JPWO2020189483A1 - 熱交換器及び熱交換器の製造方法 - Google Patents

熱交換器及び熱交換器の製造方法 Download PDF

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Abstract

熱交換器(1A)は、伝熱管(20)と、ヘッダ(10F、10B)と、を備える。伝熱管(20)は、フィン(30)に熱を伝える。ヘッダ(10F、10B)は、伝熱管(20)が挿入された挿入孔及び、挿入孔を囲み、伝熱管(20)の管軸方向に突出したエンボス部(12)が形成された外郭壁(11F、11B)を有する。ヘッダ(10F、10B)では、伝熱管(20)がエンボス部(12)と挿入孔の内壁にロウ付けされている。

Description

本開示は熱交換器及び熱交換器の製造方法に関する。
熱交換器には、フィンに熱を伝える伝熱管に冷媒を分配、集約するヘッダを備えるものがある。このような熱交換器では、一般的にはヘッダと伝熱管がロウ付けされている。
例えば、特許文献1には、伝熱管と、伝熱管が挿入された挿入孔及び、挿入孔の開口を囲む周壁が形成された外郭壁を有するヘッダと、を備え、伝熱管が周壁にロウ付けされた熱交換器が開示されている。
特許文献1に記載の熱交換器では、ヘッダの外郭壁をバーリング加工することにより、挿入孔と周壁が形成されている。
一方、特許文献2には、金属板を打ち抜いて、板厚に対して径が小さい孔を金属板に形成する方法において、孔の内壁にバリが付着することが記載されている。
特開2000−39288号公報 特開平6−91334号公報
伝熱管とヘッダとの接合強度を高めるには、伝熱管とヘッダの接合面積を広くすることが望ましい。
特許文献1に記載の熱交換器では、伝熱管とヘッダの接合面積を広くするために、バーリング加工によって挿入孔と周壁が形成されていると考えられる。そして、その挿入孔と周壁の形成では、挿入孔よりも小さい下穴を予め形成する必要があると考えられる。しかし、特許文献2に記載されているように、板厚に対して下穴の径が小さい場合、バリが付着する。このため、挿入孔に対して外郭壁の厚みが大きすぎると、挿入孔と周壁の形成が困難である。
また、ヘッダと伝熱管の接合面積を広くするため、ヘッダの外郭壁の厚みを大きくすることが考えられる。この場合も、挿入孔に対して外郭壁の厚みが大きすぎると、挿入孔の形成が困難である。
本開示は上記の課題を解決するためになされたもので、伝熱管とヘッダの接合強度が高く、製造が容易な熱交換器及び熱交換器の製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本開示に係る熱交換器は、フィンに熱を伝える伝熱管と、伝熱管が挿入された挿入孔及び、挿入孔を囲み、伝熱管の管軸方向に突出したエンボス部が形成された外郭壁を有するヘッダと、を備える。ヘッダでは、伝熱管がエンボス部と挿入孔の内壁にロウ付けされている。
本開示の構成によれば、伝熱管がエンボス部と挿入孔の内壁にロウ付けされているので、接合強度が高い。また、外郭壁にエンボス部を形成するだけであるため、外郭壁の厚みを大きくしても製造が容易である。
本開示の実施の形態1に係る熱交換器の斜視図 本開示の実施の形態1に係る熱交換器が備える伝熱管の斜視図 図1に示すIII領域で熱交換器を切断したときの切断部分の斜視図 図1に示すIII領域で熱交換器を切断したときの切断部分の正面図 図4に示すV−V切断線での断面図 本開示の実施の形態1に係る熱交換器の製造方法で、エンボス部が形成された、ヘッダの外郭壁の断面図 本開示の実施の形態1に係る熱交換器の製造方法で、エンボス部に貫通孔を形成したときのヘッダの外郭壁の断面図 本開示の実施の形態1に係る熱交換器の製造方法で、貫通孔に伝熱管を挿入したときのヘッダの断面図 本開示の実施の形態2に係る熱交換器の斜視図 本開示の実施の形態2に係る熱交換器の正面図 図10に示すXI−XI切断線での断面図 本開示の実施の形態2に係る熱交換器の製造方法で、貫通孔に伝熱管を挿入したときのヘッダの断面図 本開示の実施の形態3に係る熱交換器の斜視図 本開示の実施の形態3に係る熱交換器の正面図 図14に示すXV−XV切断線での断面図 本開示の実施の形態1に係る熱交換器の変形例の断面図 本開示の実施の形態1に係る熱交換器のヘッダが有する外郭壁の変形例の断面図
以下、本開示の実施の形態に係る熱交換器及び熱交換器の製造方法について図面を参照して詳細に説明する。なお、図中、同一又は同等の部分には同一の符号を付す。図に示す直交座標系XYZにおいて、伝熱管が延在する方向を正面から背面に向かう方向としたときの、左右方向がX軸、上下方向がZ軸、X軸とZ軸とに直交する方向がY軸である。以下、適宜、この座標系を引用して説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1に係る熱交換器は、ヘッダの外郭壁にエンボス部が形成された熱交換器である。この熱交換器では、エンボス部に伝熱管がロウ付けされている。以下、図1−図2を参照して、熱交換器の構成について説明し、続いて、図3−図5を参照して、エンボス部について説明する。次に、図6−図8を参照して、熱交換器の製造方法について説明する。
図1は、実施の形態1に係る熱交換器1Aの斜視図である。図2は、熱交換器1Aが備える伝熱管20の斜視図である。なお、図1では、理解を容易にするため、冷媒を供給、排出するための冷媒管、継手等の部品を省略している。
