JP6001971B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、動吸振器を備えた回転電機に関する。
産業設備、輸送機器、家電機器等の様々な機器の動力源として、三相誘導電動機、DCブラシモータ、ブラシレスモータ等の回転電機が広く用いられている。回転電機は、回転子と、この回転子を取り囲む固定子と、を有する。三相誘導電動機の場合、固定子に電流を流して回転磁界を発生させて、これらが回転子の巻線を切ることにより、巻線に電流が流れる。この電流と回転磁界により電磁力が発生し、回転駆動力を得ている。
また、発電機の場合、回転子は直流磁界を発生させ、これが固定子巻線を切ることにより固定子巻線に電圧が発生する。
回転磁界は固定子や回転子のスロット数の影響等を受けながら、多くの周波数成分をもつ電磁力として固定子と回転子に作用している。この電磁力は、固定子を半径方向に振動させて、電磁騒音の原因となっている。
固定子等の振動を抑制する方法として、振動モードの腹と節に相当する位置に動吸振器を取り付ける方法が知られている(特許文献1)。
特開2011−234591号公報
上記例のように、振動モードの腹と節に動吸振器を取り付ける方法は、振動抑制効果がある。しかし、固定子の周辺は、回転電機の付帯設備が多く配置されるため、動吸振器を腹と節に取り付けることが困難なこともあり、設計の自由度を低下させることがある。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、固定子に動吸振器を取り付ける回転電機の設計自由度を高くすることである。
上記目的を達成するための本発明に係る回転電機の一つの態様は、所定の軸周りを回転する回転子と、略円板状の複数の鉄板が軸方向に積層されて前記回転子の外周を取り囲むように配置された略中空円筒状の固定子と、前記固定子の外周面に取り付けられて、前記固定子の振動に伴って弾性変形可能な弾性部材を備えた第1の動吸振器と、前記第1の動吸振器に所定の周方向間隔をあけて前記固定子の外周に取り付けられて、前記固定子の振動に伴って弾性変形可能な弾性部材を備えた第2の動吸振器と、を有する回転電機において、前記固定子は、前記第1の動吸振器および前記第2の動吸振器が取り付けられていないときには、前記回転子が励起する回転磁力により、周方向に沿ってほぼ等間隔に振動の腹および節が交互にできるように半径方向に振幅が分布する第1振動モードと、この第1振動モードに対応する振動数と同じ振動数を有し前記第1振動モードの腹に相当する位置が節になり前記第1振動モードの節に相当する位置が腹になるように周方向に振幅が分布する第2振動モードと、で振動するように構成されて、前記第1の動吸振器は前記第1振動モードの前記腹に相当する位置に取り付けられて、前記第2の動吸振器は前記第1振動モードの前記腹および前記節に相当する位置から周方向にずれた位置に取り付けられて、前記第1の動吸振器および前記第2の動吸振器それぞれは、減衰部材を有し、前記第1の動吸振器および前記第2の動吸振器それぞれの固有振動数は、前記固定子の固有振動数よりも小さくなるように構成されていること、を特徴とする。
本発明によれば、固定子に動吸振器を取り付ける回転電機の設計自由度を高くすることが可能になる。
本発明に係る第1の実施形態の回転電機の固定子等を模式的に示した概略斜視図である。 図1の側面図である。 図1の固定子および動吸振器を模式的に示す側面図で、破線により所定の振動モードを示す。 実線は図1の第1および第2の動吸振器が互いに45度の周方向位置で配置された場合における固定子の共振曲線で、破線は第1および第2の動吸振器がない場合の共振曲線で、横軸は固定子に作用する電磁力の周波数を無次元化したもので縦軸は半径方向変位振幅の2乗を無次元化したものを示す。 実線は図1の第1および第2の動吸振器が互いに30度の周方向位置で配置された場合における固定子の共振曲線で、破線は第1および第2の動吸振器がない場合の共振曲線で、横軸は固定子に作用する電磁力の周波数を無次元化したもので縦軸は半径方向変位振幅の2乗を無次元化したものを示す。 