JPWO2020090153A1 - プレス成形部品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

平面視で見てL字形状やT字形状等を有する部品形状における湾曲部の縦壁部にしわが発生しがたいプレス成形部品及びその製造方法を提供する。天板部(1)と天板部(1)に連続する縦壁部(2)及びフランジ部(3)を有し、かつ、平面視で見て、上記天板部(1)と上記縦壁部(2)の境界部(5)の少なくとも一部が長手方向に向かうにつれて縦壁部2側に変位して凹状に湾曲した湾曲部(4)を有するプレス成形部品(20)である。湾曲部(4)は、断面形状において、天板部1に対する縦壁部(2)の傾斜角度θ[deg]が下記式(1)を満足する。(1- sinθ)/cosθ > 0.95 ・・・(1)

Description

本発明は、例えば自動車の骨格部品として用いられる平面視でL字形状やT字形状等となった部分を有するプレス成形部品及びその製造方法に関する。ここで、平面視でL字形状やT字形状の部品は、天板部と縦壁部との境界部が長手方向に向かうにつれて縦壁部側に変位して凹状に湾曲した湾曲部を有する。
自動車の車体骨格部品であるフロントピラーやセンターピラーなどは、通常、平面視でL字形状あるいはT字形状の部分を有する製品である。このような製品を金属板からプレス成形により製造する場合、通常、絞り成形(絞り加工)や曲げ成形(曲げ加工)が用いられる。
絞り成形は、通常、ダイ、パンチ、及びブランクホルダー(しわ押さえ)から成る金型を用いて行われる。絞り成形は、例えば、金属板の周囲をダイとブランクホルダーで押さえた状態で、パンチとダイの距離を近づけることで金属板に絞り加工を施す。
絞り成形を採用した場合、L字形状やT字形状の部品をプレス成形すると割れやしわが発生しやすいという課題がある。特に近年、自動車車体の安全性向上及び軽量化を達成するために、プレス成形部品の素材には高張力鋼板が多く適用される傾向がある。このような高強度の金属板は、軟鋼板ほどの延性が期待できないため、割れなどを抑えつつ絞り成形する難易度はより高くなる。また、一般に、ブランクホルダーにより金属板の周囲を押さえて絞り成形した後、余分な金属板部分をトリムすることで成形部品としている。このため、絞り成形は、成形部品となる面積よりも大きな面積の金属板を用いる必要があり、歩留りが悪い。
一方、曲げ成形は、通常、パンチ、パッド、ダイからなる金型を用いて行われる。曲げ成形は、例えば、金属板をパンチとパッドで挟んだ状態でダイによる曲げ加工を施す。曲げ成形は、ブランクホルダーを用いないため、絞り成形に比べ歩留りが高い。また、曲げ成形は、一般的に絞り成形よりも割れに対して有利である。しかし、曲げ成形は、ブランクホルダーで金属板を押さえていないため、絞り成形よりも、しわが発生しやすい。
これらの成形不良に対して、いくつかの対策技術が提案されている。例えば特許文献1には、天板部とそれに連続する縦壁部及びフランジ部を有し、L字形状に曲がった形状を有する自動車骨格部品のプレス成形方法について記載がある。特許文献1では、金属板のL字形状の下側に相当する部分の端部が天板部内にあるような形状をした金属板をダイ金型上に配置し、天板部をパッドで押さえることで、金属板の面外変形又は座屈を抑制する。その抑制状態で、特許文献1では、金属板のうち、天板部に対応する領域の少なくとも一部をダイ金型の天板部に対応する部位の上でスライドさせつつ、縦壁部及びフランジ部を曲げ型によりプレス成形する。
また、特許文献2では、立壁湾曲部がフランジ部と直交する方向となす角度、立壁湾曲部に生じるショックマーク中央部のフランジ面の内側端縁からの長さ、立壁湾曲部の横平面上での湾曲扇形の中心角度等の部品形状を限定することで、立壁部にボディしわが発生しない条件を示している。
特許第5796560号公報 特開平9−66320号公報
特許文献1に記載のような条件でプレス成形すると、L字形状における平面視で内側に湾曲した部分(湾曲内側とも記載する)での、フランジ部の割れや天板部のしわを抑制することができる。しかし、特許文献1に記載の方法では、プレス部品の形状によっては、湾曲内側の縦壁部にしわが発生する。しわが発生すると、製品外観を損ねる、もしくは、縦壁部位置で他部品との溶接時に不具合が生じる可能性がある。