図1に示すように、熱交換器1Aは、外部機器から冷媒が供給又は外部機器へ冷媒を排出するヘッダ10F、10Bと、ヘッダ10F、10Bの冷媒が流通し、その冷媒の熱を伝える複数の伝熱管20と、伝熱管20の熱を放熱する複数のフィン30と、を備えている。
ヘッダ10F、10Bは、直方体状の外郭壁11F、11Bを有する。図示しないが、その内部には、冷媒を流すための流路が形成されている。そして、ヘッダ10F、10Bは、外郭壁11F、11Bの長手方向を左右方向に向け、互いに離されて配置されている。ヘッダ10Fと10Bは、冷媒を流通させるため、複数の伝熱管20によって互いに接続されている。
なお、ヘッダ10Fと10Bは、XZ平面に対して対称な形状である。また、ヘッダ10Fと10Bは、この対称であることを除いて同じ構成である。このため、本明細書では、以下、配置関係を説明するときを除いて、ヘッダ10Fと10Bを単にヘッダ10と称する。また、外郭壁11F、11Bも、同様に、配置関係を説明するときを除いて、単に外郭壁11と称する。
伝熱管20は、図2に示すように、正面視扁平状に形成されている。ここで、扁平状とは、正面視で長手方向の両端が半円状に丸められた形状のことであり、例えば、正面視で平たい長円のことである。伝熱管20は、冷媒を流すため、流路となる内部空間を有している。その内部空間は、伝熱性を高めるため、水平方向に延在し、上下方向に並べられた複数の隔壁21によって仕切られている。
図1に戻って、伝熱管20の管軸は、背面から正面に向かう方向、すなわち、Y方向に直線的に延在している。そして、伝熱管20と伝熱管20は、空気との熱交換率を高めるため、互いの間に隙間を設けて配置されている。伝熱管20には、冷媒から伝わった熱を放熱するため、複数のフィン30が取り付けられている。
フィン30は、放熱性を高めるため、矩形状の板の形状に形成されている。その厚さは、0.09−0.2mmである。図示しないが、フィン30の長手方向には、伝熱管20の管断面長手方向端部に嵌合可能な切り欠き部が形成されている。その切り欠き部の数は、伝熱管20と同数であり、切り欠き部のピッチは、伝熱管20と伝熱管20の左右方向ピッチと同じである。そして、切り欠き部が伝熱管20に嵌め合わされ、複数のフィン30が伝熱管20に取り付けられている。フィン30は、それら切り欠き部で伝熱管20にロウ付けされることにより、伝熱管20に固定されている。そして、フィン30は、図1に示すように、長手方向を左右方向に向けた状態かつ、一定のピッチで、例えば、1.0−2.0mmのピッチで複数の伝熱管20に組み付けられている。
フィン30と伝熱管20は、伝熱性を高めて冷媒と空気との熱交換率を高めるため、アルミニウム又はアルミニウム合金で形成されている。そして、フィン30は、使用環境に応じて防食、防汚、親水、撥水等のための表面処理が施されている。伝熱管20の表面には、孔食による冷媒の漏れを防ぐため、亜鉛を含む犠牲陽極層が設けられている。
これに対して、ヘッダ10は、伝熱管20と同じく、アルミニウム又はアルミニウム合金で形成されている。その表面には、亜鉛を含む犠牲陽極層が形成されている。ヘッダ10は、伝熱管20と同材料で形成されることにより、伝熱管20との接合後のゆがみの発生を小さくしている。ヘッダ10には、伝熱管20を接合するためのエンボス部12が形成されている。次に、図3−図5を参照して、ヘッダ10のエンボス部12について説明する。
図3は、図1に示すIII領域で熱交換器1Aを切断したときの切断部分の斜視図である。図4は、その切断部分の正面図である。図5は、図4に示すV−V切断線での断面図である。なお、図3では、理解を容易にするため、ロウ材14を省略している。
図3及び図4に示すように、外郭壁11の正面側、すなわち+Y側の壁部には、+Y側に凸状のエンボス部12が形成されている。
エンボス部12は、エンボス加工、ハーフピアス加工、半抜き加工、ダボ加工等の名称で呼ばれる加工方法で形成された部分である。詳細な加工方法は後述するが、エンボス部12は、図5に示すように、外郭壁11の一部分が伝熱管20の管軸方向にずれた形状を有する。なお、エンボス部12を形成した上記加工方法のことを、以下、エンボス加工法というものとする。
詳細には、エンボス部12は、外郭壁11の一部が外郭壁11の厚さTよりも狭い局所的な領域Aで管軸方向であるY方向に浮き出している。その外郭壁11の浮き出した部分は、外郭壁11の浮き出していない部分と平行である。その浮き出した距離は、外郭壁11の厚さTの半分である。このため、エンボス部12では、+Y側の壁面が+Y方向に厚さTの半分だけ突出し、−Y側の壁面が−Y方向に厚さTの半分だけ窪んでいる。なお、本明細書では、エンボス部12が浮き出す方向のことを突出方向、ずれ方向ともいい、エンボス部12が浮き出す長さのことを突出長ともいう。
また、エンボス部12は、上記加工方法により剪断面120を有する。ここで、剪断面120とは、上記の加工方法で外郭壁11が剪断加工されたときに、加工具によって形成される平滑な面のことである。剪断面120は、加工具によって壁の厚み方向に向かって延在する微細な傷を有する。
図3及び図4に戻って、エンボス部12は、正面視で、伝熱管20と相似形の扁平の形状に形成されている。その大きさは、伝熱管20よりも大きい。一方、エンボス部12の中央には、伝熱管20が挿入された貫通孔13が形成されている。
貫通孔13は、伝熱管20が緩挿可能な、伝熱管20と正面視相似形の扁平に形成されている。貫通孔13は、図5に示すように、エンボス部12をY方向に貫通している。そして、貫通孔13は、伝熱管20の全周にわたって隙間C1を有する。
