JP2020144068A - 磁気エンコーダ及びこれを備えた密封装置 - Google Patents

磁気エンコーダ及びこれを備えた密封装置 Download PDF

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Abstract

【課題】回転側部材の周面との間における密封性の向上が可能でありながらも、環状磁性部の径方向に沿う寸法を大きくし得る磁気エンコーダ及びこれを備えた密封装置を提供する。【解決手段】相対的に同軸回転する内側部材3及び外側部材2のうちの一方の回転側部材3に装着される磁気エンコーダ10であって、回転側部材の周面5bに嵌合される円筒部12及び該円筒部の軸方向一端部から径方向に延びる円板部13を有するスリンガ11と、円板部に固着された磁性ゴムからなる環状磁性部15と、環状磁性部の径方向一端部に一体成形され、回転側部材の周面に当接される弾性材料からなるシール部17と、を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、自動車等の車両の軸受に用いられる磁気エンコーダ及びこれを備えた密封装置に関する。
従来より、自動車等の車輪に、回転数や角度等を検出するために設けられる磁気エンコーダが知られている。このような磁気エンコーダは、軸受部の回転側部材の周面に嵌合されるスリンガに設けられた円板部にエンコーダを構成する環状磁性体を固着一体化した構成とされている。このような磁気エンコーダにおいては、回転側部材の周面との間における密封性を付与すべく、磁性ゴムからなる環状磁性体に、回転側部材の周面に当接される部位を設けた構成とされたものがあった(例えば、下記特許文献1及び下記特許文献2参照)。
また、下記特許文献3には、軸受装置の内輪の外周面に外嵌されるスリンガの立板部に、内輪の端面に弾性接触される弾性部材からなる遮蔽リップを設けたシールが開示されている。
特開平6−281018号公報 特開2002−139057号公報 特許第4582775号公報
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2に記載されたような環状磁性体に回転側部材の周面に当接される部位を設けたものでは、磁性ゴムは弾性が低くなる傾向があるので、塑性変形や破断が生じ易くなる懸念があった。
また、上記特許文献3に記載されたものでは、スリンガの立板部に磁気エンコーダとこの磁気エンコーダから離間させて遮蔽リップとを設けた構成としているので、遮蔽リップと立板部との接着面積を確保するためには、磁気エンコーダの径方向に沿う寸法が小さくなる懸念があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、回転側部材の周面との間における密封性の向上が可能でありながらも、環状磁性部の径方向に沿う寸法を大きくし得る磁気エンコーダ及びこれを備えた密封装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明に係る第1の磁気エンコーダは、相対的に同軸回転する内側部材及び外側部材のうちの一方の回転側部材に装着される磁気エンコーダであって、前記回転側部材の周面に嵌合される円筒部及び該円筒部の軸方向一端部から径方向に延びる円板部を有するスリンガと、前記円板部に固着された磁性ゴムからなる環状磁性部と、前記環状磁性部の径方向一端部に一体成形され、前記回転側部材の周面に当接される弾性材料からなるシール部と、を備えていることを特徴とする。
また、前記目的を達成するために、本発明に係る第2の磁気エンコーダは、相対的に同軸回転する内側部材及び外側部材のうちの一方の回転側部材に装着される磁気エンコーダであって、前記回転側部材の周面に嵌合される円筒部、前記回転側部材の周面とによって軸方向に開口する凹所が形成されるように前記円筒部の軸方向一端部から径方向に屈曲するように形成された屈曲部及び該屈曲部の軸方向一端部から径方向に延びる円板部を有するスリンガと、前記円板部に固着された磁性ゴムからなる環状磁性部と、前記凹所を封止するように前記屈曲部に固着され、前記回転側部材の周面に当接される弾性材料からなるシール部と、を備えていることを特徴とする。
