WO2018124255A1 - 金属プレートにおけるバーリング付き偏平孔の加工方法 - Google Patents

Abstract

偏平孔の大きさや、その周縁のバーリングの高さに依らず、自由度が高く、広く適用可能で且つ、簡便なバーリング付き偏平孔の加工方向の提供。　金属プレートの表面に押圧方向に直交する断面が偏平な張出パンチを押圧し、前記断面が偏平な張出部を形成する第１工程と、形成された張出部の底面に前記押圧方向に直交する断面が偏平な穿孔パンチを押圧し、該部分に平面の偏平な孔部を形成する第２工程と、形成された孔部の周縁部分にバーリングパンチを押圧し、該部分を抜き上げることによりバーリングを形成する第３工程を有し、張出パンチおよび穿孔パンチは、前記押圧方向に平行し、前記断面の長手方向（以下、長径方向という）の両端に位置する一対の側面２ａ，４ａと、前記断面の幅方向（以下、短径方向という）の両端に位置する一対の側面２ｂ，４ｂと、をそれぞれ有し、バーリングパンチ７の前記断面の長径方向の両端の側面間隔７ｎと、張出パンチ２の前記断面の前記長径方向の両端の側面間隔２ｎの差７ｎ−２ｎは、バーリングパンチ７の前記断面の短径方向の両端の側面間隔７ｍと、張出パンチ２の前記断面の短径方向の側面間隔２ｍの差７ｍ−２ｍより小さく７ｎ−２ｎ＜７ｍ−２ｍに設定されている。

Description

金属プレートにおけるバーリング付き偏平孔の加工方法

　本発明は、車両等における熱交換器用のヘッダープレートなどの金属プレートにおいて、バーリング付きの偏平孔を加工する方法に関する。

　一般的な熱交換器は、冷却水などの流体の入口側タンクと出口側タンクの間にコア部を設けて構成される。コア部は積層された複数の偏平チューブとそれらの間に配置された複数のフィンを有し、各偏平チューブの両端部は各タンクのヘッダープレートに形成したバーリング付きの偏平孔に挿入した状態でろう付固定される。通常、ヘッダープレート、偏平チューブおよびフィンはアルミ材等の金属プレートを加工して作られる。
　ヘッダープレートの偏平孔は、通常プレス加工により形成される。具体的には、偏平な空隙部を形成したダイ（基礎工具）の表面に上方から金属プレートの一方の面を接するように配置し、その状態で金属プレートの他方の面からバーリング加工用の偏平なパンチ（パンチ工具）の先端部を前記空隙部に向かって押圧（プレス）することにより、金属プレートにバーリング付き偏平孔が加工される。
　しかしプレス加工でバーリング付き偏平孔を加工する際には、偏平孔の曲率半径が小さい長径方向の両先端部に比較的大きな応力が生じるので、該部分におけるバーリング部分にひび割れ等の部分損傷を起こす確率が高い。図６にそのようなひび割れ現象が生じた例を示す。図６の例では、金属プレート１にプレス加工で形成した偏平孔９の周縁全体に同一高さのバーリング８が形成されているが、その長径側の先端部の一方にひび割れ部１４が発生している。このようなひび割れ部１４が生じると、部品どうしのろう付品質が安定せず、製品の耐久性能も安定しない。更に該部分から流体が漏洩する等の不良現象を引き起こすことがある。
　特許文献１には上記問題を解決する方法が開示されている。
　このバーリング加工方法は、金属プレートの偏平孔が形成される領域の長手方向の両端部分に予め偏平チューブの厚み（肉厚）より小さい径の下孔をそれぞれ形成する。各下孔は小孔形成用のパンチで穿孔する。次に、両下孔に挟まれた部分をバーリング加工用のパンチでプレス加工し、バーリング付きの偏平孔を加工する。そして、金属プレートであるヘッダープレートの両端部にタンク本体の縁部を固定してタンクを形成し、バーリングが形成された偏平孔に偏平チューブの先端部が挿入されている。
　特許文献１の方法によれば、下孔を形成した金属プレート部分の金属が予め取り除かれているので、プレス加工すると偏平孔の長径方向の両端部に形成されるバーリングの高さは、前記取り除かれた金属量に応じてそれ以外のバーリングの部分より若干低く形成される。そのためプレス加工に際して該部分に生じる応力がそれに応じ幾分減少し、図６に示すようなひび割れ現象も回避されると予想される。