隙間C1は、溶融したロウ材14が浸透可能な大きさに形成されている。詳細には、隙間C1は、ヘッダ10の材質、表面処理に依存するが、例えば、0.1−0.5mm程度の大きさである。そして、貫通孔13には、ロウ材14が充填され、貫通孔13の内壁には、伝熱管20が接合されている。
一方、貫通孔13の+Y端には、伝熱管20との間に貫通孔13からはみ出し、かつ伝熱管20との間を塞ぐロウフィレットが形成されている。その結果、伝熱管20との接合強度が高められている。なお、図示しないが、貫通孔13と伝熱管20との隙間C1全周にわたってロウ材14が充填されている。そして、ロウフィレットは、その全周にわたって形成されている。これにより、隙間C1は、高い気密性で塞がれ、ロウ付け部の耐圧性が高められている。
貫通孔13の−Y端は、エンボス部12の+Y側への窪みと連続している。その窪みの内壁には、上述した剪断面120が形成されている。剪断面120と挿入された伝熱管20との間には、隙間C1の2−3倍程度の大きさの隙間C2が設けられている。
隙間C2には、上述したロウ材14が充填されている。そして、隙間C2には、ロウフィレットが形成され、隙間C2は、そのロウフィレットによって塞がれている。ここで、図示しないが、隙間C2は、全周にわたってロウ材14が充填され、ロウフィレットによって塞がれている。上述したように、剪断面120は、壁の厚み方向に向かって延在する微細な傷を有する。このため、ロウ材14は、剪断面120の傷と傷の間に浸透している。その結果、伝熱管20との接合強度が高められている。
なお、本明細書では、貫通孔13は、伝熱管20が挿入されることから、挿入孔ともいう。また、貫通孔13は、本明細書でいうところの挿入孔の一例である。
次に、図6−図8を参照して、熱交換器1Aの製造方法について説明する。
図6は、実施の形態1に係る熱交換器1Aの製造方法で、エンボス部12を形成するときのヘッダ10の外郭壁11の断面図である。図7は、同製造方法で、エンボス部12に貫通孔13を形成したときのヘッダ10の外郭壁11の断面図である。図8は、同製造方法で、貫通孔13に伝熱管20を挿入したときのヘッダ10の断面図である。なお、図6−図8では、図5に示すVI−VIII領域に相当する切断面を図示している。
まず、上述した形状の複数の伝熱管20を押し出し成形、引き抜き成形、曲げ加工等の加工方法により作製する。また、上述した形状の複数のフィン30を、プレス加工により作製する。このとき、材料には、アルミニウム、アルミニウム合金又はこれらの材料がクラッドされたクラッド材料が用いられる。その表面には、使用目的に応じて表面処理が施される。
続いて、複数の伝熱管20を上述した位置に配置し、複数のフィン30の切り欠き部に配置された伝熱管20を嵌め合わせる。さらに、切り欠き部を伝熱管20にロウ付けして、伝熱管20とフィン30を接合する。このロウ付けでは、ペースト状のロウ材を塗布したり、フィン30の切り欠き部近傍に固定のロウ材を置いたりすることによりロウ材を供給する。その後、ロウ材を熔解させて、伝熱管20とフィン30の切り欠き部との間に浸透させる。さらに浸透したロウ材を冷却させてロウ材で伝熱管20とフィン30を接合する。これにより、伝熱管20とフィン30を接合する。なお、この工程を、以下、伝熱管20とフィン30の組み立てという。
上記の伝熱管20、フィン30の作製と、伝熱管20とフィン30の組み立てと並行して、ヘッダ10を作製する。
そのヘッダの作製では、まず、上述した厚さTのアルミニウム、アルミニウム合金の板金を準備し、ヘッダ10の外郭壁11とする。続いて、その板金を、上述したエンボス加工法で加工して、上述した形状のエンボス部12を形成する。詳細には、図6に示すように、外郭壁11をパンチ100とダイ200の間に配置し、パンチ100を外郭壁11に押し込んで、パンチ100で外郭壁11を剪断する。このとき、パンチ100の押し込み量を、外郭壁11の厚さTの半分とする。これにより、外郭壁11にエンボス部12が形成される。また、外郭壁11の、パンチ100で押し込んだ部分に、剪断面120が形成される。剪断面120には、パンチ100の押し込みによってその押し込み方向に延在する線状の微細な傷が多数、形成される。なお、この工程は、本明細書でいうところのエンボス部形成工程の一例である。
次に、図7に示すように、エンボス部12が形成された外郭壁11に、上述した形状の貫通孔13を形成する。この貫通孔13の形成では、切削工具、工作機械、プレス機械等を用いて、外郭壁11に貫通孔13を形成する。換言すると、機械加工又はプレス加工により、貫通孔13を形成する。なお、この工程は、本明細書でいうところの貫通孔形成工程の一例である。
続いて、貫通孔13が形成された外郭壁11をプレス加工することにより、上述した直方体状のヘッダ10を形成する。なお、貫通孔形成工程で、プレス加工することにより、貫通孔13を形成すると共に、上述した形状のヘッダ10を形成しても良い。
次に、図8に示すように、プレス加工により直方体状に形成されたヘッダ10の貫通孔13に、伝熱管20を挿入する。このとき、貫通孔13の内壁と伝熱管20との間に隙間C1を設ける。ここで、挿入する伝熱管20は、図示しないが、伝熱管20とフィン30の組み立てによって、フィン30が接合された伝熱管20である。なお、この工程は、本明細書でいうところの伝熱管挿入工程の一例である。
