JP7279920B2 - 密封装置 - Google Patents
密封装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7279920B2 JP7279920B2 JP2019010573A JP2019010573A JP7279920B2 JP 7279920 B2 JP7279920 B2 JP 7279920B2 JP 2019010573 A JP2019010573 A JP 2019010573A JP 2019010573 A JP2019010573 A JP 2019010573A JP 7279920 B2 JP7279920 B2 JP 7279920B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- slinger
- sealing device
- side member
- connecting portion
- fixed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
- Sealing Devices (AREA)
- Sealing Of Bearings (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Description
本実施形態に係る密封装置10は、相対的に同軸回転する固定側部材2及び回転側部材5を備えた軸受装置1において、回転側部材5に取付けられるスリンガ15と、固定側部材2に取付けられる芯金13と、芯金13に固着されてスリンガ15に弾接する弾性体製のシールリップ14とを備えている。スリンガ15は、回転側部材5に嵌合されるスリンガ円筒部150と、スリンガ円筒部150の軸方向外側の端部150aから回転側部材5の軸方向外側の端面4cに沿うように径方向の一方に延びる連結部151と、連結部151の端部151aから折り返されて径方向の他方に延出して形成されたスリンガ鍔部152とを備えている。連結部151には、連結部151の端部151aから連結部151と回転側部材5の端面4cとの間に回り込むように形成され固着されたシール部16が設けられている。以下、詳述する。
第1実施形態について、まず図1、図2を参照しながら説明する。
図1には、自動車の車輪(不図示)を軸回転可能に支持する軸受装置1を示す。この軸受装置1は、大略的に、上述の固定側部材に相当する外輪2と、上述の回転側部材に相当する内輪5と、外輪2と内輪5との間に介装される2列の転動体(ボール)6…とを含んで構成される。内輪5は、ハブ輪3と内輪部材4とで構成され、内輪部材4はハブ輪3の車体側に嵌合一体とされる。ハブ輪3にはドライブシャフト7が同軸的にスプライン嵌合され、ドライブシャフト7は等速ジョイント8を介して不図示の駆動源(駆動伝達部)に連結される。ドライブシャフト7はナット9によって、ハブ輪3と一体化され、ハブ輪3のドライブシャフト7からの脱落が防止されている。内輪5(ハブ輪3及び内輪部材4)は、外輪2に対して、軸回りに回転可能とされ、外輪2と、内輪5とにより、相対的に回転する2部材が構成され、環状の軸受空間Sが形成される。軸受空間S内には、2列の転動体6…が、リテーナ6aに保持された状態で、外輪2の軌道輪2a、ハブ輪3及び内輪部材4の軌道輪3a,4aを転動可能に介装されている。ハブ輪3は、円筒形状のハブ輪本体30と、ハブ輪本体30より立上基部31を介して径方向外方に延出するよう形成されたハブフランジ32とを有し、ハブフランジ32にボルト33及び不図示のナットによって車輪が取り付けられ固定される。
以下において、軸方向Lに沿って車輪に向く側(図1において左側)を車輪側、車体に向く側(図1において右側)を車体側といい、軸方向Lに沿って軸受空間S側を軸方向内側、軸方向Lに沿って軸受空間Sとは反対側(外方空間側)を軸方向外側という。
芯金13は、SPCC等の鋼板をプレス加工して形成され、図2(a)に示すように片側の断面が略L字形状とされる。芯金13は、固定側部材である外輪2の車体側内径面2bに嵌合される芯金円筒部130と、芯金円筒部130の内方に位置する内方端部130aから内径側に延びる芯金鍔部131とを有している。シールリップ14は、ゴム等の弾性体からなり、例えば、NBRやH-NBR、ACM、AEM、FKMなどからなるものとしてもよい。シールリップ14は芯金13に対して加硫接着されることで一体成型されている。シールリップ14は、シールリップ基部140と、シールリップ基部140から延出されたリップ部141,142,143とを有している。リップ部141は、最も外径側に位置し、外方空間に近い位置に配されたシールリップである。リップ部143は最も内径側に位置し、軸受空間Sに近い位置に配されたシールリップである。そして、リップ部142は、リップ部141とリップ部143との間に位置するシールリップである。このうち、リップ部141,142は、軸方向Lの外側に向けてそれぞれが同じような角度で次第に拡径し延出して形成され、スリンガ鍔部152の軸方向内側の面152aに弾接するアキシャルリップ(サイドリップ)である。リップ部143は、内径側に且つ軸受空間Sに向けて延出して形成され、後述するスリンガ円筒部150の内周面150bに弾接するラジアルリップ(グリースリップ)である。図2(a)において、リップ部141,142,143の2点鎖線は、変形前の原形状を示している。これらリップ部141,142によって、外方空間からの泥水等の浸入を阻止し、リップ部143は軸受空間S内に充填されたグリースの漏出を防止する。
