JPWO2020031998A1 - 防水部材 - Google Patents

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Abstract

貼着時の防水部材の破損を防止し、また気泡等の入り込みがなく浸水を抑止できる防水部材を提供する。第1部材17と第2部材18との間に挟んで前記第1部材17と前記第2部材18との間を密閉する防水部材10について、剛性基材12と、前記剛性基材12表面に設けられる柔軟当接部材13と、前記剛性基材12裏面に設けられる粘着層14とを有し、前記剛性基材12の表面の一部領域で前記柔軟当接部材12がその周囲から突出した第1領域fと、前記一部領域を除く前記剛性基材12の残部で第1領域fとは区別される第2領域sとが形成される表面を前記剛性基材12に有し、前記柔軟当接部材13は、圧接方向の20%圧縮応力が2〜40kPaであることを特徴とする防水部材10とした。【選択図】図1

Description

本発明は防水部材に関する。
携帯電話機又は携帯オーディオプレーヤー、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ等の携帯電子機器は、日常生活又はレジャー用途で用いられるため水に濡れる場所で使用されることがある。したがって、携帯電子機器には機器内部への水滴及び塵埃の浸入を防止すべく防水機能が付加されている。例えば、特開2005−032752号公報(特許文献1)、又は特開2008−288174号公報(特許文献2)には、ゴムや熱可塑性エラストマーからなる環状の防水部材を設けて、筐体内への水滴及び塵埃の浸入を防ぐ構成が記載されている。
特開2005−032752号公報 特開2008−288174号公報
ところが近年では、電子機器の小型化及び薄型化が進み、筐体又は基板に対する防水部材の負荷が小さく抑えられることが求められ、低硬度材料が用いられるようになってきた。しかしながら、硬度を低くして柔軟性を高めると伸縮し易くなることから、保形性が低下し、取扱い性が悪化して電子機器への取付けが難しくなるという問題が生じ易い。
即ち、極めて柔軟な低硬度材料は、変形し過ぎて破損するおそれがあり、筐体又は基板等の被着体に十分に圧接することができないのであれば、圧接力を弱める必要があるが、そうすると粘着層と被着体との間に気泡が残り、防水性が低下するおそれがあった。したがって、低硬度材料を用いる場合は、圧接力を高めると形状破壊のおそれがあり、反対に、圧接力を弱めると気泡が入り込み易いという問題が生じた。
そこで本発明は、こうした従来技術に鑑みなされたものであり、貼着時の防水部材の破損を防止し、また気泡等の入り込みがなく浸水を抑止できる防水部材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の一態様の防水部材は、以下のとおり構成される。即ち、本発明の一態様は、第1部材と第2部材との間に挟んで前記第1部材と前記第2部材との間を密閉する防水部材について、剛性基材と、前記剛性基材の表面に設けられる柔軟当接部材と、前記剛性基材の裏面に設けられる粘着層とを有し、前記柔軟当接部材は、圧接方向の20%圧縮応力が2〜40kPaであることを特徴とする防水部材として構成した。
第1部材と第2部材との間に挟んで前記第1部材と前記第2部材との間を密閉する防水部材について、剛性基材と、前記剛性基材の表面に設けられる柔軟当接部材と、前記剛性基材の裏面に設けられる粘着層とを有し、前記柔軟当接部材は、圧接方向の20%圧縮応力が2〜40kPaであることと構成したため、第1部材と第2部材との間に防水部材を挟持するときに、柔軟当接部材の保形性を確保した上で粘着層を確実に圧接することができる。そのため、粘着層の圧接が不十分となり防水性が損なわれることを抑止し、また、柔軟当接部材に過度な圧接力がかかることで、柔軟当接部材が過度に変形したりちぎれたりすることを防止することができる。
本発明の一態様は、前記剛性基材は、その表面の一部領域で前記柔軟当接部材がその周囲から突出した第1領域と、前記一部領域を除く前記剛性基材の残部で第1領域とは区別される第2領域とが形成される表面を有する。これにより、第1部材と第2部材との間に防水部材を挟持するときに、第2領域が押圧されて粘着層を確実に圧接することができる。
本発明の一態様は、前記剛性基材と前記粘着層との間に緩衝層を有するものとして構成できる。防水部材は、前記剛性基材と前記粘着層との間に緩衝層を有するため、第2領域を第1部材と第2部材とで押圧する際に生じることがある応力の偏りを緩衝して、粘着層が均一に圧接されるようにすることができる。これにより、第1部材と第2部材との間で防水部材を好適に挟持することができ、粘着層への気泡の混入を防止し、防水性をより確実なものとすることができる。