本発明に係る第2の実施形態の回転電機の固定子の共振曲線で、実線は第1および第2の動吸振器が互いに22.5度の周方向位置で配置された場合における固定子の共振曲線で、破線は第1および第2の動吸振器がない場合の共振曲線で、横軸は固定子に作用する電磁力の周波数を無次元化したもので縦軸は半径方向変位振幅の2乗を無次元化したものを示す。 本発明に係る第3の実施形態の回転電機の固定子等を模式的に示した概略正面図である。 実線は図7の第1および第2の動吸振器の減衰比を0.01としたときの固定子の共振曲線で、破線は図5の実線で示された共振曲線で、横軸は固定子に作用する電磁力の周波数を無次元化したもので縦軸は半径方向変位振幅の2乗を無次元化したものを示す。 実線は図7の第1および第2の動吸振器の減衰比を0.05としたときの固定子の共振曲線で、破線は図5の実線で示された共振曲線で、横軸は固定子に作用する電磁力の周波数を無次元化したもので縦軸は半径方向変位振幅の2乗を無次元化したものを示す。 実線は図7の第1および第2の動吸振器の減衰比を0.0692としたときの固定子の共振曲線で、破線は図5の実線で示された共振曲線で、横軸は固定子に作用する電磁力の周波数を無次元化したもので縦軸は半径方向変位振幅の2乗を無次元化したものを示す。 実線は図7の第1および第2の動吸振器の減衰比を0.1としたときの固定子の共振曲線で、破線は図5の実線で示された共振曲線で、横軸は固定子に作用する電磁力の周波数を無次元化したもので縦軸は半径方向変位振幅の2乗を無次元化したものを示す。 本発明に係る第4の実施形態の回転電機の固定子および動吸振器を模式的に示す側面図である。 実線は図12の固定子の共振曲線で、破線は図10の実線で示された共振曲線で、横軸は固定子に作用する電磁力の周波数を無次元化したもので縦軸は半径方向変位振幅の2乗を無次元化したものを示す。 図13の第1〜第4の動吸振器の減衰比等を示す表である。 第1の実施形態(図1)の変形例を模式的に示す側面図である。
以下、本発明に係る回転電機の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態について説明する。先ず、本実施形態の回転電機の構成について図1および図2を用いて説明する。図1は、本実施形態の回転電機の固定子40等を模式的に示した概略斜視図である。図1では、固定子40を単純に円柱形状で示し、且つ回転子3の図示は省略している。図2は、図1の側面図である。
本実施形態の回転電機は、回転軸2と、回転子3と、固定子40と、これらを収容するフレーム(図示せず)と、二つの動吸振器、すなわち、第1の動吸振器51および第2の動吸振器52と、を有する。
回転軸2は、水平に延びる円柱状の部材で、水平軸周りを回転する。図示しない軸受により回転自在に支持されている。軸受は軸受ハウジングに固定される。軸受ハウジングは、フレームに固定される。
回転子3は、回転軸2を半径方向外側から取り囲むように回転軸2に固定されて、回転軸2と共に回転する。
固定子40は、回転子3を半径方向外側から取り囲むように構成された円環状の部材で、回転子3の外周に所定の空隙を保つように構成される。詳細な図示は省略するが、当該固定子40は、中央に穴があいた鉄板が軸方向に積層されて構成される。各鉄板の内周には、半径方向に長いスロット41が周方向に等間隔に配列するように形成される。スロット41は鉄板が軸方向に積層されるとき軸方向に連通して、内周に開口し軸方向に長い溝が形成される。この溝には巻線42が巻かれている。
フレームは、回転子3および固定子40等を収容する部材で、外側には放熱フィンや熱交換器(共に図示せず)等が取り付けられている。
第1の動吸振器51は、固定子40の外周面に配置されるもので、軸方向に延びる板ばね部51bと、固定子40の外周面に固定された連結部51cと、質量部51aと、からなる。板ばね部51bは、軸方向に延びる板材で、固定子40の外周面に所定の間隔を保ちながら配置される。板ばね部51bの一方の端部が連結部51cに連結される。反対側の端部には質量部51aが取り付けられている。
