JPWO2020110746A1 - 駆動装置 - Google Patents

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Abstract

装置全体を小型化することができる駆動装置を提供する。ミラー(2)が、内側トーションバー(20)を介して回動フレーム(3)によって回動可能に支持され、回動フレーム(3)が、外側トーションバー(30)を介してベース部(4)によって回動可能に支持される。磁気素子(5A、5B)が回動フレーム(3)に設けられていることで、ミラー(2)とヨーク部(7A、7B)の端部(74、75)とが干渉しにくく、磁気素子(5A、5B)と端部(74、75)とを近接配置することによって装置全体を小型化することができる。

Description

本発明は、駆動装置に関する。
従来、枠体に対し、一対の梁部によって可動板を回転可能に支持するとともに、可動板の裏面に固定した永久磁石の近傍にヨークの端部を設けることにより、可動板を回転させる磁気力型駆動装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された磁気力型駆動装置では、導通によってヨークの端部に磁極が現れるようにするためのコイルが、可動板から板厚方向に離間した位置においてヨークに巻回される。
特開2012−208395号公報
特許文献1に記載された駆動装置では、可動板が回動した際に干渉が生じないように、可動板から板厚方向に十分離間した位置でコイルをヨークに巻回すことから、装置全体が板厚方向に大型化しやすいという不都合があった。
したがって、本発明の課題は、装置全体を小型化することができる駆動装置を提供することが一例として挙げられる。
前述した課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の駆動装置は、第1被駆動部と、第1軸部を介して前記第1被駆動部を回動可能に支持する第2被駆動部と、第2軸部を介して前記第2被駆動部を回動可能に支持するベース部と、前記第2被駆動部に設けられる磁気素子と、一対の端部を有し、当該端部に発生する磁界を前記磁気素子に作用させることで、前記第2被駆動部を介して前記第1被駆動部を回動させるヨーク部と、を備え、前記ヨーク部は、前記一対の端部の間に、前記ベース部が延在する基準面を挟むことを特徴としている。また、請求項11に記載の本発明の駆動装置は、可動部と、軸部を介して前記可動部を回動可能に支持するベース部と、前記可動部に設けられる磁気素子と、コイル部を含み、前記コイル部が発生する磁界を前記磁気素子に作用させることで前記可動部を回動させる駆動手段と、を備え、前記コイル部は、前記ベース部に沿って延びる配線により形成されていることを特徴としている。
本発明の第1実施例に係る駆動装置を示す斜視図である。 前記駆動装置の上面側を示す斜視図である。 前記駆動装置の下面側を示す斜視図である。 前記駆動装置のヨーク部および磁気素子を示す斜視図である。 本発明の第2実施例に係る駆動装置を示す斜視図である。 前記駆動装置の下面側を示す斜視図である。 前記駆動装置の要部を示す斜視図である。 本発明の第3実施例に係る駆動装置を示す斜視図である。 前記駆動装置の下面側を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。本発明の実施形態に係る駆動装置は、第1被駆動部と、第1軸部を介して第1被駆動部を回動可能に支持する第2被駆動部と、第2軸部を介して第2被駆動部を回動可能に支持するベース部と、第2被駆動部に設けられる磁気素子と、一対の端部を有し、この端部に発生する磁界を磁気素子に作用させることで、第2被駆動部を介して第1被駆動部を回動させるヨーク部と、を備える。ヨーク部は、一対の端部の間に、ベース部が延在する基準面を挟む。
磁気素子が第2被駆動部に設けられていることで、第1被駆動部とヨーク部の端部とが干渉しにくく、磁気素子とヨーク部の端部とを近接配置することによって装置全体を小型化することができる。また、磁気素子とヨーク部の端部とを近接配置することによって駆動力を大きくし、第1被駆動部の振角を大きくしても、第1被駆動部とヨーク部の端部とが干渉しにくい。このとき、ヨーク部の端部に、第1被駆動部の共振周波数に応じた周波数の磁界を発生させれば、第1被駆動部の振角を大きくすることができる一方で、第2被駆動部の振角を小さくすることができ、第2被駆動部とヨーク部の端部との干渉を抑制することができる。このように、大きな駆動力を得つつ部品同士の干渉を抑制することができ、第1被駆動部の振角を大きくすることができる。
