JPWO2020213040A1 - ワイヤ放電加工機 - Google Patents

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Abstract

ワイヤ放電加工機(100)は、被加工物(4)との間に放電を発生させて被加工物(4)を放電加工するワイヤ電極(1)と、ワイヤ電極(1)と被加工物(4)との間の間隙にワイヤ電極(1)と同軸方向から加工液を供給する加工液ノズル(5a,5b)と、治具プレート(10a,10b)を備え、治具プレート(10a,10b)の間の空間に被加工物(4)を配置して、治具プレート(10a,10b)の間の空間から加工液が逃げないように加工液を案内する加工液ガイド部(10)と、を有し、治具プレート(10a,10b)の被加工物(4)と対向する面は、被加工物(4)の治具プレート(10a,10b)と対向する面よりも大きい。

Description

本発明は、ワイヤ電極と被加工物との間に形成される間隙に加工液中で電圧を印加し、放電を発生させることによって被加工物を加工するワイヤ放電加工機に関する。
ワイヤ放電加工機は、ワイヤ電極を被加工物に対して相対的に移動させ、間隙に放電を発生させることで、放電加工を行う。放電加工中の加工間隙には、放電による熱エネルギーと加工屑とが常に発生する。放電による熱エネルギー及び加工屑は、どちらも放電加工を不安定にする要因となる。そのため、加工屑の排出と極間冷却とを目的に、加工液供給装置から加工液ノズルを介して加工液を極間に供給し、加工不安定化要素を排除する必要がある。加工液を適切に極間に供給させるためには、加工液ノズルは、なるべく被加工物に近づけ、加工液が極間に適切に供給されるように配置する必要がある。
特許文献1には、被加工物である柱状のインゴットを収容する収容治具が開示されている。特許文献1に開示される収容治具は、一対の支持体が張るワイヤに直交する方向に沿って延びる1対の側端面と、柱状のインゴットの軸方向と直交する面を構成するスリットとを有する。駆動部は、1対の側端面に沿って、1対の支持体及びインゴットの相対的な位置を変更し、ワイヤは、1対の支持体及びインゴットの相対的な位置の変更に伴ってスリット内を移動する。
特開2013−166218号公報
特許文献1に係る発明の収容治具は、インゴット側面部の全周を取り囲む構造であり、インゴット径及びスリット幅が固定である。したがって、特許文献1に開示される収容治具は、インゴットサイズの違い又は加工品のサイズの違いにより、複数の異なる収容冶具を準備する必要がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、被加工物の寸法及び形状によらず極間に加工液を安定して供給できるワイヤ放電加工機を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、被加工物との間に放電を発生させて被加工物を放電加工するワイヤ電極と、ワイヤ電極と被加工物との間の間隙にワイヤ電極と同軸方向から加工液を供給する加工液ノズルと、一対のプレート部材を備え、一対のプレート部材同士の間の空間に被加工物を配置して、一対のプレート部材同士の間の空間から加工液が逃げないように加工液を案内する加工液ガイド部とを有する。プレート部材の被加工物と対向する面は、被加工物のプレート部材と対向する面よりも大きい。
本発明に係るワイヤ放電加工機は、被加工物の寸法及び形状によらず極間に加工液を安定して供給できるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1に係るワイヤ放電加工機の構成を示す図 実施の形態1に係るワイヤ放電加工機の加工液ガイド部の斜視図 実施の形態1に係るワイヤ放電加工機の加工液ガイド部の正面図 実施の形態1に係るワイヤ放電加工機の加工液ガイド部の側面図 実施の形態1に係るワイヤ放電加工機の加工中の加工液の流速分布を示す図 本発明の実施の形態2に係るワイヤ放電加工機の構成を示す図 実施の形態2に係るワイヤ放電加工機の並列切断ワイヤ部を示す斜視図 実施の形態2に係るワイヤ放電加工機の加工液ガイド部のベースプレートの斜視図 実施の形態2に係るワイヤ放電加工機の加工液ガイド部と被加工物を切断する様子とを示す図 実施の形態2に係るワイヤ放電加工機の加工液ガイド部の正面図 実施の形態2に係るワイヤ放電加工機の加工液ガイド部の側面図
