WO1995006831A1

WO1995006831A1 - Joint combine

Info

Publication number: WO1995006831A1
Application number: PCT/JP1994/000869
Authority: WO
Inventors: Takahisa Ueda; Masahiko Takaoka; Takeshi Miyoshi; Shingo Hoshikawa
Original assignee: Nippon Pillar Packing Co., Ltd.
Priority date: 1993-08-31
Filing date: 1994-05-30
Publication date: 1995-03-09
Also published as: KR100213153B1; EP0676570B1; JPH0771608A; EP0676570A1; US5992857A; DE69431830T2; DE69431830D1; JP3028171B2; AU673932B2; KR950703712A; EP0676570A4; AU6816494A

Description

明細書複合ガスケッ卜技術分野

本発明は、例えば配管継手のフランジ接続部や流体機器の流路接続部などのシール用として適用されるガスケッ卜で、特に、大形シー卜母材から任意形状に切り抜いて使用することができるようになされているシート状の複合ガスケッ卜に関するものである。肯技 ftj

この種のガスケットとして、従来一般には、膨脹黒鉛などからなるシート状のシール材単体で構成したものの他に、強度を確保するためにシー卜状シール材に金属箔などの補強材を積層一体化してなるものが多く実施化されている。

例えば、図 1 6に示すものは、厚さ方向で二つのシート状シール材 1 0 1 A， 1 0 1 B間に接着剤 1 0 2 A, 1 0 2 B を介してシ一卜状の補強材 1 0 3をサンドィツチ状に挟着 · 固定してなるガスケッ卜 1 0 0であり、また、図 1 7に示すものは、上記シート状のシール材 1 0 1 A， 1 0 1 B間に、その厚さ方向で切り起こし片 1 0 4 aが部分的に形成された補強板 1 0 4をサンドイツチ状に挟着 · 固定してなるガスケット 1 0 0である。

上記した構成の従来のガスケットにおいては、シート状のシール材 1 0 1 A, 1 0 1 Bの性質がそのままガスケッ卜に必要な特性を左右することになる。例えば、膨張黒鉛シート製のシール材 1 0 1 A, 1 0 1 Bを用いてなるガスケッ卜では、図 1 8および図 1 9に示したように、フランジ面等に対する表面なじみ性不良による接面漏洩などには問題が生じないものの、内部層間に隙間 1 0 5が存在するため、これにより封止流体 Qの浸透漏れが生じやすい。また、このシート状シール材 1 0 1 A, 1 0 1 Bとして、膨張黒鉛シー卜に限らず、ポリテトラフロロエチレン（P T F E) シート、ジョイン卜シート、ビータシートなどを用ることも考えられるが、いずれの材料を用いる場合も、やはり図 1 9に表示したような欠点が問題となる。

本発明は上記したような実情に鑑みてなされたもので、シ一卜状シール材に用途や使用場所などに対応して特定のシール材を複合化することにより、接面漏洩および内部層間からの浸透漏れを無くしてシール性の改善を図ることのできる複合ガスケットを提供することを目的としている。

また、本発明は、用途や使用場所によって異なる種々の要求特性の改善を図ることができる複合ガスケットを提供することを目的としている。発明の開示

上記目的を達成するため、本発明に係る複合ガスケッ卜はシート状シール材を含むガスケット基体を備えた複合ガスケットにおいて、上記シー卜状シール材に、その表面から厚さ方向に向う複数のスリットを形成し、スリット内および上記シート状シール材の表面の少なくともいずれか一方に、該シート状シール材とは異なる物質からなるシール材を装填したものである。装填には充填と積層とが含まれ、充填だけあるいは積層だけを行っても、充填と積層とを併行してもよい。上記構成の複合ガスケッ卜におけるシート状のガスケット基体としては、シート状シール材の単体、あるいは、捕強材の両面または片面（すなわち少なくとも片面）にシート伏シ一ル材を積層してなるもののいずれであってもよい。補強材としては、ステンレス（ S U S ) の他に、銅、アルミニウム、チタン、鉄（ S P C C ) 等の金属箔ゃ薄板、あるいは、それらに多数の小穴を形成したもの、さらには、プラスチックフイルム、メッシュ（網体）等も含まれる。

