JP2007238903A - ゴム組成物及びそれを使用した空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】 タイヤトレッド等での転がり抵抗を低減させて耐発熱性を向上させることができるゴム組成物及びそれを使用した空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】 天然ゴム及び合成ゴムからなる群から選ばれた少なくとも1種のゴム成分と、ダイポーラー窒素を含む部分Q、及び酸素又は硫黄を含む4〜6の窒素含有複素環部分Bを有する化合物と、オイルを含有してなることを特徴とするゴム組成物。
【選択図】なし
【解決手段】 天然ゴム及び合成ゴムからなる群から選ばれた少なくとも1種のゴム成分と、ダイポーラー窒素を含む部分Q、及び酸素又は硫黄を含む4〜6の窒素含有複素環部分Bを有する化合物と、オイルを含有してなることを特徴とするゴム組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、ゴム組成物及びそれを使用した空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、タイヤトレッド等での転がり抵抗を低減させて耐発熱性を向上させることができるゴム組成物及びそれを使用した空気入りタイヤに関する。
一般に、空気入りタイヤにあっては、自動車の低燃費と安定性が求められている。乗用車用空気入りタイヤあっては、より改善された低発熱化が求められ、トレッドゴムの低ヒステリシスロス性(低転がり抵抗性)及び耐摩耗性が求められている。また一般に、低発熱性向上のためにはトレッドゴムの変形を抑え、高温域でのtanδを下げることが好ましい。一方、耐摩耗性向上のためにはトレッドゴムのtanδを上げる必要がある。
従来、低ヒステリシスロス性及び低発熱性化を良くするため、変性スチレン−ブタジエン共重合体等の変性共役ジエン系重合体などを添加することも提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
しかしながら、アロマオイル、TDAE(Treated Distilled Aromatic Extracts)、MES(Mild Extracted Solvates)、RAE(Residual Aromatic Extracts)などのオイル量が増えるに従い、この手法で得られる低発熱性効果は小さくなるという課題がある。
特開平9−316132号公報(特許請求の範囲及び実施例等)
本発明は、上記従来技術の課題等に鑑み、タイヤトレッド等での転がり抵抗を低減させて耐発熱性を向上させることができるゴム組成物及びそれを使用した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するため、ゴム組成物中に、ゴム成分と、ゴム成分等の二重結合部位に反応性を示すようなダイポーラー窒素を含む部分Q、及びカーボンブラック、ホワイトカーボン(又はシリカフィラー)等の充填剤と反応性を示すような酸素又は硫黄を含む窒素含有複素環を含む部分Bを有してなる化合物とオイルとを組成物に含有すると、ゴム組成物の低発熱性が更に向上することを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(12)に存する。
(1) 天然ゴム及び合成ゴムからなる群から選ばれた少なくとも1種のゴム成分と、ダイポーラー窒素を含む部分Q、及び酸素又は硫黄を含む4〜6の窒素含有複素環部分Bを有する化合物と、オイルとを含有してなることを特徴とするゴム組成物。
(2) ゴム成分として油展合成ゴムを含有する上記(1)に記載のゴム組成物。
(3) オイルは後添加である上記(1)又は(2)に記載のゴム組成物。
(4) オイルは、アニリン点が20℃以上である上記(1)〜(3)の何れか一つに記載のゴム組成物。
(5) オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、5〜50質量部である上記(1)〜(4)の何れか一つに記載のゴム組成物。
(6) 上記のダイポーラー窒素部分が、A1−C(A2)=N(A3)→O、A1−C≡N→O、及びA1−C≡N→N−A4の少なくとも1以上から選択され、該A1〜A4はそれぞれ異なっていても良い水素又は炭素数が20以下の基又は上記Bを連結する連結鎖であり、上記化合物が少なくともA1〜A4の1つ以上に上記Bが連結している上記(1)〜(5)の何れか一つに記載のゴム組成物。
(7) 上記の化合物のA1〜A4は、水素、炭素数が1〜20の範囲にあるアルキル基、及び炭素数が6〜20の範囲にあるアリール基(但し、芳香族環にはニトロ基、シアノ基、クロロ基、ブロモ基、アシル基、カルボニルアルキル基、アルキル基、及びアルコキシル基を有してよい。)の何れか1つから選択される基、又は連結鎖である上記(6)記載のゴム組成物。
(8) 上記B部分の窒素含有複素環がオキサゾリン又はチアゾリンである上記(1)〜(7)の何れか一つに記載のゴム組成物。