続いて第1実施形態に係る密封装置10Aの変形例である密封装置10A’について、図2(b)を参照しながら説明する。なお、第1実施形態と共通する部分には、可能な限り同一の符号を付し、その構成及び作用・効果等の説明は省略する。
この変形例は、スリンガ15及びシール部16の構成が第1実施形態と異なる。具体的には、連結部151の内側面151bには、内輪部材4の端面4cと接する箇所に内径側に切欠形状の凹所151baが形成されている。そして、連結部151は、内輪部材4の端面4cに対向して配置される部位D1の厚さが、連結部151の他の部位D2より薄肉に形成された薄肉部151cを有しており、薄肉部151cと端面4cとの間にシール部16が設けられている。シール部16は、スリンガ鍔部152の外側面152bと面一且つ連結部151の内径側の端部151aを回り込むように形成され、連結部151の内側面151bの凹所151baと内輪部材4の端面4cとの間に至り、連結部151と固着一体とされている。さらにシール部16には、内輪部材4の端面4cに弾接する突起部161が設けられている。具体的には、シール部16は、連結部151と端面4cとの間に介在する弾接部160を備え、弾接部160の内輪部材4の端面4cに弾接する部位に突起部161が設けられている。突起部161は、軸方向内側に隆起する断面山型の形状で形成される。この突起部161は、端面4cとシール部16のシール性をより高めるために設けられたものであるから、周方向に連続して突条に設けられたものとしてもよいし、断続的に適宜間隔を空けて設けられたものとしてもよい。突起部161は、連結部151と内輪部材4の端面4cとの間で圧縮された状態で介在する。図2(b)において突起部161の2点鎖線は圧縮前の原形状を示している。
次に第2実施形態に係る密封装置10Bについて、図3(a)を参照しながら説明する。なお、第1実施形態と共通する部分には、可能な限り同一の符号を付し、その構成及び作用・効果等の説明は省略する。
本実施形態は、スリンガ15、芯金13、シールリップ14の基本構成は第1実施形態と同様であるが、スリンガ鍔部152に磁気エンコーダ17が固着されて、シール部16が磁性ゴムからなる点が第1実施形態と異なる。
次に第2実施形態に係る密封装置10Bの変形例である密封装置10B’,10B”について、図3(b)及び図3(c)を参照しながら説明する。なお、第1実施形態もしくは上記の第2実施形態と共通する部分には、可能な限り同一の符号を付し、その構成及び作用・効果等の説明は省略する。
まず図3(b)に示す変形例は、シール部16が上述のような磁性ゴムではなく、NBRやH-NBR、ACM、AEM、FKMなどからなる点で第2実施形態と異なる。またシール部16に突起部161を備えている点は共通するが、溝部161aを備えている点で第2実施形態と異なる。連結部151に薄肉部151cを有している点は第1実施形態の変形例(図2(b)参照)と共通するが、第2実施形態とは異なる。
具体的には、シール部16が磁気エンコーダ17の内径側の端部17aに一体に成形され、連結部151と内輪部材4の端面4cとの間に回り込んで固着された弾性材からなる。
以上によれば、磁気エンコーダ17の形成面積を大きく確保しつつ、シール部16は弾性を有した材料とすることができるので、端面4cに強固に弾接して一層シール性の向上を図ることができる。
次に第3実施形態に係る密封装置10Cについて、図4(a)及び図4(b)を参照しながら説明する。なお、第1実施形態もしくは第2実施形態と共通する部分には、可能な限り同一の符号を付し、その構成及び作用・効果等の説明は省略する。
本実施形態は、磁気エンコーダ17の固着位置と連結部151の構成が第1実施形態及び第2実施形態と異なる。またリップ部141,142,143の構成も第1実施形態及び第2実施形態と異なる。
続いて第3実施形態に係る密封装置10Cの変形例である密封装置10C’について、図5(a)及び図5(b)を参照しながら説明する。なお、第1実施形態もしくは第2実施形態と共通する部分には、可能な限り同一の符号を付し、その構成及び作用・効果等の説明は省略する。
