JP3201207U - 密封構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】密封性を向上し得る、自動車等における軸受部の密封構造を提供する。【解決手段】相対的に同軸回転する内側部材3及び外側部材2のうちの一方の部材2に固定された芯金10に、弾性体からなるシール部材14を固着した構造とされ、これら内側部材及び外側部材で構成される軸受部の環状空間6を密封する密封構造であって、芯金の円筒部における圧入方向先側部位11が一方の部材に嵌合される一方、この嵌合される部位の圧入方向末端側に連なり、かつ一方の部材の周面から離間するように形成された部位12と一方の部材の周面2bとの間をシールするように設けられるシール部材に、全周に亘って延びる突部21を設けた構造とされており、一方の部材の周面に、受け入れた突部が内面に当接される環状溝2cを設けた。【選択図】図2

Description

本考案は、例えば、自動車等における軸受部の密封構造に関する。
従来より、相対的に同軸回転する内側部材及び外側部材で構成される軸受部の環状空間を密封する密封構造が知られている。
例えば、下記特許文献1には、外方部材の内周側に圧入される金属環の円筒部の外周面全体を覆う嵌合部を有した弾性体の外周に、径方向外方に突出する突出部を全周に渡って設け、外方部材の内周面に、突出部が突入される凹状の段部を全周に渡って設けた構成とされた軸受装置が開示されている。
また、下記特許文献2には、外輪部材の内周面に嵌合する金属スリンガの筒状嵌着部の外周面全体を弾性シール部の延長被覆部で覆った構成とし、外輪部材の内周面に、圧入される延長被覆部の一部を弾性復帰させつつ迎え入れる凹部を周方向に沿って溝状に形成した構成とされた車両用ハブユニットが開示されている。
特開2008−240948号公報 特許第4822173号公報
しかしながら、上記特許文献1や特許文献2に記載されたものでは、円筒部(筒状嵌着部)の外周面全体を弾性体(弾性シール部)によって覆った構造とされている。そのため、外方部材(外輪部材)の内周側に、円筒部(筒状嵌着部)を圧入する際に、これを覆う弾性体(弾性シール部)に切断などの損傷が生じることが考えられ、更なる改善が望まれる。
本考案は、上記実情に鑑みなされたものであり、密封性を向上し得る密封構造を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本考案に係る密封構造は、相対的に同軸回転する内側部材及び外側部材のうちの一方の部材に固定された芯金に、弾性体からなるシール部材を固着した構造とされ、これら内側部材及び外側部材で構成される軸受部の環状空間を密封する密封構造であって、前記芯金の円筒部における圧入方向先側部位が前記一方の部材に嵌合される一方、この嵌合される部位の圧入方向末端側に連なり、かつ前記一方の部材の周面から離間するように形成された部位と該一方の部材の周面との間をシールするように設けられる前記シール部材に、全周に亘って延びる突部を設けた構造とされており、前記一方の部材の周面に、受け入れた前記突部が内面に当接される環状溝を設けたことを特徴とする。
本考案によれば、密封性を向上させることができる。つまり、芯金の円筒部の全周面を覆うようにシール部材を設けたものと比べて、芯金の円筒部を一方の部材に嵌合させる際におけるシール部材の損傷を抑制することができる。つまりは、圧入方向先側では、芯金の円筒部と一方の部材とが嵌合することとなり、圧入時に生じる擦れ等によるシール部材の損傷を抑制することができる。
また、このシール部材に、全周に亘って延びる突部を設けた構造とし、一方の部材の周面に、受け入れた突部が内面に当接される環状溝を設けた構造としている。従って、環状溝の内面に当接される突部によって密封性を向上させることができる。また、このシール部材の突部を、円筒部の先側部位に連なる、一方の部材の周面から離間するように形成された部位に設けているので、円筒部の周面に位置するように設けたようなものと比べて、弾性変形し易くなり、圧入時の損傷等を抑制することができる。