第2の動吸振器52は、第1の動吸振器51と同様に構成され、板ばね部52bと、連結部52cと、質量部52aと、からなる。第2の動吸振器52は、第1の動吸振器51に周方向間隔をあけて固定子40の外周に配置される。第1の動吸振器51および第2の動吸振器52の位置関係は後述する。
ここで、本実施形態の回転電機が運転状態にあるときの固定子40の振動モードについて説明する。本例では、極数が2極の場合について説明する。
この場合の回転電機の固定子40は、第1の動吸振器51および第2の動吸振器52が取り付けられていないときには、回転子3が励起する回転磁力により、第1振動モード(図3のX)と、第2振動モードと、が発生する。
第1振動モードとして、周方向に沿って回転子3の極数の2倍の数だけほぼ等間隔に振動の腹および節が交互にできるように周方向に振幅が分布するモードを考える。すなわち、45度ごとに腹と節が入れ替わるモードである。
第2振動モードは、この第1振動モードに対応する振動数と同じ振動数を有し第1振動モードの腹に相当する位置が節になり第1振動モードの節に相当する位置が腹になるように周方向に振幅が分布する。運転状態にあり、回転磁力により円周方向に回転する固定子40の振動モードは、これら2つのモードの合成として表される。
図3は、図1の固定子40および動吸振器を模式的に示す側面図で、破線により所定の振動モードを示す。
第1振動モードは、図3の破線に示すように、図3における上下方向に長い略楕円形状となる。この例では、腹と節が45度(π/4 rad)ごとに現れる。
図3では、第1の動吸振器51が、第1振動モードの腹に相当する位置に配置される。第2の動吸振器52が、第1の動吸振器51から図3における反時計回りに30度(π/6 rad)だけ回転移動した位置に配置される。第1の動吸振器51および第2の動吸振器52の取付け位置の詳細は後述する。
ここで、第1振動モードと第2振動モードの振動数は同じと仮定し、それらと同じ固有振動数を持ち、減衰のない一対の動吸振器(第1の動吸振器51および第2の動吸振器52)を所定の振動モードの腹と節の間隔に相当する位置に取り付けた場合における制振理論について説明する。
回転電機の駆動時の電磁力による固定子40の半径方向変位uは、N個の振動モードを考慮すれば、下記式(1)で記述される。
Figure 0006001971
ここに、
θ:固定子40の円周方向の座標(rad)、反時計回りを正とする。
i:固定子40の周方向の振動モードを表す整数(i=1,2,3,…,N)
:θ=0に腹をもつモードiの変位
:θ=π/(2i)に腹をもつモードiの変位
また、n個の動吸振器(j=1,2,3,…,n)の変位は、x(j=1,2,3,…,n)で記述される。ここでは、動吸振器を2個で考えるため、n=2となる。
さらに以下のように定義する。
cos(Ωt+st):電磁力の交流分のうち、モードsとして円周方向に分布し、角速度Ωでθの負の方向に回転するもの
s:回転子3および固定子40のスロット41の数により決まる電磁力のモードを表す整数
Ωs:モードsをもつ電磁力の角振動数で、電源周波数Ω/(2π)、すべり率、固定子40のスロット41の数により決まる
:モードsをもつ電磁力の振幅
これらを前提として、固定子40の運動方程式を導出する。
簡単のため、電磁力としてFcos(Ωt+sθ)の成分のみ考慮すれば、固定子40の上記式(1)のcosiθのモードの変位aの運動方程式は、下記式(2)のように導出される。
Figure 0006001971
同様に、固定子40の上記式(1)のsiniθのモードの変位bの運動方程式は、下記式(3)のように導出される。
Figure 0006001971
動吸振器の運動方程式は、下記式(4)のように導出される。
Figure 0006001971
ここに、
:動吸振器jの慣性部材の質量
:動吸振器jの弾性部材の弾性係数
以下では、簡単のため、電磁力、およびそれに基づく固定子40の振動モードの円周方向の波を2波(i=s=2)とした場合における固定子40および動吸振器の運動方程式を導出する。
上記の条件とした場合、固定子40の半径方向変位は下記式(5)で与えられる。
Figure 0006001971
