JP4414611B2 - バックル装置 - Google Patents

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    • A44B11/25Buckles; Similar fasteners for interconnecting straps or the like, e.g. for safety belts with two or more separable parts
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    • A44B11/2515Safety buckles actuated by a push-button acting parallel to the main plane of the buckle and perpendicularly to the direction of the fastening action
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    • Y10T24/4567Receiving member includes either movable connection between interlocking components or variable configuration cavity and operator therefor including slidably connected and guided element on receiving member for shifting slidably connected and guided, nonself-biasing, interlocking component

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のシートベルト装置において乗員の身体をウエビングベルトが拘束した状態でこれを保持するためのバックル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
長尺帯状のウエビングベルトにより車両のシートに着座した乗員の身体を拘束するためのシートベルト装置の一部を構成するバックル装置を備えている。このバックル装置はケースを備えており、このケースへウエビングベルトに設けられたタングプレートを挿入した状態でタングプレートに形成された孔にラッチが貫通することでロック状態となり、ウエビングベルトの装着状態とする。
【0003】
また、このロック状態を解除するにあたっては、ケースに設けられた解除ボタンを押圧する。この解除ボタンには傾斜面を有するボタンスロープが形成されており、解除ボタンを押圧して解除ボタンをケースに対して相対移動させると、ボタンスロープの傾斜面にラッチが当接する。さらに、ラッチとボタンスロープの斜面との当接状態で解除ボタンを更に移動させると、傾斜面に沿ってラッチが移動し、このラッチの移動によってラッチがタングプレートから離間してラッチによるタングプレートのロックが解除される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ボタンスロープの斜面に当接した状態で移動する際に生じるラッチとボタンスロープの斜面との間の摩擦抵抗を小さくしてボタンスロープの斜面に沿ったラッチの移動を円滑にするために、通常は、ボタンスロープの斜面やラッチと斜面との当接部分にコーティングを施している。
【0005】
しかしながら、ロック解除を繰り返すうちにコーティング自体が摩擦により劣化してしまい、このようなコーティングの劣化状態では劣化前に比べてロックの解除が円滑に行なわれない。
【0006】
これに対して、長期に亘り円滑なロック解除を確保するための一手段としては、コーティングをそれまでよりも厚くすることが考えられるが、コーティングを厚くすることでコストが嵩んでしまう。
【0007】
本発明は上記事実を考慮して、安価なコストで長期に亘り円滑なロック解除を確保できるバックル装置を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のバックル装置は、乗員の身体を拘束するウエビングベルトに設けられたタングプレートを内部に挿入可能な装置本体と、前記装置本体に挿入された前記タングプレートに対して接離移動可能に前記装置本体に設けられ、前記タングプレートに係合することで前記装置本体内に挿入された前記タングプレートをロックするロック部材と、前記装置本体の外部からの解除操作によって前記装置本体に対して相対移動すると共に、少なくとも前記相対移動時に前記ロック部材が当接部に摺接して前記相対移動に伴い前記タングプレートから離間する方向へ前記当接部が前記ロック部材を押圧して移動させるロック解除部材と、を備え、且つ、前記解除操作の際の前記ロック部材に対する前記ロック解除部材の移動方向である解除操作方向に連続して前記ロック部材が摺接する複数の斜面により前記当接部を構成し、更に、前記解除操作の際の当該斜面上での前記ロック部材の移動量に対する前記タングプレートから離間する方向への前記ロック部材の移動量を漸次増加させるように前記複数の斜面の傾斜角度を設定した、ことを特徴としている。