次に、隙間C1が設けられた状態のまま、貫通孔13の開口にロウ材14を載置する。そして、ロウ材14を加熱して熔解させ、矢印Rに示すように、貫通孔13の内壁と伝熱管20との間の隙間C1にロウ材14を浸透させる。さらに、ロウ材14を貫通孔13の内壁と剪断面120との間の隙間まで浸透させる。その結果、ロウ材14は、図5に示すように、貫通孔13の開口と剪断面120があるエンボス部12の窪みからはみ出し、表面張力によりこれら隙間を塞ぐロウフィレットが形成される。さらに、ロウ材14は、剪断面120の微細な線状の傷と傷の間まで浸透する。その後、ロウ材14を冷却して硬化させる。ロウ材14は、ロウフィレットを形成すると共に、伝熱管20は、ヘッダ10に強固に接合される。なお、この工程は、本明細書でいうところのロウ付け工程の一例である。
なお、ロウ付け工程では、貫通孔13の開口にロウ材14を載置するが、そのロウ材14は、ペースト、ワイヤー、箔状等の周知の形態であっても良い。
以上の工程により、フィン30、伝熱管20及びヘッダ10が組み立てられ、熱交換器1Aが完成する。
以上のように、実施の形態1に係る熱交換器1Aは、伝熱管20が、ヘッダ10に形成されたエンボス部12の剪断面120と貫通孔13の内壁がロウ材14によって接合されている。このため、伝熱管20とヘッダ10の接合面積が大きく、接合強度が高い。
エンボス部12は、ヘッダ10が有する外郭壁11の一部の壁部が伝熱管20の管軸方向に浮き出した形状に形成されている。このため、エンボス部12は、浮き出した方向と逆方向に窪んでいる。そして、その窪みにはロウ材14が充填されている。これにより、エンボス部12は、伝熱管20を支持する。その結果、熱交換器1Aでは、伝熱管20の強度が高い。
一般に、バーリング加工により、貫通孔13と周壁を形成する場合、外郭壁11の厚さが、貫通孔13の内径よりも大きい場合、貫通孔13と周壁を形成することが難しい。
これに対して、エンボス部12は、エンボス加工、ハーフピアス加工等の名称で呼ばれる加工方法で、外郭壁11の一部をパンチ100が押し込むことで形成されている。このため、熱交換器1Aでは、貫通孔13の内径よりも外郭壁11の厚さが大きい場合でも、エンボス部12を容易に製造できる。その結果、外郭壁11の厚さを大きくして、伝熱管20とヘッダ10の接合強度を高めることが容易である。
また、外郭壁11に貫通孔13よりも一回り大きなエンボス部12を形成するだけであるので、バーリング加工と比較して外郭壁11の厚みを大きくしても製造が容易である。
熱交換器1Aでは、エンボス部12に機械加工又はプレス加工により、貫通孔13を形成する。このため、バーリング加工により貫通孔13と周壁を形成する場合と比較して、高い位置精度でエンボス部12と貫通孔13を形成することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、1つのエンボス部12に1つの貫通孔13が形成されている。これにより、1つのエンボス部12に1つの伝熱管20が接合されている。しかし、エンボス部12はこれに限定されない。実施の形態2に係る熱交換器1Bでは、1つのエンボス部42に複数の貫通孔43が形成されている。そして、複数の貫通孔43に複数の伝熱管20が接合されている。
以下、図9−図12を参照して、実施の形態2に係る熱交換器1Bを説明する。実施の形態2では、実施の形態1と異なる構成について説明する。
図9は、実施の形態2に係る熱交換器1Bの斜視図である。図10は、熱交換器1Bの正面図である。図11は、図10に示すXI−XI切断線での断面図である。図12は、実施の形態2に係る熱交換器1Bの製造方法で、貫通孔43に伝熱管20を挿入したときのヘッダ40の断面図である。なお、図9では、図3と同様に、ヘッダ40をYZ平面に平行な平面で部分的に切断したときの切断部分を示している。また、図12では、図10に示すXI−XI切断線の切断面を図示している。
図9に示すように、熱交換器1Bは、2つの伝熱管20が接合されたエンボス部42が形成されたヘッダ40を備えている。
エンボス部42は、図10に示すように、正面視矩形状に形成されている。エンボス部42の長手方向は、上下方向に向けられている。その長さは、伝熱管20の管断面長手方向よりも大きい。また、エンボス部42の短手方向は、左右方向に向けられている。短手方向の長さは、伝熱管20のピッチPと伝熱管20の管断面短手方向の長さとの和よりも大きい。これにより、エンボス部42には、実施の形態1で説明した貫通孔13と同形、同じ大きさの貫通孔43が2つ配置可能な大きさを有する。そして、エンボス部42には、上述した貫通孔43が2つ形成されている。それら貫通孔43には、伝熱管20がそれぞれ挿入されている。
貫通孔43の内壁と伝熱管20との間には、図11に示すように、実施の形態1と同じ隙間C1が設けられている。そして、貫通孔43の内壁と伝熱管20との間には、実施の形態1と同じくロウ材14が充填されている。これにより、伝熱管20が貫通孔43の内壁に接合されている。その結果、熱交換器1Bでは、エンボス部42に2つの伝熱管20が接合されている。
一方、エンボス部42の窪み上端の内壁UWと伝熱管20との間には、実施の形態1と同じ隙間C2が設けられている。これにより、実施の形態1と同様に、ロウ材14が充填されている。そして、内壁UWは、実施の形態1と同じ剪断面120である。その結果、伝熱管20は、内壁UWに強固に接合されている。
