
の状態(図18の状態から矢印C方向に回動した状態)
にあって、クラッチレバー47の基端部を押し下げてお
り、もって図7に示すように、クラッチレバー47の先
端の当接ピン52がクラッチ37をコイルばね44のば
ね力に抗して上方に押上げて第2の状態に位置させるよ
うになっている。
【0044】これに対し、最終脱水や脱水すすぎ(シャ
ワー脱水)の行程においては、操作レバー49は図19
(a)の状態から矢印D方向に回動されて図19(b)
に示す状態となり、斜面部58が斜面部51を相対的に
摺動することにより、図18及び図6,図8に示すよう
に、クラッチレバー47の基端部が矢印A方向に揺動
し、当接ピン52が下降し、もってクラッチ37がコイ
ルばね44のばね力によって第1の状態に下降するよう
になっている。尚、このクラッチ37の第1の状態で
は、当接ピン52がクラッチ37のフランジ部37aか
ら若干量だけ下方に離間するようになっている。
【0045】そして、前記クラッチ37部分には、該ク
ラッチ37の動作位置を検出するためのクラッチ位置検
出手段61が設けられている。図6ないし図8に示すよ
うに、この実施例では、クラッチ位置検出手段61は、
例えばプラスチックマグネットからリング状に形成され
た永久磁石62を、前記クラッチ37のフランジ部37
aの下面に取付けると共に、前記共回り防止装置39の
それに対応する高さ位置にリードスイッチ63を取付け
て構成されている。
【0046】これにて、クラッチ37が第2の状態にあ
るときに、永久磁石62の外周がリードスイッチ63に
対向し、もってリードスイッチ63がオンすることによ
り、クラッチ37が第2の状態にあるかどうかを直接的
に検出するようになっている。このとき、詳しく図示は
しないが、前記リードスイッチ63の配線は、前記中空
ハウジング19内を通して導出され、その信号が前記制
御装置68に入力されるようになっている。
【0047】前記制御装置68は、リードスイッチ63
からの入力信号に基づいて、クラッチ37が正規に切替
わっているかどうかを判断するようになっている。尚、
この場合、永久磁石62がリング状に設けられているの
で、クラッチ37の回転方向の位置に関係なく、クラッ
チ37が上昇位置(第2の状態)にあれば、永久磁石6
2が確実にリードスイッチ63に対向してオンさせるよ
うになっている。
【0048】図5は、前記制御装置68を中心とした電
気的構成を概略的に示している。ここで、交流電源Va
cを直流に変換する直流電源回路70には、モータ駆動
回路としてのインバータ主回路71が接続されている。
周知のように、このインバータ主回路71は、6個のス
イッチング素子71a〜71fを3相ブリッジ接続して
構成され、このインバータ主回路71に前記モータ7の
各相の巻線33が接続されている。
【0049】前記インバータ主回路71の各スイッチン
グ素子71a〜71fは、制御装置68によりインバー
タ制御回路72を介してオン,オフ制御されるようにな
っている。また、前記モータ7には、ロータ31の位置
検出を行なう複数の位置検出素子73(1個のみ図示)
が設けられている。この位置検出素子73の位置検出信
号は、モータ7の回転速度検出にも用いられるようにな
っている。これにて、モータ7は、制御装置68によ
り、可変速且つ正逆転可能に駆動制御されるようになっ
ている。
【0050】さらに、この制御装置68には、前記操作
パネル67のキー操作信号が入力されるようになってい
ると共に、前記水位センサ64、蓋スイッチ65及びリ
ードスイッチ63からの検出信号が入力されるようにな
っている。そして、制御装置68は、前記モータ7を制
御すると共に、駆動回路74を介して給水弁66を制御
し、駆動回路75を介してギアドモータ12を制御し、
駆動回路76を介してポンプモータ69を制御するよう
になっている。尚、制御装置68は、報知手段として機
能するブザー77も制御するようになっている。
【0051】これにて、制御装置68は、使用者による
操作パネル67のキー操作及び前記各種の入力等に基づ
き、ROM等に記憶された制御プログラムに従って、前
記モータ7や給水弁66、ギアドモータ12等の各機構
を制御して、洗い、すすぎ(第1脱水及びシャワー脱水
並びに第2すすぎ)、脱水に大別される3行程からなる
洗濯運転を自動で実行させるようになっている。
【0052】図4は、自動運転の行程の詳細を、「標準
コース」を具体例として示しており、ここで、洗い行程
では、重量検出、給水、布質検出、給水、洗いに細分化
された行程が順に実行され、すすぎ行程では、排水、第
1脱水、ブレーキ停止、シャワー脱水、ブレーキ停止、
シャワー脱水、ブレーキ停止、給水、第2すすぎに細分
化された行程が順に実行され、脱水行程では、排水、最
終脱水の行程が順に実行される。この場合、すすぎ行程
における第1脱水及び2回のシャワー脱水、並びに脱水
行程における脱水の行程において、モータ7を正方向に
高速で回転させる脱水運転が実行されるのである。尚、
洗い及び第2すすぎの行程では、モータ7は、前記脱水
運転よりも低速で正逆方向に交互に回転される。
【0053】このとき、制御装置68は、図4に示すよ
うに、行程に応じてギアドモータ12を制御し、排水弁
10の開閉の切替と連動させて、昇降機構38によりク
ラッチ37の状態の切替(昇降動作)を行なうようにな
っている。具体的には、クラッチ37は、洗い行程の開
始時に、第1の状態(図6等に示す脱水側)から第2の
状態(図7に示す洗い側)に切替えられ、すすぎ行程の
開始時に、第2の状態から第1の状態に切替えられ、す
すぎ行程中の給水前に第1の状態から第2の状態に切替
えられ、脱水行程の開始時に、第2の状態から第1の状
態に切替えられる。従って、制御装置68、ギアドモー
タ12及び昇降機構38から、クラッチ切替手段が構成
されているのである。尚、最終脱水の終了後に、クラッ