(9) 上記の化合物が、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−メチル−ニトロン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−N−メチル−ニトロン、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−フェニル−ニトロン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−N−フェニル−ニトロン、フェニル−N−4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトロン、フェニル−N−4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトロン、4−トリル−N−4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトロン、4−トリル−N−4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトロン、4−メトキシフェニル−N−4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトロン、4−メトキシフェニル−N−4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトロン、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトリルオキシド、4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトリルオキシド、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−メチル−ニトリルイミン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−N−メチル−ニトリルイミン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトリルオキシド、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−フェニル−ニトリルイミン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−N−フェニル−ニトリルイミン、フェニル−N−4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトリルイミン、フェニル−N−4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトリルイミンの1以上のものからなる上記(1)〜(8)の何れか一つに記載のゴム組成物。
(10) 上記化合物の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.1〜30質慮部である上記(1)〜(9)の何れか一つに記載のゴム組成物。
(11) 上記(1)〜(10)の何れか一つに記載のゴム組成物をタイヤ部材に使用してなることを特徴とする空気入りタイヤ。
(12) 乗用車用空気入りタイヤである上記(11)に記載される空気入りタイヤ。
(1) 天然ゴム及び合成ゴムからなる群から選ばれた少なくとも1種のゴム成分と、ダイポーラー窒素を含む部分Q、及び酸素又は硫黄を含む4〜6の窒素含有複素環部分Bを有する化合物と、オイルとを含有してなることを特徴とするゴム組成物。
(2) ゴム成分として油展合成ゴムを含有する上記(1)に記載のゴム組成物。
(3) オイルは後添加である上記(1)又は(2)に記載のゴム組成物。
(4) オイルは、アニリン点が20℃以上である上記(1)〜(3)の何れか一つに記載のゴム組成物。
(5) オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、5〜50質量部である上記(1)〜(4)の何れか一つに記載のゴム組成物。
(6) 上記のダイポーラー窒素部分が、A1−C(A2)=N(A3)→O、A1−C≡N→O、及びA1−C≡N→N−A4の少なくとも1以上から選択され、該A1〜A4はそれぞれ異なっていても良い水素又は炭素数が20以下の基又は上記Bを連結する連結鎖であり、上記化合物が少なくともA1〜A4の1つ以上に上記Bが連結している上記(1)〜(5)の何れか一つに記載のゴム組成物。
(7) 上記の化合物のA1〜A4は、水素、炭素数が1〜20の範囲にあるアルキル基、及び炭素数が6〜20の範囲にあるアリール基(但し、芳香族環にはニトロ基、シアノ基、クロロ基、ブロモ基、アシル基、カルボニルアルキル基、アルキル基、及びアルコキシル基を有してよい。)の何れか1つから選択される基、又は連結鎖である上記(6)記載のゴム組成物。
(8) 上記B部分の窒素含有複素環がオキサゾリン又はチアゾリンである上記(1)〜(7)の何れか一つに記載のゴム組成物。
(9) 上記の化合物が、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−メチル−ニトロン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−N−メチル−ニトロン、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−フェニル−ニトロン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−N−フェニル−ニトロン、フェニル−N−4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトロン、フェニル−N−4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトロン、4−トリル−N−4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトロン、4−トリル−N−4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトロン、4−メトキシフェニル−N−4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトロン、4−メトキシフェニル−N−4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトロン、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトリルオキシド、4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトリルオキシド、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−メチル−ニトリルイミン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−N−メチル−ニトリルイミン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトリルオキシド、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−フェニル−ニトリルイミン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−N−フェニル−ニトリルイミン、フェニル−N−4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトリルイミン、フェニル−N−4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトリルイミンの1以上のものからなる上記(1)〜(8)の何れか一つに記載のゴム組成物。
(10) 上記化合物の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.1〜30質慮部である上記(1)〜(9)の何れか一つに記載のゴム組成物。
(11) 上記(1)〜(10)の何れか一つに記載のゴム組成物をタイヤ部材に使用してなることを特徴とする空気入りタイヤ。
(12) 乗用車用空気入りタイヤである上記(11)に記載される空気入りタイヤ。
本発明によれば、ポリマー間の相互作用を強固なものとすることで、低発熱性に優れたゴム組成物及びそれを使用空気入りタイヤ、特に、乗用車用空気入りタイヤに好適な空気入りタイヤが提供される。
以下に、本発明の実施形態を発明ごとに詳しく説明する。
本発明のゴム組成物は、天然ゴム及び合成ゴムからなる群から選ばれた少なくとも1種のゴム成分と、ダイポーラー窒素を含む部分Q、及び酸素又は硫黄を含む4〜6の窒素含有複素環部分Bを有する化合物と、オイルを含有してなることを特徴とするものである。
本発明のゴム組成物は、天然ゴム及び合成ゴムからなる群から選ばれた少なくとも1種のゴム成分と、ダイポーラー窒素を含む部分Q、及び酸素又は硫黄を含む4〜6の窒素含有複素環部分Bを有する化合物と、オイルを含有してなることを特徴とするものである。
本発明に用いるゴム成分としては、天然ゴム及び合成ゴムからなる群から選ばれた少なくとも1種(各単独又は2種以上の混合物、以下同様)が挙げられる。
合成ゴムとしては、ゴム組成物に用いられる公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができる。好ましくは、共役ジエン系ゴムが好ましく、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリイソプレン(IR)、ポリブタジエン(BR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、及びブチルゴムから少なくとも1種を適宜選択することが好ましい。特に好ましくは、ウェット性能と転がり抵抗(RR)のバランスの点から、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)の使用が望ましい。
合成ゴムとしては、ゴム組成物に用いられる公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができる。好ましくは、共役ジエン系ゴムが好ましく、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリイソプレン(IR)、ポリブタジエン(BR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、及びブチルゴムから少なくとも1種を適宜選択することが好ましい。特に好ましくは、ウェット性能と転がり抵抗(RR)のバランスの点から、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)の使用が望ましい。
上記スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)等と組み合わせて用いるオイルは、予めゴム中に油展されていても、バンバリミキサーで配合する際に(後添加で)混入してもよい。具体的なゴムの例としては、市販の#1500(JSR社製、非油展SBR)、#1712(JSR社製、油展SBR、アロマオイル37.5%)、#0120(JSR社製、油展SBR、アロマオイル37.5%)、T0141(JSR社製、油展SBR、アロマオイル37.5%)等を用いることができる。
バンバリミキサーで配合する際に混入するオイルとしては、例えば、アロマオイル、TDAE、RAEなどの少なくとも1種を用いることができ、好ましくは、アニリン点が20℃以上、30〜80℃となるものが望ましい。
ゴム組成物中に含まれるこれらのオイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは、5〜50重量部の範囲、更に好ましくは、25〜45質量部の範囲であることが望ましい。このオイル量が5質量部未満であると、作業性が悪化し、一方、50質量部を越えて多くなると、耐摩耗性が悪化する。
バンバリミキサーで配合する際に混入するオイルとしては、例えば、アロマオイル、TDAE、RAEなどの少なくとも1種を用いることができ、好ましくは、アニリン点が20℃以上、30〜80℃となるものが望ましい。
