JP2014238204A - 扁平管熱交換器の製造方法及びその製造方法で製造した扁平管熱交換器 - Google Patents

扁平管熱交換器の製造方法及びその製造方法で製造した扁平管熱交換器 Download PDF

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Sachihiko Satake
祥彦 佐竹
生田 裕也
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裕也 生田
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Abstract

【課題】通風抵抗が増大することを抑制しながら、扁平管とフィンとのロウ付け不良を抑制することを実現する扁平管熱交換器の製造方法及びその製造方法で製造した扁平管熱交換器を提供することを目的としている。【解決手段】一端側に切欠部が複数形成された平板状の複数のフィンと、フィンの切欠部に取り付けられる扁平管とを有する扁平管熱交換器の製造方法において、ロウ材層が表面に設けられたフィンに扁平管を挿入し、扁平管が挿入されたフィンの切欠部が下側にくる姿勢で、フィンのロウ材層を溶かし、フィンと扁平管とをロウ付けする。【選択図】図3

Description

本発明は、扁平管熱交換器の製造方法及びその製造方法で製造した扁平管熱交換器に関するものである。
伝熱管の形状として断面形状が円形状の管、断面形状が長方形を角取りした形状の扁平管などを有するフィンチューブ式の熱交換器が知られている。ここで、円形管を使用した熱交換器を「円形管熱交換器」といい、扁平管を使用した熱交換器を「扁平管熱交換器」というものとする。扁平管熱交換器は、たとえば、一定間隔で複数平行に配置されたフィンと、このフィンに挿入される冷媒などが供給される扁平管とを有しているものである。なお、フィンには、扁平管が挿入される切欠部がフィンの長手方向に複数形成されている。
ここで、プレス工程でフィンを打ち抜いて切欠部を形成する際に、切欠部の形成位置に立設するフィンカラー形成しているものが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の技術は、扁平管を切欠部のフィンカラーに挿入し、フィンカラーと扁平管とをロウ材にて接合し、扁平管とフィンとを固定するようにしている。
また、扁平管とフィンとをロウ材で固定する方法には、フィンの切欠部の形成されている側が上側となるようにフィンを保持し、フィンの上端側うちの切欠部の形成部分と扁平管の上端側との間に形成される隙間にロウ材が流れこむように、フィンの上端側に棒状のロウ材を設置してロウ付けを行う方法が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
特開2003−214791号公報(たとえば、図25参照) 特開2012−193872号公報(たとえば、図9参照)
特許文献1に記載の技術は、フィンの切欠部の深さ方向(フィンの短手方向)に扁平管が挿入されるものであるが、このようにフィンに扁平管が挿入されるとフィンと扁平管とが押しつけ合うことでフィンの切欠部が拡がる。このフィンの切欠部の拡がりは、フィンのうちの切欠部が形成されていない端部側よりも、フィンのうちの切欠部が形成されている側の端部側の方が大きくなる。すなわち、フィンカラーと扁平管との間の隙間(クリアランス)は、フィンのうちの切欠部が形成されている側の方が大きくなるということである。
ここで、特許文献2に記載のように、フィンの上端側に棒状のロウ材を設置してロウ付けを行う場合を考える。すると、ロウ材が溶けて重力方向(下側)に流れていき、ロウ材がフィンカラーと扁平管との間の隙間に充填されるが、フィンの上端側の方がクリアランスが大きい分、充填されるロウ材が不足し、ロウ付け不良を起こす可能性があるという課題がある。
なお、このようなロウ付け不良を改善するためにロウ材量を増加させてロウ付けを実施する方法も考えられる。しかし、この方法では、過剰にロウ材を供給してしまい、扁平管のうちの切欠部に挿入する側の端部側とフィンカラーとの間、及びフィンとフィンとの間などにて過剰なロウ材が固化し、扁平管熱交換器の通風抵抗が増加して熱交換効率が低減してしまうという課題がある。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、通風抵抗が増大することを抑制しながら、扁平管とフィンとのロウ付け不良を抑制することを実現する扁平管熱交換器の製造方法及びその製造方法で製造した扁平管熱交換器を提供することを目的としている。