本発明の一態様は、前記第2領域に前記柔軟当接部材と同一材料で形成される薄膜層を有する構成とすることができる。防水部材は、前記第2領域に前記柔軟当接部材と同一材料で形成される薄膜層を有するため、剛性基材の表面全体に柔軟当接部材となる材料を設けることができる。よって柔軟当接部材と薄膜層とが一体に構成されて剛性基材に固着するため、薄膜層を備えない場合と比較して、剛性基材から柔軟当接部材を剥がれ難くすることができる。また、意図せずバリとして薄膜層が得られる場合には、このバリをそのまま薄膜層とすることで、バリを取り除く手間を省くことができ、製造工程が簡略化され、また不良品の発生が少なくなる。
本発明の一態様は、前記第2領域に前記柔軟当接部材が存在せずに前記剛性基材の表面が露出する剛性面を有するものとして構成できる。防水部材は、前記第2領域に前記柔軟当接部材が存在せずに前記剛性基材の表面が露出する剛性面を有するため、第1部材と第2部材の圧接による生じる圧接応力は、第2領域の部分では剛性面から直接粘着層に及ぶことになる。よって、粘着層が第2部材にしっかりと圧接されることで、防水部材の粘着層側からの水の透過を防ぐことができる。
本発明の一態様は、前記柔軟当接部材が、前記第1部材と前記第2部材の圧接方向に見て環状であり、前記環状の両側に前記第2領域を備えるものとして構成できる。防水部材は、前記柔軟当接部材が、前記第1部材と前記第2部材の圧接方向に見て環状であり、前記環状の両側に前記第2領域を備えるものとして構成したため、柔軟当接部材の両側でも防水部材を第1部材と第2部材とで挟持できるため、柔軟当接部材の位置ずれを防止することができる。そのため、第1部材と第2部材との間に防水部材を好適に挟持し、防水性を確実にすることができる。
本発明の一態様は、前記粘着層の裏面に防塵シートを更に有するものとして構成できる。これによって、防水部材に防水機能に加えて防塵機能も付与することができる。
本発明の一態様の防水部材によれば、剛性基材を十分に圧接でき柔軟当接部材を損なわずに防水性を保つことができる。
本発明の第1実施形態である防水部材を示し、分図1(a)は模式平面図を、分図1(b)は、分図1(a)の1b−1b線断面図をそれぞれ示す。 本発明の第1実施形態である防水部材を電子機器の筐体等に取り付ける状態を説明する説明図である。 本発明の第1実施形態の変形例1である防水部材の分図1(a)相当断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例である防水部材の分図1(a)相当断面図を示し、分図4(a)は変形例2を、分図4(b)は変形例3をそれぞれ示す。 本発明の第1実施形態の変形例4である防水部材の分図1(a)相当断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例である防水部材の分図1(a)相当断面図であり、分図6(a)〜分図6(e)は変形例5〜8をそれぞれ示す。 本発明の第2実施形態である防水部材を示し、分図7(a)は模式平面図を、分図7(b)は、分図7(a)の7b−7b線断面図をそれぞれ示す。 本発明の第2実施形態である防水部材を電子機器の筐体等に設置する様子を説明する説明図であり、分図8(a)は設置前の模式断面図を、分図8(b)は設置後の模式断面図をそれぞれ示す。 電子機器の筐体等の間で押圧して防水部材を挟む一態様を説明する説明図であり、分図9(a)は本発明の第1実施形態の防水部材を挟む状態を示す説明図であり、分図9(b)は、従来の防水部材を挟む状態を示す説明図である。 本発明の第4実施形態である防水部材の分図1(a)相当断面図である。 本発明の第4実施形態である防水部材を電子機器の筐体等に取り付ける状態を説明する説明図である。 本発明の第4実施形態である防水部材の変形例1の分図1(a)相当断面図である。 本発明の第4実施形態である防水部材の変形例2の分図1(a)相当断面図である。
実施形態に即してさらに詳しく説明する。なお、各実施形態において同一の材質、組成、製法、作用、効果等については重複説明を省略する。
第1実施形態[図1,図2]:
本実施形態の防水部材10について詳しく説明する。防水部材10は、例えば電子機器の表側の筐体と裏側の筐体との間に挟むなどして表裏両側の筐体(一方を第1部材17とすれば、もう一方を第2部材18とする)を密封するような用途等に用いられ、図1で示すように、剛性基材12と、この剛性基材12の表面12aに設けられる柔軟当接部材13と、この剛性基材12の裏面12bに設けられる粘着層14と、そして剛性基材12と粘着層14との間に設けられる緩衝層15とを有している。
