JP5756668B2 - 熱交換器 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池やガスタービン等のエネルギーシステムに用いられる熱交換器に関する。
従来、温度の高い加熱流体から温度の低い被加熱流体へ効率的に熱を移動させるための機器である熱交換器が公知となっている。例えば、固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:以下「SOFC」と称する。)等のような作動温度の高い燃料電池においては、熱効率を高めることを目的として、排ガス(加熱流体)の排熱を利用して空気(被加熱流体)を予熱する、空気予熱器が熱交換器として具備されている。例えば特許文献1および特許文献2に記載の如くである。
特許文献1に記載の熱交換器は、内部に被加熱流体が流通するとともに、外部に加熱流体が流通する多数の並列配置されたチューブの集合体によりなるコアと、夫々のチューブの両端が、そのチューブ挿通孔に接合された一対の円板状のチューブプレートと、両チューブプレートの近傍を除いて前記コアの外周を被蔽する断面が矩形の内筒と、一方のチューブプレートに対向して、前記内筒の一端部外周に被嵌された円形の外周を有する第一バッフルプレートと、その第一バッフルプレートに一端が接合され、他端が他方に設けた外周の円形の第二バッフルプレートまたは他方のチューブプレートに接合され、軸線方向に熱膨張可能な波形曲折部を外周に有する円筒状の外筒と、前記コアの両端部位置で、夫々の前記内筒の両端とチューブプレートとの間に設けられた加熱流体の出口と入口と、を具備し、前記一対のチューブプレートに夫々被加熱流体の導入口および導出口が接続された構成のものである。このような構成の熱交換器においては、外筒に熱膨張可能な波形曲折部が設けられているから、コアに熱変化があった場合、当該外筒が軸線方向に膨張あるいは収縮することにより、コアに発生する熱応力をある程度緩和することができる。
しかし、特許文献1に記載の熱交換器においては、コアを構成するチューブの一部に熱が集中したような場合、外筒の伸縮だけで当該チューブに発生する熱応力を充分に緩和することは困難であり、チューブの塑性変形が生じる場合があった。
一方、特許文献2に記載の熱交換器は、加熱流体を流通させる加熱流体通路と、前記加熱流体通路と直交する方向から供給される被加熱流体を、入側ディストリビュータで分配して、前記加熱流体と平行流となる熱交換流路を形成し、熱交換された前記被加熱流体を出側ディストリビュータで分配して前記加熱流体通路と直交する方向に排出する被加熱流体通路とが積層配置された構成からなる熱交換器において、前記入側ディストリビュータ、または出側ディストリビュータを前記加熱流体通路の入口端から加熱流体の流れ方向に所定の距離を設けて離隔された位置で積層配置した構成のものである。このような構成の熱交換器においては、加熱流体および被加熱流体の通路の入側および出側で、大きな温度勾配が生じることを回避することができるので、チューブの一部に熱が集中するような事態を防止することができ、ひいてはチューブの塑性変形を防止することができる。
しかし、特許文献2に記載の熱交換器においては、被加熱流体が流通する通路が複雑になることで圧力損失が大きくなるので、これに対処するために被加熱流体を供給するためのブロアを大型化する必要が生じる等、コストの増大を招く場合があった。
特開2004−60932号公報 特開2008−39227号公報
