JPWO2019208723A1 - ロタキサン化合物 - Google Patents

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Abstract

1個以上の環状分子と、該環状分子の内孔部を貫通する軸分子であって、該環状分子が脱離しないように配置されるキャップ構造を有する軸分子とを含むロタキサン化合物であって、環状分子および軸分子のうちの一方に、シリカと反応可能な官能基および炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基のうちの一方を有し、かつ、環状分子および軸分子のうちの他方に、シリカと反応可能な官能基および炭素−炭素不飽和結合に反応可能な官能基のうちの他方を有するロタキサン化合物。

Description

本発明は、反応性基を有し、シランカップリング剤として機能するロタキサン化合物に関する。
シランカップリング剤は、分子内に有機材料と反応結合する官能基、および無機材料と反応結合する官能基を併せ持つ薬剤の総称であり、その目的は、有機物と相溶性のないフィラーとポリマーとを結合させ、その密着性を高めることにある。
シランカップリング剤は、一方の官能基がフィラー表面のシラノールと反応することでシラノールによるフィラー間の相互作用が低減し分散性が改善され、もう一方はポリマーと反応することで、シランカップリング剤を介してフィラーとポリマーとを結合しフィラーの界面構造が変化する。その結果として、粘度、貯蔵弾性率、損失正接等が低くなり、また分散性や機械的強度、耐摩耗性等が向上する。
近年、ロタキサン架橋を鍵とするロタキサンネットワークポリマー(RCP)の研究が盛んに進められている。ロタキサンは、軸成分である鎖状分子と輪成分である環状分子とが共有結合を介することなく、空間的な結合で結ばれた超分子化合物であり、その各構成要素は結合長や結合角の制限を受けず、高い自由度と運動性を有しているため、特異な動的特性や物性を発現する。RCPは、架橋点にロタキサン構造を有する架橋高分子の総称であり、その可動型架橋点の構造に起因した高い柔軟性や弾力性を発現することが報告されている(非特許文献1〜3)。
Okumuraら, Advanced Materials (2001), Vol. 13, No. 7, pp. 485-487 Ito, Polymer Journal (2007), Vol. 39, No. 6, pp. 489-499 Koyamaら, Polymer Journal (2014), 46, pp. 315-322
しかしながら、RCPの多くは、多数の環状分子を包摂したポリロタキサンの環状分子同士を架橋したものであり、その汎用性や使用用途には制限があった。
ロタキサンの基本単位に近い低分子量の機能性ロタキサン化合物を設計し、ロタキサン構造を架橋点とする材料の性質を精密に制御する技術が提供されれば、その有用性は極めて高い。
本発明は、シランカップリング剤として機能するロタキサン化合物を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、ロタキサン化合物の環状分子および軸分子にそれぞれシリカと反応可能な官能基および炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基を導入した新規ロタキサン化合物が、配合した組成物に特異な動的特性や物性を付与する有用なシランカップリング剤となり得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は
〔1〕1個以上の環状分子と、該環状分子の内孔部を貫通する軸分子であって、該環状分子が脱離しないように配置されるキャップ構造を有する軸分子とを含むロタキサン化合物であって、環状分子および軸分子のうちの一方に、シリカと反応可能な官能基および炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基のうちの一方を有し、かつ、環状分子および軸分子のうちの他方に、シリカと反応可能な官能基および炭素−炭素不飽和結合に反応可能な官能基のうちの他方を有するロタキサン化合物、
〔2〕前記環状分子が、クラウンエーテル、シクロデキストリン、シクロファン、カリックスアレーン、ククルビットウリル、およびピラーアレーンからなる群より選択される少なくとも1つである〔1〕記載のロタキサン化合物、
〔3〕前記環状分子が、下記式(1a)、(1b)、または(1c):
Figure 2019208723
[式中、W4は、単結合、または直鎖状もしくは分枝状のアルキレン鎖、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−、−S−、−CS−、−NH−、−NR1−(式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基を表す)、ベンゼン環、複素芳香族環、飽和もしくは部分不飽和の炭化水素環、および飽和もしくは部分不飽和のヘテロ環からなる群より選択される構成単位を有する1〜100個の原子から構成されるスペーサーを表し;R3は、シリカと反応可能な官能基、または炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基を表し;ここにおいて、該環状分子は、ハロゲン、アルキル、およびアルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよく;環構成酸素原子のうちの1〜3個は、NHまたはSに置き換えられていてもよい]で表されるクラウンエーテル環状分子であって、前記環状分子がロタキサン化合物中に複数存在する場合は、該環状分子は同一であってもよく、異なっていてもよい、〔1〕または〔2〕記載のロタキサン化合物、
〔4〕前記軸分子が、下記式(3):
Figure 2019208723
[式中、B1およびB2は、同一または異なってキャップ構造を表し;W1およびW2は、同一または異なって、単結合、または直鎖状もしくは分枝状のアルキレン鎖、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−、−S−、−CS−、−NH−、−NR1−(式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基を表す)、ベンゼン環、複素芳香族環、飽和もしくは部分不飽和の炭化水素環、および飽和もしくは部分不飽和のヘテロ環からなる群より選択される構成単位を有する1〜100個の原子から構成されるスペーサーを表し;ここにおいて、B1およびB2の少なくとも一方が−W3−R2(式中、W3は、単結合、または直鎖状もしくは分枝状のアルキレン鎖、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−、−S−、−CS−、−NH−、−NR1−(式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基を表す)、ベンゼン環、複素芳香族環、飽和もしくは部分不飽和の炭化水素環、および飽和もしくは部分不飽和のヘテロ環からなる群より選択される構成単位を有する1〜100個の原子から構成されるスペーサーを表し;R2は、シリカと反応可能な官能基、または炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基を表す)で置換されており;B1およびB2は、ハロゲン、アルキル、およびアルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよく;2級アンモニウム(−N+2−)部の水素原子は、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルコキシカルボニル、置換されていてもよいフェニルカルボニル、置換されていてもよいフェニルアミノカルボニル、または置換されていてもよいフェノキシカルボニルで置換されていてもよく;R1、R2およびW3が複数存在する場合は、同一でもよく、異なっていてもよい]で表される軸分子である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のロタキサン化合物、
〔5〕前記環状分子1分子に対して、軸分子1分子が貫通している、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のロタキサン化合物、
〔6〕前記シリカと反応可能な官能基が、アルコキシシリル、アセトキシシリル、およびクロロシリルからなる群より選択される少なくとも1つである〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のロタキサン化合物、