特許第３８２２９５８号公報

　しかし特許文献１の方法は、下孔の径が偏平チューブの厚みより小さい範囲に制限されるので、偏平チューブを挿入する偏平孔の長径方向の長さが大きい場合、またはバーリングの高さを高くするような場合には、偏平孔の長径方向に平行な側部におけるバーリングの高さと、偏平孔の長径方向の両端部におけるバーリングの高さの差が僅少になってしまう。そのため偏平孔の両端部におけるひび割れ回避効果にも限界がある。
　そこで本発明は、このような従来のひび割れ回避方法における問題を解決した新しいバーリング付き偏平孔の加工方法を提供するものである。

　本発明の第１の発明は、金属プレートにバーリング付き偏平孔を加工する方法において、
　金属プレート１の表面に押圧方向に直交する断面が偏平な張出パンチ２を押圧し、前記断面が偏平な張出部３を形成する第１工程と、
　形成された張出部３の底面３ａに前記押圧方向に直交する断面が偏平な穿孔パンチ４を押圧し、該部分に平面の偏平な孔部５を形成する第２工程と、
　形成された孔部５の周縁部分にバーリングパンチ７を押圧し、該部分を抜き上げることによりバーリング８を形成する第３工程を有し、
　張出パンチ２および穿孔パンチ４は、前記押圧方向に平行し、前記断面の長手方向（以下、長径方向という）の両端に位置する一対の側面２ａ，４ａと、前記断面の幅方向（以下、短径方向という）の両端に位置する一対の側面２ｂ，４ｂと、をそれぞれ有し、
　バーリングパンチ７の前記断面の長径方向の両端の側面間隔７ｎと、張出パンチ２の前記断面の前記長径方向の両端の側面間隔２ｎの差７ｎ−２ｎは、バーリングパンチ７の前記断面の短径方向の両端の側面間隔７ｍと、張出パンチ２の前記断面の短径方向の側面間隔２ｍの差７ｍ−２ｍより小さく７ｎ−２ｎ＜７ｍ−２ｍに設定されていることを特徴とする金属プレートにおけるバーリング付き偏平孔の加工方法である（請求項１）。
　本発明の第２の発明は、第１の発明において、
　金属プレート１は、熱交換器用のヘッダープレート１０であることを特徴とする（請求項２）。

　第１の発明は、前記のように、先ず、第１工程で金属プレートの偏平孔形成領域に張出部を形成し、次に、第２工程で張出部に偏平な孔部を形成し、最後に、第３工程で孔部の周縁部にバーリングを形成する。したがって、バーリングを形成する際には張出加工と穿孔加工が実質的に完了しているので、バーリング加工用のパンチの押圧力はバーリング形成に必要最小限の値に設定することができる。そのため、従来方法のように、張出部形成、孔部形成およびバーリング形成を同じパンチで同時に行う場合と比較すると、バーリング形成の際に該部分に生じる応力が著しく低下する。
　さらに、第１の発明では、バーリングパンチの押圧方向に直交する横断面の長径方向の側面間隔と、張出パンチの横断面の長径方向の側面間隔の差が、バーリングパンチの短径方向の側面間隔と張出パンチの短径方向の側面間隔の差より小さく設定されている。そのため、バーリング加工に際して、間隔差の小さい長径方向の孔部の縁部がより小さく拡張しながら低いバーリングが形成され、間隔差の大きい短径方向（幅方向）の孔部の縁部はそれより大きく拡張しながら高いバーリングが形成される。したがって、バーリング形成に際して、その孔部の長径方向の縁部に生じる応力もそれに応じて低減される。
　結果として第１の発明では、第１工程および第２工程による張出および穿孔工程による応力の低減と、第３工程による長径方向の縁部のバーリングに生じる応力の低減の２つの効果が相乗されるので、偏平孔の大きさおよびバーリングの高さの自由度が著しく向上する。そのため、大きな偏平孔の形成や高いバーリングを形成する場合であっても、バーリング部分にひび割れ現象起こすことなく、容易に且つ確実にバーリング付き偏平孔を形成することができる。
　したがって、前記のように、偏平孔の大きさや、その周縁部のバーリング高さに依らず、自由度が高く、広く適用可能で且つ、簡便なバーリング付き偏平孔を加工することができる。
　上記第２の発明は、特に環境の厳しい状態における車両用熱交換器のヘッダープレートに利用する場合に耐久性の面などで優れた効果を発揮する。