本発明に係る扁平管熱交換器の製造方法は、一端側に切欠部が複数形成された平板状の複数のフィンと、フィンの切欠部に取り付けられる扁平管とを有する扁平管熱交換器の製造方法において、ロウ材層が表面に設けられたフィンに扁平管を挿入し、扁平管が挿入されたフィンの切欠部が下側にくる姿勢で、フィンのロウ材層を溶かし、フィンと扁平管とをロウ付けするものである。
本発明に係る扁平管熱交換器の製造方法によれば、上記構成を有しているため、通風抵抗が増大することを抑制しながら、扁平管とフィンとのロウ付け不良を抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る扁平管熱交換器の概要説明図である。 図1に示す扁平管及びフィンを、フィンに平行な平面で断面視した図である。 図2に示す扁平管及びフィンの拡大図である。 フィンに形成されているロウ材層の説明図である。 図1に示す扁平管熱交換器を端部側から見た図である。 扁平管熱交換器のフィンのクラッド率(W)とロウ材不足によるロウ付け不良率(P1)との相関を示すグラフである。 扁平管熱交換器のフィンのクラッド率(W)と気密漏れ不良率(P2)との相関を示すグラフである。 本発明の実施の形態2に係る扁平管熱交換器の冷却工程の連続式電気炉について説明する図である。 図8に示す扁平管熱交換器の扁平管及びフィンの拡大図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る扁平管熱交換器100の概要説明図である。図2は、図1に示す扁平管1及びフィン4を、フィン4に平行な平面で断面で見た図である。図3は、図2に示す扁平管1及びフィン4の拡大図である。図4は、フィン4に形成されているロウ材層4Aの説明図である。なお、図1(a)は、扁平管1がフィン4に挿入された状態における斜視図であり、図1(b)は、扁平管1の模式図である。図4(a)は、切欠部21にはロウ材層4Aを設けない態様のフィン4の説明図であり、図4(b)は、切欠部21にもロウ材層4Aを設けた態様のフィン4の説明図である。図1〜図4を参照しながら、本実施の形態1に係る扁平管熱交換器100の製造方法、及びその製造方法で製造した扁平管熱交換器100について説明する。
本実施の形態1に係る扁平管熱交換器100の製造方法は、通風抵抗が増大することを抑制しながら、扁平管1とフィン4とのロウ付け不良を抑制する改良が加えられたものである。
[構成説明]
扁平管熱交換器100は、伝熱管である扁平管1と、板状のフィン4とを有するものである。扁平管1は、断面形状が扁平形状である直線部1Aと、直線部1Aの一方が接続されるヘアピン部1Bとを有するものである。直線部1Aの一方にはヘアピン部1Bが接続され、他方には図示省略のヘッダーパイプなどが接続される。なお、本実施の形態1では、ヘアピン部1Bも、断面形状が扁平形状であるものとして説明するが、それに限定されるものではなく、ヘアピン部1Bについては断面形状が円形のベント管であってもよい。扁平管1は、内部に熱交換媒体(冷媒など)が流れる流路が形成されている。扁平管1は、たとえば、アルミニウム、銅などの中空金属管で構成されるものである。そして、扁平管1はフィン4に挿入された状態において、扁平管1の直線部1A同士が複数平行に配置されている。
フィン4は、平板状の板材であり、これらがたとえば複数平行に配置されるものである。フィン4には、この扁平管1が挿入される切欠部21が複数形成されている。この切欠部21は、たとえば、フィン4の長手方向に沿って一定のピッチで複数形成されるものである。切欠部21は、フィン4の端部4b側から端部4a側に向かうにつれて開口幅が広がるように形成されている。ここで、切欠部21のうちの開口幅が狭まっている側をU字部4cと称し、反対側を開口部4dと称する。1つの切欠部21には、1つの扁平管1が挿入される。このように、扁平管1が切欠部21に挿入されることにより、扁平管熱交換器100には、図1のX方向に扁平管1が切欠部21の数だけ並ぶことになる。
