JP5062067B2 - 熱交換器 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍サイクル等に使用される熱交換器に関するものである。
冷凍空調機器に用いられる熱交換器の冷媒漏れは、冷凍空調機器自体の機能を喪失してしまうことから、熱交換器の冷媒漏れの低減が大きな課題である。また、地球温暖化対策として冷媒のノンフロン化が加速する中で、代替冷媒の大きな候補の可燃性であるHC(炭化水素)冷媒においては、製品安全の面からも熱交換器の冷媒漏れの防止は必要不可欠である。
かかる構成の熱交換器において、冷媒漏れの発生箇所は主に配管の接合部分であり、かかる点から、冷媒回路を一本の連続した冷媒チューブで構成した接合部を有しない熱交換器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図12はこのような従来の熱交換器を示す斜視図である。図12に示すように、熱交換器51は、複数の冷媒チューブ挿入用長穴を設けた一群のプレートフィン52を有している。また、熱交換器51は、直管部および曲管部が連続する蛇行状に折り曲げた一本の連続した冷媒チューブ53を有している。さらに、熱交換器51は、複数の冷媒チューブ挿入用長穴54aが形成された、冷媒チューブ挿入側の側板54と、曲管部側の側板55とを有している。
そして、熱交換器51の組立ては、まず、一群のプレートフィン52と、その一群のプレートフィン52を挟んで側板54、側板55を配置する。次に、この状態において、冷媒チューブ53を、その配置された側板54と、一群のプレートフィン52と、側板55とに貫通させることによって行われる。その貫通に際し、冷媒チューブ53を、冷媒チューブ挿入側の側板54側から、冷媒チューブ53の曲管部(湾曲部)53aを長穴54aより挿入する。冷媒チューブ53が、冷媒チューブ挿入側の側板54、一群のプレートフィン52、曲管部側の側板55を貫通した後、冷媒チューブ53内に液圧等を加える等して冷媒チューブ53の径を拡大(拡管)する。これにより、冷媒チューブ53と、側板54、側板55、およびプレートフィン52群を、密着固定するものである。
特開平11−333539号公報
しかしながら、上記従来の熱交換器51において、複数の冷媒チューブ挿入用長穴54aを設けた側板54に冷媒チューブ53を挿入するときは、冷媒チューブ53の直管部が、曲管部53a側(挿入先)から冷媒チューブ挿入側(挿入元)に亘って、連続して冷媒チューブ挿入側の側板54に設けた冷媒チューブ挿入用長穴54aと摩擦接触する状態で挿入が行われる。かかる挿入工程においては、特に冷媒チューブ53が側板54(挿入元)を通過する際の摩擦抵抗が大きい。その結果、従来の熱交換器51は、冷媒チューブ53の挿入工程で冷媒チューブ53の座屈、反り、折れ曲がり等の工程不良が発生し、製造歩留まりが悪化して製造コストが高くなるという課題を有していた。
また、冷媒チューブの工程不良防止のために、冷媒チューブ挿入側の側板54の冷媒チューブ挿入用穴54aを、冷媒チューブ53に対して十分なクリアランスを確保した寸法にすると、冷媒チューブ53の挿入性を改善することができる。しかし、冷媒チューブ挿入側の側板54の冷媒チューブ挿入用穴54aが、冷媒チューブ53に対するクリアランスが大きすぎて、拡管工程後においても、冷媒チューブ挿入側の側板54と冷媒チューブ53が十分に密着固定されず、品質が悪化するという課題を有する。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、冷媒チューブと側板との摩擦抵抗が大きくならず、製造歩留まりがよく、低コスト、かつ高品質な熱交換器を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明の熱交換器は、直管部および曲管部が連続する如く蛇行状に形成された冷媒チューブと、冷媒チューブが貫通する冷媒チューブ挿入穴を複数有し、相互に間隔をおいて配置された多数のプレートフィンと、プレートフィンを挟んで配置された第一端板および第二端板とを備え、第一端板は、冷媒チューブの一方の曲管部が貫通した第一貫通穴と、冷媒チューブの少なくとも始端または終端が貫通する端部穴とをそれぞれ有し、第二端板は、一方の曲管部と反対側に位置する他方の曲管部が貫通した第二貫通穴を有し、第一貫通穴は、第一矩形部と、第一矩形部の両端の、第一矩形部の短辺を一辺とする三角形であって、短辺と対向する頂角部を所定の円弧に形成した三角形部とで形成したものである。
これにより、熱交換器の組立て時において、冷媒チューブと第一貫通穴の摩擦接触が抑制され、冷媒チューブの変形、折れ曲がり等の不具合の発生リスクが軽減される。したがって、不要なコストをかけることが少ない熱交換器が得られる。
すなわち、第一貫通穴の形状を、第一矩形部と、この第一矩形部の短辺に形成した三角形部とで構成しているため、特に三角形部の直線状の二辺(頂角部を挟む二辺)部において、冷媒チューブとの摩擦箇所が少なくなる。したがって、冷媒チューブと第一貫通穴の摩擦接触を一層抑制することができ、冷媒チューブの変形等といった不具合の発生リスクを大きく軽減することができる。