　図１は本発明における３つの工程によって形成される金属プレートの各形状を示す部分斜視図。
　図２は本発明における３つの工程による加工方法を説明する部分断面図。
　図３は図２の加工方法でバーリング付きの偏平孔を形成したヘッダープレートの部分斜視図。
　図４は図３のＩＶ−ＩＶ断面図。
　図５は本発明の第２実施例の横断面図であって、図４と同一方向から見たもの。
　図６は従来型バーリング加工部の説明図。

　次に、図面に基づいて本発明の実施形態について説明する。図１は、本発明の加工方法の特徴である３つの工程によって形成される金属プレートの各形状を示す部分斜視図である。すなわち図１（Ａ）は第１工程で加工された金属プレートの形状、図１（Ｂ）は第２工程で加工された金属プレートの形状、図１（Ｃ）は第３工程で加工された金属プレートの形状である。なお、図１の各図は金属プレートの裏面側（パンチの押圧方向と逆方向側の面）から見た図である。
　図２は、本発明における３つの工程による加工方法を説明する部分断面図で、図２（Ａ１）及び（Ａ２）は第１工程、図２（Ｂ１）及び（Ｂ２）は第２工程、図２（Ｃ１）及び（Ｃ２）は第３工程である。これらの図において（Ａ１）（Ｂ１）（Ｃ１）は、それぞれの張出パンチ２、穿孔パンチ４、バーリングパンチ７の押圧方向Ｆに平行な断面で且つ、押圧方向Ｆに直交する断面の長径上の断面図である。また、（Ａ２）（Ｂ２）（Ｃ２）はそれぞれの張出パンチ２、穿孔パンチ４、バーリングパンチ７の押圧方向Ｆに平行で且つ、押圧方向Ｆに直交する断面の短径上で見た断面図である。ここに、長径とは押圧方向Ｆに直交する断面が偏平な楕円状（なお、この楕円状とはレーストラック状（対向する一対の平行部とその両端間を連結する一対の円弧部からなる））を含むものであり、その楕円の長径をいう。また短径とはその楕円の短径をいう。
　第１工程の図２（Ａ１）及び（Ａ２）は、金属プレート１に、その押圧方向Ｆに直交する横断面が偏平な楕円の張出パンチ２を、矢印で示す押圧方向Ｆに押圧し、金属プレート１に横断面が楕円の張出部３を形成する状態が示されている。横断面が楕円の偏平な張出パンチ２は、プレス用の硬質な金属で作られ、押圧方向Ｆに平行に延長し、前記横断面が楕円の長径方向の両端に位置する一対の側面２ｂと、短径方向の両端に位置する一対の側面２ａを有する。なお、このような張出部３を形成するには、その張出部３の外周より大きな凹部が形成された図示しないダイ上に金属プレートを載置し、張出パンチ２をそのダイ内に圧入すればよい。
　上記張出パンチ２において、図２（Ａ１）に示す押圧方向Ｆの先端部（底部３ａ）は平坦で、その底部の長径方向の両端部に小さい円弧部が形成され、その短径方向の先端部（底部３ａ）は図２（Ａ２）に示す如く、全体が円弧状に形成されている。即ち、金属プレート１に形成される張出部３の底部３ａの楕円の長径方向は実質的に平坦で、底部３ａの楕円の短径方向は円弧状に形成される。なお、張出パンチ２の押圧力は、金属プレート１に張出部３を形成するために必要とされる範囲に設定される。第１工程で形成された張出部３の形状は前記図１（Ａ）に示されている。
　第２工程の図２（Ｂ１）及び（Ｂ２）は、第１工程で形成された張出部３の底面３ａに断面が偏平な楕円の穿孔パンチ４を矢印で示す押圧方向Ｆに押圧し、該部分に偏平な楕円の孔部５を形成する状態が示されている。押圧方向に直交する横断面が偏平な楕円の穿孔パンチ４は、プレス用の硬質な金属で作られ、押圧方向に平行に延長し、楕円の長径方向の両端に位置する一対の側面４ｂと、それらに直交して楕円の短径方向の両端位置に一対の側面４ａとを有する。この穿孔工程では、穿孔部を除く張出部３の外周に図示しないダイを配置して行うことができる。
　上記穿孔パンチ４は、図２（Ｂ１）及び（Ｂ２）に示すように押圧方向Ｆの先端部（底部）が平坦に形成されている。なお、穿孔パンチ４の押圧力は、金属プレート１に孔部５を形成するために必要とされる範囲に設定される。
　本実施形態では、穿孔パンチ４における横断面の長径方向の両端の一対の側面４ｂの側面間隔４ｎは、前記張出パンチ２おける横断面の長径方向の両端の一対の側面２ｂの側面間隔２ｎと実質的に同一であるが、穿孔パンチ４における短径方向の両端の一対の側面４ａの側面間隔４ｍは、前記張出パンチ２おける短径方向の一対の側面２ａの側面間隔２ｍより小さく設定されている。
