JPWO2019230224A1 - エンジン制御装置 - Google Patents

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Abstract

オンオフのみ切替可能な電磁弁を用いて触媒の早期活性化のために空気量を増加させる場合であってもエンジン回転数を適切な範囲に保つことが可能なエンジン制御装置を提供する。吸気通路(22)の途中に設けられたスロットル弁(23)を迂回して吸気通路(22)に接続される補助吸気通路(24)と、全開および全閉を切換可能として補助吸気通路(24)に介設される補助空気弁(25)と、通電の際に補助空気弁(25)を全開状態とするようにして補助空気弁(25)を全閉及び全開の間でオン/オフ制御する開閉制御部(30)と、エンジン(E)の点火装置(41)を制御する点火制御部(80)と、を備えるエンジン制御装置(300)において、点火制御部(80)は点火時期マップとして、補助空気弁(25)が全開である際の第一マップ(81)と、補助空気弁(25)が全閉である際の第二マップ(82)と、を用いる。第一マップ(81)は第二マップ(82)よりも遅角で構成される。

Description

本発明は、オンオフのみ切替可能な電磁弁を用いて触媒の早期活性化のために空気量を増加させる場合であってもエンジン回転数を適切な範囲に保つことが可能なエンジン制御装置に関する。
特許文献1では、エンジン制御として、点火時期を遅角制御して排気系に配置された触媒装置を昇温する触媒昇温制御を行った後に、バイパス通路の途中に配置される電磁ソレノイド(電磁弁)を操作して吸入空気量を調整することにより、エンジン回転数の上昇を抑制することが開示されている。ここで、特許文献1における電磁ソレノイドは、吸入空気量を調整するために、バイパス通路の開度(開口面積)を連続的に変化させ、通電時にバルブをスプリングの付勢力に抗して開放方向に移動させるリニアソレノイドであり、連続的な開度変化制御によって吸入空気量の調整を可能とするものである。
特開2009-041425号公報
しかしながら、特許文献1のエンジン制御は、連続的な開度変化制御が可能なリニアソレノイドの利用を前提とするものであり、コスト等の観点から当該利用に代えて、全開状態又は全閉状態のいずれかのみに切替可能(オンオフのみ切替可能)に構成されている電磁弁を利用する場合に適用することができるものではなかった。
すなわち、エンジン始動後のアイドル制御において触媒を早期活性化させるために、空気量を増大させて触媒を活性化させる際に、点火時期を遅角制御させることで、空気量の増加に応じたエンジン回転数の上昇を抑制することが望まれる。しかしながら、オンオフのみ切替可能な電磁弁によって全開状態で空気量を増加させる場合、特許文献1における連続的な開度変化制御のような微調整を行うことができないことから、エンジン回転数が目標とするアイドル回転数よりも大きく上昇してしまうことが想定される。
上記従来技術の課題に鑑み、本発明は、オンオフのみ切替可能な電磁弁を用いて触媒の早期活性化のために空気量を増加させる場合であってもエンジン回転数を適切な範囲に保つことが可能なエンジン制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、エンジン制御装置であって、吸気通路(22)の途中に設けられたスロットル弁(23)を迂回して前記吸気通路(22)に接続される補助吸気通路(24)と、全開状態および全閉状態を切換可能として前記補助吸気通路(24)に介設される補助空気弁(25)と、通電の際に前記補助空気弁(25)を全開状態とするようにして該補助空気弁(25)を全閉状態及び全開状態の間でオン/オフ制御する開閉制御部(30)と、エンジン(E)の点火装置(41)を制御する点火制御部(80)と、を備える鞍乗型車両のエンジン制御装置(300)において、少なくともスロットル開度及びエンジン回転数を含むパラメータと当該パラメータに応じた点火タイミングとを対応付けた点火時期マップとして、前記補助空気弁(25)が全開状態にある際の第一マップ(81)と、前記補助空気弁(25)が全閉状態にある際の第二マップ(82)と、が予め設けられ、前記第一マップ(81)は前記第二マップ(82)よりも点火タイミングを遅角させるように構成されており、前記点火制御部(80)は、前記第一マップ及び前記第二マップに基づいて前記点火装置(41)を制御することを第1の特徴とする。
また、本発明は、前記点火制御部(80)は、前記開閉制御部(30)によって前記補助空気弁(25)が全開状態から全閉状態へと切り替えられた後に前記エンジン(E)のクランク軸が所定角度だけ回転するまでの間は前記第一マップ(81)に基づいて前記点火装置(41)を制御し(S34)、当該所定角度だけ回転した後は前記第二マップ(82)に基づいて前記点火装置(41)を制御する(S35)ことを第2の特徴とする。
また、本発明は、前記点火制御部(80)は、前記開閉制御部(30)によって前記補助空気弁(25)が全開状態から全閉状態へと切り替えられた後の一定期間は前記第一マップ(81)に基づいて前記点火装置(41)を制御し(S34)、当該一定期間の後は前記第二マップ(82)に基づいて前記点火装置(41)を制御する(S35)ことを第3の特徴とする。
また、本発明は、前記エンジン(E)の排気通路(26)の途中には触媒装置(33)が配置されており、前記エンジン(E)の始動後、前記開閉制御部(30)が前記補助空気弁(25)を全開状態とすると共に、前記点火制御部(80)が前記第一マップ(81)に基づいて前記点火装置(41)を制御することによって、前記触媒装置(33)の触媒が昇温されるように構成されていることを第4の特徴とする。
また、本発明は、前記開閉制御部(30)はさらに、前記エンジン(E)のクランク軸の2回転の表裏判定が確定した後に、前記エンジン(E)の温度が一定以上となったことを条件として前記補助空気弁(25)を閉弁制御する(S17)ことを第5の特徴とする。
また、本発明は、前記開閉制御部(30)はさらに、前記エンジン(E)のクランク軸の2回転の表裏判定が確定した後に、ベース点火時期からの総遅角量が設定総遅角量に達したことを条件として前記補助空気弁(25)を閉弁制御する(S15)ことを第6の特徴とする。
また、本発明は、前記開閉制御部(30)はさらに、エンジン温度が一定以上であり且つエンジン回転数が一定以上の場合には、前記補助空気弁(25)を強制的に閉弁制御することを第7の特徴とする。
また、本発明は、前記開閉制御部(30)はさらに、前記エンジン(E)の吸気弁(15)の開弁期間以外において前記補助空気弁(25)を閉弁制御する(S11、S20、S15,S17)ことを第8の特徴とする。
また、本発明は、前記開閉制御部(30)はさらに、前記エンジン(E)の吸気弁(15)の閉弁タイミングの直後において前記補助空気弁(25)を閉弁制御する(S11、S20、S15,S17)ことを第9の特徴とする。
また、本発明は、前記開閉制御部(30)はさらに、タイマ判定、エンジン回転数判定及び暖機完了判定を得ている場合の、前記エンジン(E)の吸気弁(15)の閉弁タイミングの直後において前記補助空気弁(25)を閉弁制御することを第10の特徴とする。
本発明の、
吸気通路(22)の途中に設けられたスロットル弁(23)を迂回して前記吸気通路(22)に接続される補助吸気通路(24)と、
全開状態および全閉状態を切換可能として前記補助吸気通路(24)に介設される補助空気弁(25)と、
