JPWO2020137578A1 - 粘着テープおよび粘着テープの製造方法 - Google Patents

粘着テープおよび粘着テープの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、粘着テープの貼付時に粘着テープと被着体との間に気泡が残存しないようにするとともに、被着体の気密性を確保することができる粘着テープおよびその製造方法を提供する。
本発明の粘着テープは、発泡体層と、発泡体層の一方側の表面上に設けられた粘着剤層とを含む粘着テープであって、発泡体層は、一方側の表面に、表面より窪む凹部を有し、凹部は、発泡体層の端部で開口し、粘着剤層は、発泡体層の凹部の一方側に位置し、粘着剤層の一方側の表面より窪む凹部対応部分を有し、発泡体層の凹部の深さが、粘着剤層の厚さよりも大きいことを特徴とする。また、本発明の粘着テープの製造方法は、上記の粘着テープの製造方法であって、粘着剤層を形成する粘着剤を剥離シートの表面に塗布して第1積層体を得、ついで、発泡体層と第1積層体とを重ね合わせることを特徴とする。

Description

本発明は、粘着テープおよび粘着テープの製造方法に関する。
粘着テープは、作業性に優れ、接着信頼性も高いことから電子機器において広く使用されている。また、電子機器のなかでも表示部を有する電子機器、とりわけパソコン、デジタルビデオカメラ、電子手帳、携帯電話、スマートフォン、ゲーム機器、電子書籍等の携帯電子端末においては、表示部であるディスプレイの、衝撃による表示素子不良やガラス基板の割れ、プーリング(液晶の濃淡の波打ち現象)を防止する目的で、クッション性のある発泡層を有する粘着テープがディスプレイ背面に貼付されることがある。
国際公開第2018/116845号 特開2013−40336号公報
ところで、このような発泡層を有する粘着テープは、柔軟性が高いことから、貼付時に粘着テープと被着体との間に気泡が残存しシワになることがあり、それにより、例えば、粘着テープの膨れ等に起因した外観不良や、熱伝導性(放熱性)または接着力等の低下に繋がる虞があった。
この課題を解決するための粘着テープとしては、例えば特許文献1では、図4に示すように、発泡体層51、樹脂フィルム層52、樹脂フィルム52側に2以上の粘着部53を有する粘着テープであって、前記2以上の粘着部53の間には粘着部53を有しない領域53Rが存在し、前記領域53Rが前記粘着テープの端部に通じた粘着テープが開示されており、この粘着テープによれば、2以上の粘着部53の間には粘着部53を有しない領域53Rが存在するので、粘着テープの貼付時に粘着テープと被着体との間に気泡が残存しないようにすることができるとされている。
しかし、上記の粘着テープでは、粘着テープの貼付時に、2以上の粘着部53の間に粘着部が存在しない領域53Rへ粘着部53が流動して入り込んだとしても、粘着テープ(貼付前)のそもそも粘着部53が存在しない領域53Rは、粘着部53の粘着剤の流動性をもっても十分に閉塞させることができていなかった。また、上記の粘着テープでは、2以上の粘着部53が相互に比較的離間していることも、粘着部53の粘着剤が当該領域53Rに十分に入り込みにくくしていた。そして、その結果として、粘着テープの貼付後に粘着部53が存在しない領域が残る虞があり、貼付後の表示素子等の被着体は気密性の観点から十分ではなかった。特に、例えば表示素子としての有機ELディスプレイは、水分による不良を避けるため、ディスプレイ背面(貼付面)の高い気密性が求められており、この高い気密性を得るため、粘着テープにおいてはさらなる改良の余地があった。
また、上記の特許文献1の粘着テープとは別の粘着テープとしては、特許文献2に開示される、接着界面で流体を流出させるための微細溝を接着剤表面に形成する方法により作製した粘着剤を用いた粘着テープも考えられる。しかし、特許文献2に開示される方法は、図5に示すように、エンボス加工された剥離シート56の表面上に形成した粘着剤層55の表面に、当該エンボス加工を転写させて凹凸を形成する方法であるが、当該方法により作製した粘着剤層55を有する粘着テープを、実際にディスプレイ背面(貼付面)に貼り付ける過程において、当該エンボス加工により形成された凹凸が、粘着剤の流動により失われることがあった。具体的には、特許文献2に開示される方法により得た、エンボス加工された剥離シート56とその表面に形成された粘着剤層55との第1積層体(図5(a))は、被着体へ貼り付けられる前に、発泡体層57が設けられて第2積層体となり、次いで、図5(b)、(c)に示されるように、第2積層体は、第2積層体のエンボス加工された剥離シート56が、ディスプレイ背面に精密に貼り合わせるための位置決め印59が設けられた平滑な剥離シート58に貼り替えられて第3積層体となる。その後、第3積層体は、所望の形状に打ち抜き加工されて、ディスプレイ背面(貼付面)に貼り付けられる。そして、特許文献2に開示される方法により得た第3積層体(粘着テープ)は、エンボス加工が転写されて形成された凹凸が粘着剤の流動により失われ、その結果、第3積層体(粘着テープ)の貼付時に第3積層体(粘着テープ)と被着体との間に気泡が残存することがあった。
すなわち、特許文献2に開示される方法により得た粘着テープでは、被着体への貼付用の平滑な剥離シート58を貼るために、エンボス加工された剥離シート56を剥がすことが必須であり、その剥離により、粘着剤層55の、当該エンボス加工により形成された凹凸が十分に保持されないという問題があった。
そこで、本発明は、粘着テープの貼付時に粘着テープと被着体との間に気泡が残存しないようにするとともに、被着体の気密性を確保することができる粘着テープおよびそのような粘着テープを製造するための粘着テープの製造方法を提供することを目的とする。
〔1〕発泡体層と、当該発泡体層の一方側の表面上に設けられた粘着剤層とを含む粘着テープであって、
前記発泡体層は、一方側の表面に、当該表面より窪む凹部を有し、
前記凹部は、前記発泡体層の端部で開口し、
前記粘着剤層は、前記発泡体層の凹部の一方側に位置し、当該粘着剤層の一方側の表面より窪む凹部対応部分を有し、
前記発泡体層の前記凹部の深さが、前記粘着剤層の厚さよりも大きいことを特徴とする、粘着テープ。
〔2〕更に、粘着剤層の、被着体への粘着面上に設けられた剥離シートを含む、上記〔1〕の粘着テープ。
〔3〕前記凹部の深さに対する、前記粘着剤層の厚さの割合が、10〜99%である、上記〔1〕または〔2〕の粘着テープ。
〔4〕上記〔1〕〜〔3〕のいずれかの粘着テープの製造方法であって、
前記粘着剤層を形成する粘着剤を剥離シートの表面に塗布して第1積層体を得、ついで、前記発泡体層と当該第1積層体とを重ね合わせることを特徴とする、粘着テープの製造方法。
本発明によれば、粘着テープの貼付時に粘着テープと被着体との間に気泡が残存しないようにするとともに、被着体の気密性を確保することができる粘着テープおよびそのような粘着テープを製造するための粘着テープの製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る粘着テープを、剥離シートを設けた状態で模式的に示す、断面図である。 図1に示す粘着テープを、剥離シートが設けられていない状態で模式的に示す、被着体への粘着面側から視た平面図である。 図1に示す粘着テープの変形例を、剥離シートが設けられていない状態で模式的に示す、被着体への粘着面側から視た平面図である。 特許文献1に開示される粘着テープを模式的に示す断面図である。 特許文献2に開示される方法により作製した粘着剤層を有する粘着テープの製造法およびその使用方法を説明する図である。(a)は、特許文献2に開示される方法により得た、エンボス加工された剥離シート56とその表面に形成された粘着剤層55との第1積層体を模式的に示す断面図である。(b)は、第1積層体に発泡体層57が設けられた第2積層体について、第2積層体のエンボス加工された剥離シート56を、ディスプレイ背面(被着体)に精密に貼り合わせるための位置決め印59が設けられた平滑な剥離シート58に貼り替えて得られた、第3積層体を模式的に示す断面図であり、(c)は第3積層体を模式的に示す、発泡体層側から視た平面図である。 製造例1で作製したエンボス剥離シートaについて、エンボスが形成された位置での断面を模式的に示す、一部拡大断面図である。 実施例3の粘着テープを、剥離シートが設けられていない状態で示す、被着体への粘着面側から撮影した写真(光学顕微鏡で観察)である。
以下、本発明の実施形態(以下、「本実施形態」という。)を、図面を用いて詳細に説明するが、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
《粘着テープ》
本実施形態の粘着テープ1は、特に限定されないが例えば、電子機器に用いることができ、具体的には電子機器のなかでも表示部を有する電子機器、とりわけパソコン、デジタルビデオカメラ、電子手帳、携帯電話、スマートフォン、ゲーム機器、電子書籍等の携帯電子端末において、表示部であるディスプレイの裏面に使用することができる。
本実施形態の粘着テープ1は、図1に示す断面視において、発泡体層2と、当該発泡体層2の一方側の表面上に設けられた粘着剤層3を含み、粘着剤層3の一方側の表面(発泡体層2への接着面とは逆側の表面)が、被着体への粘着面となっている。また、例えば、粘着テープ1の使用前の保管等のために、さらに粘着剤層3の粘着面上に剥離シート4を設けることもできる。
なお、本明細書において、「粘着面」とは、粘着剤層3の1対の表面のうち発泡体層2へ接着される表面とは逆側の表面(剥離シート4を設ける場合には剥離シート4と貼り合わされる表面)であり、つまり、粘着テープ1の、被着体へ貼り付けられる表面である。また、本明細書において、粘着テープ1の積層方向のうち、被着体へ貼り付ける側を一方側とし、一方側の逆側を他方側とする。
粘着テープ1は、図2に示すように、平面視において、粘着テープ1中のそれぞれの層が積層して全体としてシート状になっており、粘着テープ1の発泡体層2と粘着剤層3との合計の厚さは、1,200μm以下とすることができる。また、当該合計の厚さは、好ましくは、30〜250μmであり、より好ましくは50〜200μmであり、更に好ましくは50〜150μmである。粘着テープ1をこのような厚さにすることにより、被着体である例えば携帯電子端末等の薄型化に寄与することができる。また、このような厚さを有する粘着テープ1はその柔軟性が高くなり、貼付時に粘着テープ1と被着体との間に気泡が残存しシワになりやすい傾向があることから、本実施形態の粘着テープ1の効果をより好適に発揮することができる。
なお、粘着テープ1の上記厚さは、JIS K6250に従いダイヤルゲージを用いた方法で測定し、具体的には、粘着テープ1への接触面が径8mmの平面であるダイヤルゲージを、0.51Nの力で接触させた際に測定された値である。なお、当該厚さには、剥離シート4の厚さは含まない。また、例えば、尾崎製作所製の厚さ計FFG−6を用いて測定することができる。
本実施形態の粘着テープ1は、接着力が1〜20N/20mmであることが好ましく、より好ましくは2〜20N/20mmであり、さらに好ましくは3〜20N/20mmであり、さらにより好ましくは4〜18N/20mmであり、特に好ましくは5〜18N/20mmである。接着力を上記の範囲にすることにより、被着体に対して適切に接着可能とすることができる。