　そのため図２（Ｂ１）のように、孔部５の長径方向の幅３ｎは張出部３の長径方向の幅と実質的に同一になるが、孔部５の短径方向の幅は図２（Ｂ２）のように張出部３の短径方向の幅より小さくなる。その結果、張出部３の短径方向の側面４ａの先端部には、短径方向の内側に湾曲する断面円弧状の細長い張出帯３ｂ（図２（Ｂ２））が残存する。なお図２（Ｂ１）及び（Ｂ２）には孔部５を穿孔した際に切り落とされた金属片６の側断面の形状を参考までに示す。第１工程を経て第２工程で形成された孔部５付きの張出部３の形状は前記図１（Ｂ）に示されている。
　第３工程の図２（Ｃ１）及び（Ｃ２）は、第２工程で形成された孔部５の周縁部にバーリングパンチ７を矢印で示す押圧方向Ｆに押圧し、該部分を抜き上げることにより、該周縁部にバーリング８を形成する状態が示されている。バーリングパンチ７は、プレス用の硬質な金属で作られ、押圧方向Ｆに平行に延長し且つ互いに平行な一対の長径方向の両端の側面７ｂと一対の短径方向の両端の側面７ａを有する。
　バーリングパンチ７における押圧方向Ｆに直交する横断面が偏平な楕円の長径方向の両端の一対の側面７ｂの側面間隔７ｎと、前記第１工程における張出パンチ２の横断面が偏平な楕円の長径方向の両端の一対の側面２ｂの側面間隔２ｎとの差７ｎ−２ｎは、バーリングパンチ７の短径方向の両端の一対の側面７ａの側面間隔７ｍと、前記張出パンチ２の横断面の短径方向の両端の一対の側面２ａの側面間隔２ｍの差７ｍ−２ｍより小さく設定されている（７ｎ−２ｎ＜７ｍ−２ｍ）。
　このように設定すると、バーリング加工に際して、前記間隔差の小さな長径方向の両端の孔部５の縁部は、より小さく拡張しながら低い長径方向バーリング８ｂが形成され、前記間隔差の大きい短径方向の孔部５の縁部は、それより大きく拡張しながら高い短径方向バーリング８ａが形成される。
　一方、本実施形態の第２工程では、前記のように張出部３の横断面の長径方向の両端の側面の先端部に直線的な残存部３ｃが形成され、張出部３の短径方向の内側に湾曲する断面円弧状の細長い張出帯３ｂが残存するように加工されている（図２（Ｂ２）参照）。バーリング加工に際して、この円弧状の張出帯３ｂは、バーリングパンチ７の押圧力で垂直方向に塑性変形されながら抜き上げられるので、最初から垂直な場合より更に低い押圧力でバーリングを形成することができる。
　バーリング加工に際して、上記複数の効果が相乗される結果、横断面の長径方向の両端は、その長径方向バーリング８ｂが低いので、それに生じる応力が低減され、該部分の一部にひび割れ現象が起こることは確実に回避される。
　第３工程により、バーリング８として低い長径方向バーリング８ｂおよび高い短径方向バーリング８ａが偏平孔９の周縁部に形成され、前記図１（Ｃ）には、このように加工されたバーリング８付きの偏平孔９が示されている。
　図３は図２の加工方法でバーリング付きの偏平孔を形成したヘッダープレートの部分斜視図であり、図４は図３のＩＶ−ＩＶ断面図である。金属プレート１であるヘッダープレート１０は、複数のバーリング８付きの偏平孔９が互いに平行して形成され、各偏平孔９には図４に一転鎖線で示す偏平チューブ１１の端部が挿入された状態で互いにろう付固定される。
　偏平チューブ１１の外周面と偏平孔９の内周面の接触面積はバーリング８により増加されるので、ろう付の固定強度を充分に確保出来る。なお図４にはヘッダープレート１０における湾曲した両縁部に一転鎖線で示すタンク本体１２が固定されて、流体の入口側または出口側のタンク１３を形成する。
　なお、互いに平行に積層され複数の偏平チューブ１１の間にフィン（図示せず）が配置され、これら複数の偏平チューブ１１とフィンによりコア部が形成される。
　また、上記の例では、ヘッダープレート１０の平面を平坦に形成したが、それを断面円弧状に形成してもよい。その場合、その円弧に沿ってバーリング部が形成され、その長径方向の両端のバーリング部が短径方向のそれより低く形成される。
　図５にその横断面略図を示す。この例は、ヘッダープレート１０の横断面が円弧状に形成されたものである。そのヘッダープレート１０に横断面円弧状のタンク本体１２を固定してタンク１３が形成され、コア部は積層された複数の偏平チューブ１１とそれらの間に配置された図示しないフィンで形成されている。そして、この断面円弧状のヘッダープレート１０にバーリング８が形成されている。そのバーリング８の高さは、楕円の孔の長径方向の両端が低く、その長径方向の中央が高い。このようなバーリング８を形成するには、バーリングパンチ７の形状をその平断面が偏平で、その長径方向の縦断面外周を弧状に形成し、バーリングパンチ７の長径方向の中央の断面を長径方向の両端より高くすればよい。そして、これら各部材により熱交換器が構成される。