以下に、本発明の実施の形態に係るワイヤ放電加工機を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るワイヤ放電加工機の構成を示す図である。実施の形態1に係るワイヤ放電加工機100は、ワイヤ電極1を供給するワイヤ送り出しボビン13と、ワイヤ電極1を巻き取るワイヤ巻き取りボビン14と、ワイヤ電極1を適切に走行させるためのガイドローラ2a,2bとを有する。また、ワイヤ放電加工機100は、加工液供給装置3から供給される加工液を被加工物4に向けて噴射する一対の加工液ノズル5a,5bと、ワイヤ電極1に接触する給電子6a,6bと、水平方向に移動可能な定盤9と、定盤9をX軸方向に移動させるX軸駆動部7と、定盤9をY軸方向に移動させるY軸駆動部8と、X軸駆動部7及びY軸駆動部8を制御する軸駆動制御部12と、一対のプレート部材である治具プレート10a,10bを備え、治具プレート10a,10bの間の空間から加工液が逃げないように加工液を案内する加工液ガイド部10とを有する。なお、ワイヤ放電加工機100は、鉛直方向をZ軸方向とし、水平面内で互いに直交する2方向をX軸方向及びY軸方向とする直交座標系を持つ。
加工電源11は、給電子6a,6bと定盤9とに電圧を印加している。したがって、給電子6a,6bを介してワイヤ電極1にも加工電源11から電圧が印加される。
図2は、実施の形態1に係るワイヤ放電加工機の加工液ガイド部の斜視図である。図3は、実施の形態1に係るワイヤ放電加工機の加工液ガイド部の正面図である。図4は、実施の形態1に係るワイヤ放電加工機の加工液ガイド部の側面図である。加工液ガイド部10は、円柱状の被加工物4を切断することを想定した治具である。加工液ガイド部10の一対の治具プレート10a,10bは、切断対象である円柱状の被加工物4の円柱断面と平行に両脇に配置される。加工液ノズル5a,5bと治具プレート10a,10bとは、ワイヤ電極1の軸方向において間隔Dを空けて配置される。実施の形態1においては、治具プレート10a,10bは、ワイヤ電極1の軸方向側の周縁部が直線状である。したがって、ワイヤ放電加工機100による加工中には、ワイヤ電極1の軸方向における加工液ノズル5a,5bと治具プレート10a,10bとの間隔Dは、一定に保たれる。加工性能を向上させるためには、加工液ノズル5a,5bと加工液ガイド部10とが接触しない範囲で、間隔Dがなるべく小さくなるようにして加工を行う。なお、ここでは治具プレート10a,10bのワイヤ電極1の軸方向側の周縁部が直線状であるとしたが、必ずしも直線状でなくてもよい。
治具プレート10a,10bは、被加工物4の治具プレート10a,10bと対向する面であって切断面と同じ形状の円柱端面よりも大きく、被加工物4の円柱端面全体を覆い、周縁部は被加工物4の円柱端面から張り出している。
加工液ガイド部10は、一対の治具プレート10a,10bの少なくとも一方が導電性を有している。被加工物4は、一対の治具プレート10a,10bのうち導電性を有する方に固定されている。被加工物4を治具プレート10a,10bに固定する方法には、融点が300℃以下の低融点金属を用いた溶接の他、導電性接着剤を用いる接着を適用できる。低融点金属を用いて治具プレート10a,10bの一方と被加工物4とを溶接する場合には、治具プレート10a,10bと被加工物4とを加熱して溶接作業を行う必要があるが、加工後の被加工物4及び治具プレート10a,10bを加熱するだけで、治具プレート10a,10bから被加工物4を容易に取り外すことができる。また、導電性接着剤を用いて接着する場合には、加工後の被加工物4を治具プレート10a,10bから取り外す際に、適切な方法で導電性接着剤を溶解させる必要があるが、治具プレート10a,10bに容易に被加工物4を固定することができる。なお、被加工物4は、必ずしも治具プレート10a,10bによって固定する必要はなく、治具プレート10a,10bの間の空間に配置した被加工物4を保持する部材を別途設けてもよい。