なお、接着力はJIS Z0237に従い測定された値をさす。具体的には、接着力は、粘着テープ1の粘着剤層3と、清潔で平滑なステンレス板(BA板)とを重ね、粘着テープ1の裏面上を、2kgローラーを用いて1往復させることで加圧する。当該加圧後の積層物を、温度23℃、湿度50%RHの条件下で1時間放置し、それを90°の方向に0.3m/minの速度で粘着テープ1を引き剥がす。接着力は当該粘着テープ1を引き剥がす際に測定された値である。
本実施形態の粘着テープ1は、保持力が2mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.5mm以下であり、さらに好ましくは0.1mm以下である。保持力を上記の範囲にすることにより、粘着テープ1を薄層化しても被着体や発泡体層2の反発力等に起因した経時的な剥がれや部品の脱落等を防止でき、とりわけ比較的高温下で使用された場合であっても上記剥がれ等を防止することができる。
なお、保持力はJIS Z0237に従い測定された値を指す。具体的には、保持力は、粘着テープ1の粘着剤層3と、清潔で平滑なステンレス板(ヘアライン)とを重ね、粘着テープ1の裏面上を、2kgローラーを用いて1往復させることで加圧する。当該加圧後の積層物を、温度23℃、湿度50%RHの条件下で1時間放置した後、ものを試験片とする。次に、温度100℃の環境下に、前記試験片を構成するステンレス板を垂直方向に固定し、試験片を構成する粘着テープ1の下端部に100gの荷重をかけた。そして、その状態で24時間放置した後の、ステンレス板と粘着テープ1とのズレ距離をノギスで測定することによって得られた値である。
本実施形態において、粘着テープ1には、図1に示すように、発泡体層2が粘着剤層3に対して他方側に設けられており、そのクッション性により、例えば被着体への衝撃によって不良等生じることを防止することができる。
発泡体層2は、図2に示すように、平面視においてシート状になっており、粘着テープ1の粘着剤層3と平面視で略同じ大きさとすることができる。
また、発泡体層2は、図1に示すように、粘着剤層3側の表面(一方側の表面)に、当該表面より窪む凹部21を有しており、また、図2に示すように、この凹部21は、発泡体層2の端部で開口している。
具体的には、凹部21は、発泡体層2の粘着剤層3側の表面より窪んで、粘着剤層3がその凹部21の中に入り込むことが可能になっている。また、凹部21は、図2に示すように、発泡体層2の粘着剤層3側の表面を、例えば直線状、曲線状(図示の例では直線状)に延在し、平面視で凹部21の少なくとも一端(図示の例では両端)が発泡体層2の端部に開口している。さらに、凹部21は、発泡体層2の表面上に複数設けることができる。当該凹部21の配置は任意にすることができ、例えば図2の上下方向を粘着テープ1の製造方向とする場合、平面視で、凹部21を、製造方向に対して傾斜する姿勢で設けたり、或いは、図3の変形例で示すように、図2と同様に図3の上下方向を粘着テープ1の製造方向とする場合、平面視で、製造方向に対して傾斜する凹部21や直交する凹部21を設けたりすることができる。
なお、発泡体層2の凹部21を形成する方法は、特に限定されず、例えば発泡体層を製造する際に、凹部21の形状に対応する凸部を有する型(金属製、樹脂製、紙製)を用いて形成したり、または、凹部を有しない発泡体層の表面を削ったり、プレス等することにより形成することもできる。
本実施形態において、粘着テープ1には、図1に示すように、粘着剤層3が、発泡体層2の粘着面側の表面(一方側の表面)上に設けられている。粘着剤層3は、図2に示すように、平面視においてシート状になっており、粘着テープ1の発泡体層2と平面視で略同じ大きさとすることができる。
また、図1に示すように、粘着剤層3は、発泡体層2の凹部21の一方側に位置し、当該粘着剤層3の一方側の表面より窪む凹部対応部分31を有している。具体的には、図示の例では、凹部対応部分31は、粘着剤層3のうち、発泡体層2の凹部21の内部に入り込むことができる部分であり、凹部21の内側に入り込み凹部21の内表面に沿う形状になっている。図1に示すように、凹部21の延在方向に直交する方向の断面視において、凹部対応部分31は、当該部分31の周囲の部分よりも発泡体層2側(他方側)に突出しており、それにより、凹部対応部分31の一方側の表面は、当該凹部対応部31の周囲の粘着剤層3の一方側の表面より窪んでいる。そして、粘着テープ1を被着体へ貼り付けたときに、粘着テープ1の凹部対応部分31と被着体との間に流路が形成される。
さらに、粘着剤層3は、発泡体層2の凹部21の一方側に位置する凹部対応部分31を有することにより、図2に示すように、平面視において、凹部対応部分31が、粘着剤層3の端部で開口するとともに、発泡体層2の凹部21と同様な形状で延在している。
また、本実施形態において、発泡体層2の凹部21の深さ2D、粘着剤層3の厚さ3Tは、図2に示すように、発泡体層2の凹部21の深さ2Dが、粘着剤層3の厚さ3Tよりも大きくなっている。換言すれば、発泡体層2の表面に直交する方向(粘着テープ1の積層方向)において、粘着剤層3の凹部対応部分31の一方側の表面のうち最も、発泡体層2側(他方側)に位置する部分が、発泡体層2の表面(凹部21以外の表面)よりも、発泡体層2側(他方側)に位置している。
ここで、本実施形態の粘着テープによる作用効果を以下説明する。
本実施形態の粘着テープ1は、発泡体層2が粘着剤層3側の表面に当該表面より窪む凹部21を有し、凹部21が発泡体層2の端部で開口し、粘着剤層3が凹部対応部分31を有し、発泡体層2の凹部21の深さ2Dが、粘着剤層3の厚さ3Tよりも大きいことにより、粘着テープ1の貼付時に粘着テープ1と被着体との間に気泡が残存しないようにするとともに、貼付後の被着体の気密性を確保することができる。
具体的には、本実施形態の粘着テープ1によれば、粘着テープ1の発泡体層2は凹部21を有し、凹部21が発泡体層2の端部で開口し、粘着剤層3が凹部対応部分31を有することにより、凹部対応部分31が窪む形状となるとともに、当該凹部対応部分31が粘着剤層3の端部で開口する。そして、さらに発泡体層2の凹部21の深さ2Dが、粘着剤層3の厚さ3Tよりも大きいので、粘着テープ1の貼付時に粘着テープ1と被着体との間に十分な大きさの流路が形成されて、気泡が残存しないようにすることができる。
また、本実施形態では、上記のように凹部対応部分31の窪む形状は、例えば図4に示す非連続に存在する粘着剤層53によって形成されるのではなく、連続して存在する粘着剤層3によって形成されるので、粘着テープ1の貼付後に粘着剤層3の粘着剤が適切に流動することができる。その結果として、貼付時に粘着テープ1と被着体との間に流路が存在していても、貼付後に例えば粘着テープ1に圧力等を付加することで当該流路を閉じ、貼付後の被着体の気密性を確保することができる。
さらに本実施形態では、凹部対応部分31の窪む形状は発泡体層2の凹部21によって担保されており、例えば図5(b)に示すように粘着剤層55の凹部の形状を担保するものがない状態とは異なるので、凹部対応部分31の窪む形状(粘着テープ1の表面の窪む形状)が経時で維持される。
以上より、本実施形態の粘着テープ1によれば、粘着テープ1の貼付時に粘着テープ1と被着体との間に気泡が残存しないようにするとともに、貼付後の被着体の気密性を確保することができる。
ここで、本実施形態において、凹部21内の表面の断面形状は、特に限定されず任意の形状にすることができる。例えば、当該断面形状としては、断面視で複数の直線つなぎ合わせて凹部21内に角が1つ以上存在する形状(例えば図示の例のようにV字状)の他、曲線のみ、または直線と曲線との組合せの形状(例えばU字状、円弧状)とすることができる。また、凹部21内の表面の断面形状としては、粘着剤層3が発泡体層2の凹部21に対応して凹部対応部分31の窪む形状が十分に形成されやすくする(例えば発泡体層2の凹部21に対して粘着剤層3が十分に入り込みやすくする)観点からは、断面視において、凹部21の幅(平面視において、発泡体層2の表面に平行な方向であって、凹部21の延在方向に直交する方向の長さ)が、凹部21の開口部から底に向かって、漸増する部分を有しないことが好ましい。また、凹部21の開口部での凹部21の内表面と、発泡体層2の表面とがなす角度は、90°超であることが好ましく、より好ましくは100〜175°であり、さらに好ましいは110〜170°である。当該範囲にすることにより、粘着剤層3の凹部対応部分31の窪む形状が適切に形成されやすくすることができる。
本実施形態において、凹部21の幅2Wは5〜1000μmであることが好ましく、より好ましくは20〜500μmであり、さらに好ましく50〜200μmである。当該幅2Wを5μm以上とすることにより、粘着テープ1の貼付時に粘着テープ1と被着体との間に気泡が十分に残存しないようにすることができ、また、当該幅2Wを1000μm以下とすることにより、被着体の気密性を低下させる虞がある、粘着テープ1の貼付後の粘着剤層3と被着体との間の流路を効果的に低減させることができる。
なお、凹部21の幅2Wとは、凹部21の延在方向に直交する方向での断面視において、凹部21が発泡体層2の表面に開口する開口部で測定した長さであり、また、後述の深さ2Dとは、同様な断面視において、凹部21が設けられた発泡体層2の表面から凹部21の底までを、当該表面に直交する方向(難燃テープの積層方向)に沿って測った長さであり、下記の方法や後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
粘着テープを液体窒素中に1分間浸漬した後、ピンセットを用いて液体窒素中で、粘着テープの凹部の延在方向に直交する方向を折り目として折り曲げて割り、該粘着テープの厚さ方向の割断面観察用の切片を10個作製する。前記切片をデシケータ内で常温に戻した後、前記割断面に対して電子線が垂直に入射するように試料台に固定し、電子顕微鏡を用いて、前記割断面の観察を行う。電子顕微鏡のスケールを元に、1つの切片についての前記粘着テープにおける発泡体層の凹部の幅および深さを測定し、10個の切片についての測定値の算術平均値を凹部の幅、深さとする。なお、この1個の切片についての凹部の深さは、当該断面での発泡体層の表面から凹部の底までの長さを積層方向に沿って測定した値である。また、上記の1個の切片についての凹部の幅は、発泡体層の開口部での一端から他端までの長さを測定した値であり、開口部での一端および他端は、同じ断面で得られた凹部の深さに0.95を乗じた値で、凹部の底から積層方向一方側に離間する、凹部の内表面上の位置である。
また、本実施形態において、凹部21の深さ2Dは1〜100μmであることが好ましく、より好ましくは3〜50μmであり、さらに好ましく5〜30μmである。当該深さ2Dを1μm以上とすることにより、粘着テープ1の貼付時に粘着テープ1と被着体との間に気泡が十分に残存しないようにすることができる。また、当該深さ2Dを100μm以下とすることにより、粘着テープ1の貼付後に粘着剤層3と被着体との間の流路を効果的に低減させることができる。また、粘着剤層3が発泡体層2の凹部21に対応する形状を十分に有しやすくすることができる。