図1(b)の一部断面図で示すように、防水部材10は剛性基材12の表面12aの一部領域で柔軟当接部材13がその周囲から突出した第1領域fと、前記一部領域を除く剛性基材12の残部で第1領域fとは区別される第2領域sとが形成される。第1領域fは、突出した柔軟当接部材13が筐体等の第1部材17(又は第2部材18)に当接して密閉を保持する機能を奏する部位であり、第2領域sは、剛性基材12に筐体等の第2部材18(又は第1部材17)が当接して防水部材10の粘着層14を第1部材17(又は第2部材18)に密着させる機能を奏する部位である。第1領域fでは、柔軟当接部材13が積層している。また、その周囲となる第2領域sでは、剛性基材12の表面12aが露出する剛性面となっている。
防水部材10への圧接方向、即ち、平面視で環状に第1領域fが形成される場合には、図1(a)で示す防水部材10のように、環の両側に第2領域sが設けられることが好ましい。第2領域sを環の両側に設けることで、環の内側と外側の両方で防水部材10を固定できるため、防水部材10の位置ずれを防止し、好適に配置することができるからである。
柔軟当接部材13の高さ(H)と根本部分の幅(D)のアスペクト比(H/D)は1以下とし幅が広いことが好ましい。アスペクト比が1を超える場合には、柔軟当接部材13の柔らかさに起因して水圧の影響を受け易く、水圧で柔軟当接部材13が変形したり、倒れたり、あるいは圧縮時に座屈したりするおそれがあるからである。
粘着層14は、剛性基材12の裏面12b側で第2領域sに対応する部位に設けられる。第2領域sで防水部材10が実質的に押圧されるため、そうした部位に粘着層14を有することで、第1部材17(又は第2部材18)に対して確実に固着することができるからである。
緩衝層15は、粘着層14に積層するようにして設けることが好ましい。粘着層14が第1部材17(又は第2部材18)に固着する部分であり、そうした部位で第1部材17と第2部材18を挟持する応力の偏在が生じると、その部分で水漏れが生じ易くなるからである。
次に防水部材10を構成するこれらの部位を形成する材質について説明する。剛性基材12の材質は樹脂の他、金属又はセラミックでも良いが、材料自体が伸縮性を備えないものが好ましい。面内方向では伸び縮みしないことで、保形性が高まる。一方、可撓性を有していても良い。樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリウレタン(PU)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリエーテルサルフォン(PES)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)等が用いられる。樹脂フィルムの厚さは、例えば、50〜300μmとすることができる。剛性基材12を設けて柔軟当接部材13と一体化することで防水部材10の取扱い性を高めることができる。
柔軟当接部材13の材質には、柔らかく、押圧すれば元に戻ろうとする弾性を有する種々部の高分子物質を用いることができ、ゲル状であるものの他、スポンジ状のような独立気泡の多孔質材であっても良い。ゲル状であるものとしては、2液付加反応硬化型のオルガノポリシロキサンを用いることができる。2液付加反応硬化型のオルガノポリシロキサンは、A材としてビニル基を有するオルガノポリシロキサンを用い、B材としてSi−H基を有するオルガノポリシロキサンを用いることができる。これら2液を混合したオルガノポリシロキサンを金型内に充填してから加熱及び硬化すればゲル状で、定形性のある柔軟当接部材13が形成される。
柔軟当接部材13の圧接方向の20%圧縮応力は、2〜40kPaである。この圧縮応力は、試験片の初期厚みに対して20%圧縮(初期高さの80%の高さまで圧縮)し、その圧縮状態を維持したまま30秒後の荷重(N)を測定することで算出できる。より具体的には、20%圧縮したときの柔軟当接部材13と圧接治具が密着する面積(mm)を測定し、荷重/面積(N/mm)を計算して圧縮応力(kPa=10N/mm)を算出すればよい。
20%圧縮応力が2〜40kPaである柔軟当接部材13は、その形状にもよるが、JIS K6253に規定するタイプA硬度では概ね1以下の材質で形成される。
柔軟当接部材13の材質としては、針入度が60〜190のものを用いることが好ましい。針入度が60を若干超える程度の材質を用いれば、20%圧縮応力を40kPa以下に調整し易く、針入度が190以下の材質であれば、特に荷重が大きくなり易い形状であっても、20%圧縮応力を2kPa以上にできるためである。しかしながら、柔軟すぎる柔軟当接部材13は、強度に懸念があるため、針入度は60〜130であることがより好ましい。
柔軟当接部材13の針入度を60〜130の範囲とすれば、非常に軟らかく、第1部材17と第2部材18に柔軟当接部材13を密着させ易く、第1部材17及び第2部材18の変形又は破損を生じさせ難いからである。一方、針入度が60未満であると、密閉構造を形成するのに必要な圧縮率(約30%)を得るための圧縮荷重が増大するおそれがあり、第1部材17及び第2部材18に変形又は破損が生じるおそれがある。また針入度が130を越えると、柔軟当接部材13の取扱いが困難になる。