上記構成の各複合ガスケットにおけるスリットは、その深さがガスケット基体におけるシート状シール材の厚さの 1 0 〜1 0 0 %の範囲内であり、かつ、上記ガスケット基材の表面を所定形状に区分けするように連続して形成されていることが望ましい。上記ガスケット基体におけるシート状シール材としては、膨張黒鉛シート、 P T F Eシート、ジョイントシートおよびビータシ一卜のうちから選択されたものを使用することができる。ジョイントシートとしては、ガラス繊維，ァラミド繊維，炭素繊維，ロックウール等の無機繊維または有機繊維と. 合成ゴム（たとえば二トリルブタジエンゴム： N B R ) , クロロプレンゴム（ C R ) ，天然ゴム（ N R ) ，シリコンゴム， P T F E等のバインダーに、例えばタルク，セピオライト，クロライト，ウォラス卜ナイト，カオリン，クレー，マイ力，チタン酸力リ等の無機粉体を充填材として組合わせてなるものが使用される。

上記複合すべきシール材としては、ゴム，樹脂，油脂等の内部に空隙のない不浸透性物質、钦質ゴム，軟質樹脂等の軟質シール材、黒鉛，マイ力等の非粘着性物質、犠牲金属，吸着型防食剤等の腐食防止性に優れた物質、ゴムまたは樹脂に有機繊維，無機粉体等を充填してなる耐クリープ性物質のうち、上記ガスケッ卜基体におけるシート状シール材の構成物質とは異なるものから選択されたものを使用する。

なお、この複合すべきシール材としては、ガスケッ卜の用途ゃ使用場所などによつて各々異なる改善すべき要求特性に対応して、以下に詳細に説明するものから適宜に選択される。

( 1 一 1 ) 内部層からの浸透漏れおよび接面漏洩の防止が要求される場合：

内部に空隙のない公知の不浸透性材料、具体的には、 N B R, C R, シリコンアクリル， N R等のゴム、エポキシ，フェノール，ナイロン，ポリエチレン， P T F E, アクリル酸エステル等の樹脂、シリコンオイル，弗素オイル等の高粘度油およびパラフィンワックス，蜜蠟，木蠟等の油脂。

( 1一 2 ) 表面なじみ性の向上が要求される場合：上記（ 1 — 1 ) と同材料で、例えば軟質エポキシ系樹脂やゴム硬度の小さいゴムなどの軟質シール材。

( 1 - 3 ) フランジ固着の防止が要求される場合：

黒鉛（ただし、膨張黒鉛を除く鱗片状黒鉛や土状黒鉛など） , マイ力等の層状鉱物，多孔質 P T F Eを含む P T F E樹脂，シリコン，ポリエチレン等の非粘着性物質、ワックス，シリコンオイル，弗素オイルなど。

( 1 - 4 ) フランジの腐食防止が要求される場合：ペトロラタム，ワックス等の油脂、アミン系等の鉱油物などの吸着型防食剤、亜硝酸塩等の不働態化剤など、またフランジの電食防止は亜鉛，アルミニウム等の犠牲金属の微粉末。

( 1 - 5 ) 表面摩擦力の増大、表面の傷付防止（保護）及びクリープの防止が要求される場合：

上記（ 1 一 1 ) 及び（ 1 一 2 ) に示したゴムや樹脂に、炭素繊維，ガラス繊維，セラミック繊維，ロックウール等の無機の短繊維もしくはァラミド繊維，フユノール繊維等の有機繊維チョップ、および、タルク，セピオライト，クロライト _: ウォラストナイト，カオリン，クレー，マイ力，チタン酸力リ等の無機粉体などで、特に、繊維状，針状，薄片状のものを充填材として組合わせたもの。