固定子40の半径方向の運動方程式は、上記式(5)を上記式(2)、式(3)に代入すると、それぞれ下記式(6)、式(7)で記述される。
Figure 0006001971
Figure 0006001971
また、モード2を完全に制振するための動吸振器の設置位置は、例えば、θ1=0、θ2=π/(2i)=π/4となる。
θ1=0に設置された第1の動吸振器51の運動方程式は、下記式(8)で記述される。
Figure 0006001971
θ2=π/4に設置された第2の動吸振器52の運動方程式は、下記式(9)で記述される。
Figure 0006001971
上記式(6)〜式(9)から、式(6)と式(8)とが連立し、式(7)と式(9)とが連立していることがわかる。すなわち、式(6)で記述されるcos2θモード成分は、第1の動吸振器51で制振され、式(7)で記述されるsin2θモード成分は、第2の動吸振器52で制振されるメカニズムになっていることがわかる。各連立微分方程式を解くことにより、
Figure 0006001971
のとき、a=b=0となり、式(5)からu=0となることがわかる。これが動吸振器に減衰がない時の制振理論である。
第1および第2の動吸振器51、52が前述のように取り付けられるときは、θ1=0、θ2=π/4のときである。この条件において共振曲線を計算した結果が図4に示すグラフとなる。
図4は、実線は図1の第1および第2の動吸振器51、52が互いに45度の周方向位置で配置された場合における固定子40の共振曲線、破線は第1および第2の動吸振器51、52がない場合の共振曲線で、横軸は固定子40に作用する電磁力の周波数を無次元化したもので縦軸は半径方向変位振幅の2乗を無次元化したものを示す。
図4において、横軸は、式(11)で定義される。
ν=Ω220 ・・・(11)
ここで、ω20は、円周方向に2波存在する固定子40の固有振動モードの角振動数である。
図4における縦軸は、下記式(12)で定義されるもので、半径方向の変位uの2乗を空間と時間で平均したものを(F2π/k02)で除して無次元化したものである(k02=9EIπ/r3)。
Figure 0006001971
図4に示すように、第1および第2の動吸振器51、52が取り付けられない場合には、ν=1のときに共振点となりピークが存在する。これに対して、第1および第2の動吸振器51、52を取り付けた場合には、当該共振点よりも低周波数側(低次側)および高周波数側(高次側)にピークが分離する。その結果、ν=1のときの理論上の振動強度はゼロとなり、振動が抑制されることがわかる。
以上の説明からわかるように、第1の動吸振器51を所定の振動モードの腹に相当する位置に取り付けて、第2の動吸振器52が節に相当する位置に取り付けることで、共振点における振動を効果的に抑制することが可能である。
しかし、固定子40の周囲には、回転電機の部品が多く取り付けられるため、第1の動吸振器51を腹に相当する位置に取り付けて、第2の動吸振器52を節に取り付けることが困難な場合が多い。
そこで、本実施形態では、第2の動吸振器52を節に相当する位置から周方向にずらして取り付けている。この場合の効果について説明する。ここでは、θを30度(π/6 rad)で計算した例について説明する。
図5は、実線は図1の第1および第2の動吸振器51、52が互いに30度の周方向位置で配置された場合における固定子40の共振曲線で、破線は第1および第2の動吸振器51、52がない場合の共振曲線で、横軸は固定子に作用する電磁力の周波数を無次元化したもので縦軸は半径方向変位振幅の2乗を無次元化したものを示す。すなわち、図5に示すグラフは、θ2=π/6(30度)で算出した結果で、横軸および縦軸は、図4と同様に定義される。
図5の破線で示された共振曲線、すなわち、第1の動吸振器51および第2の動吸振器52がない場合(破線)に対して、実線で示された曲線は、ν=1のときに、振動が抑制されていることが明らかである。
