JPWO2020104943A5 - - Google Patents

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(電子的に提出された配列表の参照)
本出願は、ASCIIフォーマットで電子的に提出済みであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれている配列表を含む。当該ASCIIのコピーは、2019年11月19日に作成され、ファイル名はPCTSEQUENCELISTING.txtであり、そのサイズは80,004バイトである。
(発明の分野)
本発明は、ヒトIL-23タンパク質に結合する抗体で乾癬を治療するための方法に関する。具体的には、本発明は、抗IL-23特異性抗体、及び乾癬に罹患している患者にとって安全かつ有効である、抗体の特定の医薬組成物(例えば、グセルクマブ)を投与する方法に関する。
インターロイキン(Interleukin、IL)-12は、2つのジスルフィド結合グリコシ
ル化タンパク質サブユニット(それらのおおよその分子量のためにp35及びp40と表記される)から構成される、分泌されるヘテロ二量体サイトカインである。IL-12は主に抗原提示細胞によって産生され、T細胞又はナチュラルキラー(natural killer、NK)細胞の表面上に発現される2鎖受容体複合体に結合することによって細胞性免疫を促進する。IL-12受容体β-1(IL-12Rβ1)鎖は、IL-12のp40サブユニットに結合し、IL-12とその受容体との間の一次相互作用をもたらす。しかしながら、細胞内シグナル伝達(例えば、STAT4リン酸化)及び受容体保有細胞の活性化を付与するのは、第2のレセプター鎖IL-12Rβ2のIL-12p35ライゲーションである(Preskyら(1996年))。抗原提示と並行するIL-12シグナル伝達は、インターフェロンγ(IFNγ)産生を特徴とするTヘルパー1(Th1)表現型に向けてT細胞分化を引き起こすと考えられる(Trinchieri(2003年))。Th1細胞は、いくつかの細胞内病原体に対する免疫を促進し、補結抗体アイソタイプを生成し、腫瘍免疫監視に寄与すると考えられる。これにより、IL-12は、宿主防御免疫機構にとって重要な構成要素であると考えられる。
IL-12のp40タンパク質サブユニットはまた、p19と表記される別個のタンパク質サブユニットと会合して、新たなサイトカインIL-23を形成し得ることが発見された(Oppmanら(2000年))。IL-23も2鎖受容体複合体を通してシグナル伝達する。p40サブユニットは、IL-12とIL-23との間で共有されるため、IL-12Rβ1鎖はIL-12とIL-23との間でも共有される。しかしながら、IL-23特異的細胞内シグナル伝達(例えば、STAT3リン酸化)及びその後のT細胞によるIL-17産生を付与するのは、IL-23受容体複合体IL-23Rの第2の構成要素のIL-23p19核酸連結である(Parhamら(2002年)、Aggarwalら(2003年))。最近の研究は、IL-23の生物学的機能とIL-12の生物学的機能は、これら2つのサイトカイン間の構造的類似性にもかかわらず、異なることを示した(Langrishら(2005年))。
抗体によるIL-12の中和が、乾癬、多発性硬化症(multiple sclerosis、MS)、関節リウマチ、炎症性腸疾患、インスリン依存性(1型)真性糖尿病、及びブドウ膜炎の動物モデルの処置において有効であるため、IL-12及びTh1細胞集団の異常な制御は、多くの免疫媒介性疾患に関連付けられている(Leonardら(1995年)、Hongら(1999年)、Malfaitら(1998年)、Davidsonら(1998年))。しかしながら、これらの研究は共有p40サブユニットを標的としたため、IL-12及びIL-23の両方が生体内で中和された。したがって、IL-12又はIL-23が疾患を媒介していたかどうか、あるいは疾患の抑制を達成するために両サイトカインが阻害される必要があるかは明らかではない。最近の研究は、IL-23阻害が抗
IL-12p40戦略と同等の利益を提供し得ることを、IL-23p19欠損マウス又はIL-23の特異的抗体中和により確認した(Cuaら(2003年)、Murphyら(2003年)、Bensonら(2004年)。したがって、免疫介在性疾患におけるIL-23の特異的な役割に関する証拠が増加している。IL-12経路を阻害することなくIL-23を中和することは、重要な宿主防御免疫機構に対する影響が限定的である、免疫媒介疾患の有効な療法を提供することができる。これは、現在の治療選択肢に対して有意な改善を表すであろう。
乾癬は、乾癬性関節炎(psoriatic arthritis、PsA)、うつ病、心血管疾患、高血
圧、肥満、糖尿病、代謝症候群、及びクローン病などの重大な共存症を伴う一般的な慢性免疫媒介性皮膚疾患である。尋常性乾癬は、この疾患の最も一般的な形態であり、白銀色の鱗屑で覆われた境界が明確な紅斑性病変を示す。斑は、掻痒性、有痛であり、外観を損ないかつ不具にすることが多く、かなりの割合の乾癬患者が手/爪、顔、足、及び生殖器上に斑を有する。したがって、乾癬は、健康関連の生活の質(HRQoL)にかなりの程度まで悪影響を及ぼす。その悪影響の例としては、身体的な皮膚症状を越え、日常活動にさえ干渉する、物理的及び心理社会的負担を強いることが挙げられる。例えば、乾癬は、家族との関係、配偶者との関係、社会的関係、及び仕事上の関係に悪影響を及ぼし、高いうつ病の発生率及び自殺傾向の増加に関連があるとされている。
乾癬病変の組織学的特徴付けにより、異常なケラチノサイト増殖及び分化に起因する表皮の肥厚、並びにCD3+Tリンパ球及び樹状細胞の皮膚浸潤及び共局在化が明らかにされている。乾癬の病因は十分に明らかにされたとは言い難いが、遺伝子及びタンパク質分析によって、IL-12、IL-23、及びそれらの下流分子が乾癬病変において過剰発現され、一部は乾癬疾患の重症性と相関し得ることが示されている。乾癬の治療に使用されるいくつかの療法は、それらの有効性に寄与すると推測されるIL-12及びIL-23のレベルを調節するものである。Th1及びTh17細胞は、血管拡張因子、化学誘因物質の産生、及び内皮細胞上の接着分子の発現を誘導するエフェクターサイトカインを産生し得るが、そしてこれらが今度は、単球及び好中球の動員、T細胞浸潤、血管新生、並びにケラチノサイトの活性化及び過形成を促進する。活性化ケラチノサイトは、好中球、単球、T細胞、及び樹状細胞輸送を促進する化学誘引物質因子を産生することができ、したがって、炎症及びケラチノサイト過剰増殖の周期が確立される。
乾癬の病因の解明は、腫瘍壊死因子-α(TNF-α)、インターロイキン(IL)-12及びIL-23の両方、並びに直近ではIL-17及びIL-23単独を標的とする、有効な生物学的治療をもたらした(グセルクマブを使用する第1相及び第2相臨床試験を含む)。グセルクマブ(CNTO1959としても知られる)は、IL-23のp19サブユニットに結合し、Tヘルパー(Th)17細胞の末端分化に必要とされるIL-23の細胞内及び下流シグナル伝達を阻害する完全ヒトIgG1ラムダモノクローナル抗体である。
第1の態様では、本発明は、抗IL-23特異的抗体(IL-23p19抗体とも称される)、例えばグセルクマブを患者に皮下投与することを含む、患者の乾癬の治療方法に関し、抗IL-23特異的抗体は、初回投与、その4週間後、及びそれ以降8週間ごとに1回の投与間隔で投与され、例えば、0週目、4週目、8週目、16週目、24週目、32週目、40週目、及び48週目時点で投与される。
患者における乾癬の治療方法において、IL-23に対する抗体で治療された患者は乾癬臨床エンドポイントにおいて、抗体セクキヌマブ(NovartisによりCosen
tyx(登録商標)として販売されている)で治療された患者により達成される乾癬臨床エンドポイントにおける有効性よりも、高い有効性を示す。乾癬臨床エンドポイントは、PASI90、PASI100、IGA0及び/又はIGA1であってもよく、初回治療後24週間後、28週間後、32週間後、36週間後、40週間後、44週間後、及び/又は48週間後時点で、好ましくは初回治療後48週間時点で測定される。
本発明の方法では、IL-23に対する抗体は、初回投与、初回投与の4週間後、及び4週間後の投与以降は8週間ごとに投与され、セクキヌマブ抗体は、初回投与、初回投与の1週間後、初回投与の2週間後、初回投与の3週間後、初回投与の4週間後、及び4週間後の投与以降は4週間ごとに投与される。本方法の一実施形態では、IL-23に対する抗体は、100mgの用量で投与され、IL-23に対する抗体は、患者の頭皮、爪、手、及び足からなる群から選択される領域の乾癬に対する安全かつ有効な治療法である。
本方法の別の実施形態では、IL-23に対する抗体は、患者における乾癬の症状を低減すること、患者における臨床反応を誘発すること、臨床的寛解を誘発又は維持すること、疾患の進行を抑制すること、又は疾患合併症を阻害することのために有効であり、中等度から重度の乾癬の患者が治療される。
本発明の更なる実施形態では、本方法は、以前にセクキヌマブを少なくとも1回投与して治療された患者の治療を中止し、患者をグセルクマブで治療することを決定する工程を更に含む。更なる実施形態では、本方法は、初回治療の24週間後、28週間後、32週間後、36週間後、40週間後、44週間後及び/又は48週間後に、乾癬臨床エンドポイントPASI90、PASI100、IGA0、及び/又はIGA1を測定する工程と、以前にセクキヌマブを少なくとも1回投与して治療された患者の治療を中止する工程と、患者をグセルクマブで治療する工程と、を更に含む。
別の態様では、本発明の方法で使用される組成物は、医薬組成物を含み、その医薬組成物は、約1.0μg/mL~約1000mg/mL、特に50mg/mL又は100mg/mLの量の抗IL-23特異的抗体を含む。好ましい実施形態では、抗IL-23特異的抗体は、100mg/mLのグセルクマブと、医薬組成物の7.9%(w/v)のスクロースと、4.0mMのヒスチジンと、6.9mMのL-ヒスチジン一塩酸塩一水和物と、医療組成物の0.053%(w/v)のポリソルベート80と、を含み、希釈剤が標準状態の水である。
一実施形態では、乾癬患者は、16週目に、疾患が治癒された若しくは疾患が最小となった事に相当するIGAスコア(IGA0/1)、及びPASI反応(PASI response)における90%の改善(PASI90)又はPASI反応における100%の改善(PASI100)を実現するエンドポイントを達成した。
本発明の別の態様では、医薬組成物は、(i)配列番号5、配列番号20、及び配列番号44の重鎖CDRアミノ酸配列と、(ii)配列番号50、配列番号56、及び配列番号73の軽鎖CDRアミノ酸配列とを含むグセルクマブCDR配列を有する、単離された、100mg/mLの抗IL23特異的抗体と、医薬組成物の7.9%(w/v)のスクロースと、4.0mMのヒスチジンと、6.9mMのL-ヒスチジン一塩酸塩一水和物と、医薬組成物の0.053%(w/v)のポリソルベート80と、を含み、希釈剤は標準状態の水である。
本発明の方法の別の態様は、医薬組成物を投与することを含み、医薬組成物は、配列番号106のグセルクマブ重鎖可変領域アミノ酸配列と、配列番号116のグセルクマブ軽鎖可変領域アミノ酸配列とを有する、単離された、100mg/mLの抗IL-23特異
的抗体と、医薬組成物の7.9%(w/v)のスクロースと、4.0mMのヒスチジンと、6.9mMのL-ヒスチジン一塩酸塩一水和物と、医薬組成物の0.053%(w/v)のポリソルベート80と、を含み、希釈剤は標準状態の水である。
第1週目から第48週目にわたって、PASI90反応PASI100反応、治癒(0)のIGAスコア、及び治癒(0)又は最小(1)のIGAスコアを達成した被験者の割合を示す。 エクリプス試験設計の図である。 グセルクマブ及びセクキヌマブで治療された乾癬患者におけるIL-17Fの血清中濃度を示す。 グセルクマブ及びセクキヌマブで治療された乾癬患者におけるIL-22の血清中濃度を示す。 グセルクマブ及びセクキヌマブで治療された乾癬患者におけるBD-2の血清中濃度を示す。 乾癬病変皮膚における誘導された遺伝子のサブセットの正規化を示す。 粘膜関連の不変T(MAIT)細胞に関連する遺伝子群の乾癬病変皮膚における発現を示す。 グセルクマブ及びセクキヌマブで治療された乾癬皮膚におけるCD8陽性組織常在性メモリT細胞(TRM)の頻度を示す。 グセルクマブ及びセクキヌマブで治療された乾癬皮膚における制御性T細胞(Treg)の頻度を示す。 グセルクマブ及びセクキヌマブで治療された乾癬皮膚における、CD8陽性組織常在性メモリT細胞(TRM)に対する制御性T細胞(Treg)の比を示す。
本明細書で使用するとき、乾癬の治療方法は、単離された、組換え及び/又は合成抗IL-23特異的ヒト抗体並びに診断用組成物及び治療用組成物の投与と、その方法と、そのための装置とを含む。
本明細書で使用するとき、「抗IL-23特異的抗体」、「抗IL-23抗体」、「抗体部分」、又は「抗体断片」及び/若しくは「抗体変異体」等は、本発明の抗体の中に組み込むことができる、重鎖若しくは軽鎖の少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)若しくはそのリガンド結合部分、重鎖若しくは軽鎖可変領域、重鎖若しくは軽鎖定常領域、フレームワーク領域、又はこれらの任意の部分、あるいはIL-23受容体又は結合タンパク質の少なくとも一部分などであるがこれらに限定されない、免疫グロブリン分子の少なくとも一部を含む、任意のタンパク質又はペプチド含有分子を含む。このような抗体は任意選択的に、更に特異的なリガンドに影響を及ぼし、限定するものではないが、例えばこのような抗体は、生体外で、その場所で、及び/又は生体内で、少なくとも1つのIL-23活性若しくは結合、又はIL-23受容体活性若しくは結合を、調節、低減、増大、拮抗、促進、軽減、緩和、遮断、阻害、無効化及び/又は干渉する。非限定的な例として、本発明の好適な抗IL-23抗体、特定された部分又は変異体は、少なくとも1つのIL-23分子又はその特定された部分、変異体、若しくはドメインに結合することができる。好適な抗IL-23抗体、特定された部分、又は変異体はまた、任意選択的に、少なくとも1つのIL-23活性又は機能にも影響を及ぼすことができるが、そのような活性又は機能としては、RNA、DNA、若しくはタンパク質の合成、IL-23の放出、IL-23受容体のシグナル伝達、薄膜IL-23の切断、IL-23の活性、IL-23の産生、及び/又は合成などが挙げられるが、それらに限定されない。
用語「抗体」は、更に、抗体模倣薬を含む、あるいは単鎖抗体及びそのフラグメントなどといった抗体の構造及び/若しくは機能を模倣する抗体の部分若しくはその特定フラグ
メント若しくは一部分を含む、抗体、その消化フラグメント、特定部分、及び変異体を包含することを意図する。機能断片として、哺乳類のIL-23に結合する抗原結合断片が挙げられる。例えば、Fab(例えば、パパイン消化による)、Fab’(例えば、ペプシン消化及び部分的還元による)、及びF(ab’)(例えば、ペプシン消化による)、facb(例えば、プラスミン消化による)、pFc’(例えば、ペプシン又はプラスミン消化による)、Fd(例えば、ペプシン消化、部分的還元、及び再集合による)、Fv又はscFv(例えば、分子生物学的技術による)断片が挙げられるがこれらに限定されない、IL-23又はその部分に結合できる抗体断片が、本発明に包含される(例えば、上記のColligan,Immunologyを参照されたい)。
かかるフラグメントは、当該技術分野において既知であるような、及び/又は本明細書に記載のような、酵素による切断、合成又は組換え技術により生成することができる。抗体はまた、1つ以上の終止コドンが天然の終止部位の上流に導入されている抗体遺伝子を使用して、様々な切断型で生成することができる。例えば、F(ab’)重鎖部分をコード化する遺伝子の組み合わせは、重鎖のC1ドメイン及び/又はヒンジ領域をコード化するDNA配列を含むよう設計することができる。抗体の様々な部分を従来技術により化学的に結合することができ、又は遺伝子工学技術を使用して切れ目なく連続するタンパク質として調製することができる。
本明細書で使用するとき、用語「ヒト抗体」は、実質的にタンパク質の全ての部分(例えば、CDR、フレームワーク、C、Cドメイン(例えば、C1、C2、C3)、ヒンジ(V、V))が軽微な配列の変化又は変異だけで実質的にヒトにおいて非免疫原性である抗体を指す。「ヒト抗体」はまた、ヒト生殖細胞系列型の免疫グロブリン配列に由来する抗体でも、又は厳密に一致する抗体であってもよい。ヒト抗体は、生殖細胞系列型免疫グロブリン配列にコードされていないアミノ酸残基(例えば、生体外におけるランダムな若しくは部位特異的な変異の導入により、又は生体内における体細胞突然変異により導入された変異)を含んでもよい。多くの場合、これは、ヒト抗体がヒトにおいて実質的に非免疫原性であることを意味する。ヒト抗体は、それらのアミノ酸配列の類似性に基づいたグループに分類されている。したがって、配列類似性検索を使用して、類似の直鎖配列を有する抗体を、ヒト抗体を作り出すためのテンプレートとして選択することができる。同様に、名称に霊長類(サル、ヒヒ、チンパンジー等)、げっ歯類(マウス、ラット、ウサギ、モルモット、ハムスター等)及び他の哺乳類を含む抗体は、かかる種、亜属、属、亜科、及び科の特異的抗体であることを示す。更に、キメラ抗体は、上記の任意の組み合わせを含み得る。かかる変化又は変異は、場合によりかつ好ましくは、改変していない抗体に比べて、ヒト又は他の種における免疫原性を保持するか又は低減させる。したがって、ヒト抗体は、キメラ抗体又はヒト化抗体とは異なる。
ヒト抗体は、機能的に再構成されたヒト免疫グロブリン(例えば、重鎖及び/又は軽鎖)遺伝子を発現することができる、ヒト以外の動物、又は原核若しくは真核細胞により生成され得ることが指摘される。その上、ヒト抗体が単鎖抗体である場合、天然のヒト抗体では見られないリンカーペプチドを含み得る。例えば、Fvは、重鎖の可変領域と軽鎖の可変領域とを接続する2~約8個のグリシン又は他のアミノ酸残基などのリンカーペプチドを含み得る。かかるリンカーペプチドはヒト由来のものと見なされる。
また、少なくとも2つの異なる抗原に対して結合特異性を有するモノクローナルの、好ましくはヒト抗体又はヒト化抗体である、二重特異的抗体、異種特異的抗体、異種結合性抗体、又は類似の抗体を使用してもよい。この場合、結合特異性のうち一方は少なくとも1つのIL-23タンパク質に対するものであり、他方は任意の他の抗原に対するものである。二重特異的抗体の製造方法は、当該技術分野において既知である。従来、二重特異的抗体の組換え体生成は、2種の免疫グロブリン重鎖-軽鎖対の共発現に基づくが、ここ
で2本の重鎖は異なる特異性を有する(Milstein and Cuello、Nature、305:537(1983))。免疫グロブリン重鎖及び軽鎖のランダムな組み合わせのために、これらのハイブリドーマ(クアドローマ)は10種の異なる抗体分子の可能な混合物を生成し、これらのうち1種のみが正しい二重特異的構造を有する。正確な分子の精製(通常アフィニティクロマトグラフィー工程により行われる)はかなり面倒であり、生成物の収率は低い。類似する手順が、例えば、国際公開第93/08829号、米国特許第6,210,668号、同第6,193,967号、同第6,132,992号、同第6,106,833号、同第6,060,285号、同第6,037,453号、同第6,010,902号、同第5,989,530号、同第5,959,084号、同第5,959,083号、同第5,932,448号、同第5,833,985号、同第5,821,333号、同第5,807,706号、同第5,643,759号、同第5,601,819号、同第5,582,996号、同第5,496,549号、同第4,676,980号、国際公開第91/00360号、国際公開第92/00373号、欧州特許第03089号、Traunecker et al.,EMB ○J.10:3655(1991)、Suresh et al.,Methods in Enzymology 121:210(1986)に開示されており、これらの各々は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
本発明の方法及び組成物において有用である抗IL-23特異的抗体(IL-23特異的抗体とも称される)(又はIL-23に対する抗体)は、IL-23への高親和性結合、並びに任意選択的かつ好ましくは、低毒性を有することを、任意選択的に特徴とし得る。具体的には、可変領域、定常領域、及びフレームワークなどの個々の構成要素が、個々に及び/又は集合的に、任意選択的にかつ好ましくは、低い免疫原性を有する、本発明の抗体、その特定されたフラグメント、又はバリアントが本発明において有用である。本発明で使用することができる抗体は、症状の測定可能な緩和並びに低い及び/又は許容できる毒性を備えて、長期間患者を治療する能力をもとに、任意選択的を特徴とし得る。低い若しくは許容できる免疫原性、及び/又は高い親和性、並びに他の好適な特性が、得られる治療結果に寄与することができる。「低い免疫原性」は、本明細書では、治療される患者の約75%未満、若しくは好ましくは約50%未満で有意にHAHA、HACA若しくはHAMA応答が増加する、及び/又は治療される患者において低い力価(二重抗原酵素イムノアッセイで測定したとき約300未満、好ましくは約100未満)が増加することとして定義される(Elliott et al.,Lancet 344:1125-1127(1994)、参照により全体が本明細書に組み込まれる)。「低い免疫原性」は、治療期間中の推奨療法経過の間、推奨用量で治療される患者の25%未満、好ましくは治療される患者の10%未満で発生するとき、抗IL-23抗体で治療される患者における抗IL-23抗体に対する滴定レベルの抗体の発生率としても定義することができる。
「臨床的に証明された有効性」及び「臨床的に証明された有効な」という用語は、用量、投与レジメン、治療又は方法の文脈において本明細書で使用するとき、特定の用量、投与、治療レジメンの有効性を意味する。有効性は、本発明の薬剤に応答した、疾患の経過中の変化に基づいて測定され得る。例えば、本発明の抗IL-23抗体(例えば、抗IL-23抗体グセルクマブ)は、治療される障害の重篤度を反映する少なくとも1つの指標において改善、好ましくは持続的な改善を引き起こすのに十分な量及び時間で、患者に対して投与される。その治療の量及び時間が十分であるかどうかを判定するために、対象の病気、疾患又は病状の程度を反映する様々な指標が評価され得る。かかる指標には例えば、疾患重篤度、症状、又は対象となっている障害の発現についての、臨床的に認識されている指標が含まれる。改善度は全体的に医師により判定され、医師はこの判定を、徴候、症状、生検、又は他の検査結果に基づいて行うことができ、また対象に対して行うアンケート、例えば所与の疾患に関して開発された生活の質に関するアンケートなどを採用する
こともできる。例えば、本発明の抗IL-23抗体は、乾癬に関連する患者の状態の改善を達成するために投与され得る。この改善は、疾患活動性指標の改善、臨床症状の寛解、又は疾患活動性の任意の他の測定値によって示すことができる。このような疾患の指標の例は、PASI75、PASI90、PASI100、IGA1、及びIGA0である。乾癬領域及び重症度指数(PASI)は、乾癬の重症度を記録するために医師及び看護師によって使用されるスコアであり、PASI75は、試験の開始から終了までのPASIスコアの75%減少に対する簡略的表記である(なお、PASI90は、90%減少を意味し、PASI100は100%減少を意味する)。治験責任医師の全般的評価(IGA)ツールは、0(治癒)~4(重度)の範囲のスコアからなる視覚的評価である。IGA0は治癒したことを意味し、IGA1はほぼ治癒したことを意味する。
「臨床的に証明された安全性を有する」という用語は、本発明の抗IL-23抗体(例えば、抗IL-23抗体グセルクマブ)による投与量、薬物投与法、治療、又は方法に関する場合、標準治療又は別の比較薬と比べて、「リスク:利益比」が良好で、治療下で発現する有害事象(AE又はTEAEと称される)の頻度が許容可能でありかつ/又は重症度も許容可能なものであることを指す。有害事象とは、医薬品を投与された患者における好ましくない医療上の出来事である。特に、本発明の抗IL-23抗体による用量、投与レジメン又は治療に関連する安全性は、有害事象が抗IL-23抗体の使用による可能性がある、可能性が高い、又は非常に高いと考えられる場合、抗体の投与に関連する有害事象の許容される頻度及び/又は許容される重症度を指す。
本明細書で使用するとき、特に断りがない限り、用語「臨床的に証明された」(独立して、又は用語「安全(性)」及び/又は「有効(性)」を修飾するために使用される)は、米国食品医薬品局、EMEA、又は対応する国家規制機関の承認基準を満たしている臨床試験によって証明されていることを意味するものとする。例えば、臨床試験は、薬剤の効果を臨床的に証明するために使用される、適切なサイズのランダム化二重盲検試験であってもよい。
有用性
本発明の単離された核酸は、少なくとも1つの抗IL-23抗体又はその特定の変異体の産生に使用することができ、これは、乾癬の症状を、診断、監視、調節、治療、緩和し、乾癬の症状の発生を予防、又は低減するのを助けるために、細胞、組織、器官又は動物(哺乳動物及びヒトを含む)を測定するために又はそれらをもたらすために使用することができる。
かかる方法は、症状のかかる調節、治療、緩和、予防、若しくは低減、又は作用若しくは機序を必要としている細胞、組織、器官、動物又は患者に、少なくとも1つの抗IL-23抗体を含む組成物又は医薬組成物を有効な量で投与することを含み得る。有効な量は、本明細書に記載のように、又は関連分野で既知のように、既知の方法を使用して行い決定するとき、単回(例えば、ボーラス)、複数回、若しくは持続投与当たり約0.001~500mg/kgの量、又は単回、複数回、若しくは持続投与当たり0.01~5000μg/mLの血清中濃度を達成する量、又はこの中の任意の有効範囲若しくは値を含んでもよい。
引用文献
本明細書で引用する全ての刊行物又は特許は、具体的な指定の有無にかかわらず、参照によりその全体が本明細書に組み込まれ、本発明の時点での先行技術を示し、かつ/又は本発明の説明及び実施可能性を提供する。刊行物とは、電子形式若しくは印刷形式で記録されたものを全て含む任意のメディア形式で利用可能な、任意の科学刊行物若しくは特許公報又は任意の他の情報を指す。以下の文献は、参照により全体が本明細書に組み込まれ
る:Ausubel,et al.,ed.,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley&Sons,Inc.,NY,NY(1987-2001)、Sambrook,et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,2nd Edition,Cold Spring Harbor,NY(1989)、Harlow and Lane,antibodies,a Laboratory Manual,Cold Spring Harbor,NY(1989)、Colligan,et al.,eds.,Current Protocols in Immunology,John Wiley&Sons,Inc.,NY(1994-2001)、Colligan et al.,Current Protocols in Protein Science,John Wiley&Sons,NY,NY,(1997-2001)。
本発明の抗体-産生及び生成
本発明の方法に使用される少なくとも1つの抗IL-23は、任意選択的に、当該技術分野において周知の細胞株、混合細胞株、不死化細胞、又は不死化細胞のクローン集団によって産生することができる。例えば、Ausubel,et al.,ed.,Current Protocols in Molecular Biology,John
Wiley&Sons,Inc.,NY,NY(1987-2001)、Sambrook,et al.,Molecular Cloning:A Laboratory