また、前記目的を達成するために、本発明に係る密封装置は、相対的に同軸回転する内側部材と外側部材との間に装着される密封装置であって、本発明に係るいずれかの磁気エンコーダと、前記内側部材及び前記外側部材のうちの他方の固定側部材に装着される芯金に、前記磁気エンコーダのスリンガに弾接されるシールリップを有した弾性部材を固着した構成とされたシール部材と、を備えていることを特徴とする。
本発明に係る磁気エンコーダ及びこれを備えた密封装置は、上述のような構成としたことで、回転側部材の周面との間における密封性の向上が可能でありながらも、環状磁性部の径方向に沿う寸法を大きくすることができる。
本発明の一実施形態に係る磁気エンコーダ及びこれを備えた密封装置の一例が組み込まれる軸受装置の一例を模式的に示す概略縦断面図である。 (a)は、図1におけるX部に対応させた一部破断概略拡大縦断面図、(b)は、同磁気エンコーダの概略拡大縦断面図である。 (a)、(b)は、いずれも本発明の他の実施形態に係る磁気エンコーダの一例を模式的に示す図2(b)に対応させた概略拡大縦断面図である。 (a)、(b)は、いずれも本発明の更に他の実施形態に係る磁気エンコーダの一例を模式的に示す図2(b)に対応させた概略拡大縦断面図である。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
図1及び図2は、第1実施形態に係る磁気エンコーダの一例、これを備えた密封装置の一例及びこれが適用される軸受装置(軸受部)の一例を模式的に示す図である。
本実施形態に係る磁気エンコーダ10は、図1及び図2(a)に示すように、相対的に同軸回転する内側部材としての内輪3及び外側部材としての外輪2を備えた軸受装置に装着される構成とされている。本実施形態では、磁気エンコーダ10は、内輪3及び外輪2のうちの一方の回転側部材としての内輪3に装着される構成とされている。
図1では、自動車の車輪を軸回転可能に支持する軸受装置の一例としてのハブベアリングを示している。この軸受装置は、外輪2と、ハブ輪4と、このハブ輪4の軸L方向車体側(軸L方向一方側)に嵌合一体とされる内輪部材5と、外輪2とハブ輪4及び内輪部材5との間に介装される2列の転動体(ボール)8,8・・・と、を備えている。この例では、ハブ輪4及び内輪部材5が内輪3を構成する。
外輪2は、自動車の車体に固定される。内輪3(ハブ輪4及び内輪部材5)は、外輪2に対して、軸L回りに回転可能とされ、外輪2と内輪3とにより、相対的に回転する2部材が構成され、これら2部材間に被シール空間6が形成される。ハブ輪4には、等速ジョイント等を介して駆動源に連結されるドライブシャフトが同軸的にスプライン嵌合される。
被シール空間6内には、2列の転動体8,8・・・がリテーナ7に保持された状態で、外輪2の軌道輪2a,2a並びにハブ輪4及び内輪部材5の軌道輪4a,5aを転動可能に介装されており、グリースが充填されている。ハブ輪4は、円筒状のハブ輪本体と、ハブ輪本体より立上基部を介して径方向外側に延出するよう形成されたハブフランジ4bと、を有している。このハブフランジ4bにボルト及びナットによって車輪が取り付けられ固定される。
また、被シール空間6における軸L方向一方側(車体側)の端部の外輪2と内輪部材5との間に、つまり、図1におけるX部に、図2(a)に示すように、本実施形態に係る磁気エンコーダ10を備えた密封装置1を装着した構造としている。また、被シール空間6における軸L方向他方側(車輪側)の端部の外輪2とハブ輪4との間にも詳細な図示は省略しているが、他の密封装置を装着した構造としている。これら軸L方向両側の密封装置1によって被シール空間6の軸L方向両端部が密封され、被シール空間6内への汚泥等の侵入や被シール空間6内に充填されたグリースの外部への漏出が抑制される。
磁気エンコーダ10は、図2(a)に示すように、回転側部材としての内輪3を構成する内輪部材5の周面としての径方向外側に向く外周面5bに嵌合される円筒部12及びこの円筒部12の軸L方向一端部(車体側端部)から径方向に延びる円板部13を有するスリンガ11を備えている。つまり、スリンガ11は、本実施形態では、内輪部材5に対して外嵌される構成とされている。密封装置1は、この磁気エンコーダ10と、内輪3及び外輪2のうちの他方の固定側部材としての外輪2に装着される芯金21に、磁気エンコーダ10のスリンガ11に弾接(弾性的に接触)されるシールリップ25,26,27を有した弾性部材24を固着した構成とされたシール部材20を備えている。つまり、密封装置1は、パックシール(組み合わせシール)タイプとされている。