フィン4の切欠部21の縁部には、フィンカラー部24が形成されている。このフィンカラー部24は、扁平管1の直線部1Aに対して沿うように立設している。フィンカラー部24は、図1及び図4の例では、切欠部21の縁部形状に対応するようにU字状に形成されているものである。フィンカラー部24に扁平管1の直線部1Aが挿入された状態において、フィンカラー部24と直線部1Aとの間には、隙間Sが形成されている。この隙間Sは、切欠部21が形成されている側のフィン4の端部4a側よりも、端部4aに対向する側の端部4b側の方が小さくなるように形成されている。すなわち、隙間Sは、U字部4c側から開口部4d側に向かうにつれて大きくなるということである。フィン4に扁平管1が挿入されるとフィン4と扁平管1の直線部1Aとが押しつけ合うのであるが、フィン4の切欠部21のうちの端部4b側の部分であるU字部4cにて直線部1Aと押し合うので、このU字部4cを中心として離れていくほどフィン4の切欠部21が拡がることとなるからである。
フィン4には、受熱部または放熱部として機能する切り起こし部4Bが複数形成されている。この切り起こし部4Bは、たとえば、フィン4の表面を切り起こすことで形成したり、フィン4の表面に凹凸形状を設けることで形成するとよい。このように、扁平管熱交換器100は、切り起こし部4Bを有しているので、扁平管熱交換器100に供給される流体(たとえば、空気)の流れが乱され、扁平管1を流れる冷媒などと、この流体との熱交換が促進されるようになっている。
フィン4は、両方の表面にロウ材層4Aが形成されているクラッドフィンである。ロウ材層4Aは、フィン4の平面に沿うように形成された層であり、電気炉などに投入されてフィン4が加熱されると、その熱によって溶けるものである。なお、フィン4には、その両面側にロウ材層4Aが設けられているものとして説明したが、それに限定されるものではなく、片面側であってもよい。両面側に形成するか、片面側に形成するかは、たとえば、フィン4及び扁平管1のサイズに応じて異なる必要となるロウの量、及び、フィンカラー部24が立設している側などに基づいて適宜設定するとよい。
フィン4に形成されるロウ材層4Aは、フィン4の全面を覆うように形成されていてもよいし、また、図4(a)及び図4(b)に示すようにフィン4の面の一部を覆うように形成されていてもよい。図4(a)では、フィン4のうちの切り起こし部4Bの形成位置よりも端部4b側にロウ材層4Aを形成した例である。また、図4(b)では、フィン4のうちの切り起こし部4Bの一部にロウ材層4Aがかかる位置であって切欠部21のうちの端部4b側にロウ材層4Aがかかる位置からフィン4の端部4b側にかけてロウ材層4Aをフィン4に形成した例である。
この図4(a)及び図4(b)に示すように、フィン4の全面にロウ材層4Aが形成されていない態様では、たとえば、ロウ材層4Aを形成する分のコストアップを抑制することを実現しながら、扁平管1とフィン4とのロウ付けすることができるという効果がある。また、図4(a)よりも図4(b)の方がロウ材量が多いので、扁平管1とフィン4とを接合するのに要するロウ材量が多くなる場合には、図4(b)の態様を用いるとよい。そして、図4(b)の態様でもロウ材料が足りなければ、フィン4の全面にロウ材層4Aを形成したり、或いは、ロウ材層4Aの厚みを増やしたりするとよい。
切欠部21に扁平管1が挿入されると扁平管1及びフィン4は、たとえば、電気炉に投入されて加熱される。これにより、フィン4のロウ材層4Aが溶けて、扁平管1とフィン4との間の隙間Sなどに流れ込み、扁平管1とフィン4とのロウ付けが行われて一体に接合される。このロウ付けについては、次段で詳しく説明する。
[製造方法]
ロウ材層4Aが形成された板材に、切欠部21、切り起こし部4B及びフィンカラー部24が形成されることで、フィン4が形成される(フィン形成ステップ)。なお、フィン形成ステップは、たとえば、ロウ材層4Aが形成された板材をプレス機に送ってプレス加工などをすることで実施するとよい。次に、切欠部21に扁平管1が挿入される(挿入ステップ)。なお、この挿入ステップでは、逆に扁平管1に切欠部21が挿入されるものであってもよい。