Manual,2nd Edition,Cold Spring Harbor,NY(1989)、Harlow and Lane,antibodies,a Laboratory Manual,Cold Spring Harbor,NY(1989)、Colligan,et al.,eds.,Current Protocols in Immunology,John Wiley&Sons,Inc.,NY(1994-2001)、Colligan et al.,Current Protocols in Protein Science,John Wiley&Sons,NY,NY,(1997-2001)を参照されたく、各々は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
好ましい抗IL-23抗体は、配列番号106の重鎖可変領域アミノ酸配列と、配列番号116の軽鎖可変領域アミノ酸配列とを有し、かつ配列番号5、配列番号20、及び配列番号44の重鎖CDRアミノ酸配列と、配列番号50、配列番号56、及び配列番号73の軽鎖CDRアミノ酸配列とを有するグセルクマブ(CNTO1959とも称される)である。他の抗IL-23抗体は本明細書に列挙される配列を有し、その全容は参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,935,344号に記載されている。
ヒトIL-23タンパク質又はその断片に特異的なヒト抗体は、単離されたIL-23タンパク質及び/又はそれらの一部(合成ペプチドなどの合成分子を含む)などの適切な免疫原性抗原に対して生じ得る。他の特異的な又は一般的な哺乳動物の抗体も同様に生じ得る。免疫原性をもつ抗原の調製及びモノクローナル抗体の生成は、任意の好適な技術を使用して行うことができる。
1つのアプローチでは、適切な不死細胞株(例えば、限定されないが、Sp2/0、Sp2/0-AG14、NSO、NS1、NS2、AE-1、L.5、L243、P3X63Ag8.653、Sp2 SA3、Sp2 MAI、Sp2 SS1、Sp2 SA5、U937、MLA 144、ACT IV、MOLT4、DA-1、JURKAT、WEHI、K-562、COS、RAJI、NIH 3T3、HL-60、MLA 144、NAMALWA、NEUR ○2Aなどの骨髄腫細胞株、又はヘテロミローマス、その融合産物、又はそれに由来する任意の細胞若しくは融合細胞、又は当該技術分野において
既知の任意の他の好適な細胞株)(例えば、www.atcc.org、www.lifetech.comなどを参照されたい)を、限定されないが、単離された又はクローン化された脾臓、末梢血、リンパ、扁桃腺、又は他の免疫若しくはB細胞含有細胞などの抗体産生細胞、あるいは内因性又は異種核酸として、組換え若しくは内因性、ウイルス、細菌、藻、原核生物、両生類、昆虫、爬虫類、魚、哺乳類、げっ歯類、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ヒツジ、霊長類、真核生物、ゲノムDNA、cDNA、rDNA、ミトコンドリアDNA若しくはRNA、葉緑体DNA若しくはRNA、hnRNA、mRNA、tRNA、単一、二重若しくは三重鎖、ハイブリダイズなど、又はそれらの任意の組み合わせとしてのいずれかで、重鎖又は軽鎖の定常若しくは可変、又はフレームワーク若しくはCDR配列を発現する任意の他の細胞と融合することによりハイブリドーマを産生する。例えば、上記のAusubel、及び上記のColligan,Immunologyの第2章参照されたい。なお両文献は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
抗体産生細胞はまた、目的の抗原で免疫されたヒト又は他の好適な動物の末梢血、又は好ましくは脾臓若しくはリンパ節から得ることもできる。任意の他の好適な宿主細胞を使用して、本発明の抗体、特定されたフラグメント又はそのバリアントをコードする異種核酸若しくは内在核酸を発現させることもできる。融合細胞(ハイブリドーマ)又は組換え細胞は、選択的培養条件又は他の好適な既知の方法を使用して単離し、限界希釈若しくは細胞選別又は他の既知の方法によってクローニングすることができる。所望の特異性を有する抗体を産生する細胞は、好適なアッセイ(例えばELISA)によって選択することができる。
ペプチド又はタンパク質ライブラリから組換え抗体を選択する(例えば、バクテリオファージ、リボソーム、オリゴヌクレオチド、RNA、cDNAなどのディスプレイライブラリであるがこれに限定されない、例えば、Cambridge antibody Technologies,Cambridgeshire,UK、MorphoSys,Martinsreid/Planegg,DE、Biovation,Aberdeen,Scotland,UK、BioInvent,Lund,Sweden、Dyax
Corp.,Enzon,Affymax/Biosite、Xoma,Berkeley,CA、Ixsys。例えば、欧州特許第368,684号、国際出願PCT/GB91/01134号、国際出願PCT/GB92/01755号、国際出願PCT/GB92/002240号、国際出願PCT/GB92/00883号、国際出願PCT/GB93/00605号、米国特許出願第08/350260号(5/12/94)、国際出願PCT/GB94/01422号、国際出願PCT/GB94/02662号、国際出願PCT/GB97/01835号、(CAT/MRC)、国際公開第90/14443号国際公開第90/14424号国際公開第90/14430号国際出願PCT/US94/1234号、国際公開第92/18619号国際公開第96/07754号(Scripps)、国際公開第96/13583号、国際公開第97/08320号(MorphoSys)、国際公開第95/16027号(BioInvent)、国際公開第88/06630号、国際公開第90/3809号(Dyax)、米国特許第4,704,692号(Enzon)、国際出願PCT/US91/02989号(Affymax)、国際公開第89/06283号、欧州特許第371998号、欧州特許第550400号、(Xoma)、欧州特許第229046号、国際出願PCT/US91/07149号(Ixsys)、又は確率論的に生成されるペプチド若しくはタンパク質-米国特許第5723323号、同第5763192号、同第5814476号、同第5817483号、同第5824514号、同第5976862号、国際公開第86/05803号、欧州特許第590 689号(Ixsys、適用された分子進化(Applied Molecular Evolution)(AME)前身、各々は、参照により全体が本明細書に組み込まれる)か、又は当該技術分野において既知であり、かつ/又は本明細書に記載される、ヒト抗体のレパートリーを産生することができるトランスジェニック動物の免
疫化に依存する(例えば、SCIDマウス、Nguyen et al.,Microbiol.Immunol.41:901-907(1997)、Sandhu et al.,Crit.Rev.Biotechnol.16:95-118(1996)、Eren et al.,Immunol.93:154-161(1998)(各々は、参照により全体が組み込まれる)、並びに関連する特許及び出願)方法を含むがこれらに限定されない、必要な特異性の抗体を生成又は単離する他の好適な方法を使用することができる。かかる技術には、リボソームディスプレイ(Hanes et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,94:4937-4942(May 1997)、Hanes et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,95:14130-14135(Nov.1998))、単一細胞抗体生成技術(例えば、選択リンパ球抗体方法(「SLAM」)(米国特許第5,627,052号、Wen et al.,J.Immunol.17:887-892(1987)、Babcook
et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93:7843-7848(1996))、ゲルマイクロドロップレット及びフローサイトメトリー(Powell et al.,Biotechnol.8:333-337(1990)、One Cell Systems,Cambridge,MA、Gray et al.,J.Imm.Meth.182:155-163(1995)、Kenny et al.,Bio/Technol.13:787-790(1995)、B細胞選択物(Steenbakkers et al.,Molec.Biol.Reports 19:125-134(1994)、Jonak et al.,Progress Biotech,Vol.5,In Vitr ○Immunization in Hybridoma Technology,Borrebaeck,ed.,Elsevier Science Publishers B.V.,Amsterdam,Netherlands(1988))が挙げられるが、これらに限定されない。
ヒト以外の抗体又はヒト抗体を工学的処理又はヒト化する方法も同様に使用でき、当該技術分野において周知である。一般に、ヒト化抗体又は改変抗体は、ヒト以外、例えば、限定されないが、マウス、ラット、ウサギ、ヒト以外の霊長類、又は他の哺乳動物に由来する1つ以上のアミノ酸残基を有する。これらのヒト以外のアミノ酸残基は、しばしば「インポート」残基と呼ばれる残基により置き換えられる。かかる「インポート」残基は、典型的には既知のヒト配列の「インポート」可変ドメイン、定常ドメイン、又は他のドメインから得られる。
既知のヒトIg配列が、例えば以下に開示されている:www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi、www.ncbi.nih.gov/igblast、www.atcc.org/phage/hdb.html、www.mrc-cpe.cam.ac.uk/ALIGNMENTS.php、www.kabatdatabase.com/top.html、ftp.ncbi.nih.gov/repository/kabat、www.sciquest.com、www.abcam.com、www.antibodyresource.com/onlinecomp.html、www.public.iastate.edu/~pedro/research_tools.html、www.whfreeman.com/immunology/CH05/kuby05.htm、www.hhmi.org/grants/lectures/1996/vlab、www.path.cam.ac.uk/~mrc7/mikeimages.html、mcb.harvard.edu/BioLinks/Immunology.html、www.immunologylink.com、pathbox.wustl.edu/~hcenter/index.html、www.appliedbiosystems.com、www.nal.usda.gov/awic/pubs/antibody、www.m.ehime-u.ac.jp/~yasuhito/Elisa.html、www.biod
esign.com、www.cancerresearchuk.org、www.biotech.ufl.edu、www.isac-net.org、baserv.uci.kun.nl/~jraats/links1.html、www.recab.uni-hd.de/immuno.bme.nwu.edu、www.mrc-cpe.cam.ac.uk、www.ibt.unam.mx/vir/V_mice.html、http://www.bioinf.org.uk/abs、antibody.bath.ac.uk、www.unizh.ch、www.cryst.bbk.ac.uk/~ubcg07s、www.nimr.mrc.ac.uk/CC/ccaewg/ccaewg.html、www.path.cam.ac.uk/~mrc7/humanisation/TAHHP.html、www.ibt.unam.mx/vir/structure/stat_aim.html、www.biosci.missouri.edu/smithgp/index.html、www.jerini.de、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,U.S.Dept.Health(1983)であり、各々は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
かかるインポートされた配列は、免疫原性を低減させるため、あるいは、当該技術分野において既知のように、結合、親和性、結合速度定数、解離速度定数、結合活性、特異性、半減期、又は任意の他の好適な特性を低減、増強又は改変するために使用することができる。一般的に、CDR残基は、抗原結合に直接的にかつほとんど実質的に影響する。したがって、ヒト以外のCDR配列又はヒトCDR配列の一部又は全てを維持しつつ、可変領域及び定常領域のヒト以外の配列を、ヒトのアミノ酸又は他のアミノ酸に置き換えることもできる。
抗体は、任意選択的に、ヒト化されてもよく、又はヒト抗体は、抗原に対する高い親和性及び他の有利な生物学的特性を保持させたまま改変され得る。この目的を達成するためには、任意選択的に、親配列及びヒト化配列の3次元モデルを使用して親配列及び様々な理論上のヒト化産物を解析するプロセスによって、ヒト化(又はヒト)抗体を調製することができる。3次元の免疫グロブリンモデルが一般的に利用可能であり、当業者によく知られている。選択された免疫グロブリン配列候補について可能性の高い3次元立体構造を図示及び表示するコンピュータプログラムを利用可能である。これらの表示を調べることにより、免疫グロブリン配列候補の機能において残基が示す可能性の高い働きの解析、すなわち免疫グロブリン候補の抗原結合能に影響する残基の解析が可能となる。このようにして、標的抗原(複数可)に対する親和性の増強などといった望ましい抗体特性が達成されるように、コンセンサス配列及びインポート配列からフレームワーク(FR)残基を選択し組み合わせることができる。
加えて、本発明の方法に使用されるヒトIL-23特異的抗体は、ヒト生殖系列軽鎖フレームワークを含み得る。特定の実施形態では、軽鎖生殖系列配列は、A1、A10、A11、A14、A17、A18、A19、A2、A20、A23、A26、A27、A3、A30、A5、A7、B2、B3、L1、L10、L11、L12、L14、L15、L16、L18、L19、L2、L20、L22、L23、L24、L25、L4/18a、L5、L6、L8、L9、O1、O11、O12、O14、O18、O2、O4、及びO8を含むが、これらに限定されないヒトVK配列から選択される。ある特定の実施形態では、軽鎖ヒト生殖系列フレームワークは、V1-11、V1-13、V1-16、V1-17、V1-18、V1-19、V1-2、V1-20、V1-22、V1-3、V1-4、V1-5、V1-7、V1-9、V2-1、V2-11、V2-13、V2-14、V2-15、V2-17、V2-19、V2-6、V2-7、V2-8、V3-2、V3-3、V3-4、V4-1、V4-2、V4-3、V4-4、V4-6、V5-1、V5-2、V5-4、及びV5-6から選択される。
他の実施形態では、本発明の方法に使用されるヒトIL-23特異的抗体は、ヒト生殖細胞系列重鎖フレームワークを含み得る。特定の実施形態では、この重鎖ヒト生殖系列フレームワークは、VH1-18、VH1-2、VH1-24、VH1-3、VH1-45、VH1-46、VH1-58、VH1-69、VH1-8、VH2-26、VH2-5、VH2-70、VH3-11、VH3-13、VH3-15、VH3-16、VH3-20、VH3-21、VH3-23、VH3-30、VH3-33、VH3-35、VH3-38、VH3-43、VH3-48、VH3-49、VH3-53、VH3-64、VH3-66、VH3-7、VH3-72、VH3-73、VH3-74、VH3-9、VH4-28、VH4-31、VH4-34、VH4-39、VH4-4、VH4-59、VH4-61、VH5-51、VH6-1、及びVH7-81から選択される。
特定の実施形態では、軽鎖可変領域及び/又は重鎖可変領域は、フレームワーク領域、又はフレームワーク領域の少なくとも一部(例えば、FR2及びFR3などの2又は3つの小領域を含む)を含む。ある特定の実施形態では、少なくともFRL1、FRL2、FRL3、又はFRL4は、完全ヒトである。他の実施形態では、少なくともFRH1、FRH2、FRH3、又はFRH4は、完全ヒトである。いくつかの実施形態では、少なくともFRL1、FRL2、FRL3、又はFRL4は、生殖系列配列(例えば、ヒト生殖系列)であるか、又は特定のフレームワークのためのヒトコンセンサス配列(上述の既知のヒトIg配列の供給源で容易に入手可能である)を含む。他の実施形態では、少なくともFRH1、FRH2、FRH3、又はFRH4は、生殖系列配列(例えば、ヒト生殖系列)であるか、又は特定のフレームワークのためのヒトコンセンサス配列を含む。好ましい実施形態では、フレームワーク領域は、完全なヒトフレームワーク領域である。
本発明の抗体のヒト化又は工学的処理は、Winter(Jones et al.,Nature 321:522(1986)、Riechmann et al.,Nature 332:323(1988)、Verhoeyen et al.,Science 239:1534(1988))、Sims et al.,J.Immunol.151:2296(1993)、Chothia and Lesk,J.Mol.Biol.196:901(1987)、Carter et al.,Proc.Natl.Acad.SCi.U.S.A.89:4285(1992)、Presta et al.,J.Immunol.151:2623(1993)、米国特許第5723323号、同第5976862号、同第5824514号、同第5817483号、同第5814476号、同第5763192号、同第5723323号、同第5,766886号、同第5714352号、同第6204023号、同第6180370号、同第5693762号、同第5530101号、同第5585089号、同第5225539号、同第4816567号、国際出願PCT/:US98/16280号、US96/18978号、US91/09630号、US91/05939号、US94/01234号、GB89/01334号、GB91/01134号、GB92/01755号、国際公開第90/14443号、国際公開第90/14424号、国際公開第90/14430号、欧州特許第229246号(各々、参照により全体が明細書に組み込まれ、その中に引用される文献を含む)に記載されるものなどであるがこれらに限定されない、任意の既知の方法を使用して行うことができる。
所定の実施形態において、抗体は、改変された(例えば、変異を導入された)Fc領域を含む。例えば、いくつかの実施形態において、Fc領域は、抗体のエフェクター機能を低減又は増強するために改変されている。いくつかの実施形態において、Fc領域は、IgM、IgA、IgG、IgE、又は他のアイソタイプから選択されるアイソタイプである。あるいは、又は加えて、アミノ酸修飾と、IL-23結合分子のFc領域のC1q結合及び/又は補体依存性細胞毒性機能を変更する1つ以上の更なるアミノ酸修飾とを組み
合わせることが有用であり得る。特に注目の出発ポリペプチドは、C1qに結合するものであってもよく、補体依存性細胞毒性(CDC)を示すものである。既存のC1q結合活性を有し、任意選択的に更にCDCを介在する能力を有するポリペプチドは、これらの活性のうちの1つ又は両方が増進するように、修飾されてもよい。C1qを改変する、かつ/又はその補体依存性細胞傷害機能を修飾するアミノ酸修飾は、例えば、国際公開第0042072号に記載され、参照により本明細書に組み入れる。
上記に開示されるように、例えば、C1q結合及び/又はFcγR結合を修飾し、それにより、補体依存性細胞毒性(CDC)活性及び/又は抗体依存性細胞媒介性細胞毒性(antibody-dependent cell-mediated cytotoxicity、ADCC)活性を変化させることに
よって、変更されたエフェクター機能を有する本発明のヒトIL-23特異的抗体のFc領域を設計することができる。「エフェクター機能」は、(例えば、対象における)生物活性を活性化又は低減させる役割を果たす。エフェクター機能の例として、これらに限定されるものではないが、C1q結合、CDC、Fc受容体結合、ADCC、貪食作用、細胞表面受容体(例えば、B細胞受容体、BCR)のダウンレギュレーションなどが挙げられる。かかるエフェクター機能は、Fc領域が、結合ドメイン(例えば、抗体可変ドメイン)と結合することを必要とする場合があり、多種多用な試験法(例えば、Fc結合アッセイ、ADCCアッセイ、CDCアッセイなど)を使用して評価することができる。
例えば、改善されたC1q結合及び改善されたFcγRIII結合を有する(例えば、改善されたADCC活性及び改善されたCDC活性の両方を有する)ヒトIL-23(又は抗IL-23)抗体の変異体Fc領域を生成することができる。あるいは、エフェクター機能を低減又は除去することが所望される場合、Fc領域のバリアントは、CDC活性を低減させるよう及び/又はADCC活性を低減させるよう改変することができる。他の実施形態において、これらの活性の1つだけが増強されてもよく、任意選択的に、同時に他の活性が低減されてもよい(例えば、改善されたADCC活性と低減されたCDC活性を有するFc領域バリアント、及びこの逆のFc領域バリアントを生成するため)。
Fc変異は、胎児性Fc受容体(FcRn)との相互作用を変更し、それらの薬物動態特性を改善するように遺伝子を操作して、導入することもできる。FcRnへの結合を改善したヒトFc変異体の収集は、説明されている(Shields et al.,(2001).High resolution mapping of the binding site on human IgG1 for FcγRI,FcγRII、FcγRIII,and FcRn and design of IgG1 variants with improved binding t ○the FCγR、J.Biol.Chem.276:6591-6604)。
別のタイプのアミノ酸置換は、ヒトIL-23特異的抗体のFc領域のグリコシル化パターンを改変するように働く。Fc領域のグリコシル化は、典型的に、N結合型又はO結合型のいずれかである。N結合型とは、アスパラギン残基の側鎖への炭水化物部分の付加を言う。O結合型グリコシル化は、5-ヒドロキシプロリン又は5-ヒドロキシリジンも使用される可能性があるが、ヒドロキシアミノ酸、最も一般的にはセリン又はスレオニンへの糖類、N-アセチルガラクトサミン、ガラクトース、又はキシロースのうちの1つの付着を言う。アスパラギン側鎖ペプチド配列への炭水化物部分の酵素的付加のための認識配列は、アスパラギン-X-セリン及びアスパラギン-X-スレオニンであり、Xはプロリン以外の任意のアミノ酸である。このため、ポリペプチド中にこれらのいずれかのペプチド配列が存在すると、グリコシル化が生じ得る部位がもたらされる。
グリコシル化パターンは、例えば、ポリペプチドに見出される1つ以上のグリコシル化部位(複数可)を欠失させること、及び/又はポリペプチド中に存在しない1つ以上のグ
リコシル化部位を付加することによって変更され得る。ヒトIL-23特異的抗体のFc領域へのグリコシル化部位の付加は、上記のトリペプチド配列の1つ以上を含むようにアミノ酸配列を改変することによって首尾よく達成される(N結合型グリコシル化部位の場合)。例示的なグリコシル化変異体は、重鎖の残基Asn297のアミノ酸置換を有する。この変更は、元々のポリペプチド配列への1つ以上のセリン又はスレオニン残基の付加、又はこれらによる置換によって行われてもよい(O結合型グリコシル化部位の場合)。加えて、Asn 297をAlaに変更すると、グリコシル化部位の1つを除去することができる。
特定の実施形態において、本発明のヒトIL-23特異的抗体は、GnT IIIがG1cNAcをヒトIL-23抗体に付加するように、ベータ(1,4)-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼIII(GnT III)を発現する細胞において発現される。かかる様式で抗体を産生するための方法は、国際公開第9954342号、国際公開第03011878号、特許公開公報20030003097A1、及びUmana
et al.,Nature Biotechnology,17:176-180,Feb.1999に提供されており、これらの全ては、参照によりその全体が本明細書に具体的に組み込まれる。
抗IL-23抗体はまた、任意選択的に、本明細書に記載及び/又は当該技術分野において既知であるように、ヒト抗体のレパートリーを生成することができるトランスジェニック動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、非ヒト霊長類など)の免疫化により生じる場合もある。ヒト抗IL-23抗体を産生する細胞は、本明細書に記載の方法のような好適な方法を使用して、かかる動物から単離し、不死化してもよい。
ヒト抗原に結合するヒト抗体のレパートリーを生成することができるトランスジェニックマウスは、既知の方法によって生成することができる(例えば、これらに限定されないが、Lonbergらに発行された米国特許第5,770,428号、同第5,569,825号、同第5,545,806号、同第5,625,126号、同第5,625,825号、同第5,633,425号、同第5,661,016号、及び同第5,789,650号、Jakobovitsらの国際公開第98/50433号、Jakobovitsらの国際公開第98/24893号、Lonbergらの国際公開第98/24884号、Lonbergらの国際公開第97/13852号、Lonbergらの国際公開第94/25585号、Kucherlapateらの国際公開第96/34096号、Kucherlapateらの欧州特許第0463151(B1)号、Kucherlapateらの欧州特許第0710719(A1)号、Suraniらの米国特許第5,545,807号、Bruggemannらの国際公開第90/04036号、Bruggemannらの欧州特許第0438474(B1)号、Lonbergらの欧州特許第0814259(A2)号、Lonbergらのイギリス特許第2272440(A)号、Lonberg et al.Nature 368:856-859(1994)、Taylor et al.,Int.Immunol.6(4)579-591(1994),Green et al,Nature Genetics 7:13-21(1994)、Mendez et al.,Nature Genetics 15:146-156(1997)、Taylor et al.,Nucleic Acids Research 20(23):6287-6295(1992)、Tuaillon
et al.,Proc Natl Acad Sci USA 90(8)3720-3724(1993)、Lonberg et al.,Int Rev Immunol 13(1):65-93(1995)、及びFishwald et al.,Nat Biotechnol 14(7):845-851(1996)、これらは、参照により各全体が本明細書に組み込まれる)。一般に、これらのマウスは、機能的に再構成された、又は機能的な再構成を受けることができる少なくとも1つのヒト免疫グロブリ
ン遺伝子座に由来するDNAを含む、少なくとも1つの導入遺伝子を含む。かかるマウスの内因性免疫グロブリン遺伝子座を破壊又は欠失させて、当該マウスの、内因性遺伝子によりコードされている抗体の産生能を除去することができる。
類似のタンパク質又はフラグメントへの特異的結合についての抗体のスクリーニングは、ペプチドディスプレイライブラリを使用して首尾よく達成することができる。この方法は、望ましい機能又は構造をもつ個々の構成要素についてペプチドの大規模コレクションをスクリーニングすることを含む。ペプチドディスプレイライブラリの抗体スクリーニングは当該技術分野において周知である。ディスプレイされたペプチド配列の長さは、3~5000個以上のアミノ酸であり、頻繁には5~100個のアミノ酸長、多くは約8~25個のアミノ酸長であり得る。ペプチドライブラリを作成する直接化学合成法に加えて、いくつかの組換えDNA方法も記述されている。1つのタイプには、バクテリオファージ又は細胞の表面上でのペプチド配列のディスプレイを含む。各バクテリオファージ又は細胞は、特定のディスプレイされたペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含有する。かかる方法は、国際公開第91/17271号、同第91/18980号、同第91/19818号、及び同第93/08278号に記載されている。