磁気エンコーダ10は、円板部13に固着された磁性ゴムからなる環状磁性部15と、この環状磁性部15の径方向一端部に一体成形され、内輪部材5の外周面5bに当接される弾性材料からなるシール部17と、を備えている。このような構成とすれば、内輪部材5の外周面5bとの間における密封性の向上が可能でありながらも、環状磁性部15の径方向に沿う寸法を大きくすることができる。つまり、弾性材料からなるシール部17が内輪部材5の外周面5bに当接されるので、環状磁性体自体に当接部を設けたものと比べて、弾性変形し易いことから塑性変形し難く、また、締代(潰し代)を大きくすることができ、密封性を向上させることができる。これにより、内輪部材5の外周面5bとスリンガ11との間を介した被シール空間6側への水の浸入や被シール空間6内圧力の変動に伴うスリンガ11の軸L方向への移動を抑制することができる。また、このシール部17を環状磁性部15の径方向一端部に一体成形しているので、スリンガ11の円板部13のみにシール部17を固着したものと比べて、シール部17の固着強度を確保し易くなる。これにより、シール部17の径方向に沿う寸法を小さくして環状磁性部15の径方向に沿う寸法を大きくすることができ、当該磁気エンコーダ10の着磁領域(被検出領域)を確保しつつシール部17による密封性の向上を図ることができる。
磁気エンコーダ10のスリンガ11は、軸Lと略同心状のリング状とされている。このスリンガ11は、ステンレス鋼板や冷間圧延鋼板(SPCC)などの金属材から形成された金属製とされ、板金加工されている。このスリンガ11の円板部13は、本実施形態では、円筒部12の圧入方向末端側となる軸L方向一方側(車体側)端部に連なり、該端部から径方向外側に向けて突出するように環状(円板状)に設けられている。なお、このスリンガ11は、金属製に限られず、炭素繊維製や、炭素繊維等の強化繊維を含んだ繊維強化樹脂製でもよい。また、スリンガ11としては、図例のような形状とされたものに限られず、円板部13の径方向外側端部から軸L方向他方側(車輪側)に延びる円筒部を更に設けた構成とされたものでもよく、その他、種々の構成とされたものでもよい。
磁気エンコーダ10の環状磁性部15は、スリンガ11の円板部13の軸L方向一方側(車体側)に固着一体化されている。また、環状磁性部15は、円板部13の径方向外側端部を覆う外端覆部16を備えている。この環状磁性部15は、本実施形態では、磁性ゴム材から形成されたゴム磁石とされている。このような磁性ゴム材としては、NBR、H−NBR、ACM、AEM、FKM、シリコーンゴム等の種々のゴム材や樹脂材に、フェライト粉末や希土類粉末等の磁性材を含有させた構成とされたものでもよい。
この環状磁性部15には、S極及びN極が周方向に交互に着磁されて形成された被検出領域が設けられている。この被検出領域は、環状磁性部15の軸L方向一方側(車体側)を向く車体側面15aに設けられている。この被検出領域に対峙するように磁気センサ9が車体に設置され、この磁気センサ9と磁気エンコーダ10とによって車輪の回転検出機構が構成される。つまり、磁気センサ9を車体に設置した状態で、ドライブシャフトに一体とされたハブ輪4及び内輪部材5が軸回転すると、環状磁性部15による磁気変化が磁気センサ9によって検出される。従って、この磁気変化の検出によって、ハブ輪4に取付けられる車輪の回転数や回転角度等の回転状態のデータを得ることができる。
本実施形態では、スリンガ11の円筒部12が内輪部材5に対して外嵌されるので、S極及びN極が周方向に交互に設けられた被検出領域における各極の外径側よりも周方向に沿う寸法が小とされた内径側の磁力を向上させることができる。つまり、シール部17を設けながらも、内径側にも被検出領域を広げることができるので、内径側にも磁気センサ9によって検出可能な領域が広がり、磁気センサ9のサイズや取り付け位置の自由度を向上させることができる。