〔7〕前記炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基が、ニトリルオキシド、アジド、ニトロン、ニトリルイミン、シドノン、メチロールフェノール、メルカプト、スルフィド、ビニル、ビニレン、エチニル、エチニレン、シアノ、イソシアネート、イソシアヌレート、エポキシ、グリシルオキシ、アクリロイル、メタクリロイル、およびウレイドからなる群より選択される少なくとも1つである〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のロタキサン化合物、
〔8〕炭素−炭素不飽和結合を有するポリマーと、〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のロタキサン化合物とを含むポリマー組成物、
〔9〕前記ポリマーがジエン系ゴムである〔8〕記載のポリマー組成物、
〔10〕ジエン系ゴム、シリカ、および〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のロタキサン化合物を含有するゴム組成物、
〔11〕〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のロタキサン化合物を含有するシランカップリング剤、に関する。
本発明によれば、シランカップリング剤として機能するロタキサン化合物が提供される。また、該ロタキサン化合物を配合したポリマー組成物を実現可能にする。
本明細書において「化合物」とは、特に記載が無い限り、フリー体、塩、溶媒和物、またはイオン等の形態にあると解釈されることを排除されず、その形態は、技術常識に基づいて解釈され得る。塩を構成するアニオンとしては、例えば、過塩素酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、およびテトラフルオロホウ酸イオン等が挙げられる。
本明細書において「ゴム」とは、ベンゼン、メチルエチルケトン、エタノール・トルエン共沸混合物等の沸騰中の溶剤に本質的には不溶性(しかし、膨潤できる)の状態に改質できる原料ゴム、または既に改質されているエラストマー材料を意味する。
本明細書において「ゴム化合物」とは、ゴムを構成する主成分である化合物を意味する。ゴム化合物の例は、シス−1,4−ポリイソプレン等のゴム炭化水素等が挙げられる。
<ロタキサン化合物>
本実施形態に係るロタキサン化合物は、当業者が通常ロタキサンについて理解する通り、環状分子と軸分子が共有結合を介することなく、空間的な結合で結ばれた分子である。本実施形態に係るロタキサン化合物は、1個以上の環状分子と、該環状分子の内孔部を貫通する軸分子であって、該環状分子が脱離しないように配置されるキャップ構造を有する軸分子とからなり、環状分子および軸分子のうちの一方に、シリカと反応可能な官能基および炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基のうちの一方を有し、かつ、環状分子および軸分子のうちの他方に、シリカと反応可能な官能基および炭素−炭素不飽和結合に反応可能な官能基のうちの他方を有することを特徴とする。このことから、本実施形態に係るロタキサン化合物は、新規なシランカップリング剤として利用することができる。
本実施形態に係るロタキサン化合物は、少なくとも一つの不斉炭素原子を有する場合もあり得る。したがって、本実施形態に係るロタキサン化合物は、そのラセミ体のみならず、これらの化合物の光学活性体も包含する。さらに、本実施形態に係るロタキサン化合物が2個以上の不斉炭素原子を有する場合、立体異性を生じる場合がある。したがって、本実施形態に係るロタキサン化合物は、これらの化合物の立体異性体およびその混合物や単離されたものも包含する。
本実施形態に係るロタキサン化合物は、互変異性体として存在する場合もあり得る。したがって、本実施形態に係るロタキサン化合物は、その化合物の互変異性体も包含する。
また、本実施形態に係るロタキサン化合物のいずれか1つまたは2つ以上の1Hを2H(D)に変換した重水素変換体も本実施形態に係るロタキサン化合物に包含される。
(反応性基)
本実施形態に係るロタキサン化合物は、その構成中に、シリカと反応可能な官能基および炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基を有する。なお、本明細書においては、これらの官能基を単に「反応性基」と総称することがある。
シリカと反応可能な官能基としては、例えば、アルコキシシリル、アセトキシシリル、およびクロロシリル等が挙げられる。入手および取扱いのしやすさの観点からは、アルコキシシリルが好ましい。
アルコキシシリルの具体例としては、例えば、トリメトキシシリル、トリエトキシシリル、トリイソプロポキシシリル、ジメトキシメチルシリル、ジエトキシメチルシリル、ジメチルメトキシシリル、ジメチルエトキシシリル等が挙げられる。
アセトキシシリルの具体例としては、例えば、トリアセトキシシリル、ジアセトキシメチルシリル、アセトキシジメチルシリル等が挙げられる。
クロロシリルの具体例としては、例えば、クロロジメチルシリル、ジクロロメチルシリル、トリクロロシリル等が挙げられる。
炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基としては、例えば、ニトリルオキシド、アジド、ニトロン、ニトリルイミン、シドノン、メチロールフェノール等の1,3−双極子環化付加反応が可能な官能基や、メルカプト、スルフィド、ビニル、ビニレン、エチニル、エチニレン、シアノ、イソシアネート、イソシアヌレート、エポキシ、グリシルオキシ、アクリロイル、メタクリロイル、およびウレイド等が挙げられる。なかでも、ニトリルオキシドは、取り扱いが容易であり、エチニレン(炭素−炭素三重結合)のみならず、汎用ポリマー中にしばしば含まれる比較的反応不活性なビニレン(炭素−炭素二重結合)やニトリルと、無触媒、無溶媒で1,3−双極子環化付加反応行うことができ、かつ、電子豊富および電子不足な不飽和結合のいずれに対しても利用可能であることから、本実施形態において好適に利用される。なお、スルフィドには、ジスルフィドやテトラスルフィド等のポリスルフィドを含むものとする(以下、これらをまとめて「(ポリ)スルフィド」と表記することがある)。
(環状分子)
本実施形態に係るロタキサン化合物は、その構成分子として1個以上の環状分子を含有する。合成の容易さの観点からは、1〜3個の環状分子に対して、軸分子1分子が貫通しているロタキサン化合物(すなわち、1〜3個の環状分子を包摂するロタキサン化合物)が好ましい。さらに、ロタキサンの基本単位として、ロタキサン構造を架橋点とする材料の性質を精密に制御する観点からは、環状分子1分子に対して、軸分子1分子が貫通しているロタキサン化合物(すなわち[2]ロタキサン)が特に好ましい。
環状分子の具体例としては、例えば、クラウンエーテル、シクロデキストリン、シクロファン、カリックスアレーン、ククルビットウリル、ピラーアレーン等が挙げられる。市販品も多く、多様な構造変換が報告されていること、そしてロタキサン合成において決められた数を包摂できること等、入手の容易さと利便性、反応性の観点からは、クラウンエーテルが好ましい。
環状分子の環の大きさは、21〜42員が好ましく、21〜30員がより好ましく、24員が特に好ましい。
環状分子は、1個以上の置換基を有していてもよい。置換基の具体例としては、例えば、アルキルチオ、メルカプト、アミノメチル、アミノ、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、カルボキシル、カルボキシメチル、ハロゲン、アルコキシ、アルコキシカルボニルアミノ(カルバメート)、カルバモイル、ビニル、アリル、エチニル、ホルミル、アクリレート、メタクリレート、エーテル等が挙げられる。エーテルの具体例としては、例えば、フェニル基、およびオキソ基からなる群より選択される1個以上の置換基を有していてもよいポリエーテル等が挙げられる。上記の置換基は、環状分子の環を構成する原子上に直接置換されていてもよいし、環を構成する原子上から伸びたスペーサーを介して結合していてもよい。スペーサーは、例えば、アルキレン鎖、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−、−S−、−CS−、−NH−、−NR1−(式中、R1は、アルキル基等の置換基を表す。)、芳香族環、複素芳香族環、飽和もしくは部分不飽和の炭化水素環、および飽和もしくは部分不飽和のヘテロ環等からなる群より選択される構成単位を有することができる。