通電の際に前記補助空気弁(25)を全開状態とするようにして該補助空気弁(25)を全閉状態及び全開状態の間でオン/オフ制御する開閉制御部(30)と、
エンジン(E)の点火装置(41)を制御する点火制御部(80)と、を備える鞍乗型車両のエンジン制御装置(300)において、
少なくともスロットル開度及びエンジン回転数を含むパラメータと当該パラメータに応じた点火タイミングとを対応付けた点火時期マップとして、前記補助空気弁(25)が全開状態にある際の第一マップ(81)と、前記補助空気弁(25)が全閉状態にある際の第二マップ(82)と、が予め設けられ、前記第一マップ(81)は前記第二マップ(82)よりも点火タイミングを遅角させるように構成されており、
前記点火制御部(80)は、前記第一マップ及び前記第二マップに基づいて前記点火装置(41)を制御すること
という第1の特徴によれば、補助空気弁が全開状態の際は遅角制御する第一マップに基づき、また、補助空気弁が全閉状態の際は第二マップに基づき、点火制御を行うことにより、全開状態の補助空気弁で充分な空気量を確保しつつも、エンジン回転数を適切な範囲に保つことが可能となる。
本発明の、
前記点火制御部(80)は、前記開閉制御部(30)によって前記補助空気弁(25)が全開状態から全閉状態へと切り替えられた後に前記エンジン(E)のクランク軸が所定角度だけ回転するまでの間は前記第一マップ(81)に基づいて前記点火装置(41)を制御し(S34)、当該所定角度だけ回転した後は前記第二マップ(82)に基づいて前記点火装置(41)を制御する(S35)こと
という第2の特徴によれば、オンオフのみ切替可能な補助空気弁で補助吸気通路を制御する場合に、補助空気弁が全閉状態に切り替わった直後の一定期間は第一マップに基づく点火制御を継続することで、当該切り替わった直後の空気量が多い場合であってもエンジン回転数を適切な範囲に保つことが可能となる。
本発明の、
前記点火制御部(80)は、前記開閉制御部(30)によって前記補助空気弁(25)が全開状態から全閉状態へと切り替えられた後の一定期間は前記第一マップ(81)に基づいて前記点火装置(41)を制御し(S34)、当該一定期間の後は前記第二マップ(82)に基づいて前記点火装置(41)を制御する(S35)こと
という第3の特徴によれば、補助空気弁が全閉状態に切り替わった直後の一定期間は第一マップに基づく点火制御を継続することで、当該切り替わった直後の空気量が多い場合であってもエンジン回転数を適切な範囲に保つことが可能となる。
本発明の、
前記エンジン(E)の排気通路(26)の途中には触媒装置(33)が配置されており、
前記エンジン(E)の始動後、前記開閉制御部(30)が前記補助空気弁(25)を全開状態とすると共に、前記点火制御部(80)が前記第一マップ(81)に基づいて前記点火装置(41)を制御することによって、前記触媒装置(33)の触媒が昇温されるように構成されていること
という第4の特徴によれば、エンジン始動後に全開状態の補助空気弁で充分な空気量を確保して触媒を早期に昇温すると共に、エンジン回転数を適切な範囲に保つことが可能となる。
本発明の、
前記開閉制御部(30)はさらに、前記エンジン(E)のクランク軸の2回転の表裏判定が確定した後に、前記エンジン(E)の温度が一定以上となったことを条件として前記補助空気弁(25)を閉弁制御する(S17)こと
という第5の特徴によれば、エンジン温度が低い場合、つまり、フリクション大きい状態では、ソレノイドの開弁状態を維持し、エンジン温度が所定温度異常になると閉弁させることが可能となる。
本発明の、
前記開閉制御部(30)はさらに、前記エンジン(E)のクランク軸の2回転の表裏判定が確定した後に、ベース点火時期からの総遅角量が設定総遅角量に達したことを条件として前記補助空気弁(25)を閉弁制御する(S15)こと
という第6の特徴によれば、温度が一定値に到達していなくとも暖機完了しているものとして、閉弁制御を行うことが可能となる。
本発明の、
前記開閉制御部(30)はさらに、エンジン温度が一定以上であり且つエンジン回転数が一定以上の場合には、前記補助空気弁(25)を強制的に閉弁制御すること
という第7の特徴によれば、ストッロルを急激に開いた場合に、エンジン回転数の急激な吹き上がりを抑制することが可能となる。
本発明の、
前記開閉制御部(30)はさらに、前記エンジン(E)の吸気弁(15)の開弁期間以外において前記補助空気弁(25)を閉弁制御する(S11、S20、S15,S17)こと
という第8の特徴によれば、吸気弁の開弁期間以外において補助空気弁を閉弁制御することで、燃料噴射制御に影響を及ばさないタイミングで閉弁制御を行うことが可能となる。
本発明の、
前記開閉制御部(30)はさらに、前記エンジン(E)の吸気弁(15)の閉弁タイミングの直後において前記補助空気弁(25)を閉弁制御する(S11、S20、S15,S17)こと
という第9の特徴によれば、吸気弁の閉弁タイミングの直後において補助空気弁を閉弁制御することで、燃料噴射制御に影響を及ばさないタイミングで閉弁制御を行うことが可能となる。
本発明の、
前記開閉制御部(30)はさらに、タイマ判定、エンジン回転数判定及び暖機完了判定を得ている場合の、前記エンジン(E)の吸気弁(15)の閉弁タイミングの直後において前記補助空気弁(25)を閉弁制御すること
という第10の特徴によれば、タイマ判定、エンジン回転数判定及び暖機完了判定を得たうえで、吸気弁の閉弁タイミングの直後において補助空気弁を閉弁制御することで、燃料噴射制御に影響を及ばさないタイミングで閉弁制御を行うことが可能となる。
本発明の一実施形態に係るエンジン制御装置を適用したスクータ型自動二輪車の側面図である。 一実施形態に係るエンジン制御装置としてのECUによって制御されるエンジンの構成を示す図である。 一実施形態に係るエンジン制御装置としてのECUのブロック図である。 クランク軸の回転角度と720度モータステージ等との関係等を示すタイミングチャートにおいて、閉弁タイミングを模式的に示すものである。 一実施形態に係る点火制御部による、第一マップ及び第二マップを使い分けることによる点火制御の動作を示すフローチャートである。 一実施形態に係る開閉制御部及び点火制御部による、ファーストアイドル制御としての当該閉弁制御及び点火制御の機能ブロック図である。 点火時期制御および補助空気弁の開閉制御の制御手順の一部を示すフローチャートである。 点火時期制御および補助空気弁の開閉制御の制御手順の残部を示すフローチャートである。 ファーストアイドル制御時に点火時期を遅角側に制御する際のタイミングチャートである。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るエンジン制御装置を適用したスクータ型自動二輪車1の側面図である。車体前部と車体後部とは低床フロア部104を介して連結されている。車体フレームは、概ねダウンチューブ106とメインパイプ107とから構成されている。メインパイプ107の上方には、シート108が配置されている。
ハンドル111は、ヘッドパイプ105に軸支されて上方に延ばされており、一方の下方側には、前輪WFを回転自在に軸支するフロントフォーク112が取り付けられている。ハンドル111の上部には、計器盤を兼ねたハンドルカバー113が取り付けられている。また、ヘッドパイプ105の前方には、エンジン制御装置としてのECU300が配設されている。