本考案においては、前記シール部材における前記突部の反円筒部側に、前記一方の部材の周面に密着される部位を設けた構造としてもよい。
本考案によれば、一方の部材の環状溝の内面に当接される突部に加え、この突部の反円筒部側の密着部位によって密封性をより向上させることができる。
本考案においては、前記環状溝を、溝長手方向に見て、少なくとも溝底側部位が円弧状とされたものとしてもよい。
本考案によれば、突部の形状を、環状溝に応じた形状とした場合には、先端部が円弧状となるので、圧入時の損傷等をより効果的に抑制することができる。
本考案においては、前記シール部材の突部を、前記環状溝の内面に弾性変形を伴い当接されるリップ状としてもよい。
本考案によれば、弾性変形を伴い当接したリップ状の突部によって密封性をより向上させることができる。
本考案においては、前記シール部材の突部を、前記環状溝の内面に全面に亘って当接される形状としてもよい。
本考案によれば、一方の部材とシール部材との接触面積を効果的に大きくすることができ、密封性をより向上させることができる。
本考案に係る密封構造は、上述のような構成としたことで、密封性を向上させることができる。
本考案の一実施形態に係る密封構造の一例が適用される軸受装置を模式的に示す概略縦断面図である。 図1におけるX部に対応させた密封構造の一例を模式的に示す一部破断概略拡大縦断面図である。 (a)〜(c)は、同密封構造の一変形例をそれぞれ模式的に示し、図2に対応させた一部破断概略拡大縦断面図である。 (a)〜(c)は、同密封構造の一変形例をそれぞれ模式的に示し、図2に対応させた一部破断概略拡大縦断面図である。 (a)は、図1におけるY部に対応させた密封構造の一例を模式的に示す一部破断概略拡大縦断面図、(b)は、同密封構造の一変形例を模式的に示し、(a)に対応させた一部破断概略拡大縦断面図である。
以下に、本考案の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
図1〜図5は、本実施形態に係る密封構造の一例及びその変形例並びにこれらが適用される軸受装置(軸受部)の一例を模式的に示す図である。
本実施形態に係る密封構造は、図1に示すように、相対的に同軸回転する内側部材としての内輪3及び外側部材としての外輪2で構成される軸受装置の環状空間6を密封する密封装置1,1Gを設けた構造とされている。また、密封装置1,1Gの芯金10,10C(図2及び図5(a)参照)を、内輪3及び外輪2のうちの一方の部材としての外輪2に固定し、この芯金10,10Cに、弾性体からなるシール部材14,14Gを固着した構造とされている。
図1では、自動車の車輪を軸回転可能に支持する軸受装置を示している。この軸受装置は、外輪2と、ハブ輪4と、ハブ輪4の車体側に嵌合一体とされる内輪部材5と、外輪2とハブ輪4及び内輪部材5との間に介装される2列の転動体(ボール)8,8・・・と、を備えている。この例では、ハブ輪4及び内輪部材5が内輪3を構成する。
外輪2は、自動車の車体に固定される。ハブ輪4には、等速ジョイント等を介して駆動源に連結されるドライブシャフトが同軸的にスプライン嵌合される。
内輪3(ハブ輪4及び内輪部材5)は、外輪2に対して、軸L回りに回転可能とされ、外輪2と内輪3とにより、相対的に回転する2部材が構成され、これら2部材間に被密封空間となる環状空間6が形成される。
環状空間6内には、2列の転動体8,8・・・がリテーナ7に保持された状態で、外輪2の軌道輪2a,2a、ハブ輪4及び内輪部材5の軌道輪4a,5aを転動可能に介装されており、グリースが充填されている。ハブ輪4は、円筒状のハブ輪本体と、ハブ輪本体より立上基部を介して径方向外側に延出するよう形成されたハブフランジ4cと、を有し、ハブフランジ4cにボルト及びナットによって車輪が取り付けられ固定される。