本発明は、上記を考慮して、圧力損失の増大を招くことなくチューブの塑性変形を防止することが可能な熱交換器を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、被加熱流体の導入口に接続される第一の空間と、被加熱流体の導出口に接続される第二の空間と、前記第一の空間および前記第二の空間の間に配置されて、加熱流体の導入口および導出口に接続される第三の空間と、が外郭ケース内に形成される熱交換器において、一側の開口端が前記第一の空間に開放されるとともに、他側の開口端が前記第二の空間に開放され、中途部は前記第三の空間に並列配置される複数のチューブと、前記第一の空間と前記第三の空間とを仕切るとともに、前記チューブの一側の端部を摺動可能に支持する導入側仕切部材と、前記第二の空間と前記第三の空間とを仕切るとともに、前記チューブの他側の端部を摺動可能に支持する導出側仕切部材とを具備し、前記導入側仕切部材に形成されたチューブ挿通孔の縁には、テーパ状のフランジが形成され、前記導入側フランジは、第一の空間側に突出するように設けられ、前記第一の空間側の開口端の内径が前記チューブの外径よりも小さく、かつ、前記第三の空間側の開口端の内径が前記チューブの外径よりも大きくなるように設定され、前記導出側仕切部材に形成されたチューブ挿通孔の縁には、テーパ状のフランジが形成され、前記導出側フランジは、第二の空間側に突出するように設けられ、前記第二の空間側の開口端の内径が前記チューブの外径よりも小さく、かつ、前記第三の空間側の開口端の内径が前記チューブの外径よりも大きくなるように設定されているものである。
したがって、チューブに熱変化があった場合、該チューブは導入側仕切部材および導出側仕切部材に対して摺動して長手方向に膨張あるいは収縮する。
したがって、チューブに所定量以上の熱変化があった場合、該チューブは導入側仕切部材および導出側仕切部材に対して摺動して長手方向に膨張あるいは収縮する。
請求項2の発明は、請求項1記載の熱交換器において、前記チューブの一側の端部は、前記導入側仕切部材に形成されたチューブ挿通孔に圧入により嵌合されて、前記チューブの他側の端部は、前記導出側仕切部材に形成されたチューブ挿通孔に圧入により嵌合されているものである。
したがって、チューブはフランジにより締付け保持される。
請求項1に記載の発明によれば、チューブに発生する熱応力を緩和することができ、圧力損失の増大を招くことなくチューブの塑性変形を防止することができる。
また、チューブを導入側仕切部材および導出側仕切部材に支持されている状態に組み付けることが容易となる。
また、フランジの形状を設計変更することにより、フランジがチューブを締付け保持する締付力の大きさを適宜の大きさに調整することができる。
請求項2に記載の発明によれば、チューブに所定量以上の熱応力が発生することを防止することができ、圧力損失の増大を招くことなくチューブの塑性変形を防止することができる。
本発明の熱交換器の実施の一形態に係る空気予熱器を具備するSOFCのエネルギーシステムの全体的な構成を示すブロック図である。図中に実線で示した矢印は排ガスの流れを示し、点線で示した矢印は空気の流れを示し、一点鎖線で示した矢印は燃料ガスの流れを示している。 空気予熱器の分解斜視図である。 空気予熱器の断面図である。 チューブの導入側仕切部材および導出側仕切部材への組み付け方を示す模式図であり、(a)はチューブをチューブ挿通孔に圧入する前の状態を示す図、(b)は圧入工程を示す図、(c)は圧入した後の状態を示す図である。 チューブが長手方向に伸縮する様子を示す模式図であり、(a)は大きな熱変化がある前のチューブの状態を示す図、(b)は大きな熱変化があったときのチューブの状態を示す図である。図中に実線で示した矢印は排ガスの流れを示し、点線で示した矢印は空気の流れを示している。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に示すエネルギーシステム1は、SOFCのエネルギーシステムであって、本発明の熱交換器の実施の一形態に係る空気予熱器4を具備している。エネルギーシステム1は、燃料電池スタック2、燃焼装置3、空気予熱器4、および燃料改質器5等を具備している。