シール部17は、上記同様なゴム材(NBR、H−NBR、ACM、AEM、FKM、シリコーンゴム等)から形成され、磁性材を含んでいない構成とされている。このシール部17は、環状磁性部15の径方向一端部としての径方向内側端部(軸心側端部)に一体成形されている。このシール部17は、スリンガ11の円板部13の車体側面の軸心側端部から突湾曲面形状とされた円筒部12とのコーナー部を覆うように設けられている。
本実施形態では、このシール部17の軸L方向一方側(車体側)を向く車体側面17aと環状磁性部15の車体側面15aとを同一平面状としている。このような構成とすれば、シール部17が環状磁性部15よりも軸L方向一方側に突出するようなものと比べて、シール部17の軸L方向に沿う寸法を確保しながらも、他の部材への干渉を抑制することができる。また、環状磁性部15の車体側面15aとシール部17の車体側面17aとの間に段差が形成されるものと比べて、容易に製造することができる。
また、本実施形態では、シール部17に、内輪部材5の外周面5bに弾接される突部18を全周に亘って設けた構成としている。このような構成とすれば、内輪部材5の外周面5bにシール部17の突部18を弾接させることができるので、密封性をより向上させることができる。この突部18は、図2(b)に示すように、自然状態(押し潰されていない状態)でスリンガ11の円筒部12の内周面よりも軸心側に向けて突出するように形成されている。図例では、突部18の周方向に見た断面形状を、軸心側に向けて先細り状の略等脚台形状とした例を示しているが、このような形状に限られない。また、図例では、シール部17に一条の突部18を設けた例を示しているが、軸L方向に間隔を空けて複数条の突部18を設けたような態様等としてもよい。また、この突部18の径方向に沿う突出寸法や軸L方向に沿う寸法は、組付性や密封性の観点や、組付時におけるシール部17の破断等を抑制する観点等から適宜の寸法としてもよい。
また、シール部17の径方向に沿う寸法(突部18を除いた部位の寸法)は、当該シール部17の固着強度の観点や環状磁性部15の径方向に沿う寸法を確保する観点等から適宜の寸法としてもよい。このシール部17の径方向に沿う寸法を、例えば、環状磁性部15の径方向に沿う寸法の1/2以下としてもよく、1/4以下としてもよく、図例では、1/5程度とした例を示している。
また、シール部17と環状磁性部15とは、金型内に配置されたスリンガ11に対して二色成形等によって固着一体化されたものでもよい。
シール部材20の芯金21は、軸Lと略同心状のリング状とされている。この芯金21は、上記スリンガ11と同様、金属製とされ、板金加工されている。また、図2(a)に示すように、芯金21は、外輪2の周面としての内周面2bに嵌合される円筒部22と、この円筒部22の圧入方向先端側となる軸L方向他方側(車輪側)端部に連なり、該端部から軸心に向けて突出するように環状に設けられた円板部23と、を備えている。円筒部22の圧入方向末端側となる軸L方向一方側(車体側)端部には、外周側部位を切り欠くようにして、その圧入方向先端側よりも厚さを小とした薄肉部が設けられている。この芯金21の円筒部22の端部としての薄肉部の内周側に、磁気エンコーダ10の環状磁性部15の外周面が概ね対向するように、かつ円板部23の端面に、スリンガ11の円筒部12の端部の外周面が対向するように、密封装置1が軸受装置に組み付けられる。なお、芯金21の形状は、当該シール部材20の弾性部材24のリップ数等に応じて、適宜、変形可能である。また、芯金21は、スリンガ11同様、金属製に限られず、炭素繊維製や、炭素繊維等の強化繊維を含んだ繊維強化樹脂製でもよい。
シール部材20の弾性部材24は、上記シール部17と同様のゴム材からなり、芯金21に加硫成形等によって固着一体とされている。この弾性部材24は、芯金21の円筒部22の端部、つまり、薄肉部の外周面から円筒部22の内周面、円板部23の軸L方向一方側(車体側)に向く面及び円板部23の端部の軸L方向他方側(車輪側)に向く面を一連状に覆うように設けられている。