これに対して、エンボス部42の窪み下端の内壁LWでは、伝熱管20との間に隙間C2よりも大きい隙間C3が形成されている。これにより、隙間C3には、ロウ材14が充填されず、内壁LWの近傍だけにロウ材14が存在している。その結果、内壁LWは、伝熱管20と接合されていない。
このように、エンボス部42では、窪みの内壁の一部だけがロウ材14によって伝熱管20と接合されている。しかし、その内壁の一部は、剪断面120である。このため、ヘッダ40と伝熱管20は、エンボス部42が形成されていない場合と比較して、より強固に接合されている。
次に、実施の形態2に係る熱交換器1Bの製造方法について説明する。
まず、実施の形態1と同様に、伝熱管20とフィン30を作製し、その後、伝熱管20とフィン30を組み立てる。また、上述した形状のヘッダ40を作製する。このとき、実施の形態1と同じエンボス部形成工程、貫通孔形成工程を行うことにより、上述した形状のエンボス部42と貫通孔43を作製する。
続いて、図12に示すように、貫通孔43に隙間C1を設けた状態で、伝熱管20を挿入する。そして、隙間C1を維持したまま、伝熱管20の外周を囲む形状のロウ材14を伝熱管20に設置する。そして、実施の形態1と同様に、ロウ材14を加熱して熔解させ、貫通孔43の内壁と伝熱管20との間の隙間C1にロウ材14を浸透させる。このとき、ロウ材14は、隙間C1のほか、エンボス部42の窪み上端の内壁UWと伝熱管20との隙間C2に表面張力により浸透する。そして、ロウ材14は、この隙間C2に充填される。
一方、エンボス部42の窪み下端では、隙間C1に浸透したロウ材14が、矢印Sに示すように、重力により下に垂れる。隙間C3は、エンボス部42の窪み上端の内壁UWの隙間C2よりも大きい。このため、ロウ材14は、表面張力によって隙間C3に充填されにくい。
ここで、貫通孔43の内壁と伝熱管20との接合に必要な量以上にロウ材14が溶融している場合に、ロウ詰まりが発生したり、ヘッダ40又は伝熱管20を溶融させる、いわゆるエロージョンが発生したりする。しかし、実施の形態2では、エンボス部42の窪み下端には、隙間C2よりも大きい隙間C3が設けられている。このため、余剰なロウ材14は、重力により下に流れて、隙間C3に集まる。その結果、ロウ詰まりが発生しにくく、また、いわゆるエロージョンが発生しにくい。
ロウ材14を加熱して熔解させた後、ロウ材14を冷却させて硬化させる。これにより、伝熱管20をヘッダ10にロウ付けする。以上の工程により、熱交換器1Bが完成する。
以上のように、実施の形態2に係る熱交換器1Bでも、実施の形態1と同様に、伝熱管20が、剪断面120である、エンボス部42の内壁UWにロウ付けされている。このため、熱交換器1Bでも、伝熱管20とヘッダ40の接合強度が高い。
バーリング加工では、伝熱管20のピッチPが小さすぎる場合、貫通孔43のピッチも小さくなり、貫通孔43間の壁部の強度が低下する。その結果、貫通孔43と周壁を形成することが難しいことがある。
しかし、熱交換器1Bでは、実施の形態1と同じエンボス部形成工程で複数の伝熱管20が接合可能なエンボス部42を形成する。また、エンボス部42に、実施の形態1と同じ貫通孔形成工程で貫通孔43を形成する。すなわち、機械加工又はプレス加工により貫通孔43を形成する。このため、バーリング加工よりも、容易にエンボス部42と貫通孔43を形成することができる。
(実施の形態3)
実施の形態1及び2では、外郭壁11とエンボス部12、42との間に段差が設けられている。すなわち、エンボス部12、42は、外郭壁11から正面側へ出た段の形状であり、その結果、段差が設けられている。その段数は一段である。しかし、エンボス部12、42はこれに限定されない。エンボス部12、42は、段数が複数の階段状であっても良い。実施の形態3に係る熱交換器1Cは、階段状のエンボス部52を備える。
以下、図13−図15を参照して、実施の形態3に係る熱交換器1Cを説明する。実施の形態3では、実施の形態1及び2と異なる構成について説明する。
図13は、本開示の実施の形態3に係る熱交換器1Cの斜視図である。図14は、熱交換器1Cの正面図である。図15は、図14に示すXV−XV切断線での断面図である。なお、図13では、図3と同様に、ヘッダ50をYZ平面に平行な平面で部分的に切断したときの切断部分を示している。また、図13では、理解を容易にするため、ロウ材14を省略している。
図13及び図14に示すように、熱交換器1Cは、ヘッダ50を備え、そのヘッダ50が有する外郭壁51には、階段状に正面側に突出するエンボス部52が形成されている。
エンボス部52は、複数の段を有する階段の形状に形成されている。詳細には、エンボス部52は、その周縁から中央に向かって正面側に高くなる、3つの段521−523を有する階段の形状に形成されている。エンボス部52の各段521−523は、伝熱管20の断面形状と同じく、正面視扁平の形状である。各段は、互いに相似形である。そして、エンボス部52の中央側にある段523が段521−523のうち最も小さいが、その段523は、伝熱管20と接続するため、正面視で伝熱管20の断面形状よりも大きい。
これら段521−523は、実施の形態1で説明したエンボス加工法で形成されることにより、正面側、すなわち+Y方向に浮き出している。
詳細には、段521は、図15に示すように、外郭壁51の一部分が、エンボス加工法によって、+Y方向に突出長L1だけ突出することにより、形成されている。その突出長L1は、外郭壁51の厚さTの半分以上である。これにより、段521の−Y側は、外郭壁51の−Y面よりも、突出長L1だけ窪んでいる。その結果、段521の−Y面と外郭壁51の−Y面との間に、突出長L1の段差を有する。その段差面は、エンボス加工法によって形成された剪断面121を有する。