チ37を第1の状態から第2の状態に切替えるようにし
ても良い。
【0054】さて、後の作用説明でも述べるように、前
記制御装置68は、そのソフトウエア的構成により、ク
ラッチ37の第1の状態で脱水運転を実行する前に、モ
ータ7を回転させた後停止させる係合補助動作を実行さ
せた上で脱水運転に移行するようになっている。この場
合、この係合補助動作は、図3(a)に示すように、モ
ータ7を停止状態(角度0度)から逆転方向(脱水運転
時の回転方向(正転)とは反対方向)に、低速で短時間
(角度−28度まで)回転させた後停止させることによ
り行なわれ、所要時間は約3秒とされている。尚、この
係合補助動作は、リードスイッチ63がオフしているこ
とを条件に行なわれる。
【0055】また、本実施例では、上記係合補助動作
は、クラッチ37が第2の状態から第1の状態に切替え
られた初回の脱水運転前、図4の例では、第1脱水の開
始前、及び最終脱水の開始前に実行され、2回のシャワ
ー脱水の前には実行されないようになっている。尚、本
実施例では、クラッチ37が第2の状態から第1の状態
に切替えられた直後に、制御装置68は、クラッチ37
の被嵌合部45の嵌合部46からの離脱を促すような、
離脱促進動作を実行するようになっている。この離脱促
進動作は、図3(b)に示すように、モータ7の正逆回
転を短時間毎に繰返し、最終的には正方向に+30度回
転させることにより行なわれる。
【0056】更に、本実施例では、制御装置68は、脱
水運転時に、前記リードスイッチ63の信号を常に監視
し、リードスイッチ63がオン状態となったときには、
モータ7を停止し、クラッチ37を第2の状態へ切替え
て給水を行なった後、再度クラッチ37を第1の状態へ
切替え、脱水運転を再開するリトライ動作を実行するよ
うになっている。従って、制御装置68は、係合補助動
作実行手段として機能すると共に、リトライ動作実行手
段としても機能するようになっている。
【0057】そして、本実施例では、前記制御装置68
は、クラッチ37が第1の状態から第2の状態に切替え
られたときに、モータ7を正逆回転させる嵌合補助動作
を実行させるようになっている。この嵌合補助動作は、
図3(c),(d)に示すように、モータ7を小さな角
度だけ正逆回転させることにより行なわれるのである
が、この場合、リードスイッチ63がオフ状態であると
きには、図3(c)に示す通常モードの嵌合補助動作が
実行され、リードスイッチ63がオン状態であるときに
は、図3(d)に示す簡易モードの嵌合補助動作が実行
されるようになっている。
【0058】図3(c)に示す通常モードの嵌合補助動
作は、モータ7を停止状態(角度0度)から正転方向に
角度2.5度の位置まで回転させた後、逆転方向に角度
−2.5度の位置まで回転させ、角度0度の位置に戻
し、次いで、角度12度の位置まで回転させた後、角度
−12度の位置まで逆転させ、角度0度の位置に戻し、
さらに、角度2.5度の位置まで回転させた後、角度−
2.5度の位置まで逆転させ、角度0度の位置に戻すこ
とにより行なわれ、所要時間は約10秒とされている。
これに対し、図3(d)に示す簡易モードの嵌合補助動
作は、モータ7を停止状態(角度0度)から逆転方向に
角度−17.2度の位置まで回転させた後、正転方向に
回転させて角度0度の位置に戻すことにより行なわれ、
所要時間は約7秒とされている。
【0059】さらに、制御装置68は、クラッチ37が
第1の状態から第2の状態に切替えられ、嵌合補助動作
が行なわれたにもかかわらず、リードスイッチ63がオ
フ状態のままであるときには、該クラッチ37を一旦第
1の状態に切替えた上で、モータ7を所定量(この場合
180度)回転させ、再度クラッチ37を第2の状態に
切替えるクラッチ位置変更動作を実行させるようになっ
ている。従って、制御装置68が、嵌合補助動作実行手
段及びクラッチ位置変更動作実行手段としても機能する
ようになっているのである。
【0060】次に、上記構成の作用について、図1及び
図2も参照して述べる。制御装置68は、例えば「標準
コース」の自動運転にあっては、図4に示す行程を順に
実行する。この場合、上述のように、制御装置68は、
ギアドモータ12の制御により、排水弁10の開閉に連
動させてクラッチ37の状態の切替動作を実行し、洗い
運転の開始時に、第1の状態から第2の状態に切替え、
すすぎ行程の開始時に、第2の状態から第1の状態に切
替え、すすぎ行程中の給水前に第1の状態から第2の状
態に切替え、脱水行程の開始時に、第2の状態から第1
の状態に切替えるようになっている。
【0061】このとき、クラッチ37の第1の状態(下
降位置)では、図6などに示すように、クラッチ37の
被嵌合部45が、下フレーム21に固定された嵌合部4
6から離脱して嵌合が解かれる共に、クラッチ37の下
部内セレーション部41がボス部36の係合部43に係
合するようになる。これにて、ボス部36と槽軸24と
が連結され、ひいては回転槽5が撹拌体6に連結されて
一体的に回転されるようになり、脱水運転が可能となる
のである。また、このときには、クラッチ37の永久磁
石62が、リードスイッチ63から下方に離れ、リード
スイッチ63はオフとなる。
【0062】これに対し、クラッチ37の第2の状態
(上昇位置)では、図7に示すように、クラッチ37の
下部内セレーション部41の、ボス部36の係合部43
に対する係合が外れると共に、クラッチ37の被嵌合部
45が、嵌合部46に嵌合するようになる。これにて、
モータ7の回転が撹拌軸27(撹拌体6)にのみ伝達さ
れるようになると共に、槽軸24が下フレーム21に固
定されて回転槽5が洗濯物や水流によっていわゆる共回
りすることが防止されるようになるのである。また、こ
のときには、クラッチ37の永久磁石62がリードスイ
ッチ63に近接し、リードスイッチ63がオンされるよ
うになる。
【0063】しかして、上記のようにクラッチ37の状