また、環状空間6における軸L方向一方側(車輪側)の端部の外輪2とハブ輪4との間に、つまり、図1におけるX部に、図2に示すように、第1密封装置1を装着した構造としている。また、環状空間6における軸L方向他方側(車体側)の端部の外輪2と内輪部材5との間に、つまり、図1におけるY部に、図5(a)に示すように、第2密封装置1Gを装着した構造としている。これら密封装置1,1Gによって環状空間6の軸L方向両端部が密封され、環状空間6内への汚泥等の侵入や環状空間6内に充填されたグリースの外部への漏出が抑制される。
第1密封装置1は、図2に示すように、一方の部材としての外輪2の周面としての内周面2bに嵌合される芯金10と、この芯金10に固着されたシール部材14と、を備えている。
芯金10は、ステンレスやSPCCなどの金属材から形成され、板金加工されたリング状とされている。この芯金10は、外輪2の内周面2bに嵌合される部位となる円筒部における圧入方向先側部位としての先側円筒部11と、この先側円筒部11の圧入方向末端側に連なり、かつ外輪2の内周面2bから離間するように形成された部位12と、を備えている。本実施形態では、外輪2の内周面2bから離間するように形成された部位12を、先側円筒部11の軸L方向一方側(車輪側)の端部から軸L方向一方側(車輪側)に向かうに従い(先側円筒部11から離れるに従い)軸心側に傾斜するテーパ状に形成された縮径部12としている。また、この縮径部12の軸心側端部に連なるように円環状の円板部13が形成されている。図例では、円板部13を、縮径部12の軸心側端部から縮径部12とは逆向きテーパ状に形成されたテーパ部とこのテーパ部の軸心側端部に連なり、ハブフランジ4cに対して平行状に形成された平行部と、を有した構成としている。なお、芯金10の形状は、シール部材14のリップ数等に応じて、適宜、変形可能である。
シール部材14は、NBR、H−NBR、ACM、AEM、FKM、シリコーンゴム等のゴム材からなり、芯金10に加硫成型等によって固着一体とされている。このシール部材14は、芯金10の先側円筒部11に連なる縮径部12と外輪2の内周面2bとの間をシールする周面側シール部19に、全周に亘って延びる突部21を設けた構造とされている。また、外輪2の内周面2bに、受け入れた突部21が内面に当接される環状溝2cを設けた構造としている。このような構造によれば、密封性を向上させることができる。つまり、芯金10の円筒部の全周面を覆うようにシール部材を設けたものと比べて、芯金10の先側円筒部11を外輪2に嵌合させる際におけるシール部材14の損傷を抑制することができる。つまりは、圧入方向先側では、芯金10の先側円筒部11と外輪2とが嵌合することとなり、圧入時に生じる擦れ等によるシール部材14の損傷を抑制することができる。また、環状溝2cの内面に当接される突部21によって密封性を向上させることができる。また、このシール部材14の突部21を、先側円筒部11に連なり、外輪2の内周面2bから離間するように形成された縮径部12の外周側に設けているので、先側円筒部11の外周面に位置するように設けたようなものと比べて、弾性変形し易くなり、圧入時の損傷等を抑制することができる。
環状溝2cは、外輪2の軸L方向一方側(車輪側)の端部に、全周に亘って延びるように、かつ軸心側に向けて開口するように凹溝状に設けられている。この環状溝2cの溝長手方向に見た形状は、全周に亘って一様な形状とされている。
本実施形態では、環状溝2cを、溝長手方向に見て、少なくとも溝底側部位が円弧状とされたものとしている。図例では、環状溝2cの溝長手方向に見た全体形状を、半円状とした例を示している。また、外輪2の軸L方向他方側(車体側)の端部にも、同様の環状溝2cが設けられている(図1及び図5(a)参照)。
周面側シール部19は、シール部材14における芯金10に固着される部位となる基部の一部を構成するように設けられている。また、シール部材14には、この基部から延びるように形成された複数のリップ15,16,17が設けられている。図例では、シール部材14に、ハブ輪4のハブフランジ4cの車体側に向くアキシャル面4dにそれぞれ摺接する第1リップ15及び第2リップ16と、ハブ輪4の立上基部の外周面となるラジアル面4bに摺接する第3リップ17と、を設けた例を示している。図例では、第2リップ16を、アキシャル面4dとラジアル面4bとの角部に設けられた周方向に見て凹湾曲面状とされた面に摺接されるものとした例を示している。