ダウンチューブ106の後端で、メインパイプ107の立ち上がり部には、ブラケット115が突設されている。ブラケット115には、スイングユニット102のハンガーブラケット118がリンク部材116を介して揺動自在に支持されている。
スイングユニット102の前部には、4サイクル単気筒のエンジンEが配設されている。エンジンEの後方には無段変速機110が配設されており、減速機構109の出力軸には後輪WRが軸支されている。減速機構109の上端とメインパイプ107の屈曲部との間には、リヤショックユニット103が介装されている。スイングユニット102の上方には、エンジンEから延出した吸気管22(図2にて吸気通路22)に接続される燃料噴射装置のスロットルボディ120およびエアクリーナ21が配設されている。
図2は、一実施形態に係るエンジン制御装置としてのECU300によって制御されるエンジンEの構成を、主に吸気装置、排気装置、点火装置及び燃料噴射装置としての構成に着目して示す図である。
図2において、このエンジンEは、図1で説明した通り、車両たとえば自動二輪車1に搭載されるものであり、エンジン本体10のシリンダブロック11およびシリンダヘッド12間には、シリンダブロック11に摺動可能に嵌合されるピストン13の頂部を臨ませる燃焼室14が形成される。前記シリンダヘッド12には、該シリンダヘッド12に開閉作動可能に配設された吸気弁15で前記燃焼室14への連通・遮断が切換られる吸気ポート17が設けられており、上流端にエアクリーナ21を有するとともにエアクリーナ21および前記吸気ポート17間を結ぶ吸気通路22を有する吸気装置19が前記シリンダヘッド12に接続される。また前記吸気通路22の途中にはスロットル弁23が開閉可能に介設されており、該スロットル弁23を迂回する補助吸気通路24が前記吸気通路22に接続され、補助吸気通路24には補助空気弁25が介設される。而して補助空気弁25は、ノーマルクローズ(常時閉)の弁、すなわち、非通電状態では閉弁しており、通電によって開弁するソレノイド弁である。また前記シリンダヘッド12に開閉作動可能に配設された排気弁16で前記燃焼室14への連通・遮断が切換られる排気ポート18が前記シリンダヘッド12に設けられ、この排気ポート18に通じる排気通路26を有する排気装置20が前記シリンダヘッド12に接続される。排気通路26の下流側には触媒装置33が接続され、燃焼によって生じた排出ガスを浄化して外部に排出するように構成されている。
前記吸気装置19の下流端には前記吸気ポート17に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁27が付設され、前記シリンダヘッド12には前記燃焼室14に先端部を臨ませる点火プラグ28が取付けられ、該点火プラグ28には、点火時期に高電圧を印加するための点火コイル/イグナイタ29が接続される。なお、点火プラグ28及び点火コイル/イグナイタ29はECU300によって制御される対象としてのエンジンEの点火装置41(図3)を構成している。
前記燃料噴射弁27の燃料噴射時期および燃料噴射量と、前記点火コイル/イグナイタ29による点火時期はECU300によって制御されるものであり、このEUC300には、前記ピストン13に連接されたクランク軸51の回転数すなわちエンジン回転数NEを検出する回転数検出部31の検出値と、エンジン温度を代表する指標たとえばエンジンオイルの温度を検出する温度検出部32の検出値と、スロットル操作またはアクセル踏込み状態を検知すべくスロットル弁23の回動量を検出するスロットル検知部38の検出値とが入力されている。温度検出部32は、シリンダブロック11に設けられた冷却ジャケット34の冷却水温TWを検出してもよい。
図3は、一実施形態に係るエンジン制御装置としてのECU300のブロック図である。前記と同一符号は同一または同等部分を示す。なお、ECU300は、CPU等のプロセッサ及びメモリ(プロセッサに作業領域を提供する主記憶装置としての一次メモリ及び補助記憶装置としての二次メモリ)やこれらを接続するバス等で構成される一般的なコンピュータによって構成することが可能である。
図3にて、ECU300はハードウェアとしてプロセッサ及びメモリ等を備えて構成することができ、プロセッサがメモリに格納された所定プログラムを読み込んで実行することによりそれぞれ実現され、判定処理や制御処理を担う構成として、ステージ判定部83、エンジン始動制御部84、点火制御部80及び開閉制御部30を備える。また、ECU300は、メモリ上に予め所定データとして記憶しておく構成として、第一マップ81及び第二マップ82を予め記憶しておく。
また、図3にて、ECU300には、当該各センサ等からの信号等をECU300が受け取るための構成として、モータ角度センサ39、回転数検出部31、温度検出部32及びスロットル検知部38が接続されている。ECU300にはまた、当該各装置等をECU300によって制御するための構成として、点火装置41、燃料噴射弁27及び補助空気弁25が接続されている。さらに、ECU300には、当該スイッチから乗員による操作の信号を受け取るための構成として、スタータスイッチ40が接続されている。以下、図3のように構成されるECU300の各部(特に、判定処理及び制御処理を担う各部としてステージ判定部83、エンジン始動制御部84、点火制御部80及び開閉制御部30)の詳細を説明する。
ステージ判定部83は、モータ角度センサ39及び回転数検出部31(これらはクランク位置検出手段に該当する)の出力信号に基づいて、クランク軸51の2回転をステージ#0〜71の72ステージ(720度モータステージ)に分割すると共に、現在のステージを判定する。なお、ステージの判定は、エンジンの始動後、PBセンサ(吸入負圧センサ)の出力値等に基づいて行程判別(クランク軸2回転の表裏判定)が完了するまでの間は、クランク軸51の1回転をステージ♯0〜35の36ステージに分けた360度モータステージによって行われる。点火パルサ(点火コイル/イグナイタ29)において構成される回転数検出部31は、ACGスタータモータ70のモータ角度センサ39と一体に設けられ、クランク軸51に取り付けられたACGスタータモータ70の回転角度を検出している。
エンジン始動制御部84は、乗員によるスタータスイッチ40の操作を受け付けると、エンジンEの始動制御を行う。本実施形態に係るECU300(エンジン制御装置)は、エンジン始動制御部84がエンジン始動の際にスイングバック制御を行うことによって、エンジンEが停止している状態からスタータスイッチ40を操作してエンジンEを始動する際に、クランク軸51を一度所定位置まで逆転させる、換言すれば、所定位置までスイングバックさせてから正転を開始することで、圧縮上死点までの助走期間を長くして、最初に圧縮上死点を乗り越える際のクランク軸51の回転速度を高める「エンジン始動時スイングバック制御」の実行が可能である。このエンジン始動時スイングバック制御によれば、スタータスイッチ40によってエンジンを始動する場合の始動性を高めることが可能となる。エンジン始動制御部84では、エンジンEのクランク軸51に連動して構成されるACGスタータモータ(不図示)をデューティ駆動することにより、エンジン始動制御を行うことができる。
開閉制御部30はまず、エンジン始動制御部84の制御によるエンジン始動時において、エンジンEの吸気行程以外の工程(すなわち、燃焼行程、排気行程又は圧縮行程)で補助空気弁25に対して通電を行うことで閉状態から開状態へと切り替えるように開弁制御を行う。当該制御することにより、補助空気弁25を構成するソレノイドの体格が小さい場合であっても、吸気行程の負圧の影響を避けて補助空気弁25を適切に開弁することが可能となる。
