WO1997030854A1 - Instrument d'ecriture du type a stockage direct d'encre - Google Patents

Description

明 細 書 イ ンク直接咛溜式筆記具 技術分野

本発明は、 ィンクを中綿等に吸蔵させないで直接咛溜するィンク室を有し、 又ィンク室内の空気が温度上昇等によって膨張した場合に、 ィンク室から押 し出されるィンクをペン先や空気孔からボタ落ちさせないために、 一時的に ィンクを保溜するィンク保溜体を付設したィンク直接貯溜式筆記具に関する。 背景技術

従来のィンク直接貯溜式筆記具において、 ィンク保溜体の周溝である保溜 溝とィ ンク室とを連通させる縦溝は、 保溜溝から鍔部を通り直接ィンク室に 貫通し、 インク室から押し出されるインクを縦溝を経て保溜溝で保溜し、 ま た、 この縦溝は、 インクを消費しインク室が減圧されると、 鍔部の縦溝から ィンク室に空気を入れるための空気置換溝としての機能を備えている。

前記従来のィンク保溜体が軸筒に組み込まれた状態では、 ィンク保溜体後 部の鍔部が軸筒内壁に密嵌し、 縦溝以外の鍔部外周面では隙間がないように 組まれているが、 軸筒の内径寸法のバラツキと形状の歪、 及び鍔部の外形寸 法のバラツキと形状の歪を考慮し、 ィンク保溜体の鍔部は軸筒に圧入嵌合さ れ、 互いに変形し合いながら寸法のバラツキ、 形状の歪を吸収して鍔部と軸 筒内壁とを密嵌して隙間ができない様にしてある。

ところが、 ィンク保溜体の鍔部は圧入嵌合される事により内側に応力が加 わり、 鍔部は縦溝によつて半分近く割りが入つた状態と同じ形状なため縦溝 が狭くなるように変形する。 このため、 縦溝の幅は軸筒の内径寸法のバラッ キと形状の歪、 及び鍔部の外形寸法のバラツキと形状の歪により寸法が一定 しなくなる。

縦溝の機能としては、 上述したように、 イ ンク室から押し出されるインク を縦溝を経て保溜溝で保溜する機能と、 イ ンクを消費しィ ンク室が減圧され ると锷部の縦溝からィンク室に空気を入れるための空気置換溝としての機能 とがある。 したがって、 縦溝の幅が小さくなり過ぎると、 温度上昇等により ィンク室の空気が膨張しィンク室から押し出され保溜溝へ流れるィンクの流 れが鍔部の狭くなつた縦溝で阻害される事でペン先からィンクが漏れる事故 や、 ィンクを消費してィンク室が減圧されることで空気が鍔部の縦溝から入 るが、 縦溝幅が狭くな'つているため空気が入り難くなりィンク室の圧力は元 の圧力に戻り難く減圧されたままとなるため、 ペン先からのィンクの出が少 なくなり筆感が悪くなつたり、 描線の掠れを生じたりする不都合が生じてい た。 発明の開示

本発明は、 ペン先からのィンク漏れや描線の掠れを解消することができる ィンク直接貯溜式筆記具を提供することを目的とするものである。

前記目的を達成するために案出された本発明のィンク直接貯溜式筆記具に よれば、 ィンク保溜体の縱溝を保溜体後部の鍔部に貫通させ且つ S接ィンク 室に通じさせず锷部の中程で止め、 鍔部に入り込んでいる縱溝の外側の一部 を、 鍔部の外周の部分的な窪みと軸筒内壁とで形成されるィンク室側には開 放された間隙に通じさせ、 縦溝とイ ンク室とを連通させるようにし、 鍔部が 軸筒に圧入嵌合されても鍔部の縦溝幅が狭まる事がない様にするものである。 すなわち、 本発明の見地によれば、 インクを直に貯溜するために形成され たィンク室を後部に有する軸筒と、 当該軸筒の前方に装着され且つ外周面に 形成された複数の周溝と当該複数の周溝を連通させる軸方向に形成された縦 溝とを有するィンク保溜体と、 当該ィンク保溜体の略中心部に形成された軸 方向に貫通する貫通孔に装着され且つィンク室からペン先ヘインクを導出さ せるためのィンク流路を略中心部に有するィンク誘導芯とを備えたィンク直 接貯溜式筆記具であって、 前記イ ンク保溜体の縦溝は、 当該イ ンク保溜体後 部に形成された锷部の中程まで進入し、 当該鍔部に進入している縦溝の外側 の一部を、 前記鍔部の外周に形成された窪みと前記軸筒の内壁とで形成され 且つィンク室側に解放した間隙に通じさせ、 当該間隙は縦溝とィンク室とを 連通させるィンク直接咛溜式筆記具が提供される。

