WO1999066813A1 - Boucle - Google Patents

Description

明細書 バックノレ 技術分野 本発明は、 バックルに関し、 さらに詳しくは、 例えば、 車両用シ一 トベルト装置のゥェビングに設けられたタンダプレー トに係合して、ゥェ ビングを装着状態に維持するためのバックルに関する。 背景技術 図 1 5には、 従来のバックルの一例が示されている （特公昭 6 3— 4 5 2 0 3参照） 。

このバックノレ 2 0 0では、タンダプレー ト 2 0 2を挿入部 2 0 4に揷入 し、 イジ クタ （図示省略） を移動させると、 イジェクタに押されてボタ ン 2 0 6がスライ ドするため、ポタン 2 0 6に形成された突起 2 0 8がラ ツチ 2 1 0から離間し、ラッチ 2 1 0がタングプレー ト 2 0 2の係合孔 2 1 2への係合方向 （矢印 G方向） へ移動可能となる。 係合状態では、 ボタ ン 2 0 6 の突起 2 0 8がラッチ 2 1 0に当接して、ラッチ 2 1 0の係合解 除方向 （矢印 Gと反対方向） への移動を阻止している。 これによ り、 タン ダブレー ト 2 0 2の抜けが阻止され （いわゆるロック状態） 、 図示しない シー トベルト装置のゥェビングは、 装着者への装着状態に維持される。 ボタン 2 0 6を押して口ック解除方向 （矢印 F方向） にスライ ドさせる と、 突起 2 0 8がラッチ 2 1 0から離間して、 ラッチ 2 1 0は係合解除方 向 （矢印 Gと反対方向） へ移動可能となる。

このタイプのバックル 2 0 0では、 ロック状態において、 タンダプレー ト 2 0 2がイジェクタを介してボタン 2 0 6に間隙無く接触している。こ のため、ロック状態でタングプレ一 ト 2 0 2が矢印 F方向に押された場合 には、 イジェクタを介してボタン 2 0 6 も口ック解除方向に移動する。 従 つて、このよ うな場合でも不用意に口ック解除されることを防止するため、 突起 2 0 8はボタン 2 0 6の移動ス トロ一クを考慮して十分大きく形成 されている。

しかし、 このよ う に、 突起 2 0 8を大きくすると、 ロック解除する際の ボタン 2 0 6 の移動スロ トークも大きく なってしまうため、バックル 2 0 0全体と して大型になり、 製造コス トが高くなつてしま う。 発明の開示 本発明はかかる事実を考慮し、 低コス トで製造でき、 口 ック状態でタン グプレー トが押された場合でも口 ック解除されることのないバッ クルを 得ることを課題とする。

請求項 1に記載の発明では、挿入部に所定位置まで挿入されたタングプ レー トに係合可能な係合部材と、前記係合部材を前記タンダプレー トへの 係合状態に維持すると共に、所定の操作により係合部材をタンダプレート からの係合解除方向に移動させる操作部材と、前記係合部材の前記係合状 態でタンダプレー トから前記操作部材までの間に少なく とも一か所の間 隙を構成する中間部材と、 を有することを特徴とする。

バックルの挿入部にタングプレー トを所定位置まで挿入すると、係合部 材がタンダブレー トに係合する。操作部材は係合部材を係合状態に維持す るので、 タングプレー トがロックされ、 不用意に抜けなく なる。

タングプレー トへの係合部材の係合状態で、 中間部材は、 タングプレー 卜から操作部材までの間に間隙を構成する。 このため、 操作部材はタンダ プレー トに対してフリーになり、 タンダプレー トが移動しても、 この間隙 が解消されない限り操作部材は移動しない。 従って、 タングプレートが押 された場合でも操作部材が移動して不用意にタングプレー トが抜けてし まうことを考慮し、 抜け防止のための部材 （例えば突起等） を大きくする 必要がない。 これにより、 係合部材を係合解除する際の操作部材の移動ス トロークを小さくすることができ、バックル全体と して小型になるので、 バックルの製造コス トを低くすることが可能となる。

請求項 2に記載の発明では、 請求項 1 に記載の発明において、 前記中 間部材が、前記係合部材及び前記操作部材を支持する支持板又は操作部材 に揺動可能に取り付けられ、前記タングプレートの前記揷入部への挿入途 中でタンダプレートに押されて揺動し、係合部材のタングプレー トへの係 合状態で前記間隙を構成する揺動部材であることを特徴とする。

従って、タンダプレー トを挿入部に挿入すると揺動部材がタングブレー トに押されて揺動し、係合部材のタングプレー トへの係合状態でタングプ レ一 トから操作部材までの間に間隙を構成する。 このよ うに、 揺動部材を 設けるだけの簡単な構造で、タングプレー トから操作部材までの間に間隙 を構成できるので、 製造コス トを低くすることが可能となる。

請求項 3に記載の発明では、 請求項 2に記載の発明において、 前記係 合部材を前記係合状態に向かって付勢する付勢手段を有し、前記揺動部材 が前記付勢手段と一体で形成されていることを特徴とする。

係合部材は、 付勢手段により係合状態に向かって付勢されるので、 係合 状態をより確実に維持することができる。

また、 あらかじめ付勢手段が設けられているバックルにおいては、 付勢 手段と一体で揺動部材を構成するので、 部品点数の増加を伴わず、 製造コ ス 卜の上昇を招かない。

請求項 4に記載の発明では、 請求項 1 に記載の発明において、 前記中 間部材が、 前記操作部材に設けられ、 前記タングプレー トの前記挿入部へ の挿入によつて操作部材を移動させると共に、この移動方向と直交する方 向に移動して前記間隙を構成する移動部材であることを特徴とする。

従って、タングプレー トを挿入部に挿入すると移動部材が操作部材を移 動させる。 また、 操作部材の移動によって、 この移動と直交する方向へ移 動部材が移動し、タンダプレー トから操作部材までの間に間隙を構成する, このように、 移動部材を設けるだけの簡単な構造で、 タングプレー トから 操作部材までの間に間隙を構成できるので、製造コス トを低くすることが 可能となる。

請求項 5に記載の発明では、 請求項 2に記載の発明において、 前記摇動 部材が、 前記操作部材に取り付けられると共に、 前記操作部材に作用した 口ック解除方向への所定値以上の慣性力により慣性移動する質量体と、前 記質量体の慣性移動によ り摇動部材が揺動すると被係合部に係合して揺 動部材のロック解除方向への移動を阻止する係合部と、を有することを特 徴とする。

