JPWO2020110691A1 - 非水電解質二次電池用負極及び非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

非水電解質二次電池用負極は、負極集電体と、負極集電体上に設けられた負極活物質層と、を有し、負極活物質層は、負極活物質と、ポリビニルピロリドンとを含み、負極活物質層における負極集電体と反対側の表面から厚み方向の10%の領域は、負極集電体側の表面から厚み方向の10%の領域より、前記ポリビニルピロリドンの含有量が多いことを特徴とする。

Description

本開示は、非水電解質二次電池用負極及び非水電解質二次電池に関する。
近年、高出力、高エネルギー密度の二次電池として、正極、負極、及び非水電解質を備え、正極と負極との間でリチウムイオン等を移動させて充放電を行う非水電解質二次電池が広く利用されている。
非水電解質二次電池の負極としては、例えば、以下のものが知られている。
例えば、特許文献1には、集電体と、前記集電体の表面に形成された第1合剤層と、前記第1合剤層の表面に形成された第2合剤層と、を有し、前記第1合剤層および前記第2合剤層は、同じバインダーおよび増粘剤を含み、前記第2合剤層中の前記バインダーの含有量B2と、前記第1合剤層中の前記バインダーの含有量B1との比:B2/B1は、0.1〜0.5である負極が開示されている。
特開2011−192539号公報
しかし、従来の非水電解質二次電池用負極を用いた非水電解質二次電池では、良好な出力特性及び充放電サイクル特性を両立させることが困難であった。
そこで、本開示の目的は、良好な出力特性及び充放電サイクル特性を両立することが可能な非水電解質二次電池用負極及び非水電解質二次電池を提供することにある。
本開示の一態様である非水電解質二次電池用負極は、負極集電体と、前記負極集電体上に設けられた負極活物質層と、を有し、前記負極活物質層は、負極活物質と、ポリビニルピロリドンとを含み、前記負極活物質層における前記負極集電体と反対側の表面から厚み方向の10%の領域は、前記負極集電体側の表面から厚み方向の10%の領域より、前記ポリビニルピロリドンの含有量が多いことを特徴とする。
また、本開示の一態様である非水電解質二次電池は、上記非水電解質二次電池用負極を備えることを特徴とする。
本開示の一態様によれば、良好な出力特性と充放電サイクル特性を両立させることが可能となる。
実施形態の一例である非水電解質二次電池の断面図である。 実施形態の一例である負極の断面図である。
本開示の一態様である非水電解質二次電池用負極は、負極集電体と、前記負極集電体上に設けられた負極活物質層と、を有し、前記負極活物質層は、負極活物質と、ポリビニルピロリドンとを含み、前記負極活物質層における前記負極集電体と反対側の表面から厚み方向の10%の領域は、前記負極集電体側の表面から厚み方向の10%の領域より、前記ポリビニルピロリドンの含有量が多いことを特徴とする。
非水電解質二次電池の充放電時には、何らかの原因により、電解液と負極活物質との間で副反応が生じる場合がある。そして、当該副反応が生じると、出力特性の低下や充放電サイクル特性の低下が引き起こされる場合がある。ここで、ポリビニルピロリドンは、負極活物質の粒子に吸着し、電解液と負極活物質との副反応を抑制する効果がある。しかし、上記副反応は、主に負極活物質層の最表面(負極活物質層において負極集電体と反対側の表面)で生じるため、ポリビニルピロリドンが負極活物質層全体に均一に分散している場合には、上記副反応を効果的に抑制することができず、良好な出力特性及び充放電サイクル特性の両立を図ることは困難である。そこで、本開示の一態様である非水電解質二次電池用負極のように、負極活物質層における負極集電体と反対側の表面から厚み方向の10%の領域(すなわち負極活物質層の最表面側の領域)に、多くのポリビニルピロリドンを配置することで、電解液と負極活物質との副反応を効果的に抑制することができるため、良好な出力特性と充放電サイクル特性の両立が可能となる。
以下、図面を参照しながら、実施形態の一例について詳細に説明する。なお、本開示の非水電解質二次電池は、以下で説明する実施形態に限定されない。また、実施形態の説明で参照する図面は、模式的に記載されたものである。
図1は、実施形態の一例である非水電解質二次電池の断面図である。図1に示す非水電解質二次電池10は、正極11及び負極12がセパレータ13を介して巻回されてなる巻回型の電極体14と、非水電解質(電解液)と、電極体14の上下にそれぞれ配置された絶縁板18,19と、上記部材を収容する電池ケース15と、を備える。電池ケース15は、有底円筒形状のケース本体16と、ケース本体16の開口部を塞ぐ封口体17とにより構成される。なお、巻回型の電極体14の代わりに、正極及び負極がセパレータを介して交互に積層されてなる積層型の電極体など、他の形態の電極体が適用されてもよい。また、電池ケース15としては、円筒形、角形、コイン形、ボタン形等の金属製外装缶、樹脂シートと金属シートをラミネートして形成されたパウチ外装体などが例示できる。