尚、磁気素子とヨークの端部とは、第1軸部(又は第2軸部)の軸方向において、互いに対応した位置に配置されていればよい。大きな駆動力を得るためには、これらの軸方向位置が一致していることが好ましいが、例えば他の部品の配置等の都合上、軸方向において互いに多少ずれて配置されていてもよい。
磁気素子は、第2被駆動部のうちベース部に対する最近接部に配置されていることが好ましい。これにより、ヨーク部の端部に発生した磁界を磁気素子に作用させやすくなり、大きな駆動力を得ることができる。
磁気素子は、第2被駆動部のうち、第2軸部の軸方向における中央部に配置されていることが好ましい。これにより、第2被駆動部を駆動する際に、第2軸部を軸方向とする回動に対して捩れ等の動作が発生しにくい。
第1被駆動部は、円板状または楕円板状に形成され、磁気素子は、第2被駆動部のうち、ベース部と第1被駆動部との最近接部に対し、第1軸部の軸方向においてずれた位置に配置されてもよい。これにより、最近接部において第1被駆動部をベース部に近接させやすく、第1被駆動部を大面積化しやすい。
さらに、最近接部に対応する位置において、ベース部と第1被駆動部との対向方向における第2被駆動部の幅が、他の部分よりも小さくなっていてもよい。これにより、第1被駆動部をミラーとする場合、最近接部において、第2被駆動部によって光が遮られてしまうことを抑制することができる。
磁気素子は、第2被駆動部に対し、第2軸部の軸方向と交差する方向の両側それぞれに配置されていることが好ましい。これにより、交差する方向の両側から第2被駆動部に対して駆動力を加えることができる。
駆動装置は、コイル部をさらに備え、コイル部を形成する配線部は、ベース部に沿うとともに第2軸部の軸方向に延在する軸方向延在部を有し、ヨーク部は、基準面の両側および第2被駆動部の反対側から軸方向延在部を囲むとともに、第2被駆動部側において開口した開環状に形成されていることが好ましい。これにより、軸方向延在部に電流が流れた際、ヨーク部に磁力線が集中し、開環した第2被駆動部側において磁気素子に磁界を作用させやすくすることができる。
第1軸部および第2軸部は、同軸上に配置されていることが好ましい。これにより、第2被駆動部に加えられた駆動力を第1被駆動部に伝達させやすくすることができる。
駆動装置は、コイル部と、非磁性体材料によって構成されるとともにベース部が接合される台座と、をさらに備え、コイル部が、台座上または台座内に配置されることが好ましい。これにより、コイル部を台座上または台座内に配置することで駆動装置全体を小型化することができる。
本発明の他の実施形態に係る駆動装置は、可動部と、軸部を介して可動部を回動可能に支持するベース部と、可動部に設けられる磁気素子と、コイル部を含み、コイル部が発生する磁界を磁気素子に作用させることで可動部を回動させる駆動手段と、を備える。コイル部は、ベース部に沿って延びる配線により形成されている。
コイル部が、ベース部に沿って延びる配線により構成されていることで、コイル部をベース部に対して並べて配置する構成と比較して、駆動装置全体を小型化することができる。
以下、本発明の各実施例について具体的に説明する。尚、第2、3実施例においては、第1実施例で説明する構成部材と同じ構成部材及び同様な機能を有する構成部材には、第1実施例と同じ符号を付すとともに説明を省略する。
[第1実施例]
本実施例の駆動装置1Aは、図1〜3に示すように、第1被駆動部としてのミラー2と、第2被駆動部としての回動フレーム3と、ベース部4と、2つの磁気素子5A、5Bと、コイル部6と、2つのヨーク部7A、7Bと、台座8と、第1軸部としての内側トーションバー20と、第2軸部としての外側トーションバー30と、を備えた光偏向器である。駆動装置1Aは、例えば車両に搭載されて赤外線等の光を送受信することで他車両や設置物等との距離を検出する検出装置に用いられる。
本実施例では、内側トーションバー20と外側トーションバー30とが同軸上に配置されており、これらの延在方向(軸方向)をX方向とし、ミラー2の板厚方向をZ方向とする。X方向およびZ方向の両方に直交する方向をY方向とし、即ち、ミラー2がXY平面に沿って延在しているものとする。
ミラー2は、X方向を長手方向とする楕円板状に形成され、表面21が鏡面加工されて反射面となっている。ミラー2のX方向における両端部には、内側トーションバー20が接続されている。
回動フレーム3は、Z方向から見て、X方向を長手方向とする楕円環状に形成され、ミラー2を囲むようにXY平面に沿って延在する。回動フレーム3のX方向における両端部には、内側に内側トーションバー20が接続され、外側に外側トーションバー30が接続されている。即ち、ミラー2は、内側トーションバー20を介して、回動フレーム3によって回動可能に支持されている。