エンジン始動制御部84の制御と連動した開閉制御部30による当該開弁制御では、モータ角度センサ39及び/又は回転数検出部31等(クランク位置検出手段)によって検出されるクランク位置(ステージ判定部83での判定結果)に基づき、エンジンEの所定行程の所定クランク位置(吸気行程を除く)にある際に開弁制御を行うようにすることができる。具体的には、当該検出されるクランク位置が、スイングバックによる逆転駆動時のいずれかか、逆転駆動を完了して以降の正転駆動時のうちの吸気行程以外のいずれかの工程か、における所定位置であると判定された時刻において、開閉制御部30では補助空気弁25を開弁制御するようにすればよい。例えば、スイングバックにおいて逆転駆動から正転駆動に転じる位置は、圧縮上死点後の所定位置(例えば圧縮上死点後30度の位置)の検出に基づいた位置であり、且つ、燃焼行程に該当する位置であるので、当該正転駆動に転じた時点で開弁制御するようにしてもよい。
当該開弁制御の後に開閉制御部30ではさらに、エンジンEの暖機判定等を得ることによって補助空気弁25への通電を停止することにより、補助空気弁25を閉弁する閉弁制御を行う。ここで、開閉制御部30による当該閉弁制御は点火制御部80による点火装置41の点火制御と連動して実施されることにより、閉弁前において補助空気弁25が開いていることによる空気量増大によってエンジン始動時における触媒装置33の触媒の早期活性化が可能となると共に、エンジンEの回転数を過大なものとすることなく適切な範囲に保つことが可能となる。
図4に模式的に示すように、開閉制御部30における閉弁制御のタイミングも、開弁制御のタイミングと同様に、ステージ判定部83での判定結果に基づいてエンジンEの吸気行程以外の行程として定めるようにすることができる。
図4は、クランク軸51の回転角度と720度モータステージ等との関係を示すタイミングチャートによって当該模式図を構成するものである。この図では、上(最上段を除く)から、4サイクルエンジンの4行程(圧縮、燃焼、排気、吸気)、クランク軸回転角度、クランクパルス、モータ角度センサ39の出力信号(W相、U相、V相)、燃料噴射装置の駆動タイミングの基準となる噴射(FI)ステージ、点火装置の駆動タイミングの基準となる点火ステージ(IG)ステージ、720度モータステージをそれぞれ示している。さらに、これらに対応させて、最下段ではエンジン始動時のスイングバック行程を示している。最上段はエンジン始動時の開弁制御に従って始動ソレノイド(補助空気弁25)が開状態となることを示すと共に、その後の閉弁制御により始動ソレノイド(補助空気弁25)が閉状態となることを示している。なお、図の最上段における始動ソレノイド(補助空気弁25)が閉状態となる実際の時刻(FIステージが「23」となっている時刻)は、図の最下段におけるスイングバック行程の逆転後の正転の直後の当該FIステージが「23」となる時刻よりも後のものであってよい。すなわち、図はモータステージ等との関係においてスイングバック行程とその後に始動ソレノイドが「閉」となる制御とをそれぞれ個別に模式的に示すものであり、これらの時刻が同じものであることを示すものではない。換言すれば、図の最下段に示すスイングバック行程の逆転を経たうえで正転を開始してから何サイクルかを経て温度などの条件が満たされた後に、図の最上段に示す始動ソレノイドを閉じる制御が実行されるものである。
なお、図4にて、720度モータステージは、1ステージを10度として、クランク軸2回転分(720度)の期間を、♯0〜71の計72ステージに割り当てたものである。また、モータ角度センサ39は、W相、U相、V相が、それぞれ30度幅のパルス信号を30度間隔で出力するように構成されており、各相を10度ずつずらして配置することにより、クランク軸51の回転角度を10度毎に検知可能とするものであり、その基準位置はクランクパルス信号によって定められる。クランクパルス信号を検知するためにクランク軸51に取り付けられるパルサロータは、周方向に22.5度の検知幅を有する4個の短リラクタと、周方向に82.5度の検知幅を有する1個の長リラクタとを、37.5度間隔で配置した形状とされている。長リラクタの中央の位置で信号を出力するように構成されているW相の出力が、クランク回転角度を導出する基準となる。
前述のステージ判定部83では、クランクパルス信号およびロータセンサ信号により360度モータステージが確定し、表側の吸気行程では吸気負圧によってPB値(PBセンサの出力値)が小さくなり、360度回転後の裏側の燃焼行程では吸気が行われずPB値が高くなることに基づいた表裏判定が行われ、これにより、クランク軸の2回転の表裏判定を確定させて、720度モータステージを確定する。例えば、前記した圧縮上死点前30度の位置は、720度モータステージが♯69であることにより検知できる。なお、点火は、IGステージが9〜11の間で行われ、燃料噴射は、FIステージ12〜17の間で行われる。
ここで、開閉制御部30における閉弁制御の説明へと戻る。前述したように開閉制御部30における閉弁制御では、閉弁前の開弁時の空気量増大による触媒装置33の触媒の早期活性化と、当該開弁時及びその後の閉弁時におけるエンジン回転数の急激な上昇防止と、の両立が可能である。これは具体的には、当該閉弁制御と連動する点火制御部80での点火装置41の点火制御が、開弁時に参照すべき点火時期マップとしての第一マップ81と、その後の閉弁時に参照すべき点火時期マップとしての第二マップ82と、の2つの点火時期マップに基づいて実施されることにより可能となるものである。
第一マップ81及び第二マップ82は共に、エンジン状態等に関するパラメータとして少なくともスロットル開度及び/又はエンジン回転数を含むパラメータと、当該パラメータに応じた点火タイミングと、を対応付けた点火時期マップとして予め用意しておくものである。開弁時の第一マップ81は閉弁時の第二マップ82よりも遅角制御されるものとして用意しておけばよい。
図5は、一実施形態に係る点火制御部80による、第一マップ81及び第二マップ82を使い分けることによる点火制御の動作を示すフローチャートである。当該フローチャートは各時刻において繰り返して実施されることで、各時刻においてステップS36における点火制御を繰り返して実行するものである。以下、図5の各ステップを説明する。
図5のフローが開始されるとまずステップS31では、電磁弁(補助空気弁25)が全開状態であるか否かを判定し、肯定(全開状態である)ならばステップS32へと進み、否定(全閉状態である)ならばステップS33へと進む。なお、既に説明している通り、電磁弁(補助空気弁25)を全開状態(通電時)又は全閉状態(非通電時)のいずれかとなるように制御するのは点火制御部80と連動した制御を行う開閉制御部30である。図5のフローは、開閉制御部30による制御は点火制御部80による制御と並行して実施されている前提で、点火制御部80の制御のみを示したものである。
ステップS32(ステップS31が肯定の場合)では、全開状態に応じた点火時期マップとしての第一マップ81に対して現時刻のパラメータ(スロットル開度及び/又はエンジン回転数など。後述のステップS34、S35においても同様。)による検索を行い、現時刻のパラメータに対応する点火タイミングの情報を取得してから、ステップS36へと進む。