図5(a)に示す変形例は、磁気エンコーダ17の固着領域が図4(a)に示す密封装置10Cより大とした例である。具体的には、図5(a)に示すように密封装置10C’に設けられた磁気エンコーダ17は、スリンガ鍔部152の外側面152bのほぼ全域に固着されている。この場合、芯金鍔部131は、芯金円筒部130の内方端部130aから延びる芯金円輪部131aaと、芯金円輪部131aaの周縁からスリンガ15側に、密封装置10C’,10C’が同軸方向に複数個積み重ねた状態では、下段に積み重ねられた密封装置10C’の磁気エンコーダ17を回避するように段差形状とされた段差部131abとを有している。
以上の構成によれば、磁気エンコーダ17の形成面積を大きく確保しつつ、同軸方向に複数個積み重ねても、積み重ねた密封装置10C’,10C’同士の引っ付きを防止できる。またこの変形例では、シール部16に突起部161が設けられているので、シール部16と突起部161とで二重に密封していることになり、より一層、内輪部材4の外周面4bとスリンガ円筒部150との嵌合部位の間への泥水等の浸入を抑制し、シール性の高い密封装置10C’とすることができる。
5 内輪(回転側部材)
4 内輪部材
10(10A~10C’) 密封装置
13 芯金
131 芯金鍔部
131ab 段差部
14 シールリップ
15 スリンガ
150 スリンガ円筒部
151 連結部
152 スリンガ鍔部
152b 外側面
16 シール部
160 弾接部
161 突起部
161a 溝部
17 磁気エンコーダ
Claims (10)
- 相対的に同軸回転する固定側部材及び回転側部材を備えた軸受装置において、前記回転側部材に取付けられるスリンガと、前記固定側部材に取付けられる芯金と、該芯金に固着されて前記スリンガに弾接する弾性体製のシールリップとを備えた密封装置であって、
前記スリンガは、前記回転側部材に嵌合されるスリンガ円筒部と、該スリンガ円筒部の軸方向外側の端部から前記回転側部材の軸方向外側の該軸方向に略垂直な端面に略平行に沿うように径方向の一方に延びる連結部と、該連結部の端部から折り返されて前記径方向の他方に延出して形成されたスリンガ鍔部とを備え、
前記連結部には、前記連結部の前記端部から前記連結部と前記回転側部材の前記端面との間に回り込むように形成され固着されたシール部が設けられており、
前記シール部は、前記回転側部材の前記端面と前記連結部との間に介在し、前記端面に弾接する弾接部を備えていることを特徴とする密封装置。 - 請求項1において、
前記弾接部には、前記回転側部材の前記端面に弾接する突起部が設けられていることを特徴とする密封装置。 - 請求項2において、
前記突起部の基部の近傍には、溝部が形成されていることを特徴とする密封装置。 - 請求項1~請求項3のいずれか1項において、
前記連結部は、前記回転側部材の前記端面に対向して配置される部位の厚さが、前記連結部の他の部位より薄肉に形成された薄肉部を有しており、前記薄肉部と前記端面との間に前記シール部が設けられていることを特徴とする密封装置。 - 請求項1~請求項4のいずれか1項において、
前記スリンガ鍔部の外側面には、N極S極が交互に着磁された磁性ゴムからなる環状の磁気エンコーダが設けられていることを特徴とする密封装置。 - 請求項5において、
前記シール部は、前記磁気エンコーダの内径側の端部から延出し、前記連結部と前記回転側部材の前記端面との間に回り込んで固着された磁性ゴムからなることを特徴とする密封装置。 - 請求項5において、
前記シール部は、前記磁気エンコーダの内径側の端部に一体もしくは別体に成形され、前記連結部と前記回転側部材の前記端面との間に回り込んで固着された弾性材からなることを特徴とする密封装置。 - 請求項5~請求項7のいずれか1項において、
前記芯金は、前記固定側部材に嵌合される芯金円筒部と、該芯金円筒部の内方に位置する端部から径方向に延びる芯金鍔部とを有し、
前記芯金鍔部は、該密封装置を同軸方向に複数個積み重ねた際に、前記スリンガ鍔部の他方側の端部が当接するように形成され、
前記磁気エンコーダは、前記スリンガ鍔部の外側面に上段に積み重ねられた密封装置に当接しない位置に部分的に固着されていることを特徴とする密封装置。 - 請求項8において、
前記磁気エンコーダは、前記スリンガ鍔部の前記外側面において前記連結部に重畳するように固着されていることを特徴とする密封装置。 - 請求項8において、
前記芯金鍔部は、前記芯金円筒部の内方端部から延びる芯金円輪部と、該芯金円輪部の周縁から前記スリンガ側に、該密封装置が同軸方向に複数個積み重ねた状態では、下段に積み重ねられた密封装置の前記磁気エンコーダを回避するように段差形状とされた段差部とを有していることを特徴とする密封装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019010573A JP7279920B2 (ja) | 2019-01-24 | 2019-01-24 | 密封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019010573A JP7279920B2 (ja) | 2019-01-24 | 2019-01-24 | 密封装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020118233A JP2020118233A (ja) | 2020-08-06 |