本発明によれば、ガスケット基体におけるシー卜状シール材の表面に、該表面から厚さ方向に向う複数のスリットを形成し、. このスリット内および上記シート状シール材の表面の少なくともいずれか一方に、該シート状シール材とは異なる物質からなるシール材を装填してなるものであるから、大型シート母材を製作し、この大型シー卜母材をスリッ卜線に沿つて任意の形状、大きさに切り抜いて使用することができるのはもとより、上記シー卜状シール材に応じて上記複合すベきシール材を、そのシー卜状シール材の構成材料とは異なる物質の中から適宜に選択 ·使用することによって、例えば伸縮性に欠ける材料からなる上記シート状シール材に伸縮性を付与して、曲げる力が負荷された場合の層間剥離の防止および取扱い性の向上が図れるだけでなく、そのシート状シール材を含むガスケット基材が有する実使用上の種々の問題点を是正して、ガスケッ卜の用途や使用場所によって異なる種々の要求特性の改善を図ることができる。

例えば、ガスケット基体におけるシート状シール材が、摩擦係数が大きいとともに、耐熱性、耐クリープ性に優れた特性を有するジョイントシートやビータシー卜から構成されている場合は、上記スリッ卜への充填用など複合すべきシール材として、上述したような軟質シール材を選択 ·使用することにより、シート状シール材が有する問題点の一つであるところの表面なじみ性を改善して、接面漏洩の抑制を図り、ガスケッ卜としてのシール性の向上が図れる。

また、ガスケット基体におけるシー卜状シール材が、表面なじみ性に優れ接面漏洩の心配のない膨張黒鉛シー卜や P T F Eシートから構成されている場合は、上記の複合すべきシール材として、上述したような不浸透性シール材を選択 ·使用することにより、それらシー卜状シール材が有する問題点であるところの内部層間からの浸透漏れを防止して、膨張黑鉛シートや P T F Eシートの有する表面なじみ性と相俟ってシール性の著しい向上を図ることが可能となる。

また、配管継手のフランジ接続部のシール材として使用するガスケッ卜で、その基体におけるシート状シール材中の硫黄や塩素イオン等の異物によってフランジ表面が腐食しやすく、かつ、フランジ表面へ固着しやすいという問題点を有するジョイントシートやビータシートから構成されている場合は、上記の複合すべきシール材として、上述したような腐食防止性物質あるいは非接着性物質を選択 ·使用することにより、シール材中の硫黄や塩素ィォン等の異物によるフランジ表面の腐食を防止してシール性の経時的な低下を抑制したり、フランジ面への固着による不都合を防止することが可能となる。特に、この場合、シ一ト状シール材の表面全体をコーティング層にて被覆させることにより、硫黄や塩素イオン等がフランジ表面に直接接触することによるフランジ表面の腐食防止に有効である。

さらに、ガスケット基体におけるシート状シール材が、表面摩擦係数が小さく、かつ、耐熱不足による耐クリープ性に欠けるところの P T F Eシートから構成される場合は、上記の複合すべきシール材として、上述したような耐クリープ性物質を選択 ·使用することにより、摩擦係数の増大および耐熱性の向上からクリープを防止することが可能となる。

上記のように、ガスケット基体におけるシート状シール材の構成材料に対応して、その構成材料の場合に発生する各種の問題点を改善するに適応したシール材を選択 ·使用することで、シート状シール材の構成材料のいかんに拘らず、この種のガスケッ卜としての要求特性のほぼ全てを満足させることが可能な複合ガスケッ卜が得られる。また、このとき、複合すべきシール材としては、ごく少量でよいために、そのシ一ト状シール材の構成材料が本来的に有する特性の低下度合は僅かである。