態の切替が常に確実に行なわれれば問題はないが、例え
ばクラッチ37の下降時に被嵌合部45と嵌合部46と
の嵌合部分が引掛かって完全に下降しなかったり、クラ
ッチ37の上昇時に被嵌合部45の歯部45aと嵌合部
46の歯部46aとが突当たってスムーズに噛合わない
等の何らかの事情により、クラッチ37の状態切替が不
十分となることが起こる可能性がある。
【0064】この場合、クラッチ37の第1の状態への
切替が不十分(不確実)である場合には、下部内セレー
ション部41がボス部36の係合部43に係合しながら
も、クラッチ37の被嵌合部45の嵌合部46への嵌合
が完全に外れていない状態となり、そのままで脱水運転
が実行されると、クラッチ37の被嵌合部45が嵌合部
46に摺接して異常音が発生したり、ひどい場合にはク
ラッチ37や嵌合部46の破損等が起こり得る。また、
クラッチ37の第2の状態への切替が不十分である場合
には、下部内セレーション部41がボス部36の係合部
43から完全に外れていない状態を招き、洗い運転を実
行しようとしても、回転槽5も一緒に回ろうとして洗い
運転が実行できなかったり、最悪の場合には、クラッチ
37等の破壊に至る虞も考えられる。
【0065】そこで、本実施例では、制御回路68は、
クラッチ37の第1の状態で脱水運転を実行するにあた
り、図1のフローチャートに示す手順の処理を実行し、
また、クラッチ37を第1の状態から第2の状態に切替
えるにあたって、図2のフローチャートに示す手順の処
理を実行するようになっている。
【0066】即ち、図1に示すように、まず、ギアドモ
ータ12による排水弁10のオン(開放)動作が行なわ
れる(ステップS1)。このギアドモータ12の動作に
より、昇降機構38が作動し、コイルばね44のばね力
によってクラッチ37が下降されて第1の状態へ切替え
られる。次のステップS2では、前行程が脱水運転かど
うか、つまりクラッチ37が第2の状態から第1の状態
に切替えられた初回の脱水運転前でないかどうかが判断
される。図4の例では、2回のシャワー脱水の前であれ
ば「Yes」となり、後述するステップS8に進む。一
方、図4の例で、第1脱水の開始前、及び最終脱水の開
始前であれば「No」となり、ステップS3に進む。
【0067】ステップS3では、離脱促進動作が実行さ
れる。この離脱促進動作は、図3(b)に示すように、
モータ7の正逆回転を短時間毎に繰返して最終的には正
回転方向に若干の角度回転するものであり、このとき、
クラッチ37の下部内セレーション部41は係合部43
に対して少なくとも途中までは係合しているので、クラ
ッチ37が正逆回転方向に微小な角度ずついわば脈動さ
れるようになる。これにより、もし、例えばクラッチ3
7の被嵌合部45と嵌合部46との間の摩擦力が大きく
てそれらの嵌合が完全に外れていない場合でも、被嵌合
部45の嵌合部46からの離脱を促すような作用が得ら
れる。
【0068】次のステップS4では、リードスイッチ6
3がオフされているかどうかが判断される。ここで、ク
ラッチ37が十分に下降していれば(第1の状態となっ
ていれば)、リードスイッチ63がオフされている筈で
あり、リードスイッチ63がオンしていれば、クラッチ
37が十分に下降せずに第2の状態に近い状態にある
(あるいはリードスイッチ63の故障等の発生)と考え
られる。そこで、リードスイッチ63がオフ状態でなけ
れば(ステップS4にてNo)、繰返し回数4回を限度
として(ステップS5)、ステップS3からの処理が繰
返される。
【0069】これに対し、リードスイッチ63がオフさ
れていれば(ステップS4にてYes)、脱水運転(ス
テップS8)を実行する前に、ステップS6にて、係合
補助動作が実行される。この係合補助動作は、図3
(a)に示すように、モータ7を停止状態から逆転方向
に、低速で所定角度(角度−28度まで)回転させるこ
とにより行なわれ、その後モータ7はブレーキ停止され
る(ステップS7)。この係合補助動作により、クラッ
チ37が所定角度回転して嵌合部46に対する回転方向
位置が変更されるので、もしクラッチ37が嵌合部46
から完全に離脱していない場合でも、その位置変更によ
り嵌合部46から離脱し、確実に第1の状態に切替えら
れるようになるのである。
【0070】このとき、この係合補助動作はモータ7を
低速で回転させてクラッチ37の回転位置を変更するも
のであるから、クラッチ37部分を傷めてしまったり撹
拌体6上の洗濯物に悪影響を及ぼす虞もなく、また、係
合補助動作におけるモータ7の回転方向を逆転方向とし
たので、脱水運転の起動時と併せてクラッチ37が両方
向に回転されるようになり、クラッチ37をより確実に
嵌合部46から離脱させることができるようになる。さ
らには、この係合補助動作は、クラッチ37が第2の状
態から第1の状態に切替えられた初回の脱水運転前にの
み行なわれ、2回のシャワー脱水の行程の前には行なわ
れないので、時間や電力の無駄を省くことができるもの
である。
【0071】この後、モータ7を正転方向に高速で回転
させ、回転槽5を撹拌体6を共に高速回転させる脱水運
転が実行される(ステップS8)。この脱水運転は、所
定の脱水時間が経過するまで行なわれるのであるが(ス
テップS10)、本実施例では、その脱水運転中に常に
リードスイッチ63の信号が常に監視されるようになっ
ている(ステップS9)。この場合、脱水運転時には、
リードスイッチ63はずっとオフしている筈であるが、
万一、リードスイッチ63がオン状態となったときには
(ステップS9にてYes)、ステップS11にてモー
タ7が停止された後、ステップS12からのリトライ動
作が実行されるようになる。
【0072】また、上記したように、クラッチ37の切
替え時に、離脱促進動作を行なったにもかかわらず(ス
テップS3)、リードスイッチ63がオフしない状態
(ステップS4にてNo)が繰返され、その繰返し回数
