JP4407136B2 - インクセット、インクカートリッジ、記録装置、並びに記録方法 - Google Patents

インクセット、インクカートリッジ、記録装置、並びに記録方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクセット、インクカートリッジ、記録装置、及び記録方法に関し、特に、インクの定着性が良好でグロスチェンジが改善された記録物を提供し得る、インクセット等に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方法は、インク組成物の小滴を飛翔させ、これを紙等の記録媒体に付着させて記録を行う印刷方法である。この方法は、比較的安価な装置を用いながら、解像度が高く鮮明な画像を高速に印刷することができるという特徴を有する。
このようなインクジェット記録方法に用いられるインクセットとしては、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各インク組成物を備えたものや、これにブラック(K)を加えたもの等がある。
【0003】
近年では、より一層の高画質を得るために、相互に同一色でありながら色の濃度の異なる濃淡インクを備えたインクセットが開発されている。例えば、濃インクとしてK、C、M、Yの四色の各インク組成物を備え、淡インクとしてライトブラック(Lk)、ライトシアン(Lc)、ライトマゼンタ(Lm)、ライトイエロー(Ly)の四色の各インク組成物を備えたものがある。
【0004】
この濃淡インクを備えたインクセットを用い、記録媒体の単位面積当りに着弾する着色剤の量(dutyの高低)を変化させて記録することにより、インクドットによる粒状感が低減し、銀塩写真に匹敵する高画質のカラー画像の出力が可能となる。
【0005】
しかしながら、このような濃淡インクを備えたインクセットは、
濃インク組成物と淡インク組成物との間で印画特性や記録媒体上での定着特性が異なるため、記録画質が低下してしまうという問題があった。
【0006】
また、この記録画質改善とともに、濃淡インクを備えたインクセットについて、記録物を指などで触ったとき顔料が除去されなくても指跡が記録物に残ったり、色の跡引きが起こったり、光沢が変化する等のグロスチェンジという現象についても併せて改善した例は報告されていない。
【0007】
例えば、特開2000−351931号公報は、着色剤及び樹脂エマルジョンを含みこれらが同一極性の電荷を有するインク組成物を開示しており(特許文献1)、特開2002−30235号公報は、特定の含有量の顔料及び樹脂をそれぞれ含む濃淡インクを開示しており(特許文献2)、特開平8−283636号公報は、低MFT樹脂エマルジョン及び高TG樹脂エマルジョンを含むインクを開示しており(特許文献3)、特開2001−179956号公報は、特定の表面張力をそれぞれ有する濃淡インクを開示しており(特許文献4)、国際公開第01/48100号パンフレットは、特定の含有量の樹脂及び顔料をそれぞれ含む濃淡インクを開示している(特許文献5)が、インクの定着性(耐擦性)が良好でかつグロスチェンジが改善された記録物を提供し得るインクセットは提供されていない。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−351931号公報
【特許文献2】
特開2002−30235号公報
【特許文献3】
特開平8−283636号公報
【特許文献4】
特開2001−179956号公報
【特許文献5】
国際公開第01/48100号パンフレット
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、インクの定着性(耐擦性)が良好でかつグロスチェンジが改善された記録物を提供し得る、インクセット、インクカートリッジ、記録装置、及び記録方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意検討した結果、相互に同一色であるが色の濃度の異なる濃インク組成物及び淡インク組成物を含有するインクセットであって、前記濃インク組成物及び前記淡インク組成物が何れも、着色剤としての顔料、分散剤としての樹脂、及び樹脂エマルジョンを少なくとも含み、前記濃インク組成物中の樹脂エマルジョンは、前記淡インク組成物中の樹脂エマルジョンとは種類が異なるインクセットを用いることにより、インクの定着性が良好でグロスチェンジが改善された記録物が得られることを知見した。
【0010】
すなわち、本発明のインクセットは、相互に同一色であるが色の濃度の異なる濃インク組成物及び淡インク組成物を含有するインクセットであって、前記濃インク組成物及び前記淡インク組成物が何れも、着色剤としての顔料、分散剤としての樹脂、及び樹脂エマルジョンを少なくとも含み、前記濃インク組成物中の樹脂エマルジョンは、前記淡インク組成物中の樹脂エマルジョンとは種類が異なるものである。
【0011】
このように構成することにより、インクの定着性が良好でかつグロスチェンジが改善された記録物を得ることができる。本発明者は、濃インクは記録媒体上に付着される顔料の量が多く顔料が積み重なった状態となるため指等で擦るとグロスチェンジが起こる場合が多く、淡インクは顔料の分散剤の含有量が少ないため有効な定着性が得にくい場合が多いという課題に着目した。上記構成とすることにより、濃インクのグロスチェンジが改善するとともに定着性が一層向上し、淡インクの定着性が向上するとともにグロスチェンジが一層改善し、濃淡インクを用いて記録することにより、極めて良好な画質を得ることができるという顕著な効果が得られる。本発明のインクセットを用いれば、濃淡インクにおいて定着性向上及びグロスチェンジの改善が両立された記録物を提供することができる。
【0012】
前記濃インク組成物中の樹脂エマルジョンはポリアルキレン型エマルジョンであり、前記淡インク組成物中の樹脂エマルジョンはアルカリ可溶性エマルジョンであることが好ましい。
【0013】
前記ポリアルキレン型エマルジョンは、特に限定されるものではないが、ポリエチレンエマルジョン又はポリプロピレンエマルジョンであることが好ましい。
【0014】