すなわち、 例えば、 車両急加速度時又は急減速時等に、 操作部材のロ ッ ク解除方向（係合部材をタングプレ一 トからの係合解除方向に移動させる ための方向） に所定値以上の慣性力が作用すると、 操作部材はこの方向に 移動しょ う とする。 しかし、 このとき、 慣性力を受けて質量体が慣性移動 し、 揺動部材を揺動させる。 そして、 この揺動によ り、 係合部が被係合部 に係合して、 揺動部材のロック解除方向への移動が阻止される。 揺動部材 は操作部材に取り付けられているので、操作部材のロック解除方向への移 動も阻止される、 これにより、 係合部材がタングプレートから係合解除方 向に不用意に移動してしま うことが防止され、 口ック状態に維持される。 なお、 被係合部を設ける部位は特に限定されないが、 例えば、 バックル を構成するカバ一等に形成することができる。これによつて部品点数の增 加を防ぐこ とができ、バックルの製造コス トを低くすることが可能となる 請求項 6に記載の発明では、 請求項 1 に記載の発明において、 前記タ ングプレー トの移動に基づいて移動する、 移動部材を更に有し、 前記係合 部材の前記係合状態において、 前記中間部材は、 前記移動部材と前記係合 部材の何れか一方との間に所定の間隙を構成する、 ことを特徴とする。 図面の簡単な説明 図 1 は本発明の第 1の実施の形態に係るバックルを示す分解斜視図で ある。

図 2は本発明の第 1の実施の形態に係るバックルを示す断面図である。 図 3は本発明の第 1 の実施の形態に係るバックルのロ ック状態を示す 断面図である。

図 4は本発明の第 2の実施の形態に係るバックルを示す分解斜視図で ある。

図 5は本発明の第 2の実施の形態に係るバックルを示す断面図である。 図 6は本発明の第 2の実施の形態に係るバックルのロック状態を示す 断面図である。

図 7は本発明の第 3の実施の形態に係るバックルを示す分解斜視図で ある。

図 8は本発明の第 3の実施の形態に係るバックルのロ ック状態を示す 断面図である。

図 9は本発明の第 3 の実施の形態に係るバッ クルのロ ック状態におい て慣性力が作用した状態を示す断面図である。

図 1 0は本発明の第 4の実施の形態に係るバックルを示す分解斜視図 である。

図 1 1は本発明の第 4の実施の形態に係るバックルを示す平断面図で ある。

図 1 2は本発明の第 4の実施の形態に係るバックルを示す側断面図で ある。

図 1 3は本発明の第 4の実施の形態に係るバックルのロック状態を示 す平断面図である。

図 1 4は本発明の第 4の実施の形態に係るバックルのロ ック状態を示 す側断面図である。

図 1 5は従来のバックルを示す断面図である。 発明を実施するための最良の形態 図 1〜図 3には、本発明の第 1の実施の形態に係るバックル 1 0が示さ れている。 バックル 1 0は、 車両 （図示省略） から延出された取付片 1 2 にリベッ ト 1 4 Dによって取り付けられるアンカプレー ト 1 4を有して いる。 アンカプレート 1 4は、 長尺状の板材の長手方向中央を折り曲げて 形成されており、所定間隔の 2枚の平行な板（上板 1 4 A及び下板 1 4 B ) が構成されている。 アンカプレー ト 1 4の一端 （折り曲げ部） の中央には、 挿入孔 1 6が形成されており、 この挿入孔 1 6から、 タングプレー ト 2 0 が、上板 1 4 Aと下板 1 4 Bとの間に構成された挿入部 1 8に挿入される。 タングプレー ト 2 0には、 挿通孔 （図示省略） が形成されており、 この挿 通孔に、 シー トベルト装置のゥェビングが挿通されている。 また、 取付片 1 2はアンカプレー ト 1 4の他端側から挿入され固着されている。

アンカプレー ト 1 4内には、 イジェク タ 2 2が、 アンカプレー ト 1 4の 長手方向 （矢印 A方向及びその反対方向） にスライ ド可能に収容されてい る。イ ジェク タ 2 2 と取付片 1 2 との間にはイジェク トスプリ ング 2 4が 配置されており、 イジェクタ 2 2を挿入孔 1 6に向かって （矢印 Aと反対 の方向に） 付勢している。

イジ二クタ 2 2の幅方向両端からは、取付片 1 2に向かう一対の角片 2 6が突設されている。イジェクタ 2 2がタンダプレート 2 0に押されて取 付片 1 2に向かって移動したとき、角片 2 6の長手方向略中央に形成され た突起 7 0が、 ボタン 2 8に突設された突起 （図示省略） を押圧するよう に、 所定の位置に形成されている。 また、 イジェクタ 2 2の移動は、 角片 2 6 の先端近傍に形成された当接部 2 2 Aが、アンカプレー ト 1 4から挿 入部 1 8内に突出された突起 （図示省略） に当たるまで可能であり、 一定 範囲に制限される。

ボタン 2 8は、アンカプレー ト 1 4の上板 1 4 A側に取付けられている _c ボタン 2 8は平面視にて略四角形の枠状に形成されており、押圧操作用の 押圧板 3 0 と、この押圧板 3 0の幅方向両端近傍から突出された一対の平 行な外板 3 2、 及び、 外板 3 2より も幅方向内側から突出された一対の平 行な内板 3 4 と、 を有している。

外板 3 2には、 内側に向かう爪片 3 6が形成されている。 この爪片 3 6 力；、アンカプレート 1 4の上板 1 4 Aと下板 1 4 Bとの間にアンカプレー ト 1 4の外側から係合して、ボタン 2 8をアンカプレー ト 1 4から離脱不 能に、 かつ、 アンカプレー ト 1 4の長手方向 （矢印 A方向及びその反対方 向） にスライ ド可能と している。

内板 3 4の内面には、 突起 3 8が突設されている。 また、 突起 3 8より も押圧板 3 0側には、押圧板 3 0に向かうに従って次第にアンカプレー ト 1 4から離間する方向に傾斜した解除面 4 0が形成されている。図 2に示 すように、 突起 3 8は、 タンダプレ一 ト 2 0が挿入部 1 8に挿入されてい ない状態で、 後述するラツチ 4 8の当接片 5 0の下面に当接して、 係合方 向 （矢印 B方向） へのラッチ 4 8の移動を阻止する。 また、 図 3に示すよ う に、 突起 3 8 は、 タンダプレー ト 2 0が挿入部 1 8 に挿入されて、 タン グプレー ト 2 0の係合孔 4 2にラッチ 4 8が係合した状態 （口ック状態） では、 ラッチ 4 8の当接片 5 0の上面に当接して、 係合解除方向 （矢印 B と反対方向） へのラッチ 4 8の移動を阻止する。