また、本実施形態では、弾性部材24に、複数のシールリップ25,26,27を設けた構成としている。図例では、弾性部材24に、シールリップ25,26,27として、スリンガ11の円板部13の軸L方向他方側(車輪側)に向くアキシャル面に摺接するアキシャルリップ25と、スリンガ11の円筒部12の外周面となるラジアル面に摺接するラジアルリップ26及びグリースリップ27と、を設けた例を示している。なお、弾性部材24に設けられるシールリップ25,26,27の個数や形状は、図例に限られない。
次に、本発明に係る磁気エンコーダの他の実施の形態について、図3及び図4を参照して説明する。
なお、以下の各実施形態では、先に説明した実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。また、先に説明した実施形態と同様に奏する作用効果についても説明を省略または簡略に説明する。
また、以下の各実施形態に係る磁気エンコーダ1A〜1Dも、上記第1実施形態と同様、シール部材20とによって密封装置1A〜1Dを構成し、相対的に同軸回転する内側部材としての内輪3及び外側部材としての外輪2で構成される軸受装置に装着される(図1参照)。
図3(a)は、第2実施形態に係る磁気エンコーダ10A及びこれを備えた密封装置1Aの一例を模式的に示す図である。
本実施形態では、磁気エンコーダ10Aのスリンガ11Aに、内輪部材5の外周面5bとによって軸L方向に開口する凹所が形成されるように円筒部12の軸L方向一端部(車体側端部)から径方向に屈曲するように形成された屈曲部14を設けた構成としている。また、シール部17Aを、屈曲部14と内輪部材5の外周面5bとによって形成される凹所を封止するように屈曲部14に固着させた構成としている。このような構成とすれば、上記同様、弾性材料からなるシール部17Aが内輪部材5の外周面5bに当接されるので、環状磁性体自体に当接部を設けたものと比べて、密封性を向上させることができる。また、屈曲部14にシール部17Aを固着しているので、シール部17Aの固着強度を確保し易くなり、また、シール部17Aの軸L方向に沿う寸法を大きくして内輪部材5の外周面5bに対する当接面積を大きくすることができる。これにより、上記同様、シール部17Aの径方向に沿う寸法を小さくして環状磁性部15の径方向に沿う寸法を大きくすることができ、また、密封性をより効果的に向上させることができる。
また、本実施形態では、屈曲部14は、円筒部12の軸L方向一端部から離れるに従い内輪部材5の外周面5bから遠ざかるようにテーパー状に形成されている。このような構成とすれば、屈曲部を段状に折り曲げたようなものと比べて、容易に製造することができる。また、本実施形態においてもスリンガ11Aが内輪部材5に外嵌される構成とされているので、屈曲部14は、円筒部12の軸L方向一端部から離れるに従い拡径テーパー状に形成されている。図例では、屈曲部14と内輪部材5の外周面5bとのなす角(周方向に見た状態における角度)を、45度未満とした例を示しているが、45度程度としてもよく、45度超としてもよい。
シール部17Aは、屈曲部14の斜め軸心側に向く面に固着され、凹所を封止する凹所封止部19を備えている。また、本実施形態においてもシール部17Aを環状磁性部15の径方向内側端部に一体成形している。つまり、シール部17Aは、屈曲部14に加えて円板部13の径方向内側端部に固着され、環状磁性部15の径方向内側端部に一体成形されている。
また、本実施形態においてもシール部17Aの車体側面17aと環状磁性部15の車体側面15aとを同一平面状とし、シール部17Aに突部18Aを設けた構成としている。本実施形態では、突部18Aを凹所封止部19側に至るように設け、突部18Aの軸L方向に沿う寸法を上記第1実施形態よりも大としている。このように凹所封止部19を設けた構成とすることで、突部18Aの軸L方向に沿う寸法を効果的に大きくすることができるので、密封性を効果的に向上させることができる。
図3(b)は、第3実施形態に係る磁気エンコーダ10B及びこれを備えた密封装置1Bの一例を模式的に示す図である。
本実施形態においても、第2実施形態と同様、スリンガ11Aにテーパー状の屈曲部14を設け、シール部17Bに凹所封止部19を設けた構成としている。