前記アルカリ可溶性エマルジョンは、アクリル樹脂のエマルジョンであることが好ましい。
【0015】
前記アルカリ可溶性エマルジョンのアルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)は、8000以上、20000以下であることが好ましい。
【0016】
樹脂エマルジョンの含有量(固形分換算量)は、前記濃インク組成物中0.5重量%以上、5.0重量%以下であり、前記淡インク組成物中0.1重量%以上、2.0重量%以下であることが好ましい。
【0017】
また、本発明のインクセットは、前記濃インク組成物として、シアンインク組成物及びマゼンタインク組成物を少なくとも備え、前記淡インク組成物として、ライトシアンインク組成物及びライトマゼンタインク組成物を少なくとも備え、前記シアンインク組成物中の樹脂エマルジョンは、前記ライトシアンインク組成物中の樹脂エマルジョンとは種類が異なり、前記マゼンタインク組成物中の樹脂エマルジョンは、前記ライトマゼンタインク組成物中の樹脂エマルジョンとは種類が異なることを特徴とする。
【0018】
上記インクセットは、インクジェット記録に用いられる。
【0019】
本発明のインクカートリッジは、上記インクセットを収容したものである。
【0020】
本発明のインクジェット記録装置は、上記インクセットを備えたものである。
【0021】
また、本発明の記録方法は、上記インクセットを用いて、各インク組成物を記録媒体に付着させて記録を行うものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のインクセットの好ましい実施形態について説明するが、本発明がこれらに限定されないことはいうまでもない。
【0023】
本発明のインクセットは、相互に同一色であるが色の濃度の異なる濃インク組成物及び淡インク組成物を含有するインクセットであって、前記濃インク組成物及び前記淡インク組成物が何れも、着色剤としての顔料、分散剤としての樹脂、及び樹脂エマルジョンを少なくとも含み、前記濃インク組成物中の樹脂エマルジョンは、前記淡インク組成物中の樹脂エマルジョンとは種類が異なるものである。
【0024】
ここで、「相互に同一色であるが色の濃度の異なる」というのは、相互に同一の種類の着色剤を使用し、濃淡各インク組成物中の着色剤の濃度(重量割合)が異なるという意味である。
【0025】
本発明のインクセットにおいては、濃インク組成物及び淡インク組成物は何れも、着色剤としての顔料、分散剤としての樹脂、及び樹脂エマルジョンを少なくとも含んでいる。そして、濃インク組成物中の樹脂エマルジョンは、淡インク組成物中の樹脂エマルジョンとは種類が異なるものである。
【0026】
本発明のインクセットは、相互に同一色であるが色の濃度の異なる濃淡インクのペアを1ペア含有していてもよく、2ペア以上含有していてもよい。2ペア以上含有する場合には、各ペアをなす濃淡インク組成物それぞれが互いに異なる種類の樹脂エマルジョンを含むという意味である。
【0027】
上記のように構成することにより、インクの定着性が良好でかつグロスチェンジが改善された記録物を得ることができる。すなわち、濃インク及び淡インクのそれぞれの特性が相まって、定着性及びグロスチェンジが改善された極めて良好な画質を実現することができる。
【0028】
前記樹脂エマルジョンは、樹脂が各インク組成物中においてコロイド分散して形成されることが好ましい。例えば、ポリマー微粒子をエマルジョンの形で各インク組成物に添加することが好ましい。あるいは、モノマーを界面活性剤の存在下で水性媒体中で分散重合することによって樹脂エマルジョンを得ることもできる。
【0029】
前記濃インク組成物中の樹脂エマルジョンは、ポリアルキレン(ポリオレフィン)型エマルジョンであり、前記淡インク組成物中の樹脂エマルジョンはアルカリ可溶性エマルジョンであることが好ましい。このように構成すると、インクの定着性及びグロスチェンジが一層改善されるとともに、記録物の表面光沢性も改善される。
【0030】
前記ポリアルキレン型エマルジョンは、特に限定されるものではないが、ポリエチレンエマルジョン又はポロプロピレンエマルジョンが好ましい。
【0031】
前記ポリエチレンエマルジョンは、ポリエチレン系樹脂がインク組成物中においてコロイド分散して形成されるエマルジョンである。ポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、酸化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、架橋ポリエチレン、マレイン化ポリエチレン、ポリエチレンのエステル化物、変性ポリエチレン等が挙げられる。また、エチレンとエチレン以外のモノマーとの共重合により得られる樹脂も含まれる。これらのポリエチレンエマルジョンは、濃インク組成物に単独で添加しても複数種を添加してもよい。
【0032】
ポリエチレンエマルジョンとしては、例えば、ノプコートPEM17(サンノプコ社商品名)、パーマリン(三洋化成工業社商品名)等が使用可能である。
【0033】
前記ポリプロピレンエマルジョンは、ポリプロピレン系樹脂がインク組成物中においてコロイド分散して形成されるエマルジョンである。ポリプロピレン系樹脂としては、低密度ポリプロピレン、高密度ポリプロピレン、酸化ポリプロピレン、塩素化ポリプロピレン、架橋ポリプロピレン、変性ポリプロピレン等が挙げられる。これらのポリプロピレンエマルジョンは、濃インク組成物に単独で添加しても複数種を添加してもよい。
【0034】
ポリプロピレンエマルジョンとしては、例えばAQUACER593(ビッグケミー・ジャパン社商品名)等が使用可能である。
【0035】
前記アルカリ可溶性エマルジョンは、アクリル樹脂がインク組成物中においてコロイド分散して形成されるエマルジョンであることが好ましい。
【0036】
アクリル樹脂としては、エチレン性不飽和カルボン酸単量体及びこれと共重合可能なその他の単量体をアルコール性水酸基含有水溶性高分子化合物又は共重合性界面活性剤の存在下で重合して得られる共重合体であることが好ましい。
【0037】