ステップS33に至った場合は、ステップS31が否定となった場合であるため、電磁弁(補助空気弁25)は全閉状態に該当する場合である。ステップS33では、現時刻が移行期間に該当するか否かの判定を行い、肯定(現時刻は移行期間内にある)であればステップS34へと進み、否定(現時刻は移行期間外にある)であればステップS35へと進む。
ここで、ステップS33において上記のように判定する移行期間とは、ステップS31で初めて否定判定が得られた時刻t0、すなわち、電磁弁(補助空気弁25)が全開状態から全閉状態へと切り替わった時刻t0を起点とした一定期間又は一定条件が満たされる期間である。移行期間を一定期間とする場合、現時刻tが当該切り替わった過去時刻t0からタイマーカウントして当該一定期間を経過しているか否かによりステップS33の判定(経過していれば一定期間外であるものとして否定判定、経過していなければ一定期間内にあるものとして肯定判定)を行えばよい。移行期間を一定条件とする場合、例えば、クランク軸51が時刻t0以降にさらに回転した角度が所定角度(例えば360度)以内にあるかで判定(例えば360度未満の回転角度であれば肯定判定、360度以上の回転角度であれば否定判定)すればよい。
ステップS34(ステップS33が肯定の場合で、全閉状態であり且つ現時刻が移行期間内となる場合)では、全開状態に応じた点火時期マップとしての第一マップ81に対して現時刻のパラメータによる検索を行い、現時刻のパラメータに対応する点火タイミングの情報を取得してから、ステップS36へと進む。
ステップS35(ステップS33が否定の場合で、全閉状態であり且つ現時刻が移行期間外となる場合)では、全閉状態に応じた点火時期マップとしての第二マップ82に対して現時刻のパラメータによる検索を行い、現時刻のパラメータに対応する点火タイミングの情報を取得してから、ステップS36へと進む。
ステップS36では、現時刻に対応する検索結果(場合分けに応じたステップS32,S34,S35のいずれかでの検索結果)の点火タイミングに従って点火装置41の点火制御を行い、図5のフローは終了する。既に説明した通り、現時刻に関してステップS36が完了すると再度ステップS31へと戻ることで、次の時刻(新たな次の現時刻)に対して図5のフローが継続されることとなる。
以上の図5のフローにおいては特に、電磁弁(補助空気弁25)が全開状態から全閉状態へと切り替わった後の一定期間はステップS34を経由することにより、全閉状態向けの第二マップ82ではなく全開状態向けの第一マップ81による点火タイミングによって点火装置41の点火制御が継続して実施されることで、次のような効果を奏することが可能である。すなわち、電磁弁(補助空気弁25)の閉弁直後の空気量が多い場合であっても、エンジン回転数が大きく上昇してしまうことを抑制することが可能となる。なお、燃料噴射弁27を制御するために参照する燃料噴射マップに関しても同様に、補助空気弁25の制御が第一マップ81を参照してなされる間は第一燃料噴射マップを、補助空気弁25の制御が第二マップ82を参照してなされる間は第二燃料噴射マップを、用いるようにしてもよい。
なお、図5のフローの変形例として次も可能であり、移行期間における点火タイミングのアンマッチを防止するようにすることができる。すなわち、ステップS34では第一マップ81及び第二マップ82の両方を検索して、現時刻のパラメータに対応する点火タイミング(第一マップ81における第一タイミング及び第二マップ82における第二タイミング)の情報を取得するようにする。さらに、ステップS34からステップS36へと至った際は、当該取得した第一タイミング及び第二タイミングの中間にあるタイミングで点火制御を実施するようにしてもよい。当該中間のタイミングは、ステップS33で判定する一定期間の経過状況に応じた中間的なタイミングとしてよい。例えば、一定期間の初期(全閉状態となった直後に近い時期)では第一タイミングにより近いタイミングとし、一定期間の終期(ステップS33が肯定判定ではなく否定判定となる間近の時期)では第二タイミングにより近いタイミングとするようにしてもよい。
以上、図5を参照して開閉制御部30による閉弁制御時(全開から全閉へ切り替える前後での制御時)の点火制御部80による点火制御の一実施形態を説明した。以下、当該互いに連動する閉弁制御及び点火制御を図6ないし図9を用いて説明する。これら閉弁制御及び点火制御は、エンジンのクランク軸の2回転の表裏判定が確定した後に実施されるものである。図6は、一実施形態に係る開閉制御部30及び点火制御部80による、ファーストアイドル制御としての当該閉弁制御及び点火制御の機能ブロック図である。
なお、ファーストアイドル制御の終了時には、触媒装置33(図2)における触媒の昇温も完了している。
図6において、開閉制御部30及び点火制御部80は、前記補助空気弁25を全開状態および全閉状態間でオン/オフ制御する補助空気弁制御部305と、エンジンEのファーストアイドル状態で前記回転数検出部31によって検出されるエンジン回転数NEがファーストアイドル目標回転数NE0となるようにすべく点火時期を制御する点火時期制御部306と、該点火時期制御部306による遅角制御でのベース点火時期からの総遅角量が設定総遅角量に達したか否かを判断する遅角量検出部307と、前記スロットル検知部38の検知に基づいて自動二輪車1の走行状態を判断する走行状態判断部309と、を備える。(ここで、開閉制御部30が補助空気弁制御部305及び走行状態判断部309を備え、点火制御部80が点火時期制御部306及び遅角量検出部307を備えて構成される。)
前記点火時期制御部306は、前記回転数検出部31によって検出されるエンジン回転数NEがファーストアイドル目標回転数NE0となるようにすべく点火時期を少なくともベース点火時期から遅角側に制御することを可能としたものであり、この実施例では、エンジン回転数NEがファーストアイドル目標回転数NE0よりも低い状態では点火時期制御部306はエンジン回転数NEを上昇させるべく点火時期を進角制御することが可能であり、エンジン回転数NEがファーストアイドル目標回転数NE0よりも高い状態で点火時期制御部306は点火時期を遅角制御する。また前記遅角量検出部307は、ベース点火時期からの総遅角量が設定総遅角量たとえば6度に達したと判断したときにファーストアイドル制御を終了させる終了信号を出力する。さらに前記走行状態判断部309は、スロットル検知部38の検出値に基づいて自動二輪車1が加速または定常走行状態にあるか、減速または停止状態にあるかを判断することができる。
エンジンEの始動後に暖機が完了するまでのファーストアイドル状態において、補助空気弁制御部305、点火時期制御部306、遅角量検出部307および走行状態判断部309は、図7および図8で示す手順に従って、点火時期を制御するとともに、補助空気弁25の開閉を制御する。
なお、当該手順は、電磁弁(補助空気弁25)が全開状態の際の第一マップ81の一例として、後述するステップS3、S6、S10、S9に示されるように、少なくともエンジン回転数に応じた遅角量での点火タイミングを当該第一マップ81において設定しておく例となっている。また、当該手順は、開閉制御部30が総遅角量に基づいて電磁弁(補助空気弁25)を全開状態から全閉状態へと切り替える一例を示すものとなっている。
