WO1990001405A1 - Positioning method for an electrically-driven injection molding machine - Google Patents

Description

明 細 害

電動式射出成形機における位 g決め方法

技 術 分 野

本発明は、 各軸の駆動源にサーボモータを用いた電動 式射出成形機における位置決め方法に閲する。

背 景 技 術

電動式射出成形機は、 射出機構などの各種作動部の各 々をこれに対応する 1 つ以上のサーボモー タで駆動して 射出工程などを含む射出成形サイ クルを行っている。 そ して、 射出成形サイクルの夫々の工程において、 これに 対応する' 1 つ以上の制御軸に関する位置決め制御が実行 される。 例えば、 射出工程の最終段階において、 射出軸 上で射出完了位笸への位 g決め制御が行われる。 このた め、 この種の射出成形機は、 各軸のサーボモータを駆動 制御する ための各軸のサーボ回路を備え、 各該サーボ回 路は、 数値制御装置からの目標モー タ回転位匱を表すパ ルス列とサーボモータに設けた位置検出器からの実際モ ー タ回転位置を表すパルス列とを入力し、 目標回耘位匿 への位置決めを行う。

一般には、 所要の整定時間内に所要の精度で位置決め を行う ために、 実際モー タ回転位置が、 目標回転位置を '境界と して互いに相隣る正側領域および負側領域よ'りな る所定幅の許容位置決め区間内に入ったと きに位蚩决め を完了するよう に している。 こ こで、 正側領域とは許容 位置決め区間の目標位 gに関し、 関連する軸に設定した 座標系の原点と反対側の部分を、 負側領域とは原点側の 部分を指す。 従来は、 第 4図に示すように、 許容位 g決 め区間の正側領域の幅と負側領域の幅とを同一の値 W Z 2に設定している。 図中、 符号 Wは許容位匿決め区間の 幅を、 P Sは目標位瑟を示す。

そして、 各々の制御軸上での位匿決めを関連する作動 部の作動形態たとえば作動方向， 達成すべき機能に応じ た形態で行うのが望ましい場合がある。 例えば、 所定の ショッ ト量で射出を行うべく、 目標射出完了位 gを僅か に超えたスク リ ュ移動位置において射出工程を終了して 保圧工程へ移行することが望ましく、 一方、 所定の型開 きス ト ロークを超えて型開き動作を行うと損傷を生じ得 るタイブの金型を使用する場合は金型の保護を図るべく、 目標型開き完了位置の僅かに手前の可動プラテン移動位 gにおいて型開き工程を完了することが望まれる。 換言 すれば、 射出軸および型締軸の夫々の座標系原点を反射 出方向側および反型開き方向側にとった場合、 射出スク リュを目標射出完了位瑟に関連する許容位匿決め区間の 負側領域に位 g決めし、 一方、 可動プラテンを目標型開 き完了位置に関連する許容位置決め区間の正側領域に位 置決めすることが望ましい。

しかし、 上記従来法によれば、 許容位置決め区間内へ の位置决めは確かに可能であるものの、 当該区間の正方 向および負側領域のいずれか任意の一方に位置決めする ことはできない。 そこで、 従来は、 閬達する射出成形機 の作動部の作動形態に照ら して、 必要に応じて、 目標位 gを許容位匿決め区間の幅の半分 W Z 2だけ正負いずれ かの側に偏倚させている。 すなわち、 上述の射出工程か ら保圧工程への移行時のように目標位置 P Sを超えた移 動位置に位置決めする場合、 第 5図に示すよ うに、 目標 位置を P S + W / 2に設定する一方、 型開き完了時のよ うに目標位匿の手前の移動位置に位 g決めする場合は、 第 6図に示すよ う に P S — W Z 2 に設定している。 この ように、 夫々の目標位置をこれに関連する作動部の作動 形態に照ら して必要に応じて偏倚させねばならないため、 制御プログラムの作成に労力が必要で、 また、 目標位！： の偏倚に伴って許容位置決め区間の正負いずれかの領域 の実質的な幅が増大するので位箧決め精度が低下する。

発 明 の 開 示

本発明の目的は、 電動式射出成形機の夫々の作動部の 作動位匿をその作動形態に応じた最適な形態でしかも容 易に位置決めを行える位蚩決め方法を提供する ことにあ る。