前記エチレン性不飽和カルボン酸単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸等のエチレン性不飽和モノカルボン酸単量体;イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、ブテントリカルボン酸等のエチレン性不飽和多価カルボン酸単量体;フマル酸モノブチル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノ−2−ヒドロキシプロピル等のエチレン性不飽和多価カルボン酸の部分エステル単量体;無水マレイン酸、無水シストラコン酸等の多価カルボン酸無水物等を挙げることができる。
【0038】
前記エチレン性不飽和カルボン酸単量体と共重合可能なその他の単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレンなどの芳香族ビニル単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸グリシジル等の(メタ)アクリル酸エステル単量体;(メタ)アクリロニトリル等のシアノ基含有エチレン性不飽和単量体;アリルグリシジルエーテル等のエチレン性不飽和グリシジルエーテル単量体;(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のエチレン性不飽和アミド単量体;1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン等の共役ジエン単量体;酢酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル単量体などが挙げられる。
【0039】
前記アルコール性水酸基含有水溶性高分子化合物としては、水溶性高分子化合物のうち、分子量1000当たりアルコール性水酸基を5〜25個含有しているものが好ましく、例えば、ポリビニルアルコールやその各種変性物等のビニルアルコール系重合体;酢酸ビニルとアクリル酸、メタクリル酸又は無水マレイン酸との共重合体の鹸化物;アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、アルキルヒドロキシアルキルセルロース等のセルロース誘導体;アルキル澱粉、カルボキシメチル澱粉、等の澱粉誘導体;アラビアゴム、トラガントゴム;ポリアルキレングリコール等を挙げることができる。
【0040】
前記共重合性界面活性剤としては、分子中に1個以上の重合可能なビニル基を有する界面活性剤であり、例えば、プロペニル−2−エチルヘキシルスルホコハク酸エステルナトリウム、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレン硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレンエステル燐酸エステル等のアニオン性重合性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルベンゼンエーテル(メタ)アクリル酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(メタ)アクリル酸エステル等のアニオン性重合性界面活性剤を挙げることができる。
【0041】
前記アルカリ可溶性エマルジョンのアルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)は、インクの定着性、グロスチェンジ及び表面光沢性の一層の改善の観点から、好ましくは8000以上、20000以下であり、より好ましくは9000以上、10000以下である。
【0042】
前記アルカリ可溶性エマルジョンのアルカリ可溶性樹脂の酸価は、インクの定着性、グロスチェンジ及び表面光沢性の一層の改善の観点から、好ましくは40mgKOH/g以下である。
【0043】
当該アルカリ可溶性樹脂は、アルカリ金属水酸化物やアルカリ土類金属水酸化物等の無機塩基によってpHが8〜11(より好ましくはpHが9〜10)に調整した後、インク組成物中にコロイド分散してエマルジョンを形成させることが好ましい。
【0044】
樹脂エマルジョンの含有量(固形分換算量)は、インクの定着性、グロスチェンジ及び表面光沢性の一層の改善の観点と、インク粘度を適切に保つ観点から、前記濃インク組成物中、好ましくは0.5重量%以上、5.0重量%以下であり、より好ましくは 1.0重量%以上、3.0重量%以下であり、淡インク組成物中、好ましくは0.1重量%以上、2.0重量%以下であり、より好ましくは0.3重量%以上、1.0重量%以下である。
【0045】
濃淡インクには互いに種類の異なる樹脂エマルジョンを1種類ずつそれぞれ添加してもよく、あるいは、濃淡インクには互いに種類の異なる樹脂エマルジョンを二種以上ずつ混合して添加してもよい。混合して添加する場合には、これらの合計含有量がインク組成物中、上記含有量であることが好ましい。
【0046】
濃インク組成物中における顔料と樹脂エマルジョンの重量比(顔料/樹脂エマルジョン)は、0.3以上、20以下であることが好ましく、淡インク組成物中における顔料と樹脂エマルジョンの重量比(顔料/樹脂エマルジョン)は、0.005以上、20以下であることが好ましい。尚、かかる重量比を求めるための樹脂エマルジョンの重量は、固形分換算量である。
【0047】
着色剤としての顔料は、特に限定されず、通常のインクジェット記録用カラーインク組成物に含まれる着色剤を用いることができる。
【0048】
本発明のインクセットにおいては、前記濃インク組成物がシアンインク組成物及び/又はマゼンタインク組成物であり、前記淡インク組成物がライトシアンインク組成物及び/又はライトマゼンタインク組成物であることが好ましい。すなわち、濃淡インク組成物として、シアンインク組成物とライトシアンインク組成物の組合せを用いるか、マゼンタインク組成物とライトマゼンタインク組成物の組合せを用いるか、あるいはこれらの両者を用いることが好ましい。また、イエローインク組成物とライトイエローインク組成物の組合せや、ブラックインク組成物とライトブラックインク組成物の組合せを用いてもよい。
【0049】
