WO1999013493A1 - Element d'introduction d'electricite pour enceintes - Google Patents

Description

明 細 書 管球用電気導入体 技術分野

この発明は放電ランプゃハロゲンランプ等の管球用電気導入体に関 する。 背景技術

最近、 一対の電極が対向配置された放電ランプにおいて、 その閉塞 構造として、 傾斜機能材料が使用され始めている。 このような傾斜機 能材料の閉塞体は、 一方側が非導電性成分に富み、 他方側に向かうに つれて導電性成分の割合が連続的に、 または段階的に増加するもので ある。 このような傾斜機能材料と電極芯棒が一体となったものを電気 導入体と称している。

非導電性成分としてシリ力を使い、 導電性成分としてモリブデンを 使った傾斜機能材料の場合は、 シリ力側の端部はその熱膨張率が発光 管材料であるシリカと略等しく、 また、 モリ ブデン側の端部はその熱 膨張率が電極芯棒である夕ングステンゃモリブデンと近い特性を有す る。 このような特性が放電ランプの閉塞体として適しているわけであ る。

また、 放電ランプのみならず、 フィ ラメン トを有するハロゲンラン プゃハロゲンヒー夕においても、 その発光管はシリ力ガラス製である ので、 閉塞体として傾斜機能材料を使うことができる。

このような傾斜機能材料の製造方法は、 例えば、 特開平 8 - 1 3 8 5 5 5号公報に開示されている。 発明の開示

この発明は、 次のような管球用電気導入体を提供する。

( 1 ) . 導電性成分と、 非導電性成分であるシリカからなる傾斜機能材料 であって、

この傾斜機能材料中のシリカの体積割合 （％) が n 1、 n 2、 n 3、 、 nx (n l >n2 >n 3 >…… > η χ ) である複数の組成層を 円柱状に順次積層させて、

この円柱型の傾斜機能材料の直径を D (mm), シリカの体積割合が 80 %を超える組成層の積層厚さの合計を L (mm) としたとき、 L /Dが 2以上であって、

かつ、 n l層の側面から、 シリカの体積割合が少なく とも 80 %以 下である組成層まで、 電極芯棒を焼き嵌めたことを特徴とする管球用 電気導入体。

(2). 上記（1)において、 前記電極芯棒の直径を d (mm) としたとき、 d/Dが 0. 12から 0. 6の範囲にあることを特徴とする。 図面の簡単な説明

図 1は傾斜機能材料を使用した放電ランプの部分断面図を示す。 図 2は管球用電気導入体の断面図を示す。

図 3は本発明の電気導入体をさらに詳しく説明する図を示す。

図 4は傾斜機能材料を形成するときの加圧方法を説明する図を示す。 図 5は完成した管球用電気導入体の状態を目視検査した結果を示す。 発明を実施するための最良の形態

図 1は、 このような傾斜機能材料を使った放電ランプを示す。

放電ランプ 1の発光管 2および閉塞管 6はシリカガラス製であり、 発光管 2の内部に一対の電極 3が対向配置している。 閉塞体 7は円柱 体であり、 シリカとモリブデンから形成されており、 この閉塞体 7の 一方の端部 （発光管内方側） はシリカに富み非導電性であり、 他方の 端部 （発光管外方側） はモリブデンに富み導電性である。 すなわち、 閉塞体 7は傾斜機能材料である。

そして、 閉塞体 7の非導電性側の端面が、 放電ランプの放電空間に 面するように配置され、 この発光管 2の両端に形成された閉塞管 6は、 閉塞体 7のシリカに富む領域 （非導電性領域） にて気密に溶着される。 記号 8は金属バン ドである。

図 2に、 このような傾斜機能材料を用いた管球用電気導入体の断面 図を示す。 電気導入体とは、 傾斜機能材料よ りなる閉塞体と電極心棒 を一体化させたものである。

しかし、 実際の傾斜機能材料の製造においては、 加圧後の一つの層 内において、 密度のムラ、 傾きが発生しやすい。 このような状態で本 焼結をすると、 全体形状が曲がった り、 断面形状が円形でなくなるこ とがある。

