明 細 書 水系顔料インク 技術分野
本発明は、 水系顔料インクに関するものであり、 特に、 インクジエツ トプリンターの吐出安定性及び目詰まりを起こさない印字を実現し得る 水系顔料ィンク及びこれを用いたィンクジエツ ト記録方法に関するもの である。 背景技術
印字用や筆記具用のィンクにおいては、 その製造や取扱性の簡便の点 から水系インクが用いられる場合が多い。 例えば、 近年のコンビユー夕 の発達、 普及によりプリン夕装置も普及しており、 そのようなブリン夕 装置にも水系ィンクが盛んに用いられている。 代表的なプリン夕装置の 記録方式の一つであるインクジエツ ト記録方式は、 非常に微細なノズル からインク液滴を記録部材に直接吐出、 付着させて、 文字や画像を得る 記録方式である。 この方式によれば、 使用する装置が低騒音で操作性が よいという利点を有するのみならず、 カラー化が容易であり且つ記録部 材として普通紙が使用できるという利点も有するため、 近年広く用いら れている。 インクの吐出方式としては、 プリン夕一へッ ドに圧電素子を 利用した圧電式と、 発熱抵抗素子のヒーターを利用した熱ジエツ ト式と が、 パーソナルプリン夕一として広く用いられている。
また、 上記のインクジエツ ト記録用として用いられるインクとしては 、 従来より染料インクや顔料インクが用いられている。 しかし、 染料ィ ンクでは、 耐水 .耐光性に劣り、 一方、 顔料インクでは、 吐出安定性に
劣り、 ノズルにィンクが目詰まりするという問題がある。
ノズルにインクが目詰まりするという問題を解決するために、 インク ジェッ トプリン夕一に使用されるインクには通常水に溶解する水溶性染 料が用いられる。 しかし、 水溶性染料を用いることにより、 インクはノ ズルに目詰まりしにく くなるが、 反面、 耐水 ·耐光性に劣るという問題 や、 特に熱ジエツ ト式の場合プリンターへッ ドにおける過剰の熱により 染料が酸化されィンクがブリンターへッ ドに焦げつきやすいという問題 があった。
また、 顔料インクでは、 ノズルにインクが目詰まりするのを防止する ために、 P H 7以上のカーボンブラックと分散剤とを組合せたり (特閧 平 4一 1 8 9 8 7 6号公報) 、 顔料を芯物質で乳化させたり (特開平 5 - 9 4 2 1号公報) 、 顔料と不溶性樹脂粒子とを有機シラン系カツプリ ング剤で結合させたり (特開平 5— 6 5 4 4 3号公報) する方法が提案 されているが、 十分ではない。
従って、 本発明の目的は、 特に、 インクジェッ トプリン夕一の吐出安 定性及び目詰まりを起こさない印字を実現し、 且つ耐水 ·耐光性に優れ た水系顔料ィンク及びこれを用いたインクジエツ ト記録方法を提供する し Vしある。 発明の開示
本発明者らは、 鋭意研究の結果、 水系顔料インクにおいて、 亜硫酸塩 を使用することによって、 上記目的を達成し得ることを見出し、 本発明 を完成するに到った。
即ち、 本発明は、 顔料、 水及び水溶性溶剤を主成分とし、 亜硫酸塩を 含有することを特徴とする水系顔料インクを提供するもので、 本発明の 水系顔料ィンクは、 特にィンクジエツ ト記録用水系顔料ィンクとして好
適なものである。
また、 本発明は、 本発明の上記水系顔料インクを用いたインクジエツ ト記録方法として、 プリン夕一へッ ドに発熱抵抗素子のヒーター等の熱 エネルギーを利用して、 本発明の上記水系顔料ィンクをインク液滴とし てノズルから記録部材に吐出させて記録を行うことを特徴とするインク ジエツ ト記録方法を提供するものである。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明の水系顔料インクについて詳述する。