が5回目となったときにも(ステップS5にてNo)、
ステップS12からのリトライ動作が実行される。
【0073】このリトライ動作は、1回のみ実行され
(ステップS12)、まず、ギアドモータ12による排
水弁10のオフ(閉塞)動作が行なわれ(ステップS1
3)、一旦クラッチ37が第2の状態に戻される。次い
で、所定の定水位までの給水が行なわれる(ステップS
14)。この給水は、たとえ短時間でも脱水運転が実行
されたことにより、回転槽5内の洗濯物によって該回転
槽5と撹拌体6とが連結された状態となっていることを
解消するために行なわれる。
【0074】そして、ステップS1に戻って排水弁10
のオン(開放)動作からの処理が繰返されるのである。
これにより、脱水運転時にクラッチ37が確実に第1の
状態に切替えられていないと推定されるときには、クラ
ッチ37の第1の状態への切替動作及び離脱促進動作並
びに係合補助動作が再度行なわれるようになるので、ク
ラッチ37の切替えが不十分なまま脱水運転を実行して
しまうことが未然に防止される。
【0075】これに対し、このようなリトライ動作が実
行されたにもかかわらず、リードスイッチ63がオフ状
態とならない(ステップS5にてNo)、あるいは脱水
運転時にリードスイッチ63がオン状態となってしまう
(ステップS9にてYes)場合には(ステップS12
にてYes)、クラッチ37や昇降機構38部分に故障
が生じている、あるいはリードスイッチ63(永久磁石
62)に異常が発生していると推定できるので、異常報
知が行なわれると共に、洗濯運転が停止されるようにな
るのである(ステップS15)。
【0076】次に、図2のフローチャートに示すよう
に、洗い行程の開始時及びすすぎ行程中の給水前におい
て、クラッチ37を第1の状態から第2の状態に切替え
るにあたっては、まず、ギアドモータ12による排水弁
10のオフ(閉塞)動作が行なわれる(ステップS2
1)。このギアドモータ12の動作により、昇降機構3
8が作動し、クラッチ37が上昇されて第2の状態へ切
替えられる。次のステップS22では、リードスイッチ
63がオンされているかどうかが判断される。
【0077】ここで、クラッチ37が正規に第2の状態
に切替えられていれば、下部内セレーション部41の係
合部43との係合が外れ、且つ被嵌合部45が嵌合部4
6に嵌合するようになり、リードスイッチ63がオンさ
れるようになる。ところが、例えばクラッチ37の上昇
途中で、図11に示すように、被嵌合部45の歯部45
aと、嵌合部46の歯部46aとが突当たってうまく噛
合わずに、嵌合が不十分となる状態が生ずる虞があり、
この場合、リードスイッチ63はオフ状態のままとな
る。
【0078】そこで、リードスイッチ63がオフ状態の
ときには(ステップS22にてNo)、次のステップS
23にて、嵌合補助動作が通常モードにて実行されるよ
うになる。一方、リードスイッチ63がオン状態である
ときには(ステップS22にてYes)、ステップS2
4にて、簡易モードの嵌合補助動作が実行されるように
なる。
【0079】そのうち通常モードの嵌合補助動作(ステ
ップS23)は、図3(c)に示すように、モータ7を
小さな角度ずつ正逆回転させることを例えば3回繰返す
ことにより行なわれる。このとき、リードスイッチ63
がオフ状態であることは、クラッチ37が完全に上昇し
切っておらず、クラッチ37の下部内セレーション部4
1の少なくとも一部が係合部43に係合している状態で
あると言えるから、モータ7の回転によりクラッチ37
も回転されるようになる。
【0080】これにて、嵌合補助動作によって、クラッ
チ37が回転方向に揺動されながら嵌合部46に対して
ねじ込まれるが如き状態となり、深くまでの嵌合が促進
されるようになる。この結果、被嵌合部45の嵌合部4
6に対する嵌合が確実になされてクラッチ37の切替え
が確実になされるのである。
【0081】一方、簡易モードの嵌合補助動作(ステッ
プS24)は、図3(d)に示すように、モータ7を小
さな角度だけ正逆回転させることを1回のみ行ない、短
時間で済むようになっている。この場合、クラッチ37
が確実に第2の状態に切替えられていれば、モータ7の
回転力がクラッチ37に作用することはないが、リード
スイッチ63の感度が高い場合などに、クラッチ37が
第2の状態から僅かに下の位置にあってもオンすること
があり、このような場合に、嵌合部46に対する嵌合が
促進されて嵌合が確実になされる効果が得られる。しか
も、短時間で済むので、時間や電力の無駄を省くことが
できる。この簡易モードの嵌合補助動作が行なわれる
と、そのままクラッチ切替の処理が終了する。
【0082】上記した通常モードの嵌合補助動作が行な
われた(ステップS23)場合には、次のステップS2
5にて、リードスイッチ63がオンされたかどうかが判
断される。リードスイッチ63がオンされたならば(Y
es)、嵌合補助動作の実行によってクラッチ37が確
実に第2の状態に切替えられたと判断でき、クラッチ切
替の処理が終了する。
【0083】そして、嵌合補助動作にもかかわらず、未
だリードスイッチ63がオンされない場合には(ステッ
プS25にてNo)、繰返し回数6回を限度として(ス
テップS26)、ステップS23(嵌合補助動作)から
の処理が繰返される。この最大6回の嵌合補助動作の実
行の間にリードスイッチ63がオンされたならば、クラ
ッチ切替えの処理が終了するが、嵌合補助動作の実行を
6回繰返しても、リードスイッチ63がオンされないと
きには(ステップS26にてNo)、給水リトライ動作
が1回に限り実行される。
【0084】この給水リトライ動作は、重量検出の行程
前のクラッチ37の切替え動作でないこと(ステップS
27にてNo)、及び、給水リトライ動作が既に行なわ
れていないこと(ステップS28にてNo)を条件に、
所定水位まで給水することにより実行される(ステップ