また、 本発明の他の見地によれば、 インクを直に貯溜するために形成され たィンク室を後部に有する軸筒と、 当該軸筒の前方に装着され且つ外周面に 形成された複数の周溝と当該複数の周溝を連通させる軸方向に形成された縦 溝とを有するィンク保溜体と、 当該ィンク保溜体の略中心部に形成された軸 方向に貫通する貫通孔に装着され且つィンク室からペン先ヘインクを導出さ せるためのィンク流路を略中心部に有するィンク誘導芯とを備えたィンク直 接貯溜式筆記具であって、 前記イ ンク保溜体の縦溝は、 当該イ ンク保溜体後 部に形成された鍔部の中程まで進入し、 当該鍔部に進入している縦溝の外側 の一部を、 前記鍔部の外周に形成された周溝と交差させて通じさせ、 縦溝と 鍔部の周溝とが交差している部分の反対側では窪みが鍔部の外周に形成され、 鍔部の周溝の一部を、 鍔部の窪みと前記軸筒の内壁とで形成され且つィンク 室側に解放した間隙に通じさせ、 当該間隙は縱溝とイ ンク室とを連通させる ィンク直接咛溜式筆記具が提供される。

以上の如く構成されたインク直接貯溜式筆記具に於いて、 ィンク保溜体の 锷部が軸筒に圧入嵌合し中側に応力を受けても鍔部に入り込んだ縦溝の幅は 殆ど変形せず狭くならないので、 インクと空気の流通を阻害することがない。 図面の簡単な説明

図 1は本発明のィンク直接貯溜式筆記具の一実施形態を示す縦断面図であ る

図 2は図 1の A— Aにおける横断面図である。

図 3は図 1の B— Bにおける横断面図である。

図 4は図 1の C一 Cにおける横断面図である。

図 5は本発明のィンク直接貯溜式筆記具の他の実施形態を示す縦断面図で ある。

図 6は図 5の D— Dにおける横断面図である。

図 7は図 5の E— Eにおける横断面図である。 発明を実施するための最良の形態

以下、 本発明のィンク直接貯溜式筆記具の一実施形態を図面に基づき詳説 する。 図 1は本発明のィンク直接貯溜式筆記具の一実施形態を示す縦断面図 であり、 図 1に示されるように、 筆記具本体はその軸筒 1の後部をイ ンク室 2となし前方にはィンク保溜体 5が装着されている。 インク室 2はインクを 直に貯溜するものである。 ィンク保溜体 5の中心部には軸方向に縦孔 8が貫 通し、 その縦孔 8にインク誘導芯 9が貫装されている。 そのインク誘導芯 9 は、 インク保溜体 5前方に装着されたペン先 1 0に接続されて、 インク室 2 のィンクをペン先 1 0に供袷する様になつている。

次に上記ィンク保溜体 5の構造について更に説明すると、 図 2乃至図 4に 示されるように、 そのィンク保溜体 5の外周面に複数形成された周溝を保溜 溝 3とし、 複数の保溜溝 3を連通させる縦溝 4が軸方向に形成され、 その縦 溝 4はィンク保溜体 5の後部に形成された鍔部 6の後端面を貫通しないで鍔 部 6の中程で止め、 鍔部 6に入り込んでいる縦溝 4の外側の一部を、 鍔部 6 の外周に形成された部分的な窪み 7に接続させている。 すなわち、 縦溝 4の 外側の一部を窪み 7と軸筒 1の内壁とで形成され且つィンク室 2側に解放し た間隙に通じさせ、 この間隙は縦溝 4とィンク室 2とを連通させる。

以上の如く形成されたィンク保溜体 5を軸筒 1に組み込むと、 鍔部 6が軸 筒 1の小径部に圧入嵌合し、 鍔部 6の外周面と軸筒 1の小径部の内壁とは密 着し、 鍔部 6は中側に応力を受ける。 ところ力^ 鍔部 6に形成されている縦 溝 4は軸方向で鍔部 6の幅の半分程度であるため、 縦溝 4を狭めようとする 力が加わっても鍔部 6の後半部が外周に僅かの窪み 7があるのみであるので 内方への変形は殆どせず、 軸筒 1を広げるので鍔部 6の前半部の変形も僅か となり鍔部 6に入り込んでいる縦溝 4は殆ど狭くならず、 組み込む前の溝幅 を保つことが出来る。

以上説明したように、 縦溝 4の機能として、 インク室 2から押し出される ィンクを縦溝 4を経て保溜溝 3に保溜する機能、 またィンクを消費しィンク 室 2が減圧されると鍔部 6の縦溝 4からィンク室 2に空気を入れるための空 気置換溝としての機能に於いて、 縦溝 4の幅は鍔部 6が軸筒 1に圧入嵌合さ れる事で狭くならないため、 温度上昇等によりィンク室 2の空気が膨張しィ ンク室 2から押し出され保溜溝 3へ流れるィンクの流れが鍔部 6の縱溝 4で 阻害されペン先 1 0からィンクが漏れる事故や、 インクを消費しインク室 2 が減圧されることで空気が鍔部 6の縱溝 4から入り難くなりインク室 2の圧 力は元の圧力に戻り難く減圧されたままとなるためペン先 1 0からのインク の出が少なくなり筆感が悪くなったり描線の掠れを生じたりするといつた不 都合が生じなくなる。