ゴム組成物中に含まれるこれらのオイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは、5〜50重量部の範囲、更に好ましくは、25〜45質量部の範囲であることが望ましい。このオイル量が5質量部未満であると、作業性が悪化し、一方、50質量部を越えて多くなると、耐摩耗性が悪化する。
本発明のゴム組成物には、カーボンブラック及び/又はホワイトカーボン(シリカフィラー)等の充填剤を含有することが好ましい。
これらの成分は、ゴム成分100質量部に対して、30〜70質量部の範囲で含有することが好ましい。カーボンブラック、ホワイトカーボンの量が30質量部未満になると、弾性率が低下する傾向がある。また、カーボン等の量が70質量部を超えて多くなると、加硫ゴム組成物の低発熱性が悪くなる傾向にある。
上記カーボンブラックは、通常ゴム業界で用いられるものから適宜選択することができ、例えば、SAF、SRF、GPF、FEF、HAF、ISAF等を挙げることができる。なお、カーボンブラック等は、吸油性を利用してその表面を活性させることが望ましい。
好ましくは、カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)が30〜200m2/g若しくはDBP吸油量が60〜200(cm3/100g)のものが望ましい。
これらの成分は、ゴム成分100質量部に対して、30〜70質量部の範囲で含有することが好ましい。カーボンブラック、ホワイトカーボンの量が30質量部未満になると、弾性率が低下する傾向がある。また、カーボン等の量が70質量部を超えて多くなると、加硫ゴム組成物の低発熱性が悪くなる傾向にある。
上記カーボンブラックは、通常ゴム業界で用いられるものから適宜選択することができ、例えば、SAF、SRF、GPF、FEF、HAF、ISAF等を挙げることができる。なお、カーボンブラック等は、吸油性を利用してその表面を活性させることが望ましい。
好ましくは、カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)が30〜200m2/g若しくはDBP吸油量が60〜200(cm3/100g)のものが望ましい。
本発明に用いる化合物は、ダイポーラー窒素を含む部分Q、及び酸素又は硫黄を含む4〜6の窒素含有複素環部分Bを有する化合物から構成されるものであり、ダイポーラー窒素部分を含む限り、本発明の化合物に含まれるものである。
特に好ましいダイポーラー窒素部分の具体的なものとしては、A1−C(A2)=N(A3)→O(ニトロン系)、A1−C≡N→O(ニトリルオキサイド系)、及びA1−C≡N→N−A4(ニトリルイミン系)の3つが挙げられる。これらのダイポーラー窒素部分Qは、ゴム成分等のポリマー中の二重結合部分と下記の反応式(1)〜(3)で示すように反応結合するものである。
特に好ましいダイポーラー窒素部分の具体的なものとしては、A1−C(A2)=N(A3)→O(ニトロン系)、A1−C≡N→O(ニトリルオキサイド系)、及びA1−C≡N→N−A4(ニトリルイミン系)の3つが挙げられる。これらのダイポーラー窒素部分Qは、ゴム成分等のポリマー中の二重結合部分と下記の反応式(1)〜(3)で示すように反応結合するものである。
上述のニトロン系、ニトリルオキサイド系、及びニトリルイミン系のダイポーラー窒素部分Qにおける各A1〜A4の基は、水素、又は炭素数が20以下の基或いは連結鎖であることが望ましい。炭素数が20を超えると、化合物自体の分子量が嵩み、ゴム成分との反応性が悪くなる。
上記化合物はB部分を有していることから、A1〜A4はB部分を連結する連結鎖となり得る。但し、A1〜A3の場合、A1のみの場合、又はA1及びA4の場合は、少なくとも1つ以上がB部分と連結しており、B部分が複数存在していても良い。尚、A1〜A4はそれぞれ異なるものであっても良く、同一のものであっても良い。
上記化合物はB部分を有していることから、A1〜A4はB部分を連結する連結鎖となり得る。但し、A1〜A3の場合、A1のみの場合、又はA1及びA4の場合は、少なくとも1つ以上がB部分と連結しており、B部分が複数存在していても良い。尚、A1〜A4はそれぞれ異なるものであっても良く、同一のものであっても良い。
上記の化合物のA1〜A4の具体的な基又は連結鎖としては、具体的に水素、炭素数が1〜20の範囲にあるアルキル基、及び炭素数が6〜20の範囲にあるアリール基(但し、芳香族環にはニトロ基、シアノ基、クロロ基、ブロモ基、アシル基、カルボニルアルキル基、アルキル基、及びアルコキシル基を有してよい。)の何れか1つから選択される基、又は連結鎖である。上記アルキル基、アシル基、カルボニルアルキル基、及びアルコキシル基は、分岐鎖を有していても良く、またシクロ環があっても良い。またA1〜A4はそれぞれ異なっても良い。
上記の化合物のB部分は、オキゼチン系、チオゼチン系、オキサゾリン系、チアゾリン系、テトラヒドロオキサジン系及びテトラヒドロチオキサジン系等の酸素又は硫黄を有する窒素含有複素環からなる。特に、下記構造式(I)〜(III)で表される4〜6員の窒素含有複素環からなる(表中のXは、酸素:O又は硫黄:S)。中でも、構造式(II)のオキサゾリン及びチオゾリンが望ましい。また、各構造式中において、R1〜R7は、水素、又は炭素数が20以下の基又は連結鎖である。また、A1〜A4の場合と同様に各構造式において、R1〜R3の場合、R1〜R5の場合、又はR1〜R7の場合には、少なくとも1以上がQと連結しているA1〜A4に相当する。
上述したようにB部分は、下記反応式(4)〜(15)の結合反応が起こり、カーボンブラック及びホワイトカーボン(シリカ)をゴム成分のポリマー中に均一に取り込むことができる。