以上の説明からわかるように本実施形態によれば、第1の動吸振器51および第2の動吸振器52を、所定の振動モードの腹と節に置かない場合においても、固定子40の振動を抑制することができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態について図6を用いて説明する。図6は、本実施形態の回転電機の固定子40の共振曲線で、実線は第1および第2の動吸振器51、52が互いに22.5度の周方向位置で配置された場合における固定子40の共振曲線で、破線は第1および第2の動吸振器51、52がない場合の共振曲線で、横軸は固定子40に作用する電磁力の周波数を無次元化したもので縦軸は半径方向変位振幅の2乗を無次元化したものを示す。
本実施形態は、第1の実施形態の変形例であって、第1の実施形態と同一部分または類似部分には、同一符号を付して、重複説明を省略する。また、本実施形態の回転電機の全体の構成は、第1の実施形態で説明した図1に示すものと同様である。
第2の動吸振器52は、所定の第1振動モードの節から周方向にずれた位置に配置される。第1の実施形態では、第1の動吸振器51および第2の動吸振器52が互いに30度の位置に配置されたが、この例では、22.5度の位置で配置される。
図6に示すように、ν=1のときに固定子40の振動が抑制される。よって、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態について図7〜図11を用いて説明する。本実施形態は、第1の実施形態の変形例であって、第1の実施形態と同一部分または類似部分には、同一符号を付して、重複説明を省略する。
図7は、本実施形態の回転電機の固定子40等を模式的に示した概略正面図である。
本実施形態の回転電機は、第1の動吸振器51の板ばね部51bの端部にダンパ60が取り付けられている。ダンパ60は、連結部52cの反対側の端部に取り付けられている。このダンパ60は、速度に比例して減衰が変動するシリンダータイプのものである。
図8は、実線は図7の第1および第2の動吸振器51、52の減衰比を「0.01」としたときの固定子40の共振曲線で、破線は図5の実線で示された共振曲線で、横軸は固定子40に作用する電磁力の周波数を無次元化したもので縦軸は半径方向変位振幅の2乗を無次元化したものを示す。図9は、実線は図7の第1および第2の動吸振器51、52の減衰比を「0.05」としたときの固定子40の共振曲線で、破線は図5の実線で示された共振曲線で、横軸は固定子40に作用する電磁力の周波数を無次元化したもので縦軸は半径方向変位振幅の2乗を無次元化したものを示す。
図10は、実線は図7の第1および第2の動吸振器51、52の減衰比を「0.0692」としたときの固定子40の共振曲線で、破線は図5の実線で示された共振曲線で、横軸は固定子40に作用する電磁力の周波数を無次元化したもので縦軸は半径方向変位振幅の2乗を無次元化したものを示す。図11は、実線は図7の第1および第2の動吸振器51、52の減衰比を「0.1」としたときの固定子40の共振曲線で、破線は図5の実線で示された共振曲線で、横軸は固定子40に作用する電磁力の周波数を無次元化したもので縦軸は半径方向変位振幅の2乗を無次元化したものを示す。
図8〜図11は、それぞれ減衰比γDが「0.01」、「0.05」、「0.0692」、「0.1」の4種類の場合について、ダンパの付加に伴う制振効果を示すものである。第1および第2の動吸振器51、52の固有振動数ωDは、固定子の固有振動数ω20よりも小さくなるように構成される。この例では、ωDはω20を「1」としたときに「0.9846」としている。すなわち、ωD=0.9846ω20としている。各グラフの破線は、第1の実施形態の図5の実線で示された共振曲線である。
図8に示すグラフでは、横軸0.9〜0.95付近の二つのピークと、横軸1.05〜1.1付近の二つのピークと、が存在している。これらの四つのピークは、γD=0.01の場合はγD=0のときに比べて小さくなっている。
図9〜図11それぞれについても同様にピークが小さくなっている。本実施形態では、γD=0.0692(図10)のときが、ピークが最も小さくなる。
以上の説明からわかるように本実施形態によれば、第1の実施形態に比べて、広範囲の周波数帯で振動を抑制することが可能となる。これにより、インバータ等で駆動する回転電機の振動を広い周波数(回転数)の範囲にわたって抑制することができる。
