WO1998031932A1 - Dispositif a injection pour moteurs diesel - Google Patents

Description

明 糸田 書

ディ ーゼル機関の燃料噴射装置

技 術 分 野

本発明は、 ディ ーゼルエンジンの燃料噴射において、 コモン レールを使用 してエンジンの燃焼室内に燃料噴 射を行うディ ーゼル機関の燃料噴射装置に関する もの でめる。

背 景 技 術

ディ ーゼル機関においては、 燃料噴射装置の一つと して、 噴射ポンプとノ ズルを一体的に構成し、 これを 各シ リ ンダ毎にシリ ンダへッ ドに搭載される燃料噴射 ノ ズル （ュニッ トイ ンジェ ク タ） を使用 し、 比較的高 い圧力の燃料を圧力室である コモン レールに蓄えてお いて、 この燃料を燃料噴射ポンプを構成する増圧ビス ト ンによ り さ らに昇圧して燃料噴射ノ ズルよ り噴射を 行う コモン レールシステムが採用されている。

このコモン レールシステムは、 第 3図に示すよう に. 燃料供給ポンプ 3 によって燃料タ ンク 1 1 内の燃料が 昇圧され、 コ ン ト ローラ 1 3 によって制御される圧力 制御弁 1 0 で圧力調整され、 蓄圧室である コモン レー ル 4 内に溜められる。 このコモン レール 4 内の燃料は 燃料配管 5 と電磁弁 1 4 を経由 して燃料噴射ノ ズル 6 よ り燃焼室 1 5に噴射される。 この燃料噴射の噴射量や 噴射時期の調整は、 各種センサ 1 2からの信号を入力 とするコ ン ト ローラ 1 3 によって電磁弁 1 4 を開閉制 御する こ とによって行われている。

この場合に、 コモ ン レール 4 の吐出口 7 と燃料噴射 ノ ズル 6 とを連結する燃料配管 5 は、 燃料噴射ノ ズル 6 における圧力の応答のバラツキを防止するために、 即ち、 燃料噴射時期などを狂わせないために、 全部の 燃料配管 5 の長さを揃える必要がある。

しかしながら、 従来技術のコモ ン レールシステムの 燃料噴射装置においては、 第 4 図及び第 5 図に示すェ ンジン 1 の平面図に示すよう に、 燃料供給ポンプ 3 と コモ ン レール 4 をシ リ ンダヘッ ドの上面に、 重ねる こ とな く 平面的に配置されている。

従って、 コモン レール 4 と燃料噴射ノ ズル 6 との間 を結ぶ燃料配管 5 は燃料供給ポンプ 3 を避けて配置し なければな らないために、 長さが著し く 異なる長いも のが使用される こ とになる。

一方、 燃料噴射ノ ズル 6 に対して一定の圧力の燃料 を供給するために、 この燃料配管 5 は 損と圧力の応 答を一様にするために最長の配管長さに揃える必要が ある こ とから、 燃料配管 5 全体が長く なつて組付け時 や整備時の作業が煩雑となる。 また、 圧力源である コ モ ン レール 4 から燃料噴射ノ ズル 6 までの燃料配管 5 の長さが全体的に長く なるので、 その分、 噴射圧力の 応答性が低下する という問題がある。 これらの燃料配管 5 は、 振動するエン ジ ン 1 に配設 されて高圧の燃料を送るために、 高圧と振動に耐えら れる厚肉の高強度金属パイプを使用する必要があり、 前記理由から燃料配管 5 の長さが長く なる と、 これら の燃料配管 5 の全体では無視できない重量増加になる という問題がある。

前記のような理由から、 エン ジ ンを軽量化するため に可能な限り コモ ン レ ール 4 と燃料噴射ノ ズル 6 との 間の燃料配管 5 に短いものを使用する必要がある。

そ して、 このようなコモ ン レール 4 と燃料供給ボン プ 3 の取付け方法においては、 燃料供給ポンプ 3 をシ リ ンダボディ 2 に取り付けるためのブラケッ トゃコモ ン レール 4 をシ リ ンダボディ 2 に取り付けるためのブ ラケ ッ 卜がそれぞれ必要となるので、 これもエ ン ジ ン の重量増加の原因となる という問題がある。

本発明は、 前記従来のエン ジ ンの持つ問題点を解決 するためになされたもので、 その目的とする と ころは- コモ ン レール用と燃料供給ポンプ用のブラケ ッ ト構造 を不要にし、 更に燃料配管が全体と して短く なるよう なコモ ン レ ールの配置をする こ とによ り、 省スペース で部品点数が少な く 、 軽量で整備性の良いディ ーゼル 機関の燃料噴射装置を提供する こ とにある。