本実施形態では、シール部17Bは、環状磁性部15の径方向一端部(本実施形態では、径方向内側端部)から径方向に分離して設けられている。このような構成とすれば、例えば、環状磁性部15の径方向一端部とシール部17Bとの隙間Gに成形時にスリンガ11Aを押える部材を配置することで製造性を向上させる効果や、隙間Gに成形時に仕切を配置することで、環状磁性部15とシール部17Bとの境界部における混和を抑制する効果が期待できる。
図4(a)は、第4実施形態に係る磁気エンコーダ10C及びこれを備えた密封装置1Cの一例を模式的に示す図である。
本実施形態においても、第2実施形態及び第3実施形態と概ね同様、スリンガ11Bに屈曲部14Aを設け、シール部17Cに凹所封止部19Aを設けた構成としている。
本実施形態では、第2実施形態及び第3実施形態とは異なり、屈曲部14Aは、円筒部12の軸方向一端部(車体側端部)から径方向に延びるように設けられ凹所の底側を区画する底壁部14aと底壁部14aの延出方向先端部から軸L方向に延びるように設けられ凹所の一方の内側面を区画する側壁部14bとを備えている。つまり、本実施形態では、屈曲部14Aを段状とした構成としている。このような構成とすれば、屈曲部14Aをテーパー状としたものと比べて、スリンガ11Bに対するシール部17Cの固着強度を向上させることができ、また、シール部17C(凹所封止部19A)の体積を効果的に大きくすることができる。
屈曲部14Aの底壁部14aは、円筒部12の車体側端部から径方向外側に向けて屈曲するように設けられている。屈曲部14Aの側壁部14bは、底壁部14aの径方向外側端部から軸L方向一方側(車体側)に向けて屈曲するように設けられている。図例では、底壁部14aの径方向に沿う寸法を、側壁部14bの軸L方向に沿う寸法よりも小とした例を示しているが、このような態様に限られない。
また、本実施形態においてもシール部17Cを環状磁性部15の径方向内側端部に一体成形し、シール部17Cの車体側面17aと環状磁性部15の車体側面15aとを同一平面状としている。また、本実施形態においてもシール部17Cに突部18Aを設けた構成としている。
図4(b)は、第5実施形態に係る磁気エンコーダ10D及びこれを備えた密封装置1Dの一例を模式的に示す図である。
本実施形態においても、第4実施形態と同様、スリンガ11Bに段状の屈曲部14Aを設け、シール部17Dに凹所封止部19Aを設けた構成としている。
本実施形態では、シール部17Dは、上記第3実施形態と同様、環状磁性部15の径方向一端部(本実施形態では、径方向内側端部)から径方向に分離して設けられている。
なお、上記各実施形態では、シール部17,17A〜17Dの車体側面17aと環状磁性部15の車体側面15aとを同一平面状とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、シール部17,17A〜17Dの車体側面17aを、環状磁性部15の車体側面15aよりも軸L方向一方側に位置するように設けたり、軸L方向他方側に位置するように設けたりしてもよい。
また、上記各実施形態では、シール部17,17A〜17Dに、突部18,18Aを設けた例を示しているが、このような突部18,18Aを設けていない構成としてもよい。この場合は、シール部17,17A〜17Dの軸心側に向く面が内輪部材5の外周面5bに当接するようにシール部17,17A〜17Dを適宜変形するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、磁気エンコーダ10,10A〜10Dの装着対象としての回転側部材を内輪部材5とした例を示しているが、外輪2としてもよい。この場合、磁気エンコーダ10,10A〜10Dのスリンガ11,11A,11Bの円筒部12が外輪2の周面としての外周面や内周面2bに嵌合されるものでもよい。内周面2bに嵌合される場合には、環状磁性部15の径方向外側に設けられたシール部17,17A〜17Dが外輪2の内周面2bに当接されることとなる。また、磁気エンコーダ10,10A〜10Dの装着対象としては、軸受装置を構成する外輪2または内輪3に限られず、その他、種々の回転部材であってもよい。
また、上記各実施形態において説明した磁気エンコーダ10,10A〜10Dの各部の構成は、一例に過ぎず、その他、種々の変形が可能である。