第1リップ15及び第2リップ16は、環状空間6側とは反対側に延出するように設けられている。第3リップ17は、環状空間6側に延出するように設けられている。これら各リップ15,16,17の摺接面に、環状空間6内に充填されるグリースとは別に予めグリース(不図示)が塗布されたものとしてもよい。なお、シール部材14に設けられるリップ15,16,17の個数や形状は、図例に限られず、種々の変形が可能である。また、図2及び図3では、弾性変形前(自然状態)の各リップ15,16,17及び後記する突部21を二点鎖線にて示している。
突部21は、芯金10の先側円筒部11における外輪2の内周面2bに嵌合する周面となる外周面よりも径方向外側に向けて突出するように設けられている。この突部21の周方向に見た断面形状は、全周に亘って一様な形状とされている。
本実施形態では、この突部21を、環状溝2cの内面に弾性変形を伴い当接されるリップ状としている。このような構造によれば、弾性変形を伴い当接したリップ状の突部21の先端部22によって密封性をより向上させることができる。
また、突部21を、環状空間6側とは反対側に延出させるように斜め状としている。また、突部21の周方向に見た断面形状を、基端側よりも環状溝2cの内面に弾性変形を伴い当接される先端部22側が幅狭の先細り状としている。図例では、自然状態における突部21の先端部22を尖頭形状とした例を示しているが、先端部22が周方向に見て凸湾曲面形状や平坦面形状とされたものとしてもよい。
また、この突部21の軸L方向に概ね沿う方向に向く両側面のうち、軸L方向一方側(車輪側)に向く側面を、凹湾曲面形状とし、軸L方向他方側(車体側)に向く側面を、円弧状とされた環状溝2cの内面に当接または近接して対面するような凸湾曲面形状としている。また、この軸L方向他方側(車体側)に向く側面が、芯金10の先側円筒部11における周方向に見て平坦状とされた外周面の軸L方向一方側(車輪側)縁部に連なるように、突部21を設けた構成としている。なお、この突部21の周方向に見た断面形状は、上記した例に限られず、環状溝2cの溝長手方向に見た形状に応じて、種々の変形が可能である。
また、本実施形態では、シール部材14における突部21の反円筒部側(車輪側)、つまり、被密封空間としての環状空間6内部側ではなく、反環状空間側に、外輪2の内周面2bに密着される部位としての外側密着部位20を設けた構造としている。このような構造によれば、外輪2の環状溝2cの内面に当接される突部21に加え、この突部21の反円筒部側の外側密着部位20によって密封性をより向上させることができる。図例では、外側密着部位20を、外輪2の環状溝2cから外輪2の内周面2bと外輪2の軸L方向一方側(車輪側)に向く面との角部に形成されたC面取り状のテーパ部までの外輪2の内周面2bにおける外輪2の環状溝2cから途中部位までに密着されるものとした例を示している。
また、図例では、この外側密着部位20に連なる周面側シール部19の表面側(軸L方向一方側(車輪側))に、周方向に見てC面取り状のテーパ部を設けた例を示している。また、この周面側シール部19のテーパ部に連なる軸L方向一方側(車輪側)に向く面を、外輪2の軸L方向一方側(車輪側)に向く面と略同一平面状とした例を示している。
次に、第1密封装置の変形例について図3及び図4を参照して説明する。
なお、上記した例との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明し、上記した例と同様の作用効果についても説明を省略する。また、各変形例の説明では、既に説明した変形例と同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
図3(a)は、第1変形例に係る第1密封装置1Aを模式的に示している。