環状分子は、1以上の−W4−R3(式中、W4は、単結合、または直鎖状もしくは分枝状のアルキレン鎖、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−、−S−、−CS−、−NH−、−NR1−(式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基を表す)、ベンゼン環、複素芳香族環、飽和もしくは部分不飽和の炭化水素環、および飽和もしくは部分不飽和のヘテロ環からなる群より選択される構成単位を有する1〜100個の原子から構成されるスペーサーを表し;R3は、シリカと反応可能な官能基、または炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基を表す)で表される基で置換されていることが好ましい。また、該環状分子は、さらにハロゲン、アルキル、およびアルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。
環状分子の好ましい例としては、例えば、シリカと反応可能な官能基および炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基のうちの一方を有し、かつ、1個以上の前記の置換基を有していてもよく、かつ環構成酸素原子のうちの1〜3個がNH、またはSに置き換えられていてもよい、21〜42員のクラウンエーテルが挙げられる。
当該環状分子の一態様は、下記式(1):
Figure 2019208723
[式中、各Rは、同一または異なって、水素原子またはスペーサーを介していてもよい置換基または反応性基を表し;nは、2〜9の整数(好ましくは、2〜5の整数)を表し;環構成酸素原子のうちの1〜3個は、NHまたはSに置き換えられていてもよく;隣接する炭素原子に置換する2つのRが、それらが結合する炭素原子と一緒になって、芳香族環(好ましくは、ベンゼン環)、複素芳香族環、飽和もしくは部分不飽和の炭化水素環、または飽和もしくは部分不飽和のヘテロ環を形成していてもよい]で表されるクラウンエーテル環状分子である。
上記の置換基の具体例としては、例えば、アルキルチオ、メルカプト、アミノメチル、アミノ、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、カルボキシル、カルボキシメチル、ハロゲン、アルコキシ、アルコキシカルボニルアミノ(カルバメート)、カルバモイル、ビニル、アリル、エチニル、ホルミル、アクリレート、メタクリレート、エーテル等が挙げられる。エーテルの具体例としては、例えば、フェニル基、およびオキソ基からなる群より選択される1個以上の置換基を有していてもよいポリエーテル等が挙げられる。
上記のスペーサーは、例えば、直鎖状もしくは分枝状のアルキレン鎖、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−、−S−、−CS−、−NH−、NR1−(式中、R1は、アルキル基等の置換基を表す。)、芳香族環、複素芳香族環、飽和もしくは部分不飽和の炭化水素環、および飽和もしくは部分不飽和のヘテロ環等からなる群より選択される構成単位を有することができる。
クラウンエーテルの具体例としては、例えば、1個以上の置換基をそれぞれ有していてもよい、ジベンゾ−24−クラウン−8、24−クラウン−8、ベンゾ−24−クラウン−8、ビス(ビナフチル)−28−クラウン−8、ビス(ビフェニル)−28−クラウン−8、ジシクロヘキシル−24−クラウン−8、およびベンゾ/ビナフチル−24−クラウン−8等が挙げられる。なかでも、1個以上の置換基をそれぞれ有していてもよい、ジベンゾ−24−クラウン−8、24−クラウン−8、ベンゾ−24−クラウン−8、およびジシクロヘキシル−24−クラウン−8が好ましく、1個以上の置換基を有していてもよいジベンゾ−24−クラウン−8がより好ましい。
反応性基は、環状分子の環を構成する原子上に直接置換されていてもよいし、環を構成する原子上から伸びた上記のスペーサーを介して結合していてもよい。
当該環状分子のより好ましい態様は、下記式(1a)、(1b)、または(1c):
Figure 2019208723
[式中、W4は、単結合、または直鎖状もしくは分枝状のアルキレン鎖、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−、−S−、−CS−、−NH−、−NR1−(式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基を表す)、ベンゼン環、複素芳香族環、飽和もしくは部分不飽和の炭化水素環、および飽和もしくは部分不飽和のヘテロ環からなる群より選択される構成単位を有する1〜100個の原子から構成されるスペーサーを表し;R3は、シリカと反応可能な官能基、または炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基を表し;ここにおいて、該環状分子は、ハロゲン、アルキル、およびアルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよく;環構成酸素原子のうちの1〜3個は、NHまたはSに置き換えられていてもよい]で表されるクラウンエーテル環状分子である。
4としては、単結合、または直鎖状もしくは分枝状のアルキレン鎖、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−、−S−、−NH−、ベンゼン環、5員もしくは6員の含窒素複素芳香族環、5員もしくは6員の飽和もしくは部分不飽和の炭化水素環、および5員もしくは6員の飽和もしくは部分不飽和の含窒素ヘテロ環からなる群より選択される構成単位を有する1〜100個の原子から構成されるスペーサーが好ましく;直鎖状のアルキレン鎖、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−S−、ベンゼン環、および5員もしくは6員の飽和もしくは部分不飽和の含窒素ヘテロ環からなる群より選択される構成単位を有する1〜80個の原子から構成されるスペーサーがより好ましい。
環状分子に置換されていてもよい基としては、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル、および炭素数1〜6のアルコキシが好ましく;フッ素およびメチルがより好ましい。
シリカと反応可能な官能基としては、アルコキシシリル、アセトキシシリル、およびクロロシリルが好ましく;アルコキシシリルがより好ましい。
炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基としては、ニトリルオキシド、アジド、ニトロン、ニトリルイミン、シドノン、メチロールフェノール、メルカプト、(ポリ)スルフィド、ビニル、ビニレン、エチニル、エチニレン、シアノ、イソシアネート、イソシアヌレート、エポキシ、グリシルオキシ、アクリロイル、メタクリロイル、およびウレイドが好ましく;ニトリルオキシド、アジド、メルカプト、(ポリ)スルフィド、エポキシ、およびグリシルオキシがより好ましく;ニトリルオキシド、メルカプト、および(ポリ)スルフィドがさらに好ましい。
なお、上記の環状分子がロタキサン化合物中に複数存在する場合は、該環状分子は同一であってもよく、異なっていてもよい。
(軸分子)
本実施形態に係るロタキサン化合物は、その構成分子として軸分子を含有する。該軸分子は、環状分子の内径よりも大きい外径を有する嵩高い基、すなわちキャップ構造を有する。キャップ構造の位置は、軸分子が環状分子から脱離しない限り特に限定されず、軸分子の末端に存在してもよいし、軸分子の中間に存在してもよい。
キャップ構造は、前記鎖状分子の前記環状分子からの脱離を防止できる程度に嵩高い基である限り、特に限定されず、例えば、それぞれ置換されていてもよい単環または多環の芳香族基、複素芳香族環、飽和もしくは部分不飽和の炭化水素環、飽和もしくは部分不飽和のヘテロ環、またはこれらを有する非環式基(例えば、アルキル基)であることができる。例えば、置換基を有する単環基は、tert−ブチル基のような嵩高い置換基を1個以上有する単環であることができる。嵩高い基の具体例としては、例えば、1個以上の炭素数1〜6のアルキルで置換されていてもよいフェニル(例えば、3,5−ジ−tert−ブチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,5−ジニトロフェニル、4−tert−ブチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル)、tert−ブチル、ジフェニルメチル、トリチル、ナフチル、アントラセニル等が挙げられる。