また、上記ガスケッ卜基体におけるシート状シール材に形成するスリツ卜としては、その深さがシール材の厚さの 1 0 〜 1 0 0 %の範囲内で選択することにより、複合すべきシール材をガスケット基体に対してァンカー効果により強固に一体化できるとともに、各種特性の改善効果を十分に達成しやすくなる。因みに、スリツ卜の深さがシール材の厚さの 1 0 %未満の場合は、複合すべきシール材とガスケット基体との一体化が完全でなく、複合すべきシール材の剥離などによつて定の特性改善効果を十分に発揮できなくなる。図面の簡単な説明

図 1は本発明の第 1実施例による複合ガスケットを示す一部破断斜視図である。

図 2は第 1実施例における複合ガスケッ卜にスリットを形成した際の破断斜視図である。

図 3は第 1実施例における複合ガスケッ卜の一部を拡大して示す破断斜視図である。 - 図 4は第 1実施例における複合ガスケッ卜の要部の働きを説明するための拡大断面図である。

図 5は本発明の第 2実施例による複合ガスケッ卜を示す一部破断斜視図である。

図 6は第 2実施例における複合ガスケッ卜の一 :を拡大して示す破断斜視図である。

図 7は本発明の第 3実施例による複合ガスケッ卜を示す一部破断斜視図である。

図 8は本発明の第 4実施例による複合ガスケットを示す一部破断斜視図である。 0 図 9は本発明の第 5実施例による複合ガスケットを加圧前の状態で示す一部破断斜視図である。

図 1 0は第 5実施例による複合ガスケットを加圧前の状態で示す一部破断斜視図である。

図 1 1は第 1〜 5実施例の複合ガスケッ卜の要部の構成条件を示す図表である。

図 1 2はスリットの他の形状を示す平面図である。

図 1 3はスリットのさらに他の形状を示す平面図である。図 1 4はスリットのさらに他の形状を示す平面図である。図 1 5はスリットのさらに他の形状を示す平面図である。図 1 6は従来のガスケッ卜を示す一部破断斜視図である。図 1 7は従来の別のガスケッ卜を示す一部破断斜視図であ図 1 8は従来のガスケッ卜の浸透漏れの発生状況を示す要部の拡大断面図である。

図 1 9は従来のガスケッ卜におけるシール材ごとの問題点を示す図表である。発明を実施するための最良の形態以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説明する。

図 1 は本発明の第 1実施例における複合ガスケッ卜を示す一部破断斜視図である。図 1において、 1 A, 1 Bは厚さ方向で積層関係にある一対のシート状シール材であり、これらのシート状シール材 1 A, 1 Bは膨張黒鉛シ一卜からなり (図 1 1参照）、両者 1 A, 1 B間にサンドイッチ状に捕強材 2を挟着している。この補強材 2は、たとえば厚さ 0. 0 5 mm程度の S U S 3 0 4や S U S 3 1 6 Lからなり、上記シール材 1 A， I Bに対してそれぞれ熱可塑性樹脂系の接着剤または熱硬化性樹脂系の接着剤 3 A, 3 Bにより固着されている。これら両シール材 1 A, 1 Bおよび補強材 2などによりシート状のガスケッ卜基体 4が構成されている。

上記各シール材 1 A, 1 Bの各表面 l a , l bには、図 2 に示すように、それぞれの表面 1 a , l bから厚さ方向へ向けて複数のスリット 5が形成されており、その深さは、シール材 1 A, 1 Bの厚さの 1 0〜 1 0 0 %の範囲内、例えばスリットが深い場合は各接着剤層 3 A, 3 Bまで達する程度に設定されている。このスリツト 5は上記一対のシート状シ一ル材 1 A, 1 Bの各表面 l a , 1 bにおいて、所定形状、たとえば格子状で区分するように連続して形成されている。上記スリット 5内には、上記シー材 1 A, 1 Bとは異なる物質としての不浸透性物質、例えばシリコンゴムからなるシール材 6が、図 3に示すように充填されている。上記膨張黒鉛シート製のシート状シール材 1 A , I Bに上記スリツ卜 5を形成した後、このスリツト 5内に上記シリコンゴムからなるシール材 6を充填すると、スリット 5内壁に対して、図 3に示すように、シール材 6の局部充填部分 6 a が形成されてアンカー効果を発揮し、シール材 6は堅固にシール材 1 A , 1 Bに一体化される。