ケース本体16は、例えば有底円筒形状の金属製外装缶である。ケース本体16と封口体17との間にはガスケット28が設けられ、電池内部の密閉性が確保される。ケース本体16は、例えば側面部の一部が内側に張出した、封口体17を支持する張り出し部22を有する。張り出し部22は、ケース本体16の周方向に沿って環状に形成されることが好ましく、その上面で封口体17を支持する。
封口体17は、電極体14側から順に、フィルタ23、下弁体24、絶縁部材25、上弁体26、及びキャップ27が積層された構造を有する。封口体17を構成する各部材は、例えば円板形状又はリング形状を有し、絶縁部材25を除く各部材は互いに電気的に接続されている。下弁体24と上弁体26は各々の中央部で互いに接続され、各々の周縁部の間には絶縁部材25が介在している。内部短絡等による発熱で非水電解質二次電池10の内圧が上昇すると、例えば下弁体24が上弁体26をキャップ27側に押し上げるように変形して破断し、下弁体24と上弁体26の間の電流経路が遮断される。さらに内圧が上昇すると、上弁体26が破断し、キャップ27の開口部からガスが排出される。
図1に示す非水電解質二次電池10では、正極11に取り付けられた正極リード20が絶縁板18の貫通孔を通って封口体17側に延び、負極12に取り付けられた負極リード21が絶縁板19の外側を通ってケース本体16の底部側に延びている。正極リード20は封口体17の底板であるフィルタ23の下面に溶接等で接続され、フィルタ23と電気的に接続された封口体17の天板であるキャップ27が正極端子となる。負極リード21はケース本体16の底部内面に溶接等で接続され、ケース本体16が負極端子となる。
以下、非水電解質二次電池10の各構成要素について詳説する。
[負極]
図2は、実施形態の一例である負極の断面図である。負極12は、負極集電体40と、負極集電体40上に設けられた負極活物質層42と、を有する。
負極集電体40は、例えば、銅などの負極の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等が用いられる。
負極活物質層42は、負極活物質、ポリビニルピロリドンを含む。また、負極活物質層42は、結着材等を含むことが好ましい。
負極活物質層42において、負極集電体40と反対側の表面から厚み方向の10%の領域42bは、負極集電体40側の表面から厚み方向の10%の領域42aより、ポリビニルピロリドンの含有量が多い。すなわち、領域42bには、領域42aより、多くのポリビニルピロリドンが存在している。このような構成によって、前述したように、負極活物質と電解液との副反応が効果的に抑制されるため、非水電解質二次電池の良好な出力特性と充放電サイクル特性の両立を図ることができる。
非水電解質二次電池の良好な出力特性と充放電サイクル特性の両立を図る点では、特に、負極集電体40と反対側の表面から厚み方向の20%の領域42dは、負極集電体40側の表面から厚み方向の20%の領域42cより、ポリビニルピロリドンの含有量が多いことが好ましく、負極集電体40と反対側の表面から厚み方向の50%の領域42fは、負極集電体40側の表面から厚み方向の50%の領域42eより、ポリビニルピロリドンの含有量が多いことがより好ましい。
負極活物質層42中のポリビニルピロリドンの含有量は、例えば、0.01質量%〜0.5質量%であることが好ましい。負極活物質層42中のポリビニルピロリドンの含有量が0.01質量%未満であると、0.01質量%以上の場合と比較して、負極活物質と電解液との反応が進行し、充放電サイクル特性又は出力特性が低下する場合がある。また、負極活物質層42中のポリビニルピロリドンの含有量が0.5質量%超であると、0.5質量%以下の場合と比較して、負極活物質層42の閉塞性が高くなり、電解液の浸透性が低下して、出力特性が低下する場合がある。
負極活物質層42の領域42b(領域42d又は領域42f)中のポリビニルピロリドンの含有量は、例えば、0.05質量%〜0.5質量%であることが好ましい。負極活物質層42の領域42b(領域42d又は領域42f)中のポリビニルピロリドンの含有量が0.05質量%未満であると、0.05質量%以上の場合と比較して、負極活物質と電解液との反応が進行し、充放電サイクル特性又は出力特性が低下する場合がある。また、負極活物質層42の領域42b(領域42d又は領域42f)中のポリビニルピロリドンの含有量が0.5質量%超であると、0.5質量%以下の場合と比較して、負極活物質層42の閉塞性が高くなり、電解液の浸透性が低下して、出力特性が低下する場合がある。