本発明の水系顔料インクの主成分である顔料は、 顔料であれば如何な るものでも使用可能である。 該顔料としては、 例えば、 カーボンブラッ ク ; C. I. ビグメント ' イエロ一 1、 5、 12、 14、 17、 24、 42、 53、 83、 95、 97、 98及び 100 ; C. I. ビグメント • レッ ド 1、 3、 4、 5、 17、 22、 31、 48、 49、 53、 63 、 64、 81 : 1、 88及び 101 ; C. I . ビグメント ·ブルー 1、 15、 16、 27、 28、 29、 56、 60及び 63 ; C . I . ビグメ ント 'ブラック 1、 7及び 1 1 ;等が使用でき、 特に、 カーボンブラッ クが好ましい。
なお、 本発明において、 「顔料」 とは、 水や溶剤、 油などに不溶の微 粒子状の固体をいい、 これに対して、 「染料」 とは、 水や溶剤に溶解し た状態で染色されるものをいう (カラーケミカル事典 1988年 3月第 1刷 (株) シーエムシー 有機合成化学協会編 P45〜) 。
従って、 本発明に用いられる顔料は、 染料とは異なるものである。 また、 本発明の水系顔料ィンクの主成分である水及び水溶性溶剤は、 溶媒として用いるものであり、 該水溶性溶剤としては、 例えば、 ェチレ ングリコール、 プロピレングリコール、 ジエチレングリコール、 トリエ
チレングリコール、 ポリエチレングリコール、 グリセリン、 エチレング リコールモノメチルエーテル、 エチレングリコールモノェチルエーテル 、 エチレングリコールモノブチルエーテル、 ジエチレングリコールジェ チルエーテル、 ジエチレングリコールモノブチルエーテル、 トリェチレ ングリコールモノメチルエーテル、 トリエチレングリコールモノェチル エーテル、 プロビレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコー ル類及びそのエーテル類、 アセテート類、 N—メチル— 2—ピロリ ドン 、 1, 3—ジメチルイ ミダゾリジノン等の含窒素化合物類の一種又は二 種以上を使用することができる。 本発明の水系顔料インクは、 上記顔 料、 水及び上記水溶性溶剤を主成分とし、 亜硫酸塩を含有するもので、 該亜硫酸塩を構成する塩としては、 ナトリウム塩、 カリウム塩等のアル 力リ金属塩; カルシウム塩、 マグネシウム塩等のアル力リ土類金属塩; 第 4級アンモニゥム塩;第 1級、 第 2級、 第 3級アルキルアミン塩及び 第 4級アルキルアンモニゥム塩等が挙げられ、 特に、 ナトリウム塩、 力 リウム塩、 第 4級アンモニゥム塩が好ましい。
また、 本発明の水系顔料インクには、 前記顔料の分散性を向上させる ために一般に使用されている分散剤を添加することができる。 該分散剤 としては、 例えば、 ァニオン界面活性剤として、 高級脂肪酸塩、 高級ァ ルキルジカルボン酸塩、 高級アルコール硫酸エステル塩、 高級アルキル スルホン酸塩、 高級脂肪酸とアミノ酸の縮合物、 スルホ琥珀酸エステル 塩、 ナフテン酸塩等、 カチオン界面活性剤として、 脂肪族ァミン塩、 第 4級アンモニゥム塩、 スルホニゥム塩, ホスフォニゥム塩等、 両性界面 活性剤として、 ベタイン型化合物等、 ノニオン界面活性剤として、 ポリ ォキシアルキレン化合物の脂肪酸エステル型、 ポリアルキレンォキサイ ド縮合型等が挙げられ、 使用に際しては、 これらの一種又は二種以上を 用いることができる。 また、 高分子分散剤として、 ゼラチン、 カゼイン