解除面 4 0は、ロ ック状態で押圧力によりボタン 2 8がロック解除方向 (矢印 A方向） に移動すると、 この押圧力を、 ラッチ 4 8を係合解除方向 (矢印 Bと反対方向） に移動させる力に変換して、 当接片 5 0をその下面 側から押す。 これによつて、 ラッチ 4 8が係合解除方向に移動する。 上板 1 4 Aには、 ボタン 2 8の外板 3 2 よ り も内側の位置に、 內板 3 4 を跨ぐ保持ブロ ック 4 4が立設されている。 保持ブロック 4 4は、 平行な 一対の保持板 4 6を有しており、 この保持板 4 6の間に、 ラツチ 4 8が配 置されている。 保持板 4 6は、 アンカプレー ト 1 4の長手方向 （矢印 A方 向及びその反対方向） へのラッチ 4 8の移動を阻止し、 係合方向及び係合 解除方向 （矢印 B方向及びその反対方向） へは移動可能と している。

ラッチ 4 8は、 正面視にて略 U字状に形成されると共に、 上端からは、 幅方向外側に向かって当接片 5 0が延出されている。 また、 ラッチ 4 8の 幅方向中央からは、タンダプレー ト 2 0に向かって係合片 5 2が延出され ている。 係合片 5 2は、 タングプレー ト 2 0が揷入部 1 8に所定位置まで 挿入されると、アンカプレ一 ト 1 4の上板 1 4 Aに形成された貫通孔 1 4 Cを貫通して、 タンダプレート 2 0の係合孔 4 2に係合し、 さらに、 下板 1 4 Bに形成された貫通孔 1 4 E (図 2参照） も貫通する。

保持ブロック 4 4からは、一対の板ばね片 7 6がボタン 2 8の押圧板 3 0に向かって突設されており、ボタン 2 8を矢印 Aと反対方向へ付勢して いる。 これにより、 押圧板 3 0を押圧したときに、 適度な抵抗が生じる。 ボタン 2 8には、板ばね状のロックスプリ ング 5 4の一端が取り付けら れている。 ロックスプリ ング 5 4の他端は、 ラッチ 4 8の上面に当接して おり、 ラッチ 4 8を係合方向 （矢印 B方向） に付勢している。

ロックスプリ ング 5 4の長手方向略中央には、中間アーム 6 0がリベッ ト 6 2によって固着されている。 中間アーム 6 0は、 平面視にて略 U字状 の U字部 6 4 と、この U字部 6 4の両端からアンカプレー ト 1 4に向かつ て延出された一対の脚部 6 6 と、 で構成されている。

脚部 6 6は、アンカプレー ト 1 4の長手方向に沿って形成された一対の 長孔 1 4 Fを貫通し、 その先端が挿入部 1 8内に至っている。 また、 脚部 6 6の先端には、 脚部 6 6を構成する板材を略直角に折り曲げて、 対向壁 6 8が形成されており、 この対向壁 6 8力 イジェクタ 2 2の角片 2 6の 突起 7 0の先端と対向している。 従って、 タンダプレー ト 2 0が挿入部 1 8に挿入されることにより、イジヱク トスプリ ング 2 4の付勢力に抗して イジェクタ 2 2が矢印 A方向にスライ ドすると、対向壁 6 8が突起 7 0に 押圧されて、 矢印 A方向に移動する。

中間アーム 6 0及びロックスプリ ング 5 4は所定の弾性を有しており、 対向壁 6 8が矢印 A方向に移動すると、 ロックスプリ ング 5 4の一端 （ボ タン 2 8への固着部分） を中心と して反時計周り方向 （矢印 C方向） に僅 かに揺動しながら、 ボタン 2 8を矢印 A方向に移動させる。 これにより、 ボタン 2 8の突起 3 8がラッチ 4 8の当接片 5 0から離間するので、ラッ チ 4 8はロ ックスプリ ング 5 4の付勢力によつて係合方向 （矢印 B方向） に移動する。

また、 図 3に示すように、 ラッチ 4 8が係合方向 （矢印 B方向） に移動 して係合片 5 2が係合孔 4 2に係合した状態 （口ック状態） では、 対向壁 6 8 と突起 7 0 との間に所定の間隙 7 2が構成されるよ うに、ロックスプ リ ング 5 4及び中間アーム 6 0の形状が決められている。

上記したアンカプレー ト 1 4、 イジェクタ 2 2、 ボタン 2 8、 イジェク トスプリ ング 2 4、 保持ブロック 4 4、 ラッチ 4 8、 ロックスプリング 5 4及ぴ中間アーム 6 0によって、 バックル本体 5 6が構成されている。 このバックル本体 5 6に対して、 カバー 5 8が装着されて、 アンカプレ ー ト 1 4、 イジヱクタ 2 2、 ボタン 2 8、 イジェク トスプリ ング 2 4、 保 持ブロック 4 4、 ラッチ 4 8、 ロックスプリ ング 5 4及び中間アーム 6 0 が被われる。 カバー 5 8は、 長手方向両端が開放された略四角筒状に形成 されており、 取付片 1 2の他端側から、 内側に取付片 1 2を収容してスラ ィ ドされ、 バックル本体 5 6を被う位置で、 アンカプレー ト 1 4の固定突 起 （図示省略） が係合して、 抜けないよ うになる。

次に、 第 1 の実施の形態に係るバックル 1 0の作用を説明する。

図 2に示すよ うに、挿入部 1 8にタンダプレー ト 2 0が挿入されていな い状態では、 ラッチ 4 8の当接片 5 0に、 ポタン 2 8の突起 3 8が下側か ら当接しているので、ロックスプリ ング 5 4の付勢力によってラッチ 4 8 が係合方向 （矢印 B方向） に移動してしまう ことはない。

挿入部 1 8にタンダプレー ト 2 0を挿入し、ィジェク トスプリ ング 2 4 の付勢力に抗してイジェクタ 2 2を矢印 A方向にスライ ドさせると、イジ ヱクタ 2 2の突起 7 0が中間アーム 6 0の対向壁 6 8を押圧するため、対 向壁 6 8が矢印 A方向に移動する。 そして、 ロックスプリ ング 5 4及び中 間アーム 6 0が、ロ ックスプリ ング 5 4の一端（ボタン 2 8への固着部分） を中心と して反時計周り方向 （矢印 C方向） に僅かに揺動しながら、 ボタ ン 2 8を矢印 A方向に移動させる。 これによ り、 ボタン 2 8の突起 3 8が ラッチ 4 8の当接片 5 0から離間するので、ラッチ 4 8はロックスプリ ン グ 5 4の付勢力を受けて係合方向 （矢印 B方向） に移動する。 このため、 図 3に示すよ うに、 ラッチ 4 8の係合片 5 2が、 上板 1 4 Aの貫通孔 1 4 Cを貫通してタンダプレート 2 0の係合孔 4 2に係合する。ボタン 2 8は 板ばね片 7 6に押されて矢印 Aと反対の方向に移動し、ロック状態となる, 口ック状態では、 ボタン 2 8の突起 3 8力 ラッチ 4 8の当接片 5 0に 上側から当接して、 ラッチ 4 8の係合解除方向 （矢印 Bと反対方向） の移 動を阻止している。