燃料電池スタック2は、水素と酸素とを電気化学反応させて電力を作り出すものである。本実施形態に係る燃料電池スタック2は、複数のSOFCが積層されて構成されている。燃料電池スタック2は、配管11を介して燃料改質器5と接続されている。燃料ガスは、当該燃料改質器5に供給されることにより、水素と一酸化炭素に変換されて、各SOFCの燃料極に供給される。また、燃料電池スタック2は、配管12を介して空気予熱器4と接続されている。該空気予熱器4を経由した空気が供給されることにより、酸素が各SOFCの空気極に供給される。各SOFCにおいては、空気極で酸素がイオン化されて(酸素が還元されて)、当該酸素イオンが空気極と燃料極の間に挟まれる電解質を透過し、燃料極で水素および一酸化炭素と電気化学反応する(水素および一酸化炭素は酸化される)。このとき生成した電子が外部回路を通って反対側の空気極に送られることにより、外部回路に電流が流れる。こうして、各SOFCにおいては電気エネルギーを発生させることができるのである。さらに、燃料電池スタック2は、配管13を介して燃焼装置3と接続されている。
燃焼装置3は、燃料電池スタック2で電気化学反応しなかった残りの燃料を酸素とともに燃焼させるものである。燃焼装置3は、配管13を介して燃料電池スタック2と接続されている。また、燃焼装置3は、配管14を介して空気予熱器4と接続されている。
空気予熱器4は、排ガスの排熱を利用して燃料電池スタック2に導入される前の空気を予熱するものである。換言すれば、排ガスと空気との間で効率よく熱交換を行わせて、燃料電池スタック2に供給する空気を高温にするためのものである。空気予熱器4には、ブロア等を用いて配管15を介して外部の空気が送り込まれるようになっている。空気予熱器4は、配管14を介して燃焼装置3と接続されており、該燃焼装置3によって燃焼された後の高温の排ガスが空気予熱器4に供給されるようになっている。また、空気予熱器4は、配管12を介して燃料電池スタック2と接続されている。このような構成により、作動温度の高いSOFCに高温の空気を供給できるようになっている。
なお、本実施形態のエネルギーシステム1においては、排ガスは燃焼装置3を経由して空気予熱器4に供給されるものとしたが、本発明はこれに限定するものではない。すなわち、燃料電池スタックで電気化学反応しなかった残りの燃料と空気が混合された気体が燃焼装置を経由せずに空気予熱器に直接供給される構成としてもよい。
燃料改質器5は、排ガスの排熱を利用して燃料ガスを水素と一酸化炭素に変換するものである。燃料改質器5には、配管16を介して燃料ガスが送り込まれるようになっている。燃料改質器5は、配管17を介して空気予熱器4と接続されており、該空気予熱器4を通過した後の高温の排ガスが燃料改質器5に供給されるようになっている。このような構成により、燃料の改質に必要な作動温度が得られて、効率よく改質を行うことができるようにしている。また、燃料改質器5は、配管11を介して燃料電池スタック2と接続されている。なお、燃料改質器5を通過した後の排ガスは、フィルター等を通して浄化された後、外部に放出される。
以下では、空気予熱器4について図2〜図5を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては、空気予熱器4の導入口45が設けられている側を上側、空気予熱器4の導出口48が設けられている側を下側と定義して、説明を行う。本実施形態においては、燃料電池スタック2に導入される前の空気が被加熱流体に相当し、排ガスが加熱流体に相当する。
図2および図3に示すように、空気予熱器4は、外郭を成す直方体形状の外郭ケース41内に、導入側仕切部材42および導出側仕切部材43により支持された複数のチューブ44・44・・・を収容して構成されている。外郭ケース41は、上下に上外郭ケース41a、中外郭ケース41c、および下外郭ケース41bに分割可能に構成される。導入側仕切部材42および導出側仕切部材43は、中外郭ケース41c内で上下に適宜の間隔をあけて水平方向に配置されて、外郭ケース41内を第一の空間Aと、第二の空間Bと、第三の空間Cと、に区画している。