なお、本実施形態において、凹部21は、その表面の断面形状、幅、深さ等を、1つの凹部21内、または複数の凹部21間で、同じとすることまたは異なるようにすることもできる。
また、本実施形態において、発泡体層2の凹部21の深さ2Dに対する、粘着剤層3の厚さ3Tの割合が、10〜99%であることが好ましく、より好ましくは15〜85%である。当該割合を10%以上とすることにより、粘着テープ1の粘着性を確保したり、また、貼付時に凹部対応部分31と被着体との間に流路が存在していても、貼付後に当該流路が効果的に閉じやすくなり、貼付後の被着体の気密性を十分に確保することができる。また、当該割合を99%以下にすることにより、粘着テープ1の貼付時に粘着テープ1と被着体との間にさらに十分な大きさの流路を形成することができる。
なお、粘着剤層3の厚さ3Tは、粘着剤層3の凹部対応部分31以外の位置で、発泡体層2の表面に直交する方向(粘着テープ1の積層方向)に沿って測った長さであり、後述する実施例の方法で測定することができる。
さらに、本実施形態において、平面視で、粘着剤層3の粘着面側の表面における凹部対応部分31が占める面積は、任意にすることができるが、粘着剤層3の粘着面側の表面において、凹部対応部分31が占める面積の割合は、1〜90%であることが好ましく、より好ましくは3〜50%であり、更に好ましくは5〜30%である。当該割合を上記の範囲にすることにより、粘着テープ1の貼付時に粘着テープ1と被着体との間に気泡がより十分に残存しないようにすることができるとともに、粘着テープ1の粘着力をより確保しやすくすることができる。
なお上記割合は、粘着剤層3の粘着面側の表面の5×5cmの範囲に存在する凹部21が占める面積の割合であり、粘着剤層3を光学顕微鏡で観察することにより測定することができる。
また、本実施形態において、粘着剤層3の厚さ3Tは特に限定されるものではないが、0.5〜30μmが好ましく、さらに好ましくは1〜20μmであり、最も好ましくは2〜15μmである。当該厚さ3Tにすることにより、粘着テープ1の粘着性をより確保することができる。
なお、粘着剤層3の厚さ3Tとは、断面視において、粘着剤層3の一方側の表面から他方側の表面までを、当該表面に直交する方向(難燃テープの積層方向)に沿って測った長さであり、後述する実施例の方法で測定することができる。
ここで、以下に、本実施形態の発泡体層2、粘着剤層3、任意の剥離シート4について説明する。
まず、本実施形態の粘着テープ1を構成する発泡体層2について説明する。本実施形態において、発泡体層2の厚さとしては、特に限定されるものではないが、好ましくは250μm以下、より好ましくは30〜200μm、さらに好ましくは50〜150μmの厚さである。前記範囲の厚さを有する発泡体層2を使用することによって、クッション性を得つつ粘着テープ1を薄型化できる。また、粘着テープ1の一部に穴等を設けない場合であっても、粘着剤層3と被着体との間から気泡を容易に除去することができ、その結果、前記粘着テープ1の膨れ等に起因した外観不良や、クッション性や接着力等の性能低下をより効果的に防止できるためより好ましい。
発泡体層2としては、25%圧縮強度が0.003〜1MPaであることが好ましく、より好ましくは0.01MPa〜0.5MPaであり、より好ましくは0.02MPa〜0.4MPaである。上記範囲のものを使用することが、クッション性と被着体に対する好適な追従性とを備えた粘着テープ1を得るうえで特に好ましい。
発泡体層2の発泡体としては、特に限定されないが例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を含むポリオレフィン系発泡体、ポリウレタン系発泡体、アクリル系発泡体、その他のエラストマー等を含むゴム系発泡体等を使用することができる。なかでも、発泡体としては、電子機器の表示部、例えばフレキシブルディスプレイ等の保護に求められる点衝撃吸収性に優れるため、アクリル系発泡体が好ましい。
アクリル系発泡体の原料としては、例えば、アクリル系エマルジョン、起泡剤(アニオン性界面活性剤)、分散媒として水、架橋剤及びその他の添加剤等を含む(なお、発泡工程において用いられる発泡用の気体に関しては、発泡工程にて述べる)。
アクリル系エマルジョンはアクリル樹脂の水分散体であり、その製法としては、重合開始剤、必要に応じて乳化剤及び分散安定剤の存在下に、例えば、(メタ)アクリル酸エステル系単量体を必須の重合性単量体成分とし、更に必要に応じてこれらの単量体と共重合可能なその他の重合性単量体の混合物を共重合させることにより得ることができる。なお、2種以上アクリル系エマルジョンを組み合わせて用いてもよい。
上記アクリル系エマルジョンの調製に使用することができる重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アルリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;アクリル酸、メタクリル酸、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルプロピオン酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸ハーフエステル、マレイン酸ハーフエステル、無水マレイン酸、無水イタコン酸等のカルボキシル基を有する不飽和結合含有単量体;グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基含有重合性単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有重合性単量体;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、アリル(メタ)アクリレート等が例示できる。
アクリル系エマルジョンの調製時に乳化剤を使用する場合には、公知の乳化剤等を使用すればよい。
アクリル系エマルジョンは、ブルックフィールド粘度計(25℃)によって測定した粘度が5,000〜20,000mPa・sであることが好ましく、より好ましくは8,000〜15,000mPa・sである。当該粘度が、5,000以上であれば、成形時の泡保持力が十分となり、より微細なセルが成形できる。当該粘度が20,000以下であれば、成形時に原料へのせん断力を低減できるため、歪な形のセルが成形することを防げる。
アクリル系エマルジョンの分散媒としては、水を必須成分とするが、水と水溶性溶剤との混合物であってもよい。水溶性溶剤とは、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルカルビトール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のアルコール類、N−メチルピロリドン等の極性溶剤等であり、これらの1種または2種以上の混合物等を使用してもよい。
アクリル系エマルジョンは、アニオン性界面活性剤(起泡アニオン性界面活性剤)をエマルジョン組成物の起泡剤として含有することができる。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸アンモニウム、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム石鹸、ひまし油カリウム石鹸、やし油カリウム石鹸、ラウロイルサルコシンナトリウム、ミリストイルサルコシンナトリウム、オレイルサルコシンナトリウム、ココイルサルコシンナトリウム、やし油アルコール硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、アルキルスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム等が挙げられるが、特に、アルキルスルホコハク酸ナトリウムが好ましい。
ここで、本形態に用いられるアニオン性界面活性剤は、エマルジョン組成物に分散しやすくするため、HLBが10以上であることが好適であり、20以上であることがより好適であり、30以上であることが特に好適である。
アクリル系エマルジョンは、上記アニオン性界面活性剤に加えて、更に両性界面活性剤を含有させることができ、これにより、気泡が微細かつ均一化することができる。
特にアニオン系界面活性剤と両性界面活性剤を併用した場合、アニオン系界面活性剤の分子同士の親水基の電荷が反発し、アニオン系界面活性剤の分子同士がある程度の距離を保っている間に、電気的に中性である両面活性剤がアニオン系界面活性剤の分子の間に入り込むことによって、気泡をより安定化し、気泡のサイズを小さくすることができる。よって、アニオン系界面活性剤と両性界面活性剤を併用することが好ましい。
両性界面活性剤としては、特に制限されるものではなく、アミノ酸型、ベタイン型、アミンオキシド型等の両性界面活性剤を使用することができる。ベタイン型の両性界面活性剤は、前述の効果がより高いことから、好適である。更に、アニオン系界面活性剤の分子の間への入り込み易さの点から、C10〜12のものが好ましい。
アミノ酸型の両性界面活性剤としては、例えば、N−アルキル若しくはアルケニルアミノ酸またはその塩等が挙げられる。N−アルキル若しくはアルケニルアミノ酸は、チッ素原子にアルキル基またはアルケニル基が結合し、更に1つまたは2つの「−R−COOH」(式中、Rは2価の炭化水素基を示し、好ましくはアルキレン基であり、特に炭素数1〜2であることが好ましい。)で表される基が結合した構造を有する。「−R−COOH」が1つ結合した化合物においては、チッ素原子には更に水素原子が結合している。「−R−COOH」が1つのものをモノ体、2つのものをジ体という。両性界面活性剤としては、これらモノ体、ジ体のいずれも用いることができる。N−アルキル若しくはアルケニルアミノ酸において、アルキル基、アルケニル基は直鎖状でも分岐鎖状であってもよい。具体的には、アミノ酸型の両性界面活性剤として、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム、トリメチルグリシンナトリウム、ココイルタウリンナトリウム、ココイルメチルタウリンナトリウム、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸カリウム、ラウロイルメチル−β−アラニン等が挙げられる。