また、特許文献2に記載のボディしわの対策技術は、天板面と天板面に連続する縦壁部及びフランジ部を有し、かつ、平面視で見て、天板面と縦壁部との境界の少なくとも一部が長手方向に向かうにつれて縦壁部側に変位して凸状に湾曲した湾曲部を有するプレス成形部品に対して有効なものである。しかし、特許文献2に記載で想定するしわの発生形態は、自動車骨格部品に良く見られるような、天板面と天板面に連続する縦壁部及びフランジ部を有し、かつ、平面視で見て、天板面と縦壁部との境界の少なくとも一部が長手方向に向かうにつれて縦壁部側に変位して凹状に湾曲した湾曲部を有する、L字形状やT字形状のプレス成形部品で発生する縦壁部のしわとは発生形熊が異なる。更に、部品形状を定義する際のパラメータとなるショックマーク中央部のフランジ面の内側端縁からの長さの正確な値は、実際にプレス成形した部品から測定することでしか確認することができない。このため、特許文献2では、縦壁部にしわが発生しないような部品になるように設計するプレス成形の前段階においては、しわの発生を予測することができない。
本発明は、上記のような点に着目してなされたものであり、平面視で見てL字形状やT字形状等を有する部品形状における湾曲部の縦壁部へのしわ発生を抑制可能なプレス成形部品及びその製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するために、本発明の一態様は、天板部と上記天板部に連続する縦壁部及びフランジ部を有し、かつ、平面視で見て、上記天板部と上記縦壁部との境界部の少なくとも一部が長手方向に向かうにつれて上記縦壁部側に変位して凹状に湾曲した湾曲部を有するプレス成形部品であって、上記湾曲部は、断面形状において、上記天板部に対する上記縦壁部の傾斜角度θ[deg]が下記式(1)を満足することを要旨とする。
(1- sinθ)/cosθ > 0.95 ・・・(1)
また、本発明の他の態様は、天板部と天板部に連続する縦壁部及びフランジ部を有し、かつ、平面視で見て、上記天板部と上記縦壁部との境界部の少なくとも一部が長手方向に向かうにつれて上記縦壁部側に変位して凹状に湾曲した湾曲部を有するプレス成形部品であって、断面形状において、上記縦壁部の高さをH[mm]、上記天板部に対する上記縦壁部の傾斜角度をθ[deg]、上記天板部と上記縦壁部との境界部の曲率半径をRp[mm]、上記縦壁部と上記フランジ部との境界部の曲率半径をRd[mm]とし、平面視における上記湾曲部での曲率半径をr[mm]と定義したとき、上記湾曲部は、上記縦壁部の傾斜角度θが下記式(2)を満足し、更に、上記湾曲部が、下記式(3)を満足するか、下記式(4)及び式(5)を満足することを要旨とする。
0.85 < (1- sinθ)/cosθ ≦ 0.95 ・・・(2)
(r- H・tanθ)/(r- (H/cosθ)) <1.5 ・・・(3)
1.5 ≦(r- H・tanθ)/(r- (H/cosθ)) <5.0 ・・・(4)
Rd > Rp ・・・(5)
また、本発明の他の態様は、天板部と天板部に連続する縦壁部及びフランジ部を有し、かつ、平面視で見て、上記天板部と上記縦壁部との境界部の少なくとも一部が長手方向に向かうにつれて上記縦壁部側に変位して凹状に湾曲した湾曲部を有するプレス成形部品であって、断面形状において、上記縦壁部の高さをH[mm]、上記天板部に対する上記縦壁部の傾斜角度をθ[deg]、上記天板部と上記縦壁部との境界部の曲率半径をRp[mm]、上記縦壁部と上記フランジ部との境界部の曲率半径をRd[mm]とし、平面視における上記天板部と上記縦壁部との境界部の上記湾曲部での曲率半径をr[mm]と定義したとき、上記湾曲部は、上記縦壁部の傾斜角度θが下記式(6)を満足し、更に、上記湾曲部が、下記式(7)を満足するか、下記式(8)及び式(9)を満足することを要旨とする。
(1- sinθ)/cosθ ≦ 0.85 ・・・(6)
(r- H・tanθ)/(r- (H/cosθ)) <1.4 ・・・(7)
1.4 ≦(r- H・tanθ)/(r- (H/cosθ)) <2.00 ・・・(8)
Rd > Rp ・・・(9)
本発明の態様のプレス成形部品は、例えば曲げ成形や絞り成形で製造すればよい。
本発明の態様によれば、プレス成形部品形状の形状条件を特定するだけで、平面視で見て、L字形状やT字形状等を有する部品形状における湾曲部の縦壁部にしわが発生することを抑制可能なプレス成形部品を提供することが可能となる。