また、負極活物質層42の領域42a(領域42c又は領域42e)中のポリビニルピロリドンの含有量は、例えば、0.05質量%以下であることが好ましく、0.01質量%〜0.02質量%の範囲であることがより好ましい。負極活物質層42の領域42a(領域42c又は領域42e)中のポリビニルピロリドンの含有量が0.05質量%超であると、0.05質量%以下の場合と比較して、負極活物質層42の閉塞性が高くなり、電解液の浸透性が低下して、出力特性が低下する場合がある。
負極活物質層42の領域42a中のポリビニルピロリドンは、領域42b中のポリビニルピロリドンより、分子量が低いことが好ましく、領域42c中のポリビニルピロリドンは、領域42d中のポリビニルピロリドンより、分子量が低いことがより好ましく、領域42e中のポリビニルピロリドンは、領域42f中のポリビニルピロリドンより、分子量が低いことがより好ましい。これにより、非水電解質二次電池のより良好な出力特性と充放電サイクル特性の両立を図ることができる。ここで、本明細書における分子量とは、重量平均分子量を示す。重量平均分子量は公知の方法で測定することができるが、例えば、GPC法により測定することができる。
領域42a(領域42c又は領域42e)中のポリビニルピロリドンの分子量は、2万以下であることが好ましく、1万以下であることがより好ましい。当該分子量の下限値は特に限定されるものではないが、例えば、0.2万以上である。
領域42b(領域42d又は領域42f)中のポリビニルピロリドンの分子量は2万超であることが好ましく、4万超であることがより好ましい。当該分子量の上限値は特に限定されるものではないが、例えば、50万以下である。
負極活物質層42に含まれる負極活物質は、例えば、黒鉛粒子、難黒鉛性炭素粒子、易黒鉛性炭素粒子等の炭素材料、Si系材料、Sn系材料等が挙げられる。Si系材料は、例えば、Si、Siを含む合金、SiO等のケイ素酸化物等が挙げられる。SiOは、充放電に伴う体積変化がSiに比べて小さいことから、Si系材料にはSiOを用いることが特に好ましい。SiOは、例えば、非晶質SiO2のマトリックス中に微細なSiが分散した構造を有する。
負極活物質が黒鉛粒子を含む場合、負極活物質層42の領域42b(領域42d又は領域42f)中に含まれる黒鉛粒子は、10%耐力が5MPa以上であることが好ましい。10%耐力が5MPa以上とは、黒鉛粒子のサイズが10%圧縮された時に掛けた圧力が5MPa以上ということである。10%耐力が5MPa以上の黒鉛粒子は、10%耐力が5MPa未満の黒鉛粒子と比べて、負極活物質層42の領域42b中の空隙が潰れにくくLiが移動しやすいため、出力特性に有利な硬質粒子である。そして、負極活物質層42の領域42b(領域42d又は領域42f)中に含まれる黒鉛粒子を10%耐力が5MPa以上の黒鉛粒子とすることにより、良好な出力特性が得られる。なお、負極活物質層の領域42a(領域42c又は領域42e)中に含まれる黒鉛粒子は、10%耐力が5MPa以上でも未満でもよい。10%耐力における圧力は、微小圧縮試験機(株式会社島津製作所製、MCT−211)等を用いて測定できる。
また、負極活物質が黒鉛粒子を含む場合、負極活物質層42の領域42b(領域42d又は領域42f)中に含まれる黒鉛粒子は、非晶質成分を1質量%〜5質量%含むことが好ましい。非晶質成分を1質量%〜5質量%含む黒鉛粒子は、上記範囲を満たさない黒鉛粒子と比べて、負極活物質層42の領域42b中の空隙が潰れにくくLiが移動しやすいため、出力特性に有利な硬質粒子である。そして、負極活物質層42の領域42b(領域42d又は領域42e)中に含まれる黒鉛粒子を、非晶質成分を1質量%〜5質量%含む黒鉛粒子とすることにより、良好な出力特性が得られる。なお、負極活物質層の領域42a(領域42c又は領域42e)中に含まれる黒鉛粒子は、非晶質成分が上記範囲を満たしていても満たしていなくてもよい。黒鉛粒子の非晶質成分量は、ラマン分光測定により定量できる。具体的には、ラマン分光測定により、1590cm−1付近にグラファイト構造に由来するGバンド(G−band)のピーク、1350cm−1付近に欠陥に由来するDバンド(D−band)のピークを検出し、D−band/G−bandのピーク強度比により、黒鉛粒子の非晶質成分量を求めることができる。
また、負極活物質がSi系材料を含む場合、負極活物質層42の領域42b(領域42d又は領域42f)は、領域42a(領域42c又は領域42e)より、Si系材料の含有量が少ないことが好ましい。負極活物質層42の領域42b(領域42d又は領域42f)中のSi系材料の含有量を多くすると、負極活物質層42から脱落するSi系材料の量が増えて、電池性能が低下する場合がある。