なお、針入度は、JIS K2220(ISO2137)記載の装置を用い、以下の試験条件で試験片の表面に対して測定した値である。即ち、1/4円すいの代わりにJIS K2207に規定される形状の針を用い、針と針固定具全体の重さ(すなわち試験片にかかる重さ)を50gとして25℃条件下で測定した値である。針入度が大きい程、柔軟当接部材13が軟らかいことを示す。軟らかさ(硬さ)の指標として、上記以外にJIS K6253(ISO7619)で規定されるタイプAやタイプEによる指標があるが、タイプE硬度ではほぼ0の値を示す。
柔軟当接部材13は、日本工業規格であるJIS K6262(ISO815)に準じて測定される圧縮永久歪、即ち、50%〜80%の範囲の圧縮率で70℃、22時間放置の条件下で測定された圧縮永久歪が5%以下であることが好ましい。この圧縮永久歪が5%以下であれば、第1部材17と第2部材18の間に防水部材10が圧縮された状態で、圧縮方向とは逆方向の元の形状に復帰しようとする強い弾性力を生じさせる。また、寸法安定性に優れ、成形不良等の問題が生じ難い。
また、柔軟当接部材13は、JIS K6251(ISO37)で規定される引張破壊強度が0.05MPa〜0.15MPa、同じくJIS K6251(ISO37)で規定される引張破壊伸びが230〜400%の範囲内にあることが好ましい。こうした物性を有することから、柔軟当接部材13は、形状保持性を有し、三次元形状に成形することができる。
柔軟当接部材13は自己粘着性を有するものとすることができる。柔軟当接部材13の針入度が60〜130であれば、非粘着処理しない限り自己粘着性を有するからである。自己粘着性を有すると第1部材17及び第2部材18に対して容易に貼り付けることができるため好ましい。そうした一方で非粘着処理を施せば、自己粘着性を有しない防水部材10を得ることもできる。非粘着処理には、薄膜フィルムでの被覆、又は塗膜による被覆、粉体による被覆等が挙げられる。
柔軟当接部材13の防水性能は、電子機器の防水性に関する規格の一つであるJIS C0920(国際規格IEC/EN60529)に定められた保護等級(IPコード)におけるIPX8を満たしていることが好ましい。電子機器がIPX7よりも厳しい条件であるIPX8を満たしている場合、電子機器が長時間水没したとしても、電子機器内部への浸水を避けることができるからである。
柔軟当接部材13は、針入度の異なる少なくとも2種以上のものを積層して構成してもよい。例えば、針入度が130のゲル状物に、針入度が60の薄いゲル状物を積層すれば、針入度130の高い柔軟性をもって第1部材17及び第2部材18への追従性を維持しつつ、表面の強度を高めることができ、破損しにくい柔軟当接部材13とすることができる。
粘着層14には、種々の粘着材を用いることができる。例えば、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、天然ゴム系粘着材、合成ゴム系粘着材、その他の粘着性樹脂及び粘着性ゴム、及びこれらの二種以上の混合物でなる粘着材が挙げられるが、修理又は部品交換等で第1部材17と第2部材18を分離する場合もあることから、第1部材17又は第2部材18に対して固着しない材質が好ましい。また、粘着層14は、粘着性物質のみからなる場合であっても良いが、粘着材を表面に有する両面テープのようなものであっても良い。
緩衝層15は、防水部材10に圧縮性をもたらす部位である。第1部材17と第2部材18との間に好ましい状態で防水部材10が挟まれなかったような場合に、防水部材10を押圧した応力の偏りを緩衝して、粘着層14を均一に圧接することができる。緩衝層15は、剛性基材12と粘着層14との間に配置されることが好ましい。この緩衝層15を設けることで、剛性基材12側の粘着層14の表面に気泡が残ることを防ぎ、より確実な防水性能を得ることができる。こうした緩衝層15の材質としては、柔軟性があることが要求されるため、スポンジなどの連続気泡や独立気泡の多孔性樹脂を用いることができる。
緩衝層15の硬さは、柔軟当接部材13よりも硬く、剛性基材12よりも柔らかいものを用いることが好ましい。JIS K6253に規定するA硬度では5〜90が好ましい。A5よりも柔らかいと、粘着層14を加圧するときに変形又は破損するおそれがある。A90よりも硬いと、特に防水対象機器に凹凸があると粘着層14を圧接するときに応力の偏りを十分に緩衝できず、気泡が残るおそれがある。また、緩衝層15の厚みは、粘着層14を圧接するときに防水部材10を挟持する応力の偏りを緩衝することができる程度に厚くすれば良い。