上述したようにB部分は、下記反応式(4)〜(15)の結合反応が起こり、カーボンブラック及びホワイトカーボン(シリカ)をゴム成分のポリマー中に均一に取り込むことができる。
上記の化合物の具体的なものとしては、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−メチル−ニトロン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−N−メチル−ニトロン、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−フェニル−ニトロン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−N−フェニル−ニトロン、フェニル−N−4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトロン、フェニル−N−4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトロン、4−トリル−N−4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトロン、4−トリル−N−4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトロン、4−メトキシフェニル−N−4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトロン、4−メトキシフェニル−N−4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトロン、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトリルオキシド、4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトリルオキシド、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−メチル−ニトリルイミン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−N−メチル−ニトリルイミン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトリルオキシド、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−フェニル−ニトリルイミン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−N−フェニル−ニトリルイミン、フェニル−N−4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトリルイミン、フェニル−N−4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトリルイミン等を挙げることができる。
このような化合物において、例えば、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−メチル−ニトロン〔以下、「4OPMN」という。下記式(IV)参照〕及び4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−フェニル−ニトロン〔以下、「4OPPN」という。下記式(V)参照〕を具体的に挙げることができる。
上記の化合物の製造方法は、過度の実験をしなくても製造できる。例えば、4OPMN及び4OPPNに関しては後述する実施例においてその製造方法を示すことができる。
また、他の化合物についても、他の開始物質及び中間物質を適宜選択することにより代表的な製造方法で製造することができる。
また、他の化合物についても、他の開始物質及び中間物質を適宜選択することにより代表的な製造方法で製造することができる。
これらの化合物の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.1〜30質量部の範囲で含む。特に、0.1〜5質量部の範囲で含むことが好ましい。
この化合物の含有量が0.1質量部未満では、低ロス効果が小さく、一方、30質量部を超えると、低ロス効果はそれほど変わらないが、著しいコストアップになり、好ましくない。
この化合物の含有量が0.1質量部未満では、低ロス効果が小さく、一方、30質量部を超えると、低ロス効果はそれほど変わらないが、著しいコストアップになり、好ましくない。
本発明のゴム組成物は、上記のゴム成分及びカーボンブラック等の充填剤、オイルの他に、ゴム工業で通常使用されている種々の成分を含むことができる。例えば、種々の成分として、充填剤(例えば、カーボンブラック、シリカ以外の補強性充填剤;並びに、炭酸カルシウム及び炭酸カルシウムなどの無機充填剤);加硫促進剤;老化防止剤;酸化亜鉛;ステアリン酸;軟化剤;及びオゾン劣化防止剤等の添加剤を挙げることができる。なお、加硫促進剤として、MBTS(2−メルカプトベンゾチアゾール)、DM(ジベンゾチアジルジスルフィド)及びCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)等のチアゾール系加硫促進剤;TT(テトラメチルチウラムスルフィド)等のチウラム系加硫促進剤;並びにDPG(ジフェニルグアニジン)等のグアニジン系の加硫促進剤等を挙げることができる。
このように構成されるゴム組成物では、天然ゴム及び合成ゴムからなる群から選ばれた少なくとも1種のゴム成分と、ダイポーラー窒素を含む部分Q、及び酸素又は硫黄を含む4〜6の窒素含有複素環部分Bを有する化合物と、オイルとを含有することにより、タイヤトレッド、ベルト、コンベアベルト等での転がり抵抗を低減させて耐発熱性を向上させることができるゴム組成物及びそれを使用した空気入りタイヤが得られることとなる。
