明細書
新規製造法 技術分野
本発明は優れた抗真菌剤の製造にあたっての原料として有用な化合物の ^法 に関するものであり、 医薬品産業の分野で有用である。 背景技術
国際出願公開 WO 9 6 / 1 1 2 1 0号公報には、 リポペプチド抗真菌剤の合成 原料である 1一 ( 4 —メトキシカルボ二ルフヱニル) _ 3— ( 4一^ ^ンチルォキ シフヱニル) プロパン一 1, 3—ジオンを塩酸ヒドロキシルァミンと反応させて 、 目的化合物である 4一 [ 5— ( 4一ペンチルォキシフヱニル) イソキサゾール - 3—ィル] 安息香酸メチルを得る方法が記載されている。 発明の開示
上記国際特許出願に記載の方法は、 原料である 1一 (4 -メトキシカルボニル フエニル) 一 3— (4 一^ ^ンチノレオキシフエニル) プロパン一 1, 3—ジオンに 塩酸ヒドロキシルァミンを反応させて、 目的化合物 4一 [ 5 - ( 4—ペンチルォ キシフエニル) イソキサゾール— 3—ィル] 安息香酸メチルを得ている力 目的 化合物以外にその異性体が混在し、 この異性体との分離か雜しいため、 目的化合 物の 4一 [ 5 - ( 4—ペンチルォキシフヱニル) イソキサゾール— 3—ィル] 安 息香酸メチルの収率は、 完全に満足できるものではなかった。
そこで、 本発明者らは、 鋭意研究した結果、 4一 [ 5— (4一ペンチルォキシ フエニル) ィソキサゾールー 3—ィル] 安息香酸メチルの異性体が^^しない製 造法を見い出し、 上記従来法の課題を解決した。 また併せて 彖化合物の製造法 も見い出した。 本発明の製造法は以下の反応式で示すことができる。
工程
酸アンモニゥム塩
(III)
またはその塩類
(II)
またはその塩類
[式中、 R 1 はカルボキシ基あるいは保護されたカルボキシ基、
R 2 は低級アルコキシ基あるいは高級アルコキシ基、
A 1 は芳香環二価基、 複素環二価基あるいはシクロ (低級) アルカン二価基、 および
A 2 は芳香環二価基、 複素環二価基あるいはシクロ (低級) アルカン二価基 をそれぞれ意味する。 ]
工程 2
NH2OH
(II)
またはその塩類
(I)
またはその塩類
[式中、 R 1 はカルボキシ基あるいは保護されたカルボキシ基、 R 2 は低級アルコキシ基ぁるいは高級アルコキシ基、
A 1 は芳香環二価基、 複素環二価基あるいはシクロ (低級) アルカン二価基、 A 2 は芳香環二価基、 複素環二価基あるいはシクロ (低級) アルカン二価基 をそれぞれ意味する。 ]
この製造法において、 原料化合物 ( I I I ) またはその塩類から、 化^ ( I
I ) またはその塩類を経ることが、 この製造法の特徴であり、 この化^/ ( I I
) またはその塩類は新規である。 化合物 ( I ) 、 ( I I ) および ( I I I ) の好適な塩類は慣用の無毒性のモノ またはジ塩であって、 金属塩、 例えばアルカリ金属塩 (例えばナトリウム塩、 力 リウム塩等) 、 アルカリ土類金属塩 (例えばカルシウム塩、 マグネシウム塩等) 、 アンモニゥム塩、 有機塩基との塩 (例えば、 トリメチルァミン塩、 トリェチル アミン塩、 ピリジン塩、 ピコリン塩、 ジシクロへキシルァミン塩、 N, N' ージ ベンジルエチレンジァミン塩等) 等、 有機酸付加塩 (例えばギ酸塩、 酢酸塩、 ト リフルォロ酢酸塩、 マレイン酸塩、 酒石酸塩、 メタンスルホン酸塩、 ベンゼンス ルホン酸塩、 トルエンスルホン酸塩等) 、
無機酸付加塩 (例えば塩酸塩、 臭化水素酸塩、 ヨウ化水素酸塩、 硫酸塩、 りん酸 塩等) 、 アミノ酸 (例えばアルギニン、 ァスパラギン酸、 グノレタミン酸等) との 塩等が挙げられる。
この明細書の以上および以下の記載において、 この発明の範囲内に包含される 種々の定義の好適な例および説明を以下詳細に述べる。
「低級」 とは、 特に指示がなければ、 炭素原子数 1個ないし 6個を意味するも のとする。