本発明は、組立て時における冷媒チューブの第一貫通穴との摩擦接触に起因する損傷、反り等を抑制するものである。その結果、製造歩留まりがよく、熱交換器の品質を高め、さらに、不要なコストをかけることが少ない低コストの熱交換器を得ることができる。
請求項1に記載の発明は、直管部および曲管部が連続する如く蛇行状に形成された冷媒チューブと、前記冷媒チューブが貫通する冷媒チューブ挿入穴を複数有し、相互に間隔をおいて配置された多数のプレートフィンと、前記プレートフィンを挟んで配置された第一端板および第二端板とを備え、前記第一端板は、前記冷媒チューブの一方の曲管部が貫通した第一貫通穴と、前記冷媒チューブの少なくとも始端または終端が貫通する端部穴とをそれぞれ有し、前記第二端板は、前記一方の曲管部と反対側に位置する他方の曲管部が貫通した第二貫通穴を有し、前記第一貫通穴は、第一矩形部と、前記第一矩形部の両端の、前記第一矩形部の短辺を一辺とする三角形であって、前記短辺と対向する頂角部を所定の円弧に形成した三角形部とで形成されたものである。
かかる構成とすることにより、前記第一端板に設けた第一貫通穴の寸法を、冷媒チューブの曲管部寸法にクリアランスを設けた寸法とすることができる。その結果、組立て時における冷媒チューブの第一貫通穴との摩擦接触に起因する損傷、反り等を抑制した熱交換器を得ることができる。したがって、不要なコストをかけることが少ない低コストの熱交換器を得ることができる。
すなわち、前記第一貫通穴の形状を、第一矩形部と、この第一矩形部の両側の短辺に形成した三角形部とで構成している。そのため、特に三角形部の二辺(直線)部において、冷媒チューブとの摩擦箇所が少なくなる。したがって、冷媒チューブと第一貫通穴の摩擦接触を一層抑制することができ、冷媒チューブにおける変形等の不具合の発生リスクを一層軽減することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の熱交換器において、前記第二貫通穴および前記冷媒チューブ挿入穴を、第二矩形部と、前記第二矩形部の両端の、前記冷媒チューブの外径より大径の円形部とで形成し、前記冷媒チューブ挿入穴および前記第一貫通穴の長手方向寸法を、前記第二貫通穴の長手方向寸法より大きくし、前記冷媒チューブ挿入穴の円形部の径を、前記第二貫通穴の円形部の径よりも大きくしたものである。
かかる構成とすることにより、前記冷媒チューブ挿入時における前記第一端板、第二端板と冷媒チューブのクリアランスが十分得られ、摩擦接触を抑制することができる。その結果、損傷あるいは反りの極めて少ない冷媒チューブの貫通構造が得られ、熱交換器の品質を高めることができる。また、前記冷媒チューブの拡管によって、冷媒チューブと第一端板、第二端板の固定を確実なものとすることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の熱交換器において、前記冷媒チューブの蛇行を、縦列に蛇行する縦列部分と、前記縦列部分から横方向に蛇行する横列部分とを有する形状とし、前記横列部分の曲管部が貫通する前記第一貫通穴の前記第一矩形部の短辺を、前記縦列部分の曲管部が貫通する前記第一貫通穴の前記第一矩形部の短辺より長くしたものである。
かかる構成とすることにより、前記冷媒チューブの加工において、寸法形状が安定しない横列部分(ひねり加工部分)においても、冷媒チューブと第一端板との摩擦抵抗を低減することができるため、冷媒チューブを容易に挿入することができる。したがって、横列方向に曲げ加工された冷媒チューブにおいても損傷を少なくすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の熱交換器において、前記第一端板および第二端板の少なくとも一方の材質を鋼板としたものである。
かかる構成とすることにより、安価な鋼板を使用することで、熱交換器の材料費を低減することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の熱交換器において、前記第一貫通穴および前記第二貫通穴をプレス成型加工により形成し、前記加工時に形成される前記第一貫通穴周縁および前記第二貫通穴周縁のバリの延出方向が、前記曲管部が貫通する方向となるように前記第一端板および前記第二端板を配置したものである。
かかる構成とすることにより、前記冷媒チューブの第一端板および第二端板への貫通時において、バリが冷媒チューブを損傷するリスクが少なくできる。したがって、自動化装置によって冷媒チューブを挿入する場合であっても、冷媒チューブの損傷を少なくすることができ、熱交換器の品質を損なうことも抑制できる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の熱交換器において、前記三角形部が、前記第一矩形部の短辺を底辺とする二等辺三角形を形成するものである。