本発明のゴム組成物は、ホース、ベルト、コンベアベルト等の一般的なゴム製品に使用できる。特に、ゴム組成物は空気入りタイヤに使用することが好適である。また、空気入りタイヤにあってはそのトレッド部分に適用することが望ましい。そして、トレッド部分が耐摩耗性及び低発熱性に優れるため、乗用車用空気入りタイヤとして好適に使用できる。このような本発明の空気入りタイヤは、充填される気体に、空気、又は窒素などの不活性なガスを用いることができる。
次に、本発明を実施例及び比較例により更に詳しく説明するが、本発明は、下記実施例によってなんら限定されるものではない。
〔実施例1〜8及び比較例1〜14〕
各実施例及び比較例のゴム組成物を下記表1及び表2に示し、下記表1及び表2の配合表に従って、下記配合方法によりバンバリーミキサーを使用して架橋前のゴム組成物を調製し、下記方法により、tanδ、転がり抵抗性試験を行った。
これらの結果を下記表1及び2に示す。
各実施例及び比較例のゴム組成物を下記表1及び表2に示し、下記表1及び表2の配合表に従って、下記配合方法によりバンバリーミキサーを使用して架橋前のゴム組成物を調製し、下記方法により、tanδ、転がり抵抗性試験を行った。
これらの結果を下記表1及び2に示す。
(配合方法)
まず、原料ゴムと、加硫剤を除くゴム配合剤とをバンバリーミキサーで混練するノンプロ練りを行った。ついで。このノンプロ練りのゴムを上記バンバリーミキサーから排出して十分に冷却した後、この冷却したゴムをバンバリーミキサーに移し替え、加硫剤を含むゴム配合剤を添加して更に混練するプロ練りを行った。
まず、原料ゴムと、加硫剤を除くゴム配合剤とをバンバリーミキサーで混練するノンプロ練りを行った。ついで。このノンプロ練りのゴムを上記バンバリーミキサーから排出して十分に冷却した後、この冷却したゴムをバンバリーミキサーに移し替え、加硫剤を含むゴム配合剤を添加して更に混練するプロ練りを行った。
実施例に用いた上記化合物〔4OPPN;(4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−フェニルニトロン)、4OPMN;(4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−メチルニトロン)〕については、下記製造方法により得た。
<4OPPNの製造>
クロロホルム300mlに15.0gの4−ホルミル−ベンゾイルクロライド(1当量)を攪拌混合した溶液に、クロロホルム200mlに10.9gの2−アミノエタノール(2当量)を加えた溶液を−10℃下で滴下して加えた。この溶液を25℃に2時間おいた後、白色沈殿物が濾過により除かれた。濾液はロータリーエバポレータにより乾燥させ、17.4gの黄色液である4−ホルミル−N−(2−ヒドロキシエチル)−ベンザミドを得た。
濃硫酸50mlに4−ホルミル−N−(2−ヒドロキシエチル)−ベンザミド17.4gを攪拌しながら滴下し、混合物を100℃で1時間加熱した。この溶液に20%水酸化ナトリウム及びクロロホルムの各500mlを攪拌混合しながら滴下し、温度を15℃以下に維持した。生成層が分離され乾燥されて、6.3gの4−(2−オキサゾリル)−ベンズアルデヒドを得た。
4−(2−オキサゾリル)−ベンズアルデヒド(1当量、6.3g)とN−フェニル−ヒドロキシアミン(1当量、3.9g)との混合物を100mlのエタノール中で30分間還流して、50ml量に濃縮した。水50mlの同量を添加して、混合物を冷蔵庫に5℃にて一昼夜冷却した。濾過分離及び乾燥により白色結晶が得られ、6.7gの4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−フェニルニトロンを生成した。
<4OPPNの製造>
クロロホルム300mlに15.0gの4−ホルミル−ベンゾイルクロライド(1当量)を攪拌混合した溶液に、クロロホルム200mlに10.9gの2−アミノエタノール(2当量)を加えた溶液を−10℃下で滴下して加えた。この溶液を25℃に2時間おいた後、白色沈殿物が濾過により除かれた。濾液はロータリーエバポレータにより乾燥させ、17.4gの黄色液である4−ホルミル−N−(2−ヒドロキシエチル)−ベンザミドを得た。
濃硫酸50mlに4−ホルミル−N−(2−ヒドロキシエチル)−ベンザミド17.4gを攪拌しながら滴下し、混合物を100℃で1時間加熱した。この溶液に20%水酸化ナトリウム及びクロロホルムの各500mlを攪拌混合しながら滴下し、温度を15℃以下に維持した。生成層が分離され乾燥されて、6.3gの4−(2−オキサゾリル)−ベンズアルデヒドを得た。
4−(2−オキサゾリル)−ベンズアルデヒド(1当量、6.3g)とN−フェニル−ヒドロキシアミン(1当量、3.9g)との混合物を100mlのエタノール中で30分間還流して、50ml量に濃縮した。水50mlの同量を添加して、混合物を冷蔵庫に5℃にて一昼夜冷却した。濾過分離及び乾燥により白色結晶が得られ、6.7gの4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−フェニルニトロンを生成した。
<4OPMNの製造>
クロロホルム300mlに4−ホルミル−ベンゾイルクロライド(15.0g、89mmol)を攪拌混合した溶液に、クロロホルム200mlに2−アミノエタノール(10.9g、178mmol)を加えた溶液を−10℃下で滴下して加えた。この溶液を25℃に2時間おいた後、白色沈殿物が濾過により除かれた。濾液はロータリーエバポレータにより乾燥させ、17g(88mmol)の黄色液である4−ホルミル−N−(2−ヒドロキシエチル)−ベンズアミドを得た。