S29)。この給水により、前の行程でシャワー脱水が
行なわれた回転槽5内の洗濯物がほぐされ、回転槽5と
撹拌体6とが洗濯物により連結された状態となっている
ことが解消されるようになる。この給水の実行後は、再
度ステップS23に戻り、嵌合補助動作が実行されるよ
うになる。
【0085】これに対し、重量検出の行程前のクラッチ
37の切替え動作であるとき(ステップS27にてYe
s)、あるいは、既に給水リトライ動作が行なわれてい
た(ステップS28にてYes)場合には、クラッチ位
置変更動作が1回に限り実行される。この場合、ステッ
プS30では、クラッチ位置変更動作が既に行なわれた
かどうかが判断され、行なわれていない場合には(N
o)、まず、ギアドモータ12による排水弁10のオン
(開放)動作が行なわれる(ステップS31)。この動
作により、クラッチ37が一旦第1の状態に切替えられ
てボス部36(係合部43)と連結される。
【0086】次いで、ステップS32にて、モータ7を
低速で所定量この場合180度回転させることが行なわ
れる。これにて、モータ7によってクラッチ37(ひい
ては回転槽5)が180度位置変更され、リードスイッ
チ63に対する永久磁石62の回転方向位置が変更され
るようになる。そして、ステップS21に戻って再度ク
ラッチ37が第2の状態に切替えられ、リードスイッチ
63のオン,オフ状態が判断されるのである。これによ
り、永久磁石62の一部の磁力が劣化していたため、リ
ードスイッチ63が正規に動作しなかったような場合、
永久磁石62のリードスイッチ63に対向する部分を変
更することができ、永久磁石62の部分的な劣化に起因
するリードスイッチ63による誤検出を排除して検出の
正確性を確保することができるのである。
【0087】クラッチ位置変更動作が行なわれたにもか
かわらず、リードスイッチ63がオンしないときには
(ステップS30にてYes)、クラッチ37や昇降機
構38部分に故障が生じている、あるいはリードスイッ
チ63(永久磁石62)に異常が発生していると推定で
きるので、異常報知が行なわれると共に、洗濯運転が停
止されるようになるのである(ステップS33)。
【0088】このように本実施例によれば、円筒状のク
ラッチ37を上下動させて回転槽5と撹拌体6との連
結,切離しを行なうようにしたものにあって、クラッチ
37の第1の状態で脱水運転を実行するにあたり、離脱
促進動作及び係合補助動作を実行するようにしたので、
クラッチ37の状態切替が不十分となることがあって
も、クラッチ37を確実に第1の状態に切替えることが
できる。この結果、クラッチ37の第1の状態への切替
が不十分(不確実)であることに起因する、異常音の発
生やクラッチ37部分の破損等の不具合の発生を未然に
防止することができるものである。
【0089】特に本実施例では、係合補助動作を、モー
タ7の低速回転により行なうようにしたので、クラッチ
37部分を傷めてしまったり撹拌体6上の洗濯物に悪影
響を及ぼす虞もなく、また、係合補助動作におけるモー
タ7の回転方向を逆転方向としたので、クラッチ37を
より確実に嵌合部46から離脱させることができるよう
になる。さらには、この係合補助動作を、クラッチ37
が第2の状態から第1の状態に切替えられた初回の脱水
運転前にのみ行うようにしたので、時間や電力の無駄を
省くことができるといったメリットも得ることができる
ものである。
【0090】また、本実施例では、クラッチ37が第2
の状態にあるかどうかを検出するクラッチ位置検出手段
61を設け、脱水運転時にリードスイッチ63がオンし
たときに、モータ7を停止しリトライ動作を実行するよ
うにしたので、クラッチ37の第1の状態への切替えが
不十分なまま脱水運転を実行してしまうことを防止する
ことができるものである。
【0091】そして、本実施例では、クラッチ37が第
1の状態から第2の状態に切替えられたときに、嵌合補
助動作を実行させるようにしたので、クラッチ37の第
2の状態への切替が不十分であった場合でも、嵌合補助
動作の実行によってその切替が確実に行なわれるように
なり、ひいては、クラッチ37の切替が不十分であるこ
とに起因するクラッチ37や嵌合部46の破損等の不具
合を防止することができる。
【0092】このとき、特に本実施例では、リードスイ
ッチ63がクラッチ37の第2の状態を検出していると
きには、嵌合補助動作を時間の短い簡易モードで実行す
るようにしたので、嵌合補助動作による効果を得ながら
も、時間や電力の無駄を省くことができる。さらには、
リードスイッチ63がクラッチ37の第2の状態を検出
しないときには、クラッチ位置変更動作を実行するよう
にしたので、クラッチ37の回転方向の位置に起因した
リードスイッチ63の誤検出を解消でき、検出の正確性
を確保することができるものである。
【0093】尚、上記実施例では、クラッチ37の第1
の状態で係合補助動作を実行し、クラッチ37が第1の
状態から第2の状態に切替えられたときに嵌合補助動作
を実行するようにしたが、いずれか一方の動作を行なう
場合でも、本発明の技術範囲に含まれる。また、上記実
施例における離脱促進動作や、リトライ動作さらにはク
ラッチ位置変更動作は、必ずしも行なわなくとも、所期
の目的を達成することができる。
【0094】また、上記実施例では、係合補助動作を、
モータ7を逆転方向に回転させることにより行なうと共
に、モータ7を停止させた後に脱水運転に移行するよう
にしたが、モータ7を正転方向に回転させるようにして
も良く、この場合モータ7を停止させずとも、減速状態
からそのまま加速して脱水運転に移行するようにしても
良い。また、係合補助動作や嵌合補助動作などの動作パ
ターン(図3)についても、その角度や時間、パターン
等はその目的に適うものであれば種々の変更が可能であ
る。洗濯運転の行程についても、図4に示したものは一
例にすぎず様々な変更が可能である。