かかる構成とすることにより、前記冷媒チューブの三角形部との接触が安定し、接触面積も非常に少なくなる。したがって、冷媒チューブの損傷を少なくすることができ、熱交換器の品質を損なうことも抑制できる。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の熱交換器において、前記第一貫通穴の前記三角形部における前記頂角部の円弧の径を、前記冷媒チューブ挿入穴の円形部の径より小さくし、前記第二貫通穴の前記円形部の径より大きくしたものである。
かかる構成とすることにより、前記冷媒チューブが前記第一端板を通過する際の摩擦抵抗を一層低減できるため、冷媒チューブを一層損傷することなく挿入することができ、かつ、冷媒チューブ拡管後の側板と冷媒チューブの密着固定状態を良好に維持することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載の熱交換器において、前記第一端板は、前記冷媒チューブの貫通状態において一部が前記第一貫通穴内側へ突出して前記冷媒チューブの外壁面に密着する密着部を有する、前記第一矩形部と併設された加工穴を具備するものである。
かかる構成とすることにより、第一端板に設けた加工穴の一部を塑性変形し、冷媒チューブと密着させることができる。これにより、第一端板と冷媒チューブの密着を強固なものとすることができ、その結果、端板のがたつき、外れといった不具合の少ない高品質の熱交換器を得ることができる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の熱交換器において、前記加工穴を、前記第一端板の最も外側に位置する前記第一貫通穴の近傍に設けたものである。
かかる構成とすることにより、前記冷媒チューブの左右両側で第一端板および第二端板と冷媒チューブの密着を行った構成となる。したがって、各端板周縁に撓み等の応力が作用しても、加工穴と冷媒チューブの密着の緩みが生じ難く、密着状態を良好に維持することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項8または9に記載の熱交換器において、前記加工穴を、前記第一端板の周縁との間に前記第一貫通穴が介在する位置に設けたものである。
かかる構成とすることにより、前記第一端板の周縁と貫通穴の間部分の強度を確保することができる。したがって、加工穴の一部を冷媒チューブに密着させる場合において、第一端板の、特に周縁部における変形が抑制され、熱交換器の品質を損なうことが抑制できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における熱交換器の斜視図である。図2Aは、同実施の形態1の熱交換器を構成する第一端板の組立て前の平面図である。図2Bは、同実施の形態1の熱交換器を構成する第一端板における冷媒チューブの曲げ加工公差が大きい場合の要部平面図である。図2Cは、同実施の形態1の熱交換器を構成する第一端板における冷媒チューブの曲げ加工公差が小さい場合の要部平面図である。図3は、同実施の形態1の熱交換器を構成する第二端板の平面図である。図4は、同実施の形態1の熱交換器を構成するプレートフィンの平面図である。図5は、同実施の形態1における熱交換器の第一端板に設けられた縦列挿入穴となる第一貫通穴の平面図である。図6は、同実施の形態1における熱交換器の第二端板に設けられた第二貫通穴の平面図である。図7は、同実施の形態1における熱交換器の製造工程において冷媒チューブをプレートフィン群へ挿入する前の工程図である。図8は、同実施の形態1における熱交換器の冷媒チューブの貫通状態を示す要部断面図である。
図1において、本実施の形態1の熱交換器1は、直管部3aおよび曲管部3bが連続し、かつ縦列Aおよび横列Bに複数となるように蛇行状に曲げ加工して形成した冷媒チューブ3を備えている。また、熱交換器1は、冷媒チューブ3が挿入される長穴状の冷媒チューブ挿入用穴2a(図4参照)が複数形成され、互いに間隔をおいて配置され、冷媒チューブ3が挿入された一群のプレートフィン(以下、プレートフィン群と称す)2を備えている。また、熱交換器1は、プレートフィン群2を挟み込むようにプレートフィン群2の両端に位置し、冷媒チューブ3が挿入され、冷媒チューブ3と密着するように固定された第一端板4および第二端板5を備えている。ここで、第一端板4は、冷媒チューブ3の挿入側(挿入元)となり、第二端板5は、冷媒チューブ3の貫通側(挿入先)となる。
冷媒チューブ3には、一般に銅あるいはアルミ材等の材料が用いられる。また、プレートフィン群2にはアルミ材が用いられる。さらに、第一、第二の各端板4、5には、鋼材が用いられる。
第一端板4は、前述の如く熱交換器1の組立工程において、冷媒チューブ3の挿入方向の挿入側(挿入元)における曲管部3b、3Aが貫通する。第二端板5は、組立工程において、挿入方向の貫通側(挿入先)における曲管部3Bが貫通する。