第一の空間Aは、燃料電池スタック2に供給される前の空気を空気予熱器4に導入するための空間である。図2および図3に示すように、第一の空間Aを取り囲んでいる上外郭ケース41aの側面には、前記配管15と接続するための導入口45が設けられている。
第三の空間Cは、加熱流体である排ガスと、被加熱流体である空気と、の間で熱交換を行わせるための空間である。第三の空間Cは、第一の空間Aと、第二の空間Bと、の間に配置されている。図2および図3に示すように、第三の空間Cを取り囲んでいる中外郭ケース41cの側面には、当該第三の空間Cに排ガスを導入するための配管46と、当該第三の空間Cから排ガスを導出するための配管47と、が対向するように接続されている。このように、第三の空間Cは排ガスの導入口(配管46)および導出口(配管47)に接続されている。なお、配管46は、配管14の空気予熱器4側の開口端と接続されている。また、配管47は、配管17の空気予熱器4側の開口端と接続されている。
第二の空間Bは、熱交換がされた後の空気が通る空間である。図2および図3に示すように、第二の空間Bを取り囲んでいる下外郭ケース41bの側面には、当該第二の空間Bから熱交換後の空気を導出するための導出口48が接続されている。なお、導出口48は、配管12の空気予熱器4側の開口端と接続されている。
導入側仕切部材42は、第一の空間Aと第三の空間Cとを仕切る、換言すれば第一の空間Aと第三の空間Cとを区画する部材である。導入側仕切部材42は、長方形状の板状の部材であり、図3に示すように、所定間隔毎にチューブ挿通孔42h・42h・・・(図4参照)が形成されている。チューブ挿通孔42h・42h・・・は、後述するチューブ44・44・・・と同じ数だけ形成されている。導入側仕切部材42は、外郭ケース41(中外郭ケース41c)の内側に隙間なく固定されている。
導入側仕切部材42のチューブ挿通孔42hについてより詳細に説明すると、本実施形態のチューブ挿通孔42hは円形状の孔であり、その縁に沿ってフランジ42aが形成されている(図4参照)。フランジ42aは、第一の空間A側に突出するように設けられている。フランジ42aはテーパ状に、より詳細には第一の空間A側に向かうに従って次第に細くなる形状に形成されている。
導出側仕切部材43は、第二の空間Bと第三の空間Cとを仕切る、換言すれば第二の空間Bと第三の空間Cとを区画する部材である。導出側仕切部材43は、長方形状の板状の部材であり、図3に示すように、所定間隔毎にチューブ挿通孔43h・43h・・・が形成されている。チューブ挿通孔43h・43h・・・は、後述するチューブ44・44・・・と同じ数だけ形成されており、前述した導入側仕切部材42のチューブ挿通孔42h・42h・・・と対向する位置に形成されている。導出側仕切部材43は、外郭ケース41(中外郭ケース41c)の内側に隙間なく固定されている。
導出側仕切部材43のチューブ挿通孔43hについてより詳細に説明すると、本実施形態のチューブ挿通孔43hは円形状の孔であり、その縁に沿ってフランジ43aが形成されている(図4参照)。フランジ43aは、第二の空間B側に突出するように設けられている。フランジ43aはテーパ状に、より詳細には第二の空間B側に向かうに従って次第に細くなる形状に形成されている。
以下では、チューブ44・44・・・について説明する。チューブ44・44・・・は、空気の通路を成すものである。チューブ44・44・・・は複数具備されており、外郭ケース41(中外郭ケース41c)内に並設、すなわち相互に平行な状態に設けられている。なお、いずれのチューブ44・44・・・も形状、材質、および機能等の点において同様であるので、以下ではそのうちの一つのチューブ44について特に詳細に説明する。
チューブ44は、金属製の細長い円筒形状の部材である。チューブ44の両端部は開口されている。
チューブ44の一側の端部は、導入側仕切部材42に形成されたチューブ挿通孔42h・42h・・・の一つに、圧入により嵌合される。本実施形態においては、チューブ44の一側の端部は、導入側仕切部材42に形成されたチューブ挿通孔42hのフランジ42a内に、第三の空間C側から挿入され(図4(a)および図4(b)参照)、その先端(開口端)が第一の空間A側に突出している状態となるように組み付けられる(図4(c)参照)。