濃硫酸50mlに4−ホルミル−N−(2−ヒドロキシエチル)−ベンザミド(17g、88mmol)を攪拌しながら滴下し、混合物を100℃で1時間加熱した。この溶液に20%水酸化ナトリウム液及びクロロホルムのそれぞれ500mlを混合し攪拌しながら滴下し、温度を15℃以下に維持した。生成層が分離され乾燥されて、6.3g(36mmol)の4−(2−オキサゾリル)−ベンズアルデヒド(収率41%)を得た。
4−(2−オキサゾリル)−ベンズアルデヒド(1当量、6.3g)とN−メチル−ヒドロキシアミン(1.7g、36mmol)との混合物を100mlのエタノール中で30分間還流して、50ml量に濃縮した。水50mlの同量を添加して、混合物を冷蔵庫に5℃にて一昼夜冷却した。濾過分離及び乾燥により白色結晶が得られ、5.1gの4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−メチルニトロン(収率69%)を生成した。
クロロホルム300mlに4−ホルミル−ベンゾイルクロライド(15.0g、89mmol)を攪拌混合した溶液に、クロロホルム200mlに2−アミノエタノール(10.9g、178mmol)を加えた溶液を−10℃下で滴下して加えた。この溶液を25℃に2時間おいた後、白色沈殿物が濾過により除かれた。濾液はロータリーエバポレータにより乾燥させ、17g(88mmol)の黄色液である4−ホルミル−N−(2−ヒドロキシエチル)−ベンズアミドを得た。
濃硫酸50mlに4−ホルミル−N−(2−ヒドロキシエチル)−ベンザミド(17g、88mmol)を攪拌しながら滴下し、混合物を100℃で1時間加熱した。この溶液に20%水酸化ナトリウム液及びクロロホルムのそれぞれ500mlを混合し攪拌しながら滴下し、温度を15℃以下に維持した。生成層が分離され乾燥されて、6.3g(36mmol)の4−(2−オキサゾリル)−ベンズアルデヒド(収率41%)を得た。
4−(2−オキサゾリル)−ベンズアルデヒド(1当量、6.3g)とN−メチル−ヒドロキシアミン(1.7g、36mmol)との混合物を100mlのエタノール中で30分間還流して、50ml量に濃縮した。水50mlの同量を添加して、混合物を冷蔵庫に5℃にて一昼夜冷却した。濾過分離及び乾燥により白色結晶が得られ、5.1gの4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−メチルニトロン(収率69%)を生成した。
<tanδの評価方法>
上島製作所社製スペクトロメーターを使用し、歪2%、周波数30Hzの条件下、測定温度60℃でtanδを測定した。
上島製作所社製スペクトロメーターを使用し、歪2%、周波数30Hzの条件下、測定温度60℃でtanδを測定した。
<転がり抵抗性の評価方法>
転がり抵抗は、上記ゴム組成物をトレッド部材に用いて、サイズ:185/70R14のタイヤを試作し、外タイヤをリム組みして内圧を1.8kgf/cm2とした後、スチール平滑面を有する外径が1707.6mm、幅が350mmの回転ドラムを用い、460kgの荷重の作用下で、80km/hの速度で回転させたときの蛇行法をもって測定して評価した。測定値は比較例1の値を100として指数化した。この数値が大きい程、転がり抵抗は良好(小さい)であることを示す。
転がり抵抗は、上記ゴム組成物をトレッド部材に用いて、サイズ:185/70R14のタイヤを試作し、外タイヤをリム組みして内圧を1.8kgf/cm2とした後、スチール平滑面を有する外径が1707.6mm、幅が350mmの回転ドラムを用い、460kgの荷重の作用下で、80km/hの速度で回転させたときの蛇行法をもって測定して評価した。測定値は比較例1の値を100として指数化した。この数値が大きい程、転がり抵抗は良好(小さい)であることを示す。
表1及び2中の*1〜*9は、下記のとおりである。
*1:#1500;乳化重合SBR、JSR社製
*2:Sl563;:スズ変性スチレン−ブタジエンゴム、JSR社製
*3:アニリン点42℃、新日本石油社製
*4:アニリン点71℃、新日本石油社製
*5:老化防止剤6PPD:N−フェニル−N´−イソプロピル−p−フェニレンジアミン
*6:加硫促進剤DPG;ジフェニルグアニジン
*7:加硫促進剤CZ;N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド
*8:加硫促進剤MBTS;2−メルカプトベンゾチアゾール
*9:#1712;油展SBR(アニリン点42℃の高芳香族油37.5質量%含有、JSR社製)
*1:#1500;乳化重合SBR、JSR社製
*2:Sl563;:スズ変性スチレン−ブタジエンゴム、JSR社製
*3:アニリン点42℃、新日本石油社製
*4:アニリン点71℃、新日本石油社製
*5:老化防止剤6PPD:N−フェニル−N´−イソプロピル−p−フェニレンジアミン
*6:加硫促進剤DPG;ジフェニルグアニジン
*7:加硫促進剤CZ;N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド
*8:加硫促進剤MBTS;2−メルカプトベンゾチアゾール
*9:#1712;油展SBR(アニリン点42℃の高芳香族油37.5質量%含有、JSR社製)
上記表1及び表2の結果から明らかなように、本発明範囲となるゴム成分と、上記化合物と、オイルとを含有してなる実施例1〜4、並びに、本発明範囲となるゴム成分として油展合成ゴムと、上記化合物とを含有してなる実施例5〜8は、本発明の範囲外となる比較例1〜14に較べて、タイヤトレッドでの転がり抵抗を低減させて耐発熱性を向上させることができるゴム組成物及びそれを使用した空気入りタイヤが得られることが判った。
本発明のゴム組成物及びそれを使用した空気入りタイヤは、低発熱性に極めて優れているので、それをタイヤのトレッドなどに使用した場合、乗用車用タイヤに好適に使用できるので、産業上の利用価値が高い。