第一端板4は、冷媒チューブ3の直管部3aの始端3cと終端3dが貫通する端部穴6を有している。また、第一端板4は、冷媒チューブ3の曲管部3bが貫通する第一貫通穴としての縦列挿入穴7を有している。さらに、第一端板4は、冷媒チューブ3のひねり加工が施された曲管部3Aが貫通する第一貫通穴としての横列挿入穴9を有している。これらの端部穴6、縦列挿入穴7、および横列挿入穴9は、プレス加工成形によって設けられている。
ここで、第一端板4は、始端3cと終端3dを同一面側に設けている関係上、双方の端部穴6を設けているが、始端3c、終端3dのいずれか一方を第二端板5側に設ける場合には、第二端板5にも端部穴6を設けることになる。
そして、端部穴6は、冷媒チューブ3の外径より大きい直径で形成されている。また、第一端板4に設けた縦列挿入穴7および横列挿入穴9は、図2A、図2B、図2Cに示す如く、第一矩形部7A、9Aと、第一矩形部7A、9Aの両端に形成された、三角形部としての略二等辺三角形部7B、9Bを有している。略二等辺三角形部7B、9Bは、第一矩形部7A、9Aの短辺を底辺とする二等辺三角形70であって、その頂角部を所定の円弧に形成した円弧部71と、円弧部71と矩形部7A、9Aをつなぐ直線部72とから構成される。したがって、縦列挿入穴7および横列挿入穴9は、略二等辺三角形部7B、9Bが、第一矩形部7A、9Aの両端においてそれぞれの短辺に連続しており、全体として長穴形状に形成されている。そして、縦列挿入穴7、横列挿入穴9は、その矩形部7A、9Aの短辺寸法が、冷媒チューブ3の径よりも若干大きな寸法に設定されている。
すなわち、縦列挿入穴7を貫通する曲管部3bは、後述するひねり加工された曲管部3Aと異なり、単に冷媒チューブ3の直管部3aを所定の径に湾曲させたものであるが、その曲げ加工に伴って若干径の寸法に公差が生じている。その結果、縦列挿入穴7は、前述の公差を含んだ冷媒チューブ3の径に近い寸法を幅とする長穴形状に形成されている。具体的には、冷媒チューブ3の貫通において、クリアランスが大きすぎると冷媒チューブ3との密着性が確保できないため、摩擦接触が少なくなる寸法か、あるいはほとんど摩擦抵抗がない程度の寸法に設定されている。
換言すると、図2Aにおいて、縦列挿入穴7、横列挿入穴9の長辺方向の長さLは、冷媒チューブ3の蛇行幅M(図1参照)よりも若干大きい。そして、縦列挿入穴7、横列挿入穴9は、冷媒チューブ3の縦列A配置と横列B配置に沿って所定の位置に形成されている。また、横列Bに沿った横列挿入穴9は、冷媒チューブ3の横列Bの展開に沿う如く傾斜している。
また、横列挿入穴9は、縦列挿入穴7よりも、長辺方向の長さおよび短辺方向の長さが、さらに若干大きく形成されている。すなわち、横列挿入穴9の長辺および短辺を縦列挿入穴7の長辺および短辺より長くしてある(説明の都合上、図2Aでは、縦列挿入穴7、横列挿入穴9は同じ寸法で示してある)。
かかる理由は、冷媒チューブ3の加工において、横列Bの曲管部3Aは、その引き回しにおいて、所定の傾斜角度を持たせるためにひねり加工が施される。その結果、単純に所定の寸法で湾曲した縦列Aの曲管部3bと異なり、寸法形状が安定し難い状態となっているためである。
したがって、横列挿入穴9を縦列挿入穴7よりもさらに若干大きく形成することにより、熱交換器1の組立て時において、横列部分(ひねり加工部分)においても、冷媒チューブ3と第一端板4との摩擦抵抗を低減することができる。そのため、冷媒チューブ3を比較的容易に挿入することができる。その結果、横列方向に曲げ加工された冷媒チューブ3においても損傷を少なくすることができる。
また、第二端板5には、図3に示す如く、冷媒チューブ3の曲管部3Bが貫通する第二貫通穴8がプレス加工成形によって設けられている。
第二貫通穴8は、第二矩形部8Aと、第二矩形部8Aの両端の、第二矩形部8Aの短辺の寸法よりも大きい寸法の径を有する円部8Bとより形成される。第二矩形部8Aの両方の短辺に円部8Bを連続させることにより、第二貫通穴8は、長手方向の両端が膨らんだ長穴形状に形成されている。また、円部8Bは、冷媒チューブ3の管径よりも微小に大きく設定されている。
第二貫通穴8をかかる形状とする理由は、冷媒チューブ3の曲管部3Bが、プレートフィン群2および第二端板5を貫通する際に、その貫通が円滑となるように曲管部3Bの円弧部を若干扁平に加工しているためである。また、第二貫通穴8を冷媒チューブ3の管径より微小に大きく設定する理由は、冷媒チューブ3の貫通が比較的円滑に行えるようにするためである。
したがって、冷媒チューブ3が第二端板5を貫通した状態では、第二貫通穴8の円部8Bと冷媒チューブ3は略密着した状態となっている。
また、第二端板5の第二貫通穴8は、第一端板4と同様に、プレス打ち抜き加工によって形成されている。
したがって、第一端板4および第二端板5において、プレス打ち抜き加工によって形成されたこれらの穴の周縁には、例えば、縦列挿入穴7の周縁には図5に示すようなバリ10aが、第二貫通穴8の周縁には図6に示すようなバリ10bが、打ち抜き方向に微小に延出して残存する。