本変形例では、シール部材14Aの外側密着部位20に連なる周面側シール部19Aの表面側を、周方向に見て凸湾曲面形状とした例を示している。また、外側密着部位20を、外輪2の環状溝2cから外輪2の内周面2bと外輪2の軸L方向一方側(車輪側)に向く面との角部に形成されたC面取り状のテーパ部までの外輪2の内周面2bの全体に亘って密着されるものとした例を示している。
図3(b)は、第2変形例に係る第1密封装置1Bを模式的に示している。
本変形例では、シール部材14Bにおける突部21の先側円筒部11側(車体側)、つまり、被密封空間としての環状空間6内部側に、外輪2の内周面2bに密着される部位としての内側密着部位23を設けた構造としている。このような構造によれば、外輪2の環状溝2cの内面に当接される突部21に加え、この突部21の両側の外側密着部位20及び内側密着部位23によって密封性をより向上させることができる。
つまり、周面側シール部19Bの突部21の軸L方向他方側(車体側)に、芯金10の先側円筒部11における周方向に見て平坦状とされた外周面の軸L方向一方側(車輪側)縁部に連なるように内側密着部位23を設けた構成としている。また、図例では、この内側密着部位23に対応させて、上記した例よりも、芯金10を軸L方向他方側(車体側)に位置させ、周面側シール部19Bを含む基部の厚さを大とした例を示している。
図3(c)は、第3変形例に係る第1密封装置1Cを模式的に示している。
本変形例では、シール部材14Cの周面側シール部19Cを含む基部の軸L方向一方側(車輪側)に向く面を、外輪2の軸L方向一方側(車輪側)に向く面よりも軸L方向他方側(車体側)に位置させ、これに対応させて、上記した各例よりも周面側シール部19Cを含む基部の厚さを小とした例を示している。また、周面側シール部19Cに、外側密着部位20を設けずに、周面側シール部19Cにおける突部21Cの軸L方向一方側(車輪側)縁部に連なる部位を、周方向に見て、外輪2の内周面2bから徐々に離間するような凹湾曲面形状部とし、この凹湾曲面形状部に連なる部位を、周方向に見て、凸湾曲面形状部とした例を示している。
また、リップ状とされた突部21Cに、周方向に見て、環状溝2cの内面に弾性変形を伴い当接される複数の先端部22,22Aを設けた構成としている。図例では、上記同様の反環状空間側に延出する先端部22に加え、環状空間6側に延出する先端部22Aを設けた例を示している。このような構造によれば、これら複数の先端部22,22Aによって密封性をより向上させることができる。
図4(a)は、第4変形例に係る第1密封装置1Dを模式的に示している。
本変形例では、シール部材14Dの周面側シール部19Cの突部21Aを、リップ状ではなく、環状溝2cの内面に全面に亘って当接される形状としている。このような構造によれば、外輪2とシール部材14Dとの接触面積を効果的に大きくすることができ、密封性をより向上させることができる。
本変形例では、突部21Aの周方向に見た断面形状を、少なくとも溝底側部位が円弧状とされた環状溝2cに応じた形状としている。このような構造によれば、突部21Aの先端部が円弧状となるので、圧入時の損傷等をより効果的に抑制することができる。また、例えば、突部21Aを、溝長手方向に見て矩形溝状とされた環状溝2cに応じた形状とした場合には、環状溝2cの入隅部に突部21Aを密着させ難くなるようなことも考えられるが、上記構造によれば、密着性を向上させることができる。
また、本変形例では、突部21Aの周方向に見た断面形状を、溝長手方向に見て半円状とされた環状溝2cに対応させて、半円状としている。
また、本変形例では、周面側シール部19Dの外側密着部位20に連なる表面側にテーパ部や凸湾曲面形状とされた部位を設けずに、周面側シール部19Dの外側密着部位20に連なる表面を、外輪2の軸L方向一方側(車輪側)に向く面と平行状としている。つまり、外側密着部位20とこれに連なる表面とを直交状とした例を示している。