このような構成の複合ガスケットによれば、上記スリット 5内にシリコンゴムからなるシール材 6を充填したことによつて、本来、伸縮性に劣っている膨張黒鉛シート製のシール材 1 A , 1 Bに弾性的な伸縮性が付与されて曲げる力が負荷された場合などにおける層間剥離が抑制されるとともに、取扱いが容易になる。

特に、シール材 1 A , 1 Bに、図 4に示すような層間隙間 7が生じていても、上記スリツト 5内のシリコンゴム 6が浸透阻止用シール材として上記隙間 7を遮断することになるので、封止流体 Qの浸透漏れが防止され、膨張黒鉛シー卜の使用により本来、接面漏洩が小さいことと相俟って、ガスケット全体としてのシール性を著しく改善できることになる。なお、上記シリコンゴムからなるシール材 6には、他の特性を改善できる物質を適宜混合してもよいものである。

図 5は本発明の第 2実施例として得られたシート状の複合ガスケットを示す一部破断斜視図である。この実施例では、上記スリット 5内に充填されるシ一ル材 1 6 として弗素ゴム 3 を使用し、さらにシール材 1 A， Bの各表面も同様のフッ素ゴムからなるシール材 1 7 A , 7 Bでそれぞれ層状に被つている。その他の主要な構成は図 1 1に示す通りである。この第 2実施例に示す複合ガスケッ卜においても、第 1実施例と同様に、スリット 5内のシール材 1 6がその局部充填部 1 6 aによるアンカ一効果でシール材 1 A , 1 Bに強固に —体化される上、内部層間による浸透漏れの抑止を図ることができ、さらに、シール材 1 7 A , 1 7 Bで表面全域を被覆しているので、配管継手のフランジ接続部のシール材として使用する場合、フランジ面への固着の恐れが少なく、さらに，硫黄などが直接フランジ面に触れるのが阻止され、フランジ面の腐食を有効に防止することができる。

図 7は本発明の第 3実施例として得られたシート状の複合ガスケットを示す一部破断斜視図である。この実施例では、シール材 2 1 としてジョイントシートを使用し、その片面にフエノール系の接着剤 3 Aを介して S U S 3 0 4からなる補強材 2 Aを固定してシート状のガスケット基体 4を構成しており、上記シール材 2 1の表面 2 1 aから厚さ方向へ向けて形成されたスリット 5内に、 P T F Eに無機粉体を混入してなる耐クリープ性に優れたシール材 2 6を充填したものである。その他の主要部の構成は図 1 1 に示す通りである。

この第 3実施例に示す複合ガスケッ卜においては、シール 4 材 2 1 として、ジョイントシートを使用していることによつてクリープ特性を維持できるうえ、上記スリット 5内のシール材 2 6によって、接面漏洩や浸透漏れを改善することがでさる o

図 8は本発明の第 4実施例として得られたシート状の複合ガスケットを示す一部破断斜視図である。この第 4実施例では、シール材 3 1 として多孔質 P T F Eシートを使用し、このシール材 3 1単体でガスケット基体 4を構成するとともに，上記シール材 3 1の表面 3 1 aに該シール基材 3 1をその厚さ方向に貫通するスリット 5を格子状に形成し、このスリツト 5内に弗素ゴムからなるシール材 1 6を充填したものである。その他の主要部の構成は図 1 1に示す通りである。

この第 4実施例に示す複合ガスケッ卜の場合も、上記シール材 3 1が多孔質 P T F Eシートであることによって、フランジ面への固着ゃフランジ面の腐食などを防止でき、上記シール材 1 6によって内部層間による浸透漏れなどを有効に防止することができる。