また、プレートフィン群2の各プレートフィンには、図4に示す如く、第二端板5に設けられた第二貫通穴8と略相似形となるように、矩形部2bとその短辺部に円部2cを連続させた、即ち両端が膨らんだ長穴形状の冷媒チューブ挿入穴2aがプレス成型加工によって設けられている。冷媒チューブ挿入穴2aは、第二貫通穴8よりも若干大きく形成されている。そして、冷媒チューブ挿入穴2aの周囲には、図7に示すように、相互のフィン間隔の規制、および冷媒チューブ3との熱伝導を良好とするためのカラー部2dが設けられている。
また、本実施の形態1の熱交換器1では、冷媒チューブ挿入穴2aの長手方向寸法および第一貫通穴である縦列挿入穴7、横列挿入穴9の長手方向寸法を、第二貫通穴8の長手方向寸法より大きくしてある。また、冷媒チューブ挿入穴2aの円形部2cの径を、第二貫通穴8の円形部8Bの径よりも大きくしてある。さらに、縦列挿入穴7、横列挿入穴9の略二等辺三角形部7B、9Bにおける頂角部の円弧部71の径を、冷媒チューブ挿入穴2aの円形部2cの径より小さくし、第二貫通穴8の円形部8Bの径より大きくしてある。
次に、以上のように構成された熱交換器1の組立て方法について、図7および図8を参照しながら説明する。
まず、真っ直ぐなパイプを縦列Aおよび横列Bに複数となるよう蛇行状に曲げ加工して形成した冷媒チューブ3を、その曲管部3Bから図7に示す如く、プレートフィン群2に設けた冷媒チューブ挿入穴2aに挿入する。その方向は、冷媒チューブ挿入穴2aに設けたカラー部2dの反延出方向からの挿入とする。このような方向から挿入するのは、冷媒チューブ3とカラー部2dの干渉が少なく、好ましいからである。そして、さらに挿入を続け、所定の挿入を完了する。
上述の挿入に際し、曲管部3Bは、予めその先端部が若干扁平となるように加工されているため、プレートフィン群2への挿入も円滑となり、その挿入時の干渉によって冷媒チューブ挿入穴2aおよびカラー部2dが変形することも抑制できる。
そして、冷媒チューブ3のプレートフィン群2への挿入が完了した後に、曲管部3b側から第一端板4を、その縦列挿入穴7、横列挿入穴9が曲管部3b、3Aを貫通するように挿入する。また、曲管部3B側から第二端板5を、その第二貫通穴8が曲管部3Bを貫通するように挿入する。
このとき、第一端板4および第二端板5の面を、図8に示すように、縦列挿入穴7、横列挿入穴9および第二貫通穴8の周縁に形成されたバリ10a、10bが外側に位置するように配置する。その結果、第一端板4のバリ10aと第二端板5のバリ10bは、相反する方向に延出している。
そして、第一端板4および第二端板5が、それぞれ所定の位置に挿入された状態で、冷媒チューブ3内に、高圧に加圧された水あるいは油等の液体を圧入する。これにより、その液圧によって冷媒チューブ3が拡管され、冷媒チューブ3とプレートフィン群2、第一端板4、第二端板5の相互を密着固定させる。
上述の如く本実施の形態1の熱交換器1は、プレートフィン群2に冷媒チューブ3が貫通した状態で第一端板4および第二端板5を取付けて組み立てられることになる。
上述の組立てにおいて、冷媒チューブ3の曲管部3Bを第二端板5の第二挿入穴8へ挿入する工程は、前述の如くその曲管部3Bの先端が若干扁平に加工されていることから、比較的円滑に挿入することができる。そのため、第二端板5の挿入に伴う冷媒チューブ3の反り、あるいは曲がりといった弊害は発生し難い。
一方、第一端板4側においては、冷媒チューブ3を曲げ加工した状態で扁平加工部がないため、第二端板5側と異なり、冷媒チューブ3の挿入が若干複雑となる。
ここで、曲管部3bを例に、縦列挿入穴7との摩擦接触状態について説明する。曲管部3bは、曲げ加工に伴いその径(形状)が歪み、その結果、径寸法において大小の公差を有している。図2Bは、この公差が最も大きい場合を示している。
つまり、曲管部3bは、曲げ加工されると、図2Bでは横方向に若干膨らむようになる。そして、公差が最も大きい状態であるため、曲管部3bの外周は、縦列挿入穴7の円弧部71と接触することが困難な状態となる。
換言すると、この場合、冷媒チューブ3と第一端板4が干渉(摩擦接触)する部分は、略二等辺三角形部7B、9Bの両方の直線部72である。すなわち、この部分は、基本的には点接触する部分である。したがって、冷媒チューブ3の第一端板4の縦列挿入穴7への挿入に伴い、冷媒チューブ3が第一端板4と干渉(摩擦接触)する状態は、冷媒チューブ3において、第一端板4がプレートフィン群2に近づく距離(長さ)で延びる線状態である。すなわち、摩擦接触する面積は、点接触と線状態との積で表され、非常に少ない。これは、横列挿入穴9と曲管部3Aとの関係においても同様である。
そして、拡管することにより、冷媒チューブ3は、第一端板4側においては、縦列挿入穴7、横列挿入穴9の円弧部71にも接触が可能となり、また、第二端板5側においては、第二貫通穴8の円部8Bと密着する。このように、冷媒チューブ3と第一端板4、冷媒チューブ3と第二端板5が密着し、三者は密着固定される。
