JPWO2020003535A1 - 樹脂成形品及び樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

樹脂成形品及び樹脂成形品の製造方法 Download PDF

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Abstract

本体と、前記本体と一体的に成形されたリブと、を備え、前記リブは、前記本体の樹脂の流動方向に沿った方向に設けられたリブAと、前記流動方向にみて前記リブAの上流側に、前記流動方向と交わる方向に設けられたリブBと、を含む、樹脂成形品。

Description

本発明は、樹脂成形品及び樹脂成形品の製造方法に関する。
近年、自動車の軽量化を目的として、内外装用の部品において金属部材から樹脂成形品への置き換えが進んでいる。これらの樹脂成形品は、車体又は車体関連部材への取付け、強度の確保等を目的として、リブと呼ばれる突起が外側から見えない場所に設けられている。
リブを備える樹脂成形品としては、射出成形により本体と一体的にリブを形成したものが知られている(例えば、特開2012−188010号公報参照)。このような樹脂成形品は、樹脂成形品のリブが設けられる位置にリブの形状に相当する溝が設けられた金型に樹脂を注入することで製造される。
近年、軽量化の観点から樹脂成形品の薄型化が進んでいる。これに伴い、裏側にリブが設けられている樹脂成形品を外側から観察したとき、リブに相当する箇所が周囲と異なって観察され、外観が損なわれるという問題が生じている。その理由は必ずしも明らかではないが、以下のように推測される。
本体に一体的に成形されたリブを備える樹脂成形品は一般に、リブに相当する形状の溝が内壁に設けられた金型に原料となる樹脂を充填することによって作製される。樹脂は、金型に設けられた注入口(ゲート)から供給され、所定の方向に沿って金型内を流動する。このとき、リブに相当する溝が金型の内壁に設けられていると、金型の溝の上を流動する樹脂は溝の内部を埋めるような挙動を示す。その結果、金型の内部では、溝の上を流動する樹脂と、溝の周囲を流動する樹脂との間で流動速度に差が生じる。この流動速度の差に起因して、樹脂成形品の表面に樹脂の流動跡(フローマーク)が発現し、外観に影響を及ぼすと考えられる。
本発明者らの検討の結果、樹脂成形品の表面に生じるフローマークの発現の程度は、樹脂成形品の本体と一体的に設けられたリブの方向と、樹脂成形品を作製する際の樹脂の流動方向とがなす角度と関係していることがわかった。
すなわち、リブの方向が金型内に供給された樹脂の流動方向に沿っている(リブの方向と樹脂の流動方向とがなす角度が小さい)場合は、リブの方向が金型内に供給された樹脂の流動方向と交わっている(リブの方向と樹脂の流動方向とがなす角度が大きい)場合に比べ、樹脂成形品の表面に生じるフローマークの発現の程度が大きく、外観に与える影響が大きいことがわかった。
上記事情を考慮すると、樹脂成形品の外観を良好に維持する観点からは、本体に設けられたすべてのリブを樹脂の流動方向と交わる方向に配置することが有効と考えられる。しかしながら、すべてのリブを樹脂の流動方向と交わる方向に配置すると、リブ自体又は樹脂成形品全体の強度が充分に確保されないおそれがある。従って、必要な強度を確保する観点からは、樹脂成形品に設けられるリブの少なくとも一部を樹脂の流動方向に沿った方向に配置することが望ましい。
本発明者らは上記事情に鑑み、必要な強度を確保しながら良好な外観が維持される樹脂成形品及びその製造方法を提供することを課題とする。
課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
<1>本体と、前記本体と一体的に成形されたリブと、を備え、前記リブは、前記本体の樹脂の流動方向に沿った方向に設けられたリブAと、前記流動方向にみて前記リブAの上流側に、前記流動方向と交わる方向に設けられたリブBと、を含む、樹脂成形品。
<2>前記リブAが前記リブBと接しているか、前記リブAと前記リブBとの距離が30mm以下である、<1>に記載の樹脂成形品。
<3>前記リブAの幅が0.5mm〜2mmである、<1>又は<2>に記載の樹脂成形品。
<4>少なくとも一部が発泡した樹脂で形成されている、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の樹脂成形品。
<5>自動車の内外装部品である、<1>〜<4>のいずれか1項に記載の樹脂成形品。
<6>内壁に溝が設けられた金型に樹脂を供給する工程を備え、前記溝は、前記金型に供給される樹脂の流動方向に沿った方向に設けられた溝Aと、前記流動方向にみて前記溝Aの上流側に、前記流動方向と交わる方向に設けられた溝Bと、を含む、樹脂成形品の製造方法。
