JPWO2021251232A5 - - Google Patents

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JPWO2021251232A5
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また、ハブベアリング1に高い負荷がかかった場合には、ハブベアリング1の内部空間の圧力が高まる。この場合、内部空間の高圧によって、内部空間からのエアまたは潤滑剤の漏れL(図4参照)が弾性フランジ部45の内周部分と内輪6の外周面の間の隙間を通過するのは好ましくない。一方、ハブベアリング1の温度が低下した場合(例えば、自動車の走行が停止した場合)、ハブベアリング1の内部空間の圧力が低下する。内部空間からのエアまたは潤滑剤の漏れLがあった後、ハブベアリング1の温度が低下すると、内部空間の圧力が極めて低くなって、グリースリップ35の封止能力が低下したり、ダストリップ36がスリーブ42Aに強く接触して内輪6に大きなトルクを与えたりするおそれがある。したがって、ハブベアリング1に高い負荷がかかった場合でも、弾性フランジ部45の内周部分と内輪6の外周面の間に隙間が生じず、内部空間の封止性が維持されることが望ましい。
初期状態における円柱形部分52の長さxは、弾性フランジ部45の端面45a(大気側に露出した面)から、円柱形部分52のスリーブ42A側の端52aまでの距離Dの半分以下であることが好ましい。この場合には、突起50の内輪6の外周面に対する接触圧が高いので、密封装置21で封止された内部空間の圧力が高まっても、突起50の一部が弾性フランジ部45の端面45aよりも大気側に突き出すことがなく、このような突起50の大きな変形が防止されるので、突起50と内輪6の外周面との間に隙間が生じることもない。
図5は、比較例に係る密封装置の一部の拡大断面図である。図5においても、図4と同様に、内輪6に接触して変形させられた弾性フランジ部45(特に、突起50)を実線で示し、初期状態の突起50を仮想線で示す。図5の比較例では、初期状態における円柱形部分52の長さxは、弾性フランジ部45の端面45aから円柱形部分52の端52aまでの距離Dの半分より大きい。この場合には、突起50の内輪6の外周面に対する接触圧が低いので、密封装置21で封止された内部空間の圧力が高まると、突起50の一部が弾性フランジ部45の端面45aよりも大気側に突き出してしまうおそれがある。このように突起50が大きく変形すると、突起50と内輪6の外周面との間に隙間が生じて、エアまたは潤滑剤の漏れLが突起50と内輪6の外周面の間の隙間を通過するおそれがある。

Claims (4)

  1. 相対的に回転する内側部材と外側部材との間に配置され、前記内側部材と前記外側部材との間の間隙を封止する密封装置であって、
    前記外側部材に取り付けられる円筒部と、前記円筒部から径方向内側に広がる環状部と、前記環状部から延びるリップを有する、第1のシール部材と、
    前記内側部材が嵌め入れられる円筒状のスリーブと、前記スリーブから径方向外側に広がるフランジを有し、前記フランジが前記第1のシール部材の環状部と対向し、前記第1のシール部材の前記リップが前記スリーブに摺動可能に接触する、第2のシール部材を備え、
    前記第2のシール部材の前記スリーブは、剛性材料から形成され、
    前記第2のシール部材の前記フランジは、前記スリーブに連結された前記剛性材料製の剛性フランジ部と、前記剛性フランジ部に密着する弾性材料から形成された円環状の弾性フランジ部を有し、
    前記弾性フランジ部の内周には、前記内側部材の円柱形の外周面に接触する環状の突起が形成されており、
    前記弾性フランジ部が前記内側部材の前記外周面に接触せずに変形していない初期状態において、前記突起の内周面は、円柱形部分と、前記円柱形部分に隣接する2つの円錐台状の傾斜面部分を有し、
    前記弾性フランジ部が前記内側部材の前記外周面に接触して変形した状態において、前記円柱形部分と、前記2つの傾斜面部分は前記内側部材の前記外周面に接触して変形し、
    前記初期状態における前記円柱形部分の内径は、前記スリーブの内径より小さく、
    前記初期状態において、密封装置の軸線方向に沿った前記突起の前記円柱形部分の長さが0.15mm以上である
    ことを特徴とする密封装置。
  2. 前記初期状態における密封装置の軸線方向に沿った前記突起の前記円柱形部分の長さが、密封装置の軸線方向での前記弾性フランジ部の前記剛性フランジ部と反対側の端面から、密封装置の軸線方向での前記円柱形部分の前記スリーブ側の端までの距離の半分以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
  3. 前記初期状態において、前記突起の前記円柱形部分と前記弾性フランジ部の前記剛性フランジ部と反対側の端面の間にある円錐台状の傾斜面部分の前記端面に対する角度は、35度以下である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の密封装置。
  4. 前記初期状態において、前記突起の前記円柱形部分と前記弾性フランジ部の前記剛性フランジ部と反対側の端面の間にある円錐台状の傾斜面部分の前記端面に対する角度は、27度以上である
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の密封装置。
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