負極活物質層42の領域42b(領域42d又は領域42f)中のSi系材料の含有量は、例えば、負極活物質の総質量に対して、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。また、負極活物質層42の領域42a(領域42c又は領域e)中のSi系材料の含有量は、例えば、負極活物質の総質量に対して、5質量%〜25質量%の範囲であることが好ましく、8質量%〜15質量%の範囲であることがより好ましい。
負極活物質層42に含まれる結着材は、負極活物質層42全体に分散していることが好ましい。結着材としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のフッ素系樹脂、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、カルボキシメチルセルロース、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ポリビニルアルコール(PVA)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
負極活物質層42は、ポリアクリル酸(PAA)を含み、負極活物質層42の領域42a(領域42c又は領域42e)は、領域42b(領域42d又は領域42f)より、ポリアクリル酸の含有量が多いことが好ましい。この場合、領域42b(領域42d又は領域42f)には、ポリアクリル酸が含まれなくてもよい。負極活物質層42の領域42a(領域42c又は領域42e)のポリアクリル酸の含有量を多くすることで、負極活物質層42と負極集電体40との密着性がより高くなり、より良好な充放電サイクル特性が得られる。
負極活物質層42は、導電材を含んでいてもよい。導電材は、負極活物質よりも導電性の高い材料であればよく、例えば、カーボンブラック(CB)、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ等が挙げられる。導電材の形状(形態)は、粒子形態に限られず、例えば、繊維状等でもよい。特に、負極活物質層42の領域42a(領域42c又は領域42e)には、繊維状の導電材を含むことが好ましい。当該領域に繊維状の導電材を含むことで、例えば、充放電に伴う体積変化が生じた際でも粒子間の導電性が維持され、電極内の集電構造が破壊されにくくなり、より良好な充放電サイクル特性が得られる。なお、負極活物質層42の領域42b(領域42d又は領域42f)には、繊維状の導電材を含んでいても含んでいなくてもよい。
本実施形態に係る負極12の製造方法の一例を説明する。まず、負極活物質、ポリビニルピロリドン、水等の溶媒等を含む第1負極合材スラリーを調製する。これとは別に、負極活物質、ポリビニルピロリドン、水等の溶媒等を含む第2負極合材スラリーを調製する。この際、第2負極合材スラリー中のポリビニルピロリドンの含有量が、第1負極合材スラリー中のポリビニルピロリドンの含有量より多くなるように、各スラリーを調製する。なお、第1負極合材スラリーには、ポリビニルピロリドンを添加しなくてもよい。そして、負極集電体40上に、第1負極合材スラリーを塗布、乾燥した後、第1負極合材スラリー由来の塗膜上に、第2負極合材スラリーを塗布、乾燥して、第2負極合材スラリー由来の塗膜を形成することにより、本実施形態に係る負極12を得ることができる。第1負極合材スラリー由来の塗膜及び第2負極合材スラリーの塗膜それぞれの厚みは適宜設定されればよい。なお、上記方法では、第1負極合材スラリーを塗布、乾燥させてから、第2負極合材スラリーを塗布したが、第1負極合材スラリーを塗布後、乾燥前に、第2負極合材スラリーを塗布する方法でもよい。
[正極]
正極11は、例えば金属箔等の正極集電体と、正極集電体上に形成された正極活物質層とで構成される。正極集電体には、アルミニウムなどの正極の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等を用いることができる。正極活物質層は、例えば、正極活物質、結着材、導電材等を含む。
正極11は、例えば、正極活物質、結着材、導電材等を含む正極合材スラリーを正極集電体上に塗布、乾燥して正極活物質層を形成した後、この正極活物質層を圧延することにより作製できる。
正極活物質としては、Co、Mn、Ni等の遷移金属元素を含有するリチウム遷移金属酸化物が例示できる。リチウム遷移金属酸化物は、例えばLixCoO2、LixNiO2、LixMnO2、LixCoyNi1-y2、LixCoy1-yz、LixNi1-yyz、LixMn24、LixMn2-yy4、LiMPO4、Li2MPO4F(M;Na、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、Bのうち少なくとも1種、0<x≦1.2、0<y≦0.9、2.0≦z≦2.3)である。これらは、1種単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。非水電解質二次電池の高容量化を図ることができる点で、正極活物質は、LixNiO2、LixCoyNi1-y2、LixNi1-yyz(M;Na、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb、Bのうち少なくとも1種、0<x≦1.2、0<y≦0.9、2.0≦z≦2.3)等のリチウムニッケル複合酸化物を含むことが好ましい。