軸分子におけるキャップ構造を連結するリンカーの鎖長は、前述したロタキサン化合物の運動性が失われない限り、特に限定されないが、例えば、その主鎖が、1〜500個、好ましくは5〜200個、より好ましくは10〜100個の原子から構成されることができる。当該リンカーは、前述したロタキサン化合物の運動性が失われない限り、置換基を有していてもよい。置換基の具体例としては、例えば、アルキルチオ、メルカプト、アミノメチル、アミノ、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、カルボキシル、カルボキシメチル、ハロゲン、アルコキシ、アルコキシカルボニルアミノ(カルバメート)、カルバモイル、ビニル、アリル、エチニル、ホルミル、アクリレート、メタクリレート、エーテル等が挙げられる。エーテルの具体例としては、例えば、フェニル基、およびオキソ基からなる群より選択される1個以上の置換基を有していてもよいポリエーテル等が挙げられる。
またリンカーは、例えば、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアクリレート、またはポリカーボネート等のポリマー、あるいはこれらをベースとするポリマーで構成されてもよい。
リンカーは、1個以上のアンモニウム部(好ましくは二級アンモニウム(−N+2−)部)を有することができる。当該部は、ロタキサン化合物の製造時に、前記環状分子が有する酸素原子との間の静電相互作用により、当該鎖状分子の原料が当該環状分子主環を貫通している位置関係を保持することに寄与できる。また、1個以上のアンモニウム部を、3級アンモニウム、アミド、ウレア、カルバメート等へ変換したリンカーも好ましい態様として挙げられる。
リンカーは、例えば、1個以上のアンモニウム部を有し、かつ、直鎖状もしくは分枝状のアルキレン鎖、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−、−S−、−CS−、−NH−、−NR1−(式中、R1は、アルキル基等の置換基を表す)、芳香族環、複素芳香族環、飽和もしくは部分不飽和の炭化水素環、および飽和もしくは部分不飽和のヘテロ環等からなる群より選択される構成単位を有することができる。また、前記アンモニウム部の水素原子は、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルコキシカルボニル、置換されていてもよいフェニルカルボニル、置換されていてもよいフェニルアミノカルボニル、または置換されていてもよいフェノキシカルボニル等で置換されていてもよい。
リンカーが1個以上の二級アンモニウム部を有する場合は、ロタキサン化合物はカウンターアニオン(例えば、過塩素酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、およびテトラフルオロホウ酸イオン等)を含有してもよい。
反応性基は、リンカーまたはキャップ構造を構成する原子上に直接置換されていてもよいし、リンカーまたはキャップ構造を構成する原子上から伸びた上記のスペーサーを介して結合していてもよい。
当該軸分子のより好ましい態様は、下記式(3):
Figure 2019208723
[式中、B1およびB2は、同一または異なってキャップ構造を表し;W1およびW2は、同一または異なって、単結合、または直鎖状もしくは分枝状のアルキレン鎖、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−、−S−、−CS−、−NH−、−NR1−(式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基を表す)、ベンゼン環、複素芳香族環、飽和もしくは部分不飽和の炭化水素環、および飽和もしくは部分不飽和のヘテロ環からなる群より選択される構成単位を有する1〜100個の原子から構成されるスペーサーを表し;ここにおいて、B1およびB2の少なくとも一方(好ましくは、どちらか一方)が−W3−R2(式中、W3は、単結合、または直鎖状もしくは分枝状のアルキレン鎖、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−、−S−、−CS−、−NH−、−NR1−(式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基を表す)、ベンゼン環、複素芳香族環、飽和もしくは部分不飽和の炭化水素環、および飽和もしくは部分不飽和のヘテロ環からなる群より選択される構成単位を有する1〜100個の原子から構成されるスペーサーを表し;R2は、シリカと反応可能な官能基、または炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基を表す)で置換されており;B1およびB2は、ハロゲン、アルキル、およびアルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよく;2級アンモニウム(−N+2−)部の水素原子は、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルコキシカルボニル、置換されていてもよいフェニルカルボニル、置換されていてもよいフェニルアミノカルボニル、または置換されていてもよいフェノキシカルボニルで置換されていてもよく;R1、R2およびW3が複数存在する場合は、同一でもよく、異なっていてもよい]で表される軸分子である。
1およびB2としては、同一または異なって、3,5−ジ−tert−ブチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,5−ジニトロフェニル、4−tert−ブチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、tert−ブチル、ジフェニルメチル、トリチル、ナフチル、およびアントラセニルが好ましく;3,5−ジ−tert−ブチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、4−tert−ブチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、tert−ブチル、およびジフェニルメチルがより好ましい。
1、W2、およびW3としては、同一または異なって、単結合、または直鎖状もしくは分枝状のアルキレン鎖、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−、−S−、−NH−、ベンゼン環、5員もしくは6員の含窒素複素芳香族環、5員もしくは6員の飽和もしくは部分不飽和の炭化水素環、および5員もしくは6員の飽和もしくは部分不飽和の含窒素ヘテロ環からなる群より選択される構成単位を有する1〜100個の原子から構成されるスペーサーが好ましく;直鎖状のアルキレン鎖、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−S−、ベンゼン環、および5員もしくは6員の飽和もしくは部分不飽和の含窒素ヘテロ環からなる群より選択される構成単位を有する1〜80個の原子から構成されるスペーサーがより好ましい。
1およびB2に置換されていてもよい基としては、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル、および炭素数1〜6のアルコキシが好ましく;フッ素およびメチルがより好ましい。
2級アンモニウム(−N+2−)部の水素原子に置換されていてもよい基としては、炭素数1〜6のアルキル、炭素数1〜6のアルキルカルボニル、炭素数1〜6のアルキルアミノカルボニル、炭素数1〜6のアルコキシカルボニル、1〜3個のメチルまたはハロゲンで置換されていてもよいフェニルカルボニル、1〜3個のメチルまたはハロゲンで置換されていてもよいフェニルアミノカルボニル、および1〜3個のメチルまたはハロゲンで置換されていてもよいフェノキシカルボニルが好ましく;炭素数1〜6のアルキル、炭素数1〜6のアルキルカルボニル、炭素数1〜6のアルキルアミノカルボニル、炭素数1〜6のアルコキシカルボニル、および1〜3個のメチルまたはハロゲンで置換されていてもよいフェニルアミノカルボニルがより好ましく;1〜3個のメチルまたはハロゲンで置換されていてもよいフェニルアミノカルボニルがさらに好ましい。
シリカと反応可能な官能基としては、アルコキシシリル、アセトキシシリル、およびクロロシリルが好ましく;アルコキシシリルがより好ましい。
炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基としては、ニトリルオキシド、アジド、ニトロン、ニトリルイミン、シドノン、メチロールフェノール、メルカプト、(ポリ)スルフィド、ビニル、ビニレン、エチニル、エチニレン、シアノ、イソシアネート、イソシアヌレート、エポキシ、グリシルオキシ、アクリロイル、メタクリロイル、およびウレイドが好ましく;ニトリルオキシド、アジド、メルカプト、(ポリ)スルフィド、エポキシ、およびグリシルオキシがより好ましく;ニトリルオキシド、メルカプト、および(ポリ)スルフィドがさらに好ましい。
なお、環状分子にシリカと反応可能な官能基が置換されている場合、軸分子には炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基が置換されている。すなわち上記R3がシリカと反応可能な官能基である場合、上記R2は炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基である。
一方、環状分子に炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基が置換されている場合、軸分子にはシリカと反応可能な官能基が置換されている。すなわち上記R3が炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基である場合、上記R2はシリカと反応可能な官能基である。
(ロタキサン化合物)
本実施形態に係るロタキサン化合物の好適な一態様は、下記式(2):
Figure 2019208723
[式中、環Aは、環構成酸素原子のうちの1〜3個がNH、またはSに置き換えられていてもよいクラウンエーテル環状分子を表し;各Rは、同一または異なって、水素原子またはスペーサーを介していてもよい置換基または反応性基を表し;隣接する炭素原子に置換する2つのRが、それらが結合する炭素原子と一緒になって、芳香族環(好ましくは、ベンゼン環)、複素芳香族環、飽和もしくは部分不飽和の炭化水素環、または飽和もしくは部分不飽和のヘテロ環を形成していてもよく;nは、2〜9の整数(好ましくは、2〜5の整数)を表し;mは1、または2以上の繰り返し数を表し;軸分子Bは、m個の2級アンモニウム(−N+2−)部を有し;B1およびB2は、同一または異なって、キャップ構造を表し;X-は、2級アンモニウム塩のカウンターアニオンを表す]で表される化合物である。
-で表されるカウンターアニオンの具体例としては、例えば、過塩素酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、およびテトラフルオロホウ酸イオン等が挙げられる。
上記の置換基の具体例としては、例えば、アルキルチオ、メルカプト、アミノメチル、アミノ、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、カルボキシル、カルボキシメチル、ハロゲン、アルコキシ、アルコキシカルボニルアミノ(カルバメート)、カルバモイル、ビニル、アリル、エチニル、ホルミル、アクリレート、メタクリレート、エーテル等が挙げられる。エーテルの具体例としては、例えば、フェニル基、およびオキソ基からなる群より選択される1個以上の置換基を有していてもよいポリエーテル等が挙げられる。
上記のスペーサーは、例えば、直鎖状もしくは分枝状のアルキレン鎖、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−、−S−、−CS−、−NH−、NR1−(式中、R1は、アルキル基等の置換基を表す。)、芳香族環、複素芳香族環、飽和もしくは部分不飽和の炭化水素環、および飽和もしくは部分不飽和のヘテロ環等からなる群より選択される構成単位を有することができる。
また式(2)で表される化合物の1以上の2級アンモニウム(−N+2−)部を、3級アンモニウム、アミド、ウレア、カルバメート等へ変換した化合物も、好ましい態様として挙げられる。
本実施形態に係るロタキサン化合物のより好適な一態様は、クラウンエーテル環状分子1分子に対して、軸分子1分子が貫通している、下記式(2a)、(2b)、または(2c):
Figure 2019208723
[式中、B1、B2、W1、W2、W3、W4、R1、R2、R3、X-は、前記の定義と同じであり;ここにおいて、クラウンエーテル環状分子は、ハロゲン、アルキル、およびアルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよく;環構成酸素原子のうちの1〜3個は、NHまたはSに置き換えられていてもよく;B1およびB2は、ハロゲン、アルキル、およびアルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよく;2級アンモニウム(−N+2−)部の水素原子は、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルコキシカルボニル、置換されていてもよいフェニルカルボニル、置換されていてもよいフェニルアミノカルボニル、または置換されていてもよいフェノキシカルボニルで置換されていてもよく;R1、R2およびW3が複数存在する場合は、同一でもよく、異なっていてもよい]で表されるロタキサン化合物である。なお、2級アンモニウム(−N+2−)部の水素原子が置換基で置換されている場合は、X-で表されるカウンターアニオンは存在しない。
環状分子にシリカと反応可能な官能基が置換されている場合、軸分子には炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基が置換されている。すなわち上記R3がシリカと反応可能な官能基である場合、上記R2は炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基である。
一方、環状分子に炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基が置換されている場合、軸分子にはシリカと反応可能な官能基が置換されている。すなわち上記R3が炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基である場合、上記R2はシリカと反応可能な官能基である。
<ロタキサン化合物の製造方法>
本実施形態に係るロタキサン化合物は、Threading-Capping法等の公知の方法や、文献記載の方法(例えば、オレオサイエンス 第5巻、第5号、2005年、209頁)またはこれに準じた方法により、製造することができる。
炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基であるニトリルオキシドは、例えば、公知の方法に準じて合成されたニトロアルカン化合物に対し、塩基存在下、フェニルイソシアネート等を作用させることにより、容易に導入することができる。また、本実施形態に係るニトリルオキシド以外の炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基についても、公知の方法に準じて導入可能である。
炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基であるメルカプト基および(ポリ)スルフィド基は、例えば、環状分子または軸分子に導入したアルケニル基を起点として導入することができる。具体的には、例えば、環状分子または軸分子に導入したアルケニル基に、アルキルチオールまたはアルキルジチオールを付加させることにより、環状分子または軸分子にメルカプト基および(ポリ)スルフィド基を導入することができる。
シリカと反応可能な官能基であるアルコキシシリル等の各種シリル基は、例えば、環状分子または軸分子に導入したアルケニル基を起点として導入することができる。具体的には、例えば、環状分子または軸分子に導入したアルケニル基に、各種シリル基を有するニトリルオキシド化合物を1,3−双極子環化付加させることにより、環状分子または軸分子に各種シリル基を導入することができる。
本実施形態に係るロタキサン化合物およびその中間体は、有機合成化学で常用される精製法、例えば、中和、ろ過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィー等に付して単離精製することができる。また、各中間体においては、特に精製することなく次の反応に供することも可能である。
光学活性な出発原料や中間体を用いることにより、あるいは最終品のラセミ体を光学分割することにより、本実施形態に係るロタキサン化合物の光学活性体を製造することができる。光学分割の方法としては、光学活性カラムを用いた物理的な分離方法、分別結晶化法等の化学的な分離方法が挙げられる。本実施形態に係るロタキサン化合物のジアステレオマーは、例えば、分別結晶化法によって製造される。