<7>前記溝Aが前記溝Bと接しているか、前記溝Aと前記溝Bとの距離が30mm以下である、<6>に記載の樹脂成形品の製造方法。
<8>前記溝Aの幅が0.5mm〜2mmである、<6>又は<7>に記載の樹脂成形品の製造方法。
<9>射出成形法により行われる、<6>〜<8>のいずれか1項に記載の樹脂成形品の製造方法。
<10>前記樹脂成形品は自動車の内外装部品である、<6>〜<9>のいずれか1項に記載の樹脂成形品の製造方法。
本発明によれば、必要な強度を確保しながら良好な外観が維持される樹脂成形品及びその製造方法が提供される。
本開示の樹脂成形品の一例を模式的に示す全体図である。 図1に示す樹脂成形品におけるクリップ座の平面図である。 図2Aに示すクリップ座のa−a線における断面図である。 図2Aに示すクリップ座のb−b線における断面図である。 図2Aに示すクリップ座の斜視図である。 従来のクリップ座の平面図である。 図3Aに示すクリップ座のa−a線における断面図である。 図3Aに示すクリップ座のb−b線における断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本開示において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本開示において「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
<樹脂成形品>
本開示の樹脂成形品は、本体と、前記本体と一体的に成形されたリブと、を備え、前記リブは、前記本体の樹脂の流動方向に沿った方向に設けられたリブAと、前記流動方向にみて前記リブAの上流側に、前記流動方向と交わる方向に設けられたリブBと、を含む、樹脂成形品である。
図1は、本開示の樹脂成形品の一例を模式的に示す全体図であり、樹脂成形品のリブが設けられた側の面を観察したときの図である。図1に示す樹脂成形品100は、本体101と、本体101と一体的に成形されたリブを含み、車体に取り付けるための部品であるクリップ座102とを備えている。
図1に示す樹脂成形品は、自動車の外装部品であるアーチモールの形状を有しているが、本開示の樹脂成形品はこれに制限されない。また、図1に示す樹脂成形品100では、リブがクリップ座を構成しているが、本開示のリブはこれに制限されない。
図2Aは、樹脂成形品100におけるクリップ座102の平面図である。図2Aに示すクリップ座102は、クリップ座本体103と、クリップ座本体103の側面に配置されて本体101とクリップ座本体103とを連結するリブ1〜3とを備えている。図2Bは図2Aのa−a線におけるクリップ座102と本体101の断面図であり、図2Cは図2Aのb−b線におけるクリップ座102と本体101の断面図であり、図2Dは図2Aに示すクリップ座の斜視図である。
図2Aに示すように、クリップ座102では、樹脂の流動方向(ブロック矢印で示す)に沿った方向に設けられたリブ3の一部(リブAに相当)の上流側に、樹脂の流動方向と交わる方向に設けられたリブ2(リブBに相当)が存在する。
図2Aに示す樹脂成形品は、クリップ座102が設けられた側と逆側から観察したときに、クリップ座102に対応する位置にフローマークが目立たず、良好な外見が維持される。その理由は必ずしも明らかではないが、以下のように推測される。
図3Aは、従来のクリップ座202の平面図である。図3Aに示すクリップ座202では、クリップ座本体203の側面がリブ4としての役割を果たし、本体201とクリップ座本体203とを連結している。を備えている。図3Bは図3Aのa−a線におけるクリップ座202と本体201の断面図であり、図3Cは図3Aのb−b線におけるクリップ座202と本体201の断面図である。
図3Aに示すように、従来のクリップ座202では、樹脂の流動方向(ブロック矢印で示す)に沿った方向に設けられたリブ4(リブAに相当)の上流側に、樹脂の流動方向と交わる方向に設けられたリブが存在しない。この場合、金型内を流動する樹脂の状態を観察すると、流動する樹脂の先端(点線Xで示す)においてリブ4に相当する部分に凹みが生じていることからわかるように、樹脂の流動速度が周囲よりも遅くなる。その結果、樹脂の流動速度の差に起因したフローマーク(実線Yで示す)がリブ4の下流側に生じると考えられる。
これに対し、図2Aに示すクリップ座102を備える樹脂成形品は、金型内を流動する樹脂の状態を観察すると、流動する樹脂の先端において図3Aに示すような凹みが生じず、樹脂の流動速度が一定に維持される。その結果、図3Aに示すようなフローマークがリブ3の下流側に生じにくく、外観が良好に維持されると考えられる。