結着材は、例えば、負極12で用いる結着材と同様の材料を用いることができる。また、正極活物質層は、負極12と同様に、ポリビニルピロリドンを含んでいてもよい。また、導電材は、正極活物質よりも導電性の高い材料であればよく、例えば、カーボンブラック(CB)、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、黒鉛等が挙げられる。
[セパレータ]
セパレータ13には、例えば、イオン透過性及び絶縁性を有する多孔性シート等が用いられる。多孔性シートの具体例としては、微多孔薄膜、織布、不織布等が挙げられる。セパレータの材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、セルロースなどが好適である。セパレータ13は、セルロース繊維層及びオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂繊維層を有する積層体であってもよい。また、ポリエチレン層及びポリプロピレン層を含む多層セパレータであってもよく、セパレータの表面にアラミド系樹脂、セラミック等の材料が塗布されたものを用いてもよい。
[非水電解質]
非水電解質は、非水溶媒と、非水溶媒に溶解した電解質塩とを含む。非水溶媒には、例えばエステル類、エーテル類、アセトニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、及びこれらの2種以上の混合溶媒等を用いることができる。非水溶媒は、これら溶媒の水素の少なくとも一部をフッ素等のハロゲン原子で置換したハロゲン置換体を含有していてもよい。
上記エステル類の例としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート等の環状炭酸エステル、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート等の鎖状炭酸エステル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状カルボン酸エステル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル(MP)、プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン等の鎖状カルボン酸エステルなどが挙げられる。
上記エーテル類の例としては、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,3,5−トリオキサン、フラン、2−メチルフラン、1,8−シネオール、クラウンエーテル等の環状エーテル、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、メチルフェニルエーテル、エチルフェニルエーテル、ブチルフェニルエーテル、ペンチルフェニルエーテル、メトキシトルエン、ベンジルエチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、o−ジメトキシベンゼン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、1,1−ジメトキシメタン、1,1−ジエトキシエタン、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等の鎖状エーテル類などが挙げられる。
上記ハロゲン置換体としては、フルオロエチレンカーボネート(FEC)等のフッ素化環状炭酸エステル、フッ素化鎖状炭酸エステル、フルオロプロピオン酸メチル(FMP)等のフッ素化鎖状カルボン酸エステル等を用いることが好ましい。