ここで、チューブ44およびフランジ42aの寸法について詳述すると、フランジ42aの第三の空間C側の開口端の内径Dは、チューブ44の外径Eよりも大きい寸法に設定されている。また、フランジ42aの第一の空間A側の開口端の内径Fは、チューブ44の外径Eよりも小さい寸法に設定されている。ここで、フランジ42aの第一の空間A側の開口端の内径Fは、圧入されたチューブ44を適度の大きさで締付け保持できる寸法に設定されている。なお、ここで言う「適度な大きさ」とは、チューブ44に発生している熱応力が所定値未満(例えば、チューブ44の塑性変形が生じない程度の値)である場合にはチューブ44をフランジ42aに対して摺動不能に支持するが、チューブ44に発生している熱応力が所定値以上(例えば、それ以上に大きくなるとチューブ44の塑性変形が生じる虞のある所定の値)となった場合にはチューブ44がフランジ42aに対して摺動可能となるような、締付け力の大きさを指す。
チューブ44の他側の端部は、導出側仕切部材43に形成されたチューブ挿通孔43h・43h・・・の一つに、圧入により嵌合される。本実施形態においては、チューブ44の他側の端部は、導出側仕切部材43に形成されたチューブ挿通孔43hのフランジ43a内に、第三の空間C側から挿入され(図4(a)および図4(b)参照)、その先端(開口端)が第二の空間B側に突出している状態となるように組み付けられる(図4(c)参照)。
ここで、チューブ44およびフランジ43aの寸法について詳述すると、フランジ43aの第三の空間C側の開口端の内径Dは、チューブ44の外径Eよりも大きい寸法に設定されている。また、フランジ43aの第二の空間B側の開口端の内径Fは、チューブ44の外径Eよりも小さい寸法に設定されている。ここで、フランジ43aの第二の空間B側の開口端の内径Fは、圧入されたチューブ44を適度の大きさで締付け保持できる寸法に設定されている。なお、ここで言う「適度の大きさ」とは、チューブ44に発生している熱応力が所定値未満(例えば、チューブ44の塑性変形が生じない程度の値)である場合にはチューブ44をフランジ43aに対して摺動不能に支持するが、チューブ44に発生している熱応力が所定値以上(例えば、それ以上に大きくなるとチューブ44の塑性変形が生じる虞のある所定の値)となった場合にはチューブ44がフランジ43aに対して摺動可能となるような、締付け力の大きさを指す。
上述のように、チューブ44・44・・・の一側の端部が導入側仕切部材42に支持され、チューブ44・44・・・の他側の端部が導出側仕切部材43に支持されることにより、チューブ44・44・・・の中途部は第三の空間C内に並列配置される。
このような構成の空気予熱器4において、空気は、導入口45から第一の空間Aに導入され、該第一の空間Aに開放されているチューブ44・44・・・の一側の開口端からチューブ44・44・・・内に取り入れられ、チューブ44・44・・・内を通過する。そして、第三の空間Cにおいて排ガスとの間で熱交換が行われた後、第二の空間Bに開放されているチューブ44・44・・・の他側の開口端から第二の空間Bに排出され、該第二の空間Bから導出口48に導出される。こうして、空気は排ガスの排熱を利用して予熱されるのである。
以上で説明したように、本実施形態に係る空気予熱器4は、被加熱流体の導入口である導入口45に接続される第一の空間Aと、被加熱流体の導出口である導出口48に接続される第二の空間Bと、第一の空間Aおよび第二の空間Bの間に配置されて、加熱流体の導入口である配管46および導出口である配管47に接続される第三の空間Cと、が外郭ケース41内に形成される熱交換器において、一側の開口端が第一の空間Aに開放されるとともに、他側の開口端が第二の空間Bに開放され、中途部は第三の空間Cに並列配置される複数のチューブ44・44・・・と、第一の空間Aと第三の空間Cとを仕切るとともに、チューブ44・44・・・の一側の端部を摺動可能に支持する導入側仕切部材42と、第二の空間Bと第三の空間Cとを仕切るとともに、チューブ44・44・・・の他側の端部を摺動可能に支持する導出側仕切部材43と、を具備したことを特徴としたものである。