本発明はこの点を解決したところに大きな特徴を有する。 図 3に本 発明をさらに詳しく説明するための電気導電体を示す。

この電気導電体は、 シリ力の体積割合 （％) が n l、 n 2、 n 3、 、 nx (n l >n 2 >n 3 >…… > η χ) である層が順次積層さ れて、 導電性成分から非導電性成分に連続して組成を傾斜している。 積層された層 η 1〜 η Xのうち、 n l〜n q層が、 シリカ体積割合 8 0 %超の層であり、 n ( q + 1 ) 〜nx層がシリ力体積割合 8 0 % 以下である層を示している。 また、 Dは各層、 あるいは閉塞体の直径 を示し、 Lはシリカの体積割合が 8 0 %を超える均一層 （n l〜； n q ) の積層厚さの合計を示している。

管球の閉塞体に傾斜機能材料を使う場合は、 通常、 導電性成分とし てモリブデンを使用し、 非導電性成分としてはシリカを使用すること が多い。 本実施例においても、 モリ ブデンとシリカの組み合わせを用 いた。

製造方法としては、 シリカ粉末とモリブデン粉末を含有割合が異な るように混合し、 さらに各混合粉末をボールミルにより混合処理する ことにで、 互いに含有割合が異なる複数の混合粉末を調製する。

この混合粉末を用い、 図 4に示すように、 円柱状の成形空間を有す る金型 1 0の底部材 1 1から、 モリ ブデン濃度の最も低い混合粉末を 層状に挿入して n 1層を形成し、 ついで 2番目に低いモリブデン濃度 の混合粉末を層状に挿入して n 2層を形成する。 このように順にモリ ブデン濃度を変えた混合粉末を層状に必要な層数だけ入れて、 その後 に加圧体 1 2で加圧して成形することによ り、 複数の成形層が一体に 積層された積層体を形成する。 図 4では、 便宜上、 5層の状態が示さ れている。 このように積層体を形成した後、 仮焼結を行なう。

そして、 この積層体のシリカ側端面に電極芯棒挿入用の穴開け加工 を施こし、 その後穴に電極芯棒を挿入し、 本焼結を行なう。 次に、 本発明を数値例を使って具体的に説明する。

本発明の電気導入体をショ一 トアークメ夕ルハライ ドランプへ応用 した例を説明する。

平均粒怪 1. 0 /mのモリブデン粉末と、 平均粒径 5. 6〃mのシリ 力粉末を準備し、 シリ力の体積割合を 1 7種類順に変えた各混合粉末 体を調製した。

次に、 その各混合粉末体とステアリ ン酸 （約 2 3 %溶液） を混合し て造粒体とした。

その造粒体は、 シリカの体積割合の多い順に n 1、 n 2、 n 3、 …… ···、 n l 7とすると、 シリカの体積割合 （％) は n lで 1 0 0、 n 2 で 9 9. 5、 以下順に 9 8. 9、 9 8. 3、 9 7. 7、 9 4. 9、 9 1. 6、 8 7. 7、 8 6. 4、 8 2. 3、 8 0. 0、 7 5. 6、 6 0. 8、 5 3. 7、 4 5. 0、 34. 0であり、 n l 7を 1 9. 6とした。 この造粒体を、 n 1、 n 2、 n 3、 、 n 1 7の順に、 図 4に示 すような円筒形の金型 1 0に充填した。 そして加圧体 1 2によって、 6 t /c m 2の荷重で軸方向に圧縮し、 円筒状の成形体を得た。 成形 後の各組成層の厚み （mm) は、 n 1、 n 2、 n 3、 、 n 1 7の 順に n l = 2. 0、 n 2〜！ ι 3 = 1 . 0、 n 4〜n l 0 = 0. 5、 n l l〜n l 6 = 0. 7、 n l 7 = 2であった。

その成形体を水素ガス中、 1 2 0 0 °Cで 3 0分間焼結し、 有機バイ ンダを除去した。

なお、 上述したモリブデン粉末ゃシリ力粉末の平均粒径や有機バイ ンダを除去する条件や傾斜機能材料成形時の荷重の大きさなどは、 こ のような条件に限定されるものではない。