電解質塩は、リチウム塩であることが好ましい。リチウム塩の例としては、LiBF4、LiClO4、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiAlCl4、LiSCN、LiCF3SO3、LiCF3CO2、Li(P(C24)F4)、LiPF6-x(Cn2n+1x(1<x<6,nは1又は2)、LiB10Cl10、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランリチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、Li247、Li(B(C24)F2)等のホウ酸塩類、LiN(SO2CF32、LiN(C12l+1SO2)(Cm2m+1SO2){l,mは0以上の整数}等のイミド塩類などが挙げられる。リチウム塩は、これらを1種単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。これらのうち、イオン伝導性、電気化学的安定性等の観点から、LiPF6を用いることが好ましい。リチウム塩の濃度は、溶媒1L当り0.8〜1.8molとすることが好ましい。
以下、実施例により本開示をさらに説明するが、本開示はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
[正極の作製]
正極活物質として、アルミニウム含有ニッケルコバルト酸リチウム(LiNi0.88Co0.09Al0.03)を用いた。上記正極活物質100質量部、導電材としての黒鉛1質量部、結着材としてのポリフッ化ビニリデン粉末0.9質量部を混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を適量加えて、正極合材スラリーを調製した。このスラリーをアルミニウム箔(厚さ15μm)からなる正極集電体の両面に塗布し、塗膜を乾燥した後、圧延ローラにより塗膜を圧延して、正極集電体の両面に正極活物質層が形成された正極を作製した。
[負極の作製]
負極活物質としての黒鉛粒子(10%耐力:3.0MPa、非晶質成分:1質量%)100質量部、カルボキシメチルセルロース1質量部、スチレンブタジエンゴム1質量部、ポリアクリル酸1質量部を混合し、さらに水を適量加えて、第1負極合材スラリーを調製した。また、黒鉛粒子(10%耐力:3.0MPa、非晶質成分:1質量%)100質量部、カルボキシメチルセルロース1質量部、スチレンブタジエンゴム1質量部、ポリアクリル酸1質量部を混合した後、ポリビニルピロリドン0.1質量%を混合し、さらに水を適量加えて、第2負極合材スラリーを調製した。
第1負極合材スラリーを銅箔からなる負極集電体の両面に塗布し、乾燥した。次いで、第1負極合材スラリー由来の塗膜上に第2負極合材スラリーを塗布、乾燥した。第2負極合材スラリー/第1負極合材スラリーの塗布厚比を25/75とした。その後、圧延ローラにより塗膜を圧延することにより、負極集電体の両面に負極活物質層が形成された負極を作製した。すなわち、作製した負極において、負極活物質層における負極集電体と反対側の表面から厚み方向の10%の領域は、負極集電体側の表面から厚み方向の10%の領域より、ポリビニルピロリドンの含有量が多いものとなっている。
[非水電解質の作製]
エチレンカーボネート(EC)と、ジメチルカーボネートとを体積比で1:3となるように混合した非水溶媒に、ビニレンカーボネート(VC)を5質量部添加し、LiPFを1.5mol/Lの濃度で溶解した。これを非水電解質とした。
[非水電解質二次電池の作製]
(1)正極集電体に正極リードを取り付け、負極集電体に負極リードを取り付けた後、正極と負極との間に、ポリエチレン製微多孔膜からなるセパレータを介して巻回し、巻回型の電極体を作製した。
(2)電極体の上下に絶縁板をそれぞれ配置し、負極リードをケース本体に溶接し、正極リードを封口体に溶接して、電極体をケース本体内に収容した。
(3)ケース本体内に非水電解質を減圧方式により注入した後、ケース本体の開口部をガスケットを介して封口体で封止した。これを非水電解質二次電池とした。
<実施例2>
第2負極合材スラリーの調製において、黒鉛粒子(10%耐力:11.6MPa、非晶質成分:2質量%)を負極活物質として用いたこと以外は、実施例1と同様に非水電解質二次電池を作製した。
<実施例3>
第1負極合材スラリーの調製において、92質量部の黒鉛粒子(10%耐力:3.0MPa、非晶質成分:1質量%)と、8質量部のSiOとを含む混合物を負極活物質として用いたこと、第2負極合材スラリーの調製において、黒鉛粒子(10%耐力:11.6MPa、非晶質成分:2質量%)を負極活物質として用いたこと以外は、実施例1と同様に非水電解質二次電池を作製した。
<実施例4>
第1負極合材スラリーの調製において、92質量部の黒鉛粒子(10%耐力:3MPa、非晶質成分:1質量%)と、8質量部のSiOとを含む混合物を負極活物質として用いたこと、カーボンナノチューブ(繊維状の導電材)を添加したこと、及びポリビニルピロリドン0.02質量%を添加したこと、第2負極合材スラリーの調製において、黒鉛粒子(10%耐力:11.6MPa、非晶質成分:2質量%)を負極活物質として用いたこと以外は、実施例1と同様に非水電解質二次電池を作製した。
<実施例5>
