明 細 書
含 酸 素 複 素 環 化 合 物
技 術 分 野
本発明は、 ホスホジエステラーゼ (PDE) IV 阻害作用を有し、 気管支喘息、 アレルギー性鼻炎、 腎炎などの炎症アレルギー性疾患、 リウマチ、 多発性硬化症、 クローン病、 乾癬、 全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患、 欝病、 健忘症、 痴呆症などの中枢神経系の疾患、 心不全、 ショック、 脳血管障害などに起因する 虚血再還流にともなう臓器障害、 インシユリン抵抗性による糖尿病、 創傷、 エイ ズなどの治療薬として有用な含酸素複素環化合物に関する。
背 景 技 術
従来、 多くのホルモンや神経伝達物質が、 細胞内の二次メッセンジャーである アデノシン 3, , 5, 一サイクリックモノホスフェート (cAMP) ないしグアノ シン 3, , 5, 一サイクリックモノホスフェート (cGMP) の濃度を上昇させる ことによりその作用を発現することが知られている。 cAMPおよび cGMPの細胞 内濃度は、 その生成と分解により制御されており、 これらの分解は、 PDE によ つて行われる。 従って、 PDE を阻害することは、 これら細胞内二次メッセンジ ヤーの濃度の上昇をきたすことになる。 PDE には現在までに 7種のアイソザィ ムが存在することが明らかにされており、 アイソザィム選択的な PDE 阻害剤は、 そのアイソザィムの生理的意義および生体内の分布に基づく薬理的効果を発揮す るものと期待される [TiPS,iL150 (1990)および TiPSOl S (1991)]0
炎症性白血球細胞の細胞内 cAMPを上昇させると、 それらの活性化を抑制で きることが知られている。 白血球細胞の活性化は、 腫瘍壊死因子 (TNF)をはじ めとした炎症性サイ トカインの分泌、 細胞間粘着分子 (ICAM) などの細胞接着 分子の発現とそれに引き続く細胞浸潤を招く [J. Mol. Cell., Cardiol. I2(Suppl. II), S61 (1989)]。
気管平滑筋細胞内の cAMP濃度を上昇させると、 その収縮を抑制できること が知られている (T. J. Torphy in Directions for New Anti-Asthma Drugs eds S. R.
O'Donell and C. G. A. Persson, 1988, 37, Birkhauser-Verlag) 。 気管平滑筋の収縮は、 気管支喘息の主たる病態である。 心筋虚血などの虚血再還流臓器障害では、 病変 部に好中球などの炎症性白血球細胞の浸潤が認められる。 これら炎症性細胞や気 管平滑筋細胞では、 主として IV型の PDE (PDE IV)が cAMPの分解に関与するこ とが明らかになつている。 従って、 PDE IV選択的な阻害剤は、 炎症性疾患や気 道閉塞性疾患、 虚血性疾患に対し治療または予防効果を有することが期待できる また、 PDE IV阻害剤が、 cAMP上昇を伴うことにより、 TNF ひ、 イン夕一口 ィキン (IL) — 8などの炎症性サイ ト力インの分泌を抑制することから、 さらに これらサイ トカインにより伝播される炎症反応の進展遷延化を防止しうることが 期待される。 例えば、 TNF ひは、 筋肉および脂肪細胞のインシュリン受容体の 燐酸化機構を低下させ、 インシュリン抵抗性糖尿病の一因となることが報告され ている [J. Clin. Invest.,24,3- 1549 (1994)] 。 同様に、 TNF ひが、 リウマチ、 多発 性硬化症、 クローン病などの自己免疫疾患の発症進展に関与しており、 それらの 疾患に PDE IV阻害剤が有効である可能性が示唆されている [Nature Medicine L 211-214 (1995) および同 244-248]。
cAMPを増加させる薬物が創傷の治癒を促進することが報告されている [日本 薬理学会第 6 8回年会 (名古屋) 、 演題 P 3— 1 1 6、 1 9 9 5年] 。
WO96-00218, 096-00215、 W095-35285, W095-35284, \V095-35283、 W095- 35281、 W095-28926、 W095-27692, W095-2438K WO95-22520, WO95-20578、 W095-17399, W095-17392, W095-1468K WO95-14680、 W095- 14667, W095- 09837、 WO95-09836、 WO95-09627、 WO95-09624、 WO95-09623, WO95-08534, WO95-04046, WO95-04045、 WO95-03794, WO95-01338、 WO95-00516、 W095- 00139、 US5461056、 EP0685479, P0685475、 EP0685474、 EP0671389, W093- 25517、 W094-25437, EP0623607, WO94-20446、 WO94-20455, W094- 14800, W094- 14742, W094- 12461、 WO94-10118, WO94-02465, W093- 19751、 W093- 19750、 W093-19749、 W093-19748、 W093-19747、 WO93-18024、 W093- 15048, WO93-0714U 特開平 5-117239号公報、 W092- 19594および EP0497564 には、 力
テコール構造を有する PDE IV選択的阻害剤が問示されている。
特開平 7-242543号公報および特問平 7-242655号公報には、 肝疾患治療剤とし ての 2 , 3—ジヒドロ一 1 , 4一べンゾジォキシン誘導体が問示されている。
WO92-10494には、 セロトニン (5HT)3 受容体拮抗作用を有する 2, 3—ジヒ ドロ一 1, 4—ベンゾジォキシン誘導体が開示されている。
US5166367 には、 抗幻覚作用を有する 2, 3—ジヒドロー 1, 4一べンゾジ ォキシン誘導体が開示されている。
特開昭 63-179868号公報 には、 血管拡張作用を有する 2, 3—ジヒドロー 1, 4—ベンゾジォキシン誘導体が ^示されている。
AU521225には、 シンナモイルビペラジンの合成中 f¾K本として 2, 3—ジヒド 口一 1, 4一べンゾジォキシン誘導体が開示されている。
発 明 の 問 示
本発明は、 一般式 ( I )
{式中、 nは、 1〜4の整数を表わし、 R 1、 R 2、 R 3 および R 4 は、 同一 または異なって、 水素、 置換もしくは非置換の低級アルキル、 置換もしくは非置 換のシクロアルキル、 ポリシクロアルキル、 置換もしくは非置換の低級アルケニ ル、 置換もしくは非置換のシクロアルケニル、 置換もしくは非置換のァリール、 置換もしくは非置換の芳香族複素環基、 置換もしくは非置換のァラルキルを表わ
すか、 R 1 、 R 2、 R 3 および R 4 の中で同一炭素原子上に存在する 2つの基 が一緒になつて飽和炭素環を表わすか、 R 1 、 R 2、 R 3 および R 4 の中で隣 接する炭素原子上に存在する基が、 隣接する 2つの炭素原子と一緒になつて飽和 炭素環を表わすか、 R 1、 R 2、 R 3 および R 4 の中で隣接する炭素原子上に 存在する 2つが一緒になつて単結合を表わし、 R 5 は、 水素、 またはハロゲン を表わし、 R 6 は、 ヒドロキシまたは置換もしくは非置換の低級アルコキシ、 Dは、 ①一 C ( R 8) ( R 9) - X - [式中、 1 8と1 9は、 同一または異なって、 水素、 置換もしくは非置換の低級アルキル、 シクロアルキル、 ポリシクロアルキ ル、 置換もしくは非置換の低級アルケニル、 シクロアルケニル、 置換もしくは非 置換のァリール、 置換もしくは非置換の芳香族複素璟基、 ヒドロキシ、 置換もし くは非置換の低級アルコキシ、 低級アルカノィルォキシ、 置換もしくは非置換の 低級アルカノィル、 シクロアルキルカルボニル、 低級アルコキシカルボニル、 シ ァノまたはハロゲンを表わすか、 R 8と R 9が一緒になつて 0、 Sまたは N R 1Q (式中、 R 1Qは、 水素、 置換もしくは非置換の低級アルキル、 シクロアルキル、 ポリシクロアルキル、 置換もしくは非置換のァリール、 置換もしくは非置換の芳 香族複素環基、 ヒドロキシ、 置換もしくは非置換の低級アルコキシまたは低級ァ ルカノィルォキシを表わす) を表わし、 Xは、 一 C ( R ") ( R 12) ― (式中、 R 11および R 12は、 同一または異なって、 水素、 置換もしくは非置換の低級ァ ルキル、 シクロアルキル、 ポリシクロアルキル、 置換もしくは非置換の低級アル ケニル、 シクロアルケニル、 置換もしくは非置換のァリール、 置換もしくは非置 換の芳香族複素環基、 置換もしくは非置換の低級アルカノィル、 シクロアルキル カルボニル、 低級アルコキシカルボニル、 シァノを表すか、 R 8と一緒になつて 単結合を表わす) 、 S、 N R 13 (式中、 R 13は、 水素、 置換もしくは非置換の低 級アルキル、 シクロアルキル、 置換もしくは非置換のァリール、 置換もしくは非 置換の芳香族複素環基または置換もしくは非置換のァラルキルを表すか、 R 8と 一緒になつて単結合を表わす) 、 または結合を表す] 、 ②または結合を表わし、 R 7 は、 ①置換もしくは非置換の低級アルキル、 置換もしくは非置換のシクロ
アルキル、 ポリシクロアルキル、 置換もしくは非置換のァリール、 置換もしくは 非置換のァラルキル、 置換もしくは非置換の芳香族複素環基、 置換もしくは非置 換の複素環基、 ピリジン一 N—ォキシド、 ②— Y— ZR 14 [式中、 Yは置換もし くは非置換のァリールまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環基を表し、 Zは 0、 Sまたは NR 15 (式中、 R 15は水素または置換もしくは非置換の低級アルキ ルを表すか、 H 14と一緒になつて置換もしくは非置換の複素環基を表す) を表 し、 R 14は置換もしくは非置換の低級アルキル、 置換もしくは非置換のァリ一 ルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環基を表すか、 R 15と一緒になつて 置換もしくは非置換の複素環基を表す) ] 、 ③— Y— Z— (CH2) m-N (R 16a) R 16b (式中、 Y、 Zは前記と同意義を表し、 R 16aと R 16bは、 同一または異 なって、 水素、 置換もしくは非置換の低級アルキルを表すか、 R 16aと R 16bがー 緒になって置換もしくは非置換の複素環基を表し、 mは 1〜4の整数を表す) 、 または④一 Y— CON (R ,7a) R 17b (式中、 Yは前記と同意義を表し、 R 17aと R 17bは、 同一または異なって、 水素、 置換もしくは非置換の低級アルキルを表 すか、 R aと R 17bが一緒になつて置換もしくは非置換の複素環基を表す) を表 す } で表される含酸素複素環化合物またはその薬理学的に許容される塩に関する 以下、 一般式 (I) で表される化合物を化合物 (I) という。 他の式番号の化 合物についても同様である。
一般式 (I) の各基の定義において、 低級アルキル、 低級アルコキシ、 低級ァ ルカノィルォキシ、 低級アルカノィル、 および低級アルコキシカルボニルの低級 アルキル部分は、 直鎖または分枝状の炭素数 1〜8の、 例えばメチル、 ェチル、 プロビル、 イソプロピル、 ブチル、 イソブチル、 s e c—プチル、 t e r t—ブ チル、 ペンチル、 へキシル、 ヘプチル、 ォクチルなどを、 シクロアルキルおよび シクロアルキルカルボ二ルのシクロアルキル部分は、 炭素数 3〜10の、 例えば シクロプロピル、 シクロブチル、 シクロペンチル、 シクロへキシル、 シクロヘプ チル、 シクロォクチル、 シクロノニル、 シクロデシルなどを、 ポリシクロアルキ ルは、 炭素数 4〜12の、 例えばビシクロ [3.2.1] ォクチル、 ビシクロ [4.3.2] ゥ