ペプチドライブラリを作成するための他のシステムは、生体外での化学合成法及び組換え法の両方の態様を有する。国際公開第92/05258号、同第92/14843号、及び同第96/19256号を参照されたい。また、米国特許第5,658,754号及び同第5,643,768号も参照されたい。ペプチドディスプレイライブラリ、ベクター、及びスクリーニングキットは、Invitrogen(Carlsbad,CA)及びCambridge antibody Technologies(Cambridgeshire,UK)のような供給元から市販されている。例えば、Enzonに譲渡された米国特許第4704692号、同第4939666号、同第4946778号、同第5260203号、同第5455030号、同第5518889号、同第5534621号、同第5656730号、同第5763733号、同第5767260号、同第5856456号、Dyaxに譲渡された同第5223409号、同第5403484号、同第5571698号、同第5837500号、Affymaxに譲渡された同第5427908号、同第5580717号、Cambridge antibody Technologiesに譲渡された同第5885793号、Genentechに譲渡された同第5750373号、Xomaに譲渡された同第5618920号、同第5595898号、同第5576195号、同第5698435号、同第5693493号、同第5698417号、上記のColligan、上記のAusubel、又は上記のSambrookを参照されたい。なお、上記特許及び刊行物の各々は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
本発明の方法に使用される抗体はまた、かかる抗体を乳中に産生するヤギ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ウサギなどのトランスジェニック動物又は哺乳動物を提供するために、核酸をコード化する少なくとも1つの抗IL-23抗体を使用して調製することもできる。かかる動物は、既知の方法を使用して準備することができる。例えば、これらに限定されないが、米国特許第5,827,690号、同第5,849,992号、同第4,873,316号、同第5,849,992号、同第5,994,616号、同第5,565,362号、同第5,304,489号などを参照されたい(それらの各々は、参照により全体が本明細書に組み込まれる)。
本発明の方法に使用される抗体は、植物部分又はそれから培養された細胞において、かかる抗体、特定された部分、又は変異体を産生するトランスジェニック植物及び培養された植物細胞(例えば、タバコ及びトウモロコシであるが、これらに限定されない)を提供するために、少なくとも1つの抗IL-23抗体コード化核酸を使用して更に調製するこ
とができる。非限定的な例として、例えば、誘導プロモーターを用い、組換えタンパク質を発現するトランスジェニックタバコ葉をうまく使用して大量の組換えタンパク質が提供されてきた。例えば、Cramer et al.,Curr.Top.Microbol.Immunol.240:95-118(1999)及びその中で引用される文献を参照されたい。また、トランスジェニックトウモロコシは、他の組換え系において生成されるタンパク質又は天然資源から精製されるタンパク質に等しい生物学的活性を有する哺乳動物タンパク質を、商業生成レベルで発現するために使用されてきた。例えば、Hood et al.,Adv.Exp.Med.Biol.464:127-147(1999)及びその中で引用される文献を参照されたい。抗体はまた、単鎖抗体(scFv)などの抗体フラグメントを含む、タバコ種子及びポテト塊茎などといったトランスジェニック植物の種子からも大量に生成されてきた。例えば、Conrad et al.,Plant Mol.Biol.38:101-109(1998)及びその中で引用される文献を参照されたい。したがって、本発明の抗体はまた、既知の方法に従って、トランスジェニック植物を使用して産生することもできる。例えば、Fischer et al.,Biotechnol.Appl.Biochem.30:99-108(Oct.,1999),Ma et al.,Trends Biotechnol.13:522-7(1995)、Ma et al.,Plant Physiol.109:341-6(1995)、Whitelam et al.,Biochem.Soc.Trans.22:940-944(1994)、及びその中で引用される文献も参照されたい。上記文献の各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明の方法に使用される抗体は、広範囲にわたる親和性(K)でヒトIL-23に結合することができる。好ましい実施形態では、ヒトmAbは、任意選択的に、高い親和性でヒトIL-23に結合することができる。例えば、ヒトmAbは、ヒトIL-23に約10-7M以下、例えば0.1~9.9(又はその中の任意の範囲若しくは値)X10-7、10-8、10-9、10-10、10-11、10-12、10-13又はその中の任意の範囲若しくは値など(但しこれらに限定されない)のKで結合することができる。
抗原に対する抗体の親和性又は結合活性は、任意の好適な方法を用いて実験により求めることができる。(例えば、Berzofsky,et al.,「Antibody-Antigen Interactions,」In Fundamental Immunology,Paul,W.E.,Ed.,Raven Press:New York,NY(1984)、Kuby,Janis Immunology,W.H.Freeman and Company:New York,NY(1992)、及び本明細書に記載される方法を参照されたい。)特定の抗体抗原相互作用について測定される親和性は、異なる条件(例えば、塩濃度、pH)下で測定された場合に異なり得る。したがって、親和性及び他の抗原結合パラメータ(例えば、KD、、K)の測定は、好ましくは、抗体及び抗原の標準溶液、並びに本明細書で記載される緩衝剤などの標準緩衝剤を用いて行われる。
核酸分子
本明細書に開示される他の配列の中でも、例えば、本明細書に記載される軽鎖若しくは重鎖可変又はCDR領域のうちの少なくとも1つの隣接アミノ酸の少なくとも70~100%をコード化するヌクレオチド配列、特定された断片、変異体若しくはそれらのコンセンサス配列、又はこれらの配列のうちの少なくとも1つを含む寄託ベクターなどの本明細書に提供される情報を使用して、少なくとも1つの抗IL-23抗体をコード化する本発明の核酸分子は、本明細書に記載されるか、又は当該技術において既知の方法を使用して得ることができる。
本発明の核酸分子は、mRNA、hnRNA、tRNA若しくは任意の他の形態のようなRNAの形態、又はクローニングにより得られる若しくは合成的に生成されるcDNA及びゲノムDNAが挙げられるがこれらに限定されないDNAの形態、又はこれらの任意の組み合わせであってもよい。DNAは、3本鎖、2本鎖若しくは1本鎖、又はこれらの任意の組み合わせであってもよい。DNA又はRNAの少なくとも1本の鎖の任意の部分は、センス鎖としても知られるコード鎖であってもよいし、又はアンチセンス鎖と呼ばれる、非コード鎖であってもよい。
本発明の方法に使用される単離された核酸分子は、任意選択的に1つ以上のイントロンを有するオープンリーディングフレーム(open reading frame、ORF)、例えば、限定されないが、少なくとも1つの重鎖若しくは軽鎖のCDR1、CDR2、及び/又はCDR3などの、少なくとも1つのCDRの少なくとも1つの特定された部分を含む核酸分子、抗IL-23抗体又は可変領域のコード配列を含む核酸分子、並びに上述の核酸分子とは実質的に異なるが、遺伝子コードの縮重により、本明細書に記載されかつ/又は当該技術分野において既知である少なくとも1つの抗IL-23抗体をなおコード化するヌクレオチド配列を含む核酸分子を含み得る。当然のことながら、遺伝子コードは、当該技術分野において周知である。したがって、当業者には、本発明の方法に使用される特異的な抗IL-23抗体をコードする、このような変性核酸変異体を生成することは、日常的であるだろう。例えば、上記のAusubelらを参照されたく、かかる核酸変異体は、本発明に含まれる。単離された核酸分子の非限定的な例としては、それぞれ、HC CDR1、HC CDR2、HC CDR3、LC CDR1、LC CDR2、及びLC CDR3をコード化する核酸が挙げられる。
本明細書に記載されるように、抗IL-23抗体をコード化する核酸を含む核酸分子としては、それ自体で抗体断片のアミノ酸配列をコード化するもの、抗体の全長若しくは抗体の一部をコードする配列、抗体、断片若しくは部分のコード配列、並びに追加の配列、例えば、少なくとも1つのイントロンなど、前述の追加のコード配列を伴って、又は伴わずに、非コード5’及び3’配列、例えば、スプライシング及びポリアデニル化シグナル(例えば、mRNAのリボソーム結合及び安定性)を含む、転写、mRNAプロセシングにおいて役割を果たす転写された非翻訳配列を含むがこれに限定されない追加の非コード配列と共に、少なくとも1つのシグナルリーダー若しくは融合ペプチドのコード配列、追加のアミノ酸、例えば、追加の機能を提供するアミノ酸をコードする追加のコード配列を挙げることができるが、これらに限定されない。したがって、抗体をコードする配列はマーカー配列に融合させることができ、例えば、当該マーカー配列は、これを融合させた抗体断片又は部分を含む抗体の精製を促進するペプチドをコードする配列である。
本明細書に記載のポリヌクレオチドに選択的にハイブリダイズするポリヌクレオチド
本発明の方法は、本明細書に開示されるポリヌクレオチドに対して、選択的なハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする単離された核酸を使用する。したがって、本実施形態のポリヌクレオチドは、かかるポリヌクレオチドを含む核酸を単離、検出、及び/又は定量するために使用することができる。例えば、本発明のポリヌクレオチドを使用して、寄託されたライブラリにおける部分長又は完全長クローンを同定、単離、又は増幅することができる。いくつかの実施形態においては、ポリヌクレオチドは、単離された、又はそうでなければヒト若しくは哺乳動物の核酸ライブラリのcDNAに相補的な、ゲノム配列又はcDNA配列である。
好ましくは、cDNAライブラリは完全長配列の少なくとも80%、好ましくは完全長配列の少なくとも85%又は90%、より好ましくは完全長配列の少なくとも95%を含む。このcDNAライブラリは、稀な配列の発現量を増大させるよう正規化することができる。相補配列に対する配列同一性が低い配列を使用する、低又は中ストリンジェンシー
のハイブリダイゼーション条件が典型的なものであるが、これに限定されない。同一性がより高い配列には、任意選択的に、中及び高ストリンジェンシーの条件を使用することができる。低ストリンジェンシー条件は、約70%の配列同一性をもつ配列の選択的ハイブリダイゼーションを可能にし、オーソロガス又はパラロガス配列を同定するために利用できる。
任意選択的に、ポリヌクレオチドは、抗体の少なくとも一部分をコードする。当該ポリヌクレオチドは、本発明の抗体をコードするポリヌクレオチドに対する選択的ハイブリダイゼーションに利用することができる核酸配列を包含する。例えば、上記のAusubel、上記のColliganを参照されたい。各々は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
核酸の構築
単離された核酸は、当該技術分野において周知のように、(a)組換え方法、(b)合成技術、(c)精製技術、及び/又は(d)これらの組み合わせを使用して作製することができる。
核酸には、本発明のポリヌクレオチドに加えて、都合よく配列を含ませることができる。例えば、1つ以上のエンドヌクレアーゼ制限部位を含むマルチクローニングサイトを核酸に挿入して、ポリヌクレオチドの単離に役立てることができる。また、翻訳可能な配列を挿入して、本発明の翻訳されたポリヌクレオチドの単離に役立てることができる。例えば、ヘキサヒスチジンマーカー配列は、本発明のタンパク質を精製するのに便利な手段を提供する。本発明の核酸(コード配列を除く)は、任意選択的に、本発明のポリヌクレオチドのクローニング及び/又は発現のためのベクター、アダプター、又はリンカーである。
かかるクローニング配列及び/又は発現配列に追加の配列を付加して、クローニング及び/又は発現におけるそれらの機能を最適化すること、ポリヌクレオチドの単離に役立てること、又は細胞へのポリヌクレオチドの導入を改善することができる。クローン化ベクター、発現ベクター、アダプター、及びリンカーの使用は、当該技術分野において周知である。(例えば、上記のAusubel、又は上記のSambrookを参照されたい。)
核酸を構築するための組換え方法
RNA、cDNA、ゲノムDNA、又はこれらの任意の組み合わせなどの単離された核酸組成物は、当業者に既知の任意の数のクローニング方法を用いて生物源から得ることができる。いくつかの実施形態において、本発明のポリヌクレオチドに対してストリンジェントな条件下で選択的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプローブが、cDNA又はゲノムDNAライブラリ内の望ましい配列の同定に使用される。RNAの単離、並びにcDNA及びゲノムライブラリの構築は、当業者には周知である。(例えば、上記のAusubel、又は上記のSambrookを参照されたい。)
核酸のスクリーニング及び単離方法
本明細書に開示されているものなど、本発明の方法に使用されるポリヌクレオチドの配列に基づいたプローブを使用して、cDNA又はゲノムライブラリをスクリーニングすることができる。プローブを使用して、ゲノムDNA又はcDNA配列にハイブリダイズさせて、同じ又は異なる生体の相同遺伝子を単離することができる。当業者であれば、アッセイに様々な度合のハイブリダイゼーションストリンジェンシーを用いることができ、ハイブリダイゼーション又は洗浄媒質のいずれかをストリンジェントなものにできることは明らかであろう。ハイブリダイゼーション条件がストリンジェントになるほど、二重鎖の
形成が生じる際のプローブと標的との間の相補性の度合が大きくなるはずである。ストリンジェンシーの程度は、温度、イオン強度、pH、及びホルムアミドのような部分的に変性する溶媒の存在のうちの1つ以上によって制御され得る。例えば、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーは、例えば、0%~50%の範囲内でのホルムアミド濃度の操作により反応溶液の極性を変えることにより首尾よく変更される。検出可能な結合に必要とされる相補性(配列同一性)の程度は、ハイブリダイゼーション媒質及び/又は洗浄媒質のストリンジェンシーによって異なる。相補性の程度は、最適には100%、又は70~100%、又はその中の任意の範囲若しくは値である。しかしながら、プローブ及びプライマー中の配列のわずかな違いは、ハイブリダイゼーション及び/又は洗浄媒質のストリンジェンシーを低減させることで埋め合わせることができることを理解すべきである。
RNA又はDNAの増幅方法は当該技術分野において周知であり、本明細書で紹介する教示及び指針に基づいて、過度の実験なしに、本発明に従って使用可能である。
DNA又はRNA増幅の既知の方法としては、ポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction、PCR)及び関連する増幅プロセス(例えば、Mullisらの米国特許第4,683,195号、同第4,683,202号、同第4,800,159号、同第4,965,188号、Taborらの同第4,795,699号及び同第4,921,794号、Innisの同第5,142,033号、Wilsonらの同第5,122,464号、Innisの同第5,091,310号、Gyllenstenらの同第5,066,584号、Gelfandらの同第4,889,818号、Silverらの同第4,994,370号、Biswasの同第4,766,067号、Ringoldの同第4,656,134号を参照されたい)、及び二本鎖DNA合成のためのテンプレートとして標的配列に対してアンチセンスRNAを使用するRNA媒介増幅(Malekらの米国特許第5,130,238号、商標名NASBAをもつ)が挙げられるが、これらに限定されない(これらの文献の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる)。(例えば、上記のAusubel、又は上記のSambrookを参照されたい。)
例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術を使用して、ゲノムDNA又はcDNAライブラリから直接、本発明の方法に使用されるポリヌクレオチド及び関連する遺伝子の配列を増幅することができる。PCR及び他のインビトロ増幅方法はまた、例えば、発現すべきタンパク質をコードする核酸配列をクローニングすること、サンプル中の所望のmRNAの存在を検出するため、核酸の配列決定のため、又は他の目的のためのプローブとして用いる核酸を作製することに関し有用であり得る。生体外での増幅方法によって当業者を導くのに十分な技術の例は、上記のBerger、上記のSambrook及び上記のAusubel並びにMullisらの米国特許第4,683,202号(1987)、及びInnis,et al.,PCR Protocols A Guide t ○Methods and Applications,Eds.,Academic Press Inc,San Diego,CA(1990)に見られる。ゲノムPCR増幅用の市販キットは当該技術分野において既知である。例えば、Advantage-GC Genomic PCR Kit(Clontech)を参照されたい。加えて、例えば、T4遺伝子32タンパク質(Boehringer Mannheim)を用いて、長いPCR産物の収率を改善することができる。
核酸を構築するための合成方法
本発明の方法に使用される単離された核酸はまた、既知の方法による直接化学合成によっても調製可能である(例えば、上記のAusubelらを参照されたい)。化学合成は、一般に、相補的配列とのハイブリダイゼーションによって、又は1本鎖をテンプレートとして使用するDNAポリメラーゼとの重合によって、2本鎖DNAに変換可能な1本鎖
オリゴヌクレオチドを生成する。当業者であれば、DNAの化学合成は約100以上の塩基の配列に限定され得るものの、より長い配列は、より短い配列の連結反応によって得ることができることを認識するであろう。
組換え発現カセット
本発明は核酸を含む組換え発現カセットを使用する。核酸配列、例えば本発明の方法に使用される抗体をコード化するcDNA又はゲノム配列を使用して、少なくとも1つの所望の宿主細胞に導入することができる組換え発現カセットを構築することができる。組換え発現カセットは、典型的には、意図される宿主細胞においてポリヌクレオチドの転写を導く、転写開始調節配列に操作可能に連結される、ポリヌクレオチドを含む。異種及び非異種(すなわち、内因性)プロモーターの両方を利用して、核酸の発現を導くことができる。
いくつかの実施形態では、プロモーター、エンハンサー、又は他の要素として機能する単離された核酸を、ポリヌクレオチドの発現を上方又は下方調節するために、本発明のポリヌクレオチドの非異種形の適切な位置(上流、下流、又はイントロン内)に導入することができる。例えば、生体内又は生体外で、突然変異、欠失及び/又は置換により、内因性プロモーターを変えることができる。
ベクター及び宿主細胞
本発明は、単離された核酸分子を含むベクター、組換えベクターで遺伝子工学処理される宿主細胞、及び当該技術分野において周知である組換え技術による少なくとも1つの抗IL-23抗体の産生にも関する。例えば、上記のSambrookら、上記のAusubelらを参照されたく、各々は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
ポリヌクレオチドは、任意選択的に、宿主の増殖についての選択マーカーを含有するベクターに結合することができる。一般に、プラスミドベクターは、リン酸カルシウム沈殿物のような沈殿物内、又は荷電脂質との複合体内に導入される。ベクターがウイルスである場合は、適切な包装細胞株を用いて生体外でこれを包装し、その後、宿主細胞内に形質導入することができる。
DNA挿入物は、適切なプロモーターに機能的に連結されるべきである。発現コンストラクトは、転写開始部位、転写終結部位、及び転写された領域内では翻訳のためのリボソーム結合部位を更に含む。構築により発現する成熟した転写産物のコード部分は、好ましくは、翻訳されるべきmRNAの最後に適切に位置する開始及び終止コドン(例えば、UAA、UGA、又はUAG)で始まる翻訳を含み、哺乳類又は真核生物細胞の発現ではUAA及びUAGが好ましい。
発現ベクターは、好ましくは少なくとも1つの選択マーカーを含むが、これは任意選択的である。かかるマーカーは、例えば、真核細胞培養のためのメトトレキサート(methotrexate、MTX)、ジヒドロ葉酸レダクターゼ(dihydrofolate reductase、DHFR、
米国特許第4,399,216号、同第4,634,665号、同第4,656,134号、同第4,956,288号、同第5,149,636号、同第5,179,017号、アンピシリン、ネオマイシン(G418)、マイコフェノール酸又はグルタミンシンセターゼ(GS、米国特許第5,122,464号、同第5,770,359号、同第5,827,739号)抵抗性遺伝子、並びに大腸菌及び他の細菌又は原核生物における培養のためのテトラサイクリン又はアンピシリン抵抗性遺伝子を含むが、これらに限定されない(上記特許は、参照により全体が本明細書に組み込まれる)。上記の宿主細胞に対して適切な培養培地及び条件は、当該技術分野において既知である。好適なベクターは、当事者にとって容易に明白となるであろう。宿主細胞へのベクターコンストラクトの導入は、
リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE-デキストランを介在させたトランスフェクション、カチオン性脂質を介在させたトランスフェクション、エレクトロポレーション、形質導入、感染又は他の既知の方法により達成され得る。かかる方法については、上記のSambrook、第1~4章及び第16~18章、上記のAusubel、第1、9、13、15、16章など、当該技術分野において記載されている。
本発明の方法に使用される少なくとも1つの抗体は、融合タンパク質などの修飾された形態で発現され得、分泌シグナルだけでなく、追加の異種機能領域も含み得る。例えば、追加アミノ酸の領域、特に荷電アミノ酸を抗体のN末端に追加して、精製中又は後続の処理及び保存中に、宿主細胞における安定性及び持続性を改善することができる。また、ペプチド部分を本発明の抗体に追加して、精製を促進することもできる。抗体又は少なくとも1つのそのフラグメントの最終調製前に、かかる領域を除去することができる。かかる方法は、上記のSambrook、第17.29~17.42章及び第18.1~18.74章、上記のAusubel、第16、17及び18章など、多くの標準的な実験室マニュアルに記載されている。
当業者であれば、本発明の方法に使用されるタンパク質をコード化する核酸の発現に利用可能な多数の発現系について精通している。あるいは、核酸は、抗体をコード化する内因性DNAを含有する宿主細胞内で、(操作により)オン切換えすることにより、宿主細胞中で発現させることができる。かかる方法は、米国特許第5,580,734号、同第5,641,670号、同第5,733,746号、及び同第5,733,761号に記載されているように、当該技術分野において周知であり、これらは参照により全体が本明細書に組み込まれる。
抗体、その特定された部分又は変異体の産生に有用な細胞培養物の一例は哺乳動物細胞である。哺乳動物細胞系は、しばしば細胞からなる単層形態を取るが、哺乳動物細胞の懸濁液又はバイオリアクターも使用可能である。無傷なグリコシル化タンパク質を発現可能ないくつかの好適な宿主細胞株が当該技術分野において開発されており、これにはCOS-1(例えばATCC CRL 1650)、COS-7(例えばATCC CRL-1651)、HEK293、BHK21(例えばATCC CRL-10)、CHO(例えばATCC CRL1610)及びBSC-1(例えばATCC CRL-26)細胞株、Cos-7細胞、CHO細胞、hep G2細胞、P3X63Ag8.653、SP2/0-Ag14、293細胞、HeLa細胞などが挙げられ、これらは例えば、American Type Culture Collection,Manassas,Va(www.atcc.org)から容易に入手できる。好ましい宿主細胞としては、骨髄腫及びリンパ腫細胞などのリンパ系に由来する細胞が挙げられる。特に好ましい宿主細胞はP3X63Ag8.653細胞(ATCC登録番号CRL-1580)及びSP2/0-Ag14細胞(ATCC登録番号CRL-1851)である。特に好ましい実施形態では、組換え細胞は、P3X63Ab8.653又はSP2/0-Ag14細胞である。
これらの細胞の発現ベクターは、複製起点、プロモーター(例えば、後期又は初期SV40プロモーター、CMVプロモーター(米国特許第5,168,062号、同第5,385,839号)、HSV tkプロモーター、pgk(ホスホグリセレートキナーゼ)プロモーター、EF-1αプロモーター(米国特許第5,266,491号)、少なくとも1つのヒト免疫グロブリンプロモーター、エンハンサー、及び/又はリボソーム結合部位、RNAスプライス部位、ポリアデニル化部位(例えば、SV40ラージT Agポリ付加部位)、並びに転写終結配列などのプロセシング情報部位などであるがこれらに限定されない、発現制御配列のうちの1つ以上を含み得る。例えば、上記のAusubelら、上記のSambrookらを参照されたい。本発明の核酸又はタンパク質の生成に有用なその他の細胞は既知であり、並びに/あるいは例えば、American Type
Culture Collectionの細胞株及びハイブリドーマのカタログ(www.atcc.org)又はその他の既知の若しくは商業的供給源から入手可能である。
真核宿主細胞が利用されるとき、典型的には、ベクター内にポリアデニル化又は転写終結配列が組み込まれる。終結配列の一例は、ウシ成長ホルモン遺伝子からのポリアデニル化配列である。転写の正確なスプライシングのための配列も、同様に含むことができる。スプライシング配列の一例は、SV40由来のVP1イントロンである(Sprague,et al.,J.Virol.45:773-781(1983年))。加えて、当該技術分野において既知であるように、宿主細胞内の複製を制御するための遺伝子配列をベクター内に組み込むことができる。
抗体の精製
抗IL-23抗体は、プロテインA精製、硫酸アンモニウム又はエタノール沈殿、酸抽出、アニオン又はカチオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー及びレクチンクロマトグラフィーが挙げられるがこれらに限定されない、周知の方法により、組換え細胞培養物から回収し、精製することができる。高速液体クロマトグラフィー(「high performance liquid chromatography、HPLC」)を精製に利用することもできる。例えば、Colligan、Current Protocols in Immunology又はCurrent Protocols in Protein Science,John Wiley & Sons,NY,NY(1997-2001)の、例えば、第1、4、6、8、9、10章を参照されたく、各々は参照により全体が本明細書に組み込まれる。