一対の治具プレート10a,10bのうち導電性を有する方に被加工物4が固定された加工液ガイド部10は、定盤9に固定されている。また、治具プレート10a,10bのうち導電性を有する方は、定盤9と電気的に接続されている。したがって、定盤9及び治具プレート10a,10bを介して被加工物4にも加工電源11から電圧が印加される。
図5は、実施の形態1に係るワイヤ放電加工機の加工中の加工液の流速分布を示す図である。図5には、加工液ガイド部10が無い場合の加工液の流速分布も併せて示している。流速値は、ワイヤ電極1が配置されている加工間隙部での値を示している。加工液ガイド部10が無い場合、加工液ノズル5a,5bから噴出された加工液は、被加工物4に衝突する前から流速が遅く、被加工物4に衝突後に流速が若干上昇し、その後、被加工物4の中央部に向けて、流速は急激に低下していく。一方、加工液ガイド部10がある場合、加工液ノズル5a,5bから噴出された加工液は、被加工物4に衝突する前から流速が速く被加工物4に衝突後に流速が大幅に上昇する。これは、被加工物4に供給される加工液が、加工液ガイド部10に阻害されて逃げ場を失うためである。その後、被加工物4の中央部に向けて流速は徐々に低下していくものの、被加工物4に衝突した直後の流速が大きいため、被加工物4の中央部での流速は、加工液ガイド部10がない場合よりも増大する。したがって、実施の形態1に係るワイヤ放電加工機100は、被加工物4の形状によらず極間に加工液を安定して供給できる。
ワイヤ電極1が配置されている加工間隙部での加工液の流速を増大させるためには、治具プレート10a,10bの間隔は狭いほうが好ましい。なお、図4に示す加工液ノズル5a,5bのノズル幅W1は、治具プレート10a,10bの間隔W2に合わせて変更する。治具プレート10a,10bの間隔W2を大きくしたにも関わらず、加工液ノズル5a,5bのノズル幅W1の変化がない場合、治具プレート10a,10bと加工液ノズル5a,5bとの隙間が増大し、加工液ノズル5a,5bから供給される加工液は、治具プレート10a,10bと加工液ノズル5a,5bとの隙間を介して、治具プレート10a,10bの間の空間の外部へ流出する。したがって、治具プレート10a,10bの間隔W2に合わせて、加工液ノズル5a,5bのノズル幅W1を調整し、治具プレート10a,10bと被加工物4とで囲まれる溝部41の開口部の幅方向全体を、加工液ノズル5a,5bが覆うようにする。すなわち、加工液ノズル5a,5bのノズル幅W1は、治具プレート10a,10bの間隔W2以上とする。
実施の形態1に係るワイヤ放電加工機100は、被加工物4全体を治具プレート10a,10bで覆う必要がないため、被加工物4の寸法に合わせて治具プレート10a,10bを個別に作る必要がない。また、治具プレート10a,10bの間の空間に被加工物4を配置するため、被加工物4の幅寸法にばらつきがあっても、治具プレート10a,10bの間隔W2を調整することで被加工物4を安定して保持することができる。すなわち、治具プレート10a,10bは、寸法の異なる被加工物4を安定して保持できる。また、放電加工を行っても治具プレート10a,10bは損傷しないため、治具プレート10a,10bを繰り返し使用することができる。
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2に係るワイヤ放電加工機の構成を示す図である。図7は、実施の形態2に係るワイヤ放電加工機の並列切断ワイヤ部を示す斜視図である。実施の形態1に係るワイヤ放電加工機100と同様の部分には同じ符号を付して説明は省略する。4本のガイドローラ2a,2b,2c,2dは、互いに軸線方向に平行に離間して配置されている。ワイヤ送り出しボビン13から繰り出されたワイヤ電極1は、ガイドローラ2a,2b,2c,2d間を、複数回、互いに間隔を隔てて巻回された後、ワイヤ巻き取りボビン14に巻き取られる。ワイヤ電極1のうち、ガイドローラ2bとガイドローラ2cとの間に平行張架された部分は、並列切断ワイヤ部15を形成している。並列切断ワイヤ部15は、被加工物4の複数箇所を同時に放電加工する。並列切断ワイヤ部15は、位置決めガイドローラ2e,2fによって、各ワイヤ電極1を適切な位置に拘束している。加工槽26の内部には、Z軸方向の位置調整が可能なZ軸ステージ27が設置されている。Z軸ステージ27には、加工液ガイド部10が設置されている。したがって、Z軸ステージ27を駆動することにより、加工液ガイド部10に保持された被加工物4は、Z軸方向に移動する。