シアンインク組成物及びライトシアンインク組成物の着色剤としては、シアン顔料が好適に用いられる。該シアン顔料としては、C.I.ピグメントブルー15:3、15:4、60、1、2、3、16、22、15:34等が好ましく用いられ、特にC.I.ピグメントブルー15:3が好ましい。
【0050】
マゼンタインク組成物及びライトマゼンタインク組成物の着色剤としては、マゼンタ顔料が好適に用いられる。該マゼンタ顔料としては、C.I.ピグメントレッド122、202、209、112、123、168、184、5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1及びC.I.ピグメントバイオレット19等が好ましく用いられ、特にC.I.ピグメントレッド122と202が好ましい。
【0051】
イエローインク組成物及びライトイエローインク組成物の着色剤としては、イエロー顔料が好適に用いられる。該イエロー顔料としては、C.I.ピグメントイエロー74、81、83、93、109、110、120、128、138、139、150、151、154、155、173、180、185、195等が挙げられる。
【0052】
本発明のインクセットは、上記の他、ブラックインク組成物、レッドインク組成物、バイオレットインク組成物、ブルーインク組成物、ライトブラックインク組成物、グリーンインク組成物、ダークイエローインク組成物、オレンジインク組成物等を備えていてもよい。
【0053】
ブラックインク組成物(K)の着色剤としては、ブラック顔料が好適に用いられる。該ブラックインク顔料としては、カーボンブラック等が挙げられる。
【0054】
インクセットにおいて、相互に同一色で着色剤の量が大きなものを濃インク組成物、小さいものを淡インク組成物と定義すると、着色剤の含有量は、濃インク組成物中、好ましくは1.5重量%以上、10重量%以下であり、さらに好ましくは2.0重量%以上、7.0重量%以下である。一方、淡インク組成物中においては、着色剤の含有量は、好ましくは0.01重量%以上、2.0重量%以下であり、さらに好ましくは0.5重量%以上、1.5重量%以下である。着色剤の含有量は、濃淡インク組成物等のインク組成物の種類に応じて適宜調整される。
【0055】
本発明の各インク組成物は、着色剤としての顔料を、分散剤としての樹脂によって水性媒体中に分散させて得られた顔料分散液を含有する。
【0056】
分散剤としての樹脂は、特に限定されず、通常のインクジェット記録用カラーインク組成物に含まれる樹脂を用いることができる。
【0057】
分散剤として用いられる樹脂としては、メタアクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、メタアクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂、架橋メタアクリル樹脂、架橋スチレン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0058】
分散剤樹脂の添加量は、前記濃インク組成物の場合には、固形分換算で顔料100重量部に対して、好ましくは10重量部以上、100重量部以下、更に好ましくは20重量部以上、80重量部以下であり、前記淡インク組成物場合には、固形分換算で顔料100重量部に対して、好ましくは10重量部以上、100重量部以下、さらに好ましくは20重量部以上、100重量部以下である。
【0059】
前記水性媒体としては、インクジェット記録用の水性インク組成物に一般的に用いられる溶媒が用いられ、具体的には、水、水溶性有機溶媒、又はこれらの混合物が挙げられる。
【0060】
水性媒体として水を用いる場合、水は、各インク組成物中に各成分の残量として添加される。
【0061】
前記水性媒体として水溶性有機溶媒を用いる場合、該水溶性有機溶媒としては、低沸点有機溶剤及び高沸点有機溶剤の何れも好ましく用いられる。前記低沸点有機溶剤の好ましい例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso-プロピルアルコール、n−ブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノール、iso-ブタノール、n−ペンタノール等が挙げられる。特に一価アルコールが好ましい。これらの低沸点有機溶剤は、インク組成物の乾燥時間を短くする効果があるため好ましい。また、前記高沸点有機溶剤の好ましい例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールのアルキルエーテル類、尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
【0062】
本発明の各インク組成物は、さらに、アセチレングリコール系化合物、アセチレンアルコール系化合物、又はポリシロキサン系化合物のいずれかを界面活性剤として含有してもよい。
【0063】
これにより、定着性及びグロスチェンジを改善する本発明の効果を維持するとともに、インク組成物の吐出安定性を高めることができる。
【0064】
界面活性剤の含有量は、各インク組成物中、好ましくは0.1重量%以上、3.0重量%以下であり、より好ましくは0.1重量%以上、1.0重量%以下である。
【0065】
アセチレングリコール系化合物としては、オルフィンE1010、STG、Y(何れも商品名、日信化学社製)、サーフィノール82、104、440、465、485(何れも商品名、Air Products and Chemicals Inc.製)等の市販品を用いることができる。
【0066】
アセチレンアルコール系化合物としては、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オール、2,4−ジメチル−5−ヘキシン−3−オール、サーフィノール61(商品名、Air Products and Chemicals Inc.製)等を用いることができる。
【0067】
ポリシロキサン系化合物としては、下記の一般式(1)で表される化合物等を用いることができる。
【0068】
【化1】
Figure 0004407136