また、周面側シール部19Dの外側密着部位20に連なる表面側部位を、軸心側の表面(軸L方向一方側(車輪側)に向く面)よりも軸L方向一方側(車輪側)に向けて突出させた構成としている。また、図例では、この突出させた部位以外の表面と突部21Aの軸L方向一方側(車輪側)縁部とを、軸L方向で概ね一致させた例を示している。
また、本変形例では、芯金10Aの縮径部12Aの概ね径方向に沿う幅寸法を、上記した各例よりも小としている。また、芯金10Aの円板部13Aにテーパ部を設けずに、円板部13Aを、ハブフランジ4c(図1及び図2参照)に平行な平行部とした例を示している。
図4(b)は、第5変形例に係る第1密封装置1Eを模式的に示している。
本変形例では、外輪2Aの環状溝2Acを、上記した各例よりも軸L方向一方側(車輪側)に設けた例を示している。図例では、外輪2Aの内周面2bと外輪2の軸L方向一方側(車輪側)に向く面との角部に形成されたC面取り状のテーパ部の内周面2b側に、周方向に見て軸心側に向く平坦面が形成されないように、環状溝2Acを、テーパ部の一部を切り欠くように設けた例を示している。
また、シール部材14Eの周面側シール部19Eに、外側密着部位20を設けずに、突部21Aに連なる周面側シール部19Eの表面側を、突部21Aの軸L方向一方側(車輪側)縁部に連なるようなテーパ部とした例を示している。
また、本変形例では、芯金10Bの縮径部12Bを、上記のようなテーパ形状とした態様に代えて、周方向に見て円弧状としている。
図4(c)は、第6変形例に係る第1密封装置1Fを模式的に示している。
本変形例では、外輪2Bの環状溝2Bcを、溝長手方向に見て、半円状ではなく、溝底側部位のみを円弧状とし、この溝底に連なる溝両側面を、開口側に向かうに従い拡開状のテーパ面としている。また、シール部材14Fの突部21Bの周方向に見た断面形状を、この環状溝2Bcに応じた形状としている。つまり、突部21Bを、周方向に見て、先端部が凸湾曲面形状で、概ね軸L方向に向く両側面が先端側に向かうに従い先細り状のテーパ面とされたものとしている。
また、周面側シール部19Fを含む基部の軸L方向一方側(車輪側)に向く面に、テーパ部や突出部を設けずに、この面を、外輪2の軸L方向一方側(車輪側)に向く面と平行状としている。
なお、上記した各例では、シール部材14,14A〜14Fの各リップ15,16,17がハブ輪4のアキシャル面4d及びラジアル面4bに直接的に摺接するものとした例を示しているが、ハブ輪4に嵌合されたハブ用スリンガに摺接するものとしてもよい。
第2密封装置1Gは、図5(a)に示すように、パックシールタイプとされている。なお、既に説明した同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明し、既に説明した同様の作用効果についても説明を省略する。
この第2密封装置1Gは、外輪2の内周面2bに嵌合される芯金10C及びこの芯金10Cに固着されたシール部材14Gと、内輪部材5に嵌合されるスリンガ24と、を備えている。
スリンガ24は、上記した芯金10と同様、金属材から形成され、板金加工されたリング状とされている。このスリンガ24は、内輪部材5の外周面5bに嵌合される円筒部25と、この円筒部25の圧入方向末端側となる軸L方向他方側(車体側)端部に連なり、該端部から径方向外側に向けて突出するように環状に設けられたフランジ部26と、を備えている。また、このフランジ部26の軸L方向他方側(車体側)に向く面に、環状の多極磁石からなる磁性環27を設けた例を示しており、この磁性環27の表面に対峙するように磁気センサ9(図1参照)が車体に設置される。この磁気センサ9を車体に設置した状態で、ドライブシャフトに一体とされたハブ輪4及び内輪部材5が軸回転すると、磁性環27による磁気変化が磁気センサ9によって検出される。従って、この磁気変化の検出によって、ハブ輪4に取付けられる車輪の回転数等の回転状態のデータを得ることができる。なお、このような磁性環27や磁気センサ9を設けないようにしてもよい。