ワイヤ電極1には、給電子6a,6bを介して電圧が印加されている。加工時に被加工物4から排出される加工屑を適切に除去し、また、極間部の冷却のために、加工液ノズル5a,5bを介して極間に加工液25が供給される。加工中にワイヤ電極1が振動して加工精度が悪化しないように、位置決めガイドローラ2e,2fにてワイヤ位置が拘束されている。
並列切断ワイヤ部15は加工槽26内の加工液25中に配置されており、放電加工は加工液25中で行われる。
加工液ノズル5a,5bは、加工液ガイド部10の左右に設置されており、並列切断ワイヤ部15によって放電加工が行われる加工部に加工液25を供給する。加工電圧は給電子6a,6bを介してワイヤ電極1に印加され、微小距離だけ離間した被加工物4との間に放電を発生させる。加工液ガイド部10に保持された被加工物4は、図示しない位置制御装置により常に微小間隙を隔てて位置が制御されているので、放電により加工溝が形成されるにしたがって、被加工物4は並列切断ワイヤ部15の方向に徐々に送り込まれて加工溝が深くなり、最終的には被加工物4は薄板状に切断加工される。
ここで、被加工物4は、複数の薄板へのスライス加工を要するものである。被加工物4には、スパッタリングターゲットとなるタングステン又はモリブデンなどの金属、各種構造部材として使われる多結晶シリコンカーバイトなどのセラミックス、半導体デバイスウエハとなる単結晶シリコン、単結晶シリコンカーバイト、単結晶窒化ガリウム、単結晶酸化ガリウムなどの半導体素材、太陽電池ウエハとなる単結晶及び多結晶シリコンなどがある。上記のうち、金属は比抵抗が低く、放電加工の適用に支障はない。半導体素材及び太陽電池素材として放電加工が可能であるのは、比抵抗が概ね100Ωcm以下の素材、好ましくは非抵抗が概ね10Ωcm以下の素材である。
なお、図7には、1本のワイヤ電極1を4本のガイドローラ2a,2b,2c,2dに巻回した例について示しているが、この場合に限らず、1本のワイヤ電極1から並列切断ワイヤ部15を形成するものであれば、その具体的な構成については特に限定しないものとする。
図8は、実施の形態2に係るワイヤ放電加工機の加工液ガイド部のベースプレートの斜視図である。図9は、実施の形態2に係るワイヤ放電加工機の加工液ガイド部と被加工物を切断する様子とを示す図である。図10は、実施の形態2に係るワイヤ放電加工機の加工液ガイド部の正面図である。図11は、実施の形態2に係るワイヤ放電加工機の加工液ガイド部の側面図である。加工液ガイド部10は、一対のプレート部材であるベースプレート10c及び対向プレート10dを有する。ベースプレート10cは、下部のベース部101と、ベース部101よりも薄いプレート部102とにより構成されている。対向プレート10dは、ボルト19でベース部101にねじ止めされる。
ベース部101とプレート部102との境は段差103になっている。段差103には、切り落とし端面固定ブロック16が設置されている。ベース部101の段差103の部分は、左右方向に間隔を空けて上方に突出した突起部104,105を備えている。突起部105にはねじ穴が設けられており、ボルト18がねじ込まれている。ボルト18のねじ先にはあて板17が配置されている。あて板17と突起部104との間には、切り落とし端面固定ブロック16が配置されている。ボルト18を締めることにより、あて板17が切り落とし端面固定ブロック16に押し付けられ、切り落とし端面固定ブロック16は、突起部104とあて板17とに挟まれて固定される。