第1負極合材スラリーの調製において、90質量部の黒鉛粒子(10%耐力:3MPa、非晶質成分:1質量%)と、10質量部のSiOとを含む混合物を負極活物質として用いたこと、カーボンナノチューブ(繊維状の導電材)を添加したこと、及びポリビニルピロリドン0.02質量%を添加したこと、第2負極合材スラリーの調製において、黒鉛粒子(10%耐力:11.6MPa、非晶質成分:2質量%)を負極活物質として用いたこと、また、第2負極合材スラリー/第1負極合材スラリーの塗布厚比を40/60としたこと以外は、実施例1と同様に非水電解質二次電池を作製した。
<実施例6>
第1負極合材スラリーの調製において、90質量部の黒鉛粒子(10%耐力:3MPa、非晶質成分:1質量%)と、10質量部のSiOとを含む混合物を負極活物質として用いたこと、カーボンナノチューブ(繊維状の導電材)を添加したこと、及びポリビニルピロリドン0.02質量%を添加したこと、第2負極合材スラリーの調製において、黒鉛粒子(10%耐力:11.6MPa、非晶質成分:2質量%)を負極活物質として用いたこと、ポリアクリル酸を用いなかったこと、また、第2負極合材スラリー/第1負極合材スラリーの塗布厚比を40/60としたこと以外は、実施例1と同様に非水電解質二次電池を作製した。
<比較例1>
第1負極合材スラリーの調製において、ポリビニルピロリドン0.1質量%を添加したこと、第2負極合材スラリーの調製において、ポリビニルピロリドンを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様に非水電解質二次電池を作製した。すなわち、作製した負極において、負極活物質層における負極集電体と反対側の表面から厚み方向の10%の領域は、負極集電体側の表面から厚み方向の10%の領域より、ポリビニルピロリドンの含有量が少ないものとなっている。
<比較例2>
第2負極合材スラリーの調製において、ポリビニルピロリドンを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様に非水電解質二次電池を作製した。すなわち、作製した負極において、負極活物質層にはポリビニルピロリドンが含まれないものとなっている。
<比較例3>
第1負極合材スラリーの調製において、ポリビニルピロリドン0.1質量%を添加したこと以外は、実施例1と同様に非水電解質二次電池を作製した。すなわち、作製した負極において、負極活物質層における負極集電体と反対側の表面から厚み方向の10%の領域と、負極集電体側の表面から厚み方向の10%の領域とは、ポリビニルピロリドンの含有量が同じものとなっている。
<比較例4>
第1負極合材スラリーの調製において、94質量部の黒鉛粒子(10%耐力:3.0MPa、非晶質成分:1質量%)と、6質量部のSiOとを含む混合物を負極活物質として用いたこと、第2負極合材スラリーの調製において、94質量部の黒鉛粒子(10%耐力:3.0MPa、非晶質成分:1質量%)と、6質量部のSiOとを含む混合物を負極活物質として用いたこと、ポリビニルピロリドンを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様に非水電解質二次電池を作製した。
[充放電サイクル特性の評価]
環境温度45℃の下、各実施例及び各比較例の非水電解質二次電池を、電流値0.5Itで、4.2Vまで定電流充電した後、電流値0.5Itで、2.5Vまで定電流放電した。この充放電を1サイクルとして、200サイクル行った。そして、以下の式により、各実施例及び各比較例の非水電解質二次電池の充放電サイクルにおける容量維持率を求めた。
容量維持率=(200サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)×100
そして、以下の基準に基づいて、算出した容量維持率から、各実施例及び各比較例の充放電サイクル特性を評価した。その結果を表1及び表2に示す。なお、表1では、比較例1の非水電解質二次電池を基準セルとして、実施例1、2、比較例2、3の非水電解質二次電池を評価している。また、表2では、比較例4の非水電解質二次電池を基準セルとして、実施例3〜6の非水電解質二次電池を評価している。
◎:基準セルとの容量維持率の差が+3%以上(優れたサイクル特性)
〇:基準セルとの容量維持率の差が0%以上+3%未満(良好なサイクル特性)
△:基準セルとの容量維持率の差が−3%以上0%未満(標準的なサイクル特性)
×:基準セルとの容量維持率の差が−3%未満(悪いサイクル特性)
[出力特性の評価]
各実施例及び各比較例の非水電解質二次電池を、25℃の温度環境下、0.5Itの定電流で初期容量の半分まで充電した後、充電を止めて15分間放置した。その後、−10℃の温度環境下0.1Itの定電流で10秒間充電をした時の電圧を測定した。10秒間の充電容量分を放電した後、電流値を変更して10秒間充電し、そのときの電圧を測定した後、10秒間の充電容量分を放電した。当該充放電及び電圧測定を、0.1Itから2Itまでの電流値で繰り返した。測定した電圧値と電流値の関係性から抵抗値を求めた。