本発明に基づく実施形態に係る成形部品形状の例を示す図である。 成形部品形状の他の例を示す図である。 図1のA−A′断面の断面形状での形状パラメータを説明するための図である。 平面視での形状パラメータを説明するための図である。 湾曲部での成形時の変形を説明する図である。 成形時の材料のうごきを説明する概略図である。 成形時における縦壁部にせん断変形が発生する領域を説明する図である。 成形時におけるフランジ部での伸び変形を説明する図である。 天板部と縦壁部との境界部の曲率半径と、縦壁部とフランジ部との境界部の曲率半径との関係による材料流入の変化を説明する図である。 しわ発生有無の領域を示す図である。 金型の一例を示す図である。 実施例における成形部品形状を示す図である。 実施例で使用する金型の構成を示す図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態は、図1に示すように、天板部1と天板部1に連続する縦壁部2及びフランジ部3を有し、かつ、平面視で見て、天板部1と縦壁部2の境界部5の少なくとも一部が長手方向に向かうにつれて縦壁部2側に変位して凹状に湾曲した湾曲部4を有する部品形状からなるプレス成形部品20を対象とする。このようなプレス成形部品20は、例えば、平面視でL字形状やT字形状となっている部品である。
「長手方向に向かうにつれて縦壁部2側に変位して凹状に湾曲する」とは、天板部1と縦壁部2との間の境界部5が、長手方向に沿って縦壁部2側からみた曲率半径の方が小さくなるように湾曲していることを指す。本明細書では、このような少なくとも一部が長手方向に向かうにつれて縦壁部2側に変位して凹状に湾曲した湾曲部4を有するプレス成形部品20の部品形状を、湾曲含有部品形状10とも記載する。
以下、主として、プレス成形部品は、図1に示すような、平面視でL字形状からなる湾曲含有部品形状10を例として説明する。すなわち、プレス成形部品は、平面視で見て、天板部1の幅方向一方が、長手方向端部に向かうにつれて縦壁部2側に張り出すように湾曲して湾曲部4(図1中左側の部分)が形成された部品形状を、湾曲含有部品形状10の例とする。
本実施形態を適用可能な湾曲含有部品形状10の他の例として、図2に示すような、平面視で見てT字形状に湾曲した部品形状を挙げることが出来る。図2の例では、天板部1の幅方向両側が幅方向に張り出すように湾曲して両側にそれぞれ個別に湾曲部4が形成される例である。なお、本実施形態は、天板部1の幅方向一方にだけ縦壁部2が存在するような部品形状であっても適用可能である。
ここで、本発明者は、素材となる金属板を、湾曲部4を有する湾曲含有部品形状10に曲げ成形した場合においても、湾曲部4の縦壁部2Aへのしわ発生を抑制可能なプレス成形部品20の形状条件について鋭意検討を行った。なお、曲げ成形(曲げ加工)は、通常、ダイ、パンチ、パッドで構成される金型を用いて行われる。検討の結果、湾曲含有部品形状10における湾曲部4の形状を決定する幾何学的な構成要素の値が、ある範囲内に設定されている部品形状の場合、パッド31とパンチ32で金属板を押さえた状態で曲げ加工を行っても、湾曲部4における湾曲内側の縦壁部にしわが発生しないという知見を得た。上記の湾曲部4の形状を決定する幾何学的な構成要素とは、縦壁部2の高さ、天板部1と縦壁の成す角度、天板部1と縦壁の境界部5のフィレットの曲率半径、縦壁部2とフランジ部3の境界部6のフィレットの曲率半径、平面視におけるL字形状内側の湾曲部4の曲率半径である。
本発明は、このような知見に基づきなされたものである。
<湾曲含有部品形状10について>
ここで、湾曲含有部品形状10における湾曲部4の形状(湾曲内側の形状)について、図3に示すように、断面形状において、縦壁部2の高さをH[mm]、天板部1に対する縦壁部2の傾斜角度をθ[deg]、天板部1と縦壁部2の境界部5のフィレットの曲率半径をRp[mm]、縦壁部2とフランジ部3の境界部6のフィレットの曲率半径をRd[mm]と定義する。また、図4に示すように、平面視における天板部1と縦壁部2の境界部5の湾曲部4での曲率半径をr[mm]と定義する。これらの変数は、成形部品20の湾曲部4の形状を規定する形状パラメータとなる。ここで、天板部1に対する縦壁部2の傾斜角度θとは、図3に示すように、天板部に直交する方向を0度とし、そこから天板部1に対し縦壁部2が開く方向への角度の増加分である。すなわち、傾斜角度θは、裏面側で天板部1と縦壁部2とで形成される鈍角から90度引いた角度である。