<ポリマー組成物>
本実施形態に係るロタキサン化合物をシランカップリング剤として用い、ポリマー組成物を製造することができる。該ロタキサン化合物を配合したポリマー組成物は、伸縮性、応力緩和性、耐摩耗性等の向上が期待できる。なお、加硫ゴム組成物の損失正接(tanδ)および複素弾性率は、市販の粘弾性スペクトロメータにより測定することができる。加硫ゴムおよび熱可塑性ゴムの引張特性はJIS K 6251に準じて測定することができる。加硫ゴムの応力緩和試験はJIS K 6263に準じて実施することができる。
ポリマー組成物の用途としては、例えば、タイヤ用材料、光学材料、医療用材料、生体材料、コンタクトレンズ、塗布剤、および接着剤など;並びに環境関連材料、生活用品、土木建築材料、電池関連材料、食品、健康用品、スポーツ用品およびその材料、衣料・ファッション用材料、繊維、玩具・エンターテイメント用材料、芸術関連材料、自動車関連材料等を挙げることができるが、これらに限定されない。
本実施形態に係るポリマー組成物に含有されるポリマーとしては、不飽和結合を有するポリマーが好適に用いられる。不飽和結合を有するポリマーとしては、1,3−双極子環化付加反応、ラジカル付加反応、求電子付加反応、求核付加反応等による付加反応を受け得る反応性多重結合を有するポリマーであれば特に限定されないが、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体等が挙げられる。
ポリマーがゴム化合物である場合の具体例としては、例えば、分子内にニトリル基(C≡N)を有する化合物であるPAN(ポリアクリロニトリル)化合物;炭素−炭素二重結合(C=C)を有する化合物であるジエン系化合物;EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム)化合物;ポリノルボルネン化合物;および分子内にニトリル基および炭素−炭素二重結合を有する化合物であるNBR(ニトリルゴム)化合物等が挙げられる。
ジエン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)およびポリイソプレンゴム(IR)を含むイソプレン系ゴム、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム(SIBR)、クロロプレンゴム(CR)等が挙げられる。
NRを含有する場合のゴム成分中の含有量は、例えば1〜100質量%、5〜95質量%、10〜90質量%、1〜20質量%、5〜30質量%、10〜40質量%、20〜50質量%、30〜60質量%、40〜70質量%、50〜80質量%、60〜90質量%、70〜100質量%、または80〜100質量%の範囲が挙げられる。
BRを含有する場合のゴム成分中の含有量は、例えば1〜100質量%、5〜95質量%、10〜90質量%、1〜20質量%、5〜30質量%、10〜40質量%、20〜50質量%、30〜60質量%、40〜70質量%、50〜80質量%、60〜90質量%、70〜100質量%、または80〜100質量%の範囲が挙げられる。
SBRを含有する場合のゴム成分中の含有量は、例えば1〜100質量%、5〜95質量%、10〜90質量%、1〜20質量%、5〜30質量%、10〜40質量%、20〜50質量%、30〜60質量%、40〜70質量%、50〜80質量%、60〜90質量%、70〜100質量%、または80〜100質量%の範囲が挙げられる。
ゴムの用途としては、タイヤ、ホース、ベルト、パッキン、電線被膜、防振ゴム、建築用ゴム、ローラー、履物、シール部品、医療材料、自動車関連部品、生活用品、スポーツ用品、電池等が挙げられる。
ポリマーが水溶性ポリマーである場合の具体例としては、例えば、デンプン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリアミン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアミド、ポリペプチド等が挙げられる。
水溶性ポリマーの用途としては、例えば、医薬品、医療材料、化粧品、トイレタリー用品、食品、塗料、接着剤、インキ、土木建築、用廃水処理等の水処理、エレクトロニクス、電池等が挙げられる。
本実施形態に係るロタキサン化合物の使用量は、不飽和結合を有するポリマー100重量部に対して、例えば0.01〜20重量部、0.01〜10重量部、0.05〜10重量部、0.05〜5質量部、0.1〜10重量部、または0.2〜5重量部の範囲が挙げられる。
本実施形態に係るポリマー組成物に含有するフィラーとしては、シリカが好適に用いられる。シリカとしては、特に限定されず、例えば、乾式法により調製されたシリカ(無水シリカ)、湿式法により調製されたシリカ(含水シリカ)等を使用することができる。なかでもシラノール基が多いという理由から、湿式法により調製された含水シリカが好ましい。シリカは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シリカを含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、例えば1〜150質量部、5〜130質量部、10〜100質量部、5〜50質量部、または30〜80質量部の範囲が挙げられる。
また、シリカ以外に、さらにその他のフィラーを用いてもよい。そのようなフィラーとしては、特に限定されず、例えば、カーボンブラック、水酸化アルミニウム、アルミナ(酸化アルミニウム)、炭酸カルシウム、タルク、クレー等が挙げられ、補強性の観点からはカーボンブラックが好適に用いられる。これらのフィラーは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
カーボンブラックとしては、ゴム用として一般的なものを適宜利用することができる。具体的にはN110,N115,N120,N125,N134,N135,N219,N220,N231,N234,N293,N299,N326,N330,N339,N343,N347,N351,N356,N358,N375,N539,N550,N582,N630,N642,N650,N660,N683,N754,N762,N765,N772,N774,N787,N907,N908,N990,N991等を好適に用いることができ、これ以外にも自社合成品等も好適に用いることができる。
カーボンブラックを含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、例えば1〜150質量部、5〜130質量部、10〜100質量部、5〜50質量部、または30〜80質量部の範囲が挙げられる。
フィラー全体のゴム成分100質量部に対する含有量は、例えば1〜200質量部、5〜150質量部、10〜100質量部、5〜50質量部、または30〜80質量部の範囲が挙げられる。
本実施形態に係るポリマー組成物がタイヤ用ゴム組成物である場合、上記のポリマーおよびフィラー以外にも、従来、タイヤ工業に使用される配合剤や添加剤、例えば、ワックス、オイル、老化防止剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、加硫剤、加硫促進剤等を必要に応じて適宜含有することができる。
ワックスを含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、例えば0.5〜10質量部、0.5〜5質量部、または、1〜3質量部の範囲が挙げられる。
オイルを含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、例えば5〜100質量部、10〜70質量部、または10〜50質量部の範囲が挙げられる。
老化防止剤としては特に限定されず、ゴム分野で使用されているものが使用可能であり、例えば、キノリン系、キノン系、フェノール系、フェニレンジアミン系老化防止剤等が挙げられる。
老化防止剤を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、例えば0.5〜10質量部、0.5〜5質量部、または、1〜3質量部の範囲が挙げられる。
ステアリン酸を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、例えば0.2〜10質量部、0.5〜5質量部、または、1〜3質量部の範囲が挙げられる。
酸化亜鉛を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、例えば0.5〜10質量部、0.5〜5質量部、または、1〜3質量部の範囲が挙げられる。