以下、当該手順を説明する。図7のステップS1でファーストアイドル状態であることを確認したときには、回転数検出部31によって検出されるエンジン回転数NEが第1設定回転数NE1未満であるか否かを判断する。ここで点火時期制御部306には、第1設定回転数NE1と、第2設定回転数NE2と、第1の閾値である第3設定回転数NE3と、第3設定回転数NE3よりも大きな第2の閾値である第4設定回転数NE4とが予め設定されており、NE1<NE2<NE0<NE3<NE4である。
ステップS2でNE<NE1であることを確認したときに、ステップS3において大きな進角量で点火時期を進角補正した後、ステップS4で補助空気弁25が閉弁状態にあるか否か、すなわちソレノイド弁である補助空気弁25が非通電状態にあって閉弁しているか否かを確認し、閉弁状態にあるときにはステップS1に戻る。またステップS1でファーストアイドル状態ではないと判断したときには、ステップS2,S3を迂回してステップS1からステップS4に進む。
ステップS2においてNE1≦NEであると判断したときには、ステップS5に進んでエンジン回転数NEが第2設定回転数NE2未満であるか否かを判断し、NE<NE2であることを確認したときにはステップS6において小さな進角量で点火時期を進角補正した後、ステップS4に進む。
すなわちエンジン回転数NEがファーストアイドル目標回転数NE0よりも低い第2設定回転数NE未満の状態ではエンジン回転数NEを上昇させるべく点火時期を進角制御するのであるが、エンジン回転数NEが第1設定回転数NE1未満の状態では大きな進角量で進角補正し、エンジン回転数NEが第1設定回転数NE1以上であって第2設定回転数NE2未満の状態では小さな進角量で進角補正することになる。
ステップS5でNE2≦NEであると判断したときには、ステップS7でエンジン回転数NEが第3設定回転数NE3以上であるか否かを確認し、エンジン回転数NEが第3設定回転数NE3以上であると判断したときには、ステップS8に進んでエンジン回転数NEが第4設定回転数NE4以上であるか否かを確認する。而してステップS8で、NE3≦NE<NE4であることを確認したときには、ステップS9において小さな遅角量たとえば1度だけ点火時期を遅角補正した後、ステップS4に進む。またステップS18でNE4≦NEであることを確認したときには、ステップS10において大きな遅角量たとえば2度だけ点火時期を遅角補正した後、ステップS4に進む。さらにステップS7でNE<NE3であることを確認したときには、ステップS7からステップS4に進む。
すなわちエンジン回転数NEがファーストアイドル目標回転数NE0よりも高い第3設定回転数NE3以上の状態ではエンジン回転数NEの上昇を抑えるべく点火時期を遅角制御するのであるが、エンジン回転数NEが第3設定回転数NE3以上であって第4設定回転数NE4未満の状態では小さな遅角量で遅角補正し、エンジン回転数NEが第4設定回転数NE4以上の状態では大きな遅角量で遅角補正することになる。
ステップS4で補助空気弁25が開弁していることを確認したときには、図8のステップS11に進み、このステップS11では吸気弁15の閉弁タイミングであるか否かを確認し、吸気弁15が開弁タイミングにあるときにはステップS12において補助空気弁25の開弁状態を維持し、吸気弁15が閉弁タイミングにあるときにはステップS13においてファーストアイドル状態であるか否かを判断する。
ステップS13でファーストアイドル状態であることを確認した後のステップS14では、遅角制御でのベース点火時期からの総遅角量が設定総遅角量(たとえば6度)に達したか否かを判断する遅角量検出部307が、ベース点火時期からの総遅角量が設定総遅角量に達したと判断してファーストアイドル制御を終了させる終了信号を出力したか否かを判断し、終了信号の出力時にはステップS15で補助空気弁25を全閉してファーストアイドル制御を終了する。
またステップS14において、終了信号が遅角量検出部307から出力されていないと判断したときには、ステップS14からステップS16に進み、温度検出部32で検出される冷却水温TWが設定温度TW0を超えるか否かを判定し、TW>TW0であったときにはステップS17に進んで補助空気弁25を全閉し、ファーストアイドル制御を終了する。而して前記設定温度TW0は、エンジンEが搭載される車両によって変化するものであるが、たとえば25°Cである。
すなわち補助空気弁制御部305は、遅角量検出部307からの終了信号出力に応じて補助空気弁25を全閉状態とするとともに、遅角量検出部307からの終了信号出力前に温度検出部32で検出される冷却水温TWが設定温度TW0を超えたときには遅角量検出部307からの終了信号出力前であっても補助空気弁25を全閉状態とすることになる。
しかもファーストアイドル制御の終了時に補助空気弁25を全閉状態とするタイミングは、ステップS11での判断によって吸気弁15の閉弁タイミングに定められているので、補助空気弁25が全開状態から全閉状態に変化することによって燃焼室14に導入される吸気量が吸気弁15の開弁中に急激に変化することが防止される。すなわち、このことに関連して、図7及び図8に示すフローによれば閉弁制御に関して以下の第一制御が実現される。
第一制御として、上記の通りステップS11での判断により、補助空気弁25の閉弁タイミングを、吸気弁15の開弁期間以外(すなわち、閉弁期間)におけるものとすることができる。第一制御によれば、吸気弁15の開弁時、つまり、空気を燃焼室14に取り込む時の吸気量を検知しているときに、補助空気弁25を閉じると燃焼室14に取り込まれる空気量が変化してしまい、燃料噴射制御に影響を及ぼしてしまうことを防止できる。すなわち、第一制御は、燃料噴射制御に影響を及ばさないタイミングで補助空気弁25を閉弁させるものである。
上記第一制御においては、上記の通りステップS11での判断により、補助空気弁25の閉弁タイミングを具体的に吸気弁15の閉弁タイミングに定める(吸気弁15が閉弁した直後のタイミングに定める)ことができる。
ステップS13でファーストアイドル状態ではないと判断したとき、すなわち暖機が完了していない冷機状態で自動二輪車が走行を開始したと走行状態判断部309が判断したときには、ステップS18において温度検出部32で検出される冷却水温TWが設定温度TW0を超えるか否かを判定し、TW>TW0であると判断したときには、スロットル弁23が閉じていることをステップS19で確認したときに、ステップS20で補助空気弁25を全閉状態とする。すなわち自動二輪車1が減速または停止状態にあると走行状態判断部309が判断したときには、遅角量検出部307からの終了信号出力前に温度検出部32で検出される冷却水温TWが設定温度TW0を超えたときに補助空気弁25を全閉状態とすることになる。
またTW≦TW0であるときと、TW>TW0であるもののスロットル弁23が開いているときすなわち自動二輪車1が加速または定常走行状態にあると走行状態判断部309が判断したときには、遅角量検出部307からの終了信号出力前に温度検出部32で検出される冷却水温TWが設定温度TW0を超えても、ステップS21で補助空気弁25を開弁したままとする。
このような補助空気弁制御部305による補助空気弁25の開閉制御および点火時期制御部306による点火時期制御によれば、図9(a)で示すように補助空気弁25が全開状態を維持しており、また図9(b)で示すように点火装置41がファーストアイドル用マップとしての第一マップ81に従って点火制御している状態で、図9(c)で示すエンジン回転数NEが第3設定回転数NE3以上となった時刻t1では、図9(d)で示すようにベース点火時期から遅角するようにした点火時期の遅角制御が開始されることになり、前記エンジン回転数NEが第3設定回転数NE3以上であって第4設定回転数NE4未満の状態では、小遅角量(たとえば1度)での遅角制御が行われる。しかもその遅角制御は、ECU300による演算周期に対応した所定時間ΔTの経過毎に遅角量が積算されるようにして行われるものであり、総遅角量は時間経過に応じて増大していくことになる。