「高級」 とは、 特に指示がなければ、 炭素原子数 7個ないし 2 0個を意味する ものとする。
好適な 「 (低級) アルコキシ基」 としては、 メトキシ、 エトキシ、 プロポキシ 、 イソプロポキシ、 ブトキシ、 イソブトキシ、 s e c—ブトキシ、 t一ブトキシ
、 ペンチノレオキシ、 イソペンチノレオキシ、 ネオペンチノレオキシ、 t一^ ^ンチノレオ キシ、 へキシルォキシ、 ィソへキシルォキシ等の直鎖状または分枝鎖状のものが 挙げられ、 より好ましいものは、 (C 3 〜C 6 ) アルコキシであり、 もっとも好 ましいものはペンチルォキシである。
好適な 「高級アルコキシ基」 としては、 ヘプチルォキシ、 ォクチルォキシ、 5 —ジメチルォクチルォキシ、 3, 7—ジメチルォクチルォキシ、 ノニルォキシ、 デシルォキシ、 ゥンデシルォキシ、 ドデシルォキシ、 トリデシルォキシ、 テラデ シルォキシ、 へキサデシルォキシ、 ヘプタデシルォキシ、 ォクタデシルォキシ、 ノナデシルォキシ、 ィコシルォキシなどの直鎖状または分枝鎖状のものが挙げら れる。
好適な 「芳香環二価基」 としては、 低級アルキルを有していてもよいベンゼン (例えばベンゼン、 トルエン、 メシチレン等) 、 ナフタレン、 アントラセン等か ら導かれる二価基が挙げられ、 より好ましいものはフエ二レンである。
好適な 「複素環二価基」 としては、
1 ~ 4個の窒素原子を含有する不飽和 3〜 8員 (より好ましくは 5または 6員 ) 複素単環基、 例えばピロリン、 イ ミダゾ一ル、 ピラゾール、 ピリジン、 ジヒド 口ピリジン、 ピリ ミジン、 ピラジン、 ピリダジン、 トリアゾール (例えば 4 H— 1, 2, 4—トリァゾ一ル、 1 H— 1, 2, 3—トリァゾール、 2 H— 1, 2, 3—トリアゾ一ル等) 、 テトラゾ一ル (例えば 1 H—テトラゾール、 2 H—テト ラゾール等) 等;
1〜 4個の窒素原子を含有する飽和 3〜 8員 (より好ましくは 5または 6員) 複素単環基、 例えばピロリジン、 ピぺリジン、 ピぺラジン等;
1〜 4個の窒素原子を含有する不飽和縮合複素環基、 例えばインドール、 イソ インドール、 インドリジン、 ベンゾイミダゾール、 キノリン、 ジヒドロキノリン 、 イソキノリン、 インダゾール、 キノキサリン、 ジヒドロキノキサリン、 ベンゾ トリアゾ一ル等;
:!〜 2個の酸素原子と 1〜3個の窒素原子とを含有する不飽和 3 ~ 8員 (より 好ましくは 5または 6員) 複素単環基、 例えばォキサゾール、 イソォキサゾ一ノレ 、 ォキサジァゾール (例えば 1, 2, 4一ォキサジァゾ一ル、 1, 3, 4ーォキ
サジァゾール、 1, 2, 5—ォキサジァゾ一ル等) 等;
1〜 2個の酸素原子と 1 ~ 3個の窒素原子とを含有する飽和 3〜 8員 (より好 ましくは 5または 6員) 複素単環基、 例えばモルホリン、 シドノン等;
1〜 2個の酸素原子と 1〜 3個の窒素原子とを含有する不飽和縮合複素環基、 たとえばベンゾォキサゾール、 ベンゾォキサジァゾール等;
1〜 2個の硫黄原子と 1〜 3個の窒素原子とを含有する不飽和 3〜 8員 (より 好ましくは 5または 6員) 複素単環基、 例えばチアゾ一ル、 イソチアゾ一ル、 チ アジアゾール (例えば 1, 2, 3—チアジアゾ一ル、 1, 2, 4ーチアジアゾ一 ル、 1, 3, 4—チアジアゾール、 1, 2, 5—チアジアゾール等) 、 ジヒドロ チアジアゾール等;
1〜 2個の硫黄原子と 1〜 3個の窒素原子とを含有する飽和 3〜 8員 (より好 ましくは 5または 6員) 複素単環基、 例えばチアゾリジン等;
1〜 2個の硫黄原子を含有する不飽和 3〜 8員 (より好ましくは 5または 6員 ) 複素単環基、 例えばチオフヱン、 ジヒドロチオフヱン、 ジヒドロジチォフェン 等;
1〜 2個の硫黄原子と 1〜 3個の窒素原子とを含有する不飽和縮合複素環基、 例えばべンゾチアゾ一ル、 ベンゾチアジアゾール等;