また、 口ック状態では、 ロ ックスプリ ング 5 4の先端がラツチ 4 8を押 圧して下方に下がるため、ロックスプリ ング 5 4の弾性によってロックス プリ ング 5 4 と中間アーム 6 0 とが反時計周り方向 （矢印 C方向） に摇動 し、対向壁 6 8 と角片 2 6の突起 7 0 との間に所定の間隙 7 2が構成され ている。 このため、 ロック状態でタングプレー ト 2 0がさらに矢印 A方向 に移動しても、タンダブレー ト 2 0の移動量がこの間隙 7 2内であれば、 対向壁 6 8は矢印 A方向に移動しない。 また、 タンダプレー ト 2 0の移動 量が所定量に達すると、 イジェクタ 2 2が取付片 1 2に当たるので、 この 移動が制限される。 このため、 ボタン 2 8 もロック解除方向 （矢印 A方向） に移動することがなく 、 ボタン 2 8の突起 3 8が、 ラッチ 4 8の当接片 5 0から離間することがない。 従って、 ラッチ 4 8 の係合解除方向 （矢印 B と反対方向） への移動が確実に阻止される。

ロック状態を解除してタンダプレ一 ト 2 0をバックル 1 0から分離す るには、 ボタン 2 8 の押圧板 3 0を押圧して、 ボタン 2 8をロック解除方 向 （矢印 A方向） にスライ ドさせる。 これによ り、 ボタン 2 8の突起 3 8 がラッチ 4 8の当接片 5 0から離間し、 ラッチ 4 8は係合解除方向 （矢印 Bと反対方向） に移動可能となる。 さらにボタン 2 8をスライ ドさせると、 ボタン 2 8の解除面 4 0がラッチ 4 8の当接片 5 0を係合解除方向（矢印 Bと反対方向） に押すので、 ラッチ 4 8が係合解除方向に移動し、 係合片 5 2がタンダプレー ト 2 0の係合孔 4 2から抜け出る。 これによ り、 タン グブレー ト 2 0は、イジ クタ 2 2を介して作用したイジェク トスプリ ン グ 2 4の付勢力によって、 矢印 Aと反対方向に抜け出る。

このよ うに、 第 1 の実施の形態のバックル 1 0では、 ロック状態におい て、タングプレー ト 2 0からボタン 2 8に至るまでの間に間隙 7 2を構成 して、タングプレー ト 2 0が移動してもボタン 2 8がロック解除方向に移 動しないようにしたので、タンダプレー ト 2 0が移動した場合にもロック 解除されないように、 突起 3 8を大きく形成する必要がない。 このため、 ボタン 2 8の形成が容易になる。 また、 従来と比較して突起 3 8が小さい ので、 ロ ック解除するまでのボタン 2 8の移動ス トロークが少なくてすむ _c このため、 ロック解除の際の操作感が向上する。 さらに、 ノくックル 1 0全 体と しても小型にできるので、低コス トでバックル 1 0を製造することが できる。

なお、 上記説明においては、 ロ ックスプリ ング 5 4 と中間アーム 6 0 と が別体と して形成され、これらがリベッ ト 6 2によって固着されたものを 例と して挙げたが、ロックスプリ ング 5 4 と中間アーム 6 0 とを一 で形 成してもよレ、。 一体とすることにより、 さらに部品点数が少なく なり 、 低 コス トでバックル 1 0を製造することが可能となる。

図 4〜図 6には、本発明の第 2の実施の形態に係るバックル 1 1 0が示 されている。 以下、 第 1の実施の形態に係るバックル 1 0 と同一の構成要 素、 部材等については同一符号を付して説明を省略する。

このバックル 1 1 0では、第 1 の実施の形態に係るバックル 1 0 の中間 アーム 6 0 (図 1〜図 3参照） に相当する部材は設けられておらず、 これ に代わる中間部材と して、 揺動レバー 1 1 2が設けられている。

揺動レバー 1 1 2は、 平面視にて略 T字状の揺動部 1 1 4 と、 揺動部 1 1 4 の一端から延出された一対の脚部 1 1 6 と、 を有している。 揺動レバ 一 1 1 2は、 揺動部 1 1 4の長手方向略中央において、 ピン 1 1 8 ;こよつ て保持ブロ ック 4 4に軸支されており、揺動レバー 1 1 2はこのピン 1 1 8を中心と して揺動する。

また、 脚部 1 1 6は、 図 5からも分かるように、 アンカプレー ト 1 4の 上板 1 4 Aに向かって延出されており、 長孔 1 4 F (図 4参照） を貫通し て、 先端が挿入部 1 8内に至っている。 脚部 1 1 6の先端はイジ二クタ 2 2の角片 2 6の突起 7 0の先端と対向しており、タングプレ一 ト 2 0が揷 入部 1 8に挿入されて、ィジェク ト スプリ ング 2 4の付勢力に抗してィジ ヱクタ 2 2が矢印 A方向にスライ ドすると、脚部 6 6の先端が角片 2 6に 押圧され、 揺動レバ一 1 1 2が図 5反時計周り方向 （矢印 D方向） に揺動 する。 揺動部 1 1 4の他端はラツチ 1 2 0の上方に位置している。ラッチ 1 2 0は、第 1の実施の形態に係るラッチ 4 8 と略同様の形状とされているが、 幅方向中央位置に、揺動部 1 1 4の他端に対応した凹部 1 2 2が形成され ている点が異なっている。 図 5に示すように、 タンダプレー ト 2 0が挿入 部 1 8に挿入されていない状態では、揺動部 1 1 4の他端 1 1 4 Aが凹部 1 2 2に入り込んでいる。

また、 図 6に示すよ うに、 ラッチ 1 2 0の係合状態では、 揺動部 1 1 4 の他端 1 1 4 Aが凹部 1 2 2から所定の間隙 1 2 4をあけて位置するよ うに、 揺動部 1 1 4及び凹部 1 2 2の形状が決められている。 この状態で は、 揺動レバ一 1 1 2は、 脚部 1 1 6 の先端がイジェクタ 2 2の突起 7 0 の先端に当たる位置 （状態） から、 揺動部 1 1 4の他端 1 1 4 Aが凹部 1 2 2の内面に当たる位置 （状態） までの範囲で揺動可能となっている。 なお、 突起 3 8 の上面は、 ラッチ 1 2 0が係合方向 （矢印 B方向） に移 動したとき、 当接片 5 0の下面に押圧されて、 ボタン 2 8を矢印 A方向に 移動させることができるよ うに、 第 1の実施の形態に係る突起 3 8 (図 1 〜図 3参照） より も、 傾斜角が大きく なつている。