　本発明の金属プレートにおけるバーリング付き偏平孔の加工方法は、車両等における熱交換器用のヘッダープレートなどの金属プレートをバーリング加工するために利用できる。

　１　金属プレート
　２　張出パンチ
　２ａ　側面
　２ｂ　側面
　２ｃ　底面
　２ｎ　側面間隔
　２ｍ　側面間隔
　３　張出部
　３ａ　底面
　３ｂ　張出帯
　３ｃ　残存部
　３ｎ　幅
　４　穿孔パンチ
　４ａ　側面
　４ｂ　側面
　４ｎ　側面間隔
　４ｍ　側面間隔
　５　孔部
　６　金属片
　７　バーリングパンチ
　７ａ　側面
　７ｂ　側面
　７ｎ　側面間隔
　７ｍ　側面間隔
　８　バーリング
　８ａ　短径方向バーリング
　８ｂ　長径方向バーリング
　９　偏平孔
　１０　ヘッダープレート
　１１　偏平チューブ
　１２　タンク本体
　１３　タンク
　１４　ひび割れ部
　Ｆ　押圧方向

Claims (2)

1. 　金属プレートにバーリング付き偏平孔を加工する方法において、
   　金属プレート（１）の表面に押圧方向に直交する断面が偏平な張出パンチ（２）を押圧し、前記断面が偏平な張出部（３）を形成する第１工程と、
   　形成された張出部（３）の底面（３ａ）に前記押圧方向に直交する断面が偏平な穿孔パンチ（４）を押圧し、該部分に平面の偏平な孔部（５）を形成する第２工程と、
   　形成された孔部（５）の周縁部分にバーリングパンチ（７）を押圧し、該部分を抜き上げることによりバーリング（８）を形成する第３工程を有し、
   　張出パンチ（２）および穿孔パンチ（４）は、前記押圧方向に平行し、前記断面の長手方向（以下、長径方向という）の両端に位置する一対の側面（２ａ）（４ａ）と、前記断面の幅方向（以下、短径方向という）の両端に位置する一対の側面（２ｂ）（４ｂ）と、をそれぞれ有し、
   　バーリングパンチ（７）の前記断面の長径方向の両端の側面間隔（７ｎ）と、張出パンチ（２）の前記断面の前記長径方向の両端の側面間隔（２ｎ）の差（７ｎ−２ｎ）は、バーリングパンチ（７）の前記断面の短径方向の両端の側面間隔（７ｍ）と、張出パンチ（２）の前記断面の短径方向の側面間隔（２ｍ）の差（７ｍ−２ｍ）より小さく（７ｎ−２ｎ）＜（７ｍ−２ｍ）に設定されていることを特徴とする金属プレートにおけるバーリング付き偏平孔の加工方法。
2. 　前記金属プレート（１）は、熱交換器用のヘッダープレート（１０）であることを特徴とする請求項１に記載の金属プレートにおけるバーリング付き偏平孔の加工方法。

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