ベース部4は、Z方向から見て、X方向を長手方向とする長方形枠状に形成され、回動フレーム3を囲むようにXY平面に沿って延在する。ベース部4のX方向における両端部かつY方向における中央部には、内側に外側トーションバー30が接続されている。即ち、回動フレーム3は、外側トーションバー30を介して、ベース部4によって回動可能に支持されている。ここで、ベース部4が延在する面を基準面S1とする。基準面S1は、XY平面に沿っており、ミラー2および回動フレーム3も、基準面S1に沿って延在する。
上記のようなミラー2と回動フレーム3と内側トーションバー20とが可動部を構成し、可動部は、外側トーションバー30を介して、ベース部4によって回動可能に支持されている。
磁気素子5A、5Bは、板状に形成された永久磁石であって、それぞれ、回動フレーム3の下面(表面21と反対側の面)のうちX方向における中央部31、32に配置されている。即ち、2つの磁気素子5A、5Bは、回動フレーム3に対してY方向の両側それぞれに配置されている。楕円形状の回動フレーム3は、中央部31、32においてベース部4と最も近接しており、中央部31、32が最近接部となる。磁気素子5A、5Bは、図4にも示すように、磁極(N極及びS極)がY方向に並んでいる。
コイル部6は、ベース部4に沿って延びる配線61によって形成されている。即ち、配線61が、X方向を長手方向とする長方形状に巻回されることによって、コイル部6が構成される。尚、ベース部4に沿って巻回される配線61の巻数は、第2被駆動部に加えるべき駆動力、ベース部4上のスペース、配線61の許容電流などの各種条件に応じて適宜設定する。本実施例では、コイル部6は、ベース部4の下面42に設けられているものとするが、上面41に設けられていてもよいし、上面41と下面42の両方に設けられてもよい。尚、ベース部4の上面41とは、ミラー2の表面(反射面)21と同じ側を向いた面である。
配線61の両端には、適宜な電源が接続され、必要に応じて電力が供給されるようになっている。即ち、配線61の両端には、ミラー2の共振周波数に応じた周波数の電圧が印加され、磁界が発生するようになっている。配線61は、X方向に沿って延びる軸方向延在部611、612を有する。
ヨーク部7A、7Bは、例えば鉄等の強磁性体金属によって構成され、磁気素子5A、5Bのそれぞれに対応するように、軸方向延在部611、612のそれぞれを囲むように配置されている。即ち、ヨーク部7A、7Bは、Y方向において磁気素子5A、5Bのそれぞれと対向する(Y方向から見てこれらが重なる)ように配置されている。
ヨーク部7A、7Bは、それぞれ、軸方向延在部611、612のZ方向上側(表面21側)においてXY平面に沿って延びる第1延在部71と、軸方向延在部611、612のZ方向下側においてXY平面に沿って延びる第2延在部72と、軸方向延在部611、612の外側(回動フレーム3の反対側)においてZX平面に沿って延びて第1延在部71と第2延在部72とを連結する連結部73と、を備える。
即ち、ヨーク部7A、7Bは、基準面S1の両側および回動フレーム3の反対側から軸方向延在部611、612を囲むとともに、回動フレーム3側において開口した開環状に形成されている。また、本実施例では、ヨーク部7A、7Bによってベース部4も囲まれるものとする。また、第1延在部71の内側端部および第2延在部72の内側端部が、ヨーク部7A、7Bの一対の端部74、75となる。Z方向において、一対の端部74、75の間に、基準面S1が挟まれる。
上記のようなコイル部6とヨーク部7A、7Bとが、磁界を磁気素子5A、5Bに作用させることで可動部を回動させる駆動手段として機能する。
台座8は、ベース部4が固定され、ベース部4を支持するものであって、その上面(ベース部4側の面)には、コイル部6を収容するための凹部(収容部)が形成されている。即ち、コイル部6が台座8内に配置される。尚、ベース部4の下面(台座8側の面)に、コイル部6を収容可能な凹部(収容部)を形成してもよい。
ここで、ミラー2および回動フレーム3に加えられる駆動力の詳細について説明する。コイル部6に電流が流れて磁界が発生すると、ヨーク部7A、7B内を磁力線が通過しようとする。これにより、一対の端部74、75の一方から他方に向かって(Z方向に沿って)磁力線が通過しようとする。また、磁気素子5A、5Bは、磁極がY方向に並んでいる。
これらの磁気的な相互作用により、磁気素子5A、5Bが設けられるとともにX方向に沿った外側トーションバー30によって支持された回動フレーム3には、X方向を軸方向として回動させるような駆動力が作用する。尚、磁気素子5Aに生じる駆動力と、磁気素子5Bに生じる駆動力と、は回転の向きが同じとなっている。