したがって、チューブ44・44・・・に熱変化があった場合、該チューブ44・44・・・は長手方向に膨張あるいは収縮する(図5(a)および図5(b)参照)。これは、本実施形態の空気予熱器4においては、従来からある熱交換器の構成のようにチューブの両端部が導入側仕切部材および導出側仕切部材に溶着(固着)されているのではなく、導入側仕切部材42および導出側仕切部材43に対して摺動可能に設けられているため可能となるものである。
よって、チューブ44・44・・・に発生する熱応力を緩和することができ、チューブ44・44・・・の塑性変形を防止することができる。さらに、導入側仕切部材42や導出側仕切部材43や外郭ケース41の塑性変形を防止することもできる。また、本実施形態の空気予熱器4においては、各チューブ44が個別に長手方向に摺動することができる。つまり、チューブ44・44・・・の一部に熱が集中したような場合には、各チューブ44の伸縮量が異なることとなるが、そのような場合においても各チューブ44がそれぞれの伸縮量に応じて摺動できるため、熱応力を充分に緩和することができる。また、このようなことから、本実施形態の空気予熱器4においては、チューブ44・44・・・の一部に熱が集中することを回避するために空気が流通する通路を複雑にしたりする必要がないので、圧力損失の増大を招くこともない。
なお、本実施形態においては、チューブ44・44・・・を導入側仕切部材42に対して摺動可能に設けていることから、導入側仕切部材42は第一の空間Aと第三の空間Cとを気密に仕切るものではない。同様に、本実施形態においては、チューブ44・44・・・を導出側仕切部材43に対して摺動可能に設けていることから、導出側仕切部材43は第二の空間Bと第三の空間Cとを気密に仕切るものではない。したがって、空気が排ガスよりも圧力が高く設計されている場合、第一の空間A内あるいは第二の空間B内の空気が、第三の空間C内の排ガスに少量混入する虞がある。しかし、第三の空間C内で熱交換がされた後の排ガスは、その後は燃料改質器5において燃料ガスを加熱するのに利用されたり、外部に排出されたりするだけであるので、仮に排ガスに少量の空気が混入したとしても、このことによるSOFCの性能への影響は微々たるものであると考えられる。
また、本実施形態に係る空気予熱器4は、チューブ44・44・・・の一側の端部は、導入側仕切部材42に形成されたチューブ挿通孔42h・42h・・・に圧入により嵌合されて、チューブ44・44・・・の他側の端部は、導出側仕切部材43に形成されたチューブ挿通孔43h・43h・・・に圧入により嵌合されることを特徴としたものである。したがって、チューブ44・44・・・に所定量以上(例えば、それ以上に大きくなるとチューブ44の塑性変形が生じる虞のある所定の量以上)の熱変化があった場合、該チューブ44・44・・・は導入側仕切部材42および導出側仕切部材43に対して摺動して長手方向に膨張あるいは収縮する(図5(a)および図5(b)参照)。
よって、チューブ44・44・・・に所定量以上の熱応力が発生することを防止することができ、圧力損失の増大を招くことなくチューブ44・44・・・の塑性変形を防止することができる。
さらに、本実施形態に係る空気予熱器4は、導入側仕切部材42に形成されたチューブ挿通孔42h・42h・・・の縁には、テーパ状のフランジ42a・42a・・・が形成され、フランジ42aは、第一の空間A側の開口端の内径Fがチューブ44の外径Eよりも小さく、かつ、第三の空間C側の開口端の内径Dがチューブ44の外径Eよりも大きくなるように設定され、導出側仕切部材43に形成されたチューブ挿通孔43h・43h・・・の縁には、テーパ状のフランジ43a・43a・・・が形成され、フランジ43aは、第二の空間B側の開口端の内径Fがチューブ44の外径Eよりも小さく、かつ、第三の空間C側の開口端の内径Dがチューブ44の外径よりも大きくなるように設定されていることを特徴としたものである(D>E>F:図4(a)参照)。したがって、チューブ44・44・・・はフランジ42a・42a・・・およびフランジ43a・43a・・・により締付け保持される。