防水部材10の大きさは、それが取り付けられる電子機器などの第1部材17及び第2部材18の形状、及び寸法に応じて適宜決定されるが、一例として、柔軟当接部材13の厚みを0.3〜10mm、その幅を0.3〜20mm、剛性基材12の厚みを0.01〜0.3mm、緩衝層15の厚みを0.02〜1.0mm、粘着層14の厚みを0.05〜0.3mm、第1領域fの両側に設けられる第2領域sの幅をそれぞれ0.3〜20mmとすることができる。
防水部材10の製造方法の一例を説明する。剛性基材12となる樹脂フィルムを金型内に配置して、その樹脂フィルムの所定の表面に柔軟当接部材13となるゲル状高分子を一体成形する。一方、剛性基材12となる樹脂フィルムの裏面には、両面テープで緩衝層15となるスポンジシートを貼着するとともに、緩衝層15の反対側の面にも両面テープ(離型紙付き)を積層する。最後に、製品形状に外形を打ち抜くことで防水部材10を得ることができる。なお、剛性基材12と柔軟当接部材13との一体化は、柔軟当接部材13の成形後、柔軟当接部材13が有する自己粘着性により剛性基材12と一体化しても良く、また、接着剤又はプライマー等を用いて剛性基材12と柔軟当接部材13を一体化しても良い。
次に、防水部材10の電子機器の筐体等の第1部材17又は第2部材18への装着方法について説明する。図2(a)で示すように、防水部材10の柔軟当接部材13が設けられた面に、防水部材10装着用の装着治具Eを当てて、防水部材10の粘着層14を、電子機器の一方の筐体(ここでは裏側筐体、第1部材17とする)の所定の取付け位置に貼着する。そして、電子機器のもう一方の筐体(ここでは表側筐体、第2部材18とする)を、電子機器の先の筐体に対して位置合わせして貼り付ける。こうして、電子機器の表裏両面の筐体間で防水部材10が押圧保持される。
防水部材10によれば、第1部材17と第2部材18とが第2領域sを押圧することで粘着層14を確実に圧接することができ、防水性が損なわれることを抑止することができる。また、柔軟当接部材13のみに過度な圧接力がかかることを防ぎ、柔軟当接部材13が過度に変形したりちぎれたりすることを防止することができる。
変形例1[図3]:
図3で示す防水部材11aは、粘着層14を剛性基材12の裏面12bの全体に及ぶように設けている。この粘着層14に対応させて緩衝層15も剛性基材12の裏面12bの全体に及ぶように設けている。平板状の剛性基材12に、緩衝層15及び粘着層14を設けた積層構造体を製造しておけば、そうした積層構造体の表面に柔軟当接部材13をどのような形状に設けようとも、その後に剛性基材12をカットすることで、本実施形態の防水部材11aが得られるため、形状変化に富む製品の製造に好適であり、製造の手間を削減することができる。
変形例2[図4(a)]:
図4(a)で示す防水部材11bは、緩衝層15を有しない構成としたものである。防水部材11bは、緩衝層15を有する利点は得られないが、第2領域sを有することで防水部材10と同様に、第1部材17と第2部材18とを挟持するとき押圧力を第2領域sでも受けることができ、柔軟当接部材13への過度な押圧を避けることができる。
変形例3[図4(b)]:
図4(b)で示す防水部材11cは、防水部材11bと同様に緩衝層15を有しない構成としたことに加え、粘着層14を剛性基材12の裏面全体に設けたものである。図3で示す防水部材11aと同様に、平板状の剛性基材12に粘着層14を設けた積層構造体を製造しておけば、そうした積層構造体の表面に柔軟当接部材13をどのような形状に設けようとも、その後に剛性基材12をカットすることで、本実施形態の防水部材11cが得られるため、形状変化に富む製品の製造に好適であり、製造の手間を削減することができる。また、防水部材11cは、図4(a)で示す汚水部材11bに比べて、粘着層14が剛性基材12と広い面積で積層しているため、粘着層14が剛性基材12から剥がれ難い。
変形例4[図5]:
図5で示す防水部材11dは、薄膜層13aともいうべき柔軟当接部材13から形成される層が第2領域sに設けられた構成としたものである。即ち、防水部材11dでは、第2領域sから突出することで第2領域sから明らかに区別できる第1領域fに柔軟当接部材13を有する一方で、柔軟当接部材13と同一の材質からなる表皮、あるいはバリが第2領域sを覆っている。この部位は、防水部材11d製造上の容易性から、敢えて第2領域s上に柔軟当接部材13と同一材を表皮として設けたものであっても良いし、防水部材11dの製造時に意図せず第1領域f上の柔軟当接部材13とともに生じてしまったバリであっても良い。
防水部材11dにおいても、第2領域sを有することで他の防水部材10,11a〜11cと同様に、第2領域sでも防水部材11dに対する押圧力を受けることができ、第1領域fにおける柔軟当接部材13への過度な押圧を避けることができる。
その他の変形例[図6]:
柔軟当接部材13の形状が変化した変形例である防水部材11e〜11hを図6で示す。こうした例を含め、柔軟当接部材13の形状は、平面視で環状又は矩形状、断面視で半円状、台形状、三角形状、矩形状、又はこれらの組合せ等の様々な形状とすることができる。これらの変形例の防水部材11e〜11hも柔軟当接部材13が形成される第1領域fとは別に柔軟当接部材13が形成されない第2領域sを有するため、第2領域sでも防水部材11e〜11hへの押圧力を受けることができ、第1領域fにおける柔軟当接部材13への過度な押圧を避けることができる。
第2実施形態[図7]:
本実施形態の防水部材20は、図7(a)の平面図及び図7(b)の断面図で示すように、略矩形状の剛性基材12上で、剛性基材12の外縁を除く部分に柔軟当接部材13が設けられている。防水部材20では、柔軟当接部材13を設けた部分が第1領域fであり、柔軟当接部材13を有しない剛性基材12の外縁部分が第2領域sである。緩衝層15を設けることもできるが、本実施形態の態様では緩衝層15は設けない構成としている。粘着層14は、第2領域sに対応する部分である剛性基材12の裏面12bで外縁の部分に設けられ、環状である。
図8には、この防水部材20の利用態様の一つを示す。図8(a)で示すように、電子部品Cを有する基板Pを内蔵した電子機器の筐体(第1部材17)と、もう一方の筐体(第2部材18)との間に、防水部材20を挟むようにして用いられ、図8(b)で示すように、第1部材17と第2部材18が組み立てられると、柔軟当接部材13が電子部品Cを覆うように配置される。防水部材10等をパッキン用途として用いる例を説明したが、防水部材20では、電子部品Cを直接覆うことで、電子部品Cに対する防水効果だけでなく、電子部品Cに対する緩衝材としても機能する。
第3実施形態[図9]:
本実施形態で説明する防水部材10は、第1実施形態で示した防水部材10であるが、図9(a)で示す形状の第1部材17と第2部材18との間で防水部材10を挟持する利用態様を示したものである。すなわち、柔軟当接部材13が当接する第2部材18の表面に、柔軟当接部材13に対応するように若干凹み18aを有している。一方、第1部材17の表面は平坦でも良いが、図9(a)では、第2部材18と同様に、若干凹み17aを有している。こうした態様の比較として、図9(b)には従来の防水部材Bを、図9(a)で示す第1部材17と第2部材18との間で挟持する状態を示す。
従来の防水部材Bは、剛性基材12の表面全体に柔軟当接部材13が設けられていたため、図9(b)で示すように、第1部材17と第2部材18とで挟持する押圧力は直接、柔軟当接部材13にかかっていた。そのため、柔軟当接部材13が柔らかすぎる場合には、その押圧荷重に耐えきれず、折れ曲がったり、ちぎれたりするおそれがあった。一方、本発明の防水部材10を凹み18aのある第2部材18で押圧すると、図9(a)で示すように、第1部材17と第2部材18とで挟持する押圧力は柔軟当接部材13の設けられていない第2領域sにかかるため、柔軟当接部材13が受ける押圧力を低減させることができる。そのため、柔軟当接部材13が柔らかくてもその押圧荷重を抑えることができ、折れ曲がったり、ちぎれたりすることを防ぐことができる。したがって、図9(a)で示す第1部材17と第2部材18との間で防水部材10を挟持する態様で用いれば、柔軟当接部材13の保護を図ることができ、第2領域sで防水部材10を強固に押圧することができる。
第4実施形態[図10、図11]:
本実施形態の防水部材30は、図10に示すように、前述した第1実施形態の変形例1の環状の防水部材11a(図3参照)に対して、粘着層14の裏面に防塵機能を有する防塵シート16が更に設けられていることを特徴とする。即ち、防水部材30は、図10で示すように、剛性基材12と、この剛性基材12の表面側に設けられる柔軟当接部材13と、この剛性基材12の裏面側に設けられる粘着層14と、剛性基材12と粘着層14との間に設けられる緩衝層15と、粘着層14の裏面側に設けられる防塵シート16とを有している。そして、防塵シート16の裏面側に第1部材17に貼付するための粘着層14´が設けられている。
このため、図11に示すように、PC等の電子機器の筐体等の第1部材17に設けられている開口部17bを覆うようにして、本実施形態の防水部材30を取り付けると、防塵シート16が開口部17bを覆うことにより、防塵機能を発揮するようになる。なお、防塵シート16は、柔軟当接部材13の保形性や他の部材と密着性等を確保するために、剛性部材12の裏面側よりも下側に設けられることが好ましい。