また回転数検出部31で検出されるエンジン回転数NEが第4設定回転数NE4以上となった時刻t2では、点火時期の大遅角量(たとえば2度)での遅角制御が開始されることになる。而してベース点火時期からの総遅角量が所定の設定総遅角量に達した時刻t3では、遅角量検出部307が終了信号出力を出力することになり、それに応じてファーストアイドル制御が終了することになり、時刻t3では補助空気弁25が全開状態から全閉状態に変化し、点火装置41は移行期間(前述の図5のステップS34を経由する期間に対応)に応じた点火制御を受けることになる。
時刻t3から時刻t4までの移行期間では図5のフローで説明したように第一マップ81を継続して利用することで、エンジン回転数の急激な上昇が抑制される。移行期間が終了した時刻t4以降では第二マップ82が利用される。
次にこの実施例の作用について説明すると、補助空気弁25を全開状態としたファーストアイドル状態で、点火時期制御部306による遅角制御でのベース点火時期からの総遅角量が設定総遅角量に達したときには、遅角量検出部307がファーストアイドル制御を終了させる終了信号を出力し、その終了信号の出力に応じて補助空気弁制御部305が補助空気弁25を全閉状態とする。(これは、ステップS14からステップS15へ至った場合に該当する。)すなわちエンジン温度を代表する指標である冷却水温TWによらずに点火遅角量に応じてエンジンEの暖機状態が判断されるので、点火遅角を行うことでエンジン回転数NEが目標ファーストアイドル回転数NE0となるように制御しつつ、エンジン温度が上がり難い環境でも暖機終了の時期を速やかにかつ正確に検知して、ファーストアイドル制御が無用に長くなることを回避することができる。
また補助空気弁制御部305は、遅角量検出部307からの終了信号出力前に温度検出部32で検出される冷却水温TWが設定温度を超えたときには、遅角量検出部307からの終了信号出力前であっても補助空気弁25を全閉状態とするので、暖機終了の時期をより正確に検出して、ファーストアイドル制御が無用に長くなることを回避することができる。(これは、ステップS16からステップS17へ至った場合に該当する。)
また点火時期制御部306は、回転数検出部31で検出されるエンジン回転数NEが第1の閾値である第3設定回転数NE3以上であって第1閾値よりも大きな第2の閾値である第4設定回転数NE4未満であるときに所定時間毎に小さな遅角量で点火時期を遅角補正し、回転数検出部31で検出されるエンジン回転数NEが第4設定回転数NE4であるときに所定時間毎に大きな遅角量で所定時間毎に点火時期を遅角補正するので、ファーストアイドル制御によってエンジン回転数NEが増加する過程で、段階的に遅角量が大きくなるような遅角制御が行われることになり、エンジン回転数NEの急激な変化を抑制してエンジン回転数NEを安定化させることができる。
またスロットル操作またはアクセル踏込み状態を検知するスロットル検知部38の検知に基づいて車両の走行状態を判断する走行状態判断部309によって、自動二輪車が加速または定常走行状態にあると判断されたときには、遅角量検出部307からの終了信号出力前に温度検出部32で検出されるエンジン温度が設定温度TW0を超えても補助空気弁25は全開状態に維持されるので、ファーストアイドル制御が終了しない冷機状態で自動二輪車の走行が開始され、自動二輪車が加速または定常走行状態にあるときには、暖機状態に達するのに応じて温度検出部32で検出されるエンジン温度が設定温度TW0を超えても補助空気弁25は全開状態に維持されるようにして、エンジン回転数NEの変化が生じることを抑えてドライバビリティの低下を抑制することができる。(これは、ステップS18からステップS21へ至った場合に該当する。)
さらに補助空気弁制御部305は、自動二輪車が減速または停止状態にあると走行状態判断部309が判断したときには、遅角量検出部307からの終了信号出力前に前記温度検出部32で検出されるエンジン温度が設定温度TW0を超えたときに補助空気弁25を全閉状態とするので、暖機状態に達するのに応じて、ドライバビリティに影響を与えることなく補助空気弁25を閉じてファーストアイドル制御を終了することができる。(これは、ステップS19からステップS20へと至った場合に該当する。)
また、補助空気弁25を全閉に切り替える切替時期をタイマ制御とし、前記温度検出部32で検出されるエンジン温度によって、タイマ制御の時間を可変させてもよい。すなわち、ステップS18,S19,S20の順番でフローを辿る場合に、ステップS20で直ちに補助空気弁25を全閉に切り替えることに代えて、当該ステップS20の別実施形態として、当該エンジン温度に基づく可変タイマ制御時間だけ待つことで暖機完了判定を得てから補助空気弁25を全閉に切り替えるようにしてもよい。この場合、閉弁制御に関して次の第二制御が実現されることとなる。すなわち、補助空気弁25の閉弁条件は(1)タイマ判定、(2)エンジン回転数(NE)判定(所定範囲にあることの判定)及び(3)暖機完了判定の3つの判定を満たすことであり、ステップS11の肯定判定を得たうえで当該3つの判定を得ることから、当該3つの判定が得られる場合の、吸気弁15の閉弁タイミング直後に補助空気弁25を閉弁する。
同様に、ステップS16,S17の順番でフローを辿る場合においても、ステップS17で直ちに補助空気弁25を全閉に切り替えることに代えて、当該ステップS17の別実施形態として、当該エンジン温度に基づく可変タイマ制御時間だけ待つことで暖機完了判定を得てから補助空気弁25を全閉に切り替えるようにしてもよい。この場合も閉弁制御に関して上記の第二制御が実現されることとなる。
なお、以上の第二制御においても第一制御と同様に、3つの判定を得たうえで吸気弁15の開弁時期以外に補助空気弁25を全閉に切り替えるようにすればよい。
以上、開閉制御部30及び点火制御部80による閉弁制御及び点火制御の実施例を説明したが、その他の変形も可能である。たとえば上記実施例では、エンジン温度を代表する指標として冷却水温TWを検出するようにしたが、エンジン本体10におけるシリンダブロック11もしくはシリンダヘッド12の壁温を検出するようにしてもよく、またエンジン本体10を循環する潤滑オイルの温度を検出するようにしてもよい。
また、図7及び図8のフローによる閉弁制御に対する追加処理及び/又は代替処理として、(特に、ステップS18、S19,S21と辿った際のステップS21の別実施形態として、)エンジン温度が一定(例えば10℃)以上であって、且つ、エンジン回転数NEが一定(例えば4500rpm)以上である場合には、開閉制御部30では強制的に閉弁制御を行うようにしてもよい。これにより、スロットルを急激に開いた場合であっても、エンジン回転数の吹きあがりを抑制することができる。また、第一制御及び第二制御は、図7及び図8のフローによる総遅角量に基づく制御と連動するものとして説明したが、当該連動することなく、第一制御及び第二制御をそれぞれ単独で実行するようにしてもよい。