コイル部6に流れる電流は、ミラー2の共振周波数に応じた周波数を有するため、回動フレーム3は、駆動力が加わっても大きく回動しないようになっている。このとき、ミラー2の共振周波数と、回動フレーム3の共振周波数と、は互いに異なっていることが好ましく、一方の共振周波数が他方の共振周波数の整数倍とはなっていないことがより好ましい。
回動フレーム3の回動が内側トーションバー20を介してミラー2に伝達されると、この回動の周波数とミラー2の共振周波数とが略一致することから、ミラー2が回動フレーム3よりも大きく回動する。このように、回動フレーム3に加えられた駆動力は、ミラー2まで伝達される。
上記の構成により、磁気素子5A、5Bが回動フレーム3に設けられていることで、ミラー2とヨーク部7A、7Bの端部74、75とが干渉しにくく、磁気素子5A、5Bと端部74、75とを近接配置することによって装置全体を小型化することができる。
また、磁気素子5A、5Bが回動フレーム3に設けられていることで、磁気素子5A、5Bとヨーク部7A、7Bの端部74、75とを近接配置することによって駆動力を大きくし、ミラー2の振角を大きくしても、ミラー2と端部74、75とが干渉しにくい。このとき、端部74、75に、ミラー2の共振周波数に応じた周波数の磁界を発生させることにより、ミラー2の振角を大きくすることができる一方で、回動フレーム3の振角をミラー2の振角よりも小さくすることができ、ミラー2と74、75との干渉を抑制することができる。このように、大きな駆動力を得つつ部品同士の干渉を抑制することができ、ミラー2の振角を大きくすることができる。
また、磁気素子5A、5Bが、回動フレーム3のうちベース部4に最も近接した中央部31、32に配置されていることで、ヨーク部7A、7Bの端部74、75に発生した磁界を磁気素子5A、5Bに作用させやすくなり、大きな駆動力を得ることができ、ミラー2の振角を大きくすることができる。
また、磁気素子5A、5Bが、回動フレーム3のうちX方向における中央部31、32に配置されていることで、回動フレーム3を駆動する際に、外側トーションバー30を軸方向とする回動に対して捩れ等の動作が発生しにくい。
また、2つの磁気素子5A、5Bが、回動フレーム3に対してY方向の両側それぞれに配置されていることで、Y方向の両側から回動フレーム3を駆動することができる。
また、ヨーク部7A、7Bが、コイル部6の軸方向延在部611、612を囲むとともに回動フレーム3側において開口した開環状に形成されていることで、軸方向延在部611、612に電流が流れた際、ヨーク部7A、7Bに磁力線が集中し、開環した回動フレーム3側において磁気素子5A、5Bに磁界を作用させやすくすることができる。
また、内側トーションバー20と外側トーションバー30とが同軸上に配置されていることで、回動フレーム3に加えられた駆動力をミラー2に伝達させやすくすることができる。
また、コイル部6が台座8上に配置されていることで、駆動装置1A全体を小型化することができる。
また、コイル部6が、ベース部4に沿って延びる配線61により構成されていることで、コイル部をベース部に対して並べて配置する構成と比較して、駆動装置1A全体を小型化することができる。
[第2実施例]
本実施例の駆動装置1Bは、図5、6に示すように、第1被駆動部としてのミラー2と、第2被駆動部としての回動フレーム3Bと、ベース部4Bと、4つの磁気素子5C〜5Fと、コイル部6Bと、4つのヨーク部7C〜7Fと、台座と、第1軸部としての内側トーションバー20と、第2軸部としての外側トーションバー30と、を備えた光偏向器である。尚、図5、6では台座の図示を省略しているが、駆動装置1Bの台座は、第1実施例の駆動装置1Aの台座8と同様のものである。本実施例においても、X方向、Y方向およびZ方向は、第1実施例と同様とする。
回動フレーム3Bは、Z方向から見て、X方向の両端部に頂点を有する六角形環状に形成され、ミラー2を囲むようにXY平面に沿って延在する。即ち、回動フレーム3Bは、X方向においてミラー2に近づきつつY方向においてベース部4Bに近づくように延在する4本の傾斜部33〜36と、X方向に沿って延びる平行部37、38と、を有する。
傾斜部33と傾斜部34との交点が、X方向における回動フレーム3Bの一方の端部となり、内側に内側トーションバー20が接続され、外側に外側トーションバー30が接続される。また、傾斜部35と傾斜部36との交点が、X方向における回動フレーム3Bの他方の端部となり、内側に内側トーションバー20が接続され、外側に外側トーションバー30が接続される。