切り落とし端面固定ブロック16は、被加工物4の切り落とし終端面を垂直方向に位置決めし、かつ固定する。切り落とし端面固定ブロック16の上面は、突起部104,105のどちらよりも上方にある。したがって、並列切断ワイヤ部15が被加工物4を完全に切り落としても、並列切断ワイヤ部15は、切り落とし端面固定ブロック16を切り込むだけで、ベースプレート10cには傷を付けない。切り落とし端面固定ブロック16は、ベースプレート10cから分離可能であり、被加工物4を加工するごとに交換可能である。
被加工物4の切り落とし終端面を切り落とし端面固定ブロック16で固定することにより、被加工物4を切り落とす瞬間まで被加工物4に通電できるため、安定して加工を行うことができる。
被加工物4とベースプレート10cとは、導電性接着剤による接着、又は融点が300℃以下の低融点金属を用いた溶接で固定される。導電性接着剤及び低融点金属はいずれも、導電性材料であるため、被加工物4と加工液ガイド部10との間に電気的導通を持たせることができる。放電加工を行うためには、加工電源11からワイヤ電極1と被加工物4との間に電圧を印加する必要がある。被加工物4と加工液ガイド部10との間に電気的導通があるため、図9に示すように、ベースプレート10cに給電線接続部28を設け加工電源11から電圧を印加することにより、加工液ガイド部10経由で被加工物4に電圧を印加できる。
なお、切り落とし端面固定ブロック16は導電性を有する。このため、給電線接続部28を切り落とし端面固定ブロック16に設け、加工電源11から切り落とし端面固定ブロック16に電圧を印加するようにしてもよい。給電線接続部28をベースプレート10cに設けた場合でも、並列切断ワイヤ部15が被加工物4を切り落とす直前まで、ベースプレート10cには切り落とし端面固定ブロック16を経由して加工電源11から電圧が印加されることになる。したがって、切り落とし端面固定ブロック16に給電線接続部28を設けても、ベースプレート10cに給電線接続部28を設けた場合と同等の品質で放電加工を行うことができる。
ベース部101には、被加工物4の傾き測定用の基準面20が設けられている。被加工物4の切断面の角度を正確に調整したい場合、角度調整機構等を用いて被加工物4の位置及び姿勢を調整する必要がある。被加工物4の表面を基準にして、被加工物4の位置及び姿勢を調整する場合、被加工物4の表面が粗いと正確に調整することが困難となる。しかし、被加工物4の位置及び姿勢の調整のためだけに、被加工物4の表面を研磨することは、コスト面から好ましくない。実施の形態2に係るワイヤ放電加工機100は、ベースプレート10c上に、被加工物4の傾き測定用の基準面20が設けられている。あらかじめ、被加工物4と基準面20との相対位置を測定し、把握しておけば、基準面20を利用して、被加工物4の位置及び姿勢を調整可能である。基準面20は、被加工物4を保持した状態においても露出しているため、被加工物4を加工液ガイド部10に保持したまま、被加工物4の位置及び姿勢の調整を行うことができる。
実施の形態2に係るワイヤ放電加工機100は、ワイヤ電極1を平行張架して並列切断ワイヤ部15を形成するため、加工液ノズル5a,5bの開口部が大きくなり、加工液ノズル5a,5bから供給する加工液25の初速度は、実施の形態1に係るワイヤ放電加工機100よりも低下する。実施の形態2に係るワイヤ放電加工機100は、ベースプレート10cと対向プレート10dとの間の空間に被加工物4を保持している。また、ベースプレート10c及び対向プレート10dは、被加工物4のベースプレート10c及び対向プレート10dと対向する面であり、切断面と同じ形状の円柱端面よりも大きく、被加工物4の円柱端面全体を覆い、周縁部は被加工物4の円柱端面から張り出している。したがって、被加工物4に衝突した加工液25は、加工液ガイド部10に阻害されて逃げ場を失い、流速が速い状態であるため、加工液ノズル5a,5bから供給される加工液25の速度が被加工物4の中央部で低下したとしても、加工液ガイド部10が無い場合と比較して、良好に加工液25を加工間隙に供給できる。したがって、実施の形態2に係るワイヤ放電加工機100は、並列切断ワイヤ部15を備えたマルチワイヤ式でありながら、加工速度の向上、加工状態の安定化、ワイヤ断線防止、加工溝幅の低減、及び加工面粗さの改善が可能となる。