また、段522は、段521の一部分が、エンボス加工法によって、+Y方向に突出することにより、形成されている。その突出長L2は、段521の突出長L1と同じである。また、段522の+X端、−X端は、段521の+X端、−X端よりも幅Wだけ、段521の中央側に位置する。ここで、幅Wは、外郭壁51の厚さTの半分以上である。これにより、段522は、XY断面視で段521よりも小さい。
段522の−Y側は、エンボス加工法で形成されることにより、段521の−Y面よりも、突出長L2だけ窪んでいる。その結果、段522の−Y面は、段521の−Y面との間に突出長L2の段差を有する。また、段差面は、剪断面122によって形成されている。
さらに、段523は、段522の一部分が、エンボス加工法によって、+Y方向に突出することにより、形成されている。その突出長L3は、段521の突出長L1と同じであり、段523の、段522に対する位置関係は、段522の、段521に対する位置関係と同じである。そして、段523は、−Y側に突出長L3と同じ段差を有し、その段差面に、剪断面123を有する。
段523は、段522の内部に形成されている。さらに、段522は、段521の内部に形成されている。その結果、段523の−Y側は、段521−523のうちで、最も窪んでいる。その中央部には、その中央部をY方向に貫通する貫通孔53が形成されている。その貫通孔53には、同方向に延在する伝熱管20が挿入されている。
伝熱管20は、実施の形態1と同様に、貫通孔53の内壁との間に隙間C1を有する。また、伝熱管20は、段523の−Y側にある剪断面123との間に、実施の形態1で説明した剪断面120と同様に、隙間C2を有する。さらに、伝熱管20は、剪断面122と121との間に、隙間C4、C5を有する。
これら隙間C1、C2、C4、C5には、ロウ材14が充填されている。そして、隙間C5には、ロウフィレットが形成されている。図示しないが、このロウフィレットは、伝熱管20と剪断面121との間の隙間C5全周にわたって形成されている。これにより、隙間C5は、高い気密性で塞がれ、ロウ付けの耐圧性が高い。その結果、隙間C1、C2、C4も、高い気密性で塞がれている。
さらに、剪断面121−123にロウ材14が浸透しているので、伝熱管20とエンボス部52との接合強度が高い。
次に、実施の形態3に係る熱交換器1Cの製造方法について説明する。
まず、実施の形態1、2と同様に、伝熱管20とフィン30を作製し、続いて、作製した伝熱管20とフィン30を組み立てる。
また、上述したエンボス部52を有するヘッダ50を作製する。このヘッダ50の作製では、実施の形態1で説明したエンボス部形成工程を繰り返すことにより、外郭壁51に階段状の段521−523を形成する。
詳細には、実施の形態1で説明したパンチ100とダイ200を用いて、段521を形成し、続いて、パンチ100とダイ200とは図示しない別のパンチとダイを用いて、段521の内部に、段522を形成する。さらに、その別のパンチとダイをさらに別のものに交換して、段522の内部に、段523を形成する。これにより、外郭壁51に階段状のエンボス部52を形成する。
次に、実施の形態1と同じ貫通孔形成工程とロウ付け工程を行う。これにより、エンボス部52に貫通孔53が形成され、形成された貫通孔53に伝熱管20が挿入される。さらに、伝熱管20と貫通孔53又はエンボス部52との間に形成された隙間C1、C2、C4、C5がロウ材14によって充填される。
このロウ材14の充填では、毛細管現象によって、溶融したロウ材14が隙間C1、C2、C4、C5に浸透する。溶融したロウ材14は、表面張力により狭い空間に集まる結果、隙間C1、C2、C4、C5に集まるので、伝熱管20の端部からその内部に流れにくい。その結果、伝熱管20の内部空間がロウ材14によって塞がれる、いわゆるロウ詰まりが抑制される。ロウ材14は、隙間C1、C2、C4、C5を充填して、隙間C1、C2、C4、C5を高い気密性で塞ぐ。
なお、実施の形態3では、階段の形状に形成され、3つの段を有する、すなわち段521−523を有するエンボス部52を説明している。しかし、エンボス部52は、複数の段を有してれば良い。このため、エンボス部52は、例えば、2段の段を有していても良い。また、エンボス部52は、3段よりも多い数の段を有しても良い。
また、実施の形態3では、隙間C5にロウフィレットが形成されているが、ロウフィレットは、隙間C5のほか、隙間C2、C4に形成されても良い。このような形態であっても、少なくとも剪断面121に伝熱管20をロウ付けすることができるからである。ロウフィレットは、ロウ付け工程でのロウ材14の供給量に応じて、隙間C2、C4、C5に形成されることになれば良い。
実施の形態3では、エンボス部52に伝熱管20が1つ接合されているが、実施の形態2と同様に、エンボス部52に複数の伝熱管20が接合されても良い。
以上のように、実施の形態3に係る熱交換器1Cでは、階段状に形成されたエンボス部52を備え、そのエンボス部52が、剪断面121−123を有する。熱交換器1Cでも、実施の形態1及び2と同様に、伝熱管20が、剪断面121−123にロウ付けされているので、伝熱管20とヘッダ50の接合強度が高い。
また、熱交換器1Cでは、実施の形態1と比較してロウフィレットが大きいので、実施の形態1よりも、伝熱管20の接合強度が高い。