上述の目的を達成するため、 本発明の位匿決め方法は、 サーボモータで駆動される電動式射出成形機の作動部の 作動位匿を予め設定した許容位匿決め区間内に位！:決め するもので、 前記許容位蚩決め区間の正側領域の幅を設 定する工程 （ a ) と、 前記許容位蘆決め区間の正側領域 と相隣る負側領域の幅を前記正側領域の幅と別個独立に 設定する工程 （ b ) とを備え、 好ま し く は、 正負側領域 の幅を作動部の作動方向および作動部が達成すべき機能 に応じて設定する。

上述のように、 本 明は、 電動式射出成形機の作動部 の作動に閬達する許容位置决め区間の正負側領域の幅を 互いに別個独立に設定するようにしたので、 オペレータ またはプログラマの負担を軽減しかつ位 g決め精度の低 下を来すことな く、 作動部をその作動形態に応じた最適 な形態で位匿決めできる。 換言すれば、 作動部の作動方 向および作動部が達成すべき機能に照ら して最適な位置 決め精度で最適な目標位置に位置決めでき る。

図 面 の 簡 単 な 説 明

第 1 図は本発明の一実施例の位置決め方法での位箧決 め完了判別処理を示すフローチャー ト、 第 2図は第 1 図 の方法を実旅するための射出成形機の要部を示す概略図、 第 3図は第 1 図の方法での許容位置決め区間の設定例を 示す図、 第 4図は従来の位箧決め方法での許容位置決め 区間の設定例を示す図、 第 5図は従来の許容位置決め区 間の別の設定例を示す図、 および、 第 6図は従来の許容 位置决め区間のさらに別の設定例を示す図である。

発明を実施するための最良の形態

本発明の一実施例の位蘆決め方法が適用される電動式 射出成形機は、 射出機構 （後述） ， スク リ ュ回転機構， 型締機構， ェジェク ト機構等の各種作動部 （図示省略） を備え、 これら作動部の動作を後述の数値制御装置 （以 下、 M C装置とい う） とプログラマブルマ シンコン ト CJ ーラ （図示省略） とによ り制御するように している。 第 2図を参照する と、 射出機構は、 パルスコ ーダ 3を有し 加熱シ リ ンダ 4内に配されたスク リ ュ 1 を図示しない回 転運動ノ直線運動変換機構を介して軸方向駆動するため の射出サーボモー タ 2を.含んでいる。

N C装置 1 0 0は数値制御用の中央処理装置 （以下、 N C用 C P U) 1 0 1 を含み、 N C用 C P U 1 0 1 には 射出成形機を全体的に制御するための管理プログラムを 言己憶した R OM l O l a と、 デー タの一時記憶に用いる R AM 1 0 1 b とが接続され、 さ らに、 各種作動部のサ ーボモー タを駆動制御するためのサーボ回路 （射出サー ボモー タ 2に対応するサーボ回路のみを符号 1 0 6で示. す〉 がサーボイ ンターフ ェイ ス 1 0 7を介して夫々接続 されている。 また、 N C装箧 1 0 0はブ□グラマブルマ シンコ ン ト ロー ラ用の中央処理装置 （以下、 PMC用 C P Uと いう） 1 0 2を含み、 PMC用 C P U 1 02には 射出成形機のシーケンス動作を制御するためのシーケン スブログラム等を記憶した R OM 1 0 2 a と、 データの 一時記憶に用いる R AM 1 0 2 b とが接続されている。

参照符号 1 0 3は、 ノ'（ブルメモ リ， CMO Sメモリ等 よ りな り、 射出成形機の各種動作を制御するための N C プログラム， 各種成形条件パラメ ータを記憶するための 不揮発性の共有 R AMを示す。 N Cプログラムには、 各 軸 （各種作動部） についての夫々の許容位置決め区間の、 互いに別個独立に設定された正側領域の幅および負側領 域の幅が、 関連する目標位 gと共に記述ざれている。 こ こで、 許容位置決め区間の正側領域とは、 制御軸上の目 標位 gに関して当該制御軸に設定した座標系原点と反対 側の部分を、 負側領域とは原点側の部分を指す。 第 3図 に示す例において、 軸の座標系は、 当該制御軸に関連す る射出成形機の作動部の作動方向 （矢印 aで示す） に沿 つて座標位！： （作動部の作動位 g) が減少するように設 定ざれ、 又、 許容位置決め区間の正負側領域の幅は W 1 および W 2に夫々設定されている。 値 W l , W 2は正ま たは 「 0」 で、 区間幅 Wは W l， W 2の和に等しい。 本 実施例では、 スク リュ 1 が目標射出完了位置または当該 目標位置を許容距離だけ型締装蚩側に僅かに超えたスク リュ移動位箧をとつたときに射出工程から保圧工程への 移行を行うべく、 射出軸に関する許容位！:決め区間の正 側領域の幅 W 1 を Γ 0 J に設定している。