芯金10Cは、上記した芯金10と同様、金属材から形成され、板金加工されたリング状とされている。この芯金10Cは、外輪2の内周面2bに嵌合される先側円筒部11Aと、この先側円筒部11Aの圧入方向先端側となる軸L方向一方側(車輪側)端部に連なり、該端部から軸心に向けて突出するように環状に設けられた円板部13Bと、を備えている。
また、この芯金10Cの円筒部における先側円筒部11Aの圧入方向末端側に連なり、かつ外輪2の内周面2bから離間するように形成された部位としての縮径部12Cを、上記した各例とは異なり、本例では、先側円筒部11Aよりも厚さを小とした薄肉部としている。図例では、縮径部12Cを、先側円筒部11Aの厚さ方向両側から段落状となるように先側円筒部11Aよりも薄くした例を示している。また、この縮径部12Cを、先側円筒部11Aから離れるに従い軸心側に向かう傾斜状としている。
この芯金10Cの円筒部の端部としての縮径部12Cの内周側に、スリンガ24のフランジ部26の端面が対向するように、かつ円板部13Bの端面に、スリンガ24の円筒部25の端部の外周面が対向するように、この第2密封装置1Gが軸受装置に組み付けられる。
シール部材14Gは、基部から延びるように形成された複数のリップ15A,16A,17A,18を有している。図例では、シール部材14Gに、スリンガ24のフランジ部26の軸L方向一方側(車輪側)に向くアキシャル面にそれぞれ摺接する第1リップ15A及び第2リップ16Aと、スリンガ24の円筒部25の外周面となるラジアル面にそれぞれ摺接する第3リップ17A及び第4リップ18と、を設けた例を示している。
第1リップ15A、第2リップ16A及び第3リップ17Aは、環状空間6側とは反対側に延出するように設けられている。第4リップ18は、環状空間6側に延出するように設けられている。なお、シール部材14Gに設けられるリップ15A,16A,17A,18の個数や形状は、図例に限られず、種々の変形が可能である。また、図5(a)、(b)では、弾性変形前(自然状態)の各リップ15A,16A,17A,18及び突部21を二点鎖線にて示している。
また、シール部材14Gの周面側シール部19Gを、芯金10Cの円板部13Bの軸L方向他方側(車体側)に向く面及び円筒部の内周面に一連状に設けられた基部から縮径部12Cの端面を回って連なるように、縮径部12Cの外周側に設けた構成としている。
本例においても、周面側シール部19Gに、上記同様のリップ状の突部21を設けている。この突部21は、上記同様、環状空間6側とは反対側に延出させるように斜め状とされている。つまり、本例では、この突部21の軸L方向に概ね沿う方向に向く両側面のうち、軸L方向他方側(車体側)に向く側面を、凹湾曲面形状とし、軸L方向一方側(車輪側)に向く側面を、円弧状とされた環状溝2cの内面に当接または近接して対面するような凸湾曲面形状としている。
また、本例においても、この突部21の反円筒部側(車体側)、つまり、被密封空間としての環状空間6内部側ではなく、反環状空間側に、外輪2の内周面2bに密着される部位としての外側密着部位20を設けた構造としている。
また、本例においても、突部21の先側円筒部11A側(車輪側)、つまり、被密封空間としての環状空間6内部側に、外輪2の内周面2bに密着される部位としての内側密着部位23を設けた構造としている。
次に、第2密封装置の変形例について図5(b)を参照して説明する。
なお、上記した例との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明し、既に説明した同様の作用効果についても説明を省略する。
第1変形例に係る第2密封装置1Hは、芯金10Dの縮径部12Dを、上記同様の薄肉部としているが、傾斜状とせずに、先側円筒部11Aと平行状としている。
また、シール部材14Hの周面側シール部19Hの突部21Aを、上記同様、環状溝2cに応じた形状、つまり、環状溝2cの内面に全面に亘って当接される形状としている。
なお、各例の第2密封装置1G,1H及び上記した各例の第1密封装置1,1A〜1Fにおいて説明した互いに異なる構成を、適宜、組み替えたり、組み合わせたりして適用するようにしてもよい。