1個の酸素原子を含有する不飽和 3 ~ 8員 (より好ましくは 5または 6員) 複 素単環基、 例えばフラン等;
1個の酸素原子と 1〜 2個の硫黄原子とを含有する不飽和 3〜 8員 (より好ま しくは 5または 6員) 複素単環基、 例えばジヒドロォキサチオフ ン等;
1〜 2個の硫黄原子を含有する不飽和縮合複素環基、 例えばベンゾチォフェン 、 ベンゾジチォフェン等;
1個の酸素原子と 1〜 2個の硫黄原子とを含有する不飽和縮合複素環基、 例え ばべンゾォキサチオフヱン等;等から導かれる二価基が挙げられる。
好適な 「シクロ (低級) アルカン二価基」 としては、 シクロプロパン、 シクロ ブタン、 シクロペンタン、 シクロへキサン等から導かれる二価基が挙げられる。 好適な 「保護されたカルボキシ」 は、 エステル化されたカルボキシ基などの慣 用のものであってよく、 該エステル化されたカルボキシ基におけるエステル部分
の具体例としては、 低級アルキルエステル [例えばメチルエステル、 ェチルエス テル、 プロピルエステル、 イソプロピルエステル、 ブチルエステル、 イソブチル エステル、 第三級ブチルエステル、 ペンチルエステル、 へキシルエステル、 1一 シクロプロピルェチルエステル等] 、 適当な置換基を有する低級アルキルエステ ノレ、 例えば低級アルカノィルォキシ低級アルキルエステル [例えばァセトキシメ チノレエステノレ、 プロピオニルォキシメチルエステル、 ブチリルォキシメチルエス テル、 ノ レリルォキシメチルエステル、 ピバロィルォキシメチルエステル、 1 - ァセトキシェチルエステル、 1一プロピオニルォキシェチルエステル、 ビバロイ ノレォキシェチノレエステノレ、 2—プロピオニルォキシェチルエステル、 へキサノィ ルォキシメチルエステル等] 、 低級アルカンスルホニル低級アルキルエステル [ 例えば 2—メシルェチルエステル等] またはモノ (またはジまたはトリ) ハロ低 級アルキルエステル [例えば 2—ョ一ドエチルエステル、 2, 2 , 2—トリクロ 口ェチルエステル等] ;
高級アルキルエステル [例えばへプチルエステル、 ォクチルエステル、 3 , 5 - ジメチルォクチルエステノレ、 3, 7—ジメチルォクチルエステル、 ノニルエステ ノレ、 テ、'シノレエステノレ、 ゥンテ 'シノレエステノレ、 ドテ、、シノレエステノレ、 トリテ"シノレエス テノレ、 テトラテ"シノレエステノレ、 ペンタテ"シノレエステノレ、 へキサテ 'シノレエステノレ、 ヘプタデシルエステル、 ォクタデシルエステル、 ノナデシルエステル、 ァダマン チルエステル等] ;
低級アルケニルエステル [例えば C 2 〜C 6 アルケニルエステル (例えばビニル エステル、 ァリルエステル等) ] ;
低級アルキニルエステル [例えば C 2 〜C 6 アルキニルエステル (例えばェチニ ルエステル、 プロピニルエステル等) ] ;
1個以上の適当な置換基を有していてもよいアル低級アルキルエステル [例えば 1〜 4個の低級アルコキシ、 ハロゲン、 ニトロ、 ヒドロキシ、 低級アルキル、 フ ェニルまたはハロ低級アルキルを有していてもよぃフヱニル低級アルキルエステ ル (例えばべンジルエステル、 4ーメ トキシベンジルエステル、 4一クロ口ベン ジノレエステノレ、 4一二トロべンジルエステル、 フエネチルエステル、 トリチノレエ ステル、 ベンズヒドリルエステル、 ビス (メ トキシフエ二ル) メチルエステル、
3, 4ージメトキシベンジルエステル、 4—ヒドロキシ一 3, 5—ジ第三級ブチ ノレべンジルエステル、 4ートリフルォロメチルベンジルエステノレ等) ;
1個以上の適当な置換基を有していてもよいァリールエステル [例えば 1 〜 4個 の低級アルキルまたはハロゲンを有していてもよぃァリールエステル (例えばフ ェニルエステル、 4 一クロ口フエ二ノレエステル、 トリルエステル、 4一第三級ブ チノレフェニノレエステノレ、 キシリノレエステノレ、 メシチノレエステノレ、 クメニノレエステ ル等) ] ;