再び第 2図を参照すると、 N C装 g l O Oにおいて、 C P U 1 0 1， 1 02および共有 RAM I 0 3ならびに 入力回路 1 04, 出力回路 1 05の夫々のバスがバスァ ービタコン ト ローラ （以下、 B A Cという） 1 0 8に接 続され、 この B A C 1 0 8によって N C装置 1 0 0での 或る情報処理実行サイクルにおいて使用可能なバスを選 択制御するようになっている。 また、 B A C 1 0 8には オペレータパネルコン ト ローラ 1 09を介して C R T表 示裝箧付き手動データ入力装置 （以下、 C R T /MD I という） 1 1 0が接続され、 C R T Z M D I 1 1 0のソ フ ト キー， テンキ ーを含む各種操作キーをオペ レータ操 作する こ とによ り成形条件パラメ ータを含む各種制御パ ラメー タを入力可能になっている。

以下、 上述の構成の射出成.形機の作動を説明する。

射出成形機の稼働時、 共有 R AM 1 0 3に格納された N Cブ口グラムおよび各種制御パラメー タならびに R〇 M l 0 2 aに格納されたシーケンスプログラムに従って、 N C用 C P U 1 0 1 がサーボイン タ ーフ ェ イス 1 0 7を 介して射出成形機の各種作動部の関連する もののサーボ 回路にパルス分配を行う一方で、 ？ <3用€ ? 1] 1 0 2 が各種作動部の関連するもののシーケンス制御を実行す る。 これによ り、 型閲き， 型閉じ， 型締， 計量， 射出， 保圧， 製品取り 出 し等の一連の工程よ り なる射出成形サ ィクルが基本的には従来公知のよ うに行われる。

パルス分配処理実行中、 サーボイ ンタ ー フ ： πイ ス 1 0 7に内蔵のレジスタ （図示略） の各々には N C用 C P U 1 0 1 からの指令パルス列と該レジスタに対応するパル スコーダ 3からのフ ィ ー ドバックパルス列とが供給され、 各該レジスタに当該レジスタに対応するサーボモータの 実際回転位置 （閬連する作動部の実際作動位匿） を表す 値が記憶される。 N C用 C P U 1 0 1 は、 サ―ボインタ 一フ ェ イ ス 1 0 7内の夫々のレジスタの記憶値を同期的 に読取 り、 これを B AC 1 0 8を介して共有 R AM I 0 3内の夫々の現在値レジスタ （図示略〉 に書込む。

P MC用 C P U 1 02は各軸についての位 g決め完了 判別処理を所定周期で実行する。 以下、 第 1図を参照し て、 射出軸についての処理を例にとって説明する。

射出工程開始後、 PMC用 C P U 1 02は、 B AC 1 0 8を介して共有 RAM 1 03内の射出軸用現在値レジ スタから射出軸についての現在の実際移動位 gP Aを所 定周期で読取ると共に （ステップ S 1 )、 N Cブログラ ムに記述された目標射出完了位箧 P Sおよびこれに関連 する許容位置決め区間の正負側領域の幅 W 1， W2を共 有 R AM 1 03から読取り、 次いで、 これらパラメータ に基づいてスク リ ュ 1が射出完了位箧に関連する許容位 置決め区間内に入る位置まで移動したか否かを判別する。 すなわち、 ステップ S 2において値 P Aが目標射出完了 位 gP Sと許容位置決め区間の正側領域の幅 W 1 ( = 0 ) との和 P S + W 1 に等しいか又は小さいか否かを判別し、 ステップ S 3において値 P Aが値 P Sから許容位 g决め 区間の負側領域の幅 W 2を減じた値 P S— W 2に等しい か又は大きいか否かを判別する。