300…エンジン制御装置(ECU)、80…点火制御部、81…第一マップ、82…第二マップ、41…点火装置、30…開閉制御部、25…補助空気弁
本発明の、
前記開閉制御部(30)はさらに、前記エンジン(E)のクランク軸の2回転の表裏判定が確定した後に、前記エンジン(E)の温度が一定以上となったことを条件として前記補助空気弁(25)を閉弁制御する(S17)こと
という第5の特徴によれば、エンジン温度が低い場合、つまり、フリクション大きい状態では、ソレノイドの開弁状態を維持し、エンジン温度が所定温度以上になると閉弁させることが可能となる。
すなわちエンジン回転数NEがファーストアイドル目標回転数NE0よりも低い第2設定回転数NE未満の状態ではエンジン回転数NEを上昇させるべく点火時期を進角制御するのであるが、エンジン回転数NEが第1設定回転数NE1未満の状態では大きな進角量で進角補正し、エンジン回転数NEが第1設定回転数NE1以上であって第2設定回転数NE2未満の状態では小さな進角量で進角補正することになる。
ステップS5でNE2≦NEであると判断したときには、ステップS7でエンジン回転数NEが第3設定回転数NE3以上であるか否かを確認し、エンジン回転数NEが第3設定回転数NE3以上であると判断したときには、ステップS8に進んでエンジン回転数NEが第4設定回転数NE4以上であるか否かを確認する。而してステップS8で、NE3≦NE<NE4であることを確認したときには、ステップS9において小さな遅角量たとえば1度だけ点火時期を遅角補正した後、ステップS4に進む。またステップS8でNE4≦NEであることを確認したときには、ステップS10において大きな遅角量たとえば2度だけ点火時期を遅角補正した後、ステップS4に進む。さらにステップS7でNE<NE3であることを確認したときには、ステップS7からステップS4に進む。
また回転数検出部31で検出されるエンジン回転数NEが第4設定回転数NE4以上となった時刻t2では、点火時期の大遅角量(たとえば2度)での遅角制御が開始されることになる。而してベース点火時期からの総遅角量が所定の設定総遅角量に達した時刻t3では、遅角量検出部307が終了信号を出力することになり、それに応じてファーストアイドル制御が終了することになり、時刻t3では補助空気弁25が全開状態から全閉状態に変化し、点火装置41は移行期間(前述の図5のステップS34を経由する期間に対応)に応じた点火制御を受けることになる。

Claims (10)

  1. 吸気通路(22)の途中に設けられたスロットル弁(23)を迂回して前記吸気通路(22)に接続される補助吸気通路(24)と、
    全開状態および全閉状態を切換可能として前記補助吸気通路(24)に介設される補助空気弁(25)と、
    通電の際に前記補助空気弁(25)を全開状態とするようにして該補助空気弁(25)を全閉状態及び全開状態の間でオン/オフ制御する開閉制御部(30)と、
    エンジン(E)の点火装置(41)を制御する点火制御部(80)と、を備える鞍乗型車両のエンジン制御装置(300)において、
    少なくともスロットル開度及びエンジン回転数を含むパラメータと当該パラメータに応じた点火タイミングとを対応付けた点火時期マップとして、前記補助空気弁(25)が全開状態にある際の第一マップ(81)と、前記補助空気弁(25)が全閉状態にある際の第二マップ(82)と、が予め設けられ、前記第一マップ(81)は前記第二マップ(82)よりも点火タイミングを遅角させるように構成されており、
    前記点火制御部(80)は、前記第一マップ及び前記第二マップに基づいて前記点火装置(41)を制御することを特徴とするエンジン制御装置。
  2. 前記点火制御部(80)は、前記開閉制御部(30)によって前記補助空気弁(25)が全開状態から全閉状態へと切り替えられた後に前記エンジン(E)のクランク軸が所定角度だけ回転するまでの間は前記第一マップ(81)に基づいて前記点火装置(41)を制御し(S34)、当該所定角度だけ回転した後は前記第二マップ(82)に基づいて前記点火装置(41)を制御する(S35)ことを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御装置。
  3. 前記点火制御部(80)は、前記開閉制御部(30)によって前記補助空気弁(25)が全開状態から全閉状態へと切り替えられた後の一定期間は前記第一マップ(81)に基づいて前記点火装置(41)を制御し(S34)、当該一定期間の後は前記第二マップ(82)に基づいて前記点火装置(41)を制御する(S35)ことを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御装置。
  4. 前記エンジン(E)の排気通路(26)の途中には触媒装置(33)が配置されており、
    前記エンジン(E)の始動後、前記開閉制御部(30)が前記補助空気弁(25)を全開状態とすると共に、前記点火制御部(80)が前記第一マップ(81)に基づいて前記点火装置(41)を制御することによって、前記触媒装置(33)の触媒が昇温されるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のエンジン制御装置。
  5. 前記開閉制御部(30)はさらに、前記エンジン(E)のクランク軸の2回転の表裏判定が確定した後に、前記エンジン(E)の温度が一定以上となったことを条件として前記補助空気弁(25)を閉弁制御する(S17)ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のエンジン制御装置。
  6. 前記開閉制御部(30)はさらに、前記エンジン(E)のクランク軸の2回転の表裏判定が確定した後に、ベース点火時期からの総遅角量が設定総遅角量に達したことを条件として前記補助空気弁(25)を閉弁制御する(S15)ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のエンジン制御装置。
  7. 前記開閉制御部(30)はさらに、エンジン温度が一定以上であり且つエンジン回転数が一定以上の場合には、前記補助空気弁(25)を強制的に閉弁制御することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のエンジン制御装置。
  8. 前記開閉制御部(30)はさらに、前記エンジン(E)の吸気弁(15)の開弁期間以外において前記補助空気弁(25)を閉弁制御する(S11、S20、S15,S17)ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のエンジン制御装置。
  9. 前記開閉制御部(30)はさらに、前記エンジン(E)の吸気弁(15)の閉弁タイミングの直後において前記補助空気弁(25)を閉弁制御する(S11、S20、S15,S17)ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のエンジン制御装置。
  10. 前記開閉制御部(30)はさらに、タイマ判定、エンジン回転数判定及び暖機完了判定を得ている場合の、前記エンジン(E)の吸気弁(15)の閉弁タイミングの直後において前記補助空気弁(25)を閉弁制御することを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のエンジン制御装置。
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