次に、フィン4の切欠部21が形成されている側(開口部4d側)が鉛直下側(図1の−Z方向)にくる姿勢となるように、扁平管1及びフィン4が配置される(配置ステップ)。次に、たとえば電気炉などに、配置ステップにおける姿勢のまま扁平管1及びフィン4が投入され、フィン4のロウ材層4Aが溶けて扁平管1とフィン4とのロウ付けがされる(ロウ付けステップ)。このロウ付けステップでは、切欠部21が形成されている側が下側にくるように扁平管1及びフィン4が配置された姿勢のまま、ロウ材層4Aが溶かされるので、ロウ材6が下側に流れていき、隙間Sにロウ材6が充填されることとなる。
そして、電気炉から扁平管1及びフィン4が取り出されてロウ付け部分の冷却がされる。なお、このロウ付け部分の冷却をする工程では、フィン4の切欠部21の開口部4d側から冷却するようにするとよい。これにより、後述する実施の形態2で説明するのと同様に、ロウ材6のうち開口部4d側のロウ材6が優先的固化し、直線部1Aとフィンカラー部24との間の隙間Sによって占められる空間が小さくなり、その分、扁平管1とフィン4とを接合するのに必要なロウ材6を抑制することができる等の効果を得ることができる。以上の工程を経ることによって、扁平管熱交換器100を製造する。
[実施の形態1に係る扁平管熱交換器100の製造方法の有する効果]
実施の形態1に係る扁平管熱交換器100の製造方法では、フィン4の切欠部21が形成されている側(端部4a側)が下側にくるように、扁平管1及びフィン4を配置した状態で扁平管1及びフィン4を電気炉に投入し、ロウ材層4Aを溶かしてフィン4のフィンカラー部24と扁平管1の直線部1Aとの間の隙間Sにロウ材6を流し込むようにしている。
すなわち、従来のように、切欠部21が上側にくる姿勢でロウ付けが行われると、溶けたロウ材が、開口部4dと比較すると狭くなっているU字部4cに流れていき、U字部4cの隙間Sに充填されない余剰分のロウ材が生じることになり、通風抵抗の増大を引き起こしていた。しかし、本実施の形態1に係る扁平管熱交換器100の製造方法では、フィン4のロウ材層4Aが溶けると、重力にしたがってロウ材6が流れていき、直線部1Aの端部1b側の隙間Sに充填しきれない余剰分のロウ材6が、クリアランス量がU字部4c側よりも大きい開口部4d側の隙間Sに流れ込む。このため、隙間Sに均一にロウ材6が充填され、隙間Sに充填されるロウ材6が不足して扁平管1とフィン4とのロウ付け不良が発生することを抑制することができる。そして、従来の扁平管熱交換器のロウ付け不良率が2.4%程度であるのに対し、本実施の形態1に係る扁平管熱交換器100は、ロウ付け不良率が0.3%まで低減させることができるようになっている。
本実施の形態1に係る扁平管熱交換器100の製造方法では、ロウ付け不良を改善するためにロウ材量を増加させることを抑制することができる分、扁平管1のうちの切欠部21に挿入する側の端部1b側とフィンカラー部24との間にロウ材6が留まって固化してしまうことを抑制することができる。図5は、図1に示す扁平管熱交換器100を端部1a側から見た図である。本実施の形態1に係る扁平管熱交換器100の製造方法では、フィン4とフィン4との間22などにもロウ材6が留まって固化してしまうことを抑制することができる。
このように、隙間Sに充填されなかった余分なロウ材6が扁平管1及びフィン4で固化することを抑制することができる分、扁平管熱交換器100の通風抵抗が増加して熱交換効率が低減してしまうことを抑制することができる。
本実施の形態1に係る扁平管熱交換器100の製造方法では、切欠部21が形成されている側の端部4aが下側にくる状態にてロウ付けがなされるため、扁平管1の端部1b側にロウ材6が留まりにくく、フィン4の端部4a側に溶けたロウ材6が流れて固化しやすくなっている。したがって、扁平管1の端部1b及びフィン4のU字部4c側にロウ材6が固化していないこと、及び、フィン4の端部4aにロウ材6が端部4aに沿って連続的に付着しているか否かを確認することで、本実施の形態1に係る扁平管熱交換器100の製造方法で製造した扁平管熱交換器100であるか否かを判断することができる。
なお、それぞれの扁平管1の端部1aの位置が同一平面上にくるように扁平管1の形状及びフィン4の切欠部21の形状が設定されている(図2参照)。このため、本実施の形態1に係る扁平管熱交換器100の製造方法では、隙間Sにロウ材6をより均一に充填させやすくなっている。