本発明の方法に使用される抗体には、天然に精製された産物、化学合成による手法の産物、並びに例えば、酵母、高等植物、昆虫、及び哺乳動物細胞を含む、真核宿主から組換え法により産生された産物が含まれる。組換え産物の手順に利用される宿主に応じて、抗体は、グリコシル化されてもグリコシル化されなくてもよいが、グリコシル化されるのが好ましい。かかる方法は、上記のSambrook、セクション17.37-17.42、上記のAusubel、第10、12、13、16、18、及び20章、上記のColligan,Protein Science、第12~14章などの多くの標準的な実験室マニュアルに記載されており、全てが参照により全体が本明細書に組み込まれる。
抗IL-23抗体
本発明による抗IL-23抗体は、抗体に組み込むことができる、免疫グロブリン分子の少なくとも一部、例えば、限定されないが、少なくとも1つのリガンド結合部分(ligand binding portion、LBP)、例えば、限定されないが、重鎖若しくは軽鎖の相補性決定領域(CDR)又はそのリガンド結合部分、重鎖又は軽鎖可変領域、フレームワーク領域(例えば、FR1、FR2、FR3、FR4、又はそれらの断片、更に任意選択的に、少なくとも1つの置換、挿入、又は欠失を含む)、重鎖又は軽鎖定常領域(例えば、少なくとも1のC1、ヒンジ1、ヒンジ2、ヒンジ3、ヒンジ4、C2、若しくはC3、又はそれらの断片、更に任意選択的に、少なくとも1つの置換、挿入、又は欠失を含む)、又はそれらの任意の部分を含む任意のタンパク質又はペプチド含有分子を含む。抗体は、ヒト、マウス、ウサギ、ラット、げっ歯類、霊長類、又はそれらの任意の組み合わせなどであるがこれらに限定されない、任意の哺乳動物を含むか、又はそれに由来し得る。
本発明の方法に使用される単離された抗体は、任意の好適なポリヌクレオチドによってコード化され、本明細書に開示される抗体のアミノ酸配列、又は任意の単離又は調製された抗体を含む。好ましくは、ヒト抗体又は抗原結合断片は、ヒトIL-23に結合し、それにより、タンパク質の少なくとも1つの生物学的活性を部分的又は実質的に中和する。
少なくとも1つのIL-23タンパク質又は断片の少なくとも1つの生物学的活性を部分的に又は好ましくは実質的に中和する、抗体、又はその特定された部分若しくは変異体は、タンパク質又は断片に結合し、それによりIL-23受容体へのIL-23の結合を介して、又は他のIL-23依存性若しくは媒介型機序を介して、媒介される活性を阻害することができる。本明細書で使用するとき、「中和抗体」という用語は、アッセイに応じて、約20~120%、好ましくは少なくとも約10、20、30、40、50、55、60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100%又はそれ以上、IL-23依存性活性を阻害できる抗体を指す。IL-23依存性活性を阻害する抗IL-23抗体の能力は、好ましくは、本明細書に記載され、かつ/又は当該技術分野において既知の、少なくとも1つの好適なIL-23タンパク質又は受容体アッセイによって評価される。ヒト抗体は、任意のクラス(IgG、IgA、IgM、IgE、IgD等)又はアイソタイプのものであってもよく、カッパ又はラムダ軽鎖を含み得る。一実施形態では、ヒト抗体は、IgG重鎖又は規定された断片、例えば、IgG1、IgG2、IgG3又はIgG4(例えば、γ1、γ2、γ3、γ4)のうちの少なくとも1つのアイソタイプを含む。このタイプの抗体は、本明細書に記載されかつ/又は当該技術分野において既知の、少なくとも1つのヒト軽鎖(例えば、IgG、IgA、及びIgM)導入遺伝子を含む、トランスジェニックマウス又は他のヒト以外のトランスジェニック哺乳動物を利用することによって調製することができる。別の実施形態において、抗IL-23ヒト抗体は、IgG1重鎖と、IgG1軽鎖とを含む。
抗体は、少なくとも1つのIL-23タンパク質、サブユニット、断片、部分、又はそれらの任意の組み合わせに特異的な少なくとも1つの特定されたエピトープに結合する。この少なくとも1つのエピトープは、タンパク質の少なくとも一部分を含む少なくとも1つの抗体結合領域を含むことが可能であり、このエピトープは好ましくは、タンパク質の少なくとも1つの細胞外部分、可溶性部分、親水性部分、外側部分、又は細胞質部分から構成されている。
一般に、ヒト抗体又は抗原結合フラグメントは、少なくとも1つのヒト相補性決定領域(CDR1、CDR2、及びCDR3)又は少なくとも1つの重鎖可変領域の変異体、及び少なくとも1つのヒト相補性決定領域(CDR1、CDR2、及びCDR3)又は少なくとも1つの軽鎖可変領域の変異体を含む抗原結合領域を含む。CDR配列は、ヒト生殖細胞系列型配列に由来するものでも、生殖細胞系列型配列に厳密に一致するものでもよい。例えば、元のヒト以外のCDRに由来する合成ライブラリに由来するCDRを使用することができる。これらのCDRは、元のヒト以外の配列に由来する保存的置換の組込みによって形成され得る。別の特定の実施形態では、抗体又は抗原結合部分又は変異体は、対応するCDR1、2及び/又は3のアミノ酸配列を有する少なくとも1つの軽鎖CDR(すなわち、CDR1、CDR2、及び/又はCDR3)の少なくとも一部分を含む抗原結合領域を有することができる。
かかる抗体は、組換えDNA技術に関する従来技術を使用して抗体をコードする(すなわち、1つ以上の)核酸分子を調製して発現させることによって、又は任意の他の好適な方法を使用することによって、従来技術を使用して抗体の様々な部分(例えば、CDR、フレームワーク)を一緒に化学的に結合させることにより調製できる。
抗IL-23特異的抗体は、画定されたアミノ酸配列を有する重鎖又は軽鎖可変領域のうちの少なくとも1つを含むことができる。例えば、好ましい実施形態では、抗IL-23抗体は、任意選択的に配列番号106のアミノ酸配列を有する少なくとも1つの重鎖可変領域、及び/又は任意選択的に配列番号116のアミノ酸配列を有する少なくとも1つの軽鎖可変領域のうちの少なくとも1つを含む。ヒトIL-23に結合し、画定された重
鎖又は軽鎖可変領域を含む抗体は、当該技術分野で既知及び/又は本明細書に記載の、ファージディスプレイ(Katsube,Y.,et al.,Int J Mol.Med,1(5):863-868(1998))又はトランスジェニック動物を採用する方法など、好適な方法を使用して調製することができる。例えば、機能的に再配列されたヒト免疫グロブリン重鎖導入遺伝子と、機能的な再配列を受けることが可能なヒト免疫グロブリン軽鎖遺伝子座からのDNAを含む導入遺伝子と、を含むトランスジェニックマウスを、ヒトIL-23又はその断片で免疫化して抗体の生成を誘発することができる。所望する場合、抗体産生細胞を単離することができ、本明細書に記載されるように、かつ/又は当該技術分野において既知であるように、ハイブリドーマ又は他の不死化させた抗体産生細胞を調製することができる。あるいは、抗体、特定された部分又はバリアントは、好適な宿主細胞内で、コード核酸又はその一部分を使用して発現させることができる。
本発明はまた、本明細書に記載されるアミノ酸配列と実質的に同じである配列中のアミノ酸を含む抗体、抗原結合フラグメント、免疫グロブリン鎖及びCDRにも関する。好ましくは、かかる抗体又は抗原結合断片及びかかる鎖若しくはCDRを含む抗体は、高い親和性(例えば、Kが約10-9M以下)で、ヒトIL-23に結合することができる。本明細書に記載されている配列と実質的に同じであるアミノ酸配列としては、保存的アミノ酸置換並びにアミノ酸欠失及び/又は挿入を含む配列が挙げられる。保存的アミノ酸置換は、第1のアミノ酸のものに類似する化学的及び/又は物理的特性(例えば、電荷、構造、極性、疎水性/親水性)をもつ第2のアミノ酸で、第1のアミノ酸を置換することを指す。保存的置換は、限定されないが、1個のアミノ酸を、以下の群内の別のアミノ酸で置き換えることを含む:リジン(K)、アルギニン(R)、及びヒスチジン(H);アスパラギン酸塩(D)及びグルタミン酸塩(E);アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、スレオニン(T)、チロシン(Y)、K、R、H、D、及びE;アラニン(A)、バリン(V)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、プロリン(P)、フェニルアラニン(F)、トリプトファン(W)、メチオニン(M)、システイン(C)、及びグリシン(G);F、W、及びY;C、S、及びT。
アミノ酸コード
本発明の抗IL-23抗体を構成するアミノ酸は、略されることが多い。アミノ酸表記は、その1文字コード、その3文字コード、名称、又は3つのヌクレオチドのコドン(複数可)によりアミノ酸を表記することにより示すことができ、当該技術分野においてよく理解されている(Alberts,B.,et al.,Molecular Biology of The Cell,Third Ed.,Garland Publishing,Inc.,New York,1994を参照されたい)。
Figure 2020104943000001
本発明の方法に使用される抗IL-23抗体は、本明細書で特定されるように、自然突然変異又はヒトによる操作のいずれかによる、1つ以上のアミノ酸の置換、欠失、又は付加を含み得る。
当業者が行い得るアミノ酸置換の数は、上記のものを含む多くの要因に基づく。一般的に言えば、所与の抗IL-23抗体、断片又は変異体のアミノ酸置換、挿入又は欠失の数は、本明細書で特定されるように、40、30、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、例えば、1~30又はこの中の任意の範囲若しくは値を超えない。
機能上不可欠である抗IL-23特異的抗体内のアミノ酸は、部位特異的突然変異誘発又はアラニンスキャニング突然変異誘発などの、当該技術分野において既知の方法により同定することができる(例えば、上記のAusubel、Chapters 8,15;Cunningham and Wells,Science 244:1081-1085(1989))。後者の手順では、分子内の各残基ごとに単個のアラニンによる変異を導入する。次いで、得られた置換変異分子は、例えば、限定されるものではないが、少なくとも1つのIL-23中和活性などの生物活性について、試験される。抗体結合にとって極めて重要である部位もまた、結晶化、核磁気共鳴又は光親和性標識などの構造解析によって同定することができる(Smith,et al.,J.Mol.Biol.224:899-904(1992)及びde Vos,et al.,Science 255:306-312(1992))。
抗IL-23抗体は、配列番号5、20、44、50、56、及び73のうちの少なくとも1つの隣接アミノ酸のうちの5個~全てから選択される、少なくとも1つの部分、配列、又は組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。
IL-23抗体又は特定の部分若しくは変異体としては、上記配列番号の少なくとも3~5個の隣接アミノ酸、上記配列番号の5~17個の隣接アミノ酸、上記配列番号の5~10個の隣接アミノ酸、上記配列番号の5~11個の隣接アミノ酸、上記配列番号の5~7個の隣接アミノ酸、上記配列番号の5~9個の隣接アミノ酸から選択される少なくとも1つの部分、配列、又は組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。
抗IL-23抗体は、更に任意選択的に、上記配列番号5、17、10、11、7、9、119、又は108個の隣接アミノ酸の70~100%の少なくとも1つのポリペプチドを含むことができる。一実施形態では、免疫グロブリン鎖、又はその一部分(例えば、可変領域、CDR)のアミノ酸配列は、上記配列番号のうちの少なくとも1つの対応する鎖のアミノ酸配列と、約70~100%の同一性(例えば、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、又はこの中の任意の範囲若しくは値)を有する。例えば、軽鎖可変領域のアミノ酸配列を、上記配列番号と比較することができ、又は重鎖CDR3のアミノ酸配列を、上記配列番号と比較することができる。好ましくは、70~100%のアミノ酸同一性(すなわち、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、又はこの中の任意の範囲若しくは値)は、当該技術分野において既知であるように、好適なコンピュータアルゴリズムを使用して決定される。
当該技術分野において既知のように、「同一性」は、配列を比較することにより判定される、2つ以上のポリペプチド配列間又は2つ以上のポリヌクレオチド配列間の関係である。当該技術分野において、「同一性」はまた、かかる線状の配列間の一致によって決定されるような、ポリペプチド又はポリヌクレオチド配列間の配列関連性の程度を意味する。「同一性」及び「類似性」は、Computational Molecular Biology,Lesk,A.M.,ed.,Oxford University Press,New York,1988、Biocomputing:Informatics and Genome Projects,Smith,D.W.,ed.,Academic Press,New York,1993、Computer Analysis of Sequence Data,Part I,Griffin,A.M.,and Griffin,H.G.,eds.,Humana Press,New Jersey,1994、Sequence Analysis in Molecular Biology,von Heinje,G.,Academic Press,1987、及びSequence Analysis Primer,Gribskov,M.and Devereux,J.,eds.,M Stockton Press,New York,1991、並びにCarillo,H.,and Lipman,D.,Siam J.Applied Math.,48:1073(1988)に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない、既知の方法によって容易に算出することができる。加えて、同一性の割合に関する値は、Vector NTI Suite 8.0(Informax,Frederick,MD)の構成要素であるAlignXのセッティングのデフォルトを用いて作成される、アミノ酸及びヌクレオチド配列アラインメントから得ることができる。
同一性を決定する好ましい方法は、試験される配列間で最大の一致度が得られるように設計される。同一性及び類似性を決定する方法は、公的に入手可能なコンピュータプログラムにおいて成文化(codified)されている。2つの配列間の同一性及び類似性を決定するための好ましいコンピュータプログラム方法は、GCGプログラム包装(Devereux,J.,et al.,Nucleic Acids Research 12(1):387(1984))、BLASTP、BLASTN、及びFASTA(Atsch
ul,S.F.et al.,J.Molec.Biol.215:403-410(1990))を含むが、これらに限定されない。BLAST Xプログラムは、NCBI及び他のソース(BLAST Manual,Altschul,S.,et al.,NCBINLM NIH Bethesda,Md.20894:Altschul,S.,et al.,J.Mol.Biol.215:403-410(1990)から公的に入手可能である。周知のSmith Watermanアルゴリズムも同一性を決定するために使用され得る。
ポリペプチド配列の比較に好ましいパラメータとしては、以下が挙げられる:
(1)アルゴリズム:Needleman and Wunsch,J.Mol Biol.48:443-453(1970)比較マトリックス:BLOSSUM62 from Hentikoff and Hentikoff,Proc.Natl.Acad.Sci,USA.89:10915-10919(1992)、
ギャップペナルティ:12
ギャップ長ペナルティ:4
これらのパラメータで有用なプログラムは、Genetics Computer Group,Madison Wisからの「ギャップ」プログラムとして公的に入手可能である。前述のパラメータは、ペプチド配列比較のためのデフォルトパラメータ(末端ギャップに関してペナルティがないのと同様に)である。
ポリヌクレオチド比較のための好ましいパラメータとしては、以下が挙げられる:
(1)アルゴリズム:Needleman and Wunsch,J.Mol Biol.48:443-453(1970)
比較マトリックス:一致=+10、ミスマッチ=0
ギャップペナルティ:50
ギャップ長ペナルティ:3
Genetics Computer Group,Madison Wisからの「ギャップ」プログラムとして入手可能。これらは、核酸配列比較のデフォルトパラメータである。
例として、ポリヌクレオチド配列は、他の配列と同一であり得る、つまり、100%同一であるか、又は参照配列と比較してある特定の整数までのヌクレオチド変更を含み得る。かかる変更は、少なくとも1つのヌクレオチドの欠失、置換(転移及び転換を含む)、又は挿入からなる群から選択され、変更は、参照ヌクレオチド配列の5’若しくは3’末端位置で、又はこれらの末端位置の間のどこで生じてもよく、参照配列のヌクレオチド間に個々に、又は参照配列内の1つ以上の隣接基のいずれかにおいて点在してもよい。ヌクレオチド変更の数は、配列中のヌクレオチドの総数に、対応する同一性パーセントの数値パーセント(100で割ったもの)を乗じ、その積を配列中のヌクレオチドの総数から差し引くこと、又は、
n.sub.n.ltorsim.x.sub.n-(x.sub.n.y)によって決定され、
式中、n.sub.nはヌクレオチド変更の数であり、x.sub.nは配列中のヌクレオチドの総数であり、yは、例えば、70%に対しては0.70、80%に対しては0.80、85%に対しては0.85、90%に対しては0.90、95%に対しては0.95などであり、x.sub.nとyとの任意の整数ではない積は、x.sub.nから差し引く前に最も近い整数に切り捨てる。
上記配列番号をコードするポリヌクレオチド配列の変更は、このコード配列中にナンセンス変異、ミスセンス変異、又はフレームシフト変異を作り出し、それにより、かかる変更後にポリヌクレオチドによってコード化され、ポリペプチドを変更することができる。
同様に、ポリペプチド配列は、上記配列番号の参照配列と同一であり得る、つまり、100%同一であるか、又は同一率が100%未満であるように、参照配列と比較してある特定の整数までのアミノ酸変更を含み得る。かかる変更は、少なくとも1つのアミノ酸の欠失、置換(保存的及び非保存的置換を含む)、又は挿入からなる群から選択され、変更は、参照ポリペプチド配列のアミノ若しくはカルボキシ末端位置で、又はこれらの末端位置の間のどこで生じてもよく、参照配列のアミノ酸間に個々に、又は参照配列内の1つ以上の隣接基のいずれかにおいて点在してもよい。所与の同一性%についてのアミノ酸変更の数は、上記配列番号中のアミノ酸の総数に、対応する同一性パーセントの数値パーセント(100で割ったもの)を乗じ、その積を上記配列番号中のアミノ酸の総数から差し引くこと、又は、
n.sub.a.ltorsim.x.sub.a-(x.sub.a.y)によって決定され、
式中、n.sub.aはアミノ酸変更の数であり、x.sub.aは上記配列番号中のアミノ酸の総数であり、yは、例えば、70%に対しては0.70、80%に対しては0.80、85%に対しては0.85などであり、x.sub.aとyとの任意の整数ではない積は、x.sub.aから差し引く前に最も近い整数に切り捨てる。
例示的な重鎖及び軽鎖可変領域の配列、並びにそれらの部分は、上記配列番号に示される。本発明の抗体又はその特定された変異体は、本発明の抗体からの任意の数の隣接アミノ酸残基を含み得、その数は、抗IL-23抗体における隣接残基数の10~100%からなる整数の群から選択される。任意選択的に、隣接アミノ酸のこの部分列は、少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250、又はそれ以上のアミノ酸長、又はその中の任意の範囲若しくは値である。更に、かかる部分列の数は、少なくとも2、3、4、又は5などの、1~20からなる群から選択される任意の整数であり得る。
当業者には明らかとなるように、本発明には、本発明の少なくとも1つの生物活性のある抗体が含まれている。生物活性抗体は、天然(非合成)、内因性、又は関連する、及び既知の抗体のものの、少なくとも20%、30%、又は40%、及び好ましくは少なくとも50%、60%、又は70%、及び最も好ましくは少なくとも80%、90%、又は95%~100%以上(限定されないが、比活性の最大10倍を含む)の比活性を有する。酵素活性及び基質特異性のアッセイ及び定量測定の方法は、当業者にとって周知である。
別の態様では、本発明は、有機部分の共有結合により修飾される、本明細書に記載されるヒト抗体及び抗原結合フラグメントに関する。かかる修飾は、改善された薬物動態特性(例えば、インビボでの血清半減期の増大)を有する抗体又は抗原結合断片を生成することができる。有機部分は、直鎖又は分枝鎖親水性ポリマー基、脂肪酸基、又は脂肪酸エステル基であることができる。特定の実施形態では、親水性ポリマー基は、分子量が約800~約120,000ダルトンであって、ポリアルカングリコール(例えば、ポリエチレングリコール(polyethylene glycol、PEG)、ポリプロピレングリコール(polypropylene glycol、PPG))、炭水化物ポリマー、アミノ酸ポリマー又はポリビニルピロリ
ドンであり得、また、脂肪酸基又は脂肪酸エステル基は、約8~約40の炭素原子を含み得る。
修飾された抗体及び抗原結合フラグメントは、抗体に直接的又は間接的に共有結合される、1つ以上の有機部分を含み得る。本発明の抗体又は抗原結合フラグメントに結合される各有機部分は、独立して、親水性ポリマー基、脂肪酸基、又は脂肪酸エステル基であり得る。本明細書で使用するとき、「脂肪酸」という用語は、モノカルボン酸及びジカルボン酸を含む。本明細書で使用するとき、「親水性ポリマー基」という用語は、オクタンよ
りも水に対する溶解度が高い有機ポリマーを意味する。例えば、ポリリシンは、オクタンよりも水に対する溶解度が高い。よって、ポリリシンの共有結合により修飾された抗体は、本発明に包含される。本発明の抗体を修飾する好適な親水性ポリマーは、直線状又は分岐状であり得、例えば、ポリアルカングリコール(例えば、PEG、モノメトキシ-ポリエチレングリコール(monomethoxy-polyethylene glycol、mPEG)、PPGなど)、
炭水化物(例えば、デキストラン、セルロース、オリゴ糖、多糖など)、親水性アミノ酸のポリマー(例えば、ポリリシン、ポリアルギニン、ポリアスパラギン酸など)、ポリアルカンオキシド(例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドなど)、及びポリビニルピロリドンを含む。好ましくは、本発明の抗体を修飾する親水性ポリマーは、個別の分子体として、約800~約150,000ダルトンの分子量を有する。例えば、PEG5000及びPEG20,000を使用することができ、下付き文字は、ポリマーの平均分子量(ダルトン)である。親水性ポリマー基は、1~約6個のアルキル基、脂肪酸基又は脂肪酸エステル基で置換することができる。脂肪酸又は脂肪酸エステル基で置換される親水性ポリマー類は、好適な方法を利用することによって調製することができる。例えば、アミン基を含むポリマーを、脂肪酸又は脂肪酸エステルのカルボン酸塩に連結させることができ、脂肪酸又は脂肪酸エステル上の活性化カルボン酸塩(例えば、N,N-カルボニルジイミダゾールで活性化されている)をポリマー上のヒドロキシル基に連結させることができる。
本発明の抗体を修飾するために好適な脂肪酸及び脂肪酸エステルは、飽和されてもよいし、又は1つ以上の不飽和単位を含有してもよい。本発明の抗体を修飾するのに好適な脂肪酸としては、例えば、n-ドデカン酸塩(C12、ラウリン酸塩)、n-テトラデカン酸塩(C14、ミリスチン酸塩)、n-オクタデカン酸塩(C18、ステアリン酸塩)、n-エイコサン酸塩(C20、アラキジン酸塩)、n-ドコサン酸塩(C22、ベヘン酸)、n-トリアコンタン酸塩(C30)、n-テトラコンタン酸塩(C40)、シス-Δ9-オクタデカン酸塩(C18、オレイン酸塩)、全てのシス-Δ5,8,11,14-エイコサテトラエン酸塩(C20、アラキドン酸塩)、オクタンジオン酸、テトラデカンジオン酸、オクタデカンジオン酸、ドコサンジオン酸などが挙げられる。好適な脂肪酸エステルは、直鎖又は分枝鎖の低級アルキル基を含む、ジカルボン酸のモノエステルを含む。低級アルキル基は、1~約12個、好ましくは1~約6個の炭素原子を含んでもよい。
修飾ヒト抗体及び抗原結合フラグメントは、1つ以上の修飾剤と反応させるなど、好適な方法を使用して調製することができる。本明細書で使用されるとき、用語「修飾剤」は、活性化基を含む好適な有機基(例えば、親水性ポリマー、脂肪酸、脂肪酸エステル)を意味する。「活性化基」とは、適切な条件下で第2の化学基と反応し、これにより修飾剤と第2の化学基との間に共有結合を形成することのできる、化学部分又は官能基である。例えば、アミン反応性活性化基としては、トシル酸、メシル酸、ハロ(クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード)などの求電子基、N-ヒドロキシスクシニミジルエステル(N-hydroxysuccinimidyl esters、NHS)などが挙げられる。チオール類と反応可能な活性化基としては、例えば、マレイミド、ヨードアセチル、アクリロリル、ピリジルジスルフィド、5-チオール-2-ニトロ安息香酸チオール(TNB-チオール)などが挙げられる。アルデヒド官能基は、アミン-又はヒドラジド-含有分子と連結することができ、及び、アジド基は、三価リン基と反応してホスホルアミデート又はホスホルイミド結合を形成することができる。分子中に活性化基を導入するための好適な方法が、当該技術分野において既知である(例えば、Hermanson,G.T.,Bioconjugate Techniques,Academic Press:San Diego,CA(1996)を参照されたい)。活性化基は、有機基(例えば、親水性ポリマー、脂肪酸、脂肪酸エステル)に直接的に、又はリンカー部分、例えば、二価のC-C12基(ここで、1つ以上の炭素原子は酸素、窒素、又は硫黄などのヘテロ原子で置換され得る)を介して、結合することができる。好適なリンカー部分は、例えば、テトラエチレングリコール、-
(CH-、-NH-(CH-NH-、-(CH-NH-及び-CH-O-CH-CH-O-CH-CH-O-CH-NH-を含む。リンカー部分を含む修飾剤は、例えば1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl) carbodiimide、EDC)の存在下で、モノ-Boc-アルキルジアミン(例えば、モノ-Boc-エチレンジアミン、モノ-Boc-ジアミノへキサン)を脂肪酸と反応させることにより、遊離アミンと脂肪酸カルボキシレートとの間のアミド結合を形成することによって生成可能である。Boc保護基を、トリフルオロ酢酸(trifluoroacetic acid、TFA)処理により生成物から除去し、記載されているように別のカルボン酸塩にカップリングできる一級アミンを露出させることができ、又はこれを無水マレイン酸と反応させ、得られる生成物を環化させて脂肪酸の活性化マレイミド誘導体を生成することができる。(例えば、参照により教示の全体が本明細書に組み込まれる、Thompsonらの国際公開第92/16221号を参照されたい)。