ンデシル、 ァダマンチル、 ノルァダマンチルなどを包含する。 低級アルケニルは、 直鎖または分枝状の炭素数 2〜 8の、 例えば、 ビニル、 1—プロぺニル、 ァリル、 メタクリル、 1—ブテニル、 クロチル、 ペンテニル、 イソプレニル、 へキセニル、 ヘプテニル、 ォクテニルなどを、 シクロアルケニルは、 炭素数 4〜 1 0の、 例え ばシクロブテニル、 シクロペンテニル、 シクロへキセニル、 シクロへプテニル、 シクロォクテニル、 シクロノネニル、 シクロデセニルなどを包含する。 ァリール は、 例えば、 フエニル、 ナフチルなどを、 ァラルキルは、 炭素数?〜 1 5の、 例 えば、 ベンジル、 フエネチル、 ベンズヒドリル、 ナフチルメチルなどを包含する c 芳香族複素環基は、 例えば、 窒素数 1 ~ 4を含む 5員または 6員の単環性芳 香族複素環、 5員と 6員とからなる縮合 2環性芳香族複素環、 または 6員と 6員 とからなる縮合 2環性芳香族複素環等があげられ、 具体的には、 ピリジル、 ビラ ジニル、 ピリミジニル、 ピリダジニル、 キノリニル、 イソキノリニル、 フタラジ ニル、 キナゾリニル、 キノキサリニル、 ナフチリジニル、 ピロリル、 ピラゾリル、 ィミダゾリル、 トリァゾリル、 テトラゾリル、 チェニル、 フリル、 チアゾリル、 ォキサゾリル、 インドリル、 ィンダゾリル、 ベンゾイミダゾリル、 ベンゾトリア ゾリル、 プリニルなどを包含する。
複素環基は、 例えば、 5員、 6員または 7員の単環性複素環、 6員と 6員とか らなる縮合複素環等があげられ、 具体的には、 ピロリジニル、 ピペリジノ、 ピぺ ラジニル、 モルホリノ、 チオモルホリノ、 ホモピペリジノ、 ホモピペラジニル、 テトラヒドロピリジニル、 テトラヒドロキノリニル、 テトラヒドロイソキノリニ ルなどを包含する。 隣接する炭素原子と一緒になつた飽和炭素環および隣接する 2つの炭素原子と一緒になつた飽和炭素環は、 炭素数 3 ~ 1 0の、 例えばシクロ プロパン、 シクロブタン、 シクロペンタン、 シクロへキサン、 シクロヘプタン、 シクロオクタン、 シクロノナン、 シクロデカンなどを包含する。 ハロゲンとして は、 フッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素の各原子があげられる。
置換低級アルキル、 置換低級アルケニル、 置換シクロアルキル、 置換シクロア ルケニルおよび置換低級アルカノィルにおける置換基としては、 同一または異な
つて置換数 1〜 3の、 例えば低級アルキル、 低級アルケニル、 シクロアルキル、 シクロアルケニル、 ヒドロキシ、 低級アルコキシ、 カルボキシ、 ハロゲンなどが 包含され、 低級アルキル、 低級アルケニル、 シクロアルキル、 シクロアルケニル、 低級アルコキシおよびハロゲンは、 前記と同意義を表わす。
置換ァリール、 置換芳香族複素環基、 置換複素環基および置換ァラルキルにお ける置換基としては、 同一または異なって置換数 1〜3の、 例えば低級アルキル、 ヒドロキシ、 低級アルコキシ、 低級アルカノィル、 低級アルコキシカルボニル、 カルボキシ、 力ルバモイル、 トリフルォロメチル、 ァミノ、 モノまたはジ低級ァ ルキル置換アミノ、 シァノ、 ニトロ、 ハロゲンなどが包含される。 低級アルキル、 低級アルコキシ、 低級アルカノィル、 低級アルコキシカルボニル、 モノまたはジ 低級アルキル置換ァミノの低級アルキル部分、 ハロゲンは、 それそれ前記と同意 義を表わす。
置換低級アルコキシにおける置換基としては、 同一または異なって置換数 1〜 3の、 例えば低級アルコキシ、 ハロゲンなどが包含され、 低級アルコキシ、 ハロ ゲンは、 前記と同意義を表わす。
化合物 (I ) の薬理学的に許容される塩は、 薬理学的に許容される酸付加塩、 金属塩、 アンモニゥム塩、 有機アミン付加塩などを包含する。
化合物 (I ) の薬理学的に許容される酸付加塩としては、 塩酸塩、 硫酸塩、 硝 酸塩、 リン酸塩などの無機酸塩、 酢酸塩、 マレイン酸塩、 フマル酸塩、 クェン酸 塩などの有機酸塩があげられ、 薬理学的に許容される金属塩としては、 ナトリウ ム塩、 カリウム塩などのアルカリ金属塩、 マグネシウム塩、 カルシウム塩などの アルカリ土類金属塩、 アルミニウム塩、 亜鉛塩などがあげられ、 薬理学的に許容 されるアンモニゥム塩としては、 アンモニゥム、 テトラメチルアンモニゥムなど の塩があげられ、 薬理学的に許容される有機アミン付加塩としては、 モルホリン、 ピぺリジンなどの付加塩があげられる。
次に、 化合物 (I ) の製造法について説明する。
製造法 1 :化合物 (I ) の中で Dが①— C ( R 8) ( R 9) —X—である化合物
(I a) は、 以下に示す製法 1— 1〜1一 15により製造することができる。 製法 1ー 1 :化合物 (I a) の中で Xがー C (R ") (R 12) 一かつ R 9が水素、 置換もしくは非置換の低級アルキル、 置換もしくは非置換のシクロアルキル、 ポ リシクロアルキル、 置換もしくは非置換の低級アルケニル、 シクロアルケニル、 置換もしくは非置換のァリール、 置換もしくは非置換の芳香族複素環基、 置換も しくは非置換の低級アルカノィル、 シクロアルキルカルボニル、 低級アルコキシ カルボニルまたはシァノである化合物 (I aa) は、 次の反応工程に従い製造す ることができる。
(。- BBI)
UZP0/L6d£/lDd SS /86 OAV
(式中、 R 8a は、 R 8の定義の中の水素、 ヒドロキシ、 置換もしくは非置換の 低級アルコキシおよび低級アルカノィルォキシ以外の基かつ R 9と一緒になつて 0、 Sまたは N R 1Qを表わさない基を表わし、 R 9aは、 R 9の定義の中のヒドロ キシ、 置換もしくは非置換の低級アルコキシおよび低級アルカノィルォキシ以外 の基かつ R 8と一緒になつて〇、 Sまたは N R 1Qを表わさない基を表わし、 R 18 は、 置換もしくは非置換の低級アルキルまたは置換もしくは非置換の低級アル力 ノィルを表わし、 R R 2、 R 3、 R 4、 R 5、 R 6 s R 7、 R l\ R 12お よび nは、 それそれ前記と同意義を表わす)
R 18の定義における置換もしくは非置換の低級アルキルおよび置換もしくは 非置換の低級アルカノィルは、 前記と同意義を表わす。
原料化合物 (II a ) は、 参考例記載の方法あるいはそれらに準じて得ることが できる。 また、 原料化合物 (III ) は、 市販品であるか、 ピコリン誘導体の場合、 公知の方法 (WO94-20455) あるいはそれに準じて得ることができる。
化合物 (I a a ) において R 8がヒドロキシである化合物 ( I a a— a ) は、 化合物 (III ) を、 不活性溶媒中、 一 1 0 0 °C〜室温の間の温度で 5分〜 1 0時 間塩基で処理した後、 原料化合物 (II a ) と一 1 0 0 °C〜用いた溶媒の沸点の間 の温度で 5分〜 3 0時間反応させることにより得ることができる。
塩基としては、 水酸化ナトリウム、 水酸化カリウム、 ナトリウムメ トキシド、 カリウムエトキシド、 水素化ナトリウム、 水素化カリウム、 ブチルリチウム、 リ チウムジイソプロピルアミ ド (LDA)、 カリウム t e r t—ブトキシド、 トリェ チルァミン、 ジイソプロピルェチルァミン、 トリプチルァミン、 ジシクロへキシ ルメチルァミン、 N—メチルモルホリン、 N—メチルビペリジン、 ジァザビシク ロウンデセン (DBU)、 ジァザビシクロノネン (DBN)などが例示される。
不活性溶媒としては、 テトラヒドロフラン (THF)、 ジォキサン、 ジェチルェ 一テル、 エチレングリコール、 トリエチレングリコール、 グライム、 ジグライム、 メタノール、 エタノール、 ブ夕ノール、 イソプロパノール、 ジクロロメタン、 ク ロロホルム、 ベンゼン、 トルエン、 ジメチルホルムアミ ド (DMF)、 ジメチルス
ルホキシド (DMSO) などが例示される。
化合物 (I aa) において R 8が水素である化合物 (I aa— b) は、 化合物 (I aa-a) を、 触媒量〜大過剰の酸触媒の存在下あるいは非存在下、 不活性 溶媒中、 還元剤で、 — 100°C〜用いた溶媒の沸点の間の温度で 5分〜 48時間 処理することにより得ることができる。
酸触媒としては、 p—トルエンスルホン酸、 メタンスルホン酸、 塩酸、 トリフ ルォロ酢酸、 三フッ化ホウ素、 塩化アルミニウム、 塩化第二スズ、 四塩化チタン、 塩化亜鉛、 塩化第二鉄などが例示される。
還元剤としては、 トリェチルシラン、 トリプチルシラン、 ジメチルフエニルシ ラン、 トリクロロシランなどが例示される。
不活性溶媒としては、 THF、 ジォキサン、 ジェチルエーテル、 エチレングリ コール、 トリエチレングリコール、 グライム、 ジグライム、 ジクロロメタン、 ク ロロホルム、 ベンゼン、 トルエンなどが例示される。
また、 化合物 ( I aa— b) の中で R 12が水素である化合物 ( I aa— b a) は、 後述の方法 (製法 2— 2) で得られる化合物 (I ba) を、 不活性溶媒 中、 還元剤で、 一 100°C〜用いた溶媒の沸点の間の温度で 5分〜 30時間処理 するか、 触媒の存在下、 不活性溶媒中、 室温〜用いた溶媒の沸点の間の温度で 5 分〜 30時間水素添加に付すことにより得ることもできる。 還元剤としては、 水 素化ほう素ナトリウムなどが例示され、 水素添加の触媒としては、 パラジウム/ 炭素、 パラジウム、 二酸化白金、 ラネーニッケルなどが例示され、 不活性溶媒と しては、 THF、 ジォキサン、 メタノール、 エタノール、 ブ夕ノール、 イソプロ パノールなどが例示される。
化合物 (I aa) において R 8が R 8の定義の中の水素、 ヒドロキシ、 置換も しくは非置換の低級アルコキシおよび低級アルカノィルォキシ以外の基かつ R 9 と一緒になつて〇、 Sまたは NR ieを表わさない化合物 (I aa— c) は、 ィ匕 合物 (I aa— a) とアルキル (ァリール) 化剤とを、 酸触媒の存在下、 不活性 溶媒中、 一 100 C〜用いた溶媒の沸点の間の温度で 5分〜 30時間反応させる
ことにより得ることができる。
アルキル (ァリール) 化剤としては、 各種アルキルもしくはァリールマグネシ ゥムブロミ ド、 アルキルもしくはァリールマグネシウムクロリ ド、 アルキルもし くはァリールマグネシウムョ一ジド、 トリアルキルアルミニウム、 テトラアルキ ルチタン、 ジアルキルチタニウムクロリ ド、 Tebbe試薬、 トリアルキリレシリリレニ トリルなどが例示される。
酸触媒としては、 三フッ化ホウ素、 塩化アルミニウム、 塩化第二スズ、 四塩化 チタン、 塩化亜鉛、 塩化第二鉄などが例示される。
不活性溶媒としては、 THF 、 ジォキサン、 ジェチルエーテル、 グライム、 ジ グライム、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 ベンゼン、 トルエンなどが例示され る o
化合物 (I a a ) において R 8が置換もしくは非置換の低級アルコキシまたは 低級アルカノィルォキシである化合物 (I a a— d ) は、 化合物 (I a a— a ) と化合物 (IV) とを、 酸触媒の存在下、 不活性溶媒中あるいは溶媒の非存在下、 - 1 0 0 °C〜用いた溶媒の沸点の間の温度で 5分〜 4 8時間反応させることによ り得ることができる。
酸触媒としては、 p—トルエンスルホン酸、 メタンスルホン酸、 塩酸、 硫酸、 酢酸、 トリフルォロ酢酸などが例示される。
不活性溶媒としては、 THF 、 ジォキサン、 ジェチルェ一テル、 グライム、 ジ グライム、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 ベンゼン、 トルエン、 DMF、 DMSOなどが例示される。
製法 1一 2 :化合物 (l a ) の中で Xが S、 R 8が水素、 置換もしくは非置換の 低級アルキル、 置換もしくは非置換のシクロアルキル、 ポリシクロアルキル、 置 換もしくは非置換の低級アルケニル、 シクロアルケニル、 置換もしくは非置換の ァリ一ルまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環基、 置換もしくは非置換の低 級アルカノィル、 シクロアルキルカルボニル、 低級アルコキシカルボニルまたは シァノ、 かつ R 9が水素、 置換もしくは非置換の低級アルキル、 置換もしくは非
置換のシクロアルキル、 ポリシクロアルキル、 置換もしくは非置換の低級アルケ ニル、 シクロアルケニル、 置換もしくは非置換のァリール、 置換もしくは非置換 の芳香族複素環 S、 置換もしくは非置換の低級アルカノィル、 シクロアルキル力 ルポニル、 低級アルコキシカルボニルまたはシァノである化合物 (l a b ) は、 次の反応工程に従い製造することができる。
(lab)