平行部37は、傾斜部33と傾斜部35とを連結するように延び、平行部38は、傾斜部34と傾斜部36とを連結するように延びている。平行部37、38は、図7にも示すように、ミラー2のうちベース部4Bに最も近接した最近接部22、23のそれぞれから遠ざかるように、Y方向外側(ミラー2とは反対側)に向かう凸部371、381を有している。
また、平行部37、38の幅(Y方向寸法)は、傾斜部33〜36の幅よりも小さくなっている。即ち、回動フレーム3Bは、最近接部22、23に対応する位置において、他の部分よりも幅が小さくなっている。
ベース部4Bは、凸部371、381に対応した凸部43を有しており、即ち、凸部43においてミラー2から遠ざかるように形成されている。また、コイル部6Bは、ベース部4Bに沿っており、同様に凸部を有している。
磁気素子5C〜5Fは、傾斜部33〜36と平行部37、38との交点部391〜394それぞれに配置されている。交点部391〜394は、最近接部22、23に対してX方向においてずれている。
ヨーク部7C〜7Fは、磁気素子5C〜5Fのそれぞれに対応し、ベース部4Bの凸部43を避けるように配置されている。尚、ヨーク部7C〜7Fの形状は、第1実施例においけるヨーク部7A、7Bの形状と同様である。
上記の構成により、第1実施例と同様に、磁気素子5C〜5Fが回動フレーム3Bに設けられていることで、装置全体を小型化することができるとともに、ミラー2の振角を大きくすることができる。また、コイル部6Bが、ベース部4Bに沿って延びる配線61により構成されていることで、駆動装置1B全体を小型化することができる。
また、磁気素子5C〜5Fが、最近接部22、23に対してX方向においてずれて配置されていることで、最近接部22、23においてミラー2をベース部4Bに近接させやすく、ミラー2を大面積化しやすい。
また、回動フレーム3Bが、ミラー2とは反対側に向かう凸部371、381を有しており、平行部37、38の幅が、傾斜部33〜36の幅よりも小さくなっていることで、最近接部22、23において、ミラー2に向かう光Lが回動フレーム3Bによって遮られてしまうことを抑制することができる。
[第3実施例]
本実施例の駆動装置1Cは、図8、9に示すように、ミラー2と、ベース部4と、2つの磁気素子5A、5Bと、コイル部6と、2つのヨーク部7A、7Bと、台座と、トーションバー40と、を備えた光偏向器である。即ち、駆動装置1Cは、第1実施例の駆動装置1Aから回動フレーム3および内側トーションバー20が省略され、ミラー2がトーションバー40を介してベース部4によって回動可能に支持されたものである。また、磁気素子5A、5Bは、ミラー2の下面のうち最近接部22、23に配置されている。尚、図8、9では台座の図示を省略しているが、駆動装置1Cの台座は、第1実施例の駆動装置1Aの台座8と同様のものである。本実施例においても、X方向、Y方向およびZ方向は、第1実施例と同様とする。
上記の構成により、第1実施例と同様に、コイル部6が、ベース部4に沿って延びる配線61により構成されていることで、駆動装置1C全体を小型化することができる。また、磁気素子5A、5Bが、ミラー2の最近接部22、23に配置されていることで、ヨーク部7A、7Bの端部に発生した磁界を磁気素子5A、5Bに作用させやすくなり、大きな駆動力を得ることができ、被駆動部の振角を大きくすることができる。
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記第1〜第3実施例では、ミラー2が楕円板状であるものとしたが、第1被駆動部としてのミラーは、例えば円板状や多角形板状等の他の形状であってもよく、用途に応じた適宜な形状を有していればよい。
また、前記第1〜第3実施例では、ヨーク部7A〜7Fが、コイル部の軸方向延在部を囲むとともに回動フレーム側において開口した開環状であるものとしたが、ヨーク部は、コイル部が生じた磁界によって磁束が通過するように構成されたものであればよく、その形状や配置は上記に限定されない。
また、前記第1〜第3実施例では、ミラー2に対してY方向の両側に磁気素子が配置されているものとしたが、磁気素子は、ミラー2に対してY方向片側にのみ配置されていてもよい。このとき、ヨークもミラー2に対してY方向片側にのみ配置されていればよい。
また、前記第1実施例及び前記第2実施例では、内側トーションバー20と外側トーションバー30とが同軸上に配置されているものとしたが、内側トーションバー20の延在方向と外側トーションバー30の延在方向とは交差していてもよい。即ち、回動フレーム3、3Bが回動した際に、この回動がミラー2に伝達されるようにトーションバーが配置されていればよい。