等のタンパク質、 アラビアゴム等の天然ゴム、 サポニン等のグルコキシ ド、 アルキルセルロース、 カルボキシアルキルセルロース、 ヒ ドロキシ アルキルセルロース等のセルロース誘導体、 リグニンスルホン酸塩、 セ ラック等の天然高分子、 ポリアクリル酸塩、 スチレン一アクリル酸共重 合物塩、 ビニルナフ夕レン一アクリル酸共重合物塩、 スチレン一マレイ ン酸共重合物塩、 ビニルナフ夕レン一マレイン酸共重合物塩、 一ナフ 夕レンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリゥム塩、 ポリ リン酸等の陰 イオン性高分子、 ポリビニルアルコール、 ポリビニルビ口リ ドン、 ポリ アルキレングリコール等の非イオン性高分子等が挙げられ、 使用に際し ては、 これらの一種又は二種以上を用いることができる。
本発明において特に好ましく用いられる分散剤としては、 分散安定性 及び保存安定性の点から、 下記一般式 (A) で表される単量体 (a) と 、 下記一般式 (B) 及び (C) で表される化合物からなる群より選ばれ た 1種以上の単量体 (b) とを重合して得られる共重合体等が挙げられ る。
R R I I
CH = C (A)
(CH2)i,C00(A0) nX
(式中、 R,及び R2は水素原子又はメチル基を示し同一又は異なってもよ く、 o は 0〜2の整数を示し、 AOは炭素数 2〜3のォキシアルキレン基 を示し、 n は 1 10〜300の整数を示し、 X は水素原子又は炭素数 1 〜 3のアルキル基を示す。 )
R R
I I I
C =C (B) CH2 = C-CH2- S03Y (C)
I I
R5 COO ,
(式中、 R3、 R4及び R 5は水素原子、 メチル基又は (CH 2) m2 C00M 2 を示し 同一又は異なってもよく、 R 6は水素原子又はメチル基を示し、 M h M2及 び Y は水素原子、 アルカリ金属、 アルカリ土類金属、 アンモニゥム、 ァ ルキルアンモニゥム又は置換アルキルアンモニゥムを示し同一又は異な つてもよく、 Dhは 0〜2の整数を示す。 また、 一般式 (B ) においては 、 その酸無水物も含む。 )
ここで、 上記一般式 (A ) において、 R ,及び R 2は水素原子又はメチル 基を示し、 同一でも異なってもよいが、 特に、 及び R 2が同一で両方と も水素原子であるか又は R ,が水素原子で R 2がメチル基であるのが好まし い。 また、 o は 0〜2の整数を示し、 好ましくは 0〜 1である。 また、 A Oは炭素数 2〜 3のォキシアルキレン基を示し、 好ましくは炭素数 2 のォキシエチレン基である。 また、 nは 1 1 0〜3 0 0の整数を示し、 好ましくは 1 1 0〜2 0 0の整数である。 また、 Xは水素原子又は炭素 数 1〜3のアルキル基を示し、 好ましくは水素原子、 メチル基又はェチ ル基である。
上記一般式 (A ) で表される化合物として好ましいものの具体例とし ては、 メ トキシポリエチレングリコール、 メ トキシポリエチレンポリプ ロビレングリコール、 エトキシポリエチレングリコール、 エトキシポリ エチレンポリプロピレングリコール、 プロポキシポリエチレングリコー ル、 プロボキシポリエチレンポリプロピレングリコール等の片末端アル キル封鎖ポリアルキレングリコールとァクリル酸、 メタクリル酸又は脂 肪酸の脱水素 (酸化) 反応物とのエステル化物やアクリル酸、 メタクリ ル酸又は脂肪酸の脱水素 (酸化) 反応物へのエチレンォキシド、 プロピ レンォキシド付加物が挙げられる。 エチレンォキシド、 プロピレンォキ シドの両付加物についてはランダム付加、 ブロック付加、 交互付加等の いずれでも用いることができる。