【0009】
上記構成のバックル装置によれば、装置本体にタングプレートが挿入された状態で、装置本体に設けられたロック部材がタングプレートに係合すると、タングプレートがロック部材によりロックされ、装置本体から抜き取る方向へのタングプレートの移動が規制される。これにより、タングプレートが設けられたウエビングベルトは装着状態となり、乗員の身体がウエビングベルトによって拘束される。
【0010】
また、ロック部材がタングプレートに係合したロック状態でロック解除部材を装置本体の外部から操作し、ロック解除部材を装置本体に対して相対移動させると、ロック解除部材の当接部がロック部材に当接してロック部材を押圧する。この押圧力によりロック部材がタングプレートから離間する方向へ移動し、これにより、ロック部材によるタングプレートのロックが解除されてタングプレートを装置本体から抜き取ることができるようになる。
【0011】
ところで、本バックル装置においてロック部材が摺接するロック解除部材の当接部は、ロック解除部材を押圧した際、すなわち、解除操作を行なった際ロック部材に対するロック解除部材の移動方向(解除操作方向)に連続した複数の斜面を含めて構成され、これらの斜面上をロック部材が摺動する。ここで、当接部を構成する複数の斜面は上記の解除操作の際の斜面上でのロック部材の移動量に対するタングプレートから離間する方向へのロック部材の移動量が漸次増加するように傾斜角度が設定される。
【0012】
したがって、ロック解除部材の相対移動開始直後では、当接部を構成する斜面の傾斜角度が小さいために当接部からの押圧力によるロック部材の移動距離は小さく、その後、ロック解除部材が相対移動するに従いロック部材の移動距離が漸次大きくなる。
【0013】
このように、装置本体に対してロック解除部材が相対移動を開始した直後におけるロック部材の移動量が小さいため、ロック解除開始時において当接部がロック解除部材に付与する押圧力を小さくでき、その結果、ロック解除開始時における当接部と被当接部との摩擦抵抗が小さくなる。
【0014】
このため、仮に、当接部とロック部材の当接部に接触する部分との摩擦抵抗を小さくするために、ロック部材やロック解除部材にコーティング等を施したとしても、コーティング等に対する摩擦抵抗軽減の依存度を少なくでき、コーティング等の劣化を防止若しくは軽減できる。
【0015】
なお、本発明では連続した複数の斜面を含めて当接部を構成したが、本発明においては当接部を平面に限定しているわけではない。すなわち、曲面は傾斜角度が異なる極微小の斜面を無数に連続させたものであるため、当接部が曲面であっても請求項1記載の本発明の構成に矛盾するものではない。
請求項2記載のバックル装置は、請求項1記載の本発明において、前記解除操作方向に対する前記複数の斜面の傾斜角度を、前記複数の斜面の何れか1つよりも、前記解除操作方向とは反対方向側に位置する他の斜面の方が大きくなるように設定することを特徴としている。
上記構成のバックル装置によれば、当接部を構成する複数の斜面のうちの1つに対し、解除操作方向とは反対側に位置する他の斜面は解除操作方向に対する傾斜角度が大きくなる。このため、解除操作が行なわれてロック解除部材が解除操作方向に移動を開始した際の当接部からの押圧力によるロック部材の移動距離は小さくなる。さらに、ロック解除部材が移動してロック部材を押圧する斜面が他の斜面に移るとロック部材の移動距離が大きくなる。
これにより、解除操作開始時において当接部がロック解除部材に付与する押圧力を小さくでき、その結果、ロック解除開始時における当接部と被当接部との摩擦抵抗が小さくなる。
求項記載のバックル装置は、請求項1又は請求項に記載の本発明において、3つ以上の前記斜面により前記当接部を構成したことを特徴としている。
上記構成のバックル装置によれば、当接部は3つ以上の斜面により構成されているのでロック解除部材の当接部がロック部材を押圧する魚圧力の変化は3段階以上になる。
【0016】
請求項記載のバックル装置は、請求項1記載の本発明において、前記斜面が無数に連続することで形成される曲面を含めて前記当接部を構成したことを特徴としている。
【0017】
上記構成のバックル装置では、斜面が無数に連続することで形成される曲面を含めて当接部が構成される。このように、曲面を含めて当接部を構成することで、ロック部材を押圧した際の装置本体に対するロック解除部材の相対移動方向に沿った傾斜角度の変化率が小さくなる。このため、当接部(ロック解除部材)からロック部材に付与される押圧力が急激に変化することはなく、ロック部材を円滑に移動させることができる。
請求項記載のバックル装置は、請求項1から請求項の何れか1項に記載の本発明において、前記解除操作による前記ロック解除部材の移動に伴い、前記当接部に摺接する前記ロック部材の被当接部の摺接部位が変化するように前記被接部を設定したことを特徴としている。