低級アルキルを有していてもよいシクロアルキルォキシカルボニルォキシ低級ァ ルキルエステル (例えばシクロペンチルォキシカルボニルォキシメチルエステル 、 シクロへキシノレォキシカノレボニノレオキシメチノレエステノレ、 シクロへプチノレォキ シカノレポニノレオキシメチノレエステノレ、 1ーメチノレシクロへキシノレォキシカノレボニ ルォキシメチルエステル、 1 — (または 2—) [シクロペンチルォキシカルボ二 ルォキシ] ェチルエステル、 1 — (または 2—) [シクロへキシルォキシカルボ ニルォキシ] ェチルエステル、 1— (または 2—) [シクロへプチルォキシカル ボニルォキシ] ェチルエステル等) 等] ;
( 5 —低級アルキル一 2 —ォキソ一 1 , 3 —ジォキソールー 4 一ィル) 低級アル キルエステル [例えば ( 5 —メチルー 2 —ォキソ一 1, 3—ジォキソールー 4 一 ィノレ) メチノレエステル、 ( 5—ェチルー 2 —ォキソ一 1, 3—ジォキソ一ルー 4 一ィル) メチルエステル、 ( 5 —プロピル— 2 —ォキソ一 1, 3 —ジォキソール — 4 -ィル) メチルエステル、 1 一 (または 2 —) ( 5—メチルー 2 —ォキソ一 1, 3—ジォキソール— 4 一ィル) ェチルエステル、 1— (または 2— ) ( 5— ェチノレ一 2 —ォキソ一 1, 3 —ジォキソールー 4 一ィル) ェチルエステル、 1 -
(または 2—) ( 5 —プロピル一 2 —ォキソ一 1, 3 —ジォキソール一 4 —ィノレ ) ェチルエステル等] 等のものが挙げられ、
これらのうちでも好ましいものは、 低級アルキルエステル、 低級アルカノィルォ キシ低級アルキルエステル、 1個以上の適当な置換基を有していてもよいアル低 級アルキルエステル、 低級アルキルを有していてもよいシクロアルキルォキシ力 ルボニルォキシ低級アルキルエステル、 高級アルキルエステルおよび (5 -低級 アルキル— 2 —ォキソ— 1 , 3—ジォキソ一ルー 4 一ィル) 低級アルキルエステ
ルであり、 より好ましいものは、 低級アルキルエステルであり、 最も好ましいも のはメチルエステルである。 本発明の好ましい実施態様は出発化合物 ( I I I) として、 R1 が低級アルコ キシカルボニル、 R2 が低級アルコキシ、 A1 が芳香環二価基および A 2 か 香 環二価基であり、 最も好ましいものは、 R1 がメトキシカルボニル、 R2 がペン チルォキシ、 A1 がフエ二レンおよび A2 がフエ二レンである化合物を用いる場 合の製造法である。 以下、 本発明の製造法を詳細に説明する。
工程 1 :化合物 ( I I ) またはその塩類は、 化合物 ( I I I ) またはその塩類を 酢酸アンモニゥム、 炭酸アンモニゥム、 ギ酸アンモニゥム等の酸アンモニゥム塩 と反応させることによって製造することができる。
この反応は、 通常、 反応に悪影響を及ぼさない溶媒、 例えば水、 アルコーノレ ( 例えばメタノール、 エタノール、 プロパノール等)、 ベンゼン、 N, N—ジメチ ルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 テトラヒドロフラン、 トルエン、 塩化 メチレン、 二塩化エチレン、 クロ口ホルム、 1, 2—ジメトキシェタン、 ジォキ サン、 酢酸ェチル、 ジェチルエーテル等またはそれらの混合物などの溶媒中で行 われる。
反応温度は特に限定されないが、 通常は室温あるいは加温または加熱下で反応 が行われ、 好ましい温度は 60〜: L 20で、 さらに好ましい温度は 90〜: 100 °Cである。