従って、このよ うな構成と された第 2の実施の形態のバックル 1 1 0で は、 タンダプレー ト 2 0を挿入部 1 8に挿入すると、 イジェクタ 2 2の角 片 2 6 の突起 7 0の先端が、揺動レバー 1 1 2 の脚部 1 1 6の先端に当た つて、 揺動レバ一 1 1 2を図 5反時計周り方向 （矢印 D方向） に揺動させ る。 この揺動によ り 、 揺動部 1 1 4の他端 1 1 4 Aがラッチ 1 2 0を係合 方向 （矢印 B方向） に押すので、 ラッチ 1 2 0が係合方向に移動する。 ま た、 ラッチ 1 2 0の当接片 5 0によって、 ボタン 2 8の突起 3 8が押され るので、 ボタン 2 8が矢印 A方向に移動する。 移動量が所定値に達すると . 揺動部 1 1 4の他端がラツチ 1 2 0の凹部 1 2 2から離間すると共に、突 起 3 8もラッチ 1 2 0の当接片 5 0から離間し、ラッチ 1 2 0はロックス プリ ング 5 4の付勢力によってさらに係合方向に移動する。 そして、 係合 片 5 2がタンダプレー ト 2 0の係合孔 4 2に係合する。ボタン 2 8は板ば ね片 7 6に押されて矢印 Aと反対の方向に移動し、 口ック状態となる。 ロック状態では、 ボタン 2 8の突起 3 8が、 ラッチ 1 2 0の当接片 5 0 に上側から当接して、 ラッチ 4 8の係合解除方向 （矢印 Bと反対方向） の 移動を阻止している。

また、 ロック状態では、 揺動レバー 1 1 2 とラッチ 1 2 0 との間に所定 の間隙 1 2 4が構成されている。 このため、 タンダプレー ト 2 0がさらに 矢印 A方向に押されても、イジェクタ 2 2を介して揺動レバー 1 1 2が揺 動するのみで、 ラッチ 1 2 0が係合解除方向に移動したり、 ボタン 2 8が ロ ック解除方向 （矢印 A方向） に移動したり しない。

ロック状態を解除してタングプレー ト 2 0をバックル 1 1 0から分離 するには、 第 1の実施の形態のバックル 1 0 と同様、 ボタン 2 8 の押圧板 3 0を押圧して、 ボタン 2 8をロック解除方向 （矢印 A方向） にスライ ド させる。 これによ り、 ボタン 2 8の突起 3 8がラッチ 1 2 0の当接片 5 0 から離間すると共に、ボタン 2 8の解除面 4 0がラッチ 1 2 0の当接片 5 0を係合解除方向 （矢印 Bと反対方向） に押すので、 ラッチ 1 2 0が係合 解除方向に移動し、係合片 5 2がタンダプレー ト 2 0の係合孔 4 2から抜 け出る。 これにより、 タンダプレー ト 2 0は、 イジェクタ 2 2を介して作 用したイジェク トスプリ ング 2 4の付勢力によつて、矢印 Aと反対方向に 抜け出る。

このよ う に、 第 2の実施の形態のバックノレ 1 1 0においても、 ロ ック状 態において、タンダプレ一 ト 2 0からボタン 2 8に至るまでの間に間隙 1 2 4が構成されるので、タンダプレー ト 2 0が移動してもボタン 2 8が口 ック解除方向に移動せず、 突起 3 8を大きく形成する必要がない。 このた め、 ボタン 2 8の形成が容易になると共に、 ロック解除するまでのボタン 2 8の移動ス トロークが少なくてすむ。 また、 バックル 1 1 0全体と して も小型にできるので、低コス 卜でバックル 1 1 0を製造することができる < 図 7〜図 9には、本発明の第 3の実施の形態に係るバックル 1 3 0が示 されている。 以下、 第 1の実施の形態に係るバックル 1 0 と同一の構成要 素、 部材等については同一符号を付して説明を省略する。

このバックル 1 3 0においても、第 1 の実施の形態に係るバックル 1 0 の中間アーム 6 0 (図 1〜図 3参照） に相当する部材は設けられておらず、 これに代わる中間部材と して、 摇動アーム 1 3 2が設けられている。

揺動アーム 1 3 2は、合成樹脂によって平面視にて略 U字状に形成され ており、 揺動部 1 3 4 と、 摇動部 1 3 4の一端から角状に延出された一対 の脚部 1 3 6 と、 が形成されている。 揺動部 1 3 4の長手方向略中央には 軸孔 1 3 3が形成されており、 軸孔 1 3 3に、 ボタン 2 8 の内板 3 4に形 成されたピン 3 5が挿入されている。揺動アーム 1 3 2はこのピン 3 5回 りに揺動する。

また、 脚部 1 3 6は、 アンカプレー ト 1 4の上板 1 4 Aに向かって延出 されており、 長孔 1 4 F (図 1参照） を貫通して、 先端が挿入部 1 8内に 至っている。脚部 1 3 6の先端はイ ジェク タ 2 2の角片 2 6 の突起 7 0の 先端と対向しており、タンダプレー ト 2 0が挿入部 1 8に挿入されること により、イジェク トスプリ ング 2 4 の付勢力に抗してイジェクタ 2 2が矢 印 A方向にスライ ドすると、 脚部 6 6の先端が角片 2 6に押圧されて、 揺 動アーム 1 3 2が図 8反時計周り方向 （矢印 E方向） に揺動する

揺動部 1 3 4の他端はラツチ 4 8の当接片 5 0の上方に位置している。 タンダプレー ト 2 0が挿入部 1 8に挿入されていない状態では、揺動部 1 3 4の他端が当接片 5 0に接触している。 この状態で、 ボタン 2 8の突起 3 8が当接片 5 0に下方から当たって、 ラッチ 4 8 の係合方向 （矢印 B方 向） への移動を阻止している。

また、 図 9に示すように、 ラッチ 4 8の係合状態では、 揺動部 1 3 4の 他端 1 3 4 Aが当接片 5 0から所定の間隙 1 4 0をあけて位置するよ う に、 揺動部 1 3 4の形状が決められている。