【0095】その他、本発明は上記した実施例に限定さ
れるものではなく、例えばリードセスイッチ63に代え
てホール素子を用いた磁気センサを採用しても良く、ま
たクラッチ位置検出手段としては、光センサやマイクロ
スイッチ等を用いることも可能である。さらには、クラ
ッチ部分や昇降機構の構成等としても種々の変形が可能
であり、このとき排水弁駆動用のギアドモータでなく、
別途の駆動源によりクラッチ37を昇降させる構成とし
ても良い等、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で適宜変
更して実施し得るものである。
【0096】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
の請求項1の脱水兼用洗濯機によれば、円筒状のクラッ
チの上下動により回転槽と撹拌体との連結及び切離しを
行なうものにあって、クラッチの第1の状態で脱水運転
を実行する前に、モータを回転させた後減速もしくは停
止させる係合補助動作を実行させた上で脱水運転に移行
させる構成としたので、クラッチの状態切替が不十分と
なる虞があっても、クラッチの第1の状態への切替の確
実性を向上させることができ、ひいてはクラッチの破損
等の不具合を未然に防止できるという優れた効果を奏す
るる。
【0097】また、本発明の請求項6の脱水兼用洗濯機
によれば、円筒状のクラッチの上下動により回転槽と撹
拌体との連結及び切離しを行なうものにあって、クラッ
チが第1の状態から第2の状態に切替えられたときに、
モータを正逆回転させる嵌合補助動作を実行させる構成
としたので、クラッチの状態切替が不十分となる虞があ
っても、クラッチの第2の状態への切替の確実性を向上
させることができ、ひいてはクラッチの破損等の不具合
を未然に防止できるという優れた効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、クラッチの第
1の状態で脱水運転を実行する際の処理手順を示すフロ
ーチャート
【図2】クラッチを第1の状態から第2の状態に切替え
る際の処理手順を示すフローチャート
【図3】各動作におけるモータの動作パターンを示す図
【図4】洗濯運転の行程の一例を示す図
【図5】電気的構成を概略的に示す図
【図6】クラッチの第1の状態におけるクラッチ部分の
拡大縦断面図
【図7】クラッチの第2の状態におけるクラッチ部分の
拡大縦断面図
【図8】モータ及び回転伝達機構部分の縦断面図
【図9】モータ及びクラッチ部分の分解斜視図
【図10】クラッチの縦断面図
【図11】被嵌合部及び嵌合部の歯部の形状を示す拡大
【図12】共回り防止装置にクラッチレバーを組付けた
状態の斜視図
【図13】共回り防止装置にクラッチレバーを組付けた
状態の縦断面図
【図14】共回り防止装置の斜視図
【図15】図14のX−X線に沿う支持部の外壁部の縦
断面図
【図16】クラッチレバーの上下反転した状態の斜視図
【図17】図16のY−Y線に沿うクラッチレバーの軸
部部分の縦断面図
【図18】脱水運転時におけるクラッチレバーの斜面部
と操作レバーの斜面部との関係を示す縦断背面図
【図19】ギアドモータと操作レバーとの関係を示すも
ので、排水弁の閉塞状態(a)及び開放状態(b)の底
面図
【図20】洗濯機の全体構成を概略的に示す縦断側面図
【符号の説明】
図面中、1は本体、3は水槽、5は回転槽、6は撹拌
体、7はモータ、8は回転伝達機構、10は排水弁、1
2はギアドモータ、19は中空ハウジング、21は下フ
レーム、22,23は軸受、24は槽軸、27は撹拌
軸、30はステータ、31はロータ、36はボス部、3
7はクラッチ、37aはフランジ部、38は昇降機構、
39は共回り防止装置、40は上部内セレーション部、
41は下部内セレーション部、42はセレーション部、
43は係合部、44はコイルばね、45は被嵌合部、4
5aは歯部、46は嵌合部、46aは歯部、47はクラ
ッチレバー、48は支持部、49は操作レバー、50は
引張りばね、61はクラッチ位置検出手段、62は永久
磁石、63はリードスイッチ、67は操作パネル、68
は制御装置(係合補助動作実行手段、リトライ動作実行
手段、嵌合補助動作実行手段、クラッチ位置変更動作実
行手段)、71はインバータ主回路、72はインバータ
制御回路を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡崎 潔 愛知県瀬戸市穴田町991番地 株式会社東 芝愛知工場内 Fターム(参考) 3B155 AA01 AA06 BA18 HB02 HB03 HB09 HB15 HB19 HB29 KA36 MA01 MA02 MA06 MA08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗濯物が収容される回転槽と、 この回転槽内に設けられモータにより回転される撹拌体
    と、 前記回転槽を回転させる槽軸の外周に常時係合した状態
    で上下動可能とされ、下降することにより固定側に設け
    られた嵌合部から離脱し且つ前記撹拌体を回転させる撹
    拌軸に係合して前記回転槽を該撹拌体に連結させる第1
    の状態と、上昇することにより前記撹拌軸との係合が外
    れ且つ前記嵌合部に嵌合して前記回転槽を撹拌体から切
    離した状態に固定させる第2の状態との間で切替可能に
    設けられた円筒状のクラッチと、 洗濯運転の行程に応じて前記クラッチを前記第1の状態
    と第2の状態との間で切替えるクラッチ切替手段と、 前記クラッチの第1の状態で脱水運転を実行する前に、
    前記モータを回転させた後減速もしくは停止させる係合
    補助動作を実行させた上で脱水運転に移行させる係合補
    助動作実行手段とを具備してなる脱水兼用洗濯機。
  2. 【請求項2】 係合補助動作におけるモータの回転は低