1,1A〜1D 密封装置
10,10A〜10D 磁気エンコーダ
11,11A,11B スリンガ
12 円筒部
13 円板部
14,14A 屈曲部
14a 底壁部
14b 側壁部
15 環状磁性部
15a 車体側面(軸方向一方側を向く面)
17,17A〜17D シール部
17a 車体側面(軸方向一方側を向く面)
18,18A 突部
20 シール部材
21 芯金
24 弾性部材
25 アキシャルリップ(シールリップ)
26 ラジアルリップ(シールリップ)
27 グリースリップ(シールリップ)
2 外輪(外側部材、固定側部材)
3 内輪(内側部材、回転側部材)
5b 外周面(周面)

Claims (10)

  1. 相対的に同軸回転する内側部材及び外側部材のうちの一方の回転側部材に装着される磁気エンコーダであって、
    前記回転側部材の周面に嵌合される円筒部及び該円筒部の軸方向一端部から径方向に延びる円板部を有するスリンガと、前記円板部に固着された磁性ゴムからなる環状磁性部と、前記環状磁性部の径方向一端部に一体成形され、前記回転側部材の周面に当接される弾性材料からなるシール部と、を備えていることを特徴とする磁気エンコーダ。
  2. 相対的に同軸回転する内側部材及び外側部材のうちの一方の回転側部材に装着される磁気エンコーダであって、
    前記回転側部材の周面に嵌合される円筒部、前記回転側部材の周面とによって軸方向に開口する凹所が形成されるように前記円筒部の軸方向一端部から径方向に屈曲するように形成された屈曲部及び該屈曲部の軸方向一端部から径方向に延びる円板部を有するスリンガと、前記円板部に固着された磁性ゴムからなる環状磁性部と、前記凹所を封止するように前記屈曲部に固着され、前記回転側部材の周面に当接される弾性材料からなるシール部と、を備えていることを特徴とする磁気エンコーダ。
  3. 請求項2において、
    前記屈曲部は、前記円筒部の軸方向一端部から離れるに従い前記回転側部材の周面から遠ざかるようにテーパー状に形成されていることを特徴とする磁気エンコーダ。
  4. 請求項2において、
    前記屈曲部は、前記円筒部の軸方向一端部から径方向に延びるように設けられ前記凹所の底側を区画する底壁部と該底壁部の延出方向先端部から軸方向に延びるように設けられ前記凹所の一方の内側面を区画する側壁部とを備えていることを特徴とする磁気エンコーダ。
  5. 請求項2乃至4のいずれか1項において、
    前記シール部は、前記環状磁性部の径方向一端部に一体成形されていることを特徴とする磁気エンコーダ。
  6. 請求項2乃至4のいずれか1項において、
    前記シール部は、前記環状磁性部の径方向一端部から径方向に分離して設けられていることを特徴とする磁気エンコーダ。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項において、
    前記シール部には、前記回転側部材の周面に弾接される突部が全周に亘って設けられていることを特徴とする磁気エンコーダ。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項において、
    前記環状磁性部の軸方向一方側を向く面と前記シール部の軸方向一方側を向く面とは、同一平面状とされていることを特徴とする磁気エンコーダ。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項において、
    前記スリンガの円筒部は、前記回転側部材としての前記内側部材の外周面に嵌合される構成とされていることを特徴とする磁気エンコーダ。
  10. 相対的に同軸回転する内側部材と外側部材との間に装着される密封装置であって、
    請求項1乃至9のいずれか1項に記載の磁気エンコーダと、前記内側部材及び前記外側部材のうちの他方の固定側部材に装着される芯金に、前記磁気エンコーダのスリンガに弾接されるシールリップを有した弾性部材を固着した構成とされたシール部材と、を備えていることを特徴とする密封装置。
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