(式中、 R8b は、 R 8の定義の中のヒドロキシ、 置換もしくは非置換の低級ァ ルコキシおよび低級アルカノィルォキシ以外の基かつ R9と一緒になつて 0、 S または NR 1(1を表わさない基を表わし、 R R2、 R3 、 R4、 R5 、 R6、 R7、 R9aおよび nは、 それそれ前記と同意義を表わす)
化合物 (V) において R 8b が水素である化合物 (Va) は、 化合物 (II a) を、 不活性溶媒中、 還元剤で、 — 100°C〜用いた溶媒の沸点の間の温度で 5分 〜30時間処理することにより得ることができる。
還元剤としては、 水素化アルミニウムリチウム、 水素化ほう素ナトリウムなど が例示される。
不活性溶媒としては、 THF、 ジォキサン、 ジェチルエーテル、 エチレングリ コール、 トリエチレングリコール、 グライム、 ジグライム、 メタノール、 ェタノ ール、 ブ夕ノール、 イソプロパノール、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 ベンゼ ン、 トルエンなどが例示される。
化合物 (V) において R 8b が R Sb の定義の中の水素以外の基である化合物 (Vb) は、 化合物 (II a) とアルキル (ァリール) 化剤とを、 不活性溶媒中、 一 100°C〜用いた溶媒の沸点の間の温度で 5分〜 30時間反応させることによ り得ることができる。
アルキル (ァリール) 化剤としては、 各種アルキルもしくはァリールマグネシ ゥムブ口ミ ド、 アルキルもしくはァリールマグネシウムクロリ ド、 アルキルもし くはァリールマグネシウムョ一ジド、 各種アルキルもしくはァリールリチウムな どが例示される。
不活性溶媒としては、 THF、 ジォキサン、 ジェチルエーテル、 グライム、 ジ グライム、 メタノール、 エタノール、 ブ夕ノール、 イソプロパノール、 ジクロロ メタン、 クロ口ホルム、 ベンゼン、 トルエンなどが例示される。
化合物 (l ab) は、 化合物 (V) を、 塩基の存在下、 不活性溶媒中、 例えば アルキルもしくはァリールスルホニルクロリ ドとー 20~0°Cの間の温度で 5分 〜 5時間反応させた後、 化合物 (VI) と 0°C〜用いた溶媒の沸点の間の温度で
5分〜 4 8時間反応させることにより得ることができる。
塩基としては、 水素化ナトリウム、 水素化カリウム、 ブチルリチウム、 LDA、 カリウム t e r t —ブトキシド、 トリェチルァミン、 ジイソプロピルェチルアミ ン、 トリブチルァミン、 ジシクロへキシルメチルァミン、 N—メチルモルホリン、 N—メチルビペリジン、 DBU、 DBN などが例示される。
アルキルもしくはァリ一ルスルホニルクロリ ドとしては、 メタンスルホニルク ロリ ド、 ベンゼンスルホニルクロリ ド、 p—トルエンスルホニルクロリ ドなどが 例示される。
不活性溶媒としては、 THF、 ジォキサン、 ジェチルェ一テル、 グライム、 ジ グライム、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 ベンゼン、 トルエン、 DMF、 DMSOなどが例示される。
また、 化合物 (l a b ) は、 化合物 (V) と化合物 (VI) とを、 酸触媒の存 在下、 不活性溶媒中、 ― 1 0 0 °C〜用いた溶媒の沸点の間の温度で 5分〜 4 8時 間反応させることにより得ることもできる。
酸触媒としては、 p—トルエンスルホン酸、 メタンスルホン酸、 塩酸、 トリフ ルォロ酢酸、 ミフッ化ホウ素、 塩化アルミニウム、 塩化第二スズ、 四塩化チタン、 塩化亜鉛、 塩化第二鉄などが例示される。
不活性溶媒としては、 THF、 ジォキサン、 ジェチルエーテル、 グライム、 ジ グライム、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 ベンゼン、 トルエンなどが例示され る o
製法 1—3 :化合物 (I a ) の中で Xが N R 13、 R 8が水素、 置換もしくは非置 換の低級アルキル、 置換もしくは非置換のシクロアルキル、 ポリシクロアルキル、 置換もしくは非置換の低級アルケニル、 シクロアルケニル、 置換もしくは非置換 のァリールまたは置換もしくは非置換の芳香族複素環基、 置換もしくは非置換の 低級アルカノィル、 シクロアルキルカルボニル、 低級アルコキシカルボニルまた はシァノかつ R 9が水素、 置換もしくは非置換の低級アルキル、 置換もしくは非 置換のシクロアルキル、 ポリシクロアルキル、 置換もしくは非置換の低級アルケ
ニル、 シクロアルケニル、 置換もしくは非置換のァリール、 置換もしくは非置換 の芳香族複素環基、 置換もしくは非置換の低級アルカノィル、 シクロアルキル力 ルボニル、 低級アルコキシカルボニルまたはシァノである化合物 (l ac) は、 次の反応工程に従い製造することができる。
(V) (lac)
(式中、 R ' 、 R 2、 R 3、 R 4、 R 5、 R 6、 R 7、 R 8b 、 R 9a、 R 13お よび nは、 それそれ前記と同意義を表わす)
化合物 (l ac) は、 化合物 (VI) の代わりに化合物 (VII ) を用い、 製法 1 —2に記載の化合物 (V) と化合物 (VI) とから化合物 (l ab) を得る方法 に準じて反応させることにより得ることができる。
製法 1—4 :化合物 ( I a) の中で Dがー C ( = 0) — C (R
u) (R
12) 一で ある化合物 (l ad) は、 次の反応工程に従い製造することができる。
(Iaa-aa) dad)
(式中、 R ' 、 R2 、 R3 、 R4 、 R 5 、 R6 、 R 7 、 R n、 R 12および nは、 それそれ前記と同意義を表わす)
化合物 (l ad) は、 化合物 (I aa— a) の中で R が水素である化合物 (I aa-aa) を、 水を含む不活性溶媒中、 酸化剤で、 0°C〜用いた溶媒の沸 点の間の温度で 5分〜 72時間処理することにより得ることができる。
酸化剤としては、 二酸化マンガン、 過マンガン酸カリウム、 クロ口クロム酸ピ リジニゥム (PCC)、 ニクロム酸ピリジニゥム (PDC)などが例示される。
不活性溶媒としては、 THF 、 ジォキサン、 ジェチルエーテル、 エチレングリ コール、 トリエチレングリコール、 グライム、 ジグライム、 アセトン、 メチルビ 二ルケトン、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 ベンゼン、 トルエン、 DMF 、 DMSOなどが例示される。
製法 1一 5 :化合物 (l ad) は、 次の反応工程に従い製造することもできる。
(lib) dad)
(式中、 R 19は、 置換もしくは非置換の低級アルキルを表わし、 R '、 R2、 R 3 、 R 4、 R 5、 R 6、 R 7、 R n、 R 12および nは、 それぞれ前記と同意 義を表わす)
R 19の定義における置換もしくは非置換の低級アルキルは、 前記と同意義を表 わす。
原料化合物 (lib) は、 参考例記載の方法あるいはそれらに準じて得ることがで きる。
化合物 (l ad) は、 化合物 (Il a) の代わりに化合物 (li b) を用い、 製法 1一 1に記載の化合物 (Il a) と化合物 (III ) とから化合物 (I aa— a) を 得る方法に準じて反応させることにより得ることができる。
製法 1—6 :化合物 (l ad) は、 次の反応工程に従い製造することもできる。
(lad)
(式中、 R ' 、 R2、 R3、 R4、 R5、 R6、 R7、 R l\ R 12および nは、 それそれ前記と同意義を表わす)
原料化合物 (VIII) は、 参考例記載の方法あるいはそれに準じて得ることができ る。
化合物 (l ad) は、 化合物 (VIII) と化合物 (IX) とを、 酸触媒の存在下、 不活性溶媒中、 _ 100°C〜用いた溶媒の沸点の間の温度で 5分〜 30時間反応 させることにより得ることができる。
酸触媒としては、 三フッ化ホウ素、 塩化アルミニウム、 塩化第二スズ、 四塩化 チタン、 塩化亜鉛、 塩化第二鉄などが例示される。
不活性溶媒としては、 THF、 ジォキサン、 ジェチルエーテル、 グライム、 ジ グライム、 ジクロロメタン、 1, 2—ジクロロェタン、 クロ口ホルム、 ベンゼン、 ニトロベンゼン、 トルエンなどが例示される。
製法 1—7 :化合物 (l ad) は、 次の反応工程に従い製造することもできる。
(式中、 1^ 1及び 2は、 同一または與なって、 フッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素を 表し、 R R2、 R3、 R4、 R5、 R6、 R7、 R "、 R 12および nは、 それそれ前記と同意義を表わす)
原料化合物 (X) は参考例記載の方法あるいはそれに準じて得ることができる。 化合物 (l ad) は化合物 (X) と化合物 (XI) とを 1当量から大過剰の塩基 の存在下、 不活性溶媒中、 0°C〜用いた溶媒の沸点の間の温度で 5分〜 48時間 反応させることにより得ることもできる。
塩基としては、 炭酸カリウム、 炭酸ナトリウム、 フッ化カリウム、 水酸化ナト リウム、 水酸化カリウム、 ナトリウムメ トキシド、 カリウムエトキシド、 水素化 ナトリウム、 水素化力リウム、 ブチルリチウム、 LDA、 カリウム t e r t—ブ トキシド、 トリェチルァミン、 ジイソプロピルェチルァミン、 トリプチルァミン、 ジシクロへキシルメチルァミン、 N—メチルモルホリン、 N—メチルビペリジン、 DBU、 DBNなどが例示される。
不活性溶媒としては、 ピリジン、 THF、 ジォキサン、 ジェチルエーテル、 ジ クロロメタン、 クロ口ホルム、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン、 アセトン、 ジメ チルァセトアミ ド、 DMF、 DMSOなどが例示される。
製法 1—8 :化合物 (l a) の中で Dが— C ( = 0) —NR 13—である化合物 (I ae) は、 次の反応工程に従い製造することができる。
(He)
(Iae)
(式中、 R 1 R2 、 R3 、 R4 、 R 5 、 R6、 R7 、 R 13および nは、 それ それ前記と同意義を表わす)
原料化合物 (li e) は、 参考例記載の方法あるいはそれらに準じて得ることが できる。
化合物 (II c) と化合物 (VII ) の脱水縮合反応により目的とする化合物 (I ae) が得られるが、 この目的には、 第四版実験化学講座 (日本化学会編、 1992 年) 、 第 22卷、 137〜 172頁に掲載されているように、 数多くの方法が知 られており、 応用可能である。 例えば、 まず、 化合物 (li e) を、 必要により触 媒量〜 20当量の塩基の存在下、 不活性溶媒中、 1当量〜大過剰の塩化チォニル、 五塩化リン、 ォキザリルクロリ ドなどで、 0°C〜用いた溶媒の沸点の間の温度で 0. 1〜48時間処理することにより、 対応する酸クロリ ドを得る。 次いで、 得 られた酸クロリ ドと 0. 5〜50当量の化合物 (VII ) とを、 必要により 0. 5 当量〜大過剰の塩基の存在下、 不活性溶媒中、 0°C〜用いた溶媒の沸点の ^の温
度で 0. 1〜48時間反応させることにより、 目的化合物 (I ae) を得ること ができる。
塩基としては、 製法 1一 1に記載した化合物 (I aa— a) の製造法で用いた ものと同様のものが例示される。
不活性溶媒としては、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 ベンゼン、 トルエン、 THF 、 ジォキサン、 DMF 、 DMSOなどが例示される。
製法 1一 9 :化合物 (l a) の中で Dが— C ( = 0) —S—である化合物 ( I a f ) は、 次の反応工程に従い製造することができる。
(式中、 R ' 、 R2、 R3 、 R4、 R5 、 R6、 R 7 および nは、 それぞれ前 記と同意義を表わす)
化合物 (I af) は、 化合物 (VII ) の代わりに化合物 (VI) を用い、 製法 1 —8に記載の化合物 (li e) と化合物 (VII ) とから化合物 (I ae) を得る方 法に準じて反応させることにより得ることができる。
製法 1— 10 :化合物 (l a) の中で Dが— C (=S) —X—である化合物 (I ag) は、 次の反応工程に従い製造することができる。
(lad), (Iae)または (Iaf)
dag)
(式中、 R ' 、 R2、 R3 、 R4 、 R5 、 R6、 R7、 Xおよび nは、 それそ れ前記と同意義を表わす)