また、前記第3実施例では、磁気素子5A、5Bがミラー2の最近接部22、23に配置されているものとしたが、磁気素子5A、5Bは、ミラー2の最近接部22、23に対してX方向にずれた位置に配置されていてもよい。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施例に関して特に図示され、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施例に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部、もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
1A〜1C 駆動装置
2 ミラー(第1被駆動部)
22、23 最近接部
3、3B 回動フレーム(第2被駆動部)
31、32 中央部(最近接部)
4、4B ベース部
5A〜5F 磁気素子
6、6B コイル部
61 配線
611、612 軸方向延在部
7A〜7F ヨーク部
8 台座
20 内側トーションバー(第1軸部)
30 外側トーションバー(第2軸部)
40 トーションバー(軸部)
S1 基準面

Claims (11)

  1. 第1被駆動部と、
    第1軸部を介して前記第1被駆動部を回動可能に支持する第2被駆動部と、
    第2軸部を介して前記第2被駆動部を回動可能に支持するベース部と、
    前記第2被駆動部に設けられる磁気素子と、
    一対の端部を有し、当該端部に発生する磁界を前記磁気素子に作用させることで前記第2被駆動部を介して前記第1被駆動部を回動させるヨーク部と、を備え、
    前記ヨーク部は、前記一対の端部の間に、前記ベース部が延在する基準面を挟むことを特徴とする駆動装置。
  2. 前記第1被駆動部の回動の振角は、前記第2被駆動部の回動の振角よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記磁気素子は、前記第2被駆動部のうち前記ベース部に対する最近接部に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の駆動装置。
  4. 前記磁気素子は、前記第2被駆動部のうち、前記第2軸部の軸方向における中央部に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の駆動装置。
  5. 前記第1被駆動部は、円板状または楕円板状に形成され、
    前記磁気素子は、前記第2被駆動部のうち、前記ベース部と前記第1被駆動部との最近接部に対し、前記第1軸部の軸方向においてずれた位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の駆動装置。
  6. 前記最近接部に対応する位置において、前記ベース部と前記第1被駆動部との対向方向における前記第2被駆動部の幅が、他の部分よりも小さくなっていることを特徴とする請求項5に記載の駆動装置。
  7. 前記磁気素子は、前記第2被駆動部に対し、前記第2軸部の軸方向と交差する方向の両側それぞれに配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の駆動装置。
  8. コイル部をさらに備え、
    前記コイル部を形成する配線部は、前記ベース部に沿うとともに前記第2軸部の軸方向に延在する軸方向延在部を有し、
    前記ヨーク部は、前記基準面の両側および前記第2被駆動部の反対側から前記軸方向延在部を囲むとともに、前記第2被駆動部側において開口した開環状に形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の駆動装置。
  9. 前記第1軸部および前記第2軸部は、同軸上に配置されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の駆動装置。
  10. コイル部と、
    非磁性体材料によって構成されるとともに前記ベース部が接合される台座と、をさらに備え、
    前記コイル部が、前記台座上または前記台座内に配置されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の駆動装置。
  11. 可動部と、
    軸部を介して前記可動部を回動可能に支持するベース部と、
    前記可動部に設けられる磁気素子と、
    コイル部を含み、前記コイル部が発生する磁界を前記磁気素子に作用させることで前記可動部を回動させる駆動手段と、を備え、
    前記コイル部は、前記ベース部に沿って延びる配線により形成されていることを特徴とする駆動装置。
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