なお、湾曲部4の湾曲の曲率半径が一定でない場合もある。その場合には、例えば、湾曲部4の曲率半径として、湾曲部4の曲率半径の平均値、湾曲部4の長手方向中央部での曲率半径、湾曲部4の曲率半径における最小値などを採用すればよい。
本実施形態のプレス成形部品20の湾曲部4の形状は、「(1- sinθ)/cosθ」の値に応じて、下記のように3種類の形状条件に分類される。
まず、本実施形態の第1のプレス成形部品の形状条件は、湾曲部4における傾斜角度θが下記式(1)を満足することを条件とする。
(1- sinθ)/cosθ > 0.95 ・・・(1)
また、本実施形態の第2のプレス成形部品の形状条件は、湾曲部4における傾斜角度θが下記式(2)を満足し、更に、下記のA条件、又はB条件を満足することを条件とする。
0.85 < (1- sinθ)/cosθ ≦ 0.9 ・・・(2)
「A条件」
下記式(3)を満足する。
(r- H・tanθ)/(r- (H/cosθ)) ≦1.5・・・(3)
「B条件」
下記式(4)及び式(5)を満足する。
1.5 ≦(r- H・tanθ)/(r- (H/cosθ)) <5.0・・・(4)
Rd > Rp ・・・(5)
また、本実施形態の第3のプレス成形部品の形状条件は、湾曲部4における傾斜角度θが下記式(6)を満足し、更に、下記のC条件、又はD条件を満足することを条件とする。
(1- sinθ)/cosθ ≦ 0.85 ・・・(6)
「C条件」
下記式(7)を満足する。
(r- H・tanθ)/(r- (H/cosθ)) <1.4 ・・・(7)
「D条件」
下記式(8)及び式(9)を満足する。
1.4 ≦(r- H・tanθ)/(r- (H/cosθ)) <2.0 ・・・(8)
Rd > Rp ・・・(9)
次に、上記の湾曲部4の形状条件での閾値の限定理由について説明する。
金属板がプレス加工(曲げ加工)されて湾曲含有部品形状10に成形されると、図5に示すように、湾曲部4において、天板部1の縦壁部2寄り部分では長手方向に沿って圧縮変形が発生し、フランジ部3では長手方向に沿って縮み変形が作用する。そして、この天板部1とフランジ部3との変形状態の差に起因して、縦壁部2にしわが発生する。しかし、曲げ加工の条件によっては、天板部1がパッドとパンチにより押さえられているため、図6に示すように、圧縮変形による天板部1の座屈は生じにくく、フランジ部3では、発生する引張変形がなるべく小さくなるように、湾曲部4の縦壁部2Aに隣り合う縦壁部2Bが、せん断変形しながら成形される。この結果、天板部1の圧縮変形及びフランジ部3の引張変形が低減されることで、縦壁部2にしわが発生しにくくなると考えられる。
上述のように、湾曲部4をプレス成形する際に、湾曲部4の縦壁部2Aに隣り合う縦壁部2Bでせん断変形が発生しやすいかどうかは、湾曲部4における天板部1に対し縦壁部2が成す傾斜角度θによっておおよそ決定される。すなわち、図7に示すように、湾曲部4の縦壁部2Aに隣り合う縦壁部2Bにせん断変形が発生する領域は、金属板11において、縦壁部2となる領域のうち、ダイ30が接触している領域となる。このため、天板部1に対する縦壁部2の傾斜角度θが小さいほど、湾曲部4の縦壁部2Aに隣り合う縦壁部2Bでせん断変形は生じ易いと言える。なお、湾曲部4に隣り合う縦壁部2Bの傾斜角度も縦壁部2Aの傾斜角度θと同じ若しくは近似した傾斜角度となっている。
このとき、縦壁部2として成形される領域の内、ダイ30が接触する領域の長さの割合SDR(shear deformation ratio)は、形状パラメータの一つである傾斜角度θを用いて、下記式(10)のように定義することができる。
SDR =(1− sinθ)/cosθ ・・・(10)
すなわち、式(10)で定義されるSDRの値が大きいほど、L字形状内側の湾曲部4に隣り合う縦壁部2でせん断変形が発生しやすいため、湾曲部4の縦壁に発生するしわが小さくなると考えられる。なお、SDRの上限値は1である。
また、成形部品20を展開して作成した金属板を成形部品20に曲げ成形する過程で、図8に示すように、湾曲部4のフランジ部3となる部分は伸びる必要がある。これを考慮して、湾曲部4のフランジ部3となる金属板11の領域に作用する伸び変形の指標値Eindx(Elongation index)として、下記式(11)を定義する。