工程 2 :化合物 ( I ) またはその塩類は、 化合物 (I I ) またはその塩類をヒド ロキシルァミンまたはその塩と反応させることによって製造することができる。 この反応は、 通常、 反応に悪影響を及ぼさない溶媒、 例えば水、 アルコーノレ ( 例えばメタノール、 エタノール、 プロパノール等)、 ベンゼン、 N, N—ジメチ ルホルムアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 テトラヒドロフラン、 トルエン、 塩化 メチレン、 二塩化メチレン、 クロ口ホルム、 1, 2—ジメトキシェタン、 ジォキ サン、 酢酸ェチル、 ジェチルエーテル等またはそれらの混合物などの溶媒中で行
われる。
反応温度は特に限定されないが、 通常は室温あるいは加温または加熱下で反応 が行われ、 好ましい温度は 50〜: 1 00 °C、 さらに好ましい温度は 55〜 60で である。 本発明の製造法に従って得られた化合物 ( I ) および ( I I ) は、 粉砕、 再結 晶、 カラムクロマトグラフィー、 再沈殿等の慣用の方法で分離し、 精製すること ができる。
本発明の製造法に従って得られた化合物 ( I ) および ( I I ) は、 不斉炭素原 子および二重結合に基づく光学異性体および幾何異性体等の立体異性体が 1個ま たは、 それ以上存在することがあるが、 これらの異性体およびそれらの混合物の 製造法もまたこの発明の範囲に含まれる。 公知の製造法 (国際出願 W096/1 1 2 1 0号公報) では、 副 «物として 目的化合物のメチル 4一 [5— (4—^ ^ンチルォキシフヱニル) イソキサゾ一 ルー 3—ィル] 安息香酸の異性体が生成し、 目的化合物とこの異性体との分離が 難しかった。
本発明の製造法に従って得られた化合物 ( I I ) からは目的化合物の異性体が 、 生成しないため、 目的化合物の精製がしゃすく、 純度の高い目的化合物が高収 率で得られるため、 工業的製造法として有用であると言える。
なお、 原料化合物 ( I I I ) は安価な化合物から容易に製造できるので本発明 は、 コスト面でも有利であると言える。 実施例
以下実施例により、 本発明を具体的に説明する。
製造例 1
1 1三口フラスコ中に p—ヒドロキシァセトフエノン (40. 0 g) 、 ノノレマ ルペンチルブ口マイ ド (48. 8 g) およびジメチルホルムアミ ド ( 200ml ) を室温で加え撹拌下、 粉砕炭酸カリウム (48. 7 g) を加える。 昇温し内温
6 5° 〜7 0°Cで 3時間反応する。 反応終了後、 冷却し、 水 (36 Om l ) 、 ノ ルマルヘプタン ( 3 60 m l ) を加え撹拌後、 分液しノルマルヘプタン層を分取 する。 ノルマルヘプタン層を 0. 5規定の水酸化ナトリウム水溶液 (200m 1 ) で 2回洗浄し、 最後に飽和食塩水 ( 2 0 0 m l ) で洗浄する。 ノルマルへプタ ン溶液を減圧濃縮し、 P ^ンチルォキシァセトフヱノン (64. 0 g) を得る 。 NMR (CDC , ) : 0.94 (3H, t, J=1.4Hz), 1.35-1.53 (4H,m), 1.73-1.88 (2H,m), 2.55 (3H, s), 4.01 (2H, t, J=l.3Hz), 6.91 (2H, d, J=l.8Hz), 7.92 (2H,d, J=1.8Hz)
MASS (m/z) : 207 (M+H+)
製造例 2
1 1三口フラスコに、 ジメチルホルムアミ ド ( 600 m 1 ) 、 p—ペンチノレオ キシァセトフエノン ( 6 0. 0 g ) 、 テレフタル酸ジメチルエステル ( 73. 5 g) を室温で加え、 撹拌する。 ここへ、 2 8%ナトリウムメトキサイドのメタノ —ル溶液 (84. 2 g) を加え、 以後内温 3 5〜40°Cで 48時間反応する。 反 応終了後、 水 ( 3 0 0 0 m 1 ) 、 1規定塩酸 ( 600 ml ) の混液中へ反応液を 加え、 結晶を析出させる。 室温で 1時間撹拌後、 析出結晶を 取する。 ウエット 結晶およびメタノ一ル ( 1 00 Om 1 ) を 2 1三口フラスコへ加え、 昇温し 2時 間還流した後、 室温へ冷却し、 結晶を浐取する。 結晶をメタノール ( 200 ml ) で洗浄する。 結晶を一夜真空乾燥し、 1一 (4—メトキシカルボニルフヱニル ) - 3 - ( 4 ^ンチルォキシフヱニル) 一プロパン一 1, 3—ジオン (66. 0 g) を得る。