上記式中、R〜Rは、独立して、C1−6アルキル基、好ましくはメチル基を表し、j、k、gは独立して1以上の整数を表し、好ましくは1〜5、より好ましくは1〜4、さらに好ましくは1又は2である。EOはエチレンオキシ基を表し、POはプロピレンオキシ基を表す。p及びqは0以上の整数を表し、好ましくは1〜5であるが、但しp+qは1以上の整数を表し、好ましくは2〜4である。EO及びPOは[ ]内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであってもよい。
【0069】
本発明の好ましい態様によれば、式(I)の化合物として、j=k=g=1〜3を満足するものが好ましく、より好ましくは1又は2であるものが好ましい。また、本発明の別の好ましい形態によれば、式(I)の化合物として、R〜Rが全てメチル基を表し、j=k=g=1であり、pが1以上の整数、好ましくは1〜5であり、qが0を表すものが好ましい。
一般式(1)で表される化合物は市販されており、それらを利用することが可能である。例えば、ビックケミー・ジャパン(株)のシリコン系界面活性剤BYK−345、BYK−346、BYK−347、BYK−348等が好適である。
【0070】
本発明の好ましい態様による各インク組成物は、さらにpH調整剤として第三級アミンを含有する。第三級アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリイソプロペノールアミン、ブチルジエタノールアミン等が挙げられる。これらは、単独で使用しても併用してもよい。これら第三級アミンの添加量は、各インク組成物中、好ましくは0.1重量%以上、10重量%以下であり、より好ましくは0.5重量%以上、5重量%以下である。
【0071】
また、各インク組成物は、助剤をさらに含むことができる。そのような助剤としては、キレート剤、防腐剤、防錆剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、耐擦性向上剤等が挙げられる。
【0072】
本発明のインクカートリッジは、上述のいずれかに記載のインクセットを収容したものである。
【0073】
さらに、本発明のインクジェット記録方法について、説明する。本発明のインクジェット記録方法では、上述のインクセットを用いて、各インク組成物を記録媒体に付着させて記録を行うものである。
【0074】
これらの記録方法を用いることにより、インクの定着性が良好でかつグロスチェンジが改善された記録物を得ることができる。
【0075】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって何等限定されるものではない。
【0076】
(インクの調整)
以下の各インク組成物を備えたインクセットを作成した。なお、以下において、BYK−348はビッグケミー・ジャパン(株)製のポリシロキサン系界面活性剤である。
【0077】
また、樹脂エマルジョン▲1▼は、ポリエチレンエマルジョン;ノプコートPEM17(サンノプコ社商品名)の40%aqである。
【0078】
樹脂エマルジョン▲2▼は、以下のようにして調製した。
【0079】
エチルアクリレート55部、メチルアクリレート37部、メタクリル酸6部、分子量調整剤としてチオグリコール酸オクチル3部、ポリビニルアルコール2.5部及びイオン交換水を280部を攪拌混合して、単量体混合物の分散物を調整した。
【0080】
次に、攪拌機付き反応器にイオン交換水130部と過硫酸カリウム2部を仕込み、80℃に昇温し、上記単量体混合物の分散物を4時間かけて連続添加して重合させた。連続添加終了後、80℃で30分間反応を行った。
【0081】
次いで、仕込みのメタクリル酸と当モルの水酸化ナトリウムに相当する量の10%水酸化ナトリウム水溶液を反応器に添加し、さらに80℃で1時間熱処理した後に、適量のイオン交換水を加えて固形分濃度15%の樹脂を得た。該樹脂の酸価は40mgKOH/g、pHは9.2であった。得られたアルカリ可溶性エマルジョン中の該樹脂について、Mwは11000、ガラス転移温度(JIS K6900に従い測定)は25℃、平均粒子径は50nm以下、最低造膜温度は15℃、濁度は(日本電色工業社製WATER−ANALYZER2000にてセル幅10mmで測定)が30g/L以下であった。
【0082】
さらに、樹脂エマルジョン▲3▼は、変性ポリプロピレンワックスのノニオン系水性エマルジョン;AQUACER593(ビッグケミー・ジャパン社商品名)の30%aqである。
【0083】
さらに、樹脂エマルジョン▲4▼は、「アクリル樹脂微粒子;Nipol Lx811」(日本ゼオン(株)製商品名)の50%aqである。
【0084】
実施例1;(インクセットA)
〔シアンインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲1▼(固形分2重量%) 5.0重量%
顔料(PB15:3) 4.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)1.2重量%
グリセリン 18.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔ライトシアンインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲2▼(固形分0.5重量%)3.33重量%
顔料(PB15:3) 1.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)0.1重量%
グリセリン 29.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔マゼンタインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲1▼(固形分2重量%) 5.0重量%
顔料(PR122) 6.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)1.5重量%