化合物 (l ag) は、 化合物 (I ad) 、 (I ae) または (I af) を、 不 活性溶媒中、 五硫化リンあるいは口一ソン (Lawesson) 試薬で、 室温〜用いた溶 媒の沸点の間の温度で 5分〜 72時間処理することにより得ることができる。 不活性溶媒としては、 ピリジン、 THF、 ジォキサン、 ジェチルェ一テル、 ェ チレングリコール、 トリエチレングリコール、 グライム、 ジグライム、 ジクロロ メタン、 クロ口ホルム、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン、 DMF 、 DMSOなどが 例示される。
製法 1— 1 1 :化合物 (l a) の中で Dが— C ( = NR ,υ) — C (R n) (R ,2) —である化合物 (I ah) は、 次の反応工程に従い製造することができる c
(式中、 R R 2、 R 3、 R 4、 R 5、 R 6、 R 7、 R 10、 R "、 R 12およ び nは、 それそれ前記と同意義を表わす)
化合物 (I ah) は、 化合物 (l ad) と R 1UNH2 とを、 必要により酸触 媒の存在下、 不活性溶媒中もしくは溶媒の非存在下、 室温〜用いた溶媒の沸点の 間の温度で 5分〜 48時間反応させることにより得ることができる。
酸触媒としては、 p—トルエンスルホン酸、 メタンスルホン酸、 塩酸、 硫酸、 酢酸、 トリフルォロ酢酸などが例示される。
不活性溶媒としては、 THF、 ジォキサン、 ジェチルェ一テル、 エチレングリ コール、 トリエチレングリコール、 グライム、 ジグライム、 メタノール、 ェ夕ノ —ル、 イソプロパノール、 t e r t—ブ夕ノール、 ジクロロメタン、 クロ口ホル ム、 ベンゼン、 トルエン、 DMF、 DMSO、 ピリジンなどが ί列示される。
製法 1— 12 :化合物 ( I a) の中で Dが Dの定義の中の化合物 ( I aa) 、 (l ad) または ( I ae) における Dでありかつ R 7 がピリジン一 N—ォキ
シドである化合物 (I aj) は、 次の反応工程に従い製造することができる,
0"
(Iai)
(Iaj)
[式中、 D a は、 Dの定義の中の化合物 ( I aa) 、 (l ad) または (l a e) における Dを表わし、 R ' 、 R2、 R3 、 R4、 R 5 、 R 6 および nは、 それそれ前記と同意義を表わす]
化合物 (I aj) は、 化合物 (l a) の中で Dが Dの定義の中の化合物 ( I a a) 、 ( I ad) または ( I a e) における Dでありかつ: 7 がピリジルであ る化合物 (I a i) を、 不活性溶媒中、 室温〜用いた溶媒の沸点の間の温度で 5 分〜 72時間酸化剂で処理することにより得ることができる。
不活性溶媒としては、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン、 DMF 、 DMSO、 酢酸などが例示される。
アミルヒドロペルォキシドなどが例示される。
製法 1一 13 :化合物 ( I ) の中で Dがー C (R 93 ) 二 C (R 12) —である化 合物 (l ak) は、 次の反応工程に従い製造することができる。
(Ha) (Iaa-ab)
dak)
(式中、 R 1 、 R 2 、 R 3 、 R 4 R R R 7 R R 12および nは、 それそれ前記と同意義を表わす)
化合物 (I aa— a) の中で R 11が水素である化合物 (I aa— ab) は、 化合物 (II a) と化合物 (III ) の中で R 11が水素である化合物 (III a) とを用 レ、、 製法 1一 1に記載した化合物 (I aa— a) の製造法に準じて反応させるこ とにより得ることができる。 なお、 R 12が置換もしくは非置換の低級アルカノ
ィル、 シクロアルキルカルボニル、 低級アルコキシカルボニルまたはシァノの場 合、 化合物 (I aa— ab) は、 単離することなく直接化合物 (l ak) に変換 される。
化合物 (l ak) は、 化合物 (I aa— ab) を、 酸触媒の存在下、 不活性溶 媒中、 室温〜用レ、た溶媒の沸点の間の温度で 5分〜 48時間処理することにより 得ることができる。
酸触媒としては、 p—トルエンスルホン酸、 メタンスルホン酸、 塩酸、 硫酸、 酢酸、 トリフルォロ酢酸などが例示される。
不活性溶媒としては、 THF 、 ジォキサン、 ジェチルエーテル、 エチレングリ コール、 トリエチレングリコ一ル、 グライム、 ジグライム、 ジクロロメタン、 ク ロロホルム、 ベンゼン、 トルエン、 DMF、 DMSOなどが例示される。
製法 1— 14 :化合物 (l ak) は、 次の反応工程に従い製造することもできる。
(XIII) (lak)
(式中、 R ' 、 R2、 R3 、 R4 、 R 5 、 R6 、 R7、 R 9 R 12および nは、 それそれ前記と同意義を表わす)
原料化合物 (XIII) は、 参考冽記載の方法あるいはそれらに準じて得ることがで
きる。
化合物 (I ak) は、 原料化合物 (ΧΙΠ) を、 不活性溶媒中、 一 100 C〜用 いた溶媒の沸点の間の温度で 5分〜 10時間塩基で処理した後、 化合物 (XIV) と、 — 100 °C〜用いた溶媒の沸点の間の温度で 5分〜 30時間反応させること により得ることができる。
塩基および不活性溶媒としては、 製法 1— 1に記載した化合物 (I aa— a) の製造法で用いたものと同様のものが例示される。
製法 1— 15 :化合物 (I) の中で Dが— C (R9a ) =N—である化合物 (I a 1) は、 次の反応工程に従い製造することができる。
(Ha) (Ial)
(式中、 R R2、 R3 、 R4、 R 5 、 R6、 R7、 R 9aおよび nは、 それ それ前記と同意義を表わす)
化合物 (I a l) は、 化合物 (II a) と化合物 (VII ) の中で R 13が水素であ る化合物 (VII a) とを、 酸触媒の存在下、 不活性溶媒中もしくは溶媒の非存在 下、 室温〜用いた溶媒の沸点の間の温度で 5分〜 48時間反応させることにより 得ることができる。
酸触媒としては、 P—トルエンスルホン酸、 メタンスルホン酸、 塩酸、 硫酸、 酢酸、 トリフルォロ酢酸などが例示される。
不活性溶媒としては、 THF、 ジォキサン、 ジェチルェ一テル、 エチレングリ コール、 トリエチレングリコール、 グライム、 ジグライム、 メタノール、 ェタノ —ル、 イソプロパノール、 t ert—ブタノ一ル、 ジクロロメタン、 クロ口ホル ム、 ベンゼン、 トルエン、 DMF 、 DMSOなどが例示される。
製造法 2 :化合物 (I) の中で Dが"結合である化合物 (lb) は、 以下に示す 製法 2— 1〜 2— 2により製造することができる。
(式中、 L3 および L4 は、 同一または異なって、 ヨウ素、 臭素または塩素を 表わし、 R1 R2 、 R3 、 R4、 R5 、 R6 、 R 7 および nは、 それそれ前 記と同意義を表わす)
化合物 (l b) は、 化合物 (II d) を、 不活性溶媒中、 一 100°C〜室温の間 の温度で 5分〜 10時間塩基で処理した後、 ハロゲン化金属またはホウ素化合物 と、 一 100°C〜用いた溶媒の沸点の間の温度で 5分〜 30時間反応させ、 さら
に、 化合物 (XV) と、 触媒量〜過剰量のパラジウム錯体の存在下、 不活性溶媒 中、 室温〜用いた溶媒の沸点の間の温度で 5分〜 3 0時間反応させることにより 得ることができる。 なお、 化合物 (XV) との反応の際には、 必要に応じ、 塩化 リチウムなどの塩類や酸化銀などの酸化剤を添加してもよい。
ハロゲン、化金属としては、 クロロトリブチルスズ、 クロロトリメチルスズなど のハロゲン化アルキルスズ化合物類、 塩化亜鉛、 臭化亜鉛、 ヨウ化亜鉛などのハ ロゲン化亜鉛類などが例示され、 ホウ素化合物としては、 トリメトキシホウ素、 フエニルホウ酸、 ホウ酸などが例示される。
パラジウム錯体としては、 テトラキストリフエニルホスフィンパラジウム、 ジ クロ口ビストリフエニルホスフィンパラジウム、 ジクロロビスァセトニトリルパ ラジウム、 酢酸パラジウムなどが例示される。
塩基としては、 水酸化ナトリウム、 水酸化力リウム、 ナトリウムメトキシド、 カリウムエトキシド、 水素化ナトリウム、 水素化カリウム、 ブチルリチウム、 LDA、 カリウム t e r t —ブトキシド、 トリェチルァミン、 ジイソプロピルェ チルァミン、 トリブチルァミン、 ジシクロへキシルメチルァミン、 N—メチルモ ルホリン、 N—メチルビペリジン、 DBU、 DBN などが例示される。
塩基で処理しハロゲン化金属またはホウ素化合物との反応の際に用いる不活性 溶媒としては、 THF 、 ジォキサン、 ジェチルエーテル、 エチレングリコ一ル、 トリエチレングリコール、 グライム、 ジグライム、 メタノール、 エタノール、 ブ 夕ノール、 イソプロパノール、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 ベンゼン、 トル ェン、 DMF 、 DMSOなどが例示される。
化合物 (XV) との反応の際に用いる不活性溶媒としては、 THF、 ジォキサン、 ジェチルェ一テル、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 ベンゼン、 トルエン、 ジメ チルァセトアミ ド (DMA)、 DMF、 DMSOなどが例示される。
製法 2— 2 :化合物 (l b ) の中で R 7がカルボキシ基が置換したァリールもし くはカルボキシ基が置換した芳香族複素環基 R 7bである化合物 (I c b ) は、 次の反応工程に従い製造することができる。
(Iba) (Ibb)
(式中、 R 7aは低級アルコキシカルボニルまたはシァノ基が置換したァリールも しくは低級アルコキシカルボニルまたはシァノ基が置換した芳香族複素環基を表 し、 R 7bはカルボキシ基が置換したァリールもしくはカルボキシ基が置換した 芳香族複素環基を表し、 R R2 、 R3 、 R4、 R5 、 R6 および nは、 そ れそれ前記と同意義を表わす)
R 73の定義における低級アルコキシカルボニル、 ァリールおよび芳香族複素環 基はそれそれ前記と同意義を表わす。 R 7bの定義におけるァリールおよび芳香 族複素環基はそれぞれ前記と同意義を表わす。
化合物 (I bb) は、 化合物 (I ba) を、 触媒量〜大過剰の塩基存在下、 水 を含有する不活性溶媒中、 室温〜用いた溶媒の沸点の間の温度で 0. 1〜48時 間処理することにより得ることができる。
塩基としては、 水酸化ナトリウム、 水酸化カリウム、 ナトリウムメトキシド、 カリウムエトキシド、 水素化ナトリウム、 水素化カリウム、 ブチルリチウム、 LDA、 カリウム t e r t—ブトキシド、 トリェチルァミン、 ジイソプロピルェ チルァミン、 トリプチルァミン、 ジシクロへキシルメチルァミン、 N—メチルモ ルホリン、 N—メチルビペリジン、 DBU、 DBN などが例示される。
不活性溶媒としては、 THF 、 ジォキサン、 ジェチルェ一テル、 エチレングリ コール、 トリエチレングリコール、 グライム、 ジグライム、 メタノール、 ェ夕ノ ール、 ブ夕ノール、 イソプロパノ一ル、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 ベンゼ ン、 トルエン、 ジメチルァセトアミ ド (DMA ) 、 DMF 、 DMSOなどが例示さ れる。
製造法 3 :化合物 (I) の中で R 7が— Y— ZR 14もしくは— Y— Z_ (CH 2) m— NR 1<iaR 16bである化合物 (I c) は、 以下に示す製法により製造する ことができる。
(lea)
(Ic)
[式中、 R 7eは 1つ〜 3つのハロゲンが置換したァリールまたは 1つ〜 3つのハ 口ゲンが置換した芳香族複素環基を衷し、 R 7dは一 Y— ZR 14もしくは— Y— Z- (CH2) m— NR 16aR 16bを表し、 R 1 、 R2 、 R3 、 R4、 R 5 、 R 6 、 R 14、 R 16a、 R 16b、 D、 Y、 Z、 mおよび nはそれそれ前記と同意義を表す]
R 7eの定義におけるァリールおよび芳香族複素環基はそれそれ前記と同意義を 表す。
化合物 (I c) は化合物 (I c a) と化合物 (XVI) もしくは化合物 (XVI I) とを塩基存在下、 不活性溶媒中、 室温〜用いた溶媒の沸点の間の温度で 0.