射出軸に第 3図のように座標系を設定した場合、 射出 工程の進行に伴って実際位 Aが漸減する。 射出工程 閲始当初は実際位匱 P Aは値 P S +W 1 よ りも大き く、 ステップ S 2での判別結果が否定 （NO) となる。 この 場合、 1 〇用。？ 11 1 02は、 スク リ ュ 1の目標射出 完了位置への位匿決めが完了していないと判別して今回 判別処理サイクルを終了し、 次の判別処理サイクルにお いて同様の判別を行う。 その後、 或る判別処理サイクルにおいてステップ S 2 での判別結果が肯定 （ Y E S ) となると、 次に、 ステツ ブ S 3 において上述のよ うに値 P Aが値 P S - W 2に等 しいか又は大きいか否かを判別する。 通常は、 ステップ S 3での判別結果は肯定となる。 この場合、 P M C用 C P U 1 0 2は、 目標射出完了位置または当該位置を僅か に超えた移動位箧にスク リ ュ 1 が到達したと判別して位 置決め完了信号を共有 R A M I 0 3に書込み （ステップ S 4 ) 、 射出完了位箧についての判別処理を終了する。 この位置決め完了信号の害込みに応じて射出工程が終了 し、 結果と して、 ショッ ト量が正確に制御される。 その 後、 保圧工程に入る。

しかし、 ステップ S 2での判別結果が肯定であっても ステップ S 3での判別結果が否定であれば、 スク リ ュ 1 の駆動制御上のオーバシユ ー ト などに起因してスク リ ュ 1 の射出完了位箧への位置決めが完了していないと判別 して今回の判別処理サイ クルを終了し、 次の判別処理サ ィクルにおいて第 1 図の処理を繰り返す。 その後、 ステ ッブ S 3での判別結果が肯定とな り、 上記ステップ S 4 に移行する。

射出成形機のその他の制御軸についての位匿決めも上 述のよ う に行われる。 例えば、 所定の型開きス ト α —ク を超えて型閎き動作を行う と損傷を生じ得るタイプの金 型を射出成形機に搭載した場合、 型締装箧の型開き完了 位 gに閬連する許容位箧決め区間の正負いずれか対応す る側の領域の幅を 「0」 に設定し、 目標型開き完了位匿 またはこれより僅か手前の可動ブラチン移動位箧におい て型開き動作を完了させ、 金型の保護を図る。

本発明は上記実施例に限定されず、 種々の変形が可能 である。 例えば、 上記実施例では位箧決め幅 W 1， W 2 を N Cプログラムに記述するようにしたが、 C R T M D I 1 1 0のキーボー ドの手動操作による位置決め幅 W 1， W 2の設定に応じて共有 R A M 1 0 3の所定記憶領 域内に格納し、 位箧決め完了判別処理中に斯く記憶した 値 W l , W 2を参照するようにしても良い。 また、 上記 実施例では目標位置 P S， 実際位 g P A， 位置決め幅 W 1， W 2に基づいて位置決め完了を判別するようにした が、 実際位置偏差に基づいてこれを判別しても良い。 こ の場合、 サーボ回路またはサーボインターフェイス内に 設けた位匿偏差レジスタに記憶ざれ、 次いで、 共有 R A Mに転送， 格納された実際位置偏差の絶対値と位置決め 幅 W l， W 2の各々とを比較し、 実際位箧偏差の絶対値 が双方の位置決め幅よりも小ざくなつたときに位置決め 完了と判別するようにする。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . サーボモー タで駆動される電動式射出成形機の作動 部の作動位置を予め設定した許容位置決め区間内に位 匿決めするもので、 前記許容位 g決め区間の正側領域 の幅を設定する工程 （.a ) と、 前記許容位置決め区間 の正側領域と相隣る負側領域の幅を前記正側領域の幅 と別個独立に設定する工程 （ b ) とを備えることを特 徴とする位置決め方法。

2 . 前記正側および負側領域の幅は、 前記作動部の作動 方向および当該作動部が達成すべき機能に応じて夫々 設定される請求の範囲第 1 項記载の位置決め方法。

3 . 前記許容位置決め区間の正負側領域の幅を、 前記許■ 容位匿決め区間に関連する目標位匿と共に制御ブログ ラム中に記述する工程を含む請求の範囲第 1 項記載の 位置決め方法。

4 . 前記許容位箧決め区間の正負側領域の幅の手動設定 に応じて両前記幅の設定値を前記射出成形機の記恡装 蚩に読出し可能に格納する工程を含む請求の範囲第 1 項記載の位置決め方法。

5 . 前記作動部の実際作動位匱および目標作動位置なら びに前記許容位 g決め区間の正負側領域の幅に基づい て前記作動部の実際作動位箧が前記許容位置決め区間 内に入ったと判別した ときに前記作動部の作動位置に ついての位置決めを完了する工程を含む請求の範囲第 1 項記載の位箧決め方法。