上記構成のバックル装置では、解除操作が行なわれてロック解除部材が移動することで、ロック解除部材の当接部に摺接するロック解除部材の被接部が当接部に押圧され、これにより、ロック部材がタングプレートから離間する方向へ移動する。このように、ロック部材の被接部はロック解除部材の当接部に摺接しているが、解除操作に伴うロック解除部材の移動で当接部に対する被当接部の摺接部位が変化する。これにより、ロック解除時においては基本的に当接部と被当接部との摩擦が常に別の部分で生じる。このため、当接部や被当接部の特定の部位だけが磨耗することはなく、上述したコーティング等を施した場合でも、より一層コーティングの劣化を防止若しくは軽減できる。
【0018】
請求項記載のバックル装置は、請求項記載の本発明において、前記被当接部を斜面及び曲面の少なくとも何れか一方を含めて構成したことを特徴としている。
【0019】
上記構成のバックル装置では、ロック解除部材の当接部に対するロック部材の被当接部が斜面若しくは曲面を含めて構成される。このため、解除操作が行なわれると、この被当接部の斜面又は曲面とロック解除部材の当接部との摺接部位が変化する。これにより、ロック解除時においては基本的に当接部と被当接部との摩擦が常に別の部分で生じる。このため、当接部や被当接部の特定の部位だけが磨耗することはなく、上述したコーティング等を施した場合でも、より一層コーティングの劣化を防止若しくは軽減できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
<本実施の形態の構成>
図1には本発明の一実施の形態に係るバックル装置10の適宜位置での断面図が示されており、図7には本バックル装置10の分解斜視図が示されている。
【0021】
図7に示されるようにバックル装置10は合成樹脂材により略箱形状に形成されたケース12を備えている。図1に示されるようにケース12の長手方向一端はケース12の幅方向に沿って長手とされたスリット孔14によって開口しており、ケース12の長手方向他端は開口16によって開口している。
【0022】
このケース12の内部にはバックル本体20が収容されている。バックル本体20はアンカプレート26を備えている。アンカプレート26は、例えば、板材の長手方向中央部を略U字形状に折り曲げることで形成されており、U字状に折り曲げた状態での開口端がスリット孔14へ向くようにケース12の内側に収容されている。
【0023】
また、ケース12への収容状態でケース12の高さ方向に対向するアンカプレート26の上板28と下板30との間は挿入部34とされていると共に、U字状に折り曲げられたアンカプレート26の底部、すなわち、アンカプレート26の開口16側の端部には、タングプレート36に対応して開口幅がアンカプレート26の幅方向に沿って長手方向とされたスリット状の挿入孔32が形成されている。
【0024】
タングプレート36は基端側に略スリット状の挿通孔(図示省略)が形成されており長尺帯状のウエビングベルトが挿通されており、タングプレート36はその先端側から挿入孔32を通過して上板28と下板30との間、すなわち、挿入部34内へスライドしつつ入り込む。
【0025】
これに対して、図7に示されるようにU字状に折り曲げられたアンカプレート26の開口端側、すなわち、アンカプレート26のスリット孔14側からは上板28と下板30との間に板状の取付片22の一端側が入り込んでいる。この取付片22は他端が車両の室内に設けられた座席(例えば、運転席や助手席)の側方で車両に固定されており、上板28と下板30との間に入り込んだ取付片22の一端側がリベット24によって上板28及び下板30の少なくとも何れか一方へ締結固定されることでアンカプレート26が車両へ取り付けられる。
【0026】
また、このアンカプレート26の内側には、イジェクタ38がアンカプレート26の長手方向(図1及び図2の矢印A方向及びその反対方向)に沿ってスライド可能に収容されている。イジェクタ38と取付片22との間にはイジェクトスプリング40が配置されており、イジェクタ38を挿入孔32側(図1及び図2の矢印Aとは反対方向)へ付勢している。
【0027】
さらに、イジェクタ38の幅方向両端には一対の角片42が取付片22側(すなわち、ケース12のスリット孔14側)へ向けて延出されている。これらの角片42の先端近傍には当接部46が形成されている。これらの当接部46に対応してアンカプレート26には挿入部34内に突出する如く突起(図示省略)が形成されており、これらの突起が対応する当接部46に干渉することでイジェクタ38のスライドを一定範囲に制限している。
【0028】
一方、図1及び図7に示されるように、アンカプレート26の上板28上にはボタン50が配置されている。ボタン50は全体的に平面視で略四角形の枠状に形成されている。このボタン50は操作部52を備えている。操作部52は開口16側へ向いた押圧面を有しており、この押圧面を押圧することでボタン50をスリット孔14側へ移動させることができるようになっている。