次に、 傾斜機能材料の n 1側端面に電極芯棒揷入用の穴開け加工を 施した。

そして、 タングステン製電極芯棒を挿入し、 真空雰囲気において 1 8 2 0 °Cで 5分間焼結して、 電極芯棒を焼き嵌める本焼結処理を行な つた。

以上のような製作方法にて、 直径 2 mm、 2. 5 mm, 3 mm、 4 mmの傾斜機能材料と直径 0. 3 mm、 0. 5 mm、 0. 6 mm、 1.

2 mm, 1. 6 mmのタングステン製電極芯棒を組み合わせて各種電 気導入体を製作した。

そして、 前記各電気導入体の不具合の有無を、 傾斜機能材料の直径 Dと、 傾斜機能材料の管軸方向のシリ力の体積割合が 8 0 %を超える 組成層の積層厚さの合計 Lと、 L/Dと、 電極芯棒 dと、 d/D、 電 極芯棒の傾斜機能材料の中の先端位置に関して目視確認試験を行なつ た。 その結果が図 5で示した表の通りである。

図 5の表を見て分かるように、 L/Dが 2以上の電気導入体におい て、 傾斜機能材料の中の電極芯棒先端がシリ力の体積割合が 8 0 %以 下の層まで届いていない N 0. 1、 および NO. 7の電気導入体では、 電極芯棒が傾斜機能材料本焼結の際に層内の密度のムラによる変形や 該傾斜機能材料の軟化による変形を支えることができず、 曲がり不良 が発生した。

さらに、 d/Dが 0. 1 2以下の NO . 9の電気導入体では電極芯 棒が細すぎて傾斜機能材料を支えきれず、 同じく曲がり不良が発生し た。 また、 d/Dが 0. 6を超える N O. 6の電気導入体では傾斜機 能材料のシリカに富む部分にクラックが発生した。

上記実施例では電極芯棒としてタングステン製芯棒を使用したが、 モリブデンを使用しても同じ結果が予想される。

このように、 本発明によれば、 円柱状の傾斜機能材料のシ リカの体 積割合が 8 0 %以下である層まで、 タングステンあるいはモリブデン からなる電極芯棒を焼き嵌めることで傾斜機能材料に曲がりもなく ク ラックの発生も無く確実に管球のシリ力ガラス製の閉塞管と溶着可能 な管球用電気導入体とすることができる。

さらに、 電極芯棒の直径 d (mm) と円柱状傾斜機能材料の直径 D (mm) との関係で d/Dが 0. 1 2から 0. 6の範囲にあるように すると、 傾斜機能材料に曲がり もなくクラックの発生も無く確実に管 球のシリ力ガラス製の閉塞管と溶着可能な管球用電気導入体とするこ とができる。 産業上の利用分野

以上のように、 本発明の管球用電気導入体は、 メタルハライ ドラ ン プゃ水銀ランプ等の放電ランプや、 ハロゲンランプ等の白熱電球に好 適に利用することができる。

Claims

請 求 の 範 囲

1. 導電性成分と、 非導電性成分であるシリ カとからなる傾斜機能材 料であって、

この傾斜機能材料中のシリカの体積割合 （％) が n 1、 n 2、 n 3、 、 n x (n l > n 2 >n 3 > ······ > n x ) である複数の組成層を 円柱状に順次積層させることによ り導電性成分からシリカに連続して 組成を傾斜させものであって、

この円柱型傾斜機能材料の直径を D (mm), シリカの体積割合が 8 0 %を超える組成層の積層厚さの合計を L (mm) と したとき、 L/ Dが 2以上であり、

かつ、 n 1層側表面から、 シリカの体積割合が少なく とも 8 0 %以 下である層まで、 電極芯棒を焼き嵌めたことを特徴とする管球用電気 導入体。

2. 前記電極芯棒の直径を d (mm) としたとき、 d/Dが 0. 1 2 から 0. 6の範囲にあることを特徴とする請求項 1 に記載の管球用電 気導入体。