本開示の樹脂成形品において「樹脂の流動方向」は、樹脂成形品の作製に用いた樹脂が金型内を流動する方向を意味する。樹脂成形品における樹脂の流動方向は、例えば、樹脂成形品に生じた金型のゲート跡の位置によって確認することができる。あるいは、樹脂成形品の表面又は断面の状態を観察することによって確認することができる。
本開示において「樹脂の流動方向」は、個々のリブに相当する溝の上を通過するときの樹脂の流動方向を意味し、リブ間で異なっていてもよい。したがって、樹脂成形品における樹脂の流動方向は、一方向のみでも複数方向の組み合わせであってもよい。
本開示の樹脂成形品において「樹脂の流動方向に沿った方向に設けられたリブA」は、樹脂の流動方向となす角度が0°以上40°未満の方向に沿って設けられたリブを意味し、「流動方向と交わる方向に設けられたリブB」は、樹脂の流動方向となす角度が60°〜90°の方向に沿って設けられたリブを意味する。
リブAが設けられた方向と樹脂の流動方向とがなす角度は0°〜20°であることが好ましく、0°〜10°であることがより好ましい。
リブBが設けられた方向と樹脂の流動方向とがなす角度は75°〜90°であることが好ましく、80°〜90°であることがより好ましい。
本開示において、リブA及びリブB(以下、あわせてリブともいう)が設けられた方向は、リブの底部(樹脂成形品の本体からリブが立ち上がっている部分)を基準として判断する。例えば、リブの底部の形状が長方形又はそれに準じる形状である場合は、当該形状の長辺に沿った方向をリブが設けられた方向とする。リブの底部の形状が長方形でない場合は、底部の最大径に沿った方向をリブが設けられた方向とする。
リブの底部の形状は、全体が樹脂の流動方向に沿った方向又は樹脂の流動方向に交わる方向を向いているI字型の形状であっても、I字型以外の形状であってもよい。I字型以外の形状としては、異なる方向を向いているI字型の組み合わせ(L字型、十字型等)、I字型の形状とI字型以外の形状の組み合わせ(U字型等)などが挙げられる。リブの底部の形状がI字型と、I字型以外の形状の組み合わせである場合は、I字型の部分が向いている方向をリブが設けられている方向とする。この場合、I字型の部分の長さをリブの長さとし、I字型の部分の幅をリブの幅とする。
樹脂成形品において、リブAとリブBとは接していても、離れて位置していてもよい。フローマークの発現を抑制する観点からは、リブAとリブBとは接しているか、リブAとリブBとの距離が30mm以下であることが好ましく、リブAとリブBとは接しているか、リブAとリブBとの距離が10mm以下であることがより好ましい。本開示においてリブAとリブBとの距離とは、リブAと、リブAに最も近いリブBとの距離を意味する。具体的には、リブAの底部の輪郭と、リブAに最も近いリブBの底部の輪郭とを結ぶ線分のうち最も短いものの長さを意味する。
樹脂成形品に設けられるリブAとリブBの数は、特に制限されない。また、1つのリブAに対応するリブBの数は1つであっても複数であってもよく、1つのリブBに対応するリブAの数は1つであっても複数であってもよい。
フローマークの発現を抑制する観点からは、リブAの幅は狭いほど好ましい。例えば、リブAの幅は2mm以下であることが好ましく、1.5mm以下であることがより好ましく、1mm以下であることがさらに好ましい。一方、強度を確保する観点からは、リブAの幅は広いほど好ましい。例えば、リブAの幅は0.5mm以上であることが好ましい。
フローマークの発現を抑制する観点からは、リブAの長さは短いほど好ましい。例えば、リブAの長さは100mm以下であることが好ましく、70mm以下であることがより好ましく、50mm以下であることがさらに好ましい。一方、強度を確保する観点からは、リブAの長さは長いほど好ましい。例えば、リブAの長さは2mm以上であることが好ましく、5mm以上であることがより好ましい。
フローマークの発現を抑制する観点からは、リブAの高さは低いほど好ましい。例えば、リブAの高さは20mm以下であることが好ましく、15mm以下であることがより好ましい。一方、強度を確保する観点からは、リブAの高さは高いほど好ましい。例えば、リブAの高さは1mm以上であることが好ましく、2mm以上であることがより好ましく、5mm以上であることがさらに好ましい。
樹脂成形品において、リブBは樹脂の流動方向と交わる方向に設けられており、リブB自体に起因するフローマークは発現しにくいため、その形状は特に制限されない。例えば、リブBの長さは、5mm〜100mmの範囲内であってもよい。また、リブBの幅は0.5mm〜5mmの範囲内であってもよい。
樹脂成形品において、リブの設けられる位置は特に制限されない。例えば、車体等への取り付けを目的とする場合は、車体等に取り付けられる場所に設けられる。樹脂成形品の補強を目的とする場合は、補強が必要な場所に設けられる。