加硫剤としては硫黄が好適に用いられる。硫黄としては、粉末硫黄、油処理硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄等を用いることができる。
加硫剤として硫黄を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、例えば0.5〜3.0質量部、1.0〜2.5質量部、または0.5〜2.0質量部の範囲が挙げられる。
加硫促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系もしくはアルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、およびキサンテート系加硫促進剤等が挙げられる。これら加硫促進剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、スルフェンアミド系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、およびグアニジン系加硫促進剤が好ましく、スルフェンアミド系加硫促進剤がより好ましい。また、スルフェンアミド系加硫促進剤と他の加硫促進剤(好ましくは、チアゾール系加硫促進剤および/またはグアニジン系加硫促進剤)との併用も好ましい態様して挙げることができる。
スルフェンアミド系加硫促進剤としては、例えば、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DCBS)等が挙げられる。なかでも、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、およびN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)が好ましい。
チアゾール系加硫促進剤としては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド等が挙げられる。なかでも、2−メルカプトベンゾチアゾールが好ましい。
グアニジン系加硫促進剤としては、例えば、1,3−ジフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−トリルグアニジン、1−o−トリルビグアニド、ジカテコールボレートのジ−o−トリルグアニジン塩、1,3−ジ−o−クメニルグアニジン、1,3−ジ−o−ビフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−クメニル−2−プロピオニルグアニジン等が挙げられる。なかでも、1,3−ジフェニルグアニジンが好ましい。
加硫促進剤を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、例えば0.1〜5質量部、0.5〜3質量部、または0.5〜2質量部の範囲が挙げられる。
本実施形態に係るポリマー組成物は、公知の方法により製造することができる。例えば、ポリマー組成物がゴム組成物である場合は、上記の各成分をオープンロール、バンバリーミキサー、密閉式混練機等のゴム混練装置を用いて混練りし、その後加硫する方法等により製造できる。以下に、ゴム組成物の製造方法を例示する。バンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の薬品(ロタキサン化合物を含む)を混練りし、混練物を得る。次に、得られた混練物に、硫黄および加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて練り込み、未加硫ゴム組成物を得る。さらに、得られた未加硫ゴム組成物をプレス加硫し、加硫ゴム組成物を得る。
本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
実施例中の記号および略号の意味を以下に示す。
DIC:ジイソプロピルカルボジイミド
Bu3P:トリ(tert−ブチル)ホスフィン
THF:テトラヒドロフラン
Ph:フェニル
Et:エチル
実施例1
下記式にて示した方法および条件により、ロタキサン化合物(1−4)を合成した。
Figure 2019208723
実施例1−1:アルコキシシラン化合物(1−1)の合成
Figure 2019208723
市販の3−メルカプトプロピルトリエトキシシランおよびジフェニルニトロエテンを用い、公知の方法に準じてニトロアルカン化合物(1−0)を得た。化合物(1−0)(12g)のTHF(150mL)溶液に、フェニルイソシアネート(6.3g)およびトリエチルアミン(7.8g)を加え、室温で5時間撹拌した。反応液を濾過後、ろ液の溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン=1/10)を用いて精製することにより、アルコキシシラン化合物(1−1)(10g)を得た。
1H-NMR (500Hz, CDCl3, 298K): δ(ppm) 7.60-7.47 (m, 4H), 7.42-7.30 (m, 6H), 3.78 (q, J = 7.0Hz, 6H), 2.61 (t, J = 7.3Hz, 2H), 1.72-1.65 (m, 2H), 1.20 (t, J = 7.0Hz, 9H), 0.70-0.67 (m, 2H);
13C-NMR (125Hz, CDCl3, 298K): δ(ppm) 139.2, 128.8, 128.6, 127.4, 58.4, 57.2, 35.7, 22.0, 18.3, 10.3;
IR (NaCl): υ 2287 (CNO) cm-1;
MALDI-TOF MS (Matrix: dithranol, Cationizing agent: CF3COONa): m/z calcd for C23H31NO4SSiNa [M+Na]+: 468.17, found: 468.34.
実施例1−2:ニトロアルカン化合物(1−3)の合成
環状分子成分(1−r)(710mg)のジクロロメタン(1.4mL)溶液に軸分子成分(1−a)(470mg)を加え2時間撹拌した。続いて化合物(1−2)(660mg)、DIC(0.47mL)、(tert−ブチル)ホスフィン(50μL)を加えて室温で24時間撹拌した。反応溶液をヘキサンに再沈殿し、分取GPC(溶離液:クロロホルム)を用いて精製することにより、ニトロアルカン化合物(1−3)(620mg)を得た。
1H-NMR (500Hz, CDCl3, 298K): δ(ppm) 7.35-7.21 (m, 20H), 7.19-7.05 (m, 2H), 6.97-6.82 (m, 10H), 5.85-5.77 (m, 1H), 5.34 (s, 2H), 5.04-4.94 (m, 2H), 4.51 (q, J = 7.0Hz, 2H), 4.40 (s, 2H), 4.25-4.21 (m, 4H), 4.12-4.09 (m, 4H), 4.05 (t, J = 6.9Hz, 2H), 3.86-3.81 (m, 8H), 3.64-3.61 (m, 4H), 3.46 (m, t, J = 6.9Hz, 2H), 3.43-3.38 (m, 4H), 3.09-3.03 (m, 2H), 2.49 (t, J = 7.5Hz, 2H), 2.13 (q, J = 7.2Hz, 2H), 1.98-1.93 (m, 2H), 1.73-1.67 (m, 2H), 1.64-1.58 (m, 2H), 1.44-0.96 (m, 20H);
13C-NMR (125Hz, CDCl3, 298K): δ(ppm) 173.6, 147.5, 147.4, 146.9, 141.4, 138.3, 138.2, 132.3, 132.3, 130.7, 128.4, 128.1, 127.3, 126.6, 121.8, 121.0, 114.8, 112.7, 112.6, 112.4, 112.1, 81.3, 79.7, 72.4, 70.7, 70.2, 69.7, 68.4, 68.3, 68.2, 64.5, 62.0, 52.2, 49.0, 31.1, 30.4, 29.5, 29.4, 29.3, 29.2, 28.9, 28.6, 26.6, 26.4, 25.9, 25.0, 21.2;
MALDI-TOF MS (Matrix: dithranol, Cationizing agent: CF3COONa): m/z calcd for C69H97N2O14Na [M+Na]+: 1177.74, found: 1177.26.