また、上記した例では、環状溝2c,2Ac,2Bcを、溝長手方向に見て、少なくとも溝底側部位が円弧状とされたものとした例を示しているが、溝長手方向に見て、台形溝状や逆台形溝状、方形溝状、三角溝状、その他の多角溝状等とされたものとしてもよい。
また、上記した例では、一方の部材を、外側部材としての外輪2とし、環状溝2c,2Ac,2Bcを、この外輪2に設けた例を示しているが、このような態様に限られない。一方の部材を、内側部材としての内輪3(ハブ輪4及び内輪部材5)とし、これらの周面としての外周面4b,5bに、上記同様な環状溝を設けた構成としてもよい。この場合は、上記した各例における芯金10,10A〜10Dの先側円筒部11,11Aの内周面が内輪3(ハブ輪4及び内輪部材5)の外周面4b,5bに嵌合されるものとし、上記した縮径部を拡径部としたり、シール部材14,14A〜14Hを、適宜、変形するようにすればよい。
また、上記した例では、環状空間6の軸L方向両側の密封構造として本考案に係る密封構造を適用した例を示しているが、環状空間6の軸L方向両側のうちの一方側のみに、本考案に係る密封構造を適用するようにしてもよい。つまりは、第1密封装置1,1A〜1F及び第2密封装置1G,1Hのうちの一方に突部を設けず、また、これに対応する一方の部材の周面に環状溝を設けていない態様としてもよい。
また、密封構造としては、上記したような態様に限られず、外輪の軸方向端部の開口部を封止するキャップに、上記した各例に係る密封構造を適用するようにしてもよい。この場合は、キャップ本体を構成する芯金の圧入方向先側円筒部の外周面が外輪の内周面に嵌合されるものとしてもよい。
2,2A,2B 外輪(外側部材、一方の部材)
2b 内周面(周面)
2c,2Ac,2Bc 環状溝
3 内輪(内側部材)
4 ハブ輪(内側部材)
5 内輪部材(内側部材)
6 環状空間
10,10A〜10D 芯金
11,11A 先側円筒部(円筒部の圧入方向先側部位)
12,12A〜12D 縮径部(一方の部材の周面から離間するように形成された部位)
14,14A〜14H シール部材
20 外側密着部位(一方の部材の周面に密着される部位)
21,21A〜21C 突部

Claims (5)

  1. 相対的に同軸回転する内側部材及び外側部材のうちの一方の部材に固定された芯金に、弾性体からなるシール部材を固着した構造とされ、これら内側部材及び外側部材で構成される軸受部の環状空間を密封する密封構造であって、
    前記芯金の円筒部における圧入方向先側部位が前記一方の部材に嵌合される一方、この嵌合される部位の圧入方向末端側に連なり、かつ前記一方の部材の周面から離間するように形成された部位と該一方の部材の周面との間をシールするように設けられる前記シール部材に、全周に亘って延びる突部を設けた構造とされており、
    前記一方の部材の周面に、受け入れた前記突部が内面に当接される環状溝を設けたことを特徴とする密封構造。
  2. 請求項1において、
    前記シール部材における前記突部の反円筒部側には、前記一方の部材の周面に密着される部位が設けられていることを特徴とする密封構造。
  3. 請求項1または2において、
    前記環状溝は、溝長手方向に見て、少なくとも溝底側部位が円弧状とされていることを特徴とする密封構造。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、
    前記シール部材の突部は、前記環状溝の内面に弾性変形を伴い当接されるリップ状とされていることを特徴とする密封構造。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項において、
    前記シール部材の突部は、前記環状溝の内面に全面に亘って当接される形状とされていることを特徴とする密封構造。
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