また、曲管部3b(曲管部3A)の曲げに伴う径寸法の膨らみの公差が比較的小さい場合は、図2Cのような状態となる。
すなわち、冷媒チューブ3と第一端板4が摩擦接触する部分は、先程と異なり、縦列挿入穴7(横列挿入穴9)における円弧部71の一部と、略二等辺三角形部7B(略二等辺三角形部9B)の片側の直線部72である。
換言すると、曲管部3b(曲管部3A)の曲面は、図2Cのように略二等辺三角形部7B(略二等辺三角形部9B)の直線部72に妨げられることなく、縦列挿入穴7(横列挿入穴9)の円弧部71の一部と接することができる。
したがって、冷媒チューブ3が第一端板4と干渉(摩擦接触)する状態は、冷媒チューブ3において、縦列挿入穴7(横列挿入穴9)における円弧部71の一部と略二等辺三角形部7B、(略二等辺三角形部9B)の片側の直線部72と接触している状態において、第一端板4がプレートフィン群2に近づく距離(長さ)で延びる線状態である。この場合は、図2Bよりも若干接触面積は大きくなるが、冷媒チューブ3に過剰な摩擦応力を与えることなく第一端板4を装着することができる。
しかも、冷媒チューブ3は、その拡管工程の前において縦列挿入穴7および横列挿入穴9の円弧部71の一部と接触することが可能な状態である。そのため、拡管工程後は、冷媒チューブ3は、縦列挿入穴7および横列挿入穴9との接触が良好となり、冷媒チューブ3と第一端板4および第二端板5との接触面積が確保でき、三者の確実な密着固定を確保することができる。
また、第一端板4および第二端板5のそれぞれに設けた端部穴6、縦列挿入穴7、横列挿入穴9および第二貫通穴8の各寸法を、冷媒チューブ3の径および蛇行幅(曲げ幅)Mよりも若干大きく設定している。これによっても冷媒チューブ3と第一端板4、第二端板5との干渉(擦れ、引っかかり等)が少ない。
その結果、組立て時における冷媒チューブ3あるいはプレートフィン群2の損傷を少なくすることができる。このように、熱交換器1としての変形がほとんど生じないもので、例えば、プレートフィンの変形に伴う通風抵抗の増大に起因した熱交換器の性能低下等が抑制でき、品質の向上をはかることができる。
また、冷媒チューブ3の始端3cと終端3dが直管部となるので、始端3cと終端3dの長さを適宜設定することにより、この部分で、従来リードパイプと称する流体回路側との接続を容易とする短寸法パイプの機能を兼ねさせることができる。すなわち、従来のような短寸法パイプのロウ付け作業が不要となり、ロウ付け不良に伴う品質低下を抑制することができる。
さらに、上述の如く、冷媒チューブ3等の損傷(座屈、反り、折れ曲がり等)を抑制した組立てが可能なため、歩留まりがよく、生産性を高めることができ、製造コストの低減化が可能となる。
また、上述の組立て工程において、冷媒チューブ3のプレートフィン群2への挿入に際し、予めプレートフィン群2における挿入先面側に第二端板5あるいはそれに代わる金属板等を当接し、冷媒チューブ3の挿入を行うようにすれば、冷媒チューブ3の挿入に起因するプレートフィン群2の撓み変形等が抑制でき、熱交換器1の品質低下が抑制できる。
特に前者の場合は、冷媒チューブ3の第二端板5への挿入も並行して行えるため、手作業の場合であれば作業効率が向上し、自動機の場合であれば設備構成の簡略化が期待できる。さらに冷媒チューブ3と第二端板5との干渉時間(摺動摩擦長さ)も短いため、冷媒チューブ3の損傷、品質低下を抑制することもできる。
さらに、冷媒チューブ3の横列B方向への蛇行加工は、縦列A方向への蛇行加工と比較して、管に作用する応力方向にひねりが作用する関係から若干寸法にばらつきが生じやすい。しかし、本実施の形態の如く、横列挿入穴9を若干大きく形成することにより、上述の寸法のばらつきに伴う冷媒チューブ3挿入時の摩擦を最小限に抑制することができる。
また、第一端板4、第二端板5のプレートフィン群2への当接面は、縦列挿入穴7、横列挿入穴9および貫通穴8の周縁に形成されたバリ10a、10bがそれぞれ外側へ延出する方向である。このことにより、冷媒チューブ3の挿入工程において、曲管部3A、3b、3Bとの相対的な移動方向がバリ10a、10bの延出方向と同一方向となるため、バリ10a、10bが冷媒チューブ3の表面に食込むことも抑制され、冷媒チューブ3の挿入作業がより円滑に行える。
しかも、各端板4、5に安価な鋼板等を用いることができ、材料コストの高騰化を抑制することができる。
さらに、第一端板4の端部穴6を貫通した始端3cと終端3dは、端部穴6の径が冷媒チューブ3の径よりも大きく設定されている。このことから、端部穴6周縁と干渉することがなく、冷媒チューブ3内を冷媒が流れることによって生じる振動に起因してその表面が疲労破壊し、生地リークすることを防止することができる。
なお、かかる構成は、冷媒チューブ3の蛇行状加工において縦列A数、横列B数が多少増加した構成であっても支障なく組立てが可能であり、同様の作用効果が期待できる。
さらに、必要に応じて第二端板5に設けた第二貫通穴8の矩形部8Aと円部8Bの接続部分(角部)にR部(面取り)を施すことで、第二端板5を冷媒チューブ3に挿入する際に懸念される、冷媒チューブ3の損傷をさらに低減することができる。