グリセリン 13.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔ライトマゼンタインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲2▼(固形分0.5重量%)3.33重量%
顔料(PR122) 1.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)0.24重量%
グリセリン 29.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔イエローインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲1▼(固形分2重量%) 5.0重量%
顔料(PY74) 5.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)1.3重量%
グリセリン 13.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
【0085】
実施例2;(インクセットB)
〔シアンインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲2▼(固形分2重量%) 13.3重量%
顔料(PB15:3) 4.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)1.2重量%
グリセリン 18.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔ライトシアンインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲1▼(固形分0.5重量%)1.25重量%
顔料(PB15:3) 1.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)0.1重量%
グリセリン 29.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔マゼンタインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲2▼(固形分2重量%) 13.3重量%
顔料(PR122) 6.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)1.5重量%
グリセリン 13.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔ライトマゼンタインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲1▼(固形分0.5重量%)1.25重量%
顔料(PR122) 1.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)0.24重量%
グリセリン 29.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔イエローインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲2▼(固形分2重量%) 13.3重量%
顔料(PY74) 5.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)1.3重量%
グリセリン 13.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
【0086】
実施例3;(インクセットC)
〔シアンインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲3▼(固形分2重量%) 6.67重量%
顔料(PB15:3) 4.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)1.2重量%
グリセリン 20.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔ライトシアンインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲2▼(固形分0.5重量%)3.33重量%
顔料(PB15:3) 1.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)0.1重量%
グリセリン 29.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔マゼンタインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲3▼(固形分2重量%) 6.67重量%
顔料(PR122) 6.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)1.5重量%
グリセリン 14.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔ライトマゼンタインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲2▼(固形分0.5重量%)3.33重量%
顔料(PR122) 1.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)0.24重量%
グリセリン 29.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔イエローインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲3▼(固形分2重量%) 6.67重量%
顔料(PY74) 5.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)1.3重量%
グリセリン 22.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
【0087】
実施例4;(インクセットD)