修飾された抗体は、ヒト抗体又は抗原結合フラグメントを修飾剤と反応させることによって産生することができる。例えば、有機部分は、アミン反応性修飾剤、例えば、PEGのNHSエステルを利用して、部位特異的なものではない方法で抗体に結合させることができる。抗体又は抗原結合フラグメントのジスルフィド結合(例えば鎖内ジスルフィド結合)を還元することによって、修飾されたヒト抗体又は抗原結合フラグメントを調製することもできる。このとき、還元された抗体又は抗原結合フラグメントをチオール反応性修飾剤と反応させて、本発明の修飾された抗体を産生することが可能である。本発明の抗体の特定の部位に結合される有機部分を含む修飾されたヒト抗体及び抗原結合断片は、逆タンパク質分解(Fisch et al.,Bioconjugate Chem.,3:147-153(1992)、Werlen et al.,Bioconjugate Chem.,5:411-417(1994)、Kumaran et al.,Protein Sci.6(10):2233-2241(1997)、Itoh et
al.,Bioorg.Chem.,24(1):59-68(1996)、Capellas et al.,Biotechnol.Bioeng.,56(4):456-463(1997))及びHermanson,G.T.,Bioconjugate
Techniques,Academic Press:San Diego,CA(1996)に記載される方法などの好適な方法を使用して調製することができる。
本発明の方法はまた、本明細書に記載されかつ/又は当該技術分野において既知であるように、自然発生したものではない組成物、混合物、又は形態で提供される少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ以上の抗IL-23抗体を含む、抗IL-23抗体組成物をも使用する。かかる組成物は、上記配列の隣接アミノ酸の70~100%、又はその特定される断片、ドメイン、若しくは変異体から成る群から選択される抗IL-23抗体のアミノ酸配列の、少なくとも1つ又は2つの完全長、C及び/若しくはN末端欠失変異体、ドメイン、断片、又は特定された変異体を含む非自然発生組成物を含む。好ましい抗IL23抗体組成物は、例えば、上記配列番号の70~100%の、本明細書に記載される抗IL23抗体配列、又はその特定された断片、ドメイン、若しくは変異体の、少なくとも1つのCDR又はLBP含有部分として、少なくとも1つ又は2つの完全長、断片、ドメイン、又は変異体を含む。更に好ましい組成物は、例えば、上記配列番号などの70~100%、又はその特定されたフラグメント、ドメイン、若しくは変異体のうちの少なくとも1つを40~99%含む。かかる組成物の百分率は、当該技術分野において既知であるように、又は本明細書に記載されるように、重量、容量、濃度、モル濃度、あるいは液体若しくは無水溶液(dry solution)、混合物、懸濁液、エマルション、粒子、粉末、又はコロイドとしてのモル濃度によるものである。
更なる治療活性成分を含む抗体組成物
本発明の方法に使用される抗体組成物は、任意に更に、抗感染症薬、心血管(cardiovascular、CV)系作用薬、中枢神経系(central nervous system、CNS)薬、自律神経系(autonomic nervous system、ANS)薬、呼吸器薬、消化(gastrointestinal、GI)管作用薬、ホルモン薬、体液又は電解質平衡薬、血液作用薬、抗腫瘍薬、免疫調節薬、眼、耳又は鼻用薬、局所作用薬、栄養薬などのうち、少なくとも1つから選択される、少なくとも1つの化合物又はタンパク質を有効量含むことができる。かかる薬剤は、本明細書に示されるそれぞれの製剤、適応症、用量、及び投与を含めて、当該技術分野では周知である(例えば、Nursing 2001 Handbook of Drugs,21st edition,Springhouse Corp.,Springhouse,PA,2001、Health Professional’s Drug Guide 2001,ed.,Shannon,Wilson,Stang,Prentice-Hall,Inc,Upper Saddle River,NJ、Pharmcotherapy Handbook,Wells et al.,Appleton&Lange,Stamford,CTを参照されたく、各々は、参照により本明細書に組み込まれる)。
本発明の方法の抗体と組み合わせることができる薬剤の例として、抗感染薬は、殺アメーバ薬又は少なくとも1種の抗原虫薬、駆虫薬、抗真菌薬、抗マラリア薬、抗結核薬又は少なくとも1種の抗らい菌薬、アミノグリコシド、ペニシリン、セファロスポリン、テトラサイクリン、スルホンアミド、フルオロキノロン、抗ウイルス薬、マクロライド抗感染薬、及び種々の抗感染薬から選択される少なくとも1種であり得る。ホルモン薬は、コルチコステロイド、アンドロゲン、又は少なくとも1種のアナボリックステロイド、エストロゲン、又は少なくとも1種のプロゲスチン、ゴナドトロピン、抗糖尿病薬、又は少なくとも1種のグルカゴン、甲状腺ホルモン、甲状腺ホルモン拮抗薬、下垂体ホルモン、及び副甲状腺様薬から選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種のセファロスポリンは、セファクロル、セファドロキシル、セファゾリンナトリウム、セフジニル、塩酸セフェピム、セフィキシム、セフメタゾールナトリウム、セフォニシドナトリウム、セフォペラゾンナトリウム、セフォタキシムナトリウム、セフォテタン二ナトリウム、セフォキシチンナトリウム、セフポドキシムプロキセチル、セフプロジル、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシムナトリウム、セフトリアキソンナトリウム、セフロキシムアキセチル、セフロキシムナトリウム、塩酸セファレキシン、セファレキシン一水和物、セフラジン、及びロラカルベフから選択される少なくとも1種であり得る。
少なくとも1種のコルチコステロイド(coricosteroid)は、ベタメタゾン、酢酸ベタ
メタゾン又はリン酸ベタメタゾンナトリウム、リン酸ベタメタゾンナトリウム、酢酸コルチゾン、デキサメサゾン、酢酸デキサメサゾン、リン酸デキサメサゾンナトリウム、酢酸フルドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、シピオン酸ヒドロコルチゾン、リン酸ヒドロコルチゾンナトリウム、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、メチルプレドニゾロン、酢酸メチルプレドニゾロン、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、テブト酸プレドニゾロン、プレドニゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、及び二酢酸トリアムシノロンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種のアンドロゲン又はタンパク質同化ステロイド薬は、ダナゾール、フルオキシメステロン、メチルテストステロン、デカン酸ナンドロロン、フェンプロピオン酸ナンドロロン、テストステロン、シピオン酸テストステロン、エナント酸テストステロン、プロピオン酸テストステロン、及びテストステロン経皮剤から選択される少なくとも1種であり得る。
少なくとも1種の免疫抑制剤は、アザチオプリン、バシリキシマブ、シクロスポリン、ダクリズマブ、リンパ球免疫グロブリン、ムロモナブ-CD3、ミコフェノール酸モフェチル、塩酸ミコフェノール酸モフェチル、シロリムス、及びタクロリムスから選択される
少なくとも1種であり得る。
少なくとも1種の局所抗感染薬は、アシクロビル、アンホテリシンB、アゼライン酸クリーム、バシトラシン、硝酸ブトコナゾール、リン酸クリンダマイシン、クロトリマゾール、硝酸エコナゾール、エリスロマイシン、硫酸ゲンタマイシン、ケトコナゾール、酢酸マフェニド、メトロニダゾール(局所)、硝酸ミコナゾール、ムピロシン、塩酸ナフチフィン、硫酸ネオマイシン、ニトロフラゾン、ナイスタチン、スルファジアジン銀、塩酸テルビナフィン、テルコナゾール、塩酸テトラサイクリン、チオコナゾール、及びトルナフテートから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の疥癬殺虫剤若しくは殺シラミ薬は、クロタミトン、リンデン、ペルメトリン、及びピレトリンから選択される少なくとも1種であり得る。少なくとも1種の局所コルチコステロイドは、ジプロピオン酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、プロピオン酸クロベタゾール、デソニド、デスオキシメタゾン、デキサメサゾン、リン酸デキサメサゾンナトリウム、二酢酸ジフロラゾン、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルランドレノリド、プロピオン酸フルチカゾン、ハルシノニド(halcionide)、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、吉草酸ヒドロコルチゾン、フロ酸モメタゾン、及びトリアムシノロンアセトニドから選択される少なくとも1種であり得る。(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookの1098~1136頁を参照されたい。)
抗IL-23抗体組成物は、かかる調節、処置、又は治療を必要とする細胞、組織、器官、動物、又は患者に接触されるか又は投与される少なくとも1つの抗IL-23抗体を含み、任意選択的に更に、少なくとも1つのTNF拮抗薬(例えば、限定されないが、TNF化学若しくはタンパク質拮抗薬、TNFモノクローナル若しくはポリクローナル抗体又は断片、可溶性TNF受容体(例えば、p55、p70、又はp85)又は断片、その融合ポリペプチド、又は小分子TNF拮抗薬、例えば、TNF結合タンパク質I若しくはII(TBP-1又はTBP-II)、ネレリモンマブ(nerelimonmab)、インフリキシマブ、エタネルセプト(eternacept)、CDP-571、CDP-870、アフェリモマブ、レネルセピトなど)、抗リウマチ薬(例えば、メトトレキサート、オーラノフィン、アウロチオグルコース、アザチオプリン、エタネルセプト、金チオリンゴ酸ナトリウム、ヒドロキシクロロキン硫酸塩、レフルノミド、スルファサラジン)、免疫付与剤、免疫グロブリン、免疫抑制剤(例えば、バシリキシマブ、シクロスポリン、ダクリズマブ)、サイトカイン又はサイトカイン拮抗薬から選択される少なくとも1種を含む、任意の好適かつ有効量の組成物又は医薬組成物のうちの少なくとも1種を更に含むことができる。かかるサイトカインの非制限的な例としては、IL-1~IL-23など(例えば、IL-1、IL-2等)のいずれかが挙げられるが、これらに限定されない。好適な投与量は、当該技術分野において周知である。例えば、Wells et al.,eds.,Pharmacotherapy Handbook,2nd Edition,Appleton and Lange,Stamford,CT(2000)、PDR Pharmacopoeia,Tarascon Pocket Pharmacopoeia 2000,Deluxe Edition,Tarascon Publishing,Loma Linda,CA(2000)を参照されたく、これらの各々は、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
本発明の方法に使用される抗IL-23抗体化合物、組成物、又は混合物は更に、希釈剤、結合剤、安定剤、緩衝剤、塩、親油性溶媒、保存剤、アジュバントなどであるがこれらに限定されない、任意の好適な助剤のうちの少なくとも1つを含み得る。薬学的に許容される助剤が好ましい。かかる滅菌溶液を調製する非限定的な例及びその方法は、当該技術分野において周知であり、例えば、Gennaro,Ed.,Remington’s
Pharmaceutical Sciences,18th Edition,Mack Publishing Co.(Easton,PA),1990などであるが、
これに限定されない。当該技術分野において周知である、又は本明細書に記載されるように、抗IL-23抗体、断片、又は変異体組成物の投与方法、溶解度、及び/又は安定性に好適な薬学的に許容できる担体は、日常的に選択することができる。
本組成物において有用な薬学的賦形剤及び添加剤は、これらに限定されないが、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、脂質及び炭水化物(例えば、単糖類、二糖、三糖、四糖、及びオリゴ糖を含む糖類、アルジトール、アルドン酸、エステル化糖などの誘導体化糖、並びに多糖類又は糖ポリマー)を含み、これらは、単独で又は組み合わせて存在してもよく、単独で又は組み合わせて1~99.99重量%又は容量%含まれる。例示的なタンパク質賦形剤には、ヒト血清アルブミン(human serum albumin、HSA)などの血清アルブ
ミン、組換えヒトアルブミン(recombinant human albumin、rHA)、ゼラチン、カゼ
インなどが挙げられる。緩衝能においても機能し得る代表的なアミノ酸/抗体構成要素には、アラニン、グリシン、アルギニン、ベタイン、ヒスチジン、グルタミン酸、アスパラギン酸、システイン、リシン、ロイシン、イソロイシン、バリン、メチオニン、フェニルアラニン、アスパルテームなどが挙げられる。好ましいアミノ酸の1つはグリシンである。
本発明において使用に好適な炭水化物賦形剤として、例えば、フルクトース、マルトース、ガラクトース、グルコース、D-マンノース、ソルボースなどの単糖類、ラクトース、スクロース、トレハロース、セロビオースなどの二糖類、ラフィノース、メレジトース、マルトデキストリン、デキストラン、デンプン類などの多糖類、マンニトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、キシリトールソルビトール(グルシトール)、ミオイノシトールなどのアルジトールが挙げられる。本発明で使用するのに好ましい炭水化物賦形剤は、マンニトール、トレハロース、及びラフィノースである。
抗IL-23抗体組成物はまた、緩衝剤又はpH調整剤を含むこともでき、典型的には、緩衝剤は、有機酸又は塩基から調製される塩である。代表的な緩衝剤としては、クエン酸、アスコルビン酸、グルコン酸、炭酸、酒石酸、コハク酸、酢酸、又はフタル酸の塩などの有機酸塩、トリス、トロメタミン塩酸塩、又はリン酸緩衝剤が挙げられる。本組成物における使用に好ましい緩衝剤は、クエン酸などの有機酸塩である。
加えて、抗IL-23抗体組成物は、ポリビニルピロリドン、フィコール(ポリマー糖)、デキストレート(例えば、2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンなどのシクロデキストリン)、ポリエチレングリコール、着香剤、抗菌剤、甘味料、抗酸化剤、帯電防止剤、界面活性剤(例えば、「TWEEN20」及び「TWEEN80」などのポリソルベート)、脂質(例えば、リン脂質、脂肪酸)、ステロイド(例えば、コレステロール)、及びキレート剤(例えば、EDTA)などのポリマー賦形剤/添加剤を含み得る。
本発明による抗IL-23抗体、部分又は変異体組成物における使用に適したこれら及び追加の既知の薬学的賦形剤及び/又は添加剤は、当該技術分野において既知であり、例えば、「Remington:The Science&Practice of Pharmacy」、19th ed.,Williams&Williams,(1995)、及び「Physician’s Desk Reference」、52nd ed,Medical Economics,Montvale,NJ(1998)に列挙されており、これらの開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。好ましい担体又は賦形剤材料は、炭水化物(例えば単糖類及びアルジトール)及び緩衝剤(例えばクエン酸)又はポリマー剤である。例示的な担体分子はムコ多糖、ヒアルロン酸であり、これらは関節内送達に有用であり得る。
製剤
上述したとおり、本発明は、好ましくは、生理食塩水又は選択された塩を含むリン酸塩緩衝剤である安定した製剤、並びに保存剤を含有する保存溶液及び製剤、並びに薬学的に許容できる製剤中に少なくとも1つの抗IL23抗体を含む薬学的又は獣医学的用途に好適な多用途保存製剤を提供する。保存製剤は、水性希釈剤中に、少なくとも1つの既知の、すなわち少なくとも1つのフェノール、m-クレゾール、p-クレゾール、o-クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、硝酸フェニル水銀、フェノキシエタノール、ホルムアルデヒド、クロロブタノール、塩化マグネシウム(例えば、六水和物)、アルキルパラベン(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、及びチメロサール、又はそれらの混合物からなる群から任意選択的に選択される保存剤を含有する。当該技術分野において既知であるように、0.001~5%、又は0.001、0.003、0.005、0.009、0.01、0.02、0.03、0.05、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.3、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、又はその中の任意の範囲若しくは値などであるがこれらに限定されない、その中の任意の範囲若しくは値の、任意の好適な濃度又は混合物が使用され得る。非限定的な例としては、保存剤無添加、0.1~2%m-クレゾール(例えば、0.2、0.3.0.4、0.5、0.9、1.0%)、0.1~3%のベンジルアルコール(例えば、0.5、0.9、1.1、1.5、1.9、2.0、2.5%)、0.001~0.5%のチメロサール(例えば、0.005、0.01)、0.001~2.0%のフェノール(例えば、0.05、0.25、0.28、0.5、0.9、1.0%)、0.0005~1.0%のアルキルパラベン(複数可)(例えば、0.00075、0.0009、0.001、0.002、0.005、0.0075、0.009、0.01、0.02、0.05、0.075、0.09、0.1、0.2、0.3、0.5、0.75、0.9、1.0%)などが挙げられる。
上述のとおり、本発明の方法は、包装材と、任意選択的に水性希釈剤中に処方された緩衝剤及び/又は保存剤を伴う少なくとも1つの抗IL-23特異的抗体の溶液を含む少なくとも1つのバイアルと、を含む製品を使用し、この包装材は、かかる溶液を1、2、3、4、5、6、9、12、18、20、24、30、36、40、48、54、60、66、72時間以上にわたり保持することができることを記したラベルを含む。本発明は、包装材と、凍結乾燥された抗IL-23特異的抗体を含む第1のバイアルと、処方された緩衝剤又は保存剤の水性希釈剤を含む第2のバイアルと、を含む製品を更に使用し、この包装材は、抗IL-23特異的抗体を水性希釈剤でもどして、24時間以上にわたって保持することができる溶液を形成するように患者に指示するラベルを含む。
本発明により使用される抗IL-23特異的抗体は、本明細書に記載されるか又は当該技術分野において既知の、哺乳類細胞又はトランスジェニック調製物から産生することを含む組換え手段により産生され得るか、又は他の生物源から精製され得る。
抗IL-23特異的抗体の範囲は、湿式/乾式系の場合、もどすときに約1.0μg/mL~約1000mg/mLの濃度が得られる量で含まれるが、より低い濃度及び高い濃度でも作業可能であり、意図される送達ビヒクルに依存し、例えば溶液製剤では、経皮パッチ、肺、経粘膜、又は浸透圧性若しくはマイクロポンプ方法とは異なる。
好ましくは、水性希釈剤は任意選択的に、薬学的に許容できる保存剤を更に含む。好ましい保存剤には、フェノール、m-クレゾール、p-クレゾール、o-クレゾール、クロ
ロクレゾール、ベンジルアルコール、アルキルパラベン(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウム及びチメロサール又はこれらの混合物からなる群から選択されるものが含まれる。製剤中で使用される保存剤の濃度は、抗菌効果を生み出すのに十分な濃度である。かかる濃度は選択された保存剤によって異なり、当業者により容易に決定される。
他の賦形剤、例えば、等張剤、緩衝剤、抗酸化剤、及び保存剤エンハンサーは、任意選択的にかつ好ましくは希釈剤に添加することができる。グリセリンなどの等張剤が、既知の濃度で一般に使用される。好ましくは、生理学的に耐性の緩衝剤を添加して、改善されたpH制御を提供する。製剤は、約pH4~約pH10、及び好ましくは約pH5~約pH9の範囲、及び最も好ましくは約6.0~約8.0の範囲などの、広範囲のpH範囲を対象にすることができる。好ましくは、本発明の処方は、約6.8~約7.8のpHを有する。好適な緩衝剤には、リン酸緩衝剤を含み、最も好ましくは、リン酸ナトリウム、特にリン酸緩衝生理食塩水(phosphate buffered saline、PBS)を含む。
所望により他の添加剤、例えばTween20(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート)、Tween40(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート)、Tween80(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート)、Pluronic F68(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー)、及びPEG(ポリエチレングリコール)などの、製薬学的に許容できる可溶化剤、又はポリソルベート20若しくは80又はポロキサマー184若しくは188、Pluronic(登録商標)ポリオール(polyls)などの非イオン性界面活性剤、その他のブロックコポリマー、並びにEDTA及びEGTAなどのキレート剤を、処方又は組成物に添加することで、凝集を低減させることができる。これらの添加物は、製剤を投与するためにポンプ又はプラスチック容器が使用される場合に特に有用である。薬学的に許容できる界面活性剤の存在により、タンパク質が凝集する傾向が軽減される。
製剤は、少なくとも1つの抗IL-23特異的抗体と、フェノール、m-クレゾール、p-クレゾール、o-クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、アルキルパラベン(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、及びチメロサール又はこれらの混合物からなる群から選択される保存剤と、を水性希釈剤中で混合することを含むプロセスにより、調製することができる。少なくとも1つの抗IL-23特異的抗体と保存剤との水性希釈剤中での混合は、従来の溶解及び混合手順を使用して実施される。好適な製剤を調製するために、例えば、緩衝溶液中の一定量の少なくとも1つの抗IL-23特異的抗体を、所望の濃度のタンパク質及び保存剤を提供するために十分な量の緩衝溶液中で所望の保存剤と組み合わせる。このプロセスの変化形態は、当業者によって認識されるであろう。例えば、構成成分の添加順序、追加の添加剤の使用の有無、製剤調製時の温度及びpHは全て、使用する投与濃度及び投与手段に関して最適化することのできる因子である。
製剤は、透明な溶液として、又は水、保存剤及び/若しくは賦形剤、好ましくはリン酸塩緩衝剤及び/若しくは生理食塩水、並びに選択された塩を水性希釈剤中に含有する第2のバイアルでもどされる、凍結乾燥された抗IL-23特異的抗体のバイアルを含む併用バイアル(dual vial)として、患者に提供することができる。単一溶液バイアル又は再
構成を必要とするデュアルバイアルはいずれも複数回再利用することができ、単一又は複数の患者治療サイクルを満たすことができ、したがって、現在使用できるよりも便利な治療レジメンを提供することができる。
本製品は、即時から24時間以上の範囲の期間にわたる投与に有用である。したがって、本発明により特許請求される製品は、患者に大きな利益を提供する。本発明の製剤は、
約2℃~約40℃の温度で任意選択的に安全に保管し、タンパク質の生物学的活性を長期間保持することができ、したがって包装ラベルは、溶液が6、12、18、24、36、48、72、又は96時間以上の期間にわたって保持及び/又は使用できることを示すことを可能にする。保存されている希釈剤を使用する場合には、かかるラベルに最高1~12ヶ月、半年、1年半及び/又は2年までの使用を含むことができる。
抗IL-23特異的抗体の溶液は、少なくとも1つの抗体を水性希釈剤中で混合することを含むプロセスにより調製することができる。混合は、従来の溶解及び混合手順を使用して実施される。好適な希釈剤を調製するために、例えば、水又は緩衝剤中の一定量の少なくとも1つの抗体を、所望の濃度のタンパク質、及び任意選択的に保存剤又は緩衝剤を提供するのに十分な量で組み合わせる。このプロセスの変化形態は、当業者によって認識されるであろう。例えば、構成成分の添加順序、追加の添加剤の使用の有無、製剤調製時の温度及びpHは全て、使用する投与濃度及び投与手段に関して最適化することのできる因子である。
特許請求される製品は、透明な溶液として、又は水性希釈剤を含有する第2のバイアルでもどされる、凍結乾燥された少なくとも1つの抗IL-23特異的抗体のバイアルを含む併用バイアルとして、患者に提供することができる。単一溶液バイアル又は再構成を必要とするデュアルバイアルはいずれも複数回再利用することができ、単一又は複数の患者治療サイクルを満たすことができ、したがって、現在使用できるよりも便利な治療レジメンを提供する。
特許請求される製品は、透明な溶液、又は水性希釈剤を含有する第2のバイアルでもどされる、凍結乾燥された少なくとも1つの抗IL-23特異的抗体のバイアルを含む併用バイアルを、薬局、診療所、又はその他のかかる機関及び施設に提供することによって、患者に対し間接的に提供することができる。この場合の透明溶液は最高1リットル又は更にはそれ以上の容量であってもよく、この大きな容器からより少量の少なくとも1つの抗体溶液を1回又は複数回取り出してより小さなバイアルに移し、かつ薬局又は診療所により顧客及び/又は患者に提供できる。
溶液を送達するためのペン型インジェクタ装置を含む単一バイアルシステムを含む、既に承認された装置としては、BD Pens、BD Autojector(登録商標)、Humaject(登録商標)、NovoPen(登録商標)、B-D(登録商標)Pen、AutoPen(登録商標)、及びOptiPen(登録商標),GenotropinPen(登録商標)、Genotronorm Pen(登録商標)、Humatr ○Pen(登録商標)、Reco-Pen(登録商標)、Roferon Pen(登録商標)、Biojector(登録商標)、Iject(登録商標)、J-tip Needle-Free Injector(登録商標)、Intraject(登録商標)、Medi-Ject(登録商標)、Smartject(登録商標)(例えば、Becton Dickensen(Franklin Lakes,NJ, www.bectondickenson.com)、Disetronic(Burgdorf、Switzerland、www.disetronic.com;)Bioject,Portland,Oregon(www.bioject.com)、National Medical Products,Weston Medical(Peterborough,UK,www.weston-medical.com)、Medi-Ject Corp(Minneapolis,MN,www.mediject.com)によって製造又は開発されているもの)、及び類似の好適なデバイスが挙げられる。デュアルバイアル系を含む承認済みデバイスとしては、HumatroPen(登録商標)などの、再構成した溶液を送達するためのカートリッジ内で凍結乾燥された薬剤を再構成するためのペン型インジェクタシステムが挙げられる。好適な他のデバイスの例としては
、予め充填された注射器、自動注射器、針なし注射器、及び針なしIV注入セットが挙げられる。
製品は、包装材を含み得る。包装材は、規制当局によって必要とされる情報に加えて、製品を使用することができる条件を提供する。本発明の包装材は、該当する場合、少なくとも1つの抗IL-23抗体を水性希釈剤でもどして溶液を形成し、2~24時間以上の期間にわたって、この溶液を湿式/乾式の2つのバイアル製品に使用する、という指示を患者に提供する。単一バイアルの溶液製品、予め充填された注射器、又は自動注射器の場合、ラベルは、かかる溶液が2~24時間以上の期間にわたって使用することができることを示す。製品は、ヒト用医薬製品用途に有用である。