そして、以下の基準に基づいて、算出した抵抗値から、各実施例及び比較例の出力特性を評価した。その結果を表1及び2に示す。なお、表1では、比較例1の非水電解質二次電池を基準セルとして、実施例1、2、比較例2、3の非水電解質二次電池を評価している。また、表2では、比較例4の非水電解質二次電池を基準セルとして、実施例3〜6の非水電解質二次電池を評価している。
◎:基準セルと抵抗値の差が−0.02mΩ以下(優れた出力特性)
〇:基準セルと抵抗値の差が−0.02mΩより大きく0.−0.01mΩV以下(良好な出力特性)
△:基準セルと抵抗値の差が−0.01mΩより大きく+0.01mΩ未満(標準的な出力特性)
×:基準セルと抵抗値の差+0.02以上(悪い出力特性)
Figure 2020110691
Figure 2020110691
表1及び2から分かるように、実施例1、2は、基準とした比較例1と比べて、良好な充放電サイクル特性及び出力特性を示し、実施例3〜6は、基準とした比較例4と比べて、良好な充放電サイクル特性及び出力特性を示した。したがって、負極活物質層における負極集電体と反対側の表面から厚み方向の10%の領域は、負極集電体側の表面から厚み方向の10%の領域より、ポリビニルピロリドンの含有量が多い負極を用いることによって、良好なサイクル特性及び出力特性の両立を図ることができる。
10 非水電解質二次電池
11 正極
12 負極
13 セパレータ
14 電極体
15 電池ケース
16 ケース本体
17 封口体
18,19 絶縁板
20 正極リード
21 負極リード
22 張り出し部
23 フィルタ
24 下弁体
25 絶縁部材
26 上弁体
27 キャップ
28 ガスケット
40 負極集電体
42 負極活物質層

Claims (10)

  1. 負極集電体と、前記負極集電体上に設けられた負極活物質層と、を有し、
    前記負極活物質層は、負極活物質と、ポリビニルピロリドンとを含み、
    前記負極活物質層における前記負極集電体と反対側の表面から厚み方向の10%の領域は、前記負極集電体側の表面から厚み方向の10%の領域より、前記ポリビニルピロリドンの含有量が多い、非水電解質二次電池用負極。
  2. 前記負極活物質層は、結着材を含み、
    前記結着材は、前記負極活物質層全体に分散されている、請求項1に記載の非水電解質二次電池用負極。
  3. 前記負極活物質層における前記負極集電体側の表面から厚み方向の10%の領域は、前記ポリビニルピロリドンを含む、請求項1又は2に記載の非水電解質二次電池用負極。
  4. 前記負極活物質層中の前記ポリビニルピロリドンの含有量は、0.01質量%〜0.5質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極。
  5. 前記負極活物質は黒鉛粒子を含み、
    前記負極活物質層における前記負極集電体と反対側の表面から厚み方向の10%の領域中の前記黒鉛粒子は、10%耐力が5MPa以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極。
  6. 前記負極活物質は黒鉛粒子を含み、
    前記負極活物質層における前記負極集電体と反対側の表面から厚み方向の10%の領域中の前記黒鉛粒子は、非晶質成分を1質量%〜5質量%含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極。
  7. 前記負極活物質はSi系材料を含み、
    前記負極活物質層における前記負極集電体と反対側の表面から厚み方向の10%の領域は、前記負極集電体側の表面から厚み方向の10%の領域より、前記Si系材料の含有量が少ない、請求項1〜6のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極。
  8. 前記負極活物質層における前記負極集電体側の表面から厚み方向の10%の領域は、繊維状の導電材を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極。
  9. 前記負極活物質層は、ポリアクリル酸を含み、
    前記負極活物質層における前記負極集電体側の表面から厚み方向の10%の領域は、前記負極集電体と反対側の表面から厚み方向の10%の領域より、前記ポリアクリル酸の含有量が多い、請求項1〜8のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極を備える、非水電解質二次電池。
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