また、 上記一般式 (B ) で表される化合物として好ましいものの具体 例としては、 アクリル酸、 メ夕クリル酸、 クロ トン酸及びこれらの金属 塩や、 不飽和ジカルボン酸系単量体として、 無水マレイン酸、 マレイン 酸、 無水ィタコン酸、 ィタコン酸、 無水シトラコン酸、 シトラコン酸、 フマル酸、 又はこれらのアルカリ金属塩、 アルカリ土類金属塩、 アンモ ニゥム塩、 ァミン塩が挙げられる。
また、 上記一般式 (C ) で表される化合物として好ましいものの具体 例としては、 ァリルスルホン酸、 メタリルスルホン酸、 又はこれらのァ ルカリ金属塩、 アルカリ土類金属塩、 アンモニゥム塩、 ァミン塩が挙げ られる。
上記共重合体の調製方法は、 得られる共重合体の分散剤としての機能 を損なわない限り、 特に制限されず、 従来公知の調製方法が挙げられる 。 具体例としては、 特開昭 5 9 - 1 6 2 1 6 3号公報、 特公平 2— 1 1 5 4 2号公報、 特公平 2— 7 9 0 1号公報、 及び特公平 2— 7 8 9 7号 公報に記載の溶媒重合法等が挙げられる。
また、 上記共重合体としては、 単量体の割合 〔単量体 (a ) /単量体 ( b ) 〕 (モル比) が 0 . 1 / 1 0 0〜: L 0 0 / 1 0 0であるものが好 ましい。
更に、 上記共重合体の中でも、 特に顔料の分散性及び分散安定性の点 から、 炭素数 2のォキシアルキレン基を好ましくは 1 1 0〜3 0 0モル 、 更に好ましくは 1 1 0〜2 0 0モル導入したポリアルキレングリコー ルモノエステル系単量体とァクリル酸系単量体とを重合して得られる共 重合体が望ましい。
また、 本発明の水系顔料インクには、 従来公知の各種添加剤、 例えば 防撇剤及び/又はキレート剤等のその他の成分を更に添加してもよい。 本発明の水系顔料インクの配合組成には特に制限はないが、 本発明の
インクの全重量に基づき、 一般に次に示す範囲とする。
顔料 1〜20重量%、 好ましくは 2〜: 10重量% 亜硫酸塩 0. 1〜: I 0重量%、 好ましくは 1〜5重量% 水溶性溶剤 1〜20重量%、 好ましくは 5〜10重量% 分散剤 0. 3〜30重量%、 好ましくは 1〜15重量% その他の成分 1〜 10重量%
水 40〜97. 6重量%、 好ましくは 75〜92重量% また、 本発明の水系顔料インクにおける顔料と亜硫酸塩との重量比 ( 前者/後者) は、 一般に 1/10〜10/1であり、 好ましくは 1/3 〜3Z1である。 該重量比が 1/10未満になると、 顔料の分散性を阻 害する場合があり、 10/1を超えるとインクの吐出が安定しない場合 がある。
また、 本発明の水系顔料インクにおいて、 分散剤を用いる場合、 顔料 と分散剤との重量比 (前者/後者) は、 一般に 1Z10〜10/1であ り、 好ましくは 1/5〜5/1であり、 更に好ましくは、 1/3〜3/ 1である。
上記の各成分を混合して本発明の水系顔料ィンクを調製する方法には 特に制限はなく、 従来公知の装置、 例えばボールミル、 サンドミル、 ァ トライター、 バスケッ トミル、 口一ルミル等を使用して混合することが できる。
本発明の水系顔料インクの調製に際しては、 粗大粒子を除去すること が好ましい。 例えば、 配合後のインクを遠心分離器で処理を行うことに よって、 好ましくは 200 Onm以上、 更に好ましくは 1000 nm以上の 粒子を除去することにより、 目詰まりのないインクが得られる。
このようにして得られた本発明の水系顔料ィンクの粘度は、 吐出の安 定性の点から、 一般に 1〜 10 c p sであり、 好ましくは l〜5 cps
でめ ·£>