また、防水部材30は、前述した他の防水部材10、11a〜11h,20と同様に、柔軟当接部材13が剛性基材12の表面の一部領域にその周囲から突出した第1領域fと、当該一部領域を除く剛性基材12の残部で第1領域fと区別される第2領域sとが形成される表面を剛性基材12に有する。このため、第1部材17と第2部材18との間に防水部材30を挟持するときに、第2領域sが押圧されて粘着層14、14´を確実に圧接することができる。これによって、粘着層14、14´の圧接が不十分となり防水性が損なわれることを抑止し、また、柔軟当接部材13に過度な圧接力がかかることで、柔軟当接部材13が過度に変形したりちぎれたりすることを防止することができる。
このように、本実施形態の防水部材30によれば、第1部材17と第2部材18とが第2領域sを押圧することで粘着層14を確実に圧接することができ、防水性が損なわれることを抑止することができる。また、柔軟当接部材13のみに過度な圧接力がかかることを防ぎ、柔軟当接部材13が過度に変形したりちぎれたりすることを防止することができる。さらに、防塵シート16が第1部材17の開口部17bを覆うので、防塵作用を奏することができる。
なお、本実施形態では、防塵シート16として空気を通すことができるが塵や埃の侵入を妨げることが可能なシート状部材を用いることができる。例えば、防塵シート16として合成樹脂製あるいは金属繊維製である布、網、メッシュシート等を用いることができる。また、防塵シート16に空気の通る穴がある場合には、開口径が100μm以下であると塵や埃が通りにくいため好ましい。さらに、防塵性や防水性を高めるために、防塵シート16には、導電処理や帯電防止処理、撥水処理などが施されていることが好ましい。
変形例1[図12]:
図12で示す防水部材30aは、前述の図10に示す防水部材30に対して薄膜層13aともいうべき柔軟当接部材13から形成される層が第2領域sに設けられ、かつ、緩衝層15が設けられていない構成としたものである。また、本変形例では、剛性基材12の裏面側に粘着層14を介して防塵シート16が設けられており、防塵シート16の裏面側には、被着対象となる第1部材17に被着させるための粘着層14´が設けられている。
即ち、本変形例の防水部材30aでは、剛性基材12の裏面側に粘着層14を介して防塵シート16が設けられ、かつ、第2領域sから突出することで第2領域sから明らかに区別できる第1領域fに柔軟当接部材13を有する一方で、柔軟当接部材13と同一の材質からなる表皮、あるいはバリが第2領域sを覆っている。この部位は、防水部材30aの製造上の容易性から、敢えて第2領域s上に柔軟当接部材13と同一材を表皮として設けたものであっても良いし、防水部材30aの製造時に意図せず第1領域f上の柔軟当接部材13とともに生じてしまったバリであっても良い。
防水部材30aにおいても、第2領域sを有することで他の防水部材10、11a〜11h,20,30と同様に、第2領域sでも防水部材30aに対する押圧力を受けることができ、第1領域fにおける柔軟当接部材13への過度な押圧を避けることができる。このため、柔軟当接部材13に過度な圧接力がかかることで、柔軟当接部材13が過度に変形したりちぎれたりすることを防止することができる。また、本変形例でも、防塵シート16が第1部材17の開口部17b(図13参照)を覆うように設けられているので、防塵効果を奏することができる。
変形例2[図13]:
図13で示す防水部材30bは、前述の図12で示す防水部材30aに対して、柔軟当接部材13´が平坦な構成で剛性部材12の前面に亘って設けられているものである。本変形例の防水部材30bは、柔軟当接部材13´が第1領域fと第2領域sを有する利点は得られないが、柔軟当接部材13´の圧接方向の20%圧縮応力が2〜40kPaとしているので、前述した他の防水部材10、11a〜11h,20,30,30aと同様に、柔軟当接部材13´の保形性を確保した上で粘着層14と被着体との間の残存気泡による防水性の低下を抑制できる。また、本変形例でも、防塵シート16が第1部材17の開口部17b(図13参照)を覆うように設けられているので、防塵効果を奏することができる。
上記実施形態は本発明の例示であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、実施形態の変更又は公知技術の付加、又はこれらの組合せ等を行い得るものであり、それらの技術もまた本発明の範囲に含まれるものである。
10,11a〜11h,20,30,30a,30b 防水部材
12 剛性基材
12a (剛性基材の)表面
12b (剛性基材の)裏面
13,13´ 柔軟当接部材
13a 薄膜層
14,14´ 粘着層
15 緩衝層
f 第1領域
s 第2領域
16 防塵シート
17 第1部材
17a 凹み
17b 開口部
18 第2部材
18a 凹み
B (従来の)防水部材
C 電子部品
E 装着治具
P 基板