    速で行なわれることを特徴とする請求項1記載の脱水兼
    用洗濯機。
  3. 【請求項3】 係合補助動作におけるモータの回転方向
    は、脱水運転時の回転方向と反対方向とされることを特
    徴とする請求項1又は2記載の脱水兼用洗濯機。
  4. 【請求項4】 係合補助動作実行手段は、クラッチが第
    2の状態から第1の状態に切替えられた初回の脱水運転
    前に係合補助動作を実行させることを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれかに記載の脱水兼用洗濯機。
  5. 【請求項5】 クラッチが第2の状態にあるかどうかを
    検出するクラッチ位置検出手段を備えると共に、 脱水運転時に、前記クラッチ位置検出手段が前記クラッ
    チの第2の状態を検出したときに、モータを停止し、該
    クラッチの第2の状態への切替動作を行なった上で再度
    第1の状態に切替えるトライ動作実行手段を備えること
    を特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の脱水
    兼用洗濯機。
  6. 【請求項6】 洗濯物が収容される回転槽と、 この回転槽内に設けられモータにより回転される撹拌体
    と、 前記回転槽を回転させる槽軸の外周に常時係合した状態
    で上下動可能とされ、下降することにより固定側に設け
    られた嵌合部から離脱し且つ前記撹拌体を回転させる撹
    拌軸に係合して前記回転槽を該撹拌体に連結させる第1
    の状態と、上昇することに前記撹拌軸との係合が外れ且
    つ前記嵌合部に嵌合して前記回転槽を撹拌体から切離し
    た状態に固定させる第2の状態との間で切替可能に設け
    られた円筒状のクラッチと、 洗濯運転の行程に応じて前記クラッチを前記第1の状態
    と第2の状態との間で切替えるクラッチ切替手段と、 前記クラッチが第1の状態から第2の状態に切替えられ
    たときに、前記モータを正逆回転させる嵌合補助動作を
    実行させる嵌合補助動作実行手段とを具備してなる脱水
    兼用洗濯機。
  7. 【請求項7】 クラッチが第2の状態にあるかどうかを
    検出するクラッチ位置検出手段を備えると共に、 嵌合補助動作実行手段は、このクラッチ位置検出手段が
    前記クラッチの第2の状態を検出しているときには、検
    出していない場合の嵌合補助動作よりも時間の短い簡易
    モードでの嵌合補助動作を実行させるように構成されて
    いることを特徴とする請求項6記載の脱水兼用洗濯機。
  8. 【請求項8】 クラッチが第2の状態にあるかどうかを
    検出するクラッチ位置検出手段を備えると共に、 前記クラッチが第1の状態から第2の状態に切替えられ
    たにもかかわらず前記クラッチ位置検出手段が前記クラ
    ッチの第2の状態を検出しないときには、該クラッチを
    一旦第1の状態に切替えた上で、前記モータを所定量回
    転させ、再度前記クラッチを第2の状態に切替えるクラ
    ッチ位置変更動作実行手段を備えることを特徴とする請
    求項6又は7記載の脱水兼用洗濯機。
JP29232899A 1999-10-14 1999-10-14 脱水兼用洗濯機 Pending JP2001113088A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29232899A JP2001113088A (ja) 1999-10-14 1999-10-14 脱水兼用洗濯機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29232899A JP2001113088A (ja) 1999-10-14 1999-10-14 脱水兼用洗濯機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001113088A true JP2001113088A (ja) 2001-04-24

Family

ID=17780375

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29232899A Pending JP2001113088A (ja) 1999-10-14 1999-10-14 脱水兼用洗濯機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001113088A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040046241A (ko) * 2002-11-26 2004-06-05 엘지전자 주식회사 세탁기의 동력전달 모드 전환방법
KR100510658B1 (ko) * 2002-11-26 2005-08-30 엘지전자 주식회사 세탁기의 동력전달 모드 전환방법
KR100510659B1 (ko) * 2002-11-26 2005-08-30 엘지전자 주식회사 세탁기의 동력전달 모드 전환방법
KR100510660B1 (ko) * 2002-11-26 2005-08-30 엘지전자 주식회사 세탁기의 동력전달 모드 전환방법
KR100565684B1 (ko) * 2004-07-16 2006-03-29 엘지전자 주식회사 세탁기의 탈수방법
US7418841B2 (en) 2001-06-12 2008-09-02 Lg Electronics Inc. Full automatic washing machine and method for controlling the same