実施例1−3:ロタキサン化合物(1−4)の合成
化合物(1−3)(560mg)のクロロホルム(5.0mL)溶液に、化合物(1−1)(290mg)を加え、50℃で12時間撹拌した。溶媒を留去し、THF(8.6mL)に溶解させ、フェニルイソシアネート(290mg)およびトリエチルアミン(350mg)を加え、室温で4時間撹拌した。反応液を濾過後、ろ液の溶媒を留去し、分取GPC(溶離液:クロロホルム)を用いて精製することにより、ロタキサン化合物(1−4)(200mg)を得た 。
1H-NMR (500Hz, CDCl3, 298K): δ(ppm) 7.52-7.14 (m, 23H), 6.92-6.67 (m, 12H), 4.58-4.52 (m, 1H), 4.48 (s, 2H), 4.36 (s, 2H), 4.20-4.04 (m, 8H), 4.00 (t, J = 6.9Hz, 2H), 3.74 (q, J = 6.7Hz, 6H), 3.73-3.68 (m, 8H), 3.61-3.36 (m, 14H), 2.96-2.91 (m, 1H), 2.53-2.48 (m, 3H), 2.33-2.24 (m, 2H), 2.20 (s, 6H), 2.15-2.09 (m, 2H), 2.00-1.95 (m, 2H), 1.74-1.65 (m, 1H),1.59-1.50 (m, 8H), 1.18 (t, J = 6.7Hz, 9H), 1.30-0.91 (m, 18H), 0.62-0.59 (m, 2H);
13C-NMR (125Hz, CDCl3, 298K): δ(ppm) 173.7, 161.0, 155.8, 148.2, 147.7, 141.3, 141.2, 140.7, 140.6, 139.2, 137.4, 130.5, 128.9, 128.6, 128.5, 128.4, 128.3, 128.1, 127.3, 126.6, 126.3, 124.9, 121.7, 120.5, 119.9, 119.8, 111.9, 111.5, 83.9, 80.9, 72.7, 70.8, 69.7, 69.5, 68.4, 68.3, 68.2, 65.9, 64.8, 61.0, 58.3, 49.2, 47.5, 41.6, 33.8, 31.8, 30.8, 30.1, 29.8, 29.7, 29.6, 29.3, 28.6, 27.6, 26.6, 25.9, 25.8, 24.7, 22.1, 21.4, 18.3, 10.4;
IR (NaCl): υ 2275 (CNO) cm-1;
MALDI-TOF MS (Matrix: dithranol, Cationizing agent: CF3COONa): m/z calcd for C99H130N4O18SSiNa [M+Na]+: 1745.93, found: 1745.89.
本発明のロタキサン化合物は、配合した組成物に特異な動的特性や物性を付与するシランカップリング剤として利用することができる。

Claims (10)

  1. 1個以上の環状分子と、該環状分子の内孔部を貫通する軸分子であって、該環状分子が脱離しないように配置されるキャップ構造を有する軸分子とを含むロタキサン化合物であって、
    環状分子および軸分子のうちの一方に、シリカと反応可能な官能基および炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基のうちの一方を有し、かつ、環状分子および軸分子のうちの他方に、シリカと反応可能な官能基および炭素−炭素不飽和結合に反応可能な官能基のうちの他方を有するロタキサン化合物。
  2. 前記環状分子が、クラウンエーテル、シクロデキストリン、シクロファン、カリックスアレーン、ククルビットウリル、およびピラーアレーンからなる群より選択される少なくとも1つである請求項1記載のロタキサン化合物。
  3. 前記環状分子が、下記式(1a)、(1b)、または(1c):
    Figure 2019208723
    [式中、W4は、単結合、または直鎖状もしくは分枝状のアルキレン鎖、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−、−S−、−CS−、−NH−、−NR1−(式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基を表す)、ベンゼン環、複素芳香族環、飽和もしくは部分不飽和の炭化水素環、および飽和もしくは部分不飽和のヘテロ環からなる群より選択される構成単位を有する1〜100個の原子から構成されるスペーサーを表し;R3は、シリカと反応可能な官能基、または炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基を表し;ここにおいて、該環状分子は、ハロゲン、アルキル、およびアルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよく;環構成酸素原子のうちの1〜3個は、NHまたはSに置き換えられていてもよい]で表されるクラウンエーテル環状分子であって、前記環状分子がロタキサン化合物中に複数存在する場合は、該環状分子は同一であってもよく、異なっていてもよい、請求項1または2記載のロタキサン化合物。
  4. 前記軸分子が、下記式(3):
    Figure 2019208723
    [式中、B1およびB2は、同一または異なってキャップ構造を表し;W1およびW2は、同一または異なって、単結合、または直鎖状もしくは分枝状のアルキレン鎖、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−、−S−、−CS−、−NH−、−NR1−(式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基を表す)、ベンゼン環、複素芳香族環、飽和もしくは部分不飽和の炭化水素環、および飽和もしくは部分不飽和のヘテロ環からなる群より選択される構成単位を有する1〜100個の原子から構成されるスペーサーを表し;ここにおいて、B1およびB2の少なくとも一方が−W3−R2(式中、W3は、単結合、または直鎖状もしくは分枝状のアルキレン鎖、−CO−O−、−O−CO−、−O−、−CO−、−S−、−CS−、−NH−、−NR1−(式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基を表す)、ベンゼン環、複素芳香族環、飽和もしくは部分不飽和の炭化水素環、および飽和もしくは部分不飽和のヘテロ環からなる群より選択される構成単位を有する1〜100個の原子から構成されるスペーサーを表し;R2は、シリカと反応可能な官能基、または炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基を表す)で置換されており;B1およびB2は、ハロゲン、アルキル、およびアルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよく;2級アンモニウム(−N+2−)部の水素原子は、アルキル、アルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルコキシカルボニル、置換されていてもよいフェニルカルボニル、置換されていてもよいフェニルアミノカルボニル、または置換されていてもよいフェノキシカルボニルで置換されていてもよく;R1、R2およびW3が複数存在する場合は、同一でもよく、異なっていてもよい]で表される軸分子である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のロタキサン化合物。
  5. 前記環状分子1分子に対して、軸分子1分子が貫通している、請求項1〜4のいずれか一項に記載のロタキサン化合物。
  6. 前記シリカと反応可能な官能基が、アルコキシシリル、アセトキシシリル、およびクロロシリルからなる群より選択される少なくとも1つである請求項1〜5のいずれか一項に記載のロタキサン化合物。
  7. 前記炭素−炭素不飽和結合と反応可能な官能基が、ニトリルオキシド、アジド、ニトロン、ニトリルイミン、シドノン、メチロールフェノール、メルカプト、スルフィド、ビニル、ビニレン、エチニル、エチニレン、シアノ、イソシアネート、イソシアヌレート、エポキシ、グリシルオキシ、アクリロイル、メタクリロイル、およびウレイドからなる群より選択される少なくとも1つである請求項1〜6のいずれか一項に記載のロタキサン化合物。
  8. 炭素−炭素不飽和結合を有するポリマーと、請求項1〜7のいずれか一項に記載のロタキサン化合物とを含むポリマー組成物。
  9. 前記ポリマーがジエン系ゴムである請求項8記載のポリマー組成物。
  10. ジエン系ゴム、シリカ、および請求項1〜7のいずれか一項に記載のロタキサン化合物を含有するゴム組成物。
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