本発明の方法に使用される製剤は、抗IL-23抗体及び選択された緩衝剤、好ましくは生理食塩水又は選択された塩を含有するリン酸緩衝剤を混合することを含むプロセスにより、調製することができる。抗IL-23抗体と緩衝剤との水性希釈剤中での混合は、従来の溶解及び混合手順を使用して実施される。好適な製剤を調製するために、例えば、水又は緩衝剤中の一定量の少なくとも1つの抗体を、所望の濃度のタンパク質及び緩衝剤を提供するのに十分な量の水中で所望の緩衝剤と組み合わせる。このプロセスの変化形態は、当業者によって認識されるであろう。例えば、構成成分の添加順序、追加の添加剤の使用の有無、製剤調製時の温度及びpHは全て、使用する投与濃度及び投与手段に関して最適化することのできる因子である。
本発明の方法は、ヒト又は動物患者に投与するのに有用かつ許容できる様々な製剤を含む医薬組成物を提供する。かかる医薬組成物は、希釈剤として「標準状態」の水、及び当業者に周知の日常的な方法を使用して調製される。例えば、ヒスチジン及びヒスチジン一塩酸塩水和物などの緩衝構成要素が最初に提供され、続いて適切な非最終容量の「標準状態」の水希釈剤、スクロース、及びポリソルベート80が添加され得る。次いで、単離された抗体を添加することができる。最後に、水を希釈剤として使用する「標準状態」条件の下で、医薬組成物の容量を所望の最終容量に調整する。当業者は、医薬組成物の調製に好適ないくつかの他の方法を認識する。
医薬組成物は、水の容量単位当たりの示される質量の各構成成分を含むか、又は「標準状態」の示されるpHを有する水溶液又は懸濁液であってもよい。本明細書で使用されるとき、「標準状態」という用語は、25℃±2℃の温度及び1気圧の圧力を意味する。「標準状態」という用語は、当該技術分野では、当該技術分野が認識する、単一の温度又は圧力のセットを指すように使用されないが、代わりに参照「標準状態」条件下の特定の組成を含む溶液又は懸濁液を説明するために使用される温度及び圧力を特定する参照状態である。これは、溶液の容量が一部温度及び圧力の関数であるためである。当業者は、本明細書に開示されるものと同等の医薬組成物が他の温度及び圧力で製造され得ることを認識する。かかる医薬組成物が本明細書に開示されるものと同等であるかは、上記に定義された「標準状態」条件下(例えば、25℃±2℃及び1気圧の圧力)で決定されるべきである。
重要なことに、かかる医薬組成物は、医薬組成物の単位容積当たり「およそ(約)」ある特定の値(例えば、「約0.53mgのL-ヒスチジン」)の構成要素質量を含有するか、又は約ある特定の値のpH値を有し得る。医薬組成物中に存在する構成要素質量又はpH値は、単離された抗体が医薬組成物に存在するか、又は単離された抗体が医薬組成物から除去された後(例えば、希釈により)に、医薬組成物中に存在する単離された抗体がペプチド鎖に結合することができる場合の、「約」所与の数値である。つまり、構成要素の質量値又はpH値などの値は、単離された抗体を医薬組成物に配置した後に単離された抗体の結合活性が維持され、検出可能であるときの、「約」所与の数値である。
競合結合分析を行って、IL-23特異的mAbが類似の若しくは異なるエピトープに結合し、かつ/又は互いに競合するかを決定する。ELISAプレート上にAbを個々にコーティングする。競合するmAbを添加し、続いてビオチン化hrIL-23を添加する。陽性対照には、コーティングに同じmAbを競合mAb(「自己競合」)として使用してもよい。IL-23結合は、ストレプトアビジンを使用して検出される。これらの結果は、mAbがIL-23上の類似の又は部分的に重複するエピトープを認識するかどうかを示す。
本発明の方法の一態様は、医薬組成物を患者に投与する。
医薬組成物の一実施形態では、単離された抗体濃度は、1mLの医薬組成物当たり約77~約104mgである。医薬組成物の別の実施形態では、pHは約5.5~約6.5である。
安定又は保存製剤は、透明溶液として、又は水性希釈剤中に保存剤若しくは緩衝剤及び賦形剤を含有する第2のバイアルで再構成される、凍結乾燥された少なくとも1つの抗IL-23抗体のバイアルを含むデュアルバイアルとして、患者に提供することができる。単一溶液バイアル又は再構成を必要とするデュアルバイアルはいずれも複数回再利用することができ、単一又は複数の患者治療サイクルを満たすことができ、したがって、現在使用できるよりも便利な治療レジメンを提供する。
抗IL-23抗体を安定化するその他の処方又は方法は、抗体を含む凍結乾燥粉末の透明溶液以外のものであってよい。非透明溶液としては微粒子懸濁液を含む処方があり、このような微粒子は、ミクロスフェア、微小粒子、ナノ粒子、ナノスフェア、又はリポソームとして様々に知られる種々の大きさの構造内に、抗IL-23抗体を含有する組成物である。活性薬剤を含有するかかる比較的均質な本質的に球状の微粒子処方は、米国特許第4,589,330号に教示される通り、活性薬剤及びポリマーを含有する水相と非水相とを接触させ、次いで非水相を蒸発させて水相からの粒子の合体を引き起こすことにより形成することができる。多孔性微小粒子は、米国特許第4,818,542号に教示される通り、連続溶媒中に分散された活性薬剤とポリマーとを含有する第1相を使用し、凍結乾燥又は希釈-抽出-沈殿により懸濁液からこの溶媒を除去することで調製することができる。こうした調製に好ましいポリマーは、ゼラチン寒天、デンプン、アラビノガラクタン、アルブミン、コラーゲン、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、グリコリド-L(-)ラクチドポリ(エプシロン-カプロラクトン、ポリ(エプシロン-カプロラクトン-CO-乳酸)、ポリ(エプシロン-カプロラクトン-CO-グリコール酸)、ポリ(β-ヒドロキシ酪酸)、ポリエチレンオキシド、ポリエチレン、ポリ(アルキル-2-シアノアクリレート)、ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリアミド、ポリ(アミノ酸)、ポリ(2-ヒドロキシエチルDL-アスパルトアミド)、ポリ(エステル尿素)、ポリ(L-フェニルアラニン/エチレングリコール/1,6-ジイソシアナトヘキサン)及びポリ(メチルメタクリレート)からなる群から選択される、天然又は合成のコポリマー又はポリマーである。特に好ましいポリマーは、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、グリコリド-L(-)ラクチドポリ(エプシロン-カプロラクトン)、ポリ(エプシロン-カプロラクトン-CO-乳酸)、及びポリ(エプシロン-カプロラクトン-CO-グリコール酸)などのポリエステルである。ポリマー及び/又は活性物質を溶解させるのに有用な溶媒としては水、ヘキサフルオロイソプロパノール、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、ヘキサン、ベンゼン、又はヘキサフルオロアセトンセスキ水和物がある。活性物質含有相を第2相に分散させるプロセスは、ノズル内のオリフィスに上記の第1相を圧力で強制的に通して液滴形成に作用させる工程を含むことができる。
乾燥粉末処方は、例えば、噴霧乾燥法、又は蒸発による溶媒抽出法、若しくは水性又は非水性溶媒を除去するための1つ以上の工程が後続する結晶性組成物の沈殿による溶媒抽出法などの、凍結乾燥以外のプロセスの結果として得てもよい。噴霧乾燥抗体製剤の調製は、米国特許第6,019,968号に教示される。抗体ベースの乾燥粉末組成物は、抗体の溶液又はスラリーを、及び任意選択的に、呼吸用乾燥粉末を提供するための条件下で溶媒中の、賦形剤を、噴霧乾燥させることによって生産できる。溶媒には、容易に乾燥可能な、例えば水及びエタノールなどの極性化合物が挙げられる。抗体の安定性は、酸素不在下、例えば窒素ブランケット下において噴霧乾燥手順を実施すること、又は乾燥用気体として窒素を使用することにより増強させることができる。別の比較的乾燥した処方は、国際公開第9916419号中で教示されているような、典型的にヒドロフルオロアルカン噴射剤を含む懸濁培地中に分散した、複数の有孔微細構造の分散物である。安定化された分散物は、定量吸入器を用いて患者の肺に投与できる。噴霧乾燥された薬剤の商業的製造において有用な機器は、Buchi Ltd.又はNir ○Corp.により製造されている。
本明細書に記載される安定若しくは保存製剤又は溶液のいずれかの抗IL-23抗体は、当該技術分野において周知のように、SC若しくはIM注射、経皮、経肺、経粘膜、埋め込み、浸透圧ポンプ、カートリッジ、マイクロポンプ又は当該技術分野において周知であり当業者により理解される他の手段などの様々な送達方法を介して、本発明により対象に投与することができる。
治療適用
本発明はまた、当該技術分野において既知又は本明細書に記載のように、少なくとも1つの本発明のIL-23抗体を用いて、例えば、細胞、組織、器官、動物、又は患者に、治療有効量のIL-23特異的抗体を投与又は接触させて、細胞、組織、器官、動物、又は患者における乾癬を調節又は治療するための方法をも提供する。
本発明のいずれの方法も、かかる調節、治療、又は療法を必要としている細胞、組織、臓器、動物、又は患者に、抗IL-23抗体を含む組成物又は医薬組成物を有効量で投与することを含み得る。かかる方法は、任意選択的に、かかる疾患又は障害の治療のための同時投与又は併用療法を更に含むことができ、ここで、この少なくとも1つの抗IL-23抗体、その特定部分、又は変異体を投与することは、少なくとも1つのTNF拮抗薬(例えば、限定されないが、化学物質性若しくはタンパク質性TNF拮抗薬、TNFモノクローナル若しくはポリクローナル抗体若しくは断片、可溶性TNF受容体(例えば、p55、p70、又はp85)若しくは断片、その融合ポリペプチド、又は低分子TNF拮抗薬、例えば、TNF結合タンパク質I又はII(TBP-1又はTBP-II)、ネレリモンマブ、インフリキシマブ、エタネルセプト(eternacept)(Enbrel(商標))、アダリムマブ(Humira(商標))、CDP-571、CDP-870、アフェリモマブ、レネルセピトなど)、抗リウマチ薬(例えば、メトトレキサート、オーラノフィン、アウロチオグルコース、アザチオプリン、金チオリンゴ酸ナトリウム、硫酸ヒドロキシクロロキン、レフルノミド、スルファサラジン)、筋弛緩薬、麻薬、非ステロイド性抗炎症薬(non-steroid anti-inflammatory drug、NSAID)、鎮痛薬、麻酔薬、鎮静薬、局所麻酔薬、神経筋遮断薬、抗菌薬(例えば、アミノグリコシド、抗真菌薬、抗寄生虫薬、抗ウイルス薬、カルバペナム、セファロスポリン、フルオロキノロン、マクロライド、ペニシリン、スルホンアミド、テトラサイクリン、その他抗菌薬)、乾癬治療薬、コルチコステロイド、アナボリックステロイド、糖尿病関連薬、ミネラル、栄養薬、甲状腺剤、ビタミン、カルシウム関連ホルモン、止瀉薬、鎮咳薬、制吐剤、抗腫瘍薬、緩下剤、抗凝固薬、エリスロポエチン(例えば、エポエチンアルファ)、フィルグラスチム(例えば、G-CSF、Neupogen)、サルグラモスチム(GM-CSF、Leukine)、免疫付与剤、免疫グロブリン、免疫抑制剤(例えば、バシリキシマブ、シクロスポリ
ン、ダクリズマブ)、成長ホルモン、ホルモン補充薬、エストロゲン受容体調節薬、散瞳剤、毛様体筋麻痺薬、アルキル化剤、代謝拮抗薬、分裂阻害剤、放射性医薬品、抗うつ薬、抗躁薬、抗精神病薬、抗不安薬、睡眠薬、交感神経刺激薬、刺激薬、ドネペジル、タクリン、ぜんそく治療薬、ベータ作用薬、吸入ステロイド、ロイコトリエン阻害剤、メチルキサンチン、クロモリン、エピネフリン若しくは類似体、ドルナーゼアルファ(Pulmozyme)、サイトカイン若しくはサイトカイン拮抗薬から選択される少なくとも1つを、前に
、同時に、及び/又は後に投与することを更に含む。好適な投与量は、当該技術分野において周知である。例えば、Wells et al.,eds.,Pharmacotherapy Handbook,2nd Edition,Appleton and Lange,Stamford,CT(2000)、PDR Pharmacopoeia,Tarascon Pocket Pharmacopoeia 2000,Deluxe Edition,Tarascon Publishing,Loma Linda,CA(2000)、Nursing 2001 Handbook of Drugs,21st edition,Springhouse Corp.,Springhouse,PA,2001、Health Professional’s Drug
Guide 2001,ed.,Shannon,Wilson,Stang,Prentice-Hall,Inc,Upper Saddle River,NJ,を参照されたく、これらの参考文献の各々は参照により全体が本明細書に組み込まれる。
治療処置
典型的には、乾癬の処置は、組成物中に含有される活性剤の比活性に応じ、平均して、合計、1回の投与あたり患者の体重1kgあたり少なくとも約0.01~500ミリグラムの範囲の抗IL-23抗体、及び好ましくは、単回又は複数回投与あたり患者の体重1kgあたり少なくとも約0.1~100ミリグラムの範囲の抗体の、抗IL-23抗体組成物の有効量又は用量を投与することにより影響を受ける。あるいは、有効な血清濃度は、単回又は複数回投与あたり0.1~5000μg/mLの血清濃度を含み得る。好適な投与量は、医療実践者には既知であり、当然のことながら、具体的な疾患状態、投与される組成物の比活性、及び処置を受けている具体的な患者に依存する。場合によっては、望ましい治療量を得るために、反復投与、すなわち、特定の監視された量又は定量の反復個別投与を提供することが必要となる場合があり、この場合、個別投与は、望ましい日用量又は作用が得られるまで繰り返される。
好ましい用量は、任意選択的に、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99及び/若しくは100~500mg/kg/投与、又はその任意の範囲、値若しくは分画を含むか、あるいは単回若しくは複数回投与あたり0.1、0.5、0.9、1.0、1.1、1.2、1.5、1.9、2.0、2.5、2.9、3.0、3.5、3.9、4.0、4.5、4.9、5.0、5.5、5.9、6.0、6.5、6.9、7.0、7.5、7.9、8.0、8.5、8.9、9.0、9.5、9.9、10、10.5、10.9、11、11.5、11.9、20、12.5、12.9、13.0、13.5、13.9、14.0、14.5、4.9、5.0、5.5.、5.9、6.0、6.5、6.9、7.0、7.5、7.9、8.0、8.5、8.9、9.0、9.5、9.9、10、10.5、10.9、11、11.5、11.9、12、12.5、12.9、13.0、13.5、13.9、14、14.5、15
、15.5、15.9、16、16.5、16.9、17、17.5、17.9、18、18.5、18.9、19、19.5、19.9、20、20.5、20.9、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、96、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1500、2000、2500、3000、3500、4000、4500、及び/若しくは5000μg/mLの血清中濃度、又はその任意の範囲、値若しくは分画を得るように含み得る。
あるいは、投与される用量は、特定の薬剤の薬力学的特徴並びにその投与方法及び経路、レシピエントの年齢、健康及び体重、症状の性質及び程度、同時処置の種類、処置頻度、並びに所望の作用などの既知の因子により異なり得る。活性成分の投与量は、通常、体重1キログラム当たり約0.1~100ミリグラムであり得る。通常、0.1~50、好ましくは0.1~10ミリグラム/キログラム/投与、又は徐放性形態が、望ましい結果を得るために有効である。
非限定的な例として、ヒト又は動物の処置は、単回投与、静注投与、又は反復投与を使用して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39若しくは40日目のうちの少なくとも1日に、あるいは又は追加的に、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51若しくは52週目のうちの少なくとも1週に、あるいは又は追加的に、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20年目のうちの少なくとも1年に、又はこれらの任意の組み合わせで、1日当たり0.1~100mg/kg、例えば、0.5、0.9、1.0、1.1、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40、45、50、60、70、80、90、又は100mg/kgの、本発明の少なくとも1つの抗体の1回又は周期的な投与量として提供され得る。
体内投与に好適な剤形(組成物)は、一般に、1単位又は容器当たり約0.001ミリグラム~約500ミリグラムの活性成分を含む。これらの医薬組成物において、活性成分は、組成物の総重量に基づいて、通常、約0.5~99.999重量%の量で存在する。
非経口投与には、抗体は、薬学的に許容できる非経口ビヒクルと合わせて、又は別個に提供される、溶液、懸濁液、エマルション、粒子、粉末、若しくは凍結乾燥粉末として、製剤化され得る。かかるビヒクルの例は、水、生理食塩水、リンゲル液、デキストロース溶液及び1~10%ヒト血清アルブミンである。リポソーム及び不揮発性油などの非水性ビヒクルを使用することもできる。ビヒクル又は凍結乾燥粉末は、等張性及び化学安定性を維持する添加剤(例えば、等張性に関しては塩化ナトリウム、マンニトール;化学安定性に関しては緩衝剤及び保存剤)を含有することができる。製剤は、既知の又は好適な技術によって滅菌される。
好適な薬学的担体は、この分野での標準的参考テキストであるRemington’s
Pharmaceutical Sciences,A.Osolの最新版の中で記載されている。
代替的投与
抗IL-23抗体の薬学的に有効な量を投与するために、本発明に従って、多くの既知の及び開発された方式を使用することができる。以下の記述では経肺投与が使用されているが、本発明に従って他の投与方式を使用して、好適な結果を得てもよい。本発明のIL-23特異的抗体は、担体中で、溶液、エマルション、コロイド若しくは懸濁液として、又は乾燥粉末として、吸入によるか、又は本明細書に記載される若しくは当該技術分野において既知である他の方法による投与に適した様々なデバイス及び方法のいずれかを使用して、送達することができる。
非経口処方及び投与
非経口投与用処方は、一般的な賦形剤として滅菌水又は生理食塩水、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール、植物性油、水素化ナフタレンなどを含有してもよい。注射用の水性又は油性懸濁液は、既知の方法に従って、適切な乳化剤又は加湿剤及び懸濁剤を使用することによって調製可能である。注射剤は、例えば水溶液、無菌注射液又は溶媒中懸濁液などの非毒性の非経口投与可能な希釈剤であってもよい。使用可能なビヒクル又は溶媒としては、水、リンゲル液、等張生理食塩水などが可能であり、通常の溶媒又は懸濁溶媒としては、無菌の不揮発性油を使用することができる。これらの目的では、天然又は合成若しくは半合成の、脂肪油又は脂肪酸、天然又は合成若しくは半合成の、モノグリセリド又はジグリセリド又はトリグリセリドを含む、あらゆる種類の不揮発性油及び脂肪酸を使用することができる。非経口投与は当該技術分野において既知であり、従来の注射手段、米国特許第5,851,198号に記載されているようなガス加圧式無針注射デバイス、及び米国特許第5,839,446号に記載されているようなレーザー穿孔機デバイスが挙げられるが、これらに限定されず、これらは参照によって全体が本明細書に組み込まれる。
代替的送達
本発明は更に、非経口、皮下、筋肉内、静脈内、関節内、気管支内、腹内、包内、軟骨内、洞内、腔内、小脳内、脳室内、結腸内、頚管内、胃内、肝内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内、胸膜内、前立腺内、肺内、直腸内、腎臓内、網膜内、脊髄内、滑液嚢内、胸郭内、子宮内、膀胱内、病巣内、ボーラス、膣内、直腸、口腔内、舌下、鼻腔内、又は経皮手段による抗IL-23抗体の投与に関する。抗IL-23抗体組成物は、非経口(皮下、筋肉内又は静脈内)又は任意のその他の投与、特に、液体溶液若しくは懸濁液の形態で使用するために、特に、クリーム及び座薬などであるがこれらに限定されない半固体形態で、膣若しくは直腸の投与における使用のために、錠剤若しくはカプセルなどであるがこれらに限定されない形態で、口腔若しくは舌下投与用に、あるいは粉末、点鼻薬若しくはエアロゾル、又はある特定の薬剤などであるがこれらに限定されない形態で、鼻腔内に、あるいは皮膚構造を改変するか、又は経皮パッチ中の薬剤濃度を増加させるかのいずれかのために、ジメチルスルホキシドなどの化学的促進剤を用いて(Junginger、et al.In「Drug Permeation Enhancement;」Hsieh,D.S.,Eds.,pp.59-90(Marcel Dekker,Inc.New York 1994、参照により全体が本明細書に組み込まれる)、又はタンパク質及びペプチドを含有する製剤の皮膚への適用(国際公開第98/53847号)、又はエレクトロポレーションなどの一過性の輸送経路を作り出すための、若しくはイオントフォレシスなどの皮膚を通して荷電薬剤の移動度を増加させるための電界の適用、又は超音波導入などの超音波の適用(米国特許第4,309,989号及び同第4,767,402号)を可能にする酸化剤を用いて、ゲル、軟膏、ローション、懸濁液若しくはパッチ送達系などであるが、これらに限定されない形態で、経皮的に、調製することができる(上記の刊行物及び特許は、参照により全体が本明細書に組み込まれる)。
販売及び/又は販売促進の方法
本発明は更に、本明細書に記載される抗体のようなIL-23に対する抗体(例えばグ
セルクマブ)を含む、承認済みの医薬品(米国FDA又は同等の輸出規制機関による承認済みのもの)を販売及び/又は促進する方法に関し、その方法は、グセルクマブ(Tremfya(登録商標))の販売と関連して、IL-23に対する抗体で治療された乾癬患者における、初回治療から44週目及び/又は48週目時点での臨床的エンドポイント結果が、セクキヌマブによる連続治療後の、初回治療から44週目及び/又は48週目時点での臨床的エンドポイント結果よりも優位であるということの広告、販売促進、及び/又は別の方法でハイライト化することを含む。
本発明を一般的に記述してきたが、上記と同様のことは、実例として提供されるが制限することを意図していない以下の実施例を参照することにより、より容易に理解されるであろう。更に、本発明の詳細は、以下の非限定的実施例によって例示される。本明細書の全ての引用の開示は、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
実施例1:中等度から重度の尋常性乾癬の治療に関する、CNT ○1959(グセルクマブ)及びセクキヌマブの比較有効性を評価する、多施設共同の、ランダム化された二重盲検フェーズ3治験
実験計画:
●2つの同時並行治療群(グセルクマブ100mg及びセクキヌマブ300mg)による、中等度から重度の尋常性乾癬を有する被験者における、多施設共同の、ランダム化された、二重盲検による、フェーズ3の、比較用実薬との対照治験。
●無作為化:0週目時点で、全ての組み入れ基準及び除外基準を満たすおよそ1040人の被験者を、試験部位によって層別化した、置換ブロックランダム化に基づいて、1:1の比率で2つの群の1つに無作為化するように計画した:
○第I群(n=520):0週目、4週目、12週目、及び20週目、並びに20週目以降は44週目まで8週間ごとに、グセルクマブ100mgを皮下注射。
○第II群(n=520):0週目、1週目、2週目、3週目、及び4週目、並びに4週目以降は44週目まで4週間ごとに、セクキヌマブ300mgを皮下注射。
●治療期間/治験期間:44週目が、最後の投与のための来院であった。44週目以降、被験者を更に12週間追跡調査し、安全確認のために56週目に最後に来院してもらった。最後の被験者が56週の訪問を完了した時点で治験が終了するものとした。この治験では、56週目時点で、1度データベースロック(DBL)した。
以下の表4に、治験の概略を示す。
Figure 2020104943000002

●有効性のための一次分析セット:一次有効性分析には、実際に受けた治療にかかわらず、0週目時点で被験者に割り当てられた治療に従って、全てのランダム化された被験者が含まれた。これは、完全分析セット(FAS)とも呼ばれる。完全分析セットは、全ての二次有効性分析にも使用された。
●一次エンドポイント:第48週でPASI9反応を達成した被験者の割合(非劣性試験、続いて優越性試験)
●主要な二次有効性変数:この研究においては、6つの主要な二次エンドポイントが存在した。
○12週目及び48週目の両方でPASI7反応を達成した被験者の割合(非劣性試験、続いて優越性試験)
○12週目にPASI9反応を達成した被験者の割合(非劣性試験)
○12週目にPASI7反応を達成した被験者の割合(非劣性試験)
○48週目にPASI100反応を達成した被験者の割合(非劣性試験、続いて優越性試験)
○48週目に治癒(0)のIGAスコアを達成した被験者の割合(非劣性試験、続いて優越性試験)
○48週目に治癒(0)又は最小(1)のIGAスコアを達成した被験者の割合(非劣性試験、続いて優越性試験)
○非劣性マージンは、全てのエンドポイントに対して10%に設定した。
●全体的なタイプ1の誤り率を制御するために、一次分析及び主要な二次分析は、上に指示されているように固定的順序で試験されることが指定された。すなわち、第1の主要な二次エンドポイントは、一次エンドポイントが陽性であった場合にのみ試験され、後続のエンドポイントは、順序が先行するエンドポイントが陽性であった場合にのみ試験されるようにした。
●計画されたサンプルサイズ及び検出力:1:1比でランダム化された全約1,040
人の被験者は、48週目において、少なくとも92%の検出力と0.05の両側の有意水準で、PASI9反応率(PASI90 response rate)に対してグセルクマブ群とセクキヌマブ群との差を検出することが期待された。グセルクマブCNTO1959PSO3001及びCNTO1959PSO3002並びにセクキヌマブのフェーズ3治験(ERASURE及びFIXTURE)からのデータに基づいて、サンプルサイズ及び検出力計算の仮定は、
○48週目におけるPASI9反応率は、グセルクマブ群の場合には70%~80%達成され、セクキヌマブ群の場合には60%~70%であるというものであった。
上記の仮定、計画されたサンプルサイズ、及び10%の非劣性マージンに基づいて、48週目におけるPASI90の一次エンドポイントの非劣性を実証するための検出力は、99%超であると考えられた。
主要な目的:
主要な目的は、中等度から重度の尋常性乾癬を有する被験者の治療のためのグセルクマブの有効性を、セクキヌマブと比較して評価することである。
最重要結果概要
CNTO1959PSO3009は、IGA≧3であること、PASI≧12であること、体表面積の少なくとも10%に乾癬が見られること(BSA involvement)、更には、
全身治療又は光線療法を受ける可能性があったかあるいは実際に以前それを受けたことによって定義される、中等度~重度の尋常性乾癬を有する被験者における、多施設共同の、ランダム化された、二重盲検による、フェーズ3の、比較用実訳との対照治験である。このデータベースロックは、全ての無作為化された被験者についての、56週目までの全てのデータを含む。
合計1200人の被験者をスクリーニングし、そのうち1048人の被験者をグセルクマブ治療群(n=534)又はセクキヌマブ治療群(n=514)にランダム化した。治験は、9つの国(オーストラリア、カナダ、チェコ、フランス、ドイツ、ハンガリー、ポーランド、スペイン、及び米国)の141箇所で実施した。治療群は、ベースライン人口及び乾癬特性について良好にバランスが取られた。被験者のマジョリティは、白人(93.4%)及び男性(67.5%)であった。年齢中央値は46.0歳であり、平均ベースライン体重は89.2kg(付録1)であった。セクキヌマブ群に無作為化された3人の被験者は、治験参加基準の違反があったため、いずれの研究薬剤も受けなかった。これら3名の被験者は全ての有効性分析に含められたが、安全性分析からは除外された。