【0029】
この操作部52の押圧面とは反対側(すなわち、スリット孔14側)からは一対の外板54が互いに平行に延出されている。これらの外板54の各々は、アンカプレート26の幅方向に沿って厚さ方向とされた略板状に形成されており、この幅方向に互いに対向している。
【0030】
各外板54には内側に向かう爪片62が形成されている。これらの爪片62はアンカプレート26の外側からアンカプレート26の上板28と下板30との間にアンカプレート26の外側から係合可能とされており、係合状態ではボタン50をアンカプレート26に対して離脱不能で、且つ、アンカプレート26の長手方向(図1及び図7の矢印A方向及びその反対方向)に沿ってスライド可能とする。
【0031】
また、これらの外板54の内側には一対の内板58が設けられている。内板58は外板54と同様に操作部52の押圧面とは反対側(すなわち、スリット孔14側)から互いに平行に延出されている。また、これらの内板58の各々は、アンカプレート26の幅方向に沿って厚さ方向とされた略板状で、幅方向に互いに対向している。
【0032】
これらの内板58の内面(すなわち、対向する他方の内板58側の面)にはストッパ64が形成されている。ストッパ64はタングプレート36が挿入部34に挿入されていない状態で、後述するロック部材としてのラッチ84へ当接して、係合方向(図1及び図7の矢印B方向)へのラッチ84の移動を阻止する。また、ストッパ64は、タングプレート36が挿入部34に挿入されて、タングプレート36の係合孔88にラッチ84が係合した状態(ロック状態:図2参照)では、ラッチ84の被当接片86の上面に当接して、係合解除方向(図1及び図7の矢印Bと反対方向)へのラッチ84の移動を阻止する。
【0033】
また、ストッパ64よりも操作部52側の内板58の内面にはボタンスロープ66が形成されている。ボタンスロープ66は、操作部52とは反対方向(すなわち、スリット孔14側)に対してアンカプレート26とは反対方向側へ向くように傾斜した斜面で、アンカプレート26とは反対側を向いた面が操作部52側へ向けて漸次アンカプレート26から離間している。
【0034】
ボタンスロープ66は、ロック状態でボタン50が解操作方向(図1及び図7の矢印A方向)に移動すると、この押圧力を、ラッチ84を係合解除方向(図1及び図7の矢印Bとは反対方向)に移動させる力に変換して、被当接片86の被当接面86Aをその下側から押す。これによって、ラッチ84が係合解除方向に移動する。
【0035】
ここで、本実施の形態では、ボタンスロープ66は平面ではなく解操作方向に対してボタン50の側へ向けて開口した曲面とされている。このため、解操作方向に対するボタンスロープ66の傾斜角度は、ボタンスロープ66の解操作方向に沿った位置により異なり、ボタンスロープ66は解操作方向側ほど傾斜角度が小さい。
【0036】
一方、ボタンスロープ66に接する上述した被当接面86Aは、ボタンスロープ66側へ張り出した湾曲面とされている。但し、この被当接面86Aの曲率はボタンスロープ66の曲率より小さい。
【0037】
上板28には、ボタン50の外板54よりも内側の位置に、内板58を跨ぐ保持ブロック80が立設されている。保持ブロック80は、平行な一対の保持板82を有しており、この保持板82の間に、ラッチ84が配置されている。保持板82は、アンカプレート26の長手方向(図1及び図7の矢印A方向及びその反対方向)へのラッチ84の移動を阻止し、係合方向及び係合解除方向(図1及び図7の矢印B方向及びその反対方向)へは移動可能としている。
【0038】
ラッチ84は、正面視にて略U字状に形成されると共に、上端からは、幅方向外側へ向けて被当接片86が延出されている。また、ラッチ84の幅方向中央からは、アンカプレート26へ向けて係合片90が延出されている。係合片90は、タングプレート36が挿入部34に所定位置まで挿入されると、アンカプレート26の上板28に形成された貫通孔92を貫通して、タングプレート36の係合孔88に係合し、さらに、下板30に形成された貫通孔94(図2参照)も貫通する。
【0039】
保持ブロック80からは、解除部材付勢手段としての一対の板ばね片96がボタン50の操作部52へ向けて延出されており、ボタン50を開口16側へ付勢している。これにより、操作部52を押圧したときに適度な抵抗が生じる。なお、本実施の形態では、解除部材付勢手段を板ばね片96で構成したが、解除部材付勢手段はロック解除部材、すなわち、本実施の形態ではボタン50を開口16側へ付勢する構成であればよく、具体的な形態に限定されるものではない。したがって、板ばね96に代えてコイルスプリングを用いても構わない。
【0040】
一方、上述した各内板58のスリット孔14側の端部からはアンカプレート26へ向けて脚部68が突出形成されている。脚部68は上板28に形成された長孔70を貫通して上板28と下板30との間に位置している。長孔70はボタン50のスライド移動方向に沿って長手とされており、ボタン50がスライドすることで脚部68が長孔70に沿って移動し、また、脚部68が長孔70に沿って移動することでボタン50がスライドする。