樹脂成形品の本体の厚み(厚みが一定でない場合は厚みの最小値)は特に制限されず、樹脂成形品の形状、用途等に応じて選択できる。フローマークの発現を抑制し、かつ強度を確保する観点からは、樹脂成形品の本体は厚いほど好ましい。例えば、本体の厚み(特に、リブが設けられる面の厚み)は1mm以上であることが好ましく、2mm以上であることがより好ましい。一方、軽量化の観点からは、樹脂成形品の本体は薄いほど好ましい。例えば、本体の厚みは4mm以下であることが好ましく、3mm以下であることがより好ましく、2.5mm以下であることがさらに好ましい。
樹脂成形品の大きさは、特に制限されない。強度を維持しつつ薄型化を実現し、かつ外見が良好に維持されるという効果を充分に発揮する観点からは、例えば、主面(面積が最大となる面)の面積が180cm以上であってもよい。
樹脂成形品では、設けられるすべてのリブが上述したリブAとリブBの条件を満たすものであってもよく、一部のリブが上述したリブAとリブBの条件を満たすものであってもよい。例えば、樹脂成形品の外観が重視される部分に設けられるリブが上述したリブAとリブBの条件を満たすものであってもよい。
樹脂成形品は、少なくとも一部が発泡した樹脂で形成されていてもよい。樹脂成形品の少なくとも一部が発泡した樹脂で形成されることで、樹脂成形品が発泡していない樹脂で形成されている場合に比べ、同じ厚さでも樹脂成形品を軽量化することができる。
樹脂成形品の少なくとも一部が発泡した樹脂で形成されている場合は、例えば、樹脂成形品の表面に近い部分が発泡していない樹脂(スキン層)で形成され、内部が発泡した樹脂で形成されていてもよい。
樹脂成形品の少なくとも一部が発泡した樹脂で形成されている場合、その製造方法は特に制限されない。例えば、可動側金型と、固定側金型とからなる一対の金型の間の空隙(キャビティ)に発泡剤を含む樹脂材料を充填した後に、可動側金型を固定側金型から離れる方向に移動(コアバック)させて樹脂材料を充填した空隙の容積を増大させることで樹脂材料を発泡させ、この状態で冷却することにより、発泡した樹脂の成形体である樹脂成形品を製造することができる(射出発泡成形)。この際、所定の位置にリブの形状に相当する溝を金型に設けることで、樹脂材料の本体の表面にリブを一体的に成形することができる。また、可動側金型の移動距離を調節することで、所望の厚さの樹脂成形品を製造することができる。
樹脂成形品の製造に用いる樹脂は、特に制限されない。例えば、射出成形に一般的に使用される熱可塑性樹脂から選択できる。具体的には、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、複合ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂及びポリカーボネート系樹脂が挙げられる。この中でも、ポリプロピレン系樹脂、複合ポリプロピレン系樹脂及びアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。樹脂成形品の製造に用いる樹脂は、1種のみであっても2種以上であってもよい。
樹脂成形品の製造に発泡剤を用いる場合、発泡剤としては、アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤、炭酸水素ナトリウム(別名、重炭酸ナトリウム、重曹)等の無機発泡剤などが挙げられる。現在、自動車用内装部品の発泡成形では、発泡剤として無機系の炭酸水素ナトリウムが主に用いられているが、塗膜性能(耐温水性等)の向上の観点からは、有機発泡剤が好ましい。
有機発泡剤としては、アゾジカルボンアミド(ADCA)、N,N−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、4,4−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、ヒドラゾジカルボンアミド(HDCA)等が挙げられ、アゾジカルボンアミド(ADCA)が好ましい。
本開示の樹脂成形品は、種々の用途に用いることができる。特に、樹脂成形品の外観が重視される用途、例えば自動車の内外装部品に好適に用いることができる。自動車の内外装部品としては、アーチモール、サイドモール、ロッカーモール、バンパー等が挙げられる。
<樹脂成形品の製造方法>
本開示の樹脂成形品の製造方法は、内壁に溝が設けられた金型に樹脂を供給する工程を備え、前記溝は、前記金型に供給される樹脂の流動方向に沿った方向に設けられた溝Aと、前記流動方向にみて前記溝Aの上流側に、前記流動方向と交わる方向に設けられた溝Bと、を含む、樹脂成形品の製造方法である。