ベースライン疾患特性は、治療群間で概ね同等であった。乾癬の中央持続期間は16.1年であった。乾癬が締める体表面領域(BSA)の割合パーセントの中央値は20.0で、PASIスコアの中央値は18.0であった。加えて、76.1%人の被験者は、IGA=3を示し、23.8%の被験者は、ベースラインIGAスコアが4であることによって定義される重度の疾患を有していた(付録2)。
以前の各々の乾癬薬カテゴリにおいて以前に治療を受けた被験者の割合は、治療群間で同等であった。全体として、51.8%は以前に光線療法を受け、53.7%が以前に全身療法を受け、29.1%が以前に生物学的療法を受けていた。全体として、被験者の37.1%は、非生物学的全身療法も生物学的療法(付録3)も受けたことがなかった。
キーとなるベースライン人口構成、乾癬疾患特性、及び以前に受けた乾癬薬/療法を表1に要約する。
Figure 2020104943000003
44週目までに、グセルクマブ群の被験者の5.1%及びセクキヌマブ群の被験者の9.3%に対して、研究薬剤の投与を取り止めた。研究薬剤の投与中止の最も一般的な理由は、グセルクマブ群においては有害事象(1.7%)及び被験者の参加取り止め(1.3%)、セクキヌマブ群においては被験者の参加取り止め(3.7%)及び有害事象(2.1%)であった(付録4)。
主要な有効性エンドポイント:
48週目時点でPASI9反応を達成した被験者は、セクキヌマブ群(70.0%)よりも、グセルクマブ群において有意に大きい割合(84.5%)であった(p値<0.001)(表2)。
Figure 2020104943000004
主要な二次有効性エンドポイント:
●グセルクマブは、PASI7反応を達成した被験者の割合に関して、12週目及び48週目の両方の時点で劣ってはいない[84.6%(グセルクマブ)対80.2%(セクキヌマブ)、95%信頼区間:(-0.2%、8.9%)、p<0.001](付録6)、しかしながら、グセルクマブ群の反応率は、セクキヌマブ群の反応率よりも数値的には高かったものの、優越性試験の結果、有意ではなかった(p=0.062)(付録7)。したがって、一次分析及び主要な二次分析が、全体的なタイプ1の誤り率を制御するために固定的順序で試験されることになっているので、主要な二次エンドポイントの残りのために報告されたp値は、名目上のものであるとみなされる。
●12週目時点で、PASI9反応を達成した被験者の割合について、非劣性であることは実証されなかった[69.1%(グセルクマブ)対76.1%(セクキヌマブ)、95%信頼区間:(-12.2%、-1.7%)、p=0.127](付録8)。
●12週目時点でPASI7反応を達成した被験者の割合で評価した場合、グセルクマブはセクキヌマブに対して非劣性である[89.3%(グセルクマブ)対91.6%(セクキヌマブ)、95%信頼区間:(-6.0%、1.2%)、p<0.001](付録9)。
●48週目時点でPASI100反応を達成した被験者の割合は、グセルクマブ群において、セクキヌマブ群よりも有意に高かった[58.2%(グセルクマブ)対48.4%(セクキヌマブ)、p=0.001)](付録10)。
●48週目時点で治癒(0)のIGAスコアを達成した被験者の割合は、グセルクマブ群において、セクキヌマブ群よりも有意に高かった[62.2%(グセルクマブ)対50.4%(セクキヌマブ)、p<0.001](付録11)。
●48週目時点で治癒(0)又は最小(1)のIGAスコアを達成した被験者の割合は、グセルクマブ群においてセクキヌマブ群よりも有意に高かった[85.0%(グセルクマブ)対74.9%(セクキヌマブ)、p<0.001](付録12)。
他の有効性エンドポイント:
●24週目から48週目にわたり全7回の来院においてPASI9反応を達成した被験者の割合は、グセルクマブ群において、セクキヌマブ群よりも有意に高かった[71.0%(グセルクマブ)対61.5%(セクキヌマブ)、p<0.001](付録13)。
●経時的なIGA及びPASI反
1週目から48週目にかけてPASI9反応、PASI100反応治癒(0)のIGAスコア、及び治癒(0)又は最小(1)のIGAスコアを達成する被験者の割合の経時的変化を、以下の図1にまとめる(付録14及び15も参照)。
これらの曲線では、グセルクマブとセクキヌマブとの間の、経時的な反応の率及びその維持における差異が目立つ。PASI90の図パネルは、例えば、2週目及び3週目の両方の治療法について、反応が見られ始めていることを示す。3週目と12週目との間では、セクキヌマブのPASI9反応率は、グセルクマブのものよりも高くなっている。16週目及び20週目では、両方の薬物は同様のPASI9反応率を示し、グセルクマブに対するPASI9反応率は、24週目から48週目までの全ての来院時において、セクキヌマブに対するものよりも高くなっている。グセルクマブPASI9反応率の曲線は、28週目時点で平坦域に到達し、その後、反応率は、48週目まで安定し続けている。対照的に、セクキヌマブについてのPASI9反応率の曲線は、より早く20週目時点において平坦域に到達し、その後、反応率は、20週目から48週目まで着実に低下している。他の3つのエンドポイントに関して、反応率がプラトーに到達するタイミングと、セクキヌマブの方がより高い反応率を示していたのがグセルクマブの方がより高いを示すように切り替わる来院時点とにばらつきがあるものの、反応率のパターンはPASI90のパターンと類似している。
安全性:
ランダム化で割り当てられた治療に関わらず、治験中に受けた実際の治療に従って、少なくとも1回の研究薬剤の(部分的又は完全な)投与を受けた、全てのランダム化されかつ治療を受けた被験者全員の間で安全性を評価した。これは、安全性分析セットとも呼ばれる。キーとなる安全性事象を表3にまとめる。
Figure 2020104943000005
●治験者によって感染症として分類された1つ以上の有害事象を経験している被験者の割合は、セクキヌマブ群と比較して、グセルクマブ群において低かった(グセルクマブ群において58.6%[313/534]であり、セクキヌマブ群においては64.8%[331/511]であった)(付録19)。
○最も一般的な感染症は、鼻咽頭炎[21.9%(グセルクマブ)対24.5%(セクキヌマブ)]及び上気道感染症[15.5%(グセルクマブ)対18.0%(セクキヌマブ)]のPTであった。
○被験者の2%超で報告された真菌感染を表すPTには、足白癬(グセルクマブ群1.1%対セクキヌマブ群3.1%)、口腔内カンジダ(グセルクマブ群0.9%対セクキヌマブ群2.2%)、及び外陰膣カンジダ(グセルクマブ群0.9%対セクキヌマブ群2.5%)が含まれた。
○重篤な感染症は、両方の治療群において単一の事象であり、いずれの治療群についてもパターンも傾向もなかった。治験中に、活動性結核又は日和見感染症の症例は報告されなかった(付録21)。
●グセルクマブ群においては全部で3例の基底細胞癌(BCC)(0.6%)が報告され、セクキヌマブ群においては2例のBCC(0.4%)が報告された。
○2例の皮膚扁平上皮細胞癌及び1例のボーエン病が、グセルクマブ群で報告された。
●グセルクマブ群の1人の被験者は、侵襲性の乳管癌と診断された。セクキヌマブ群の1人の被験者は、非小細胞肺癌と診断され、別の1人の被験者は、菌状息肉腫と診断された。
●セクキヌマブ群中の合計3人の被験者が、クローン病、IBD、又は大腸炎の事象として報告された:
■1人の被験者は、クローン病の重篤な有害事象(AE)と診断された。この被験者は、5回、研究薬剤を予定通りに投与されていた。
■2人の被験者は、IBDの非重篤なAEとして報告された。
○1人の被験者は、スクリーニングにおいて同定されなかった慢性IBDの履歴を有していたが、ランダム化されて、5回の研究薬剤の投与を受けたが、その後、結腸クローン病が確定されたため、投与が中止された。
第2の被験者は、44週間の治療を完了した約1ヶ月後、クローン病を示唆する症状を示し、その後クローン病であることが確定された。
乾癬性関節炎(PsA)を有する患者の分析
自己申告された感染性関節炎(PsA)を有する患者のサブグループを、事後的分析によって調査した。PsAサブグループについて、治療差及び95%信頼区間(CI)を計算した。消失データは、非応答とみなした。有効性及び安全性の両方を、56週目まで評価した。全体的として、治療群[グセルクマブ群(GUS)(n=534)、セクキヌマブ群(SEC)(n=514)]は、ベースラインで同等であった:体重89kg、乾癬が占める身体表面領域(PsO)24%、及び治験責任医師の全般的評価(IGA)の中等度(76%)又は重度(24%)。これらの特性は、自己申告されたPsA[GUS(n=97)、SEC(n=79)]を有するサブグループの特性と同様であった。集団全体では、48週目時点で達成されたPASI9反応の一次エンドポイントは、GUS患者84.5%対SEC患者70.0%(P<0.001)であった。第1の主要な二次エンドポイントの結果(12週目及び48週目の両方の時点でのPASI7反応を達成した患者の割合)は、GUSはSECに対して非劣性を示した(GUSは患者の84.6%が、SECは患者の80.2%がそれぞれ達成した。なおp<0.001であった)が、優越性は実証されなかった(p=0.062)。PsAを有する患者の中では、48週目時点での第1のエンドポイントPASI9反応を達成した患者は、GUSでは82.5%、SECでは63.3%であった(治療差19.2%[95%信頼区間=5.0、33.4])。全体集団とPsAを有する患者のサブグループの両方において、ピークのPASI9反応率は、両方の薬物について、16週目と24週目との間で到達された。GUSで治療された患者は、48週目までこの反応を持続したのに対し、SECで治療された患者は、24週目~48週目に応答率の低下を示した。全体集団で観察された有害事象は、GUS及びSECの確立された安全プロフィールと概ね一致していた。PsAを有する患者の間の安全性の結果は、全体集団のものと一致していた。ECLIPSE試験において自己申告されたPsAを有する患者のサブセットでは、GUSは、中等度~重度の尋常性PsOの治療において、SECと比較してより高い長期有効性と反応の維持性とを示したが、これは尋常性PsOを有する治験参加者全体と一致するものであった。
体重の四分位分析
有効性データを、ベースライン体重の四分位(Q1:74kg以下、Q2:74kg超~87kg以下、Q3:87kg超~100kg以下、Q4:100kg超)ごと、及びBMIカテゴリ(正常:25kg/m未満、過体重:25kg/m以上~30kg/m未満、肥満:30kg/m以上)ごとに分析した。この事後的分析では、ベースライン体重四分位及び体型指数(BMI)カテゴリごとに、有効性を評価した。治験に参加登録する際に、体重制限は存在しなかった。
データを表12~表16に示す。治療失敗規則を適用した後に、消失データを非応答とみなした。グセルクマブ群及びセクキヌマブ群それぞれにおける、48週目時点でのPASI9反応を達成した患者の割合は以下の通りであった:ベースライン体重四分位ごと:Q1:86.7%対75.6%(11.1%[0.9%-21.3%])、Q2:89.1%対73.0%(16.0%[6.0%-26.0%])、Q3:80.3%対71.0%(9.3%[-1.9%-20.6%])、Q4:82.1%対61.3%(20.9%[9.4%-32.3%])、BMIカテゴリごと:88.1%対75.2%(正常:12.8%[2.2%-23.5%])、過体重:84.1%対73.4%(10.6%[1.6%-19.7%])、肥満:82.5%対65.3%(17.2%[8.8%-25.6%])(パーセント差[95%信頼区間])。これらの結果は、全治験参加者集団における48週目時点でのPASI90の主要エンドポイントと一致している(グセルクマブ84.5%対セクキヌマブ70.0%[14.2%(9.2%-19.2%)])。PASI100、IGA0、及びIGA0/1の反応について、全ての体重四分位及びBMIカテゴリにわたって同様の結果が観察され、全ての治療間差の数値は、グセルクマブがより優位であると示していた。結論として、ベースライン体重四分位及びBMIカテゴリにわたって、48週目時点での有効性の結果反応率は、中等度~重度の乾癬の治療において、セクキヌマブと比較して、グセルクマブが一貫して数値的に大きかった。
身体領域分析
表17に示されるように、グセルクマブは、中等度から重度の乾癬の治療において、セクキヌマブと比較して、頭部及び頸部、胴体、並びに上肢及び下肢を含む身体領域構成要素において、PASIで数値的により高い有効性を48週目まで示した。頭部及び頸部、胴体、並びに上肢及び下肢を含む、PASI身体領域構成要素における改善もまた評価された。消失データは、非応答とみなした。
48週目時点では、グセルクマブはセクキヌマブと比較して、数値的に大きい割合の患者が、頭部及び頸部、胴体、並びに上肢及び下肢のPASI構成要素(PASI components)について改善(100%改善及び90%以上の改善)を達成した(表17)。
患者の地理的領域分析
北米(米国、カナダ)からの患者(n=391)、東ヨーロッパ(チェコ、ハンガリー、ポーランドからの患者(n=338)、西ヨーロッパ(フランス、ドイツ、スペイン)からの患者(n=248)、及びオーストラリアからの患者(n=71)をランダム化して、0週目、4週目、及び12週目、並びに12週目以降は8週間ごとにグセルクマブ100mgを皮下注射(SC)し(n=534)、又は0週目、1週目、2週目、3週目、及び4週目、並びに4週目以降は4週間ごとにセクキヌマブ300mgを皮下注射(SC)した(n=514)。注射は両者とも、44週目まで継続した。一次エンドポイントは、48週目にPASI9反応を達成する患者の割合であった。消失データは、非応答とみなした。
表18に示されるように、地理的領域にかかわらず、グセルクマブ治療による48週目時点におけるPASI9反応率は、中等度~重度の乾癬の治療において、セクキヌマブと比較してより高かった。地理的領域ごとのサブグループ分析では、全ての領域において、グセルクマブで治療した患者が、セクキヌマブで治療された患者に対してより高いPASI9反応率を示した:北米(グセルクマブ78.9%対セクキヌマブ60.4%)、東ヨーロッパ(グセルクマブ90.6%対セクキヌマブ76.0%)、西ヨーロッパ(グセルクマブ82.9%対セクキヌマブ74.8%)、及びオーストラリア(グセルクマブ91.4%対セクキヌマブ77.8%)(表18)。
実施例2:皮膚及び血清IL-17F及びIL-22濃度における免疫細胞集団におけ
る抗IL-23及び抗IL-17Aの治療効果の評価
皮膚生検材料を、0週目、4週目、及び24週目に収集した。皮膚遺伝子発現プロファイルが、RNA配列を介して生検材料全体で生成された。T細胞の組成は、フローサイトメトリーを非バイアスクラスタリング分析と組み合わせて使用して、解離した生検材料からの細胞懸濁液を免疫表現型検査することにより決定された。血清を、0週目、4週目、24週目、及び48週目に収集し、IL17A、IL17F、IL22、IL23、及びβデフェンシン-2(BD-2)濃度について超高感度免疫検定法により分析した。加えて、CD4T細胞及びCD8T細胞の数が、皮膚病変部において測定された。
結果
血清IL17A、IL17F、及びIL22濃度は、グセルクマブ治療後、4週目、24週目、及び48週目時点で低減していた。対照的に、セクキヌマブによる治療は、グセルクマブによる治療よりもIL17F濃度を低減する効率性が低く(p<0.0001、全ての時点で)、しかもIL22濃度には効果を示さなかった(SEC群中では、遊離IL17A濃度は、用いられたアッセイでは測定され得なかった)。したがって、セクキヌマブによる治療に対して、グセルクマブによる治療では、4週目、24週目、及び48週目において、IL-17F及びIL-22の血清中濃度がより大きく低減された。
皮膚炎症と高度に相関したバイオマーカーであるBD-2の濃度の低下は、4週目時点ではグセルクマブ治療に対してセクキヌマブ治療でより大きく(p<0.0001)、24週目時点では同等であった。しかしながら、48週目時点では、BD-2はセクキヌマブ群では増加したが、グセルクマブ群では減少したままであった(p<0.05)。それにより、48週目時点においては、セクキヌマブに対してグセルクマブによるBD-2濃度の減少がより大きかった。皮膚転写の変化の正規化は、4週目時点では、セクキヌマブ群に対してグセルクマブ群でより顕著であったが、24週目時点では同等であった。IL17A、IL22、及びIL23の増加した皮膚遺伝子発現の正規化は、4週目及び24週目時点において、両方の治療間で同等であったが、IL23Rの発現は、グセルクマブのみで有意に減少した(p<0.01)。治療の24週目では、CD4T細胞及びCD8T細胞の数は、両方の群における皮膚病変部において減少した。しかしながら、CD8TRM(CD3、CD8、CD103、及び/又はCD49a)の頻度は、グセルクマブの場合にベースラインに対して低下した(p=0.036)が、セクキヌマブの場合には低下しなかった。病変した皮膚におけるIL17A/CD8TRMの低下は、治療間では異ならなかった。対照的に、制御性T細胞(Treg)(FoxP3、CD25、IL17A)の頻度は、24週目においてグセルクマブ群においてより高かった(p=0.042)。
IL23Rを含む、SECに対してGUSによってより良好に正規化される乾癬トランスクリプトームの一部である遺伝子を同定した。
粘膜関連の不変T細胞(MAIT(IL23Rを含む)に関連する遺伝子群のPSO病変皮膚における発現の増加は、24週目時点では、SECに対してGUSによってより良好に正規化された。
CD8+組織常在メモリ細胞(TRM)(CD3+、CD8+、CD103+、及び/又はCD49a+)の頻度は、24週目時点において、GUSによる治療の場合の病変ベースラインに対して減少した(p<0.05)。制御性T細胞(Treg)(CD3+、FoxP3+、CD25+、IL17A-)は、24週目時点において、SEC群と比較して、GUS群において高かった(p<0.05)。
IL-23+APCの分析により、CD14+CD64+DCが、PsO病変皮膚にお
けるIL-23発現の大部分に関与することが示された。CD4のT細胞の増殖は、非TRM(CD103-、CD49a-)の相対的な増加に関連した。CD8のT細胞の増殖は、TRM(CD103+及び/又はCD49a+)の頻度の相対的な増加に関連した。PsO皮膚のCD4+非TRM及びCD8+TRMにおける、CD8のTRM及び非TRM、並びにCD4非TRMが大きく増加することは、PsO(ベースライン)におけるIL-17Aの主要な寄与因子である。T細胞中のTreg集団の頻度は、PsO病変部において有意に増加する。Tregの2つの別個のクラスター(IL17A+が1つ、IL17A-Nが1つ)が同定された。非病変部皮膚に対して、病変部皮膚におけるT細胞サブセット内のIL17A発現の頻度が増加した。IL-17Aを作製するCD4+T細胞は、そのほとんどが非TRMであったが、IL-17Aを作製するCD8+T細胞は、そのほとんどTRMであった。Tregは、PsO皮膚におけるIL17A発現量が小さいことに寄与する。24週目時点において、セクキヌマブ群に対するグセルクマブ群において、グセルクマブに反応して、CD8+T細胞におけるTRMの頻度がより有意に減少した。24週目時点において、グセルクマブ群対セクキヌマブ群において、CD4+T細胞サブセットにおけるTRMの頻度の差はみられなかった。24週目時点において、グセルクマブによる治療とセクキヌマブによる治療との間に、非TRMのCD4+又は非TRMのCD8+T細胞サブセットにおける差はみられなかった。IL17Aは、グセルクマブ群において有意に減少した(SEC群における測定は、アッセイがSEC結合を遊離IL17Aと区別することが不可能であるため複雑化し、結果的にIL17Aの増加をもたらす)。ベースラインにおける、病変性皮膚内でのCD8のTRM内のIL17A発現の頻度の増加は、48週目時点で、(治療群にかかわらず)PASI90超(PASI>90)が達成されないことと関連していると思われる。ベースラインでの非病変性皮膚では、同様のパターンは認められない。
図2は、48週目までのECLIPSE試験設計と、バイオマーカーのサブ試験のために採取されたサンプルを示す。血清中タンパク質バイオマーカーのサブ試験用の血液サンプルを、0週目、4週目、24週目、及び48週目に、参加した全ての被験者から採取した。0週目に1対の非病変性皮膚及び病変性皮膚を含む皮膚サンプルを、4週目の後及び24週目の後には、病変性皮膚を含む皮膚サンプルを、皮膚トランスクリプトムバイオマーカーのサブ試験用に、被験者のサブセット(19人のGUS治療被験者及び16人のSEC治療被験者)から採取した。別個に、0週目に1対の非病変性皮膚及び病変性皮膚を含む皮膚サンプルを、4週目の後及び24週目の後には、病変性皮膚を含む皮膚サンプルを、皮膚免疫細胞のサブ研究の免疫表現型検査用に、被験者の別のサブセット(11人のGUS治療被験者及び9人のSEC治療被験者)から採取した。
図3に示されるように、乾癬患者におけるIL-17Fの高い血清中濃度は、両方の治療によって低減されるが、より高速でより大きな低減が、グセルクマブによってもたらされた。健康な対照被験者群(n=25)と比較して、IL-17Fの血清中濃度は乾癬患者(n=200)において高く、5.2倍であり、p<0.0001であった。IL-17Fの高い血清中濃度の低減幅は、4週目以降の全ての来院時において、セクキヌマブによって治療されたサンプル群(n=100)よりも、グセルクマブによって治療されたサンプル群(n=100)の方が大きくなっていたが、4週目時点ではグセルクマブ群が2.26倍であったのに対してセクキヌマブ群では1.12倍、ただしp<0.0001であり、24週目時点では、それぞれ5.32倍に対して2.31倍、ただしp<0.0001であり、48週目時点では、それぞれ5.28倍に対して2.33倍、ただしp<0.0001であった。24週目及び48週目時点のグセルクマブによる治療患者における血清中IL-17F濃度を、健康な対照被験者の場合の濃度に対して正規化した。LS平均:最小二乗平均;CI=信頼区間。LS平均及び95%信頼区間は、反復性測定を伴う混合効果モデルを使用して、対数変換された濃度に基づいて計算され、治療(グセルクマブ及びセクキヌマブ)及び来院(0週目、4週目、24週目、週及び48週目)は固定効
果であり、対象はランダム効果である。
図4に示されるように、乾癬患者におけるIL-22の高い血清中濃度は、両方の治療によって低減されるが、より高速でより大きな低減が、グセルクマブによってもたらされた。健康な対照被験者群(n=25)と比較して、IL-22の血清中濃度は乾癬患者群(n=200)において高く、6.0倍であり、p<0.0001であった。IL-22の高い血清中濃度の低減幅は、4週目以降の全ての来院時において、セクキヌマブ群(n=100)よりも、グセルクマブ群(n=100)の方が大きくなっていたが、4週目時点ではグセルクマブ群が1.74倍であったのに対してセクキヌマブ群では1.28倍、ただしp=0.057であり、24週目時点では、それぞれ2.79倍に対して1.25倍、ただしp<0.0001であり、48週目時点では、それぞれ2.85倍に対して1.24倍、ただしp<0.0001であった。
LS平均:最小二乗平均;CI:信頼区間。LS平均及び95%信頼区間は、反復性測定を伴う混合効果モデルを使用して、対数変換された濃度に基づいて計算され、治療(グセルクマブ及びセクキヌマブ)及び来院(0週目、4週目、24週目、週及び48週目)は固定効果であり、対象はランダム効果である。
図5に示されるように、乾癬患者におけるβ-デフェンシン-2(BD-2)の高い血清中濃度は、両方の治療によって低減されるが、より高速な低減がセクキヌマブによりもたらされ、より持続的な低減がグセルクマブによりもたらされた。健康な対照被験者群(n=25)と比較して、BD-2の血清中濃度は乾癬患者群(n=200)において高く、32倍を超え、p<0.0001であった。高い血清BD-2濃度の低減は、4週目時点において、セクキヌマブ群(n=100)が、グセルクマブ群(n=100)と比較してより高かった(13.1倍対5.0倍、p<0.0001)が、24週目時点では同等(18.4倍対17.3倍、p=0.99)であり、48週目時点では逆転した(グセルクマブ群の18.9倍に対して、セクキヌマブ群が13.7倍、p<0.05)。
LS平均:最小二乗平均;CI:信頼区間。LS平均及び95%信頼区間は、反復性測定を伴う混合効果モデルを使用して、対数変換された濃度に基づいて計算され、治療(グセルクマブ及びセクキヌマブ)及び来院(0週目、4週目、24週目、週及び48週目)は固定効果であり、対象はランダム効果である。
図6に示すように、乾癬病変部皮膚における誘導性遺伝子のサブセットは、24週目時点においては、セクキヌマブよりもグセルクマブによってより良好に正規化された。個々の皮膚生検材料における遺伝子発現の定量化は、RNA配列から、log2変換された100万あたりの転写スクリプト数として計算した。ベースラインでの病変部皮膚(LS)と非病変部皮膚(NL)との間の差次的遺伝子発現が、35人の乾癬患者の間での対応t検定に基づいて、log2変換された比率として計算された。1655個の遺伝子が、1.5倍超の倍率変化及び0.05未満の偽発見率(FDR)で、LSにおいて発現を増加させた。4週目及び24週目時点における治療に応じた、LSにおける差次的遺伝子発現を、反復測定を伴う混合効果モデルを使用してlog2変換された比率として計算したが、治療(グセルクマブ及びセクキヌマブ)及び来院(4週目及び24週週目)が固定効果であり、被験者がランダム効果であり、ベースライン(病変部皮膚と非病変部皮膚との間)における差次的遺伝子発現は共変量である。所与の遺伝子について、所与の来院時点での治療に応じた改善度合い(%)は、LSにおける応答に対するlog2変換比率対ベースラインでのLS及びNL間の差のlog2変換比率の負の比率として計算される。1655個の遺伝子の中で、ベースラインのLSでの発現が増加したが、328個の遺伝子(19.8%)が、24週目時点では、セクキヌマブよりもグセルクマブに応答してより大きく改善されたが、これは、グセルクマブに応答して50%超の改善がもたらされ、改善
度において、グセルクマブとセクキヌマブとの間の差が25%を超えるものとして定義される。明灰色の線は個々の遺伝子を表し、濃い黒色線は、グセルクマブ(126%)対セクキヌマブ(76%)に対する328遺伝子間の改善度(%)の平均を表す。GUS:グセルクマブ、SEC:セクキヌマブ
図7に示すように、粘膜関連の不変T(MAIT)細胞に関連する遺伝子群の乾癬病変部皮膚における発現の増加は、24週目時点においては、セクキヌマブよりもグセルクマブによってより良好に正規化された。明灰色の線は、個々の遺伝子を表す。GUS:グセルクマブ、SEC:セクキヌマブ。
PsOはT細胞性疾患であり、複数の炎症性サイトカインを産生する皮膚常在T細胞が、ケラチノサイトの活性化及び増殖をもたらし、ついには皮脂過多、紅斑、及び鱗屑、PsO炎症皮膚の特徴をもたらす、免疫応答を調整する際に重要な役割を果たすと考えられている。皮膚及び他の組織中の炎症性T細胞は、IL23Rを発現すると考えられ、免疫病理性になるためにIL-23に依存する。グセルクマブの作用機序をより良く理解するために、本発明者らは、解離した生検材料からの細胞懸濁液のフローサイトメトリーベースの免疫表現型検査によってPsO皮膚T細胞を特徴付けようとした。このアプローチを使用して、本発明者らは、24週目時点での病変部皮膚におけるCD8+組織常在メモリT細胞(TRM)の頻度が、GUS群においてはベースラインレベルに対して減少した(p=0.036)が、セクキヌマブ群においては減少しなかったことを示した。これにより、24週目時点において、グセルクマブ群と比較して、セクキヌマブ群におけるCD8のTRMの頻度が高くなった(p=0.0048)。
Figure 2020104943000006