脚部 1 3 6 の上部からは、 ボタン 2 8のロ ック解除方向 （矢印 A方向） と同方向に向かって、 一対のばね片 1 3 7がー体的に突設されている。 図 8に示すよ うに、ばね片 1 3 7の先端はカバー 5 8の上壁 5 8 Aに接触し ている。揺動アーム 1 3 2は矢印 E方向及びその反対方向に回転可能とな つているが、 矢印 E方向に回転すると、 ばね片 1 3 7の弾性変形による反 力で、 矢印 Eと反対の方向に回転付勢される。 また、 揺動アーム 1 3 2には、 軸孔 1 3 3 よ り もアンカプレー ト 1 4に 近い位置に、 一定の質量を有するウェイ ト 1 3 5が設けられている。 図 9 に示すように、 バックル 1 3 0に、 ボタン 2 8のロック解除方向 （矢印 A 方向）へ所定値以上の慣性力が作用するとウェイ ト 1 3 5が慣性移動し、 ばね片 1 3 7による回転付勢力に抗して揺動アーム 1 3 2を矢印 E方向 に回転させる。 なお、 ウェイ ト 1 3 5の材質や形状は特に限定されないが、 上記したように揺動アーム 1 3 2を樹脂製と した場合には、これより も比 重の大きい材料 （例えば金属等） を使用することができる。

揺動部 1 3 4の一端 （矢印 A方向の端部） からは、 カバ一 5 8の上壁 5 8 Aに向かって、 側面略三角形状の係合爪 1 3 9が形成されている。 この 係合爪 1 3 9は、 図 8に示すように、 揺動アーム 1 3 2が矢印 E方向に回 転していないときには、カバー 5 8 の上壁 5 8 Aに形成された係合突起 5 9に係合することはないが、 図 9に示すよ うに、 揺動アーム 1 3 2が矢印 E方向に回転すると、 係合突起 5 9に係合するよ うに、 所定の位置に形成 されている。 そして、 このよ うに係合爪 1 3 9が係合突起 5 9に係合する と、 揺動アーム 1 3 2の矢印 E方向への移動が阻止される。 揺動アーム 1 3 2はピン 3 5によってボタン 2 8に取り付けられているので、ボタン 2 8 のロ ック解除方向 （矢印 A方向） への移動も阻止される。 なお、 ぱね片 1 3 7及び係合爪 1 3 9は必ずしも揺動アーム 1 3 2 と一体で設けられ ている必要はないが、 上記したよ うに一体とすることで、 部品点数の増加 を阻止し、 製造コス トを低くすることが可能となる。 同様に、 ピン 3 5 も . ボタン 2 8 と一体で設ける必要はないが、 一体とすることで、 部品点数の 増加を阻止し、 製造コス トを低くすることが可能となる。

従って、このよ うな構成と された第 3の実施の形態のバックル 1 3 0で は、 タンダプレート 2 0を挿入部 1 8に挿入すると、 イジェクタ 2 2の角 片 2 6力 揺動アーム 1 3 2の脚部 1 3 6の先端に当たり 、 ばね片 1 3 7 の付勢力に抗して揺動アーム 1 3 2を図 8反時計周り方向 （矢印 E方向） に揺動させる。 この揺動は、 摇動部 1 3 4の他端 1 3 4 Aがラッチ 4 8の 当接片 5 0の上面に当たって一定範囲に制限されるので、係合爪 1 3 9が 係合突起 5 9に係合することはない。 そして、 揺動アーム 1 3 2からピン 3 5を介して、 ボタン 2 8に押圧力が作用し、 ボタン 2 8が矢印 A方向に スライ ドする。 これにより、 ボタン 2 8の突起 3 8がラッチ 4 8 の当接片 5 0から離間するので、ラッチ 4 8 はロックスプリ ング 5 4の付勢力を受 けて係合方向 （矢印 B方向） に移動する。 ラッチ 4 8の係合片 5 2が、 上 板 1 4 Aの貫通孔 1 4 Cを貫通してタンダプレー ト 2 0の係合孔 4 2に 係合する。 そして、 ボタン 2 8が板ばね片 7 6に押されて矢印 Aと反対の 方向に移動し、 ロック状態となる。

口ック状態では、 ボタン 2 8の突起 3 8が、 ラッチ 4 8の当接片 5 0に 上側から当接して、 ラッチ 4 8の係合解除方向 （矢印 Bと反対方向） の移 動を阻止している。

また、 ロ ック状態では、 ばね片 1 3 7によつて揺動アーム 1 3 2が図 8 時計周り方向 （矢印 Eと反対の方向） に回転付勢されており、 揺動アーム 1 3 2 とラッチ 4 8 との間に所定の間隙 1 4 0が構成されている： このた め、 タンダプレー ト 2 0がさらに矢印 A方向に押されても、 イジ二クタ 2 2を介して揺動アーム 1 3 2が揺動するのみで、ィジェクタ 2 2が係合解 除方向に移動したり、 ボタン 2 8がロ ック解除方向 （矢印 A方向） に移動 したり しない。

口 ック状態で、例えば車両に所定位置以上の加速度又は減速度が作用す ると、 ボタ ン 2 8に口 ック解除方向 （矢印 A方向） の慣性力が作用する場 合がある。 このとき、 揺動アーム 1 3 2のウェイ ト 1 3 5にも慣性力が作 用し、 ウェイ ト 1 3 5は矢印 A方向に慣性移動しよ う とする。 これにより、 図 9に示すように、揺動アーム 1 3 2がばね片 1 3 7の回転付勢力に抗し て反時計周り方向 （矢印 E方向） に回転し、 係合爪 1 3 9が係合突起 5 9 に係合する。 揺動アーム 1 3 2の回転が阻止されると共に、 揺動アーム 1 3 2が取り付けられたボタン 2 8のロ ック解除方向 （矢印 A方向） への移 動も阻止される。

このよ うに、ロック状態でボタン 2 8にロック解除方向への慣性力が作 用しても、 ボタン 2 8のロ ック解除方向への移動は阻止される。 従って、 不用意にラッチ 4 8が係合解除方向へ移動して口 ック解除されることが なく、 確実にロ ック状態に維持される。

ロック状態を解除してタンダプレー ト 2 0をバックル 1 3 0から分離 するには、 第 1の実施の形態のバックル 1 0 と同様、 ボタン 2 8の押圧板

3 0を押圧して、 ボタン 2 8をロ ック解除方向 （矢印 A方向） にスライ ド させる。 これにより、 ボタン 2 8の突起 3 8がラッチ 4 8の当接片 5 0か ら離間すると共に、ボタン 2 8の解除面 4 0がラッチ 4 8の当接片 5 0を 係合解除方向 （矢印 B と反対方向） に押すので、 ラッチ 4 8が係合解除方 向に移動し、係合片 5 2がタンダプレー ト 2 0の係合孔 4 2から抜け出る。 これにより、 タンダプレー ト 2 0は、 イジェクタ 2 2を介して作用したィ ジェク トスプリ ング 2 4の付勢力によって、矢印 Aと反対方向に抜け出る。 このように、 第 3の実施の形態のバックノレ 1 3 0においても、 ロック状 態において、タンダプレー ト 2 0からボタン 2 8に至るまでの間に間隙 1