1 - 4 8時間反応させることにより得られる。
塩基としては、 水酸化ナトリウム、 水酸化カリウム、 ナトリウムメトキシド、 カリウムエトキシド、 水素化ナトリウム、 水素化カリウム、 ブチルリチウム、 LDA、 カリウム t e r t —ブトキシド、 トリェチルァミン、 ジイソプロピルェ チルァミン、 トリブチルァミン、 ジシクロへキシルメチルァミン、 N—メチルモ ルホリン、 N—メチルビペリジン、 DBU、 DBN などが例示される。
不活性溶媒としては、 THF、 ジォキサン、 ジェチルエーテル、 エチレングリ コール、 トリエチレングリコール、 グライム、 ジグライム、 メタノール、 ェ夕ノ —ル、 ブ夕ノール、 イソプロパノール、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 ベンゼ ン、 トルエン、 ジメチルァセトアミ ド (DMA ) 、 DMF 、 DMSOなどが例示さ れる。
上記各製造法における中間体および目的化合物は、 有機合成化学で常用される 分離精製法、 例えば、 濾過、 抽出、 洗浄、 乾燥、 濃縮、 再結晶、 各種クロマトグ ラフィーなどに付して単離精製することができる。 また、 中間体においては、 特 に精製することなく次の反応に供することも可能である。
化合物 (I ) の中には、 幾何異性体、 光学異性体などの立体異性体が存在し得 るものもあるが、 本発明は、 これらを含め、 全ての可能な異性体およびそれらの 混合物を包含する。
化合物 (I ) の塩を取得したいとき、 化合物 (I ) が塩の形で得られるときは そのまま精製すればよく、 また、 遊離の形で得られるときは、 化合物 (I ) を適 当な溶媒に溶解または懸濁し、 酸または塩基を加えて単離、 精製すればよい。 また、 化合物 (I ) およびその薬理学的に許容される塩は、 水あるいは各種溶 媒との付加物の形で存在することもあるが、 これらの付加物も本発明に包含され る。
本発明によって得られる化合物 (I ) の具体例を第 1表および第 2表に示す。
第 1表
2 COCH2 N
5 CH2CH2 N
O
OH
9 CONH
第 1表 (つづき) 化合物番号 D
,〇
10 結合 -CM 〇CH2CH
.〇
11 結合
OH
次に、 代表的な化合物 ( I ) の薬理作用について実験例により具体的に説明す る
実験例 1 ィヌ気管支由来の PDE IV酵素阻害試験
cAMP特異的ホスホジエステラーゼ (PDE IV) は、 Toi hyらの方法
[MolecularPharmacol. 37 206-214 (1990)] に従い、 ィヌ気管支平滑筋より単離精製 した。 PDE 活性は、 Kincaid および Manganiello らの方法 [Method in Enzymoloey
(J.D.Corbin and R.A.Jonson, Eds.) 199, 457-470 (1988)]に従い、 次の二段階 過程により測定した。 基質には [ ] cAMP (最終濃度 1 〃M ) を用い、 反応 は、 N , N—ビス (2—ヒドロキシェチル) 一2—アミノエタンスルホン酸 い OmM, pH=7.2) 、 MsCl 2 (ImM)'およひ soybean trypsin inmbitor (0.1mg/ml)¾ 含む標準混合液中で行った。 反応は酵素の添加により開始し、 3 0 °Cで 1 0〜 3
0分間インキュベーションした。 塩酸により反応を停止し、 生成した 5'-AMPを
5, 一ヌクレオチダ一ゼによって完全に分解した。 DEAE-Sephadex A-25でクロ マトグラフィーを行い、 溶出した [3H] アデノシンをシンチレ一シヨンカウン ターでカウントした。 薬物は DMSOに溶解して (濃度 1.7%) 添加した。
本試験において、 化合物 1および化合物 6は 1 M において 5 0 %以上の酵 素阻害作用を示した。
実験例 2 組み換えヒト PDE IVA酵素阻害試験
ヒトホスホジエステラーゼ cDNA (HSPDE4A) は、 精巣より単離した。 予想され るアミノ酸配列は、 Bolger, G. ら [ ol . Cell . Biol . 13, 6558-6571 ( 1993)] の報告した配列 (HSPD4A5) から N 末端側が、 223 アミノ酸削除されたものであ る。 この組み換えタンパク質を大腸菌発現プラスミ ドを用いて発現、 精製した。 PDE 活性は、 Kincaid, R., L. および Manganiello, V., C. の方法 [Method. Enzymol . 159, 457-470 ( 1988)] に従い、 次の二段階過程により測定した。 基質 には [3H]cAMP (最終濃度 1 腿 ol/L) を用い、 反応は、 N, N - ビス (2 - ヒド 口キシェチル) - 2 - アミノエ夕ンスルホン酸 (50 mmol/L, H 7.2)、
M g C 1 2 ( 1 mmol/L) および Soybean trypsin inhibitor (0.1 mg/mL ) を含
む標準混合液中で行った。 反応は酵素の添加により開始し、 30 °C で 10 - 30 分間ィンキュベ一シヨンした。 塩酸により反応を停止し、 生成した 5' -AMP を 5' - ヌクレオチダ一ゼによって完全に分解した。 DEAE- Sephadex A- 25 でクロマ トグラフィ一を行い、 溶出した [3H] アデノシンをシンチレ一シヨンカウンター でカウントした。 薬物は DMS0 に溶解して (濃度 1.7 %) 添加した。
本試験において、 実施例巾の化合物 1 2、 1 4、 1 7、 1 8の 1 0 — 7 Mにお ける酵素阻害活性を表 4に示した。
表 4 ; ヒ トホスホジエステラーゼ IVA (hPDE-IVA
化合物 (I ) またはその薬理学的に許容される塩は、 そのまま単独で投与する ことも可能であるが、 通常各種の医薬製剤として提供するのが望ましい。 また、 それら医薬製剤は、 動物および人に使用されるものである。
本発明に係わる医薬製剤は、 活性成分として化合物 (I ) またはその薬理学的 に許容される塩を単独で、 あるいは任意の他の治療のための有効成分との混合物 として含有することができる。 また、 それら医薬製剤は、 活性成分を薬理学的に 許容される一種もしくはそれ以上の担休と- 絡に混合し、 製剂学の技術分野にお
いてよく知られている任意の方法により製造される。
投与経路は、 治療に際し最も効果的なものを使用するのが望ましく、 経口また は、 例えば口腔内、 気道内、 直腸内、 皮下、 筋肉内および静脈内などの非経口を あげることができる。
投与形態としては、 噴霧剤、 カプセル剤、 錠剤、 顆粒剤、 散剤、 シロップ剤、 乳剤、 座剤、 注射剤、 軟膏、 テープ剤などがある。
経口投与に適当な、 例えば乳剤およびシロップ剤のような液体調製物は、 水、 蔗糖、 ソルビット、 果糖などの糖類、 ポリエチレングリコール、 プロピレングリ コールなどのグリコール類、 ごま油、 ォリーブ油、 大豆油などの油類、 p—ヒド ロキシ安息香酸エステル類などの防腐剤、 ストロベリーフレーバー、 ぺパ一ミン トなどのフレーバー類などを使用して製造できる。 また、 カプセル剤、 錠剤、 散 剤および顆粒剤などは、 乳糖、 ブドウ糖、 蔗糖、 マンニットなどの賦形剤、 澱粉、 アルギン酸ソ一ダなどの崩壊剤、 ステアリン酸マグネシウム、 タルクなどの滑沢 剤、 ポリビニールアルコール、 ヒドロキシプロピルセルロース、 ゼラチンなどの 結合剤、 脂肪酸エステルなどの界面活性剤、 グリセリンなどの可塑剤などを用い て製造できる。
非経口投与に適当な製剤は、 好ましくは受容者の血液と等張である活性化合物 を含む滅菌水性剤からなる。 例えば、 注射剤の場合、 塩溶液、 ブドウ糖溶液また は塩水とブドウ糖溶液の混合物からなる担体などを用いて注射用の溶液を調製す る。 腸内投与のための製剤は、 例えば、 カカオ脂、 水素化脂肪または水素化カル ボン酸などの担体を用いて調製され、 座剤として提供される。 また、 噴霧剤は、 活性化合物そのものないし受容者の口腔および気道粘膜を刺激せずかつ活性化合 物を微細な粒子として分散させ吸収を容易ならしめる担体などを用いて調製する 具体的には、 乳糖、 グリセリン等が例示される。 活性化合物および用いる担体の 性質により、 エアロゾル、 ドライパウダーなどの製剤が可能である。
また、 これら非経口剤においても、 経口剤で例示したグリコール類、 油類、 フ レーバー類、 防腐剤、 賦形剤、 崩壊剤、 滑沢剤、 結合剤、 界面活性剤、 可塑剤な
どから選択される 1種もしくはそれ以上の補助成分を添加することもできる。 化合物 (I ) もしくはその薬理学的に許容される塩の有効量および投与回数は、 投与形態、 患者の年齢、 体重、 治療すべき症状の性質もしくは重篤度により異な るが、 通常、 経口の場合、 成人一人当り 0.01mg〜lg、 好ましくは 0.05〜50mgを 一日一回ないし数回に分けて投与する。 静脈内投与などの非経口投与の場合、 成 人一人当り 0.001 〜100mg、 好ましくは 0.01〜10mgを一日一回ないし数回に分 けて投与する。 しかしながら、 これら投与量に関しては、 前述の種々の条件によ り変動する。
以下に、 本発明の態様を実施例および参考例で説明する。
発明を実施するための最良の形態
実施例 1
5 - [ 2— ( 3 , 5—ジクロロ一 4—ピリジル) 一 1一才キソェチル] —2 , 3—ジヒドロ一 8—メトキシ一 1 , 4—ベンゾジォキシン (化合物 1 )
(工程 A) (士) 一 5— [ 2 - ( 3 , 5—ジクロ口一 4—ピリジル) 一 1—ヒド 口キシェチル] —2, 3—ジヒドロ一 8—メトキシー 1, 4一べンゾジォキシン
(化合物 1 a )
アルゴン雰囲気下、 ジィソプロピルァミン (2.3ml)の THF 溶液 (10ml) を一 7 8 °Cに冷却した後、 1.63M ブチルリチウムへキサン溶液 (10ml) を滴下し、 0 °C で 1 5分間撹拌した。 再び一 7 8 °Cに冷却した後、 3, 5—ジクロロ一 4—メチ ルビリジン (2.6g) を加え、 _ 7 8 °Cで 2時間撹拌した。 得られた溶液を参考例 1 で得られる化合物 a(2.7g) の THF 溶液 (20ml) にゆつくりと滴下し、 一 7 8 °Cで 2時間、 次いで 0 °Cで 1時間撹拌した。 反応液 に飽和塩化アンモニゥム水溶液 を加え、 エーテルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシ ゥムで乾燥後、 減圧下溶媒留去することにより、 化合物 1 aの粗結晶 (5.0g定量 的) を得た。
13Hz,lH), 3.87(s,3H), 4.23-4.35(m,4H), 5.07-5.15(m,lH), 6.46(d,J=9Hz,lH),
6.76(d,J=9Hz,lH), 8.41(s,2H).
MASS (m/e) 355(M+).
(工程 B) 化合物 1
工程 Aで得られた化合物 1 a(3.0g) をアセトン (30ml) に溶解し、 0°Cでジョ —ンズ試薬 (2.6M) (4.9ml)を加え、 室温で 2時間撹拌した。 反応液を減圧下濃縮後、 残渣に水を加え、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水 ft 酸マグネシウムで乾燥後、 減圧下溶媒留去した。 残渣をシリカゲルカラムクロマ トグラフィー (へキサン/酢酸ェチル =4/1) で精製することにより、 化合物 1 (3.0g 75%)を無色結晶として得た。
融点 158-160°C
NMR(CDC13,( ,ppm) 3.95(s,3H), 4.42-4.49(m,4H), 4.63(s,2H), 6.61(d, J =9Hz, 1H), 7.55(d, J =9Hz, 1H), 8.49(s,2H).