ベタイン型の両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン、イミダゾリニウムベタイン、カルボベタイン、アミドカルボベタイン、アミドベタイン、アルキルアミドベタイン、スルホベタイン、アミドスルホベタイン、ホスホベタイン等がある。具体的には、ベタイン型の両性界面活性剤として、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、イソステアリン酸アミドエチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、イソステアリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、イソステアリン酸アミドエチルジエチルアミノ酢酸ベタイン、イソステアリン酸アミドプロピルジエチルアミノ酢酸ベタイン、イソステアリン酸アミドエチルジメチルアミノヒドロキシスルホベタイン、イソステアリン酸アミドプロピルジメチルアミノヒドロキシスルホベタイン、イソステアリン酸アミドエチルジエチルアミノヒドロキシスルホベタイン、イソステアリン酸アミドプロピルジエチルアミノヒドロキシスルホベタイン、N−ラウリル−N,N−ジメチルアンモニウム−N−プロピルスルホベタイン、N−ラウリル−N,N−ジメチルアンモニウム−N−(2−ヒドロキシプロピル)スルホベタイン、N−ラウリル−N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシ−1−スルホプロピル)アンモニウムスルホベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ドデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、オクタデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン(2−ラウリル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン2−ステアリル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等)、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルヒドロキシスルタイン等が挙げられる。
アミンオキシド型の両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミン−N−オキシド、オレイルジメチルアミン−N−オキシド等が挙げられる。
上述した両性界面活性剤のうち、ベタイン型の両性界面活性剤を使用することが好ましく、ベタイン型の中でも、アルキルベタイン、イミダゾリニウムベタイン、カルボベタインが特に好ましい。アルキルベタインとしては、ステアリルベタイン、ラウリルベタイン等が例示され、イミダゾリニウムベタインとしては、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等が例示される。
アクリル系エマルジョンは、架橋剤を硬化剤として含有することができる。これにより、発泡体の強度を向上させることが可能となる。
このような架橋剤としては特に限定されず、用途等に応じて、必要量添加すればよい。架橋剤による架橋手法としては、例えば、物理架橋、イオン架橋、化学架橋があり、架橋方法は、水分散性樹脂の種類に応じて選択することができる。架橋剤としては、公知の架橋剤を使用可能でありエポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤等を、使用する樹脂配合系が含有する官能基の種類及び、官能基量に応じて適量使用することができる。粘着強度、タック強度及び層間剥離強度を向上させるため、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤が好ましい。イソシアネート系及びエポキシ系架橋剤は、材料強度を上げることにより、被着体及び多孔質フォームの材料破壊を防ぐことができる。中でも脂肪族イソシアネートがより好ましい。これら架橋剤は、2種以上併用してもよい。
アクリル系エマルジョンは、水分散性樹脂を分散させるための界面活性剤である水分散性樹脂分散用界面活性剤(アニオン性界面活性剤と異なり、起泡剤としての効果を有さずともよい)を含有することができる。このような界面活性剤は、選択する水分散性樹脂に応じて適宜選択すればよい。
エマルジョン組成物において、液体媒体に対する、水分散性樹脂(固形分)の配合量としては、液体媒体100質量部に対して、30〜80質量部が好ましい。このような範囲とすることで、安定な発泡体を成形することができるという効果が得られる。
なお、配合量や配合比は、特記しない限り、固形分を基準とし、「固形分」を構成する成分は、エマルジョンから分散媒を除いた成分である。具体的には、樹脂の他、界面活性剤やフィラー等を含有したものである。
アニオン性界面活性剤の配合量としては、エマルジョン組成物中において、エマルジョンの全量を基準(固形分量及び非固形分量の合計を100質量部とする。)として、1.0〜10質量部が好ましく、3〜10質量部がより好ましい。このような範囲とすることで、適切な発泡とし易く、微細なセル構造を成形できるという効果が得られる。
両性界面活性剤の配合量としては、エマルジョン組成物中において、エマルジョンの全量を基準(固形分量及び非固形分量の合計を100質量部とする。)として、0.5〜10質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましい。このような範囲とすることで、適切な発泡とし易く、微細なセル構造を成形できるという効果が得られる。
架橋剤(硬化剤)の配合量としては、エマルジョン組成物における、アクリル系エマルジョン(固形分)に対する架橋剤の質量比(前記架橋剤/前記アクリル系エマルジョン)が、0.01〜0.12である。0.025〜0.05であることが好ましい。このような範囲とすることで、圧縮残留歪みの小さい発泡体を成形できる。
アクリル系発泡体の製造方法は、原料調製工程と、発泡・硬化工程(エマルジョンと起泡剤とを少なくとも含有するエマルジョン組成物を、メカニカルフロス法を用いて発泡させて発泡体を形成し、当該発泡体を硬化させる工程)と、を含む。エマルジョン組成物が、架橋剤を更に含有し、前記工程において、エネルギーを印加してエマルジョンを構成する樹脂を架橋剤を介して架橋させることにより、発泡体を硬化させてもよい。以下、それぞれの工程に関して詳述する。
原料調製工程では、以上説明したような各原料を混合することで、発泡体の原料混合物であるエマルジョン組成物を調製する。この際の混合方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、各成分を混合する混合タンク等の容器内で撹拌しながら混合すればよい。
発泡・硬化工程では、上記原料調製工程で得られたエマルジョン組成物に所定の発泡用気体を添加し、これらを充分に混合させてエマルジョン組成物中に気泡が多数存在する状態(発泡エマルジョン組成物)にする。この発泡・硬化工程は、通常は、原料調製工程で得られた液状の多孔質フォームの原料混合物と、発泡用気体とをミキシングヘッド等の混合装置により充分に混合することで実施される。
攪拌・発泡工程でエマルジョン組成物に混合される発泡用気体は、発泡体中の気泡(セル)を形成するものであり、この発泡用気体の混入量によって、得られる発泡体の発泡倍率及び密度が決まる。多孔質フォームの密度を調整するためには、所望の多孔質フォームの密度と、多孔質フォームの原料の体積(例えば、多孔質フォームの原料が注入される成形型の内容積)とから、必要な多孔質フォームの原料の質量を算出し、この質量において所望の体積となるように発泡用気体の量を決定すればよい。また、発泡用気体の種類としては、主に空気が使用されるが、その他にも、窒素、二酸化炭素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスを使用することもできる。
アクリル系エマルジョンを用いて製造するアクリル系発泡体の調製方法で使用される発泡方法としては、メカニカルフロス(機械発泡)法を使用することができる。メカニカルフロス法は、エマルジョン組成物を攪拌羽根等で攪拌することにより、大気中の空気をエマルジョン組成物に混入させて発泡させる方法である。撹拌装置としては、メカニカルフロス法に一般に用いられる撹拌装置を特に制限なく使用可能であるが、例えば、ホモジナイザー、ディゾルバー、メカニカルフロス発泡機等を使用することができる。このメカニカルフロス法によれば、エマルジョン組成物と空気との混合割合を調節することによって、種々の用途に適した密度の多孔質フォームを得ることができる。
エマルジョン組成物と空気との混合時間は特に制限されないが、通常は1〜10分、好ましくは2〜6分である。混合温度も特に制限されないが、通常は常温である。また、上記の混合における攪拌速度は、気泡を細かくするために200rpm以上が好ましく(500rpm以上がより好ましく)、発泡機からの発泡物の吐出をスムーズにするために2000rpm以下が好ましい(800rpm以下がより好ましい)。
以上のようにして発泡したエマルジョン組成物(発泡エマルジョン組成物)は、例えば、ドクターナイフ、ドクターロール等の公知の手段により、所望の厚みに合わせたシート状のアクリル系発泡体層に形成される。
発泡体の硬化方法としては、公知の方法を用いることができる。アクリル系発泡体は自己架橋をさせることもできるが、エネルギーを印加してエマルジョンを構成する樹脂を架橋剤を介して架橋させることにより、発泡体を硬化させてもよい。エネルギーを印加する工程としては特に限定されないが、例えば、加熱工程(熱架橋)が挙げられる。
加熱工程では、成形された発泡エマルジョン組成物中の分散媒を蒸発させる。この際の乾燥方法としては特に制限されるものではないが、例えば、熱風乾燥等を用いればよい。また、乾燥温度及び乾燥時間についても特に制限されるものではないが、例えば、80℃程度で1〜3時間程度とすればよい。
また、この加熱工程において、分散媒が発泡エマルジョン組成物中から蒸発するが、この蒸気が抜ける際の通り道が、多孔質フォームの内部から外部まで連通されることとなる。従って、この発泡体では、水蒸気が抜ける際の通り道が連続気泡として残るため、多孔質フォーム中に存在する気泡の少なくとも一部が連続気泡となる。ここで、攪拌・発泡工程で混入された発泡用気体がそのまま残存している場合には、得られた多孔質フォーム中では独立気泡となり、混入された発泡用気体が、本工程において蒸気が抜ける際に連通された場合には、得られた多孔質フォーム中では連続気泡となる。すなわち、多孔質フォーム中の気泡の一部が連続気泡であり、残りの気泡が独立気泡であるという構造となり、連続気泡と独立気泡が混在する半連続気泡構造となる。
架橋剤を添加した場合には、加熱工程では、原料の架橋(硬化)反応を進行及び完了させる。具体的には、上述した架橋剤により原料同士が架橋され、硬化した多孔質フォームが形成される。この際の加熱手段としては、原料に充分な加熱を施し、原料を架橋(硬化)させ得るものであれば特に制限はされないが、例えば、トンネル式加熱炉等を使用することができる。また、加熱温度及び加熱時間も、原料を架橋(硬化)させることができる温度及び時間であればよく、例えば、80〜150℃(特に、120℃程度が好適)で1時間程度とすればよい。
次いで、本実施形態の粘着テープ1を構成する粘着剤層3について説明する。
本実施形態において、粘着剤層3の、周波数1Hzで測定される動的粘弾性スペクトルに基づく損失正接のピーク温度は、特に限定されるものではないが、−30〜20℃であることが好ましく、−20〜10℃であることがより好ましく、さらに好ましくは−10〜5℃である。当該ピーク温度を上記の範囲にすることにより、貼付時において被着体と粘着テープ1との間から気泡が抜けやすく(エア抜け性)、かつ、良好な接着力を保持できる。