【0041】
長孔70を貫通した脚部68は上板28と下板30との間で移動するタングプレート36の移動軌跡上に位置し、上板28と下板30との間の所定の位置にまでタングプレート36が達すると脚部68にイジェクタ38が当接し、更にこの状態でタングプレート36がスライドすると、脚部68はイジェクタ38に押圧されて移動する。
【0042】
さらに、ボタン50には板ばね状のロックスプリング98の一端が取り付けられている。ロックスプリング98の他端は、ラッチ84の上面に当接しており、ラッチ84を係合方向(図1及び図7の矢印B方向)に付勢している。
【0043】
<本実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
【0044】
上記構成の本バックル装置10では、挿入部34にタングプレート36が挿入されていない状態では、ラッチ84の被当接片86に、ボタン50のストッパ64が下側から当接しているので、ロックスプリング98の付勢力によってラッチ84が係合方向(図1及び図7の矢印B方向)に移動してしまうことはない。
【0045】
挿入部34にタングプレート36を挿入するとタングプレート36がイジェクタ38に係合してタングプレート36がイジェクタ38を押圧し、イジェクタ38をイジェクトスプリング40の付勢力に抗してスライドさせる。さらに、イジェクタ38が所定の位置までスライドするとイジェクタ38がボタン50の脚部68に当接して脚部68を押圧して移動させる。
【0046】
脚部68が移動することでボタン50のストッパ64がラッチ84の被当接片86から離間するため、ラッチ84はロックスプリング98の付勢力を受けて係合方向(図1及び図7の矢印B方向)に移動し、図2に示されるように、ラッチ84の係合片90が上板28の貫通孔92を貫通してタングプレート36の係合孔88に係合する。ボタン50は板ばね片96に押されて図1及び図7の矢印Aと反対の方向に移動してロック状態となり、ボタン50のストッパ64がラッチ84の被当接片86に上側から当接して、ラッチ84の係合解除方向(図2の矢印Bとは反対方向)の移動を阻止している。このロック状態では、挿入部34からの(ケース12からの)タングプレート36の抜き取りがラッチ84の係合片90により規制される。
【0047】
一方、この状態からボタン50の操作部52を押圧して図2の矢印A方向へボタン50をケース12の内側へ押し込むと、先ず、ストッパ64と被当接片86との対向状態が解除される。また、ストッパ64と被当接片86との対向状態が解除されると、図3乃至図6に示されるように、ボタンスロープ66に当接している被当接片86の被当接面86Aがボタンスロープ66からの押圧力によりロックスプリング98からの付勢力に抗してボタンスロープ66に案内されつつ上方、すなわち、タングプレート36のから離間する方向へ被当接片86が移動する。これにより、先ず、この被当接片86の移動によりラッチ84が係合孔88から抜け出る。
【0048】
図1に示されるように、ラッチ84が係合孔88から抜け出ると、タングプレート36は挿入部34から抜け出ることが可能となり、この状態でタングプレート36がイジェクトスプリング40の付勢力を受けているイジェクタ38がタングプレート36を押圧することで、タングプレート36が挿入部34から抜け出る。さらに、この状態でボタン50の操作部52に対して付与した押圧力を解除すると、ボタン50は板ばね片96の付勢力で押圧力が付与される前の位置に戻る。これにより、再びラッチ84の被当接片86にボタン50のストッパ64が下側から当接し、ラッチ84が保持される。
【0049】
ところで、上述したように、本バックル装置10ではボタンスロープ66は平面ではなく、解操作方向に対してボタン50の側へ向けて開口した湾曲面とされており、解操作方向に対するボタンスロープ66の傾斜角度は、ボタンスロープ66は解操作方向側ほど傾斜角度が小さい。したがって、通常、ボタン50(外板54)の押圧開始直後では、ボタンスロープ66と被当接面86Aとの間の摩擦抵抗は比較的高くなるのだが、ボタンスロープ66は解操作方向側ほど傾斜角度が小さいために押圧開始直後における被当接面86Aの上昇量が比較的小さい。このため、ボタン50の移動量に対するボタンスロープ66が被当接面86Aを押圧する押圧力の増加量が小さく、従来に比べ摩擦抵抗を小さくできる。これにより、被当接面86Aの磨耗を軽減或いは防止でき、例えば、この被当接面86Aにコーティングを施してボタンスロープ66と被当接面86Aとの摩擦抵抗を小さくし、ロック解除を円滑に行なわせようとした場合においても、従来に比べて摩擦抵抗軽減のコーティングへの依存度が小さくなり、コーティングを長持ちさせることが可能となる。このため、長期に亘り、円滑なロック解除を行なうことができる。
【0050】