発 明 の 開 示

目的を達成するための本発明のディ ーゼル機関の燃 料噴射装置は、 シ リ ンダボディ上にコモ ン レールを取 り付ける と共に、 こ のコモ ン レール上に燃料供給ボン プを重ねて取り付け、 前記燃料供給ポンプで圧送され る燃料をコモ ン レールで蓄圧してからシ リ ンダの燃料 室内に噴射するよ う に構成したものである。

また、 前記コモ ン レールをこ のエ ン ジ ンの長手方向 中央に配置する と、 コモ ン レールの各吐出口 と各シ リ ン ダの燃焼室に配置した燃料噴射ノ ズル との最長距離 を短く できるので、 こ の最長距離に合わせる燃料配管 の長さを短く できる。

更に、 前記ディ ーゼル機関が V型エ ン ジ ンである場 合には、 長手方向だけでな く 、 横方向にも対称に配管 できる こ とになるので、 対称な燃料配管が増加し、 よ り部品点数を少な く できる。

図面の簡単な説明

第 1 図は、 本発明の実施の形態を示すコモ ン レ ール システムの概略構成図であり、 （ a ) 図は平面図、 そ して （ b ) 図は正面図である。

第 2 図は、 本発明の実施の形態における コ モ ン レー ルと燃料供給ポンプの取付けを示す組立説明図である, 第 3 図は、 コモ ン レールシステムの概要を示す構成 図である。

第 4 図は、 従来技術のコモ ン レールシステムの例を 示す概略図である。 第 5 図は、 従来技術のコモ ン レールシステムの他の 例を示す概略図である。

発明を実施するための最良の形態 第 1 図及び第 2図に示すよ う に、 本発明のディ ーゼ ル機関の燃料噴射装置は、 シ リ ンダボディ 2上に取付 けボル ト 8 a によ り コモ ン レール 4 を取付け、 更にこ のコモ ン レール 4上にエン ジ ンに燃料を圧送する燃料 供給ポンプ 3 を取付けボル ト 8 bで多層構造に組付け ている。 そ して燃料ポンプ 3 で圧送される燃料をこ の コモ ン レール 4 で蓄圧してから個々 の燃料噴射ノ ズル 6 に供給して各シリ ンダの上部の燃焼室 1 5 内に噴射 するよう に構成している。

従って、 このコモン レール 4 をシ リ ンダボディ 2 に 取付ける際にブラケ ッ トを使用する必要がな く 、 直接 的にシ リ ンダボディ 2 に取付けるこ とになる。 また、 燃料噴射ポンプ 3 をコモ ン レール 4上に固定するので このコモン レール 4 自体が燃料噴射ポンプ 3 の取付け 用ブラケ ッ トを兼ねる こ とになる。

また、 図示していないが、 こ のコモ ン レ ール 4 には 必要に応じて圧力制御用の リ ミ ッ ターや温度セ ンサ、 圧力センサなどを設ける こ とができる。

なお、 この第 2図においては煩雑さを避ける意味で コモ ン レール 4 から燃料噴射ノ ズル 6へ通ずる吐出口 7 を 2つしか図示せず、 また、 燃料供給ポンプ 3 とコ モ ン レール 4 との間の配管も省略して示しているが、 当然のこ とながら、 この吐出口 7 をシ リ ンダ数に応じ た数だけ設け、 燃料供給ポンプ 3 とコモ ン レール 4 と の間の配管も設ける。 また、 燃料供給ポンプ 3 の形状 も概略化して図示してあるが、 こ の燃料供給ポンプ 3 は、 その長手方向の端部、 例えば、 図 2 の手前側にク ラ ン ク軸からの駆動力を得られるカ ツ プリ ング機構等 を設けて構成する。 そ して、 コモン レール 4 は、 吐 出口 7 とシ リ ンダ 9 の上部の燃焼室に設けた燃料噴射 ノ ズル 6 との間の配管長さの最長距離が短く なる位置 に配置する。 具体的には、 エ ン ジ ン 1 の長手方向の中 央部に配置する。