MASS (m/e) 353(M+).
IR(KBr,cm-1) 1668, 1660, 1599, 1296, 1122.
元素分析 C 16H 13C12NO 4として
実測値 ( ) C:54.21,H:3.68,N:3.77
計算値 (%) C:54.26,H:3.70,N:3.95
実施例 2
2, 3—ジヒドロ一 8—メトキシ一 5— [1—ォキソ一 2— (4—ピリジル) ェチル] — 1, 4一べンゾジォキシン塩酸塩 (化合物 2)
実施例 1で得られた化合物 1(1. lg) を DMF (10ml)に溶解し、 パラジウム一炭 素 (50%含水)(0.2g)を加え、 水素雰囲気下、 室温で 24時間撹拌した。 反応液を セライ ト濾過した後、 濾液に飽和重曹水を加え、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層 を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 減圧下溶媒留去した。 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸ェチル) で精製することによ り、 2, 3—ジヒドロ一 5—メ トキシ一 8— [1—ォキソ一 2— (4—ピリジ ル) ェチル] — 1, 4—ベンゾジォキシン (0.36g,41%) を無色結晶として得た。
得られた化合物を酢酸ェチルに溶解し、 飽和塩酸酢酸ェチル溶液を加えた。 析出 した結晶を濾過し、 酢酸ェチルで洗浄することにより、 化合物 2を無色結晶とし て得た。
融点 226-228°C
NMR(DMSO-d 6,(5,ppm) 3.84(s,3H), 4.29-4.4 l(m,4H), 4.66(s H), 6.76(d, J =9Hz,
1H), 7.39(d, J =9Hz, 1H), 7.96(d, J =6Hz, 2H), 8.87(d, J =6Hz, 2H).
MASS (m/e) 285(M+).
IR(KBr,cm_1) 1606, 1596, 1294, 1119.
元素分析 C ! 6 H i 5 NO 4 · HC1 -0.2H 2 O として
実測値 (%) C:59.06,H:5.08,N:4.30
計算値 ( ) C:59.07,H:5.03,N:4.28
実施例 3
5— [2 - (2, 6—ジクロロフエニル) 一 1—ォキソェチル] —2, 3—ジ ヒドロー 8—メ トキシ一 1 , 4一べンゾジォキシン (化合物 3)
参考例 3で得られた化合物 c( l.Og) を塩化メチレン (100ml)に溶解し、 2, 6 —ジクロ口フエニルァセチルクロライ ド(6.73g)を室温で加えた。 ここに、 氷冷下 四塩化チタン (5.3ml)を加え、 15時間撹拌した。 反応液を塩酸水溶液に氷冷下加 え入れ、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネ シゥムで乾燥後、 減圧下溶媒留去した。 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ ィ一 (へキサン/酢酸ェチル =3/1) で精製することにより、 化合物 3(1.5g 72%)を無色結晶として得た。
融点 154-155。C
NMR(CDC13,δ ,ppm) 3.94(s,3H), 4.07-4.23(m,2H), 4.45-4.48(m,2H), 4.64(s,2H),
6.59(d,J=9Hz,lH), 7.15(d,J=8Hz,lH), 7.32(d,J=8Hz,lH), 7.54(d,J=9Hz,lH).
MASS (m/e) 352(M+).
元素分析 C 17H 14C1204として
実測値 (%) C:57.59,H:3.94,N:0.05
計算値 (%) C:57.81,H:3.99,N:0.00
実施例 4
(E) — 5— [2— (3, 5—ジクロロ一 4—ピリジル) ェテニル] 一 2, 3 ージヒドロー 8—メトキシー 1, 4—ベンゾジォキシン (化合物 4)
実施例 1工程 Aで得られた化合物 1 a(1.6g)のトルエン (20ml) 懸濁液に p—ト ルエンスルホン酸 (0.8g) を加え、 30分間加熱還流した。 放冷後、 反応液に飽和 炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和し、 エーテルで抽出した。 有機層を飽和 食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 減圧下溶媒留去した。 残渣を シリカゲルカラムクロマトグラフィー (へキサン/酢酸ェチル = 3/1 ) で精製 することにより、 化合物 4(1.4g, 95%) を黄色結晶として得た。
融点 94-95°C
NMR(CDC13,(5,ppm) 3.92(s,3H), 4.37(s,4H), 6.57(d,J=9Hz,lH), 7.10(d,J=17Hz,lH),
7.16(d, J =9Hz, 1H), 7.69(d, J =17Hz,lH), 8.47(s,2H).
MASS (m/e) 337(M+).
IR(KBr,cm_1) 1603, 1500, 1290, 1120.
元素分析 C 16H 13C12N03として
実測値 (%) C:56.78,H:3.85,N:4.01
計算値 (%) C:56.82,H:3.87,N:4.14
実施例 5
2, 3—ジヒドロー 8—メトキシー 5— [2— (4—ピリジル) ェチル] ― 1 : 4一べンゾジォキシン塩酸塩 (化合物 5)
実施例 4で得られた化合物 4(0.8g) を用い、 実施例 2と同様の方法により、 2, 3—ジヒドロー 8—メ トキシ一 5— [2— (4一ピリジル) ェチル] — 1, 4一 ベンゾジォキシン (0.55g,86%) を無色結晶として得た。 さらに、 実施例 2と同様 の方法により塩酸塩化を行い、 化合物 5を無色結晶として得た。
融点 199-201°C
NMR(DMSO-d 6, (5 , ppm) 2.86(t,J=7Hz,3H), 3.1 l(t,J=7Hz,3H), 3.69(s,3H), 4.18(s,4H),
4.66(s,2H), 6.45(d,J=8Hz,lH), 6.56(d,J=8Hz,lH), 7.84(d,J=6Hz,2H), 8.78(d,J=6Hz,2H).
MASS (m/e) 271(M+).
IR(KBr,cm_1) 1633, 1504, 1282, 1116.
元素分析 C i 6 H i 7 NO 3 · HC1 として
実測値 (%) C:62.12,H:5.91,N:4.47
計算値 (%) C:62.44,H:5.89,N:4.55
実施例 6
5- (3, 5—ジクロロ一 4—ピリジルァミノカルボニル) 一2, 3—ジヒド ロー 8—メ トキシ一 1, 4—ベンゾジォキシン (化合物 6)
参考例 2で得られる化合物 b(0.30g)、 塩化チォニル(1.5ml)およびジクロロメ夕 ン (3.0ml)の混合物を 1時間加熱還流した。 放冷後、 溶媒留去し、 残渣を乾燥トル ェンに溶解した。 減圧下溶媒留去して残留する塩化チォニルを除去することによ り、 粗製の酸ク口リ ドを得た。 4 _アミノー 3 , 5—ジクロロピリジン (0.28g)を THF (8.0ml) に溶解し、 氷冷下水素化ナトリゥム(140mg)を加えて室温で 15分間 撹拌し、 再度氷冷した。 先に得られた粗製の酸クロリ ドを THF(5ml) に溶解し た溶液を氷冷下滴下し、 さらに氷冷下 1時間撹拌した。 反応混合物を酢酸ェチル で抽出し、 有機層を飽和食塩水で洗浄後、 無水硫酸マグネシウムで乾燥し、 減圧 下溶媒留去した。 残渣をエタノールから再結晶することにより、 化合物 5(0.22g, 35%) を無色結晶として得た。
融点 143-145°C
NMR(CDC13,c5,ppm) 3.96(s,3H), 4.47-4.44(m,2H), 4.56-4.53(m,2H), 6.69(d,
J=9Hz,lH), 7.87(d, J=9Hz,lH), 8.55(s,2H), 9.49(brs, 1H).
MASS (m/e) 355(M+).
IR(KBr,cm_1) 1689, 1492, 1297, 1116.
元素分析 C 15H 12C12N 204 として
実測値 ( ) C:50.86,H:3.46,N:7.74
計算値 (%) C:50.73,H:3.41,N:7.89
実施例 Ί
5— (2, 6—ジクロロフエニルァミノカルボニル) 一 2, 3—ジヒドロ一 8 —メ トキシー 1, 4—ベンゾジォキシン (化合物 7)
参考例 2で得られる化合物 b(0.60g)と 2, 6—ジクロロアニリン (0.55g)を用い、 実施例 6と同様の方法により、 化合物 7(0.41g,41%) を無色結晶として得た。 融点 176-177°C
NMR(CDC13,(5,ppm)3.92(s,3H), 4.38-4.41(m,2H), 4.48-4.5 l(m,2H), 6.64(d,J=9Hz,lH),
7.15(d,J=9Hz,lH), 7.38(d,J=9Hz,lH), 7.85(d,J=9Hz,lH), 9.23(s,lH).
MASS (m/e) 353(M+).
元素分析 C 16H 13C12N04 として
実測値 (%) C:54.14,H:3.67,N :3.83
計算値 (%) C:54.25,H:3.69,N:3.94
実施例 8
5 - (3—エトキシカルボニルフエニルァミノカルボニル) 一2, 3—ジヒド 口一 8—メトキシ一 1, 4一べンゾジォキシン (化合物 8)
参考例 2で得られる化合物 b (0.30g)と 3—ァミノ安息香酸ェチルエステル (0.28g)を用い、 実施例 6と同様の方法により、 化合物 8 (0.39g, 77%) を無色 結晶として得た。
融点 174-175°C
NMR(CDC13,δ ,ppm)1.41(t,J=7Hz,3H),3.92(s,3H), 4.40(q,J=7Hz,2H),4.45-4.46(m,2H),
4.54.4.57(m,2H),6.68(d,J=9Hz,lH),7.44(t,J=8Hz,lH),7.80(d,J=8Hz,lH),7.88
(d,J=9Hz,lH),8.06(s,lH), 8.15(d,J=8Hz,lH), 9.54(s,lH).
MASS (m/e) 357(M+).
元素分析 C 19H 19NO 6 として
実測値 (%) C:63.64,H:5,34,N :3.83
計算値 (%) C:63.85,H:5.35,N:3.91
実施例 9
5 - (3—カルボキシフエニルァミノカルボニル) 一 2, 3—ジヒドロ一 8— メ トキシー 1, 4—ベンゾジォキシン (化合物 9)
実施例 8で得られた化合物 8 (0.19g)をエタノール (lml)に懸濁し、 24%水酸 化ナトリウム水溶液 (1.3ml)を加え、 2時間加熱環流した。 放冷後、 水を加え、 2 N塩酸水で PH 2に調節した。 析出した固体を濾取することにより、 化合物 9 (0.14g,80%)を白色結晶として得た。
融点 283-284°C
NMR(CDC13 , δ ,ppm)3.96(s,3H),4.44-4.46(m,2H), 4.56-4.59(m,2H), 6.71(d,J=9Hz,lH),
7.46(t,J=8Hz,lH),7.79(d,J=9Hz,lH),7.83(d,J=8Hz,lH),8.06(d,J=8Hz,lHs,lH),
8.10(s,lH).
MASS (m/e) 329(M+).
元素分析 C 17H 15N06として
実測値 (%) C:62.22,H:4.58,N :4.20
計算値 (%) C:62.00,H:4.59,N :4.25
実施例 10
5— (4ーェトキシカルボニルフエニル) ― 2 , 3—ジヒドロ一 8—メ トキシ — 1, 4—ベンゾジォキシン (化合物 10)
(工程 A) 2, 3—ジヒドロ一 8—メ トキシ一 5—トリプチルス夕ニル一 1, 4 —ベンゾジォキシン (化合物 10 a)
アルゴン雰囲気下、 参考例 1 (工程 A) で得られた化合物 aa(0.5g)の THF 溶液 (5ml) を一 78°Cに冷却した後、 1.66M ブチルリチウムへキサン溶液
(1.48ml) を滴下した。 同温で 30分撹拌した後、 クロロトリブチルスズ (0.67ml) を加え、 5分間撹拌した。 室温まで昇温し、 塩化アンモニゥム水溶液とエーテル を加え有機層を抽出した。 飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 減圧下溶媒留去することにより、 粗製の目的物を得た。 得られた粗製の目的物は 精製せず、 直ちに次の工程に使用した。
(工程 B) 化合物 10
工程 Aで得られた化合物 10 a(0.93g)、 4—ョード安息香酸ェチルエステル (0.34ml) 、 酢酸パラジウム (0.05g) 、 炭酸ナトリウム (0.54g) を DMF(lOml) に溶 解し、 60°Cで 6時間撹拌した。 反応液にフッ化アンモニゥム水溶液とジェチル エーテルを加え、 セライ ト濾過後、 有機層を抽出した。 飽和食塩水で洗浄し、 無 水硫酸マグネシウムで乾燥後、 減圧下溶媒留去した。 残渣をシリカゲルカラムク 口マトグラフィ一 (へキサン/酢酸ェチル =4/1) で精製することにより、 化 合物 10(0.30g 50%)を無色結晶として得た。
融点 141-141.5°C
NMR(CDC13,(5,ppm) 0.92(t,J=7Hz,3H),3.93(s,3H),4.27-4.30(m,2H), 4.35-4.38(m,2H),
4.39(q,J=7Hz,2H), 6.60(d,J=9Hz,lH), 6.89(d, J=9Hz, 1 H), 7.59(d, J=9Hz, 1 H), 8.06
(d,J-9Hz,lH).