また、冷媒チューブ3の曲管部3A、3bが貫通する第一端板4に設けた縦列挿入穴7、横列挿入穴9、および第二端板5に設けた第二貫通穴8において、冷媒チューブ3が通過する部分にバーリングを設けることによって、冷媒チューブ3の挿入をさらによくすることができる。したがって、冷媒チューブ3と第一端板4、第二端板5の固定状態をさらによくすることができる。
なお、本実施の形態では、三角形部を二等辺三角形部70としたが、本発明は、他の三角形状の三角形部でも同様の効果を得ることが期待できる。しかし、特に二等辺三角形が冷媒チューブ3との接触において位置的にバランスがとれ易く、摩擦接触を低減する効果が大きい。
(実施の形態2)
図9は、本発明の実施の形態2における熱交換器の斜視図である。図10は、同実施の形態2における熱交換器の第一端板側からの平面図である。図11は、同実施の形態2の熱交換器を構成する第一端板の組立て前の平面図である。
本実施の形態2と実施の形態1との違いは、本実施の形態2が、実施の形態1の構成に加えて、さらに、第一貫通穴である縦列挿入穴7に併設され、その一部が第一貫通穴側へ突出して冷媒チューブの外壁に密着する密着部を有する加工穴を具備したことである。
したがって、以下の本実施の形態の説明では、実施の形態1と同じ構成要素については同じ符号を用いて説明は省略する。
本実施の形態2では、図9〜図11において、第一端板4には、実施の形態1で説明した構成に加えて、さらに、第一貫通穴としての縦列挿入穴7の近傍で、かつ縦列挿入穴7の長辺方向と平行方向に延出する矩形の加工穴11が設けられている。この加工穴11は、第一端板4の周縁との間において、最も外側に位置する縦列挿入穴7が位置するように設けられている。本実施の形態においては、左右それぞれにおいて横2列に亘り形成された縦列挿入穴7に対応して設けられている。かかる加工穴11の形成は、熱交換器1の大きさ、あるいは冷媒チューブ3の縦列数、横列数に応じて任意に設定することができるものである。したがって、小型軽量の熱交換器の場合であれば、左右の最外側に位置する縦列挿入穴7あるいは横列挿入穴9にのみ対応した加工穴の形成とすることもできる。
加工穴11は、熱交換器1の組立て状態においては、縦列挿入穴7と加工穴11で挟まれた部分である密着部12が、図11の状態から図9および図10に示すように、その一部が冷媒チューブ3と密着するようにカシメ加工等によって塑性変形されている。したがって、加工穴11は、図10に示す如く、台形を基調として斜辺が若干湾曲した形状に変形している。
次に、以上のように構成された本実施の形態2の熱交換器を組立てる際には、まず実施の形態1と同じ工程を行う。
すなわち、図7〜図9において、まず、冷媒チューブ3をプレートフィン群2の冷媒チューブ挿入穴2aに挿入する。その後、第一端板4および第二端板5を、プレートフィン群2の両側から、縦列貫通穴7、横列貫通穴9が曲管部3b、3Aを貫通するように、また、第二貫通穴8が曲管部3Bを貫通するように挿入する。その後、冷媒チューブ3の拡管により、冷媒チューブ3とプレートフィン群2、第一端板4、第二端板5のそれぞれを相互に密着固定させる。
この状態は、第一端板4に設けた縦列挿入穴7および横列挿入穴9の寸法が、第二端板5に設けた第二貫通穴8よりも微妙に大きいため、冷媒チューブ3と第一端板4との密着固定がやや不安定な状態にある。
そこで、本実施の形態2では、かかる状態において、第一端板4に設けた加工穴11の密着部12を、治具等(図示せず)にて縦列挿入穴7側へ塑性変形させる。これにより、冷媒チューブ3は、縦列挿入穴7の一側面と密着部12によって挟持固定される。その結果、冷媒チューブ3は、第一端板4と安定した固定が行われる。かかる工程を終えることにより、熱交換器1の組立てが完了する。
このように、本実施の形態2においては、密着部12の塑性変形によって冷媒チューブ3と第一端板4の固定を行うようにしている。そのため、図10における縦列挿入穴7および横列挿入穴9の幅寸法(第一矩形部7A、9Aの短辺寸法)は、実施の形態1の縦列挿入穴7および横列挿入穴9の幅寸法(第一矩形部7A、9Aの短辺寸法)よりも若干大きく設定することができる。図10は、その点を誇示して示しているため、冷媒チューブ3の曲管部3b、曲管部3Aの両側に空間を描いている。
なお、本実施の形態2では、冷媒チューブ3の第一端板4、第二端板5への貫通状態において、拡管工程後に密着部12の塑性変形を行うようにした。しかし、塑性変形工程を先に行い、その後拡管工程とすることも可能である。この場合、密着部12をカシメ加工等によって塑性変形する塑性応力を若干弱める等、その後の拡管によって冷媒チューブ3が変形しない(微小な変形は除く)ように配慮しておくことが望ましい。
このように、本実施の形態2の熱交換器では、実施の形態1の効果に加えて、冷媒チューブ3と第一端板4とが、実施の形態1よりも安定して固定できるという効果を奏する。