Eindx =(r− H・tanθ)/(r− (H/cosθ))
・・・・式(11)
式(11)で示した伸び変形の指標値Eindxが小さくなるほど、金属板11を成形部品形状にプレス成形した際に、フランジ部3に発生する引張変形が抑制されて、縦壁部2Aに発生するしわが抑制されると考えられる。
また、湾曲部4におけるフランジ部3に発生する引張変形の大きさは、天板部1と縦壁部2Aの境界部5が形成するフィレットの曲率半径Rpと、縦壁部2Aとフランジ部3の境界部6のフィレットの曲率半径Rdの大小関係によっても変化する。すなわち、図9(a)に示すように、Rd>Rpの場合、相対的に、縦壁部2の面とフランジ部3の境界部6のフィレットを材料が通過する抵抗の方が小さくなるため、フランジ部3側から材料が流入しやすい。このため、縦壁部2にしわが発生し難くなる。一方、図9(b)に示すように、Rd<Rpの場合、相対的に、天板部1と縦壁部2の境界部5のフィレットを材料が通過する抵抗の方が小さいため、天板部1側から材料が流入しやすくなり、結果として、縦壁部2で材料が余分となり、しわが発生しやすい条件となる。
以上のことを考慮して、発明者が、シミュレーション解析や実験によって鋭意検討した結果、金属板11から湾曲含有部品形状10に製造される成形部品20について、曲げ加工時に湾曲部4の縦壁部2Aにしわが発生しない成形部品20の形状の幾何学的な条件は、以下の通りであるとの知見を得た。
1) SDR > 0.95 の場合、全ての幾何学形状において、湾曲部4の縦壁部2にしわが発生しない。
2) 0.85 < SDR ≦ 0.95 の場合は、
Eindx < 1.5 のとき
又は、
1.5 ≦ Eindx < 5.0 かつ Rd > Rp のとき、
湾曲部4の縦壁部2にしわが発生しない。
3) SDR ≦ 0.85 の場合は、
Eindx < 1.4 のとき、
又は、
1.4 ≦ Eindx < 2.0 かつRd > Rp のとき、
湾曲部4の縦壁部2にしわが発生しない。
ここで、上記成形部品20の形状の幾何学的な条件における、各式におけるプレス成形部品20形状を決定する閾値は、複数種類の湾曲含有部品形状10となるように曲げ成形を行い、湾曲部4の縦壁部2にシワが発生したか否かの成形結果から決定した。その成形結果を図10に示す。図10は、Rd > Rpの場合とRd < Rpの場合とでそれぞれ、SDRとEindxの二つをパラメーとして整理したものである。なお、図10中に、しわが発生した条件には「×」、しわが発生しなかった条件には「〇」をプロットした。
図10には、しわが発生しない条件をハッチングで示している。そのハッチング領域内の形状であれば、湾曲部4の縦壁部2にしわが発生していない。このハッチング領域を満足するようにして、上記の式の各閾値を求めた。
ここで、上記説明は、プレス成形として曲げ成形を適用した場合を想定して説明している。ただし、曲げ成形に比べ、絞り成形における湾曲部4の縦壁部2でのしわの発生有無の形状条件は緩いため、上記しわが発生しない形状条件は、絞り成形(絞り加工)であっても適用することができる。
<金属板11>
ここで、素材となる金属板11は、板の歩留りを考慮すると、成形部品形状を展開した形状を使用することが好ましい。しかし、歩留りが許容される範囲内であれば、部品形状に必要な面積よりも広い面積からなる金属板11を、プレス成形の素材として用いてもよい。
素材の金属板11としては、引張強度が4400MPa以上1800MPa以下の鋼板が好適である。
なお、上記の各式の閾値を決定する際には、素材としての金属板11に引張強度が980MPaの鋼板を適宜使用した。
<金型及びプレス成形方法>
湾曲部4の形状は、上述のように、縦壁部2の高さH[mm]、天板部1に対する縦壁部2の傾斜角度θ[deg]、天板部1と縦壁部2の境界部5のフィレットの曲率半径Rp[mm]、縦壁部2とフランジ部3の境界部6のフィレットの曲率半径Rd[mm]、及び、平面視における天板部1と縦壁部2の境界部5の湾曲部4での曲率半径r[mm]を形状パラメータとして規定される。
湾曲含有部品形状10を、湾曲部4以外の形状の制約などの他の制約条件を加味して、本実施形態の第1〜第3のプレス成形部品の形状条件のいずれかを満足するように、成形部品20の形状を特定し、プレス加工によって成形部品を製造する。