[第4の実施形態]
第4の実施形態について図12〜図14を用いて説明する。
図12は、本実施形態の回転電機の固定子40および動吸振器を模式的に示す側面図である。図13は、実線は図12の固定子40の共振曲線で、破線は図10の実線で示された共振曲線で、横軸は固定子40に作用する電磁力の周波数を無次元化したもので縦軸は半径方向変位振幅の2乗を無次元化したものを示す。図14は、図13の第1〜第4の動吸振器51〜54の減衰比等を示す表である。
本実施形態は、第1の実施形態の変形例であって、第1の実施形態と同一部分または類似部分には、同一符号を付して、重複説明を省略する。
本実施形態では、第1の実施形態で説明した第1の動吸振器51を二つに分けて、さらに、第2の動吸振器52を二つに分けて、合わせて四つの動吸振器を取り付けたものである。
本実施形態の回転電機は、四つの動吸振器、すなわち、第1の動吸振器51、第2の動吸振器52、第3の動吸振器53および第4の動吸振器54を有する。
図12に示すように、第1および第3の動吸振器51、53は、それぞれ第1の実施形態で説明した第1の動吸振器51の質量を半分にしたものである。固定子40の外周への取付け位置については、第1の動吸振器51は、第1の実施形態と同様(θ=0の位置)である。第3の動吸振器53は、第1の動吸振器51に対して180度の位置(θ=πの位置)に取り付けられる。
第2および第4の動吸振器52、54は、それぞれ第1の実施形態で説明した第2の動吸振器52の質量を半分にしたものである。固定子40の外周への取付け位置については、第2の動吸振器52は、第1の実施形態と同様に、第1の動吸振器51に対して30度の位置(θ=π/6の位置)である。第4の動吸振器54は、第1の動吸振器51に対して210度の位置(θ=7π/6の位置)に取り付けられる。
第1の実施形態では、第1および第2の動吸振器51、52の固有振動数は、固定子40の固有振動数と同じになるように構成されていた。これに対して、本実施形態では、第1および第2の動吸振器51、52の固有振動数は、固定子40の固有振動数よりやや小さく、第3および第4の動吸振器53、54の固有振動数は、固定子40の固有振動数よりやや大きくなるように構成されている。この例では、第1の動吸振器51および第3の動吸振器53の固有振動数の算術平均値が、固定子40の固有振動数よりも小さくなるように構成されている。
図14に示すように、角振動数比として、固定子40の固有振動数を「1」としたときに、第1および第2の動吸振器51、52の固有振動数を「0.9491」、第3および第4の動吸振器53、54の固有振動数を「1.0165」としている。
このときの共振曲線は、図13に示すように、第3の実施形態(破線:図10の実線に相当する。)に比べて、共振点付近の広い範囲で振幅が小さくなる。よって、第3の実施形態よりも制振効果が高くなる。
また、本実施形態によれば、第3の実施形態と同様に広範囲の周波数帯で振動を抑制でき、さらに、振動レベルを抑えるとともに固定子40の周囲に配置する動吸振器を小型化することが可能となる。
[その他の実施形態]
上記実施形態の説明は、本発明を説明するための例示であって、特許請求の範囲に記載の発明を限定するものではない。また、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
上述した実施形態では、動吸振器の弾性部材は板ばねを用いているがこれに限らない。コイルばね等を用いることにより、上記実施形態で説明した動吸振器よりも軸方向に短い動吸振器を用いることもできる。
また、第1の実施形態では、半径方向に弾性変形可能な弾性部材を用いているが、これに限らない。図15は、第1の実施形態の変形例を模式的に示す側面図である。図15に示すように、周方向に振れる振り子状の弾性部材(首振り弾性体58)を用いてもよい。