〔シアンインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲2▼(固形分2重量%) 13.3重量%
顔料(PB15:3) 4.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)1.2重量%
グリセリン 20.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔ライトシアンインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲3▼(固形分0.5重量%)1.67重量%
顔料(PB15:3) 1.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)0.1重量%
グリセリン 29.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔マゼンタインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲2▼(固形分2重量%) 13.3重量%
顔料(PR122) 6.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)1.5重量%
グリセリン 14.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔ライトマゼンタインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲3▼(固形分0.5重量%)1.67重量%
顔料(PR122) 1.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)0.24重量%
グリセリン 29.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔イエローインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲2▼(固形分2重量%) 13.3重量%
顔料(PY74) 5.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)1.3重量%
グリセリン 21.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
【0088】
比較例1;(インクセットE)
〔シアンインク組成物〕
顔料(PB15:3) 4.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)1.2重量%
グリセリン 22.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔ライトシアンインク組成物〕
顔料(PB15:3) 1.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)0.1重量%
グリセリン 30.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔マゼンタインク組成物〕
顔料(PR122) 6.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)1.5重量%
グリセリン 15.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔ライトマゼンタインク組成物〕
顔料(PR122) 1.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)0.24重量%
グリセリン 30.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔イエローインク組成物〕
顔料(PY74) 5.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)1.3重量%
グリセリン 13.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
【0089】
比較例2;(インクセットF)
〔シアンインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲4▼(固形分2重量%) 4.0重量%
顔料(PB15:3) 4.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)1.2重量%
グリセリン 20.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔ライトシアンインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲4▼(固形分0.5重量%)1.0重量%
顔料(PB15:3) 1.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体) 0.1重量%
グリセリン 29.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔マゼンタインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲4▼(固形分2重量%) 4.0重量%
顔料(PR122) 6.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)1.5重量%
グリセリン 14.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔ライトマゼンタインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲4▼(固形分0.5重量%)1.0重量%
顔料(PR122) 1.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体) 0.24重量%
グリセリン 29.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