4 0が構成されるので、タンダプレー ト 2 0が移動してもボタン 2 8が口 ック解除方向に移動せず、 突起 3 8を大きく形成する必要がない。 このた め、 ボタン 2 8の形成が容易になると共に、 口ック解除するまでのボタン 2 8の移動ス トロークが少なくてすむ。 また、 バックノレ 1 3 0全体と して も小型にできるので、低コス トでバックル 1 3 0を製造することができる _c 図 1 0〜図 1 4には、本発明の第 4の実施の形態に係るバックル 1 5 0 が示されている。 以下、 第 1 の実施の形態に係るバックル 1 0 と同一の構 成要素、 部材等については同一符号を付して説明を省略する。

このバックノレ 1 5 0 においても、第 1 の実施の形態に係るバックル 1 0 の中間アーム 6 0 (図 1参照） に相当する部材は設けられておらず、 これ に代わる中間部材と して、 拡縮リ ンク 1 5 2が設けられている。

拡縮リ ンク 1 5 2は、 平面視にて略 U字状で、 その一端が、 ボタン 2 8 の内板 3 4に形成された収容溝 7 4に収容されている。 従って、 拡縮リ ン ク 1 5 2は、 ボタン 2 8 と共に、 矢印 A方向及びその反対方向に移動する < 拡縮リ ンク 1 5 2には、 図 1 4に示すよ うに、 自然状態で一端から他端 に向かって次第に接近するテーパー部 1 5 4が形成されている。このテー パー部 1 5 4は、 ラッチ 4 8の上方に位置しており、 ラッチ 4 8が係合方 向 （矢印 B方向） に移動していない状態では、 図 1 2に示すように、 ラッ チ 4 8の当接片 5 0の端面 5 0 Aが内側から当接して拡縮リ ンク 1 5 2 を押し広げることができるよ うに、 所定の位置に形成されている。 また、 ラッチ 4 8が係合方向 （矢印 B方向） に移動した状態では、 図 1 4に示す ように、ラッチ 4 8の当接片 5 0の端面 5 0 Aが拡縮リ ンク 1 5 2から離 間するので、 拡縮リ ンク 1 5 2が弾性復元し、 テーパー部 1 5 4はラッチ 4 8の上方に位置する。

拡縮リ ンク 1 5 2の他端は、アンカプレー ト 1 4の上板 1 4 Aに冃かつ て延出されており、 長孔 1 4 F (図 1 0参照） を貫通して挿入部 1 3内に 至る脚部 1 5 6 と されている。拡縮リ ンク 1 5 2の他端が押し広 られた 状態 （図 1 2参照） で、 脚部 1 5 6 の先端はィジヱクタ 2 2の角片 2 6の 突起 7 0の先端と対向している。

タングプレー ト 2 0が揷入部 1 8に挿入されることによ り、イジニク ト スプリ ング 2 4の付勢力に抗してイジェク ト 2 2が矢印 A方向にスライ ドすると、 脚部 6 6の先端が角片 2 6に押圧されて、 拡縮リ ンク 1 5 2が 矢印 A方向に移動する。 また、 拡縮リ ンク 1 5 2が弾性復元して自然状態 となったとき、脚部 1 5 6の先端がィジェクタ 2 2の角片 2 6の先端から 離間し、 角片 2 6の内側に形成された収容凹部 7 8 と （図 1 0参照） 対向 するよ うになつている。

従って、 このよ うな構成と された第 4の実施の形態のバックル 1 5 0 では、 図 1 3に示すように、 タンダプレー ト 2 0を挿入部 1 8に挿入する と、 イジェクタ 2 2の角片 2 6の突起 7 0の先端が、 拡縮リ ンク 1 5 2の 脚部 1 5 6 の先端に当たって、拡縮リ ンク 1 5 2を矢印 A方向に移動させ る。 これによ り、 ボタン 2 8が矢印 A方向にスライ ドし、 ボタン 2 8の突 起 3 8がラッチ 4 8の当接片 5 0から離間するので、ラッチ 4 8はロック スプリ ング 5 4の付勢力を受けて係合方向 （矢印 B方向） に移動する。 ラ ツチ 4 8の係合片 5 2力 、上板 1 4 Aの貫通孔 1 4 Cを貫通してタングプ レー ト 2 0の係合孔 4 2に係合する。ボタン 2 8は板ばね片 7 6に押され て矢印 Aと反対の方向に移動し、 ロック状態となる。

ロック状態では、 ボタン 2 8の突起 3 8が、 ラ ッチ 4 8 の当接片 5 0に 上側から当接して、 ラッチ 4 8の係合解除方向 （矢印 Bと反対方向） の移 動を阻止している。

また、 口ック状態では、 ラッチ 4 8の当接片 5 0の端面 5 0 Aが拡縮リ ンク 1 5 2のテーパー部 1 5 4から離間するので、拡縮リ ンク 1 5 2は図 1 4に示すよ うに自然状態に弾性復元する。 このため、 脚部 1 5 6の先端 がイジェクタ 2 2の角片 2 6の突起 7 0の先端から離間し、収容凹部 7 8 との間に所定の間隙 1 5 8を構成して対向している。 従って、 タングブレ ート 2 0がさらに押されてイジェクタ 2 2が矢印 A方向に移動しても、脚 部 6 6の先端は収容凹部 7 8に収容され、ィジヱクタ 2 2に押されること はなく、 ボタン 2 8 もロック解除方向 （矢印 A方向） に移動しない： 口 ック状態を解除してタンダプレー ト 2 0をバックル 1 5 0から分離 するには、 第 1の実施の形態のバックル 1 0 と同様、 ボタン 2 8の押圧板 3 0を押圧して、 ボタン 2 8をロック解除方向 （矢印 A方向） にスライ ド させる。 これによ り、 ボタン 2 8の突起 3 8がラッチ 4 8の当接片 5 0か ら離間すると共に、ボタン 2 8の解除面 4 0がラッチ 4 8の当接片 5 0を 係合解除方向 （矢印 Bと反対方向） に押すので、 ラッチ 4 8が係合解除方 向に移動し、係合片 5 2がタンダプレー ト 2 0の係合孔 4 2から抜け出る _c タンダプレー ト 2 0は、イジェクタ 2 2を介して作用したイジェク トスプ リ ング 2 4の付勢力によって、 矢印 Aと反対方向に抜け出る。 また、 拡縮 リ ンク 1 5 2のテーパー部 1 5 4も矢印 A方向に移動し、テーパー部 1 5 4のうち、 よ り幅拡の部分がラッチ 4 8の上方に位置する。 従って、 押圧 板 3 0への押圧力を解除し、ボタン 2 8が矢印 Aと反対方向に移動すると き、ラッチ 4 8の当接片 5 0の端部 5 O Aがテーパー部 1 5 4を內側から 押し広げ、 拡縮リ ンク 1 5 2の脚部 6 6の他端が、 イジェクタ 2 2の角片 2 6の突起 7 0の先端と対向する位置へ移動する。