Claims (12)
- 天然ゴム及び合成ゴムからなる群から選ばれた少なくとも1種のゴム成分と、ダイポーラー窒素を含む部分Q、及び酸素又は硫黄を含む4〜6の窒素含有複素環部分Bを有する化合物と、オイルとを含有してなることを特徴とするゴム組成物。
- ゴム成分として油展合成ゴムを含有する請求項1又は2に記載のゴム組成物。
- オイルは後添加である請求項1に記載のゴム組成物。
- オイルは、アニリン点が20℃以上である請求項1〜3の何れか一つに記載のゴム組成物。
- オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、5〜50質量部である請求項1〜4の何れか一つに記載のゴム組成物。
- 上記のダイポーラー窒素部分が、A1−C(A2)=N(A3)→O、A1−C≡N→O、及びA1−C≡N→N−A4の少なくとも1以上から選択され、該A1〜A4はそれぞれ異なっていても良い水素又は炭素数が20以下の基又は上記Bを連結する連結鎖であり、上記化合物が少なくともA1〜A4の1つ以上に上記Bが連結している請求項1〜5の何れか一つに記載のゴム組成物。
- 上記の化合物のA1〜A4は、水素、炭素数が1〜20の範囲にあるアルキル基、及び炭素数が6〜20の範囲にあるアリール基(但し、芳香族環にはニトロ基、シアノ基、クロロ基、ブロモ基、アシル基、カルボニルアルキル基、アルキル基、及びアルコキシル基を有してよい。)の何れか1つから選択される基、又は連結鎖である請求項6記載のゴム組成物。
- 上記B部分の窒素含有複素環がオキサゾリン又はチアゾリンである請求項1〜7の何れか一つに記載のゴム組成物。
- 上記の化合物が、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−メチル−ニトロン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−N−メチル−ニトロン、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−フェニル−ニトロン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−N−フェニル−ニトロン、フェニル−N−4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトロン、フェニル−N−4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトロン、4−トリル−N−4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトロン、4−トリル−N−4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトロン、4−メトキシフェニル−N−4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトロン、4−メトキシフェニル−N−4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトロン、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトリルオキシド、4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトリルオキシド、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−メチル−ニトリルイミン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−N−メチル−ニトリルイミン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトリルオキシド、4−(2−オキサゾリル)−フェニル−N−フェニル−ニトリルイミン、4−(2−チアゾリル)−フェニル−N−フェニル−ニトリルイミン、フェニル−N−4−(2−オキサゾリル)−フェニル−ニトリルイミン、フェニル−N−4−(2−チアゾリル)−フェニル−ニトリルイミンの1以上のものからなる請求項1〜8の何れか一つに記載のゴム組成物。
- 上記化合物の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.1〜30質量部である請求項1〜9の何れか一つに記載のゴム組成物。
- 請求項1〜10の何れか一つに記載のゴム組成物をタイヤ部材に使用してなることを特徴とする空気入りタイヤ。
- 乗用車用空気入りタイヤである請求項11に記載される空気入りタイヤ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2016016226A1 (de) | 2014-07-29 | 2016-02-04 | Mehler Engineered Products Gmbh | Verwendung einer haftmischung und haftmischung |
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2006
- 2006-03-13 JP JP2006067485A patent/JP2007238903A/ja active Pending
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JP2017066224A (ja) * | 2015-09-29 | 2017-04-06 | 横浜ゴム株式会社 | ポリマー変性剤組成物、変性ポリマー、ゴム組成物及びタイヤ |
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