図 5は本発明のィンク直接貯溜式筆記具の他の実施形態を示す縦断面図で あり、 図 6は図 5の D— Dにおける横断面図であり、 図 7は図 5の E— Eに おける横断面図である。 本実施形態では、 上記実施形態において用いられた 部材と同一のものには同一符号を付し、 その説明を省略する。

図 5乃至図 7に示されるように、 本実施形態のィンク保溜体 1 5は、 その 外周面に多数形成された周溝を保溜溝 1 3とし、 その保溜溝 1 3を連通させ る縦溝 1 4が軸方向に形成され、 その縦溝 1 4はィンク保溜体 1 5の後部に 形成された鍔部 1 6の後端面を貫通しないで鍔部 1 6の中程で止める。 鍔部 1 6には周溝 1 7が形成されて、 この周溝 1 7は縦溝 1 4と交差し連なる。 周溝 1 7と縦溝 1 4とが交差する部分の反対側において、 窪み 1 8が鍔部 1 6に形成され、 その結果、 窪み 1 8は周溝 1 7を介して縦溝 1 4とインク室 2とを連通させる。

以上の如く形成されたィンク保溜体 1 5を铀筒 1に組み込むと、 鍔部 1 6 が軸筒 1の小径部に圧入嵌合し、 鍔部 1 6の外周面と軸筒 1の小径部の内壁 とは密着し、 鍔部 1 6は中側に応力を受ける。 ところが、 鍔部 1 6に形成さ れている縦溝 1 4は軸方向で鍔部 1 6の中程で止まっており、 さらに、 鍔部 1 6は縦溝 1 4と周溝 1 7との交差部分の反対側には窪み 1 8を有している だけなので、 縱溝 1 4を狭めようとする力が加わっても、 鍔部 1 6の縦溝 1 4付近の後半部は切り欠きがないため、 内方への変形は殆ど起こらず、 軸筒 1を広げるので、 鍔部 1 6の前半部の変形も僅かとなり、 锷部 1 6に入り込 んでいる縦溝 1 4は殆ど狭くならず、 組み込む前の溝幅を保つことができる ₍ したがって、 インク保溜体 1 5を軸筒 1に圧入嵌合し、 鍔部 1 6が中側に 応力を受けても、 鍔部 1 6に入り込んだ縦溝 1 4の溝幅は殆ど狭くならない ので、 ィンクは窪み 1 8から周溝 1 7を通って縦溝 1 4へと円滑に流れ、 ま た、 空気は縦溝 1 4から周溝 1 7を通って窪み 1 8へと進み、 最後にインク 室 2へと円滑に入る。 以上の説明から明らかなように、 インクと空気の流通 を阻害することがない。

Claims

請求の範囲

1 . ィンクを直に咛溜するために形成されたィンク室を後部に有する軸筒と、 当該軸筒の前方に装着され且つ外周面に形成された複数の周溝と当該複数の 周溝を連通させる軸方向に形成された縱溝とを有するィンク保溜体と、 当該 ィンク保溜体の略中心部に形成された軸方向に貫通する貫通孔に装着され且 っィンク室からペン先ヘインクを導出させるためのィンク流路を略中心部に 有するィンク誘導芯とを備えたィンク直接貯溜式筆記具であって、 前記ィン ク保溜体の縦溝は、 当該ィンク保溜体後部に形成された鍔部の中程まで進入 し、 当該鍔部に進入している縦溝の外側の一部を、 前記鍔部の外周に形成さ れた窪みと前記軸筒の内壁とで形成され且つインク室側に解放した間隙に通 じさせ、 当該間隙は縦溝とィンク室とを連通させるィンク直接貯溜式筆記具。

2 . ィンクを直に貯溜するために形成されたィンク室を後部に有する轴筒と、 当該軸筒の前方に装着され且つ外周面に形成された複数の周溝と当該複数の 周溝を連通させる軸方向に形成された縦溝とを有するィンク保溜体と、 当該 ィンク保溜体の略中心部に形成された軸方向に貫通する貫通孔に装着され且 っィンク室からペン先ヘインクを導出させるためのィンク流路を略中心部に 有するィンク誘導芯とを備えたィンク直接貯溜式筆記具であって、 前記ィン ク保溜体の縦溝は、 当該ィンク保溜体後部に形成された鍔部の中程まで進入 し、 当該鍔部に進入している縦溝の外側の一部を、 前記鍔部の外周に形成さ れた周溝と交差させて通じさせ、 縦溝と鍔部の周溝とが交差している部分の 反対側では窪みが鍔部の外周に形成され、 鍔部の周溝の一部を、 鍔部の窪み と前記軸筒の内壁とで形成され且つィンク室側に解放した間隙に通じさせ、 当該間隙は縦溝とィンク室とを連通させるィンク直接貯溜式筆記具。