実施の形態2に係るワイヤ放電加工機100は、実施の形態1と同様に、加工間隙での加工液25の流速の低下を抑制可能であり、加工の安定化に寄与できる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 ワイヤ電極、2a,2b,2c,2d ガイドローラ、2e,2f 位置決めガイドローラ、3 加工液供給装置、4 被加工物、5a,5b 加工液ノズル、6a,6b 給電子、7 X軸駆動部、8 Y軸駆動部、9 定盤、10 加工液ガイド部、10a,10b 治具プレート、10c ベースプレート、10d 対向プレート、11 加工電源、12 軸駆動制御部、13 ワイヤ送り出しボビン、14 ワイヤ巻き取りボビン、15 並列切断ワイヤ部、16 切り落とし端面固定ブロック、17 あて板、18,19 ボルト、20 基準面、25 加工液、26 加工槽、27 Z軸ステージ、28 給電線接続部、41 溝部、100 ワイヤ放電加工機、101 ベース部、102 プレート部、103 段差、104,105 突起部。

Claims (10)

  1. 被加工物との間に放電を発生させて前記被加工物を放電加工するワイヤ電極と、
    前記ワイヤ電極と前記被加工物との間の間隙に前記ワイヤ電極と同軸方向から加工液を供給する加工液ノズルと、
    一対のプレート部材を備え、一対の前記プレート部材同士の間の空間に前記被加工物を配置して、一対の前記プレート部材同士の間の空間から前記加工液が逃げないように前記加工液を案内する加工液ガイド部と有し、
    前記プレート部材の前記被加工物と対向する面は、前記被加工物の前記プレート部材と対向する面よりも大きいことを特徴とするワイヤ放電加工機。
  2. 前記加工液ノズルと一対の前記プレート部材とは、前記ワイヤ電極の軸方向において間隔を空けて配置されており、
    前記放電加工中、前記プレート部材の周縁部と前記加工液ノズルとの間隔は一定であることを特徴とする請求項1に記載のワイヤ放電加工機。
  3. 前記加工液ノズルのノズル幅は、一対の前記プレート部材同士の間隔以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のワイヤ放電加工機。
  4. 前記ワイヤ電極は、
    互いに軸線方向に平行に離間して平行張架された部分が、前記被加工物の複数箇所を同時に前記放電加工する並列切断ワイヤ部をなしていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工機。
  5. 前記被加工物は、一対の前記プレート部材の一方に固定されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工機。
  6. 一対の前記プレート部材のうち、少なくとも前記被加工物が固定される一方は、導電性を有することを特徴とする請求項5に記載のワイヤ放電加工機。
  7. 一対の前記プレート部材の前記被加工物が固定される一方と前記被加工物とは、融点が300℃以下の金属による溶接又は導電性接着剤による接着で固定されていることを特徴とする請求項6に記載のワイヤ放電加工機。
  8. 前記加工液ガイド部は、前記被加工物の切り落とし終端面を位置決めし、かつ固定する切り落とし端面固定ブロックを有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工機。
  9. 前記切り落とし端面固定ブロックは、一対の前記プレート部材から分離可能であることを特徴とする請求項8に記載のワイヤ放電加工機。
  10. 前記加工液ガイド部は、前記被加工物の傾き測定用の基準面を有することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工機。
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