〔イエローインク組成物〕
樹脂エマルジョン▲4▼(固形分2重量%) 4.0重量%
顔料(PY74) 5.0重量%
分散剤(スチレン−アクリル酸共重合体)1.3重量%
グリセリン 22.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
TEA(トリエタノールアミン) 0.9重量%
純水 残量
合計 100重量%
【0090】
上記のそれぞれにおいて、顔料と分散剤と純水とを混合し、サンドミル(安川製作所製)中でガラスビーズとともに2時間分散させた後に、ガラスビーズ(直径1.7mm、混合物の1.5倍量(重量))を取り除き、各顔料分散液を調製した。
【0091】
顔料及び分散剤を除く溶剤及び樹脂エマルジョンを混合してインク溶媒を作製し、前記の調製した各顔料分散液をそれぞれ添加し、常温で20分攪拌した。5μmのメンブランフィルターで濾過し、各インク組成物を得、インクセットA〜Fを得た。
【0092】
インクセットA〜Fをそれぞれインクカートリッジに収容し、このインクカートリッジをインクジェットプリンタ(セイコーエプソン株式会社製;PM−4000PX)に取り付けた。記録媒体としては、インクジェット専用紙(セイコーエプソン株式会社製;MC写真用紙、PM写真用紙、フォトプリント用紙)を用い、記録媒体に対して、1440×720dpiにて印字して記録物を得た。記録画像及びインクの吐出安定性は良好であった。
【0093】
(定着性(耐擦姓)の評価)
印刷後3分間経過した時点で、印刷をした記録媒体(MC写真用紙)の表面を指で擦り、着色剤がどの程度剥離するかを目視により評価した。評価基準は以下のとおりである。
【0094】
A:着色剤が全く剥離しない
B:着色剤の剥離がわずかにある(着色剤全体の20%未満剥離)
C:着色剤の剥離がある(着色剤全体の20%以上80%未満剥離)
D:着色剤がほとんど剥離する(着色剤全体の80%以上剥離)
(グロスチェンジの評価)
印刷後24時間経過した時点で、印刷記録媒体(PM写真用紙、フォトプリント用紙)の表面を指で擦り、印刷表面の光沢の変化(指跡が記録物にどの程度残るか、及び色の後引きの程度)を目視により評価した。評価基準は以下のとおりである。
【0095】
A:印刷物に色の後引き(指跡)がない
B:印刷物にうっすらと色の後引き(指跡)ができる
C:印刷物に色の後引き(指跡)ができる
D:Cよりも程度の悪い色の後引き(指跡)ができる
(表面光沢性の評価)
印刷後24時間経過した時点で、印刷をした記録媒体(PM写真用紙)の表面に蛍光灯の光を当て、印刷表面からの反射光の色、反射光の強さを目視で判断した。評価基準は以下のとおりである。
【0096】
A:印刷物からの反射光が強く、反射光に色付きがない
B:印刷物からの反射光は強いが、反射光に色付きがある
C:A、Bに比べると印刷物からの反射光が強くない
上記評価基準にて評価した結果を表1に示す。
【0097】
【表1】
Figure 0004407136
【0098】
表1に示すように、インクセットA、B、C,D(実施例)は、インクセットE及びF(比較例)に比べて、定着性、グロスチェンジ、及び表面光沢性が大幅に改善された。
【0099】
また、濃インク組成物に樹脂エマルジョン▲1▼又は▲3▼(ポリアルキレン型エマルジョン)を含み、淡インク組成物に樹脂エマルジョン▲2▼(アルカリ可溶性エマルジョン)を含むインクセットA又はCのほうが、濃インク組成物に樹脂エマルジョン▲2▼を含み、淡インク組成物に樹脂エマルジョン▲1▼又は▲3▼を含むインクセットB又はDに比べて、一層、定着性、グロスチェンジ、及び表面光沢性の改善が顕著であった。
【0100】
【発明の効果】
本発明のインクセット、インクカートリッジ、記録装置、及び記録方法によれば、インクの定着性が良好でかつグロスチェンジが改善された記録物を得ることができる。

Claims (10)

  1. 相互に同一色であるが色の濃度の異なる濃インク組成物及び淡インク組成物を含有するインクセットであって、
    前記濃インク組成物及び前記淡インク組成物が何れも、着色剤としての顔料、分散剤としての樹脂、及び樹脂エマルジョンを少なくとも含み、
    前記濃インク組成物中の樹脂エマルジョンはポリアルキレン型エマルジョンであり、前記淡インク組成物中の樹脂エマルジョンはアルカリ可溶性エマルジョンであるインクセット。
  2. 前記ポリアルキレン型エマルジョンは、ポリエチレンエマルジョンである請求項記載のインクセット。
  3. 前記ポリアルキレン型エマルジョンは、ポリプロピレンエマルジョンである請求項記載のインクセット。
  4. 前記アルカリ可溶性エマルジョンは、アクリル樹脂のエマルジョンである請求項のいずれかに記載のインクセット。
  5. 前記アルカリ可溶性エマルジョンのアルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)は、8000以上、20000以下である請求項のいずれかに記載のインクセット。
  6. 樹脂エマルジョンの含有量(固形分換算量)が、前記濃インク組成物中0.5重量%以上、5.0重量%以下であり、前記淡インク組成物中0.1重量%以上、2.0重量%以下である請求項1〜のいずれかに記載のインクセット。
  7. 前記濃インク組成物として、シアンインク組成物及びマゼンタインク組成物を少なくとも備え、
    前記淡インク組成物として、ライトシアンインク組成物及びライトマゼンタインク組成物を少なくとも備える請求項1〜のいずれかに記載のインクセット。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載のインクセットを収容したインクカートリッジ。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載のインクセットを備えたインクジェット記録装置。
  10. 請求項1〜のいずれかに記載のインクセットを用いて、各インク組成物を記録媒体に付着させて記録を行う記録方法。
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