JP7279920B2 true JP7279920B2 (ja) | 2023-05-23 |
Family
ID=71890502
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019010573A Active JP7279920B2 (ja) | 2019-01-24 | 2019-01-24 | 密封装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7279920B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004144179A (ja) | 2002-10-24 | 2004-05-20 | Uchiyama Mfg Corp | エンコーダ付密封装置 |
JP2015096762A (ja) | 2013-11-15 | 2015-05-21 | 日本精工株式会社 | 転がり軸受ユニット |
-
2019
- 2019-01-24 JP JP2019010573A patent/JP7279920B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004144179A (ja) | 2002-10-24 | 2004-05-20 | Uchiyama Mfg Corp | エンコーダ付密封装置 |
JP2015096762A (ja) | 2013-11-15 | 2015-05-21 | 日本精工株式会社 | 転がり軸受ユニット |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020118233A (ja) | 2020-08-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8016294B2 (en) | Sealing device | |
US10527101B2 (en) | Bearing sealing device | |
JP6771739B2 (ja) | 密封構造 | |
JP5334287B2 (ja) | ベアリングシール | |
US20070090604A1 (en) | Sealing device | |
JP2015052350A (ja) | 軸受密封装置 | |
JP2008151174A (ja) | 密封装置 | |
JP2012241824A (ja) | パックシール付軸受ユニット | |
KR20070084163A (ko) | 실링 장치 | |
JP2013092206A (ja) | シール付車輪支持用軸受ユニット | |
JP7279920B2 (ja) | 密封装置 | |
JP2011163412A (ja) | 環状密封装置 | |
JP6106425B2 (ja) | 密封装置 | |
JP2020144068A (ja) | 磁気エンコーダ及びこれを備えた密封装置 | |
JP2017106514A (ja) | 密封装置 | |
JP3201207U (ja) | 密封構造 | |
JP3201303U (ja) | 密封装置 | |
US11421738B2 (en) | Bearing sealing device | |
JP2009002425A (ja) | 密封装置 | |
JP4239669B2 (ja) | 車輪支持用転がり軸受ユニット | |
JP2013190101A (ja) | 密封装置 | |
JP7355365B2 (ja) | 密封装置 | |
JP2009127668A (ja) | 密封装置 | |
JP2008267423A (ja) | ベアリングシール | |
JP2017207162A (ja) | 軸受密封装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211220 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220912 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221011 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221209 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230411 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230501 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7279920 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |