JPWO2020059691A1 - モータ、電動パワーステアリング装置および振動源を有する装置 - Google Patents

モータ、電動パワーステアリング装置および振動源を有する装置 Download PDF

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Abstract

本開示のモータは、ステータ、ロータ、筒形状のハウジングおよび同じ所定の固有振動数を有する2つのニュートラライザを備える。2つのニュートラライザのうちの一方は、他方に対して、ハウジングの周方向に90°ずれた位置に配置される。ロータの回転に応じて、モータには所定の周波数の振動が発生し、モータの振動源からモータと装置との結合部までの系は、所定の固有振動数における結合部の振動を抑制する特性を備えた伝達関数を有する。

Description

本開示は、電動モータが取り付けられた装置において発生する振動を低減する技術に関する。
本願は、日本国特許庁に2018年9月19日に出願された特願2018−175460号に基づく優先権を主張するものであり、上記特許出願の全体を本願に援用する。
自動車のパワーステアリングのアシスト機構の1つとして、電動パワーステアリングシステム(Electric power steering、以下EPSと称する場合がある)がある(例えば特許文献1参照)。EPSを採用することにより、車両の軽量化および燃費向上を図ることができる。
しかしながら、このEPSの動力源である電動モータ(以下モータと称する場合がある)の起振力によって励起された波動が車体を伝播し、固体音となって自動車内の運転者の耳に騒音として聞こえる場合がある。例えば、低速走行時に大きくハンドル操作を行う場合、および駐車時に停車したままステアリング操作を行う場合に、そのような騒音が聞こえる頻度が増える傾向にある。
振動の解析方法として、例えば、非特許文献1は、2つの分系の振動の連成関係を解析する手法を提案している。
特開2007−314070号公報
城戸一郎、末岡淳男、"2つの分系が強く連成する振動系の解析法"、日本機械学会論文集(C編), Vol.71、 No.712 (2005)、 pp.3335−3342
上記のような騒音の対策を技術的に考えた場合、加振点インピーダンスの大小に影響するモータが取り付けられるステアリングユニットに対する対策、および実際に音響的な放射を生じている自動車のパネル部材に対する対策が有効と考えられる。
しかしモータ・メーカの立場で騒音の対策を講じる場合、上記のような対策を講じることは困難である。モータ・メーカの研究により、騒音発生のメカニズムを解明でき、モータ以外の自社の担当範囲外の部材への対策が最も効率的と判断したとしても、モータ以外への対策を提案する事は困難である。
また、自動車の車体は、高モード密度の構造物であり、そのロバスト性の低さなどから、個々の車体で振動特性が大きく異なるが、自社のモータへの構造変更だけで、任意の車体に効果的な対策を求められるという難しさがある。さらに、モータはステアリングユニットに剛結合されるために、モータと自動車の車体は強連成の状態にあり、振動低減に適切な構造変更を効率的に検討することは一般に困難である。
モータに対策を施すことにより、様々な振動特性を有する任意の自動車に対して、その全系の振動・騒音を低減することが求められている。
本開示の例示的な装置に取り付けられるモータは、ステータと、前記ステータに対して相対的に回転可能なロータと、前記ロータの回転軸方向に延びる筒形状を有し、前記ステータおよび前記ロータを内部に収納するハウジングと、前記ハウジングに設けられ、所定の固有振動数を有するニュートラライザと、を備え、前記ニュートラライザは、前記ハウジングに直接または間接的に固定されるアウターカバーと、前記アウターカバーおよび前記ハウジングの外側面によって形成される空間に収納されたインナーマスと、前記アウターカバーから前記空間に向けて延び、前記ハウジングの周方向および径方向を含む平面において前記インナーマスを振動可能に支持する1つの弾性部材と、を有し、前記ロータの回転に応じて、前記モータには所定の周波数の振動が発生し、前記モータの振動源から前記モータと前記装置との結合部までの系は、前記所定の固有振動数における前記結合部の振動を抑制する特性を備えた伝達関数を有する。
本開示の例示的なニュートラライザは、振動源を有する第1装置が取り付けられる第2装置における所定の周波数の振動を低減させるニュートラライザであって、前記第1装置に直接または間接的に固定されるアウターカバーと、前記アウターカバーおよび前記第1装置の外側面によって形成される空間に収納されたインナーマスと、前記アウターカバーから前記空間に向けて延び、前記第1装置の筒状のハウジングの周方向および径方向を含む平面において前記インナーマスを振動可能に支持する1つの弾性部材と、前記所定の周波数に相当する所定の固有振動数と、を備え、前記第1装置の振動源から前記第1装置と前記第2装置との結合部までの系は、前記所定の固有振動数における前記結合部の振動を抑制する特性を備えた伝達関数を有する。
本開示の実施形態によれば、モータに対策を施すことにより、モータが取り付けられる装置の振動を低減させることができる。
図1は、例示的な実施形態に係るアクティブ・パートとパッシブ・パートの自由体図である。 図2は、例示的な実施形態に係るアクティブ・パートとパッシブ・パートの周波数応答関数を説明する図である。 図3は、例示的な実施形態に係るニュートラライザの概念を示す図である。 図4は、例示的な実施形態に係るシミュレーションに用いた系を示す図である。 図5は、例示的な実施形態に係るシミュレーションに用いた系を示す図である。 図6は、例示的な実施形態に係るビームの断面形状を示す図である。 図7は、例示的な実施形態に係る板ばねの断面形状を示す図である。 図8は、例示的な実施形態に係る “ノード:1”をx方向に加振した際の、“ノード:4”におけるx方向のコンプライアンスを示す図である。 図9は、例示的な実施形態に係るアクティブ・パートに装着したニュートラライザの縦波に対する反射係数を計算した結果を示す図である。 図10は、例示的な実施形態に係るアクティブ・パートに装着したニュートラライザの縦波に対する透過係数を計算した結果を示す図である。 図11は、例示的な実施形態に係るタイプIのニュートラライザ40が設けられたモータ10を示す斜視図である。 図12は、ロータ20の回転軸方向から見たときのモータ10の平面図である。 図13は、例示的な実施形態に係るモータ10の断面図である。 図14Aは、タイプIのニュートラライザ40の斜視図である。 図14Bは、ロータ20の回転軸方向から見たときのタイプIのニュートラライザ40の平面図である。 図14Cは、アウターカバー41の斜視図である。 図14Dは、ロータ20の回転軸方向から見たときのタイプIのニュートラライザ40のバリエーションの平面図である 図14Eは、アウターカバー41のX、Y方向におけるそれぞれの寸法を示す平面図である。 図14Fは、アウターカバー41のZ方向における寸法を示す側面図である。 図15Aは、例示的な実施形態に係るタイプIIのニュートラライザ40が設けられたモータ10を示す斜視図である。 図15Bは、タイプIIのニュートラライザ40の斜視図である。 図15Cは、ロータ20の回転軸方向から見たときのタイプIIのニュートラライザ40の平面図である。 図15Dは、アウターカバー41の斜視図である。 図15Eは、アウターカバー41のX、Y方向におけるそれぞれの寸法を示す平面図である。 図15Fは、アウターカバー41のZ方向における寸法を示す側面図である。 図15Gは、モータ10の回転に連動して周方向に振動するインナーマス42を説明するための模式図である。 図16Aは、タイプIIIのニュートラライザ40の斜視図である。 図16Bは、ロータ20の回転軸方向から見たときのアウターカバー41の平面図である。 図16Cは、アウターカバー41の、X、Y方向におけるそれぞれの寸法を示す平面図である。 図16Dは、アウターカバー41のZ方向における寸法を示す側面図である。 図17は、タイプIVのニュートラライザ40の斜視図である。 図18Aは、中心角θが90°となる位置に2つのニュートラライザ40を配置したモータを搭載した自動車内の運転手の耳の位置において測定された騒音の音圧と周波数との関係を示すグラフである。 図18Bは、中心角θが180°となる位置に2つのニュートラライザ40を配置したモータを搭載した自動車内の運転手の耳の位置において測定された騒音の音圧と周波数との関係を示すグラフである。 図19は、ロータ20の回転軸方向から見たときの電源コネクタ60を備えるモータ10の平面図である。 図20は、ロータ20の回転軸方向から見たときの、電源端子61を囲うニュートラライザ40を備えるモータ10の平面図である。 図21は、例示的な実施形態に係る電動パワーステアリング装置を模式的に示す図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本開示の振動低減方法、モータ、ニュートラライザおよび電動パワーステアリング装置の実施形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
(実施形態1)
本実施形態では、モータから車両本体へ伝わる振動を低減させるために、ニュートラライザ(Neutralizer)を用いる。ニュートラライザは、騒音源となる振動(入力波)に対して、実質的な全反射によって位相が180度ずれた反射波を生成し、入力波に重畳する。これにより、振動を打ち消すことができる。
本実施形態では、モータから発生する振動(入力)が、車体における騒音(出力)として発生するまでの経路を、伝達関数を用いて表現する。まず、実施形態に係る伝達関数合成法に基づく振動低減方法を説明する。
上述したように、モータ・メーカの立場で騒音の対策を講じる場合、モータ以外の自社の担当範囲外の部材への対策を提案する事は困難である。本実施形態では、モータ・メーカとして変更できるモータをアクティブ・パート(Active Part)とし、モータ・メーカとして変更できない車両のモータ以外の部分をパッシブ・パート(Passive Part)として区別する。そして、アクティブ・パートおよびパッシブ・パートの2分系が剛結合されるという条件下で、アクティブ・パートのみに構造変更を加える事により、アクティブ・パートとパッシブ・パートから成る全系の振動を低減させる。本実施形態では、アクティブ・パートのみしか構造変更できないという制約の中で、ターゲット周波数における全系の振動を、任意のパッシブ・パートに対して悪化させることなく低減させる。
(伝達関数合成法に基づく振動低減方法) モータを備える自動車を、モータとそれ以外の部分の2分系に分割し、振動的な連成関係を解析する。非特許文献1は、伝達関数合成法に基づき、カーネル動剛性行列を指標として2分系の振動的な連成関係を解析する手法を開示している。
図1は、本実施形態に係るアクティブ・パートとパッシブ・パートの自由体図である。全系での加振自由度と応答評価自由度を図1の左側にそれぞれ“1”と“4”で示している。図1の右側は、全系を2分系に分割した自由体図を示している。加振自由度はアクティブ・パート側(モータ)にあり、応答評価自由度はパッシブ・パート側(車体)にある。アクティブ・パート側とパッシブ・パート側の結合自由度をそれぞれ“2”、“3”で示している。この分割における伝達関数合成法の基礎式(1)は以下に示すとおりである。
Figure 2020059691
ここで、F は系に与える力である。X ABは、アクティブ・パートAにおける加振自由度1に力F を与えたときの、パッシブ・パートBにある応答評価自由度4の変位であり、周波数領域で表現している。Hはコンプライアンス(周波数応答関数)であり、下添字の左側の数字は応答側の自由度の番号を表し、右側の数字は加振側の自由度の番号を表している。右肩のA、Bは、分系A、Bに関係する量であることを示しており、ABとある場合は分系Aと分系Bからなる全系に関係する量であることを示している。例えば、H22 は、モータの自動車への取り付け部の加振点伝達関数である。H21 は、モータの振動源からモータと自動車との結合部までの伝達関数である。
次に、共振形成条件を説明する。式(1)のうちの(H22 +H33 −1は、カーネル(kernel)動剛性である。H22 +H33 は、カーネルコンプライアンス(kernel compliance)と呼ばれる。カーネル動剛性は、2分系の結合部の動剛性行列であり、全系の特性を含んでいる。カーネル動剛性は、物理的には、結合部の変位が結合部の内力である伝達力へ変換される際の増幅率と考えられる量である。この増幅率が無限大になるような場合に、全系が共振することがわかる。つまり、結合部の自由度をNとすると、一般的に、次式(2)の条件を満たす場合に全系が共振する。
Figure 2020059691
以下、このカーネルコンプライアンスの性質を利用して、上記の2分系中のアクティブ・パート側のみに振動対策を施す事により、全系の振動を低減できることを説明する。
図2は、アクティブ・パートとパッシブ・パートの周波数応答関数を示している。図2は、伝達関数の関係を実際のモータ(アクティブ・パート)と、自動車(パッシブ・パート)との関係として示している。モータ(アクティブ・パート)は、自動車(パッシブ・パート)と比較して非常に小さく、車体に比べて剛な構造である。そこで、モータの振動・騒音が問題となるような数百Hzの帯域においては、アクティブ・パートのコンプライアンスは剛体モードに支配されて振動モードは存在しない。このような場合、結合部が多自由度結合であっても、全系の共振に関与する伝達力の支配的な自由度は少数自由度となる。このため、1〜2自由度程度が支配的であるとして設計しても、共振対策は可能である。
そこで、ある1自由度の伝達力が支配的であるとした場合を考える。振動を低減したいターゲット周波数において、伝達力は1自由度が支配的であるとする場合に、全系応答を低減するためのアクティブ・パートの構造変更について検討する。加振自由度も応答評価自由度も1とするならば、式(1)はスカラーで表現でき、次式(3)となる。
Figure 2020059691
また、式(2)に対応する全系の共振条件は次式(4)となる。
Figure 2020059691
この共振条件が成り立つ周波数では、カーネルコンプライアンスの逆数であるカーネル動剛性が無限大となり、ばね定数が無限大の結合ばねに変位を与えたのと同じ状態となって、全系は共振する。
式(3)において、H33 およびH43 は、実際にはモータ以外の自動車の部分に該当する事から、モータ・メーカの立場では変更を施す事は困難である。変更を施す事ができるのは、H22 (モータの自動車への取り付け部の加振点伝達関数)と、H21 (モータの振動源から、モータと自動車との結合部までの伝達関数)である。
しかし、H33 の情報を得られない以上、モータ・メーカが式(4)の共振条件を完全に回避するのは困難である。如何にH22 を設計しようとも、H33 との相性により、ターゲット周波数において式(4)を満たすことになれば、大きな伝達力が発生して共振してしまうことになる。しかし、通常はパッシブ・パート側に減衰がある為、共振することはない。
一方、H21 はモータ・メーカが自在に設計できる。このことから、ターゲット角周波数をωとしたときに、H21 (ω)=0として、H21 (ω)F (ω)=0を実現することを考える。このとき、H43 が無限大の大きさにならず、式(4)の条件も満たされない限り、X AB(応答評価自由度4の変位)は0になることがわかる。ターゲット角周波数ωにおける式(3)は式(5)のようになる。
Figure 2020059691
この際、もしH43 が無限大の大きさとなる、もしくは式(4)の条件が成り立つ場合、式(5)は無限大と0の積となって、式(5)がどのような値になるかは簡単に推定できない。ただし、少なくとも、H21 (ω)F (ω)が大きな値を持つ場合よりも、H21 (ω)F (ω)=0の場合の方が、応答評価自由度を小さくできることになる。このように、本願発明者は、H21 (ω)の値を0に近づけることが、モータ・メーカが採れる効果的な振動低減方法であることを見出した。
(ニュートラライザ)
本実施形態では、モータの振動源からモータと車体との結合部までの系における伝達関数H21 (ω)が、ターゲット周波数において結合部の振動を抑制する特性を備えるように、モータにニュートラライザを設ける。
アクティブ・パート(モータ)へのニュートラライザの設置により、アクティブ・パートを特定周波数で仮想接地する方法を説明する。仮想接地とは、周波数応答を0にすることを意味する。アクティブ・パートを特定周波数で仮想接地することにより、理論上、加振自由度と結合自由度の間の伝達を0にすることが可能となり、周波数応答関数H21 の値を特定周波数で0にできる。
本明細書では、ニュートラライザと動吸振器とを区別して説明する。波動の全反射器として1つの質点と1つのばねからなる1自由度振動系を対象構造に付加する場合に、この1自由度振動系をニュートラライザと呼ぶ。特定モードの振動を低減するために、1つの質点と1つのばねからなる1自由度振動系を用いる場合に、この1自由度振動系を動吸振器と呼ぶ。なお、本明細書におけるニュートラライザでは、質点およびバネのそれぞれは2つ以上であってもよい。
モータ内の振動源となる要素は、例えばロータ、ステータ、軸受等である。一般に、モータの振動源としては電磁加振力、軸受部の機械的な振動等があり、図2中の加振自由度1の位置を特定することは難しい。しかしながら、図2において、アクティブ・パート側とパッシブ・パート側の結合自由度よりも左側のアクティブ・パート側のどこかに加振自由度1があることだけは確かであり、以下、この加振自由度と結合自由度の間にニュートラライザを設置することとする。そして、このニュートラライザにより、加振自由度で生成されたターゲット周波数の波動を完全反射して、周波数応答関数の値を理論上0にする方法を説明する。
図3は、ニュートラライザ40の概念を示す図である。本実施形態では、モータ10から車体に垂直に入る縦方向の伝達力が支配的であるとして理論と数値例を示す。縦波とねじり波は同じ形の波動方程式で表現できるため、本実施形態の方法は、モータの回転軸まわりのねじりモーメントが支配的な伝達力となる場合にも同様に適用できる。また、本実施形態の方法は、曲げ波に関係する方向の伝達力が支配的な場合にも適用できる。
ニュートラライザ40を波動伝播にとっての不連続部と見た際の波動の反射特性および透過特性を説明する。反射特性および透過特性は、ニュートラライザ取付断面(図3中のx=0の位置)における変位の連続と力のつり合いを、変位および力と波動振幅との関係を用いて解くことで求まる。ニュートラライザ40の運動に伴ってばねがモータ10に与える力は、2自由度系の動吸振器と同じように計算できる。図3中に示したばね力の振幅Fとニュートラライザ取付自由度の変位振幅Uとの関係は式(6)で表せる。
Figure 2020059691
ここで、ニュートラライザ取付断面より左側の位置xにおける変位および内力をU(x)、F(x)とする。ニュートラライザ取付断面より右側の位置xにおける変位および内力をU(x)、F(x)とする。これらを波動振幅を用いて表すと式(7)から式(10)のように表される。
Figure 2020059691
ここで、位置xの左右で媒質は不変である。kはこの媒質の波数であり、Eはニュートラライザのヤング率であり、Sはニュートラライザのビーム(梁)の断面積であり、振動エネルギが伝達される通り道の断面積に該当する。位置xの左側での前進波と後退波の振幅をそれぞれa、bとし、位置xの右側での前進波と後退波の振幅をそれぞれa、bとした。このとき、ニュートラライザ取付断面(位置x=0)における変位の連続と力のつり合いは、式(11)および式(12)のように表せる。
Figure 2020059691
これらの式(11)および式(12)に、式(6)から式(10)を導入して、波動振幅の関係を式(13)に示す散乱行列の形に整理する。
Figure 2020059691
これにより、ニュートラライザ取付断面における縦波の反射係数および透過係数は、式(14)および式(15)のように表される。
Figure 2020059691
ここで、Ω=ω/ωである。ωは調和加振力の角振動数であり、ωはニュートラライザ単体を地面に固定した際の固有角振動数である。Ωはωとωとの比である。
反射係数rLRおよびrRLは、前進波(+x方向)と跳ね返った波(後退波(−x方向))の振幅比“b/a”および“b/a”である。透過係数tLRおよびtRLは、x=0を基準としたプラス側とマイナス側において同じ方向を進む波同士の振幅比“aR/aL”および“bR/bL”である。
全反射となる条件は、透過係数=0、すなわち式(15)の右辺の分子が0になることである。すなわち、全反射となる条件はω=ωであり、ニュートラライザ単体を地面に固定した際の固有振動数と調和加振力の振動数とが同じになる場合である。このとき、(1−Ω)=0を式(14)に代入すると、反射係数rLR=rRL=−1となり、仮想的な接地、つまり伝播波動にとっての固定端と同じ状況になる。すなわち、固定端において全反射が行われ、位相が180度ずれた波が反射していくこととなる。
このように、特定の周波数の波動を完全反射する装置が、アクティブ・パートの加振自由度1と結合部自由度2の間に設置されると、加振によって生成された波動が結合部自由度2までたどり着けず、波動の重畳で形成される2点間の周波数応答関数H21 は、この周波数で理論上0になる。周波数応答関数H21 はモータ・メーカで自在に設定でき、所望の周波数でH21 の値を低減させることができる。
また、上記の方法において、ニュートラライザの設置位置は、加振自由度1と結合部自由度2の間であればよい。このため、モータを様々なシステムの限られたスペースに設置しなければならないモータ・メーカにとって、本実施形態の方法は非常に有用である。
(有限要素法によるシミュレーション)
ニュートラライザをモータに設けることにより、式(5)に示す応答評価自由度4の変位X AB(ω)を低減できることをシミュレーションにより検証した。
シミュレーションの対象は、ビーム(梁)構造の縦波(縦振動)とする。実際にはモータが生ずる振動が車両に伝達し、その振動が自動車内のパネル部材等に伝達し、そこで音響放射を生ずる事となるが、ここでは音響放射は考慮しない。
図4および図5は、シミュレーションに用いた系を示している。アクティブ・パートは、自動車のEPSに取り付けられるモータを模している。パッシブ・パートは、自動車のモータ以外の部位を模している。
ビームの断面形状は、図6に示すように一辺が0.01mの正方形とする。ビームのアクティブ・パートの長さを0.05m、パッシブ・パートの長さを1.0mとする。アクティブ・パートにはニュートラライザを設置した。
図4および図5に示す系の振動は、有限要素解析で求めた。有限要素モデルの設定にあたり、アクティブ・パートは、アルミニウム材であるとし、密度2680kg/m、ヤング率7.60×1010Pa、ポアソン比0.33とした。アクティブ・パート単体の質量は0.0134kgとした。パッシブ・パートは、軟鋼材であるとし、密度7930kg/m、ヤング率1.97×1011Pa、ポアソン比0.30とした。パッシブ・パートの単体の質量は0.793kgとした。
加振自由度は、図4に“ノード:1”と記された位置のxの正方向に与えた。応答評価自由度は、図4に“ノード:4”と記された位置のxの正方向とした。H21 (ω)=0とするために、アクティブ・パートの“ノード:2”の位置にニュートラライザを設置した。ニュートラライザは例えばバネ−マス系の構造を有する。ニュートラライザとして、ビームを挟んで対称にx方向に変形する2枚の板ばねを設置し、それら板ばねの先端のそれぞれに集中質量を結合している。2枚の板ばねのそれぞれは、図7に示すような厚さ0.002m、幅0.01mのりん青銅板であるとした。りん青銅の材料特性として、密度8800kg/m、ヤング率1.10×1011Pa、ポアソン比0.33とした。2枚の板ばねの先端の集中質量は、2個ともに0.467gとした。ニュートラライザの質量はそれぞれ2.23gである。ニュートラライザの固有振動数は、モータが取り付けられるEPSにおいて低減させる振動の周波数(ターゲット周波数)と同じとする。例えば、ニュートラライザの固有振動数は、EPSが備えるステアリングシャフトの固有振動数と同じとする。ステアリングシャフトの固有振動数は、ここでは2450Hzとした。
図8は、“ノード:1”をx方向に加振した際の、“ノード:4”におけるx方向のコンプライアンスを示している。横軸は周波数を表し、縦軸は位相およびマグニチュードを表している。破線はニュートラライザ未装着時のコンプライアンスを示しており、実線はニュートラライザ装着時のコンプライアンスを示している。ニュートラライザ未装着時と比較して、ニュートラライザ装着時では、ターゲット周波数である2450Hzにおいて、コンプライアンスの値は大きく低減されていることが分かる。
図9は、アクティブ・パートに装着したニュートラライザの縦波に対する反射係数を、式(14)に従って計算した結果を示している。図10は、アクティブ・パートに装着したニュートラライザの縦波に対する透過係数を、式(15)に従って計算した結果を示している。図9および図10の横軸は周波数を表し、縦軸は位相およびマグニチュードを表している。
ターゲット周波数2450Hzにおける反射係数は1、透過係数は0となっており、アクティブ・パートに装着したニュートラライザにより2450Hzの波動は、加振自由度から結合自由度に伝播する途中で遮断されていることがわかる(仮想接地)。すなわち、理論上、ターゲット周波数2450HzにおいてH21 =0となっている。
このように、ニュートラライザをモータに設けることにより、モータとEPSとの結合部におけるターゲット周波数の振動を低減することができる。これにより、車内(応答評価自由度4)におけるターゲット周波数の振動を低減することができる。
図11から図17を参照して、モータ10に取り付けられるニュートラライザ40が有し得る、幾つかの具体的な構造例を順番に説明する。
図11は、1つのニュートラライザ40を取り付けたモータ10を示す斜視図である。図12は、ロータ20の回転軸方向から見たときのモータ10の平面図であり、とりわけ、ハウジング30の外側面に取り付けられる2つのニュートラライザ40の様子を模式的に示している。図12では図面が煩雑になることを避けるために、ニュートラライザ40以外の内部構造の図示は省略し、その輪郭のみを示している。図13は、モータ10の断面図である。モータ10の内部を分かり易く説明するために、図13ではニュートラライザ40の図示は省略している。
本明細書では、モータ10の中心軸J1と平行な方向を「軸方向」と呼ぶ。モータ10の中心軸J1に直交する方向を「径方向」と呼ぶ。モータ10の中心軸J1を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」と呼ぶ。また、この例では、便宜上、軸方向を上下方向として、各部材の形状および位置関係を説明する。ただし、これは、あくまで説明の便宜のために上下を定義したものであって、モータ10の使用時の向きを限定するものではない。
本願発明者の知見によれば、EPS用のモータ10に起因する自動車等の車体内の振動および騒音は、モータ10における回転方向の振動とトルクリップルに相関がある。そこで、本実施形態では、モータ10の回転方向の振動を抑制することにより、車体内の振動および騒音を抑制する。
本実施形態におけるモータ10は、いわゆるインナーロータ型のモータである。モータ10は、ステータ11と、ロータ20と、ハウジング30と、2つのニュートラライザ40を有する。
2つのニュートラライザ40は、同じ所定の固有振動数を有する。図12に示すように、2つのニュートラライザ40のうちの一方は、他方に対して、ハウジング30の周方向に90°ずれた位置に配置される。換言すると、モータ10の中心軸J1を中心とした中心角θが90°となる位置に2つのニュートラライザ40は配置される。2つのニュートラライザ40は、モータ10の軸方向における上下にずれた位置にそれぞれ配置されてもよい。つまり、2つのニュートラライザ40は、軸方向に同じ位置に配置されていなくてもよい。
ハウジング30は、軸方向に延びる筒状の部材である。ハウジング30は、例えば、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)やSUSなどの金属材料を有する。ハウジング30は、その内部にロータ20とステータ11とを収容する。ハウジング30は、筒部36と、底部34と、蓋部32とを有する。筒部36は、軸方向に延びる筒状の部材である。底部34は、筒部36の軸方向下側に配置され、筒部36の軸方向下側の開口を覆う。底部34には、下側ベアリング37が取り付けられる。底部34の外側面には、径方向外側に向かって延びる複数の底部フランジ部342が配置される。底部フランジ部342には、軸方向に貫通する少なくとも1つの底部貫通孔344が形成される。
蓋部32は、筒部36の軸方向上側に配置され、筒部36の軸方向上側の開口を覆う。蓋部32には、上側ベアリング38が取り付けられる。上側ベアリング38および下側ベアリング37は、ロータ20を回転可能に支持する。蓋部32の外側面には、径方向外側に向かって延びる複数の蓋部フランジ部322が設けられる。蓋部フランジ部322には、軸方向に貫通する少なくとも1つの蓋部貫通孔324が形成される。なお、底部34または蓋部32のいずれか一方は、筒部36と一体に形成されてもよい。
ステータ11は、ステータコア12、インシュレータ13、コイル14を備える。ステータコア12は、例えば、複数枚の電磁鋼板が軸方向に積層された積層鉄心である。ステータコア12は、圧分磁心などを備えていてもよい。ステータコア12は、環状のコアバックと、複数のティースとを有する。複数のティースは、コアバックから径方向内側に延び、周方向に間隔を空けて配置される。インシュレータ13は、ステータコア12の表面を被覆する絶縁体である。
ロータ20は、ステータ11の径方向内側に配置され、ティースと径方向に対向する。ロータ20は、シャフト21、ヨーク22、ロータマグネット23、カバー部材24を備える。シャフト21は、中心軸J1を中心として軸方向に延びる。シャフト21は、中実であってもよいし、中空であってもよい。ヨーク22は、略円筒状であり、シャフト21に固定される。ヨーク22は、例えば薄板状の磁性鋼板が積層されて形成される。ロータマグネット23は、ステータ11の内側に配置され、ヨーク22の外側面に例えば接着剤により固定される。カバー部材24は、ロータマグネット23の外側を覆う。
以下、タイプIからIVのニュートラライザ40の構造を示す。ただし、本開示のニュートラライザは、これらのニュートラライザに限定されない。
1.タイプIのニュートラライザ40
図14Aは、タイプIのニュートラライザ40の斜視図である。図14Bは、ロータ20の回転軸方向(Z軸方向)から見たときのタイプIのニュートラライザ40の平面図である。図14Cは、タイプIのニュートラライザ40のアウターカバー41の斜視図である。
ハウジング30、より具体的には筒部36の外側面に2つのニュートラライザ40は取り付けられる。ニュートラライザ40は、アウターカバー41、インナーマス42および1つの弾性部材43を有する。2つのニュートラライザ40は、上述した配置関係を満たす限りにおいて、筒部36の外側面のあらゆる位置に固定され得る。
アウターカバー41は、後述する一対のフランジ部47によってハウジング30に直接または間接的に固定される。アウターカバー41は、軸方向から見たとき、例えば略U字の形状を有する。アウターカバー41は、蓋部45および一対の壁部46を有する。蓋部45は、ハウジング30の径方向においてインナーマス42と空隙を隔てて対向し、かつ、周方向に延びる部材である。本実施形態では、アウターカバー41には、弾性部材43を取り付けるための、図14Cに示す軸方向に延びる溝49が設けられている。
一対の壁部46は、蓋部45の両端からハウジング30の径方向内側に延びる。一対の壁部46は、ニュートラライザ40をハウジング30に直接または間接的に固定する一対のフランジ部47を有する。一対のフランジ部47は、図14Bに示すようにハウジング30の周方向に互いに逆に延びる。
蓋部45および一対の壁部46は、プレス加工、切削加工または鋳造などによって1つの部材として一体的に形成され得る。蓋部45および一対の壁部46は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、鉄、または鉄合金などの金属材料から形成される。または、一対の壁部46は、蓋部45とは異なり、例えば板ばねなどの弾性部材から形成され得る。さらに、一対の壁部46同士は、互いに異なる材料から形成されてもよい。個別の部材は、例えば溶接または接着によって繋ぎ合わすことができる。
一対の壁部46、つまり、アウターカバー41は、例えば、ねじ止め、溶接、接着、かしめなどにより、一対のフランジ部47においてハウジング30の外側面に固定される。一対の壁部46は、切削加工または鋳造などによって、ハウジング30と一体に形成されてもよい。
インナーマス42は、アウターカバー41およびハウジング30の外側面によって形成される空間Sに収納される。インナーマス42は、例えば略直方体のおもりであるが、例えば三角柱または円柱状のおもりであってもよい。周方向および径方向におけるインナーマス42の側面は、アウターカバー41およびハウジング30の外側面によって空隙を介して囲われる。モータ10の外側からニュートラライザ40を見たとき、インナーマス42の少なくとも一部がアウターカバー41によって覆われていればよく、例えば、インナーマス42は、アウターカバー41から図中の±Z方向の少なくとも一方向にはみ出していてもよい。
インナーマス42は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、鉄、または鉄合金などの金属材料から形成される。例えば、インナーマス42には、弾性部材43を取り付けるための溝(不図示)が蓋部45と同様に設けられている。
弾性部材43は、例えば板ばねである。弾性部材43は、アウターカバー41から空間Sに向けて径方向内側に延び、かつ、インナーマス42をハウジング30の周方向および径方向を含むXY平面(図14Bを参照)において振動可能に支持する。例えば、弾性部材43は、アウターカバー41およびインナーマス42のそれぞれの溝に接着剤を用いて取り付けることができる。または、弾性部材43は、アウターカバー41およびインナーマス42に、溶接または圧入などの他の方法によって取り付けられてもよい。
本明細書において、アウターカバー41、インナーマス42および少なくとも1つの弾性部材43を有するニュートラライザ40の構造を「2重スプリング・ハウジング構造」と呼ぶこととする。1つの弾性部材43を有するタイプIのニュートラライザ40の構造は、2重スプリング・ハウジング構造を備える。
図14Dは、ロータ20の回転軸方向(Z軸方向)から見たときのタイプIのニュートラライザ40のバリエーションの平面図である。図示するように、ニュートラライザ40は、アウターカバー41から空間Sに向けてハウジング30の周方向に延びる2個の他の弾性部材48をさらに有していてもよい。他の弾性部材48は、例えば板ばねであり、弾性部材43と共に、周方向および径方向を含むXY平面においてインナーマス42を振動可能に支持する。図示する例に限られず、ニュートラライザ40は、2個の他の弾性部材48のうちの少なくとも1個を備え得る。さらに、ニュートラライザ40は、3個以上の弾性部材48を備えていてもよい。また、ニュートラライザ40において、弾性部材43は設けずに他の弾性部材48だけを設けることによりインナーマス42を支持してもよい。
ニュートラライザ40を構成する部材のサイズ、材料、質量、または、蓋部45およびインナーマス42に弾性部材43を取り付ける位置などは、例えば有限要素法を用いて設計時などに適宜決定される。本実施形態では、図14Bの平面図において、蓋部45およびインナーマス42の中央付近に溝は設けられており、弾性部材43を支持する。弾性部材43を貫く中心線(図中の一点鎖線)を対称軸として、ニュートラライザ40は、実質的に線対称の形状を有する。
<1.アウターカバー41>
図14E、図14Fは、アウターカバー41の、X、YおよびZ方向におけるそれぞれの寸法を例示している。
図14Eに示すアウターカバー41のX方向における長さa、bはそれぞれ、例えば、29.6mm、25mmである。X方向における厚さcは、例えば1.2mmである。Y方向における長さd、eはそれぞれ、例えば、6mm、17mmである。図14Fに示すアウターカバー41のZ方向における長さfは、例えば30mmである。アウターカバー41の質量は、例えば59〔g〕である。材料物性は、例えば、密度:7900〔kg/m〕、ヤング率:2.09E+11〔Pa〕、ポアソン比:0.3である。
<2.インナーマス42>
インナーマス42は、例えば略直方体のおもりであり、X、YおよびZ方向における長さは、例えば、25.7mm×8.5mm×30mmである。インナーマス42の質量は、例えば50〔g〕である。例えば、材料物性はアウターカバー41と同じである。
<3.弾性部材43>
弾性部材43は、例えば、略直方体の板ばねであり、X、YおよびZ方向における長さは、例えば、1.2mm×11.5mm×30mmである。弾性部材43の質量は、例えば3.6〔g〕である。材料物性は、例えば、密度:8800〔kg/m〕、ヤング率:1.10E+11〔Pa〕、ポアソン比:0.38である。
上述したタイプIのニュートラライザ40の2重スプリング・ハウジング構造によれば、ニュートラライザ40の振動低減効果のパラメータである弾性定数(例えば、ばね定数)およびマス(mass)が確保される。低減させたい周波数領域は、ニュートラライザ40の固有振動数によって決定される。その固有振動数は、1つの弾性部材43の弾性定数およびインナーマス42の質量に基づいて決定される。例えば、ニュートラライザ40のサイズを大きくしてインナーマス42の質量を増やすと、固有振動数は小さくなる。
ニュートラライザ40の固有振動数は、モータ10が取り付けられる車体において低減させる振動の周波数(「ターゲット周波数」と呼ぶ。)と同じ周波数に設定する。例えば、ニュートラライザ40の固有振動数は、EPSのステアリングシャフトの固有振動数と同じ振動数に設定される。これにより、モータ10とEPSとの結合部におけるターゲット周波数の振動が低減され、その結果、車内におけるターゲット周波数の振動を低減することができる。
ハウジング30の外側面に直接または間接的に固定される一対の壁部46は、アウターカバー41の蓋部45から径方向内側に向けて延びている。このため、モータ10が駆動しているときに振動がハウジング30から一対の壁部46に伝わると、一対の壁部46はハウジング30の周方向に振動を開始する。そして、蓋部45もその振動に同調して振動を開始する。換言すると、蓋部45は周方向に平行移動を繰り返す。その結果、弾性部材43がアウターカバー41に接続するアウターカバー41の溝49を起点とし、インナーマス42は周方向および径方向を含むXY平面内において振り子運動を行う。
モータ10が駆動した際に、モータ10からは、径方向における振動と周方向における振動とが発生する。上述のように、ハウジング30の外側面には、ニュートラライザ40が取り付けられている。そのため、モータ10から発生した周方向の振動はニュートラライザ40へと伝わり低減される。これにより、モータ10(すなわちハウジング30)における回転方向の振動が抑制され、その結果、自動車の運転手等へ伝わる騒音を抑制することができる。
2.タイプIIのニュートラライザ40
図15Aは、タイプIIのニュートラライザ40を取り付けたモータ10を示す斜視図である。図15Bは、タイプIIのニュートラライザ40の斜視図である。図15Cは、ロータ20の回転軸方向(Z軸方向)から見たときのタイプIIのニュートラライザ40の平面図である。図15Dは、タイプIIのニュートラライザ40のアウターカバー41の斜視図である。
タイプIIのニュートラライザ40は、少なくとも2つの弾性部材43を有する2重スプリング・ハウジング構造を備える。例えば、アウターカバー41には、2つの弾性部材43を取り付けるための、軸方向に延びる2つの溝49が設けられている。インナーマス42には、2つの弾性部材43を取り付けるための2つの溝(不図示)が蓋部45と同様に設けられている。
2つの弾性部材43は、アウターカバー41から空間Sに向けて径方向内側に延び、かつ、インナーマス42をハウジング30の周方向(図15CのX方向)において振動可能に支持する。例えば、弾性部材として板ばねを用いる場合、2つの弾性部材43として同じばね定数を有する2つの板ばねを用いることができる。
図15Cの平面図において、アウターカバー41およびインナーマス42を貫く中心線(図中の一点鎖線)を対称軸として、ニュートラライザ40は、実質的に線対称の形状を有する。蓋部45およびインナーマス42のそれぞれの2つの溝は、対称軸から等しい距離に設けられており、2つの弾性部材43を支持する。
図14Dを参照して説明したように、タイプIIのニュートラライザ40は、タイプIと同様に、アウターカバー41から空間Sに向けてハウジング30の周方向に延びる2個の他の弾性部材48をさらに有していてもよい。他の弾性部材48は、弾性部材43と共に、周方向においてインナーマス42を振動可能に支持する。図示する例に限られず、タイプIIのニュートラライザ40は、2個の他の弾性部材48のうちの少なくとも1個を備え得る。さらに、タイプIIのニュートラライザ40は、3個以上の他の弾性部材48を備えていてもよい。また、タイプIIのニュートラライザ40において、弾性部材43は設けずに他の弾性部材48だけを設けることによりインナーマス42を支持してもよい。
<1.アウターカバー41>
図15E、図15Fは、アウターカバー41の、X、YおよびZ方向におけるそれぞれの寸法を例示している。
図15Eに示すアウターカバー41のX方向における長さaは、例えば30.2mmである。2つの溝49の中心の間隔bは、例えば18.6mmである。X方向における厚さcは、例えば0.9mmである。Y方向における長さd、eはそれぞれ、例えば、6.5mm、17mmである。図15Fに示すアウターカバー41のZ方向における長さfは、例えば30mmである。アウターカバー41の質量は、例えば60〔g〕である。材料物性は、例えば、密度:7900〔kg/m〕、ヤング率:2.09E+11〔Pa〕、ポアソン比:0.3である。
<2.インナーマス42> インナーマス42は、例えば略直方体のおもりであり、X、YおよびZ方向における長さは、例えば25.7mm×7.0mm×30mmである。インナーマス42の質量は、例えば41〔g〕である。例えば、材料物性はアウターカバー41と同じである。
<3.弾性部材43> 弾性部材43は、例えば略直方体の板ばねであり、X、YおよびZ方向における長さは、例えば0.6mm×13.6mm×30mmである。弾性部材43の質量は、例えば2.3〔g〕である。材料物性は、例えば、密度:8800〔kg/m〕、ヤング率:1.10E+11〔Pa〕、ポアソン比:0.38である。
上述したタイプIIのニュートラライザ40の2重スプリング・ハウジング構造によれば、タイプIと同様に、ニュートラライザ40の振動低減効果のパラメータである弾性定数(例えば、ばね定数)およびマスが確保される。低減させたい周波数領域は、ニュートラライザ40の固有振動数によって決定される。その固有振動数は、弾性部材43の弾性定数およびインナーマス42の質量に基づいて決定される。例えば、弾性部材43の数によって固有振動数を調整できる。例えば、弾性部材43の使用数を増やすほど、固有振動数を大きくすることが可能となる。
図15Gは、モータ10の回転に連動して周方向に振動するインナーマス42を説明するための模式図である。
タイプIIのニュートラライザ40では、2つの弾性部材43を介してインナーマス42は、アウターカバー41に接続される。そのため、ニュートラライザ40には、図中において破線で囲んだ2つの作用点が構成される。ニュートラライザ40は、アウターカバー41の2自由度の振動系と、インナーマス42の2自由度の振動系とを連結させた振動系と見なすことができる。
タイプIIのニュートラライザ40には2つの作用点が構成される。その結果、インナーマス42は、蓋部45と同様に、周方向に平行移動を繰り返す。このように、モータ10に振動が発生しているとき、アウターカバー41は、ハウジング30の周方向において振動し、かつ、インナーマス42は、アウターカバー41の振動方向と略同一の方向に振動する。
2個の2自由度の振動系を連結させることにより、インナーマス42を周方向に振動させることができる。これにより、モータ10の回転方向の振動成分を打ち消す量は増幅され、その結果、周方向の振動成分を効果的に打ち消すことが可能となる。
タイプIと同様に、モータ10から発生した周方向の振動はタイプIIのニュートラライザ40へと伝わり低減される。これにより、モータ10における回転方向の振動が抑制され、その結果、自動車の運転手等へ伝わる騒音を抑制することができる。
3.タイプIIIのニュートラライザ40
図16Aは、タイプIIIのニュートラライザ40の斜視図である。図16Bは、ロータ20の回転軸方向(Z軸方向)から見たときのアウターカバー41の平面図である。
タイプIIIのニュートラライザ40は、アウターカバー41のみを備える。換言すると、ニュートラライザ40は、アウターカバー41である。ハウジング30の径方向における蓋部45の厚さcは、周方向における一対の壁部46の厚さbよりも厚い。図16Bの平面図において、アウターカバー41を貫く中心線(図中の一点鎖線)を対称軸として、ニュートラライザ40は、実質的に線対称の形状を有する。
図16C、図16Dは、アウターカバー41の、X、YおよびZ方向におけるそれぞれの寸法を例示している。
図16Cに示すアウターカバー41のX方向における長さaは、例えば30.2mmである。X方向における厚さbは、例えば0.9mmである。Y方向における長さc、dはそれぞれ、例えば6.5mm、17mmである。図16Dに示すアウターカバー41のZ方向における長さeは、例えば30mmである。アウターカバー41の質量は、例えば60〔g〕である。材料物性は、例えば、密度:7900〔kg/m〕、ヤング率:2.09E+11〔Pa〕、ポアソン比:0.3である。
上述した構造によれば、ニュートラライザ40の振動低減効果のパラメータである弾性定数(例えば、ばね定数)を確保することができる。例えば、アウターカバー41の一対の壁部46の固有振動数は、その物性値、形状または拘束条件によって決定される。
上述したとおり、モータ10が駆動しているときに振動がハウジング30から一対の壁部46に伝わると、アウターカバー41、つまり、ニュートラライザ40はハウジング30の周方向において振動する。
タイプI、IIと同様に、モータ10から発生した周方向の振動はタイプIIIのニュートラライザ40へと伝わり低減される。これにより、モータ10における回転方向の振動が抑制され、その結果、自動車の運転手等へ伝わる騒音を抑制することができる。
4.タイプIVのニュートラライザ40
図17は、タイプIVのニュートラライザ40の斜視図である。
タイプIVのニュートラライザ40は、いわゆる片持ち梁を構成している。ニュートラライザ40は、一対の土台部51と、第1板部52とを有する。土台部51は軸方向に延びる部材である。周方向において、土台部51の位置は、蓋部フランジ部322の位置および底部フランジ部352の位置と異なる。軸方向から見たときに、土台部51の断面は、略L字形状である。一対の土台部51は、周方向に互いに対向して配置される。各土台部51の一端は、筒部36の外側面に、例えば、溶接、接着、かしめなどにより固定される。なお、土台部51は、切削加工や鋳造などによって、筒部36と一体に形成されてもよい。
第1板部52は、略矩形の部材である。第1板部52は径方向外側に向かって延びる。第1板部52の径方向内側の一端は、一対の土台部51の他端によって挟まれる。本実施形態において、第1板部52と土台部51とは、複数のねじ56を用いたねじ止めにより固定される。
第1板部52の径方向外側の端部には、一対の第2板部54が配置される。本実施形態において、第2板部54は略矩形である。第2板部54は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、鉄、鉄合金などの金属部材を有する。第1板部52の径方向外側の端部は、一対の第2板部54によって挟まれている。第1板部52と第2板部54とは、複数のねじ56を用いたねじ止めにより固定される。換言すると、第1板部52の径方向外側の端部における周方向一方側および他方側の面は、それぞれ、第2板部54によって部分的に覆われる。これにより、第1板部52における径方向外側の端部を他の部分よりも重くすることができる。
なお、第2板部54と第1板部52とは、一体に形成されてもよい。すなわち、第1板部52における径方向外側の端部の厚さが、径方向内側の他の部分よりも厚くてもよい。この場合、第1板部52の径方向外側の端部は、周方向一方側および他方側の少なくともいずれか一方に突出する。
第2板部54は必ずしも一対である必要はなく、第1板部52の径方向外側の端部の周方向一方側および他方側のいずれか一方のみに配置されてもよい。
第2板部54は第1板部52に、ねじ止め以外にも、溶接、接着、かしめなど他の方法により固定されてもよい。第2板部54の材料は、第1板部52の材料と同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。第2板部54の材料は、金属材料以外でもよく、例えばゴムなどの弾性部材であってもよい。
本実施形態において、土台部51の一端側の軸方向の長さは、他方側の軸方向の長さと同じである。土台部51の他端側の軸方向の長さは、第1板部52の軸方向の長さと同じである。第1板部52の軸方向の長さは、第2板部54の軸方向の長さと同じである。
土台部51の他端側の径方向の長さは、第1板部52の径方向の長さよりも短い。第2板部54の径方向の長さは、第1板部52の径方向の長さよりも短い。
タイプIVのニュートラライザ40は、ハウジング30と固定される側を固定端とし、第1板部52の径方向外側の端部を自由端とする。本実施形態では、タイプIVのニュートラライザ40は、板ばねを構成する。そのため、第1板部52の径方向外側の端部は、第1板部52の径方向内側の端部を基点として、周方向に振動することができる。また、第2板部54が第1板部52の径方向外側の端部(すなわち、自由端)に取り付けられることから、第2板部54はおもりとして機能する。
上述したとおり、モータ10から発生した周方向の振動はニュートラライザ40へと伝わり、タイプIVのニュートラライザ40はモータ10の回転方向に振動する。これにより、モータ10における回転方向の振動を抑制することができ、且つ、自動車の運転手等へ伝わる騒音を抑制することができる。また、第2板部54が第1板部52に取り付けられることにより、ターゲット周波数を変化させることができる。また、第1板部52のモード等価質量と、第2板部54のモード等価剛性を調整することで、ターゲット周波数を変化させることができる。
タイプIからIIIと同様に、タイプIVによれば、モータ10とEPSとの結合部におけるターゲット周波数の振動を低減することができ、車内におけるターゲット周波数の振動を低減することができる。
(実施例)
本願発明者は、2つのタイプIのニュートラライザ40を配置したモータ10を試作してその試作品を実際の自動車に搭載し、騒音の低減効果の測定を行った。
タイプIにおいて例示したサイズおよび材料物性を有するニュートラライザ40を試作し、EPSのモータにそれを取り付けた。2つのニュートラライザ40を取り付けたモータを実際の自動車に搭載し、自動車内の運転手の耳の位置における音圧を測定した。試作品のニュートラライザ40の質量は、113〔g〕である。
2重スプリング・ハウジング構造を有するタイプIのニュートラライザ40を2個取り付けたモータと、ニュートラライザを取り付けていないモータ単体の間で、騒音の低減効果を比較した。具体的には、自動車のステアリングシャフトを左右に4回据え切りさせて、10秒間の平均値を用いて両者を比較した。
図18Aは、中心角θが90°となる位置(図12を参照)に2つのタイプIのニュートラライザ40を配置したモータを搭載した自動車内の運転手の耳の位置において測定された騒音の音圧と周波数との関係を示している。図18Bは、中心角θが180°となる位置に2つのタイプIのニュートラライザ40を配置したモータを搭載した自動車内の運転手の耳の位置において測定された騒音の音圧と周波数との関係を示している。図18A、18Bの縦軸は音圧[dB]であり、横軸は周波数[Hz]である。
図18Aの音圧の測定結果に示されるように、中心角θが90°となる位置に2つのニュートラライザ40を取り付けることにより、モータ単体と比べて、約12dBの音圧の低減効果が確認された。
図18Bの音圧の測定結果に示されるように、中心角θが180°となる位置に2つのニュートラライザ40を取り付けることにより、モータ単体と比べて、約5dBの音圧の低減効果が確認された。
2つの測定結果を比較すると、中心角θが90°となる位置に2つのニュートラライザ40を取り付ける場合、中心角θが180°となる位置に2つのニュートラライザ40を取り付ける場合と比べ、さらに7dBの低減効果が得られることが分かった。これは、車内騒音に寄与する振動成分がさらに抑制されたためであると考えられる。
自動車のステアリングシャフトを左右に据え切りさせるとき、モータの回転方向の振動成分およびモータ自身の剛体振動成分が同時に生じると考えられる。中心角θが180°となる位置に2つのニュートラライザ40を配置した場合、回転方向の振動と、X方向(図12を参照)に平行な振動成分と、が抑制される。一方で、中心角θが90°となる位置に2つのニュートラライザ40を配置した場合、回転方向の振動と、X、Y方向(図12を参照)に平行な振動成分と、が抑制される。このように、あらゆる方向において振動抑制効果が発揮されると考えられる。
本測定結果から、2つのニュートラライザ40のうちの一方を、他方に対して、ハウジング30の周方向に90°ずれた位置に配置することにより、モータ10における回転方向の振動は一層抑制され、運転手等へ伝わる騒音を適切に抑制できていることが分かった。
以上、例示的な実施形態を説明したが、本開示は上記の実施形態に限定されない。
本開示によれば、2つのニュートラライザ40のうちの一方は、他方に対して、ハウジング30の周方向に90°ずれた位置に配置される。しかしながら、2つのニュートラライザ40を配置する角度は、実施例で測定した振動抑制効果と同程度の効果が得られる範囲内の角度を許容する。換言すると、2つのニュートラライザ40を配置する角度は、許容範囲を含め90°±α°であり得る。αは許容誤差であり、例えば10°である。本明細書で用いる角度90°は、90°±α°の範囲の角度を実質的に包含する。
ニュートラライザ40は、筒部36に固定されるだけでなく、蓋部32や底部34などに少なくとも一部が固定されてもよい。
ハウジング30の外側面には、ニュートラライザ40を覆うカバー部材(不図示)が取り付けられてもよい。カバー部材がニュートラライザ40を覆うことにより、ニュートラライザ40の取り付け後のモータ10を搬送する場合などにおいて、ニュートラライザ40の破損や変形などを防止することができる。カバー部材は、ニュートラライザ40の全体を覆ってもよいし、ニュートラライザ40の一部のみを覆ってもよい。カバー部材は、筒部36と、例えば、溶接、接着、かしめ、ねじ止めなどの方法により、直接または間接的に固定される。
モータ10は、例えば自動車に搭載され、EPSの駆動力を発生させるために使用される。ただし、モータ10は、他の既知の用途に使用されるものであってもよい。例えば、モータ10は、自動車の他の部位、例えばエンジン冷却用ファンの駆動源として使用されるものであってもよい。また、モータ10は、家電製品、OA機器、医療機器等に搭載され、各種の駆動力を発生させるものであってもよい。
本開示のニュートラライザは、モータ以外の、振動源を有し得るあらゆる装置、例えば発電機に取り付けることが可能である。モータと同様に、ターゲット周波数における振動を低減できることが期待される。
本開示の一態様における2つのニュートラライザの少なくとも1つは、電源コネクタの一部であり得る。例えばEPS用のモータは、外部から電源を供給するために用いる電源コネクタをハウジングの外側面に備える。電源コネクタはハーネスによって外部電源に接続され、モータに駆動電源が供給される。
図19は、ロータ20の回転軸方向から見たときの電源コネクタ60を備えるモータ10の平面図であり、とりわけ、電源コネクタ60の構造を模式的に示している。
モータ10は、電源コネクタ60をさらに備える。図示するように、電源コネクタ60は、アウターカバー41および複数の電源端子61を有する。このように、2つのニュートラライザ40のうちの少なくとも1つは、電源コネクタ60の一部の部材であり得る。例えば、電源端子61を保護する、従来の樹脂製カバー部材の形状をニュートラライザ40のアウターカバー41と同様の形状に変更することにより、ニュートラライザ40および電源端子61を兼用する電源コネクタ60が得られる。
電源コネクタ60のうちの少なくともアウターカバー41の部分は、例えば、上述したニュートラライザ40と同じ金属材料から形成される。各部材は、互いに異なる材料から形成され得る。電源端子61を保護するカバー部材は、例えば樹脂材料から形成されてもよい。個別の部材は、例えば溶接または接着によって繋ぎ合わすことができる。
ニュートラライザ40の部分の材料は、金属材料に限定されず、他の材料であってもよい。アウターカバー41の材料は、電源端子61を保護するカバー部材と同じであってもよい。
例えば、電源端子61をハウジング30から径方向外側に引き出し、90°折り曲げて軸方向に延ばす。電源端子61を軸方向に通す貫通穴をアウターカバー41に設ける。そして、径方向外側からハウジング30の外側面にアウターカバー41を取り付ける。アウターカバー41の貫通穴から露出して見える電源端子61などの導電部は、絶縁性の樹脂などで覆っておくことが好ましい。このように、ニュートラライザ40および電源端子61を一体にすることができる。本態様によれば、部品点数や実装面積を増やすことなく、モータに2つのニュートラライザを取り付けることができる。
図19には、タイプIIIのニュートラライザ40および電源端子61を兼用する電源コネクタ60の構造を示したが、本開示はこれに限定されない。モータ10は、タイプIまたはIIのニュートラライザ40および電源端子61を兼用する電源コネクタ60を備え得る。
本開示の一態様における2つのニュートラライザのうちの少なくとも1つのアウターカバー41は、ロータの回転軸方向から見たとき、電源端子を囲っていてもよい。図20は、ロータ20の回転軸方向から見たときの、電源端子61を囲うニュートラライザ40を備えるモータ10の平面図である。
上述したように、例えば、電源端子61をハウジング30から径方向外側に引き出し、90°折り曲げて軸方向に延ばす。2つのニュートラライザ40のうちの少なくとも1つは、モータ10の外側から電源端子61を囲うようハウジング30の外側面に取り付けられる。ニュートラライザ40は、電源端子61の全部または一部を空間Sに収納する。空間S内の電源端子61の剥き出し部分は、絶縁性の樹脂などで覆っておくことが好ましい。本態様によれば、部品点数や実装面積を増やすことなく、モータに2つのニュートラライザを取り付けることができる。
本開示のある一態様において、モータはn個(nは3以上の整数)のニュートラライザを備える。n個のニュートラライザは、同じ所定の固有振動数を有する。n個のニュートラライザは、ハウジングの周方向に360/n°毎に等間隔に配置される。例えば、モータ10は、ハウジング30の周方向に120°毎に等間隔に配置された3つのニュートラライザ40を備え得る。または、モータ10は、ハウジング30の周方向に90°毎に等間隔に配置された4つのニュートラライザ40を備え得る。
本願発明者は、3つのニュートラライザ40を120°毎に等間隔に配置したモータ10を試作してその試作品を実際の自動車に搭載し、騒音の低減効果の測定を行った。この測定において、中心角θが90°となる位置に2つのニュートラライザ40を配置したモータを搭載した自動車内の運転手の耳の位置における音圧の測定結果と同程度の低減効果が得られた。
本実施形態では、2つのニュートラライザ40として、同じタイプのニュートラライザを採用した。しかしながら、本開示はこれに限定されず、異なるタイプのニュートラライザを組み合わせることも可能である。例えば、2つのニュートラライザ40のうちの一方は、タイプIIであり、他方はタイプIIIであり得る。
(実施形態2)
次に、EPSの一例を説明する。EPSは、運転者がステアリングハンドルを操作することによって発生するステアリング系の操舵トルクを補助するための補助トルクを生成する。補助トルクは、補助トルク機構によって生成され、運転者の操作の負担を軽減することができる。例えば、補助トルク機構は、操舵トルクセンサ、ECU(Electronic Control Unit)、モータおよび減速機構などを備える。操舵トルクセンサは、ステアリング系における操舵トルクを検出する。ECUは、操舵トルクセンサの検出信号に基づいて駆動信号を生成する。モータ10は、駆動信号に基づいて操舵トルクに応じた補助トルクを生成し、減速機構を介してステアリング系に補助トルクを伝達する。
モータ10は、EPSに好適に利用される。図21は、本実施形態による電動パワーステアリング装置(EPS)500の典型的な構成を模式的に示している。EPS500は、ステアリング系520および補助トルク機構540を備える。
ステアリング系520は、例えば、ステアリングハンドル521、ステアリングシャフト522(「ステアリングコラム」とも称される。)、自在軸継手523A、523B、回転軸524(「ピニオン軸」または「入力軸」とも称される。)、ラックアンドピニオン機構525、ラック軸526、左右のボールジョイント552A、552B、タイロッド527A、527B、ナックル528A、528B、および左右の操舵車輪(例えば左右の前輪)529A、529Bを備える。ステアリングハンドル521は、ステアリングシャフト522と自在軸継手523A、523Bとを介して回転軸524に連結される。回転軸524にはラックアンドピニオン機構525を介してラック軸526が連結される。ラックアンドピニオン機構525は、回転軸524に設けられたピニオン531と、ラック軸526に設けられたラック532とを有する。ラック軸526の右端には、ボールジョイント552A、タイロッド527Aおよびナックル528Aをこの順番で介して右の操舵車輪529Aが連結される。右側と同様に、ラック軸526の左端には、ボールジョイント552B、タイロッド527Bおよびナックル528Bをこの順番で介して左の操舵車輪529Bが連結される。ここで、右側および左側は、座席に座った運転者から見た右側および左側にそれぞれ一致する。
ステアリング系520によれば、運転者がステアリングハンドル521を操作することによって操舵トルクが発生し、ラックアンドピニオン機構525を介して左右の操舵車輪529A、529Bに伝わる。これにより、運転者は左右の操舵車輪529A、529Bを操作することができる。
補助トルク機構540は、例えば、操舵トルクセンサ541、ECU542、モータ543、減速機構544および電力変換装置545を備える。補助トルク機構540は、ステアリングハンドル521から左右の操舵車輪529A、529Bに至るステアリング系520に補助トルクを与える。なお、補助トルクは「付加トルク」と称されることがある。
モータ543として、上述したニュートラライザ40が設けられたモータ10を用いることができる。