図 9および図 1 0は本発明の第 5実施例によるシート状のガスケットを示す一部破断斜視図である。なお、この第 5実施例のものは、ガスケット基体 4 としては第 1実施例のものと同じ構成としてあり、そして、図 9に示すように、スリツト 5にシリコンゴムからなるシール材 6を充填した後、厚さ Tの上記ガスケッ卜基体 4をその厚さ方向で加圧して、図 1 5

0に示すように、その厚さを t と小さく成形したものであるこのように構成された第 5実施例の複合ガスケッ卜においては、上述した各実施例のものと同様の効果が得られるうえ上記ガスケット基体 4を厚さ方向で圧縮したことによって、シール材 6 も三次元方向へ変形し、強度を高めることができところで、上述したスリツト 5の深さについては、上記各実施例のものに限らず、図 2の鎖線で示すように、シール材 1 A , ( 1 B ) ( 2 1 ) ( 3 1 ) の厚さの 1 0〜： L 0 0 %の範囲内において、改善したい特性に有利な値を適宜に選択設定すればよい。

また、上記各実施例では、スリット 5におけるガスケット基体 4の表面側の形状を格子状としたもので説明したが、これはあくまでも一例であり、例えば図 1 2〜図 1 5に示すような任意の形状を選択できるものである。産業上の利用可能性

以上のように、本発明によれば、ガスケット基体におけるシート状シール材の表面にその厚さ方向へ向けて形成したスリツトおよびシール材表面の少なくとも一方に、該シール材とは異なる物質からなるシール材を装填してなるものであるから、大型シート母材を製作し、この大型シート母材を任意 6 の形状、大きさに切り抜いて使用することができるのはもとより、上記シート状シール材に応じて上記複合すべきシール材を、そのシート状シール材の構成材料とは異なる物質の中から適宜に選択 ·使用することにより、ガスケット基体におけるシート状シール材の構成材料として、どのような特性を有するものを選択 ·使用する場合であっても、その特性の低下を最小限に抑えつつ、ガスケッ卜基体が有する実使用上の種々の問題点を是正して、シール性の確保と同時に、ガスケッ卜の用途や使用場所によって異なる種々の要求特性の改善を図ることができるという効果を奏する。

Claims

7 請求の範囲

1 . シート状シール材を含むガスケット基体を備えた複合ガスケッ卜において、上記シート状シール材に、その表面から厚さ方向に向う複数のスリットを形成し、スリット内および上記シート状シール材の表面の少なくともいずれか一方に- 該シート状シール材とは異なる物質からなるシール材を装填したことを特徴とする複合ガスケッ卜。

2 . 上記ガスケット基体が、シート状シール材の単体である請求の範囲第 1項記載の複合ガスケット。

3 . 上記ガスケット基体が、捕強材の少なくとも片面にシ一ト状シール材を積層してなるものである請求の範囲第 1項記載の複合ガスケット。

4 . 上記スリッ卜は、その深さが上記ガスケッ卜基体におけるシー卜状シール材の厚さの 1 0〜1 0 0 %の範囲内であり、かつ、上記ガスケット基体の表面を所定形状に区分けするように連続して形成されている請求の範囲第 1項記載の複合ガスケット。

5 . 上記スリットは、その深さが上記ガスケット基体におけるシート状シール材の厚さの 1 0〜 1 0 0 %の範囲内であり、かつ、上記ガスケッ卜基体の表面を所定形状に区分けするように連続して形成されている請求の範囲第 2項記載の複合ガスケット。

6 . 上記スリツ卜は、その深さが上記ガスケット基体にお 8 けるシート状シール材の厚さの 1 0〜1 0 0 %の範囲内であり、かつ、上記ガスケッ卜基体の表面を所定形状に区分けするように連続して形成されている請求の範囲第 3項記載の複合ガスケット。