また、第1の実施形態では、二つの動吸振器51、52を取り付けているがこれに限らない。3個以上取り付けてもよい。この場合も、少なくとも一つの動吸振器を腹に設置して、腹および節以外の場所に複数設置すればよい。または、腹に複数設置して、腹および節以外の場所に少なくとも一つ設置してもよい。
2…回転軸
3…回転子
40…固定子
41…スロット
42…巻線
51…第1の動吸振器
51a…質量部
51b…板ばね部
51c…連結部
52…第2の動吸振器
52a…質量部
52b…板ばね部
52c…連結部
53…第3の動吸振器
54…第4の動吸振器
58…首振り弾性体
60…ダンパ

Claims (5)

  1. 所定の軸周りを回転する回転子と、
    略円板状の複数の鉄板が軸方向に積層されて前記回転子の外周を取り囲むように配置された略中空円筒状の固定子と、
    前記固定子の外周面に取り付けられて、前記固定子の振動に伴って弾性変形可能な弾性部材を備えた第1の動吸振器と、
    前記第1の動吸振器に所定の周方向間隔をあけて前記固定子の外周に取り付けられて、前記固定子の振動に伴って弾性変形可能な弾性部材を備えた第2の動吸振器と、
    を有する回転電機において、
    前記固定子は、前記第1の動吸振器および前記第2の動吸振器が取り付けられていないときには、前記回転子が励起する回転磁力により、周方向に沿ってほぼ等間隔に振動の腹および節が交互にできるように半径方向に振幅が分布する第1振動モードと、この第1振動モードに対応する振動数と同じ振動数を有し前記第1振動モードの腹に相当する位置が節になり前記第1振動モードの節に相当する位置が腹になるように周方向に振幅が分布する第2振動モードと、で振動するように構成されて、
    前記第1の動吸振器は前記第1振動モードの前記腹に相当する位置に取り付けられて、
    前記第2の動吸振器は前記第1振動モードの前記腹および前記節に相当する位置から周方向にずれた位置に取り付けられて、
    前記第1の動吸振器および前記第2の動吸振器それぞれは、減衰部材を有し、
    前記第1の動吸振器および前記第2の動吸振器それぞれの固有振動数は、前記固定子の固有振動数よりも小さくなるように構成されていること、を特徴とする回転電機。
  2. 前記腹に相当する部分に配置される第3の動吸振器を有し、
    前記第1の動吸振器および前記第3の動吸振器の固有振動数の算術平均値が、前記固定子の固有振動数よりも小さくなるように構成されていること、
    を特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記第3の動吸振器は、前記第1の動吸振器が取り付けられた前記腹に相当する位置に配置されていること、を特徴とする請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記固定子は、前記第1の動吸振器および前記第2の動吸振器が取り付けられていないときには、前記第1振動モードは、前記回転子が励起する回転磁力により、周方向に沿って45度ごとに等間隔に振動の腹および節が交互にできるように半径方向に振幅が分布するように発生し、
    前記第1の動吸振器は、前記第1振動モードの腹に相当する位置に取り付けられて、前記第2の動吸振器は、前記第1の動吸振器に対して周方向に30度ずれた位置に取り付けられていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の回転電機。
  5. 前記固定子は、前記第1の動吸振器および前記第2の動吸振器が取り付けられていないときには、前記第1振動モードは、前記回転子が励起する回転磁力により、周方向に沿って45度ごとに等間隔に振動の腹および節が交互にできるように半径方向に振幅が分布するように発生し、
    前記第1の動吸振器は、前記第1振動モードの腹に相当する位置に取り付けられて、前記第2の動吸振器は、前記第1の動吸振器に対して周方向に22.5度ずれた位置に取り付けられていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の回転電機。
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