動的粘弾性測定は、粘弾性試験機(レオメトリックス社製、商品名:アレス2KSTD)を用い、同試験機の測定部である平行円盤の間に試験片を挟み込み、周波数1Hzでの貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G”)とを測定する。損失正接は、tanδ=(G”)/(G’)で表される式により算出される。上記ピーク温度は、測定温度領域(−50℃から150℃)に対するtanδのスペクトルで確認されたピーク温度を指す。
また、試験片としては、粘着剤層3の形成に使用される粘着剤を用いて形成された、厚さ0.5〜2.5mmの粘着剤層3を使用することができる。
粘着剤層3を構成する粘着剤としては、ゲル分率が10〜60質量%であることが好ましく、より好ましくは20〜55質量%であり、さらに好ましくは30〜50質量%である。当該ゲル分率が上記範囲になることにより、薄膜であっても、粘着剤層3の表面形状がより保持されやすいため、経時的な変化を防止しやすく、被着体と粘着剤層3との間から気泡を容易に除去することができる。
なお、ゲル分率は、以下の方法で測定した値を指す。
(1)剥離シート4の離型処理面に、乾燥後の厚さが50μmになるように、粘着剤層3の粘着剤を塗工したものを、100℃の環境下で3分間乾燥した後、40℃の環境下で2日間エージングさせることによって粘着剤層3を形成する。
(2)上記粘着剤層3を50mm×50mmに裁断したものを試験片とする。
(3)上記試験片の質量(G1)を測定した後、23℃の環境下で、上記試験片をトルエンに24時間浸漬する。
(4)上記浸漬後、試験片とトルエンとの混合物を、300メッシュ金網を用いて濾過することによって、トルエンへの不溶成分を抽出する。当該不溶成分を110℃の環境下で1時間乾燥させたものの質量(G2)を測定する。
(5)前記質量(G1)と質量(G2)と下記式に基づいて、そのゲル分率を算出する。
ゲル分率(質量%)=(G2/G1)×100
粘着剤層3を構成する粘着剤は、特に限定されないが例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、スチレン−ジエンブロック共重合体系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、フッ素系粘着剤、クリ−プ特性改良型粘着剤、放射線硬化型粘着剤などの公知の粘着剤を用いることができる。当該粘着剤としては、アクリル系粘着剤を用いることが、接着信頼性に優れるため好ましい。
アクリル系粘着剤としては、アクリル重合体を含有するものを使用することができる。
アクリル重合体としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等の(メタ)アクリル単量体を含む単量体成分を重合させることによって得られるものを使用することができる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル等を単独または2種以上組合せすることができる。なかでも、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、前記アルキル基の炭素原子数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを使用することが好ましく、前記アルキル基の炭素原子数が4〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを使用することがより好ましい。前記アルキル基は、直鎖または分岐したアルキル基が挙げられる。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸アルキルエステル」とはアクリル酸アルキルエステル又はメタクリル酸アルキルエステルを意味する。
アクリル基を炭素原子数が4〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸ブチルを使用することが、粘着剤層3の表面形状を保持しやすいため、経時的な変化を防止しやすく、被着体と粘着テープ1の間から気泡が抜けやすくすることができる(エア抜け性)。
(メタ)アクリル単量体としては、前記したもの以外に、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸等のカルボキシル基を有する単量体又はその無水物;ビニルスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸基を有する単量体;アクリロニトリルなどのシアノ基を有する単量体;アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基を有する単量体;(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、グリセリンジメタクリレートなどのヒドロキシル基を有する単量体;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリロイルモルホリン等のアミノ基を有する単量体;シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミド等のイミド基を有する単量体;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジル等のエポキシ基を有する単量体;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基を有する単量体、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン等の単量体を単独または2種以上組み合わせ使用することができる。
また、単量体としては、(メタ)アクリル単量体の他に、スチレン、置換スチレンなどの芳香族ビニル化合物;エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのオレフィン類;酢酸ビニルなどのビニルエステル類;塩化ビニル等を使用することもできる。
アクリル重合体は、単量体を、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の方法で重合させることによって製造することができ、溶液重合法を採用することが、アクリル重合体の生産効率が向上するので好ましい。
溶液重合法としては、例えば単量体と、重合開始剤と、有機溶剤とを、好ましくは40〜90℃の温度下で混合、攪拌し、ラジカル重合させる方法が挙げられる。
前記重合開始剤としては、例えば過酸化ベンゾイルや過酸化ラウリル等の過酸化物、アゾビスイソブチルニトリル等のアゾ系熱重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、ベンジルケタール系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキシド系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系の光重合開始剤等を使用することができる。
前記方法で得たアクリル重合体は、例えば溶液重合法で製造した場合であれば、有機溶剤に溶解または分散した状態であってもよい。
前記方法で得られたアクリル重合体としては、30万〜120万の重量平均分子量を有するものを使用することが好ましく、40万〜110万の重量平均分子量を有するものを使用することがより好ましく、50万〜100万の重量平均分子量を有するものを使用することが、薄層であってもより一層優れた接着力と、気泡の除去しやすさとを備えた粘着テープ1を得るうえで好ましい。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ法(GPC法)により測定され、標準ポリスチレン換算して算出された値を指す。具体的には、前記重量平均分子量は、東ソー株式会社製GPC装置(HLC−8329GPC)を用い、以下の条件で測定することができる。
サンプル濃度:0.5質量%(テトラヒドロフラン溶液)
サンプル注入量:100μL
溶離液:テトラヒドロフラン
流速:1.0mL/分
測定温度:40℃
本カラム:TSKgel GMHHR−H(20)2本
ガードカラム:TSKgel HXL−H
検出器:示差屈折計
標準ポリスチレンの重量平均分子量:1万〜2000万(東ソー株式会社製)
粘着剤層3の形成に使用できる粘着剤としては、より一層優れた接着力、引張強度及び引張破断強度を備えた粘着剤層3を形成するうえで、粘着付与樹脂を含有することが好ましい。
粘着付与樹脂としては、例えばロジン系粘着付与樹脂、重合ロジン系粘着付与樹脂、重合ロジンエステル系粘着付与樹脂、ロジンフェノール系粘着付与樹脂、安定化ロジンエステル系粘着付与樹脂、不均化ロジンエステル系粘着付与樹脂、水添ロジンエステル系粘着付与樹脂、テルペン系粘着付与樹脂、テルペンフェノール系粘着付与樹脂、及び、スチレン系粘着付与樹脂等の石油樹脂系粘着付与樹脂等を使用することができる。
粘着付与樹脂としては、ロジン系粘着付与樹脂及び石油樹脂系粘着付与樹脂を組み合わせ使用することが、薄層であってもより一層優れた接着力と、気泡の除去しやすさとを備えた粘着テープ1を得るうえで好ましい。前記ロジン系粘着付与樹脂及び石油樹脂系粘着付与樹脂は、とりわけ前記アクリル重合体と組合せ使用することが好ましく、(メタ)アクリル酸ブチルを含有する単量体を重合して得られるアクリル重合体と組み合わせ使用することが、薄層であってもより一層優れた接着力と、気泡の除去しやすさとを備えた粘着テープ1を得るうえで好ましい。
また、粘着付与樹脂としては、粘着剤層3の初期接着力をより一層向上させるうえで、常温で液状の粘着付与樹脂を使用することが好ましい。常温で液状の粘着付与樹脂としては、例えば、プロセスオイル、ポリエステル系可塑剤、ポリブテン等の低分子量の液状ゴムが挙げられ、テルペンフェノール樹脂を使用することができ、市販品としてはヤスハラケミカル社製YP−90L等が挙げられる。
粘着付与樹脂は、アクリル重合体100質量部に対し、20〜60質量部の範囲で使用することが好ましく、30〜55質量部の範囲で使用することが、より一層優れた接着力を備えた粘着テープ1を得るうえでより好ましい。
また、粘着剤層3を構成する粘着剤としては、前記アクリル重合体等の他に、必要に応じて、軟化剤、可塑剤、充填剤、老化防止剤、着色剤等を含有するものを使用することができる。粘着剤としては、上記のなかでも架橋剤を使用することが、粘着剤層3のゲル分率を好適な範囲に調整することができ、その結果、粘着剤層3の形状を保持しやすいため、経時的な変化を防止しやすく、被着体と粘着剤層3との間から気泡を容易に除去することができ、かつ、優れた接着力を備えた粘着テープ1を得ることができるため好ましい。
架橋剤としては、例えばイソシアネート架橋剤またはエポキシ架橋剤を使用することが好ましい。