7 . 上記ガスケット基体におけるシー卜状シール材は、膨張黒鉛シート、ポリテトラフロロエチレンシート、ジョイントシートおよびビータシー卜のうちから選択されている請求の範囲第 2項記載の複合ガスケット。

8 . 上記ガスケッ卜基体におけるシー卜状シール材は、膨張黒鉛シート、ポリテトラフロロエチレンシート、ジョイントシートおよびビータシートのうちから選択されている請求の範囲第 3項記載の複合ガスケット。

9 . 上記ガスケット基体におけるシート状シール材は、膨張黒鉛シート、ポリテトラフロロエチレンシート、ジョイントシー卜およびビータシー卜のうちから選択されている請求の範囲第 4項記載の複合ガスケット。

1 0 . 上記ガスケッ卜基体におけるシート状シール材は、膨張黒鉛シート、ポリテトラフロロエチレンシート、ジョイントシ一トおよびビータシー卜のうちから選択されている請求の範囲第 5項記載の複合ガスケット。

1 1 . 上記ガスケット基体におけるシート状シール材は、膨張黒鉛シート、ポリテトラフロロエチレンシート、ジョイントシ一卜およびビータシー卜のうちから選択されている請求 9 の範囲第 6項記載の複合ガスケット。

1 2 . 上記複合すべきシール材としては、ゴム，樹脂，油脂等の内部に空隙のない不浸透性物質、軟質ゴム，钦質樹脂等の软質シール材、黒鉛，マイ力等の非粘着性物質、犠牲金属，吸着型防食剤等の腐食防止性物質、ゴムまたは樹脂に有機繊維，無機粉体等を充填してなる耐クリープ性物質のうち、上記ガスケット基体におけるシート状シール材の構成物質とは異なるものから選択されている請求の範囲第 2項記載の複合ガスケット。

1 3 . 上記複合すべきシール材としては、ゴム，樹脂，油脂等の内部に空隙のない不浸透性物質、钦質ゴム，軟質樹脂等の軟質シール材、黒鉛，マイ力等の非粘着性物質、犠牲金属，吸着型防食剤等の腐食防止性物質、ゴムまたは樹脂に有機繊維，無機粉体等を充填してなる耐クリープ性物質のうち、上記ガスケット基体におけるシート状シール材の構成物質とは異なるものから選択されている請求の範囲第 3項記載の複合ガスケット。

1 4 . 上記複合すべきシール材としては、ゴム，樹脂，油脂等の内部に空隙のない不浸透性物質、軟質ゴム，軟質樹脂等の軟質シール材、黒鉛，マイ力等の非粘 : 性物質、犠牲金属，吸着型防食剤等の腐食防止性物質、ゴムまたは樹脂に有機繊維，無機粉体等を充填してなる耐クリープ性物質のうち、上記ガスケット基体におけるシー卜状シール材の構成物質とは異なるものから選択されている請求の範囲第 4項記載の複合ガスケット。

1 5 . 上記複合すべきシール材としては、ゴム，樹脂，油脂等の内部に空隙のない不浸透性物質、軟質ゴム，軟質樹脂等の軟質シール材、黒鉛，マイ力等の非粘着性物質、犠牲金属，吸着型防食剤等の腐食防止性物質、ゴムまたは樹脂に有機繊維，無機粉体等を充填してなる耐クリープ性物質のうち、上記ガスケット基体におけるシート状シール材の構成物質とは異なるものから選択されている請求の範囲第 5項記載の複合ガスケット。

1 6 . 上記複合すべきシール材としては、ゴム，樹脂，汕脂等の内部に空隙のない不浸透性物質、钦質ゴム，軟質樹脂等の钦質シール材、黒鉛，マイ力等の非粘着性物質、犠牲金属，吸着型防食剤等の腐食防止性物質、ゴムまたは樹脂に有機繊維，無機粉体等を充填してなる耐クリープ性物質のうち、上記ガスケット基体におけるシート状シール材の構成物質とは異なるものから選択されている請求の範囲第 6項記載の複合ガスケット。