よって、チューブ44・44・・・を導入側仕切部材42および導出側仕切部材43に支持されている状態に組み付けることが容易となる。また、フランジ42a・43aの形状を設計変更することにより、フランジ42a・43aがチューブ44を締付け保持する締付力の大きさを適宜の大きさに調整することができる。さらに、チューブ44・44・・・が径方向に膨張あるいは収縮しても、フランジ42a・43aの部分で吸収することができるので、導入側仕切部材42や導出側仕切部材43や外郭ケース41の塑性変形を防止することができる。
以上で本発明の好適な実施形態を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。上記の実施形態においては、SOFCのエネルギーシステムに具備される空気予熱器に本発明を適用するものとした。しかしながら、これに代えて、他の作動温度の高い電池(例えば溶融炭酸塩形燃料電池)のエネルギーシステムに具備される熱交換器に本発明を適用してもよいし、あるいは、ガスタービンのエネルギーシステムに具備される熱交換器に本発明を適用してもよい。
1 エネルギーシステム
2 燃料電池スタック
3 燃焼装置
4 空気予熱器(熱交換器)
5 燃料改質器
41 外郭ケース
42 導入側仕切部材
42a フランジ
42h チューブ挿通孔
43 導出側仕切部材
43a フランジ
43h チューブ挿通孔
44 チューブ
45 配管(被加熱流体の導入口)
46 配管(加熱流体の導入口)
47 配管(加熱流体の導出口)
48 配管(被加熱流体の導出口)
A 第一の空間
B 第二の空間
C 第三の空間

Claims (2)

  1. 被加熱流体の導入口に接続される第一の空間と、被加熱流体の導出口に接続される第二の空間と、前記第一の空間および前記第二の空間の間に配置されて、加熱流体の導入口および導出口に接続される第三の空間と、が外郭ケース内に形成される熱交換器において、
    一側の開口端が前記第一の空間に開放されるとともに、他側の開口端が前記第二の空間に開放され、中途部は前記第三の空間に並列配置される複数のチューブと、前記第一の空間と前記第三の空間とを仕切るとともに、前記チューブの一側の端部を摺動可能に支持する導入側仕切部材と、前記第二の空間と前記第三の空間とを仕切るとともに、前記チューブの他側の端部を摺動可能に支持する導出側仕切部材とを具備し、
    前記導入側仕切部材に形成されたチューブ挿通孔の縁には、テーパ状のフランジが形成され、前記導入側フランジは、第一の空間側に突出するように設けられ、前記第一の空間側の開口端の内径が前記チューブの外径よりも小さく、かつ、前記第三の空間側の開口端の内径が前記チューブの外径よりも大きくなるように設定され、
    前記導出側仕切部材に形成されたチューブ挿通孔の縁には、テーパ状のフランジが形成され、前記導出側フランジは、第二の空間側に突出するように設けられ、前記第二の空間側の開口端の内径が前記チューブの外径よりも小さく、かつ、前記第三の空間側の開口端の内径が前記チューブの外径よりも大きくなるように設定されている
    ことを特徴とする熱交換器。
  2. 請求項1記載の熱交換器において、前記チューブの一側の端部は、前記導入側仕切部材に形成されたチューブ挿通孔に圧入により嵌合されて、前記チューブの他側の端部は、前記導出側仕切部材に形成されたチューブ挿通孔に圧入により嵌合されていることを特徴とする熱交換器。
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