イソシアネート架橋剤としては、例えばトリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネート等を使用することができ、トリレンジイソシアネート、トリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネート等のトルエンジイソシアネート付加物を使用することが好ましい。前記トルエンジイソシアネート付加物とは、分子中にトルエンジイソシアネートに由来する構造を有するものであり、市販品でいえば、例えば、コロネートL(日本ポリウレタン工業株式会社製)等が挙げられる。
イソシアネート架橋剤を使用する場合、アクリル重合体としては、水酸基を有するアクリル重合体を使用することが好ましい。水酸基を有するアクリル重合体は、その製造に使用する単量体として、例えば(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル等を使用することができ、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルを使用することがより好ましい。
また、エポキシ架橋剤としては、例えば三菱瓦斯化学株式会社製のテトラッドXやテトラッドC、または、総研化学株式会社製のE−05X等を使用することができる。
前記エポキシ架橋剤を使用する場合、アクリル重合体としては、酸基を有するアクリル重合体を使用することが好ましい。酸基を有するアクリル重合体は、その製造に使用する単量体として、例えば(メタ)アクリル酸、アクリル酸ダイマー、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸等を使用することが好ましく、(メタ)アクリル酸を使用することがより好ましい。
粘着剤層3の形成に使用可能な粘着剤としては、必要に応じて溶媒を含有するものを使用することが好ましい。粘着剤としては、その粘度が、0.1mPa・s〜1000mPa・sの範囲に調整されたものを使用することが好ましく、より好ましくは1mPa・s〜200mPa・sの範囲であり、さらに好ましくは10mPa・s〜100mPa・sの範囲に調整されたものである。これにより、所定の形状の粘着剤層3を形成しやすくすることができる。
続いて、本実施形態の粘着テープ1を構成することができる剥離シート4について説明する。
本実施形態の粘着テープ1では、さらに、粘着剤層3の、被着体への粘着面上に設けられる剥離シート4を含むことができる。剥離シート4を含むことにより、粘着テープ1の粘着面側を保護することができる。
剥離シート4としては、図1に示すように両面が平滑な、平面視においてシート状のものを用いることができる。また、剥離シート4は粘着テープ1の発泡体層2と平面視で略同じ大きさとすることができる。剥離シート4として図1に示すように平滑なシートを用いた場合、図1に示すように、粘着剤層3と剥離シート4との間であって、凹部21に対応する位置に、空間が形成される。
なお、剥離シート4の表面形状は任意にすることができ、例えば剥離シート4の粘着剤層3側の表面において、発泡体層2の凹部21に対応する位置に当該凹部21に対する形状を設けることもできる。
本実施形態において、剥離シート4としては、粘着剤層3に対して離型性を有すれば特に限定されないが、例えば、樹脂フィルムに離型剤をコートしたものを用いることができる。樹脂フィルムとしてはポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリオレフィンフィルム等が使用できる。そのなかでも、ポリエチレンテレフタレートフィルムが耐熱性・強度が良好であり、低コストであるため、好ましい。樹脂フィルムの厚みは特に限定されるものではないが、25μm〜100μmが好ましく、さらに好ましくは50μm〜100μmである。上記範囲にあると、発泡体層2を形成する際に発泡体層2のムラが発生しにくいため、好ましい。
離型剤は特に限定されるものではないが、シリコーン系のものが剥離力の調整が容易なため好ましい。
ここで、本実施形態の粘着テープ1では、発泡体層2の他方側の表面に、上記の粘着剤層3とは別の粘着剤層を設けることができ、さらに、発泡体層2の他方側の表面に、上記の凹部21と同様な凹部を設けることもできる。
《粘着テープの製造方法》
本実施形態の粘着テープの製造方法は、上記の本発明の実施形態に係る粘着テープ1を製造するための方法であって、粘着剤層3を剥離シート4の表面に塗布して第1積層体を得、ついで、発泡体層2と当該第1積層体とを重ね合わせることを特徴とする。
具体的には、本実施形態の粘着テープの製造方法は、凹部21を有する発泡体層2を形成する発泡体層形成工程、粘着剤層3を剥離シート4の表面に塗布して第1積層体を得る第1積層体形成工程、発泡体層2と当該第1積層体とを重ね合わせる重合せ工程を有する。
本実施形態において、発泡体層形成工程では、上述のように、発泡体層2を形成するための原料(上記のエマルジョン組成物等)を例えば離型紙(又は離型用処理がなされた樹脂性のフィルム)上に塗布する。
そして、原料として、例えば塗布後に発泡させるものを用いる場合には、流延する原料の表面に、その上方側から、別の離型紙(又は離型用処理がなされた樹脂性のフィルム)を供給する。そして、この積層状態のまま、ロールコーター等を通過させることにより、原料を発泡させつつ厚さを調整する。なお、上方側から供給した離型紙の使用の有無は、問わないが、この当該離型紙を用いると、硬化前の発泡体層の厚さの調整が容易であり、熱処理後に得られる発泡体層2の表面(上方側の離型紙側)にスキン層を形成することができる。
また、原料として、上記のエマルジョン組成物等であって塗布前に発泡させているものを用いる場合には、原料を離型紙上にドクターナイフ、ドクターロール等の公知の手段により塗布して所望の厚さに調整する。
これらの工程により、硬化前の発泡体層の少なくとも一方側に離型紙が積層された積層物を得ることができる。
その後、この積層物を、熱処理装置により加熱する。これにより硬化や乾燥させて発泡体層2を形成することができる。
ここで、本実施形態の発泡体層2は凹部21を有するところ、上記の積層物に積層されるいずれか一方の離型紙として、表面に凹部21を形成するための、凹部形状に対応する凸部を有する離型紙を用いることにより、発泡体層2の凹部21を形成することができる。或いは、平滑な離型紙(凹部21を形成するための凸部が形成されていない)を用いて発泡体層2(凹部21を有しない)を製造し、離型紙を取り除いた後に、その表面に、例えばナイフ等で凹部を形成することもできる。
本実施形態において、第1積層体形成工程は、粘着剤層3を形成する粘着剤を剥離シート4の表面に塗布して第1積層体を得る工程である。具体的には、粘着剤層3を形成する粘着剤をスロットダイ塗工方法等の塗工方法で剥離シート4上に塗布し、乾燥等させて剥離シート4上に粘着剤層3を形成する。それにより、粘着剤層3と剥離シート4とが積層した第1積層体を得ることができる。
本実施形態において、重合せ工程は、発泡体層2と当該第1積層体とを重ね合わせる工程である。具体的には、上記の発泡体層形成工程で得た発泡体層2の凹部21が形成された表面と、上記の第1積層体形成工程で得た第1積層体の当該粘着剤層3の表面とが向き合うようにして貼り合わせる。そして、貼り合わせた積層体を例えばローラー等用いて、厚さ方向に発泡体層2が潰れるように圧縮させることにより、第1積層体の粘着剤層3が発泡体層2の凹部21の内表面にも貼り付き、剥離シート4を有する粘着テープ1を得ることができる。
本実施形態において、粘着剤層3を剥離シート4の表面に塗布して第1積層体を得、ついで、発泡体層2と当該第1積層体とを重ね合わせることにより、粘着剤層3が発泡体層2の凹部21に対応する形状をより適切に有しやすくすることができる。具体的には、例えば粘着剤層3を発泡体層2へ塗布する場合には、発泡体層2の凹部21へ、粘着剤が入り込んだ結果、凹部対応部分31の粘着面に良好な窪み形状が形成されにくい傾向があるが、本実施形態の製造方法によれば、粘着剤層3に発泡体層2の凹部21に対応する形状をより適切に形成しやすくすることができる。
なお、本発明の実施形態に係る粘着テープが剥離シートを有しないものであれば、当該粘着テープは、本実施形態の粘着テープの製造方法で粘着テープを製造した後、剥離シート4を例えば取り除く等することにより得ることができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明の粘着テープは、上記の例に限定されることは無く、適宜変更を加えることができる。例えば、粘着テープには、上記の発泡体層および粘着剤層以外の層を設けることもできる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例になんら限定されるものではない。
まず、実施例・比較例において用いた測定方法、評価方法について説明する。
(1)粘着剤層のゲル分率
後述する粘着剤a〜cを、それぞれ厚さ50μmのポリエステル製の剥離シート(ニッパ株式会社製、PET50×1J0L)の離型処理面に、乾燥後の厚さが50μmになるように前記粘着剤を塗工し、当該塗工した粘着剤を、100℃の環境下で3分間乾燥した後、40℃の環境下で2日間エージングさせることによって粘着剤層を形成した。前記粘着剤層を縦50mm及び横50mmの正方形に裁断したものを試験片とした。
上記試験片の質量(G1(g))を測定した後、23℃の環境下で、上記試験片をトルエンに24時間浸漬させた。前記浸漬後、前記試験片とトルエンとの混合物を、300メッシュ金網を用いて濾過することによって、トルエンへの不溶成分を抽出した。前記不溶成分を110℃の環境下で1時間乾燥させたものの質量(G2(g))を測定した。
前記質量(G1)と質量(G2)と下記式に基づいて、そのゲル分率を算出した。
ゲル分率(質量%)=(G2/G1)×100
(2)動的粘弾性
後述する粘着剤a〜cを、それぞれ厚さ50μmのポリエステル製の剥離シート(ニッパ株式会社製、PET50×1J0L)の表面に、乾燥後の厚さが200μmとなるように前記粘着剤を塗工し、当該塗工した粘着剤を、100℃の環境下で3分間乾燥した後、40℃の環境下に2日間エージングさせることによって粘着剤層を形成した。そして、前記エージング後の剥離シートと粘着剤層の積層物を複数用意し、2つの積層物の粘着剤層を向かい合わせて重ね合わせた後、どちらか一方の剥離シートを剥離して粘着剤層2層分の厚みの粘着剤層を得た。総厚さが2mmとなるまで、粘着剤層同士を同様な方法で重ねあわせたものを試験片とした。
次に、粘弾性試験機(レオメトリックス社製、商品名:アレス2KSTD)を用い、直径7.9mmの平行円盤形の測定部に前記試験片を挟み込み、周波数1Hz、昇温時間1℃/1分の条件で−50℃から150℃までの貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G’’)を測定した。損失正接tanδは、以下の計算式より算出した。
損失正接tanδ=G’’/G’
(3)発泡体層の凹部の幅、深さ
白色干渉計(菱化システム株式会社製、VertScan R3300G)を用いて、発泡体層の表面の真上(積層方向で一方側)から計測し、発泡体層面の3次元高さマップを作成した。