このように、 第 4の実施の形態のバックル 1 5 0においても、 ロック状 態において、タンダプレ一 ト 2 0からポタン 2 8に至るまでの間に間隙 1 5 8が構成されるので、タンダプレート 2 0が移動してもボタン 2 8が口 ック解除方向に移動せず、 突起 3 8を大きく形成する必要がない。 このた め、 ボタン 2 8の形成が容易になると共に、 ロック解除するまでのボタン 2 8の移動ス トロークが少なくてすむ。 また、 バックル 1 5 0全体と して も小型にできるので、低コス トでバックル 1 5 0を製造することができる _c なお、 タンダプレー ト 2 0のロック状態で、 タンダプレー ト 2 0からボ タン 2 8までの間に少なく とも一か所の間隙が構成されていれば、本発明 は上記したものに限られないのはもちろんである。 すなわち、 バックルに 中間部材を設けて上記した間隙を構成することにより、タングブレー ト 2 0がロ ック解除方向に押されても、 この間隙によって、 ボタン 2 8がロッ ク解除方向に移動しないよ うになっていればよい。 従って、 間隙は、 タン グプレー ト 2 0 と中間部材との間に構成されていてもよいし（この場合に は、 タンダプレー ト 2 0がロック解除方向に移動しても、 中間部材は移動 しない） 、 ボタン 2 8 と中間部材との間に構成されていてもよい （この場 合には、 タンダプレー ト 2 0がロック解除方向に移動すると、 中間部材は 移動するが、 ボタン 2 8は移動しない） 。 発明の効果 請求項 1に記載の発明では、挿入部に所定位置まで挿入されたタングプ レー トに係合可能な係合部材と、前記係合部材を前記タングプレー トへの 係合状態に維持すると共に、所定の操作により係合部材をタンダプレート からの係合解除方向に移動させる操作部材と、前記係合部材の前記係合状 態でタンダブレー トから前記操作部材までの間に少なく とも一か所の間 隙を構成する中間部材と、 を有するので、 バックルの製造コス トを低くす ることが可能となる。

請求項 2に記載の発明では、 請求項 1 に記載の発明において、 前記中間 部材が、前記係合部材及び前記操作部材を支持する支持板又は操作部材に 揺動可能に取り付けられ、前記タングプレー トの前記挿入部への挿入途中 でタンダプレー トに押されて揺動し、係合部材のタンダプレー 卜への係合 状態で前記間隙を構成する摇動部材であるので、バックルの製造コス トを 低くすることが可能となる。

請求項 3に記載の発明では、 請求項 2に記載の発明において、 前記係合 部材を前記係合状態に向かって付勢する付勢手段を有し、前記揺動部材が 前記付勢手段と一体で形成されているので、係合状態をよ り確実に維持で きると共に、 部品点数の増加を伴わず、 製造コス トの上昇を招かない。 請求項 4に記載の発明では、 請求項 1に記載の発明において、 前記中間 部材が、 前記操作部材に設けられ、 前記タングプレー トの前記挿入部への 挿入によって操作部材を移動させると共に、この移動方向と直交する方向 に移動して前記間隙を構成する移動部材であるので、バックルの製造コス トを低くすることが可能となる。

請求項 5に記載の発明では、 請求項 2に記載の発明において、 前記揺動 部材が、 前記操作部材に取り付けられると共に、 前記操作部材に作用した 口ック解除方向への所定値以上の慣性力により慣性移動する質量体と、前 記質量体の慣性移動によ り揺動部材が摇動すると被係合部に係合して揺 動部材のロック解除方向への移動を阻止する係合部と、 を有するので、 操 作部材のロック解除方向に慣性力が作用しても、係合部材がタングプレー トから係合解除方向に不用意に移動してしま う ことが防止され、コ ック状 態に維持される。

Claims

請求の範囲

1 . 挿入部に所定位置まで挿入されたタンダプレー トに係合可能な係合 部材と、

前記係合部材を前記タングプレートへの係合状態に維持すると共に、所 定の操作によ り係合部材をタングプレー 卜からの係合解除方向に移動さ せる操作部材と、

前記係合部材の前記係合状態でタングプレー トから前記操作部材まで の間に少なく とも一か所の間隙を構成する中間部材と、

を有することを特徴とするバックル。

2 . 前記中間部材が、

前記係合部材及び前記操作部材を支持する支持板又は操作部材に揺動 可能に取り付けられ、前記タンダプレー 卜の前記挿入部への挿入途中でタ ングプレ一 トに押されて揺動し、係合部材のタングプレートへの係合状態 で前記間隙を構成する揺動部材であることを特徴とする請求項 1 に記載 のノくックノレ。

3 . 前記係合部材を前記係合状態に向かって付勢する付勢手段を有し、 前記揺動部材が前記付勢手段と一体で形成されていることを特徴とす る請求項 2に記載のバックル。

4 . 前記中間部材が、

前記操作部材に設けられ、前記タングプレー トの前記挿入部への挿入に よって操作部材を移動させると共に、この移動方向と直交する方向に移動 して前記間隙を構成する移動部材であることを特徴とする請求項 1 に記 载のバックル。

5 . 前記揺動部材が、 前記操作部材に取り付けられると共に、

前記操作部材に作用した口 ック解除方向への所定値以上の慣性力によ り慣性移動する質量体と、

前記質量体の慣性移動により揺動部材が揺動すると被係合部に係合し て揺動部材のロック解除方向への移動を阻止する係合部と、 を有することを特徴とする請求項 2に記載のバックル。

6 . 前記バックルは、

前記タングプレー 卜の移動に基づいて移動する、 移動部材を更に有し、 前記係合部材の前記係合状態において、 前記中間部材は、 前記移動部材 と前記係合部材の何れか一方との間に所定の間隙を構成する、

ことを特徴とする請求項 1のバックル。