しかも、長期に亘る円滑なロック解除動作を維持するために、コーティング等を厚くしなくてもよいため、コストが安価となる。
【0051】
また、上述したように本バックル装置10では被当接面86Aがボタンスロープ66側へ張り出し、且つ、曲率が被当接面86Aの曲率より小さな湾曲面とされているため、図3乃至図6に示されるように、被当接片86がボタンスロープ66に沿って移動する場合の被当接面86Aとボタンスロープ66との接触部位がボタンスロープ66上での被当接片86の位置により変化する。このため、被当接面86Aの一部だけが常時ボタンスロープ66に接触していることがなく、したがって、被当接面86Aが磨耗するにしても被当接面86Aの略全体が平均的に磨耗する。これにより、被当接面86Aにコーティングを施した場合には、コーティングを平均的に磨耗させることができ、一部が早期に大きく磨耗することを防止できる。その結果、長期に亘り、コーティングによる効果を持続させることができる。
【0052】
なお、本実施の形態では、当接部としてのボタンスロープ66を湾曲面としたが、図8に示されるように、解操作方向側ほど傾斜角度が小さくなる平面状の斜面を複数連続させてボタンスロープ66を構成してもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、安価なコストで長期に亘り円滑なロック解除を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るバックル装置の適宜位置での断面図である。
【図2】ロック部材(ラッチ)によるロック状態を示す図1に対応した断面図である。
【図3】ロック解除開始直後におけるロック部材(ラッチ)と当接部(ボタンスロープ)との位置関係を示す図である。
【図4】図3の状態から更にロック部材(ラッチ)が移動した状態でのロック部材(ラッチ)と当接部(ボタンスロープ)との位置関係を示す図である。
【図5】図4の状態から更にロック部材(ラッチ)が移動した状態でのロック部材(ラッチ)と当接部(ボタンスロープ)との位置関係を示す図である。
【図6】図5の状態から更にロック部材(ラッチ)が移動した状態でのロック部材(ラッチ)と当接部(ボタンスロープ)との位置関係を示す図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係るバックル装置の分解斜視図である。
【図8】当接部(ボタンスロープ)の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 バックル装置
12 ケース(装置本体)
36 タングプレート
50 ボタン(ロック解除部材)
66 解除面(当接部、当接面)
84 ラッチ(ロック部材)
86A 被当接面

Claims (6)

  1. 乗員の身体を拘束するウエビングベルトに設けられたタングプレートを内部に挿入可能な装置本体と、
    前記装置本体に挿入された前記タングプレートに対して接離移動可能に前記装置本体に設けられ、前記タングプレートに係合することで前記装置本体内に挿入された前記タングプレートをロックするロック部材と、
    前記装置本体の外部からの解除操作によって前記装置本体に対して相対移動すると共に、少なくとも前記相対移動時に前記ロック部材が当接部に摺接して前記相対移動に伴い前記タングプレートから離間する方向へ前記当接部が前記ロック部材を押圧して移動させるロック解除部材と、
    を備え、且つ、前記解除操作の際の前記ロック部材に対する前記ロック解除部材の移動方向である解除操作方向に連続して前記ロック部材が摺接する複数の斜面により前記当接部を構成し、更に、前記解除操作の際の当該斜面上での前記ロック部材の移動量に対する前記タングプレートから離間する方向への前記ロック部材の移動量を漸次増加させるように前記複数の斜面の傾斜角度を設定した、
    ことを特徴とするバックル装置。
  2. 前記解除操作方向に対する前記複数の斜面の傾斜角度を、前記複数の斜面の何れか1つよりも、前記解除操作方向とは反対方向側に位置する他の斜面の方が大きくなるように設定することを特徴とする請求項1に記載のバックル装置。
  3. 3つ以上の前記斜面により前記当接部を構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のバックル装置。
  4. 前記斜面が無数に連続することで形成される曲面を含めて前記当接部を構成したことを特徴とする請求項1記載のバックル装置。
  5. 前記解除操作による前記ロック解除部材の移動に伴い、前記当接部に摺接する前記ロック部材の被当接部の摺接部位が変化するように前記被当接部を設定したことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載のバックル装置。
  6. 前記被当接部を斜面及び曲面の少なくとも何れか一方を含めて構成したことを特徴とする請求項5に記載のバックル装置。
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