また、 本発明が対象とするディ ーゼル機関が、 第 1 図及び第 2図に示すような V型エ ン ジ ンの場合には、 コモ ン レール 4 をエ ン ジ ン 1 の長手方向の中央部で、 かつ、 V ノくン クの中央部、 即ち、 シ リ ンダブロ ッ クの 幅方向の中央部に配設する。 こ のよ う に構成する こ と によって燃料配管 5 が長手方向だけでな く 幅方向にも 対称になり共通使用にできる燃料配管 5 の数が増加す るので、 エンジン 1 の部品点数を著し く 減少できる。 以上のような構成によれば、 コモ ン レール 4 をシ リ ンダボディ 2上にに直接取付け、 更にこ のコモン レ一 ル 4 自体を燃料供給ポンプ 3 のブラケ ッ トの如 く 利用 して燃料供給ポンプ 3 をコモ ン レール 4 に取付けてい るので、 コモン レール 4 用 と燃料供給ポンプ 3 用の両 方のブラケ ッ トを省略する こ とができる。

従って、 コモン レール 4 と燃料供給ポンプ 3 のシ リ ンダボディ 2 に対する組付け作業や整備作業を単純化 する こ とができ、 エ ン ジ ン 1 の組立や整備時の作業性 の向上を図る こ とができる。 また、 前記のよう にブラ ケ ッ トが不要になるので、 エンジン 1 の重量の軽減と 部品点数の減少とを図る こ とができる。

また、 コモ ン レール 4 をエン ジ ン 1 の長手方向中央 に配置する こ とによ って、 コモ ン レール 4 の各吐出口 7 と各シ リ ンダ 9 の上部の燃焼室に設けた燃料噴射ノ ズル 6 との最長距離を短く できるので、 この最長距離 に合わせて配管される燃料配管 5 全体の長さを従来の エンジンに比較して著し く 短縮する こ とができる。 そ のため、 燃料噴射ノ ズル 3 の応答性を向上する こ とが でき、 また、 燃料配管 5 の全体重量を軽減する こ とが できる。

更に、 シ リ ンダボディ 2 の上部に対称の位置に配置 される燃料配管 5 を共通の部品にする こ とができるの で、 エンジン 1 の部品点数の低減を図る こ とができる, また、 ク ラ ンク軸 1 0 と燃料供給ポンプ 3 との距離 はエン ジ ン 1 の回転数と燃料供給ポンプ 3 の回転数と によって決められるギヤ比やギヤの大き さに依存する 関係から、 こ の燃料ポンプ 3 とシ リ ンダボディ 2 との 間に空間部が生じる構造にな り易いが、 本発明によれ ばこの空間部にコモン レール 4 を配設する こ とができ るので、 この空間部を有効に利用できる こ とになる。

このような構成は、 対象とするディ ーゼル機関が V 型エンジンの場合に特に顕著な効果を奏する ものであ るが、 直列のエンジンでも同様な効果を奏する こ とが できる。

産業上の利用の可能性 以上説明したよう に、 本発明によれば、 コモン レー ルをシ リ ンダボディ に直接取付け、 更に、 このコモン レール自体を燃料供給ポンプのブラケ ッ 卜 と兼用にし て、 燃料供給ポンプをコモン レール上に取り付ける構 造にしたので、 コモン レールと燃料噴射ノ ズルを連結 する燃料配管を、 燃料供給ポンプに邪魔される こ と無 く 自由に配管する こ とができ、 最長になる燃料配管を 短く できる。

また、 コモン レール用 と燃料供給ポンプ用のブラケ ッ トが不要となるので、 燃料噴射の応答性と組付け時 や整備時の作業性を向上する こ とができ、 更に、 ェン ジンの部品点数の減少と重量の軽減を図る こ とができ る。

また、 コモン レールをエンジンの長手方向中央に配 設する こ とによって、 全体の燃料配管の長さを短く す る こ とができ、 燃料噴射ノ ズルの応答性を向上させる こ とができ、 その上、 燃料配管の全体重量を軽減でき てエン ジ ンの重量を軽減できる。

更に、 対称の位置にある燃料配管を共通の部品にす るこ とができるので、 エ ン ジ ンの部品点数の低減を図 るこ とができる。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . シ リ ンダボディ 上にコモン レールを取り付ける と共に、 このコモン レール上に燃料供給ポンプを重ね て取り付け、 前記燃料供給ポ ンプで圧送される燃料を コモン レールで蓄圧してからシ リ ンダの燃料室内に噴 射するよう に構成したディ ーゼル機関の燃料噴射装置,

2 . 前記コモ ン レ ールを該エ ン ジ ンの長手方向中央 に配置した請求の範囲第 1 項記載のディ ーゼル機関の 燃料噴射装置。

3 . 前記ディ ーゼル機関が V型エンジンである請求 の範囲第 1 項または第 2項記載のディ ーゼル機関の燃 料噴射装置。