上記方法により製造される樹脂成形品は、本体と一体的に成形され、かつ金型の内壁に設けられた溝の形状に対応する形状のリブを備える。すなわちこの樹脂成形品が有するリブは、上述した本開示の樹脂成形品におけるリブAとリブBの条件を満たす。このため、上記方法により製造される樹脂成形品は、リブが設けられた面と逆の面におけるフローマークの発現が抑制され、良好な外観が維持される。
上記方法により製造される樹脂成形品の詳細及び好ましい態様としては、必要に応じて「リブ」を「溝」と読み替えたうえで、上述した樹脂成形品及びリブの詳細及び好ましい態様を参照することができる。
上記方法を実施する方法は、特に制限されない。例えば、樹脂成形品の製造方法として一般的な射出成形法であってもよい。また、上述したような少なくとも一部が発泡した樹脂となるような製造方法であってもよい。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
ポリプロピレン系樹脂100質量部と、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(ADCA)2質量部を混合して作製した樹脂材料を用いて、射出発泡成形により樹脂成形品を作製した。金型としては、内壁に図2Aに示すクリップ座102と、図3Aに示すクリップ座202に相当する形状の溝が設けられているものを使用した。
上記金型と樹脂材料を用いて、樹脂成形品を作製した。この際、溝の上を通過するときの樹脂材料の流動方向が図2A及び図3Aに示す矢印の方向になるように、金型に設けられたゲートから樹脂材料を供給した。成形条件は、金型温度を50℃、シリンダ温度を220℃、冷却時間を15秒、射出時の樹脂材料温度を220℃とした。
作製した樹脂成形品の本体のクリップ座が設けられた面の厚みは、3mmとした。また、クリップ座102におけるリブ1の幅を0.5mmとし、リブ2の樹脂の流動方向に沿った部分の幅を0.9mmとし、リブ2の樹脂の流動方向に交わる部分の幅を0.6mmとし、リブ3の幅を0.9mmとし、クリップ座202におけるリブ4の幅を0.8mmとした。
作製した樹脂成形品のクリップ座201、202が設けられた面と逆の面を観察したところ、クリップ座102が設けられた部分にはフローマークが生じていなかったのに対し、クリップ座202が設けられた部分にはフローマークが生じていなかった。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に援用されて取り込まれる。
100…樹脂成形品
101、201…本体
102、202…クリップ座
103、203…クリップ座本体
1、2、3、4…リブ
X…樹脂の先端
Y…フローマーク
作製した樹脂成形品のクリップ座102、202が設けられた面と逆の面を観察したところ、クリップ座102が設けられた部分にはフローマークが生じていなかったのに対し、クリップ座202が設けられた部分にはフローマークが生じていた

Claims (10)

  1. 本体と、前記本体と一体的に成形されたリブと、を備え、前記リブは、前記本体の樹脂の流動方向に沿った方向に設けられたリブAと、前記流動方向にみて前記リブAの上流側に、前記流動方向と交わる方向に設けられたリブBと、を含む、樹脂成形品。
  2. 前記リブAが前記リブBと接しているか、前記リブAと前記リブBとの距離が30mm以下である、請求項1に記載の樹脂成形品。
  3. 前記リブAの幅が0.5mm〜2mmである、請求項1又は請求項2に記載の樹脂成形品。
  4. 少なくとも一部が発泡した樹脂で形成されている、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の樹脂成形品。
  5. 自動車の内外装部品である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の樹脂成形品。
  6. 内壁に溝が設けられた金型に樹脂を供給する工程を備え、前記溝は、前記金型に供給される樹脂の流動方向に沿った方向に設けられた溝Aと、前記流動方向にみて前記溝Aの上流側に、前記流動方向と交わる方向に設けられた溝Bと、を含む、樹脂成形品の製造方法。
  7. 前記溝Aが前記溝Bと接しているか、前記溝Aと前記溝Bとの距離が30mm以下である、請求項6に記載の樹脂成形品の製造方法。
  8. 前記溝Aの幅が0.5mm〜2mmである、請求項6又は請求項7に記載の樹脂成形品の製造方法。
  9. 射出成形法により行われる、請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の樹脂成形品の製造方法。
  10. 前記樹脂成形品は自動車の内外装部品である、請求項6〜請求項9のいずれか1項に記載の樹脂成形品の製造方法。
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