また、 本発明の水系顔料インクの表面張力は、 被印刷物への浸透性の 点から、 一般に 2 5〜 5 O d yn/cmであり、 好ましくは 3 0〜 4 5 d yn/cm め 。
また、 本発明の水系顔料インクの溶存空気量は、 吐出の安定性の点か ら、 一般に 0 . 0 1 2〜 0 . 0 1 6 ml/ml であり、 好ましくは 0 . 0 1 2〜 0 . 0 1 4 ml/ml である。
本発明の水系顔料インクは、 インクジエツ ト記録用に好適なものであ り、 該インクジエツ ト記録用として用いた場合には、 インクジェッ ト記 録方式を用いたプリン夕一であれば、 如何なるプリン夕一においても使 用することができ、 例えば、 プリンターヘッ ドに圧電素子を利用した圧 電記録方法のプリン夕ー及びプリンターへッ ドに発熱抵抗素子のヒー夕 —等の熱エネルギーを利用した熱ジエツ ト記録方法のプリン夕一の何れ にも使用することができる。
特に、 本発明の水系顔料インクは、 熱エネルギーを利用して、 インク 液滴としてノズルから記録部材に吐出させて記録を行う熱ジエツ ト記録 方法に好適に用いられ、 上記熱エネルギーとしては発熱抵抗素子のヒ一 夕一が好適に用いられる。 また、 本発明の水系顔料インクは、 上記ィ ンクジェッ ト記録用水系顔料インクの他に、 万年筆やボールペン、 マジ ヅクペン、 サインベン等の通常の筆記具用のインク等としても用いられ る
本発明の水系顔料インクにおいては、 顔料及び亜硫酸塩、 好ましくは 顔料、 亜硫酸塩及び分散剤を含有させることによって、 特にインクジェ ッ トプリン夕ーを用いて印刷した場合にインクの吐出安定性が実現し得 る。 この理由は必ずしも明確ではないが、 以下のように考えられる。 即ち、 亜硫酸塩はインク中の酸素と反応し、 インク中の溶存空気量 (
酸素) を削減させることにより、 ィンクジエツ トプリン夕一の吐出が安 定するものと思われる。
特に、 分散剤、 特に特定の前記分散剤を用いた場合には、 分散剤が顔 料に吸着をおこすことにより、 顔料に吸着していた空気 (酸素) がイン ク中に遊離する。 この遊離した空気 (酸素) は、 亜硫酸塩と反応し、 ィ ンク中の溶存空気量を一層削減させるため、 インクジエツ トブリン夕一 の吐出が一層安定するものと思われる。 とりわけ、 熱ジェッ ト記録方法 を用いる場合には、 ィンク吐出の際に必要なバブルの発生が更に一層安 定することにより、 インクの吐出が更に一層安定する。
このように、 本発明の水系顔料インクは、 亜硫酸塩、 好ましくは亜硫 酸塩及び分散剤、 特に特定の前記分散剤を使用することによって、 特に インクジエツ トプリン夕一を用いて印刷した場合に従来の記録用のィン クでは得られない、 優れた効果を発揮するものである。
以下、 実施例をもって本発明の有効性を例示するが、 もちろん本発明 はこれらに限定されるものではない。 なお、 以下の例中、 部は特に断ら ない限り重量部を表す。
〔実施例 1〕
•カーボンブラック ; 1 5部
•縮合ナフ夕リンスルホン酸塩; 3部
(デモール N :花王製)
'モノエタノールァミン ; 1部
• ジエチレングリコール ; 5部
•イオン交換水 ; 7 6部
上記の成分をサンドミルで 4時間分散し、 分散液 Aとした。
•分散液 A ; 3 3部
'亜硫酸ナトリウム ; 2部
• ジエチレングリコール ; 4部
•イオン交換水 ; 6 1部
上記の成分を配合後、 遠心分離器で、 4 0 0 O rpm / 2 0分間処理し 、 粗大粒子を除去してインクを得た。 このインクを用い、 発熱抵抗素子 のヒー夕一を利用した熱ジェヅ トプリン夕一キャノン製 B J— 1 0 L i t eにおいて印字したところ、 良好な印字を得た。 更にこれらの印字は 耐水 ·耐光性に優れていることが判った。