操舵トルクセンサ541は、ステアリングハンドル521によって付与されたステアリング系520の操舵トルクを検出する。ECU542は、操舵トルクセンサ541からの検出信号(以下、「トルク信号」と表記する。)に基づいてモータ543を駆動するための駆動信号を生成する。モータ543は、操舵トルクに応じた補助トルクを駆動信号に基づいて発生する。補助トルクは、減速機構544を介してステアリング系520の回転軸524に伝達される。減速機構544は、例えばウォームギヤ機構である。補助トルクはさらに、回転軸524からラックアンドピニオン機構525に伝達される。
EPS500は、補助トルクがステアリング系520に付与される箇所によって、ピニオンアシスト型、ラックアシスト型、およびコラムアシスト型等に分類することができる。図21には、ピニオンアシスト型の電動パワーステアリング装置500を例示している。ただし、電動パワーステアリング装置500は、ラックアシスト型、コラムアシスト型等であってもよい。
ECU542には、トルク信号だけでなく、例えば車速信号も入力され得る。外部機器560は例えば車速センサである。または、外部機器560は、例えばCAN(Controller Area Network)等の車内ネットワークで通信可能な他のECUであってもよい。ECU542のマイクロコントローラは、トルク信号や車速信号などに基づいてモータ543をベクトル制御またはPWM制御することができる。
ECU542は、少なくともトルク信号に基づいて目標電流値を設定する。ECU542は、車速センサによって検出された車速信号を考慮し、さらに角度センサによって検出されたロータの回転信号を考慮して、目標電流値を設定することが好ましい。ECU542は、電流センサ(不図示)によって検出された実電流値が目標電流値に一致するように、モータ543の駆動信号、つまり、駆動電流を制御することができる。
EPS500によれば、運転者の操舵トルクにモータ543の補助トルクを加えた複合トルクを利用してラック軸526によって左右の操舵車輪529A、529Bを操作することができる。特に、モータ543として、ニュートラライザ40が設けられたモータ10を用いることにより、モータとEPSとの結合部(例えば、モータ543と減速機構544との結合部)におけるターゲット周波数の振動を低減することができる。これにより、車内における騒音を低減することができる。
本開示の実施形態は、電動パワーステアリング装置、掃除機、ドライヤ、シーリングファン、洗濯機、冷蔵庫などの、各種モータを備える多様な機器に幅広く利用され得る。
10 モータ、11 ステータ、12 ステータコア、13 インシュレータ、14 コイル、20 ロータ、21 シャフト、22 ヨーク、23 ロータマグネット、24 カバー部材、30 ハウジング、32 蓋部、34 底部、36 筒部、37 下側ベアリング、38 上側ベアリング、40 ニュートラライザ

Claims (18)

  1. 装置に取り付けられるモータであって、
    ステータと、
    前記ステータに対して相対的に回転可能なロータと、
    前記ロータの回転軸方向に延びる筒形状を有し、前記ステータおよび前記ロータを内部に収納するハウジングと、
    前記ハウジングの外側面に設けられ、同じ所定の固有振動数を有する2つのニュートラライザであって、一方のニュートラライザは、他方のニュートラライザに対して、前記ハウジングの周方向に90°ずれた位置に配置される2つのニュートラライザと、
    を備え、
    前記ロータの回転に応じて、前記モータには所定の周波数の振動が発生し、
    前記モータの振動源から前記モータと前記装置との結合部までの系は、前記所定の固有振動数における前記結合部の振動を抑制する特性を備えた伝達関数を有する、モータ。
  2. 前記2つのニュートラライザの各々は、
    前記ハウジングの外側面から前記ハウジングの径方向に延びるばねと、
    前記ばねにおける前記径方向の端部に設けられる錘と、を有する片持ち梁である、請求項1に記載のモータ。
  3. 前記2つのニュートラライザの各々は、
    前記ハウジングに直接または間接的に固定されるアウターカバーと、
    前記アウターカバーおよび前記ハウジングの外側面によって形成される空間に収納されたインナーマスと、
    前記アウターカバーから前記空間に向けて延び、前記ハウジングの周方向および径方向を含む平面において前記インナーマスを振動可能に支持する1つの弾性部材と、
    を有する、請求項1に記載のモータ。
  4. 前記2つのニュートラライザの各々は、前記アウターカバーから前記空間に向けて前記ハウジングの径方向に延びる前記1つの弾性部材を有し、さらに、前記アウターカバーから前記空間に向けて前記ハウジングの周方向に延びる少なくとも1つの他の弾性部材であって、前記インナーマスを前記平面において振動可能に支持する少なくとも1つの他の弾性部材を有する、請求項3に記載のモータ。
  5. 前記2つのニュートラライザの各々は、
    前記ハウジングに直接または間接的に固定されるアウターカバーと、
    前記アウターカバーおよび前記ハウジングの外側面によって形成される空間に収納されたインナーマスと、
    前記アウターカバーから前記空間に向けて延び、前記インナーマスを前記ハウジングの周方向において振動可能に支持する少なくとも2つの弾性部材と、
    を有する、請求項1に記載のモータ。
  6. 前記2つのニュートラライザの各々は、前記アウターカバーから前記空間に向けて前記ハウジングの径方向に延びる前記少なくとも2つの弾性部材を有し、さらに、前記アウターカバーから前記空間に向けて前記ハウジングの周方向に延びる少なくとも1つの他の弾性部材であって、前記インナーマスを前記ハウジングの周方向において振動可能に支持する少なくとも1つの他の弾性部材を有する、請求項5に記載のモータ。
  7. 前記2つのニュートラライザの各々は、前記ハウジングに直接または間接的に固定されるアウターカバーを有し、
    前記アウターカバーは、前記ハウジングの周方向に延びる蓋部、および、前記蓋部の両端から前記ハウジングの径方向に延びる一対の壁部であって、ニュートラライザを前記ハウジングに直接または間接的に固定するフランジ部を有する一対の壁部を有し、
    前記アウターカバーおよび前記ハウジングの外側面によって空間が形成される、請求項1に記載のモータ。
  8. 外部から前記モータに電源を供給するために用いる電源端子をさらに備え、
    前記ロータの回転軸方向から見たとき、前記2つのニュートラライザのうちの少なくとも1つの前記アウターカバーは前記電源端子を囲う、請求項7に記載のモータ。
  9. 外部から前記モータに電源を供給するために用いる電源コネクタをさらに備え、
    前記2つのニュートラライザのうちの少なくとも1つのニュートラライザは、前記電源
    コネクタの一部である、請求項1から7のいずれかに記載のモータ。
  10. 前記所定の固有振動数は、前記モータが取り付けられる装置において低減させる振動の
    周波数と同じである、請求項1から9のいずれかに記載のモータ。
  11. 前記2つのニュートラライザの各々は、前記装置において低減させる振動と同じ周波数の波動の、前記振動源から前記結合部への伝搬を抑制する、請求項10に記載のモータ。
  12. 前記2つのニュートラライザの各々は、前記装置において低減させる振動と同じ周波数の波動を反射させる、請求項10または11に記載のモータ。
  13. 前記装置は電動パワーステアリング装置であり、
    前記モータは、前記電動パワーステアリング装置に取り付けられるモータであり、
    前記所定の固有振動数は、前記電動パワーステアリング装置において低減させる振動の周波数と同じである、請求項9から11のいずれかに記載のモータ。
  14. 前記所定の固有振動数は、前記電動パワーステアリング装置が備えるステアリングシャフトの固有振動数と同じである、請求項13に記載のモータ。
  15. 前記モータの前記振動源から前記結合部までの系は、前記所定の固有振動数において前記結合部の振動を実質的にゼロにする特性を備えた伝達関数を有する、請求項1から14のいずれかに記載のモータ。
  16. 装置に取り付けられるモータであって、
    ステータと、
    前記ステータに対して相対的に回転可能なロータと、
    前記ロータの回転軸方向に延びる筒形状を有し、前記ステータおよび前記ロータを内部に収納するハウジングと、
    前記ハウジングの外側面に設けられ、同じ所定の固有振動数を有するn個のニュートラライザであって、ここで、nは3以上の整数であり、前記ハウジングの周方向に360/n°毎に等間隔に配置されるn個のニュートラライザと、
    を備え、
    前記ロータの回転に応じて、前記モータには所定の周波数の振動が発生し、
    前記モータの振動源から前記モータと前記装置との結合部までの系は、前記所定の固有振動数における前記結合部の振動を抑制する特性を備えた伝達関数を有する、モータ。
  17. 請求項1から16のいずれかに記載のモータを備えた電動パワーステアリング装置。
  18. 請求項1から16のいずれかに記載のモータを振動源として備える装置。
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