例えば、天板部1に対する縦壁部2の傾斜角度θで規定されるSDRの値によって、本実施形態の第1のプレス成形部品〜第3のプレス成形部品の形状条件から形状条件を一つ選択する。そして、その選択した形状を満足するように湾曲部4の形状を選定してプレス成形部品20の形状を決定する。
上記のような湾曲含有部品形状10とするプレス成形は、例えば図11に記載の金型を使用した曲げ成形で行う。図11に示す金型は、ダイ30及びパッド31から成る上型と、パンチ32から成る下型により構成される。そして、金属板11の天板部1となる部分をパッド31とパンチ32で挟持した状態で、ダイ30を下降して、縦壁部2とフランジ部3を曲げ成形する。図11では、パッド31が、天板部1全体を押さえるよう、天板部1全体を覆うように配置されているが、パッド31は天板部1を部分的に押さえるように構成してもよい。
また、湾曲含有部品形状10のプレス成形は、絞り成形で製造しても良い。すなわち、ダイ、パンチ、ブランクホルダー(しわ押さえ)から成る金型を用いて成形しても良い。この場合、金属板11の周囲をダイとブランクホルダーで押さえた状態で、パンチとダイの距離を近づけて金属板11に絞り加工を施す絞り成形で製造しても良い。
ここで、プレス成形する金属板11は、前工程で予成形された金属板でも良い。また、上記のプレス成形で湾曲含有部品形状10に成形された部品は、最終製品形状となる前の中間部品であっても良い。
<効果その他>
本実施形態においては、プレス成形部品20の形状条件を特定するだけで、平面視で見てL字形状やT字形状等を有する部品形状における湾曲部4の縦壁部2にしわが発生することを抑制することが可能となる。
本実施形態に基づく実施例について説明する。
980MPa級冷延鋼板(板厚1.4mm)を素材の金属板とし、湾曲含有部品形状10として、図12に示すようなT字形状を有する部品形状を設定した。この部品形状では、図12の紙面左側に、天板部1の幅方向両側にそれぞれ湾曲部4を有する。
上記部品の幾何学形状の成形解析条件として、以下の条件を採用した。
<部品形状パラメータ>
縦壁部の高さH :60mm
傾斜角度θ :2deg、7deg、12deg
湾曲部4におけるフランジ部3の外縁での長さf:30mm
パンチ肩R(境界部5の曲率半径Rp):10mm
ダイ肩R(境界部6の曲率半径Rd):8mm、12mm、16mm
湾曲部R(湾曲部の曲率半径r):100mm、150mm、200mm
そして、成形部品20を、図13に示すような、ダイ30、パッド31、及びパンチ32から成る金型にて曲げ加工を行うとする条件にてプレス成形解析を実施した。
成形解析時のパッド圧力は40ton、パッド31のストロークは75mmとした。また、金型と金属板11の間の摩擦係数は0.12で一定とした。
そして、曲げ加工時の成形下死点よりも15mm手前の時点での金属板11の成形解析結果を目視で観察し、湾曲部4の縦壁部2でしわの発生の有無を調査した。
上記の条件にて、各成形部品20における、幾何学形状パラメータSDR、Eindx、RdとRpの大小関係、湾曲部4の縦壁部2でしわの発生の有無について求めた。求めた結果を、表1〜表3に示す。
Figure 2020090153
Figure 2020090153
Figure 2020090153
表1の結果から、傾斜角度θが2degである条件では、SDRの値が0.966となり、SDRが0.95よりも大きい場合、Eindxの値やRdとRpとの大小関係に関係なく、つまり全ての幾何学的形状において良品条件と判定される。また、解析結果においても、全ての条件において、しわが確認されなかったため、SDRの値が0.95よりも大きいという条件で設計すれば、湾曲部4の縦壁部2Aにしわが発生しない成形部品20を製造することができることが分かった。このように、第1のプレス成形部品の形状条件を満足すれば、縦壁部2Aにしわが発生しないことを確認した。
表2の結果から、傾斜角度θが7degである条件では、SDRの値が0.855であり、成形部品20の形状によっては縦壁部2Aにしわが発生することが予測された。また、湾曲内側の湾曲部4の曲率半径rが200mmの条件ではEindxの値が1.38となり、Eindxが1,5未満のため、RdとRpの大小関係に関係なく、良品条件と判断される。解析結果においても、この条件の場合はしわが確認されなかった。一方、湾曲部4の曲率半径が100mm、150mmの場合、Eindxの値がそれぞれ、2.34、1.59となった。Eindxが1.5以上5.0未満の場合、縦壁部2とフランジ部3の境界部6のフィレットの曲率半径が8mmの場合はRd>Rpの条件を満足しないため、良品条件ではないと判断され、その他の12mm、16mmの場合はRd>Rpの条件を満足するため、良品条件と判定された。この条件での解析結果においても、しわは確認されなかった。このように、第2のプレス成形部品の形状条件を満足すれば、縦壁部2Aにしわが発生しないことを確認した。