MASS(nVe)314(M+).
元素分析 C 18H 1805として
実測値 (%) C:68.68,H:5.93,N:0.00
計算値 (%) C:68.77,H:5.77,N:0.00
実施例 1 1
5— (4—カルボキシフエニル) 一 2, 3—ジヒドロ一 8—メ トキシ一 1 , 4 —ベンゾジォキシン (化合物 1 1)
実施例 10で得られた化合物 10(1.0g)を用い、 実施例 9と同様の方法により、 化合物 1 1 (0.57g,63%)を白色結晶として得た。
融点 281-284°C
NMR(DMSO-d 6,5,ppm) 3.83(s,3H), 4.22-4.38(m,4H), 6.74(d,J=9Hz,lH),
6.93(d,J=9Hz,lH),7.64(d,J=8Hz,2H), 8.00(d,J=8Hz,2H).
MASS (m/e) 286(M+).
IR(KBr,cm-1) 1670, 1450, 1284, 1122.
元素分析 C ι6Η 1405 · 0.3H 20 として
実測値 (%) C:65.70,H:4.97,N:0.05
計算値 (%) C:65.88,H:5.04,N:0.00
実施例 12
6- [2 - (3, 5—ジクロ口一 4—ピリジル) 一 1—ォキソェチル] 一 3, 4ージヒドロ一 9—メトキシー 2 H— 1, 5—ベンゾジォキセピン (化合物 1 2) (工程 A) (±) —6— [2— (3, 5—ジクロロ _4一ピリジル) 一 1— ヒドロキシェチル] —3, 4—ジヒドロ _ 9—メトキシ一 2 H— 1 , 5—ベンゾ ジォキセピン (化合物 12 a)
参考例 4で得られる化合物 d(3.2g) を用い、 実施例 1工程 Aと同様の方法によ り、 化合物 12 a(4.6g81%)を無色結晶として得た。
NMR(CDC13,c5,ppm)2.22-2.30(m,2H), 2.93(d,J=8Hz,lH), 3.26(dd, J=6, 13Hz,lH), 3.56(dd, J=9, 13Hz,lH), 3.86(s,3H), 4.25-4.35(m H), 5.08-5.14(m,lH),
6.46(d,J=9Hz,lH), 6.76(d,J=9Hz,lH), 8.41(s,2H).
MASS (m/e) 369(M+).
(工程 B) 化合物 12
工程 Aで得られた化合物 12 a(3.0g) を用い、 実施例 1工程 Bと同様の方法に より、 化合物 12 (2.2g 74%)を無色結晶として得た。
融点 150-151 。C
NMR(CDC13,(5,ppm)2.30-2.36(m,2H), 3.93(s,3H), 4.36(t,J=6Hz,2H),
4.46(t,J=6Hz,2H), 4.65(s,2H), 6.69(d,J=9Hz,lH), 7.55(d,J=9Hz,lH), 8.50(s,2H).
MASS (m/e) 367(M+).
IR(KBr,cm_1) 1670, 1583, 1286, 1105.
元素分析 C i7H 15C12NO 4として
実測値 (%) C:55.33,H:4.06,N:3.58
計算値 ( ) C:55.45,H:4.11,N:3.80
実施例 13
3, 4—ジヒドロ一 6—メ トキシ一 9— [1—ォキソ一 2— (4—ピリジル) ェチル] 一 2H— 1, 5—べンゾジォキセピン塩酸塩 (化合物 13)
,,Ǡfg.:797: CH54.2N9
実施例 15
3, 4—ジヒ ドロー 6—メ トキシ一 9一 [2— (4—ピリジル) ェチル] 一 2 H- 1 , 5—べンゾジォキセピン塩酸塩 (化合物 15)
実施例 14で得られた化合物 14 (0.57g)を用い、 実施例 2と同様の方法によ り、 3, 4—ジヒドロ一 6—メ 卜キシ一 9— [2— (4—ピリジル) ェチル] 一 2 H- 1 , 5—べンゾジォキセピン (0.33g,71%) を無色結晶として得た。 さらに、 実施例 2と同様の方法により塩酸塩化を行い、 化合物 15を無色結晶として得た ( 融点 185-187°C
NMR(DMSO-d 6,(5, ppm) 2.06-2.11 (m,2H), 2.88(t,J=7Hz,3H), 3.08(t,J=7Hz,3H),
3.70(s,3H), 4.02-4.08(m,4H), 6.59(d, J =8Hz, H), 6.73(d, J =8Hz, H), 7.84(d, J
=6Hz ,H),8.77(d, J =6Hz, 2H).
MASS (m/e) 285(M+).
IRCKB^cm"1) 1633, 1497, 1257, 1101.
元素分析 C 17H ι 9ΝΟ 3 · HC1 として
実測値 (%) C:63.12,H:6.29,N:4.25
言十算値 (%) C:63.45,H:6.26,N:4.35
実施例 16
6— (3, 5—ジクロ口一 4—ピリジルァミノカルボニル) 一3, 4一ジヒ ド ロー 9—メ トキシー 2H— 1, 5—べンゾジォキセピン (化合物 16)
参考例 5で得られる化合物 e(0.70g)を用い、 実施例 6と同様の方法により、 化 合物 16 (0.66g, 56%) を無色結晶として得た。
融点 149-150°C
MR(CDC13, ppm) 2.38-2.34(m,2H), 3.94(s,3H), 4.36(t,J=6Hz,2H),
4.54(t,J=6Hz,2H), 6.77(d,J=9Hz,lH), 7.95(d,J=9Hz,lH), 8.55(s,2H), 9.92(brs,lH).
MASS (m/e) 369(M+).
IR( Br,cm_1) 1689, 1486, 1270, 1091.
元素分析 C 16H i4Cl2N 204 ·0.4Η2Ο として
実測値 (%) C:51.04,H:3.79,N:7.39
計算値 (%) C:51.06,H:3.96,N:7.44
実施例 17
7 - [2 - (3, 5—ジクロロー 4一ピリジル) 一 1—ォキツエチル] — 10 —メ トキシー 2, 3, 4, 5—テトラヒドロ一 1, 6—べンゾジォキソシン (化 合物 17)
参考例 6で得られる化合物 f (l.Og)を DMF(lOml)に溶解し、 1、 4—ジブ口 モブタン (0.45ml)と炭酸カリウム (0.95g)を加え、 60 °Cで 1時間撹拌した。 放冷 後、 水を加え、 エーテルで抽出し、 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 硫酸ナトリウ ムで乾燥後、 減圧下溶媒留去した。 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (へキサンノ酢酸ェチル =3/1) で精製し、 さらにエタノールから再結晶する ことにより化合物 17(0.36g,30%)を白色結晶として得た。
融点 142-143°C
NMR(CDC13,(5,ppm) 1.87-2.13(m,4H), 3.92(s,3H), 4.27-4.40(m,2H), 4.55-
4.72(m,4H),6.67(d,J=9Hz,lH),7.58(d,J=9Hz,lH),8.49(s,2H).
MASS (m/e) 381(M").
元素分析 C 18H 17C12NO 4 として
実測値 (%) C:56.63,H:4.49,N:3.57
計算値 (%) C:56.56,H:4.48,N:3.66
実施例 18
7 - [2— (3, 5—ジクロロ一 N—ォキソ一4—ピリジル) 一 1—ォキソェ チル] 一 10—メ トキシ一 2, 3, 4, 5—テトラヒドロ一 1, 6—ベンゾジォ キソシン (化合物 18)
実施例 17で得られた化合物 17 (1.4g)をジクロロメタン (14ml)に溶解し、 メ タクロロ過安香酸 (1.2g)を加え、 室温で 1時間撹拌した。 さらにメタクロ口過安 香酸 (1.2g)を加え、 5時間撹拌した。 亜硫酸水素ナトリウム水溶液と飽和重曹水 を加え、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄後、 硫酸ナトリウム
で乾燥し、 減圧下溶媒留去した。 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロ口ホルム/メタノール =30/1) で精製し、 さらにエタノールから再結 晶することにより化合物 18 (0.85g,59%)を白色結晶として得た。
融点 188-189°C
NMR(DMSO-d 6,(5,ppm) 1.65-2.00(m,4H), 3.85(s,3H), 4.05-4.23(m,2H),4.44-
4.55(m,4H),6.86(d,J=9Hz,lH),7.48(d,J=9Hz,lH),8.64(s,2H).
MASS (m/e) 397(M+).
m.(KBr,cm_1) 1664, 1581, 1433, 1290, 1105.
元素分析 C 18H 17C12N05 として
実測値 (%) C:54.24,H:4.43,N:3.35
計算値 (%) C:54.29,H:4.30,N:3.52
実施例 19
7- (3, 5—ジクロ口一 4—ピリジルァミノカルボニル) 一 10—メトキシ 一 2, 3, 4, 5—テトラヒドロ一 1, 6—べンゾジォキソシン (化合物 19) 参考例 7で得られる化合物 g(l.lg)を用い、 実施例 5と同様の方法により、 ィ匕 合物 19(1.0g,56%)白色結晶として得た。
融点 115-117°C
NMR(DMSO-d 6,(5, ppm) 1.64-1.96(m,4H), 3.84(s,3H), 4.08-4.23(m,2H),4.45-
4.59(m,2H),6.89(d,J=9Hz,lH),7.59(d,J=9Hz,lH),8.72(s,2H),10.1(s,lH).
MASS (m/e) 382(M+).
元素分析 C 17H 16C12N 204 として
実測値 (%) C:53.33,H:4.28,N:7.22
計算値 (%) C:53.28,H:4.21,N:7.31
参考例 1
2, 3—ジヒドロ一 8—メトキシー 1, 4一べンゾジォキシン一 5—カルボア ルデヒド (化合物 a)
(工程 A) 5—ブロモ一2, 3—ジヒドロ一 8—メトキシ一 1, 4一ベンゾジォ
キシン (化合物 a a)
3—プロモー 6—メ トキシカテコール(16g)を DMF (50ml)に溶解し、 1 , 2— ジブロモェタン(15ml)およびフッ化カリウム (21g) を加え、 1 10°Cで 6時間加 熱攪拌した。 放冷後、 水を加え、 エーテルで抽出した。 有機層を水酸化ナトリウ ム水溶液、 水、 飽和食塩水で順次洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 減圧 下溶媒留去した。 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (へキサン/酢酸 ェチル =4/1)で精製することにより、 化合物 aa (5.9g,34%)を白色固体と して得た。
NMR(CDC13,(5,ppm)3.87(s,3H) 4.32-4.38(m,4H), 6.42(d,J=9Hz,lH), 7.04(d, J=9Hz,lH).
MASS (m/e) 244(M+).
(工程 B) 化合物 a
アルゴン雰囲気下、 参考例 1工程 Aで得られた化合物 aa(6.1g) の THF 溶液 (60ml) を— 78°Cに冷却した後、 1.63M ブチルリチウムへキサン溶液 (17ml) を 滴下し、 同温度で 30分間攪拌した。 反応液にジメチルホルムアミ ド (3.9ml)を ゆっくりと滴下し、 一 78°Cで 15分間、 次いで室温で 1時間撹拌した。 反応液 に飽和塩化アンモニゥム水を加え、 エーテルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で 洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 減圧下溶媒留去した。 残渣をシリカゲ ルカラムクロマトグラフィー (へキサン/酢酸ェチル = 3/1 ) で精製すること により、 化合物 a (2.8g, 57%) を無色結晶として得た。
NMR(CDC13,cS,ppm)3.95(s,3H), 4.39(s,4H), 6.60(d,J=9Hz,lH), 7.44(d,J=9Hz,lH),
10.21(s,lH).