NMR (CDC13, ) : 0.95 (3H, t, J=1.4Hz), 1.30-1.60 (4H,m), 1.76-1.89 (2H,m), 3.95 (3H, s), 4.03 (2H, t, J=l.3Hz), 6.84 (lH,s), 6.98 (2H, d,J=1.4Hz), 7.99 (2H, d, J=l.4Hz), 8.01 (2H, d, J=l.7Hz), 8.13 (2H,d, J=1.7Hz)
MASS (m/z) : 369 (M+H+)
実施例 1
5 0 0 m 1三口フラスコに、 ジメチルホルムアミ ド (50ml ) 、 1— (4一 メ トキシカノレボニルフエニル) 一 3— ( 4—ペンチルォキシフエニル) プロパン
- 1, 3—ジオン ( 1 0. 0 g) 、 酢酸アンモニゥム (9. 9 g) を室温で加え 、 昇温し内温 90° 〜: I 00°Cで 4時間反応する。 反応終了後、 室温まで冷却し 、 水 ( 250 m 1 ) 、 酢酸ェチル ( 250 m l ) を加え撹拌後、 酢酸ェチル層を 分取する。 酢酸ェチル層はさらに水 ( 250 m l ) と飽和食塩水 (100ml ) で洗浄する。 酢酸ェチル層を減圧濃縮し、 50mlとした後、 ノルマルヘプタン
( 250 m l ) を加え、 1—アミノー 1一 ( 4ーメトキシカルボユルフェニル) 一 3—ォキソ一 3— ( 4—ペンチルォキシフヱニル) 一 1一プロペンの結晶を析 出させる。 結晶を室温で沪過し、 ノルマルヘプタン:酢酸ェチル =5 : 1の溶液
(50m l ) で洗浄する。 結晶を一夜真空乾燥後、 70%含水ァセトン (100 m l ) で懸濁精製し、 1—アミノー 1一 (4ーメトキシカルボ二ルフヱニル) 一 3—ォキソ一 3— (4 ^ンチルォキシフヱニル) 一 1—プロペン (6. 56 g ) を得る。
NMR (CDCh, δ· ) : 0.94 (3Η, t, J=l.4Hz), 1.30-1.55 (4H,m), 1.70-1.90 (2H,m), 3.96 (3H, s), 4.01 (2H, t, J=1.3Hz), 6.13 (lH.br s), 6.92 (2H, d, J=1.8Hz), 7.70 (2H, d, J=l.7Hz), 7.92 (2H, d, J=l.8Hz), 8.13 (2H, d, J=1.7Hz)
MASS (m/z) : 368 (M+H+)
実施例 2
300 m 1三口フラスコ中に、 ジメチルホルムアミド ( 44 m 1 ) 、 1一アミ ノ一 1一 ( 4ーメトキシカルボニルフエニル) 一 3—ォキソ一 3— (4一^。、ンチ ルォキシフヱニル) 一 1—プロペン (5. 5 g) 、 塩酸ヒドロキシルァミン ( 2 . 0 g) を室温で加え昇温し、 内温 55° ~60°Cにて 4時間反応する。 反応終 了後室温まで冷却し、 ァセトニトリル ( 1 1 0ml ) を加え結晶を析出させる。 さらに内温を 0° 〜5°Cとした後、 結晶を浐取し、 ァセトニトリル (28ml ) 、 水 ( 1 1 0m l ) で洗浄する。 結晶を一夜真空乾燥し、 - [5- (4—ペン チルォキシフヱニル) イソキサゾ一ル— 3—ィル] 安息香酸メチル (5. 21 g ) を得る。
NMR (CDC , δ·) : 0.95 (3H, t, J=l.4Ηζ), 1.30-1.60 (4H,m), 1.75-1.92 (2H,m), 3.95 (3H, s), 4.01 (2H, t, J=l.3Hz), 6.74 (lH,s), 6.99 (2H,
d, J=1.8Hz), 7.76 (2H, d, J=l.8Hz), 7.93 (2H, d, J=l.7Hz), 8.14 (2H, d, J=1.7Hz)
MASS (m/z) : 366 (M+H+)