表3の結果から、傾斜角度θが12degである条件では、SDRの値が0.810となり、例えばSDR=0.81とすると、成形部品形状によっては縦壁部2にしわが発生することが予想された。湾曲部4の曲率半径が200mmの場合のEindxの値は1.35となり、Eindxが1.4未満では、RdとRpの大小関係に関係なく、良品条件と判断され、解析結果からも、しわがないことが確認された。また、湾曲部4の曲率半径が150mmの場合、Eindxの値は1.55であり、1.4以上であったが、Eindxの値が2.0未満の場合、縦壁部2とフランジ部3の境界部6のフィレットの曲率半径が8mmの場合はRd>Rpの条件を満足しないため、良品条件ではないと判断され、その他の12mm、16mmの場合はRd>Rpの条件を満足するため良品条件と判定される。また、湾曲部4の曲率半径が100mmの場合、Eindxの値は2.26となり、Eindxが2.0を超えてしまうため、その他全ての幾何学形状においても良品条件とは判断されなかった。解析結果からも、この条件の場合、縦壁部2Aにしわが確認された。このように、第3のプレス成形部品の形状条件を満足すれば、縦壁部2Aにしわが発生しないことを確認した。
以上の結果より、天板部1と、それに連続する縦壁部2及びフランジ部3を有し、かつ、平面視で見てL字形状に湾曲した部品を、図11で示した幾何学的形状の良品条件の範囲内の形状であれば、すなわち本発明を満足する形状であれば、成形部品20には縦壁部2のしわは発生せず、それに逸脱するとしわが発生してしまうことが分かる。
ここで、本願が優先権を主張する、日本国特許出願2018−205495(2018年10月31日出願)の全内容は、参照により本開示の一部をなす。ここでは、限られた数の実施形態を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく各実施形態の改変は当業者にとって自明なことである。
1 天板部
2 縦壁部
3 フランジ部
4 湾曲部
5 境界部
6 境界部
10 湾曲含有部品形状
11 金属板
20 プレス成形部品

Claims (7)

  1. 天板部と上記天板部に連続する縦壁部及びフランジ部を有し、かつ、平面視で見て、上記天板部と上記縦壁部との境界部の少なくとも一部が長手方向に向かうにつれて上記縦壁部側に変位して凹状に湾曲した湾曲部を有するプレス成形部品であって、
    上記湾曲部は、断面形状において、上記天板部に対する上記縦壁部の傾斜角度θ[deg]が下記式(1)を満足することを特徴とするプレス成形部品。
    (1- sinθ)/cosθ > 0.95 ・・・(1)
  2. 天板部と上記天板部に連続する縦壁部及びフランジ部を有し、かつ、平面視で見て、上記天板部と上記縦壁部との境界部の少なくとも一部が長手方向に向かうにつれて上記縦壁部側に変位して凹状に湾曲した湾曲部を有するプレス成形部品であって、
    断面形状において、上記縦壁部の高さをH[mm]、上記天板部に対する上記縦壁部の傾斜角度をθ[deg]、上記天板部と上記縦壁部との境界部の曲率半径をRp[mm]、上記縦壁部と上記フランジ部との境界部の曲率半径をRd[mm]とし、平面視における上記湾曲部での曲率半径をr[mm]と定義したとき、
    上記湾曲部は、上記縦壁部の傾斜角度θが下記式(2)を満足し、
    更に、上記湾曲部が、下記式(3)を満足するか、下記式(4)及び式(5)を満足することを特徴とするプレス成形部品。
    0.85 < (1- sinθ)/cosθ ≦ 0.95 ・・・(2)
    (r- H・tanθ)/(r- (H/cosθ)) <1.5 ・・・(3)
    1.5 ≦(r- H・tanθ)/(r- (H/cosθ)) <5.0 ・・・(4)
    Rd > Rp ・・・(5)