MASS (m/e) 194(M+).
参考例 2
2, 3—ジヒドロー 8—メトキシー 1, 4 _ベンゾジォキシン一 5—カルボン 酸 (化合物 b)
アルゴン雰囲気下、 参考例 1工程 Aで得られた化合物 aa(1.3g) の THF 溶液
(30ml) を一 78°Cに冷却した後、 1.69M ブチルリチウムへキサン溶液 (8.2ml) を 滴下し、 同温度で 30分間攪拌した。 反応液にドライアイスを加え、 室温で 1時 間攪拌した後、 反応液に水を加え、 エーテルで洗浄した。 水層に 6 N塩酸水溶液 を加え、 析出した固体を濾取することにより、 化合物 b(0.63g,57%) を無色固体 として得た。
NMR(CDC13,(5,ppm)3.95(s,3H), 4.41-4.44(m,2H), 4.50-4.53(m,2H), 6.65(d,J=9Hz,l
H)7.75(d,J=9Hz,lH).
MASS(m/e)210(M+).
参考例 3
2, 3—ジヒドロ一 8—メトキシ一 1, 4一べンゾジォキシン (化合物 c) 3—メ トキシカテコール (3.0g)を用い、 参考例 1工程 Aと同様の方法により、 化合物 c (2.28g 64.2%)を白色油状物として得た。
NMR(CDC13, (5 ,ppm)3.86(s H) ,4.23-4.26(m,2H),4.29-4.32(m,2H),
6.50(d,J=8Hz, lH),6.52(d,J=8Hz, 1H), 6.76(t,J=8Hz, 1H).
MASS (m/e) 166(M+).
参考例 4
3, 4—ジヒドロ一 9ーメトキシ一 2 H— 1 , 5—ベンゾジォキセピン一 6— カルボアルデヒド (化合物 d)
(工程 A) 6—プロモー 3, 4—ジヒドロ一 9—メ トキシ一 2H— 1, 5—ベン ゾジォキセピン (化合物 da)
3—ブロモー 6—メトキシカテコール (31g)を DMF(50ml)に溶解し、 1, 3— ジブロモプロパン (36ml) およびフヅ化カリウム (42g)を加え、 1 10°Cで 12時 間加熱攪拌した。 放冷後、 水を加え、 エーテルで抽出した。 有機層を、 水酸化ナ トリウム水溶液、 水、 飽和食塩水で順次洗浄し、 硫酸マグネシウムで乾燥後、 減 圧下溶媒留去した。 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (へキサン/酢 酸ェチル =7/1) で精製することにより、 化合物 da (6.7gl8%)を白色固体 として得た。
NMR(CDC13,d,ppm)2.37-2.41(m,2H), 3.98(s,3H), 4.34-4.45(m,4H), 6.64(d,J-9Hz,l H), 7.26(dJ=9Hz,lH).
MASS (m/e) 258(M+).
(工程 B) 化合物 d
参考例 4工程 Aで得られた化合物 da (6.5g)を用い、 参考例 1工程 Bと同様 の方法により、 化合物 d (3.3g, 63%) を無色結晶として得た。
NMR(CDC13,5,ppm) 2.26-2.35(m,2H), 3.93(s,3H), 4.35(t,J=6Hz,2H),
4.41(t,J=6Hz,2H), 6.67(d,J=9Hz,lH), 7.53(d,J=9Hz,lH), 10.28(s,lH).
MASS (m/e) 208(M+).
参考例 5
3, 4—ジヒドロ一 9ーメトキシ一 2 H— 1, 5—べンゾジォキセピン一 6— カルボン酸 (化合物 e)
参考例 4工程 Aで得られた化合物 d a (3.0g) を用い、 参考例 2と同様の方法 により、 化合物 e (0.80g,31%) を白色結晶として得た。
NMR(CDC13,(5,ppm) 2.32-2.40(m,2H), 3.93(s,3H), 4.35(t,J=6Hz,2H),
4.53(t,J=6Hz,2H), 6.75(d,J=9Hz,lH), 7.85(d,J=9Hz,lH).
MASS (m/e) 224(M+).
参考例 6
[2— (3, 5—ジクロロー 4一ピリジル) 一 1—ォキソェチル ] —2, 3—ジ ヒドロキシ一 4—メトキシベンゼン (化合物 )
(工程 A) 2, 3, 4—トリメトシキ安息香酸メチルエステル (化合物 f a) 2, 3, 4—トリメ トシキ安息香酸 (7.3g)をメタノール (73ml)に溶解し、 硫酸(15ml)を加え, 80°Cで 3時間加熱攪拌した。 放冷後、 減圧下溶媒留去し、 残渣を冷水中に加え、 酢酸ェチルで抽出した。 有機層を飽和重漕水、 飽和食塩水 で順次洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥後、 減圧下溶媒留去することにより化 合物 f a(6.8g, 87%)を無色油状物として得た。
NMR(CDC13,(5,ppm)3.88(s,3H), 3.89(s,3H), 3.91(s,3H), 3.94(s,3H),
6.70(d,J=9Hz, 1H),7.61 (d,J=9Hz, 1 H).
MASS (m/e) 226(M+).
(工程 B ) [ 2 - ( 3 , 5—ジクロロー 4一ピリジル) 一 1一才キソェチル] ― 2 , 3, 4ートリメトキシベンゼン (化合物 f b )
アルゴン雰囲気下、 ジィソプロピルァミン (9.9ml)の THF 溶液 (30ml) を一 7 8 °C に冷却した後、 1.66M ブチルリチウムへキサン溶液 (46ml) を滴下し、 0 °Cで 1 5分間撹拌した。 再び一 7 8 °Cに冷却した後、 3, 5—ジクロロ— 4—メチルビ リジン (12g) を加え、 一 7 8 °Cで 2時間撹拌した。 得られた溶液を 工程 Aで得 られた化合物 f a(5.7g) の THF 溶液 (40ml) にゆつくりと滴下し、 ー7 8 °Cで 2 時間、 次いで 0 °Cで 1時間撹拌した。 反応液に飽和塩化アンモニゥム水溶液を加 え、 エーテルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで 乾燥後、 減圧下溶媒留去した。 残渣を酢酸ェチル /ジイソプロピルエーテルから 再結晶することにより、 化合物: f b (7.0g , 78%) を淡黄色結晶として得た。
融点 125-128°C
MR(CDC1 3, 5 ,ppm)3.92(s,3H), 3.94(s,3H), 4.13(s,3H), 4.69(s,2H),
6.77(d,J=9Hz,lH),7.63(d,J=9Hz,lH),8.50(s,2H).
MASS (m/e) 355(M+).
(工程 C ) [ 2— ( 3, 5—ジクロ口 _ 4一ピリジル) 一 1—ォキソェチル] 一 2 , 3—ジヒドロキシー 4—メトキシベンゼン (化合物 )
工程 Bで得られた化合物 f b (4.0g)をジクロロメタン (60ml)に溶解し、 室温で 1.0M三塩化ホウ素ジクロロメタン溶液 (23ml)を加え、 1 0分間撹拌した。 再度 1.0M三塩化ホウ素ジクロロメタン溶液 (23ml)を加え、 一昼夜撹拌した。 0 °Cで 反応液を 5 %水酸化ナトリウム水溶液中に加え、 硫酸で P H 2に調節し、 酢酸ェ チルで抽出した。 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥後、 減圧下溶媒留去することにより化合物 f (3.2g,86%)を淡黄色固体として得た。 融点 180-183°C
NMR(CDC1 a , δ ,pnm)4.01 (s,3H\4.68(s,2H),6.61 Cd.J=9Hz,lH),7.51 (d,J=9Hz,lH)
,8.55(s,2H),11.9(s,lH).
参考例 7
10—メトキシー 2, 3, 4, 5—テトラヒドロ一 1, 6—ベンゾジォキソシ ンー 7—カルボン酸 (化合物 g)
(工程 A) 7—プロモー 10—メトキシー2, 3, 4, 5—テトラヒドロ一 1, 6—べンゾジォキソシン (化合物 ga)
3—プロモー 6—メトキシカテコール (5.4g)を用い、 実施例 17と同様の方法 により化合物 g a(2.9g 44%)を無色油状物として得た。
NMR(DMSO-d 6,5, ppm) 1.65-1.85(m,4H), 3.76(s,3H), 4.07-4.17(m,2H),4.18- 4.28(m,2H),6.72(d,J=9Hz,lH),7.24(d,J=9Hz,lH).
MASS (m/e) 273(M+).
(工程 B) 10—メトキシ一 2, 3, 4, 5—テトラヒドロ一 1, 6—ベンゾジ ォキソシン一 7—カルボン酸 (化合物 g)
工程 Aで得られた化合物 ga(3.3g)を用い、 参考例 2と同様の方法により、 ィ匕 合物 g(1.3g,45%)を白色固体として得た。
NMR(DMSO-d 6,(5, ppm) 1.63-1.84(m,4H), 3.82(s,3H), 4.05-4.15(m,2H),4.15- 4.31(m,2H),6.83(d,J=9Hz,lH),7.50(d,J=9Hz,lH),12.4(s,lH).
MASS (m/e) 238(M+).
製剤例 1 錠剤
常法により、 次の組成からなる錠剤を作成する。
化合物 1 50mg
乳糖 60mg
馬鈴薯でんぷん 50mg
ポリビニルアルコール 2mg
ステアリン酸マグネシウム lmg
タール色素 微量
製剤例 2 散剤
常法により、 次の組成からなる散剤を作成する。
化合物 1 50mg
乳糖 250mg
製剤例 3 経鼻吸入製剤
常法により、 次の組成からなる経鼻吸入製剤を作成する。
化合物 1 lmg
ラク ト一ス 20mg
製剤例 4 経眼投与製剤
常法により、 次の組成からなる経眼投与製剤を作成する。
化合物 1 10mg
塩化ナトリウム 20mg
メチルパラベン O. lmg
プロビルパラベン O. lmg
注射用水 適量 (全量 1.0ml) 製剤例 5 経皮吸収製剤
常法により、 次の組成からなる経皮吸収製剤を作成する。
化合物 1 10g
サラシミヅロウ 80g
ステアリルアルコール 30g
コレステロール 30g
白色ワセリン 適量 (全量 lOOOg) 製剤例 6 坐剤
常法により、 次の組成からなる坐剤を作成する。
化合物 1 10mg
ウイテツブゾール W-15 1.79g
製剤例 7 注射剤
常法により、 次の組成からなる注射剤を作成する。
化合物 1 10mg 注射用水 適量 (全量 1.0ml) 製剤例 8 シロップ剤
常法により、 次の組成からなるシロップ剤を作成する。
化合物 1 lOmg
ショ糖 300mg
メチルパラベン 0.5mg
安息香酸ナトリウム 0.5mg
レモン香料
着色料
精製水 適量 (全量 1.0ml) 製剤例 9 鼻噴霧剤
常法により、 次の組成からなる鼻噴霧剤を作成する。
化合物 1 lOmg
塩化ナトリウム 8mg
塩化ベンザルコニゥム O.lmg
カーボポール lOmg
精製水 適量 (全量 1.0ml) 製剤例 10 錠剤
常法により、 次の組成からなる錠剤を作成する。
化合物 1 lOmg
乳糖 140mg
トウモロコシデンプン 45mg
クロスカルメロ一スナトリウム lOmg
ヒドロキシプロピルセルロース L 4mg
ステアリン酸マグネシウム lmg
製剤例 11 カプセル剤
常法により、 次の組成からなるカプセル剤を作成する。
化合物 1 10mg
乳糖 185mg
クロスカルメロースナトリウム 10mg
ヒドロキシプロピルセルロース L 4mg
ステアリン酸マグネシウム lmg
製剤例 12 ドライシロップ剤
常法により、 次の組成からなるドライシロップ剤を作成する。
化合物 1 10mg
白糖 0.7g
D—マンニトール 0.28g
プルラン 20mg
製剤例 13 顆粒剤
常法により、 次の組成からなる顆粒剤を作成する。
化合物 1 lOmg
乳糖 0.8g
トウモロコシデンプン 0.17g
ヒドロキシプロピルセルロース L 30mg
産業上の利用可能性
本発明により、 PDE IV阻害作用を有し、 喘息、 アレルギー、 リウマチ、 乾癬、 心筋梗塞、 欝病、 健忘症、 多発性硬化症、 クローン病、 全身性エリテマトーデス、 糖尿病、 創傷、 エイズなどの治療薬として有用な含酸素複素環化合物を提供する ことができる。