測定条件
・対物レンズ:5x
・内部レンズ:1.0x
・測定CCDカメラ:1/3’’
・波長フィルタ:530White
・測定レンジ:80μm
・測定モード:WaveM
次に、解析ソフトウェア(菱化システム株式会社製、VS−Viewer)を使用し、発泡体層の凹部のある面を真上から見て、凹部の延在方向に対して直交する断面における凹部の深さ、幅の解析を行った。具体的には、任意の位置での断面において凹部の深さ、幅を測定し、同様の操作を合計10箇所で行い、それぞれの値の平均値を本明細書における凹部の深さ、幅とした。
上記の凹部の延在方向に対して直交する断面は、発泡体層の凹部のある面を真上から見て(積層方向一方側から見て)、後述する凹部の幅が最小となる方向における断面とした。この1つの断面についての凹部の深さは、当該断面での発泡体層の表面から凹部の底までの長さを積層方向に沿って測定した値である。また、上記の1つの断面についての凹部の幅は、発泡体層の開口部での一端から他端までの長さを測定した値であり、開口部での一端および他端は、同じ断面で得られた凹部の深さに0.95を乗じた値で、凹部の底から積層方向一方側に離間する、凹部の内表面上の位置である。
(4)エンボス剥離シートのエンボスの幅、エンボスの高さ
上記発泡体層の凹部の深さ、幅の測定と同様の方法で、エンボス加工が施された剥離シートのエンボス面の3次元高さマップを作成した。次に、解析ソフトウェア(菱化システム株式会社製、VS−Viewer)を使用し、エンボス面を真上(剥離シートの表面に直交する方向)から見て、エンボスの稜線の延在方向に対して直交する断面におけるエンボスの高さ、幅の解析を行った。具体的には、任意の位置での断面においてエンボスの高さ、幅を測定し、同様の操作を合計10箇所で行い、それぞれの値の平均値をエンボスの高さ、幅とした。
上記のエンボスの延在方向に対して直交する断面は、剥離シートのエンボスのある面を真上から見て(剥離シートの表面に直交する方向の表面側から見て)、後述するエンボスの幅が最小となる方向における断面とした。この1つの断面についてのエンボスの高さは、当該断面での剥離シートの表面からエンボスの頂点までの高さを表面に直交する方向に沿って測定した値である。また、上記の1つの断面についてのエンボスの幅は、剥離シートの表面から突出する1対の起点の間の長さを測定した値であり、当該突出する1対の起点は、同じ断面で得られたエンボス高さに0.95を乗じた値で、エンボスの頂点から表面に直交する方向のシート側に離間するエンボスの表面上の位置である。
(5)発泡体層および粘着剤層の厚さ
粘着テープを液体窒素中に1分間浸漬した後、ピンセットを用いて液体窒素中で、粘着テープの幅方向を折り目として折り曲げて割り、該発泡体粘着テープの厚さ方向の割断面観察用の切片を作製した。前記切片をデシケータ内で常温に戻した後、前記割断面に対して電子線が垂直に入射するように試料台に固定し、電子顕微鏡(Miniscope(登録商標) TM3030Plus、日立ハイテクノロジー株式会社製)を用いて、前記割断面の観察を行った。電子顕微鏡のスケールを元に、前記粘着テープにおける発泡体層および粘着剤層の厚さを10箇所(凹部や凹部対応部分以外の部分)測定し、その算術平均値を各層の厚さとした。なお、発泡層の厚さは、発泡体層の一方側の表面から他方側の表面までを積層方向に沿って測った長さであり、粘着剤層の厚さは、粘着剤層の粘着面(一方側の表面)から発泡体層の表面(粘着剤層の他方側の表面)までを積層方向に沿って測った長さである。
(6)粘着剤層の流路安定性の評価
実施例・比較例の粘着テープの流路安定性の評価は、実施例・比較例の粘着テープの剥離シートを平滑な透明樹脂製剥離シートに貼り付け直し、所定の条件下で保管した後に、粘着剤の流路の埋没状態を剥離シート側(粘着テープの粘着面側)から顕微鏡(100倍)で観察することにより評価した。当該保管は、23℃、50%RHの下で168時間の条件で保管した。保管後の流路の深さを前述の(3)と同様の方法で、粘着剤層の3次元高さマップを作成した。次に、解析ソフトウェア(菱化システム株式会社製、VS−Viewer)を使用し、粘着剤層の凹部対応部分のある面を真上から見て、凹部対応部分の延在方向に対して直交する断面における凹部対応部分の深さの解析を行った。具体的には、任意の位置での断面において凹部対応部分の深さを測定し、同様の操作を合計10箇所で行い、それぞれの値の平均値を本明細書における凹部対応部分の深さとした。
上記の凹部対応部分の延在方向に対して直交する断面は、粘着剤層の凹部対応部分のある面を真上から見て(積層方向一方側から見て)、凹部対応部分の幅が最小となる方向における断面とした。この1つの断面についての凹部対応部分の深さは、当該断面での粘着剤層の表面から凹部対応部分の底までの長さを積層方向に沿って測定した値である。
(7)気泡の抜けやすさの評価
実施例・比較例の粘着テープの気泡の抜けやすさの評価は、粘着テープをアクリル板に貼り付けて、粘着テープとアクリル板の間の気泡の有無を観察することにより評価した。具体的には下記のように行った。
1)実施例及び比較例で得た粘着テープの剥離シートを剥離し、新たに厚さ50μmのポリエステル製の剥離シート(ニッパ株式会社製、PET50×1J0L)を貼り合せ、23℃及び50%RH雰囲気下7日間静置して評価用粘着テープを得た。
2)前記評価用粘着テープを縦50mm×横100mmに切断し、剥離シートを剥離し、23℃及び50%RH雰囲気下、粘着剤層の表面に縦70mm×横150mm×厚さ2mmの透明アクリル板を置き、透明アクリル板の上から5Nを荷重した状態で5秒放置することによって仮貼付物を得た。
3)次に、前記仮貼付物を反転させた後、粘着テープ側の面から2kgローラーを1往復させることでそれらを加圧することによって積層体を得た。
4)上記方法で前記積層体を10個作製した。粘着テープと透明アクリル板との間に気泡が存在するか否かを、粘着テープの膨らみ(10mm2以上もの)を目視で観察すること
によって確認した。前記方法で気泡の存在を確認できなかった積層体の数に基づいて、前記気泡の抜けやすさを下記のように評価した。
◎:気泡の存在を確認できた積層体の個数が0個。
○:気泡の存在を確認できた積層体の個数が1または2個。
×:気泡の存在を確認できた積層体の個数が3個以上。
(8)粘着剤層の流路閉塞性の評価1
実施例・比較例の粘着テープの粘着剤層の流路閉塞性評価1は、額縁状とした粘着テープを下記のようにアクリル板に貼り付けた上で両側をアクリル板に挟み込み、次いで、それを水に漬け込んで、水の侵入状態を観察することにより評価した。具体的には下記のように行った。
1)実施例及び比較例で得た粘着テープの剥離シートを剥離し、新たに厚さ50μmのポリエステル製の剥離シート(ニッパ株式会社製、PET50×1J0L)を貼り合せ、23℃及び50%RH雰囲気下7日間静置して評価用粘着テープを得た。
2)前記評価用粘着テープの発泡体層側に、厚さ140μmの両面テープ(DIC社製、#8810CH、片面に剥離シートを有する)を、気泡が入らないように注意深く貼り合せた後、外形が縦100mm×横50mmで、幅10mmの額縁状に裁断したものを試験テープとした。
3)前記試験テープの両面テープ側の剥離シートを剥離し、縦102mm×横51mm×厚さ2mmの第1アクリル板に対して、気泡が入らないように注意深く貼り合せることで、積層体を得た。
4)前記積層体中の評価用粘着テープの剥離シートを剥離し、縦102mm×横51mm×厚さ2mmの第2アクリル板を積層し、それらの4辺をダブルクリップで固定した状態で、23℃で24時間静置することによって、前記第1アクリル板と第2アクリル板とが、前記額縁状の試験テープで接合された試験片を作製した。
5)前記試験片を、ダブルクリップで固定された状態で、水深1mに30分静置した(JISC0920のIPX7準拠)。
6)前記静置後、前記試験片を目視で観察し、以下の評価基準にしたがって評価した。
○:前記試験片を構成する、額縁状の試験テープによって囲まれた内部(試験片の中央部)に、水が浸入していなかった。
×:前記試験片を構成する、額縁状の試験テープによって囲まれた内部(試験片の中央部)に、水が浸入していた。
(9)粘着剤層の流路閉塞性の評価2
実施例・比較例の粘着テープの粘着剤層の流路閉塞性評価2は、額縁状とした粘着テープを下記のようにアクリル板に貼り付け、荷重を付加させた後、粘着テープとアクリル板の間の流路の有無を観察することにより評価した。具体的には下記のように行った。
1)実施例及び比較例で得た粘着テープの剥離シートを剥離し、新たに厚さ50μmのポリエステル製の剥離シート(ニッパ株式会社製、PET50×1J0L)を貼り合せ、23℃及び50%RH雰囲気下7日間静置して評価用粘着テープを得た。
2)前記評価用粘着テープを、外形が縦100mm×横50mmで、幅10mmの額縁状に裁断したものを試験テープとした。
3)前記試験テープを構成する粘着剤層の表面に、縦102mm×横51mm×厚さ2mmのアクリル板を乗せ、その上に5Nの錘を乗せて30秒保持した後、錘を除去し、積層体を得た。
4)前記積層体を裏返し、粘着テープ側を、2kgローラーを1往復させて圧着させた後、23℃で24時間静置して試験片を作製した。
5)前記試験片に貼付された額縁状の試験テープを、アクリル板側から光学顕微鏡を用いて観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
◎:前記試験片とアクリル板との間に、空気が通過しうる流路が形成されていなかった。○:前記試験片とアクリル板との間に、一部に空隙が生じていたが、額縁の内側と外側を結ぶ流路は形成されていなかった。
△:前記試験片とアクリル板との間に、額縁の内側と外側を結ぶ流路が一部形成されていた。
×:前記試験片とアクリル板との間に、額縁の内側と外側を結ぶ流路が明確に形成されていた。
(10)接着力(貼付後1時間)
実施例及び比較例で得た粘着テープを20mm幅に切断し、発泡体層側に、厚さ60μmのポリエチレンテレフタレート製の基材片面テープ(DIC株式会社製、商品名:PF−025H)を貼り合わせたものを試験片とした。
前記試験片から、剥離シートを除去し、粘着剤層面を清潔で平滑なステンレス板の表面に貼付し、その上面で2kgローラーを1往復させることで加圧したものを、JISZ−0237に準じ、23℃及び50%RHの条件下で1時間放置した後、23℃及び50%RHの雰囲気下でテンシロン引張試験機を用いて、ピール粘着力(剥離方向:90°、引張速度:0.3m/min)を測定した。
続いて、実施例・比較例で用いた各成分について説明する。
(製造例1)エンボス剥離シートa
厚さ110.0g/m2の中性紙(基材)に、市販の架橋型低密度ポリエチレン樹脂組
成物(商品名:リンクロン CH−750T、三菱化学(株)製、MFR値:25g/10分)を、Tダイ押出機を用いて、押出成形の温度約220℃にて約40μmの厚さに押出し加工を行ない(樹脂層形成)、その直後にエンボス機にてエンボス加工を行った。当該エンボス加工により、ポリエチレン樹脂組成物層の表面に、図3に示す凹部対応部分が形成するパターンと同じパターンをエンボスで施した。なお、エンボスが位置する部分での断面は、図6に示すように、基材62上に、エンボス加工により形成されたエンボス61が形成された上記ポリエチレン樹脂組成物層60が積層されている。上記エンボス加工を行ったシートは、その後、14日間室温で放置することにより完全に硬化させてエンボス剥離シートaを得た。エンボスの高さは13μm、エンボスの幅は80μmであった。