以上、本開示の実施の形態を説明したが、本開示は上記の実施の形態に限定されるものではない。例えば、実施の形態1−3では、エンボス部12、42、52が、ヘッダ10、40、50の外側に向かって突出している。しかし、エンボス部12、42、52はこれに限定されない。エンボス部12、42、52は、伝熱管20の管軸方向に突出していれば良い。このため、エンボス部12、42、52は、ヘッダ10、40、50の内側に向かって突出しても良い。
図16は、実施の形態1に係る熱交換器1Aの変形例の断面図である。なお、図16では、図4に示すV−V切断線と同じ箇所の切断線での断面図を示している。
図16に示すように、熱交換器1Dは、流路である内部空間に向かって突出したエンボス部62が形成されたヘッダ60を備えている。エンボス部62は、伝熱管20の管軸方向、詳細には、−Y方向に突出する。
このように、エンボス部12、42、52は、ヘッダ10、40、50の内側に向かって突出しても良い。このような形態であっても、エンボス部12、42、52の窪みにロウ材14を充填して、伝熱管20をエンボス部12、42、52に強固に接合することができる。
実施の形態1−3では、エンボス部12、42、52、62が、外郭壁11の厚さTの半分だけ浮き出している。また、エンボス部12、42、52、62の厚さは、外郭壁11の厚さTと同じである。しかし、エンボス部12、42、52、62はこれに限定されない。エンボス部12、42、52、62は管軸方向に突出していればよく、その突出長は任意である。また、エンボス部12、42、52、62の厚さも任意である。例えば、エンボス部12、42、52、62は、外郭壁11の厚さTの1/3だけ突出しても良いし、エンボス部12、42、52、62の厚さは、パンチ100に加圧されることにより、厚さTよりも薄くなっても良い。
実施の形態1−3では、ヘッダ10、40、50、60が直方体状の外郭壁11を有しているが、ヘッダ10、40、50、60はこれに限定されない。ヘッダ10、40、50、60は、貫通孔13、43、53とエンボス部12、42、52、62が形成された外郭壁11、41、51、61を有していれば良い。このため、ヘッダ10、40、50、60は、この限りにおいて、その形状は任意である。例えば、ヘッダ10、40、50、60は、円筒状の外郭壁11を有しても良い。
また、上記の限りにおいて、ヘッダ10、40、50、60の材料も任意である。実施の形態1−3では、ヘッダ10、40、50、60の表面に犠牲陽極層が形成されているが、ヘッダ10、40、50、60は、これに限定されない。例えば、ヘッダ10、40、50、60は、外郭壁71のブレージングシートで形成されても良い。
図17は、ヘッダ10が有する外郭壁11の変形例の断面図である。なお、図17では、外郭壁11の一部だけを図示している。
外郭壁71は、心材となるアルミニウム又はアルミニウム合金に、皮材としてロウ材料が設けられた、ブレージングシートで形成されている。詳細には、外郭壁71は、図17に示すように、マンガンとアルミニウムを含む合金で形成された第1の層72と、第1の層72の合金よりも融点が低いアルミニウム合金で形成された第2の層73と、第2の層73と同じアルミニウム合金又は、亜鉛とアルミニウムを含む合金で形成された第3の層74と、が積層されている。ここで、第2の層73のアルミニウム合金は、ロウ材14と同じ材料である。
このように、ヘッダ10、40、50、60は、外郭壁71のブレージングシートで形成されても良い。この場合、ブレージングシートの皮材は、外郭壁71と同じく、心材の片面に形成されても良いし、心材の両面に形成されても良い。そして、上述した剪断面120は、皮材であるロウ材料に形成されると良い。このような形態であれば、剪断面120それ自体が、ロウ材料であるため、確実に伝熱管20を接合することができる。
また、ヘッダ10、40、50、60の内部構造も任意である。ヘッダ10、40、50、60の内部が隔壁で分割され、複数の流路があっても良い。なお、熱交換器1A−1Dは、流路に応じてヘッダ10、40、50、60の数は1つであっても良い。
実施の形態1−3では、ヘッダ10、40、50、60、70が一つの部材で形成されているが、ヘッダ10、40、50、60、70は複数のヘッダ部品が組み合わされることにより作製されていても良い。その場合、複数のヘッダ部品はロウ付けされていても良い。
上述したように、ヘッダ10、40、50、60、70は、貫通孔13、43、53と、エンボス部12、42、52、62が形成された外郭壁11、41、51、61を有していれば良い。そして、伝熱管20がエンボス部12、42、52、62と貫通孔13、43、53の内壁にロウ付けされていれば良い。このため、この条件を満たす限りにおいて、外郭壁11、41、51、61がどの向きに向いているか、伝熱管20がどの向きに延びているか、は任意である。また、この条件を満たす限りにおいて、伝熱管20が何本設けられているか、も任意である。
例えば、ヘッダ10、40、50、60、70が前又は後に向く外郭壁11、41、51、61と、右又は左に向く外郭壁11、41、51、61と、を備え、前又は後に向く外郭壁11、41、51、61に多数、例えば、10〜100本の伝熱管20が接続されて、伝熱管20が左右方向に配列しても良い。さらに、上又は下に向く外郭壁11、41、51、61に多数、例えば、2〜100本の伝熱管20が接続されて、伝熱管20が上下方向に配列しても良い。