本発明の一態様は、前記第2領域に前記柔軟当接部材が存在せずに前記剛性基材の表面が露出する剛性面を有するものとして構成できる。防水部材は、前記第2領域に前記柔軟当接部材が存在せずに前記剛性基材の表面が露出する剛性面を有するため、第1部材と第2部材の圧接により生じる圧接応力は、第2領域の部分では剛性面から直接粘着層に及ぶことになる。よって、粘着層が第2部材にしっかりと圧接されることで、防水部材の粘着層側からの水の透過を防ぐことができる。
柔軟当接部材13の材質には、柔らかく、押圧すれば元に戻ろうとする弾性を有する種々の高分子物質を用いることができ、ゲル状であるものの他、スポンジ状のような独立気泡の多孔質材であっても良い。ゲル状であるものとしては、2液付加反応硬化型のオルガノポリシロキサンを用いることができる。2液付加反応硬化型のオルガノポリシロキサンは、A材としてビニル基を有するオルガノポリシロキサンを用い、B材としてSi−H基を有するオルガノポリシロキサンを用いることができる。これら2液を混合したオルガノポリシロキサンを金型内に充填してから加熱及び硬化すればゲル状で、定形性のある柔軟当接部材13が形成される。
柔軟当接部材13の針入度を60〜130の範囲とすれば、非常に軟らかく、第1部材17と第2部材18に柔軟当接部材13を密着させ易く、第1部材17及び第2部材18の変形又は破損を生じさせ難いからである。一方、針入度が60未満であると、密閉構造を形成するのに必要な圧縮率(約30%)を得るための圧縮荷重が増大するおそれがあり、第1部材17及び第2部材18に変形又は破損が生じるおそれがある。また針入度が130を超えると、柔軟当接部材13の取扱いが困難になる。
図4(b)で示す防水部材11cは、防水部材11bと同様に緩衝層15を有しない構成としたことに加え、粘着層14を剛性基材12の裏面全体に設けたものである。図3で示す防水部材11aと同様に、平板状の剛性基材12に粘着層14を設けた積層構造体を製造しておけば、そうした積層構造体の表面に柔軟当接部材13をどのような形状に設けようとも、その後に剛性基材12をカットすることで、本実施形態の防水部材11cが得られるため、形状変化に富む製品の製造に好適であり、製造の手間を削減することができる。また、防水部材11cは、図4(a)で示す防水部材11bに比べて、粘着層14が剛性基材12と広い面積で積層しているため、粘着層14が剛性基材12から剥がれ難い。
このため、図11に示すように、PC等の電子機器の筐体等の第1部材17に設けられている開口部17bを覆うようにして、本実施形態の防水部材30を取り付けると、防塵シート16が開口部17bを覆うことにより、防塵機能を発揮するようになる。なお、防塵シート16は、柔軟当接部材13の保形性や他の部材と密着性等を確保するために、剛性基材12の裏面側よりも下側に設けられることが好ましい。
図13で示す防水部材30bは、前述の図12で示す防水部材30aに対して、柔軟当接部材13´が平坦な構成で剛性基材12の全面に亘って設けられているものである。本変形例の防水部材30bは、柔軟当接部材13´が第1領域fと第2領域sを有する利点は得られないが、柔軟当接部材13´の圧接方向の20%圧縮応力が2〜40kPaとしているので、前述した他の防水部材10、11a〜11h,20,30,30aと同様に、柔軟当接部材13´の保形性を確保した上で粘着層14´と被着体との間の残存気泡による防水性の低下を抑制できる。また、本変形例でも、防塵シート16が第1部材17の開口部17b(図13参照)を覆うように設けられているので、防塵効果を奏することができる。

Claims (7)

  1. 第1部材と第2部材との間に挟んで前記第1部材と前記第2部材との間を密閉する防水部材において、
    剛性基材と、前記剛性基材の表面に設けられる柔軟当接部材と、前記剛性基材の裏面に設けられる粘着層とを有し、
    前記柔軟当接部材は、圧接方向の20%圧縮応力が2〜40kPaであることを特徴とする防水部材。
  2. 前記剛性基材は、その表面の一部領域で前記柔軟当接部材がその周囲から突出した第1領域と、前記一部領域を除く前記剛性基材の残部で第1領域とは区別される第2領域とが形成される表面を有する請求項1記載の防水部材。
  3. 前記剛性基材と前記粘着層との間に緩衝層を有する請求項1又は請求項2記載の防水部材。
  4. 前記第2領域に前記柔軟当接部材と同一材料で形成される薄膜層を有する請求項2又は請求項3記載の防水部材。
  5. 前記第2領域に前記柔軟当接部材が存在せずに前記剛性基材の表面が露出する剛性面を有する請求項2〜請求項4何れか1項記載の防水部材。
  6. 前記柔軟当接部材が、前記第1部材と前記第2部材の圧接方向に見て環状であり、前記環状の両側に前記第2領域を備える請求項2〜請求項5何れか1項記載の防水部材。
  7. 前記粘着層の裏面に防塵シートを更に有する請求項1〜請求項6何れか1項記載の防水部材。
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