図6は、扁平管熱交換器100のフィン4のクラッド率(W)とロウ材6不足によるロウ付け不良率(P1)との相関を示すグラフである。図7は、扁平管熱交換器100のフィン4のクラッド率(W)と気密漏れ不良率(P2)との相関を示すグラフである。図6及び図7を参照して、フィン4としてクラッドフィンを採用したことの効果を説明する。
本実施の形態1では、フィン形成ステップの前に、フィン4に対するロウ材層4Aのクラッド率が8〜12%であるフィン4を構成するクラッドフィン製造ステップを実施している。このクラッドフィン製造ステップでは、フィン4に対するロウ材層4Aのクラッド率が、8〜12%となるようにフィン4を構成することで、ロウ材6の不足によるロウ材不良をより抑制するとともに、ロウ材過剰による気密漏れ不良を抑制することができる。
なお、クラッド率とは、フィン4及びロウ材層4Aに対するロウ材層4Aの量で表されるものである。このため、クラッド率が高いほど、ロウ材層4Aの量(重量)は増大することとなる。
図6に示すように、クラッドフィンの製造限界であるクラッド率が5〜20%の範囲では、クラッド率6%以下の場合にロウ付け不良率が増大していることがわかる。また、図7に示すように、クラッドフィンの製造限界であるクラッド率が5〜20%の範囲では、クラッド率が14%以上の場合に気密漏れ不良が発生していることがわかる。これは、クラッド率が14%以上となってロウ材量が増大すると、エロージョンが発生しやすくなることが影響している。
このように、本実施の形態1に係る扁平管熱交換器100は、フィン4に対するロウ材層4Aのクラッド率が8〜12%であるフィン4を構成するクラッドフィン製造ステップを実施して製造するので、ロウ材不良をより抑制することができるとともに、気密漏れ不良が発生することも抑制することができる。
実施の形態2.
図8は、実施の形態2に係る扁平管熱交換器100の冷却工程の連続式電気炉5について説明する図である。図9は、図8に示す扁平管熱交換器100の扁平管1及びフィン4の拡大図である。図8及び図9を参照して、実施の形態2について説明する。なお、実施の形態2では、実施の形態1と共通する構成については同様の符号を付し、相違点について中心に説明する。
実施の形態2では、実施の形態1の電気炉の代わりに、連続式電気炉5を採用したものである。連続式電気炉5は、扁平管1及びフィン4を搬送するメッシュベルトコンベア52と、連続式電気炉5内の扁平管1、フィン4、及びロウ材6などを冷却するのに利用される水冷ジャケット51とを有しているものである。なお、水冷ジャケット51は、たとえば、連続式電気炉5の内壁53内に備えられている。
実施の形態2では、実施の形態1で説明した配置ステップの後に、配置ステップの姿勢のままの扁平管1及びフィン4を、メッシュベルトコンベア52に設置し、連続式電気炉5内に扁平管1及びフィン4を搬送する(搬送ステップ)。
そして、搬送ステップにより連続式電気炉5内に投入された扁平管1及びフィン4は、加熱されて溶けたロウ材6により、扁平管1とフィン4との接合がなされる(ロウ付けステップ)。このように、メッシュベルトコンベア52を利用することで、扁平管1及びフィン4を連続的に搬送しながら、扁平管1とフィン4とのロウ付けを実施することができる。
ロウ付けステップにて、ロウ材層4Aが溶かされて扁平管1とフィン4との間の隙間Sにロウ材6が充填されると、そのロウ材6を固化させるために水冷ジャケット51に水が供給される(冷却ステップ)。
ここで、メッシュベルトコンベア52は、フィン4と連続式電気炉5の内壁53との間隔のうち、切欠部21が形成されている側のフィン4の端部4a側(開口部4d側)と連続式電気炉5の内壁53との間隔Tが一番小さくなるように配置されているとよい。これにより、フィン4のうちの端部4a側及び扁平管1のうちの端部1a側とともに、フィン4の端部4a側のロウ材6が優先的に冷却されることになる。
すなわち、ロウ材6のうち端部4a側のロウ材6が優先的固化するので、端部4b側と比較すると大きい端部4a側の直線部1Aとフィンカラー部24との間の隙間Sが減少する。このように、隙間Sが減少することによって直線部1Aとフィンカラー部24との間の隙間Sによって占められる空間が小さくなり、その分、扁平管1とフィン4とを接合するのに必要なロウ材6を抑制することができる。すなわち、フィン4に形成するロウ材層4Aの量を抑制することができ、製造コストが増大してしまうことを抑制することができる。