以上のように本発明は、製造歩留まりがよく、低コスト、かつ高品質な熱交換器である。したがって、冷蔵庫、自動販売機等の流体を冷媒とする熱交換機器の他に、ラジエター等の如く水等の液体を流体とする熱交換機器を具備する産業機器分野にわたって広く適用することができる。
本発明の実施の形態1における熱交換器の斜視図 同実施の形態1における熱交換器の第一端板の平面図 同実施の形態1における熱交換器の第一端板の要部平面図 同実施の形態1における熱交換器の第一端板の他の要部平面図 同実施の形態1における熱交換器の第二端板の平面図 同実施の形態1における熱交換器のプレートフィンの平面図 同実施の形態1における熱交換器の第一端板に設けられた第一貫通穴の平面図 同実施の形態1における熱交換器の第二端板に設けられた第二貫通穴の平面図 同実施の形態1における熱交換器の製造工程において冷媒チューブをプレートフィン群へ挿入する前の工程図 同実施の形態における熱交換器の冷媒チューブの貫通状態を示す要部断面図 本発明の実施の形態2における熱交換器の斜視図 同実施の形態2における熱交換器の第一端板側からの平面図 同実施の形態2における熱交換器の第一端板の平面図 従来例における熱交換器の斜視図
符号の説明
1 熱交換器
2 プレートフィン(プレートフィン群)
2a 冷媒チューブ挿入用穴
2b 矩形部
2c 円部
3 冷媒チューブ
3A 曲管部
3B 曲管部
3a 直管部
3b 曲管部
3c 始端
3d 終端
4 第一端板
5 第二端板
6 端部穴
7 縦列挿入穴(第一貫通穴)
7A 第一矩形部
7B 略二等辺三角形部
8 第二貫通穴
8A 第二矩形部
8B 円部
9 横列挿入穴(第一貫通穴)
9A 第一矩形部
9B 略二等辺三角形部
10a バリ
10b バリ
11 加工穴
12 密着部
70 二等辺三角形
71 円弧部
72 直線部
A 縦列
B 横列

Claims (10)

  1. 直管部および曲管部が連続する如く蛇行状に形成された冷媒チューブと、前記冷媒チューブが貫通する冷媒チューブ挿入穴を複数有し、相互に間隔をおいて配置された多数のプレートフィンと、前記プレートフィンを挟んで配置された第一端板および第二端板とを備え、前記第一端板は、前記冷媒チューブの一方の曲管部が貫通した第一貫通穴と、前記冷媒チューブの少なくとも始端または終端が貫通する端部穴とをそれぞれ有し、前記第二端板は、前記一方の曲管部と反対側に位置する他方の曲管部が貫通した第二貫通穴を有し、前記第一貫通穴は、第一矩形部と、前記第一矩形部の両端の、前記第一矩形部の短辺を一辺とする三角形であって、前記短辺と対向する頂角部を所定の円弧に形成した三角形部とで形成される熱交換器。
  2. 前記第二貫通穴および前記冷媒チューブ挿入穴を、第二矩形部と、前記第二矩形部の両端の、前記冷媒チューブの外径より大径の円形部とで形成し、前記冷媒チューブ挿入穴および前記第一貫通穴の長手方向寸法を、前記第二貫通穴の長手方向寸法より大きくし、前記冷媒チューブ挿入穴の円形部の径を、前記第二貫通穴の円形部の径よりも大きくした請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記冷媒チューブの蛇行を、縦列に蛇行する縦列部分と、前記縦列部分から横方向に蛇行する横列部分とを有する形状とし、前記横列部分の曲管部が貫通する前記第一貫通穴の前記第一矩形部の短辺を、前記縦列部分の曲管部が貫通する前記第一貫通穴の前記第一矩形部の短辺より長くした請求項1または2に記載の熱交換器。
  4. 前記第一端板および第二端板の少なくとも一方の材質を鋼板とした請求項1から3のいずれか一項に記載の熱交換器。
  5. 前記第一貫通穴および前記第二貫通穴をプレス成型加工により形成し、前記加工時に形成される前記第一貫通穴周縁および前記第二貫通穴周縁のバリの延出方向が、前記曲管部が貫通する方向となるように前記第一端板および前記第二端板を配置した請求項1から4のいずれか一項に記載の熱交換器。
  6. 前記三角形部が、前記第一矩形部の短辺を底辺とする二等辺三角形を形成する請求項1から5のいずれか一項に記載の熱交換器。
  7. 前記第一貫通穴の前記三角形部における前記頂角部の円弧の径を、前記冷媒チューブ挿入穴の円形部の径より小さくし、前記第二貫通穴の前記円形部の径より大きくした請求項1から6のいずれか一項に記載の熱交換器。
  8. 前記第一端板は、前記冷媒チューブの貫通状態において一部が前記第一貫通穴内側へ突出して前記冷媒チューブの外壁面に密着する密着部を有する、前記第一矩形部と併設された加工穴を具備する請求項1から7のいずれか一項に記載の熱交換器。
  9. 前記加工穴を、前記第一端板の最も外側に位置する前記第一貫通穴の近傍に設けた請求項8に記載の熱交換器。
  10. 前記加工穴を、前記第一端板の周縁との間に前記第一貫通穴が介在する位置に設けた請求項8または9に記載の熱交換器。
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