  3. 天板部と上記天板部に連続する縦壁部及びフランジ部を有し、かつ、平面視で見て、上記天板部と上記縦壁部との境界部の少なくとも一部が長手方向に向かうにつれて上記縦壁部側に変位して凹状に湾曲した湾曲部を有するプレス成形部品であって、
    断面形状において、上記縦壁部の高さをH[mm]、上記天板部に対する上記縦壁部の傾斜角度をθ[deg]、上記天板部と上記縦壁部との境界部の曲率半径をRp[mm]、上記縦壁部と上記フランジ部との境界部の曲率半径をRd[mm]とし、平面視における上記天板部と上記縦壁部との境界部の上記湾曲部での曲率半径をr[mm]と定義したとき、
    上記湾曲部は、上記縦壁部の傾斜角度θが下記式(6)を満足し、
    更に、上記湾曲部が、下記式(7)を満足するか、下記式(8)及び式(9)を満足することを特徴とするプレス成形部品。
    (1- sinθ)/cosθ ≦ 0.85 ・・・(6)
    (r- H・tanθ)/(r- (H/cosθ)) <1.4 ・・・(7)
    1.4 ≦(r- H・tanθ)/(r- (H/cosθ)) <2.00 ・・・(8)
    Rd > Rp ・・・(9)
  4. プレス成形部品を構成する金属板の引張強度が440MPa以上1800MPa以下の鋼板であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載したプレス成形部品。
  5. 天板部と上記天板部に連続する縦壁部及びフランジ部を有し、かつ、平面視で見て、上記天板部と上記縦壁部との境界部の少なくとも一部が長手方向に向かうにつれて上記縦壁部側に変位して凹状に湾曲した湾曲部を有する部品形状にプレス成形してプレス成形部品を製造する際に、
    上記湾曲部を、断面形状における上記天板部に対する上記縦壁部の傾斜角度θが下記式(10)を満足するように、曲げ加工又は絞り加工にてプレス成形して形成することを特徴とするプレス成形部品の製造方法。
    (1- sinθ)/cosθ > 0.95 ・・・(10)
  6. 天板部と上記天板部に連続する縦壁部及びフランジ部を有し、かつ、平面視で見て、上記天板部と上記縦壁部との境界部の少なくとも一部が長手方向に向かうにつれて上記縦壁部側に変位して凹状に湾曲した湾曲部を有する部品形状にプレス成形してプレス成形部品を製造する際に、
    断面形状において、上記縦壁部の高さをH[mm]、上記天板部に対する上記縦壁部の傾斜角度をθ[deg]、上記天板部と上記縦壁部との境界部の曲率半径をRp[mm]、上記縦壁部と上記フランジ部との境界部の曲率半径をRd[mm]とし、平面視における上記天板部と上記縦壁部との境界部の上記湾曲部での曲率半径をr[mm]と定義したとき、
    上記湾曲部における、断面形状での上記天板部に対する上記縦壁部の傾斜角度θが下記式(12)を満足する形状に成形する場合、上記湾曲部を、下記式(13)を満足するか、下記式(14)及び式(15)を満足するように、曲げ加工又は絞り加工にてプレス成形して製造し、
    上記湾曲部における、断面形状での上記天板部に対する上記縦壁部の傾斜角度θが下記式(16)を満足する形状に成形する場合、上記湾曲部を、下記式(17)を満足するか、下記式(18)及び式(15)を満足するように、曲げ加工又は絞り加工にてプレス成形して、
    上記プレス成形部品を製造することを特徴とするプレス成形部品の製造方法。
    0.85 < (1- sinθ)/cosθ ≦ 0.95 ・・・(12)
    (r- H・tanθ)/(r- (H/cosθ)) <1.5 ・・・(13)
    1.5 ≦(r- H・tanθ)/(r- (H/cosθ)) <5.0 ・・・(14)
    Rd > Rp ・・・(15)
    (1- sinθ)/cosθ ≦ 0.85 ・・・(16)
    (r- H・tanθ)/(r- (H/cosθ)) <1.4 ・・・(17)
    1.4 ≦(r- H・tanθ)/(r- (H/cosθ)) <2.00 ・・・(18)
  7. プレス成形される素材の金属板の引張強度が440MPa以上1800MPa以下の鋼板であることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載したプレス成形部品の製造方法。
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