図8に示されるように、24週目時点において、PSO皮膚におけるCD8のTRMの頻度は、グセルクマブによって低減されたが、セクキヌマブによっては低減されなかった。乾癬皮膚T細胞の特性評価は、解離した生検材料から得られた細胞懸濁液の免疫表現型検査によって行った。ベースラインの病変部皮膚と比較して、CD8のTRM(CD3、CD8、CD103、及び/又はCD49a)の頻度は、グセルクマブ群(n=
11)では24週目に減少した(p<0.05)が、セクキヌマブ群(n=9)内では減少しなかった。縦回帰モデルを使用し、SAS 9.4ソフトウェアを使用して統計分析を実施し、ベースラインにおける病変との差を応答とする、予測因子としてのベースラインにおける病変、要因及び治療と週との間の相互作用期間としての治療及び週、並びに共分散構造としてのAR1を使用した。最小二乗法及び95%の信頼区間を使用して、ベースライン病変部からの変化としてデータをプロットした。
IL23はまた、制御性T細胞(Treg)の機能に対する拮抗効果を有することも報告されている。PsO血液及び皮膚中で、Tregが増加することが報告されているが、機能不良であることが報告されている。グセルクマブの作用機序をより良く理解するために、本発明者らは、解離した生検材料からの細胞懸濁液のフローサイトメトリーベースの免疫表現型検査によってPsO皮膚T細胞を特徴付けようとした。この新規アプローチを使用して、GUS群におけるTreg(CD3、FoxP3、CD25)の頻度が、24週目時点では、ベースラインレベルに対して維持されたことを示した。比較すると、セクキヌマブで治療された群において、Tregのレベルは、24週目時点でベースラインに対して減少した(p=0.00013)。したがって、GUSは、治療過程中にTregの相対的な頻度を維持することができた。
Figure 2020104943000007
図9に示されるように、24週目時点では、制御性T細胞(Treg)の頻度はセクキヌマブ群では減少したが、グセルクマブ群では減少しなかった。皮膚細胞の免疫表現型検査によるPSO皮膚T細胞の特徴付けは、ベースラインと比較して、Treg集団の頻度がグセルクマブ群(n=11)内に維持されたが、第24週では、セクキヌマブ群(n=9)で減少したこと(p<0.001)を示した。縦回帰モデルを使用し、SAS 9.4ソフトウェアを使用して統計分析を実施し、ベースラインにおける病変との差を応答とする、予測因子としてのベースラインにおける病変、要因及び治療と週との間の相互作用期間としての治療及び週、並びに共分散構造としてのAR1を使用した。最小二乗法及び95%の信頼区間を使用して、ベースライン病変部からの変化としてデータをプロットした。
グセルクマブ(GUS)(商標名TREMFYA)の作用機序をより良く理解するために、本発明者らは、解離した生検材料からの細胞懸濁液のフローサイトメトリーベースの免疫表現型検査によってPsO皮膚T細胞を特徴付けることを求めた。このアプローチを使用して、本発明者らは、PsO皮膚中のCD8+組織常在メモリT細胞(TRM)に対するTregの相対頻度が、24週目時点で、IL17AのmAbブロッカー、セクキヌマブ(COSENTYX)で治療された群と比較して、グセルクマブ群でより高かったことを示した(p=0.006)。
Figure 2020104943000008
図10に示されるように、24週目時点において、CD8組織常在メモリT細胞(TRM)に対する制御性T細胞(Treg)の相対頻度が、セクキヌマブ群と比較してグセルクマブ群において高い。皮膚細胞の免疫表現型検査によるPSO皮膚T細胞の特徴付けは、24週目時点におけるセクキヌマブ群(n=9)と比較して、Treg集団対CD8のTRM集団の比がグセルクマブ群(n=11)において高かった(p<0.01)ことを示した。縦回帰モデルを使用し、SAS 9.4ソフトウェアを使用して統計分析を実施し、ベースラインにおける病変との差を応答とする、予測因子としてのベースラインにおける病変、要因及び治療と週との間の相互作用期間としての治療及び週、並びに共分散構造としてのAR1を使用した。最小二乗法及び95%の信頼区間を使用して、ベースライン病変部からの変化としてデータをプロットした。
付録
Figure 2020104943000009
Figure 2020104943000010
Figure 2020104943000011
Figure 2020104943000012
Figure 2020104943000013
Figure 2020104943000014
Figure 2020104943000015
Figure 2020104943000016
有効性
Figure 2020104943000017
Figure 2020104943000018
Figure 2020104943000019
Figure 2020104943000020
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Figure 2020104943000023
Figure 2020104943000024
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Figure 2020104943000028
Figure 2020104943000029
安全性
Figure 2020104943000030
Figure 2020104943000031
Figure 2020104943000032
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Figure 2020104943000040
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Figure 2020104943000042
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Figure 2020104943000049
Figure 2020104943000050
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Figure 2020104943000052
Figure 2020104943000053
Figure 2020104943000054
Figure 2020104943000055
Figure 2020104943000056
Figure 2020104943000057
Figure 2020104943000058
Figure 2020104943000059
Figure 2020104943000060
乾癬(PsO)に加え、乾癬性関節炎(PsA)を有する患者のデータのまとめ
Figure 2020104943000061
Figure 2020104943000062
Figure 2020104943000063
Figure 2020104943000064
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Figure 2020104943000066
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Figure 2020104943000068
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Figure 2020104943000070
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Figure 2020104943000072
Figure 2020104943000073
Figure 2020104943000074
体重四分位によって整理された、PASI90/PASI10及びIGA0/1
Figure 2020104943000075
Figure 2020104943000076
Figure 2020104943000077
Figure 2020104943000078

注記:セクキヌマブ300mg群において、ベースライン体重を有さない2人の患者がいたため、セクキヌマブ群には514人の患者ではなく512人の患者のみがリストされている。
Figure 2020104943000079

注記:グセルクマブ100mg群には、ベースライン身長を有さない1人の患者がいたため、上記の分析においては、グセルクマブ群には、534人の患者ではなく533人の患者のみがリストされている。上記分析において、ベースライン身長を有する患者は51
1人のみであったため、セクキヌマブ300mg群には、514人の患者ではなく、ベースライン身長を有する511人の患者のみがリストされている。
Figure 2020104943000080
Figure 2020104943000081

以下に、本願の当初の特許請求の範囲に記載の発明を列挙する。
[発明1]
患者の乾癬を治療する方法であって、
IL-23に対する抗体を臨床的に証明された安全性を有しかつ臨床的に証明された有効な量で前記患者に投与することを含み、
前記IL-23に対する抗体が、軽鎖可変領域及び重鎖可変領域を含み、
前記軽鎖可変領域が、
配列番号50の軽鎖相補性決定領域1(CDRL1)アミノ酸配列と、
配列番号56のCDRL2アミノ酸配列と、
配列番号73のCDRL3アミノ酸配列とを含み、
前記重鎖可変領域が、
配列番号5の重鎖相補性決定領域1(CDRH1)アミノ酸配列と、
配列番号20のCDRH2アミノ酸配列と、
配列番号44のCDRH3アミノ酸配列とを含み、
前記患者が、少なくとも44週間、前記L-23に対する抗体で治療され、セクキヌマブ抗体で治療された患者よりも乾癬臨床エンドポイントにおいてより大きな有効性を示す、
前記方法。
[発明2]
前記乾癬臨床エンドポイントが、PASI90、PASI1、IGA0、及び/又はIGA1である、発明1に記載の方法。
[発明3]
前記乾癬臨床エンドポイントが、前記IL-23に対する抗体による初回治療の44週後及び/又は48週後に測定される、発明2に記載の方法。
[発明4]
前記乾癬臨床エンドポイントが、前記IL-23に対する抗体による初回治療の48週間後に測定される、発明3に記載の方法。
[発明5]
前記IL-23に対する抗体が、初回投与、前記初回投与の4週間後、及び前記4週間後の投与の後は8週間ごとに投与される、発明1に記載の方法。
[発明5]
前記セクキヌマブ抗体が、初回投与、前記初回投与の1週間後、前記初回投与の2週間後、前記初回投与の3週間後、前記初回投与の4週間後、及び前記4週間後の投与の後は4週間ごとに投与される、発明1に記載の方法。
[発明6]
前記IL-23に対する抗体が、100mgの用量で投与される、発明1に記載の方法。
[発明7]
前記IL-23に対する抗体が、頭皮、爪、手、及び足からなる群から選択される患者の領域において乾癬を治療するのに安全かつ効果的である、発明6に記載の方法。
[発明8]
前記IL-23に対する抗体が、組成物中にあり、
前記組成物が、
100mg/mLの抗体と、
前記医薬組成物の重量を基準にして、7.9%(w/v)のスクロースと、
4.0mMのヒスチジンと、
6.9mMのL-ヒスチジン一塩酸塩一水和物と、
前記医薬組成物の重量を基準にして、0.053%(w/v)のポリソルベート80とを含み、
希釈剤が標準状態の水である。
発明6に記載の方法。
[発明9]
乾癬を治療するために使用される1つ以上の追加の薬剤を前記患者に投与することを更に含む、発明8に記載の方法。
[発明10]
前記追加の薬剤が、免疫抑制剤、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、メトトレキサート(MTX)、抗B細胞表面マーカー抗体、抗CD20抗体、リツキシマブ、TNF阻害剤、コルチコステロイド、及び共刺激調節剤からなる群から選択される、発明9に記載の方法。
[発明11]
前記IL-23に対する抗体が、前記患者における乾癬の症状を低減させるか、臨床的反応を誘発するか、臨床的寛解を誘発若しくは維持するか、疾患の進行を阻害するか、又は前記患者における疾患の合併症を阻害するのに有効である、発明1に記載の方法。
[発明12]
前記患者が、中等度から重度の乾癬で治療される、発明1に記載の方法。
[発明13]
以前にセクキヌマブを少なくとも1回投与して治療された患者の治療を中止して、前記患者をグセルクマブで治療することを決定する工程を更に含む、発明1に記載の方法。
[発明14]
前記乾癬臨床エンドポイントであるPASI90、PASI1、IGA0、及び/又はIGA1を、初回治療の44週間後及び/又は48週間後に測定し、以前にセクキヌ
マブを少なくとも1回投与して治療された患者の治療を中止し、前記患者をグセルクマブで治療する工程を更に含む、発明13に記載の方法。
[発明15]
前記患者は乾癬性関節炎を患っている、発明1に記載の方法。
[発明16]
患者の乾癬を治療する方法であって、IL-23に対する抗体を臨床的に証明された安全性を有しかつ臨床的に証明された有効な量で前記患者に投与することを含み、
前記IL-23に対する抗体が、配列番号116のアミノ酸配列の軽鎖可変領域と、配列番号106のアミノ酸配列の重鎖可変領域とを含み、
前記患者が、少なくとも44週間、前記L-23に対する抗体で治療され、セクキヌマブ抗体で治療された患者よりも乾癬臨床エンドポイントにおいてより大きな有効性を示す、
前記方法。
[発明17]
前記乾癬臨床エンドポイントが、PASI90、PASI1、IGA0、及び/又はIGA1である、発明16に記載の方法。
[発明18]
前記乾癬臨床エンドポイントが、前記IL-23に対する抗体による初回治療の44週後及び/又は48週後に測定される、発明17に記載の方法。
[発明19]
前記乾癬臨床エンドポイントが、前記IL-23に対する抗体による初回治療の48週間後に測定される、発明18に記載の方法。
[発明20]
前記IL-23に対する抗体が、初回投与、前記初回投与の4週間後、及び前記4週間後の投与の後は8週間ごとに投与される、発明16に記載の方法。
[発明21]
前記セクキヌマブ抗体が、初回投与、前記初回投与の1週間後、前記初回投与の2週間後、前記初回投与の3週間後、前記初回投与の4週間後、及び前記4週間後の投与の後は4週間ごとに投与される、発明16に記載の方法。
[発明22]
前記IL-23に対する抗体が、100mgの用量で投与される、発明16に記載の方法。
[発明23]
前記IL-23に対する抗体が、頭皮、爪、手、及び足からなる群から選択される患者の領域において乾癬を治療するのに安全かつ効果的である、発明22に記載の方法。
[発明24]
前記IL-23に対する抗体が、組成物中にあり、
前記組成物が、
100mg/mLの抗体と、
前記医薬組成物の重量を基準にして、7.9%(w/v)のスクロースと、
4.0mMのヒスチジンと、
6.9mMのL-ヒスチジン一塩酸塩一水和物と、
前記医薬組成物の重量を基準にして、0.053%(w/v)のポリソルベート80とを含み、
希釈剤が標準状態の水である、
発明22に記載の方法。
[発明25]
乾癬を治療するために使用される1つ以上の追加の薬剤を前記患者に投与することを更に含む、発明24に記載の方法。
[発明26]
前記追加の薬剤が、免疫抑制剤、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、メトトレキサート(MTX)、抗B細胞表面マーカー抗体、抗CD20抗体、リツキシマブ、TNF阻害剤、コルチコステロイド、及び共刺激調節剤からなる群から選択される、発明25に記載の方法。
[発明27]
前記IL-23に対する抗体が、前記患者における乾癬の症状を低減させるか、臨床的反応を誘発するか、臨床的寛解を誘発若しくは維持するか、疾患の進行を阻害するか、又は前記患者における疾患の合併症を阻害するのに有効である、発明16に記載の方法。
[発明28]
前記患者が、中等度から重度の乾癬で治療される、発明16に記載の方法。
[発明29]
以前にセクキヌマブを少なくとも1回投与して治療された患者の治療を中止して、前記患者をグセルクマブで治療することを決定する工程を更に含む、発明16に記載の方法。[発明30]
前記乾癬臨床エンドポイントであるPASI90、PASI1、IGA0、及び/又はIGA1を、初回治療の44週間後及び/又は48週間後に測定し、以前にセクキヌマブを少なくとも1回投与して治療された患者の治療を中止し、前記患者をグセルクマブで治療する工程を更に含む、発明29に記載の方法。
[発明31]
前記患者は乾癬性関節炎を患っている、発明16に記載の方法。
[発明32]
全身治療又は光線療法の候補である成人患者における中等度から重度の尋常性乾癬を治療する方法であって、
IL-23に対する抗体を臨床的に証明された安全性を有しかつ臨床的に証明された有効な量で前記患者に投与することを含み、
前記抗体が、配列番号116のアミノ酸配列の軽鎖可変領域と、配列番号106のアミノ酸配列の重鎖可変領域とを含み、
投与量が、0週目、4週目、及びその後は8週間ごとに皮下注射により投与される100mgであり、
前記抗体が、1回投与量を予め充填したシリンジ内で100mg/mLの濃度であり、
前記シリンジが、7.9%(w/v)のスクロースと、4.0mMのヒスチジンと、6.9mMのL-ヒスチジン一塩酸塩一水和物と、0.053%(w/v)ポリソルベート80とを含み、
希釈剤が、標準状態の水であり、
前記患者が、前記IL-23に対する抗体で、少なくとも44週間治療されて、PASI90、PASI1、IGA0、及びIA1からなる群から選択される乾癬臨床エンドポイントにおいて、抗体セクキヌマブで治療された患者よりも乾癬臨床エンドポイントにおいてより大きな有効性を示す、
前記方法。
[発明33]
IL-23に対する抗体を含む承認された医薬製品を販売及び/又は販売促進する方法であって、
前記方法が、前記IL-23に対する抗体による連続的治療後、初回治療から44週目時点における臨床エンドポイントの結果で、連続的にセクキヌマブで治療をした後、初回治療から44週目における臨床エンドポイントの結果に対して優越性を有することを宣伝することを含み、
前記IL-23に対する抗体が、配列番号116のアミノ酸配列の軽鎖可変領域と、配列番号106のアミノ酸配列の重鎖可変領域とを含む、
前記方法。

Claims (32)

  1. 患者の乾癬を治療する方法において使用するための医薬組成物であって、
    前記医薬組成物は、IL-23に対する抗体を含み、
    前記方法は、以前にセクキヌマブを少なくとも1回投与して治療された患者の治療を中止して、前記IL-23に対する抗体を臨床的に証明された安全性を有しかつ臨床的に証明された有効な量で前記患者に皮下投与することを含み、
    前記IL-23に対する抗体が、軽鎖可変領域及び重鎖可変領域を含み、
    前記軽鎖可変領域が、
    配列番号50の軽鎖相補性決定領域1(CDRL1)アミノ酸配列と、
    配列番号56のCDRL2アミノ酸配列と、
    配列番号73のCDRL3アミノ酸配列とを含み、
    前記重鎖可変領域が、
    配列番号5の重鎖相補性決定領域1(CDRH1)アミノ酸配列と、
    配列番号20のCDRH2アミノ酸配列と、
    配列番号44のCDRH3アミノ酸配列とを含み、
    前記組成物は、前記患者が、少なくとも44週間、前記L-23に対する抗体で治療されるように用いられて、セクキヌマブ抗体で治療された患者よりも乾癬臨床エンドポイントにおいてより大きな有効性を示す、
    前記医薬組成物。
  2. 前記乾癬臨床エンドポイントが、PASI90、PASI10、IGA0、及び/又はIGA1である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記乾癬臨床エンドポイントが、前記IL-23に対する抗体による初回治療の44週後及び/又は48週後に測定される、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記乾癬臨床エンドポイントが、前記IL-23に対する抗体による初回治療の48週間後に測定される、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記組成物は、前記IL-23に対する抗体が、初回投与、前記初回投与の4週間後、及び前記4週間後の投与の後は8週間ごとに投与されるように用いられる、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記組成物は、前記IL-23に対する抗体が、100mgの用量で投与されるように用いられる、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記IL-23に対する抗体が、頭皮、爪、手、及び足からなる群から選択される患者の領域において乾癬を治療するのに安全かつ効果的である、請求項6に記載の組成物。
  8. 前記医薬組成物
    100mg/mLの前記IL-23に対する抗体と、
    .9%(w/v)のスクロースと、
    4.0mMのヒスチジンと、
    6.9mMのL-ヒスチジン一塩酸塩一水和物と、
    .053%(w/v)のポリソルベート80とを含み、
    希釈剤が標準状態の水である
    請求項6に記載の組成物。
  9. 前記方法が、乾癬を治療するために使用される1つ以上の追加の薬剤を前記患者に投与することを更に含む、請求項8に記載の組成物。
  10. 前記追加の薬剤が、免疫抑制剤、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、メトトレキサート(MTX)、抗B細胞表面マーカー抗体、抗CD20抗体、リツキシマブ、TNF阻害剤、コルチコステロイド、及び共刺激調節剤からなる群から選択される、請求項9に記載の組成物。
  11. 前記IL-23に対する抗体が、前記患者における乾癬の症状を低減させるか、臨床的反応を誘発するか、臨床的寛解を誘発若しくは維持するか、疾患の進行を阻害するか、又は前記患者における疾患の合併症を阻害するのに有効なものである、請求項1に記載の組成物。
  12. 前記患者が、中等度から重度の乾癬である、請求項1に記載の組成物。
  13. 前記乾癬臨床エンドポイントであるPASI90、PASI10、IGA0、及び/又はIGA1が、初回治療の44週間後及び/又は48週間後に測定される、請求項に記載の組成物。
  14. 前記患者は乾癬性関節炎を患っている、請求項1に記載の組成物。
  15. 患者の乾癬を治療する方法において使用するための医薬組成物であって、
    前記医薬組成物は、IL-23に対する抗体を含み、
    前記方法は、以前にセクキヌマブを少なくとも1回投与して治療された患者の治療を中止して、前記IL-23に対する抗体を臨床的に証明された安全性を有しかつ臨床的に証明された有効な量で前記患者に皮下投与することを含み、
    前記IL-23に対する抗体が、配列番号116のアミノ酸配列の軽鎖可変領域と、配列番号106のアミノ酸配列の重鎖可変領域とを含み、
    前記組成物は、前記患者が、少なくとも44週間、前記L-23に対する抗体で治療されるように用いられ、セクキヌマブ抗体で治療された患者よりも乾癬臨床エンドポイントにおいてより大きな有効性を示す、
    前記医薬組成物。
  16. 前記乾癬臨床エンドポイントが、PASI90、PASI10、IGA0、及び/又はIGA1である、請求項15に記載の組成物。
  17. 前記乾癬臨床エンドポイントが、前記IL-23に対する抗体による初回治療の44週後及び/又は48週後に測定される、請求項16に記載の組成物。
  18. 前記乾癬臨床エンドポイントが、前記IL-23に対する抗体による初回治療の48週間後に測定される、請求項17に記載の組成物。
  19. 前記組成物は、前記IL-23に対する抗体が、初回投与、前記初回投与の4週間後、及び前記4週間後の投与の後は8週間ごとに投与されるように用いられる、請求項15に記載の組成物。
  20. 前記セクキヌマブ抗体による前記治療は、当該セクキヌマブ抗体が、初回投与、前記初回投与の1週間後、前記初回投与の2週間後、前記初回投与の3週間後、前記初回投与の4週間後、及び前記4週間後の投与の後は4週間ごとに投与される治療である、請求項15に記載の組成物。
  21. 前記組成物は、前記IL-23に対する抗体が、100mgの用量で投与されるように用いられる、請求項15に記載の組成物。
  22. 前記IL-23に対する抗体が、頭皮、爪、手、及び足からなる群から選択される患者の領域において乾癬を治療するのに安全かつ効果的である、請求項21に記載の組成物。
  23. 前記医薬組成物
    100mg/mLの前記IL-23に対する抗体と、
    .9%(w/v)のスクロースと、
    4.0mMのヒスチジンと、
    6.9mMのL-ヒスチジン一塩酸塩一水和物と、
    .053%(w/v)のポリソルベート80とを含み、
    希釈剤が標準状態の水である、
    請求項21に記載の組成物。
  24. 前記方法が、乾癬を治療するために使用される1つ以上の追加の薬剤を前記患者に投与することを更に含む、請求項23に記載の組成物。
  25. 前記追加の薬剤が、免疫抑制剤、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、メトトレキサート(MTX)、抗B細胞表面マーカー抗体、抗CD20抗体、リツキシマブ、TNF阻害剤、コルチコステロイド、及び共刺激調節剤からなる群から選択される、請求項24に記載の組成物。
  26. 前記IL-23に対する抗体が、前記患者における乾癬の症状を低減させるか、臨床的反応を誘発するか、臨床的寛解を誘発若しくは維持するか、疾患の進行を阻害するか、又は前記患者における疾患の合併症を阻害するのに有効なものである、請求項15に記載の組成物。
  27. 前記患者が、中等度から重度の乾癬である、請求項15に記載の組成物。
  28. 前記乾癬臨床エンドポイントであるPASI90、PASI10、IGA0、及び/又はIGA1が、初回治療の44週間後及び/又は48週間後に測定される、請求項15に記載の組成物。
  29. 前記患者は乾癬性関節炎を患っている、請求項15に記載の組成物。
  30. 全身治療又は光線療法の候補である成人患者における中等度から重度の尋常性乾癬を治療する方法において使用するための医薬組成物であって、
    前記医薬組成物は、IL-23に対する抗体を含み、
    前記方法は、以前にセクキヌマブを少なくとも1回投与して治療された患者の治療を中止して、前記IL-23に対する抗体を臨床的に証明された安全性を有しかつ臨床的に証明された有効な量で前記患者に皮下投与することを含み、
    前記抗体が、配列番号116のアミノ酸配列の軽鎖可変領域と、配列番号106のアミノ酸配列の重鎖可変領域とを含み、
    前記抗体が、0週目、4週目、及びその後は8週間ごとに皮下注射により100mg投与されるように用いられるものであり、
    前記抗体が、1回投与量を予め充填したシリンジ内で100mg/mLの濃度であり、
    前記シリンジが、7.9%(w/v)のスクロースと、4.0mMのヒスチジンと、6.9mMのL-ヒスチジン一塩酸塩一水和物と、0.053%(w/v)ポリソルベート80とを含み、
    希釈剤が、標準状態の水であり、
    前記患者が、前記IL-23に対する抗体で、少なくとも44週間治療されて、抗体セクキヌマブで治療された患者よりも乾癬臨床エンドポイントにおいてより大きな有効性を示し、前記乾癬臨床エンドポイントが、PASI90、PASI100、IGA0及びIGA1からなる群から選択される
    前記医薬組成物。
  31. IL-23に対する抗体を含む承認された医薬製品を販売及び/又は販売促進する方法であって、
    前記方法が、以前にセクキヌマブを少なくとも1回投与して治療された患者の治療を中止して、少なくとも44週間前記IL-23に対する抗体を前記患者に皮下投与した後の臨床エンドポイントの結果に対して優越性を有することを宣伝することを含み、
    前記IL-23に対する抗体が、配列番号116のアミノ酸配列の軽鎖可変領域と、配列番号106のアミノ酸配列の重鎖可変領域とを含む、
    前記方法。
  32. 前記セクキヌマブ抗体による前記治療は、当該セクキヌマブ抗体が、初回投与、前記初回投与の1週間後、前記初回投与の2週間後、前記初回投与の3週間後、前記初回投与の4週間後、及び前記4週間後の投与の後は4週間ごとに投与される治療である、請求項1に記載の組成物。
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