US7904984B2 (en) 2002-05-15 2011-03-15 Lg Electronics Inc. Method of controlling motor-driven washing machine and control system for the same
JP2011164238A (ja) * 2010-02-08 2011-08-25 Canon Inc 光学機器
CN106460281A (zh) * 2014-06-12 2017-02-22 海尔亚洲株式会社 滚筒式洗衣机
JP2017099605A (ja) * 2015-12-01 2017-06-08 青島海爾洗衣机有限公司QingDao Haier Washing Machine Co.,Ltd. ドラム式洗濯機

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7418841B2 (en) 2001-06-12 2008-09-02 Lg Electronics Inc. Full automatic washing machine and method for controlling the same
US7913340B2 (en) 2002-05-15 2011-03-29 Lg Electronics Inc. Method of controlling motor-driven washing machine and control system for the same
US7904984B2 (en) 2002-05-15 2011-03-15 Lg Electronics Inc. Method of controlling motor-driven washing machine and control system for the same
KR100510660B1 (ko) * 2002-11-26 2005-08-30 엘지전자 주식회사 세탁기의 동력전달 모드 전환방법
KR20040046241A (ko) * 2002-11-26 2004-06-05 엘지전자 주식회사 세탁기의 동력전달 모드 전환방법
KR100510659B1 (ko) * 2002-11-26 2005-08-30 엘지전자 주식회사 세탁기의 동력전달 모드 전환방법
KR100510658B1 (ko) * 2002-11-26 2005-08-30 엘지전자 주식회사 세탁기의 동력전달 모드 전환방법
KR100565684B1 (ko) * 2004-07-16 2006-03-29 엘지전자 주식회사 세탁기의 탈수방법
JP2011164238A (ja) * 2010-02-08 2011-08-25 Canon Inc 光学機器
CN106460281A (zh) * 2014-06-12 2017-02-22 海尔亚洲株式会社 滚筒式洗衣机
JP2017099605A (ja) * 2015-12-01 2017-06-08 青島海爾洗衣机有限公司QingDao Haier Washing Machine Co.,Ltd. ドラム式洗濯機
CN108291354A (zh) * 2015-12-01 2018-07-17 青岛海尔洗衣机有限公司 滚筒洗衣机
EP3385438A4 (en) * 2015-12-01 2019-08-07 Aqua Co., Ltd ROLL MACHINE
CN108291354B (zh) * 2015-12-01 2021-10-08 青岛胶南海尔洗衣机有限公司 滚筒洗衣机
US11332872B2 (en) * 2015-12-01 2022-05-17 Qingdao Haier Washing Machine Co., Ltd Drum washing machine

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4822974B2 (ja) 洗濯機
JPH1033886A (ja) 洗濯機およびその制御方法
JP5390480B2 (ja) 脱水兼用洗濯機
JP2001113088A (ja) 脱水兼用洗濯機
KR100545967B1 (ko) 전기 세탁기의 교반 장치
JP2001162087A (ja) 洗濯機
JP2000279692A (ja) 脱水兼用洗濯機
WO2016034084A1 (zh) 滚筒洗衣机
JP2018130376A (ja) 洗濯機
JP2012080998A (ja) 脱水兼用洗濯機
JP6062152B2 (ja) 脱水兼用洗濯機
JP3609288B2 (ja) 洗濯機
JP3256624B2 (ja) 脱水兼用洗濯機
KR101913520B1 (ko) 드럼식 세탁기
JP2008307414A (ja) 洗濯機
JP4806436B2 (ja) 洗濯機
JP2000271387A (ja) 脱水兼用洗濯機
JP4859900B2 (ja) 洗濯機
JPH11300084A (ja) 全自動洗濯機
JP7085377B2 (ja) 洗濯機
JP3306303B2 (ja) 二槽式洗濯機
JP3564316B2 (ja) 脱水兼用洗濯機
JP3755999B2 (ja) 洗濯機
KR100474920B1 (ko) 세탁기의 운전제어방법
JPH0928973A (ja) 洗濯機

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040401

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040427

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040628

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050209

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20051004