〔実施例 2〕
C . I . ビグメント · レッ ド 8 1 1 5部
縮合ナフタリンスルホン酸塩 3部
(デモール N ;花王製)
モノエタノールアミン 1部
ジエチレングリコール 5部
イオン交換水 7 6部
上記の成分をサンドミルで 4時間分散し、 分散液 Bとした, 分散液 B ; 3 3部
亜硫酸ナト リウム ; 2部
ジエチレングリコール ; 4部
イオン交換水 ; 6 1部
上記の成分を配合後、 実施例 1 と同様の製造方法によりインクを得た 。 このインクを用い、 実施例 1と同様にして印字したところ、 良好な印 字を得た。 更にこれらの印字は耐水 ·耐光性に優れていることが判った
〔実施例 3〕
C . I . ビグメント · ブルー 1 5 : 1 ; 1 5部
ォキシエチレン基を 1 3 0モル導入したポリエチレングリコールモノ
ァクリレートとァクリル酸ナトリウムとの共重合体 〔単量体のモル比
(前者/後者) = 3 / 7〕 4部
モノエタノールアミ ン 1部
ジエチレングリコール 6部
イオン交換水 7 4部
上記の成分をサンドミルで 4時間分散し、 分散液 Cとした,
•分散液 C ; 3 3部
,亜硫酸ナトリウム ; 2部
• ジエチレングリコール ; 6部
• イオン交換水 ; 5 9部
上記の成分を配合後、 実施例 1と同様の製造方法によりィンクを得た 。 上記インクは特に分散性及び分散安定性に優れていた。 このインクを 用い、 実施例 1と同様にして印字したところ、 良好な印字を得た。 更に これらの印字は耐水 ·耐光性に優れていることが判った。
〔比較例 1〕
分散液 A 3 3部
ジェチレングリコール 4部
イオン交換水 6 3部
上記の成分を配合後、 実施例 1と同様の製造方法によりィンクを得た 。 このインクを用い、 実施例 1と同様にして印字したところ、 吐出は安 定しなかった。
〔比較例 2〕
フードブラック 2 (染料) 5部
ジエチレングリコール 5部
モノエタノールアミ ン 1部
亜硫酸ナトリウム 2部
• イオン交換水 ; 8 7部
上記の成分を配合後、 実施例 1 と同様の製造方法により染料ィンクを 得た。 この染料インクを用い、 実施例 1と同様にして印字したところ、 良好な印字を示したが、 これらの印字は耐水 ·耐光性に劣っていた。 以上の結果から明らかなように、 本発明の水系顔料インクは、 特にィ ンクジエツ トプリン夕一を用いて印刷した場合に、 吐出安定性及び目詰 まりを起こさない印字を実現し得る水系顔料インクを実現しており、 当 初の目的を十分に果している。 特に、 本発明の水系顔料インクは、 熱ジ エツ ト式インクジエツ トプリン夕一を用いて印字した場合に優れた効果 を発揮するものである。 産業上の利用可能性
本発明の水系顔料インクは、 特に、 インクジェッ ト記録用水系顔料ィ ンクとして好適に用いられるもので、 インクジエツ トプリン夕一の吐出 安定性及び目詰まりを起こさない印字を実現し、 且つ耐水 ·耐光性に優 れたものである。 また、 本発明の水系顔料インクは、 調製する際に、 粗 大粒子を除去することにより目詰まりを起こさない印字を実現すること ができる。 また、 本発明によれば、 特に、 本発明の上記水系顔料インク を、 発熱抵抗素子のヒ一夕一等の熱エネルギーを利用した熱ジヱッ 卜式 に使用する場合、 高駆動周波数で印字を行ったときでも安定な吐出を得 ることができる。
更に、 本発明の水系顔料インクを用いた印字物は、 染料インクを用い た印字物に比して、 耐水 ·耐光性に優れたものである。