(製造例2)エンボス剥離シートb
厚さ110.0g/m2の中性紙に、市販の架橋型低密度ポリエチレン樹脂組成物(商
品名:リンクロン CH−750T、三菱化学(株)製、MFR値:25g/10分)を、Tダイ押出機を用いて、押出成形の温度約220℃にて約50μmの厚さに押出し加工を行ない(樹脂層形成)、その直後にエンボス機にてエンボス加工を行い、樹脂層表面にエンボス剥離シートaと同じエンボスのパターンを施した。その後、14日間室温で放置することにより完全に硬化させてエンボス剥離シートbを得た。エンボスの高さは25μm、エンボスの幅は100μmであった。
(製造例3)発泡体層a
発泡体原料として、アクリル系エマルジョン1(ダウ・ケミカル社製:Acousticryl AV1331、固形分55%)とアクリル系エマルジョン2(DIC社製:ボンコートED−85−E、固形分40%)を主剤として使用し、エマルジョンの全量を基準(固形分量及び非固形分量の合計を100質量部とする。)として、各80:20質量部に対し、3質量部のアニオン系界面活性剤1(ステアリン酸アンモニウム、固形分30%)、3質量部のアニオン系界面活性剤2(アルキルスルコハク酸ナトリウム、固形分35%)、1質量部のベタイン系両性界面活性剤(アルキルベタイン、固形分30%)、2質量部の架橋剤(疎水系HDIイソシアヌレート(官能基数3.5)、固形分100%)を混合して発泡体原料とした。
前記の発泡体原料にエアーおよび窒素ガスを加えて、メカニカルフロス法により発泡させ、製造例1のエンボス剥離シートa上にキャスティングした後、オーブンで加熱処理して発泡体層シートを得た。
前記発泡体層シートからエンボス剥離シートを剥離除去し、発泡体層aを得た。発泡体層aの厚さは100μm、凹部の深さは12μm、凹部の幅は80μmであった。また、発泡体層aの表面には、エンボス剥離シートaのエンボスのパターンと同じパターンが凹部により形成されている。
(製造例4)発泡体層b
エンボス剥離シートaに替えて、製造例2のエンボス剥離シートbを用いた以外は、製
造例3と同様に行い、発泡体層bを得た。発泡体層bの厚さは100μm、の凹部の深さは24μm、凹部の幅は100μmであった。また、発泡体層bの表面には、エンボス剥離シートbのエンボスのパターンと同じパターンが凹部により形成されている。
(製造例5)発泡体層c
エンボス剥離シートaに替えて、厚さ50μmのポリエステル製の剥離シート(ニッパ
株式会社製、PET50×1J0L)用いた以外は、製造例3と同様に行い、発泡体層cを得た。発泡体層cの厚さは100μmであった。発泡体層cの表面は、平滑であり、凹部が形成されていない。
(調製例1)粘着剤a
n−ブチルアクリレート97.98質量部と、アクリル酸2質量部と、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.02質量部とを、アゾビスイソブチロニトリル0.2質量部を重合開始剤として、酢酸エチル溶液中で、80℃で8時間溶液重合させることによって、重量平均分子量90万のアクリル重合体を得た。
前記アクリル重合体100質量部に対して、「D−135」(荒川化学工業株式会社製、重合ロジンエステル)5質量部と、「KE−100」(荒川化学工業株式会社製、不均化ロジンエステル)20質量部と、「FTR6100」(三井化学株式会社製、石油樹脂)25質量部とを混合し、さらに酢酸エチルを加えることによって固形分40質量%に調整された粘着剤溶液を得た。
前記粘着剤溶液と、「NC40」(DIC株式会社製、イソシアネート架橋剤)2.0質量部とを混合し撹拌することによって、粘着剤aを得た。
前記粘着剤aを用いて得られた粘着剤層のtanδのピーク温度は0℃であり、そのゲル分率は40質量%であった。
(調製例2)粘着剤b
n−ブチルアクリレート97.98質量部と、アクリル酸2質量部と、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.02質量部とを、アゾビスイソブチロニトリル0.3質量部を重合開始剤として、酢酸エチル溶液中で、90℃で6時間溶液重合させることによって、重量平均分子量50万のアクリル重合体を得た。
前記アクリル重合体100質量部に対して、「D−135」(荒川化学工業株式会社製、重合ロジンエステル)5質量部と「KE−100」(荒川化学工業株式会社製、不均化ロジンエステル)20質量部と、「FTR6100」(三井化学株式会社製、石油樹脂)25質量部とを混合し、さらに酢酸エチルを加えることによって固形分40質量%に調整された粘着剤溶液を得た。
前記粘着剤溶液と、「NC40」(DIC株式会社製、イソシアネート架橋剤)0.6質量部とを混合し撹拌することによって、粘着剤bを得た。
前記粘着剤bを用いて得られた粘着剤層のtanδのピーク温度は0℃であり、そのゲル分率は10質量%であった。
(調製例3)粘着剤c
n−ブチルアクリレート96.4質量部と、アクリル酸3.5質量部と、4−ヒドロキシ−エチルアクリレート0.1質量部とを、アゾビスイソブチロニトリル0.2質量部を重合開始剤として、酢酸エチル溶液中で、80℃で8時間溶液重合させることによって、重量平均分子量80万のアクリル重合体を得た。
前記アクリル重合体100質量部に対し、「D−135」(荒川化学工業株式会社製、重合ロジンエステル)10質量部と、「A100」(不均化ロジンエステル、荒川化学工業株式会社製)10質量部とを混合し、さらに酢酸エチルを加えることによって固形分40質量%に調整された粘着剤溶液を得た。
前記粘着剤溶液と、「NC40」(DIC株式会社製、イソシアネート架橋剤)1.3質量部とを混合し撹拌することによって、粘着剤eを得た。
前記粘着剤eを用いて得られた粘着剤層のtanδのピーク温度は−15℃であり、そのゲル分率は40質量%であった。
(実施例1〜12、比較例1〜2)
50μmのポリエステル製の剥離シート(ニッパ株式会社製、PET50×1J0L)上に、前記粘着剤a〜cを250mm幅でキャストし、加熱炉内で80℃3分乾燥して剥離シート上に各粘着剤層を形成した。粘着剤のキャスト厚さは、表1の粘着剤層厚さとなるように適宜調整した。
前記発泡体層a、bの凹部が形成された面と、前記の剥離シート上に形成した粘着剤層とを、卓上ラミネーター(テスター産業株式会社製)を用いて、送り速度2.0m/秒、圧力0.25MPaで貼り合せた後、40℃、48時間エージングすることで、図3のパターンの粘着剤層を有する粘着テープを得た。得られた粘着テープの構成を表1に示した。
得られた粘着テープを上記の方法で評価した結果を表1に示す。
なお、比較例1、2では、ポリエステル製の剥離シートへの貼り替え後1週間で粘着剤層の凹部が埋まっており、空気の流路が無いため気泡の抜け道がなく、気泡の抜けやすさが著しく悪かった。
また、実施例3の粘着テープの粘着面については、図7において、剥離シートが設けられていない状態で、被着体への粘着面側から光学顕微鏡で観察し撮影した写真にて示す。
(比較例3)
製造例2のエンボス剥離シートaのエンボス面側に、前記粘着剤aを250mm幅でキャストし、加熱炉内で80℃3分乾燥して剥離シート上に各粘着剤層を形成した。粘着剤のキャスト厚さは、表1の粘着剤層厚さとなるように適宜調整した。
前記発泡体層cの剥離シートを除去した面と、前記の剥離シート上に形成した粘着剤層とを卓上ラミネーター(テスター産業株式会社製)を用いて、送り速度2.0m/秒、圧力0.25MPaで貼り合せた後、40℃、48時間エージングすることで、エンボス剥離シートaのエンボスが転写されて、表面に図3に示すような凹凸パターンの粘着剤層を有する粘着テープを得た。得られた粘着テープの構成を表1に示した。
得られた粘着テープを上記の方法で評価した結果を表1に示す。なお、比較例3では、ポリエステル剥離シートへの貼り替え後1週間で粘着剤層の凹部が埋まっており、空気の流路が無いため気泡の抜け道がなく、気泡の抜けやすさが著しく悪かった。
(比較例4)
50μmのポリエステル製の剥離シート(ニッパ株式会社製、PET50×1J0L)に、グラビアコーターを用いて、前記粘着剤aを印刷し、100℃で1分間乾燥させることによって厚さ4μmの島状の粘着剤層を得た。
前記発泡体層cの剥離シートを除去した面と、前記の剥離シート上に形成した粘着剤層とを卓上ラミネーター(テスター産業株式会社製)を用いて、送り速度2.0m/s、圧
力0.25MPaで貼り合せた後、40℃、48時間エージングすることで、図3の粘着剤層の凹部対応部分が無いパターン(粘着剤層が島状になっている)の粘着剤層を有する粘着テープを得た。得られた粘着テープの構成を表1に示した。なお、粘着テープの粘着剤層において、島状になっている各粘着剤部分の間の距離(粘着剤が存在しない部分の幅)は100μmであった。
得られた粘着テープを上記の方法で評価した結果を表1に示す。比較例4ではアクリル板への貼り付け24時間後に、粘着テープとアクリル板の間の流路が閉塞しておらず、気密性が確保されないことが確認された。
Figure 2020137578
本発明によれば、粘着テープの貼付時に粘着テープと被着体との間に気泡が残存しないようにするとともに、被着体の気密性を確保することができる粘着テープおよびそのような粘着テープを製造するための粘着テープの製造方法を提供することができる。
1:粘着テープ
2:発泡体層
21:凹部
2D:深さ
2W:幅
3:粘着剤層
31:凹部対応部分
3T:厚さ
4:剥離シート
51:発泡体層
52:樹脂フィルム
53:粘着部
53R:粘着部を有しない領域
55:粘着剤層
56:剥離シート
57:発泡体層
58:剥離シート
59:位置決め印
60:ポリエチレン樹脂組成物層
61:エンボス
62:基材

Claims (4)

  1. 発泡体層と、当該発泡体層の一方側の表面上に設けられた粘着剤層とを含む粘着テープであって、
    前記発泡体層は、一方側の表面に、当該表面より窪む凹部を有し、
    前記凹部は、前記発泡体層の端部で開口し、
    前記粘着剤層は、前記発泡体層の凹部の一方側に位置し、当該粘着剤層の一方側の表面より窪む凹部対応部分を有し、
    前記発泡体層の前記凹部の深さが、前記粘着剤層の厚さよりも大きいことを特徴とする、粘着テープ。
  2. 更に、粘着剤層の、被着体への粘着面上に設けられた剥離シートを含む、請求項1に記載の粘着テープ。
  3. 前記凹部の深さに対する、前記粘着剤層の厚さの割合が、10〜99%である、請求項1または2の粘着テープ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の粘着テープの製造方法であって、
    前記粘着剤層を形成する粘着剤を剥離シートの表面に塗布して第1積層体を得、ついで、前記発泡体層と当該第1積層体とを重ね合わせることを特徴とする、粘着テープの製造方法。
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