また、隙間Sが減少することによってロウ材6のぬれ性を向上させることができ、扁平管1とフィン4との接合をより確実にすることができる。
また、本実施の形態2では、メッシュベルトコンベア52を採用する場合を例に説明したが、ベルト部分がメッシュ状である必要はなく、たとえば平板であってもよい。ただし、メッシュ状とした方が、水冷ジャケット51によって発生する冷熱で、より高効率にロウ材6を冷却することができる。
なお、本実施の形態2に係る扁平管熱交換器100の製造方法においても、切欠部21が形成されている側の端部4aが下側にくる状態にてロウ付けがなされるため、扁平管1の端部1b側にロウ材6が留まりにくく、フィン4の端部4a側に溶けたロウ材6が流れて固化しやすくなっている。したがって、扁平管1の端部1b側にロウ材6が固化していないこと、及び、フィン4の端部4aにロウ材6が端部4aに沿って連続的に付着しているか否かを確認することで、本実施の形態2に係る扁平管熱交換器100の製造方法で製造した扁平管熱交換器100であるか否かを判断することができる。
[実施の形態2に係る扁平管熱交換器100の製造方法の有する効果]
本実施の形態2に係る扁平管熱交換器100の製造方法は、実施の形態1に係る扁平管熱交換器100の有する効果に加えて次の効果を有する。
本実施の形態2に係る扁平管熱交換器100は、メッシュベルトコンベア52及び水冷ジャケット51が設けられている連続式電気炉5を利用して扁平管1及びフィン4のロウ付けを実施するものであり、フィン4の端部4a側のロウ材6が優先的に冷却される。これにより、直線部1Aとフィンカラー部24との間の隙間Sによって占められる空間が小さくなり、その分、扁平管1とフィン4とを接合するのに必要なロウ材6を抑制してコストアップを抑制すること、及び、ぬれ性を向上させることができ、扁平管1とフィン4との接合をより確実にすることができる。
1 扁平管、1A 直線部、1B ヘアピン部、1a 端部、1b 端部、4 フィン、4A ロウ材層、4B 切り起こし部、4a 端部、4b 端部、4c U字部、4d 開口部、5 連続式電気炉、6 ロウ材、21 切欠部、22 間、24 フィンカラー部、51 水冷ジャケット、52 メッシュベルトコンベア、53 内壁、100 扁平管熱交換器。

Claims (6)

  1. 一端側に切欠部が複数形成された平板状の複数のフィンと、前記フィンの前記切欠部に取り付けられる扁平管とを有する扁平管熱交換器の製造方法において、
    ロウ材層が表面に設けられた前記フィンに前記扁平管を挿入し、
    前記扁平管が挿入された前記フィンの前記切欠部が下側にくる姿勢で、前記フィンの前記ロウ材層を溶かし、前記フィンと前記扁平管とをロウ付けする
    ことを特徴とする扁平管熱交換器の製造方法。
  2. 前記切欠部の開口幅が前記フィンの他端側から前記一端側に向かうにつれて広がるように前記フィンを形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の扁平管熱交換器の製造方法。
  3. ロウ付け後に、前記切欠部の開口幅が広い側から冷却する
    ことを特徴とする請求項2に記載の扁平管熱交換器の製造方法。
  4. 前記フィン及び前記扁平管を連続的に搬送しながら、前記フィンと前記扁平管とのロウ付けを実施する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の扁平管熱交換器の製造方法。
  5. 前記フィンに対する前記ロウ材層のクラッド率を8〜12%としている
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の扁平管熱交換器の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の扁平管熱交換器で製造した
    ことを特徴とする扁平管熱交換器。
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