また、上記条件を満たせば良いので、当然ながら、エンボス部12、42、52、62にロウ付けされる伝熱管20の本数も任意である。例えば、エンボス部12、42、52、62に複数の伝熱管20がロウ付けされても良い。また、ヘッダ10、40、50、60、70が別々の方向に向く複数の外郭壁11、41、51、61を備える場合に、どの方向に向く外郭壁11、41、51、61にエンボス部12、42、52、62が設けられるかも任意である。例えば、上記の上又は下に向く外郭壁11、41、51、61にエンボス部12、42、52、62が設けられても良い。
本開示は、本開示の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本開示を説明するためのものであり、本開示の範囲を限定するものではない。つまり、本開示の範囲は、実施形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして、請求の範囲内及びそれと同等の開示の意義の範囲内で施される様々な変形が、本開示の範囲内とみなされる。
本出願は、2019年3月15日に出願された日本国特許出願特願2019−47920号に基づく。本明細書中に日本国特許出願特願2019−47920号の明細書、特許請求の範囲、図面全体を参照として取り込むものとする。
1A−1D 熱交換器、10,10F,10B ヘッダ、11,11F,11B 外郭壁、12 エンボス部、13 貫通孔、14 ロウ材、20 伝熱管、21 隔壁、30 フィン、40 ヘッダ、41 外郭壁、42 エンボス部、43 貫通孔、50 ヘッダ、51 外隔壁、52 エンボス部、53 貫通孔、60 ヘッダ、61 外郭壁、62 エンボス部、71 外郭壁、72 第1の層、73 第2の層、74 第3の層、100 パンチ、120、121、122、123 剪断面、200 ダイ、521−523 段、A 領域、C1−C5 隙間、L1−L3 突出長、P ピッチ、LW,UW 内壁、R,S 矢印、T 厚さ、W 幅。
上記の目的を達成するため、本開示に係る熱交換器は、フィンに熱を伝える伝熱管と、伝熱管が挿入された挿入孔及び、挿入孔を囲み、伝熱管の管軸方向に突出すると共に、突出方向と反対の側が窪んだエンボス部が形成された外郭壁を有するヘッダと、を備える。エンボス部は、突出方向と反対側の窪みの、挿入孔が形成された底部を囲む内壁に形成され、突出方向へ延びる剪断面を有する。また、伝熱管は、挿入孔の内壁までの間と剪断面までの間に充填され、かつ剪断面との間にフィレットを形成したロウ材によって、挿入孔の内壁とエンボス部にロウ付けされている。

Claims (11)

  1. フィンに熱を伝える伝熱管と、
    前記伝熱管が挿入された挿入孔及び、前記挿入孔を囲み、前記伝熱管の管軸方向に突出したエンボス部が形成された外郭壁を有し、前記伝熱管が前記エンボス部と前記挿入孔の内壁にロウ付けされたヘッダと、
    を備える熱交換器。
  2. 前記エンボス部は、突出方向と反対の側が窪み、
    前記伝熱管は、前記エンボス部の窪みとの間に充填されたロウ材によって、前記窪みの内壁にロウ付けされている、
    請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記伝熱管は、前記窪みの内壁全周にわたって、又は、前記窪みの内壁の一部にロウ付けされている、
    請求項2に記載の熱交換器。
  4. 前記外郭壁には、前記挿入孔が複数個、形成されている、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の熱交換器。
  5. 前記エンボス部は、複数の段を有する階段の形状を備える、
    請求項1から4のいずれかの1項に記載の熱交換器。
  6. 前記伝熱管は、前記複数の段のうちの少なくとも一つが有する内壁との間に充填されたロウ材によって、前記エンボス部の内壁にロウ付けされている、
    請求項5に記載の熱交換器。
  7. ヘッダが有する外郭壁をエンボス加工して前記外郭壁にエンボス部を形成するエンボス部形成工程と、
    前記エンボス部に貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、
    前記貫通孔に伝熱管を挿入する伝熱管挿入工程と、
    前記貫通孔に挿入された前記伝熱管を前記エンボス部と前記貫通孔の内壁にロウ付けするロウ付け工程と、
    を備える熱交換器の製造方法。
  8. 前記ロウ付け工程では、前記エンボス部の、突出方向と反対の側にある窪み内壁と前記伝熱管との間にロウ材を充填し、前記ロウ材で前記伝熱管を前記エンボス部にロウ付けする、
    請求項7に記載の熱交換器の製造方法。
  9. 前記エンボス部形成工程では、前記外郭壁をエンボス加工することにより、前記外郭壁に剪断面を形成する、
    請求項8に記載の熱交換器の製造方法。
  10. 前記ロウ付け工程では、前記剪断面と前記伝熱管との間にロウ材を充填し、前記ロウ材で前記伝熱管を前記剪断面にロウ付けする、
    請求項9に記載の熱交換器の製造方法。
  11. 前記貫通孔形成工程では、前記エンボス部をプレス加工又は機械加工することにより、前記貫通孔を形成する、
    請求項7から10のいずれか1項に記載の熱交換器の製造方法。
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